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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-16
(45)【発行日】2023-02-27
(54)【発明の名称】テレビコンセント
(51)【国際特許分類】
   H01R 9/05 20060101AFI20230217BHJP
   H01R 24/52 20110101ALI20230217BHJP
【FI】
H01R9/05 A
H01R24/52
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2021145998
(22)【出願日】2021-09-08
(62)【分割の表示】P 2020140354の分割
【原出願日】2015-12-02
(65)【公開番号】P2021192381
(43)【公開日】2021-12-16
【審査請求日】2021-09-08
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 健
(72)【発明者】
【氏名】天津 和子
【審査官】松原 陽介
(56)【参考文献】
【文献】特開平11-086926(JP,A)
【文献】特開2001-135374(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 9/03-9/11
H01R 24/00-24/86
H05K 9/00
H02G 3/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
出力側同軸ケーブルのF型接栓が接続される取付軸を有する金属製の筐体と、
金属製の蓋部材と、
前記蓋部材と前記取付軸との間に配置される端子板と、
を備え
前記蓋部材は、前記筐体に回動可能に支持される、
テレビコンセント。
【請求項2】
出力側同軸ケーブルのF型接栓が接続される取付軸を有する金属製の筐体と、
金属製の蓋部材と
前記蓋部材と前記取付軸との間に配置される端子板と、
を備え、
前記蓋部材には、支軸が形成され、
前記筐体には、前記支軸が保持される支持溝が形成される、
テレビコンセント。
【請求項3】
出力側同軸ケーブルのF型接栓が接続される取付軸を有する金属製の筐体と、
金属製の蓋部材と
記蓋部材と前記取付軸との間に配置される端子板と、
を備え
前記蓋部材は、前記筐体の開口部を覆う、
テレビコンセント。
【請求項4】
金属製の筐体と、
金属製の蓋部材と、
入力側同軸ケーブルの芯線を挟着可能とする第一のばね片と、
出力側同軸ケーブルのF型接栓の芯線を狭着可能とする第二のばね片と、
前記第一のばね片と前記第二のばね片との間に配置される端子板と、
を備え
前記蓋部材は、前記筐体に回動可能に支持される、
テレビコンセント。
【請求項5】
属製の筐体と、
金属製の蓋部材と、
入力側同軸ケーブルの芯線を挟着可能とする第一のばね片と、
出力側同軸ケーブルのF型接栓の芯線を挟着可能とする第二のばね片と、
前記第一のばね片と前記第二のばね片との間に配置される端子板と、
を備え
前記蓋部材には、支軸が形成され、
前記筐体には、前記支軸が保持される支持溝が形成される、
テレビコンセント。
【請求項6】
属製の筐体と、
金属製の蓋部材と、
入力側同軸ケーブルの芯線を挟着可能とする第一のばね片と、
出力側同軸ケーブルのF型接栓の芯線を挟着可能とする第二のばね片と、
前記第一のばね片と前記第二のばね片との間に配置される端子板と、
を備え
前記蓋部材は、前記筐体の開口部を覆う、
テレビコンセント。
【請求項7】
端子収容部が形成される端子ケースを備え、
前記端子収容部には、入力側同軸ケーブルの芯線を挿通可能とした挿通孔が形成され、
前記端子板には、前記端子収容部を挿通可能とした溝部が形成される、
請求項1~3のいずれか一項に記載のテレビコンセント。
【請求項8】
端子収容部が形成される端子ケースを備え、
前記端子収容部には、前記入力側同軸ケーブルの芯線を挿通可能とした挿通孔が形成され、
前記端子板には、前記端子収容部を挿通可能とした溝部が形成される、
請求項4~6のいずれか一項に記載のテレビコンセント。
【請求項9】
前記蓋部材を回動して閉じると、前記入力側同軸ケーブルが前記蓋部材と前記端子板との間で挟着保持される、
請求項4~8のいずれか一項に記載のテレビコンセント。
【請求項10】
