(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-07
(45)【発行日】2023-02-15
(54)【発明の名称】検査方法及び検査装置
(51)【国際特許分類】
F01K 13/00 20060101AFI20230208BHJP
F01K 25/00 20060101ALI20230208BHJP
【FI】
F01K13/00 D
F01K25/00 Z
(21)【出願番号】P 2019177134
(22)【出願日】2019-09-27
【審査請求日】2021-10-26
(73)【特許権者】
【識別番号】000001199
【氏名又は名称】株式会社神戸製鋼所
(74)【代理人】
【識別番号】100115381
【氏名又は名称】小谷 昌崇
(74)【代理人】
【識別番号】100137143
【氏名又は名称】玉串 幸久
(72)【発明者】
【氏名】西村 和真
(72)【発明者】
【氏名】足立 成人
(72)【発明者】
【氏名】小林 祐之輔
【審査官】吉田 昌弘
(56)【参考文献】
【文献】特表2014-510872(JP,A)
【文献】国際公開第2013/027643(WO,A1)
【文献】特開2013-064330(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F01K 13/00
F01K 25/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
作動媒体のランキンサイクルを利用した熱回収装置について、作動媒体の循環流路内に不純ガスが存在しているか否かを検査する検査方法であって、
前記循環流路は、蒸発器、膨張機、凝縮器及び作動媒体ポンプをこの順に接続する主回路と、前記膨張機を迂回するように前記主回路に接続されたバイパスラインと、を有し、
前記循環流路のうち、前記主回路における前記作動媒体の流れ方向において前記蒸発器から前記凝縮器に至る部分と、前記バイパスラインとは、ガス状の作動媒体が存在する気化領域であり、
前記検査方法は、
前記熱回収装置を停止した後、前記循環流路のうち気化した作動媒体が存在する
前記気化領域に設けられた開閉弁を開放し、前記循環流路内の不純ガス濃度を計測する計測工程と、
前記計測された不純ガス濃度が所定時間内に第1基準値以下になるか否かに基づいて、前記循環流路内に不純ガスが存在しているか否かを判断する判断工程と、を備える、
検査方法。
【請求項2】
前記計測工程において前記計測された不純ガス濃度が前記第1基準値を超えていると判断された場合に、前記気化領域から前記循環流路内のガスを排出する排出工程と、
前記排出を行いながら計測された不純ガス濃度が第2基準値以下になったことに基づいて、前記循環流路内のガスの排出を停止する停止工程と、を更に備える、
請求項1に記載の検査方法。
【請求項3】
作動媒体のランキンサイクルを利用した熱回収装置について、作動媒体の循環流路内に不純ガスが存在しているか否かを検査する検査方法であって、
前記熱回収装置を停止した後、前記循環流路のうち気化した作動媒体が存在する気化領域に設けられた開閉弁を開放し、前記循環流路内の不純ガス濃度を計測する計測工程と、
前記計測された不純ガス濃度が所定時間内に第1基準値以下になるか否かに基づいて、前記循環流路内に不純ガスが存在しているか否かを判断する判断工程と、
前記計測工程において前記計測された不純ガス濃度が前記第1基準値を超えていると判断された場合に、前記気化領域から前記循環流路内のガスを排出する排出工程と、
前記排出を行いながら計測された不純ガス濃度が第2基準値以下になったことに基づいて、前記循環流路内のガスの排出を停止する停止工程と、
前記停止工程の後、前記開閉弁を閉じるとともに、前記熱回収装置の作動媒体ポンプを駆動して前記循環流路に作動媒体を循環させる試運転工程
と、を備え、
前記試運転工程の後、前記作動媒体ポンプを停止するとともに前記開閉弁を開放し、前記循環流路内の不純ガス濃度を計測する計測工程と、前記計測された不純ガス濃度が所定時間内に第1基準値以下になるか否かに基づいて、前記循環流路内に不純ガスが存在しているか否かを判断する判断工程と、を更に実行する、
検査方法。
【請求項4】
前記計測工程において、前記開閉弁に接続されている外付配管を流れる作動媒体に含まれる不純ガスの不純ガス濃度を計測することによって前記循環流路内の不純ガス濃度を計測し、
前記排出工程において、前記外付配管から前記循環流路内のガスを排出する、
請求項2又は3に記載の検査方法。
【請求項5】
作動媒体のランキンサイクルを利用した熱回収装置について、作動媒体の循環流路内に不純ガスが存在しているか否かを検査する検査方法であって、
前記熱回収装置を停止した後、前記循環流路のうち気化した作動媒体が存在する気化領域に設けられた開閉弁を開放し、前記循環流路内の不純ガス濃度を計測する計測工程と、
