(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-31
(45)【発行日】2023-02-08
(54)【発明の名称】オープンセンタ液圧システム及びバルブ
(51)【国際特許分類】
F15B 11/042 20060101AFI20230201BHJP
【FI】
F15B11/042
(21)【出願番号】P 2019571342
(86)(22)【出願日】2018-07-09
(86)【国際出願番号】 EP2018068544
(87)【国際公開番号】W WO2019011859
(87)【国際公開日】2019-01-17
【審査請求日】2021-07-08
(32)【優先日】2017-07-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】SE
(32)【優先日】2017-07-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】SE
(73)【特許権者】
【識別番号】519451924
【氏名又は名称】ノルトハイドローリック アクティエボラーグ
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100147555
【氏名又は名称】伊藤 公一
(74)【代理人】
【識別番号】100160705
【氏名又は名称】伊藤 健太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100165995
【氏名又は名称】加藤 寿人
(72)【発明者】
【氏名】ベルティル ルンドグレーン
【審査官】高吉 統久
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-145592(JP,A)
【文献】実開平02-088005(JP,U)
【文献】特開昭51-020952(JP,A)
【文献】実開昭58-108601(JP,U)
【文献】欧州特許出願公開第1403527(EP,A1)
【文献】米国特許第5680760(US,A)
【文献】米国特許第7036421(US,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F15B 11/042
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
オープンセンタ液圧システム(100)であって、前記オープンセンタ液圧システム(100)は、
液圧流体を保持するように構成されたタンク(123)と、
前記タンク(123)から加圧液圧流体を提供するように構成されたポンプ(121)と、
シャントバルブ(130)であって、第1制御信号(S2_AS)に応じて、前記シャントバルブ(130)の第1の入力ポート(1302)と第1の出力ポート(1304)との間で、第1の開口面積(AS)を適合させるように構成されたシャントバルブにおいて、前記第1の入力ポート(1302)は前記ポンプ(121)に結合され、前記第1の出力ポート(1304)は前記タンク(123)に結合される、シャントバルブと、
前記第1の入力ポート(1302)に結合され、第2の制御信号(S2_A1)に応じ
て第1のアクチュエータバルブの第2の開口面積(A1)を適合させるように構成された
前記第1のアクチュエータバルブ(141)と、
ユーザ入力データ及び前記ユーザ入力データに依存する所定の関係に基づいて前記第1の開口面積値及び前記第2の開口面積値を判定し、
前記第1の開口面積値を示す前記第1の制御信号(S2_AS)を送信し、前記第2の開口面積値を示す前記第2の制御信号(S2_A1)を送信するように構成された液圧バルブ制御ユニット(200)と、を具備
し、
前記第1のアクチュエータバルブ(141)は、第1の液圧アクチュエータ(151)に取り付けられて結合され、
対応する第1の液圧アクチュエータ(151)に結合された第1の機能ポート(1451)と、前記第1のアクチュエータバルブ(141)の第2のアクチュエータポート(1415)に結合された第2の機能ポート(1452)と、前記タンク(123)に結合された第3の機能ポート(1453)とを具備する機能バルブ(145)をさらに具備し、 前記機能バルブ(145)は、第4の制御信号(S4)に応じて、前記第1の機能ポート(1451)にて受容された流体を、前記機能バルブ(145)の前記第2の機能ポート(1452)又は前記第3の機能ポート(1453)に誘導するように構成され、
前記液圧バルブ制御ユニット(200)は、前記第4の制御信号(S4)を送信するようにさらに構成され、
前記機能バルブ(145)は、前記第1のアクチュエータバルブ(141)の第1のアクチュエータポート(1414)に結合された第4の機能ポート(1454)と、減衰アキュムレータ(146)に結合された第5の機能ポート(1455)と、をさらに具備し、
前記機能バルブ(145)は、前記第4の制御信号(S4)に応じて、前記機能バルブ(145)の前記第4の機能ポート(1454)にて受容した流体を機能バルブ(145)の前記第5の機能ポート(1455)に誘導するか、前記第4の機能ポート(1454)にて受容した流体を遮断するようにさらに構成される、オープンセンタ液圧システム(100)。
【請求項2】
前記シャントバルブ(130)及び前記第1のアクチュエータバルブ(141)は、互いに対して別々に配置される、請求項1に記載のオープンセンタ液圧システム(100)。
【請求項3】
前記オープンセンタ液圧システム(100)は車両(300)に搭載される、請求項2に記載のオープンセンタ液圧システム(100)。
【請求項4】
前記第1のアクチュエータバルブ(141)及び第2のアクチュエータバルブ(142)が、共通接続具(310)を使用して前記第1の入力ポート(1302)に結合される、請求項1又は2に記載のオープンセンタ液圧システム(100)。
【請求項5】
前記機能バルブ(145)は第1のバルブセクション(1450)として形成され、前記第1のアクチュエータバルブ(141)は第2のバルブセクション(1410)として形成され、前記第1のバルブセクション(1450)及び前記第2のバルブセクション(1410)は一体型バルブユニット(810)として共に配置される、
請求項1に記載の液圧システム。
【請求項6】
前記第1の入力ポート(1302)に結合され、第3の制御信号(S2_A2)に応じて前記第2のアクチュエータバルブの第3の開口面積(A2)を適合させるように構成された第2のアクチュエータバルブ(142)をさらに具備する、
請求項4に記載の液圧システムであって、前記第2の開口面積(A1)の最大適合可能サイズは、前記第3の開口面積(A2)の最大適合可能サイズよりも小さい、液圧システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オープンセンタ液圧システム及びオープンセンタ液圧システム用のバルブに関する。
【背景技術】
【0002】
車両用液圧システムには、典型的には、ポンプ、タンクのほか、シャントバルブとシャントバルブに結合されたアクチュエータバルブとを含む1つ又は複数のバルブアセンブリが設けられる。アクチュエータバルブは、典型的には、対応するアクチュエータの位置を制御する。アクチュエータが作動しているかどうかに関係なく、液圧流体がポンプからタンクに絶えず流れているそのようなシステムを表すためにオープンセンタ液圧システムを使用することが多い。ポンプは、典型的には、車両のエンジンから動力を供給されるため、エンジンの1分あたりの回転数RPMに応じて変化するが、比較的一定の流体流量を提供する。典型的なオープンセンタ液圧システムでは、液圧アクチュエータによって制御される各液圧機能にバルブアセンブリが割り当てられる。言い換えれば、液圧アクチュエータのメータイン制御及び/又は液圧アクチュエータのメータアウト制御などのバルブアセンブリ機能は、典型的には、シャント制御と同時に制御される。この機能は、同一のバルブスプールに実装されてもよい。事実上、これは、バルブアセンブリが製造された時点で、スプールバルブの開口面積とメータインバルブ及び/又はメータアウトバルブの開口面積との間の相対的な関係が固定されていることを意味する。そのような従来の液圧システムの欠点には、バルブアセンブリの機能が常に相互に依存している点が挙げられる。
