(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-20
(45)【発行日】2023-01-30
(54)【発明の名称】半導体記憶装置
(51)【国際特許分類】
H10B 43/27 20230101AFI20230123BHJP
H01L 21/336 20060101ALI20230123BHJP
H01L 29/788 20060101ALI20230123BHJP
H01L 29/792 20060101ALI20230123BHJP
【FI】
H01L27/11582
H01L29/78 371
(21)【出願番号】P 2021506915
(86)(22)【出願日】2019-03-19
(86)【国際出願番号】 JP2019011585
(87)【国際公開番号】W WO2020188775
(87)【国際公開日】2020-09-24
【審査請求日】2021-06-07
(73)【特許権者】
【識別番号】318010018
【氏名又は名称】キオクシア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中塚 圭祐
(72)【発明者】
【氏名】吉水 康人
(72)【発明者】
【氏名】佐貫 朋也
(72)【発明者】
【氏名】荒井 史隆
【審査官】脇水 佳弘
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-148071(JP,A)
【文献】特開2010-040977(JP,A)
【文献】特開2015-056452(JP,A)
【文献】特開2014-022717(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 27/11582
H01L 21/336
H01L 29/788
H01L 29/792
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上に積層される複数の第1の導電層と、
前記第1の導電層の間にそれぞれ積層される複数の第2の導電層と、
前記複数の第1の導電層および前記複数の第2の導電層が配置される領域において
、前記複数の第1の導電層および前記複数の第2の導電層を、前記複数の第1の導電層および前記複数の第2の導電層の積層方向に
貫通し、前記複数の第1の導電層および前記複数の第2の導電層との交差部に複数のメモリセルを形成するピラーと、
前記複数の第1の導電層および前記複数の第2の導電層が配置される領域において前記複数の第1の導電層および前記複数の第2の導電層
を前記積層方向に
貫通し、前記複数の第1の導電層と接続される第1のコンタクトプラグと、
前記複数の第1の導電層および前記複数の第2の導電層が配置される領域において前記複数の第1の導電層および前記複数の第2の導電層
を前記積層方向に
貫通し、前記複数の第2の導電層と接続される第2のコンタクトプラグと、を備える、
半導体記憶装置。
【請求項2】
前記第1のコンタクトプラグは、前記複数の第1の導電層と直接接続され、
前記第2のコンタクトプラグは、前記複数の第2の導電層と直接接続されている、
請求項1に記載の半導体記憶装置。
【請求項3】
前記ピラーは、
前記複数の第1の導電層および前記複数の第2の導電層を途切れることなく前記積層方向に延びる、
請求項1または請求項2に記載の半導体記憶装置。
【請求項4】
複数の第3の導電層をさらに備え、
前記複数の第1の導電層は、前記基板側から数えて(3n+1)番目(nは0以上の整数)の導電層であり、
前記複数の第2の導電層は、前記基板側から数えて(3n+2)番目の導電層であ
り、
前記複数の第3の導電層は、前記基板側から数えて(3n+3)番目の導電層である、
請求項1
乃至請求項3のいずれか1項に記載の半導体記憶装置。
【請求項5】
複数の第3の導電層と複数の第4の導電層とをさらに備え、
前記複数の第1の導電層は、前記基板側から数えて(4n+1)番目(nは0以上の整数)の導電層であり、
前記複数の第2の導電層は、前記基板側から数えて(4n+2)番目の導電層であ
り、
前記複数の第3の導電層は、前記基板側から数えて(4n+3)番目の導電層であり、
前記複数の第4の導電層は、前記基板側から数えて(4n+4)番目の導電層である、
請求項1
乃至請求項3のいずれか1項に記載の半導体記憶装置。
【請求項6】
前記複数の第1の導電層は、前記第1のコンタクトプラグの側面から第1の距離を有する第1の突出部を介して、前記第1のコンタクトプラグに接続され、
前記複数の第2の導電層は、前記第2のコンタクトプラグの側面から前記第1の距離よりも長い第2の距離を有する第2の突出部を介して前記第2のコンタクトプラグに接続される、
請求項1乃至請求項
5のいずれか1項に記載の半導体記憶装置。
【請求項7】
前記第1のコンタクトプラグは、第1の高さにおいて第1の径を有し、前記第2のコンタクトプラグは前記第1の高さにおいて、前記第1の径よりも大きい第2の径を有し、
前記複数の第1の導電層は前記第1のコンタクトプラグの側面に接し、前記複数の第2の導電層は前記第2のコンタクトプラグの側面に接する、
請求項1乃至請求項
5のいずれか1項に記載の半導体記憶装置。
【請求項8】
基板上に積層される複数の第1の導電層と、
前記第1の導電層の間にそれぞれ積層される複数の第2の導電層と、
前記複数の第1の導電層および前記複数の第2の導電層が配置される領域において前記複数の第1の導電層および前記複数の第2の導電層の積層方向に延び、前記複数の第1の導電層および前記複数の第2の導電層との交差部に複数のメモリセルを形成するピラーと、
前記複数の第1の導電層および前記複数の第2の導電層が配置される領域において前記複数の第1の導電層および前記複数の第2の導電層の積層方向に延び、前記複数の第1の導電層と接続される第1のコンタクトプラグと、
前記複数の第1の導電層および前記複数の第2の導電層が配置される領域において前記複数の第1の導電層および前記複数の第2の導電層の積層方向に延び、前記複数の第2の導電層と接続される第2のコンタクトプラグと、を備え、
前記第1のコンタクトプラグは、第1の高さにおいて第1の径を有し、前記第2のコンタクトプラグは前記第1の高さにおいて、前記第1の径よりも大きい第2の径を有し、
前記複数の第1の導電層は前記第1のコンタクトプラグの側面に接し、前記複数の第2の導電層は前記第2のコンタクトプラグの側面に接する、
半導体記憶装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、半導体記憶装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年では、半導体記憶装置の微細化が進行し、積層構造のメモリセルを有する3次元不揮発性メモリが提案されている。3次元不揮発性メモリでは、高さ方向に配置されるメモリセルの各層におけるワード線を引き出すため、階段状の構造が採られることがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一つの実施形態は、1つのコンタクトに複数のワード線を接続させてワード線を引き出すことができる半導体記憶装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態の半導体記憶装置は、基板上に積層される複数の第1の導電層と、前記第1の導電層の間にそれぞれ積層される複数の第2の導電層と、前記複数の第1の導電層および前記複数の第2の導電層が配置される領域において、前記複数の第1の導電層および前記複数の第2の導電層を、前記複数の第1の導電層および前記複数の第2の導電層の積層方向に貫通し、前記複数の第1の導電層および前記複数の第2の導電層との交差部に複数のメモリセルを形成するピラーと、前記複数の第1の導電層および前記複数の第2の導電層が配置される領域において前記複数の第1の導電層および前記複数の第2の導電層を前記積層方向に貫通し、前記複数の第1の導電層と接続される第1のコンタクトプラグと、前記複数の第1の導電層および前記複数の第2の導電層が配置される領域において前記複数の第1の導電層および前記複数の第2の導電層を前記積層方向に貫通し、前記複数の第2の導電層と接続される第2のコンタクトプラグと、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】
図1は、実施形態1にかかる半導体記憶装置の構成の一例を模式的に示す横断面図である。
【
図2】
図2は、実施形態1にかかる半導体記憶装置の構成の一例を模式的に示す縦断面図である。
【
図3】
図3は、実施形態1にかかる半導体記憶装置が備えるコンタクトプラグの構成の一例を模式的に示す図である。
【
図4】
図4は、実施形態1にかかる半導体記憶装置の製造方法の手順の一例を示すフロー図である。
【
図5】
図5は、実施形態1にかかる半導体記憶装置の製造方法の手順の一例を示すフロー図である。
【
図6】
図6は、実施形態1にかかる半導体記憶装置の製造方法の手順の一例を示すフロー図である。
【
図7】
図7は、実施形態1にかかる半導体記憶装置の製造方法の手順の一例を示すフロー図である。
【
図8】
図8は、実施形態1にかかる半導体記憶装置の製造方法の手順の一例を示すフロー図である。
【
図9】
図9は、実施形態1にかかる半導体記憶装置の製造方法の手順の一例を示すフロー図である。
【
図10】
図10は、実施形態1にかかる半導体記憶装置の製造方法の手順の一例を示すフロー図である。
