IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社コーエーテクモゲームスの特許一覧

特許7221685情報処理装置、ゲーム処理方法及びプログラム
<>
  • 特許-情報処理装置、ゲーム処理方法及びプログラム 図1
  • 特許-情報処理装置、ゲーム処理方法及びプログラム 図2
  • 特許-情報処理装置、ゲーム処理方法及びプログラム 図3
  • 特許-情報処理装置、ゲーム処理方法及びプログラム 図4
  • 特許-情報処理装置、ゲーム処理方法及びプログラム 図5
  • 特許-情報処理装置、ゲーム処理方法及びプログラム 図6
  • 特許-情報処理装置、ゲーム処理方法及びプログラム 図7
  • 特許-情報処理装置、ゲーム処理方法及びプログラム 図8
  • 特許-情報処理装置、ゲーム処理方法及びプログラム 図9
  • 特許-情報処理装置、ゲーム処理方法及びプログラム 図10
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-06
(45)【発行日】2023-02-14
(54)【発明の名称】情報処理装置、ゲーム処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/533 20140101AFI20230207BHJP
   A63F 13/55 20140101ALI20230207BHJP
   A63F 13/426 20140101ALI20230207BHJP
   A63F 13/2145 20140101ALI20230207BHJP
   G06F 3/041 20060101ALI20230207BHJP
【FI】
A63F13/533
A63F13/55
A63F13/426
A63F13/2145
G06F3/041 532
G06F3/041 595
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2018247663
(22)【出願日】2018-12-28
(65)【公開番号】P2020103788
(43)【公開日】2020-07-09
【審査請求日】2021-10-19
(73)【特許権者】
【識別番号】595000427
【氏名又は名称】株式会社コーエーテクモゲームス
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】田中 萌
(72)【発明者】
【氏名】飯田 光亮
【審査官】岸 智史
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-176053(JP,A)
【文献】特開2018-161435(JP,A)
【文献】特開2015-011517(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 9/24、13/00-13/98
G06F 3/041
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲームを実行する画面に対応する入力画面エリアを前記画面に重ねて表示する表示部と、
前記入力画面エリアへの操作を受け付けると、受け付けた前記入力画面エリアへの操作に対応する前記画面の位置にオブジェクトを操作させる動作を実行する制御部と、
を有し、
前記制御部は、前記オブジェクトの移動距離を算出し、
前記表示部は、前記オブジェクトの移動距離及び前記オブジェクトの表示時間に応じて前記オブジェクトの大きさを変化させて前記ゲームを実行する画面に表示する情報処理装置。
【請求項2】
前記表示部は、
前記入力画面エリアへの操作の軌跡に対応する軌跡を描くように前記画面のオブジェクトを移動させる、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記入力画面エリアは前記画面と概ね同一形状であり、該画面よりも小さい、
請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記表示部は、
前記画面の中央よりも下側に前記入力画面エリアを表示する、
請求項1~3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記表示部は、
前記画面の中央、左側又は右側であって、プレイヤが片手で操作できる範囲に前記入力画面エリアを表示する、
請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
ゲームを実行する画面に対応する入力画面エリアを前記画面に重ねて表示し、
