(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-24
(45)【発行日】2023-03-06
(54)【発明の名称】照明設計プラン提示プログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 30/10 20200101AFI20230227BHJP
G06F 30/12 20200101ALI20230227BHJP
G06F 30/13 20200101ALI20230227BHJP
G06Q 50/08 20120101ALI20230227BHJP
【FI】
G06F30/10
G06F30/12
G06F30/13
G06Q50/08
(21)【出願番号】P 2019051649
(22)【出願日】2019-03-19
【審査請求日】2021-12-13
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【氏名又は名称】伊藤 正和
(74)【代理人】
【識別番号】100141449
【氏名又は名称】松本 隆芳
(74)【代理人】
【識別番号】100142446
【氏名又は名称】細川 覚
(74)【代理人】
【識別番号】100170575
【氏名又は名称】森 太士
(72)【発明者】
【氏名】池原 正成
(72)【発明者】
【氏名】平林 宗二郎
【審査官】合田 幸裕
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-126881(JP,A)
【文献】特開2004-5513(JP,A)
【文献】特開2002-334119(JP,A)
【文献】特開2002-15028(JP,A)
【文献】特開2002-259496(JP,A)
【文献】特開2004-252530(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 30/10
G06F 30/12
G06F 30/13
G06Q 50/08
IEEE Xplore
JSTPlus(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
住宅の平面図の画像データおよび住宅の間取りのデータに基づいて少なくとも1つの照明設計プランを作成する照明設計データベースと通信する端末装置に組み込まれたコンピュータに、
操作部に第1の所定の操作がなされたことに基づいて撮像部が取得した前記住宅の平面図の画像データまたは前記操作部としてのタッチパネルを利用して描かれた前記住宅の図面の画像データを記憶部に記憶させるステップと、
前記操作部に第2の所定の操作がなされたことに基づいて前記住宅の間取りのデータを記憶部に記憶させるステップと、
前記記憶部に記憶された前記住宅の平面図の画像データおよび前記住宅の間取りのデータを前記照明設計データベースへ通信部に送信させるステップと、
前記照明設計データベースから送信されてきた前記少なくとも1つの照明設計プランを表示部に表示させるステップと、を実行させる、照明設計プラン提示プログラム。
【請求項2】
住宅の平面図の画像データおよび住宅の間取りのデータに基づいて少なくとも1つの照明設計プランを作成する照明設計データベースと通信する端末装置に組み込まれたコンピュータに、
操作部に第3の所定の操作がなされたことに基づいて前記住宅の間取りのデータが組み込まれた前記住宅の平面図の画像データを外部の機器から記憶部へ記憶させるステップと、
前記記憶部に記憶された前記住宅の間取りのデータが組み込まれた前記住宅の平面図の画像データを前記照明設計データベースへ通信部に送信させるステップと、
前記照明設計データベースから送信されてきた前記少なくとも1つの照明設計プランを表示部に表示させるステップと、を実行させる、照明設計プラン提示プログラム。
【請求項3】
前記コンピュータに、
前記操作部に第4の所定の操作がなされたことに基づいて、前記表示部に表示された前記少なくとも1つの照明設計プランのうちからいずれか1つの照明設計プランを実際の照明設計プランとして決定させるステップと、
前記実際の照明設計プランを前記照明設計データベースへ前記通信部に送信させるステップと、をさらに実行させる、照明設計プラン提示プログラムであって、
前記照明設計データベースは、前記実際の少なくとも1つの照明設計プランを一群の過去の照明設計プランのうちの1つとして記憶する、請求項1または2に記載の照明設計プラン提示プログラム。
【請求項4】
前記少なくとも1つの照明設計プランのそれぞれは、少なくとも1つの照明器具の設置位置が含まれた前記住宅の平面図と、前記少なくとも1つの照明器具のカタログと、を含む、請求項1~3のいずれかに記載の照明設計プラン提示プログラム。
【請求項5】
前記コンピュータに、
前記表示するステップにおいて、前記少なくとも1つの照明器具の設置位置と前記少なくとも1つの照明器具のカタログとの互いの対応関係が把握され得る態様で、前記少なくとも1つの照明器具の設置位置と前記少なくとも1つの照明器具のカタログを前記表示部に同時に表示させる、請求項4に記載の照明設計プラン提示プログラム。
【請求項6】
前記表示部と前記操作部とは互いに一体化されたタッチパネルによって構成されており、
前記コンピュータは、前記タッチパネルの表面上の前記少なくとも1つの照明器具の設置位置のいずれか1つの照明器具の設置位置がタッチされると、前記いずれか1つの照明器具の設置位置に設置される照明器具のカタログを前記タッチパネルに表示させる、請求項4または5に記載の照明設計プラン提示プログラム。
【請求項7】
前記タッチパネルに表示されている前記少なくとも1つの照明器具のカタログのそれぞれがスワイプされると、
前記コンピュータは、前記少なくとも1つの照明器具のカタログのそれぞれを他の照明器具のカタログに切り替えて前記タッチパネルに表示させる、請求項6に記載の照明設計プラン提示プログラム。
【請求項8】
前記少なくとも1つの照明器具のそれぞれのカタログは、前記少なくとも1つの照明器具のそれぞれの外観の画像データ、照明器具のタイプ、光の色温度のデータ、照度のデータ、調光可能か否かを示すデータ、調色可能か否かを示すデータ、設置部屋名、設置部位名、消費電力、品番、および価格の少なくともいずれか1つを含む、請求項4~7のいずれかに記載の照明設計プラン提示プログラム。
【請求項9】
前記照明設計データベースは、
一群の過去の住宅の平面図の画像データおよび前記一群の過去の住宅の平面図の画像データにそれぞれ対応する一群の過去の住宅の間取りのデータを互いに関連付けて予め記憶しており、