【0003】
従来の液圧システムでは、あらゆる液圧機能のバルブは、典型的には、一点、例えば、車両のキャビン内に集中している。そのようなシステムの欠点には、各種液圧機能、例えば、フロントローダの傾斜機能と第3の機能の液圧アクチュエータが隣り合って配置されている場合でも、各液圧機能をそれぞれのバルブに接続するために大量の液圧ホースが必要になる可能性のある点が挙げられる。
【0004】
いくつかの従来の液圧システムでは、パイプ破裂又はホース破損の場合の制御されていないシリンダの動きが、ライン破裂保護バルブ、チェックバルブ又は破裂パイプ保護バルブを導入することによって防止される。これには、液圧システムに複雑さとコストが追加されるという欠点がある。
【0005】
いくつかの従来の液圧システムでは、重力などの他の力がアクチュエータを動かすのに充分な場合でも、ポンプからの液圧流体の全流量の一部が常に複動液圧アクチュエータに提供される。このため、改善されたオープンセンタ液圧システム及びオープンセンタ液圧システム用の液圧バルブが必要である。
【発明の概要】
【0006】
本発明の実施形態の目的は、上記の欠点及び問題を軽減又は解決する解決策を提供することである。
【0007】
上記の目的は、本明細書、例えば、独立請求項に記載の主題によって解決される。本発明の別の有利な実施形態を、本明細書、例えば、従属クレームに記載することができる。本発明の第1の態様によれば、上記の目的をはじめとする目的は、オープンセンタ液圧システムによって達成される。オープンセンタ液圧システムは、液圧流体を保持するように構成されたタンクと、タンクから加圧液圧流体を提供するように構成されたポンプと、第1の制御信号に応じて、シャントバルブの第1の入力ポートと第1の出力ポートとの間で、第1の開口面積を適合させるように構成されたシャントバルブであって、第1の入力ポートはポンプに結合され、第1の出力ポートはタンクに結合される、シャントバルブと、第1の入力ポートに結合され、第2の制御信号に応じて第1のアクチュエータバルブの第2の開口面積を適合させるように構成された第1のアクチュエータバルブと、ユーザ入力データ及びユーザ入力データに依存する所定の関係に基づいて第1の開口面積値及び第2の開口面積値を判定し、第1の開口面積値を示す第1の制御信号を送信し、第2の開口面積値を示す第2の制御信号を送信するように構成された液圧バルブ制御ユニットと、を備える。
【0008】
本発明の第2の態様によれば、上記の目的をはじめとする目的は、アクチュエータバルブによって達成される。アクチュエータバルブは、ポンプから液圧流体を受容するように構成されたポンプポートと、液圧流体を授受するように構成された第1のアクチュエータポートと、液圧流体を授受するように構成された第2のアクチュエータポートと、タンクへの液圧流体を授受するように構成されたタンクポートと、長手方向軸に沿って第1の位置範囲内に位置決めされたときに、ポンプポートと第1のアクチュエータポートとの間の開口面積を適合させるか、長手方向軸に沿って第2の位置範囲内に位置決めされたときに、ポンプポートと第2のアクチュエータポートとの間の開口面積を適合させるように構成されたバルブスプールと、制御信号に応じて長手方向軸に沿ってバルブスプールを動かすように構成されたバルブサーボユニットと、を備える。
【0009】
本発明の別の用途及び利点が以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
添付の図面は、本発明のさまざまな実施形態を明確にし、説明することを意図している。
【
図1】本開示の1つ又は複数の実施形態によるオープンセンタ液圧システムを示す図。
【
図2】本開示の1つ又は複数の実施形態による液圧バルブ制御ユニットを示す図。
【
図3A】本開示の1つ又は複数の実施形態に従って制御されるアクチュエータバルブ及びシャントバルブを示す図。
【
図3B】本開示の1つ又は複数の実施形態に従って制御されるアクチュエータバルブ及びシャントバルブを示す図。
【
図3C】本開示の1つ又は複数の実施形態に従って制御されるアクチュエータバルブ及びシャントバルブを示す図。
【
図4】本開示の1つ又は複数の実施形態に従って、制御信号に基づいてシャントバルブ及び1つ又は複数のアクチュエータバルブがどのように制御されるかの例を示す図。
【
図5】本開示の1つ又は複数の実施形態による所定の関係を示す図。
【
図6A】本開示の一実施形態に従って互いに対して別々に配置されたシャントバルブ及び第2のアクチュエータバルブを有するオープンセンタ液圧システムを示す図。
【
図6B】本開示の一実施形態による共通接続具を使用する2つのアクチュエータバルブを示す図。
【
図7A】本開示の1つ又は複数の実施形態による液圧アクチュエータに取り付けられて結合されているアクチュエータバルブを示す図。
【
図7B】本開示の1つ又は複数の実施形態による液圧アクチュエータに取り付けられて結合されているアクチュエータバルブの液圧概略図を示す図。
【
図8】本開示の1つ又は複数の実施形態による一体型バルブユニットとしてともに配置される機能バルブ及びアクチュエータバルブを概略的に示す図。
【
図9】機能バルブ、一体型バルブユニットとして共に配置される機能バルブ及びアクチュエータバルブを概略的に示す図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
この説明及び対応する請求項での「又は」は、「及び」及び「又は」を網羅する数学的ORとして理解されるべきであり、XOR(排他的OR)として理解されるべきではない。本開示及び特許請求の範囲における不定冠詞「a」は「1つ」に限定されず、「1つ以上」、即ち複数としても理解することができる。
【0012】
所望のアクチュエータの位置、所望のアクチュエータの動き及び所望のアクチュエータの速度という表現は、本明細書では交換可能に使用される。
【0013】
図1は、本開示の実施形態によるオープンセンタ液圧システム100を示す。オープンセンタ液圧システム100は、液圧バルブ制御ユニット200と、シャントバルブ130と、1つ又は複数のアクチュエータバルブ141~143とを備える。1つ又は複数のアクチュエータバルブ141~143のそれぞれは、対応するアクチュエータ151~153の位置、例えば、第1の端部位置から第2の端部位置に移動するように構成された液圧シリンダの位置を制御していてもよい。シャントバルブ130及び1つ又は複数のアクチュエータバルブ141~143はそれぞれ、(図示しない)バルブサーボユニットを備える。バルブサーボユニットは、プロセッサ及びメモリなどの制御回路と、それぞれのバルブを制御して、例えば、バルブに含まれるバルブスプールを移動させるように構成された制御回路によって制御される電気アクチュエータと、を備える。バルブサーボユニットの制御回路は、液圧バルブ制御ユニット200から受信した制御信号に基づいて、それぞれの電動アクチュエータを制御する。液圧バルブ制御ユニット200は、シャントバルブ130のバルブサーボユニットと、1つ又は複数のアクチュエータバルブ141~143のバルブサーボユニットのそれぞれと通信可能に結合される。
【0014】
液圧バルブ制御ユニット200は、入力装置217から受信した制御信号に応答して、バルブサーボユニットを備えるバルブに1つ又は複数の制御信号を送信するように構成される。入力装置は、典型的には、少なくとも所望のアクチュエータ151~153の位置を示すユーザからの入力又は指示を受信し、ユーザ入力又は指示を示す制御信号又はユーザ入力信号を液圧バルブ制御ユニット200に送信するように構成される。
【0015】
オープンセンタ液圧システム100は、液圧流体ポンプ121と、1つ又は複数のアクチュエータ151~153と、液圧流体タンク123と、ポンプ121に動力を供給するエンジン122とから任意に選択したものをさらに備えてもよい。
【0016】
シャントバルブ130の入力ポートは、ポンプ121の出力ポートと、1つ又は複数のアクチュエータバルブ141~143のそれぞれとに結合される。シャントバルブ130の出力ポートはタンクに結合される。シャントバルブ130、ひいては事実上ポンプ121の出力ポートは、メータイン構成にてアクチュエータバルブ141~143に直接結合されてもよく、及び/又はメータアウト構成にてアクチュエータバルブ141~143に結合されてもよい。1つ又は複数のアクチュエータバルブ141~143のそれぞれは、用途に応じて、メータイン構成及び/又はメータアウト構成にてそれぞれのアクチュエータ151~153に結合されてもよい。