前記計測された不純ガス濃度が所定時間内に第1基準値以下になるか否かに基づいて、前記循環流路内に不純ガスが存在しているか否かを判断する判断工程と、
前記計測工程において前記計測された不純ガス濃度が前記第1基準値を超えていると判断された場合に、前記気化領域から前記循環流路内のガスを排出する排出工程と、
前記排出を行いながら計測された不純ガス濃度が第2基準値以下になったことに基づいて、前記循環流路内のガスの排出を停止する停止工程と、を備え、
前記不純ガスは、作動媒体よりも比重が小さく、
前記排出工程では、前記気化領域のうち重力方向における最も上側に位置する部位に設けられた前記開閉弁を通して前記循環流路内のガスを排出する、
検査方法。
【請求項6】
請求項1~5の何れか1項に記載の検査方法に用いられる検査装置であって、
前記開閉弁に接続される外付配管と、
前記外付配管に取り付けられ、前記外付配管を流れる作動媒体に含まれる不純ガスの不純ガス濃度を計測する不純ガス濃度計と、を備える検査装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ランキンサイクルを利用した熱回収装置の作動媒体の循環流路内に不純ガスが存在しているか否かを検査する検査方法及び検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、作動媒体のランキンサイクルを利用してエンジンの排熱を発電などに利用する熱回収装置が知られている。例えば、特許文献1の熱回収装置では、作動媒体が循環する循環流路上に蒸発器と膨張機と発電機と凝縮器とが設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記熱回収装置では、例えば、循環流路に圧力計や安全弁などを接続する場合、圧力計や安全弁の接続部分に存在している空気が循環流路に混入することがある。また、循環流路に作動媒体や潤滑油を充填する際においても、循環流路に接続されたホースや継手に存在している空気が循環流路に混入することがある。このように空気が循環流路に混入すると、凝縮器や蒸発器における伝熱面積が小さくなりやすくなるので、凝縮器や蒸発器における熱交換能力が低下してしまう。その結果、膨張機における差圧が減り、熱回収率が悪化するという問題がある。
【0005】
そこで、本発明は、上記の課題に基づいてなされたものであり、その目的は、循環流路に空気などの不純ガスが存在しているか否かを検査することができる検査方法及び検査装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る検査方法は、作動媒体のランキンサイクルを利用した熱回収装置について、作動媒体の循環流路内に不純ガスが存在しているか否かを検査する検査方法である。前記循環流路は、蒸発器、膨張機、凝縮器及び作動媒体ポンプをこの順に接続する主回路と、前記膨張機を迂回するように前記主回路に接続されたバイパスラインと、を有し、前記循環流路のうち、前記主回路における前記作動媒体の流れ方向において前記蒸発器から前記凝縮器に至る部分と、前記バイパスラインとは、ガス状の作動媒体が存在する気化領域である。検査方法は、前記熱回収装置を停止した後、前記循環流路のうち気化した作動媒体が存在する気化領域に設けられた開閉弁を開放し、前記循環流路内の不純ガス濃度を計測する計測工程と、前記計測された不純ガス濃度が所定時間内に第1基準値以下になるか否かに基づいて、前記循環流路内に不純ガスが存在しているか否かを判断する判断工程と、を備える。
【0007】
本発明に係る検査方法によれば、計測工程において、熱回収装置を停止した後、循環流路の気化領域に設けられた開閉弁を開放すると、循環流路内の圧力と外部の圧力との差により、気化領域に存在している作動媒体が流れ出る。このとき、不純ガス濃度が所定時間内に第1基準値以下になるか否かに基づいて、作動媒体の循環流路内に不純ガスが存在するか否かが判断される。
【0008】
上記構成において、前記計測工程において前記計測された不純ガス濃度が前記第1基準値を超えていると判断された場合に、前記気化領域から前記循環流路内のガスを排出する排出工程と、前記排出を行いながら計測された不純ガス濃度が第2基準値以下になったことに基づいて、前記循環流路内のガスの排出を停止する停止工程と、を更に備えてもよい。
【0009】
この構成によれば、排出工程において計測された不純ガス濃度が第2基準値以下となった場合に、作動媒体の循環流路内のガスの排出を停止するので、不純ガスとともに排出される作動媒体を最小限に押えつつ、不純ガスを循環流路内の作動媒体から除去することができる。尚、第2基準値は、第1基準値と同一の値に設定されてもよく、異なる値に設定されていてもよい。
【0010】