前記住宅の平面図の画像データおよび前記住宅の間取りのデータを受信した場合には、前記一群の過去の住宅の平面図の画像データおよび前記一群の過去の住宅の間取りのデータに基づいて前記少なくとも1つの照明設計プランを作成する、請求項1~8のいずれかに記載の照明設計プラン提示プログラム。
【請求項10】
前記コンピュータに、
前記操作部に第5の所定の操作がなされたことに基づいて前記記憶部へ家族構成のデータを記憶させるステップと、
前記家族構成のデータを前記住宅の平面図の画像データおよび前記住宅の間取りのデータとともに前記照明設計データベースに前記通信部に送信させるステップと、をさらに実行させる、照明設計プラン提示プログラムであって、
前記照明設計データベースは、
一群の過去の住宅の平面図の画像データ、前記一群の過去の住宅の平面図の画像データにそれぞれ対応する一群の過去の住宅の間取りのデータ、および前記一群の過去の住宅の平面図の画像データにそれぞれ対応する一群の過去の家族構成のデータを互いに関連付けて予め記憶しており、
前記住宅の平面図の画像データ、前記住宅の間取りのデータ、および前記家族構成のデータを受信した場合には、前記一群の過去の住宅の平面図の画像データ、前記一群の過去の住宅の間取りのデータ、および前記一群の過去の家族構成のデータに基づいて前記少なくとも1つの照明設計プランを作成する、請求項1~8のいずれかに記載の照明設計プラン提示プログラム。
【請求項11】
前記コンピュータに、
前記操作部に第6の所定の操作がなされたことに基づいて前記記憶部へキーワードのデータを記憶させるステップと、
前記キーワードのデータを前記住宅の平面図の画像データおよび前記住宅の間取りのデータとともに前記照明設計データベースに送信するステップと、をさらに実行させる、照明設計プラン提示プログラムであって、
前記照明設計データベースは、
一群の過去の住宅の平面図の画像データ、一群の過去の住宅の平面図の画像データにそれぞれ対応する過去の住宅の間取りのデータ、および一群の過去の住宅の平面図の画像データにそれぞれ対応する一群の過去のキーワードのデータを互いに関連付けて予め記憶しており、
前記住宅の平面図の画像データ、前記住宅の間取りのデータ、および前記キーワードのデータを受信した場合には、前記一群の過去の住宅の平面図の画像データ、前記一群の過去の住宅の間取りのデータ、および前記一群の過去のキーワードのデータに基づいて前記少なくとも1つの照明設計プランを作成する、請求項1~10のいずれかに記載の照明設計プラン提示プログラム。
【請求項12】
前記住宅の間取りは、数字とアルファベットとの組合せで表示される記号に加えて、住宅の向き、住宅の平面図における面積、和室洋室の区別、およびテレビ配線のプラグが差し込まれるプラグソケットの位置の少なくともいずれか1つを含む、請求項1~11のいずれかに記載の照明設計プラン提示プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、照明設計プラン提示プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、住宅の照明器具の設計の場面においては、住宅の平面図に少なくとも1つの照明器具のそれぞれを配置した照明設計プランを顧客に提示することが行われている。従来の照明設計プランの作成においては、照明設計者が、紙のカタログにプリントされた一群の照明器具から使用する数個の照明器具を選択し、その選択された数個の照明器具のコピーを紙の平面図の上に貼り付けている。その後、顧客が、数個の照明器具が貼り付けられた平面図を見て、そのような数個の照明器具の配置に問題がないかどうか、あるいは、選択された数個の照明器具のうちのいずれかの照明器具を変更するか否かを検討している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記した従来の住宅の照明設計プランの作成手法によれば、紙の平面図の上に照明器具のカタログのコピーを貼り付けるため、照明設計プランの作成作業にかなりの時間を必要とする。つまり、照明設計プランを顧客に迅速に提示することができない。
【0005】
本開示は、このような従来技術の有する課題に鑑みてなされたものである。そして、本開示の目的は、照明設計プランを顧客に迅速に提示することができる照明設計プラン提示プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本開示の第1の態様に係る照明設計プラン提示プログラムは、住宅の平面図の画像データおよび住宅の間取りのデータに基づいて少なくとも1つの照明設計プランを作成する照明設計データベースと通信する端末装置に組み込まれたコンピュータに、操作部に第1の所定の操作がなされたことに基づいて撮像部が取得した前記住宅の平面図の画像データまたは前記操作部としてのタッチパネルを利用して描かれた前記住宅の図面の画像データを記憶部に記憶させるステップと、前記操作部に第2の所定の操作がなされたことに基づいて前記住宅の間取りのデータを記憶部に記憶させるステップと、前記記憶部に記憶された前記住宅の平面図の画像データおよび前記住宅の間取りのデータを前記照明設計データベースへ通信部に送信させるステップと、前記照明設計データベースから送信されてきた前記少なくとも1つの照明設計プランを表示部に表示させるステップと、を実行させる。
【0007】
本開示の第2の態様に係る照明設計プラン提示プログラムは、住宅の平面図の画像データおよび住宅の間取りのデータに基づいて少なくとも1つの照明設計プランを作成する照明設計データベースと通信する端末装置に組み込まれたコンピュータに、操作部に第3の所定の操作がなされたことに基づいて前記住宅の間取りのデータが組み込まれた前記住宅の平面図の画像データを外部の機器から記憶部へ記憶させるステップと、前記記憶部に記憶された前記住宅の間取りのデータが組み込まれた前記住宅の平面図の画像データを前記照明設計データベースへ通信部に送信させるステップと、前記照明設計データベースから送信されてきた前記少なくとも1つの照明設計プランを表示部に表示させるステップと、を実行させる。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、照明設計プランを顧客に迅速に提示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】実施の形態の照明設計システムの全体構成を説明するための模式図である。
【
図2】実施の形態の照明設計システムの照明設計データベースに蓄積されているデータを説明するための模式図である。