前記入力画面エリアへの操作を受け付けると、受け付けた前記入力画面エリアへの操作に対応する前記画面の位置にオブジェクトを操作させる動作を実行する、処理をコンピュータが実行し、
前記オブジェクトの移動距離を算出し、
オブジェクトの移動距離及び前記オブジェクトの表示時間に応じて前記オブジェクトの大きさを変化させて前記ゲームを実行する画面に表示する処理を実行するゲーム処理方法。
【請求項7】
ゲームを実行する画面に対応する入力画面エリアを前記画面に重ねて表示し、
前記入力画面エリアへの操作を受け付けると、受け付けた前記入力画面エリアへの操作に対応する前記画面の位置にオブジェクトを操作させる動作を実行する、処理をコンピュータに実行させ、
前記オブジェクトの移動距離を算出し、
オブジェクトの移動距離及び前記オブジェクトの表示時間に応じて前記オブジェクトの大きさを変化させて前記ゲームを実行する画面に表示する処理を実行するプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、ゲーム処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば縦スクロール型のシューティングゲームが従来から知られている。シューティングゲームは、自機を操作して敵および敵が放出した攻撃弾を避けながら、自機から攻撃弾を発射して敵に命中させることによって敵を倒しながらゲームが進行する(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2016-214888号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
シューティングゲームやその他のゲームにおいて、タッチパネルを搭載した装置では、画面にタッチして弾等のオブジェクトを操作する場合がある。この場合、タッチパネルにタッチする指の動きに追随してオブジェクトが画面上を移動するため、操作するプレイヤの指が画面を覆ってしまい、指が邪魔になってオブジェクトの動きが分かり難くなる場合がある。
【0005】
本開示は、画面操作によりゲームを行う際に画面上のオブジェクトを見易くする技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一の態様によれば、ゲームを実行する画面に対応する入力画面エリアを前記画面に重ねて表示する表示部と、前記入力画面エリアへの操作を受け付けると、受け付けた前記入力画面エリアへの操作に対応する前記画面の位置にオブジェクトを操作させる動作を実行する制御部と、を有し、前記制御部は、前記オブジェクトの移動距離を算出し、前記表示部は、前記オブジェクトの移動距離及び前記オブジェクトの表示時間に応じて前記オブジェクトの大きさを変化させて前記ゲームを実行する画面に表示する情報処理装置が提供される。

【発明の効果】
【0007】
一の側面によれば、画面操作によりゲームを行う際に画面上のオブジェクトを見易くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】一実施形態に係るゲームシステムの一例を示す図である。
図2】一実施形態に係る携帯端末のハードウェア構成の一例を示す図である。
図3】一実施形態に係るサーバのハードウェア構成の一例を示す図である。
図4】一実施形態に係る携帯端末の機能構成の一例を示す図である。
図5】一実施形態に係るサーバの機能構成の一例を示す図である。
図6】一実施形態に係るゲーム画像の一例である。
図7】一実施形態に係るゲーム処理方法の一例を示すフローチャートである。
図8】一実施形態に係る攻撃の画面例である。
図9】一実施形態に係るスワイプエリアの配置例を示す図である。
図10】一実施形態に係るスワイプエリアの配置例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示を実施するための形態について図面を参照して説明する。なお、本実施形態ではスクロール型シューティングゲームの例を挙げて本実施形態に係る情報処理装置が実行するゲーム処理方法について説明する。ただし、情報処理装置が行うゲームは、スクロール型シューティングゲームに限定するものではなく、いずれのゲームにも使用できる。
【0010】
[ゲームシステム]
まず、一実施形態に係るゲームシステム10について、図1を参照して説明する。一実施形態に係るゲームシステム10では、携帯端末20a、20b、20cとサーバ30とがネットワーク40を介して通信可能に接続される。なお、携帯端末20a、20b、20cは総称して「携帯端末20」とも呼ぶ。
【0011】
