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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-27
(45)【発行日】2023-02-06
(54)【発明の名称】連続鋳造設備の鋳片案内装置
(51)【国際特許分類】
   B22D 11/128 20060101AFI20230130BHJP
【FI】
B22D11/128 320A
B22D11/128 320
B22D11/128 340J
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2019171086
(22)【出願日】2019-09-20
(65)【公開番号】P2021045777
(43)【公開日】2021-03-25
【審査請求日】2021-10-26
(73)【特許権者】
【識別番号】000001199
【氏名又は名称】株式会社神戸製鋼所
(74)【代理人】
【識別番号】110001841
【氏名又は名称】弁理士法人ATEN
(72)【発明者】
【氏名】川口 浩志
(72)【発明者】
【氏名】下山 隆之
【審査官】田代 吉成
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-35236(JP,A)
【文献】実開昭52-6015(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B22D 11/128
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
連続鋳造設備の鋳片案内装置であって、
鋳片の引抜路に沿って当該引抜路の両側に立設される一対のベースフレームと、
前記ベースフレームのそれぞれの上面に立設されるサイドフレームであって、鋳片を保持する下ロールおよび上ロールを回転自在に支持する一対のサイドフレームと、
を備え、
前記ベースフレームの上面と前記サイドフレームの下面とが締結手段により締結されており、
鋳片の引抜方向から視たときに、前記締結手段による前記ベースフレームと前記サイドフレームとの締結部が、前記ベースフレームおよび前記サイドフレームの板厚範囲内に位置する、連続鋳造設備の鋳片案内装置。
【請求項2】
請求項1に記載の連続鋳造設備の鋳片案内装置において、
前記下ロールおよび前記上ロールを支持する軸受を収納する軸受箱が、前記サイドフレームの開口部に収納されている、連続鋳造設備の鋳片案内装置。
【請求項3】
請求項2に記載の連続鋳造設備の鋳片案内装置において、
前記引抜方向から視たときに、前記締結部が、水平方向において前記軸受箱の幅内に位置する、連続鋳造設備の鋳片案内装置。
【請求項4】
請求項1~3のいずれかに記載の連続鋳造設備の鋳片案内装置において、
前記引抜路に沿って視たときにおける前記サイドフレームの側面から前記引抜路に沿って張り出す張出部が、前記サイドフレームの下端部に設けられており、
前記ベースフレームの上面と前記張出部の下面とが前記締結手段により締結されている、連続鋳造設備の鋳片案内装置。
【請求項5】
請求項1~のいずれかに記載の連続鋳造設備の鋳片案内装置において、
前記引抜路に沿う方向に前記サイドフレームが滑ることを防止する滑止手段が、前記ベースフレームの上面に設けられている、連続鋳造設備の鋳片案内装置。
【請求項6】
請求項に記載の連続鋳造設備の鋳片案内装置において、
前記滑止手段は、前記ベースフレームの上面に形成された凹部であって、
前記凹部の底面と、前記凹部に嵌め込まれた前記サイドフレームの下面とが前記締結手段により締結されている、連続鋳造設備の鋳片案内装置。
【請求項7】
請求項1~のいずれかに記載の連続鋳造設備の鋳片案内装置において、
前記ベースフレームの板厚と、前記サイドフレームの板厚とが同一にされている、連続鋳造設備の鋳片案内装置。
【請求項8】
請求項1~のいずれかに記載の連続鋳造設備の鋳片案内装置において、
前記締結手段は、雄ネジ部が外周面に形成された棒状部材を有し、
前記ベースフレームの上面または前記サイドフレームの下面に、前記雄ネジ部が螺合される雌ネジ穴が形成されている、連続鋳造設備の鋳片案内装置。
【請求項9】
請求項1~のいずれかに記載の連続鋳造設備の鋳片案内装置において、
前記締結手段は、
雄ネジ部が外周面に形成された棒状部材と、
前記雄ネジ部が螺合される雌ネジ穴を有する筒部材と、を有し、
前記引抜方向から視たときにおける前記ベースフレームまたは前記サイドフレームの側面に、前記筒部材が着脱自在に嵌め込まれる穴が形成されている、連続鋳造設備の鋳片案内装置。
【請求項10】