【
図3】実施の形態の照明設計システムの端末装置において、住宅の平面図の画像データが、操作部の操作によって撮像部から記憶部へ記憶された後、表示部に表示されている状態を示す図である。
【
図4】実施の形態の照明設計システムの端末装置において、住宅の間取りのデータが、操作部の操作によって記憶部に記憶された後、表示部に表示されている状態を示す図である。
【
図5】実施の形態の照明設計システムの端末装置において、家族構成のデータが、操作部の操作によって記憶部に記憶された後、表示部に表示されている状態を示す図である。
【
図6】実施の形態の照明設計システムの端末装置において、キーワードのデータが、操作部の操作によって記憶部に記憶された後、表示部に表示されている状態を示す図である。
【
図7】実施の形態の照明設計システムにおいて照明設計データベースから端末装置へ送信され、端末装置の表示部に表示されている照明設計プランの一例を示す図である。
【
図8】実施の形態の照明設計システムにおいて照明設計データベースから端末装置へ送信され、端末装置の表示部に表示されている照明器具の一例を示す図である。
【
図9】実施の形態の照明設計システムにおいて照明設計データベースから端末装置へ送信され、端末装置の表示部に表示されている照明器具の他の一例を示す図である。
【
図10】実施の形態の照明設計システムの端末装置にインストールされた照明設計プラン提示プログラムによって実行される照明設計プラン処理を説明するための第1のフローチャートである。
【
図11】実施の形態の照明設計システムの端末装置にインストールされた照明設計プラン提示プログラムによって実行される照明設計プラン処理を説明するための第2のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しながら、実施の形態の照明設計プラン提示プログラムによって実行される照明設計プランの作成方法および提示方法を説明する。複数の図面同士の間において、同一の参照符号が付された部分同士は、図面上における形状に多少の相違があっても、特段の記載がない限り、互いに同一の機能を発揮するものとする。
【0011】
図1に示されるように、実施の形態の照明設計システム1110は、照明設計データベースDB1と照明設計データベースDB1と通信する端末装置10とを備えている。照明設計データベースDB1は、一群の過去の照明設計プラン1000(
図7参照)を記憶している。
【0012】
端末装置10は、照明設計データベースDB1から一群の過去の照明設計プラン1000の中から選択された少なくとも1つの照明設計プラン100を受信する。本実施の形態の端末装置10は、iPad(登録商標)に代表されるようなタブレット型の端末装置であるものとする。ただし、端末装置10は、たとえば、iPhone(登録商標)等に大業されるスマートフォンであってもよいし、また、デスクトップ型もしくはノートブック型のパーソナルコンピュータ等であってもよい。
【0013】
端末装置10は、紙PAに描かれた住宅の平面
図100Aの画像データを取得可能なカメラ等を含む撮像部1を備えている。撮像部1によって取得された住宅の平面
図100Aの画像データは、制御部(コンピュータ3)を経由して記憶部4に記憶される。
【0014】
端末装置10は、人が指で触れることによりコンピュータ3に情報を入力するための操作部2Aおよび住宅の平面
図100Aの画像データを表示する表示部2B(
図3参照)との双方の機能を有するタッチパネル2を備えている。端末装置10は、照明設計データベースDB1等の外部通信装置へデータを送信し、外部通信装置からデータを受信する通信部5を備えている。
【0015】
また、端末装置10は、照明設計プラン提示プログラムPを記録している記録媒体Rからインストールされた照明設計プラン提示プログラムPを記憶している記憶部4を備えている。記憶部4は、サーバSまたはUSB(Universal Serial Bus)メモリ等のメモリMからインストールされた住宅の間取りFP(
図4参照)のデータが組み込まれた住宅の平面
図100Aを記憶している場合もある。
【0016】
端末装置10は、撮像部1、表示部2B、記憶部4、および通信部5を操作部2Aの操作に基づいて制御する制御部(コンピュータ3)を備えている。コンピュータ3は、照明設計プラン提示プログラムPにしたがって後述される各ステップを実行する、いわゆるマイクロコンピュータと呼ばれるものである。
【0017】
図2に示されるように、照明設計データベースDB1は、次のデータ(a)~(e)を互いに関連付けて予め記憶している。
【0018】
(a) 少なくとも1つの照明器具L(
図8、
図9参照)が設置位置を含む一群の過去の住宅の平面
図100Aの画像データ(
図3参照)
(b)一群の過去の住宅の平面
図100Aの画像データにそれぞれ対応する過去の住宅の間取りFPのデータ(
図4参照)
(c) 一群の過去の住宅の平面
図100Aの画像データにそれぞれ対応する過去の家族構成Fのデータ(
図5参照)
(d) 一群の過去の住宅の平面
図100Aの画像データにそれぞれ対応する一群の過去のキーワードKのデータ(
図6参照)
(e) 少なくとも1つの照明器具Lの画像データおよびその他のデータ(
図8、
図9参照)
なお、照明設計データベースDB1に記憶された照明器具Lの画像データおよびその他のデータのうち、価格等の時間の経過とともに変動するデータは、照明器具データベースDB2との自動的な通信によって変動するごとに更新されている。
【0019】
つまり、照明設計データベースDB1は、上記した(a)~(e)に記載の一具の過去のデータを含む一群の過去の照明設計プラン1000を記憶している。
【0020】
照明設計データベースDB1は、少なくとも1つの照明設計プラン100を作成するときには、端末装置10から、住宅の平面
図100Aの画像データ、住宅の間取りFPのデータ、家族構成Fのデータ、およびキーワードKのデータを受信する。
【0021】
その後、照明設計データベースDB1は、少なくとも1つの照明設計プラン100(
図7参照)を作成する。このとき、少なくとも1つの照明設計プラン100は、一群の過去の住宅の平面
図100Aの画像データ、一群の過去の住宅の間取りFPのデータ、一群の過去の家族構成Fのデータ、および一群の過去のキーワードKのデータに基づいて作成される。
【0022】
これによれば、照明設計データベースDB1で一群の過去の照明設計プランを用いて、少なくとも1つの照明設計プラン100を容易に作成できるため、少なくとも1つの照明設計プラン100を迅速に提示することができる。少なくとも1つの照明設計プラン100の具体的な作成方法は後に述べられる。
