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特許7214885コンテンツの消費量に基づいてリワードを提供する方法および装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-20
(45)【発行日】2023-01-30
(54)【発明の名称】コンテンツの消費量に基づいてリワードを提供する方法および装置
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0207 20230101AFI20230123BHJP
   G06Q 30/0241 20230101ALI20230123BHJP
【FI】
G06Q30/02 320
G06Q30/02 380
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2021553763
(86)(22)【出願日】2020-03-09
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-27
(86)【国際出願番号】 KR2020003241
(87)【国際公開番号】W WO2020184931
(87)【国際公開日】2020-09-17
【審査請求日】2021-09-10
(31)【優先権主張番号】10-2019-0027124
(32)【優先日】2019-03-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2019-0083902
(32)【優先日】2019-07-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】521404679
【氏名又は名称】サン ヒュン シン
(74)【代理人】
【識別番号】100112737
【弁理士】
【氏名又は名称】藤田 考晴
(74)【代理人】
【識別番号】100136168
【弁理士】
【氏名又は名称】川上 美紀
(74)【代理人】
【識別番号】100196117
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 利恵
(72)【発明者】
【氏名】サン ヒュン シン
【審査官】山崎 誠也
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-295142(JP,A)
【文献】特開2012-098990(JP,A)
【文献】特開2003-196490(JP,A)
【文献】自作動画が報酬を生む REVVER,ascii,株式会社アスキー,2007年02月01日,第31巻 第2号 ,p.56
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピューティング装置が行うリワードを提供する方法において、
第1空間の測位情報を用いて前記第1空間に位置したユーザー端末を照会する段階と、
前記照会されたユーザー端末の数および第1コンテンツ再生記録に基づいて前記第1空間に位置したユーザーの数を測定する段階と、
前記測定されたユーザーの数および前記第1コンテンツ再生記録を用いて第1コンテンツに対する第1リワードを算出し、前記第1コンテンツの製作者端末と連動した製作者のアカウントに前記第1リワードを提供する段階と
を含む、
コンテンツの消費量に基づいてリワードを提供する方法。
【請求項2】
前記ユーザー端末を照会する段階は、
前記ユーザー端末の測位情報を用いて、前記第1空間の領域内に位置するユーザー端末を照会する段階を含み、
前記ユーザーの数を測定する段階は、
前記第1コンテンツが再生される間前記第1空間の領域内に位置するユーザー端末の個数をカウントして前記ユーザーの数を測定する段階を含む請求項1に記載のコンテンツの消費量に基づいてリワードを提供する方法。
【請求項3】
前記ユーザーの数を測定する段階は、
前記ユーザー端末が前記第1空間の入口を最初に通過する時点から前記第1空間の入口を再通過する時点の間に前記第1コンテンツが再生された場合、前記ユーザー端末が前記ユーザーの数に含まれるように前記ユーザーの数を補正する段階を含む請求項1に記載のコンテンツの消費量に基づいてリワードを提供する方法。
【請求項4】
前記ユーザーの数を測定する段階は、
前記ユーザー端末からイヤホン連結状態情報を得て、前記イヤホン連結状態情報を用いて前記第1コンテンツが再生される時点にイヤホンが連結されたユーザー端末を前記ユーザーの数から除外するように前記ユーザーの数を補正する段階を含む請求項1に記載のコンテンツの消費量に基づいてリワードを提供する方法。
【請求項5】
前記第1コンテンツ再生記録を前記第1空間の空間提供者端末と連動した空間提供者のアカウントに記録する段階をさらに含み、
前記第1リワードを提供する段階は、
前記測定された第1リワードに対応する第2リワードを前記空間提供者のアカウントに提供する段階を含む請求項1に記載のコンテンツの消費量に基づいてリワードを提供する方法。
【請求項6】
前記第1コンテンツは前記空間提供者のアカウントから選ばれた第2コンテンツとコンテンツ提供サービスから提供された第3コンテンツを含み、
前記測定された第1リワードに対応する第2リワードを前記第1空間と連動した空間提供者のアカウントに提供する段階は、
前記第2コンテンツが再生される場合、前記第3コンテンツが再生される場合より少ないリワードを前記空間提供者のアカウントに提供する段階を含む請求項5に記載のコンテンツの消費量に基づいてリワードを提供する方法。
【請求項7】
前記第1リワードを提供する段階は、
前記第1コンテンツが広告コンテンツである場合、前記第1空間に位置したユーザー端末と連動したユーザーのアカウントと前記第1空間の空間提供者端末と連動した空間提供者のアカウントに第2リワードを提供する段階を含む請求項1に記載のコンテンツの消費量に基づいてリワードを提供する方法。
【請求項8】
前記第2リワードを提供する段階は、
前記広告コンテンツが前記空間提供者のアカウントから選択されて再生される広告コンテンツである場合、前記空間提供者のアカウントは除いて、前記ユーザーのアカウントにのみ前記第2リワードを提供する段階をさらに含む請求項7に記載のコンテンツの消費量に基づいてリワードを提供する方法。
【請求項9】
前記第2リワードを提供する段階は、
前記第2リワードを提供した記録を特殊処理されたデータベースに記録する段階をさらに含む請求項8に記載のコンテンツの消費量に基づいてリワードを提供する方法。
【請求項10】
前記第1コンテンツの等級は前記第1コンテンツの再生長さが長いほど高い等級を有し、
前記第1リワードを提供する段階は、
前記第1コンテンツの等級を用いて前記第1リワードを補正する段階を含む請求項1に記載のコンテンツの消費量に基づいてリワードを提供する方法。
【請求項11】
前記第1コンテンツの等級は前記第1コンテンツが映像コンテンツである場合、音声コンテンツより高い等級を有する請求項1に記載のコンテンツの消費量に基づいてリワードを提供する方法。
【請求項12】
前記第1リワードを提供する段階は、
