(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-02-27
(45)【発行日】2023-03-07
(54)【発明の名称】流体継手
(51)【国際特許分類】
F16L 37/373 20060101AFI20230228BHJP
【FI】
F16L37/373
(21)【出願番号】P 2021517901
(86)(22)【出願日】2018-06-06
(86)【国際出願番号】 EP2018064921
(87)【国際公開番号】W WO2019233578
(87)【国際公開日】2019-12-12
【審査請求日】2021-06-04
(73)【特許権者】
【識別番号】520478426
【氏名又は名称】ストーブリ・ハンブルク・ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100098394
【氏名又は名称】山川 茂樹
(74)【代理人】
【識別番号】100064621
【氏名又は名称】山川 政樹
(72)【発明者】
【氏名】ハムケンス,ハウケ・ペーター
(72)【発明者】
【氏名】ジラ,ヤン-オリファー
(72)【発明者】
【氏名】シュヴァルツ,オイゲン
【審査官】渡邉 聡
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2013/0000763(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2013/0032234(US,A1)
【文献】米国特許第03159180(US,A)
【文献】米国特許第05083588(US,A)
【文献】米国特許第04438779(US,A)
【文献】特表平10-507254(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16L 37/373
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
連結側部(5.1/5.2)において着脱可能に接続された2つの継手半体(2.1/2.2)で構成された、流体継手(1)であって、
各前記継手半体は、継手ハウジング(3.1/3.2)を有し、ロータリーバルブ(6.1/6.2)を備え、継手軸(4)に沿って整列され、前記継手半体は、各前記ロータリーバルブ(6.1/6.2)が前記継手軸(4)を横断する方向のバルブ軸(9.1/9.2)の周りで回転可能となるように、前記継手ハウジング(3.1/3.2)上に設置された回転体(7.1/7.2)と、前記回転体を横断する流体通路(8.1/8.2)とを有し、前記流体通路は、前記バルブ軸(9.1/9.2)の周りでの前記回転体(7.1/7.2)の制御可能な回転位置に応じて、前記ロータリーバルブ(6.1/6.2)を開閉し;
前記回転体(7.1/7.2)のうちの1つと、回転位置を制御するために関連付けられている、駆動デバイス(10.1/10.2)が、各前記継手半体(2.1/2.2)上に配設され;
各前記継手半体(2.1/2.2)は、前記継手半体(2.1/2.2)を接続する連結手段(11.1/11.2)を備え、ここで前記接続は、前記継手軸(4)の周りでの前記継手半体(2.1/2.2)の相対回転運動による、連結解除及びその反対の連結のために、着脱可能なものとして確立でき;
前記継手半体(2.1/2.2)は固定手段(12.1/12.2)を有し、前記固定手段(12.1/12.2)は、少なくとも1つの前記ロータリーバルブ(6.1/6.2)が開放されているときに、前記継手半体(2.1/2.2)の前記接続を固定するために、前記相対回転運動をブロックし、また前記継手半体(2.1/2.2)の接続解除及びこれに対応する接続のために、前記2つのロータリーバルブ(6.1/6.2)の閉鎖を固定する、流体継手(1)において、
一方の前記継手半体(2.1/2.2)に配設された前記駆動デバイス(10.1/10.2)が、他方の前記継手半体(2.2/2.1)の前記ロータリーバルブ(6.2/6.1)の前記回転体(7.2/7.1)のバルブシャフト(17.2/17.1)に関連する駆動シャフト(16.1/16.2)を有し、前記継手半体(2.1/2.2)が互いに接続されたときに、一方の前記継手半体(2.1/2.2)の前記駆動シャフト(16.1/16.2)を他方の前記継手半体(2.2/2.1)の前記バルブシャフト(17.1/17.2)に回転不可能かつ着脱可能に接続する、ロック接続(13.2/13.1)が構成され、前記回転体(7.2/7.1)の回転位置はこれによって制御可能となり、前記継手軸(4)の周りでの前記継手半体(2.1/2.2)の前記相対回転運動がブロックされるものの、前記ロータリーバルブ(6.1/6.2)が閉鎖されると前記相対回転運動が可能となることを特徴とする、流体継手(1)。
【請求項2】
一方の前記継手半体(2.1/2.2)の前記駆動デバイス(10.1/10.2)は、前記継手ハウジング(3.1/3.2)に固定された駆動コネクタ(14.1/14.2)を有し、前記駆動コネクタは、前記継手半体(2.1/2.2)の前記ハウジング軸(35.1/35.2)に対して横断方向の駆動軸(15.1/15.2)の周りで、前記駆動シャフト(16.1/16.2)を回転可能に支持すること;並びに
前記バルブシャフト(17.2/17.1)は、関連する前記ロータリーバルブ(6.2/6.1)の前記回転体(7.2/7.1)の回転を駆動するために、他方の前記継手半体(2.2/2.1)の前記継手ハウジング(3.2/3.1)の外側に露出し、ここで、それぞれ同一の前記継手ハウジング(3.1/3.2)の構成部品である前記駆動シャフト(16.1/16.2)及び前記バルブシャフト(17.1/17.2)は、互いに対して周方向角度がオフセットされて配設され、前記駆動コネクタ(14.1/14.2)は前記駆動シャフト(16.1/16.2)を支持し、前記駆動コネクタは一方の前記継手ハウジング(3.1/3.2)に固定され、また2つの前記継手半体(2.1/2.2)を着脱可能に接続したときに前記ロック接続(13.2/13.1)が構成されるように、外側に他方の前記継手ハウジング(3.2/3.1)を越えて突出すること
を特徴とする、請求項1に記載の流体継手。
【請求項3】