【0023】
上記の構成によれば、住宅の平面
図100Aおよび住宅の間取りFPだけでなく、家族構成FおよびキーワードKも考慮して、少なくとも1つの照明設計プラン100(
図7参照)を顧客に提示することができる。
【0024】
ただし、上述の(c)のデータおよび上述の(d)のデータは、必須の構成ではなく、必要に応じて使用されるデータである。つまり、上述の(c)のデータおよび上述の(d)のデータが端末装置10から送信されてこない場合には、照明設計データベースDB1は、上述の(a)のデータおよび上述の(b)のデータのみから少なくとも1つの照明設計プラン100を作成する。
【0025】
本実施の形態においては、
図3に示されるように、照明設計プラン提示プログラムPは、まず、コンピュータ3に、操作部2Aに第1の所定の操作がなされたことに基づいて撮像部1が取得した住宅の平面
図100Aの画像データを記憶部4に記憶させる。第1の所定の操作は、たとえば、タブレット型の端末装置または携帯電話付きの端末装置に備えられたカメラ機能を使用するときの操作である。なお、コンピュータ3は、撮像部1が取得した住宅の平面
図100Aの画像データを記憶部4に記憶させる代わりに、前述の操作部2Aとしてのタッチパネル2を利用して描かれた住宅の平面
図100Aの画像データを記憶部4に記憶させてもよい。この場合、タッチペン等によってタッチパネル2上に住宅の平面
図100Aの形状を描くことによって住宅の平面
図100Aの画像データが作成されてもよい。この場合、照明設計プラン提示プログラムPは、タッチパネル2を利用して住宅の平面
図100Aを描くことができるようにコンピュータ3を動作させる。
【0026】
次に、
図4に示されるように、照明設計プラン提示プログラムPは、コンピュータ3に、操作部2Aに第2の所定の操作がなされたことに基づいて住宅の間取りFPのデータを記憶部4に記憶させる。第2の所定の操作は、たとえば、タッチパネル2に表示される画像キーボードを用いたデータ入力のための操作である。
【0027】
本明細書においては、住宅の間取りFPは、数字とアルファベットとの組合せで表示される記号に加えて、住宅の向き、住宅の平面図における占有面積、および和室洋室の区別等を含んでいる。たとえば、数字とアルファベットとの組合せのうち、数字は、居室の数を意味し、アルファベットLは、リビングルームを意味し、アルファベットKは、キッチンを意味する。そのため、住宅の平面
図100Aのデータに近い過去の住宅の平面
図100Aを利用して照明設計プラン100を作成することが容易になる。なお、住宅の間取りFPは、テレビジョンの配置が照明設計プラン100に大きな影響を与えるため、テレビ配線のプラグが差し込まれるプラグソケットの位置も含んでいることが好ましい。
【0028】
ただし、照明設計プラン提示プログラムPは、撮像部1を利用することなく、コンピュータ3に、住宅の間取りFPのデータが組み込まれた住宅の平面
図100AをサーバSまたはメモリMを読み込み、記憶部4へ記憶させる場合がある。この場合、まず、
図1に示される操作部2Aに第3の所定の操作がなされる。第3の操作は、たとえば、タッチパネル2の画像キーボードを用いて、サーバSまたはメモリMからデータを読み込むための操作である。
【0029】
これにより、照明設計プラン提示プログラムPは、コンピュータ3に、住宅の間取りFPのデータが組み込まれた住宅の平面
図100Aの画像データを外部の機器の一例としてのサーバSまたはメモリMから記憶部4へ記憶させる。この場合の住宅の平面
図100Aの画像データは、たとえば、イラストレータ等の図面作成ソフトを利用して作成された書き換え可能な形式のデータであってもよい。また、この場合の住宅の平面
図100Aの画像データは、紙面に描かれた住宅の平面
図100Aがスキャナのスキャン動作によって取得されたPDFまたはGIF等の形式のイメージデータであってもよい。要するに、住宅の間取りFPのデータと住宅の平面
図100Aの画像データとが一体化されたものであれば、住宅の平面
図100Aの画像データの形式はいかなるものであってもよい。
【0030】
この場合、照明設計プラン提示プログラムPは、コンピュータ3を動作させることにより、記憶部4に記憶された住宅の間取りFPのデータが組み込まれた住宅の平面
図100Aの画像データを照明設計データベースDB1へ通信部5に送信させる。
【0031】
前述のように、住宅の間取りFPのデータが組み込まれた住宅の平面
図100Aの画像データを用いても、住宅の少なくとも1つの照明設計プラン100を迅速に顧客に提示することができる。なお、この場合、照明設計プラン提示プログラムPは、コンピュータ3に、住宅の間取りFPのデータを操作部2Aの操作によって記憶部4へ記憶させる操作を実行する必要性はない。
【0032】
次に、
図5に示されるように、コンピュータ3は、操作部2Aに第5の所定の操作がなされたことに基づいて記憶部4へ家族構成Fのデータを記憶させる。第5の所定の操作は、たとえば、タッチパネル2に表示される画像キーボードを用いたデータ入力操作である。その後、コンピュータ3は、家族構成Fのデータを住宅の平面
図100Aの画像データおよび住宅の間取りFPのデータとともに照明設計データベースDB1に通信部5に送信させる。
【0033】
家族構成Fのデータは、性別および年代の区別を識別可能な態様、たとえば、40才~59才の男性一人、20~39才の男性一人、40~59才の女性一人等を把握し得る情報を含んでいる。
【0034】
コンピュータ3は、操作部2Aに第6の所定の操作がなされたことに基づいて記憶部4へキーワードKのデータを記憶させる。第6の所定の操作は、たとえば、タッチパネル2に表示される画像キーボードを用いたデータ入力のための操作である。
【0035】
その後、コンピュータ3は、記憶部4に記憶された住宅の平面
図100Aの画像データ、住宅の間取りFPのデータ、家族構成Fのデータ、およびキーワードKのデータを照明設計データベースDB1へ通信部5に送信させる。キーワードKは、たとえば、ラグジュアリ、シンプル、モダン、またはライト等の照明器具の雰囲気を表現する文言である。
【0036】
その後、
図7に示されるように、コンピュータ3は、照明設計データベースDB1から送信されてきた少なくとも1つの照明設計プラン100を表示部2Bに表示させる。
【0037】
このような照明設計プラン提示プログラムPによれば、少なくとも1つの照明設計プラン100を迅速に顧客に提示することができる。