【0017】
随意に、オープンセンタ液圧システム100は、アクチュエータバルブ141~143とそれに対応するアクチュエータ151~153との間に結合された1つ又は複数の機能バルブ145をさらに備えてもよい。機能バルブ145は、例えば、アキュムレータ146に結合された電気制御可能なバルブを備える液圧バルブ制御ユニット200から受信した制御信号に応答して作動するか停止するように構成される。例えば、機能バルブ145に含まれるか結合されるアキュムレータ146が作動すると、液圧流体圧力の変動を、例えば、バネ付きアキュムレータ146を使用して減衰させる。
【0018】
図2は、本開示の実施形態による液圧バルブ制御ユニット200を示す。液圧バルブ制御ユニット200は、電子制御ユニット、サーバ、オンボードコンピュータ、車両搭載コンピュータシステム又はナビゲーション装置の形態であってもよい。液圧バルブ制御ユニット200は、有線通信又は無線通信のためにトランシーバ204に通信可能に結合されたプロセッサ又は処理手段212を備えてもよい。さらに、液圧バルブ制御ユニット200は、少なくとも1つの(図示しない)オプションのアンテナをさらに備えてもよい。アンテナは、トランシーバ204に結合されてもよく、例えば、無線通信システムの無線信号を送信及び/又は発信及び/又は受信するように構成され、例えば、1つ又は複数の環境センサ221~223又は他の任意の制御ユニット又は制御センサとの間で制御信号及び/又はセンサデータを送受信するように構成される。一例では、プロセッサ212は、互いに協働するように構成された処理回路及び/又は中央処理ユニット及び/又はプロセッサモジュール及び/又は複数のプロセッサから選択されたもののいずれかであってもよい。さらに、液圧バルブ制御ユニット200は、メモリ215をさらに備えてもよい。メモリ215は、本明細書で説明される方法を実施するためにプロセッサによって実行可能な指示を含んでもよい。
【0019】
プロセッサ212は、トランシーバ204、1つ又は複数の環境センサ221~223及びメモリ215のいずれかの選択に通信可能に結合されてもよい。液圧バルブ制御ユニット200は、制御信号及び/又はセンサデータを、1つ又は複数の環境センサ221~322又は1つ又は複数のアクチュエータバルブ141~143から直接送受信するか、有線及び/又は無線通信ネットワークを介して送受信するように構成されてもよい。
【0020】
1つ又は複数の実施形態では、液圧バルブ制御ユニット200は、ユーザから入力又は指示を受信し、ユーザ入力又は指示を示す制御信号又はユーザ入力信号を処理手段212に送信するように構成された入力装置217をさらに備えてもよい。
【0021】
1つ又は複数の実施形態では、液圧バルブ制御ユニット200は、テキスト又はグラフィカルユーザ入力オブジェクトなどのレンダリングされたオブジェクトを示す表示信号を処理手段212から受信し、受信した信号をテキスト又はグラフィカルユーザ入力オブジェクトなどのオブジェクトとして表示するように構成されるディスプレイ218をさらに備えてもよい。
【0022】
一実施形態では、ディスプレイ218は、ユーザ入力装置217と一体化され、テキスト又はグラフィカルユーザ入力オブジェクトなどのレンダリングされたオブジェクトを示す表示信号を処理手段212から受信し、受信した信号をテキスト又はグラフィカルユーザ入力オブジェクトなどのオブジェクトとして表示するように構成され、及び/又はユーザからの入力又は指示を受信して、ユーザ入力又は指示を示すユーザ入力信号を処理手段212に送信するように構成される。
【0023】
実施形態では、プロセッサ/処理手段212は、メモリ215及び/又は通信インターフェース及び/又はトランシーバ及び/又は入力装置217及び/又はディスプレイ218及び/又は1つ又は複数の環境センサ221~223及び/又は1つ又は複数のアクチュエータバルブ141~143のいずれかの選択に通信可能に結合される。実施形態では、トランシーバ204は、有線及び/又は無線の通信技術を使用して通信する。
【0024】
実施形態では、1つ又は複数のメモリ215は、ハードRAM、ディスクドライブ、フロッピーディスクドライブ、フラッシュドライブ又はDVDドライブ(R又はRW)、あるいは他の取り外し可能であるか固定のメディアドライブ又はメモリのうちから選択されたものを備えてもよい。別の実施形態では、液圧バルブ制御ユニット200は、システム100に関する物理的特性を受信及び/又は取得及び/又は測定し、物理的特性を示す1つ又は複数のセンサ信号、例えば、オープンセンタ液圧システム周りの周囲温度を示す第2のセンサデータを処理手段212に送信するように構成された1つ又は複数の(図示しない)追加のセンサをさらに備え、及び/又は同センサに結合されてもよい。
【0025】
液圧バルブ制御ユニット200は、これとは別に、あるいはこれに加えて、受信されたセンサデータ及び/又は読み出されたセンサデータ、例えば、液圧流量センサ221~223又はエンジン122RPMセンサなどの1つ又は複数の環境センサ221~223から受信され、及び/又は読み出されるセンサデータに基づいてセンサデータを計算することにより、センサデータを取得するように構成されてもよい。
【0026】
制御信号及び/又はセンサデータは、管理サーバとの間で直接送受信されるか、シャントバルブ130との間で直接送受信されるか、1つ又は複数のアクチュエータバルブ141~143との間で直接送受信されるか、1つ又は複数の環境センサ221~223との間で直接に送受信されるか、有線及び/又は無線の通信ネットワークを介して送受信されてもよい。ワイヤレス通信ネットワークには、例えば、Bluetooth、WiFi802.11X、GSM、UMTS、LTE又はLTE Advanced通信ネットワーク、あるいは当技術分野で知られている他の任意の有線又は無線の通信ネットワークのいずれかが設けられてもよい。
【0027】
一実施形態では、液圧バルブ制御ユニット200は、少なくとも所望のアクチュエータ151~153の位置を示すユーザ入力データを取得するように構成される。入力装置217、例えば、ジョイスティック、キーボード、タッチスクリーン、ボタン又は当技術分野で知られている他の適切な入力装置217からのユーザ入力データを含む制御信号又はユーザ入力信号S1を受信することによってユーザ入力データを取得してもよい。これとは別に、あるいはこれに加えて、ユーザ入力データは、メモリ、例えば、メモリ215からユーザ入力データを読み出すことによって取得されてもよい。一例では、アクチュエータの事前にプログラムされた運動パターンがメモリから読み出される。これとは別に、あるいはこれに加えて、ユーザ入力データは、センサデータ及び/又はメモリから読み出されたデータに基づいてユーザ入力データを計算することによって取得されてもよい。一実施形態では、液圧バルブ制御ユニット200は、動作モード、例えば、低流量動作モード、単動動作モード及び例えば、ボタンを押すことによって取得される減圧動作モードを示すユーザ入力データを取得するように構成される。
【0028】
一例では、ユーザは、ジョイスティックを中央のアイドル位置から、0%から前方の位置又は100%位置まで移動させ、それによって、連動する液圧アクチュエータを最高速度で終了位置に向かって移動させたいことを示す。入力装置217を、例えば、表などのデータ構造を介して液圧アクチュエータに連動させることは、当該技術分野では既知であるため、本明細書ではこれ以上考察しない。次に、この所望の位置を示すユーザ入力データを、制御信号S1としてジョイスティック又は入力装置217から液圧バルブ制御ユニット200に送信する。
【0029】