一方の前記継手半体(2.1/2.2)の前記駆動デバイス(10.1/10.2)の前記駆動コネクタ(14.1/14.2)は、把持用縁部(19.1/19.2)を備える、関連する前記連結手段(11.1/11.2)の構成部品を形成する連結用爪(18.1/18.2)として構成され、前記把持用縁部(19.1/19.2)は、前記連結側部(5.1/5.2)を互いにクランプ係合する前記継手半体(2.1/2.2)の着脱可能な接続のために、他方の前記継手半体(2.2/2.1)の前記継手ハウジング(3.2/3.1)上の、関連する半径方向突出部(20.2/20.1)に、着脱可能に後方から係合し、前記把持用縁部(19.1/19.2)及び前記半径方向突出部(20.1/20.2)は1対の爪型接続を形成し、前記継手軸(4)の周りでの2つの前記継手半体(2.1/2.2)の相対回転運動により、係合させること、及び前記係合に対応して係合解除することができることを特徴とする、請求項2に記載の流体継手。
【請求項4】
前記継手半体(2.1/2.2)の接続を中央に配置するために、前記2対の爪型接続それぞれを円錐状に中央に配置し、ここで前記把持用縁部(19.1/19.2)及び関連する前記半径方向突出部(20.1/20.2)は、前記継手軸(4)を横断して斜め外側に、前記連結側部(5.1/5.2)から離れるように後方に向けられ、互いに嵌合することを特徴とする、請求項3に記載の流体継手。
【請求項5】
一方の前記継手半体(2.1/2.2)の前記駆動コネクタ(14.1/14.2)はある表面セグメントで形成され、前記表面セグメントは、前記流体継手(1)の円筒形の周の1/4にわたって延在し、また前記継手ハウジング(3.2/3.1)の外側の対応する自由外周領域(26.1/26.2)と関連付けられて、前記継手半体(2.1/2.2)と他方の前記継手半体(2.2/2.1)との接続を確立することを特徴とする、
請求項2~4のいずれか1項に記載の流体継手。
【請求項6】
一方の前記継手半体(2.1/2.2)の前記表面セグメントは、他方の前記継手半体(2.2/2.1)の前記継手ハウジング(3.2/3.1)の円筒状外側表面と同心であることを特徴とする、請求項5に記載の流体継手。
【請求項7】
前記ロック接続(13.1/13.2)は、前記駆動デバイス(10.2/10.1)上及び駆動に関連する前記回転体(7.1/7.2)上に配設されたロック要素(27.1/27.2;34.1/34.2)を形成する接続パートナーへの形状適合接続によって形成されることを特徴とする、請求項1~6のいずれか1項に記載の流体継手。
【請求項8】
前記形状適合接続の前記接続パートナーは、少なくとも1つのばね要素(29.1/29.2)と、前記ばね要素(29.1/29.2)に関連する少なくとも1つの第1の溝(30.2/30.1)とで形成され、前記第1の溝(30.2/30.1)は、前記ロック接続(13.2/13.1)に関連する前記回転体(7.2/7.1)に回転不可能に接続され
、
前記少なくとも1つのばね要素(29.1/29.2)
が前記少なくとも1つの第1の溝(30.2/30.1)内に格納される
ように、
前記第1の溝(30.2/30.1)は、前記継手ハウジング(3.1/3.2)の外側に形成されるとともに前記回転体(7.2/7.1)のバルブシャフト(17.1/17.2)を収納するハウジング基部(22.2/22.1)のチャンバ状の凹部内に配置され、前記継手半体(2.1/2.2)が接続されて相対回転運動に関してロックされると、前記第1の溝(30.2/30.1)は前記チャンバ状の凹部の縁部によって横方向に閉鎖されたままとなることを特徴とする、請求項7に記載の流体継手。
【請求項9】
前記形状適合接続の前記接続パートナーは、
前記継手ハウジング(3.2)上で静止している少なくとも1つの第2の溝(31.2/31.1)を有し、前記第2の溝(31.2/31.1)は、前記少なくとも1つの第1の溝(30.2/30.1)の、関連する前記ロータリーバルブ(6.2/6.1)の閉鎖位置に対応する回転位置においてのみ、前記少なくとも1つの第1の溝(30.2/30.1)と整列され、ここで前記少なくとも1つのばね要素(29.1/29.2)は、格納保持接続を離れたり確立したりすることによって、前記継手半体(2.1/2.2)の前記相対回転運動を可能とするために、前記少なくとも1つの整列された第2の溝(31.2/31.1)を通して
、前記第1の溝(30.2)からの前記ばね要素(29.1)の解放及び前記第1の溝(30.2)への前記ばね要素(29.1)の挿入の案内
ができることを特徴とする、請求項8に記載の流体継手。
【請求項10】
前記ロック接続(13.1/13.2)は、前記継手軸(4)の周りでの前記継手半体(2.1/2.2)の前記相対回転運動を所定の方法で制限する当接停止部分(33.1/33.2)によって形成されることを特徴とする、請求項1~9のいずれか1項に記載の流体継手。
【請求項11】
関連する前記ロータリーバルブ(6.1/6.2)内の前記回転体(7.1/7.2)の前記流体通路(8.1/8.2)、及び関連する前記ロック接続(13.1/13.2)は、前記ロータリーバルブ(6.1/6.2)が少なくとも10°の切り替え角度まで閉鎖されるように、互いに適合され、ここで前記切り替え角度は、前記ロータリーバルブ(6.1/6.2)を開放するための前記継手半体(2.1/2.2)の自由な相対回転運動が存在する場合に、前記回転体(7.1/7.2)を前記バルブ軸(9.1/9.2)の周りで回転位置から回転させることができる角度であることを特徴とする、請求項1~10のいずれか1項に記載の流体継手。
【請求項12】
前記2つの継手半体(2.1/2.2)の前記ロータリーバルブ(6.1/6.2)はプラグバルブであることを特徴とする、請求項1~11のいずれか1項に記載の流体継手。
【請求項13】
請求項1~12のいずれか1項に記載の流体継手(1)の2つの対応する同様の継手半体(2.1/2.2)のうちの1つであって、
連結側部(5.1/5.2)及びハウジング軸(35.1/35.2)を備えた継手ハウジング(3.1/3.2)を有する前記継手半体(2.1/2.2)は、前記流体継手(1)を、対応する前記継手半体(2.1/2.2)によって形成された同様の連結部分で接合するための、独立した連結部分であり、
前記継手半体(2.1/2.2)は:前記継手ハウジング(3.1/3.2)上で回転可能に支持された回転体(7.1/7.2)を備えたロータリーバルブ(6.1/6.2)と;流体通路(8.1/8.2)であって、前記回転体を通り、また回転位置が前記流体通路(8.1/8.2)及びこれに伴う前記ロータリーバルブ(6.1/6.2)の開閉のために制御可能である、流体通路(8.1/8.2)とを有する、継手半体(2.1/2.2)において、