【
図11】
図11は、実施形態1にかかる半導体記憶装置の製造方法の手順の一例を示すフロー図である。
【
図12】
図12は、実施形態1にかかる半導体記憶装置の製造方法の手順の一例を示すフロー図である。
【
図13】
図13は、実施形態1の変形例1にかかる半導体記憶装置の製造方法の手順の一例を示すフロー図である。
【
図14】
図14は、実施形態1の変形例2にかかる半導体記憶装置が備えるコンタクトプラグの構成の一例を模式的に示す図である。
【
図15】
図15は、実施形態2にかかる半導体記憶装置が備えるコンタクトプラグの構成の一例を模式的に示す図である。
【
図16】
図16は、実施形態2にかかる半導体記憶装置の製造方法の手順の一例を示すフロー図である。
【
図17】
図17は、実施形態2にかかる半導体記憶装置の製造方法の手順の一例を示すフロー図である。
【
図18】
図18は、実施形態2にかかる半導体記憶装置の製造方法の手順の一例を示すフロー図である。
【
図19】
図19は、実施形態2にかかる半導体記憶装置の製造方法の手順の一例を示すフロー図である。
【
図20】
図20は、実施形態2にかかる半導体記憶装置の製造方法の手順の一例を示すフロー図である。
【
図21】
図21は、実施形態2にかかる半導体記憶装置の製造方法の手順の一例を示すフロー図である。
【
図22】
図22は、実施形態2の変形例にかかる半導体記憶装置の製造方法の手順の一例を示すフロー図である。
【
図23】
図23は、実施形態2の変形例にかかる半導体記憶装置の製造方法の手順の一例を示すフロー図である。
【
図24】
図24は、実施形態2の変形例にかかる半導体記憶装置の製造方法の手順の一例を示すフロー図である。
【
図25】
図25は、実施形態2の変形例にかかる半導体記憶装置の製造方法の手順の一例を示すフロー図である。
【
図26】
図26は、実施形態2の変形例にかかる半導体記憶装置の製造方法の手順の一例を示すフロー図である。
【
図27】
図27は、実施形態2の変形例にかかる半導体記憶装置の製造方法の手順の一例を示すフロー図である。
【
図28】
図28は、実施形態2の変形例にかかる半導体記憶装置の製造方法の手順の一例を示すフロー図である。
【実施形態】
【0007】
以下に、本発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、下記の実施形態により、本発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるものあるいは実質的に同一のものが含まれる。
【0008】
[実施形態1]
図1~
図14を用いて、実施形態1の半導体記憶装置について説明する。
【0009】
(半導体記憶装置の構成例)
図1は、実施形態1にかかる半導体記憶装置1の構成の一例を模式的に示す横断面図である。
図1右図は、半導体記憶装置1が備える選択ゲート線SG0における断面図であり、
図1左図は、半導体記憶装置1が備えるいずれかのワード線WLにおける断面図である。
【0010】
図2は、実施形態1にかかる半導体記憶装置1の構成の一例を模式的に示す縦断面図である。
図2は、半導体記憶装置1のY方向における断面図である。
【0011】
図1及び
図2に示すように、半導体記憶装置1は、シリコン基板等の基板SUBの上方に絶縁層UNDを介して積層される複数のワード線WL、複数の選択ゲート線SG、コントロールゲート線CG、及びセルソース線CSLを備える。これらのワード線WL、選択ゲート線SG、コントロールゲート線CG、及びセルソース線CSLの間には、それぞれ絶縁層OLが介在される。ワード線WL、選択ゲート線SG、コントロールゲート線CG、及びセルソース線CSLは、例えばタングステン層等である。絶縁層OLは例えばSiO
2層等である。
【0012】
より具体的には、基板SUB上には絶縁層UNDが配置される。絶縁層UND上には、それぞれ絶縁層OLを介して、導電層としての複数のワード線WLが配置される。ワード線WL上には、ドレイン側の選択ゲート線SGDが配置される。選択ゲート線SGD上には、それぞれ絶縁層OLを介して複数の選択ゲート線SGが配置される。ただし、これらの選択ゲート線SGは、後述する分割層MTでY方向に分割され、少なくともY方向の片側にはセルソース線CSLが配置されている。また、セルソース線CSLとY方向反対側には、例えば1つのコントロールゲート線CGが、選択ゲート線SG1a,SG2a間に配置される。
【0013】
なお、ワード線WL、選択ゲート線SG、コントロールゲート線CG、及びセルソース線CSLのそれぞれの積層数は任意である。
【0014】
ワード線WL、選択ゲート線SG、コントロールゲート線CG、及びセルソース線CSLが配置される領域は、X方向に延びる複数のスリットSTにより、Y方向に分割されている。スリットSTは、最上層の選択ゲート線SGから最下層のワード線WLまでを貫通して基板SUBに到達する溝状の構成である。スリットST内には、例えば絶縁層をライナとして導電材料が充填されており、スリットSTは例えばソース線コンタクトとして機能する。
【0015】
ワード線WL、選択ゲート線SGDが配置され、2つのスリットSTに挟まれた領域には、これらの積層方向に延び、基板SUB上の絶縁層UNDに到達する複数のピラーPLがマトリクス状に配置されている。ピラーPLは、ピラーPLの中心軸側から順に、コア層CR、酸化物半導体層ME、及び絶縁層BKを備える。コア層CRは例えばSiO2層等である。酸化物半導体層MEは、例えばインジウム(In)、ガリウム(Ga)、亜鉛(Zn)、スズ(Sn)等の少なくともいずれかを含む酸化物半導体層である。より具体的には、酸化物半導体層MEは、例えばInGaZnO層、またはInGaSnO層等であってよい。絶縁層BKは、例えば、SiO2層、SiON層、高誘電率材料から構成される層等である。高誘電率材料としては、例えば酸化アルミニウム、酸化ハフニウム、及び酸化ジルコニウム等が挙げられる。
【0016】
ピラーPLの上端には、キャップ層CPmを介して半導体層SMが配置される。キャップ層CPmは、上述の酸化物半導体層MEと同様の材料から構成され得る。半導体層SMは例えばポリシリコン層等である。
【0017】
これらのような構成により、各々のワード線WLとピラーPLとの交差部には、それぞれメモリセルMCが形成される。基板SUBの他の領域に配置される図示しないワード線ドライバ等からワード線WLを介して所定の電圧をメモリセルMCに印加することで、メモリセルMCの電荷蓄積層CHに電荷が蓄積され、メモリセルMCにデータが不揮発に記憶される。ワード線ドライバ等からワード線WLを介して所定の電圧をメモリセルMCに印加することで、メモリセルMCに記憶されるデータを読み出すことができる。
【0018】
このように、半導体記憶装置1は、例えばメモリセルMCが3次元に配置された3次元不揮発性メモリとして構成されている。複数のメモリセルMCが配置された領域はセルアレイ領域と称される。
【0019】
選択ゲート線SGDとピラーPLとの交差部には選択ゲートSTDが形成される。選択ゲート線SGDから所定の電圧を選択ゲートSTDに印加することで、選択ゲートSTDがオンまたはオフし、その選択ゲートSTDが属するピラーPLにおける全メモリセルMCを選択状態または非選択状態とすることができる。
【0020】
複数の選択ゲート線SGが配置される高さ位置では、ピラーPL上方の選択ゲート線SGは、分割層MTとそのY方向両側に配置される半導体層MTmと更にそれらのY方向両側に配置される絶縁層MTsによりY方向に分割されている。また、分割層MT,半導体層MTm、及び絶縁層MTsは、SiO2層等の絶縁層が充填されたホールAHによりX方向に分割されている。分割層MTおよび絶縁層Msは例えばSiO2層、SiN層、SiON層、高誘電率材料から構成される層等である。半導体層MTmは、例えばポリシリコン層、ポリゲルマニウム層、ポリシリコン・ポリゲルマニウム層、酸化物半導体層、及び2次元半導体材料層等である。2次元半導体材料としてはMoS2,WSe2等が挙げられる。これにより、これらの分割層MT、半導体層MTm、及び絶縁層MTsにはY方向の両側から選択ゲート線SGが接続され、Y方向両側に5つのトランジスタTRが形成される。
【0021】
セルソース線CSLは、絶縁層MTsを貫通し、半導体層MTmに接続される。
【0022】
コントロールゲート線CGは、Y方向のセルソース線CSLとは反対側から、分割層MT、半導体層MTm、及び絶縁層MTsに接続される。これにより、Y方向の片側に1つのトランジスタTRCが形成される。
【0023】
これらの5つのトランジスタTR及び1つのトランジスタTRCにより、読み出し回路ユニットRCUが形成される。読み出し回路ユニットRCU上には、例えば上層のビット線(不図示)に接続されるプラグCPtが配置される。
【0024】
読み出し回路RCUにより、半導体記憶装置1は、例えばシフトレジスタ型メモリとして動作することができる。シフトレジスタ型メモリとは、この場合、例えば所定のピラーPLにおけるメモリセルMC間でデータを順送りしていくよう構成されたメモリである。
【0025】