本発明に係る検査方法は、作動媒体のランキンサイクルを利用した熱回収装置について、作動媒体の循環流路内に不純ガスが存在しているか否かを検査する検査方法であって、前記熱回収装置を停止した後、前記循環流路のうち気化した作動媒体が存在する気化領域に設けられた開閉弁を開放し、前記循環流路内の不純ガス濃度を計測する計測工程と、前記計測された不純ガス濃度が所定時間内に第1基準値以下になるか否かに基づいて、前記循環流路内に不純ガスが存在しているか否かを判断する判断工程と、前記計測工程において前記計測された不純ガス濃度が前記第1基準値を超えていると判断された場合に、前記気化領域から前記循環流路内のガスを排出する排出工程と、前記排出を行いながら計測された不純ガス濃度が第2基準値以下になったことに基づいて、前記循環流路内のガスの排出を停止する停止工程と、前記停止工程の後、前記開閉弁を閉じるとともに、前記熱回収装置の作動媒体ポンプを駆動して前記循環流路に作動媒体を循環させる試運転工程と、を更に備えている。前記試運転工程の後、前記作動媒体ポンプを停止するとともに前記開閉弁を開放し、前記循環流路内の不純ガス濃度を計測する計測工程と、前記計測された不純ガス濃度が所定時間内に第1基準値以下になるか否かに基づいて、前記循環流路内に不純ガスが存在しているか否かを判断する判断工程と、を更に実行する。
【0011】
本発明に係る検査方法によれば、停止工程の後、熱回収装置の作動媒体ポンプを駆動して循環流路に作動媒体を循環させる試運転工程が行われることにより、液状の作動媒体中に存在する不純ガスを、循環流路の気化領域において作動媒体から分離することができる。さらに、油に含まれる不純ガスや、排出工程において循環流路のいびつな形状部分に存在して除去しきれなかった不純ガスについても除去することができる。このため、循環流路内の不純ガスをより確実に除去することができる。さらに、試運転工程の後、計測工程と判断工程が更に行われるので、試運転工程によって循環流路内の不純ガスが除去できたか確認できる。
【0012】
上記構成において、前記計測工程において、前記開閉弁に接続されている外付配管を流れる作動媒体に含まれる不純ガスの不純ガス濃度を計測することによって前記循環流路内の不純ガス濃度を計測してもよい。前記排出工程において、前記外付配管から前記循環流路内のガスを排出してもよい。
【0013】
この構成によれば、循環流路内のガスの排出は、計測工程において不純ガス濃度の計測に利用される外付配管を通して行われるので、排出工程を行う際に、循環流路内のガスを排出するための別の流路を別途設ける必要がない。このため、循環流路内の不純ガスの排出作業が容易になる。
【0014】
本発明に係る検査方法は、作動媒体のランキンサイクルを利用した熱回収装置について、作動媒体の循環流路内に不純ガスが存在しているか否かを検査する検査方法であって、前記熱回収装置を停止した後、前記循環流路のうち気化した作動媒体が存在する気化領域に設けられた開閉弁を開放し、前記循環流路内の不純ガス濃度を計測する計測工程と、前記計測された不純ガス濃度が所定時間内に第1基準値以下になるか否かに基づいて、前記循環流路内に不純ガスが存在しているか否かを判断する判断工程と、前記計測工程において前記計測された不純ガス濃度が前記第1基準値を超えていると判断された場合に、前記気化領域から前記循環流路内のガスを排出する排出工程と、前記排出を行いながら計測された不純ガス濃度が第2基準値以下になったことに基づいて、前記循環流路内のガスの排出を停止する停止工程と、を備える。前記不純ガスは、作動媒体よりも比重が小さい。前記排出工程では、前記気化領域のうち重力方向における最も上側に位置する部位に設けられた前記開閉弁を通して前記循環流路内のガスを排出する。
【0015】
本発明に係る検査方法では、不純ガスの比重が作動媒体よりも小さいため、不純ガスは、作動媒体に対して上昇するので、開閉弁から排出されやすくなる。このため、不純ガスを効率よく作動媒体から除去することができる。
【0016】
本発明に係る検査装置は、上記検査方法に用いられる検査装置である。検査装置は、前記開閉弁に接続される外付配管と、前記外付配管に取り付けられ、前記外付配管を流れる作動媒体に含まれる不純ガスの不純ガス濃度を計測する不純ガス濃度計と、を備える。
【0017】
本発明に係る検査装置よれば、気化領域から開閉弁を通して流出する作動媒体に含まれる不純ガスの不純ガス濃度を不純ガス濃度計によって計測することができるので、作動媒体の循環流路内に不純ガスが存在しているか否か検査することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、作動媒体の循環流路内に不純ガスが存在しているか否か検査することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本発明の第1実施形態に係る検査方法に使用される検査装置の使用状態を示す図である。
【