請求項1~のいずれかに記載の連続鋳造設備の鋳片案内装置において、
前記締結手段は、
雄ネジ部が外周面に形成された棒状部材と、
前記雄ネジ部が螺合される雌ネジ穴を有する筒部材と、を有し、
前記引抜方向から視たときにおける前記ベースフレームおよび/または前記サイドフレームの側面に、前記筒部材を収納するための前記筒部材よりも大きな開口が形成されている、連続鋳造設備の鋳片案内装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、連続鋳造設備の鋳片案内装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の発明として、例えば特許文献1に記載のものがある。特許文献1に記載の発明は、連続鋳造設備における鋳片圧下ロールスタンドに関するものであって、次のように構成されている。
【0003】
サイドフレームの開口部における基準側軸受箱と可動側軸受箱との間において、鋳片引き抜き方向と平行に延びる1本の回動軸線を中心にして回動可能なスペーサが、各軸受箱の回動軸線方向における両端側にそれぞれ位置するように設けられる。上記スペーサは、回動軸線と直交する断面の向かい合う対辺間もしくは対頂点間の距離を変えて形成される。上記スペーサの回動角度を変更して対向する対辺もしくは対頂点を介して、基準側軸受箱と可動側軸受箱とを互いに圧接することにより、鋳片圧下時のロール間隙が調整可能に構成される。
【0004】
上記構成の鋳片圧下ロールスタンドによると、構造的に低剛性であったり温度変化による熱膨張を生じたりしても、複数の鋳片圧下量を広範囲にかつ高精度に設定することが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特許第5297394号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記の鋳片圧下ロールスタンドには、次のような解決すべき課題が残されていた。上記の鋳片圧下ロールスタンドでは、サイドフレームの下端部の側面から反ストランド方向(鋳片の引抜路の反対方向)に突出した部材と、基準フレームの上端部の側面から同じく反ストランド方向に突出した部材とがボルトで締結されることで、サイドフレームと基準フレームとが固定されている。この固定方法によると、サイドフレームと基準フレームとの固定点は、サイドフレームおよび基準フレームのいずれの板厚範囲からも反ストランド方向にオフセットした位置となる。
【0007】
ここで、ロールスタンドを構成する基準側ロールおよび可動側ロールが、駆動されない非駆動ロールの場合、鋳片が下流側に移動するのに伴い、鋳片とロールとの接触点に水平力が作用する。この水平力は、軸受箱を介してサイドフレームに作用し、ロールスタンドをストランド下流方向に転倒させようとする力となる。また、非駆動ロールで鋳片を圧下する場合、圧延抵抗が水平方向に作用する。異物などで鋳片がロールに噛み込んだ場合には、駆動ロールを備える引抜ロールスタンドで鋳片がストランド下流方向に引き抜かれるため、非常に大きな水平力が非駆動ロールを備えるロールスタンドに作用する。
【0008】
このため、特許文献1の図2に記載のようなロールスタンドにおいて、サイドフレームと基準フレームとを締結する2本のボルトのうちのストランド上流側のボルトには、大きな引張力が作用する。また、上記ロールスタンドは、上下一対のロールで構成されるため、ボルト間の距離を大きくすることができず、サイドフレームと基準フレームとのボルト締結部に対して上方の離れた位置に水平力が作用するので、テコの作用によりストランド上流側のボルトに大きな引張力が作用する。
【0009】
上記ボルト締結部は、サイドフレームの側面から反ストランド方向にオフセットした位置にあるので、サイドフレームの厚み方向に上記オフセット量に比例するモーメントが作用して、サイドフレームは3次元的に変形する。同様に、基準フレームも3次元的に変形する。
【0010】
ロールスタンドを構成する基準側ロールおよび/または可動側ロールが駆動ロールの場合には、鋳片と駆動ロールとの接触点に、当該ロールで鋳片を引き抜く力の反力としてストランド上流方向への水平力が作用する。このため、上記と同様に、サイドフレームと基準フレームとを締結するボルトに大きな引張力が作用し、3次元的な変形がサイドフレームおよび基準フレームに生じる。
【0011】
また、鋳片を曲げる曲げ部および鋳片を曲げ戻しする曲げ戻し部の近傍に配置されたロールスタンドには、矯正反力によってロールスタンドを上方に持ち上げようとする力が作用する。この場合においても、上記ボルトに大きな引張力が作用し、3次元的な変形がサイドフレームおよび基準フレームに生じる。例えば、温度が低い鋳片の先端がロールスタンドを通過する際には、鋳片の変形抵抗が大きいため、大きな引張力が上記ボルトに作用する。