前記蓋部材を回動して閉じると、前記入力側同軸ケーブルが前記蓋部材と前記筐体との間で挟着保持される、
請求項4~9のいずれか一項に記載のテレビコンセント。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、屋内の壁面等に設けられ、テレビ受像機にアンテナ受信信号を供給するテレビコンセントに関するものである。
【背景技術】
【0002】
屋内の壁面等に設けられるテレビコンセントには、テレビアンテナから入力側同軸ケーブルを介してアンテナ受信信号が供給され、そのアンテナ受信信号がテレビコンセントから出力側同軸ケーブルを介してテレビ受像機に供給される。
【0003】
近年、テレビ放送の超高精細化に伴い、テレビコンセントに供給される受信信号のIF周波数帯域は、3.224GHzまで広帯域化されている。しかし、この帯域は無線LAN等の他の通信サービスの帯域と重なるため、干渉によるノイズが発生しやすい。
【0004】
特許文献1には、テレビアンテナから受信信号が供給される入力側同軸ケーブルを、F型接栓を使用することなく接続する構成としたテレビコンセントが開示されている。このテレビコンセントでは、入力側同軸ケーブルと出力側同軸ケーブルを電気的に接続する接続金具を収容する筐体が、金属板を折り曲げて箱状に形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2001-135433号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に開示されたテレビコンセントでは、入力側同軸ケーブルの芯線と、その芯線と電気的に接続される端子金具が電磁的にシールドされていないため、他の通信サービスの電磁波との干渉により発生するノイズの影響を受けやすくなっている。
【0007】
F型接栓を使用して入力側同軸ケーブルをテレビコンセントに接続すると、シールド性は向上するが、筐体とF型接栓部がダイカストで一体に形成されるため、加工に労力を要するという問題がある。また、施工時にF型接栓をテレビコンセントにネジ着する作業が煩雑となる。
【0008】
この発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は施工性がよく、外来ノイズに対するシールド性も確保し得るテレビコンセントを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決する一態様のテレビコンセントは、出力側同軸ケーブルのF型接栓が接続される取付軸を有する金属製の筐体と、金属製の蓋部材と、前記蓋部材と前記取付軸との間に配置される端子板と、を備え、前記蓋部材は、前記筐体に回動可能に支持される。
上記課題を解決する一態様のテレビコンセントは、出力側同軸ケーブルのF型接栓が接続される取付軸を有する金属製の筐体と、金属製の蓋部材と、前記蓋部材と前記取付軸との間に配置される端子板と、を備え、前記蓋部材には、支軸が形成され、前記筐体には、前記支軸が保持される支持溝が形成される
上記課題を解決する一態様のテレビコンセントは、出力側同軸ケーブルのF型接栓が接続される取付軸を有する金属製の筐体と、金属製の蓋部材と、前記蓋部材と前記取付軸との間に配置される端子板と、を備え、前記蓋部材は、前記筐体の開口部を覆う
上記課題を解決する一態様のテレビコンセントは、金属製の筐体と、金属製の蓋部材と、入力側同軸ケーブルの芯線を挟着可能とする第一のばね片と、出力側同軸ケーブルのF型接栓の芯線を挟着可能とする第二のばね片と、前記第一のばね片と前記第二のばね片との間に配置される端子板と、を備え、前記蓋部材は、前記筐体に回動可能に支持される
上記課題を解決する一態様のテレビコンセントは、金属製の筐体と、金属製の蓋部材と、入力側同軸ケーブルの芯線を挟着可能とする第一のばね片と、出力側同軸ケーブルのF型接栓の芯線を挟着可能とする第二のばね片と、前記第一のばね片と前記第二のばね片との間に配置される端子板と、を備え、前記蓋部材には、支軸が形成され、前記筐体には、前記支軸が保持される支持溝が形成される
上記課題を解決する一態様のテレビコンセントは、金属製の筐体と、金属製の蓋部材と、入力側同軸ケーブルの芯線を挟着可能とする第一のばね片と、出力側同軸ケーブルのF型接栓の芯線を挟着可能とする第二のばね片と、前記第一のばね片と前記第二のばね片との間に配置される端子板と、を備え、前記蓋部材は、前記筐体の開口部を覆う