図2】本発明の第1実施形態に係る検査装置が使用される熱回収装置の膨張機と凝縮器と作動媒体ポンプにおける重力方向の配置関係を示す簡略図である。
【
図3】本発明の第1実施形態に係る検査装置が使用される熱回収装置の循環流路に安全弁を取り付けた状態を示す図である。
【
図4】本発明の第1実施形態に係る検査装置が使用される熱回収装置の循環流路に圧力計を取り付けた状態を示す図である。
【
図5】本発明の第1実施形態に係る検査装置が使用される熱回収装置の循環流路に作動媒体が充填される状態を示す図である。
【
図6】本発明の第1実施形態に係る検査装置が使用される熱回収装置の油分離器において油に溶け込んでいた不純ガスが循環流路内に出てくる状態を示す図である。
【
図7】本発明の第1実施形態に係る検査装置の制御装置における処理フローを示す図である。
【
図8】本発明の第2実施形態に係る検査方法に使用される検査装置の使用状態を示す図である。
【
図9】本発明の第2実施形態に係る検査装置の制御装置における処理フローを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の各実施形態について、図面を参照しながら説明する。但し、以下で参照する各図は、説明の便宜上、本発明の各実施形態に係る検査方法、および、その検査方法に使用される検査装置を説明するために必要となる主要な構成要素を簡略化して示したものである。したがって、本発明の各実施形態に係る検査方法および検査装置は、本明細書が参照する各図に示されていない任意の構成要素を備え得る。
【0021】
(第1実施形態)
以下、
図1を参照しながら、本発明の第1実施形態の検査方法および検査装置について説明する。
【0022】
検査装置1は、作動媒体のランキンサイクルを利用して排熱などの熱を発電などに利用する熱回収装置10において、作動媒体の循環流路内に不純ガスが存在しているか否かを検査するためのものである。排熱としては、船舶用エンジンへ供給する過給空気、エンジンの排熱、火力発電所、焼却施設、工場等の排熱が挙げられる。
【0023】
熱回収装置10は、
図1に示すように、蒸発器11と、油分離器12と、膨張機13と、動力回収機14と、凝縮器15と、作動媒体ポンプPと、作動媒体が流れる循環流路17と、を備えている。循環流路17には、安全弁18や圧力計19がそれぞれバルブ30、35を介して接続されている。また、循環流路17には、作動媒体を充填するためのバルブ36が接続されている。尚、循環流路17には、温度センサなどの計器類が更に設けられてもよい。
【0024】
作動媒体としては、R245faやヒドロフルオロオレフィン(HFO)等の水よりも低沸点の有機流体を用いることができる。不純ガスは、作動媒体以外のガスであって、作動媒体よりも比重が小さいものである。不純ガスとしては、例えば、空気を挙げることができる。
【0025】
循環流路17は、蒸発器11、油分離器12、膨張機13、凝縮器15及び作動媒体ポンプPをこの順に接続する主回路17aと、膨張機13を迂回するように主回路17aに接続されたバイパスライン17bと、を有する。バイパスライン17bは、主回路17aにおける膨張機13と蒸発器11との間の部位と膨張機13と凝縮器15との間の部位とを接続している。
【0026】
循環流路17のうち、蒸発器11において気化した作動媒体が存在する領域を気化領域20と称し、凝縮器15において液化した作動媒体が存在する領域を液化領域33と称する。すなわち、循環流路17のうち、主回路17aにおける作動媒体の流れ方向において蒸発器11から凝縮器15に至る部分と、バイパスライン17bとには、ガス状の作動媒体が存在するため、この部分が気化領域20となる。液化領域33は、作動媒体の流れ方向において凝縮器15から蒸発器11に至る部分である。
【0027】
蒸発器11は、主回路17aを流れる作動媒体と加熱媒体とを熱交換させることによって作動媒体を蒸発させる。
【0028】
油分離器12は、主回路17aのうち蒸発器11の下流側の部位に設けられている。油分離器12は、蒸発器11から流出した作動媒体に含まれる油を分離する。尚、油分離器12は、省略されてもよい。
【0029】
膨張機13は、主回路17aのうち油分離器12の下流側の部位に設けられている。膨張機13は、蒸発器11で蒸発した気相の作動媒体を膨張させる。本実施形態では、膨張機13として、気相の作動媒体の膨張エネルギーにより回転駆動されるロータを有する容積式のスクリュ膨張機が用いられている。膨張機13は、
図2に示すように、台板41に置かれている。蒸発器11は、重力方向において膨張機13の上方に配置されている。
【0030】
動力回収機14は、膨張機13に接続されている。動力回収機14は、前記ロータに接続されて当該ロータとともに回転する回転軸を有し、この回転軸の回転により動力を回収する。本実施形態では、動力回収機14として発電機が用いられている。なお、動力回収機14として、圧縮機等が用いられてもよい。
