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特許7229273ペルフルオロヘプテンを含む二成分共沸混合物及び共沸混合物様組成物
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-16
(45)【発行日】2023-02-27
(54)【発明の名称】ペルフルオロヘプテンを含む二成分共沸混合物及び共沸混合物様組成物
(51)【国際特許分類】
   C11D 7/30 20060101AFI20230217BHJP
   C11D 7/50 20060101ALI20230217BHJP
   C11D 7/26 20060101ALI20230217BHJP
   C11D 7/24 20060101ALI20230217BHJP
   B01D 12/00 20060101ALI20230217BHJP
   C10M 107/38 20060101ALI20230217BHJP
   C10N 50/02 20060101ALN20230217BHJP
【FI】
C11D7/30
C11D7/50
C11D7/26
C11D7/24
B01D12/00
C10M107/38
C10N50:02
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2020558610
(86)(22)【出願日】2019-05-01
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-08-05
(86)【国際出願番号】 US2019030106
(87)【国際公開番号】W WO2019213193
(87)【国際公開日】2019-11-07
【審査請求日】2020-10-21
(31)【優先権主張番号】62/666,454
(32)【優先日】2018-05-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/742,013
(32)【優先日】2018-10-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】515269383
【氏名又は名称】ザ ケマーズ カンパニー エフシー リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ハリソン ケー.ムシミ
【審査官】柴田 啓二
(56)【参考文献】
【文献】特公昭50-017446(JP,B1)
【文献】特表平05-508418(JP,A)
【文献】特開2017-110035(JP,A)
【文献】特表2009-518460(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2008/0295580(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C11D
C09K 5/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
共沸混合物組成物又は共沸混合物様組成物であって、
i)ペルフルオロヘプテンと、
ii)酢酸メチル、酢酸tert-ブチル、酢酸イソプロピル、n-ヘプタン、イソ-オクタン、n-ヘキサン、ヘキサメチルジシロキサン、及びシクロペンタンから選択される化合物と、を含み、
前記共沸混合物様組成物が、5%以下の気泡点圧力と露点圧力との差を呈する組成物である、組成物。
【請求項2】
前記ペルフルオロヘプテンが、90重量%のペルフルオロヘプタ-3-エン及び10重量%のペルフルオロヘプタ-2-エンを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記組成物が、ペルフルオロヘプテン及び酢酸メチルを含み、前記組成物が、0.1~60重量%のペルフルオロヘプテン及び99.9~40重量%の酢酸メチルを含む、請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
前記組成物が、ペルフルオロヘプテン及び酢酸tert-ブチルを含み、前記組成物が、8~94重量%のペルフルオロヘプテン及び6~13重量%の酢酸tert-ブチルを含む、請求項2に記載の組成物。
【請求項5】
前記組成物が、ペルフルオロヘプテン及び酢酸イソプロピルを含み、前記組成物が、7~90重量%のペルフルオロヘプテン及び1~30重量%の酢酸イソプロピルを含む、請求項2に記載の組成物。
【請求項6】
前記組成物が、ペルフルオロヘプテン及びn-ヘプタンを含み、前記組成物が、85~95重量%のペルフルオロヘプテン及び5~15重量%のn-ヘプタンを含む、請求項2に記載の組成物。
【請求項7】
前記組成物が、ペルフルオロヘプテン及びイソ-オクタンを含み、前記組成物が、85~99.9重量%のペルフルオロヘプテン及び0.1~5重量%のイソ-オクタンを含む、請求項2に記載の組成物。
【請求項8】
前記組成物が、ペルフルオロヘプテン及びn-ヘキサンを含み、前記組成物が、6~80重量%のペルフルオロヘプテン及び2~40重量%のn-ヘキサンを含む、前記組成物中に存在する、請求項2に記載の組成物。
【請求項9】
前記組成物が、ペルフルオロヘプテン及びヘキサメチルジシロキサンを含み、前記組成物が、99.9~90重量%のペルフルオロヘプテン及び0.1~10重量%のヘキサメチルジシロキサンを含む、前記組成物中に存在する、請求項2に記載の組成物。
【請求項10】
前記組成物が、ペルフルオロヘプテン及びシクロペンタンを含み、前記組成物が、99.9~50重量%のペルフルオロヘプテン及び0.1~50重量%のシクロペンタンから本質的になる、請求項2に記載の組成物。
【請求項11】
濡れている基材の表面から水の少なくとも一部分を除去するためのプロセスであって、前記基材を請求項1に記載の組成物と接触させるステップと、次いで、前記基材を前記組成物との接触から除去するステップと、を含む、プロセス。
【請求項12】
表面上にフッ素系潤滑剤を堆積させるプロセスであって、
a)フッ素系潤滑剤と溶媒とを合わせて、潤滑剤/溶媒の組み合わせを形成するステップであって、前記溶媒が、請求項1に記載の組成物を含む、ステップと、
b)前記潤滑剤/溶媒の組み合わせを前記表面と接触させるステップと、
c)前記表面から前記溶媒を蒸発させて、前記表面上にフッ素系潤滑剤コーティングを形成するステップと、を含む、プロセス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、2018年10月5日に出願された米国特許仮出願第62/742,013号及び2018年5月3日に出願された米国特許仮出願第62/666,454号の利益を主張し、それらの開示の各々の全体は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
(発明の分野)
本発明は、ペルフルオロヘプテン及び追加成分を含む二成分共沸混合物組成物又は共沸混合物様組成物に関し、追加成分は、ペルフルオロヘプテンと共沸混合物組成物又は共沸混合物様組成物を形成するのに有効な量で、組成物中に存在する。本明細書に記載される組成物は、例えば、洗浄及びキャリア流体用途において有用であり得る。
【背景技術】
【0003】
クロロフルオロカーボン(chlorofluorocarbon、CFC)化合物は、磁気ディスク媒体などの表面を洗浄するために、半導体製造分野において広く使用されている。しかしながら、CFC化合物などの塩素含有化合物は、地球のオゾン層に有害であると考えられている。加えて、CFC化合物を置換するために使用されるヒドロフルオロカーボンの多くは、地球温暖化に寄与することが見出されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】数米国特許仮出願第62/742,013号
【文献】米国特許仮出願第62/666,454号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、残渣フラックス、潤滑剤又は油汚染物質、及び粒子の除去などの洗浄用途のための新たな環境に安全な溶媒を特定する必要がある。また、フッ素系潤滑剤の堆積のため、及び水溶液中で処理された基材の乾燥又は脱水のための新たな溶媒も特定する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本出願は、とりわけ、組成物であって、
i)ペルフルオロヘプテンと、
ii)酢酸メチル、アセトン、酢酸tert-ブチル、酢酸イソプロピル、n-ヘプタン、イソ-オクタン、n-ヘキサン、ヘキサメチルジシロキサン、及びシクロペンタンから選択される化合物と、を含み、
酢酸メチル、アセトン、酢酸tert-ブチル、酢酸イソプロピル、n-ヘプタン、イソ-オクタン、n-ヘキサン、ヘキサメチルジシロキサン、又はシクロペンタンが、ペルフルオロヘプテンと共沸混合物組成物又は共沸混合物様組成物を形成するのに有効な量で、組成物中に存在する、組成物を提供する。
【0007】
本出願は、溶質を溶解させるためのプロセスであって、溶質を、十分な量の本明細書に記載される組成物と接触させ混合するステップを含む、プロセスを更に提供する。
【0008】
本出願は、表面を洗浄するプロセスであって、本明細書に記載される組成物を上記表面と接触させるステップを含む、プロセスを更に提供する。
【0009】
本出願は、濡れている基材の表面から水の少なくとも一部分を除去するためのプロセスであって、基材を本明細書に記載される組成物と接触させるステップと、次いで、基材を組成物との接触から除去するステップと、を含む、プロセスを更に提供する。
【0010】
