(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-08
(45)【発行日】2023-02-16
(54)【発明の名称】コンバイン
(51)【国際特許分類】
A01D 67/00 20060101AFI20230209BHJP
A01D 41/02 20060101ALI20230209BHJP
【FI】
A01D67/00 G
A01D41/02 D
(21)【出願番号】P 2021106655
(22)【出願日】2021-06-28
【審査請求日】2021-08-31
(73)【特許権者】
【識別番号】000000125
【氏名又は名称】井関農機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002321
【氏名又は名称】弁理士法人永井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】奥村 和哉
(72)【発明者】
【氏名】五島 一実
(72)【発明者】
【氏名】板山 真
(72)【発明者】
【氏名】西崎 宏
【審査官】櫻井 健太
(56)【参考文献】
【文献】特開平11-018557(JP,A)
【文献】特開2011-000021(JP,A)
【文献】特開2017-175950(JP,A)
【文献】特開2016-202060(JP,A)
【文献】特開2002-079960(JP,A)
【文献】特開2002-362437(JP,A)
【文献】特開2011-087494(JP,A)
【文献】特開2019-010018(JP,A)
【文献】特開2013-021974(JP,A)
【文献】特開2006-230353(JP,A)
【文献】実開平07-030602(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01D 41/00 - 41/16
A01D 47/00
A01D 67/00 - 69/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
機体フレーム(1)の下側に走行装置(2)を設け、該機体フレーム(1)の前側に圃場の穀稈を刈取る刈取装置(3)を設け、該刈取装置(3)の後方左側に穀稈を脱穀する脱穀装置(4)を設け、前記刈取装置(3)の後方右側に操縦者が搭乗する操縦部(5)を設けたコンバインにおいて、
前記操縦部(5)の操縦席(30)の前側にフロントパネル(31)を設け、該操縦席(30)の左側にサイドパネル(40)を設け、
前記サイドパネル(40)のサイドパネル部(41)に、前記走行装置(2)の走行速度の増減速を行う変速レバー(44)を設け、
前記サイドパネル(40)の制御パネル部(42)に、前記刈取装置(3)の駆動状態を制御する制御スイッチ(42A)を設け、
正面視において、前記操縦部(5)のフレーム(10)におけるフロアを装着する補強部材(15)よりも上側に位置する上側部位の左部を、該補強部材(15)よりも左側に延出して形成し、前記操縦部(5)の左壁(19)を、前記フレーム(10)の左側フレーム(11)の下端部から上方に延在する第1部位(19A)と、該第1部位(19A)の上端部から左側上方に延在する第2部位(19B)と、該第2部位(19B)の上端部から上方に延在する第3部位(19C)で形成して、前記第3部位(19C)の下端部を、前記フロントパネル(31)よりも下方に位置させ、
前記第3部位(19C)の
操縦席(30)側の内面に電装品(52)を収納する収納ケース(50)を設け、該収納ケース(50)の上側に、前記制御パネル部(42)を配置し、
前記収納ケース(50)を、前記電装品(52)を装着する配電プレート(51)と、前記電装品(52)を覆う保護カバー(54)で形成し、
前記配電プレート(51)に、前記電装品(52)のヒューズ(52A)と、小型リレー(52B)と、該小型リレー(52B)よりも大型の大型リレー(52C)を前側から順に設け、
前記保護カバー(54)の下部に開口部を形成し、前記保護カバー(54)を
、前記ヒューズ(52A)を覆う第1カバー(54A)と、前記小型リレー(52B)を覆う第2カバー(54B)と、前記大型リレー(52C)を覆う第3カバー(54C)に前後方向に3分割して形成し
、
背面視において、前記制御パネル部(42)をサイドパネル部(41)の左部から左側上方に向けて延在させ、前記制御パネル部(42)とサイドパネル部(41)の交差角度を135度に形成したことを特徴とするコンバイン。
【請求項2】