前記ユーザー端末と連動した前記ユーザーのアカウントに前記ユーザー端末の位置情報が記録され、前記記録されたユーザー端末の位置情報を用いてユーザーアカウントにリワードを提供する段階を含む請求項1に記載のコンテンツの消費量に基づいてリワードを提供する方法。
【請求項13】
前記リワードは暗号通貨を含み、
前記第1リワードを提供する段階は、
前記ユーザー端末のユーザーが用いるdAppに連結されたウォレット(wallet)を介して前記第1リワードを提供する段階を含む請求項1に記載のコンテンツの消費量に基づいてリワードを提供する方法。
【請求項14】
コンピューティング装置が行うリワードを提供する方法において、
空間提供者端末から第1空間に入場するユーザー端末のユーザーに対する情報を得る段階と、
前記ユーザーに対する情報に基づいて前記第1空間に位置したユーザーの数を測定する段階と、
前記測定されたユーザーの数および前記第1空間での第1コンテンツ再生記録を用いて第1コンテンツに対する第1リワードを算出し、前記第1コンテンツの製作者端末と連動した製作者のアカウントに前記第1リワードを提供する段階と、
を含む、
コンテンツの消費量に基づいてリワードを提供する方法。
【請求項15】
前記ユーザーに対する情報は前記第1空間に入場するための入場券データを含み、
前記ユーザーの数を測定する段階は、
前記入場券データに含まれた時間情報を用いて、前記第1コンテンツが再生される時間に前記第1空間に位置した前記ユーザー端末のユーザーが前記ユーザーの数に含まれるように前記ユーザーの数を補正する段階を含む請求項1に記載のコンテンツの消費量に基づいてリワードを提供する方法。
【請求項16】
前記ユーザーの数を測定する段階は、
記入場券データがイメージデータである場合、前記イメージデータをデコーディングして位置情報を指す文字列を抽出する段階と、
前記位置情報を指す文字列を用いて前記ユーザー端末のユーザーの前記第1空間に対する利用時間を生成する段階と、
前記利用時間が前記第1コンテンツが再生される時間を含む場合、前記ユーザー端末のユーザーが前記ユーザーの数に含まれるように前記ユーザーの数を補正する段階と、
を含む請求項15に記載のコンテンツの消費量に基づいてリワードを提供する方法。
【請求項17】
前記ユーザーに対する情報は前記第1空間内で販売される物品に対する購買情報を含み、
前記ユーザーの数を測定する段階は、
前記購買情報を用いて、前記第1空間に位置する前記ユーザー端末と連動したユーザーアカウントに前記第1空間の利用時間が登録され、前記登録された利用時間が前記第1コンテンツが再生される時間を含む場合、前記ユーザー端末のユーザーが前記ユーザーの数に含まれるようにユーザー数を補正する段階を含む請求項1に記載のコンテンツの消費量に基づいてリワードを提供する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示はコンテンツ生産者にリワードを提供する方法に関する。詳しくはコンテンツの消費量に基づいてコンテンツ生産者にリワードを提供する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
著作権者は自身が創作したコンテンツが実演または再生されることを許諾したり禁止する権利である公演権を有する。ウェブハードやP2Pを介してダウンロードした音楽を営利施設で聴かせるのは当然公演権を侵害する行為であり、正式にデジタル音源サービスをしているサイトで購入したデジタル音源をかける行為もまた公演権を侵害する行為である。すなわち、デジタル音源サービスにより営業施設で再生される場合にも著作権者に使用料を支払わなければならない。
【0003】
しかし、多くの補償は営業施設の面積によって支払う方式でなされており、コンテンツの消費量、すなわち営業施設で何人のユーザーが前記コンテンツを消費したかによる補償はなされていない。
【0004】
したがって、著作権者がコンテンツの消費量に基づく正当な代価の補償を受けることができる方法の提供が必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示のいくつかの実施形態により解決しようとする技術的課題は、コンテンツが再生される間前記コンテンツを消費した利用者数を測定して前記コンテンツの製作者にリワードを提供する方法およびシステムを提供することにある。
【0006】
本開示のいくつかの実施形態により解決しようとする技術的課題は、コンテンツを消費した利用者数を正確に測定して前記コンテンツの製作者に正確にリワードを提供する方法およびシステムを提供することにある。
【0007】
本開示のいくつかの実施形態により解決しようとする技術的課題は、コンテンツを消費したユーザーと空間の提供者にも広告料によりリワードを提供する方法およびシステムを提供することにある。
【0008】
本開示の技術的課題は、以上で言及した技術的課題に制限されず、言及されていないまた他の技術的課題は以下の記載から本開示の技術分野における通常の技術者に明確に理解されることができる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記記述した問題を解決するための本開示の一実施形態によるコンテンツ消費量に基づいてリワードを提供する方法は、第1空間の測位情報を用いて前記第1空間に位置したユーザー端末を照会する段階、前記照会されたユーザー端末の数および第1コンテンツ再生記録に基づいて前記第1空間に位置したユーザーの数を測定する段階および前記測定されたユーザーの数および前記第1コンテンツ再生記録を用いて前記第1コンテンツに対する第1リワードを算出し、前記第1コンテンツの製作者端末と連動した製作者のアカウントに前記第1リワードを提供する段階を含み得る。
【0010】
前記記述した問題を解決するための本開示の他の実施形態によるコンテンツ消費量に基づいてリワードを提供する方法は、コンピューティング装置が行うリワードを提供する方法において、空間提供者端末から第1空間に入場するユーザー端末のユーザーに対する情報を得る段階、前記ユーザーに対する情報に基づいて前記第1空間に位置したユーザーの数を測定する段階および前記測定されたユーザーの数および前記第1空間での第1コンテンツ再生記録を用いて前記第1コンテンツに対する第1リワードを算出し、前記第1コンテンツの製作者端末と連動した製作者のアカウントに前記第1リワードを提供する段階を含み得る。
【0011】
前記記述した問題を解決するための本開示の他の実施形態によるコンテンツ消費量に基づいてリワードを提供する装置は、一つ以上のインストラクション(instructions)を保存するメモリおよび前記保存された一つ以上のインストラクションを実行することによって、第1空間の測位情報を用いて前記第1空間に位置したユーザー端末を照会し、前記照会されたユーザー端末の数および第1コンテンツ再生記録に基づいて前記第1空間に位置したユーザーの数を測定し、前記測定されたユーザーの数および前記第1コンテンツ再生記録を用いて前記第1コンテンツに対する第1リワードを算出し、前記第1コンテンツの製作者端末と連動した製作者のアカウントに前記第1リワードを提供するプロセッサを含み得る。
【0012】