切り替え可能な駆動デバイス(10.1/10.2)が前記継手半体(2.1/2.2)上に配設及び構成され、前記駆動デバイスは、対応する同様の連結可能な前記継手半体(2.2/2.1)の前記ロータリーバルブ(6.2/6.1)の前記回転体(7.2/7.1)のバルブシャフト(17.1/17.2)への駆動接続及び固定接続を制御するための、駆動シャフト(16.1/16.2)を有すること;並びに
前記継手半体(2.1/2.2)に関連する前記ロータリーバルブ(6.1/6.2)は、バルブシャフト(17.1/17.2)を有し、前記バルブシャフト(17.1/17.2)は、対応する同様の継手半体(2.2/2.1)の対応した制御を行う前記駆動デバイス(10.2/10.1)への駆動接続及び固定接続のために、前記継手ハウジング(3.1/3.2)の外側に露出すること
を特徴とする、継手半体(2.1/2.2)。
【請求項14】
前記駆動デバイス(10.1/10.2)は、前記継手ハウジング(3.1/3.2)に固定された駆動コネクタ(14.1/14.2)を有し、前記駆動コネクタは、前記連結側部(5.1/5.2)の前方に、前記ハウジング軸(35.1/35.2)に対して平行に突出して、前記駆動シャフト(16.1/16.2)を支持することを特徴とする、請求項13に記載の継手半体(2.1/2.2)。
【請求項15】
前記駆動シャフト(16.1/16.2)及び前記バルブシャフト(17.1/17.2)は、180°だけオフセットされて前記継手半体(2.1/2.2)の周上に配設されることを特徴とする、請求項13又は14に記載の継手半体(2.1/2.2)。
【請求項16】
前記継手半体(2.1/2.2)の連結用爪(18.1/18.2)は、前記駆動デバイス(10.1/10.2)の構成部品であり、前記連結用爪(18.1/18.2)は、対応する同様の前記継手半体(2.2/2.1)の対応する前記連結用爪(18.2/18.1)と共に、連結接続を確立するよう構成されることを特徴とする、請求項13~15のいずれか1項に記載の継手半体(2.1/2.2)。
【請求項17】
前記回転体(7.1/7.2)の前記バルブシャフト(17.1/17.2)を収容するハウジング基部(22.1/22.2)は、前記継手ハウジング(3.1/3.2)の外側に形成され、対応する同様の前記継手半体(2.2/2.1)の前記連結用爪(18.2/18.1)の把持用縁部(19.2/19.2)と係合するために形成された基部縁部(23.1/23.2)を有することを特徴とする、請求項16に記載の継手半体(2.1/2.2)。
【請求項18】
前記駆動デバイス(10.1/10.2)の前記駆動シャフト(16.1/16.2)は第1のロック要素(27.1/27.2)を有し、前記第1のロック要素(27.1/27.2)は回転運動に関して、関連する前記継手半体(2.1/2.2)の前記ロータリーバルブ(6.2/6.1)の前記回転体(7.2/7.1)の前記バルブシャフト(17.2/17.1)に回転不可能に接続でき、前記第1のロック要素は、前記ロータリーバルブ(6.2/6.1)を閉鎖する所定の回転位置へと移動させることができ、前記所定の回転位置においてのみ、対応する前記継手半体(2.2/2.1)の前記バルブシャフト(17.2/17.1)へのロック接続(13.2/13.1)の確立及び解放が可能であること;
前記継手半体(2.1/2.2)の前記ロータリーバルブ(6.1/6.2)の前記回転体(7.1/7.2)の前記バルブシャフト(17.1/17.2)は、第2のロック要素(34.1/34.2)を有し、前記第2のロック要素(34.1/34.2)は、対応する前記継手半体(2.2/2.1)の前記第1のロック要素(27.2/27.1)と共に、ロック接続(13.1/13.2)を形成するよう構成され、前記ロック接続(13.1/13.2は、前記ロータリーバルブ(6.1/6.2)を開放すると同時に着脱不可能とし、またロータリーバルブ6.2が閉鎖されているときにしか解放できないこと
を特徴とする、請求項13~17のいずれか1項に記載の継手半体(2.1/2.2)。
【請求項19】
前記第2のロック要素(34.1/34.2)は、対応する前記継手半体(3.2/3.1)の前記第1のロック要素(27.2/27.1)への形状適合接続を確立するために、少なくとも1つの第1の溝(30.1/30.2)を有し、前記溝は、前記回転体(7.1/7.2)を前記継手ハウジング(3.1/3.2)上に回転可能に支持するバルブシャフト(17.1/17.2)上に形成され、前記継手ハウジング(3.1/3.2)の外側に露出することを特徴とする、請求項18に記載の継手半体(2.1/2.2)。
【請求項20】
前記第2のロック要素(34.1/34.2)は少なくとも1つの第2の溝(31.1/31.2)を有し、前記第2の溝(31.1/31.2)は、前記継手ハウジング(3.1/3.2)上に、外側に露出した状態で、前記ハウジング軸(35.1/35.2)を横断する方向の溝として構成され、前記バルブシャフト(17.1/17.2)のある回転位置においてしか、前記少なくとも1つの第1の溝(31.1/31.2)と整列しないことを特徴とする、請求項19に記載の継手半体(2.1/2.2)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、その連結側部において着脱可能に接続された2つの継手半体(coupling half)で構成された、流体継手に関し、各上記継手半体は、継手ハウジングを有し、ロータリーバルブを備え、継手軸に沿って整列され、上記継手半体は、各上記ロータリーバルブが上記継手軸を横断する方向のバルブ軸の周りで回転可能となるように、上記継手ハウジング上に設置された回転体と、上記回転体を横断する流体通路とを有し;上記流体通路は、上記バルブ軸の周りでの上記回転体の制御可能な回転位置に応じて、上記ロータリーバルブを開閉し;上記回転体のうちの1つと、その回転位置を制御するために関連付けられている、駆動デバイスが、各上記継手半体上に配設され;各上記継手半体は、上記継手半体を接続する連結手段を備え、ここで上記接続は、上記継手軸の周りでの上記継手半体の相対回転運動による、連結解除及びその反対の連結のために、着脱可能なものとして確立でき;上記継手半体は固定手段を有し、上記固定手段は、少なくとも1つの上記ロータリーバルブが開放されているときに、上記継手半体の上記接続を固定するために、上記相対回転運動をブロックし、また上記継手半体の接続解除及びこれに対応する接続のために、上記2つのロータリーバルブの閉鎖を固定する。
【0002】