前記サイドパネル(40)の前方に走行装置(2)の走行速度を表示するモニタ(35)を設けた請求項1記載のコンバイン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、刈取装置の後方に操縦部を設けたコンバインに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、操縦部のフロントパネルのフ中央部にエンジンの出力回転の回転速度等を表示するモニタが設け、モニタの左側に刈取装置を操作する多数の刈取制御スイッチが設け、モニタの右側に刈取装置の昇降を行う操作レバーを設ける手段が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1の手段では、フロントパネルの前後方向の間隔が長くなり、操縦者から刈取装置の前方に植立された穀稈を視認しづらくなり、刈取装置を穀稈の条にア容易に合わすことができなくなる恐れがあった。
【0005】
そこで、本発明は、操縦者から刈取装置の前方に植立された穀稈を容易に視認することができ、刈取装置を穀稈に容易に条合わせすることができるコンバインを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決した本発明は次のとおりである。
すなわち、請求項1記載の発明は、機体フレーム(1)の下側に走行装置(2)を設け、該機体フレーム(1)の前側に圃場の穀稈を刈取る刈取装置(3)を設け、該刈取装置(3)の後方左側に穀稈を脱穀する脱穀装置(4)を設け、前記刈取装置(3)の後方右側に操縦者が搭乗する操縦部(5)を設けたコンバインにおいて、
前記操縦部(5)の操縦席(30)の前側にフロントパネル(31)を設け、該操縦席(30)の左側にサイドパネル(40)を設け、前記サイドパネル(40)のサイドパネル部(41)に、前記走行装置(2)の走行速度の増減速を行う変速レバー(44)を設け、前記サイドパネル(40)の制御パネル部(42)に、前記刈取装置(3)の駆動状態を制御する制御スイッチ(42A)を設け、正面視において、前記操縦部(5)のフレーム(10)におけるフロアを装着する補強部材(15)よりも上側に位置する上側部位の左部を、該補強部材(15)よりも左側に延出して形成し、前記操縦部(5)の左壁(19)を、前記フレーム(10)の左側フレーム(11)の下端部から上方に延在する第1部位(19A)と、該第1部位(19A)の上端部から左側上方に延在する第2部位(19B)と、該第2部位(19B)の上端部から上方に延在する第3部位(19C)で形成して、前記第3部位(19C)の下端部を、前記フロントパネル(31)よりも下方に位置させ、前記第3部位(19C)の操縦席(30)側の内面に電装品(52)を収納する収納ケース(50)を設け、該収納ケース(50)の上側に、前記制御パネル部(42)を配置し、前記収納ケース(50)を、前記電装品(52)を装着する配電プレート(51)と、前記電装品(52)を覆う保護カバー(54)で形成し、前記配電プレート(51)に、前記電装品(52)のヒューズ(52A)と、小型リレー(52B)と、該小型リレー(52B)よりも大型の大型リレー(52C)を前側から順に設け、前記保護カバー(54)の下部に開口部を形成し、前記保護カバー(54)を、前記ヒューズ(52A)を覆う第1カバー(54A)と、前記小型リレー(52B)を覆う第2カバー(54B)と、前記大型リレー(52C)を覆う第3カバー(54C)に前後方向に3分割して形成し、背面視において、前記制御パネル部(42)をサイドパネル部(41)の左部から左側上方に向けて延在させ、前記制御パネル部(42)とサイドパネル部(41)の交差角度を135度に形成したことを特徴とするコンバインである。
【0007】
請求項2記載の発明は、前記サイドパネル(40)の前方に走行装置(2)の走行速度を表示するモニタ(35)を設けた請求項1記載のコンバインである。
【0008】
【0009】
【0010】
【0011】
【発明の効果】
【0012】
