(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-10
(45)【発行日】2023-02-20
(54)【発明の名称】シール装置
(51)【国際特許分類】
F16J 15/08 20060101AFI20230213BHJP
【FI】
F16J15/08 K
(21)【出願番号】P 2020521200
(86)(22)【出願日】2019-05-17
(86)【国際出願番号】 JP2019019617
(87)【国際公開番号】W WO2019225490
(87)【国際公開日】2019-11-28
【審査請求日】2021-11-29
(31)【優先権主張番号】P 2018097253
(32)【優先日】2018-05-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000101879
【氏名又は名称】イーグル工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100098729
【氏名又は名称】重信 和男
(74)【代理人】
【識別番号】100206911
【氏名又は名称】大久保 岳彦
(74)【代理人】
【識別番号】100163212
【氏名又は名称】溝渕 良一
(74)【代理人】
【識別番号】100204467
【氏名又は名称】石川 好文
(74)【代理人】
【識別番号】100148161
【氏名又は名称】秋庭 英樹
(74)【代理人】
【識別番号】100156535
【氏名又は名称】堅田 多恵子
(74)【代理人】
【識別番号】100195833
【氏名又は名称】林 道広
(72)【発明者】
【氏名】河野 徹
(72)【発明者】
【氏名】浦部 晃
【審査官】山田 康孝
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2004/0173975(US,A1)
【文献】特開2007-218375(JP,A)
【文献】米国特許第05104286(US,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0308113(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0102566(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16J 15/00-15/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジング構造を構成する隣り合う二部材それぞれに形成された各溝に嵌挿され該
各溝間に架設されるシール装置であって、
一方の前記溝に嵌挿されるシール部材と、他方の前記溝に嵌挿されるシール部材と、各前記シール部材に亘って延び
て前記
各溝間を区画し各前記シール部材に対して相対移動可能に配置される区画部材と、を有して
おり、
前記区画部材は、平板状の基部と、該基部の短手方向両端部に該区画部材の長手方向に沿って形成され前記基部よりも厚い膨出部と、を有し、前記シール部材には、前記膨出部の厚さ方向寸法よりも同方向寸法が短寸に形成され前記基部が嵌挿される開口と、前記膨出部を収納する空間とが形成されているシール装置。
【請求項2】
前記区画部材は薄板で形成されていることを特徴とする請求項1に記載のシール装置。
【請求項3】
前記膨出部は前記区画部材の短手方向両端部を折り返すことで形成されていることを特徴とする請求項
1または2に記載のシール装置。
【請求項4】
前記膨出部は長手方向に複数点在していることを特徴とする請求項
1ないし3のいずれかに記載のシール装置。
【請求項5】
前記膨出部は、前記基部の表側と裏側とに折り返されていることを特徴とする請求項
1ないし
4のいずれかに記載のシール装置。
【請求項6】
前記シール部材は長手方向に分割されていることを特徴とする請求項1ないし
5のいずれかに記載のシール装置。
【請求項7】
前記シール部材および前記区画部材がニッケルを含有する同じ合金で形成されていることを特徴とする請求項1ないし
6のいずれかに記載のシール装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、動力機器のハウジング構造に用いられるシール装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ガスタービンやエンジン等の動力機器は略円環状のハウジング内に被密封流体を収容するようになっており、ハウジングは複数のプラットフォームや複数のトランジションピース等の部材が周方向にシール装置を介して連結されることで構成され、被密封流体の流出を防止するようになっている。詳しくは、周方向に隣り合う部材同士は、被密封流体の圧力、高温による熱膨張、稼働時の振動等により互いに接触することを防止するために間隙を有する状態で連結されている。
【0003】