本発明はまた、流体継手の継手半体に関し、連結側部及びハウジング軸を備えた継手ハウジングを有する上記継手半体は、上記流体継手を、対応する上記継手半体によって形成された同様の連結部分で接合するための、独立した連結部分であり、上記継手半体は:上記継手ハウジング上で回転可能に支持された回転体を備えたロータリーバルブと;流体通路であって、上記回転体を通り、またその回転位置が上記流体通路及びこれに伴う上記ロータリーバルブの開閉のために制御可能である、流体通路とを有する。上記継手ハウジングは特に、円筒状基体によって形成され、上記円筒状基体は、これに対応する円筒状キャビティを備え、上記円筒状キャビティは、上記回転体がその中に位置する流路を形成する。
【背景技術】
【0003】
ロータリーバルブは通常、バルブボールを備えたボールバルブ、又は回転体としてロータリーコーンを備えたプラグバルブとして設計される。ロータリーバルブを備えたこのような流体継手に関して典型的には、複数の回転体が、継手半体の接続後に別個に、従って順次作動させられる。流体継手は、液体又は気体媒体を流体として輸送又は搬送するためのパイプ及び/又はタンクの密閉接続に使用される。回転体は切り替えシャフトによって駆動され、上記切り替えシャフトは駆動シャフトであり、90°の回転によって閉鎖回転位置から開放回転位置へ、又はその逆へと移動させられる。駆動シャフトは、ハンドルを用いて手動で、又は好適な電動手段で自動的に、駆動される。流体継手は、誤操作に対して保護される必要がある。これは、ロータリーバルブが閉鎖されているときには、一方又は他方の継手半体を形成する連結パートナーが接続されていない限り、回転体の駆動をブロックする必要があり、更に、ロータリーバルブのうちの1つが開放されている限り、連結された継手半体の接続を固定する必要があることを意味する。
【0004】
継手ハウジングに一体化された固定用歯車が公知であり(例えば特許文献1、2)、これはロータリーバルブの駆動シャフトと協働する。継手の接続の偶発的な係合解除を防止するために、ロータリーバルブが開放される回転位置へと回転体が回転すると、継手半体の連結側部上の、ハウジング軸に対して平行な歯車ピンが、固定用歯車によって突出するように伸長し、上記ピンが、反対側の継手半体上に形成されたロック用凹部と係合する。ロータリーバルブが閉鎖されており、継手が接続されていない場合に、回転体の駆動シャフトの回転運動を固定するために、各継手ハウジング内にばね荷重式の軸方向に平行な第2のロック用ピンを更に設置することが知られており、これは、継手半体が互いから接続解除されたときに連結側部にばね荷重によって突出し、この状態において駆動シャフトと係合してこれをロックすることにより、駆動シャフトの回転をブロックする。継手半体が一体に接合されているとき、上記第2のロック用ピンは継手ハウジング内へと押し戻され、これによって駆動シャフトを開放して回転できるようにする。この公知の固定手段は、製造に関して、並びに各継手ハウジングに複数の独立した部品及び機能面を有する構成に関して、相当な労力を必要とする。特に、各継手ハウジングの壁に、特別な孔、歯車部品、歯、及びばね蓄圧器を形成及び収容する必要がある。これにより摩耗が発生し、また操作上の誤動作が発生しやすくなる。これら複数の構成部品は製造コストを増大させる。これにより、高い生産速度での連続生産が妨げられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】国際公開第2010/125442号
【文献】独国実用新案第20314197号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、ロータリーバルブの簡潔な駆動を提供すること、並びにそれと同時に、連結状態における継手軸の周りでの2つの継手半体の回転運動の固定のため、及び流体継手から接続解除された継手半体のロータリーバルブが閉鎖されたときのロータリーバルブの回転体の回転運動の固定のための固定手段を、簡略化及び改良することである。この簡略化は、従来の流体継手の固定手段から摩耗性部品を排除することを意図している。更にこの簡略化は、継手半体の迅速な組み立て及び簡略化された設計、従ってコスト効率の高い生産にも結びつくはずである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述の目的は、上述の流体継手の特徴に関連して、本発明に従い、以下によって達成される:一方の継手半体に配設された駆動デバイスが、他方の継手半体のロータリーバルブの回転体のバルブシャフトに関連する駆動シャフトを有し、継手半体が互いに接続されたときに、一方の継手半体の駆動シャフトを他方の継手半体のバルブシャフトに回転不可能かつ着脱可能に接続する、ロック接続が構成され、この回転体の回転位置はこれによって制御可能となり、継手軸の周りでの継手半体の相対回転運動がブロックされるものの、ロータリーバルブが閉鎖されると上記相対回転運動が可能となること。同様に、上述の目的は、上述の継手ハウジングの特徴に関連して、本発明に従い、以下によって達成される:切り替え可能な駆動デバイスが継手半体上に配設及び構成され、上記デバイスは、対応する同様の接続可能な継手半体のロータリーバルブの回転体のバルブシャフトへの駆動接続及び固定接続を制御するための、駆動シャフトを有すること;並びに継手半体に関連するロータリーバルブがバルブシャフトを有し、上記バルブシャフトは、対応する同様の継手半体の対応した制御を行う駆動デバイスへの駆動接続及び固定接続のために、継手ハウジングの外側に露出すること。
【0008】
本発明によると、これにより多数の利点が達成される。切り替えのため、即ち他方の継手半体のロータリーバルブを駆動するための、一方の継手半体上の駆動デバイスの配設を用いると、本発明により、一方の継手半体のロータリーバルブの駆動シャフトを、他方の継手半体のバルブシャフトを作動させる切り替え素子とすることが達成される。この設計の結果、継手半体が相互接続されている、即ち連結されているときに、回転体の切り替え位置、即ち回転位置を簡単な方法で交互に制御できる。一方の継手半体の駆動シャフトの切り替えによって、他方の継手半体のバルブの状態を決定することが達成され、これにより、交互の切り替え接続及び制御接続を、従来必要であった固定用部品を用いずに、継手半体を連結状態とすることによって直接決定できる。これは、2つの駆動デバイスを用いる場合、各継手半体が、確実な切り替えに関して、対向する継手半体の存在に依存していることを意味する。2つの継手半体の間の2つの切り替え接続を確立するだけで、2つの継手半体を、継手軸の周りでの回転運動に対して連結状態に固定できること、継手半体の連結解除又は連結のためのこのような回転運動は、各ロータリーバルブが閉鎖状態である場合にのみ可能であることが、簡単な方法で実現される。本発明によると、一方の継手半体の駆動デバイスと、他方の継手半体の回転体とのロック接続しか必要でない。いずれの場合においても、一方の継手半体の駆動シャフトは、他方の継手半体のバルブシャフトに、回転不可能かつ着脱可能に接続される。この接続は、ロータリーバルブが閉鎖されている場合にのみ、継手軸の周りでの継手半体の相対回転運動を可能とするため、流体継手から接続解除された継手半体のロータリーバルブを確実に閉鎖して、流体継手を形成するための接合の後に横断方向に配設されるロック接続を用いなければ容易に開放できないようにすることができる。従ってロック接続は、連結接続の固定、及び流体継手から接続解除された継手半体の閉鎖されたロータリーバルブの固定の両方のための、簡潔な固定手段を形成する。摩耗性部品を形成する従来の歯車部品は排除される。比較的低い製造コスト及び改善された耐用年数で、特に大量生産において最適な生産時間が達成される。