【0031】
凝縮器15は、主回路17aのうち膨張機13の下流側の部位に設けられている。凝縮器15は、膨張機13から流出した作動媒体と冷却媒体(冷却水等)とを熱交換させることによって作動媒体を凝縮させる。凝縮器15は、台板41に置かれ、重力方向において膨張機13と同じ高さに配置されている(
図2参照)。尚、凝縮器15は、重力方向において膨張機13よりも低い位置に配置されてもよい。
【0032】
作動媒体ポンプPは、主回路17aにおける凝縮器15の下流側における凝縮器15と蒸発器11との間の部位に設けられている。作動媒体ポンプPは、凝縮器15から流出した液相の作動媒体を加圧して蒸発器11に送る。作動媒体ポンプPは、後述の制御装置23からの駆動信号を受信したときに駆動を開始し、停止信号を受信したときに駆動を停止するように構成されている。作動媒体ポンプPは、主回路17aにおいて重力方向における最も低い位置に配置されている(
図2参照)。
【0033】
バイパスライン17bは、
図2に示すように、重力方向において主回路17aの上方に配置されている。すなわち、バイパスライン17bは、熱回収装置10における重力方向において最も高い位置に配置されている。尚、バイパスライン17bは、重力方向において膨張機13の下方に配置されてもよく、また省略されてもよい。
【0034】
バイパスライン17bには、流路を開閉するためのバイパス弁V2が設けられている。バイパス弁V2を開放することにより、蒸発器11にて蒸発した作動媒体は、膨張機13を迂回して凝縮器15へと送られる。これにより、主回路17aにおける膨張機13の上流側と下流側との差圧を小さくすることができる。
【0035】
安全弁18は、
図1、3に示すように、主回路17aにおける油分離器12と膨張機13との間に接続されたバルブ30に接続されている。安全弁18は、循環流路17における作動媒体の圧力が異常に上昇したときに開放される。安全弁18が開放されることにより、循環流路17内の圧力が異常に増大してしまうことを防止している。バルブ30は、安全弁18の保護のために、循環流路17に作動媒体を封入する際、循環流路17内の空気を取り除くため真空ポンプにより真空引きが行われた後に開けられる。
【0036】
圧力計19は、
図1、4に示すように、主回路17aにおける油分離器12と膨張機13との間に接続されたバルブ35に接続されている。バルブ35は、圧力計19の保護のために、真空引きの後に開けられる。
【0037】
バルブ36には、循環流路17に作動媒体を封入する際に、
図5に示すように、作動媒体を充填したボンベ40の継手29に接続されたホース28が接続される。
【0038】
上記熱回収装置10では、循環流路17に作動媒体や潤滑油を封入する際に、循環流路17に空気が混入することがある。例えば、循環流路17に作動媒体を封入する際には、バルブ36に接続されたホース28や継手29に存在している空気が循環流路17に混入することがある(
図5参照)。また、循環流路17に圧力計19や安全弁18などを接続する際においても、安全弁18におけるバルブ30への接続部分18aや圧力計19におけるバルブ35への接続部分19aに残存している空気がバルブ30、35を開けたときに循環流路17に混入することがある(
図3、4参照)。さらに、
図6に示すように、油分離器12において油に溶け込んでいた不純ガスが循環流路17内に出てくる可能性がある。
【0039】
検査装置1は、これらの不純ガスが循環流路17に存在しているか否かを検査する際に、熱回収装置10に設置される。なお、熱回収装置10が動力回収を行っている間、検査装置1は熱回収装置10から取り外されていてもよい。検査装置1は、バイパスライン17bに接続された開閉弁V1と、開閉弁V1に接続される外付配管21と、外付配管21に取り付けられた不純ガス濃度計22と、開閉弁V1および作動媒体ポンプPを制御する制御装置23と、を備える。
【0040】
開閉弁V1は、循環流路17に混入した不純ガスを循環流路17の気化領域20から排出するためのものであり、バイパスライン17bにおいて接続されている。尚、開閉弁V1は、バイパスライン17bではなく、主回路17aにおける作動媒体の流れ方向において蒸発器11から凝縮器15に至る部分に接続されてもよい。開閉弁V1は、制御装置23からの後述の開信号を受信したときに開き、閉信号を受信したときに閉じるように構成されている。
【0041】
外付配管21は、循環流路17の気化領域20にある不純ガスを流通させるものである。外付配管21の先端は、開放している。このため、外付配管21を通して気化領域20にある不純ガスを排出させることができる。
【0042】