随意に、液圧バルブ制御ユニット200は、所定の関係を、例えば、メモリからその所定の関係を読み出すことによって、取得するようにさらに構成されてもよい。所定の関係は、ユーザ入力データに基づいて、シャントバルブ130及び1つ又は複数のオープンセンタアクチュエータバルブ141~143の開口面積を示すものであってもよい。ユーザ入力データは、これまで記載したように、1つ又は複数のアクチュエータ151~153の1つ又は複数の所望の位置を示すものであってもよい。このため、所定の関係は、単一の所望の位置、例えば、X%又は複数の所望の位置、例えば、X%、Y%、Z%に基づいて、シャントバルブ130の開口面積と、1つ又は複数のアクチュエータバルブ141~143の開口面積とを示すものであってもよい。複数の所望の位置X%、Y%、Z%は、例えば、多数のジョイスティック又は多次元ジョイスティックによって提供されてもよい。開口面積は、面積として、及び/又は軸に沿ったバルブスプールの長手方向の移動として、及び/又はステッピングモータの位置として表現されてもよい。ユーザ入力データに依存する所定の関係は、メモリ215にデータ構造として保存された関数又はテーブル表として実行されてもよい。所定の関数は、所望のアクチュエータ位置及び/又はユーザデータによって示される位置に基づくものであってもよく、範囲内の1つ又は複数の開口面積値、例えば、範囲[A1
min-A1
max]内のA1を提供してもよい。所定の関係の例については、
図5に関連してさらに説明する。
【0030】
液圧バルブ制御ユニット200は、ユーザ入力データに依存する所定の関係を使用して、シャントバルブ130の開口面積値を判定するようにさらに構成される。液圧バルブ制御ユニット200は、所定の関係を使用して、アクチュエータバルブ141の第2の開口面積値を同時に判定するか、密接に連続して判定するようにさらに構成される。
【0031】
一例では、「前方」の相対的な所望の位置が、静止位置又はアイドル位置からジョイスティックを半分前方に動かすことによって与えられ、それにより50%の所望の位置を示す。次に、一例では、所定の関係A1=A1min+(A1max-A1min)× 50%を使用して、即ち、A1min=0(全閉)の場合にアクチュエータバルブを半開にすることで、第1の開口面積を判定することができる。このほか、所定の関係AS=ASmin-(ASmax-ASmin)×50%を使用して、即ち、シャントバルブを半開にすることを示して、シャントバルブ130の開口面積ASmaxを判定する。シャントバルブ130は、ポンプ121の出力ポートからタンク123に液圧流体を導くので、オープンセンタ液圧システム100がアイドル状態にあるとき、即ち、アクチュエータバルブに圧力又は流体の流れが提供されないとき、バルブ制御ユニット200によって最大開口面積ASmaxに制御されることになる。オープンセンタ液圧システム100が完全に活動状態にあるとき、シャントバルブ130は、バルブ制御ユニット200によって最小開口面積ASminに制御され、それにより、最大制御可能流体圧力又は流体流量がアクチュエータバルブに提供されることを保証することになる。液圧バルブ制御ユニット200は、第1の制御信号S2_ASをシャントバルブ130に送信し、第2の制御信号S2_A1をアクチュエータバルブ141に送信するようにさらに構成される。制御信号S2_ASは、第1の開口面積値ASを示してもよい。制御信号S2_A1は、第2の開口面積値を示してもよい。
【0032】
制御信号S2_AS、S2_A1は、1つ又は複数の開口面積及び/又はバルブスプールの長手方向の移動又はバルブサーボユニット内のステッピングモータなどのサーボモータの位置を示してもよい。
【0033】
図3Aは、対応するアクチュエータ151、152を第1の方向に動かすように制御されるアクチュエータバルブ141、142を示す。アクチュエータバルブは、ポンプポート1412、1422及び第1のアクチュエータ出力ポート1414、1424を備えてもよい。アクチュエータバルブは、第2のアクチュエータ出力ポート1415、1425及びタンクポート1413、1423をさらに備えてもよい。アクチュエータバルブは、(図示しない)バルブスプールをさらに備えてもよい。バルブスプールは、長手方向軸に沿って第1の位置範囲内に位置決めされたときに、ポンプポート1412、1422と第1アクチュエータポート1414、1424との間及び第2のアクチュエータポート1415、1425とタンクポート1413、1423との間の開口面積A1、A2を調整するか適合させるように構成される。アクチュエータバルブは、さらにまた上記のように、例えば、バルブスプールを移動させることによって、開口面積A1、A2を適合させるか調整するように構成されたバルブサーボユニット1411、1412をさらに備えてもよい。
【0034】
図3Bは、対応するアクチュエータ151、152を第1の方向とは反対の方向に動かすように制御されたアクチュエータバルブを示す。バルブスプールは、長手方向軸に沿って第2の位置範囲内に位置決めされたときに、ポンプポート1412、1422と第2のアクチュエータポート1415、1425との間及び第1のアクチュエータポート1414、1424とタンクポート1413、1423との間の開口面積A1、A2を調整するか適合させるように構成される。第1のアクチュエータポート1414、1424及び第2のアクチュエータポート1415、1425は、典型的には、メータイン構成及び/又はメータアウト構成にて対応する液圧アクチュエータ151、152に接続するために使用することができる。アクチュエータバルブは、メータイン構成及び/又はメータアウト構成の任意の適切な構成にてアクチュエータに接続されてもよい。
【0035】
図3Cは、ポンプ121から1つ又は複数のアクチュエータバルブ141~143への流体流量を調整するように制御されたシャントバルブ130を示す。シャントバルブ130のポンプポート又は入力ポート1302は、ポンプ121の出力ポート及び1つ又は複数のアクチュエータバルブ141~143のそれぞれに結合される。シャントバルブ130のタンクポート又は出力ポート1304はタンク123に結合される。シャントバルブ130は(図示しない)バルブスプールをさらに備えてもよい。シャントバルブ130のバルブスプールは、シャントバルブ130のポンプポート1302とシャントバルブ130のタンクポート1304との間の開口面積ASを調整するか適合させるように構成される。シャントバルブ130は、例えば、さらにまた上記のようにバルブスプールを移動させることによって、開口面積ASを適合させるか調整するように構成されたバルブサーボユニット1301をさらに備えてもよい。
【0036】
図4は、本発明の1つ又は複数の実施形態による、判定された開口面積値AS、A1、A2を、例えば、含むか示す制御信号に基づいてシャントバルブ130及び1つ又は複数のアクチュエータバルブ141~143がどのように制御されるかの例を示す。制御信号S1が、
図4にジョイスティックとして示す入力装置217から送信され、1つ又は複数の所望のアクチュエータの位置を示すユーザデータを含む。液圧バルブ制御ユニット200は、1つ又は複数の所望のアクチュエータの位置に基づいて、シャントバルブ130の開口面積値ASと、第1のアクチュエータバルブ141の開口面積値A1と、随意には、第2のアクチュエータバルブ142の開口面積値A2とを判定する。シャントバルブの開口面積値ASを示す制御信号S2_ASが、シャントバルブ130に含まれるバルブサーボユニット1301に送信される。第1のアクチュエータバルブ141の開口面積値A1を示す制御信号S2_A1が、第1のアクチュエータバルブ141に含まれるバルブサーボユニット1411に送信される。随意には、第2のアクチュエータバルブ142の開口面積値A2を示す制御信号S2_A2が、第2のアクチュエータバルブ142に含まれるバルブサーボユニット1421に送信される。シャントバルブ130に含まれるバルブサーボユニット1301は、シャントバルブ、例えば、シャントバルブのバルブスプールを制御して、制御信号S2_ASによって示されるように、シャントバルブASの開口面積を提供する。第1のアクチュエータバルブ141に含まれるバルブサーボユニット1411は、第1のアクチュエータバルブ141、例えば、第1のアクチュエータバルブ141のバルブスプールを制御して、制御信号S2_A1によって示されるように、第1のアクチュエータバルブ141の開口面積A1を提供する。随意には、第2のアクチュエータバルブ142に含まれるバルブサーボユニット1421は、第2のアクチュエータバルブ142、例えば、第2のアクチュエータバルブ142のバルブスプールを制御して、制御信号S2_A2によって示されるように、第2のアクチュエータバルブ142の開口面積A2を提供する。これとは別に、アクチュエータバルブは、本開示から逸脱することなく、メータイン構成及び/又はメータアウト構成にてそれぞれのアクチュエータに結合されてもよいことが理解される。