【0012】
サイドフレームおよび基準フレームに3次元的な変形が生じることを抑制するためには、サイドフレームと基準フレームとの締結構造を、例えば、次のようにすることが考えられる。反ストランド側のボルト締結部に対面するように、サイドフレームを間に挟んで、そのストランド側にもボルト締結部を設ける。この構造により、前記モーメントの発生を抑制することができ、サイドフレームおよび基準フレームに3次元的な変形が生じることを抑制することができる。しかしながら、ストランド側に設けたボルト締結部にアクセスすることが困難なので、ボルト締結作業に難があり、すなわち、ロールスタンドの保守管理性に難があり、この構造は現実的でない。
【0013】
本発明の目的は、サイドフレームおよびベースフレームに3次元的な変形が生じることを抑制することができ、且つ保守管理性にも優れた連続鋳造設備の鋳片案内装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明に係る連続鋳造設備の鋳片案内装置は、鋳片の引抜路に沿って当該引抜路の両側に立設される一対のベースフレームと、前記ベースフレームのそれぞれの上面に立設されるサイドフレームであって、鋳片を保持する下ロールおよび上ロールを回転自在に支持する一対のサイドフレームと、を備え、前記ベースフレームの上面と前記サイドフレームの下面とが締結手段により締結されている。鋳片の引抜方向から視たときに、前記締結手段による前記ベースフレームと前記サイドフレームとの締結部が、前記ベースフレームおよび前記サイドフレームの板厚範囲内に位置する。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、サイドフレームおよびベースフレームに3次元的な変形が生じることを抑制することができる。また、保守管理性にも優れた鋳片案内装置とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の一実施形態に係る鋳片案内装置の側面図である。
図2図1のA-A断面図である。
図3図1のB-B矢視図である。
図4A図1のC部拡大一部切り欠き断面図である。
図4B図4AのD-D断面図である。
図5A】ベースフレームの側面に形成された穴に嵌め込まれる筒部材の変形例を示す単品図である。
図5B】ベースフレームの側面に形成された穴に嵌め込まれる筒部材の変形例を示す単品図である。
図6A】ベースフレームとサイドフレームとを締結する構造の変形例を示す、図4Aに対応する図である。
図6B】ベースフレームとサイドフレームとを締結する構造の変形例を示す、図4Aに対応する図である。
図6C】ベースフレームとサイドフレームとを締結する構造の変形例を示す、図4Aに対応する図である。
図6D】ベースフレームとサイドフレームとを締結する構造の変形例を示す、図4Aに対応する図である。
図6E】ベースフレームとサイドフレームとを締結する構造の変形例を示す、図4Aに対応する図である。
図7図1に示す鋳片案内装置の変形例の側面図である。
図8図1に示す鋳片案内装置の変形例の側面図である。
図9】サイドフレームの滑止手段としてキー部材が用いられた場合の鋳片案内装置の一部側面図である。
図10】ベースフレームとサイドフレームとの位置関係の変形例を示す、図4Bの上側部分に対応する図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
連続鋳造設備は、溶鋼(溶けた鋼)を固体の鋼に連続的に冷やし固める設備である。取鍋により運ばれてきた溶鋼がタンディッシュに注がれ、注がれた溶鋼はタンディッシュから鋳型に注入される。注入された溶鋼は鋳型の下部から鋳片として引き抜かれ、当該鋳片は鋳片案内装置のロールで保持されながらさらに下流側へと引き抜かれる。
【0018】
以下、本発明の鋳片案内装置を実施するための形態について図面を参照しつつ説明する。まず、図1~4Bを参照しつつ、本発明の一実施形態に係る鋳片案内装置100について説明する。
【0019】
鋳片案内装置100は、鋳片の引抜路(ストランド)に沿って当該引抜路の両側に立設される一対のベースフレーム1、2と、一対のベースフレーム1、2の上面に立設されるロールスタンド50とを備えている。このロールスタンド50は、ベースフレーム1、2のそれぞれの上面に立設される一対のサイドフレーム3、4を備える。ベースフレーム1、2同士は、繋ぎ部材5で連結されて一体化され、サイドフレーム3、4同士も、繋ぎ部材6で連結されて一体化されている。サイドフレーム3、4の上面に天板7が固定され、天板7の上面に油圧シリンダ8が設置されている。油圧シリンダ8のシリンダロッド8aは、天板7の中央に形成されたシリンダ穴7a(図2参照)に下向きに挿入されている。