【発明の効果】
【0010】
本発明のテレビコンセントによれば、施工性と外来ノイズに対するシールド性が高くなる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】一実施形態のテレビコンセントを示す斜視図である。
図2】一実施形態のテレビコンセントを示す斜視図である。
図3】一実施形態のテレビコンセントを示す分解斜視図である。
図4】筐体を示す斜視図である。
図5】蓋部材を示す斜視図である。
図6】蓋部材を開いた状態を示す側面図である。
図7】一実施形態のテレビコンセントを示す背面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、テレビコンセントの一実施形態を図面に従って説明する。図1図3に示すテレビコンセントは、入力側同軸ケーブルと出力側同軸ケーブルとを電気的に接続する端子金具を収容する筐体1と、筐体1の開口部を覆う蓋部材2が備えられる。
【0013】
図4に示すように、筐体1は亜鉛ダイキャストで長四角箱状に一体形成され、一方に向かって開口されている。なお、このテレビコンセントは、壁面に取り付けられるとき、筐体1が室外側に向かって開口するように取り付けられる。筐体1の上辺3及びその上辺3の両側に連なる側辺4の上部は、室外側に向かって延設されている。
【0014】
筐体1の他方側の側面、すなわち室内側に向かう側面には円筒状の取付軸6が突出され、その取付軸6の外周面にはネジ7が刻設されて、F型接栓を螺合可能となっている。取付軸6の中央部に形成された透孔8は、筐体1内に連通している。
【0015】
筐体1の側辺4には、それぞれ側方へ突出する取付片9が形成され、その取付片9を介して壁面に固定される。
筐体1内には、合成樹脂でほぼ板状に形成されたセパレータ10が取着されている。セパレータ10には取付軸6内に向かって室内側に突出する筒状部11が形成され、図2に示すように、その筒状部11の先端が取付軸6の透孔8内に露出されている。筒状部11の中心部には、出力側同軸ケーブルCoの芯線を挿通可能とした挿通孔12が形成されている。
【0016】
セパレータ10の下縁一側には、複数の係止凸部13が室外側に向かって突出され、その係止凸部13には端子金具14が支持されている。端子金具14には、下方から挿入される入力側同軸ケーブルCiの芯線を挟着可能とした第一のばね片15と、室内側から挿入される出力側同軸ケーブルCoの芯線を挟着可能とした第二のばね片16が形成されている。
【0017】
そして、第二のばね片16はその先端部がセパレータ10の筒状部11内に挿入されて、挿通孔12に挿入される芯線を挟着可能となっている。
セパレータ10の係止凸部13には、合成樹脂で成形された端子ケース17の基台部が嵌着されている。端子ケース17の一側には直方体状の端子収容部18が形成され、その端子収容部18に端子金具14の第一のばね片15が収容されている。また、端子収容部18の上面には、入力側同軸ケーブルCoの芯線を挿通可能とした挿通孔19が形成されている。入力側同軸ケーブルCiを接続する端子金具14を端子ケース17で覆っているため、入力側同軸ケーブルCiの芯線と編組線の短絡を防止することができる。
【0018】
筐体1には、筐体1内に収容されたセパレータ10及び端子ケース17の基台部を覆うように端子板20が取着される。端子板20は鉄板で形成され、四隅に形成された透孔21で筐体1の開口部の角部に固定される。なお、端子ケース17には端子収容部18を端子板20より室外側に突出させるように、端子収容部18を挿通可能とした溝部22が形成されている。
【0019】
端子板20の中央部には、端子収容部18への芯線の挿通方向と直交する方向に延びる突条23が形成されている。
蓋部材2は、筐体1の開口部を覆う形状に亜鉛ダイキャストで一体に形成されている。蓋部材2の周縁部は筐体1の開口部の周縁部に密接するように形成されている。蓋部材2の上縁部両側には、それぞれ側方に突出する支軸24が形成されている。
【0020】
筐体1の側辺4には、上辺3の両端部近傍に支軸24を保持可能とした支持溝25が形成されている。そして、蓋部材2は支軸24が支持溝25に保持された状態では、支軸24を回動支点として筐体1に回動可能に支持されている。
【0021】