不純ガス濃度計22は、気化領域20から外付配管21に流れ出る作動媒体に含まれる不純ガスの不純ガス濃度を計測する。不純ガス濃度計22は、計測された不純ガス濃度を示す信号を制御装置23に送信するように構成されている。不純ガス濃度計22としては、例えば、センサにより構成される酸素濃度計や窒素濃度計を使用することができる。本実施形態では、酸素濃度計が使用される。
【0043】
制御装置23は、基準値判断部24と、制御部25と、を有する。制御装置23は、図略のCPU、ROM、RAM等からなるMPU等を備えており、ROMに記憶されたプログラムを実行することにより、基準値判断部24と制御部25の機能を実現する。
【0044】
基準値判断部24は、不純ガス濃度計22から受信した信号が示す不純ガス濃度と2つの基準値とを比較し、計測された不純ガス濃度が基準値以下であるか否かを判断する。
【0045】
第1基準値K1は、不純ガス濃度計22から受信した信号が示す不純ガス濃度が、所定時間内に凝縮器15や蒸発器11における伝熱性能に影響を与えない濃度以下になるか否かを判断するために後述の判断工程において用いられる。
【0046】
所定時間は、循環流路17の気化領域20に存在する作動媒体の体積や圧力に応じて適宜設定することができる。所定時間としては、例えば、1分に設定することができる。
【0047】
第2基準値K2は、後述の排出工程において用いられる。第2基準値K2は、第1基準値K1よりも低い値に設定されてもよく、同じ値に設定されてもよい。本実施形態では、第1基準値K1と第2基準値K2は、酸素ガスの体積濃度として、例えば、0.2%に設定される。
【0048】
制御部25は、不純ガス濃度計22によって計測された不純ガス濃度が、所定時間内に第1基準値K1以下になったと基準値判断部24が判断したときに、開閉弁V1を閉じるための閉信号を開閉弁V1に送信する。同時に、制御部25は、バイパス弁V2を閉じるための閉信号をバイパス弁V2に送信する。制御部25は、不純ガス濃度が第2基準値K2以下であると基準値判断部24が判断したときに、開閉弁V1を閉じるための閉信号を開閉弁V1に送信する。同時に、制御部25は、バイパス弁V2を閉じるための閉信号を送信する。また、制御部25は、不純ガス濃度が第2基準値K2以下であると判断されて開閉弁V1とバイパス弁V2を閉じた後、作動媒体ポンプPを動作させるための駆動信号を作動媒体ポンプPに送信して作動媒体ポンプPを駆動する。
【0049】
ここで、上記のように構成された検査装置1を用いて、循環流路17に不純ガスが存在しているか否かを検査する検査方法について、
図7を参照しながら説明する。当該検査は、熱回収装置10に作動媒体を充填した後に実施される。ただし、当該検査は、作動媒体を充填し、熱回収装置10を試運転させた後に実施されてもよい。また、不純ガスが混入する可能性がある時期に、当該検査を適宜実施してもよい。
【0050】
まず、バイパスライン17bに接続されている開閉弁V1に外付配管21を接続する準備工程が行われる。このとき、開閉弁V1とバイパス弁V2は、初期状態として閉じられた状態に設定されている。尚、外付配管21は、予め開閉弁V1に接続されていてもよい。この場合には、準備工程は省略される。
【0051】
準備工程が終了すると、まず、循環流路17の気化領域20に存在する不純ガスの不純ガス濃度を計測する計測工程が行われる。
【0052】
計測工程では、まず、制御部25は、開閉弁V1を開く開信号を開閉弁V1に送信して開閉弁V1を開くとともに、バイパス弁V2を開く開信号をバイパス弁V2に送信してバイパス弁V2を開く(ステップS1)。これにより、気化領域20のうち主回路17aに存在する作動媒体と不純ガスは、気化領域20のうち主回路17a内の圧力と外部の圧力との差により、バイパスライン17bと開閉弁V1を通して外付配管21に流れ出て気化領域20から排出される。このとき、作動媒体よりも比重が小さい不純ガスは、作動媒体に対して上昇するので、気化領域20のうち最も高い位置に接続された開閉弁V1を通して作動媒体よりも排出されやすい。さらに、外付配管21を流れる不純ガスの濃度が不純ガス濃度計22によって計測され、計測された不純ガス濃度を示す信号が制御装置23に送信される。
【0053】
基準値判断部24は、不純ガス濃度計22から信号を受信すると、信号に基づいて循環流路17内に不純ガスが存在しているか否かを判断する判断工程を行う。判断工程において、基準値判断部24は、開閉弁V1が開かれた後の所定時間内に、計測された不純ガス濃度が第1基準値K1(例えば、0.2%体積濃度)以下になったか否かを判断する(ステップS2)。
【0054】
ステップS2において不純ガス濃度が第1基準値K1以下になったと判断された場合には(Yes)、制御部25は、開閉弁V1に閉信号を送信して開閉弁V1を閉じるとともに、バイパス弁V2に閉信号を送信してバイパス弁V2を閉じる終了工程を行う(ステップ3)。終了工程では、循環流路17内の不純ガスは少なく問題ないため、作動媒体と不純ガスの排出が停止されて検査が終了される。尚、終了工程の後に、循環流路17に作動媒体を再充填する再充填工程が行われてもよい。