前記記述した問題を解決するための本開示の他の実施形態によるコンテンツ消費量に基づいてリワードを提供する方法を行うコンピュータプログラムは、コンピューティング装置と結合され、第1空間の測位情報を用いて前記第1空間に位置したユーザー端末を照会する段階、前記照会されたユーザー端末の数および第1コンテンツ再生記録に基づいて前記第1空間に位置したユーザーの数を測定する段階および前記測定されたユーザーの数および前記第1コンテンツ再生記録を用いて前記第1コンテンツに対する第1リワードを算出し、前記第1コンテンツの製作者端末と連動した製作者のアカウントに前記第1リワードを提供する段階を実行させるためにコンピュータで読み取り可能な記録媒体に保存されたものであり得る。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本開示のいくつかの実施形態によるコンテンツの消費量に基づいてリワードを提供するシステムの構成図である。
図2】本開示のいくつかの実施形態によるコンテンツの消費量に基づいてリワードを提供する方法の流れ図である。
図3】本開示のいくつかの実施形態によるコンテンツの消費量に基づいてリワードを提供する方法のフローチャートである。
図4図3の段階S200の第1空間に位置したユーザー端末が照会される方法を説明するためのフローチャートである。
図5図4を説明を補足するための概念図である。
図6図3の段階S300のユーザー数が測定される方法を説明するためのフローチャートである。
図7図6の段階S320のユーザー数が補正される方法を説明するためのフローチャートである。
図8図7で説明されるユーザー数が補正される方法の説明を補足するための概念図である。
図9図7で説明されるユーザー数が補正される方法の説明を補足するための概念図である。
図10図7で説明されるユーザー数が補正される方法の説明を補足するための概念図である。
図11図7で説明されるユーザー数が補正される方法の説明を補足するための概念図である。
図12図7で説明されるユーザー数が補正される方法の説明を補足するための概念図である。
図13図7で説明されるユーザー数が補正される方法の説明を補足するための概念図である。
図14図7で説明されるユーザー数が補正される方法の説明を補足するための概念図である。
図15図6の段階S320のユーザー数が補正される方法を説明するための他のフローチャートである。
図16図15の段階S320の空間で販売される物品を購入するとユーザーアカウントに物品に対応する利用時間が登録される方法の説明を補足するための概念図である。
図17図15の段階S325の登録された利用時間が第1コンテンツが再生される時間を含むかどうかを判断する方法の説明を補足するための概念図である。
図18図15の段階S325の登録された利用時間が第1コンテンツが再生される時間を含むかどうかを判断する方法の説明を補足するための概念図である。
図19図6の段階S320のユーザー数が補正される方法を説明するためのまた他のフローチャートである。
図20図19のユーザー数が補正される方法の説明を補足するための概念図である。
図21図6の段階S320のユーザー数が補正される方法を説明するためのまた他のフローチャートである。
図22図6の段階S400のコンテンツ生産者に第1リワードを提供する方法を説明するためのフローチャートである。
図23図22の段階S410の補償が計算される方法について説明するためのフローチャートである。
図24図22のコンテンツ生産者に第1リワードが提供される方法の説明を補足するための概念図である。
図25】コンテンツが広告コンテンツである場合リワードが提供される方法を説明するための概念図である。
図26】複数のコンテンツ生産者がコンテンツを提供する場合コンテンツ生産者の収益比率を算出する方法の説明を補足するための概念図である。
図27】本開示の多様な実施形態による装置を実現できる例示的なコンピューティング装置を示すハードウェアの構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、添付する図面を参照して本開示の好ましい実施形態について詳細に説明する。本開示の利点および特徴、並びにこれらを達成する方法は添付する図面と共に詳細に後述されている実施形態を参照すると明確になる。しかし、本開示の技術的思想は以下の実施形態に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態で実現することができ、以下の実施形態は単に本開示の技術的思想を完全にし、本開示が属する技術分野における通常の知識を有する者に本開示の範疇を完全に知らせるために提供するものであり、本開示の技術的思想は請求項の範疇によってのみ定義される。
【0015】
各図面の構成要素に参照符号を付けることにおいて、同じ構成要素に対してはたとえ他の図面上に表示されてもできるだけ同じ符号を有するようにしていることに留意しなければならない。また、本開示を説明するにあたり、関連する公知の構成または機能に対する具体的な説明が本開示の要旨を曖昧にすると判断される場合はその詳細な説明は省略する。
【0016】
他に定義のない限り、本明細書で使われるすべての用語(技術的および科学的用語を含む)は本開示が属する技術分野における通常の知識を有する者に共通して理解される意味で使われる。また、一般的に使われる辞典に定義されている用語は明白に特に定義されていない限り理想的にまたは過度に解釈されない。本明細書で使われた用語は実施形態を説明するためのものであり、本開示を制限しようとするものではない。本明細書で単数形は文面で特記しない限り複数形も含む。
【0017】
また、本開示の構成要素を説明するにあたり、第1、第2、A、B、(a)、(b)などの用語を使用することができる。このような用語はその構成要素を他の構成要素と区別するためのものであり、その用語によって該当構成要素の本質や順序などが限定されない。ある構成要素が他の構成要素に「連結」、「結合」または「接続」されると記載された場合、その構成要素はその他の構成要素に直接的に連結されたりまたは接続され得るが、各構成要素の間にまた他の構成要素が「連結」、「結合」または「接続」され得ると理解されるべきである。
【0018】
明細書で使われる「含む(comprises)」および/または「含む(comprising)」は、言及された構成要素、段階、動作および/または素子は一つ以上の他の構成要素、段階、動作および/または素子の存在または追加を排除しない。
【0019】
以下、本開示のいくつかの実施形態について添付する図面により詳細に説明する。
【0020】
図1は本開示のいくつかの実施形態によるコンテンツの消費量に基づいてリワードを提供するシステムを示す例示的な構成図である。
【0021】
図1に示すように、いくつかの実施形態によるコンテンツの消費量に基づいてリワード提供システムは、サーバー400、一つ以上のユーザー端末100、空間提供者端末200および製作者端末300を含み得る。ただし、これは本開示の目的を達成するための好ましい実施形態であるだけであり、必要に応じて一部の構成要素を追加または削除できるのはもちろんである。以下、各構成要素について簡略に説明する。
【0022】