請求項1記載の発明によれば、操縦部(5)の操縦席(30)の前側にフロントパネル(31)を設け、操縦席(30)の左側にサイドパネル(40)を設け、サイドパネル(40)のサイドパネル部(41)に、走行装置(2)の走行速度の増減速を行う変速レバー(44)を設け、サイドパネル(40)の制御パネル部(42)に、刈取装置(3)の駆動状態を制御する制御スイッチ(42A)を設け、正面視において、操縦部(5)のフレーム(10)におけるフロアを装着する補強部材(15)よりも上側に位置する上側部位の左部を、補強部材(15)よりも左側に延出して形成し、操縦部(5)の左壁(19)を、フレーム(10)の左側フレーム(11)の下端部から上方に延在する第1部位(19A)と、第1部位(19A)の上端部から左側上方に延在する第2部位(19B)と、第2部位(19B)の上端部から上方に延在する第3部位(19C)で形成して、第3部位(19C)の下端部を、フロントパネル(31)よりも下方に位置させ、第3部位(19C)の操縦席(30)側の内面に電装品(52)を収納する収納ケース(50)を設け、収納ケース(50)の上側に、制御パネル部(42)を配置し、収納ケース(50)を、電装品(52)を装着する配電プレート(51)と、電装品(52)を覆う保護カバー(54)で形成し、配電プレート(51)に、電装品(52)のヒューズ(52A)と、小型リレー(52B)と、小型リレー(52B)よりも大型の大型リレー(52C)を前側から順に設け、保護カバー(54)の下部に開口部を形成し、保護カバー(54)を、ヒューズ(52A)を覆う第1カバー(54A)と、小型リレー(52B)を覆う第2カバー(54B)と、大型リレー(52C)を覆う第3カバー(54C)に前後方向に3分割して形成し、背面視において、制御パネル部(42)をサイドパネル部(41)の左部から左側上方に向けて延在させ、制御パネル部(42)とサイドパネル部(41)の交差角度を135度に形成したので、フロントパネル(31)の前後方向の間隔を狭く形成して、操縦者から刈取装置(3)の前方の穀稈を容易に視認することができ、刈取装置(3)の分草体を穀稈の条に容易に合わせで刈取作業を行うことができ、制御パネル部(42)の下側に形成された空間に、電装品(52)を収納する収納ケース(50)を設けることができる。
また、電装品(52)にエアクリーナ等から排出される排出される粉塵が堆積するのを防止でき、電源供給ラインの配策も容易に行うことができる。
さらに、収納ケース(50)内に侵入してきた排藁等を開口部を介して外部に排出することができ、作動不良になった電装品(52)を覆うカバーを取外して、例えば、ヒューズが作動不良に陥った場合には、ヒューズを覆うバーの部位を取外してヒューズの交換作業を行なうことができ、交換作業の負担を軽減することができる。
操縦者は、制御パネル部(42)に設けられた制御スイッチ(42A)を操作して刈取装置(3)の刈取高さ等を容易に制御することができ、制御パネル部(42)の左側への延出を抑制することもできる。
【0013】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明による効果に加えて、サイドパネル(40)の前方に走行装置(2)の走行速度を表示するモニタ(35)を設けたので、フロントパネル(31)の前後方向の間隔をより狭く形成することができる。
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図3】右側前方から視た操縦部を形成するフレームの斜視図である。
【
図5】操縦部を形成するフレームの左側面図である。
【
図6】操縦部を形成するフレームの右側面図である。
【
図13】右側前方から視たサイドプレートに装着された電装品の斜視図である。
【
図14】右側前方から視た電装品の保護カバーの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1,2に示すように、コンバインは、機体フレーム1の下側に土壌面を走行する左右一対のクローラからなる走行装置2が設けられ、機体フレーム1の前側に圃場の穀稈を刈取る刈取装置3が設けられ、刈取装置3の後方左側に刈取られた穀稈を脱穀・選別処理する脱穀装置4が設けられ、刈取装置3の後方右側に操縦者が搭乗する操縦部5が設けられている。
【0020】
操縦部5の下側にはエンジンを搭載するエンジンルーム6が設けられ、操縦部5の後側には脱穀・選別処理された穀粒を貯留するグレンタンク7が設けられ、グレンタンク7の後側に穀粒を外部に排出する上下方向に延在する揚穀部と前後方向に延在する横排出からなる排出オーガ8が設けられている。
【0021】
図3に示すように、操縦部5のフレーム10は、左側フレーム11と、右側フレーム12と、左側フレーム11と右側フレーム12を連結する左右方向に延在する複数の連結フレーム13から形成されている。
【0022】
フレーム10における前側下部には、カバーステップ14が固定され、カバーステップ14の右側開口部には、操縦者が昇降するためのステップ(図示省略)が装着される。また、フレーム10における前側下部に設けられた連結フレーム13には、矩形状の補強部材15が固定され、補強部材15の開口部には、操縦者が搭乗するフロア(図示省略)が装着される。