例えば、特許文献1に示されるようなシール装置は板状に形成されており、シール装置の短手方向両端部は、連結されるプラットフォームの端面それぞれに形成され互いに対向する一対の溝に嵌挿され、溝間に架設されている。シール装置は、パージエアによって押圧されて各溝の内面に接触することで、連結されたプラットフォーム間の間隙をシールすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2002-201913号公報(第2,3頁、第10図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1のシール装置にあっては、ガスタービンの稼動時に発生する振動による各溝の相対的なズレ、熱膨張による溝自体の変形等が発生すると、板状のシール装置は、溝の内面に対して片当たりした状態で相対移動する。この相対移動によって、局所的に強い摩擦力が発生してシール装置が摩耗し、場合によっては摩耗によって孔があくことや、板状のシール装置の内部にせん断方向・圧縮方向・引張方向・曲げ方向等の内部応力が生じシール装置に亀裂や破断が発生する虞があった。
【0006】
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、長期間に亘ってシール性を保持できるシール装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するために、本発明のシール装置は、
ハウジング構造を構成する隣り合う二部材それぞれに形成された各溝に嵌挿され該溝間に架設されるシール装置であって、
一方の前記溝に嵌挿されるシール部材と、他方の前記溝に嵌挿されるシール部材と、各前記シール部材に亘って延びて各前記溝間を区画し各前記シール部材に対して相対移動可能に配置される区画部材と、を有している。
これによれば、振動による各溝の相対的なズレ、熱膨張による溝自体の変形等が発生した際に、各シール部材と区画部材とが相対的に移動することで、ズレ、変形等に追従することができるため、シール部材は、溝の内面に均等に当接しやすく、シール部材に局所的に強い摩擦力が発生しにくく、かつシール部材に生じる内部応力を小さくできるため、長期間に亘ってシール性を保持できる。
【0008】
好適には、前記区画部材は薄板で形成されている。
これによれば、区画部材に柔軟性が備わるため、各溝の相対的なズレ、変形等に対する追従性に優れる。
【0009】
好適には、前記区画部材は、平板状の基部と、該基部の短手方向両端部に該区画部材の長手方向に沿って形成され前記基部よりも厚い膨出部と、を有し、前記シール部材には、前記膨出部の厚さ方向寸法よりも同方向寸法が短寸に形成され前記基部が嵌挿される開口と、前記膨出部を収納する空間とが形成されている。
これによれば、開口に基部が嵌挿され空間内に膨出部を収納することで、空間内において膨出部を相対移動可能に、区画部材とシール部材とを連結できる。
【0010】
好適には、前記膨出部は前記区画部材の短手方向両端部を折り返すことで形成されている。
これによれば、区画部材と一体に膨出部を形成することが容易である。
【0011】
好適には、前記膨出部は長手方向に複数点在している。
これによれば、長手方向に隣り合う膨出部間に位置する基部が曲がりやすいため、区画部材は柔軟性に優れる。
【0012】
好適には、前記膨出部は、前記基部の表側と裏側とに折り返されている。
これによれば、基部の表側と裏側とでシール部材の空間内に固定されるため、シール部材に対し、区画部材を所定の位置に配置し易い。
【0013】
好適には、前記シール部材は長手方向に分割されている。
これによれば、シール部材の相対移動における自由度が高い。
【0014】
好適には、前記シール部材および前記区画部材がニッケルを含有する同じ合金で形成されている。
これによれば、同じ特性を有することから、熱膨張による変形量は略均等となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の実施例1におけるシール装置により間隙をシールする状態を模式的に示す斜視図である。
【
図2】実施例1におけるシール装置を示す斜視図である。
【
図3】実施例1におけるシール装置を示す分解斜視図である。
【
図4】各溝に嵌挿された実施例1におけるシール装置を示すA-A線平断面図である。
【
図5】各溝に紙面上下方向に相対的なズレが生じた際の実施例1におけるシール装置を模式的に示すA-A線平断面図である。
【
図6】(a),(b)は、一方の溝が長手方向に変形した際の実施例1におけるシール装置を模式的に示すB-B線,C-C線側断面図である。
【
図7】(a),(b)は、本発明の実施例2におけるシール装置を示す斜視図および分解斜視図である。
【
図8】(a),(b)は、本発明の実施例3におけるシール装置を示す斜視図および分解斜視図である。
【
図9】(a),(b)は、本発明の実施例4におけるシール装置を示す斜視図および分解斜視図である。
【
図10】(a),(b)は、本発明の実施例5におけるシール装置を示す斜視図および分解斜視図である。
【
図11】(a)は、本発明の実施例6におけるシール装置を示す斜視図であり、(b)は、各溝に嵌挿された実施例6におけるシール装置を示す平断面図である。
【