図1に示すように、支持溝25は、支軸24を回動可能に支持する溝部と、その溝部と連通し、溝部の幅及び支軸24の直径より小さい幅の開口部を有する。開口部の幅が溝部及び支軸24の直径より小さいため、支軸24の支持溝25の溝部からの脱落を防止することができる。また、支持溝25の溝部と開口部の空間が、支軸24の挿入により埋められるため、テレビコンセントの電磁シールド性を向上させることができる。なお、支持溝25の形状は上記形状に限定されるものではない。
【0022】
蓋部材2の下縁には、端子収容部18の挿通孔19に連通する位置に保持凹部26が開口されている。保持凹部26は、蓋部材2に湾曲部26aを形成することにより断面蒲鉾状(略半円状)に形成されている。
【0023】
図2及び図5に示すように、保持凹部26の開口部近傍において保持凹部26に対向する湾曲部26aの裏面には、抜け止め突起34が形成されている。保持凹部26の開口部近傍に抜け止め突起34を設けることで、入力側同軸ケーブルCiがたとえば引っ張られたときに、保持凹部26の開口部からの抜けを抑制することができる。
【0024】
そして、蓋部材2を開放した状態で入力側同軸ケーブルCiの芯線を端子収容部18の挿通孔19に挿通し、この状態で蓋部材2を回動して閉じると、入力側同軸ケーブルCiが保持凹部26内で蓋部材2と端子板20及び筐体1の開口縁との間で挟着保持されるようになっている。
【0025】
蓋部材2の中央部には、ネジ27を挿通可能とした透孔28が形成されている。また、端子板20には透孔28に連通する位置にネジ孔29が設けられている。そして、蓋部材2を閉じた状態でネジ27を透孔28からネジ孔29に螺入すると、蓋部材2が端子板20に固定されるとともに、常には丸軸状の入力側同軸ケーブルCiが保持凹部26内で押し潰されて、保持凹部26がほぼ封止されるようになっている。
【0026】
図5に示すように、蓋部材2の上縁には、等間隔に複数の突起30が形成されている。そして、図7に示すように、蓋部材2を閉じた状態では蓋部材2の上縁と筐体1の上辺3との間の間隙が突起30で等間隔に塞がれるようになっている。
【0027】
このようにして、突起30で間隙を塞ぐと、突起30の間隔が波長の1/10~1/20となる周波数またはそれより低い周波数の電波、すなわち入力側同軸ケーブルCiを介して伝送されるテレビ受信信号に対してノイズを発生させ得る電磁波に対するシールド効果が得られる。また、突起30を設けることで蓋部材2の上縁を筐体1の上辺に接触させて、蓋部材2を安定して保持することができる。
【0028】
筐体1の室内側の側面には、合成樹脂で四角箱状に成形された端子カバー31が取着される。端子カバー31の中央部には、取付軸6を挿通して室内側に露出させるための透孔32が設けられ、室内側に向かう正面において透孔32の周囲には取付軸6に室内側から出力側同軸ケーブルCoのF型接栓Fを接続するための凹部33が形成されている。
【0029】
端子カバー31の左右方向両側面には、先端部が楔状に形成された係止片35が形成され、その係止片35を筐体1の取付片9に形成された取付溝36に係合させることにより、端子カバー31が筐体1に取着されている。
【0030】
そして、このように構成されたテレビコンセントがブラケットを介して壁面に固定され、コンセントカバーにより端子カバー31の正面及び取付軸6のみが壁面に露出される。 次に、上記のように構成されたテレビコンセントの作用を説明する。
【0031】
上記のテレビコンセントを壁面に設置する際には、図6に示すように、まず蓋部材2を開けた状態で、アンテナから受信信号が供給される入力側同軸ケーブルCiの芯線を端子収容部18の挿通孔19に挿通して端子金具14の第一のばね片15に挟着させる。
【0032】
そして、蓋部材2を閉じてネジ27を締め込むと、蓋部材2が筐体1に固定されるとともに、入力側同軸ケーブルCiが保持凹部26内で径方向に押圧されて変形する。この結果、保持凹部26が入力側同軸ケーブルCiで封止される。
【0033】
この状態で、テレビコンセントを壁面に設置し、室内に露出される取付軸6に入力側同軸ケーブルCoのF型接栓Fを接続するとともに芯線を挿通孔12に挿通して端子金具14の第二のばね片16に挟着させる。すると、入力側同軸ケーブルCiの芯線と出力側同軸ケーブルCoの芯線が端子金具14を介して接続され、アンテナからテレビ受像機にアンテナ受信信号が供給される状態となる。
【0034】
上記のようなテレビコンセントでは、次に示す効果を得ることができる。