特に定義しない限り、本明細書で使用される全ての技術的及び科学的用語は、本発明の属する当該技術分野の当業者によって一般的に理解されるものと同一の意味を有する。本発明で使用するための方法及び材料が本明細書に記載されており、また、当該技術分野において既知の他の好適な方法及び材料を使用してもよい。材料、方法、及び実施例は、単なる例証であり、限定することを意図するものではない。本明細書で言及される全ての刊行物、特許出願、特許、配列、データベースエントリ、及び他の参考文献は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。矛盾が生じた場合には、定義を含め、本明細書が優先される。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本開示は、ヒドロフルオロカーボン混合物を含む、新しい二成分共沸混合物及び共沸混合物様組成物を提供する。これらの組成物は、以前はCFC化合物が果たしていた多くの用途において有用性を有する。本開示の組成物は、環境影響がほとんど又は全くない所望の特性のうちのいくつか又は全て、並びに油、油脂、及び/又はフラックスを溶解する能力を保有する。
【0012】
定義及び略語
本明細書で使用するとき、用語「含む(comprises)」、「含む(comprising)」、「含む(includes)」、「含む(including)」、「有する(has)」、「有する(having)」、又はこれらの他の任意の変化形は、非排他的な包含を網羅することを意図する。例えば、要素のリストを含むプロセス、方法、物品、又は装置は、これらの要素に必ずしも限定されるものではなく、そのようなプロセス、方法、物品、又は装置に対して明示的に記載されていない、又はこれらに固有のものではない、他の要素も含む場合がある。更に、明示的にこれに反する記載がない限り、「又は」は、包括的な「又は」を指し、排他的な「又は」を指すものではない。例えば、条件A又はBは、以下、即ち、Aが真であり(又は存在し)かつBが偽である(又は存在しない)、Aが偽であり(又は存在しない)かつBが真である(又は存在する)、並びにA及びBの両方が真である(又は存在する)のいずれか1つにより満たされる。
【0013】
本発明で使用するとき、「から本質的になる」は、これらの追加的に含まれる材料、工程、特徴、成分、又は要素が、特許請求される発明の基本的及び新規の特徴(複数可)、特に本発明のプロセスのいずれかの所望の結果を達成するための作用機序に実質的に影響を及ぼさないことを条件に、文字どおり開示されているものに加えて、材料、工程、特徴、成分、又は要素を含む、組成物、方法を定義するために使用される。用語「から本質的になる(consists essentially of)」又は「から本質的になる(consisting essentially of)」は、「含む」と「からなる」との間の中間の立場をとる。
【0014】
また、「a」又は「an」の使用は、本明細書に記載された要素及び成分を記述するために用いられる。これは、単に便宜上なされるものであり、及び本発明の範囲の一般的な意味を与えるためのものである。この記載は、1つ又は少なくとも1つを含むものと解釈されるべきであり、単数形は、別の意味を有することが明白でない限り、複数形も含む。
【0015】
本明細書で使用するとき、用語「約」は、実験誤差による変動(例えば、示された値のプラスマイナス約10%)を考慮することを意味する。本明細書で報告される全ての測定値は、特に明記しない限り、用語「約」が明示的に使用されているか否かに関わらず、用語「約」によって修飾されるものと理解される。
【0016】
量、濃度、又はその他の値若しくはパラメータが、ある範囲、好ましい範囲、又は好ましい上方値及び/若しくは好ましい下方値のリストのいずれかとして与えられている場合に、これらは、範囲が別個に開示されているかにかかわらず、任意の範囲上限値又は好ましい上方値及び任意の範囲下限値又は好ましい下方値の任意の対から形成される全ての範囲を、具体的に開示するものとして、理解されるものとする。本明細書に数値範囲が記述されている場合、特に指示しない限り、この範囲は、その端点を包含し、かつその範囲内の全ての整数及び分数を包含することが意図されている。
【0017】
当該技術分野において認識されるように、共沸組成物は、2つ以上の異なる成分の混合物であり、液体形態にあるとき、(1a)所与の一定圧力下において、実質的に一定の温度で沸騰するか(この温度は、個々の成分の沸騰温度よりも高い場合があるか若しくは低い場合がある)、又は(1b)所与の一定温度において、実質的に一定の圧力で沸騰し(この圧力は、個々の成分の沸騰圧力よりも高い場合があるか若しくは低い場合がある)、かつ(2)実質的に一定の組成で沸騰する(この相組成は、一定であるが、必ずしも等しいわけではない)(例えば、M.F.Doherty and M.F.Malone,Conceptual Design of Distillation Systems,McGraw-Hill(New York),2001,185を参照されたい)。
【0018】
単一の気相が単一の液相と平衡状態にある、均一共沸混合物は、上記の特性(1a)、(1b)、及び(2)に加えて、各成分の組成が共存平衡相のそれぞれにおいて同じである。一般用語「共沸混合物」は、均一共沸混合物に一般的に使用される代替名である。
【0019】
本明細書で使用するとき、「共沸混合物様」組成物は、共沸組成物のように挙動する(即ち、一定の沸騰特性又は沸騰若しくは蒸発時に分留しない傾向を有する)組成物を指す。したがって、沸騰又は蒸発中、蒸気及び液体の組成は、変化する場合でも、最小限又は無視できる程度しか変化しない。対照的に、非共沸混合物様組成物の蒸気及び液体の組成は、沸騰又は蒸発中にかなりの程度変化する。
【0020】
本明細書で使用するとき、用語「共沸混合物様」又は「共沸混合物様挙動」は、事実上圧力差がない露点圧力及び気泡点圧力を呈する組成物を指す。いくつかの実施形態では、所与の温度における露点圧力と気泡点圧力との差は、3%以下である。いくつかの実施形態では、気泡点圧力と露点圧力との差は、5%以下である。
【0021】
共沸混合物及び共沸混合物様組成物
組成物であって、
i)ペルフルオロヘプテンと、
ii)酢酸メチル、アセトン、酢酸tert-ブチル、酢酸イソプロピル、n-ヘプタン、イソ-オクタン、n-ヘキサン、ヘキサメチルジシロキサン、及びシクロペンタンから選択される化合物と、を含み、
酢酸メチル、アセトン、酢酸tert-ブチル、酢酸イソプロピル、n-ヘプタン、イソ-オクタン、n-ヘキサン、ヘキサメチルジシロキサン、又はシクロペンタンが、ペルフルオロヘプテンと共沸混合物組成物又は共沸混合物様組成物を形成するのに有効な量で、組成物中に存在する、組成物。
【0022】
いくつかの実施形態では、ペルフルオロヘプテンは、ペルフルオロヘプタ-3-エン及びペルフルオロヘプタ-2-エンの混合物を含む。
【0023】
いくつかの実施形態では、ペルフルオロヘプテンは、約85~約95重量%のペルフルオロヘプタ-3-エン及び約5~約15重量%のペルフルオロヘプタ-2-エンを含む。
【0024】
いくつかの実施形態では、ペルフルオロヘプテンは、約90重量%のペルフルオロヘプタ-3-エン及び約10重量%のペルフルオロヘプタ-2-エンを含む。
【0025】
いくつかの実施形態では、組成物は、ペルフルオロヘプテン及び酢酸メチルを含み、酢酸メチルは、ペルフルオロヘプテンと共沸混合物組成物又は共沸混合物様組成物を形成するのに有効な量で、組成物中に存在する。
【0026】
いくつかの実施形態では、組成物は、約0.1~約60重量%のペルフルオロヘプテン、例えば、約0.1~約50、約0.1~約35、約0.1~約20、約0.1~約10、約10~約60、約10~約50、約10~約35、約10~約20、約20~約60、約20~約50、約20~約35、約35~約60、約35~約50、又は約50~約60重量%のペルフルオロヘプテンを含む。
【0027】
いくつかの実施形態では、組成物は、約99.9~約40重量%の酢酸メチル、例えば、約99.9~約50、約99.9~約65、約99.9~約80、約99.9~約90、約90~約40、約90~約50、約90~約65、約90~約80、約80~約40、約80~約50、約80~約65、約65~約40、約65~約50、又は約50~約40重量%の酢酸メチルを含む。
【0028】
いくつかの実施形態では、組成物は、ペルフルオロヘプテン及び酢酸メチルから本質的になる。
【0029】
いくつかの実施形態では、組成物は、上記のような約0.1~約60重量%のペルフルオロヘプテン、及び上記のような約99.9~約40重量%の酢酸メチルから本質的になる。
【0030】
いくつかの実施形態では、組成物は、約29~約31重量%のペルフルオロヘプテン及び約69~約71重量%の酢酸メチルから本質的になる。
【0031】
いくつかの実施形態では、組成物は、約30重量%のペルフルオロヘプテン及び約70重量%の酢酸メチルから本質的になる。
【0032】
いくつかの実施形態では、ペルフルオロヘプテン及び酢酸メチルを含む、それらから本質的になる、又はそれらからなる組成物は、共沸混合物組成物である。
【0033】
いくつかの実施形態では、ペルフルオロヘプテン及び酢酸メチルを含む、それらから本質的になる、又はそれらからなる組成物は、共沸混合物様組成物である。
【0034】
いくつかの実施形態では、ペルフルオロヘプテン及び酢酸メチルを含む、それらから本質的になる、又はそれらからなる組成物は、約101kPaの圧力で約47℃~約48℃の沸点を有する。
【0035】
いくつかの実施形態では、組成物は、ペルフルオロヘプテン及びアセトンを含み、アセトンは、ペルフルオロヘプテンと共沸混合物組成物又は共沸混合物様組成物を形成するのに有効な量で、組成物中に存在する。
【0036】
いくつかの実施形態では、組成物は、約0.1~約30重量%のペルフルオロヘプテン、例えば、約0.1~約25、約0.1~約15、約0.1~約10、約0.1~約5、約5~約30、約5~約25、約5~約15、約5~約10、約10~約30、約10~約25、約10~約15、約15~約30、約15~約25、又は約25~約30重量%のペルフルオロヘプテンを含む。
【0037】
いくつかの実施形態では、組成物は、約99.9~約70重量%のアセトン、例えば、約99.9~約75、約99.9~約85、約99.9~約90、約99.9~約95、約95~約70、約95~約75、約95~約85、約95~約90、約90~約70、約90~約75、約90~約85、約85~約70、約85~約75、又は約75~約70重量%のアセトンを含む。
【0038】
いくつかの実施形態では、組成物は、ペルフルオロヘプテン及びアセトンから本質的になる。
【0039】
いくつかの実施形態では、組成物は、上記のような約0.1~約30重量%のペルフルオロヘプテン、及び上記のような約99.9~約60重量%のアセトンから本質的になる。