図12】本発明の実施例7におけるシール装置を示す斜視図である。
【
図13】本発明の実施例8におけるシール装置を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明に係るシール装置を実施するための形態を実施例に基づいて以下に説明する。
【実施例1】
【0017】
実施例1に係るシール装置につき、
図1から
図6を参照して説明する。以下、被密封流体の流れに基づいて、
図1の紙面右上側をシール装置の上流側U、紙面左下側をシール装置の下流側Dとして説明する。
【0018】
本実施例に係るシール装置1は、空気圧縮機と、燃焼器部と、タービン部とから主に構成される図示しないガスタービンにおいて、燃焼器部のハウジング構造の一部を構成する複数のトランジションピースを環状に配列して連結するにあたって、周方向に隣り合う二部材としてのトランジションピース50A,50B間の間隙Gをシールするものである。
【0019】
図1に示されるように、トランジションピース50A,50Bは、矩形状の筒体であり、矩形状の通路55が中央部に形成されている。各通路55は、上流側Uが燃焼器部の図示しない燃焼ライナ内に連通し、下流側Dが図示しないタービン部内に連通しており、燃焼ライナ内からタービン部内(
図1の黒太矢印方向)に被密封流体Pを案内する。
【0020】
トランジションピース50A,50Bの外周部には、連続して環状に連なるU字状の溝51,51が形成されており、溝51は、底面51aと、底面51aの端部から略垂直方向に延びる内面51b,51cとにより区画されている(
図4参照)。ここで内面51bが下流側D、内面51cが上流側Uである。これら溝51,51は、トランジションピース50A,50Bの側端面52,52を対向配置した際に、底面51a,51a同士が対向し略平行となるように形成されている。
【0021】
隣り合うトランジションピース50A,50B同士は、被密封流体の圧力、高温による熱膨張、稼働時の振動等により互いに接触することを防止するために間隙Gを有する状態で連結されており、この間隙Gから被密封流体Pが流出することを防止するためにシール装置1が用いられる。以降、シール装置1について説明する。
【0022】
図2~
図4に示されるように、シール装置1は、トランジションピース50Aの溝51に嵌挿される(
図4参照)シール部材2Aと、トランジションピース50Bの溝51に嵌挿される(
図4参照)シール部材2Bと、各シール部材2A,2Bに亘って延びて各前記溝51,51間を区画して(
図4参照)各シール部材2A,2Bと連結される区画部材3とから構成されており、区画部材3の長手方向に亘って溝51,51間に架設されている。
【0023】
区画部材3の板厚については、区画部材3の板厚方向(後述する区画部材3の基部30aの板厚方向、以降、この方向を「厚さ方向」と記載)におけるシール部材2Aの寸法の1/30~1/5倍(より好ましくは1/20~1/10倍)とすることで、区画部材3に柔軟性が良好に備わる。一方で、シール部材2Aの板厚については、区画部材3の板厚の1.2~5.0倍(より好ましくは1.5~3.0倍)とすることで、耐久性及び区画部材よりも高い剛性が良好に備わる。
【0024】
先ず、シール部材2Aについて、
図2~
図4を参照して説明する。尚、シール部材2Bについては、シール部材2Aと略同一構成であるため、以降の説明においてその説明を省略または簡略化する。シール部材2Aは、ニッケル基合金を押出成形することで形成された、長手方向へ直線状に連続して延びる断面視C字状の長尺部材であり、シール部材2Aによって画成され連続して長手方向へ延びる平面視楕円状の空間としての内側空間20と、シール部材2Aの長手方向に沿って延びた対向する一対の側端部間に形成されたスリット状の開口21を備えている。シール部材2AのC字状の断面は、溝51の底面51aと略平行に直線状に延びる底面部と、底面部の上下端部から間隙G側へと略90度弧状に湾曲して、それぞれ溝51の内面51b,51cと略平行に間隙G側へと延びる側面部と、各側面部の端部から互いに対向近接するように略90度弧状に湾曲した四分円部とが連なった形状である。
【0025】
また、シール部材2Aは、長尺部材であるため、長手方向にしなりやすくなっているとともに、C字状に形成されていることから、開口21を挟む一対の側端部が近接・離間して、バネのように拡縮しやすくなっている。
【0026】
次に、区画部材3について、
図2~
図4を参照して説明する。区画部材3は、直線状に連続して長手方向へ延びるニッケル基合金製の薄板から形成されており、長手方向へ略直線状に延びる平板状の基部30aと、区画部材3の短手方向両端部を折り返して形成され基部30aよりも厚い膨出部30b,30cを備えている。
【0027】
区画部材3の基部30aの短手方向の寸法は、区画部材3の板厚の10~100倍(より好ましくは20~50倍)となっており、基部30aが短手方向に弾性変形しやすくなっている。また、基部30aは長手方向に長尺な平板状であるから長手方向においても弾性変形しやすくなっている。
【0028】