【0038】
図7に示されるように、少なくとも1つの照明設計プラン100のそれぞれは、少なくとも1つの照明器具L1~L11の設置位置が含まれた住宅の平面
図100Aと、少なくとも1つの照明器具L1~L11のカタログ100Bと、を含んでいる。そのため、紙PAの図面上での照明設計プラン100の提示と同様の提示を表示部2Bの表面上で行うことができる。
【0039】
図7に示されるように、コンピュータ3は、少なくとも1つの照明器具L1~L11の設置位置と少なくとも1つの照明器具L1~L11のカタログ100Bとを表示部2Bに同時に表示させる。本実施の形態においては、照明器具L1~L11の設置位置と照明器具L1~L11のカタログ100Bとが直線で結ばれている。それにより、少なくとも1つの照明器具L1~L11の設置位置と少なくとも1つの照明器具L1~L11のカタログ100Bとの互いの対応関係を容易に把握することができる。ただし、少なくとも1つの照明器具L1~L11の設置位置と少なくとも1つの照明器具L1~L11のカタログ100Bとの互いの対応関係は、色分けで表現する等、いかなる態様によって表現されていてもよい。
【0040】
表示部2Bと操作部2Aとは互いに一体化されたタッチパネル2によって構成されている。タッチパネル2の表面上の前述の少なくとも1つの照明器具の設置位置のいずれか1つの設置位置が操作者の指でタッチされる場合がある。この場合、コンピュータ3は、いずれか1つの照明器具の設置位置に設置される照明器具L1~L11のカタログ100Bをタッチパネル2に表示させる。このとき、
図8および
図9に示されるように、コンピュータ3は、設置位置に設置される照明器具L1~L11のカタログ100Bのいずれか1つを表示部2Bの画面全体に拡大表示する。
【0041】
また、タッチパネル2に表示されている少なくとも1つの照明器具L1~L11のカタログ100Bのそれぞれが操作者の指によって矢印で示される方向にスワイプされる場合がある。この場合に、コンピュータ3は、少なくとも1つの照明器具L1~L11のカタログ100Bのそれぞれを他の照明器具のカタログ(図示せず)に切り替えてタッチパネル2に表示させる。そのため、照明器具L1~L11のそれぞれの代替案を迅速に提示することができる。
【0042】
図7~
図9に示されるように、少なくとも1つの照明器具L1~L11のそれぞれのカタログ100Bは、少なくとも1つの照明器具L1~L11のそれぞれの外観の画像データおよび照明器具L1~L11のタイプを含んでいる。照明器具のタイプとは、シーリングライトやダウンライト等の用途および機能を示すものである。また、少なくとも1つの照明器具L1~L11のそれぞれのカタログ100Bは、少なくとも1つの照明器具L1~L11のそれぞれの光の色温度のデータ照度のデータ、調光可能か否かを示すデータ、および調色可能か否かを示すデータを含んでいる。
【0043】
図7~
図9に示されるように、少なくとも1つの照明器具L1~L11のそれぞれのカタログ100Bは、少なくとも1つの照明器具L1~L11のそれぞれの設置部屋名、設置部位名、消費電力、キーワード、品番、および価格の少なくともいずれか1つを含んでいる。そのため、紙PAの照明器具L1~L11のカタログ100Bと同様のカタログ100Bを表示部2Bの表面上で提示することができる。
【0044】
操作部2Aに第4の所定の操作がなされる。第4の所定の操作は、たとえば、タッチパネル2に表示される「決定」アイコンのタッチ操作である。このタッチ操作に基づいて、照明設計プラン提示プログラムPは、コンピュータ3に、表示部2Bに表示された少なくとも1つの照明設計プラン100のうちからいずれか1つの照明設計プラン100を実際の照明設計プラン100として決定させる。その後、照明設計プラン提示プログラムPは、コンピュータ3に、決定された実際の照明設計プラン100を照明設計データベースDB1へ通信部5に送信させる。
【0045】
照明設計データベースDB1は、端末装置10から送信されてきた実際の少なくとも1つの照明設計プラン100を受信すると、その実際の少なくとも1つの照明設計プラン100を一群の過去の照明設計プラン1000のうちの一例として記憶する。そのため、照明設計データベースDB1に蓄積される一群の過去の照明設計プラン1000の豊富化を簡単に行うことができる。
【0046】
図10および
図11を用いて、実施の形態の照明設計システム1110の端末装置10にインストールされた照明設計プラン提示プログラムPによって実行される照明設計処理を説明する。
【0047】
ステップS1においては、コンピュータ3は、端末装置10の照明設計プラン提示プログラムPが起動しているか否かを判定する。ステップS1において、端末装置10の照明設計プラン提示プログラムPが起動していなければ、コンピュータ3は、操作部2Aの操作によって、照明設計プラン提示プログラムPが起動させられるまで待機する。
【0048】
ステップS1において、端末装置10の照明設計プラン提示プログラムPが起動していれば、ステップS2において、コンピュータ3は、表示部2Bに図面選択画面を表示する。図面選択画面は、「1.サーバまたはメモリ」および「2.カメラ」のうちのいずれかの選択を要求する表示をしている。つまり、図面選択画面は、住宅の平面
図100Aを端末装置10へ読み込む方法を選択するための画面である。
【0049】
ステップS3において、タッチパネル2に表示されている「1.サーバまたはメモリ」のアイコンがタッチされる場合がある。この場合、端末装置10がサーバSまたはメモリMから住宅の間取りFPのデータが組み込まれた住宅の平面
図100Aの画像データを記憶部4へ記憶させることが可能な状態になる。その後、ステップS4において、コンピュータ3は、住宅の間取りFPが組み込まれた住宅の平面
図100Aの画像データが記憶部4に存在するか否かを判定する。
【0050】
ステップS4において、住宅の間取りFPが組み込まれた住宅の平面
図100Aの画像データが記憶部4に存在していないと判定された場合には、コンピュータ3は、そのまま待機する。この場合、コンピュータ3は、タッチパネル2にサーバSまたはメモリMから住宅の間取りFPが組み込まれた住宅の平面
図100Aの画像データを端末装置10へ読み込むための操作を端末装置10の使用者に促す表示(図示せず)をする。一方、ステップS4において、住宅の平面
図100Aの画像データが記憶部4に存在していると判定されれば、コンピュータ3は、ステップS8の処理を実行する。
【0051】