シフトレジスタ型メモリとしての半導体記憶装置1においては、書き込み時、読み出し回路ユニットRCUに図示しないビット線から電荷が送り込まれる。読み出し回路ユニットRCUは、各トランジスタTR,TRCのゲート電位を制御することにより、メモリセルMCが配置されるセルアレイ領域の上部に電荷を順次転送する。転送された電荷は、セルアレイ領域のワード線WLの電位を順に変位させることにより、下方のメモリセルMCに向けて電荷を順次転送する。このような書き込み動作によって、ピラーPLの垂直方向に配列された複数のメモリセルMCのうち、電荷が保持されたメモリセルMCには1が書き込まれ、電荷が保持されていないメモリセルMCには0が書き込まれた状態となる。なお、書き込み時に電荷を転送する向きは、上下方向に逆であってもよい。
【0026】
上記のように各メモリセルMCに書き込まれたデータの読み出し時には、セルアレイ領域のワード線WLの電位を順に変位させる。これにより、セルアレイ領域上方の読み出し回路ユニットRCUに向けて、メモリセルMC間の電荷を順次転送する。読み出し回路ユニットRCUに向けて転送された電荷は、半導体層SMを介して選択ゲート線SG0a,SG1a等に引き込まれ、コントロールゲートCG直下の半導体層MTmまで転送される。このとき、書き込みデータが1であった場合と0であった場合とで、半導体層MTmの電位が変わるため、その電位に応じて、絶縁層MTsを介してセルソース線CSLと選択ゲート線SG2b間の半導体層MTmの電位が変化する。この電位の変化を、セルソース線CSLとビット線間との電気抵抗として読み出すことができ、転送された少ない電荷量を比較的大きな電流変化に増幅することができる。
【0027】
このように、個々のピラーPL上に読み出し回路ユニットRCUを配置することにより、微弱な電荷の転送と、その電荷の読み出しが可能となる。また、シフトレジスタ型メモリにおけるワード線WLは、通常のNANDメモリ等のように、1ビットごとの書き込み及び読み出しの制御は行わず、隣り合うメモリセルMC間での電荷転送を行う。このため、隣り合うワード線WL間で電位変調ができればよく、例えば、互いに隣り合わない複数のワード線WLを幾つかの組に束ねて1つのワード線ドライバに接続することができる。なお、選択ゲートSTDに接続される選択ゲート線SGDは、個別に図示しないロウデコーダに接続される。
【0028】
図3に、ワード線ドライバからの電圧をワード線WLに印加するコンタクトプラグCC1~CC3の構成を示す。
【0029】
図3は、実施形態1にかかる半導体記憶装置1が備えるコンタクトプラグCC1~CC3の構成の一例を模式的に示す図である。
図3(a)は、半導体記憶装置1が備えるいずれかのワード線WLにおける横断面図であり、(b)は、コンタクトプラグCC1~CC3のX方向における縦断面図である。なお、
図3(b)においては、ワード線WL上下の構成が省略されている。また、
図3(b)においては、便宜上、基板SUBに最も近いワード線WLから順に、ワード線WL1、ワード線WL2、ワード線WL3・・・としている。
【0030】
図3に示すように、コンタクトプラグCC1~CC3は、複数のピラーPLによりメモリセルMCが配置されたセルアレイ領域CAの外側に、例えばX方向に並んで配置される。
【0031】
コンタクトプラグCC1~CC3は、ワード線WL1~WL6及びそれらの間の絶縁層OLを貫通し、ワード線WL1~WL6の積層方向に延びる。コンタクトプラグCC1~CC3の上端は、図示しないプラグ及び上層配線等を介してワード線ドライバに接続される。コンタクトプラグCC1~CC3は例えば円形の断面形状を有する。コンタクトプラグCC1~CC3の径は互いに略等しい。コンタクトプラグCC1~CC3は例えばタングステン等から構成される。
【0032】
コンタクトプラグCC1は、各々のワード線WL1~WL6の高さ位置に、コンタクトプラグCC1の側面から突出する突出部としてのフランジF1を備える。フランジF1は、コンタクトプラグCC1の径よりも大きな径の円形の断面形状を有する。フランジF1の半径は距離D1である。換言すれば、コンタクトプラグCC1側面からのフランジF1の突出量は距離D1’である。
【0033】
コンタクトプラグCC1の周囲を取り巻くワード線WL1~WL6は、それぞれがコンタクトプラグCC1の中心軸から所定距離、離間している。例えば、ワード線WL3,WL6は、コンタクトプラグCC1の中心軸から距離D1、離間している。ワード線WL2,WL5は、コンタクトプラグCC1の中心軸から、距離D1より長い距離D2、離間している。ワード線WL1,WL4は、コンタクトプラグCC1の中心軸から、距離D2より長い距離D3、離間している。換言すれば、ワード線WL3,WL6は、コンタクトプラグCC1側面から距離D1’、離間している。ワード線WL1,WL2,WL4,WL5はいずれも、コンタクトプラグCC1側面から距離D1’より長い距離、離間している。
【0034】
これにより、コンタクトプラグCC1が有する各々のフランジF1は、上面視で、コンタクトプラグCC1を取り巻くワード線WL3,WL6の端部の位置にまで到達する。よって、コンタクトプラグCC1は、ワード線WL3,WL6の高さ位置にあるフランジF1を介してワード線WL3,WL6と接続される。
【0035】
コンタクトプラグCC1が有する各々のフランジF1は、上面視で、コンタクトプラグCC1を取り巻くワード線WL1,WL2,WL4,WL5の端部の位置にまで到達していない。つまり、ワード線WL1,WL2,WL4,WL5の高さ位置にあるフランジF1は、ワード線WL1,WL2,WL4,WL5と接していない。これらのフランジF1と、ワード線WL1,WL2,WL4,WL5の端部との間隙には絶縁層FLが充填されている。絶縁層FLは例えばSiO2層等である。
【0036】
コンタクトプラグCC2は、各々のワード線WL1~WL6の高さ位置に、コンタクトプラグCC2の側面から突出する突出部としてのフランジF2を備える。フランジF2は、コンタクトプラグCC2の径よりも大きな径の円形の断面形状を有する。フランジF2の半径は距離D2である。換言すれば、コンタクトプラグCC2側面からのフランジF2の突出量は.距離D1’より長い距離D2’である。
【0037】
コンタクトプラグCC2の周囲を取り巻くワード線WL1~WL6は、それぞれがコンタクトプラグCC2の中心軸から所定距離、離間している。例えば、ワード線WL2,WL5は、コンタクトプラグCC2の中心軸から距離D2、離間している。ワード線WL1,WL4は、コンタクトプラグCC2の中心軸から距離D3、離間している。ワード線WL3,WL6は、コンタクトプラグCC2の中心軸から、距離D3より長い距離D4、離間している。換言すれば、ワード線WL2,WL5は、コンタクトプラグCC2側面から距離D2’、離間している。ワード線WL1,WL3,WL4,WL6はいずれも、コンタクトプラグCC2側面から距離D2’より長い距離、離間している。
【0038】
これにより、コンタクトプラグCC2が有する各々のフランジF2は、上面視で、コンタクトプラグCC2を取り巻くワード線WL2,WL5の端部の位置にまで到達する。よって、コンタクトプラグCC2は、ワード線WL2,WL5の高さ位置にあるフランジF2を介してワード線WL2,WL5と接続される。
【0039】
コンタクトプラグCC2が有する各々のフランジF2フランジF2は、上面視で、コンタクトプラグCC2を取り巻くワード線WL1,WL3,WL4,WL6の端部の位置にまで到達していない。つまり、ワード線WL1,WL3,WL4,WL6の高さ位置にあるフランジF2は、ワード線WL1,WL3,WL4,WL6と接していない。これらのフランジF2と、ワード線WL1,WL3,WL4,WL6の端部との間隙には絶縁層FLが充填されている。
【0040】
コンタクトプラグCC3は、各々のワード線WL1~WL6の高さ位置に、コンタクトプラグCC3の側面から突出する突出部としてのフランジF3を備える。フランジF3は、コンタクトプラグCC3の径よりも大きな径の円形の断面形状を有する。フランジF3の半径は距離D3である。換言すれば、コンタクトプラグCC3側面からのフランジF3の突出量は.距離D2’より長い距離D3’である。
【0041】
コンタクトプラグCC3の周囲を取り巻くワード線WL1~WL6は、それぞれがコンタクトプラグCC3の中心軸から所定距離、離間している。例えば、ワード線WL1,WL4は、コンタクトプラグCC3の中心軸から距離D3、離間している。ワード線WL2,WL3,WL5,WL6は、コンタクトプラグCC3の中心軸から距離D4、離間している。換言すれば、ワード線WL1,WL4は、コンタクトプラグCC3側面から距離D3’、離間している。ワード線WL2,WL3,WL5,WL6はいずれも、コンタクトプラグCC3側面から距離D3’より長い距離、離間している。
【0042】
これにより、コンタクトプラグCC3が有する各々のフランジF3は、上面視で、コンタクトプラグCC3を取り巻くワード線WL1,WL4の端部の位置にまで到達する。よって、コンタクトプラグCC3は、ワード線WL1,WL4の高さ位置にあるフランジF3を介してワード線WL1,WL4と接続される。
【0043】
コンタクトプラグCC3が有するフランジF3は、上面視で、コンタクトプラグCC3を取り巻くワード線WL2,WL3,WL5,WL6の端部の位置にまで到達していない。つまり、ワード線WL2,WL3,WL5,WL6の高さ位置にあるフランジF3は、ワード線WL2,WL3,WL5,WL6と接していない。これらのフランジF3と、ワード線WL2,WL3,WL5,WL6の端部との間隙には絶縁層FLが充填されている。
【0044】