【0040】
いくつかの実施形態では、組成物は、約29~約31重量%のペルフルオロヘプテン及び約69~約71重量%の酢酸メチルから本質的になる。
【0041】
いくつかの実施形態では、組成物は、約30重量%のペルフルオロヘプテン及び約70重量%の酢酸メチルから本質的になる。
【0042】
いくつかの実施形態では、ペルフルオロヘプテン及びアセトンを含む、それらから本質的になる、又はそれらからなる組成物は、共沸混合物組成物である。
【0043】
いくつかの実施形態では、ペルフルオロヘプテン及びアセトンを含む、それらから本質的になる、又はそれらからなる組成物は、共沸混合物様組成物である。
【0044】
いくつかの実施形態では、ペルフルオロヘプテン及びアセトンを含む、それらから本質的になる、又はそれらからなる組成物は、約101kPaの圧力で約44℃~約45℃の沸点を有する。
【0045】
いくつかの実施形態では、組成物は、ペルフルオロヘプテン及び酢酸tert-ブチルを含み、酢酸tert-ブチルは、ペルフルオロヘプテンと共沸混合物組成物又は共沸混合物様組成物を形成するのに有効な量で、組成物中に存在する。
【0046】
いくつかの実施形態では、組成物は、約87~約94重量%のペルフルオロヘプテン、例えば、約87~約92、約87~約90、約87~約89、約89~約94、約89~約92,約89~約90、約90~約94、約90~約92、又は約92~約94重量%のペルフルオロヘプテンを含む。
【0047】
いくつかの実施形態では、組成物は、約6~約13重量%の酢酸tert-ブチル、例えば、約6~約11、約6~約10、約6~約8、約8~約13、約8~約11,約8~約10、約10~約13、約10~約11、又は約11~約13重量%の酢酸tert-ブチルを含む。
【0048】
いくつかの実施形態では、組成物は、ペルフルオロヘプテン及び酢酸tert-ブチルから本質的になる。
【0049】
いくつかの実施形態では、組成物は、上記のような約87~約94重量%のペルフルオロヘプテン、及び上記のような約6~約13重量%の酢酸tert-ブチルから本質的になる。
【0050】
いくつかの実施形態では、組成物は、約89~約91重量%のペルフルオロヘプテン及び約9~約11重量%の酢酸tert-ブチルから本質的になる。
【0051】
いくつかの実施形態では、組成物は、約90重量%のペルフルオロヘプテン及び約10重量%の酢酸tert-ブチルから本質的になる。
【0052】
いくつかの実施形態では、ペルフルオロヘプテン及び酢酸tert-ブチルを含む、それらから本質的になる、又はそれらからなる組成物は、共沸混合物組成物である。
【0053】
いくつかの実施形態では、ペルフルオロヘプテン及び酢酸tert-ブチルを含む、それらから本質的になる、又はそれらからなる組成物は、共沸混合物様組成物である。
【0054】
いくつかの実施形態では、ペルフルオロヘプテン及び酢酸tert-ブチルを含む、それらから本質的になる、又はそれらからなる組成物は、約101kPaの圧力で約68℃~約70℃の沸点を有する。
【0055】
いくつかの実施形態では、ペルフルオロヘプテン及び酢酸tert-ブチルを含む、それらから本質的になる、又はそれらからなる組成物は、約101kPaの圧力で約69℃の沸点を有する。
【0056】
いくつかの実施形態では、組成物は、ペルフルオロヘプテン及び酢酸イソプロピルを含み、酢酸イソプロピルは、ペルフルオロヘプテンと共沸混合物組成物又は共沸混合物様組成物を形成するのに有効な量で、組成物中に存在する。
【0057】
いくつかの実施形態では、組成物は、約70~約90重量%のペルフルオロヘプテン、例えば、約70~約85、約70~約80、約70~約75、約75~約90、約75~約85,約75~約80、約80~約90、約80~約85、又は約85~約90重量%のペルフルオロヘプテンを含む。
【0058】
いくつかの実施形態では、組成物は、約10~約30重量%の酢酸イソプロピル、例えば、約10~約25、約10~約20、約10~約15、約15~約30、約15~約25,約15~約20、約20~約30、約20~約25、又は約25~約30重量%の酢酸イソプロピルを含む。
【0059】
いくつかの実施形態では、組成物は、ペルフルオロヘプテン及び酢酸イソプロピルから本質的になる。
【0060】
いくつかの実施形態では、組成物は、上記のような約70~約90重量%のペルフルオロヘプテン、及び上記のような約10~約30重量%の酢酸イソプロピルから本質的になる。
【0061】
いくつかの実施形態では、組成物は、約84~約86重量%のペルフルオロヘプテン及び約14~約16重量%の酢酸イソプロピルから本質的になる。
【0062】
いくつかの実施形態では、組成物は、約85重量%のペルフルオロヘプテン及び約15重量%の酢酸イソプロピルから本質的になる。
【0063】
いくつかの実施形態では、ペルフルオロヘプテン及び酢酸イソプロピルを含む、それらから本質的になる、又はそれらからなる組成物は、共沸混合物組成物である。
【0064】
いくつかの実施形態では、ペルフルオロヘプテン及び酢酸イソプロピルを含む、それらから本質的になる、又はそれらからなる組成物は、共沸混合物様組成物である。
【0065】
いくつかの実施形態では、ペルフルオロヘプテン及び酢酸イソプロピルを含む、それらから本質的になる、又はそれらからなる組成物は、約101kPaの圧力で約64℃~約66℃の沸点を有する。
【0066】
いくつかの実施形態では、ペルフルオロヘプテン及び酢酸イソプロピルを含む、それらから本質的になる、又はそれらからなる組成物は、約101kPaの圧力で約65℃の沸点を有する。
【0067】
いくつかの実施形態では、組成物は、ペルフルオロヘプテン及びn-ヘプタンを含み、n-ヘプタンは、ペルフルオロヘプテンと共沸混合物組成物又は共沸混合物様組成物を形成するのに有効な量で、組成物中に存在する。
【0068】
いくつかの実施形態では、組成物は、約85~約95重量%のペルフルオロヘプテン、例えば、約85~約90又は約90~約95重量%のペルフルオロヘプテンを含む。
【0069】
いくつかの実施形態では、組成物は、約5~約15重量%のn-ヘプタン、例えば、約5~約10又は約10~約15重量%のn-ヘプタンを含む。
【0070】
いくつかの実施形態では、組成物は、ペルフルオロヘプテン及びn-ヘプタンから本質的になる。
【0071】
いくつかの実施形態では、組成物は、上記のような約85~約95重量%のペルフルオロヘプテン、及び上記のような約5~約15重量%のn-ヘプタンから本質的になる。
【0072】
いくつかの実施形態では、組成物は、約89~約91重量%のペルフルオロヘプテン及び約9~約11重量%のn-ヘプタンから本質的になる。
【0073】
いくつかの実施形態では、組成物は、約90重量%のペルフルオロヘプテン及び約10重量%のn-ヘプタンから本質的になる。
【0074】
いくつかの実施形態では、ペルフルオロヘプテン及びn-ヘプタンを含む、それらから本質的になる、又はそれらからなる組成物は、共沸混合物組成物である。
【0075】
いくつかの実施形態では、ペルフルオロヘプテン及びn-ヘプタンを含む、それらから本質的になる、又はそれらからなる組成物は、共沸混合物様組成物である。
【0076】
いくつかの実施形態では、ペルフルオロヘプテン及びn-ヘプタンを含む、それらから本質的になる、又はそれらからなる組成物は、約101kPaの圧力で約66℃~約67℃の沸点を有する。
【0077】
いくつかの実施形態では、組成物は、ペルフルオロヘプテン及びイソ-オクタンを含み、イソ-オクタンは、ペルフルオロヘプテンと共沸混合物組成物又は共沸混合物様組成物を形成するのに有効な量で、組成物中に存在する。
【0078】
いくつかの実施形態では、組成物は、約85~約99.9重量%のペルフルオロヘプテン、例えば、約85~約95、約85~約90、約90~約99.9、約90~約95、又は約95~約99.9重量%のペルフルオロヘプテンを含む。
【0079】
いくつかの実施形態では、組成物は、約0.1~約15重量%のイソ-オクタン、例えば、約0.1~約10、約0.1~約5、約5~約15、約5~約10、又は約10~約15重量%のイソ-オクタンを含む。
【0080】
いくつかの実施形態では、組成物は、ペルフルオロヘプテン及びイソ-オクタンから本質的になる。
【0081】
いくつかの実施形態では、組成物は、上記のような約85~約99.9重量%のペルフルオロヘプテン、及び上記のような約0.1~約15重量%のイソ-オクタンから本質的になる。
【0082】
いくつかの実施形態では、組成物は、約90~約92重量%のペルフルオロヘプテン及び約8~約10重量%のイソ-オクタンから本質的になる。
【0083】
いくつかの実施形態では、組成物は、約91重量%のペルフルオロヘプテン及び約9重量%のイソ-オクタンから本質的になる。
【0084】
いくつかの実施形態では、ペルフルオロヘプテン及びイソ-オクタンを含む、それらから本質的になる、又はそれらからなる組成物は、共沸混合物組成物である。
【0085】
いくつかの実施形態では、ペルフルオロヘプテン及びイソ-オクタンを含む、それらから本質的になる、又はそれらからなる組成物は、共沸混合物様組成物である。
【0086】
いくつかの実施形態では、ペルフルオロヘプテン及びイソ-オクタンを含む、それらから本質的になる、又はそれらからなる組成物は、約101kPaの圧力で約67℃~約68℃の沸点を有する。
【0087】
いくつかの実施形態では、組成物は、ペルフルオロヘプテン及びn-ヘキサンを含み、n-ヘキサンは、ペルフルオロヘプテンと共沸混合物組成物又は共沸混合物様組成物を形成するのに有効な量で、組成物中に存在する。
【0088】
いくつかの実施形態では、組成物は、約60~約80重量%のペルフルオロヘプテン、例えば、約60~約75、約60~約70、約60~約65、約65~約80、約65~約75,約65~約70、約70~約80、約70~約75、約75~約80重量%のペルフルオロヘプテンを含む。
【0089】
いくつかの実施形態では、組成物は、約20~約40重量%のn-ヘキサン、例えば、約20~約35、約20~約30、約20~約25、約25~約40、約25~約35,約25~約30、約30~約40、約30~約35、又は約35~約40重量%のn-ヘキサンを含む。