【0009】
継手半体の「対応する同様の(correspondingly similar)」実施形態とは、ロータリーバルブ、駆動デバイス、及び連結手段のタイプに関して一致していることを意味する。これは、本発明がまず、全く同一の継手半体、従っていわゆるユニセックス継手を包含していることを意味する。例えば連結側部は、例えば真空対応継手を得るために、異なる密閉表面を有するようにも構成できる。また回転体を非対称とすることによって、継手半体が接続されてロータリーバルブが開放されたときに回転体が係合して乾式継手を形成するようにすることもできる。
【0010】
流体継手の一実施形態は:一方の継手半体の駆動デバイスが、継手ハウジングに固定された駆動コネクタを有し、上記駆動コネクタは、継手半体のハウジング軸に対して横断方向の駆動軸の周りで、駆動シャフトを回転可能に支持すること;及びバルブシャフトが、関連するロータリーバルブの回転体の回転を駆動するために、他方の継手半体の継手ハウジングの外側に露出することからなり、ここで、それぞれ同一の継手ハウジングの構成部品である駆動シャフト及びバルブシャフトは、互いに対して周方向角度がオフセットされて配設され、駆動コネクタは駆動シャフトを支持し、上記駆動コネクタは一方の継手ハウジングに固定され、また2つの継手半体を着脱可能に接続したときにロック接続が確立されるように、ハウジング軸に沿って外側に他方の継手ハウジングを越えて突出する。生産の観点からすると、駆動コネクタは、好ましくは一体として形成された継手ハウジングの構成部品として、容易に製造できる。駆動コネクタは、凹状の内部輪郭を有する平坦なラグとして製造でき、上記凹状の内側輪郭は、これが部分的に重なる、特に円筒状である継手ハウジングの対応する凸状の外側輪郭に適合する。駆動シャフト及びバルブシャフトが各継手ハウジング上でオフセットされる上記周方向角度は180°であり、これにより、ハウジング軸を横断するハウジングの外周上の駆動コネクタが、有利には継手ハウジングの円筒形状に適合した形状である、好ましくは面積が大きな湾曲面のセグメントとして形成され、また2つの継手半体の駆動コネクタに、一致した外周構成が設けられる。
【0011】
特に有利で好ましい実施形態は、一方の継手半体の駆動デバイスの駆動コネクタが、把持用縁部を備える、関連する連結手段の構成部品を形成する連結用爪として構成され、上記把持用縁部は、連結側部を互いにクランプ係合する継手半体の着脱可能な接続のために、他方の継手半体の継手ハウジング上の、関連する半径方向突出部に、着脱可能に後方から係合し、上記把持用縁部及び上記半径方向突出部は1対の爪型接続を形成し、2つの継手半体を互いにクランプ係合させるための、継手軸の周りでの2つの継手半体の相対回転運動により、これらを係合させること、及びこれに対応して係合解除することができることからなる。この実施形態は、別の重要な利点を達成する。駆動コネクタは、駆動デバイスの構成部品であるだけでなく、同時に流体継手の2つの連結用爪を形成する。その結果、駆動デバイスの一体構成部品である、好ましくは単一の連結用爪だけが、各継手半体上に設けられる。連結用爪と適合する継手半体の設計及び生産に関して、更なる相当な簡略化が達成される。対照的に、上述のタイプの従来の流体継手は、継手半体1つにつき2つの連結用爪を有するのが一般的である。
【0012】
本発明は、連結手段の構成部品として構成される、又はそれによってのみ形成されることに限定されない。従って、連結手段の形成のために、各継手半体には従来の対応する連結要素が設けられ、上記連結要素は、セグメント状かつ爪状の軸方向に平行な突出部及び相補的な凹部を介して協働して、これらの部品のロック面を係合させることにより、継手半体を互いに向かってしっかりと牽引する。しかしながら、このような公知のバヨネットタイプの継手半体の接続は、爪の間の半径方向領域に配設されることになる、連結側部上の境界面シール及びバルブシールの構造的配置を妨げる。その結果、十分な耐圧性を有する壁の厚さを達成するために、ロータリーバルブの回転体が継手ハウジング内へと、ある量だけ軸方向にオフセットされることになる。これはまた、流体継手内のロータリーバルブが閉鎖されたときにロータリーバルブの間に発生する流体の残量が増大するという影響も有する。本発明によると、この欠点は製造が技術的に複雑でもある従来のバヨネットタイプの連結手段の代わりに、連結用爪として駆動コネクタを提供することによって、容易に排除できる。この極めて簡潔な爪による接続を用いると、回転体を、連結側部に、従って接続解除点に、比較的近づけることができ、これによって残留物の蓄積を削減でき、また継手半体の断面直径を比較的小さく維持することにより、必要な壁の厚さを維持することもできる。
【0013】
有利には、ハウジング基部は継手半体の外側に形成され、上記ハウジング基部は、回転体のバルブシャフトを、特に沈められた状態で収容する。
【0014】
製造の観点から更に簡略化された特にコンパクトな実施形態は、各継手半体において、連結手段の半径方向突出部が、ハウジング基部の基部後方縁部によって形成され、上記基部後方縁部は、ハウジング軸を横断して連結側部の反対側を向いており、バルブシャフトを収容することからなる。端部が自由であり、かつ半径方向突出部を形成する、駆動コネクタの横断方向縁部は、把持用縁部を形成できる。半径方向突出部としての把持用縁部はまた、継手ハウジング上の対応する部品に後方から係合するために、駆動コネクタの内側に設けることもできる。このような実施形態により、2つのロック接続の間の領域に2対の爪型接続を配設でき、またこれらを、連結側部に対して平行な垂直平面内において、特に連結側部に近づけて設けることができる。