サーバー400はコンテンツ消費量に基づくリワード提供サービスを提供するコンピューティング装置またはシステムであって、一つ以上のサーバー装置(すなわち、コンピューティング装置)で構成されることができる。ここで、前記コンピューティング装置は、ノートブック、デスクトップ(desktop)、ラップトップ(laptop)などであり得るが、これに限定されるものではなく、コンピューティング機能および通信機能が備えられたすべての種類の装置を含み得る。前記コンピューティング装置のいくつかの例示は以下の図27を参照してより詳細に説明する。
【0023】
ユーザー端末100は特定空間に入場して特定空間で再生されるコンテンツを消費するユーザーによって用いられるコンピューティング装置である。ユーザー端末100はスマートフォン、スマートウォッチなどであり得るが、これに限定されるものではなく、演算手段および通信手段が備えられた任意の装置を含み得る。
【0024】
空間提供者端末200は空間を提供する者によって用いられるコンピューティング装置であり、製作者端末300はコンテンツを製作したユーザーによって用いられるコンピューティング装置である。ここで、空間提供者端末200と製作者端末300はユーザー端末100と同様にスマートフォン、スマートウォッチなどであり得るが、これに限定されるものではなく、演算手段および通信手段が備えられた任意の装置を含み得る。
【0025】
ここで、コンテンツを製作および生産する製作者の製作者端末300は生産者端末300と同じ構成要素であり、以下では製作者端末300は生産者端末300という名称と混用して使用し、製作者は生産者という名称と混用して使用する。
【0026】
いくつかの実施形態でユーザー端末100、空間提供者端末200および製作者端末300にはアプリケーション(APP)がダウンロードされており、そのAPPによりコンテンツ消費量に対するリワードを提供するサービスが用いられることもできる。アプリケーション(APP)はスマートフォンやスマートTVのようなスマート機器で実行されるアプリケーションプログラムをいう。以下、図2を参照して説明を補足する。
【0027】
コンテンツ生産者と空間提供者そしてユーザーは、それぞれ生産者端末300、空間提供者端末200そしてユーザー端末100にコンテンツ提供サービスを提供するAPPをインストールして前記APPにより会員加入をすることができる。この際、生産者端末300は生産者が製作したコンテンツを登録することもできる。
【0028】
第1空間で前記コンテンツが再生されると、空間提供者端末200は前記APPを用いて第1空間での第1コンテンツ再生記録をサーバー400に送信する。すなわち、第1空間でコンテンツが再生された時間がサーバーに記録される。サーバー400は前記伝送された第1空間の測位情報に基づいて第1空間に位置したユーザー端末100を照会することができる。前記照会に応答して、ユーザー端末100はサーバー400にユーザー端末100のユーザーの位置に対する情報を伝送する。
【0029】
サーバー400はユーザー端末100から伝送された前記ユーザーの位置情報を用いて前記空間のユーザー数を測定することができる。例えば、サーバー400はGPSのようにユーザー端末100に含まれた測位モジュールから測定されたユーザー端末100の位置情報の伝送を受け得る。しかし、これに限定されない。この際、サーバー400は生産者にコンテンツ利用による正確な補償をするために前記測定されたユーザー数を補正することができる。前記測定されたユーザー数を補正する方法には空間のタイプによって相異する方法が用いられる。
【0030】
例えば、改札口が明確に存在する空間(例:遊園地、博物館、テーマパークなど)ではユーザー端末100が改札口に進入したかどうかでユーザー数を補正することができ、改札口が明確でない空間(例:コーヒーショップ、レストラン、商店など)では前記空間で商品などを購入した領収書を用いてユーザー数を補正することができる。また、映画館やコンサートホールのように利用時間が存在する空間の場合には前記定められた利用時間の間には前記空間に位置したものとしてユーザー数を補正することができる。
【0031】
いくつかの実施形態で、サーバー400は空間のタイプだけでなく、空間内に位置したユーザーの状態を考慮してユーザー数を補正することができる。例えば、空間に位置していてもコンテンツを消費しなかったユーザーの場合、前記ユーザーは前記ユーザーの数から除くように補正することができる。しかし、これに限定されず、実際にコンテンツを消費したユーザーの数を明確に測定および補正するためのいかなる方法を適用してもよい。これについては下記の図3以下を参照して詳しく説明する。
【0032】
サーバー400は前記測定されたユーザー数と前記第1コンテンツの等級に基づいてリワードを計算することができる。前記第1コンテンツの等級とは、コンテンツの類型、長さ、評点などが反映された点数をいう。例えば、映像コンテンツである映画コンテンツの場合、音声コンテンツである音楽コンテンツより高い等級が付与される。しかし、これに限定されない。
【0033】
前記等級はコンテンツ生産者が前記コンテンツをAPPに登録するときに決められ、その後コンテンツ利用記録に基づいて変動する。サーバー400は前記計算されたリワードが製作者端末300に提供される。
【0034】
サーバー400はコンテンツが再生されるとき、前記再生の途中に広告コンテンツが再生されるように設定することができる。または、第1コンテンツの再生が終わって第2コンテンツの再生が始まる前に広告コンテンツが再生されるように設定することができる。この際、前記再生された広告コンテンツから発生した収益の一定部分は前記コンテンツ生産者にリワードとして提供することができる。ただし、広告コンテンツの場合、前記広告コンテンツが再生された瞬間の消費した数で測定することは多少不公正な場合もある。したがって、多様な測定方式が必要である。例えば、前記リワードは前記広告が再生された日付に該当する前記空間での前記コンテンツが占める時間比率によって支給することができる。さらに前記広告コンテンツについては生産者端末300だけでなく、空間提供者端末200、ユーザー端末100にもリワードを提供することができる。すなわち、前記広告コンテンツの収益の一部を空間を提供した空間提供者と実際広告を消費したユーザーとすべてシェアすることができる。
【0035】
いくつかの実施形態で、前記広告収益分配に対するデータベースは、特殊処理されたデータベースが用いられる。いくつかの実施形態で広告収益分配はブロックチェーンに記録されて広告主とコンテンツ生産者、空間提供者、そしてユーザーすべてに透明に処理される。
【0036】
図1に示す構成要素はネットワークを介して通信することができる。ここで、前記ネットワークは、近距離通信網(Local Area Network;LAN)、広域通信網(Wide Area Network;WAN)、移動通信網(mobile radio communication network)、Wibro(Wireless Broadband Internet)などのようなすべての種類の有/無線ネットワークで実現することができる。
【0037】
以上、図1および図2を参照して本開示のいくつかの実施形態によるコンテンツの消費量に基づくリワードを提供するシステムについて概略的に説明した。以下では、図3ないし図21を参照して本開示のいくつかの実施形態によるコンテンツの消費量に基づくリワードを提供する方法について詳細に説明する。