(1)亜鉛ダイキャストで一体に成形した蓋部材2で筐体1の開口部を覆うようにしたので、筐体1内で接続される入力側同軸ケーブルCiを筐体1と蓋部材2で覆うことができる。従って、電磁シールド性を向上させて、テレビ受信出力へのノイズの混入を抑制することができる。
【0035】
(2)入力側同軸ケーブルCiを蓋部材2の湾曲部26aと筐体1の開口縁及び端子板20との間で押圧して保持凹部26をほぼ封止する状態とすることができる。従って、F型接栓Fを使用することなく、筐体1内で接続される入力側同軸ケーブルCiに対する電磁シールド性を向上させることができる。
【0036】
(3)入力側同軸ケーブルCiの芯線を端子ケース17の挿通孔19に挿通し、蓋部材2を閉じてネジ27で筐体1に固定すれば、入力側同軸ケーブルCiのテレビコンセントへの接続作業が終了するため、入力側同軸ケーブルCiの接続作業に要する工数を削減することができる。すなわち、施工性がよく、外来ノイズに対するシールド性も確保することができる。
【0037】
(4)筐体1を亜鉛ダイキャストで一体成型したので、透孔を設けることなく箱状の筐体を形成することができる。従って、筐体1のシールド性を向上させることができる。
(5)蓋部材2を筐体1の開口部に開閉可能に支持したので、蓋部材2を開けば入力側同軸ケーブルCiの芯線を端子ケース17の挿通孔19に容易に挿通することができる。
【0038】
(6)入力側同軸ケーブルCiの芯線を挿通孔19に挿通した後、蓋部材2を閉じると、蓋部材2の上縁と筐体1の開口縁との間の隙間が複数の突起30で等間隔に塞がれる。従って、蓋部材2の上縁と筐体1の開口縁との間の隙間による電磁シールド性の低下を抑制することができる。
【0039】
(7)蓋部材2の湾曲部26aに設けた抜け止め突起34を入力側同軸ケーブルCiに係合させることにより、保持凹部26からの入力側同軸ケーブルCiの抜けを抑制することができる。
【0040】
(8)筐体1に出力側同軸ケーブルCoのF型接栓Fを接続可能とした取付軸6を一体に形成したので、シールド性を向上させることができる。
上記実施形態は、以下のように変更してもよい。
【0041】
・筐体1及び蓋部材2は、亜鉛ダイキャスト以外の金属、例えばアルミダイカスト、すなわち電磁波をシールドする特性を備え、かつ鋳造に適した金属で一体形成してもよい。
・蓋部材と筐体との間の隙間を等間隔に塞ぐ突起は、蓋部材とは別体の部材を蓋部材に取着してもよい。なお、上述の突起は、等間隔でなくてもよい。
【0042】
(付記1)
F型接栓の芯線が接続される端子金具を収納する収納部、および、前記収納部を開口する開口部を有する筐体と、
前記筐体の開口部を覆う金属製の蓋部材とを備え、
前記蓋部材の周縁部は前記筐体の開口部の周縁部に接触する
テレビコンセント。
【0043】
(付記2)
前記筐体は前記筐体の開口部の周縁部に対して前記筐体の収納部とは反対側に突出する突出部を有し、
前記蓋部材は前記突出部の隣に配置されている
付記1に記載のテレビコンセント。
【0044】
(付記3)
前記突出部は前記突出部の突出方向に広がる側面を有し、
前記蓋部材の周縁部が前記筐体の開口部の周縁部と接触する状態では、前記蓋部材の側縁は前記突出部の側面に対向する
付記2に記載のテレビコンセント。
【0045】
(付記4)
前記突出部は前記筐体に対して回動できるように前記蓋部材を支持する
請求項2または3に記載のテレビコンセント。
【0046】
(付記5)
前記蓋部材は前記蓋部材の側縁から突出する支軸を有し、
前記筐体は前記蓋部材が前記筐体に対して回動できるように前記支軸を支持する支持溝を有し、
前記支持溝は前記支軸を支持する溝部、および、前記溝部と連通する開口部を有する
付記1~4のいずれか一項に記載のテレビコンセント。
【0047】
(付記6)
前記支持溝の開口部の幅は前記溝部の幅よりも小さい
付記5に記載のテレビコンセント。
【0048】
(付記7)
前記支持溝の開口部の幅は前記支軸の直径よりも小さい
付記5または6に記載のテレビコンセント。
【0049】
(付記8)
前記蓋部材は前記蓋部材の側縁と前記筐体の開口縁との間の隙間を塞ぐ突起を有する
付記1~7のいずれか一項に記載のテレビコンセント。
【符号の説明】
【0050】
1 :筐体
2 :蓋部材
3 :上辺
4 :側辺
14:端子金具
24:支軸
25:支持溝
30:突起
Ci:入力側軸ケーブル
Co:出力側軸ケーブル
F :F型接栓
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7