【0090】
いくつかの実施形態では、組成物は、ペルフルオロヘプテン及びn-ヘキサンから本質的になる。
【0091】
いくつかの実施形態では、組成物は、上記のような約60~約80重量%のペルフルオロヘプテン、及び上記のような約20~約40重量%のn-ヘキサンから本質的になる。
【0092】
いくつかの実施形態では、組成物は、約90~約92重量%のペルフルオロヘプテン及び約8~約10重量%のn-ヘキサンから本質的になる。
【0093】
いくつかの実施形態では、組成物は、約91重量%のペルフルオロヘプテン及び約9重量%のn-ヘキサンから本質的になる。
【0094】
いくつかの実施形態では、ペルフルオロヘプテン及びn-ヘキサンを含む、それらから本質的になる、又はそれらからなる組成物は、共沸混合物組成物である。
【0095】
いくつかの実施形態では、ペルフルオロヘプテン及びn-ヘキサンを含む、それらから本質的になる、又はそれらからなる組成物は、共沸混合物様組成物である。
【0096】
いくつかの実施形態では、組成物は、ペルフルオロヘプテン及びn-ヘキサンを含む、それらから本質的になる、又はそれらからなる組成物は、約101kPaの圧力で約55℃~約56℃の沸点を有する。
【0097】
いくつかの実施形態では、組成物は、ペルフルオロヘプテン及びヘキサメチルジシロキサンを含み、ヘキサメチルジシロキサンは、ペルフルオロヘプテンと共沸混合物組成物又は共沸混合物様組成物を形成するのに有効な量で、組成物中に存在する。
【0098】
いくつかの実施形態では、組成物は、約99.9~約90重量%のペルフルオロヘプテン、例えば、約99.9~約92、約99.9~約94、約99.9~約96、約99.9~約98、約98~約90、約98~約92、約98~約94、約98~約96、約96~約90、約96~約92、約96~約94、約94~約90、約94~約92、約92~約90重量%のペルフルオロヘプテンを含む。
【0099】
いくつかの実施形態では、組成物は、約0.1~約10重量%のヘキサメチルジシロキサン、例えば、約0.1~約8、約0.1~約6、約0.1~約4、約0.1~約2、約2~約10、約2~約8、約2~約6、約2~約4、約4~約10、約4~約8、約4~約6、約6~約10、約6~約8、約8~約10重量%のヘキサメチルジシロキサンを含む。
【0100】
いくつかの実施形態では、組成物は、ペルフルオロヘプテン及びヘキサメチルジシロキサンから本質的になる。
【0101】
いくつかの実施形態では、組成物は、上記のような約99.9~約90重量%のペルフルオロヘプテン、及び上記のような約0.1~約10重量%のヘキサメチルジシロキサンから本質的になる。
【0102】
いくつかの実施形態では、組成物は、約90~約92重量%のペルフルオロヘプテン及び約8~約10重量%のヘキサメチルジシロキサンから本質的になる。
【0103】
いくつかの実施形態では、組成物は、約91重量%のペルフルオロヘプテン及び約9重量%のヘキサメチルジシロキサンから本質的になる。
【0104】
いくつかの実施形態では、ペルフルオロヘプテン及びヘキサメチルジシロキサンを含む、それらから本質的になる、又はそれらからなる組成物は、共沸混合物組成物である。
【0105】
いくつかの実施形態では、ペルフルオロヘプテン及びヘキサメチルジシロキサンを含む、それらから本質的になる、又はそれらからなる組成物は、共沸混合物様組成物である。
【0106】
いくつかの実施形態では、組成物は、約101kPaの圧力で約66℃~約67℃の沸点を有する。
【0107】
いくつかの実施形態では、組成物は、ペルフルオロヘプテン及びシクロペンタンを含み、シクロペンタンは、ペルフルオロヘプテンと共沸混合物組成物又は共沸混合物様組成物を形成するのに有効な量で、組成物中に存在する。
【0108】
いくつかの実施形態では、組成物は、約99.9~約50重量%のペルフルオロヘプテン、例えば、約99.9~約60、約99.9~約70、約99.9~約80、約99.9~約90、約99.9~約95、約95~約50、約95~約60、約95~約70、約95~約80、約95~約90、約90~約50、約90~約60、約90~約70、約90~約80、約80~約50、約80~約60、約80~約70、約70~約50、約70~約60、又は約60~約50重量%のペルフルオロヘプテンを含む。
【0109】
いくつかの実施形態では、組成物は、約0.1~約50重量%のシクロペンタン、例えば、約0.1~約40、約0.1~約30、約0.1~約20、約0.1~約10、約0.1~約5、約5~約50、約5~約40、約5~約30、約5~約20、約5~約10、約10~約50、約10~約40、約10~約30、約10~約20、約20~約50、約20~約40、約20~約30、約30~約50、約30~約40、又は約40~約50重量%のシクロペンタンを含む。
【0110】
いくつかの実施形態では、組成物は、ペルフルオロヘプテン及びシクロペンタンから本質的になる。
【0111】
いくつかの実施形態では、組成物は、上記のような約99.9~約50重量%のペルフルオロヘプテン、及び上記のような約0.1~約50重量%のシクロペンタンから本質的になる。
【0112】
いくつかの実施形態では、組成物は、約58~約65重量%のペルフルオロヘプテン及び約35~約42重量%のシクロペンタンから本質的になる。
【0113】
いくつかの実施形態では、組成物は、約60~約63重量%のペルフルオロヘプテン及び約37~約40重量%のシクロペンタンから本質的になる。
【0114】
いくつかの実施形態では、ペルフルオロヘプテン及びシクロペンタンを含む、それらから本質的になる、又はそれらからなる組成物は、共沸混合物組成物である。
【0115】
いくつかの実施形態では、ペルフルオロヘプテン及びシクロペンタンを含む、それらから本質的になる、又はそれらからなる組成物は、共沸混合物様組成物である。
【0116】
いくつかの実施形態では、組成物は、ペルフルオロヘプテン及びシクロペンタンを含む、それらから本質的になる、又はそれらからなる組成物は、約101kPaの圧力で約41℃~約42℃の沸点を有する。
【0117】
使用方法
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の組成物は、洗浄剤、フラックス除去剤、及び/又は脱脂剤として有用である。したがって、本出願は、表面を洗浄するプロセスであって、本明細書で提供される組成物を上記表面と接触させるステップを含む、プロセスを提供する。いくつかの実施形態では、プロセスは、表面又は基材から残渣を除去するステップであって、表面又は基材を本明細書で提供される組成物と接触させるステップと、組成物から表面又は基材を回収するステップと、を含む。
【0118】
いくつかの実施形態では、本出願は、溶質を溶解させるためのプロセスであって、溶質を、十分な量の本明細書で提供される組成物と接触させ混合するステップを含む、プロセスを更に提供する。
【0119】
いくつかの実施形態では、表面又は基材は、集積回路デバイスであり得、この場合、残渣は、ロジンフラックス又は油を含む。集積回路デバイスは、フリップチップ、μBGA、又はチップスケールパッケージング構成要素などの様々な種類の構成要素を有する回路基板であり得る。表面又は基材は、追加として、ステンレス鋼などの金属表面であり得る。ロジンフラックスは、RMA((rosin mildly activated)ロジン弱活性化)、RA((rosin activated)ロジン活性化)、WS((water soluble)水溶性)、及びOA((organic acid)有機酸)が挙げられるが、これらに限定されない、集積回路デバイスのはんだ付けにおいて一般的に使用される任意の種類であり得る。油残渣としては、鉱油、モータ油、及びシリコーン油が挙げられるが、これらに限定されない。
【0120】
いくつかの実施形態では、本出願は、濡れている基材又は表面又はデバイスの表面から少なくとも一部分の水を除去するためのプロセスであって、基材、表面、又はデバイスを本明細書で提供される組成物と接触させるステップと、次いで、基材、表面、又はデバイスを組成物との接触から除去するステップと、を含む、プロセスを提供する。
【0121】
いくつかの実施形態では、本明細書で提供される組成物は、基材を脱水又は乾燥するのに好適な少なくとも1つの界面活性剤を更に含む。例示的な界面活性剤としては、アルキルジメチルアンモニウムイソオクチルホスフェート、tert-アルキルアミン(例えば、tert-ブチルアミン)、ペルフルオロアルキルホスフェート、ジメチルデセナミド、フッ素化アルキルポリエーテル、四級アミン(例えば、アンモニウム塩)、及びグリセロールモノステアレートが挙げられるが、これらに限定されない。
【0122】
デバイス、表面、又は基材を接触させるための手段は重要ではなく、例えば、本明細書で提供される組成物を含有する浴中にデバイス、表面、若しくは基材を浸漬するステップ、本明細書で提供される組成物を用いてデバイス、表面、若しくは基材を噴霧するステップ、又は組成物で湿潤された材料(例えば、布)でデバイス、表面、若しくは基材を拭き取るステップによって達成され得る。代替的に、本明細書で提供される組成物は、このような残渣の除去のために設計された蒸気脱脂又はフラックス除去装置において使用され得る。このような蒸気脱脂又はフラックス除去機器は、Forward Technology(Crest Group,Trenton,NJの子会社)、Trek Industries(Azusa,CA)、及びUltronix,Inc.(Hatfield,PA)などの様々な供給元から入手可能である。
【0123】
デジタル情報を記憶する最も高度で最も高い記録密度及び最低コストの方法は、磁気材料でコーティングされた回転ディスクからフラックスパターンを書き込み、読み取りすることを伴う。ビットの形態で情報が記憶される磁気層は、金属支持構造上にスパッタリングされる。次に、オーバーコート、通常は炭素系材料を保護のために磁気層の上に配置し、最後に潤滑剤をオーバーコートに塗布する。読み取り-書き込みヘッドは潤滑剤の上方に浮上し、ヘッドと磁気層との間で情報が交換される。情報転送の効率を高める飽くなき試みにおいて、ハードドライブ製造業者は、ヘッドと磁気層との間の距離、又は浮上高を100オングストローム未満まで低減してきた。