【0038】
前記コンテンツの消費量に基づくリワードを提供する方法の各段階はコンピューティング装置によって行われる。言い換えれば、コンテンツの消費量に基づくリワードを提供する方法の各段階はコンピューティング装置のプロセッサによって実行される一つ以上のインストラクションで実現することができる。
【0039】
インストラクション(instruction)とは、機能を基準としてまとめられた一連のコンピュータ読み取り可能なコマンドとしてコンピュータプログラムの構成要素であり、かつプロセッサによって実行されることを指す。
【0040】
前記コンテンツの消費量に基づくリワードを提供する方法に含まれるすべての段階は一つの物理的なコンピューティング装置によって実行されることもできるが、前記方法の第1段階は第1コンピューティング装置で行われ、前記方法の第2段階は第2コンピューティング装置によって行われることもできる。
【0041】
前記コンテンツの消費量に基づくリワードを提供する方法は、多様なシステムおよび/または環境で行われることができるが、理解を深めるために図1で例示した環境を仮定して引き続き説明する。また、特に言及がない限り、前記コンテンツの消費量に基づくリワードを提供する方法の各段階はサーバー400により行われるものと仮定する。したがって、各動作の主語が省略された場合、前記各動作は前記例示した装置400によって行われるものとして理解することができる。さらに、以下で後述する方法は必要に応じて論理的に実行順序が変わり得る範囲内で各動作の順序が変わってもよいのはもちろんである。
【0042】
図3は本開示のいくつかの実施形態によるコンテンツの消費量に基づくリワード提供方法を示す例示的な流れ図である。ただし、これは本開示の目的を達成するための好ましい実施形態であるだけであり、必要に応じて一部の段階を追加または削除できるのはもちろんである。
【0043】
図3を参照すると、先に第1空間で第1コンテンツの再生情報が受信される(S100)。例えば、サーバー400が第1空間の空間提供者端末200から第1コンテンツを再生された情報を受信することができ、前記情報を受信する方式はいかなる方式でもよい。
【0044】
いくつかの実施形態で空間提供者端末200にはAPPのインストールおよびAPPにより本開示を提供するサービスに会員加入されている。第1コンテンツを再生すると前記第1コンテンツを再生された情報がサーバーに送信され、第1空間での第1コンテンツ再生記録がサーバー400に記録され得る。
【0045】
前記第1コンテンツが前記APPサービスを提供するサービス業者に事前登録されている場合、空間提供者端末200が前記APPにより第1コンテンツを再生することができる。第1コンテンツが前記APPサービスを提供するサービス業者に事前登録されていない場合は、前記APPでない他のプレーヤーにより再生することができる。この際、APPにより第1コンテンツが再生された場合、前記他のプレーヤーにより再生された場合よりさらに高い広告収益によるリワードの提供を受けることができる。しかし、これに限定されない。
【0046】
次に、S100段階で受信された第1コンテンツ再生情報に応答して第1空間に位置したユーザー端末が照会される(S200)。前記照会段階S200はユーザー端末100の測位情報を用いて行われる。以下、図4を参照してより具体的に説明する。
【0047】
図4を参照すると、照会段階S200は先に、ユーザー端末100の測位情報が受信される(S210)。例えば、ユーザー端末100の測位情報を受信するために、GPSなどが用いられるが、これに限定されない。
【0048】
次に、前記ユーザー端末100の測位情報が空間の領域内に位置するかどうかを判断する(S220)。この際、第1空間の測位情報も用いられる。例えば、第1空間の測位情報を用いて第1空間の範囲を設定し、ユーザー端末100の測位情報を用いてユーザー端末100の位置が第1空間の範囲内にある場合、ユーザー端末100が空間の領域内に位置するかどうかを判断する。しかし、これに限定されない。
【0049】
その後、ユーザー端末100が空間の領域内に位置すると判断された場合、図3に示すユーザー数の測定段階(S300)が行われ、ユーザー端末100が空間の外部に位置すると判断される場合、再びS210段階に戻って他のユーザー端末100の測位情報が受信される。
【0050】
図5を参照して説明を補足する。図5には第1空間の例示としてコーヒーショップ5001が示されている。また、コーヒーショップ5001の測位情報に基づいたコーヒーショップ5001の空間5002として認められる領域が地図上に表示されている。図5を参照すると、ユーザー端末100の測位情報に基づいた地図上に表示された位置5003がコーヒーショップ5001の空間5002内に位置していることがわかる。この場合、ユーザー端末100のユーザーはコーヒーショップ5001の空間内に位置したと見ることができる。
【0051】
再び図3を参照して説明する。S200段階の後、第1空間に位置したものとして照会されたユーザー端末100と第1コンテンツ再生記録を用いてユーザー数が測定される(S300)。例えば、図6に示すように、S200段階により照会された第1空間に位置したユーザー端末100をカウントすることによって、第1空間に位置したユーザー端末100の数をユーザーの数として測定する(S310)。その後、S310段階で測定されたユーザーの数が補正される(S320)。この際、前記ユーザーの数を補正する方式は実施形態によって変わる。
【0052】
いくつかの実施形態で前記ユーザー数を補正する方式は入場券情報に基づいて判断することができる。例えば図7に示すように、第1空間の空間提供者端末200から第1空間の入場券に対するデータが受信される(S321)。ここで、前記入場券に対するデータはユーザー端末100に保存されたモバイル入場券を用いたデータであり得、ユーザー端末100のカメラを用いて認識されたイメージでテキストが抽出されたデータであり得る。図8を参照して詳しく説明する。
【0053】
図8は映画入場券がユーザー端末100のカメラに認識されてユーザー端末100にディスプレイされた場合が示されている。この際、前記映画入場券のテキスト情報のうち場所情報803と日付情報801そして時間情報802に関するテキストが抽出される。例えば、OCRのような文字列分析技術を用いて映画入場券からテキスト情報を抽出することができるが、これに限定されない。図8には場所情報803としてCGV江辺が抽出され、日付情報801として2014年11月15日土曜日が抽出され、時間情報802として午後9時20分から00時19分が抽出される。
【0054】
いくつかの実施形態で、前記抽出されたデータを用いてユーザー端末100と連動したユーザーアカウントに保存される。図9を参照して説明する。図9には図8で抽出されたデータが用いられてユーザー端末と連動したユーザーアカウントに反映された画面が示されている。
【0055】