【0055】
ステップS2において所定時間経過したときに不純ガス濃度が第1基準値K1を超えていると判断された場合には(No)、不純ガス濃度が第2基準値K2(例えば、0.2%体積濃度)以下になるまで作動媒体と不純ガスの排出を行う排出工程が行われる。排出工程では、まず、ステップS1において開閉弁V1とバイパス弁V2が開かれた状態が維持され、循環流路17の気化領域20に存在する作動媒体と不純ガスの排出が行われる(ステップS4)。次いで、不純ガス濃度計22から受信した信号に基づいて不純ガス濃度が第2基準値K2以下になったか否かを基準値判断部24が判断する(ステップS5)。
【0056】
ステップS5において不純ガス濃度が第2基準値K2を超えていると判断された場合には(No)、処理がステップS4に戻され、作動媒体と不純ガスの排出が継続される。
【0057】
ステップS5において不純ガス濃度が第2基準値K2以下であると判断された場合には(Yes)、作動媒体と不純ガスの排出を停止する停止工程が行われる。停止工程では、制御部25は、開閉弁V1に閉信号を送信して開閉弁V1を閉じるとともに、バイパス弁V2に閉信号を送信してバイパス弁V2を閉じる(ステップS6)。尚、排出工程と停止工程は、省略されてもよい。この場合、ステップS2において所定時間経過したときに不純ガス濃度が第1基準値K1を超えていると判断された場合には(No)、制御部25は、開閉弁V1とバイパス弁V2を閉じるとともに、報知やランプの点灯などによって作業者に不純ガス濃度が第1基準値K1を超えていることが知らされるように構成される。
【0058】
停止工程が終了すると、循環流路17内の作動媒体を循環させる試運転工程が行われる。試運転工程では、制御部25は、作動媒体ポンプPに駆動信号を送信して作動媒体ポンプPを駆動する(ステップS7)。作動媒体ポンプPを駆動し、作動媒体が循環流路17を循環する。これにより、液状の作動媒体中に存在する不純ガスを分離することができる。分離された不純ガスは、気化領域20に溜まる。尚、試運転工程は、省略されてもよい。この場合には、停止工程において処理が終了される。
【0059】
試運転工程が終了すると、処理がステップS1に戻され、作動媒体ポンプPが停止された後、開閉弁V1とパイパス弁26が開かれる。その後、ステップS2において循環流路17内に不純ガスが存在しているか否かが再度判断される。ステップS2において不純ガス濃度が所定時間内に第1基準値K1以下になったと判断された場合には、ステップS3において終了工程が実行され、ステップS2において不純ガス濃度が所定時間経過したときに第1基準値K1を超えていると判断された場合には、排出工程と停止工程と試運転工程と計測工程と判断工程とが、循環流路17内の不純ガス濃度が第1基準値K1以下になるまで順次繰り返し行われる。
【0060】
上記検査方法では、計測工程において、熱回収装置10の作動媒体ポンプPを停止した後、循環流路17の気化領域20に設けられた開閉弁V1とバイパス弁V2を開放すると(ステップS1)、気化領域20のうち主回路17a内の圧力と外部の圧力との差により、気化領域20のうち主回路17aに存在している作動媒体と不純ガスが流れ出る。このとき、不純ガス濃度が所定時間内に第1基準値K1以下になるか否かに基づいて、作動媒体の循環流路17内に不純ガスが存在するか否かが判断される(ステップS2)。このため、循環流路17内に空気などの不純ガスが存在しているか否かを検査することができる。
【0061】
上記検査方法では、排出工程において計測された不純ガス濃度が第2基準値K2以下となった場合に、循環流路17内の作動媒体と不純ガスの排出を停止するので(ステップS6)、不純ガスとともに排出される作動媒体を最小限に押えつつ、不純ガスを循環流路17内の作動媒体から除去することができる。
【0062】
上記検査方法では、循環流路17内の作動媒体と不純ガスの排出を停止する停止工程の後(ステップS6)、作動媒体ポンプPを駆動して循環流路17に作動媒体を循環させる試運転工程が行われる(ステップS7)。これにより、液状の作動媒体中に存在する不純ガスを、循環流路17の気化領域20において作動媒体から分離することができる。さらに、油に含まれる不純ガスや、排出工程において循環流路17のいびつな形状部分に存在して除去しきれなかった不純ガスについても除去することができる。このため、循環流路17内の不純ガスをより確実に除去することができる。さらに、試運転工程の後、計測工程と判断工程が更に行われるので(ステップS1、ステップS2)、試運転工程によって循環流路17内の不純ガスが除去できたか確認できる。
【0063】