図4に示されるように、膨出部30bは、溝51の内面51b側に突出するドーム状に形成されており、膨出部30bと基部30aとの間は長手方向に沿ってドーム状の空間が形成されている。シール部材2Aのドーム状の形状は、基部30aの端部から溝51の内面51b側へと略180度弧状に湾曲した二分円部と、該内面51bと略平行に直線状に間隙G側へと延びた側面部と、側面部の端部から基部30a側へと略90度弧状に湾曲した四分円部とが連なった形状である。同様に、膨出部30cは、溝51の内面51c側に突出するドーム状に形成されており、膨出部30cと基部30aとの間は長手方向に沿って連通している。これら膨出部30b,30cは、長手方向に亘って基部30aの表側と裏側とに交互に形成されている。
【0029】
また、
図3を参照して、膨出部30b,30cが溝51の内面51b側または内面51c側において長手方向に複数点在していることから、長手方向に隣り合う膨出部30b,30b間に位置する基部30aが短手方向溝51の内面51b側に、膨出部30c,30c間に位置する基部30aが短手方向溝51の内面51c側にそれぞれ曲がりやすいため、区画部材3は柔軟性に優れている。
【0030】
また、膨出部30b,30cは、基部30aの表側と裏側とに折り返されていることから、シール部材2A,2Bに対し、区画部材3を所定の位置に配置しやすいとともに、長手方向に隣り合う膨出部30b,30cの間が厚さ方向へ曲がりやすいため、区画部材3は柔軟性に優れている。さらに、ドーム状に形成された膨出部30b,30cは基部30aの法線方向(すなわち厚さ方向)にバネ性を有する。
【0031】
これらシール部材2A,2Bおよび区画部材3は、同じニッケル基合金等からなる同じ材質で形成されているため、熱膨張による変形量は略均等となる。そのため、温度による変形差の影響を受けにくい。
【0032】
次に、
図3を用いて、シール装置1の組立てについて説明する。区画部材3の板厚は、シール部材2Aの開口21を挟む端部間の寸法よりも短寸であり、区画部材3の膨出部30b,30cは、区画部材3の厚さ方向の寸法がシール部材2Aの開口21を挟む一対の側端部間の寸法よりも長寸であることから、基部30aを開口21に嵌挿し、膨出部30b,30cを内側空間20に収納しながら、シール部材2Aと区画部材3とを相対的に長手方向へ移動させることで、シール部材2Aと区画部材3が連結される。シール部材2Bについても、シール部材2Aと同様にして、シール部材2Bと区画部材3が連結される。このようにして、シール装置1の組立てが完了する。
【0033】
尚、以降の説明において、
図2に示される、シール部材2A,2Bと区画部材3の位置関係を「中立位置」と記載し、中立位置にある状態を「中立位置状態」と記載する。
【0034】
中立位置状態においては、内側空間20の内面20aに膨出部30b,30cそれぞれの一部が接し膨出部30b,30cに復帰応力が作用した状態となっている。また、その他の部分においては、膨出部30bまたは膨出部30cと内面20aとのそれぞれ間に僅かな隙間が形成され、膨出部30bまたは膨出部30cそれぞれの反対側に位置する基部30aと内面20aとの間に大きな隙間が形成されているため、膨出部30b,30cは、シール部材2Aに対して相対的に回動しやすくなっている。
【0035】
次に、
図4を用いて、シール装置1がトランジションピース50A,50Bの溝51,51に嵌挿された状態について説明する。溝51,51に嵌挿されたシール装置1は、被密封流体P(
図1参照)の圧力を受けて下流側Dへと押圧されることで、シール部材2Aおよびシール部材2Bが溝51の内面51bに当接する。ここで、区画部材3について詳しくは、被密封流体Pの圧力によって基部30aの中央が下流側Dへ突出するように僅かに短手方向に弓なりにしなるものの、このしなり量は少ないので、
図4では基部30aを直線状に図示している。尚、シール部材2A,2Bの厚さ方向の寸法が、溝51,51の同方向の寸法よりも小さく形成された例について説明したが、シール部材2A,2Bは溝51の内面51b,51cそれぞれに密接されてもよい。
【0036】
区画部材3は、シール部材2A,2Bに亘って延びて溝51,51間を上流側Uと下流側Dの2つの空間に区画している。また、シール部材2A,2Bと区画部材3との連結部分については、区画部材3の基部30aがシール部材2A,2Bの開口21に僅かな隙間を残して挿入されており、さらに内側空間20においてドーム状の膨出部30b,30cが長手方向に亘って基部30aの表側と裏側とに交互に配置されることで、ラビリンス構造を成している。これらによって、溝51,51に嵌挿されたシール装置1によってトランジションピース50A,50B間の間隙Gがシールされている。尚、被密封流体Pの圧力によって短手方向に弓なりにしなる区画部材3の基部30aが、シール部材2A,2Bの開口21を挟む一対の側端部に当接するように基部30aの板厚を調節することで、連結部分におけるシール性がさらに高められてもよい。
【0037】
次に、
図4,