図9を参照すると、図8の日付情報801に対応する日付901に前記入場券の内容が反映されている。詳しく調べれば、図8の時間情報802に対応する時間が時計で表されたアイコンに該当する時間情報902だけ表示されている。ユーザーは前記スケジューラにより一定を直観的に把握できる。以下、前記スケジューラに保存された各時間領域をタイムチケットという。以下、図10ないし図12を参照して第1タイムチケットを選択することにより第1タイムチケットの空間情報などを含む詳細情報1101がディスプレイされる形態について説明する。
【0056】
図10に示すように、時間情報領域902は入力1001が加えられる。入力1001はクリック入力またはタッチ入力など多様な方式が可能である。入力に応答して図11のように詳細情報1101がディスプレイされる。
【0057】
図12には同じ日付に2つのタイムチケットが保存された場合が示されている。詳しく調べれば1月9日日曜日にPM3時から5時まで第1タイムチケット1201とPM9時から12時まで第2タイムチケット1202が示されている。ユーザー端末のユーザーが該当日付に位置する空間の情報がユーザー端末にあらかじめ入力され、前記情報はサーバーにあらかじめ伝送される。
【0058】
再び図7を参照すると、S321段階で受信した入場券に対する時間情報が第1コンテンツが再生される時間を含むかどうかを判断する(S322)。入場券に対する時間情報が第1コンテンツが再生される時間を含む場合、図3の第1リワード提供段階(S400)が行われ、入場券に対する時間情報が第1コンテンツが再生される時間を含まない場合は終了する。図13ないし図14を用いて説明を補足する。
【0059】
図12と同様に、図13ないし図14にも2つのタイムチケットが保存された場合が示されている。詳しく調べれば1月9日日曜日にPM3時から5時まで第1空間での第1タイムチケット1201とPM9時から12時まで第2空間での第2タイムチケット1202が示されている。
【0060】
第1コンテンツが再生された時間1301が午後3時から午後4時の間であると仮定する。図13に示すように、第1コンテンツが再生された時間1301が第1タイムチケット1201の領域に含まれている。すなわち、ユーザー端末に保存されたタイムチケットを用いて前記ユーザー端末のユーザーが前記第1空間で第1コンテンツが再生される時間1301の間前記第1空間に位置したことがわかる。
【0061】
逆に、図14を参照すると、第2コンテンツが再生された時間1401は第1タイムチケット1201の領域や第2タイムチケット1202の領域に含まれていない。すなわち、ユーザー端末に保存されたタイムチケットを用いて前記ユーザー端末のユーザーが前記第1空間で第2コンテンツが再生される時間1401の間前記第1空間に位置しなかったことがわかる。第1ユーザー端末の電源が切れていたりユーザーがユーザー端末を所持しなかった場合にも正確にユーザーの数を測定できる効果がある。
【0062】
ただし、コーヒーショップのような別途の入場券が存在しない空間の場合、入場券によるタイムチケットの生成はできない。したがって、別の方式が必要である。
【0063】
いくつかの実施形態で前記ユーザー数を補正する方式は、前記空間で販売する物品などの購入の有無を用いてユーザーの数を補正する方式が用いられる。図15ないし図18を参照して説明する。
【0064】
図15は空間で販売する物品などの購入の有無に基づいてユーザー数が補正される方法のフローチャートである。図15を参照すると、先に、空間で販売される物品を購入するとユーザーアカウントに物品に対応する利用時間が登録される(S324)。図16を参照して説明する。
【0065】
図16には第1空間がコーヒーショップ1601である場合が示されている。コーヒーショップ1601で販売される物品に対応する利用時間が登録される。前記利用時間は各物品の価格に比例して登録される。しかし、これに限定されない。
【0066】
図16に示すように、コーヒーショップ1601で販売される物品のうち高価な物品であるコーヒーポット1602を購入した場合、2時間の利用時間が第1タイムチケット1605として登録される。
【0067】
コーヒー豆1603を購入した場合、1時間の利用時間が第2タイムチケット1606として登録され、コーヒーやサンドイッチ類1604を購入した場合、30分の利用時間が第3タイムチケット1607として登録される。
【0068】
前記購買の有無はユーザーが場所提供者の端末を用いて認証する方式で確認されることもでき、前記購買物品に対する領収書が認識される方式で確認されることもできる。
【0069】
再び図15を参照すると、S324段階で登録された利用時間が第1コンテンツが再生される時間を含むかどうかを判断する(S325)。前記登録された利用時間が第1コンテンツが再生される時間を含む場合には段階S326が行われる。
【0070】
その後、S325段階で登録された利用時間が第1コンテンツが再生される時間を含むと判断された場合、ユーザーの数に前記端末のユーザーが含まれるように補正される(S326)。逆に、前記登録された利用時間が第1コンテンツが再生される時間を含まない場合には別途の補正を行わず終了する。以下、図17ないし図18を参照して詳しく説明する。
【0071】
図17に示すように第1空間であるコーヒーショップ1601で第1コンテンツの再生時間1701は3時18分から3時23分までであると仮定する。図18を参照すると、コーヒーショップで販売される物品のうち高価な物品であるコーヒーポット1602を購入して登録された第1タイムチケット1605が第1コンテンツ再生時間1701を含む。したがって、第1タイムチケットが登録されたユーザー端末のユーザーは第1コンテンツを消費したユーザーの数に含まれるように補正される。
【0072】
コーヒー豆1603を購入して登録された第2タイムチケット1606は第1コンテンツ再生時間1701の一部のみを含む。したがって、第2タイムチケット1606が登録されたユーザー端末のユーザーは第1コンテンツを消費した時間だけユーザーの数に含まれるように補正される。
【0073】
最後に、コーヒーやサンドイッチ類1604を購入して登録された第3タイムチケット1607は第1コンテンツ再生時間1701を含まない。したがって、第3タイムチケット1607が登録されたユーザー端末のユーザーに対してはユーザー数を補正しない。
【0074】
いくつかの実施形態で、前記空間の改札口が明確に存在する場合、前記ユーザー数を補正する方式は前記改札口の進入の有無を用いてユーザーの数を補正する方式が用いられる。図19ないし図20を参照して説明する。
【0075】
図19を参照すると、先に第1空間の改札口に対する測位情報が受信される(S327)。ここで、第1空間の改札口とは前記空間の入口をいう。例えば、図20を参照すると、第1空間2001は遊園地であり、第1空間は3個の改札口(2001,2002,2003)を有している。
【0076】
再び図19を参照すると、S327段階で受信されたユーザー端末の測位情報を用いてユーザーが前記改札口を通過するかどうかを判断する(S328)。ここで、S328段階によりユーザーが前記改札口を通過すると判断された場合、S329段階が行われ、ユーザーが改札口を通過しなかったと判断された場合は終了する。
【0077】
もし、S328段階によりユーザーが前記改札口を通過すると判断された場合、ユーザーの数に前記ユーザー端末の数が含まれるように補正される(S329)。このとき、改札口を最初に通過して入場した時点から再び改札口を通過して退場した時点まで前記ユーザー端末が前記空間に位置したものとして補正される。