【0037】
一例では、シャントバルブ130に含まれるバルブサーボユニット1301の制御回路は、シャントバルブ130の開口面積ASを示す液圧バルブ制御ユニット200から制御信号S2_ASを受信し、電気バルブアクチュエータ、例えば、ステッピングモータを介してバルブスプールを制御して、シャントバルブ130の開口面積ASを提供する。1つ又は複数のアクチュエータバルブ141~143の1つに含まれるバルブサーボユニット1411~1421の制御回路は、アクチュエータバルブの開口面積A1、A2を示す液圧バルブ制御ユニット200から制御信号S2_A1、S2_A2を受信し、電気バルブアクチュエータ、例えば、ステッピングモータを介してバルブスプールを制御してアクチュエータバルブ141~143の開口面積A1、A2を提供する。
【0038】
図5は、本開示の1つ又は複数の実施形態による所定の関係を示す。
図5は、所定の関係の第1の部分を、所望のアクチュエータ151~153の位置を0%~100%の間のパーセンテージとして示す横軸付き図表として示す。図表は、第1のアクチュエータバルブ141の対応する判定された開口面積A1を示す縦軸を有する。
【0039】
図5は、所定の関係の第2の部分をさらに示す。
図5は、所定の関係の第2の部分を、所望のアクチュエータ151~153の位置を0%~100%の間のパーセンテージとして示す横軸付き図表として示す。図表は、第2のアクチュエータバルブ142の対応する判定された開口面積A2を示す縦軸を有する。
【0040】
図5は、所定の関係の第3の部分をさらに示す。
図5は、所定の関係の第3の部分を、所望のアクチュエータ151~153の位置を0%~100%の間のパーセンテージとして示す横軸付き図表として示す。この図表は、シャントバルブ130の対応する判定された開口面積ASを示す縦軸を有する。一例では、ジョイスティックを、0%の所望の位置に対応する中心位置又はアイドル位置から、100%の所望の位置に対応する完全に前方の位置に移動させてもよい。開口面積A1
min、A2
min及びAS
minは0mm
2に等しくてもよく、開口面積A1
max、A2
max、AS
maxは10mm
2に等しくてもよい。
【0041】
入力装置217は、最初は0%に対応するアイドル位置にあってもよい。次に、第1のアクチュエータバルブ141の開口面積A1は、A1=A1min+(A1max-A1min)×0%=A1minに判定されるであろう。次に、第2のアクチュエータバルブ142の開口面積A2は、A2=A2min+(A2max-A2min)×0%=A2minに判定されるであろう。次いで、シャントバルブ130の開口面積ASは、AS=ASmax-(ASmax-ASmin)×0%=ASmax、例えば、A1=A2=0 mm2及びAS=10 mm2に判定される。
【0042】
次に、ジョイスティックを動かして、25%の所望の位置を示してもよい。次いで、第1のアクチュエータバルブ141の開口面積A1は、A1=A1min+(A1max-A1min)×25%=2.5mm2に判定されるであろう。次いで、第2のアクチュエータバルブ142の開口面積A2は、A2=A2min+(A2max-A2min)×25%=2.5mm2に判定されるであろう。次いで、シャントバルブ130の開口面積ASは、AS=ASmax-(ASmax-ASmin)×25%= 7.5mm2に判定されるであろう。1つ又は複数の所望のアクチュエータ151~153の位置から、シャントバルブ130の開口面積AS、第1のアクチュエータ141の開口面積A1及び第2のアクチュエータ142の開口面積A2までの任意の適切な関係を考慮してもよい。
【0043】
ユーザ入力データに含まれる1つ又は複数の所望のアクチュエータ151~153の位置は、図をわかりやすくするために、1次元の0%~100%として示される。例えば、多次元ジョイスティック又は複数のジョイスティックを動かすことにより、入力データが複数の所望のアクチュエータ151~153の位置を同時に示してもよいことが理解される。ここでは、所定の関係は、本発明の範囲から逸脱することなく、このような各次元に拡張されてもよい。
【0044】
図1に関連してさらに説明するオープンセンタ液圧システム100の実施形態では、オープンセンタ液圧システム100は、液圧流体を保持するように構成されたタンク123と、タンク123から加圧液圧流体を提供するように構成されたポンプ121とを備える。液圧システム100は、
図4に関連してさらに説明したように、第1の制御信号S2_ASに応じて、シャントバルブ130の第1の入力ポート1302と第1の出力ポート1304との間の第1の開口面積ASを適合させるように構成されるシャントバルブ130をさらに備える。第1の入力ポート1302はポンプ121に結合され、第1の出力ポート1304はタンク123に結合される。液圧システム100は、第1の入力ポート1302に結合され、制御信号S2_A1に応じて第1アクチュエータバルブの第2の開口面積A1を適合させるように構成された第1のアクチュエータバルブ141をさらに備える。液圧システム100は、ASを示す第1の開口面積値及び/又はA1を示す第2の開口面積値及び/又はA2を示す第3の開口面積値を、ユーザ入力データと、ユーザ入力データに依存する所定の関係とに基づいて判定するように構成された液圧バルブ制御ユニット200をさらに備える。液圧バルブ制御ユニット200は、第1の開口面積値を示す第1の制御信号S2_ASを送信し、及び/又は第2の開口面積値を示す第2の制御信号S2_A1を送信し、及び/又は第3の開口面積値を示す第3の制御信号S2_A2を送信するようにさらに構成される。
図4に関連して説明したように、第1の制御信号S2_ASはシャントバルブ130に送信され、第2の制御信号S2_A1は第1のアクチュエータバルブ141に送信される。随意に、第3の制御信号S2_A2は、第2のアクチュエータバルブ142に送信される。
【0045】
各種液圧機能の全バルブが一点、例えば、車のキャビンに集中している場合、欠点には、各種液圧機能、例えば、フロントローダの傾斜機能と第3の機能の液圧アクチュエータが隣接して配置されていても、各液圧機能をそれぞれのバルブに接続するために大量の液圧ホースが必要になる点が挙げられる。
【0046】
図6Aは、本開示の1つ又は複数の実施形態に従って、シャントバルブ130及び第1のアクチュエータバルブ141がどのように別々に配置されるかを示す。オープンセンタ液圧システム100は、車両300に搭載されるように構成されてもよい。第1のアクチュエータ151に結合されたシャントバルブ130及び第1のアクチュエータバルブ141は、互いに対して別々に配置される。
図6の例では、シャントバルブ130は車両の後方に配置され、第1のアクチュエータバルブ141は車両の前方に配置される。
図6Aはこのほか、第2のアクチュエータ152に結合された第2のアクチュエータバルブ142がどのようにシャントバルブ130及び第1のアクチュエータバルブ141とは別個に配置されるかを示す。
【0047】
この実施形態の利点は少なくとも、液圧システムのさらに柔軟な設計が得られることである。この実施形態の利点は少なくとも、液圧ホースなどの使用される液圧コネクタの全長が短縮されることである。
【0048】
図6Bは、本開示の1つ又は複数の実施形態による共通接続具310を使用する第1及び第2のアクチュエータバルブを示す。ポンプ121は、シャントバルブ130の第1の入力ポート1302に接続される。一実施形態では、第1のアクチュエータバルブ141及び第2のアクチュエータバルブ142は、共通接続具310を使用して第1の入力ポート1302に結合される。
【0049】
この実施形態の利点は少なくとも、液圧ホースなどの使用される液圧コネクタの全長が、各液圧アクチュエータ専用の接続具ではなく共通接続具310を使用することによりさらに短縮されることである。別の利点には、フロントローダなどの取り外し可能な液圧ツールとの接続を、一対のコネクタによって切ることができる点が挙げられる。別の利点には、コネクタは、液圧流体圧なしで接続されるため、さらに簡単に接続/切断される点が挙げられる。これは、アイドル状態のシャントバルブが通常はタンクに対して完全に開いていることから、アクチュエータに流体圧がまったく付与されないか、ほとんど付与されないため、達成される。パイプの破裂又はホースの破損が発生した場合の制御されていないシリンダの動きを、通常は、ライン破裂保護バルブ、チェックバルブ又は破裂パイプ保護バルブを導入することによって防止する。これには、液圧システムに複雑さとコストが追加されるという欠点がある。本開示は、これを、アクチュエータバルブをアクチュエータに取り付けることによって解決する。