図5を用いて、例えばガスタービン稼働時の振動によって、溝51,51同士の相対的なズレが生じた際のシール装置1について説明する。トランジションピース50A,50Bが上流側Uと下流側Dとに相対的に移動して溝51,51同士の相対的な紙面上下方向のズレが生じた際には、先ず、ズレに伴ってシール装置1はシール部材2A,2Bと溝51の内面51cとの隙間Δ(
図4参照)分だけ傾き、シール部材2A,2Bはそれぞれ時計方向に僅かに回動して、シール部材2Aの紙面左上側の一部が溝51の内面51cに、シール部材2Aの紙面右下側の一部が溝51の内面51bにそれぞれ当接し、シール部材2Bの紙面左上側の一部が溝51の内面51cに、シール部材2Aの紙面右下側の一部が溝51の内面51bにそれぞれ当接する(
図5参照)。
【0038】
シール部材2A,2Bの一部が溝51の内面51cに当接した状態から、溝51,51同士の相対的なズレ量が大きくなると、シール部材2A,2Bの回動が規制されていることから、基部30aが短手方向へ弾性変形し始める。この弾性変形により発生する応力が高まることによって、膨出部30b,30cがシール部材2A,2Bに対して相対的に回動する。このとき、シール部材2A,2Bは開口21,21の隙間が僅かに大きくなるように拡開変形され、区画部材3の膨出部30b,30cは僅かに押し潰され、区画部材3の基部30aが短手方向に短手方向に弾性変形する。このようにして、シール部材2A,2Bと溝51,51との間には強い摩擦力が発生しにくく、かつ、シール部材2A,2B自体および区画部材3自体に大きな応力が発生しにくくなっており、シール部材2A,2Bと膨出部30b,30cが大きく変形・破損することが防止されている。このように、シール装置1は、溝51,51同士の相対的なズレが生じた際に、このズレを許容してシール性を保持することができる。
【0039】
一方で、このような溝51,51同士の相対的なズレが収まることで、ズレの発生時とほぼ同じメカニズムで、シール部材2A,2Bと区画部材3とが中立位置へと相対的に回動し、区画部材3の基部30aの短手方向への弾性変形が収まり、シール装置1がズレの減少に応じて傾きが収まることによって、中立位置状態に復帰する。
【0040】
尚、溝51,51同士の相対的なズレの程度によっては、シール装置1が傾くだけでズレが許容される場合もあれば、これに加えて区画部材3の基部30aが短手方向に弾性変形することでズレが許容される場合もある。また、シール部材2A,2Bおよび区画部材3の材質・板厚、ズレの程度、被密封流体Pの圧力によっては、中立位置状態と同様にシール部材2A,2Bが溝51の内面51bに面当接した状態のまま、区画部材3の基部30aが短手方向に弾性変形することによって、ズレを許容することもある。これらのことから、シール装置1の性能、使用環境等に応じてシール装置1の動作は当然にして変化し得るものであることから、上述した動作に限定されるものではない。以降の説明についても同様である。
【0041】
次に、
図6を用いて、例えばガスタービンの高温による熱膨張によって、一方(ここでは、トランジションピース50B)の溝51自体が他方(ここでは、トランジションピース50A)の溝51に対して相対的に長手方向において湾曲変形した際のシール装置1について説明する。尚、溝51,51同士の相対的なズレが生じた際の説明と重複する説明については省略する。
【0042】
図6(b)に示されるように、弧状に変形したトランジションピース50Bの溝51に嵌挿されたシール部材2Bは、被密封流体P(
図1参照)に押圧されることで、この溝51の変形に応じて長手方向に弓なりにしなる。区画部材3は、上述したように長手方向の柔軟性に優れ、膨出部30b,30cは基部30aよりも剛性を有することから、区画部材3の基部30aはシール部材2Bのしなりに応じて長手方向に弾性変形する。
【0043】
また、
図6(a)に示されるように、区画部材3の基部30aは、前述したシール部材2Bのしなりに応じて長手方向に弾性変形しており、変形していないトランジションピース50Aの溝51に嵌挿されたシール部材2Aは、変形量が僅かな本実施例において中立位置状態と略同一状態にある。尚、直接の図示は省略するが、シール部材2Bの変形量によっては、シール部材2Aも弓なりにしなることがある。
【0044】
このようにシール装置1は、一方の溝51自体が相対的に変形するようなことがあっても、それに応じて、区画部材3とシール部材2A,2Bとが相対的に移動して、一方の溝51の変形量を吸収するようになっている。さらに、溝51の内面51bとシール部材2Bの当接状態を保持し易いことから、シール性も保持される。
【0045】
尚、上述した振動による各溝51,51同士の相対的なズレ、熱膨張による一方の溝51自体の相対的な変形が複合的に発生した際には、それらに対応してシール装置1が複合的に動作することで、複合的に発生したズレ、変形等が許容される。
【0046】
これらのように、シール装置1は、振動による各溝51,51同士の相対的なズレ、熱膨張による溝51自体の変形等が発生した際に、各シール部材2A,2Bと区画部材3とが相対的に移動することで、ズレ、変形等に追従することができるため、シール部材2A,2Bは、溝51の内面51b,51cに均等に当接しやすく、シール部材2A,2Bに局所的に強い摩擦力が発生しにくく、かつシール部材2A,2Bに生じる内部応力を小さくできるため、長期間に亘ってシール性を保持できる。
