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特許7221686情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-06
(45)【発行日】2023-02-14
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/69 20140101AFI20230207BHJP
   A63F 13/55 20140101ALI20230207BHJP
   A63F 13/2145 20140101ALI20230207BHJP
   A63F 13/533 20140101ALI20230207BHJP
   A63F 13/426 20140101ALI20230207BHJP
   G06F 3/0488 20220101ALI20230207BHJP
【FI】
A63F13/69 520
A63F13/55
A63F13/2145
A63F13/533
A63F13/426
G06F3/0488
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2018247664
(22)【出願日】2018-12-28
(65)【公開番号】P2020103789
(43)【公開日】2020-07-09
【審査請求日】2021-10-19
(73)【特許権者】
【識別番号】595000427
【氏名又は名称】株式会社コーエーテクモゲームス
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】廣重 演久
(72)【発明者】
【氏名】伊吹山 初子
(72)【発明者】
【氏名】田中 萌
【審査官】岸 智史
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-051194(JP,A)
【文献】特開2008-148860(JP,A)
【文献】特開2010-088641(JP,A)
【文献】特開2018-075225(JP,A)
【文献】アイテムの集め方と使いみち,ゲーム攻略完全図鑑 荒野行動(Knives Out)攻略Wiki [online],2018年02月20日,https://www.dopr.net/article/4939686683344896,[2022年10月17日検索]
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 9/24、13/00-13/98
G06F 3/0488
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレイヤにより選択された1又は複数のスペル文言に応じた効果を発動させるゲームのプレイが可能な情報処理装置であって、
前記ゲームのフィールドに前記スペル文言を表示するスペル文言表示部と、
前記フィールドに表示されている前記スペル文言の取得操作を前記プレイヤから受け付ける取得操作受付部と、
前記プレイヤから取得操作を受け付けた一つ以上の前記スペル文言を取得済みスペル文言として表示する取得済みスペル文言表示部と、
表示されている前記取得済みスペル文言の少なくとも一つの選択操作を前記プレイヤから受け付けると、選択操作を受け付けた前記取得済みスペル文言に応じた効果として、選択操作を受け付けた前記取得済みスペル文言により前記プレイヤにイメージさせる内容の効果を前記ゲームで発動させる発動部と、
を有する情報処理装置。
【請求項2】
前記発動部は、表示されている前記取得済みスペル文言の少なくとも一つの選択操作を、スワイプ操作により受け付けること
を特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記取得操作受付部は、前記フィールドに表示される攻撃対象への攻撃を前記プレイヤが行う攻撃手段を利用して、前記スペル文言の取得操作を前記プレイヤから受け付けること
を特徴とする請求項1又は2記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記発動部は、選択操作を受け付けた前記取得済みスペル文言の組み合わせに応じた効果として、前記プレイヤに有利な効果又は前記プレイヤに不利な効果を前記ゲームで発動させること
を特徴とする請求項1乃至3何れか一項記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記取得済みスペル文言表示部は、前記取得済みスペル文言の表示上限数が設定されており、前記プレイヤによる選択操作を受け付けるまで前記取得済みスペル文言の表示を継続すること