【0015】
有利には、駆動コネクタによって形成される連結用爪との連結接続を特別に固定してこれを堅固なものとするために、特別な手段を設けることができる。ある有利な手段は、継手半体の接続を中央に配置するために、2対の爪型接続それぞれを円錐状に中央に配置し、把持用縁部及び関連する半径方向突出部を、継手軸を横断して斜め外側に、連結側部から離れるように後方に向け、これによって互いに嵌合させることからなる。継手半体を半径方向中央に配置するために、ハウジング外縁部もまた、連結側部上の、一方の継手ハウジングの端部に形成でき、上記ハウジング外縁部は、他方の継手ハウジング上に配設された駆動コネクタの相補的な内縁部と嵌合する。
【0016】
ある有利な実施形態によると、一方の継手半体の駆動コネクタはある表面セグメントで形成され、この表面セグメントは、継手ハウジングの円筒形の横方向の周の少なくともおよそ1/4にわたって延在し、また継手ハウジングの外側の対応する自由外周領域と関連付けられて、この継手半体を他方の継手半体に接続する。継手半体の接続のための特に有利な実施形態は、180°の周方向角度での、流体継手における駆動シャフトとバルブシャフト又は駆動コネクタとのオフセット配置と組み合わせて達成される。継手半体は、以下のようにして一体とすることができる。まずこれらの継手半体を、連結側部が分離平面において互いに衝突するまで、駆動コネクタの軸方向に平行な長手方向自由縁部に沿って、継手軸の周りでの継手半体の最大の回転運動によって、継手軸の方向に互いに向かって摺動させる。継手半体を連結接続状態としてロック接続を形成するためには、継手軸の周りでちょうど90°又はおよそ90°だけ回転運動を実施する必要しかない。
【0017】
有利には、ロック接続は、駆動デバイス上及び駆動に関連する回転体上に配設されたロック要素を形成する接続パートナーへの形状適合接続によって形成される。回転不可能かつ着脱可能な接続は、形状適合接続の接続パートナーが、少なくとも1つのばね要素と、これに関連する少なくとも1つの第1の溝とで形成され、上記第1の溝は、ロック接続に関連する回転体に回転不可能に接続されるという点で、特に簡単に達成される。少なくとも1つのばね要素は、継手半体が接続されて相対回転運動に関してロックされると、少なくとも1つの第1の溝内に格納されて保持され、これによって継手軸の周りでの継手半体の回転運動がブロックされる。有利には、少なくとも1つの第2の溝が設けられ、これは継手ハウジング上に静止して形成され、少なくとも1つの第1の溝の、関連するロータリーバルブの閉鎖位置に対応する回転位置においてのみ、継手軸を横断する周方向において少なくとも1つの第1の溝と整列され、ここで少なくとも1つのばね要素は、格納保持接続を離れたり確立したりすることによって、継手軸の周りでの継手半体の相対回転運動を可能とするために、少なくとも1つの整列された第2の溝を通して案内できる。有利には、ロック接続は当接停止部分によって形成され、これは、継手軸の周りでの継手半体の相対回転運動を所定の方法で制限して、連結接続を確立する。
【0018】
第1の溝は有利には、バルブシャフトの円形の前面の、特に凹状に湾曲した貫通スロットとして形成される。断面が円形であるバルブシャフトは、対応する断面を有するハウジングの凹部内に配置される。
【0019】
形状適合接続には、接続パートナーの形状構成によって個別化されたコーディングを設けることもできる。上記コーディングは、接続パートナーが互いに適合した形状を有し、上記形状が合わせてキー/ロック接続を形成することからなる。従って、一体となった継手半体だけを互いに連結できる。例えばコーディングは、嵌合した平ばねを備えたスロット溝によって形成される。別の例は、バルブシャフトの端面の三角形又はくさび形の溝であり、これは関連する適切な形状のロック接続のばねを備え、上記ばねは、特にそのテーパ及び/又は垂直辺によって、当接停止部分を形成する。
【0020】
各継手半体において、回転体の流体通路及びロック接続は、切り替え角度を設定するために、互いに特に容易に適合させることができる。流体通路は好ましくは、ロータリーバルブが少なくとも10°の切り替え角度まで閉鎖されるように配設され、この切り替え角度は、ロータリーバルブを開放するための継手半体の自由な相対回転運動が存在する場合に、回転体をそのバルブ軸の周りで回転位置から回転させることができる角度であり、ロータリーバルブは90°の切り替え角度において完全に開放される。
【0021】
従属請求項は、本発明の上述の実施形態、及び他の好都合かつ有利な実施形態を対象とする。概略図に図示されている実施形態の以下の説明に基づいて、1つ以上の特定の好都合かつ有利な実施形態のみを更に詳細に説明する。ある実施形態において説明される独立した又は詳細な設計はそれぞれ、説明されていないか又は完全には説明されていない本発明の範囲内となる他の実施形態及び設計のための、構造的に独立した詳細な例として理解されるものとする。高次の独立した関連性を有する設計又は特徴は、特に用語「一般的な(general)」によって強調される。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】
図1は、ロータリーバルブが閉鎖された状態の2つの同様の継手半体の着脱可能な連結接続における、本発明による流体継手の中央長手方向断面である。
【
図2】
図2は、ロータリーバルブが閉鎖された状態の、
図1による流体継手から分離された継手半体の軸測投影図である。
【
図3A-3B】
図3A、3Bは、ロータリーバルブが閉鎖された状態の、継手半体のうちの一方のロック接続を通る、
図1による流体継手のA‐Aに従った長手方向断面図である。
【
図4A-4B】
図4A、4Bは、ロータリーバルブが開放された状態の、ロック接続を通る、
図1によるB‐Bに従った長手方向断面図である。
【
図5A-5B】
図5A、5Bは、本発明による継手半体のロック接続のバルブシャフトの実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図1による本発明の流体継手1は一般に、分離平面39に沿って対照な2つの同様の継手半体2.1、2.2から組み立てられる。流体継手1では、2つの継手半体2.1/2.2のハウジング軸35.1/35.2は、中央継手軸4と一致する。
図2は、
図1の2つの継手半体のうちの左側を、参照番号に数字1を加えて示す。
図1の右側の、この実施形態において同一である第2の継手半体2.2は、他の関連する図においてと同様に、参照番号に数字2を追加して説明される。