【0124】
必然的に、通常のディスクドライブアプリケーションの間、ヘッドとディスク表面とが接触することになる。ディスク上の摩耗を低減するために、摺動接点及び浮遊接点の両方から、それは潤滑される必要がある。
【0125】
フッ素系潤滑剤は、磁気ディスクドライブ産業において潤滑剤として広く使用されて、ヘッドとディスクとの間の摩擦を減少させ、すなわち摩耗を低減し、したがってディスク故障の可能性を最小限に抑える。
【0126】
フッ素系潤滑剤の堆積のための改良された方法の必要性が、産業界に存在する。CFC-113及びPFC-5060などの特定の溶媒の使用は、環境への影響によって調節されている。したがって、本出願で使用されることになる溶媒は、環境への影響を考慮すべきである。また、このような溶媒は、フッ素系潤滑剤を溶解し、フッ素系潤滑剤の実質的に均一な又は均一なコーティングを形成する必要がある。追加として、既存の溶媒は、所与の厚さコーティングを生成するためにより高いフッ素系潤滑剤濃度を必要とし、フッ素系潤滑剤コーティングの均一性の不規則性を生じることが見出されている。
【0127】
いくつかの実施形態において、本開示のフッ素系潤滑剤は、ペルフルオロポリエーテル(perfluoropolyether、PFPE)化合物、又はホスファゼン含有ディスク潤滑剤であるX-1P(登録商標)を含む潤滑剤を含む。これらのペルフルオロポリエーテル化合物は、時には、ペルフルオロアルキルエーテル(perfluoroalkylether、PFAE)又はペルフルオロポリアルキルエーテル(perfluoropolyalkylether、PFPAE)と称される。これらのPFPE化合物は、単純なペルフルオロ化エーテルポリマーから官能化ペルフルオロ化エーテルポリマーまで多岐にわたる。本発明においてフッ素系潤滑剤として有用であり得る異なる種類のPFPE化合物は、いくつかの供給源から入手可能である。いくつかの実施形態では、本明細書で提供されるプロセスにおいて有用なフッ素系潤滑剤としては、Krytox(登録商標)GLP100、GLP105、又はGLP160(The Chemours Co.,LLC,Fluoroproducts,Wilmington,DE,19898,USA)、Fomblin(登録商標)Z-Dol 2000、2500若しくは4000、Z-Tetraol、又はFomblin(登録商標)AM 2001若しくはAM 3001(Solvay Solexis S.p.A.,Milan,Italyから販売)、Demnum(商標)LR-200又はS-65(Daikin America,Inc.,Osaka,Japanから提供)、X-1P(登録商標)(Quixtor Technologies Corporation(Dow Chemical Co,Midland,MIの子会社)から入手可能な部分フッ素化ヒドロキシフェノキシシクロトリホスファゼンディスク潤滑剤)、並びにこれらの混合物を含むが、これらに限定されない。Krytox(登録商標)潤滑剤は、一般構造F(CF(CF)CFO)-CFCFを有するペルフルオロアルキルポリエーテルであり、式中、nは10~60の範囲である。Fomblin(登録商標)潤滑剤は、分子量が500~4000原子質量単位の範囲であり、かつ一般式X-CF-O(CF-CF-O)-(CFO)-CF-X(式中、Xは-CHOHであり得、p+qは40~180であり、p/qは0.5~2である)、CH(O-CH-CHOH(式中、nは10~60である)、CHOCHCH(OH)CHOH、又は-CHO-CH-ピペロニルを有する、官能化ペルフルオロポリエーテルである。Demnum(商標)油は、2700~8400原子質量単位の分子量の範囲のペルフルオロポリエーテル系油である。加えて、本明細書で提供されるプロセスにおいて有用であり得る、Moresco(Thailand)Co.,Ltdからのものなどの新しい潤滑剤が開発されている。
【0128】
本明細書に記載されるフッ素系潤滑剤は、フッ素系潤滑剤の特性を改善するための添加剤を追加として含み得る。潤滑剤自体として機能し得るX-1P(登録商標)は、PFPE分解に関与するディスク表面上のルイス酸部位を不活性化することによってディスクドライブの耐久性を高めるために、多くの場合、他のより低いコストのフッ素系潤滑剤に添加される。他の一般的な潤滑剤添加剤は、本明細書で提供されるプロセスにおいて有用なフッ素系潤滑剤において使用され得る。
【0129】
本明細書に記載されるフッ素系潤滑剤は、Z-DPA(Hitachi Global Storage Technologies,San Jose,CA)、ジアルキルアミン末端基で終端されたPFPEを更に含み得る。求核末端基は、X1P(登録商標)と同じ目的を果たすため、いかなる添加剤も有しない同じ安定性を提供する。
【0130】
フッ素系潤滑剤が堆積され得る表面は、潤滑から利益を得ることができる任意の固体表面である。シリカディスク、金属又は金属酸化物表面、蒸着炭素表面又はガラス表面などの半導体材料は、本明細書に記載されるプロセスにおいて使用され得る表面の種類を表す。いくつかの実施形態では、本明細書で提供されるプロセスは、コンピュータドライブハードディスクなどの磁気媒体をコーティングするのに特に有用である。コンピュータディスクの製造において、表面は、アモルファス水素化又は窒素化炭素の薄い(10~50オングストロームの)層との蒸着によってもコーティングされる、磁性媒体の層を有する、ガラス、又はアルミニウム基材であり得る。フッ素系潤滑剤は、ディスクの炭素層にフッ素系潤滑剤を塗布することによって間接的に表面ディスク上に堆積され得る。
【0131】
フッ素系潤滑剤及び本明細書で提供される組成物(すなわち、溶媒として)を合わせる第1の工程は、堆積プロセスのための浴として使用され得るビーカー又は他の容器などの好適な容器内で混合するなどの任意の好適な方法で、達成され得る。本明細書で提供される組成物中のフッ素系潤滑剤濃度は、約0.010重量%(重量/重量)~約0.50%(重量/重量)であり得る。
【0132】
フッ素系潤滑剤及び本明細書で提供される組成物の組み合わせを表面と接触させる工程は、表面に適切な任意の方法で達成され得る(表面のサイズ及び形状を考慮する)。ハードディスクは、ディスクの中心の穴を通って嵌合することができるマンドレル又は他のいくつかの支持体などのいくつかの方法で支持される必要がある。したがって、ディスクは、ディスクの平面が溶媒浴に垂直になるように鉛直に保持される。マンドレルは、円筒形棒又はV字形棒を含むがこれらに限定されない、異なる形状を有し得る。マンドレル形状は、ディスクとの接触領域を決定することになる。マンドレルは、金属、金属合金、プラスチック、又はガラスを含むがこれらに限定されない、ディスクを保持するのに十分な強さの任意の材料で構築され得る。加えて、ディスクは、織布バスケット内に鉛直に直立して支持され得るか、又は外側縁部上の1つ以上のクランプで鉛直位置にクランプされ得る。支持体は、金属、金属合金、プラスチック、又はガラスなどのディスクを保持する強度を有する任意の材料で構築され得る。ディスクがどのような仕方で支持されるにしても、ディスクは、フッ素系潤滑剤/溶媒(すなわち、本明細書で提供される組成物)の組み合わせの浴を保持する容器内に下げられることになる。浴は、室温で保持され得るか、又は約0℃~約50℃の範囲の温度まで加熱若しくは冷却され得る。
【0133】
代替的に、ディスクは上述のように支持され得、浴が上げられて、ディスクを浸漬し得る。いずれの場合も、次いで、ディスクは浴から(浴を下げることによって、又はディスクを上げることによってのいずれかで)除去され得る。超過量のフッ素系潤滑剤/溶媒の組み合わせを浴中に排出することができる。
【0134】
ディスクを浴内に下げるか、又は浴を上げて、ディスクを浸漬するかのいずれかのディスク表面とフッ素系潤滑剤/溶媒の組み合わせとを接触させるプロセスのいずれかは、一般にディップコーティングと称される。ディスクをフッ素系潤滑剤/溶媒の組み合わせと接触させるための他のプロセスは、噴霧又はスピンコーティングを含むがこれらに限定されない、本明細書に記載されるプロセスにおいて使用され得る。
【0135】
ディスクが浴から除去されると、ディスクは、その表面上にフッ素系潤滑剤及びいくつかの残渣溶媒(すなわち、本明細書で提供される組成物)のコーティングを有する。残留溶媒は蒸発され得る。蒸発は、通常、室温で実施される。しかしながら、室温超及び室温未満の両方の他の温度も、蒸発工程にも使用され得る。約0℃~約100℃の範囲の温度が蒸発に使用され得る。
【0136】
表面又はディスクは、表面がディスクである場合、コーティングプロセスの完了後、実質的に溶媒を含まないフッ素系潤滑剤の実質的に均一な又は均一なコーティングで残されることになる。フッ素系潤滑剤は、約300nm未満の厚さに、及び代替的に約100~約300nmの厚さに塗布され得る。
【0137】
ディスクの適切な機能のために均一なフッ素系潤滑剤コーティングが所望されており、そのような様々なフッ素系潤滑剤の厚さの領域は、ディスクの表面上で望ましくない。ますます多くの情報が同じサイズのディスク上に記憶されるにつれて、読み取り/書き込みヘッドは、適切に機能するためにディスクにますます近づく必要がある。コーティング厚さの変動による不規則性がディスクの表面上に存在する場合、ヘッドとディスク上のこれらの領域との接触の可能性ははるかに大きい。ヘッド接点又は他の手段によって除去され得る領域に流れ込むのに十分なフッ化潤滑剤をディスク上に有することが望まれているが、厚すぎるコーティングは、「汚れ」(超過量のフッ素系潤滑剤をかき集める読み取り/書き込みヘッドに関連付けられた問題である)を引き起こし得る。
【0138】
産業界で観察される1つの特定のコーティング厚さの不規則性は、「ウサギ耳」効果として知られるものである。これらの不規則性は、既存の溶媒系を使用してフッ素系潤滑剤の堆積後にディスクの表面上で視覚的に検出される。ディスクが溶媒中のフッ素系潤滑剤の溶液と接触され、次いで溶液から除去されると、溶液が蓄積し得、かつ容易に排出しない任意の点は、容易に流れ落ちない溶液の液滴を生じる。このような液滴形成点の1つは、マンドレル又は他の支持デバイスとディスクとの接点(複数可)である。V字形状のマンドレルが使用される場合、マンドレルがディスクの内側縁部に接触する2つの接点が存在する。フッ化潤滑剤の溶液が、浴から除去されたときに流れ落ちないこれらの場所で液滴を形成する場合、溶媒が蒸発すると、より大きな厚さのフッ素系潤滑剤の領域が形成される。より大きなフッ素系潤滑剤の領域が、ディスク表面上で視覚的に検出可能なウサギ耳に似たパターンを生成するので、ディスクとの2つの接点は、「ウサギ耳」効果として知られているものを生成する。