を特徴とする請求項1乃至4何れか一項記載の情報処理装置。
【請求項6】
プレイヤにより選択された1又は複数のスペル文言に応じた効果を発動させるゲームのプレイが可能な情報処理装置が、
前記ゲームのフィールドに前記スペル文言を表示するステップと、
前記フィールドに表示されている前記スペル文言の取得操作を前記プレイヤから受け付けるステップと、
前記プレイヤから取得操作を受け付けた一つ以上の前記スペル文言を取得済みスペル文言として表示するステップと、
表示されている前記取得済みスペル文言の少なくとも一つの選択操作を前記プレイヤから受け付けると、選択操作を受け付けた前記取得済みスペル文言に応じた効果として、選択操作を受け付けた前記取得済みスペル文言により前記プレイヤにイメージさせる内容の効果を前記ゲームで発動させるステップと、
を実行する情報処理方法。
【請求項7】
プレイヤにより選択された1又は複数のスペル文言に応じた効果を発動させるゲームのプレイが可能な情報処理装置を、
前記ゲームのフィールドに前記スペル文言を表示するスペル文言表示部、
前記フィールドに表示されている前記スペル文言の取得操作を前記プレイヤから受け付ける取得操作受付部、
前記プレイヤから取得操作を受け付けた一つ以上の前記スペル文言を取得済みスペル文言として表示する取得済みスペル文言表示部、
表示されている前記取得済みスペル文言の少なくとも一つの選択操作を前記プレイヤから受け付けると、選択操作を受け付けた前記取得済みスペル文言に応じた効果として、選択操作を受け付けた前記取得済みスペル文言により前記プレイヤにイメージさせる内容の効果を前記ゲームで発動させる発動部、
として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば縦スクロール型のシューティングゲームは従来から知られている。シューティングゲームは、自機を操作して敵および敵が放出した攻撃弾を避けながら、自機から攻撃弾を発射して敵に命中させることによって敵を倒しながらゲームが進行する(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2016-214888号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1は、縦スクロール型のシューティングゲームと同種の構成のゲームのワンパターン化を課題としている。また、このようなゲームのワンパターン化の課題は、縦スクロール型のシューティングゲームに限るものでなく、他のゲームにも存在する。このように従来のゲームではユーザに対してゲームの魅力を訴求する工夫が必要であった。
【0005】
本開示は、プレイヤがゲーム内において効果を発動するための新たな仕組みを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一の態様によれば、プレイヤにより選択された1又は複数のスペル文言に応じた効果を発動させるゲームのプレイが可能な情報処理装置であって、前記ゲームのフィールドに前記スペル文言を表示するスペル文言表示部と、前記フィールドに表示されている前記スペル文言の取得操作を前記プレイヤから受け付ける取得操作受付部と、前記プレイヤから取得操作を受け付けた一つ以上の前記スペル文言を取得済みスペル文言として表示する取得済みスペル文言表示部と、表示されている前記取得済みスペル文言の少なくとも一つの選択操作を前記プレイヤから受け付けると、選択操作を受け付けた前記取得済みスペル文言に応じた効果として、選択操作を受け付けた前記取得済みスペル文言により前記プレイヤにイメージさせる内容の効果を前記ゲームで発動させる発動部と、を有する情報処理装置が提供される。

【発明の効果】
【0007】
一の側面によれば、プレイヤがゲーム内において効果を発動するための新たな仕組みを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】一実施形態に係るゲームシステムの一例を示す図である。
図2】一実施形態に係る携帯端末のハードウェア構成の一例を示す図である。
図3】一実施形態に係るサーバのハードウェア構成の一例を示す図である。
図4】一実施形態に係る携帯端末の機能構成の一例を示す図である。
図5】一実施形態に係るサーバの機能構成の一例を示す図である。
図6】一実施形態に係るゲーム画像の一例を示す図である。
図7】一実施形態に係るスペルパネルの一例を示す図である。