【0023】
フレーム10における後側には、操縦部5とエンジンルーム6を区画する区画部材16が設けられている。また、区画部材16の前部には、操縦者が着座する操縦席30が装着される上下方向に延在する挿入孔を有する支持部材17が設けられ、区画部材16における前側左部には、区画部材16を上方に折り曲げて左側と下側が開放の凸部18が形成されている。これにより、エンジンから排気される排気ガス中に含まれる不純物を浄化する排気浄化装置(DPF)の前部を凸部18に入り込ませて配置することができる。
【0024】
図4に示すように、フレーム10におけるカバーステップ14よりも上側に位置する上側部位の左部は、カバーステップ14の左部よりも左側に延出して形成されている。これにより、後述するサイドパネル40の制御パネル部42を左上方に延在して形成することができ、制御パネル部42の下側に形成された空間に、電装品52を収納する収納ケース50を設けることができる。
【0025】
左側フレーム11は、下端部から上方に向かって延在させた後に右側に向かって湾曲させ、湾曲させた後に左側上方に延在させ後に上側に向かって湾曲させ、湾曲させ後に上方に向かって延在させて形成されている。また、右側フレーム12は、下端部から上方に向かって延在させて形成されている。
【0026】
左側フレーム11には、板状の左壁19が設けられ、左壁19は、左側フレーム11の下部に沿って下端部から上方に向かって延在する部位19Aと、部位19Aの上端部から左側上方に延在する部位19Bと、部位19Bの上端部から上方に延在する部位19Cから形成されている。また、部位19Cの上部に形成された矩形状の開口部には窓(図示省略)が設けられている。
【0027】
左壁19における部位19Aと、部位19Bと、部位19Cの下部に対向する部位には、下端部から左側上方に向かって延在する板状のカバー部材20が設けられている
【0028】
右側フレーム12には、板状の右壁21が設けられ、右壁21の上部に形成された矩形状の開口部には窓(図示省略)が設けられている。
【0029】
図5,6に示すように、区画部材16は、下端部から上方に向かって延在する部位16Aと、部位16Aの上端部から後側上方に向かって延在する部位16Bと、部位16Bの上端部から緩やかに後側上方に向かって延在する部位16Cと、部位16Cの上端部から上方に向かって延在する部位16Dと、部位16Dの上端部から後側上方に向かって延在する部位16Eから形成されている。なお、部位16Aの下部は、補強部材15の後部にボルト等の締結部材によって着脱自在に固定され、部位16Eの後部は、後部に位置する連結フレーム13にボルト等の締結部材によって着脱自在に固定されている。
【0030】
図7,8に示すように、操縦部5の操縦席30の前側には、フロントパネル31が設けられている。フロントパネル31の上側には、操縦者が操縦姿勢を維持するために把持する左右方向に延在するロッド32が設けられ、フロントパネル31の右部には、刈取装置3を昇降等させる操作レバー33が設けられている。なお、ロッド32の左部は、左側フレーム11に連結され、ロッド32の右部は、右側フレーム12に連結されている。
【0031】
操縦部5の操縦席30の左側には、サイドパネル40が設けられている。サイドパネル40は、前後方向に延在するサイドパネル部41と、サイドパネル部41の左部に設けられた制御パネル部42から形成されている。また、サイドパネル40の前側には、エンジンの出力回転の回転速度等を表示するモニタ35が設けられている。これにより、フロントパネル31の前後方向の長さを短くして操縦者の視界を広げ操縦部5から刈取装置3の前方に植立する穀稈を容易に視認することができ、条合わせ作業等を容易に行うことができる。
【0032】
図9,10に示すように、サイドパネル部41の前部には、エンジンの出力回転の増減速や回転方向の切替えを行う無段変速装置を操作する主変速レバー(請求項おける「変速レバー」)44が設けられ、主変速レバー44の後側には、無段変速装置の出力回転の増減速を行うトランスミッションを操作する副変速レバー45が設けられている。
【0033】