【0078】
いくつかの実施形態で、前記ユーザー端末にイヤホンが連結された場合、前記ユーザーの数から除外されるように前記ユーザーの数を補正する方式が用いられる。図21を参照して説明する。
【0079】
図21を参照すると、先に、前記ユーザー端末にイヤホンが連結されているかどうかを判断する(S3201)。例えば、ユーザー端末からイヤホン連結状態情報を取得し、イヤホン連結状態情報を用いて現在のユーザー端末にイヤホンが連結されているかを判断する。しかし、これに限定されない。
【0080】
次に、S3201段階によりユーザー端末に前記イヤホンが連結されていると判断された場合、ユーザーの数に前記端末のユーザーが除外されるように補正される(S3202)。逆に前記ユーザー端末にイヤホンが連結されていなかったと判断される場合、ユーザーの数に前記端末のユーザーが含まれるように補正される(S3203)。すなわち、ユーザー端末がイヤホンを連結して別のコンテンツが消費されたり、通話などの機能が行われた場合は前記ユーザーの数から除外される。前記第1コンテンツが再生される間ユーザー端末にイヤホンが連結された場合には第1コンテンツを消費したユーザーの数から除外することによってより正確なユーザー数に補正することが可能である。
【0081】
再び図3を参照すると、S300段階で測定されたユーザー数と第1コンテンツ再生記録を用いてコンテンツに対する第1リワードを算出し、コンテンツの製作者端末と連動した製作者のアカウントに算出された第1リワードが提供される(S400)。以下、図22ないし図27を参照して説明する。
【0082】
図22はコンテンツ製作者にリワードが提供される方法に関するフローチャートである。
【0083】
図22を参照すると、先にコンテンツに対する補償額が計算される(S410)。例えば、補償額は前記コンテンツが再生された瞬間のユーザー数を用いて測定される。ただし、広告コンテンツの場合、前記広告コンテンツが再生された時間の間のユーザー数を用いるのは不公正であり、補償を付与する対象も他のコンテンツとは差がなければならない。
【0084】
いくつかの実施形態で、コンテンツが広告コンテンツでなければ、補償額は該当コンテンツの総消費時間×コンテンツの等級に基づいて決定される。このとき、前記総消費時間は、空間内の人数×該当コンテンツの再生時間によって決定される。図23を参照すると、コンテンツの等級により点数が付与される(S411)。このとき、前記コンテンツの等級は前記コンテンツの類型、長さ、ユーザーのレビュー点数などによって決定される。次に、コンテンツを消費するユーザーの数により点数が付与される(S412)。しかし、これに限定されず、多様な条件によって補償が計算される。
【0085】
再び図22を参照すると、S410段階を経て決定された補償額がリワードとして支給される(S420)。ここで前記リワードは、現金、クーポン、ポイント、商品券はもちろん暗号通貨など多様な方式で提供される全てのものを含む。また、ここで前記アカウントとは、前記APPでのみ通用するアカウントであり得るが、前記コミュニティサービスとは独立的なアカウントであり得る。
【0086】
いくつかの実施形態で前記リワードは暗号通貨を含み得、前記アプリはdAppであり得る。このとき、前記暗号通貨が取引所などにより事前に前記dAppに連結されたウォレット(wallet)に保存される形態でリワードを提供することができる。しかし、これに限定されない。
【0087】
前記コンテンツが広告コンテンツでない場合、前記リワードはコンテンツ生産者すなわち、コンテンツ製作者に付与される。以下、図24を参照して説明する。
【0088】
図24を参照すると、空間の利用時間により空間提供者2402のアカウント(例えば、遊園地)で再生されるコンテンツに対して該当空間のタイムチケットを所持したすべてのユーザー2401が前記コンテンツのユーザーになる。ユーザー2401の数とコンテンツの等級に基づいてコンテンツ製作者2403にリワードが提供される。すなわち、タイムチケットシステムと空間が連係してコンテンツ収益を計算できる効果がある。
【0089】
のみならず、前記タイムチケットシステムはコンテンツ生産者だけが生産されたコンテンツを登録できるので著作権の侵害を防止することができる。さらに、空間を用いてこれを共有する人々に正当な収益モデルを提示してコンテンツ消費量を高める効果もある。
【0090】
我々が直面するコンテンツ市場、特に音楽市場の最も大きい問題の一つはカフェ、遊園地、ショッピング公園など群衆が集まる所での著作権、配布権、公演権などの側面での雑音である。本発明のいくつかの実施形態によるタイムパイに基づくことによりこのような雑音を解決できる効果がある。
【0091】
以上、コンテンツが広告コンテンツでない場合は前記コンテンツの補償を前記コンテンツ生産者にリワードとして提供する方法について説明した。
【0092】
以下では図25を参照してコンテンツが広告コンテンツである場合のリワード提供方法について説明する。
【0093】
図25を参照すると、先に、広告主2501はAPPをサービスする業者2502に広告料を支払う。コンテンツ生産者2503は多様なコンテンツを生産して前記APPにコンテンツとして登録し、前記コンテンツが再生されるとき一定周期でオーディオおよび映像広告が再生される。
【0094】
いくつかの実施形態で、APPをサービスする業者2502に入った広告収益の一部はコンテンツ生産者2503に提供される。コンテンツ生産者が多数である場合、生産者の収益比率応じて収益を分け合う。生産者の収益比率は多様な方式で測定することができる。例えば、生産者の収益比率は、(コンテンツ生産者のコンテンツが再生される間第1空間に位置したユーザーの数)*(コンテンツが再生された時間)/(第1空間に位置するそれぞれのユーザーがコンテンツを消費した時間の合計)により計算される。以下、図26を参照して説明する。
【0095】
図26に示すように、第1コンテンツ生産者、第2コンテンツ生産者および第3コンテンツ生産者からそれぞれ生成され、それぞれ1時間分量を有する第1コンテンツ、第2コンテンツおよび第3コンテンツが第1空間内に再生し、第1コンテンツ、第2コンテンツおよび第3コンテンツが再生される間図26に示すように第1ユーザー、第2ユーザーおよび第3ユーザーが入場または退場する場合を仮定する。
【0096】
先に、第1コンテンツを生産した第1コンテンツ生産者の収益比率を計算すると、第1空間に位置するそれぞれのユーザーがコンテンツを消費した時間は第1ユーザー2時間、第2ユーザー3時間および第3ユーザー2時間で、第1空間に位置したそれぞれのユーザーがコンテンツを消費した時間の合計は総7時間であることがわかる。
【0097】
ここで、第1コンテンツが再生される間第1空間に位置したユーザーは第1ユーザーおよび第2ユーザーの2人であり、第1コンテンツが再生された時間は1時間であることを考慮すると、第1コンテンツ生産者の収益比率は(2)*(1)/(7)で2/7になる。
【0098】