図8】一実施形態に係るスペルストックエリアに表示されているスペルのスワイプ操作の一例を示す図である。
図9】一実施形態に係るスペルテーブルの一例を示す図である。
図10】一実施形態に係るゲームシステムのゲーム処理を説明するフローチャートである。
図11】一実施形態に係るS28の魔法発動処理を説明するフローチャートである。
図12】一実施形態に係る発動された魔法攻撃のイメージの示す一例の図である。
図13】一実施形態に係る発動された魔法攻撃のイメージの示す一例の図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示を実施するための形態について図面を参照して説明する。なお、本実施形態ではスクロール型シューティングゲームの例を説明するがスクロール型シューティングゲームに限定するものではない。
【0010】
[ゲームシステム]
まず、一実施形態に係るゲームシステム10について、図1を参照して説明する。一実施形態に係るゲームシステム10は、携帯端末20a、20b、20cとサーバ30とがネットワーク40を介して通信可能に接続された構成である。なお、携帯端末20a、20b、20cは総称して「携帯端末20」とも呼ぶ。
【0011】
携帯端末20は、プレイヤがゲームをプレイする情報処理装置の一例である。情報処理装置はスマートフォンなどの携帯電話機、携帯ゲーム機、パーソナルコンピュータ、タブレット端末、家庭用ゲーム装置、業務用ゲーム装置等である。携帯端末20はプレイヤからの操作をタッチパネルにより受け付け、プレイヤにゲームをプレイさせる。なお、携帯端末20の個数は3つに限定されるものではなく、3つ以外であってもよい。
【0012】
サーバ30は携帯端末20との間でデータを送受信することで、ゲームに必要な機能を携帯端末20に提供する情報処理装置の一例である。サーバ30はクラウドコンピュータにより実現してもよい。なお、図1に示したサーバ30の個数は、1つに限定されるものではなく、2つ以上で分散処理してもよい。
【0013】
例えばサーバ30は携帯端末20へのゲームプログラム(アプリケーション)のダウンロード処理やプレイヤのログイン処理、プレイヤ情報やゲームスコアの管理などに利用される。図1のゲームシステム10はサーバ30が含まれる例を示したが、携帯端末20にゲームプログラムが最初から搭載されており、サーバ30との通信が不要なゲームであれば、サーバ30が含まれていなくてもよく、携帯端末20がネットワーク40に接続されていなくてもよい。
【0014】
図2は、携帯端末20のハードウェア構成の一例を示す図である。携帯端末20は、CPU(Central Processing Unit)121、記憶装置122、通信装置123、入力装置124及び表示装置125を有する。CPU121は、携帯端末20を制御する。記憶装置122は、例えばROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などのメモリ、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)などのストレージである。
【0015】
通信装置123は、通信を制御するネットワーク回路などの通信デバイスである。入力装置124はタッチパネルのタッチパッド(位置入力装置)、カメラ、マイクなどの入力デバイスである。表示装置125はタッチパネルのディスプレイ、スピーカなどの出力デバイスである。タッチパネルはタッチパッドとディスプレイとを組み合わせることで実現される。
【0016】
図3は、サーバ30のハードウェア構成の一例を示す図である。サーバ30は、CPU131、記憶装置132及び通信装置133を有する。CPU131は、サーバ30を制御する。記憶装置132は、例えばROMやRAMなどのメモリ、HDDやSSDなどのストレージである。通信装置133は、通信を制御するネットワークカードなどの通信デバイスである。
【0017】
図4は、携帯端末20の機能構成の一例を示す図である。図4の携帯端末20は、記憶部21、制御部22、操作部23、表示部24及び端末側通信部25を有する。記憶部21は、後述するスペルテーブル26、ゲームプログラム27などのプログラム、そのプログラムが利用するデータなどを記憶している。なお、記憶部21は、記憶装置122により実現されてもよいし、ネットワーク40を介して接続された記憶装置により実現されてもよい。
【0018】