ステップS3において、タッチパネル2に表示されている「2.カメラ」のアイコンがタッチされる場合がある。この場合、コンピュータ3は、撮像部1(カメラ)によって取得された紙PAの上に描かれた住宅の平面
図100Aの画像データを記憶部4へ記憶させることが可能な状態になる。その後、ステップS5において、コンピュータ3は、撮像部1(カメラ)によって取得された紙PAの上に描かれた住宅の平面
図100Aの画像データが記憶部4に存在しているか否かを判定する。ただし、ステップS3において、「2.カメラ」の代わりに、「2. タッチパネル」が表示されてもよい。「2.タッチパネル」のアイコンがタッチされた場合、ステップS5において、コンピュータ3は、前述の操作部2Aとしてのタッチパネル2を利用して描かれた住宅の平面
図100Aの画像データが記憶部4に記憶されているか否かを判定する。この場合、ユーザがタッチパネル2にタッチペンまたは指等で住宅の平面
図100Aを描くことにより、コンピュータ3は、記憶部4に住宅の平面
図100Aを記憶させる。
【0052】
ステップS5においては、撮像部1(カメラ)によって取得された紙PAの上に描かれた住宅の平面
図100Aの画像データが記憶部4に存在していないと判定された場合には、コンピュータ3は、そのまま待機する。この場合、コンピュータ3は、タッチパネル2に撮像部1(カメラ)によって取得された紙PAの上に描かれた住宅の平面
図100Aの画像データを端末装置10へ読み込むことを促す画像(図示せず)を表示する。一方、ステップS5において、撮像部1(カメラ)によって取得された紙PAの上に描かれた住宅の平面
図100Aの画像データが記憶部4に存在していると判定されれば、コンピュータ3は、ステップS6の処理を実行する。
【0053】
ステップS6においては、コンピュータ3は、住宅の間取りFPのデータを入力するための間取り入力画面をタッチパネル2に表示させる。住宅の間取りFPのデータの入力画面(
図4参照)が表示されている表示部2Bとしてのタッチパネル2が操作部2Aとして操作される。それにより、住宅の間取りFPのデータ、たとえば、3LDK、南向き、68m
2~78m
2、および和室1室/洋室2室等のデータが記憶部4に記憶される。
【0054】
ステップS7においては、住宅の間取りFPのデータが操作部2Aを利用して記憶部4に入力されるまで、コンピュータ3は待機する。一方、ステップS7においては、住宅の間取りFPのデータが操作部2Aを利用して記憶部4に入力されると、コンピュータ3は、ステップS8の処理を実行する。
【0055】
ステップS8においては、コンピュータ3は、家族構成Fのデータを入力するための家族構成入力画面をタッチパネル2に表示させる。家族構成Fのデータの入力画面(
図5参照)が表示されている表示部2Bとしてのタッチパネル2が操作部2Aとして操作される。それにより、家族構成Fのデータ、たとえば、40才~59才の男性一人、20才~39才の男性一人、および40~59才の女性一人等が記憶部4に記憶される。
【0056】
ステップS9においては、家族構成Fのデータが操作部2Aを利用して記憶部4に入力されるまで、コンピュータ3は待機する。一方、ステップS9においては、家族構成Fのデータが操作部2Aを利用して記憶部4に入力されると、コンピュータ3は、ステップS10の処理を実行する。
【0057】
ステップS10においては、コンピュータ3は、キーワードKのデータを入力するためのキーワード入力画面をタッチパネル2に表示させる。キーワードKのデータの入力画面(
図6参照)が表示されている表示部2Bとしてのタッチパネル2が操作部2Aとして操作される。それにより、キーワードKのデータ、たとえばラグジュアリ、シンプル、またはライト等の照明器具の雰囲気を表現する文言である。
【0058】
ステップS11において、キーワードKのデータが操作部2Aを利用して記憶部4に入力されるまで、コンピュータ3は待機する。一方、ステップS11において、キーワードKのデータが操作部2Aを利用して記憶部4に入力されると、コンピュータ3は、ステップS12の処理を実行する。
【0059】
ステップS12においては、端末装置10のコンピュータ3は、記憶部4に記憶されている住宅の平面
図100Aのデータ、住宅の間取りFPのデータ、家族構成Fのデータ、およびキーワードKを照明設計データベースDB1へ送信する。
【0060】
照明設計データベースDB1においては、端末装置10から送信されてきた住宅の平面
図100Aのデータ、住宅の間取りFPのデータ、家族構成Fのデータ、およびキーワードKを受信する。それにより、照明設計データベースDB1は、一群の過去の住宅の平面図の画像データ、一群の過去の住宅の間取りのデータ、一群の過去の家族構成のデータ、および一群の過去のキーワードに基づいて、少なくとも1つの照明設計プラン100を作成する。照明設計プラン100の一例が
図7に示されている。
【0061】
照明設計データベースDB1は、一群の過去の住宅の間取りのデータの中から照明設計の対象である住宅の間取りFPのデータと一致している過去の住宅の間取りのデータを検索する。また、照明設計データベースDB1は、一群の過去の家族構成のデータの中から照明設計の対象である住宅の家族構成Fのデータと一致する過去の家族構成のデータを検索する。さらに、照明設計データベースDB1は、一群の過去のキーワードの中から照明設計の対象である住宅のキーワードKと一致する過去のキーワードを検索する。
【0062】
住宅の間取りFPのデータ、家族構成Fのデータ、およびキーワードKのデータの全てが一致する過去の住宅の平面図の画像データに配置されている少なくとも1つの照明器具のデータを抽出する。照明設計データベースDB1は、抽出された少なくとも1つの照明器具のデータを、端末装置10から送信されてきた住宅の図面のデータに配置する。これにより、少なくとも1つの照明設計プラン100(
図7参照)が作成される。
【0063】
その後、照明設計データベースDB1は、作成された少なくとも1つの照明設計プラン100(
図7参照)を端末装置10へ送信する。その後、ステップS13において、端末装置10のコンピュータ3は、タッチパネル2に少なくとも1つの照明設計プラン100のうちの1つを表示させる。この場合、少なくとも1つの照明設計プラン100に優先順が付されており、優先順位が高いものから順にタッチパネル2に表示されてもよい。タッチパネル2には1つの照明設計プラン100とともに、「決定」という文字のアイコンが表示されている(
図7参照)。
【0064】
ステップS14において、タッチパネル2の表面上の「決定」というアイコンがタッチされなければ、コンピュータ3は、ステップS15の処理を実行する。ステップS15においては、コンピュータ3は、