【0020】
上記サイドフレーム3、4は、鋳片を保持するための下ロール9、および下ロール9の上方に配置される上ロール10を回転自在に支持する。下ロール9および上ロール10は、鋳片と接触するロール本体部9a、10aと、ロール本体部9a、10aの両側に形成された軸部9b、10b(図2参照)と、一方のロール軸端に形成された入力軸部9c、10cとを有する。各ロール9、10は、上記軸部9b、10bで下軸受11および上軸受12によりそれぞれ支持される。入力軸部9c、10cには、駆動装置(不図示)が連結され、この駆動装置により各ロール9、10は回転駆動される。
【0021】
上記下軸受11を収納する下軸受箱13、および上記上軸受12を収納する上軸受箱14は、U字形状のサイドフレーム3、4の開口部3a、4aに収納される。下軸受箱13は、上記開口部3a、4aの底部と側部とに密着するようにされ、ボルト15でサイドフレーム3、4に固定される。上軸受箱14は、昇降フレーム16の下面にボルト17で固定される。昇降フレーム16は、油圧シリンダ8のシリンダロッド8aの先端部にピン18などで連結される。上軸受箱14は、サイドフレーム3、4の上記開口部3a、4aの側部に摺動自在に嵌合される。
【0022】
ベースフレーム1、2の上面と、サイドフレーム3、4の下面とは、締結手段としてのボルト20およびバレルナット19により締結される。ボルト20は、雄ネジ部20aが先端部の外周面に形成された棒状部材であり、バレルナット19は、上記雄ネジ部20aが螺合される雌ネジ穴19aを有する筒部材である。なお、バレルナット19は、円柱部材の中心軸に直交する方向に、当該円柱部材を貫通する上記雌ネジ穴19aが形成されたものである。雌ネジ穴19aが貫通しない有底の筒部材(バレルナット)とされてもよい。
【0023】
鋳片の引抜路に沿って視たときにおけるサイドフレーム3、4の上流方向の側面および下流方向の側面の下端部に、それぞれの側面から引抜路に沿って張り出す張出部3b、4bが設けられている。鋳片の引抜方向から視たときに(図3)、張出部3b、4bの略中央部を上下に貫通する貫通穴3c、4cが設けられる。この貫通穴3c、4cは、上記ボルト20が挿入される穴である。
【0024】
鋳片の引抜方向から視たときにおけるベースフレーム1、2の側面に、上記バレルナット19が着脱自在に嵌め込まれる穴1a、2a(図4A参照)が形成される。この穴1a、2aと、ベースフレーム1、2の上面との間を貫通する貫通穴1b、2bが、ベースフレーム1、2の板厚方向の略中央部に設けられる。また、ベースフレーム1、2の上面には、鋳片の引抜路に沿う方向に、ベースフレーム1、2に対してサイドフレーム3、4(ロールスタンド50)が滑ることを防止する滑止手段としての凹部1c、2cが設けられている。
【0025】
サイドフレーム3、4の下端が上記凹部1c、2cに嵌め込まれる。また、ベースフレーム1、2の上記穴1a、2aにバレルナット19が嵌め込まれる。上記貫通穴3c、4c、および貫通穴1b、2bに上方からボルト20が挿入されて、ボルト20の雄ネジ部20aがバレルナット19の雌ネジ穴19aに螺合されることで、上記凹部1c、2cの底面(=ベースフレーム1、2の上面)と、サイドフレーム3、4の下面とがボルト20およびバレルナット19により締結される。鋳片の引抜方向から視たときに(図3)、ベースフレーム1、2とサイドフレーム3、4との締結部Zは、ベースフレーム1、2およびサイドフレーム3、4の板厚範囲内に位置する。
【0026】
下ロール9および上ロール10が駆動装置により回転駆動されて、ストランド下流方向へ鋳片が引き抜かれていくと、鋳片と各ロール9、10との接触点に、当該ロール9、10で鋳片を引き抜く力の反力としてストランド上流方向へ水平力が作用する。この水平力は、ロール9、10から、軸受11、12、および軸受箱13、14を介してサイドフレーム3、4に伝達し、最後には、サイドフレーム3、4とベースフレーム1、2とを締結する複数のボルト20のうちのストランド下流側のボルト20を伸長させる引張力となる。
【0027】
なお、鋳片などの自重による落下力よりも鋳片案内装置100の上流側の抵抗(鋳片を支持するロール9、10の転がり抵抗など)が勝る場合には、前述のように鋳片を引き抜く力の反力としてストランド上流方向へ水平力が作用する。上記落下力が鋳片案内装置100の上流側の上記抵抗に勝る場合には、鋳片案内装置100にストランド下流方向へ水平力が作用する。この「落下力」と「抵抗」は、鋳造開始~定常~鋳造末期で変化し、連続鋳造設備毎に個性がある。