【0139】
表面上にフッ素系潤滑剤を堆積させるためにディップコーティングが使用される場合、引き上げ速度(ディスクが浴から除去される速度)、並びにフッ素系潤滑剤の密度及び表面張力は、フッ素系潤滑剤の結果として得られる膜厚を決定することに関連する。所望の膜厚を得るためのこれらのパラメータの認識が必要とされる。これらのパラメータ効果コーティングがどのように与えられるかに関する詳細は、その開示内容は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、「Dip-Coating of Ultra-Thin Liquid Lubricant and its Control for Thin-Film Magnetic Hard Disks」in IEEE Transactions on Magnetics,vol.31,no.6,November 1995に記載されている。
【実施例
【0140】
本発明を、具体的な実施例によって、より詳細に説明する。以下の実施例は、例示目的のために提供され、いかなる意味でも、本発明を限定することを意図するものではない。当業者は、本質的に同じ結果を得るために変更又は修正することができる様々な、死活的に重要とは言えないパラメータを、容易に認識するであろう。
【0141】
実施例1.気液平衡分析及び蒸留分析
気液平衡分析
PTx法は、混合物の気相-液相平衡(VLE)データを実験的に測定する既知の方法である。測定は、等温又は等圧のいずれかで行うことができる。等温法は、一定温度で公知の組成の混合物の全圧を測定することを必要とする。この方法では、既知の体積のセル内の総絶対圧力を、2つの化合物の様々な既知の組成について一定温度で測定する。等圧法は、一定圧力で公知の組成の混合物の温度を測定することを必要とする。この方法では、既知の体積のセル内の温度を、2つの化合物の様々な既知の組成について一定圧力で測定する。PTx法の使用については、その開示が全体として参照により本明細書に組み込まれている、「Phase Equilibrium in Process Design」、Wiley-Interscience Publisher、1970年、Harold R.Null著、124~126頁に詳細に記載されている。
【0142】
測定したデータ点は、非ランダム二液(NRTL)式などの活量係数式モデルを用いることによって、PTxセル中の平衡状態の蒸気と液体の組成に変換して液相非理想系を表すことができる。NRTL式などの活量係数式の使用については、その開示が全体として参照により本明細書に組み込まれている、「The Properties of Gases and Liquids」、第4版、McGraw Hill発行、Reid、Prausnitz、及びPoling著、241~387頁、及び「Phase Equilibria in Chemical Engineering」、Butterworth Publishers発行、1985年、Stanley M.Walas著、165~244頁に詳細に記載されている。いかなる理論又は説明にも束縛されることを望むものではないが、NRTL式は、PTxセルデータと併せて、本発明の様々な組成物の気相-液相平衡挙動、及び蒸留塔などの多段階式分離装置内におけるこれらの混合物の挙動を充分に予測すると考えられる。
【0143】
蒸留分析
混合物を調製し、標準ASTM法D1078当たり760mmHgの圧力で、25段蒸留塔内で蒸留した。ヘッド及びフラスコ温度を1℃に直接監視した。蒸留液試料を、ガスクロマトグラフィーによる組成物の測定のために蒸留全体を通して採取した。
【0144】
共沸混合物組成物
表1は、大気圧(約101kPa)での蒸留によってペルフルオロヘプテンの様々な二成分組成物について決定された共沸範囲及び共沸点を示す。各実験で使用したペルフルオロヘプテンは、90重量%のペルフルオロヘプタ-3-エンと10重量%のペルフルオロヘプタ-2-エンとの混合物であった。PFH=ペルフルオロヘプテン、CP=シクロペンタン、iPrOAc=酢酸イソプロピル、MeAc=酢酸メチル、TBAC=酢酸tert-ブチル、OS-10=ヘキサメチルジシロキサン。
【0145】
【表1】
【0146】
実施例2.可燃性及び引火点試験
ペルフルオロヘプテン(PFH)及び酢酸tert-ブチル(TBAC)の混合物を使用して、引火点試験を実施した。引火点は、タグ密閉式試験機による引火点の標準試験方法であるASTM D56-05(2010)を使用して決定した。表2に示されるように、試験範囲内の沸点は一定であり、共沸様挙動と一致した。「NF」として示される混合物は、不燃性であると決定された。
【0147】
【表2】
【0148】
実施例3.金属洗浄分析
ペルフルオロヘプテン(PFH)は、金属製造プロセスにおいて使用される様々な機械油を除去するのに有効であることが示された。PFHに浸漬した油性/油脂性金属(炭素鋼)クーポンの超音波洗浄の例を、以下の表3に示す。
【0149】
【表3】
【0150】
実施例4.キャリア流体分析
ペルフルオロヘプテン(perfluoroheptene、PFH)は、表4に示すように、ヘキサメチルジシロキサンの優れたキャリア流体であると決定された。PFHとヘキサメチルジシロキサンとのブレンドは、例えば、外科用縫合針及び管、人工皮膚及び補綴材、並びにコンタクトレンズが挙げられるが、これらに限定されない医療用デバイス上でのケイ素の堆積/除去のために使用されるであろう。PFHとヘキサメチルジシロキサンとのブレンドはまた、シリコーン接着剤、シーラント、及びコーティングを配合するためのキャリア流体として有用であることが示された。PFHはまた、改善された感触効果のために、皮膚及び毛髪上にシリコーンを堆積させるための化粧品キャリア流体として有用であり得る。以下の表4に示されるように、PFHは、Krytox潤滑剤のための不燃性キャリア流体として示されており、耐信頼性を改善するために、軸受、弁、及びシールに高い性能の潤滑コーティング及び耐腐食コーティングを送達するために使用することができる。PFHはまた、耐水コーティング、撥油性表面、及び汚染防止コーティングにおいて使用される、Zonylフルオロ添加剤に対する良好な溶解性も示した。PFHはまた、光学及び医療用デバイスなどの反射面及び屈折面の水置換乾燥に使用される、フルオロ界面活性剤のためのキャリア流体として有用であり得る。
【0151】
【表4】
【0152】
実施例5.ペルフルオロヘプテン/n-ヘプタンブレンドの洗浄効果係数(CEF)分析
標題ブレンド(90重量%のペルフルオロヘプテン及び10重量%のn-ヘプタン)を調製し、凝縮コイルを備えた1000mLのビーカーにデカントし、ホットプレートを使用して沸点(65℃)まで加熱した。3つの予め洗浄された304ステンレス鋼クーポンを分析天秤(初期重量)で秤量した。Starrett M1汎用潤滑剤の小さい薄膜を各クーポンの1つの表面に塗布し、超過量をきれいな拭き取り布で拭き取った。次いで、各クーポンを再秤量して、汚染重量を決定し、次いで、沸騰溶媒ブレンドの気相中に10分間配置した。次いで、クーポンを除去し、再秤量(洗浄後重量)の前に10分間乾燥し、かつオフガスを発生することを可能にして、溶媒ブレンドの洗浄効果係数を決定した。洗浄効果係数(CEF)は、式1によって決定された。
【0153】
式1.
CEF=(汚染重量-洗浄後重量)/(汚染重量-初期重量)
【0154】
【表5】
【0155】
実施例6.ペルフルオロヘプテン/アセトンブレンドの洗浄効果係数(cleaning effectiveness factor、CEF)分析
標題ブレンド(20重量%のペルフルオロヘプテン及び80重量%のアセトン)を調製し、凝縮コイルを備えた1000mLのビーカーにデカントし、ホットプレートを使用して沸点(47.1℃)まで加熱した。3つの予め洗浄された304ステンレス鋼クーポンを分析天秤(初期重量)で秤量した。Krylon Industrialのアクリルラッカー塗料の小さい薄膜を各クーポン上に噴霧し、一晩放置して硬化させた。次いで、各クーポンを再秤量して、汚染重量を決定し、次いで、沸騰溶媒ブレンドの気相中に10分間配置した。次いで、クーポンを除去し、再秤量(洗浄後重量)の前に10分間乾燥し、かつオフガスを発生することを可能にして、溶媒ブレンドの洗浄効果係数を決定した。洗浄効果係数(CEF)は、実施例5に記載されるように式1によって決定された。
【0156】
【表6】
【0157】
実施例7.ペルフルオロヘプテン/酢酸メチルブレンドの洗浄効果係数(CEF)分析
標題ブレンド(30重量%のペルフルオロヘプテン及び70重量%の酢酸メチル)を調製し、凝縮コイルを備えた1000mLのビーカーにデカントし、ホットプレートを使用して沸点(45.4℃)まで加熱した。3つの予め洗浄された304ステンレス鋼クーポンを分析天秤(初期重量)で秤量した。Emkarate RL 32-3MAF POE潤滑剤の小さい薄膜を各クーポンの表面上に塗布した。次いで、超過量の油をきれいな拭き取り布で拭き取った。次いで、各クーポンを再秤量して、汚染重量を決定し、次いで、沸騰溶媒ブレンドの気相中に10分間配置した。次いで、クーポンを除去し、再秤量(洗浄後重量)の前に10分間乾燥し、かつオフガスを発生することを可能にして、溶媒ブレンドの洗浄効果係数を決定した。洗浄効果係数(CEF)は、実施例5に記載されるように式1を使用して決定された。
【0158】
【表7】
【0159】
実施例8.ペルフルオロヘプテン/イソプロピルアセテートブレンドの洗浄効果係数(CEF)分析