以上のように、3つのコンタクトプラグCC1~CC3のいずれかに、全てのワード線WL1~WL6が接続される。また、積層方向に隣接するワード線WL同士は、3つのコンタクトプラグCC1~CC3のうち、互いに異なるコンタクトプラグCC1~CC3に接続される。すなわち、コンタクトプラグCC1には、基板SUB側から数えて(3n+3)番目(nは0以上の整数)のワード線WLが接続される。コンタクトプラグCC2には、基板SUB側から数えて(3n+2)番目のワード線WLが接続される。コンタクトプラグCC3には、基板SUB側から数えて(3n+1)番目のワード線WLが接続される。
【0045】
なお、ワード線WLの上方、つまり、ピラーPLの上端付近に配置される選択ゲート線SGDは、コンタクトプラグCC1~CC3とは異なるコンタクトに接続され、上述のように、個別に設けられたロウデコーダに接続される。
【0046】
(半導体記憶装置の製造方法の例)
次に、
図4~
図12を用いて、半導体記憶装置1の製造方法の例について説明する。
図4~
図12は、実施形態1にかかる半導体記憶装置1の製造方法の手順の一例を示すフロー図である。
【0047】
図4(a)に示すように、シリコン基板等の基板SUB上に、絶縁層OLと絶縁層NLとを交互に複数積層する。絶縁層NLは、この後の処理で、タングステン等の導電材料に置き換えられて、ワード線WL及び選択ゲート線SGDとなる犠牲層であって、例えばSiN層等である。
【0048】
なお、ワード線WLとなる絶縁層NL1~NL6としては、組成および密度の少なくともいずれかを変化させることにより、後述するウェットエッチング液に対するエッチングレートが異なる層を形成する。絶縁層NL1~NL6のうち、例えば絶縁層NL1,NL4はエッチングレートが最も速くなるよう構成されている。絶縁層NL1~NL6のうち、例えば絶縁層NL3,NL6はエッチングレートが最も遅くなるよう構成されている。例えば絶縁層NL2,NL5は、絶縁層NL1,NL4と絶縁層NL3,NL6との間のエッチングレートを有するよう構成されている。
【0049】
これらのような絶縁層NL1~NL6は、例えばプラズマ化学気層成長(P-CVD:Plasma Chemical Vapor Deposition)法等により、成膜時の基板SUBの温度、圧力、成膜ガスの種類ならびに流量、及び絶縁層NL1~NL6中に混在させる不純物濃度の少なくともいずれかを調整することにより、形成することができる。
【0050】
図4(b)に示すように、セルアレイ領域CA(
図3(a)参照)となる領域に、分割層MTを含む複数の絶縁層OL,NLを貫通して基板SUBに到達する複数のメモリホールMHを形成する。
【0051】
図5(a)に示すように、個々のメモリホールMH内に、メモリホールMHの内壁側から順に、絶縁層BK、酸化物半導体層MEを形成する。酸化物半導体層MEの内側の間隙にコア層CRを充填することで、複数のピラーPLが形成される。
【0052】
図5(b)に示すように、ピラーPLの上端部にキャップ層CPmを形成する。その後、ピラーPL及びキャップCPm全体を覆って、例えば絶縁層OLと同じ材料からなる絶縁層(不図示)が形成される。
【0053】
また、以下のように、コンタクトプラグCC1~CC3を形成する。
【0054】
図6(a)に示すように、セルアレイ領域CAとなる領域の外側に、ワード線WLとなる絶縁層NL1~NL6及びそれらの間の絶縁層OLを貫通する複数のコンタクトホールHL1~HL3を、反応性イオンエッチング(RIE:Reactive Ion Etching)法等により形成する。コンタクトホールHL1~HL3は、後に形成されるコンタクトプラグCC1~CC3と略等しい径を有するよう形成される。
【0055】
図6(b)に示すように、例えば熱リン酸等のウェットエッチング液に基板SUBを浸漬して、コンタクトホールHL1~HL3内壁に露出した部位から所定距離、絶縁層NL1~NL6を後退させる。絶縁層NL1~NL6は、コンタクトホールHL1~HL3の周方向に等方的にエッチング除去されるので、上面視で円形状に後退する。
【0056】
このとき、絶縁層NL1~NL6のそれぞれのエッチングレートが異なるため、絶縁層NL1~NL6の露出部からの後退距離も異なる。最もエッチングレートの遅い絶縁層NL3,WL6は、コンタクトホールHL1~HL3の中心軸から例えば距離D1後退する。最もエッチングレートの速い絶縁層NL1,WL4は、コンタクトホールHL1~HL3の中心軸から例えば距離D3後退する。両者の間のエッチングレートである絶縁層NL2,NL5は、コンタクトホールHL1~HL3の中心軸から例えば距離D2後退する。
【0057】
図6(c)に示すように、CVD法等により、コンタクトホールHL1~HL3の内壁および底面を覆う絶縁層FLを形成する。絶縁層FLは、例えば絶縁層OLよりもエッチング除去されやすい、つまり、高エッチングレートを有する層として成膜されることが好ましい。また、このとき、絶縁層FLの層厚が各々の絶縁層NL1~NL6の層厚の半分以上となるように絶縁層FLを形成する。これにより、コンタクトホールHL1~HL3の内壁から絶縁層NL1~NL6が後退して生じた間隙を絶縁層FLで充填することができる。ただし、コンタクトホールHL1~HL3が絶縁層FLで完全に充填されてしまわないよう絶縁層FLの層厚を調整する。
【0058】
図7(a)に示すように、例えばフッ化水素酸の水溶液等のウェットエッチング液に基板SUBを浸漬して、コンタクトホールHL1~HL3内に形成された絶縁層FLをエッチング除去する。これにより、絶縁層NL3,NL6の端部をコンタクトホールHL1~HL3内に露出させる。
【0059】
このとき、ウェットエッチングの時間等を調整して、他の絶縁層NL1,NL2,NL4,NL5が露出しないようにする。これにより、絶縁層NL1,NL2,NL4,NL5の高さ位置において、コンタクトホールHL1~HL3の内壁からの絶縁層FLの後退量が、絶縁層NL3,NL6の後退量、つまり、距離D1と略等しくなる。
【0060】
図7(b)に示すように、CVD法等により、コンタクトホールHL1~HL3内にシリコン層等の犠牲層SC1~SC3を充填する。
【0061】
また、犠牲層SC1をSiO2層等の図示しないマスクパターンで覆う。このようなマスクパターンは、犠牲層SC1~SC3の全体を覆うマスク層を形成した後、フォトリソグラフィ法等により、犠牲層SC1上の領域を覆うレジストパターンを形成し、レジストパターンをマスクに、フッ化水素酸の水溶液等によりマスク層をウェットエッチングすることで得られる。マスクパターンの形成後、硫酸と過酸化水素との混合液による処理、または酸素プラズマによるアッシング処理等によりレジストパターンを除去する。
【0062】
図7(c)に示すように、アルカリ水溶液に基板SUBを浸漬して、マスクパターンで覆われていない犠牲層SC2,SC3を除去し、コンタクトホールHL2,HL3を開口させる。
【0063】
図8(a)に示すように、例えば熱リン酸等のウェットエッチング液に基板SUBを浸漬して、コンタクトホールHL2,HL3内壁に露出した部位から所定距離、絶縁層NL3,NL6を後退させる。絶縁層NL3,WL6は、コンタクトホールHL2,HL3の中心軸から例えば距離D4後退する。
【0064】
図8(b)に示すように、CVD法等により、コンタクトホールHL2,HL3の内壁および底面を覆う絶縁層FLを形成する。このとき、コンタクトホールHL2,HL3の内壁から絶縁層NL3,NL6が後退して生じた間隙を充填し、かつ、コンタクトホールHL2,HL3自体が完全に埋まらないよう、絶縁層FLを形成する。
【0065】
図8(c)に示すように、例えばフッ化水素酸の水溶液等のウェットエッチング液に基板SUBを浸漬して、コンタクトホールHL2,HL3内に形成された絶縁層FLをエッチング除去し、絶縁層NL2,NL5の端部をコンタクトホールHL2,HL3内に露出させる。このとき、絶縁層NL1,NL3,NL4,NL6の高さ位置において、コンタクトホールHL2,HL3の内壁からの絶縁層FLの後退量が、絶縁層NL2,NL5の後退量、つまり、距離D2と略等しくなる。
【0066】
図9(a)に示すように、CVD法等により、コンタクトホールHL2,HL3内にシリコン層等の犠牲層SC2,SC3を充填する。
【0067】
また、犠牲層SC1,SC2をSiO2層等の図示しないマスクパターンで覆う。
【0068】
図9(b)に示すように、アルカリ水溶液に基板SUBを浸漬して、マスクパターンで覆われていない犠牲層SC3を除去し、コンタクトホールHL3を開口させる。
【0069】
図9(c)に示すように、例えば熱リン酸等のウェットエッチング液に基板SUBを浸漬して、コンタクトホールHL3内壁に露出した部位から所定距離、絶縁層NL2,NL5を後退させる。絶縁層NL2,WL5は、コンタクトホールHL3の中心軸から例えば距離D4後退する。
【0070】
図10(a)に示すように、CVD法等により、コンタクトホールHL3の内壁および底面を覆う絶縁層FLを形成する。このとき、コンタクトホールHL3の内壁から絶縁層NL2,NL5が後退して生じた間隙を充填し、かつ、コンタクトホールHL3自体が完全に埋まらないよう、絶縁層FLを形成する。
【0071】
図10(b)に示すように、例えばフッ化水素酸の水溶液等のウェットエッチング液に基板SUBを浸漬して、コンタクトホールHL3内に形成された絶縁層FLをエッチング除去し、絶縁層NL1,NL4の端部をコンタクトホールHL3内に露出させる。このとき、絶縁層NL2,NL3,NL5,NL6の高さ位置において、コンタクトホールHL3の内壁からの絶縁層FLの後退量が、絶縁層NL1,NL4の後退量、つまり、距離D3と略等しくなる。