図4に戻り、制御部22は、携帯端末20の全体の制御を行う。制御部22は、CPU121がゲームプログラム27に記載された処理を実行することにより実現される。操作部23は入力装置124に対するプレイヤの各種操作を受け付ける。表示部24は表示装置125にゲーム画像を表示する。なお、操作部23はCPU121が入力装置124を制御することで実現される。また、表示部24は、CPU121が表示装置125を制御することで実現される。
【0019】
ここで入力装置124に対するプレイヤの各種操作とは、CPU121に処理を実行させるため、プレイヤが操作部23を操る操作をいう。入力装置124に対するプレイヤの各種操作には、例えばタッチパネルへのタッチ操作、スワイプ操作、ハードキーを押下する操作などが含まれる。なお、スワイプ操作とはプレイヤがタッチパネルに触れながら接触位置を移動させる(指を滑らせる)操作をいう。
【0020】
操作部23はゲームをプレイするプレイヤから各種操作を受け付ける。制御部22はプレイヤから受け付けた各種操作に基づき、ゲームを進行させる。表示部24は制御部22が生成した後述のようなゲーム画像を表示する。端末側通信部25は、サーバ30と通信する。端末側通信部25はCPU121がゲームプログラム27を実行し、ゲームプログラム27に従って通信装置123を制御することで実現される。
【0021】
図5は、サーバ30の機能構成の一例を示す図である。図5のサーバ30は、記憶部31、サーバ制御部32及びサーバ側通信部33を有する。記憶部31は、ゲームプログラム35、サーバプログラム36などのプログラム、そのプログラムが利用するデータなどを記憶している。なお、記憶部31は記憶装置132により実現されてもよいし、ネットワーク40を介して接続された記憶装置により実現されてもよい。
【0022】
図5に戻り、サーバ制御部32は、サーバ30の全体の制御を行う。サーバ制御部32は、CPU131がサーバプログラム36に記載された処理を実行することにより実現される。また、サーバ制御部32は記憶部31に記憶されているゲームプログラム35、そのゲームプログラム35が利用するデータやテーブルを携帯端末20へダウンロードさせるダウンロード処理を行う。
【0023】
サーバ側通信部33は、携帯端末20と通信する。サーバ側通信部33は、CPU131がサーバプログラム36を実行し、サーバプログラム36に従って通信装置133を制御することで実現される。
【0024】
[ゲーム概要]
図6は本実施形態に係るゲーム画像の一例を示す図である。図6のゲーム画像1000にはスワイプエリア1002が設けられている。プレイヤはスワイプエリア1002をスワイプすることで、ゲーム画像1000に弾1004を表示させ、弾1004を移動させることができる。弾1004が表示されるゲーム画像1000上の位置は、プレイヤが触れているスワイプエリア1002の位置に対応する。
【0025】
また、スワイプエリア1002の四隅はゲーム画像1000において弾1004が移動可能なエリア(バトルフィールド)の四隅に対応する。例えばプレイヤがスワイプエリア1002の左上に触れると、弾1004はバトルフィールドの左上に表示される。スワイプエリア1002の大きさをバトルフィールドよりも十分に小さくすることで、プレイヤはバトルフィールドに表示された弾1004を少ない指の動きで自由に移動させることができる。
【0026】
バトルフィールドには敵キャラクタ1006が表示されている。プレイヤは弾1004を移動させて敵キャラクタ1006に接触させることで、敵キャラクタ1006を攻撃してダメージを与えることができる。また、バトルフィールドにはプレイヤキャラクタ1010が表示されている。プレイヤキャラクタ1010は敵キャラクタ1006や敵キャラクタ1006が放出した弾と接触するとダメージを受ける。
【0027】
また、バトルフィールドにはクリスタル1008が出現することがある。クリスタル1008は、敵キャラクタ1006の破壊により出現させてもよいし、所定時間の経過により出現させてもよいし、与えたダメージにより出現させてもよいし、ステージクリアにより出現させてもよい。このように、クリスタル1008の出現条件は様々である。
【0028】
弾1004をクリスタル1008に接触させたり、破壊したりすることで、プレイヤは図7に示すスペルパネル1100をバトルフィールドに出現させることができる。図7はスペルパネルの一例を示す図である。図7(A)は1つのクリスタル1008から1つのスペルが表示される例を示している。図7(B)は1つのクリスタル1008から2つのスペルが表示される例を示している。
【0029】