主変速レバー44を中立姿勢にした場合には、無段変速装置の出力回転はゼロになる。主変速レバー44を中立姿勢から前側傾斜姿勢した場合には、無段変速装置の出力回転の回転方向はエンジンの出力回転の回転方向と同じ正回転となり、前側傾斜姿勢の傾斜角度を大きくすると無段変速装置の出力回転は高速になり、前側傾斜姿勢の傾斜角度を小さくすると無段変速装置の出力回転は低速になる。主変速レバー44を中立姿勢から後側傾斜姿勢した場合には、無段変速装置の出力回転の回転方向はエンジンの出力回転の回転方向と逆さの逆回転となり、後側傾斜姿勢の傾斜角度を大きくすると無段変速装置の出力回転は高速になり、後側傾斜姿勢の傾斜角度を小さくすると無段変速装置の出力回転は低速になる。
【0034】
副変速レバー45を中立姿勢にした場合には、トランスミッションに伝動された無段変速装置の出力回転は増減速されず走行装置2と刈取装置3に伝動され、前側傾斜姿勢にした場合には、減速されて走行装置2と刈取装置3に伝動され、後側傾斜姿勢にした場合には、増速されて走行装置2と刈取装置3に伝動される。
【0035】
制御パネル部42における主変速レバー44の左側に位置する部位には、刈取作業に関連する刈取装置3の刈取高さ等を制御する刈取制御スイッチ(請求項における「制御スイッチ」)42Aが設けられ、制御パネル部42における副変速レバー45の左側に位置する部位には、操縦部5を覆うキャビン内の温度等を調整する温度調整ダイヤル42Bが設けられている。これにより、フロントパネル31の前後方向の長さをより短くして操縦者の視界を広げ操縦部5から刈取装置3の前方に植立する穀稈をより容易に視認することができ、条合わせ作業等をより容易に行うことができる。
【0036】
制御パネル部42の左側下方には、左壁19の左面に装着された電装品52を収納する収納ケース50が設けられている。これにより、全ての電装品52を一か所に集めて配置できるので、配策作業が容易に行え、電装品52の交換も容易に行うことができる。
【0037】
図11,12に示すように、制御パネル部42は、サイドパネル部41の左部から左側上方に向かって延在して、制御パネル部42とサイドパネル部41の交差角度は略135度に形成されている。これにより、操縦者は、制御パネル部42に設けられた刈取制御スイッチ42Aを操作して刈取装置3の刈取高さ等を容易に制御することができる。なお、符号47は、モニタ35を装着する可撓性の支持部材であり、符号48は、紙コップ等を載置するコップホルダを示している。
【0038】
図13に示すように、左壁19の左面に設けられる収納ケース50の配電プレート51の上部には、前側から順に、ヒューズ52Aと、小型リレー52Bと、大型リレー52Cが設けられ、ヒューズ52Aと小型リレー52Bの下側には、コントローラ52Dが設けられている。また、上下方向において、ヒューズ52A等とコントローラ52Dの間には、前後方向に延在する小型リレー52B等に電気を供給する電源ライン53が配策されている。これにより、電源ライン53等の配策作業が容易に行え、作動不良に陥ったヒューズ52A等の電装品52の交換をより容易に行うことができる。
【0039】
図14に示すように、収納ケース50は、配電プレート51とヒューズ52A等を右側から覆って配電プレート51に係止される保護カバー54から形成されている。また、保護カバー54は、ヒューズ52Aを覆うカバー
(請求項の「第1カバー」)54Aと、小型リレー52Bを覆うカバー
(請求項の「第2カバー」)54Bと、大型リレー52Cとコントローラ52Dを覆うカバー
(請求項の「第3カバー」)54Cに3分割されて形成されている。これにより、作動不良になった電装品52のカバーを取外して、例えば、ヒューズ52Aが作動不良に陥った場合には、カバー54Aを取外してヒューズ52Aの交換作業を行なうことができ、交換作業の負担を軽減することができる。
【0040】
また、カバー54Aと、カバー54Bと、カバー54Cの下部は、開口部が形成されている。これにより、カバー54Aと、カバー54Bと、カバー54C内に侵入してきた粉塵を開口部から外部に排出することができる。
【符号の説明】
【0041】
1 機体フレーム
2 走行装置
3 刈取装置
4 脱穀装置
5 操縦部
10 フレーム
11 左側フレーム
15 補強部材
19 左壁
19A 第1部位
19B 第2部位
19C 第3部位
30 操縦席
31 フロントパネル
35 モニタ
40 サイドパネル
41 サイドパネル部
42 制御パネル部
42A 刈取制御スイッチ(制御スイッチ)
44 主変速レバー(変速レバー)
50 収納ケース
51 配電プレート
52 電装品
52A ヒューズ
52B 小型リレー
52C 大型リレー
54 保護カバー
54A カバー(第1カバー)
54B カバー(第2カバー)
54C カバー(第3カバー)