携帯端末20は、プレイヤがゲームをプレイする情報処理装置の一例である。情報処理装置はスマートフォンなどの携帯電話機、携帯ゲーム機、パーソナルコンピュータ、タブレット端末、家庭用ゲーム装置、業務用ゲーム装置等である。携帯端末20はプレイヤからの操作をタッチパネルにより受け付け、プレイヤにゲームをプレイさせる。なお、携帯端末20の個数は3つに限定されるものではなく、3つ以外であってもよい。
【0012】
サーバ30は携帯端末20との間でデータを送受信することで、ゲームに必要な機能を携帯端末20に提供する情報処理装置の一例である。サーバ30はクラウドコンピュータにより実現してもよい。なお、図1に示したサーバ30の個数は、1つに限定されるものではなく、2つ以上で分散処理してもよい。
【0013】
例えばサーバ30は携帯端末20へのゲームプログラム(アプリケーション)のダウンロード処理やプレイヤのログイン処理、プレイヤ情報やゲームスコアの管理などに利用される。図1のゲームシステム10はサーバ30が含まれる例を示したが、携帯端末20にゲームプログラムが最初から搭載されており、サーバ30との通信が不要なゲームであれば、サーバ30が含まれていなくてもよく、携帯端末20がネットワーク40に接続されていなくてもよい。
【0014】
図2は、携帯端末20のハードウェア構成の一例を示す図である。携帯端末20は、CPU(Central Processing Unit)121、記憶装置122、通信装置123、入力装置124及び表示装置125を有する。CPU121は、携帯端末20を制御する。記憶装置122は、例えばROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などのメモリであってもよいし、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)などのストレージであってもよい。
【0015】
通信装置123は、通信を制御するネットワーク回路などの通信デバイスである。入力装置124はタッチパネルのタッチパッド(位置入力装置)であってもよいし、カメラ、マイクなどの入力デバイスであってもよい。表示装置125はタッチパネルのディスプレイ、スピーカなどの出力デバイスである。タッチパネルはタッチパッドとディスプレイとを組み合わせることで実現される。
【0016】
図3は、サーバ30のハードウェア構成の一例を示す図である。サーバ30は、CPU131、記憶装置132及び通信装置133を有する。CPU131は、サーバ30を制御する。記憶装置132は、例えばROMやRAMなどのメモリ、HDDやSDDなどのストレージである。通信装置133は、通信を制御するネットワークカードなどの通信デバイスである。
【0017】
図4は、携帯端末20の機能構成の一例を示す図である。図4の携帯端末20は、記憶部21、制御部22、操作部23、表示部24及び端末側通信部25を有する。記憶部21は、ゲームプログラム26等のプログラム、そのプログラムが利用するデータ等を記憶している。なお、記憶部21は、記憶装置122により実現されてもよいし、ネットワーク40を介して接続された記憶装置により実現されてもよい。
【0018】
制御部22は、携帯端末20の全体の制御を行う。制御部22は、CPU121がゲームプログラム26に設定された手順でゲーム処理を実行することによりゲームの動作を制御する。操作部23は、入力装置124に対するプレイヤの各種操作を受け付ける。表示部24は、表示装置125にゲーム画像を表示する。なお、操作部23は、CPU121が入力装置124を制御することで実現される。また、表示部24は、CPU121が表示装置125を制御することで実現される。
【0019】
ここで入力装置124に対するプレイヤの各種操作とは、CPU121に処理を実行させるため、プレイヤが操作部23を操る操作をいう。入力装置124に対するプレイヤの各種操作には、例えばタッチパネルへのタッチ操作、フリック操作、スワイプ(タッチしたまま移動する)操作、ボタン操作等が含まれる。
【0020】
なお、タッチ操作は、プレイヤの指がタッチパネルに接触する操作をいう。フリック操作とはプレイヤの指がタッチパネルに触れながら接触位置を少しだけ移動させる(指を滑らせる)操作をいう。スワイプ操作は、プレイヤの指がタッチパネルに触れた状態で所定距離以上移動させた後、その指をリリースする操作をいう。ボタン操作は、ソフトウェア又はハードウェアのボタンを押す操作である。
【0021】