図7においてタッチパネル2に表示されている照明器具L1~L11の画像データのうちのいずれかがタッチされたか否かを判定する。つまり、コンピュータ3は、
図7に示される照明器具L1~L11の画像データのうちのいずれかが変更位置の照明器具としてタッチされたか否かを判定する。
【0065】
図7に示される照明器具L1~L11の画像データのうちのいずれかがタッチされると、コンピュータ3は、ステップS16において、
図8および
図9に示されるように、そのタッチされた照明器具をタッチパネル2の画面全体に拡大して表示する。拡大して表示された照明器具は、
図8および
図9に示されるタッチパネル2の矢印の方向へのスワイプにより、代替案の照明器具(図示ぜず)に変更される。コンピュータ3は、拡大して表示されている照明器具とともに、「決定」という文字のアイコンを表示部2Bに表示させている。
【0066】
その後、ステップS17において、コンピュータ3は、変更した設置位置の照明器具が決定されたか否かを判定する。
図8および
図9に示される「決定」という文字のアイコンがタッチされなければ、コンピュータ3はその状態で待機する。一方、
図8および
図9に示される「決定」という文字のアイコンがタッチされれば、コンピュータ3は、その設置位置の照明器具が「決定」という文字のアイコンとともにタッチパネル2に表示されている照明器具に決定されたと判断してステップS14の処理を実行する。
【0067】
一方、ステップS14において、端末装置10のコンピュータ3は、タッチパネル2の表面上に照明設計プラン100とともに表示されている「決定」というアイコン(
図7参照)がタッチされたか否かを判定する。ステップS14において、タッチパネル2の表面上の「決定」という操作部2Aとしてのアイコン(
図7参照)がタッチされていれば、コンピュータ3は、ステップS18の処理を実行する。
【0068】
ステップS18においては、決定された照明設計プラン100を照明設計データベースDB1へ送信する。それにより、照明設計データベースDB1は、端末装置10から送信されてきた照明設計プラン100を一群の過去の照明設計プラン1000の一例として登録する。
【0069】
以下、実施の形態の照明設計プラン提示プログラムPの特徴およびそれにより得られる効果が述べられる。
【0070】
(1) コンピュータ3は、住宅の平面
図100Aの画像データおよび住宅の間取りFPのデータに基づいて少なくとも1つの照明設計プラン100を作成する照明設計データベースDB1と通信する端末装置10に組み込まれている。照明設計プラン提示プログラムPは、コンピュータ3に次のステップ(i)~(iv)を実行させるためのものである。
【0071】
(i) 操作部2Aに第1の所定の操作がなされたことに基づいて撮像部1が取得した住宅の平面
図100Aの画像データまたは前述の操作部2Aとしてのタッチパネル2を利用して描かれた住宅の平面
図100Aの画像データを記憶部4に記憶させるステップ
(ii) 操作部2Aに第2の所定の操作がなされたことに基づいて住宅の間取りFPのデータを記憶部4に記憶させるステップ
(iii) 記憶部4に記憶された住宅の平面
図100Aの画像データおよび住宅の間取りFPのデータを照明設計データベースDB1へ通信部5に送信させるステップ
(vi) 照明設計データベースDB1から送信されてきた少なくとも1つの照明設計プラン100を表示部2Bに表示させるステップ
上記の構成によれば、少なくとも1つの照明設計プラン100を迅速に顧客に提示することができる。
【0072】
(2) コンピュータ3は、住宅の平面
図100Aの画像データおよび住宅の間取りFPのデータに基づいて少なくとも1つの照明設計プラン100を作成する照明設計データベースDB1と通信する端末装置10に組み込まれている。照明設計プラン提示プログラムPは、コンピュータ3に次のステップ(I)~(III)を実行させるためのものである。
【0073】
(I) 操作部2Aに第3の所定の操作がなされたことに基づいて住宅の間取りFPのデータが組み込まれた住宅の平面
図100Aの画像データを外部の機器から記憶部4へ記憶させるステップ
(II) 記憶部4に記憶された住宅の間取りFPのデータが組み込まれた住宅の平面
図100Aの画像データを照明設計データベースDB1へ通信部5に送信させるステップ
(III) 照明設計データベースDB1から送信されてきた少なくとも1つの照明設計プラン100を表示部2Bに表示させるステップ
上記の構成によっても、少なくとも1つの照明設計プラン100を迅速に顧客に提示することができる。
【0074】
(3) 照明設計プラン提示プログラムPは、コンピュータ3に次のステップ(v)~(vi)を実行させるためのものである。
【0075】
(v) 操作部2Aに第4の所定の操作がなされたことに基づいて、表示部2Bに表示された少なくとも1つの照明設計プラン100のうちからいずれか1つの照明設計プラン100を実際の照明設計プラン100として決定させるステップ
(vi) 実際の照明設計プラン100を照明設計データベースDB1へ通信部5に送信させるステップ
照明設計データベースDB1は、実際の少なくとも1つの照明設計プラン100を一群の過去の照明設計プラン1000のうちの1つとして記憶することが好ましい。
【0076】
上記の構成によれば、照明設計データベースDB1に蓄積される一群の過去の照明設計プラン1000の豊富化を自動的に行うことができる。
【0077】
(4) 少なくとも1つの照明設計プラン100のそれぞれは、少なくとも1つの照明器具L1~L11の設置位置が含まれた住宅の平面
図100Aと、少なくとも1つの照明器具L1~L11のカタログ100Bと、を含んでいることが好ましい。これによれば、紙PAの図面上での照明設計プラン100の提示と同様の提示を表示部2Bの表面上で行うことができる。
【0078】
(5) 照明設計プラン提示プログラムPは、コンピュータ3に、表示するステップにおいて、少なくとも1つの照明器具L1~L11の設置位置と少なくとも1つの照明器具L1~L11のカタログ100Bを表示部2Bに同時に表示させてもよい。この場合、少なくとも1つの照明器具L1~L11の設置位置と少なくとも1つの照明器具L1~L11のカタログ100Bとの互いの対応関係が把握され得ることが好ましい。これによれば、照明器具L1~L11の設置位置と照明器具L1~L11のカタログ100Bとの関係を容易に把握することができる。
【0079】