【0024】
この実施形態の継手半体2.1/2.2は完全に同一であるが、本発明によるロック接続13.1/13.2の説明は、ロータリーバルブを備える本発明による継手半体にも同様に全体的に当てはまり、ここでは、継手半体がその結合側部に、例えば異なる密閉手段によって、又は接続のために係合するロータリーバルブの回転体によって、形成される。継手半体の連結接続部品、例えばパイプ用のノズル、タンク等もまた、異なる設計を有してよい。
【0025】
本実施形態では、各継手半体2.1/2.2は、バルブボールの形態の回転体7.1/7.2を備えたロータリーバルブ6.1/6.2を有する。回転体7.1/7.2は、円筒状セクションを有する継手ハウジング3.1/3.2上で、ハウジング軸35.1/35.2に対して垂直な方向のバルブ軸9.1/9.2の周りで回転可能に支持される。ハウジング軸35.1/35.2は、継手ハウジング3.1/3.2の円筒の軸である。各継手半体2.1/2.2は、継手ハウジング3.1/3.2に密閉状態で嵌合する連結接続部品40.1/40.2を有する。継手ハウジング3.1/3.2及び連結接続部品40.1/40.2の、軸方向に平行な通過空間は、流体のための流路を画定し、この流路内に回転体7.1/7.2が配設される。
【0026】
本実施形態では、連結接続部品40.1/40.2は、図示されていないパイプへの螺合接続のために、ねじ山を備える。一方の継手半体2.1/2.2の継手ハウジング3.1/3.2は、噛合部品として提供される他方の同様の継手半体2.2/2.1のための連結側部5.1/5.2を有する。互いに嵌合する部品、及び互いに対して移動可能な各継手半体2.1/2.2の部品は、ガスケット等の従来の密閉手段を用いて、流体通路に対して密閉される。
【0027】
回転体7.1/7.2は、これを通過する流体通路8.1/8.2を有する。バルブ軸9.1/9.2の周りでの回転体7.1/7.2の回転位置に応じて、ロータリーバルブ6.1/6.2は、流体通路8.1/8.2がハウジング軸35.1/35.2に対して平行に整列されている場合、即ち軸方向に平行である場合には開放され、また流体通路8.1/8.2がハウジング軸35.1/35.2又は流体経路を横断して最終的にハウジング軸35.1/35.2又は流体経路に対して垂直となる位置となった場合には閉鎖される。ロータリーバルブ6.1/6.2が開放されているとき、流体継手を通る流路が利用可能となる。
【0028】
回転体7.1/7.2は一般に、回転体7.1/7.2に回転不可能に接続されているジャーナル等の軸受シャフトを用いて、いずれの好適な方法で、継手ハウジング3.1/3.2のバルブ軸9.1/9.2の周りで回転可能に支持できる。シャフト軸受の軸受シャフトはバルブシャフト17.1/17.2で形成され、これによって回転体7.1/7.2を、ロータリーバルブ6.1/6.2の閉鎖位置及び開放位置へと、バルブ軸9.1/9.2の周りで回転させることができ、即ち切り替えることができる。
【0029】
本発明によると、駆動シャフト16.1/16.2は、駆動デバイス10.1/10.2及びロック接続13.1/13.2の構成部品として特別に形成される。一般に相互接続されたロック要素によって画定されるロック接続13.1/13.2の重要な特徴は、特に
図1、
図3A、3B、
図4A、4Bから確認できる。各継手半体2.1/2.2には、他方の継手半体2.2/2.1のバルブシャフト17.2/17.1への接続のための、関連する駆動シャフト16.1/16.2を備える、駆動デバイス10.1/10.2のうちの一方が配設される。
【0030】
図3A、3B、4A、4Bは、駆動デバイス10.1を更に詳細に示し、これは継手半体2.1上に配設され、継手半体2.2のロータリーバルブ6.2に関連付けられている。駆動デバイス10.1は、ロータリーバルブ6.2の回転体7.2のバルブシャフト17.2に関連する駆動シャフト16.1を有する。継手半体2.2では、この関連付けはロック接続13.2を含み、このロック接続13.2は、継手半体2.1/2.2が相互接続されたときに、駆動シャフト16.1をバルブシャフト17.2に回転不可能に接続する。この接続により、回転体7.2の回転位置を、継手半体2.1に配設された駆動デバイス10.1によって制御でき、更に継手軸4の周りでの継手半体2.1/2.2の相対回転運動がブロックされるが、ロータリーバルブ6.1/6.2が閉鎖されるとこの相対回転運動は可能となる。
【0031】
駆動デバイス10.1は一般に、継手ハウジング3.1に固定された駆動コネクタ14.1を有し、これは、特に
図2から確認できるように、ハウジング軸35.1に対して平行に、またその結果として連結側部5.1の前方において継手軸4に対して平行に突出して、駆動シャフト16.1を支持する。駆動シャフト16.1は、バルブシャフト17.2と共に、継手軸4に対して垂直な共通の接続平面44.2内に配置されるように、分離平面39又は連結側部5.1から離間する。駆動デバイス10.1の駆動シャフト16.1は第1のロック要素27.1を有し、これは回転運動に関して、継手半体2.2のバルブシャフト17.2に回転不可能に接続でき(
図2)、また回転不可能に接続され(
図1、
図3A、3B、
図4A、4B)、上記第1のロック要素は、ロータリーバルブ6.2を閉鎖する所定の回転位置へと移動させることができ、この位置においてのみ、バルブシャフト17.2へのロック接続13.2の確立及び解放が可能である。
【0032】
ロータリーバルブ6.2の回転体7.2のバルブシャフト17.2は第2のロック要素34.2を有し、これは、継手半体2.1の第1のロック要素27.1へのロック接続13.2を確立するよう構成され、上記ロック接続13.2は、ロータリーバルブ6.2を開放すると同時に着脱不可能となり、またロータリーバルブ6.2が閉鎖されているときにしか解放できない。
【0033】
第1のロック要素27.1は一般に、継手半体2.2の第2のロック要素34.2への形状適合接続を確立するよう構成される。第1のロック要素27.1は、駆動デバイス10.1の駆動シャフト16.1上に形成されたばね要素29.1である。第2のロック要素34.2は、ばね要素29.1への形状適合接続を確立するための、関連する第1の溝30.2を有し、この溝は、回転体7.2を回転可能に支持するバルブシャフト17.2上に形成され、このバルブシャフト17.2によって、継手ハウジング3.2の外側に露出させられる。第1の溝30.2は、断面が円形であるバルブシャフト17.2の前面に構成された貫通スロットによって形成される。第2のロック要素34.2は第2の溝31.2を有し、これは継手ハウジング3.2上で静止しており、外側へと開いており、横断方向の、即ちハウジング軸35.2に対して垂直方向の溝として構成され、これは、バルブシャフト17.2の、対応する横断方向を向いた回転位置において、即ち回転体7.2の、ロータリーバルブ6.2を閉鎖する回転位置においてしか、第1の溝30.2と整列しない。形状適合接続において、凹状表面を有する第1のロック要素27.1/27.2は一般に、第2のロック要素34.2/34.1の対応する凸状表面に適合する。