【0028】
本実施形態の鋳片案内装置100は、前記のとおり、鋳片の引抜方向から視たときに、ベースフレーム1、2とサイドフレーム3、4との締結部Zは、ベースフレーム1、2およびサイドフレーム3、4の板厚範囲内に位置する。そのため、原理的に、上記水平力は、サイドフレーム3、4およびベースフレーム1、2をその板厚方向に曲げるモーメントにはならない。よって、鋳片案内装置100によると、サイドフレーム3、4およびベースフレーム1、2に3次元的な変形が生じることを抑制することができる。また、ベースフレーム1、2とサイドフレーム3、4との締結手段(本実施形態では、ボルト20およびバレルナット19)は、ベースフレーム1とベースフレーム2との間、すなわちストランド(鋳片の引抜路)側に位置しないので、上記締結手段にアクセスすることも容易である。すなわち、鋳片案内装置100は、保守管理性にも優れる。
【0029】
本実施形態では、図3からわかるように、上記締結部Zは、鋳片の引抜方向から視たときに、水平方向において軸受箱13、14の幅内にも位置する。この構成によると、ベースフレーム1(2)、サイドフレーム3(4)、軸受箱13・14、軸受11・12、および締結部Zの全てが、鋳片の引抜方向に沿った同一の仮想の鉛直面と重なるので、サイドフレーム3、4およびベースフレーム1、2に3次元的な変形が生じることをより抑制することができる。
【0030】
本実施形態では、サイドフレーム3、4、およびベースフレーム1、2は、比較的肉厚の無垢材とされている。このため、特許文献1に記載の発明のように、ボルト締結部を構成するための部材をサイドフレームに溶接する必要がない。すなわち、サイドフレーム3、4、やベースフレーム1、2の製作にあたり、素材をガス切断して、軸受箱13・14の収納部やベースフレーム1、2の載置面などを機械加工するだけでよい。また、サイドフレーム3、4、やベースフレーム1、2を3次元的に変形させる板厚方向への力が作用しないため、サイドフレーム3、4もベースフレーム1、2もシンプルな構造であるにもかかわらず、且つ肉厚を過剰に大きくすることなく、強固な構造にすることができ、製作が容易、且つ安価である。
【0031】
本実施形態では、鋳片の引抜路に沿って視たときにおけるサイドフレーム3、4の上流方向の側面および下流方向の側面から鋳片の引抜路に沿って張り出す張出部3b、4bが、サイドフレーム3、4の下端部に設けられ、この張出部3b、4bにて、ベースフレーム1、2とサイドフレーム3、4とが締結される。この構成によると、各サイドフレーム3、4において上流側の締結部Zと、下流側の締結部Zとの間隔を大きくすることができる。締結手段(ボルト20およびバレルナット19)に作用する負荷は、上流側の締結部Zと下流側の締結部Zとの間隔に概ね反比例するので、上流側の締結部Zと、下流側の締結部Zとの間隔を大きくすることで、締結手段(ボルト20およびバレルナット19)への負荷を低減することができる。また、図1などに示すように、ボルト20の頭部を露出させることが可能となる。ボルト20がバレルナット19に焼付いた場合や、ボルト20の頭部が腐食して損傷した場合であっても、ボルト20の頭部をガス切断などすることで、サイドフレーム3、4(ロールスタンド50)をベースフレーム1、2から容易に取り外すことができる。上記張出部3b、4bは、サイドフレーム3、4の上流方向の側面の下端部のみに設けられてもよいし、下流方向の側面の下端部のみに設けられてもよい。また、上記張出部3b、4bは、設けられなくてもよい。
【0032】
本実施形態では、サイドフレーム3、4の下端が凹部1c、2cに嵌め込まれることで、凹部1c、2cの端の段差部にサイドフレーム3、4の下端が当接させられる。この構成によると、ストランドに沿う方向に、ベースフレーム1、2に対してサイドフレーム3、4(ロールスタンド50)が滑ることを防止することができ、その結果、ボルト20(締結手段)に剪断力が作用することを抑制することができる。
【0033】
なお、ベースフレーム1、2の上面に、サイドフレーム3、4の下端が嵌まり込む凹部1c、2cが設けられることに代えて、図9に示すように、サイドフレーム3、4(ロールスタンド50)の滑止手段として、一般的なキー部材27が用いられてもよい。ベースフレーム1、2の上面に形成されたキー溝1f、2f、およびサイドフレーム3、4の下面に形成されたキー溝3f、4fにキー部材27が嵌め込まれる。キー部材27は、1つであってもよいし、複数であってもよい。
【0034】