(6) 表示部2Bと操作部2Aとは互いに一体化されたタッチパネル2によって構成されていてもよい。タッチパネル2の表面上の少なくとも1つの照明器具の設置位置のいずれか1つの照明器具の設置位置がタッチされる場合がある。この場合、コンピュータ3は、いずれか1つの照明器具の設置位置に設置される照明器具L1~L11のカタログ100Bをタッチパネル2に表示させることが好ましい。これによれば、設置位置に設置される照明器具L1~L11のカタログ100Bを表示部2Bに拡大表示することができる。
【0080】
(7) タッチパネル2に表示されている少なくとも1つの照明器具L1~L11のカタログ100Bのそれぞれがスワイプされる場合がある。この場合に、コンピュータ3は、少なくとも1つの照明器具L1~L11のカタログ100Bのそれぞれを他の照明器具のカタログに切り替えてタッチパネル2に表示させてもよい。これによれば、照明器具L1~L11の代替案の照明器具を迅速に提示することができる。
【0081】
(8) 少なくとも1つの照明器具L1~L11のそれぞれのカタログ100Bは、少なくとも1つの照明器具L1~L11のそれぞれの外観の画像データ、および照明器具L1~L11のタイプの少なくともいずれか1つを含んでいてもよい。少なくとも1つの照明器具L1~L11のそれぞれのカタログ100Bは、少なくとも1つの照明器具L1~L11のそれぞれの光の色温度のデータ照度のデータ、調光可能か否かを示すデータ、および調色可能か否かを示すデータを含んでいてもよい。少なくとも1つの照明器具L1~L11のそれぞれのカタログ100Bは、少なくとも1つの照明器具L1~L11のそれぞれの設置部屋名、設置部位名、消費電力、品番、および価格の少なくともいずれか1つを含んでいてもよい。これによれば、紙PAの照明器具L1~L11のカタログ100Bと同様のカタログ100Bを表示部2B上で提示することができる。
【0082】
(9) 照明設計データベースDB1は、一群の過去の住宅の平面
図100Aの画像データおよび一群の過去の住宅の平面
図100Aの画像データにそれぞれ対応する一群の過去の住宅の間取りFPのデータを互いに関連付けて予め記憶していてもよい。照明設計データベースDB1が、住宅の平面
図100Aの画像データおよび住宅の間取りFPのデータを受信する場合がある。この場合、照明設計データベースDB1は、一群の過去の住宅の平面
図100Aの画像データおよび一群の過去の住宅の間取りFPのデータに基づいて少なくとも1つの照明設計プラン100を作成する。これによれば、照明設計データベースDB1で容易に照明設計プラン100を作成できるため、迅速に照明設計プラン100を提示することができる。
【0083】
(10) 照明設計プラン提示プログラムPは、コンピュータ3に次のステップ(vii)および(viii)を実行させるためのものである。
【0084】
(vii) 操作部2Aに第5の所定の操作がなされたことに基づいて記憶部4へ家族構成Fのデータを記憶させるステップ
(viii) 家族構成Fのデータを住宅の平面
図100Aの画像データおよび住宅の間取りFPのデータとともに照明設計データベースDB1に通信部5に送信させるステップ
照明設計データベースDB1は、次のデータ(a)~(c)を互いに関連付けて予め記憶している。
【0085】
(a) 一群の過去の住宅の平面
図100Aの画像データ
(b) 一群の過去の住宅の平面
図100Aの画像データにそれぞれ対応する一群の過去の住宅の間取りFPのデータ
(c) 一群の過去の住宅の平面
図100Aの画像データにそれぞれ対応する一群の過去の家族構成Fのデータ
照明設計データベースDB1は、住宅の平面
図100Aの画像データ、住宅の間取りFPのデータ、および家族構成Fのデータを受信する場合がある。この場合には、照明設計データベースDB1は、一群の過去の住宅の平面
図100Aの画像データ、一群の過去の住宅の間取りFPのデータ、および一群の過去の家族構成Fのデータに基づいて少なくとも1つの照明設計プラン100を作成する。
【0086】
上記の構成によれば、住宅の平面
図100Aおよび住宅の間取りFPだけでなく、家族構成Fも考慮して、住宅の少なくとも1つの照明設計プラン100を顧客に提示することができる。
【0087】
(11) 照明設計プラン提示プログラムPは、コンピュータ3に次のステップ(viii)および(ix)を実行させるためのものである。
【0088】
(viii) 操作部2Aに第6の所定の操作がなされたことに基づいて記憶部4へキーワードKのデータを記憶させるステップ
(ix) キーワードKのデータを住宅の平面
図100Aの画像データおよび住宅の間取りFPのデータとともに照明設計データベースDB1に送信するステップ
照明設計データベースDB1は、次のデータ(a)、(b)、および(d)を互いに関連付けて予め記憶している。
【0089】
(a) 一群の過去の住宅の平面
図100Aの画像データ
(b) 一群の過去の住宅の平面
図100Aの画像データにそれぞれ対応する過去の住宅の間取りFPのデータ
(d) 一群の過去の住宅の平面
図100Aの画像データにそれぞれ対応する一群の過去のキーワードKのデータ
照明設計データベースDB1は、住宅の平面
図100Aの画像データ、住宅の間取りFPのデータ、およびキーワードKのデータを受信する場合がある。この場合には、一群の過去の住宅の平面
図100Aの画像データ、一群の過去の住宅の間取りFPのデータ、および一群の過去のキーワードKのデータに基づいて少なくとも1つの照明設計プラン100を作成する。
【0090】
上記の構成によれば、住宅の平面
図100Aおよび住宅の間取りFPだけでなく、キーワードKも考慮して、住宅の少なくとも1つの照明設計プラン100を顧客に提示することができる。
【0091】
(12) 住宅の間取りFPは、数字とアルファベットとの組合せ表示に加えて、住宅の向き、住宅の平面図における面積、和室洋室の区別、およびテレビ配線のプラグが差し込まれるプラグソケットの位置の少なくともいずれか1つを含んでいてもよい。これによれば、住宅の平面
図100Aのデータに近い過去の住宅の平面
図100Aを利用して照明設計プラン100を作成することが容易になる。
【符号の説明】
【0092】
1 撮像部
2 タッチパネル
2A 操作部
2B 表示部
3 コンピュータ(制御部)
4 記憶部
5 通信部
10 端末装置
100 照明設計プラン
100A 住宅の平面図
100B カタログ
1000 一群の過去の照明設計プラン
DB1 照明設計データベース
F 家族構成
FP 住宅の間取り
K キーワード
L1~L11 照明器具
P 照明設計プラン提示プログラム