【0050】
図7Aは、本開示の1つ又は複数の実施形態による液圧アクチュエータに取り付けられて結合されるアクチュエータバルブを示す。
図7Aは、第1のアクチュエータバルブ141が第1の液圧アクチュエータ151にどのように取り付けられて結合されるかを示す。アクチュエータバルブは、アクチュエータにボルトで固定されるか溶接されてもよい。アクチュエータバルブは、固定コネクタ又はパイプを使用してアクチュエータに結合されてもよい。
【0051】
この実施形態の少なくとも1つの利点には、液圧システムの複雑さとコストが削減される点が挙げられる。別の利点には、パイプの破裂又はホースの破損が発生した場合の制御されていないシリンダの動きが防止される点が挙げられる。
【0052】
図7Bは、本開示の1つ又は複数の実施形態に従って、対応する液圧アクチュエータ151、152に取り付けられて結合されるアクチュエータバルブ141、142の液圧概略図を示す。第1及び第2のアクチュエータバルブを示す記号は、アクチュエータバルブの3つの制御可能な位置を示す。第1の位置では、アクチュエータバルブ141、142は、対応する複動アクチュエータ151、152を第1の方向に動かすように制御される。第2の位置では、アクチュエータバルブ141、142は、対応するアクチュエータ151、152を所定の位置に保持するように制御される。第3の位置では、アクチュエータバルブ141、142は、対応するアクチュエータ151、152を第1の方向とは反対の方向に動かすように制御される。
【0053】
状況によっては、液圧アクチュエータを単動アクチュエータとして動作させることが有益な場合がある。例えば、アクチュエータが重力などの他の力によって駆動され、ポンプからの液圧流体の流れを他の液圧機能と共有する必要がない場合である。例えば、加圧液圧流体ではなく重力をかけると、フロントローダつり上げアームによって担持される負荷が低下する場合である。
【0054】
図8は、本開示の1つ又は複数の実施形態による機能バルブ145を備える液圧システム100を示す。機能バルブ145は、対応する第1の液圧アクチュエータ151に結合された第1の機能ポート1451を備える。第1の機能ポート1451は、液圧アクチュエータ、例えば、液圧シリンダの側部又はポートのいずれかに結合できることが理解される。機能バルブ145は、第1のアクチュエータバルブ141の第2のアクチュエータポート1415に結合された第2の機能ポート1452と、タンク123に結合された第3の機能ポート1453とをさらに備える。機能バルブ145は、制御信号S4に応じて、第1の機能ポート1451にて受容した流体を機能バルブ145の第2の機能ポート1452又は第3の機能ポート1453に誘導するように構成される。
【0055】
制御信号S4は、1つ又は複数の開口面積及び/又はバルブスプールの長手方向の移動又はバルブサーボユニット1456のステッピングモータなどのサーボモータの位置を示してもよい。例えば車両の液圧システムの用途に応じて、シャントバルブ、アクチュエータバルブ及び機能バルブの実際の構成は変化する場合がある。本開示は、これを、バルブをバルブセクション1410、1450として成形、設計又は形成することによって解決する。さらに、バルブセクションは、一体型バルブサーボユニットとして組み立てられるか、一体化されてもよい。バルブサーボユニットは、隣接するバルブセクション及び/又はバルブセクションのポートを接続するように設計された液圧流体用の内部接続具によってさらに形成されてもよい。これにより、液圧ホースなどの専用コネクタが不要になる。1つ又は複数の実施形態では、機能バルブ145は、第1のバルブセクション1450として形成され、第1のアクチュエータバルブ141は第2のバルブセクション1410として形成される。一実施形態では、第1のバルブセクション1450及び第2のバルブセクション1410は、一体型バルブユニット810として共に搭載されるか配置される。
【0056】
図9Aは、本開示の1つ又は複数の実施形態による複動アクチュエータとして動作するアクチュエータの例を示す。この図は、液圧流体ポンプ121がシャントバルブ130、アクチュエータバルブ141及び液圧流体タンク123にどのように結合されているかを示す。機能バルブ145は、タンク及びアクチュエータバルブ141に結合される。アクチュエータバルブポート1452は、アクチュエータバルブ141の第2のアクチュエータポート1415に結合される。タンクポート1453はタンク123に結合される。第1のアクチュエータポート1451はアクチュエータ151に結合される。
【0057】
この図はこのほか、どのように機能バルブ145が第1のバルブセクション1450として形成される可能性があり、どのように第1のアクチュエータバルブ141が第2のバルブセクション1410として形成されるのかを示す。第1のバルブセクション1450及び第2のバルブセクション1410は、一体型バルブユニット810として共に配置される。
【0058】
図9Aの例では、ユーザが、例えば、ボタンを押すか押し下げることによって、アクチュエータを複動アクチュエータとして動作させることが適していることを示してもよい。次いで、液圧バルブ制御ユニット200は、制御信号S4を生成し、機能バルブ145に送信し、次いで、機能バルブ145は、第1の機能ポート1451にて受容した流体を第2の機能ポート1452に誘導する。これは、典型的には、アイドル位置又はデフォルト位置であり得る第1の位置にバルブスプールを移動させることによって実施される。
【0059】
図9Bは、本開示の1つ又は複数の実施形態に従って、単動アクチュエータとして動作するアクチュエータの例を示す。別の一例では、ユーザが、例えば、ボタンを押すか押し下げることによって、アクチュエータを単動アクチュエータとして動作させることが適していることを示してもよい。次に、液圧バルブ制御ユニット200は、制御信号S4を生成して、機能バルブ145に送信し、次いで、機能バルブ145は、第1の機能ポート1451にて受容した流体を第3の機能ポート1453に誘導するか、その逆に誘導する。これは、典型的には、バルブスプールを第2の位置に移動させることによって実施される。これにより、アクチュエータ151の片側がタンク123に接続される。
【0060】
一実施形態では、液圧バルブ制御ユニット200は、制御信号S2_ASをさらに生成し、シャントバルブ130に送信し、それにより、シャントバルブ130を全開に制御し、アクチュエータバルブに流体流れを提供しない。
【0061】
この実施形態の少なくとも1つの利点には、アクチュエータを作動させる必要がないときの液圧流体の浪費が低減され、他の液圧機能のために使用することができる点が挙げられる。
【0062】
図10は、本開示の1つ又は複数の実施形態による負荷減衰アキュムレータ146を有する機能バルブ145を備える液圧システム100を示す。機能バルブ145は、第1のアクチュエータバルブ141の第1のアクチュエータポート1414に結合された第4の機能ポート1454と、減衰アキュムレータ146に固定されるか取り外し可能に結合された第5の機能ポート1455とをさらに備える。この実施形態では、機能バルブ145は、制御信号S4に従って、機能バルブ145の第4の機能ポート1454と機能バルブ145の第5の機能ポート1455との間で流体を誘導するか、第4の機能ポート1454にて受容される流体を遮断するようにさらに構成される。制御信号S4は、典型的には、アクチュエータバルブの詳細な実施形態に関連して以下にさらに説明するように、バルブサーボユニット1456によって受信され、次いで、バルブサーボユニット1456は、
図8及び
図10に関連して説明した機能バルブ145の機能を独立して作動させるか同時に作動させるために、バルブスプール1457を長手方向軸に沿って動かす。
【0063】
図11は、本開示の1つ又は複数の実施形態による複動アクチュエータとして動作するアクチュエータの例を示す。