連続鋳造設備の鋳片案内装置は、高温多湿の環境で使用される。本実施形態では、サイドフレーム3、4の板厚と、ベースフレーム1、2の板厚とが同一にされている。この場合、図2、3からわかるように、サイドフレーム3、4の下面も、ベースフレーム1、2の上面のサイドフレーム載置面も露出することがないので、サイドフレーム3、4とベースフレーム1、2との接触面が腐食することを防止することができ、腐食の無い初期状態を長期間維持することが可能になる。また、サイドフレーム3、4およびベースフレーム1、2を、共通の素材から製作することが可能であるので、余材の発生が少なく経済的である。サイドフレーム3、4の板厚と、ベースフレーム1、2の板厚とが同一にされることに加えて、軸受箱13、14の板厚も同一にされてもよい。この場合、素材のうちのサイドフレーム3、4の開口部3a、4aとする部分から軸受箱13、14用の材料を採取すれば、余材を少なくすることができ経済的である。さらには、天板7、繋ぎ部材5、6、および昇降フレーム16の板厚も、サイドフレーム3、4およびベースフレーム1、2の板厚と同一にされてもよい。これらの部品を共通の素材から製作することができるので、余材の発生が少なく経済的である。例えば、素材のうちのサイドフレーム3、4の張出部3b、4bでない部分を、繋ぎ部材5、6の素材に充当することができ、板取りの工夫で素材を最大限に有効活用することができる。
【0035】
前記のように、連続鋳造設備の鋳片案内装置は、高温多湿の環境で使用されるので、部品は腐食しやすい。本実施形態では、締結手段として、着脱自在なボルト20(棒状部材)およびバレルナット19(筒部材)が用いられて、ベースフレーム1、2とサイドフレーム3、4とが締結されるので、雄ネジ部20aや雌ネジ穴19aが腐食しても、ボルト20およびバレルナット19を交換するだけで修復することができる。バレルナット19は、耐腐食性に優れる材料(例えば、ステンレス鋼)から形成されてもよい。また、バレルナット19(筒部材)が高強度材料から形成されれば、締結強度が高まる。バレルナット19が着脱自在に嵌め込まれる穴1a(2a)は、丸穴であるので、穴の機械加工が容易である。なお、本実施形態におけるバレルナット19は、円柱部材の中心軸に直交する方向に、当該円柱部材を貫通する雌ネジ穴19aが形成されたものであるが、例えば、四角柱部材の中心軸に直交する方向に、当該四角柱部材を貫通する雌ネジ穴19aが形成されたバレルナットであってもよい。この場合、上記穴1a(2a)は、四角形の穴となる。さらには、本実施形態における穴1a(2a)は、ベースフレーム1(2)を板厚方向に貫通する貫通穴であるが、これに代えて、ベースフレーム1(2)を板厚方向に貫通しない穴、すなわち有底の穴とされてもよい。
【0036】
図5Aおよび図5Bは、ベースフレーム1、2の側面に形成された穴1a、2aに嵌め込まれる筒部材(バレルナット)の変形例を示す。
【0037】
図5Aおよび図5Bに示すバレルナット21、22は、いずれも、円柱部材の中心軸Eに直交する方向に、当該円柱部材を貫通する雌ネジ穴21a、22aが形成されたものであり、この点は、前記バレルナット19と同じ構成である。
【0038】
図5Aに示すバレルナット21は、さらに、円柱部材の角部が面取りされたものであり、すなわち、バレルナット21は、角部に面取り部21bを有する。
【0039】
ベースフレーム1、2の上記穴1a、2aにバレルナット21が嵌め込まれる。その後、穴1a、2aと上記面取り部21bとで形成される空間に、シール材(例えば、樹脂製コーキング材)が充填される。これにより、穴1a、2aとバレルナット21との間の隙間を経由して侵入する水・蒸気を塞き止めることによりバレルナット21の雌ネジ穴21a部分への水・蒸気の侵入を防止することができ、雌ネジ穴21a部分およびそれに螺合されるボルト20の雄ネジ部20aの発錆や腐食を抑制することができる。
【0040】
図5Bに示すバレルナット22は、さらに、円柱部材の両端部の外周面に形成された環状の溝22bに、シール部材としてのOリング23が装着されたものである。
【0041】
上記Oリング23により、穴1a、2aとバレルナット22との間の隙間を経由して侵入する水・蒸気を塞き止めることによりバレルナット22の雌ネジ穴22a部分への水・蒸気の侵入を防止することができ、雌ネジ穴22a部分およびそれに螺合されるボルト20の雄ネジ部20aの発錆や腐食を抑制することができる。
【0042】
上記のように、バレルナット(筒部材)が、水分・蒸気の侵入抑制手段(例えば、上記の面取り部21b、溝22bおよびOリング23)を有していてもよい。
【0043】
図6A図6Eは、ベースフレーム1、2とサイドフレーム3、4とを締結する構造の変形例を示す。ベースフレーム1とサイドフレーム3とを締結する構造と、ベースフレーム2とサイドフレーム4とを締結する構造は同じであるので、以下では、ベースフレーム1とサイドフレーム3とを締結する構造について図面を参照しつつ説明する。なお、図6A図6Eにおいて、図1~4Bに示す部材と同様の部材については、同一の符号を付している。