標題ブレンド(85重量%のペルフルオロヘプテン及び15重量%の酢酸イソプロピル)を調製し、凝縮コイルを備えた1000mLのビーカーにデカントし、ホットプレートを使用して沸点(63.2℃)まで加熱した。3つの予め洗浄された304ステンレス鋼クーポンを分析天秤(初期重量)で秤量した。Copeland Ultra 22 POE潤滑剤の小さい薄膜を各クーポンの表面上に塗布した。次いで、超過量の油をきれいな拭き取り布で拭き取った。次いで、各クーポンを再秤量して、汚染重量を決定し、次いで、沸騰溶媒ブレンドの気相中に10分間配置した。次いで、クーポンを除去し、再秤量(洗浄後重量)の前に10分間乾燥し、かつオフガスを発生することを可能にして、溶媒ブレンドの洗浄効果係数を決定した。洗浄効果係数(CEF)は、実施例5に記載される式1を使用して決定された。
【0160】
【表8】
【0161】
実施例9.ペルフルオロヘプテン/シクロペンタンブレンドの洗浄効果係数(CEF)分析
標題ブレンド(62重量%のペルフルオロヘプテン及び38重量%のシクロペンタン)を調製し、凝縮コイルを備えた1000mLのビーカーにデカントし、ホットプレートを使用して沸点(41℃)まで加熱した。3つの予め洗浄された304ステンレス鋼クーポンを分析天秤(初期重量)で秤量した。Starrettツール及び計器用油(カタログ番号1620)の小さい薄膜を各クーポンの表面上に塗布した。次いで、超過量の油をきれいな拭き取り布で拭き取った。次いで、各クーポンを再秤量して、汚染重量を決定し、次いで、沸騰溶媒ブレンドの気相中に10分間配置した。次いで、クーポンを除去し、再秤量(洗浄後重量)の前に10分間乾燥し、かつオフガスを発生することを可能にして、溶媒ブレンドの洗浄効果係数を決定した。洗浄効果係数(CEF)は、実施例5に記載される式1を使用して決定された。
【0162】
【表9】
【0163】
実施例10.ペルフルオロヘプテン/ヘキサンブレンドの洗浄効果係数(CEF)分析
標題ブレンド(75重量%のペルフルオロヘプテン及び25重量%のヘキサン)を調製し、凝縮コイルを備えた1000mLのビーカーにデカントし、ホットプレートを使用して沸点(54.7℃)まで加熱した。3つの予め洗浄された304ステンレス鋼クーポンを分析天秤(初期重量)で秤量した。RoyCo 782 Hydraulic Fluidの小さい薄膜を各クーポンの表面上に塗布した。次いで、超過量の油をきれいな拭き取り布で拭き取った。次いで、各クーポンを再秤量して、汚染重量を決定し、次いで、沸騰溶媒ブレンドの気相中に10分間配置した。次いで、クーポンを除去し、再秤量(洗浄後重量)の前に10分間乾燥し、かつオフガスを発生することを可能にして、溶媒ブレンドの洗浄効果係数を決定した。洗浄効果係数(CEF)は、実施例5に記載されるように式1を使用して決定された。
【0164】
【表10】
【0165】
実施例11.ペルフルオロヘプテン/イソ-オクタンブレンドの洗浄効果係数(CEF)分析
標題ブレンド(91重量%のペルフルオロヘプテン及び9重量%のイソ-オクタン)を調製し、凝縮コイルを備えた1000mLのビーカーにデカントし、ホットプレートを使用して沸点(66℃)まで加熱した。3つの予め洗浄された304ステンレス鋼クーポンを分析天秤(初期重量)で秤量した。WD-40油の小さい薄膜を各クーポンの表面上に塗布した。次いで、超過量の油をきれいな拭き取り布で拭き取った。次いで、各クーポンを再秤量して、汚染重量を決定し、次いで、沸騰溶媒ブレンドの気相中に10分間配置した。次いで、クーポンを除去し、再秤量(洗浄後重量)の前に10分間乾燥し、かつオフガスを発生することを可能にして、溶媒ブレンドの洗浄効果係数を決定した。洗浄効果係数(CEF)は、実施例5に記載されるように式1を使用して決定された。
【0166】
【表11】
【0167】
実施例12.ペルフルオロヘプテン/酢酸tert-ブチルブレンドの洗浄効果係数(CEF)分析
標題ブレンド(90重量%のペルフルオロヘプテン及び10重量%の酢酸tert-ブチル)を調製し、凝縮コイルを備えた1000mLのビーカーにデカントし、ホットプレートを使用して沸点(66.6℃)まで加熱した。3つの予め洗浄された304ステンレス鋼クーポンを分析天秤(初期重量)で秤量した。Emkarate RL170H POE潤滑剤の小さい薄膜を各クーポンの表面上に塗布した。次いで、超過量の油をきれいな拭き取り布で拭き取った。次いで、各クーポンを再秤量して、汚染重量を決定し、次いで、沸騰溶媒ブレンドの気相中に10分間配置した。次いで、クーポンを除去し、再秤量(洗浄後重量)の前に10分間乾燥し、かつオフガスを発生することを可能にして、溶媒ブレンドの洗浄効果係数を決定した。洗浄効果係数(CEF)は、実施例5に記載されるように式1を使用して決定された。
【0168】
【表12】
【0169】
他の実施形態
1.いくつかの実施形態では、本出願は、組成物であって、
i)ペルフルオロヘプテンと、
ii)酢酸メチル、アセトン、酢酸tert-ブチル、酢酸イソプロピル、n-ヘプタン、イソ-オクタン、n-ヘキサン、ヘキサメチルジシロキサン、及びシクロペンタンから選択される化合物と、を含み、
酢酸メチル、アセトン、酢酸tert-ブチル、酢酸イソプロピル、n-ヘプタン、イソ-オクタン、n-ヘキサン、ヘキサメチルジシロキサン、又はシクロペンタンが、ペルフルオロヘプテンと共沸混合物組成物又は共沸混合物様組成物を形成するのに有効な量で、組成物中に存在する、組成物を提供する。
2.ペルフルオロヘプテンが、約90重量%のペルフルオロヘプタ-3-エン及び約10重量%のペルフルオロヘプタ-2-エンを含む、実施形態1に記載の組成物。
3.組成物が、ペルフルオロヘプテン及び酢酸メチルを含み、酢酸メチルが、ペルフルオロヘプテンと共沸混合物組成物又は共沸混合物様組成物を形成するのに有効な量で、組成物中に存在する、実施形態1又は2に記載の組成物。
4.組成物が、約0.1~60重量%のペルフルオロヘプテンを含む、実施形態1~3のいずれか1つに記載の組成物。
5.組成物が、約99.9~40重量%の酢酸メチルを含む、実施形態1~4のいずれか1つに記載の組成物。
6.組成物が、ペルフルオロヘプテン及び酢酸メチルから本質的になる、実施形態1~5のいずれか1つに記載の組成物。
7.組成物が、約0.1~約60重量%のペルフルオロヘプテン及び約99.9~約40重量%の酢酸メチルから本質的になる、実施形態1~3及び5のいずれか1つに記載の組成物。
8.組成物が、約30重量%のペルフルオロヘプテン及び約70重量%の酢酸メチルから本質的になる、実施形態1~3及び5のいずれか1つに記載の組成物。
9.組成物が共沸混合物組成物である、実施形態1~8のいずれか1つに記載の組成物。
10.組成物が、約101kPaの圧力で約47℃~約48℃の沸点を有する、実施形態1~9のいずれか1つに記載の組成物。
11.組成物が、ペルフルオロヘプテン及びアセトンを含み、アセトンが、ペルフルオロヘプテンと共沸混合物組成物又は共沸混合物様組成物を形成するのに有効な量で、組成物中に存在する、実施形態1又は2に記載の組成物。
12.組成物が、約0.1~30重量%のペルフルオロヘプテンを含む、実施形態1、2、及び11のいずれか1つに記載の組成物。
13.組成物が、約99.9~70重量%のアセトンを含む、実施形態1、2、11、及び12のいずれか1つに記載の組成物。
14.組成物が、ペルフルオロヘプテン及びアセトンから本質的になる、実施形態1、2、及び11のいずれか1つに記載の組成物。
15.組成物が、約0.1~約30重量%のペルフルオロヘプテン及び約99.9~約60重量%のアセトンから本質的になる、実施形態1、2、11、及び14のいずれか1つに記載の組成物。
16.組成物が、約30重量%のペルフルオロヘプテン及び約70重量%の酢酸メチルから本質的になる、実施形態1、2、11、及び14のいずれか1つに記載の組成物。
17.組成物が共沸混合物組成物である、実施形態1、2、及び11~16のいずれか1つに記載の組成物。
18.組成物が、約101kPaの圧力で約44℃~約45℃の沸点を有する、実施形態1、2、及び11~17のいずれか1つに記載の組成物。
19.組成物が、ペルフルオロヘプテン及び酢酸tert-ブチルを含み、酢酸tert-ブチルが、ペルフルオロヘプテンと共沸混合物組成物又は共沸混合物様組成物を形成するのに有効な量で、組成物中に存在する、実施形態1又は2に記載の組成物。
20.組成物が、約87~94重量%のペルフルオロヘプテンを含む、実施形態1、2、及び19のいずれか1つに記載の組成物。
21.組成物が、約6~約13重量%の酢酸tert-ブチルを含む、実施形態1、2、19、及び20のいずれか1つに記載の組成物。
22. 組成物が、ペルフルオロヘプテン及び酢酸tert-ブチルから本質的になる、実施形態1、2、及び19のいずれか1つに記載の組成物。
23.組成物が、約87~約94重量%のペルフルオロヘプテン及び約6~約13重量%の酢酸tert-ブチルから本質的になる、実施形態1、2、19、及び22のいずれか1つに記載の組成物。
24.組成物が、約90重量%のペルフルオロヘプテン及び約10重量%の酢酸tert-ブチルから本質的になる、実施形態1、2、19、及び22のいずれか1つに記載の組成物。
25.組成物が共沸混合物組成物である、実施形態1、2、及び19~24のいずれか1つに記載の組成物。
26.組成物が、約101kPaの圧力で約69℃の沸点を有する、実施形態1、2、及び19~25のいずれか1つに記載の組成物。
27.組成物が、ペルフルオロヘプテン及び酢酸イソプロピルを含み、酢酸イソプロピルが、ペルフルオロヘプテンと共沸混合物組成物又は共沸混合物様組成物を形成するのに有効な量で、組成物中に存在する、実施形態1又は2に記載の組成物。
28.組成物が、約70~90重量%のペルフルオロヘプテンを含む、実施形態1、2、及び27のいずれか1つに記載の組成物。
29.組成物が、約10~約30重量%の酢酸イソプロピルを含む、実施形態1、2、27、及び28のいずれか1つに記載の組成物。
30.組成物が、ペルフルオロヘプテン及び酢酸イソプロピルから本質的になる、実施形態1、2、及び27のいずれか1つに記載の組成物。
31.組成物が、約70~約90重量%のペルフルオロヘプテン及び約10~約30重量%の酢酸イソプロピルから本質的になる、実施形態1、2、27、及び30のいずれか1つに記載の組成物。
32.組成物が、約85重量%のペルフルオロヘプテン及び約15重量%の酢酸イソプロピルから本質的になる、実施形態1、2、27、及び30のいずれか1つに記載の組成物。