図11の例では、ユーザが、例えば、ボタンを押すか押し下げることによって、アクチュエータを複動アクチュエータとして動作させることが適していることを示す。次いで、液圧バルブ制御ユニット200は、制御信号S4を生成して機能バルブ145に送信し、次いで、機能バルブ145は、第1の機能ポート1451にて受容した流体を第2の機能ポート1452に誘導する。機能バルブ145は、第4の機能ポート1454にて受容した流体を第6の機能ポート1458にさらに誘導するか、その逆に誘導する。
【0064】
これは、典型的には、バルブスプールを、アイドル位置又はデフォルト位置であり得る第1の位置に移動させることによって実施される。
【0065】
言い換えると、ポンプ121から流れる液圧流体が、アクチュエータバルブ141を介してアクチュエータ151に流れ、アクチュエータ151からアクチュエータバルブ141を介してタンク123に戻ることになる。
【0066】
図12は、本開示の1つ又は複数の実施形態に従って単動アクチュエータとして動作するアクチュエータの例を示す。
図12の例では、ユーザが、例えば、ボタンを押すか押し下げることによって、アクチュエータを単動アクチュエータとして動作させることが適していることを示す。次いで、液圧バルブ制御ユニット200は、制御信号S4を生成して機能バルブ145に送信し、次いで、機能バルブ145は、第1の機能ポート1451にて受容した流体を第3の機能ポート1453に誘導する。機能バルブ145は、第4の機能ポート1454にて受容した流体を第6の機能ポート1458にさらに誘導するか、その逆に誘導する。
【0067】
これは、典型的には、バルブスプールを第2の位置に移動させることによって実施される。言い換えると、ポンプ121から流れる液圧流体が、アクチュエータバルブ141を介してアクチュエータ151に流れ、アクチュエータ151から機能バルブ145を介してタンク123に戻る。
【0068】
図13は、本開示の1つ又は複数の実施形態に従って、負荷減衰機能を備えた単動アクチュエータとして動作するアクチュエータの例を示す。
【0069】
図13の例では、ユーザが、例えば、ボタンを押すか押し下げることによって、負荷減衰機能を備えた単動アクチュエータとしてアクチュエータを動作させることが適していることを示す。次に、液圧バルブ制御ユニット200は、制御信号S4を生成して機能バルブ145に送信し、次いで、機能バルブ145は、第1の機能ポート1451にて受容した流体を第3の機能ポート1453に誘導し、機能バルブ145の第4の機能ポート1454にて受容した流体を、典型的には負荷減衰アキュムレータ146に結合される機能バルブ145の第5の機能ポート1455に誘導する。機能バルブ145は、第4の機能ポート1454にて受容した流体を第6の機能ポート1458にさらに誘導するか、その逆に誘導する。
【0070】
これは、典型的には、バルブスプールを第3の位置に移動させることによって実施される。言い換えれば、ポンプ121から流れる液圧流体が、アクチュエータバルブ141及び機能バルブ145を介してアクチュエータ151に流れ、アクチュエータ151から機能バルブ145を介してタンク123に戻る。それにより、フロントローダを搭載した車両が凸凹道を走行するときに、流体圧力の変動が減衰されることになる。
【0071】
少なくとも1つの利点には、液圧アクチュエータを、オプションの同時荷重減衰機能を備えた複動又は単動のアクチュエータとして動作させ得る点が挙げられる。別の利点には、単一の機能バルブを使用して複数の機能を動作させることによって、液圧システムのコストと複雑さが低減される点が挙げられる。
【0072】
車両の液圧システムの用途に応じて、シャントバルブ、アクチュエータバルブ及び機能バルブの実際の構成は変化する場合がある。本開示は、バルブをバルブセクションとして成形、設計又は形成することによってこれを解決する。次いで、バルブセクションは、一体型バルブユニットとして組み立てられるか、一体化される。バルブユニットは、隣接するバルブセクションを接続するように設計された液圧流体用内部接続具によってさらに形成されてもよい。これにより、液圧ホースなどの専用コネクタが不要になる。
【0073】
1つ又は複数の実施形態では、機能バルブ145は第1のバルブセクション1450として形成され、第1のアクチュエータバルブ141は第2のバルブセクション1410として形成される。一実施形態では、第1のバルブセクション1450及び第2のバルブセクション1410は、一体型バルブユニット810として共に配置される。
【0074】
いくつかの液圧機能には、使用することがほとんどないか、液圧流体の流量を少なくする必要があるものがあるため、本開示は、開口面積のさまざまな最大適合可能サイズを有するアクチュエータバルブを提供する。
【0075】
1つ又は複数の実施形態では、システムは、第1の入力ポート1302に結合されて第3の制御信号S2_A2に応じて第2のアクチュエータバルブの第3の開口面積A2を適合させるように構成された第2のアクチュエータバルブ142をさらに備える。ここで、第2の開口面積A1の最大適合可能サイズは、第3の開口面積A2の最大適合可能サイズよりも小さい。
【0076】
少なくとも1つの利点には、流れを必要としない液圧機能に対して液圧流体を流す無駄が削減される点が挙げられる。
1つ又は複数の実施形態では、アクチュエータバルブ141が設けられる。このアクチュエータバルブは、
ポンプから液圧流体を受容するように構成されたポンプポート1412と、
液圧流体を、例えば、アクチュエータ141の一方の端部との間で授受するように構成された第1のアクチュエータポート1414と、
液圧流体を、例えば、アクチュエータ141の反対側の端部との間で授受するように構成された第2のアクチュエータポート1415と、
タンク123への液圧流体を授受するように構成されたタンクポート1413と、
長手方向軸に沿って第1の位置範囲内に位置決めされたときにポンプポート1412と第1のアクチュエータポート1414との間の開口面積A1を適合させるか、長手方向軸に沿って第2の位置範囲内に位置決めされたときにポンプポート1412と第2のアクチュエータポート1415との間の開口面積A1を適合させるように構成されたバルブスプール1416と、
制御信号S2_A1に応じて長手方向軸に沿ってバルブスプールを動かすように構成されたバルブサーボユニット1411と、を備える。バルブサーボユニット1411は、少なくとも第1の位置範囲内及び/又は第2の位置範囲内でバルブスプールを動かすようにさらに構成される。
【0077】
液圧バルブの当業者には理解されるであろうように、アクチュエータバルブはハウジングをさらに備え、ハウジングは、バルブスプール空洞を異なるポートに接続するチャネルを備え、スプール空洞は、バルブスプールが長手方向軸に沿って移動できるように構成され、それにより、ポート間の開口面積を適合させる。
【0078】
図3A~
図3Cに関連してさらに説明するように、開口面積は、例えば、レバー又はジョイスティックをアイドル位置から反対方向に動かし、それによって、バルブスプールを長手方向軸に沿って第1の位置範囲内で動かすか、長手方向軸に沿って第2の位置範囲内で動かすことによって、液圧アクチュエータのさまざまな方向を制御するように構成されてもよい。1つ又は複数の実施形態では、アクチュエータバルブ141は、一体型バルブユニット810として他のバルブセクションと共に配置されるように構成されたバルブセクション1410として形成される。
【0079】
上記のように、状況によっては、液圧アクチュエータを単動モードで動作させることが望ましい場合がある。本開示は、これを、正常な複動モード又は単動モードで動作するオープンセンタ液圧システム100に能力を提供する機能バルブ145を設けることによって可能にする。
【0080】
1つ又は複数の実施形態では、機能バルブ145が設けられる。例えば、
図8を参照のこと。機能バルブは、
液圧アクチュエータ151からの液圧流体を授受するように構成された第1のアクチュエータポート1451と、
液圧アクチュエータ151からの液圧流体を授受するように構成された第2のアクチュエータポート1454と、
アクチュエータバルブ141への液圧流体を授受するように構成されたアクチュエータバルブポート1452と、