【0047】
また、シール装置1は、区画部材3から厚さ方向にシール部材2A,2Bが突出していることから、溝51,51同士の相対的なズレや溝51自体の変形が生じても、区画部材3が直接トランジションピース50A,50Bに接触することが防止されている。加えて、シール部材2A,2Bは、上述したように長手方向に弓なりにしなるため、溝51の内面51b,51cに対して片当たりした状態で相対移動しにくくなっているばかりでなく、良好に耐久性を有している。これらにより、シール装置1全体が、トランジションピース50A,50Bとの接触による摩耗によって孔があきにくくなっている。
【0048】
また、区画部材3は、薄板であって良好に柔軟性を有しているばかりでなくシール部材2A,2Bに対して相対的に移動可能であるため、溝51,51同士の相対的なズレに伴ってせん断方向・圧縮方向・引張方向・曲げ方向等の内部応力が生じても、該ズレに追従して弾性変形することができ、亀裂や破断が発生することについても防止されている。
【0049】
また、溝51,51同士の相対的なズレや溝51自体の変形を受けて、溝51に対するシール部材2A,2Bの相対的な回動や移動、シール部材2A,2Bと区画部材3との相対的な回動(移動)、区画部材3の基部30aのしなり・弾性変形が、溝51,51同士の相対的なズレや溝51自体の変形が収まった後に中立位置状態に完全に復帰することがなくとも、溝51,51に嵌挿されたシール部材2A,2Bに区画部材3が連結されていれば、シール性を保持することができる。尚、シール部材2A,2Bと区画部材3との相対的な移動については、前述した回動だけでなく、長手方向、短手方向、厚さ方向へ相対的な移動についても含まれる。
【実施例2】
【0050】
次に、実施例2に係るシール装置につき、
図7を参照して説明する。尚、前記実施例に示される構成部分と同一構成部分については同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0051】
実施例2におけるシール装置101について説明する。
図7に示されるように、本実施例において、シール装置101のシール部材102A,102Bは、開口21側および開口21と対向する端部に、シール部材102Aまたは102Bの外側から内側空間20に貫通して厚さ方向に延びる直線状のスリット22がシール装置101の長手方向略等間隔置きに形成されており、シール部材102A,102Bの長手方向の柔軟性が高められている。これによって、溝51,51同士の相対的なズレ、変形等に対する追従性に優れる。
【0052】
尚、スリット22は、溝51の形状や変形度合等に応じて、不等間隔置きに形成されていてもよく、その配置が適宜変更されてもよい。さらに尚、スリット22は、シール部材の開口21側のみに形成されていてもよく、開口21と対向する端部のみに形成されていてもよく、限定されるものではない。
【実施例3】
【0053】
次に、実施例3に係るシール装置につき、
図8を参照して説明する。尚、前記実施例に示される構成部分と同一構成部分については同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0054】
実施例3におけるシール装置201について説明する。
図8に示されるように、本実施例において、シール装置201のシール部材202A,202Bは長手方向に略均等に分割されており、区画部材3の長手方向に沿って複数のシール部材202A,202A,…またはシール部材202B,202B,…が連結されている。これにより、長手方向に隣り合うシール部材202A,202A同士または隣り合うシール部材202B,202B同士の連結部分が相対的に傾くことで、連結されたシール部材202A,202A,…およびシール部材202B,202B,…の長手方向の柔軟性が高められているため、連結されたシール部材202A,202A,…およびシール部材202B,202B,…の相対移動における自由度が高い。
【0055】
また、長尺部材であるシール部材2A,2Bを区画部材3に連結するときと比較して、分割された複数のシール部材202A,202Bは長手方向の寸法が短寸であるため、連結作業が容易である。
【0056】
尚、複数のシール部材202A,202Bは、溝51の形状や変形度合等に応じて、区画部材3の長手方向の寸法が不均等に形成されていてもよい。
【実施例4】
【0057】
次に、実施例4に係るシール装置につき、
図9を参照して説明する。尚、前記実施例に示される構成部分と同一構成部分については同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0058】
実施例4におけるシール装置301について説明する。
図9に示されるように、本実施例において、シール装置301のシール部材302A,302Bは、長手方向に略均等に分割されており、溝51の内面51c(