前記のような方式により第2コンテンツ生産者および第3コンテンツ生産者の収益比率を計算すると、第2コンテンツ生産者の収益比率は(3)*(1)/7で3/7になり、第3コンテンツ生産者の収益比率は(2)*(1)/(7)で2/7になる。
【0099】
すなわち、広告収益に対して第1コンテンツ生産者、第2コンテンツ生産者および第3コンテンツ生産者がそれぞれ2:3:2割合で収益を分配する。しかし、これに限定されず、複数のコンテンツ生産者に収益を分配するいかなる方法でも適用可能である。いくつかの実施形態で、それぞれのコンテンツが再生している途中に第1空間に入場または退場するユーザーがある場合、コンテンツが再生している途中に入場または退場するユーザーの数を除いて前記収益比率を算出する。しかし、これに限定されない。
【0100】
再び図25を参照すると、いくつかの実施形態で、APPをサービスする業者2502に入った広告収益の一部は空間提供者2504に提供される。このとき、空間提供者が自身の空間で再生される広告を直接選択してプレーした場合には、広告再生による収益を放棄する場合もあり、かえって前記広告コンテンツのプレーによる広告料をAPPをサービスする業者2502に提供しなければならない場合もある。
【0101】
いくつかの実施形態で、APPをサービスする業者2502に入った広告収益の一部はユーザー2505にも提供される。ユーザー2505が空間を利用した時間に比例してリワードが提供される。
【0102】
いくつかの実施形態で広告収益配分の分配データベースは特殊なデータベースによって処理される。
【0103】
コンテンツ再生システムのaudio/videoのデータベースシステムとブロックチェーンがすべて作動して時間帯の側面から革新的な効果がある。例えば広告主は広告時間帯を選択時、自身の広告がaudio/videoのうちいずれであるかを考えた後、各コンテンツの消費時間帯がビッグデータにより分析されている表により広告時間帯を購入できる。このとき、時間帯による広告費は差等をつけることができる。
【0104】
また、ユーザーは広告を見る途中に広告の再生時間を選択することができる。例えば、広告を見る途中にタイムプレートの限界時間を調整できるアイテムが生成されて前記アイテムを持っているだけいつでも使用することができる。
【0105】
以下では、本開示の多様な実施形態による装置を実現できる例示的なコンピューティング装置400について説明する。
【0106】
図27は本開示の多様な実施形態による装置を実現できる例示的なコンピューティング装置400を示すハードウェア構成図である。
【0107】
図27に示すように、コンピューティング装置400は一つ以上のプロセッサ410、プロセッサ410によって行われるコンピュータプログラムをロード(load)するメモリ420、バス430、通信インターフェース440とコンピュータプログラム451を保存するストレージ450を含み得る。ただし、図27には本開示の実施形態と関連する構成要素のみ示されている。したがって、本開示が属する技術分野の通常の技術者であれば図27に示された構成要素の他に別の汎用的な構成要素をさらに含み得ることがわかる。
【0108】
プロセッサ410はコンピューティング装置400の各構成の全般的な動作を制御する。プロセッサ410は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processor Unit)、MCU(Micro Controller Unit)、GPU(Graphic Processing Unit)または本開示の技術分野に良く知られた任意の形態のプロセッサを含んで構成されることができる。また、プロセッサ410は本開示の実施形態による方法/動作を実行するための少なくとも一つのアプリケーションまたはプログラムに対する演算を遂行することができる。コンピューティング装置400は一つ以上のプロセッサを備え得る。
【0109】
メモリ420は各種データ、命令および/または情報を保存する。メモリ420は本開示の多様な実施形態による方法/動作を実行するためにストレージ450から一つ以上のプログラム451をロードする。メモリ420はRAMのような揮発性メモリで実現できるが、本開示の技術的範囲はこれに限定されるものではない。
【0110】
バス430はコンピューティング装置400の構成要素間の通信機能を提供する。バス430は、住所バス(Address Bus)、データバス(Data Bus)および制御バス(Control Bus)など多様な形態のバスで実現することができる。
【0111】
通信インターフェース440はコンピューティング装置400の有無線インターネット通信を支援する。また、通信インターフェース440はインターネット通信以外の多様な通信方式を支援することもできる。このために、通信インターフェース440は本開示の技術分野に良く知られた通信モジュールを含んで構成することができる。
【0112】
ストレージ450は前記一つ以上のコンピュータプログラム451を非臨時的に保存する。ストレージ450は、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、フラッシュメモリなどのような不揮発性メモリ、ハードディスク、着脱型ディスク、または本開示が属する技術分野に良く知られている任意の形態のコンピュータで読み取り可能な記録媒体を含んで構成することができる。
【0113】
コンピュータプログラム451は本開示の多様な実施形態による方法/動作に対する一つ以上のインストラクションを含み得る。すなわち、コンピュータプログラム451がメモリ420にロードされるとき、プロセッサ410は前記一つ以上のインストラクションを実行することによって、本開示の多様な実施形態による方法/動作を遂行することができる。
【0114】
以上、図1ないし図27を参照して説明した本開示の技術的思想は、コンピュータ読み取り可能な媒体上にコンピュータ読み取り可能なコードで実現することができる。前記コンピュータ読み取り可能な記録媒体は、例えば、移動型記録媒体(CD、DVD、ブルーレイディスク、USBストレージデバイス、リムーバブルハードディスク)であるか、固定式記録媒体(ROM、RAM、コンピュータ備え型ハードディスク)であり得る。前記コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録された前記コンピュータプログラムはインターネットなどのネットワークを通じて他のコンピューティング装置に伝送されて前記他のコンピューティング装置にインストールされ得、これにより前記他のコンピューティング装置で使われることができる。
【0115】
以上、添付する図面を参照して本開示の実施形態について説明したが、本開示が属する技術分野における通常の知識を有する者は、その技術的思想や必須の特徴を変更せず本開示が他の具体的な形態で実施できると理解することができる。したがって、上記一実施形態はすべての面で例示的なものであり、限定的なものではないと理解しなければならない。本開示の保護範囲は、下記特許請求の範囲によって解釈されるべきであり、これと同等な範囲内にあるすべての技術思想は本開示によって定義される技術的思想の権利範囲に含まれると解釈されなければならない。
図1
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