操作部23は、ゲームをプレイするプレイヤから各種操作を受け付ける。制御部22は、プレイヤから受け付けた各種操作に基づきゲームの進行を制御する。表示部24は、制御部22が生成したゲーム画像を表示する。端末側通信部25は、サーバ30と通信する。端末側通信部25はCPU121がゲームプログラム26を実行し、ゲームプログラム26に従って通信装置123を制御することで実現される。
【0022】
図5は、サーバ30の機能構成の一例を示す図である。サーバ30は、記憶部31、サーバ制御部32及びサーバ側通信部33を有する。記憶部31は、ゲームプログラム35、サーバプログラム36などのプログラム、そのプログラムが利用するデータなどを記憶している。なお、記憶部31は記憶装置132により実現されてもよいし、ネットワーク40を介して接続された記憶装置により実現されてもよい。
【0023】
サーバ制御部32は、サーバ30の全体の制御を行う。サーバ制御部32は、CPU131がサーバプログラム36に設定された手順でゲーム処理を実行することによりゲームの動作を制御する。また、サーバ制御部32は記憶部31に記憶されているゲームプログラム35、そのゲームプログラム35が利用するデータやテーブルを携帯端末20へダウンロードさせるダウンロード処理を行う。
【0024】
サーバ側通信部33は、携帯端末20と通信する。サーバ側通信部33は、CPU131がサーバプログラム36を実行し、サーバプログラム36に従って通信装置133を制御することで実現される。
【0025】
[ゲーム概要]
図6は本実施形態に係るゲーム画像の一例を示す図である。表示部24は、ゲーム画像を描画し、ゲームを実行する画面1000に対応するスワイプエリア1002を画面1000に重ねて表示する。スワイプエリア1002は、画面1000よりも小さく、画面1000の縦横比と略同一の縦横比を持つ同一形状のエリアである。
【0026】
スワイプエリア1002は、画面1000の中央よりも下側に表示される。これにより、よりプレイヤの手元に近い側にスワイプエリア1002を表示することで、ゲームの操作性を向上させることができる。図6の例では、スワイプエリア1002は、画面1000の中央よりも下側であって、底辺に対して中央に表示されている。
【0027】
スワイプエリア1002は、ゲームを実行する画面1000が透けて見えるように表示されてもよいし、画面1000が透けて見えないように表示されてもよい。スワイプエリア1002は、ゲームを実行する画面1000に対応する入力画面エリアの一例である。
【0028】
制御部22は、スワイプエリア1002へのプレイヤの操作を受け付けると、受け付けたスワイプエリア1002への操作に対応する画面1000の位置に弾1004を操作させる動作を実行する。
【0029】
例えば、プレイヤがスワイプエリア1002をタッチ操作すると、制御部22は、これに応じて画面1000に弾1004を出現させることができる。図6の例では、プレイヤがスワイプエリア1002をタッチ操作したことに応じて、制御部22は、スワイプエリア1002の位置aの座標(x、y)を取得し、座標(x、y)に対応する画面1000上の座標(X,Y)の位置Aに弾1004を出現させる。
【0030】
また、プレイヤはスワイプエリア1002をスワイプ操作することで、画面1000に表示された弾1004を、スワイプした指の軌跡に応じて移動させることができる。弾1004の移動経路は、プレイヤの指がスワイプエリア1002を移動する軌跡を示す座標から導かれ、スワイプエリア1002を移動する軌跡に一対一に対応する経路である。
【0031】
表示部24は、制御部22が制御する経路に従い、スワイプエリア1002への操作の軌跡に対応する軌跡を描くように画面1000上に弾1004を移動させる。
【0032】
スワイプエリア1002の四隅は画面1000において弾1004が移動可能なエリア(バトルフィールド)の四隅に対応する。ここでは、バトルフィールドと画面1000の四隅は一致するとするが、これに限られない。
【0033】
例えばプレイヤがスワイプエリア1002の左上に触れると、弾1004はバトルフィールドの左上に表示される。スワイプエリア1002の大きさをバトルフィールドよりも十分に小さくすることで、プレイヤはバトルフィールドに表示された弾1004を少ない指の動きで自由に移動させることができる。
【0034】
バトルフィールドには敵キャラクタ1006が表示されている。プレイヤは弾1004を移動させて敵キャラクタ1006に接触させることで、敵キャラクタ1006を攻撃してダメージを与えることができる。また、バトルフィールドにはプレイヤキャラクタ1010が表示されている。プレイヤキャラクタ1010は敵キャラクタ1006や敵キャラクタ1006が放出した弾と接触するとダメージを受ける。図6の例では、プレイヤキャラクタ1010は、スワイプエリア1002の下に透けて見えている。