【0072】
図10(c)に示すように、アルカリ水溶液に基板SUBを浸漬して、犠牲層SC1,SC2を除去し、コンタクトホールHL1,HL2を開口させる。
【0073】
図11(a)に示すように、コンタクトホールHL1~HL3内に、タングステン等の導電材料を充填する。このとき、コンタクトホールHL1~HL3において、絶縁層NL1~NL6のそれぞれの高さ位置における間隙も導電材料で充填される。コンタクトホールHL1は、コンタクトホールHL1の中心軸からの距離D1の間隙を有する。よって、フランジF1を有するコンタクトプラグCC1が形成される。コンタクトホールHL2は、コンタクトホールHL2の中心軸からの距離D2の間隙を有する。よって、フランジF2を有するコンタクトプラグCC2が形成される。コンタクトホールHL3は、コンタクトホールHL3の中心軸からの距離D3の間隙を有する。よって、フランジF3を有するコンタクトプラグCC3が形成される。
【0074】
X方向に延び、絶縁層NL1~NL6を含む積層構造の最上層から最下層までを貫通して基板SUBに到達する溝状のスリットST(
図1、
図3(a)参照)を形成する。この時点では、スリットST内には何も充填しない。
【0075】
図11(b)に示すように、スリットSTを介して絶縁層OL間の絶縁層NL1~NL6を除去する。これにより、絶縁層OL間には間隙が生じる。
【0076】
図11(c)に示すように、スリットSTを介して絶縁層OL間に生じた間隙にタングステン等の導電材料を充填する。これにより、絶縁層OL間にワード線WLが形成される。このように、絶縁層NLを除去して導電材料に置き換える処理をリプレース処理とも称する。
【0077】
リプレース処理は、セルアレイ領域CAにおいても並行して実施される。
【0078】
図12(a)に示すように、絶縁層OL間の絶縁層NLが除去され、絶縁層OL間に間隙が生じる。
【0079】
図12(b)に示すように、絶縁層OL間に生じた間隙にタングステン等の導電材料が充填される。これにより、絶縁層OL間にワード線WL及び選択ゲート線SGDが形成される。これ以降、上方の読み出し回路ユニットRCUが順次形成される。
【0080】
以上により、実施形態1の半導体記憶装置1の製造が終了する。
【0081】
(比較例)
比較例の半導体記憶装置においては、複数積層されるワード線のそれぞれとコンタクトを取るため、セルアレイ領域外において、ワード線の端部が階段状となって終端する階段構造を形成する。1つ1つのワード線が各段を構成するよう階段構造を形成することで、階段構造の各段にコンタクトプラグを配置して、ワード線と接続させることができる。
【0082】
しかしながら、このような階段構造が占める面積はワード線の層数が増すとともに増大していき、セルアレイ領域を圧迫してしまう。また、ワード線が1段1段に配置された階段構造を形成するには煩雑な製造方法を経なければならず、スループット及びコストが増大してしまう。
【0083】
また、比較例の半導体記憶装置においては、個々のワード線がそれぞれ個別に設けられたワード線ドライバに接続される。ワード線ドライバは、例えば半導体基板等の基板上に配置されるトランジスタを含んでおり、このようなワード線ドライバが占める面積も、セルアレイ領域を圧迫する一因となっている。
【0084】
実施形態1の半導体記憶装置1によれば、基板SUBに対して直列に配置されたメモリセルMCのデータをワード線WLの電界によって移動させるシフトレジスタ型の書き込み動作および読み出し動作が採用されている。これにより、1つ1つのワード線WLに個別に電圧を印加するのではなく、複数のワード線WLを3つの組、すなわち、(3n+1)番目、(3n+2)番目、及び(3n+3)番目のワード線WLに束ねて動作させることができる。また、これにより、個々のワード線WLに対して別個にワード線ドライバを設ける必要が無く、ワード線ドライバの占める面積を縮小することができる。
【0085】
実施形態1の半導体記憶装置1によれば、シフトレジスタ型の動作が採用されているので、3つのコンタクトプラグCC1~CC3を用いて、複数のワード線WLを3つの組に束ねることができる。(3n+3)番目のワード線WLはコンタクトプラグCC1に束ねられ、(3n+2)番目のワード線はコンタクトプラグCC2に束ねられ、(3n+1)番目のワード線WLはコンタクトプラグCC3に束ねられる。これにより、階段構造を廃することができ、コンタクトプラグCC1~CC3によってワード線WLの引き出し領域を縮小することができる。よって、例えばセルアレイ領域を拡張したり、半導体記憶装置1を縮小したりすることができる。また、比較的簡便なコンタクトプラグCC1~CC3の形成処理により、ワード線WLとのコンタクトを実現することができる。
【0086】
実施形態1の半導体記憶装置1によれば、コンタクトプラグCC1~CC3は例えば互いに略等しい径を有しており、フランジF1~F3の径により接続先のワード線WLが選択される。これにより、コンタクトプラグCC1~CC3間でのコンタクト抵抗を略同等に揃えることができる。
【0087】
なお、上述の実施形態1では、ワード線WLを3つの組に束ねることとしたが、これに限られない。ワード線を2つの組、または4つ以上の組に束ねてもよい。この場合、積層方向に対してエッチングレートに周期性を有する絶縁層の種類を、ワード線の組数に合わせて変化させればよい。例えば、ワード線を4つの組に束ねる場合、絶縁層の種類を4種類とすればよい。このとき、4つのコンタクトプラグがそれぞれ、基板SUS側から数えて(4n+1)番目、(4n+2)番目、(4n+3)番目、及び(4n+4)番目のワード線に接続されることとなる。
【0088】
(変形例1)
次に、
図13を用いて、実施形態1の変形例1の半導体記憶装置について説明する。
図13は、実施形態1の変形例1にかかる半導体記憶装置の製造方法の手順の一例を示すフロー図である。変形例1の半導体記憶装置は、リプレースの手法が上述の実施形態1とは異なる。
【0089】
図13(a)に示すように、上述の実施形態1の
図10(b)の処理の後、犠牲層SC1,SC2を除去するのではなく、コンタクトホールHL3に犠牲層SC3を充填する。また、絶縁層NL1~NL6を含む積層構造の最上層から最下層までを貫通して基板SUBに到達する溝状のスリットSTを形成する。
【0090】
図13(b)に示すように、スリットSTを介して絶縁層OL間の絶縁層NL1~NL6を除去する。これにより、絶縁層OL間には間隙が生じる。また、これと並行して、スリットSTを介して犠牲層SC1~SC3を除去する。これにより、コンタクトホールHL1~HL3が開口する。
【0091】
図13(c)に示すように、スリットSTを介して絶縁層OL間に生じた間隙、及びコンタクトホールHL1~HL3に、タングステン等の導電材料を充填する。これにより、絶縁層OL間にワード線WLが形成され、コンタクトホールHL1~HL3内にコンタクトプラグCC1a~CC3aが形成される。
【0092】
変形例1の半導体記憶装置によれば、コンタクトホールHL1~HL3の犠牲層SC1~SC3と、絶縁層OL間の絶縁層NL1~NL6とが一括してタングステン等の導電材料にリプレースされる。これにより、例えば上述の実施形態1の例よりも、いっそう製造コストを下げることができる。
【0093】
なお、上述の実施形態1においては、読み出し回路ユニットRCUを、ワード線WL等のリプレース後に別途、形成するものとしたが、これに限られない。読み出し回路ユニットRCUを構成するコントロールゲート線CG等のうち、いずれか1つ以上のゲート線(ゲート電極配線)も犠牲層で構成し、上記のコンタクトプラグCC1a~CC3a及びワード線WLと並行してリプレース処理してもよい。
【0094】
(変形例2)
次に、
図14を用いて、実施形態1の変形例2の半導体記憶装置について説明する。
図14は、実施形態1の変形例2にかかる半導体記憶装置が備えるコンタクトプラグの構成の一例を模式的に示す図である。変形例2の半導体記憶装置は、コンタクトプラグCC1b~CCcの配置が、上述の実施形態1とは異なる。
【0095】
図14に示すように、変形例2の半導体記憶装置は、セルアレイ領域CAb内に配置されるコンタクトプラグCC1b~CC3bを備える。このように、コンタクトプラグCC1b~CC3bは、階段構造と異なり、セルアレイ領域CAb内に配置することも可能である。
【0096】
また、コンタクトプラグCC1b~CC3bを複数セット、セルアレイ領域CAb内の所望の箇所に配置してもよい。
【0097】
また、実施形態1のコンタクトプラグCC1~CC3をセルアレイ領域外に配置したうえで、コンタクトプラグCC1b~CC3bをセルアレイ領域内に配置してもよい。
【0098】
変形例2の半導体記憶装置によれば、コンタクトプラグCC1b~CC3bをセルアレイ領域CAb内に配置することとした。このように、コンタクトプラグCC1b~CC3bをセルアレイ領域CAb内に配置した方が、ワード線WLの抵抗を抑制できる場合があり、また、半導体記憶装置内の面積使用効率の点で優れる場合がある。
【0099】
変形例2の半導体記憶装置によれば、コンタクトプラグCC1b~CC3bの複数セットをセルアレイ領域CAb内の複数の箇所に配置することとした。これにより、ワード線WLとコンタクトプラグCC1b~CC3bとの抵抗を下げることができる。
【0100】