上記検査装置1では、循環流路17内の作動媒体と不純ガスの排出は、計測工程において不純ガス濃度の計測に利用される外付配管21を通して行われるので、排出工程を行う際に、循環流路17内のガスを排出するための別の流路を別途設ける必要がない。このため、循環流路17内の不純ガスの排出作業が容易である。
【0064】
上記検査方法では、不純ガスの比重が作動媒体よりも小さいため、不純ガスは、作動媒体に対して上昇するので、循環流路17の気化領域20のうち最も高い位置に配置された開閉弁V1から排出されやすい。このため、不純ガスを効率よく作動媒体から除去することができる。
【0065】
上記検査装置1では、気化領域20から開閉弁V1を通して流出する作動媒体に含まれる不純ガスの濃度を不純ガス濃度計22によって計測することができるので、作動媒体の循環流路17内に不純ガスが存在しているか否か検査することができる。
【0066】
(第2実施形態)
以下、本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態において第1実施形態と対応する要素は、第1実施形態と同様の符号を付して、その説明を省略する。
【0067】
第2実施形態の検査装置31は、
図8に示すように、開閉弁V1とは別に設けられた排出弁V3を通して循環流路17の気化領域20から不純ガスが排出される点において第1実施形態と相違している。
【0068】
具体的に、第2実施形態の検査装置31は、第1実施形態と同様に、開閉弁V1と外付配管21と不純ガス濃度計22と制御装置23とを備える。さらに、検査装置31は、バイパスライン17bに接続された排出弁V3を備える。なお、排出弁V3の下流に配管が設けられていてもよい。
【0069】
制御装置23は、基準値判断部24と制御部25に加え、排出弁調整部34を備える。排出弁調整部34は、所定時間経過したときの不純ガス濃度が第1基準値K1(例えば、0.2%体積濃度)を超えていると基準値判断部24が判断工程において判断すると、排出弁V3に開信号を送信して排出弁V3を開く。排出弁調整部34は、不純ガス濃度が第2基準値K2(例えば、0.2%体積濃度)以下になったと基準値判断部24が排出工程において判断したときに、排出弁V3に閉信号を送信して排出弁V3を閉じる。
【0070】
以下、第2実施形態の検査装置31を用いて、循環流路17に不純ガスが存在しているか否かを検査する検査方法について
図9を参照しながら説明する。第1実施形態と同様のステップについては第1実施形態と同様の符号を付してその説明を省略する。
【0071】
ステップS1において、作動媒体ポンプPが停止された後、バイパス弁V2と開閉弁V1が開かれると、気化領域20のうち主回路17aに存在する作動媒体と不純ガスは、気化領域20のうち主回路17a内の圧力とバイパス弁V2及び外付配管21内の圧力との差により、バイパス弁V2と開閉弁V1を通して外付配管21に流れ出る。
【0072】
ステップS2において所定時間経過したときの不純ガス濃度が第1基準値K1を超えていると判断された場合には(No)、不純ガス濃度が第2基準値K2以下になるまで作動媒体と不純ガスの排出を行う排出工程が行われる。排出工程では、排出弁調整部34が排出弁V3に開信号を送信して排出弁V3を開くことにより、循環流路17の気化領域20に存在する作動媒体と不純ガスの排出を開始する(ステップS8)。このとき、開閉弁V1は、開けられたままである。
【0073】
ステップS5において、不純ガス濃度が第2基準値K2以下であると判断された場合には(Yes)、排出弁調整部34が排出弁V3に閉信号を送信して排出弁V3を閉じる(ステップS9)。
【0074】
ステップS5において、不純ガス濃度が第2基準値K2を超えていると判断された場合には(No)、処理がステップS8に戻され、作動媒体と不純ガスの排出が継続される。
【0075】
(第2実施形態の変形例)
第2実施形態の検査装置31では、排出弁V3は、バイパスライン17に接続されたが、主回路17aにおける作動媒体の流れ方向において蒸発器11から凝縮器15に至る部分に接続されてもよい。
【0076】
今回開示された実施形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと解されるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなくて特許請求の範囲により示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。たとえば、
図1の検査装置1では、作業者が不純ガス濃度計22の値を確認し、開閉弁V1の開閉作業を行ってもよい。
図8の開閉弁V1および排出弁V3についても同様に作業者が開閉作業を行ってもよい。
【符号の説明】
【0077】
1 検査装置
10 熱回収装置
17 循環流路
20 気化領域
21 外付配管
22 不純ガス濃度計
K1 第1基準値
K2 第2基準値
P 作動媒体ポンプ
V1 開閉弁