【0035】
弾1004は、出現してからの表示時間及び移動距離が長くなるほど小さくなり、所定時間の経過及び所定距離の移動によりバトルフィールドから消える。ただし、出現した弾1004は、バトルフィールドから消えないようにしてもよい。また、画面を長押ししている間だけ弾1004を出現させてもよい。
【0036】
なお、弾1004は、スワイプエリア1002への操作を受け付けたときの、操作位置に対応する画面1000の位置に表示するオブジェクトの一例である。オブジェクトは、弾1004に限定されるものではなく、プレイヤキャラクタ1010や味方キャラクタ等のキャラクタであってもよい。オブジェクトがプレイヤキャラクタ1010や味方キャラクタの場合、ワイプエリア1002への操作によってプレイヤキャラクタ1010や味方キャラクタを所定の位置まで移動させることができる。
【0037】
これによれば、スワイプエリア1002内のプレイヤの操作に対応して、全体の画面1000においてオブジェクトを移動させることができる。つまり、プレイヤは、手元のスワイプエリア1002を操作するだけで全体の画面操作を行うことができ、操作が容易になる。これにより、指が邪魔になってオブジェクトの動きが分かり難くなることを回避することができ、プレイヤは、画面上のゲームの状況が見易くなり、スムーズにゲームを行うことができ、ゲームへの没入感を高めることができる。
【0038】
また、スワイプエリア1002がプレイヤの手元に表示されるので、プレイヤは片手で操作することができる。例えば、プレイヤは、スワイプエリア1002を用いて一方の親指が動く範囲内での操作が可能になる。このため、プレイヤは携帯端末20を両手で持つ必要がなくなり、自由度が高まる。これにより、プレイヤはより楽な状態で、どこでも簡単にゲームをすることができる。
【0039】
[ゲーム動作]
次に、携帯端末20を使用してプレイされるゲームの動作手順を示すゲーム処理方法について図7を参照しながら説明する。図7は、一実施形態に係るゲーム処理の一例を示すフローチャートである。なお、図7は、プレイヤによりプレイされるゲームの動作のうち、スワイプエリア1002を使用した攻撃に関する動作を表し、その他の動作については省略する。
【0040】
ゲームの開始後、携帯端末20の制御部22は、表示部24にゲーム画像を表示させる。画面1000にはスワイプエリア1002が表示されている(図6参照)。操作部23は、スワイプエリア1002にてタッチ操作があったか否かを判定する(S10)。スワイプエリア1002にてタッチ操作があるまで、S10の処理を繰り返し行い、操作部23が、スワイプエリア1002にてタッチ操作があったと判定した場合、表示部24は、スワイプエリア1002のタッチ位置に対応する画面1000の位置に弾1004を出現させる(S12)。
【0041】
次に、操作部23は、スワイプエリア1002にてスワイプ操作があったか(スワイプエリア1002をなぞったか)否かを判定する(S14)。操作部23は、スワイプエリア1002のスワイプ操作がなかったと判定した場合、S22にスキップする。操作部23は、スワイプエリア1002にてスワイプ操作があったと判定した場合、制御部22は、スワイプエリア1002をなぞった軌跡に対応する、画面1000に表示する弾1004の移動経路を特定する(S16)。
【0042】
次に、制御部22は、特定した移動経路に弾1004を移動させる(S18)。例えば、図8に示すようにプレイヤの指がスワイプエリア1002をなぞった場合、制御部22は、その軌跡(位置a→b→c)をタッチセンサにより検出させ、スワイプエリア1002内の座標(x、y)~(x、y)を取得する。そして、制御部22は、取得した座標(x、y)~(x、y)に対応する画面1000上の座標(X,Y)~(X、Y)を特定し、表示部24は、特定した座標(X,Y)~(X、Y)の経路(A→B→C)に弾1004を移動させて表示する。
【0043】
図7に戻り、次に、制御部22は、弾の移動距離を算出し、表示部24は、弾の移動距離及び弾の表示時間に応じて弾1004の大きさを変化させる(S20)。例えば、表示部24は、弾の移動距離及び弾の表示時間の少なくともいずれかが長くなる程、弾1004を小さく表示してもよい。
【0044】
次に、制御部22は、弾1004の表示時間が所定時間経過したかを判定する(S22)。制御部22が、弾1004の表示時間が所定時間経過したと判定した場合、表示部24は、弾1004を画面1000から消し(S26)、本処理を終了する。
【0045】