変形例2の半導体記憶装置によれば、コンタクトプラグCC1~CC3,CC1b~CC3bを様々に組み合わせて配置できるので、半導体記憶装置の設計の自由度が上がる。
【0101】
[実施形態2]
次に、
図15~
図28を用いて、実施形態2の半導体記憶装置2について説明する。実施形態2の半導体記憶装置2は、コンタクトプラグの構成が上述の実施形態1とは異なる。
【0102】
(コンタクトプラグの構成例)
ワード線WLを複数の組に束ねるコンタクトプラグの構成は、上述の実施形態1のコンタクトプラグCC1~CC3に限られない。
図15に、他の例のコンタクトプラグCC21~CC23を示す。
【0103】
図15は、実施形態2にかかる半導体記憶装置2が備えるコンタクトプラグCC21~CC23の構成の一例を模式的に示す図である。
図15(a)は、半導体記憶装置2が備えるいずれかのワード線WLにおける横断面図であり、(b)は、コンタクトプラグCC21~CC23のX方向における縦断面図である。なお、
図15(b)においては、ワード線WL上下の構成が省略されている。また、
図15(b)においては、便宜上、基板SUBに最も近いワード線WLから順に、ワード線WL1、ワード線WL2、ワード線WL3・・・としている。
【0104】
図15に示すように、コンタクトプラグCC21~CC23は互いに異なる径を有する。つまり、コンタクトプラグCC21~CC23は、コンタクトプラグCC21~CC23自体の径が拡張されることによって、所定のワード線WLと接続される。
【0105】
コンタクトプラグCC21の半径は例えば距離D1である。つまり、コンタクトプラグCC21の中心軸から、コンタクトプラグCC21の側面までの距離は距離D1である。
【0106】
これにより、コンタクトプラグCC21の側面は、コンタクトプラグCC21の中心軸から距離D1、離間しているワード線WL3,WL6の端部の位置にまで到達する。換言すれば、コンタクトプラグCC21の側面とワード線WL3,WL6の端部とは距離D1’(=0)離間している。よって、コンタクトプラグCC21は、コンタクトプラグCC21の側面でワード線WL3,WL6と接続される。
【0107】
コンタクトプラグCC21の側面は、コンタクトプラグCC21の中心軸から距離D2、離間しているワード線WL2,WL5の端部、及びコンタクトプラグCC21の中心軸から距離D3、離間しているワード線WL1,WL4の端部の位置にまで到達していない。換言すれば、コンタクトプラグCC21の側面とワード線WL2,WL5の端部とは距離D1’(=0)より離間している。また、コンタクトプラグCC21の側面とワード線WL1,WL4の端部とは距離D1’(=0)より更に離間している。よって、コンタクトプラグCC21は、ワード線WL1,WL2,WL4,WL5とは接していない。コンタクトプラグCC21の側面と、ワード線WL1,WL2,WL4,WL5との間隙には絶縁層FLが充填されている。
【0108】
コンタクトプラグCC22の半径は例えば距離D2である。つまり、コンタクトプラグCC22の中心軸から、コンタクトプラグCC22の側面までの距離は距離D2である。
【0109】
これにより、コンタクトプラグCC22の側面は、コンタクトプラグCC22の中心軸から距離D2、離間しているワード線WL2,WL5の端部の位置にまで到達する。換言すれば、コンタクトプラグCC22の側面とワード線WL2,WL5の端部とは距離D2’(=0)離間している。よって、コンタクトプラグCC22は、コンタクトプラグCC22の側面でワード線WL2,WL5と接続される。
【0110】
コンタクトプラグCC22の側面は、コンタクトプラグCC22の中心軸から距離D3、離間しているワード線WL1,WL4の端部、及びコンタクトプラグCC22の中心軸から距離D4、離間しているワード線WL3,WL6の端部の位置にまで到達していない。換言すれば、コンタクトプラグCC22の側面とワード線WL1,WL4の端部とは距離D2’(=0)より離間している。また、コンタクトプラグCC22の側面とワード線WL3,WL6の端部とは距離D2’(=0)より更に離間している。よって、コンタクトプラグCC22は、ワード線WL1,WL3,WL4,WL6とは接していない。コンタクトプラグCC22の側面と、ワード線WL1,WL3,WL4,WL6との間隙には絶縁層FLが充填されている。
【0111】
コンタクトプラグCC23の半径は例えば距離D3である。つまり、コンタクトプラグCC23の中心軸から、コンタクトプラグCC23の側面までの距離は距離D3である。
【0112】
これにより、コンタクトプラグCC23の側面は、コンタクトプラグCC23の中心軸から距離D3、離間しているワード線WL1,WL4の端部の位置にまで到達する。換言すれば、コンタクトプラグCC23の側面とワード線WL1,WL4の端部とは距離D3’(=0)離間している。よって、コンタクトプラグCC23は、コンタクトプラグCC23の側面でワード線WL1,WL4と接続される。
【0113】
コンタクトプラグCC23の側面は、コンタクトプラグCC23の中心軸から距離D4、離間しているワード線WL2,WL3,WL5,WL6の端部の位置にまで到達していない。換言すれば、コンタクトプラグCC23の側面とワード線WL2,WL3,WL5,WL6の端部とは距離D3’(=0)より離間している。よって、コンタクトプラグCC23は、ワード線WL2,WL3,WL5,WL6とは接していない。コンタクトプラグCC23の側面と、ワード線WL2,WL3,WL5,WL6との間隙には絶縁層FLが充填されている。
【0114】
以上のように、ワード線WLの階層位置が等しいとき、つまり、それぞれのコンタクトプラグCC21~CC23の同じ高さ位置において、距離D1<D2<D3であり、コンタクトプラグCC21よりもコンタクトプラグCC22の径が大きく、コンタクトプラグCC22よりもコンタクトプラグCC23の径が大きい。
【0115】
(半導体記憶装置の製造方法の例)
次に、
図16~
図21を用いて、半導体記憶装置2の製造方法の例について説明する。
図16~
図21は、実施形態2にかかる半導体記憶装置2の製造方法の手順の一例を示すフロー図である。
【0116】
図16(a)に示すように、シリコン基板等の基板SUB上に、絶縁層OLと絶縁層NLとを交互に複数積層する。この後のリプレース処理でワード線WLとなる絶縁層NL1~NL6は、上述の実施形態1と同様、積層方向にエッチングレートの周期性を有する。エッチングレートは、絶縁層NL3,NL6、絶縁層NL2,NL5、絶縁層NL1,NL4の順に速くなっていく。
【0117】
絶縁層NL1~NL6及びそれらの間の絶縁層OLを貫通する複数のコンタクトホールHL1~HL3をRIE法等により形成する。コンタクトホールHL1~HL3は互いに略等しい径を有する。
【0118】
図16(b)に示すように、例えば熱リン酸等のウェットエッチング液に基板SUBを浸漬して、コンタクトホールHL1~HL3内壁に露出した部位から所定距離、絶縁層NL1~NL6を後退させる。絶縁層NL3,NL6は、コンタクトホールHL1~HL3の中心軸から例えば距離D1後退する。絶縁層NL2,NL5は、コンタクトホールHL1~HL3の中心軸から例えば距離D2後退する。絶縁層NL1,NL4は、コンタクトホールHL1~HL3の中心軸から例えば距離D3後退する。
【0119】
図16(c)に示すように、CVD法等により、コンタクトホールHL1~HL3内に絶縁層FLを充填する。このとき、絶縁層FLは、コンタクトホールHL1~HL3が略完全に充填されるよう形成される。
【0120】
図17(a)に示すように、RIE法等により主に絶縁層FLを貫通させて、例えば半径が距離D1であるコンタクトホールHL21a~HL23aを形成する。このとき、コンタクトホールHL21a~HL23aの中心軸から距離D1以内にある絶縁層OL等も除去される。コンタクトホールHL21a~HL23aの中心軸から距離D1の範囲の外側にある絶縁層FLは除去されずに残る。コンタクトホールHL21a~HL23aの内壁には絶縁層NL3,NL6が露出する。
【0121】
図17(b)に示すように、CVD法等により、コンタクトホールHL21a~HL23a内にシリコン層等の犠牲層SC21a~SC23aを充填する。
【0122】
図17(c)に示すように、犠牲層SC21aをSiO
2層等の図示しないマスクパターンで覆い、アルカリ水溶液に基板SUBを浸漬して、マスクパターンで覆われていない犠牲層SC22a,SC23aを除去してコンタクトホールHL22a,HL23aを開口させる。
【0123】
図18(a)に示すように、例えば熱リン酸等のウェットエッチング液に基板SUBを浸漬して、コンタクトホールHL22a,HL23a内壁に露出した部位から所定距離、絶縁層NL3,NL6を後退させる。絶縁層NL3,NL6は、コンタクトホールHL22a,HL23aの中心軸から例えば距離D4後退する。
【0124】
図18(b)に示すように、CVD法等により、コンタクトホールHL22a,HL23a内に絶縁層FLをほぼ完全に充填する。
【0125】
図18(c)に示すように、RIE法等により主に絶縁層FLを貫通させて、例えば半径が距離D2であるコンタクトホールHL22b,HL23bを形成する。このとき、コンタクトホールHL22b,HL23bの中心軸から距離D2以内にある絶縁層OL等も除去される。コンタクトホールHL22b,HL23bの中心軸から距離D2の範囲の外側にある絶縁層FLは除去されずに残る。コンタクトホールHL22b,HL23bの内壁には絶縁層NL2,NL5が露出する。