図4参照)側の隣り合うシール部材302Aまたは隣り合うシール部材302Bと連結される一方の端部に、長手方向に凹み厚さ方向に貫通する切欠き部23が形成されている。また、区画部材103の膨出部130cには、基部30aから離れる側(すなわち溝51の内面51c側)に突出するように矩形状に切り起されて板バネ状に成形された板バネ部31が形成され、区画部材103の長手方向に略等間隔置きに配置されており、板バネ部31は基部30aの法線方向(すなわち厚さ方向)にバネ性を有する。
【0059】
シール装置301は、シール部材302A,302Bと区画部材103とを連結すると、板バネ部31が切欠き部23を通じてシール部材302Aまたはシール部材302Bの外側(溝51の内面51c側)へと突出する。これにより、シール装置301を溝51,51に嵌挿した際に、溝51の内面51cに板バネ部31が接し板バネ部31に復帰応力が作用した状態となり、溝51の内面51b(
図4参照)にシール部材302A,302Bがより密接されることから、シール性を向上させることができるとともに、シール装置301自体が溝51,51に対して長手方向、短手方向、厚さ方向へ相対的に移動することを抑制することで、シール装置301の溝51,51に対するガタツキを抑えることができる。
【0060】
尚、切欠き部23および板バネ部31は、シール部材302Aまたはシール部材302B側のみに形成されていてもよく、限定されるものではない。同様に、板バネ部31は、不等間隔置きに配置されていてもよい。これに伴い、板バネ部31の配置に応じてシール部材の長手方向の寸法が調節されてもよく、シール部材の外側から内側空間に貫通して形成された貫通孔を通じて外側へと突出してもよく、切欠き部23に限定されるものではない。
【実施例5】
【0061】
次に、実施例5に係るシール装置につき、
図10を参照して説明する。尚、前記実施例に示される構成部分と同一構成部分については同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0062】
実施例5におけるシール装置401について説明する。
図10に示されるように、本実施例において、シール装置401のシール体部材402は、長手方向に分割されたシール部材402A,402Bが、連結部402Cによって互いに連結された一部材で構成されている。これにより、分割された複数のシール部材202A,202Bを個々に区画部材3に連結するときと比較して、連結作業が容易である。
【0063】
また、シール体部材402は、連結部402Cによりシール部材402A,402B間が連結されていることからシール性に優れる。
【実施例6】
【0064】
次に、実施例6に係るシール装置につき、
図11を参照して説明する。尚、前記実施例に示される構成部分と同一構成部分については同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0065】
実施例6におけるシール装置501について説明する。
図11(a)に示されるように、本実施例において、シール装置501の区画部材203は、基部230aの短手方向略中央部が膨出部30b側に突出するように弓なりに屈曲されており、短手方向両端部同士が近接・離間して、バネのように拡縮しやすくなっている。
【0066】
図11(b)に示されるように、溝51,51に嵌挿されたシール装置501は、基部230aが膨出部30b側に突出するように弓なりに湾曲した状態となり、短手方向両端部が離間して基部230aが拡張されることで発生する復帰力と、被密封流体P(
図1参照)の圧力によって基部30aの短手方向略中央部が突出方向へと押圧されて短手方向両端部が近接するように基部30aが弾性変形しようとする変形力とが作用して、シール部材2Aの紙面左上側の一部が溝51の内面51cに、シール部材2Aの紙面右下側の一部が溝51の内面51bにそれぞれ押圧されて、シール部材2Bの紙面右上側の一部が溝51の内面51cに、シール部材2Aの紙面左下側の一部が溝51の内面51bにそれぞれ押圧されて、溝51の内面51b,51cにシール部材2A,2Bがより密接されることから、シール性を向上させることができるとともに、シール装置501自体が溝51,51に対して長手方向、短手方向、厚さ方向へ相対的に移動することを抑制することで、シール装置301の溝51,51に対するガタツキを抑えることができる。
【実施例7】
【0067】
次に、実施例7に係るシール装置につき、
図12を参照して説明する。尚、前記実施例に示される構成部分と同一構成部分については同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0068】
実施例7におけるシール装置601について説明する。
図12に示されるように、本実施例において、シール装置601の区画部材303の長手方向両端部には、シール部材2Aまたはシール部材2Bの長手方向端部から外側へ突出して溝51の内面51b側へと折り返される折返し部32bと、同様に溝51の内面51c側へと折り返される折返し部32cが形成されており、折返し部32b,32cは、シール部材2A,2Bの端部と当接している。これにより、区画部材303に対して長手方向へシール部材2A,2Bの相対的な移動が規制される。