【0044】
図6Aに示す締結構造は、ベースフレーム1に直接雌ネジ加工したものである。ベースフレーム1の凹部1cの底面(=ベースフレーム1の上面)に雌ネジ穴1eが形成される。この雌ネジ穴1eに、ボルト20の雄ネジ部20aが螺合される。本変形例は、構造が簡単である。
【0045】
図6Bに示す締結構造は、バレルナット19に代えてナット24を用いたものである。ナット24は、ボルト20の雄ネジ部20aが螺合される雌ネジ穴24aを有する筒部材である。鋳片の引抜方向から視たときにおけるベースフレーム1の側面に、上記ナット24を収納するためのナット24よりも大きな開口1dが形成される。貫通穴3cおよび貫通穴1bに上方から挿入されたボルト20の雄ネジ部20aにナット24が螺合される。この構造によると、雄ネジ部20aや雌ネジ穴24aが腐食しても、ボルト20およびナット24を交換するだけで修復することができる。また、ボルト20がナット24に錆付いた場合や、ボルト20の頭部が腐食して損傷した場合であっても、ボルト20の頭部をガス切断したりナット24をガス切断したりすることで、サイドフレーム3(ロールスタンド50)をベースフレーム1から容易に取り外すことができる。
【0046】
図6Cに示す締結構造は、図4Aなどに示すボルト20およびバレルナット19が、鋳片の引抜方向に沿って、1つの張出部3b(ベースフレーム1とサイドフレーム3との1つの締結部)あたり複数併設されたものである。ベースフレーム1とサイドフレーム3との1つの締結部あたりの締結強度を高めることができる。
【0047】
図6Dに示す締結構造は、バレルナット19がサイドフレーム3側に設置されたものである。鋳片の引抜方向から視たときにおけるサイドフレーム3の側面に、バレルナット19が着脱自在に嵌め込まれる穴3dが形成される。また、鋳片の引抜方向から視たときにおけるベースフレーム1の側面に、ナット24を収納するためのナット24よりも大きな開口1dが形成される。貫通穴3cに下方から挿入されたボルト20の雄ネジ部20aがバレルナット19の雌ネジ穴19aに螺合されて、サイドフレーム3の下面から下方へボルト20が突出した状態とされる。ボルト20の突出部が、貫通穴1bに挿入され、ボルト20の下端部の雄ネジ部20aにナット24が螺合される。
【0048】
図6Dに示すボルト20は、全長にわたって外周面に雄ネジ部20aが形成された全ねじボルトとされている。なお、ボルト20の全長よりも開口1dの高さが大きい場合、ボルト20は、図4Aなどに示すような、先端部の外周面だけに雄ネジ部20aが形成された頭部を有するボルトとされてもよい。この場合、ナット24は不要となる。図6Dに示すサイドフレーム3は、図4Aなどに示す張出部3bを有さない。
【0049】
図6Dに示す締結構造において、バレルナット19に代えて、サイドフレーム3側にもベースフレーム1側と同様に、ナット24、およびナット24を収納するためのナット24よりも大きな開口1dが設けられてもよい。
【0050】
図6Eに示す締結構造は、サイドフレーム3に直接雌ネジ加工したものである。サイドフレーム3の下面に雌ネジ穴3eが形成される。また、鋳片の引抜方向から視たときにおけるベースフレーム1の側面に、ナット24を収納するためのナット24よりも大きな開口1dが形成される。ボルト20の雄ネジ部20aが上記雌ネジ穴3eに螺合されて、サイドフレーム3の下面から下方へボルト20が突出した状態とされる。ボルト20の突出部が、貫通穴1bに挿入され、ボルト20の下端部の雄ネジ部20aにナット24が螺合される。
【0051】
図6Eに示すボルト20は、全長にわたって外周面に雄ネジ部20aが形成された全ねじボルトとされている。図6Dの場合と同様、ボルト20の全長よりも開口1dの高さが大きい場合、ボルト20は、先端部の外周面だけに雄ネジ部20aが形成された頭部を有するボルトとされてもよい。
【0052】
図6A図6Eに示す何れの変形例においても、ベースフレーム1とサイドフレーム3との締結部は、鋳片の引抜方向から視たときに、ベースフレーム1およびサイドフレーム3の板厚範囲内に位置する。図6A図6Eに示したように、ベースフレーム1とサイドフレーム3とを締結する構造には、様々なものがあり、これらの締結構造は、適宜組み合わせられればよい。
【0053】
例えば、ベースフレーム1の上面またはサイドフレーム3の下面に、ボルト20の雄ネジ部20aが螺合される雌ネジ穴1e(3e)が形成され、この雌ネジ穴1e(3e)にボルト20の雄ネジ部20aが螺合されればよい。
【0054】