【0126】
図19(a)に示すように、CVD法等により、コンタクトホールHL22b,HL23b内にシリコン層等の犠牲層SC22b,SC23bを充填する。
【0127】
図19(b)に示すように、犠牲層SC21a,SC22bをSiO
2層等の図示しないマスクパターンで覆い、アルカリ水溶液に基板SUBを浸漬して、マスクパターンで覆われていない犠牲層SC23bを除去してコンタクトホールHLHL23bを開口させる。
【0128】
図19(c)に示すように、例えば熱リン酸等のウェットエッチング液に基板SUBを浸漬して、コンタクトホールHL23b内壁に露出した部位から所定距離、絶縁層NL2,NL5を後退させる。絶縁層NL2,NL5は、コンタクトホールHL23bの中心軸から例えば距離D4後退する。
【0129】
図20(a)に示すように、CVD法等により、コンタクトホールHL23b内に絶縁層FLをほぼ完全に充填する。
【0130】
図20(b)に示すように、RIE法等により主に絶縁層FLを貫通させて、例えば半径が距離D3であるコンタクトホールHL23cを形成する。このとき、コンタクトホールHL23cの中心軸から距離D3以内にある絶縁層OL等も除去される。コンタクトホールHL23cの中心軸から距離D3の範囲の外側にある絶縁層FLは除去されずに残る。コンタクトホールHL23cの内壁には絶縁層NL1,NL4が露出する。
【0131】
図20(c)に示すように、アルカリ水溶液に基板SUBを浸漬して、犠牲層SC21a,SC22bを除去し、コンタクトホールHL21a,HL22bを開口させる。
【0132】
図21(a)に示すように、コンタクトホールHL21a,HL22b,HL23c内に、タングステン等の導電材料を充填する。これにより、半径が距離D1のコンタクトプラグCC21、半径が距離D2のコンタクトプラグCC22、及び半径が距離D3のコンタクトプラグCC23が形成される。
【0133】
X方向に延び、絶縁層NL1~NL6を含む積層構造の最上層から最下層までを貫通して基板SUBに到達する溝状のスリットSTを形成する。
【0134】
図21(b)に示すように、スリットSTを介して絶縁層OL間の絶縁層NL1~NL6を除去する。これにより、絶縁層OL間には間隙が生じる。
【0135】
図21(c)に示すように、スリットSTを介して絶縁層OL間に生じた間隙にタングステン等の導電材料を充填する。これにより、絶縁層OL間にワード線WL1~WL6が形成される。
【0136】
実施形態2の半導体記憶装置2によれば、実施形態1の半導体記憶装置1と同様の効果を奏する。
【0137】
実施形態2の半導体記憶装置2によれば、より少ない処理で、ワード線WLを3つの組に束ねるコンタクトプラグCC21~CC23が得られる。
【0138】
なお、実施形態2の半導体記憶装置2においても、上述の実施形態1の変形例1に相当する手順によってリプレース処理を行ってもよい。
【0139】
また、実施形態2の半導体記憶装置2においても、3つのコンタクトプラグをセルアレイ領域外のみならず、セルアレイ領域内に配置してもよい。
【0140】
(変形例)
上述の実施形態2の手法を用いれば、例えばワード線WLを束ねる組数を簡便に増やすことができる。変形例2においては、
図22~
図28を用いて、ワード線WLを4つの組に束ねる場合の手法について説明する。
図22~
図28は、実施形態2の変形例にかかる半導体記憶装置の製造方法の手順の一例を示すフロー図である。
【0141】
図22(a)に示すように、シリコン基板等の基板SUB上に、絶縁層OLと絶縁層NLとを交互に複数積層する。この後のリプレース処理でワード線WLとなる絶縁層NL1~NL4は、積層方向に2種類のエッチングレートの周期性を有する。絶縁層NL1,NL3が高エッチングレートの絶縁層NLであり、絶縁層NL2,NL4が低エッチングレートの絶縁層NLである。
【0142】
また、絶縁層NL1~NL4とともに積層される絶縁層OL1~OL4も積層方向に2種類のエッチングレートの周期性を有する。絶縁層OL1,OL3,OL4が低エッチングレートの絶縁層OLであり、絶縁層OL2が高エッチングレートの絶縁層OLである。
【0143】
これらのような絶縁層OL1~OL4は、例えばP-CVD法等により、成膜時の基板SUBの温度、圧力、成膜ガスの種類ならびに流量、及び絶縁層OL1~OL4中に混在させる不純物濃度の少なくともいずれかを調整することにより、形成することができる。
【0144】
なお、絶縁層OL1~OL4,NL1~NL4の下地層である絶縁層OL0は、極めてエッチングレートが低く、ウェットエッチング液による影響をほとんど受けないものとする。ただし、絶縁層OL0は、絶縁層OL1,OL3,OL4と同種の層であってもよい。
【0145】
絶縁層OL1~OL4,NL1~NL4を貫通する複数のコンタクトホールHL31a~HL34aをRIE法等により形成する。ここでは、ワード線WLを4つの組に束ねることを想定しているので、4つのコンタクトホールHL31a~HL34aから形成される4つのコンタクトプラグで1セットとなる。コンタクトホールHL31a~HL34aは互いに略等しい径を有する。
【0146】
図22(b)に示すように、例えばフッ化水素酸の水溶液等のウェットエッチング液に基板SUBを浸漬して、コンタクトホールHL31a~HL34a内壁に露出した部位から所定距離、絶縁層OL1~OL4を後退させる。絶縁層OL1,OL3,OL4は、エッチングレートが低く、ほとんど後退しない。一方、絶縁層OL2は、エッチングレートが高く、大きく後退する。
【0147】
図22(c)に示すように、例えば熱リン酸等のウェットエッチング液に基板SUBを浸漬して、コンタクトホールHL31a~HL34a内壁に露出した部位から所定距離、絶縁層NL1~NL4を後退させる。ここで、絶縁層NL1~NL4の後退量は、それぞれの層質のみならず、周囲の環境によっても影響を受ける。
【0148】
例えば、絶縁層NL1,NL4は、積層方向の両側をほとんど後退していない絶縁層OL0,OL1,OL3,OL4で囲まれている。このため、絶縁層NL1,NL4におけるウェットエッチングは、専ら絶縁層NL1,NL4のコンタクトホールHL31a~HL34a内壁に露出した端部からのみ進行する。
【0149】
一方、絶縁層NL2,NL3は、積層方向の片側に大きく後退した絶縁層OL2を有する。このため、絶縁層NL2,NL3におけるウェットエッチングは、コンタクトホールHL31a~HL34a内壁に露出した端部からのみならず、絶縁層OL2が後退して露出した絶縁層NL2,NL3の表面からも進行する。
【0150】
これにより、絶縁層NL1~NL4自体のウェットエッチング特性に関わらず、絶縁層NL1,NL4は共に、絶縁層NL2,NL3に比べて後退量が小さくなる。絶縁層NL2,NL3は共に、絶縁層NL1,NL4に比べて大きく後退する。そして、絶縁層NL1,NL4同士で比較した場合には、高エッチングレートの絶縁層NL1の方が、絶縁層NL4よりも後退量が大きい。また、絶縁層NL2,NL3同士で比較した場合には、高エッチングレートの絶縁層NL3の方が、絶縁層NL2よりも後退量が大きい。
【0151】
よって、絶縁層NL1~NL4の後退量は、絶縁層NL4、絶縁層NL1、絶縁層NL2、絶縁層NL3の順に大きくなっていく。絶縁層NL4は、コンタクトホールHL31a~HL34aの中心軸から例えば距離D31後退する。絶縁層NL1は、コンタクトホールHL31a~HL34aの中心軸から、例えば距離D31より長い距離D32後退する。絶縁層NL2は、コンタクトホールHL31a~HL34aの中心軸から、例えば距離D32より長い距離D33後退する。絶縁層NL3は、コンタクトホールHL31a~HL34aの中心軸から、例えば距離D33より長い距離D34後退する。
【0152】
図23(a)に示すように、CVD法等により、コンタクトホールHL31a~HL34a内に絶縁層FLを略完全に充填する。
【0153】
図23(b)に示すように、RIE法等により主に絶縁層FLを貫通させて、例えば半径が距離D31であるコンタクトホールHL31b~HL34bを形成する。このとき、コンタクトホールHL31b~HL34bの中心軸から距離D31以内にある絶縁層OL1,OL3,OL4等も除去される。コンタクトホールHL31b~HL34bの中心軸から距離D31の範囲の外側にある絶縁層FLは除去されずに残る。コンタクトホールHL31b~HL34bの内壁には絶縁層NL4が露出する。
【0154】
図23(c)に示すように、CVD法等により、コンタクトホールHL31b~HL34b内にシリコン層等の犠牲層SC31b~SC34bを充填し、犠牲層SC31bを残してコンタクトホールHL32b~HL34bを開講する。
【0155】
図24(a)に示すように、例えば熱リン酸等のウェットエッチング液に基板SUBを浸漬して、コンタクトホールHL32b~HL34b内壁に露出した部位から所定距離、絶縁層NL4を後退させる。絶縁層NL4は、コンタクトホールHL32b~HL34bの中心軸から例えば距離D35後退する。
【0156】
図24(b)に示すように、CVD法等により、コンタクトホールHL32b~HL34b内に絶縁層FLを略完全に充填する。
【0157】