プレイヤはバトルフィールドに表示されたスペルパネル1100に弾1004を接触させたり、破壊したりすることで、そのスペルを取得できる。図7(A)のスペルパネル1100の例では弾1004を接触させたり、破壊したりしたスペルパネル1100のスペルを取得できる。また、図7(B)のスペルパネル1100の例では、取得したいスペル側に弾1004を接触させたり、取得したいスペル側から破壊したりすることで、取得するスペルをプレイヤに選択させることができる。なお、ここではクリスタル1008からスペルパネル1100が出現する例を示したが、クリスタル1008の出現を省略してスペルパネル1100を直接出現させるようにしてもよい。
【0030】
クリスタル1008やスペルパネル1100はスクロールや制限時間の経過によりバトルフィールドから消滅する。したがって、プレイヤは出現したクリスタル1008やスペルパネル1100からスペルを取得するか否かを自由に選択できる。なお、プレイヤが取得したスペルは、弾1004による攻撃とは別の魔法攻撃や特殊攻撃などの強力な攻撃を行うために使用される。
【0031】
スペルを使用した攻撃は、プレイヤに有利な効果又はプレイヤに不利な効果などのスペルに応じて発動される効果の一例である。例えばプレイヤに有利な効果には、直接的な敵への攻撃の他、プレイヤへのバフ(各種能力の上昇)や敵へのデバフ(各種能力の低下)なども含まれてもよい。また、スペルはプレイヤに有利な効果を発動させるオブジェクトの一例である。プレイヤに有利な効果を発動させるオブジェクトはスペルに限定されるものでなく、マーク(例えば火のマークや水のマーク等)であってもよい。また、スペルはプレイヤに不利な効果を発動させるオブジェクトの一例でもある。プレイヤに不利な効果を発動させるスペルは、取得するスペルをプレイヤに取捨選択させるという興趣性を高めることができる。
【0032】
以下ではプレイヤがスペルを使用して魔法攻撃を行う例を説明する。なお、スペルを使用した魔法攻撃の詳細は後述するが、使用するスペルや使用するスペルの組み合わせにより、その効果が変化する。また、使用するスペルの選択順序により、その効果が変化するようにしてもよい。使用するスペルや使用するスペルの組み合わせ、使用するスペルの選択順序による効果は相乗効果により効果が増えるものであってもよい。例えば水属性の効果と火属性の効果のように互いが打ち消しあうことで効果が減るものであってもよい。また、例えば火属性のスペルの後に風属性のスペルを選択することで、火属性の効果が増えるものであってもよい。
【0033】
プレイヤが取得したスペルは、図6に示すようにスペルストックエリア1012に表示される。図6のスペルストックエリア1012は、プレイヤが取得したスペルが左詰で表示される例を示している。プレイヤはスペルストックエリア1012に表示されているスペルをスワイプ操作により選択することで、魔法攻撃を発動させることができる。
【0034】
なお、プレイヤは図8(A)に示すようにスペルストックエリア1012に表示されている全てのスペルをスワイプ操作で一度に選択して魔法攻撃を発動できる。また、プレイヤは図8(B)に示すようにスペルストックエリア1012に表示されているスペルの一部をスワイプ操作により選択して魔法攻撃を発動してもよい。
【0035】
スペルは例えば図9に示すようなスペルテーブル26に記憶されている。図9はスペルテーブル26の一例を示す図である。図9に示したスペルは、魔法攻撃を発動する際に詠唱する文章を構成するスペル文言(単語)である。図9のスペル文言は発動される魔法攻撃の種類をプレイヤにイメージさせる内容であることが望ましい。
【0036】
例えばスペル文言「水禍よ」であれば、魔法攻撃の属性が「水」であることをプレイヤにイメージさせることができる。また、例えばスペル文言「穿抜け」や「薙払え」などであれば、魔法攻撃の有効範囲の形状をプレイヤにイメージさせることができる。また、例えばスペル文言「女神の」や「精霊の」であれば、魔法攻撃の威力をプレイヤにイメージさせることができる。
【0037】
このように、プレイヤが取得できるスペルのスペル文言は、そのスペルを選択したときに発動される魔法攻撃の種類をプレイヤにイメージさせることができる。なお、図9に示したスペルテーブルは一例であって、魔法攻撃の属性、有効範囲、威力を表すスペルの系統の他、魔法攻撃の対象を指定するターゲット系、特定の敵への特効効果を付与する特効系、状態異常を付与する状態異常系、組み合わせて使用するコンボ系、バトルフィールドに影響を及ぼすフィールド系、罠や壁を設置するジャマー系、プレイヤキャラクタや敵の動きの速度を変化させる速度系、バフ系、デバフ系、召喚獣などを召喚する召喚系、敵を吹き飛ばすノックバック系など、様々考えられる。