タンク123との間で液圧流体を授受するように構成されたタンクポート1453と、
長手方向の位置に応じて、第1の機能ポート1451にて受容した流体を機能バルブ145の第2の機能ポート1452又は第3の機能ポート1453に誘導するように構成されたバルブスプール1457と、
制御信号S4に応じて、長手方向軸に沿ってバルブスプールを動かすように構成されたバルブサーボユニット1456と、を備える。
【0081】
制御信号S4は、1つ又は複数の開口面積及び/又はバルブスプール1457の長手方向の移動、あるいはバルブサーボユニット1456のステッピングモータなどのサーボモータの位置を示すものであってもよい。液圧バルブの当業者には理解されるであろうように、機能バルブはハウジングをさらに備え、ハウジングは、バルブスプール空洞をさまざまなポートに接続するチャネルを備え、スプール空洞は、バルブスプール1457が長手方向軸に沿って移動できるように構成され、それにより、ポート間の開口面積を適合させる。
【0082】
1つ又は複数の実施形態では、機能バルブ145は、一体型バルブユニット810として他のバルブセクションと共に配置されるように構成されたバルブセクション1450として形成される。
【0083】
一実施形態では、機能バルブ145は、第1の位置に位置決めされるか、第1の位置周りの範囲内に位置決めされたときに、第1の機能ポート1451にて受容した流体を第2の機能ポート1452に誘導するようにさらに構成される。バルブスプール1457は、第2の位置に位置決めされるか、第2の位置周りの範囲に位置決めされたときに、第1の機能ポート1451にて受容した流体を第3の機能ポート1453に誘導するようにさらに構成されてもよい。これにより、液圧アクチュエータの一方の側がタンクに接続されたままになるため、液圧流体がその側に流入するか、その側から流出することが可能になる。そのとき、液圧アクチュエータの反対側は、アクチュエータバルブによって制御することができ、例えば、フロントローダを、ポンプ121からの液圧流の結果として移動させるのではなく、重力によって降下させることができるようになる。これにより、ポンプ121からの液圧流を他の液圧機能で使用することができる。複動モードでの動作を可能にするために、バルブスプールは、第1の位置周りの範囲内で動作するように設計されてもよい。単動モードでの動作を可能にするために、バルブスプールは第2の位置周りの範囲で動作するように設計される。
【0084】
一実施形態では、機能バルブ145は、バルブスプールが第3の位置に位置決めされるか、第3の位置周りの範囲内に位置決めされるときに、負荷減衰機能を作動させるようにさらに構成される。
【0085】
図9は、本開示の1つ又は複数の実施形態に従って、負荷減衰機能を備えた単動モードで動作可能な機能バルブ145を示す。
【0086】
一実施形態では、機能バルブ145は、第1のアクチュエータポート1414に結合されるように構成された第4の機能ポート1454をさらに備え、減衰アキュムレータ146に結合されるか、結合されるように構成された第5の機能ポート1455を備える。
【0087】
バルブスプール1457は、第3の位置に位置決めされるか、第3の位置周りの範囲内に位置決めされたときに、第1の機能ポート1451にて受容した流体を第3の機能ポート1453に誘導し、第4の機能ポート1454にて受容した流体を第5の機能ポート1455に誘導するようにさらに構成されてもよい。
【0088】
この実施形態の少なくとも1つの利点には、単動モードで動作するときに負荷減衰機能が提供されてもよい点が挙げられる。
【0089】
一実施形態では、液圧バルブ制御ユニット200に含まれる処理ユニット上でコンピュータ実行可能命令が実行されるときに、本明細書に記載の方法のいずれかを液圧バルブ制御ユニット200に実行させるコンピュータ実行可能命令を備えるコンピュータプログラムが提供される。さらに、本発明の実施形態による任意の方法は、処理手段によって実行されるときに処理手段に方法のステップを実行させるコード手段を有するコンピュータプログラムにて実施されてもよい。コンピュータプログラムは、コンピュータプログラム製品のコンピュータ可読媒体に含まれる。一実施形態では、本明細書の上記で具体化されたコンピュータプログラムを有するコンピュータ可読記憶媒体を備えるコンピュータプログラム製品が提供される。本明細書で言及されるメモリ及び/又はコンピュータ可読記憶媒体は、ROM(読み取り専用メモリ)、PROM(プログラム可能読み取り専用メモリ)、EPROM(消去可能PROM)、フラッシュメモリ、EEPROM(電気的に消去可能なPROM)などの任意のメモリ又はハードディスクドライブを本質的に備えてもよい。一実施形態では、キャリアが上記のコンピュータプログラムを含む。ここで、キャリアは、電子信号、光信号、無線信号又はコンピュータ可読記憶媒体のうちの1つである。
【0090】
実施形態では、通信ネットワークは、ローカルエリアネットワーク(LAN)、メトロポリタンエリアネットワーク(MAN)、モバイルネットワーク用グローバルシステム(GSM)、拡張データGSM環境(EDGE)、ユニバーサル移動通信システム、ロングタームエボリューション、高速ダウンリンクパケットアクセス(HSDPA)、広帯域符号分割多元接続(W-CDMA)、符号分割多元接続(CDMA)、時分割多元接続(TDMA)、Bluetooth(登録商標)、Zigbee(登録商標)、Wi-Fi、ボイスオーバーインターネットプロトコル(VoIP)、LTE Advanced、IEEE802.1 6m、WirelessMAN-Advanced、次世代高速パケット接続(HSPA+)、3GPPロングタームエボリューション(LTE)、モバイルWiMAX(IEEE 802.16e)、ウルトラモバイルブロードバンド(UMB)(以前のEvolution-Data Optimized(EV-DO)Rev.C)、フラッシュ直交周波数分割多重(Flash-OFDM)、大容量空間分割多重アクセス(iBurst(登録商標))及びモバイルブロードバンドワイヤレスアクセス(MBWA)(IEEE 802.20)システム、高性能無線メトロポリタンエリアネットワーク(HIPERMAN)、ビーム分割多重アクセス(BDMA)、マイクロ波アクセスの世界相互運用性(Wi-MAX)及び超音波通信などのうちの少なくとも1つを含み得る有線又は無線の通信技術を使用して通信するが、ここに挙げたものに限定されない。さらに、当業者は、液圧バルブ制御ユニット200が、本解決策を実行するために、例えば機能、手段、ユニット、要素などの形で必要な通信能力を備え得ることを理解する。他のそのような手段、ユニット、要素及び機能の例には、プロセッサ、メモリ、バッファ、制御ロジック、エンコーダ、デコーダ、レート整合器、デレート整合器、マッピングユニット、乗算器、判定ユニット、選択ユニット、スイッチ、インターリーバ、デインターリーバ、変調器、復調器、入力、出力、アンテナ、増幅器、受信ユニット、送信ユニット、DSP、MSD、エンコーダ、デコーダ、電源ユニット、給電装置、通信インターフェース、通信プロトコルなどが挙げられ、本解決策を実行するために適切に共に配置される。
【0091】
特に、本開示のプロセッサ及び/又は処理手段は、処理回路、互いに協働するように構成されたプロセッサモジュール及び複数のプロセッサ、中央処理装置(CPU)、処理装置、処理回路、プロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)、マイクロプロセッサ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、あるいは命令を解釈して実行できる他の処理ロジックのうちの1つ又は複数の例を備えてもよい。このため、「プロセッサ」及び/又は「処理手段」という表現は、例えば、上記に挙げたもののいずれか、いくつか、あるいはすべてなどの複数の処理回路を備える処理回路を表してもよい。処理手段は、呼処理制御、ユーザインターフェース制御などのデータバッファリング及び装置制御機能を備えるデータの入力、出力及び処理のためのデータ処理機能をさらに実行してもよい。最後に、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、添付の独立請求項の範囲内の全実施形態に関連し組み込まれることを理解されたい。