図24(c)に示すように、RIE法等により主に絶縁層FLを貫通させて、例えば半径が距離D32であるコンタクトホールHL32c~HL34cを形成する。このとき、コンタクトホールHL32c~HL34cの中心軸から距離D32以内にある絶縁層OL1,OL3,OL4等も除去される。コンタクトホールHL32c~HL34cの中心軸から距離D32の範囲の外側にある絶縁層FLは除去されずに残る。コンタクトホールHL32c~HL34cの内壁には絶縁層NL1が露出する。
【0158】
図25(a)に示すように、CVD法等により、コンタクトホールHL32c~HL34c内にシリコン層等の犠牲層SC32c~SC34cを充填し、犠牲層SC31b,SC32cを残して、コンタクトホールHL33c,HL34cを開口する。
【0159】
図25(b)に示すように、例えば熱リン酸等のウェットエッチング液に基板SUBを浸漬して、コンタクトホールHL33c,HL34c内壁に露出した部位から所定距離、絶縁層NL1を後退させる。絶縁層NL1は、コンタクトホールHL33c,HL34cの中心軸から例えば距離D35後退する。
【0160】
図25(c)に示すように、CVD法等により、コンタクトホールHL33c,HL34c内に絶縁層FLを略完全に充填する。
【0161】
図26(a)に示すように、RIE法等により主に絶縁層FLを貫通させて、例えば半径が距離D33であるコンタクトホールHL33d,HL34dを形成する。このとき、コンタクトホールHL33d,HL34dの中心軸から距離D33以内にある絶縁層OL1~OL4等も除去される。コンタクトホールHL33d,HL34dの中心軸から距離D33の範囲の外側にある絶縁層FLは除去されずに残る。コンタクトホールHL33d,HL34dの内壁には絶縁層NL2が露出する。
【0162】
図26(b)に示すように、CVD法等により、コンタクトホールHL33d,HL34d内にシリコン層等の犠牲層SC33d,SC34dを充填し、犠牲層SC31b,SC32c,SC33dを残して、コンタクトホールHL34dを開口する。
【0163】
図26(c)に示すように、例えば熱リン酸等のウェットエッチング液に基板SUBを浸漬して、コンタクトホールHL34d内壁に露出した部位から所定距離、絶縁層NL2を後退させる。絶縁層NL2は、コンタクトホールHL34dの中心軸から例えば距離D35後退する。
【0164】
図27(a)に示すように、CVD法等により、コンタクトホールHL34d内に絶縁層FLを略完全に充填する。
【0165】
図27(b)に示すように、RIE法等により主に絶縁層FLを貫通させて、例えば半径が距離D34であるコンタクトホールHL34eを形成する。このとき、コンタクトホールHL34eの中心軸から距離D34以内にある絶縁層OL1~OL4等も除去される。コンタクトホールHL34eの中心軸から距離D34の範囲の外側にある絶縁層FLは除去されずに残る。コンタクトホールHL34eの内壁には絶縁層NL3が露出する。
【0166】
図27(c)に示すように、アルカリ水溶液に基板SUBを浸漬して、犠牲層SC31b,SC32c,SC33dを除去し、コンタクトホールHL31b,HL32c,HL33dを開口させる。
【0167】
図28(a)に示すように、コンタクトホールHL31b,HL32c,HL33d,HL34e内に、タングステン等の導電材料を充填する。これにより、半径が距離D31のコンタクトプラグCC31、半径が距離D32のコンタクトプラグCC32、半径が距離D33のコンタクトプラグCC33、及び半径が距離D34のコンタクトプラグCC34が形成される。
【0168】
X方向に延び、絶縁層NL1~NL4を含む積層構造の最上層から最下層までを貫通して基板SUBに到達する溝状のスリットSTを形成する。
【0169】
図28(b)に示すように、スリットSTを介して絶縁層OL0~OL4間の絶縁層NL1~NL4を除去する。これにより、絶縁層OL0~OL4間には間隙が生じる。
【0170】
図28(c)に示すように、スリットSTを介して絶縁層OL0~OL4間に生じた間隙にタングステン等の導電材料を充填する。これにより、絶縁層OL0~OL4間にワード線WL1~WL4が形成される。
【0171】
上述のように、コンタクトプラグCC31は距離D31の径を有する。ワード線WL4はコンタクトプラグCC31から距離D31離間する。ワード線WL1はコンタクトプラグCC31から距離D32離間する。ワード線WL2はコンタクトプラグCC31から距離D33離間する。ワード線WL3はコンタクトプラグCC31から距離D34離間する。換言すれば、コンタクトプラグCC31の側面からワード線WL4は距離D1’(=0)離間する。コンタクトプラグCC31の側面から、ワード線WL1~WL3は距離D1’(=0)より離間する。これにより、コンタクトプラグCC31は、コンタクトプラグCC31の側面でワード線WL4に接続される。このように、コンタクトプラグCC31は、基板SUS側から数えて(4n+4)番目のワード線WLに接続される。
【0172】
上述のように、コンタクトプラグCC32は距離D32の径を有する。ワード線WL1はコンタクトプラグCC32から距離D32離間する。ワード線WL2はコンタクトプラグCC32から距離D33離間する。ワード線WL3はコンタクトプラグCC32から距離D34離間する。ワード線WL4はコンタクトプラグCC32から距離D35離間する。換言すれば、コンタクトプラグCC32の側面からワード線WL1は距離D2’(=0)離間する。コンタクトプラグCC32の側面から、ワード線WL2~WL4は距離D2’(=0)より離間する。これにより、コンタクトプラグCC32は、コンタクトプラグCC32の側面でワード線WL1に接続される。このように、コンタクトプラグCC32は、基板SUS側から数えて(4n+1)番目のワード線WLに接続される。
【0173】
上述のように、コンタクトプラグCC33は距離D33の径を有する。ワード線WL2はコンタクトプラグCC33から距離D33離間する。ワード線WL3はコンタクトプラグCC33から距離D34離間する。ワード線WL1,WL4はコンタクトプラグCC33から距離D35離間する。換言すれば、コンタクトプラグCC33の側面からワード線WL2は距離D3’(=0)離間する。コンタクトプラグCC33の側面から、ワード線WL1,WL3,WL4は距離D3’(=0)より離間する。これにより、コンタクトプラグCC33は、コンタクトプラグCC33の側面でワード線WL2に接続される。このように、コンタクトプラグCC33は、基板SUS側から数えて(4n+2)番目のワード線WLに接続される。
【0174】
上述のように、コンタクトプラグCC34は距離D34の径を有する。ワード線WL3はコンタクトプラグCC34から距離D34離間する。ワード線WL1,WL2,WL4はコンタクトプラグCC34から距離D35離間する。換言すれば、コンタクトプラグCC34の側面からワード線WL3は距離D4’(=0)離間する。コンタクトプラグCC34の側面から、ワード線WL1,WL2,WL4は距離D4’(=0)より離間する。これにより、コンタクトプラグCC34は、コンタクトプラグCC34の側面でワード線WL3に接続される。このように、コンタクトプラグCC34は、基板SUS側から数えて(4n+3)番目のワード線WLに接続される。
【0175】
以上のように、ワード線WLの階層位置が等しいとき、つまり、それぞれのコンタクトプラグCC31~CC34の同じ高さ位置において、距離D31<D32<D33<D34であり、コンタクトプラグCC31よりもコンタクトプラグCC32の径が大きく、コンタクトプラグCC32よりもコンタクトプラグCC33の径が大きく、コンタクトプラグCC33よりもコンタクトプラグCC34の径が大きい。
【0176】
実施形態2の変形例の半導体記憶装置によれば、簡便な製造方法で、ワード線WLを束ねる組数を増加させることができる。また、絶縁層OL,NLについてそれぞれ2種の層を用いることで例えばワード線WLを4つの組に束ねることができ、少ない種類の層でワード線WLを束ねる組数を増加させることができる。
【0177】
なお、実施形態2の変形例の半導体記憶装置においても、上述の実施形態1の変形例1に相当する手順によってリプレース処理を行ってもよい。
【0178】
また、実施形態2の変形例の半導体記憶装置においても、4つのコンタクトプラグCC31~CC34をセルアレイ領域内外に配置することができる。
【0179】
[その他の実施形態]
上述の実施形態1,2及びそれらの変形例等において、エッチングレート特性の異なる幾種類かの絶縁層NLをウェットエッチングすることにより、コンタクトプラグCCへの接続構造を形成することとしたが、これに限られない。ワード線に直接、金属層またはポリシリコン層等を用いる場合にも、上述の実施形態1,2及びそれらの変形例等の手法が適用できる。その場合、これらの層の成膜条件を調整することにより、エッチングレート特性の異なる数種類の層を得ることができる。
【0180】
上述の実施形態1,2及びそれらの変形例等において、ワード線ドライバ等を含む周辺回路は、セルアレイ領域CAと並列に基板SUB上に配置することができる。または、上述の実施形態1,2及びそれらの変形例等の例によらず、ピラーを含むセルアレイ領域を基板の直上ではなく、基板に配置された周辺回路上に配置することもできる。
【0181】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0182】
1…半導体記憶装置、CA…セルアレイ領域、CC1~CC3,CC21~CC23,CC31~CC34…コンタクトプラグ、F1~F3…フランジ、MC…メモリセル、OL,NL…絶縁層、PL…ピラー、SUB…基板、WL…ワード線