一方、S22において、制御部22は、弾1004の表示時間が所定時間経過していないと判定した場合、弾1004の移動距離が所定距離以上か否かを判定する(S24)。制御部22は、弾1004の移動距離が所定距離未満であると判定した場合、S14に戻り、S14以降の処理を実行する。一方、S24において、制御部22が、弾1004の移動距離が所定距離以上であると判定した場合、表示部24は、弾1004を画面から消し(S26)、本処理を終了する。
【0046】
以上に説明したように、本実施形態に係るゲーム処理方法によれば、プレイヤは手元のスワイプエリア1002を操作することで、スワイプした指の軌跡に応じて弾1004を画面1000において移動させることができる。この操作によれば、指で弾1004が覆われず、ゲームを行う際の画面上の弾1004を見易くすることができ、ゲームへの没入感を高めることができる。
【0047】
図8の例では、プレイヤは手元のスワイプエリア1002を操作することで、操作した位置とは異なる位置であって、操作を開始した位置に対応する画面1000上の位置から操作した軌跡に従って弾1004を移動させて敵キャラクタ1006に接触させる。この結果、敵キャラクタ1006を的確に攻撃してダメージ1007を与えることができる。
【0048】
[変形例]
最後に、一実施形態に係るスワイプエリア1002の配置例について説明する。図9及び図10は、一実施形態に係るスワイプエリアの配置例を示す図である。
【0049】
表示部24は、プレイヤの利き手(操作手)に応じて、図9の(a)に示す画面1000の下方の左側、(b)に示す画面の下方の中央、又は(c)に示す画面の下方の右側であって、プレイヤが片手で操作できる範囲にスワイプエリア1002を表示してもよい。
【0050】
例えば、プレイヤの利き手が右手の場合、図9の(c)に示す画面の右側にスワイプエリア1002を表示することで、右手の親指が動く範囲内での操作が可能になる。プレイヤの利き手が左手の場合、図9の(a)に示す画面の左側にスワイプエリア1002を表示することで、左手の親指が動く範囲内での操作が可能になる。これにより、操作性が高められるだけでなく、プレイヤは携帯端末20を両手で持つ必要がなくなり、ゲームの操作性を向上させることができる。これにより、プレイヤはより楽な状態で、どこでも簡単にゲームをすることができる。
【0051】
スワイプエリア1002を2つ以上の領域に分けて設けてもよい。図10の(a)に示すように、2つのスワイプエリア1002a、1002bを設け、スワイプエリア1002a、1002bの操作により弾1004a、1004bをそれぞれ移動させるようにしてもよい。
【0052】
なお、図10(b)に示すように、携帯端末20を横向きにした場合にも、スワイプエリア1002を画面1000の左側及び右側の少なくともいずれかに配置すれば、プレイヤは片手で操作することができ好ましい。
【0053】
開示した一実施形態に係るゲームシステム10、携帯端末20及びサーバ30は例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。上記の実施形態は添付の請求の範囲及びその主旨を逸脱することなく、様々な形態で変形及び改良が可能である。また、上記した複数の実施形態に記載された事項は、矛盾しない範囲で他の構成も取り得ることができ、また、矛盾しない範囲で組み合わせることができる。
【0054】
例えば本実施形態ではスクロール型シューティングゲームの例を説明したが、その他のジャンルのコンピュータゲームにも適用可能である。例えばアクションゲーム、ロールプレイングゲーム、パズルゲーム、シミュレーションゲーム、スポーツゲーム、音楽ゲームやレースゲームなど、様々なジャンルのコンピュータゲームに適用できる。
【0055】
また、本実施形態では、スワイプエリア1002にプレイヤの指を接触させて操作する例を挙げて説明したが、これに限られず、スワイプエリア1002に指を近接させて操作してもよい。また、スワイプエリア1002の操作は、プレイヤの指に限られず、タッチペンによるタッチ操作やスタイラスペンによるホバリング等であってもよい。
【符号の説明】
【0056】
10 ゲームシステム
20 携帯端末
21 記憶部
22 制御部
23 操作部
24 表示部
25 端末側通信部
26 ゲームプログラム
30 サーバ
31 記憶部
32 サーバ制御部
33 サーバ側通信部
35 ゲームプログラム
36 サーバプログラム
40 ネットワーク
1000 画面
1002 スワイプエリア
1004 弾
1006 敵キャラクタ
1010 プレイヤキャラクタ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10