【0069】
尚、折返し部32b,32cの他に、折返し部が区画部材と別体であり、区画部材とシール部材とを連結した後、該区画部材に折返し部が溶接固定される態様であってもよく、単に区画部材とシール部材とが溶接固定されていてもよい。
【実施例8】
【0070】
次に、実施例8に係るシール装置につき、
図13を参照して説明する。尚、前記実施例に示される構成部分と同一構成部分については同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0071】
実施例8におけるシール装置701について説明する。
図13に示されるように、本実施例において、シール装置701の区画部材403の長手方向一端部には、該一端部の中央部を矩形状に切り起して蛇腹状に成形された蛇腹状板バネ部33が形成されており、蛇腹状板バネ部33は、シール部材202Aおよびシール部材202Bの長手方向端部から突出してシール部材202A,202Bの長手方向端部と当接している。また、区画部材403の長手方向他端部には、折返し部32b,32cが形成されている(
図12参照)。
【0072】
これにより、区画部材403に対して連結されたシール部材202A,202A,…およびシール部材202B,202B,…が、長手方向へ相対的に移動することを規制することができるとともに、蛇腹状板バネ部33によって区画部材403の折返し部32b,32c側へと押圧されるため、隣り合うシール部材202A,202A同士または隣り合うシール部材202B,202B同士が非接触状態となることを防止できるため、シール性の保持が確実となる。
【0073】
尚、蛇腹状板バネ部33の他に、シール部材の端部に向かって突出するように、コイルバネやベローズが溶接固定されていてもよく、限定されるものではない。さらに尚、蛇腹状板バネ部が区画部材と別体であり、区画部材とシール部材とを連結した後、該区画部材に蛇腹状板バネ部が溶接固定される態様であってもよい。
【0074】
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
【0075】
例えば、前記実施例2のスリット22を前記実施例3~5それぞれの分割された各シール部材に適用してもよく、前記実施例4の切欠き部23および板バネ部31を前記実施例1,5,6のシール部材および区画部材に適用してもよく、前記実施例5の連結部402Cと同様にして前記実施例1,2の長手方向に連続する一対のシール部材同士が連結部によって一体のシール体部材で構成されていてもよく、前記実施例6の区画部材203に前記実施例3~5それぞれの分割された各シール部材を連結してもよく、前記実施例7,8の折返し部32b,32cや蛇腹状板バネ部33を前記実施例1~6に適用してもよく、用途に応じて前記実施例1~8それぞれの構成を適宜組み合わせてもよい。
【0076】
また、前記実施例1~8においてシール装置は、トランジションピース50A,50Bの間をシールするために用いられる態様であるとして説明したが、これに限らず、動力機器のハウジング構造を成す、複数のプラットフォーム、複数の分割壁、複数のシュラウド等の間に用いられてもよく、限定されるものではない。
【0077】
各シール部材および区画部材は、ニッケル基合金に限らず、ニッケル超合金、ステンレス等のニッケルを含有する合金で形成されていればよく、他方、用途に応じてセラミックやニッケルを含まない金属で形成されていてもよい。
【0078】
また、各シール部材および区画部材は、基部30aを開口21に嵌挿し、膨出部30b,30cを内側空間20に収納して連結する態様として説明したが、これに限らず、各シール部材が区画部材に対して相対的に回動可能に軸支されてヒンジ状に連結されていてもよく、限定されるものではない。
【0079】
区画部材の膨出部は、中空のドーム状の膨出部が長手方向に亘って基部30aの表側と裏側とに交互に形成されている態様として説明したが、形状はこれに限らず、中身の詰まったドーム状、中空の矩形状の筒体、基部に接触する積層板状、基部の短手方向へ突出する円筒状等に形成されていてもよい。
【0080】
また、区画部材の膨出部の配置については、交互に形成された隣り合う膨出部同士が長手方向に離間していてもよく、溝51の内面51b側または内面51c側にのみ配置されていてもよく、長手方向に亘って連続していてもよく、限定されるものではない。
【0081】
また、区画部材の各膨出部は、区画部材3の短手方向両端部を折り返して形成された態様として説明したが、これに限らず、シール部材と区画部材とを一体的に形成することができれば、基部に対して別体に形成された各膨出部が溶接等によって固定されている態様であってもよい。
【符号の説明】
【0082】
1 シール装置
2A,2B シール部材
3 区画部材
20 内側空間
21 開口
30a 基部
30b,30c 膨出部
50A,50B トランジションピース(隣り合う二部材)
51 溝
101~701 シール装置
102A~402A シール部材
102B~402B シール部材
103~403 区画部材
130c 膨出部
203 区画部材
230a 基部