33.組成物が共沸混合物組成物である、実施形態1、2、及び27~32のいずれか1つに記載の組成物。
34.組成物が、約101kPaの圧力で約65℃の沸点を有する、実施形態1、2、及び27~33のいずれか1つに記載の組成物。
35.組成物が、ペルフルオロヘプテン及びn-ヘプタンを含み、n-ヘプタンが、ペルフルオロヘプテンと共沸混合物組成物又は共沸混合物様組成物を形成するのに有効な量で、組成物中に存在する、実施形態1又は2に記載の組成物。
36.組成物が、約85~95重量%のペルフルオロヘプテンを含む、実施形態1、2、及び35のいずれか1つに記載の組成物。
37.組成物が、約5~約15重量%のn-ヘプタンを含む、実施形態1、2、35、及び36のいずれか1つに記載の組成物。
38.組成物が、ペルフルオロヘプテン及びn-ヘプタンから本質的になる、実施形態1、2、及び35のいずれか1つに記載の組成物。
39.組成物が、約85~約95重量%のペルフルオロヘプテン及び約5~約15重量%のn-ヘプタンから本質的になる、実施形態1、2、35、及び38のいずれか1つに記載の組成物。
40.組成物が、約90重量%のペルフルオロヘプテン及び約10重量%のn-ヘプタンから本質的になる、実施形態1、2、35、及び38のいずれか1つに記載の組成物。
41.組成物が共沸混合物組成物である、実施形態1、2、及び35~40のいずれか1つに記載の組成物。
42.組成物が、約101kPaの圧力で約66℃~約67℃の沸点を有する、実施形態1、2、及び35~41のいずれか1つに記載の組成物。
43.組成物が、ペルフルオロヘプテン及びイソ-オクタンを含み、イソ-オクタンが、ペルフルオロヘプテンと共沸混合物組成物又は共沸混合物様組成物を形成するのに有効な量で、組成物中に存在する、実施形態1又は2に記載の組成物。
44.組成物が、約85~約99.9重量%のペルフルオロヘプテンを含む、実施形態1、2、及び43のいずれか1つに記載の組成物。
45.組成物が、約0.1~約15重量%のイソ-オクタンを含む、実施形態1、2、43、及び44のいずれか1つに記載の組成物。
46.組成物が、ペルフルオロヘプテン及びイソ-オクタンから本質的になる、実施形態1、2、及び43のいずれか1つに記載の組成物。
47.組成物が、約85~約99.9重量%のペルフルオロヘプテン及び約0.1~約15重量%のイソ-オクタンから本質的になる、実施形態1、2、43、及び46のいずれか1つに記載の組成物。
48.組成物が、約91重量%のペルフルオロヘプテン及び約9重量%のイソ-オクタンから本質的になる、実施形態1、2、43、及び46のいずれか1つに記載の組成物。
49.組成物が共沸混合物組成物である、実施形態1、2、及び43~48のいずれか1つに記載の組成物。
50.組成物が、約101kPaの圧力で約67℃~約68℃の沸点を有する、実施形態1、2、及び43~49のいずれか1つに記載の組成物。
51.組成物が、ペルフルオロヘプテン及びn-ヘキサンを含み、n-ヘキサンが、ペルフルオロヘプテンと共沸混合物組成物又は共沸混合物様組成物を形成するのに有効な量で、組成物中に存在する、実施形態1又は2に記載の組成物。
52.組成物が、約60~約80重量%のペルフルオロヘプテンを含む、実施形態1、2、及び51のいずれか1つに記載の組成物。
53.組成物が、約20~約40重量%のn-ヘキサンを含む、実施形態1、2、51、及び52のいずれか1つに記載の組成物。
54.組成物が、ペルフルオロヘプテン及びn-ヘキサンから本質的になる、実施形態1、2、及び51のいずれか1つに記載の組成物。
55.組成物が、約60~約80重量%のペルフルオロヘプテン及び約20~約40重量%のn-ヘキサンから本質的になる、実施形態1、2、51、及び54のいずれか1つに記載の組成物。
56.組成物が、約91重量%のペルフルオロヘプテン及び約9重量%のn-ヘキサンから本質的になる、実施形態1、2、51、及び54のいずれか1つに記載の組成物。
57.組成物が共沸混合物組成物である、実施形態1、2、及び51~56のいずれか1つに記載の組成物。
58.組成物が、約101kPaの圧力で約55℃~約56℃の沸点を有する、実施形態1、2、51~57のいずれか1つに記載の組成物。
59.組成物が、ペルフルオロヘプテン及びヘキサメチルジシロキサンを含み、ヘキサメチルジシロキサンが、ペルフルオロヘプテンと共沸混合物組成物又は共沸混合物様組成物を形成するのに有効な量で、組成物中に存在する、実施形態1又は2に記載の組成物。
60.組成物が、約99.9~約90重量%のペルフルオロヘプテンを含む、実施形態1、2、及び59のいずれか1つに記載の組成物。
61.組成物が、約0.1~約10重量%のヘキサメチルジシロキサンを含む、実施形態1、2、59、及び60のいずれか1つに記載の組成物。
62.組成物が、ペルフルオロヘプテン及びヘキサメチルジシロキサンから本質的になる、実施形態1、2、及び59のいずれか1つに記載の組成物。
63.組成物が、約99.9~約90重量%のペルフルオロヘプテン及び約0.1~約10重量%のヘキサメチルジシロキサンから本質的になる、実施形態1、2、59、及び62のいずれか1つに記載の組成物。
64.組成物が、約91重量%のペルフルオロヘプテン及び約9重量%のヘキサメチルジシロキサンから本質的になる、実施形態1、2、59及び62のいずれか1つに記載の組成物。
65.組成物が共沸混合物組成物である、実施形態1、2、及び59~64のいずれか1つに記載の組成物。
66.組成物が、約101kPaの圧力で約66℃~約67℃の沸点を有する、実施形態1、2、及び59~65のいずれか1つに記載の組成物。
67.組成物が、ペルフルオロヘプテン及びシクロペンタンを含み、シクロペンタンが、ペルフルオロヘプテンと共沸混合物組成物又は共沸混合物様組成物を形成するのに有効な量で、組成物中に存在する、実施形態1又は2に記載の組成物。
68.組成物が、約99.9~約50重量%のペルフルオロヘプテンを含む、実施形態1、2、及び67のいずれか1つに記載の組成物。
69.組成物が、約0.1~約50重量%のシクロペンタンを含む、実施形態1、2、67、及び68のいずれか1つに記載の組成物。
70.組成物が、ペルフルオロヘプテン及びシクロペンタンから本質的になる、実施形態1、2、及び67のいずれか1つに記載の組成物。
71.組成物が、約99.9~約50重量%のペルフルオロヘプテン及び約0.1~約50重量%のシクロペンタンから本質的になる、実施形態1、2、67、及び70のいずれか1つに記載の組成物。
72.組成物が、約60~約63重量%のペルフルオロヘプテン及び約37~約40重量%のシクロペンタンから本質的になる、実施形態1、2、67、及び70のいずれか1つに記載の組成物。
73.組成物が共沸混合物組成物である、実施形態1、2、及び67~72のいずれか1つに記載の組成物。
74.組成物が、約101kPaの圧力で約41℃~約42℃の沸点を有する、実施形態1、2、及び67~73のいずれか1つに記載の組成物。
75.溶質を溶解するためのプロセスであって、溶質を、十分な量の実施形態1~75のいずれか1つに記載の組成物と接触させ混合するステップを含む、プロセス。
76.表面を洗浄するプロセスであって、実施形態1~75のいずれか1つに記載の組成物を接触させるステップを含む、プロセス。
77.濡れている基材の表面から水の少なくとも一部分を除去するためのプロセスであって、基材を実施形態1~75のいずれか1つに記載の組成物と接触させるステップと、次いで、基材を組成物との接触から除去するステップと、を含む、プロセス。
78.組成物が、基材を脱水又は乾燥するのに好適な少なくとも1つの界面活性剤を更に含む、実施形態77に記載のプロセス。
79.表面上にフッ素系潤滑剤を堆積させるプロセスであって、
a)フッ素系潤滑剤と、実施形態1~75のいずれか1つに記載の組成物を含む溶媒とを合わせて、潤滑剤/溶媒の組み合わせを形成するステップと、
b)潤滑剤/溶媒の組み合わせを表面と接触させるステップと、
c)表面から溶媒を蒸発させて、表面上にフッ素系潤滑剤コーティングを形成するステップと、を含む、プロセス。
80.表面が、半導体材料、金属、金属酸化物、蒸着炭素、及びガラスから選択される、実施形態79に記載のプロセス。
81.表面が磁気媒体である、実施形態79又は80に記載のプロセス。
82.磁気媒体がコンピュータディスクである、実施形態81に記載のプロセス。
83.接触させるステップが、フッ素系潤滑剤を含む浴中に表面を浸す又は浸漬するステップを含む、実施形態79~82のいずれか1つに記載のプロセス。
84.接触させるステップが、表面をフッ素系潤滑剤で噴霧又はスピンコーティングするステップを含む、実施形態79~83のいずれか1つに記載のプロセス。
85.潤滑剤/溶媒の組み合わせにおけるフッ素系潤滑剤濃度が、約0.02重量%~約0.5重量%である、実施形態79~84のいずれか1つに記載のプロセス。
86.蒸発が、溶媒の沸点温度以上、かつ潤滑剤/溶媒の組み合わせの沸点温度未満の温度で実施される、実施形態79~85のいずれか1つに記載のプロセス。
87.蒸発が、請求項1~75のいずれか一項に記載の組成物の沸点温度以上の温度で実施される、実施形態79~86のいずれか1つに記載のプロセス。
88.蒸発が、約40℃~約70℃の温度で実施される、実施形態79~87のいずれか1つに記載のプロセス。
89.フッ素系潤滑剤が、ペルフルオロポリエーテルを含む、実施形態79~88のいずれか1つに記載のプロセス。
90.フッ素系潤滑剤が、ペルフルオロポリエーテル又はペルフルオロポリエーテルの混合物である、実施形態79~89のいずれか1つに記載の組成物。
【0170】
本発明をその詳細な説明と併せて説明してきたが、前述の説明は、添付の特許請求の範囲により規定される本発明の範囲を例示することを意図し、かつ限定するものではないことを理解すべきである。その他の態様、利点、及び変更は、以下の特許請求の範囲内である。本発明が、本発明の任意の特定の態様及び/又は実施形態に関して本明細書に記載される特徴のいずれも、本明細書に記載される任意のその他の態様及び/又は本発明の実施形態のいずれかのその他の特徴のうちの1つ以上と組み合わせることができ、組み合わせの適合性を確実にするために適宜変更することができることが、当業者により理解されるべきである。このような組み合わせは、本開示により企図される本発明の一部であるとみなされる。