【0038】
制御部22はプレイヤがスペルストックエリア1012からスワイプ操作により選択した1つ又は複数のスペルに応じて、魔法攻撃を発動する。なお、制御部22は発動する魔法攻撃の種類を、1つ又は複数のスペルと魔法攻撃とを対応付けたテーブルを利用して選択するようにしてもよいし、スペルごとにスペルタイプとランク値とを設定し、プレイヤにより選択された1つ又は複数のスペルのスペルタイプごとに算出したランク値を利用して選択するようにしてもよい。
【0039】
[ゲーム動作]
次に、携帯端末20でプレイヤによりプレイされるゲームの動作について図10を参照しながら説明する。図10は、一実施形態に係るゲームシステム10のゲーム処理を説明するフローチャートである。なお、図10は携帯端末20でプレイヤによりプレイされるゲームの動作のうち、スペルの収集に関する動作と、収集したスペルを使用した魔法攻撃に関する動作と、を表している。その他の動作については省略している。
【0040】
ゲームの開始後、携帯端末20の制御部22は表示部24に図6のようなゲーム画像を表示させてプレイヤにゲームをプレイさせる。制御部22は敵キャラクタ1006の破壊などのクリスタル1008の出現条件が満たされたか否かを判定する(S10)。
【0041】
S10においてクリスタル1008の出現条件が満たされた場合、制御部22はバトルフィールドにクリスタル1008を表示させる(S12)。S10においてクリスタル1008の出現条件が満たされていなければ、制御部22はS12をスキップする。
【0042】
また、制御部22はクリスタル1008へ弾1004を接触させるなどのスペルパネル1100の出現条件が満たされたか否かを判定する(S14)。S14においてスペルパネル1100の出現条件が満たされた場合、制御部22はバトルフィールドにスペルパネル1100を表示させる(S16)。S14においてスペルパネル1100の出現条件が満たされていなければ、制御部22はS16をスキップする。
【0043】
また、制御部22はスペルパネル1100に弾1004が接触させるなどのプレイヤによるスペルの選択(取得)が行われたか否かを判定する(S18)。S18においてプレイヤによりスペルが選択された場合、制御部22はバトルフィールドのスペルパネル1100を消去し、プレイヤが選択したスペルをスペルストックエリア1012に左詰で表示する(S20)。S18においてプレイヤによりスペルが選択されなければ、制御部22はS20をスキップする。
【0044】
また、制御部22は制限時間の経過などのクリスタル1008又はスペルパネル1100の消滅条件が満たされたか否かを判定する(S22)。S22においてクリスタル1008又はスペルパネル1100の消滅条件が満たされた場合、制御部22はクリスタル1008又はスペルパネル1100をバトルフィールドから消去する(S24)。S24においてクリスタル1008又はスペルパネル1100の消滅条件が満たされていなければ制御部22はS24をスキップする。
【0045】
また、制御部22はプレイヤによるスペルストックエリア1012へのスワイプ操作があるか否かを判定する(S26)。S26においてプレイヤによるスペルストックエリア1012へのスワイプ操作があった場合、制御部22は後述の魔法発動処理を行う(S28)。S26においてプレイヤによるスペルストックエリア1012へのスワイプ操作が無ければ制御部22はS28をスキップする。
【0046】
また、制御部22はゲームが終了したか否かを判定する(S30)。ゲームが終了していない場合、制御部22はS10に戻り処理を続ける。ゲームが終了していれば図10に示したフローチャートの処理を終了する。
【0047】
図11はS28の魔法発動処理を説明するフローチャートである。図10のS26においてプレイヤによるスペルストックエリア1012へのスワイプ操作があった場合、制御部22は図11の魔法発動処理を開始する。制御部22は、スワイプ操作によりプレイヤが選択したスペルをスペルストックエリア1012から消去する。そして、制御部22はスワイプ操作によりプレイヤがスペルストックエリア1012から選択したスペルを特定する(S50)。
【0048】
また、制御部22はS50において特定した1つのスペル又は複数のスペルの組み合わせに対応する魔法攻撃を、例えば1つ又は複数のスペルと魔法攻撃とを対応付けたテーブルを利用して選択する(S52)。S50において特定した1つ又は複数のスペルから魔法攻撃を選択するS52の処理は、他の処理を採用してもよく、例えばスペルごとにスペルタイプとランク値とを設定し、S50において特定した1つ又は複数のスペルのスペルタイプ及びランク値から所定のロジックにより魔法攻撃を選択するようにしてもよい。