また、鋳片の引抜方向から視たときにおけるベースフレーム1またはサイドフレーム3の側面に、バレルナット19(筒部材)が着脱自在に嵌め込まれる穴1a(3d)が形成され、穴1a(3d)に嵌め込まれたバレルナット19の雌ネジ穴19aにボルト20の雄ネジ部20aが螺合されればよい。
【0055】
また、鋳片の引抜方向から視たときにおけるベースフレーム1、およびサイドフレーム3のうちの少なくともいずれか一方の側面に、ボルト20に螺合されるナット24(筒部材)を収納するためのナット24よりも大きな開口1dが形成されてよい。
【0056】
図7および図8は、図1に示す鋳片案内装置100の変形例を示す。なお、図7および図8において、図1~6Eに示す部材と同様の部材については、同一の符号を付している。
【0057】
図7に示す鋳片案内装置101は、連続鋳造設備(鋳片の引抜路)の湾曲部に設置されたものである。下ロール9および上ロール10は、駆動されない非駆動ロールである。本変形例の鋳片案内装置101は、上ロール10を昇降させる油圧シリンダ8を備えておらず、上軸受箱14は、天板7の下面にボルト25で固定されている。
【0058】
図8に示す鋳片案内装置102は、図7に示す鋳片案内装置101と同じく、連続鋳造設備(鋳片の引抜路)の湾曲部に設置されたものであり、下ロール9および上ロール10は、駆動されない非駆動ロールである。上軸受箱14は、天板7の下面にボルト25で固定されている。
【0059】
本変形例の鋳片案内装置102では、図6Dに示す締結構造にて、ベースフレーム1の上面(凹部1cの底面)と、サイドフレーム3の下面とが締結されている。サイドフレーム3は、図1などに示す張出部3bを有さない。ロールスタンド50に作用するストランド方向の水平力への抗力を高めるため、隣り合うロールスタンド50は、天板7同士が転倒防止金具26で連結されてもよい。
【0060】
上記の実施形態および変形例は次のように変更可能である。
【0061】
上記実施形態の鋳片案内装置100~102を構成するサイドフレーム3、4は、一対のサイドフレーム3、4で、1組の下ロール9および上ロール10を支持するものである。これに代えて、一対のサイドフレームで、複数組の下ロール9および上ロール10を支持するサイドフレームとされてもよい。例えば、図1~4Bに示す鋳片案内装置100は、一対のベースフレーム1、2の上面に、一対のサイドフレーム3、4が2組(ロールスタンド50が2つ)固定されてなるものである。これに代えて、複数組の下ロール9および上ロール10を支持する一対のサイドフレームが1組、一対のベースフレーム1、2の上面に固定されてなる鋳片案内装置とされてもよい。
【0062】
図3などからわかるように、上記実施形態では、ベースフレーム1、2とサイドフレーム3、4との締結部Zは、ベースフレーム1、2およびサイドフレーム3、4の板厚方向中央に位置する。図10に示すように、上記締結部Zは、ベースフレーム1、2およびサイドフレーム3、4の板厚範囲内であれば、上記板厚方向中央から少しずれた位置に位置してもよい。
【0063】
上記実施形態では、軸受箱13、14は、鋳片の引抜方向から視たときに(図3)、鉛直方向において、その下方の締結部Zと重なる位置とされている。これに代えて、軸受箱13、14は、鋳片の引抜方向から視たときに、鉛直方向において、その下方の締結部Zから少しずれた位置とされてもよい。すなわち、鋳片の引抜方向から視たときに、締結部Zが、水平方向において軸受箱13、14の幅内に位置していなくてもよい。
【0064】
サイドフレーム3、4の板厚と、ベースフレーム1、2の板厚とが異なってもよい。
【0065】
一対のベースフレーム1、2の上面に固定されるロールスタンド50は、2つ(図1)、4つ(図7、8)に限定されるものではない。
【0066】
その他に、当業者が想定できる範囲で種々の変更を行うことは勿論可能である。
【符号の説明】
【0067】
1、2: ベースフレーム
1a、2a:穴
1c、2c:凹部(滑止手段)
1d:開口
1e:雌ネジ穴
3、4:サイドフレーム
3a、4a:開口部
3b、4b:張出部
3d:穴
3e:雌ネジ穴
9:下ロール
10:上ロール
11:下軸受(軸受)
12:上軸受(軸受)
13:下軸受箱(軸受箱)
14:上軸受箱(軸受箱)
19、21、22:バレルナット(筒部材)
19a、21a、22a:雌ネジ穴
20:ボルト(棒状部材)
20a:雄ネジ部
24:ナット(筒部材)
24a:雌ネジ穴
100、101、102:鋳片案内装置
Z:締結部
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5A
図5B
図6A
図6B
図6C
図6D
図6E
図7
図8
図9
図10