【0049】
また、制御部22はS52において選択した魔法攻撃を例えば図12又は図13に示すように発動させる。図12及び図13は、発動された魔法攻撃のイメージの示す一例の図である。
【0050】
図12(A)はスペル文言「業火よ」のスペルに対応する炎属性の魔法攻撃のイメージを表している。また、図12(B)はスペル文言「業火よ」のスペルとスペル文言「穿抜け」のスペルとの組み合わせに対応する炎属性の魔法攻撃のイメージを表している。図12(B)の魔法攻撃は図12(A)のスペルに魔法攻撃の有効範囲を表すスペルが追加されているため、魔法攻撃の有効範囲の形状が異なっている。
【0051】
また、図13(A)はスペル文言「烈風よ」のスペルとスペル文言「穿抜け」のスペルとの組み合わせに対応する風属性の魔法攻撃のイメージを表している。図13(B)はスペル文言「水禍よ」のスペルとスペル文言「穿抜け」のスペルとの組み合わせに対応する水属性の魔法攻撃のイメージを表している。
【0052】
さらに、図13(C)はスペル文言「水禍よ」のスペルとスペル文言「烈風よ」のスペルとスペル文言「穿抜け」のスペルとの組み合わせに対応する属性が雷属性に変化した魔法攻撃のイメージを表している。
【0053】
図12及び図13に示すように、発動される魔法攻撃は、プレイヤにより選択される1つ又は複数のスペルの組み合わせにより、ゲーム画像に表示される演出や魔法攻撃による効果が異なるものとなる。
【0054】
このように、本実施形態によれば、シューティングゲームのような敵キャラクタ1006を攻撃するゲームにおいて、弾1004による攻撃(通常攻撃)とは別の魔法攻撃を発動させるために必要なスペルを収集し、そのスペルを使用して魔法攻撃を行うという新たな仕組みをプレイヤに提供できる。
【0055】
プレイヤは通常攻撃で敵キャラクタ1006を攻撃しながら、スペルを収集し、収集したスペルをどのような組み合わせで使用して魔法攻撃を行うかなど、戦略性のあるゲーム進行を行うことができる。
【0056】
[変形例]
上記した図6のゲーム画像1000ではスペルストックエリア1012にプレイヤが取得したスペルが左詰で表示される例を示したが、右詰で表示されてもよい。また、プレイヤはスペルストックエリア1012に表示されているスペルを左から右へのスワイプ操作により選択しても右から左へのスワイプ操作により選択してもよい。
【0057】
さらに、上記の実施形態では使用されるまでスペルストックエリア1012に表示されたスペルが表示され続ける例を説明したが、例えばスペルストックエリア1012に表示されているスペルへの上又は下方向へのフリック操作によりスペルをスペルストックエリア1012から削除できるようにしてもよい。
【0058】
さらに、スペルストックエリア1012に表示されるスペルを色分けして、同色のスペルをスワイプ操作により選択した場合に魔法攻撃の威力を増やしたり、予め決められている役となるスペルをスワイプ操作により選択した場合に魔法攻撃の効果を追加したり、するようにしてもよい。
【0059】
開示した一実施形態に係るゲームシステム10、携帯端末20及びサーバ30は例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。上記の実施形態は添付の請求の範囲及びその主旨を逸脱することなく、様々な形態で変形及び改良が可能である。また、上記した複数の実施形態に記載された事項は、矛盾しない範囲で他の構成も取り得ることができ、また、矛盾しない範囲で組み合わせることができる。
【0060】
例えば本実施形態ではスクロール型シューティングゲームの例を説明したが、その他のジャンルのコンピュータゲームにも適用可能である。例えばアクションゲーム、ロールプレイングゲーム、パズルゲーム、シミュレーションゲーム、スポーツゲーム、音楽ゲームやレースゲームなど、様々なジャンルのコンピュータゲームに適用できる。
【符号の説明】
【0061】
10 ゲームシステム
20 携帯端末
21 記憶部
22 制御部
23 操作部
24 表示部
25 端末側通信部
26 スペルテーブル
27 ゲームプログラム
30 サーバ
31 記憶部
32 サーバ制御部
33 サーバ側通信部
35 ゲームプログラム
36 サーバプログラム
40 ネットワーク
1012 スペルストックエリア
1100 スペルパネル
図1
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