【0034】
図3A、3B、
図1は、閉鎖位置にあるロータリーバルブ6.2を示す。この位置では、駆動シャフト16.1のばね要素29.1は、流路又はハウジング軸35.2に対して横断方向の平面又は垂直な平面内に配置される。ばね要素29.1は、バルブシャフト17.2の自由端面に導入される第1の溝30.2を、継手ハウジング3.2の周上の、ハウジング軸35.2を横断する同一の周方向に整列させ、ロータリーバルブ6.2は閉鎖される。バルブシャフト17.2のこの回転位置では、第1の溝30.2は第2の静止した溝31.2と整列される。これにより、2つの継手半体2.1/2.2を継手軸4の周りで互いに対して回転させることができるようになる。第1の溝30.2からのばね要素29.1の解放は、第2の溝31.2を通る一方向、又は第1の溝30.2への挿入のための逆方向においてしか発生し得ない。というのは、第1の溝30.2は、第2の溝31.2に対向する側部において、当接停止部分33.2によって閉鎖されているためである。
【0035】
ばね要素29.1は、継手半体が接続されて継手軸4の周りでの相対回転運動に関してブロックされると、第1の溝30.2内に格納されて保持される。この格納保持接続は、バルブシャフト17.2、従って第1の溝30.2が、パッドを形成するハウジング基部22.2のチャンバ状の凹部内に配置されることによって形成される。上記凹部の断面は、バルブシャフト17.2の円筒状断面に対応する。第1の溝30.2が第2の溝31.2と整列するバルブシャフト17.2の回転位置を除いて、第1の溝30.2は上記凹部の縁部によって横方向に閉鎖されたままとなる。閉鎖された第1の溝30.2に関連する回転体7.2の回転位置では、継手半体2.1/2.2は一体に接合されて流体継手1を形成する。
図4A、4Bは、ロータリーバルブ6.2が完全に開放され、ロック接続13.2が関連する位置にある状態の、流体継手1を示す。溝の整列位置では、凹部の縁部は当接停止部分33.2を形成し、これは、接続のために、継手軸4の周りでの継手半体2.1/2.2の相対回転運動を所定の方法で制限する。
【0036】
いずれの場合においても、駆動シャフト16.1/16.2は、本実施形態の螺合接続によって、本実施形態では作動用ハンドルによって形成される作動手段36.1/36.2に、回転不可能に接続される。一方の継手半体2.1/2.2上のこのような作動手段36.1/36.2によって、対応する他方の継手半体2.2/2.1上のロータリーバルブ6.1/6.2を回転動作させ、従って切り替える。上記作動手段は、自動動作のためのアクチュエータ等の電動手段によって提供できる。
【0037】
第2の継手半体2.2上の、
図3B、4Bに示すような駆動デバイス10.1及びロック接続13.2について上述した。継手半体2.1上の駆動デバイス10.2及びロック接続13.1が、特に
図1、2から確認できるように、全く同様に設計及び構成されることは、本発明の一部である。
【0038】
第1のロック要素27.1/27.2及び第2のロック要素34.1/34.2は接続パートナーを形成し、これらは一般に、コーディング、即ちキー/ロック接続を形成できる。本実施形態では、キー/ロック接続は、平坦で、関連するスロット形状の第1の溝30.2/30.1に正確に係合する、ばね要素29.1/29.2によって画定される。例えばキー/ロック接続は、
図5Aに示すように、第2のロック要素34.1/34.2が、バルブシャフト17.1/17.2に導入された平行に走行する連続した平行溝である二重溝41.1/41.2を有することによっても形成される。この接続は、図示されていない2つの好適なばね要素を含み、これらは、溝41.1/41.2との整列のために、駆動シャフト16.1/16.2、及び図示されていない第2のロック要素の第2の溝又は凹部に、平行に配設される。
図5Bもまた、キー/ロック接続の一例を示す。ここでは第2のロック要素は、バルブシャフト17.1/17.2に構成された三角形状の溝42.1/42.2を有し、そこに当接停止部分33.1/33.2が、三角形状の溝42.1/42.2の垂直壁によって形成される。この接続は、溝42.1/42.2の開放された側部との整列のために、図示されていない駆動シャフト16.2/16.1の対応する形状のばね要素、及び図示されていない第2のロック要素の第2の溝又は凹部を含む。
【0039】
いずれの場合においても、駆動シャフト16.1/16.2及びバルブシャフト17.1/17.2は、継手半体2.1/2.2の横方向の周上において180°だけオフセットされる。分離平面39に関する2つの継手半体2.1/2.2の鏡像としての同一性が達成され、これにより、駆動デバイス10.1/10.2の、従ってロック接続13.1/13.2の空間的配置が特に好ましいものとなり、また
図1~4Bに示すように、接続のための継手半体2.1/2.2の取り扱いが簡潔になる。しかしながら、2つの継手半体それぞれの周上での、駆動シャフト及びバルブシャフトの周方向オフセットは、180°に限定されない。一方の継手半体上の駆動シャフト及びバルブシャフトは垂直平面内にある必要はないが、流体継手に関連する継手半体の周方向オフセットは、同一の周方向角度で反対方向に提供する必要がある。
【0040】
各継手半体2.1/2.2は連結手段11.1/11.2を備え、これにより、継手軸4と同一直線上で互いに接合するために、2つの継手半体2.1/2.2を、その連結側部5.1/5.2を用いて、継手軸4の周りでの相対回転運動によって、クランプ係合接続の形成のために引き合わせたり、又は解放したりすることができる。例えば、図示されていないバヨネットタイプ連結接続である従来の接続部品を、連結手段として設けることができる。しかしながら、本発明のある特定の実施形態は、
図1~4Bに示すように、単一の連結用爪18.1/18.2の形状の、各継手半体2.1/2.2の駆動デバイス10.1/10.2の駆動コネクタ14.1/14.2が、連結手段11.1/11.2の構成部品を形成することからなる。
【0041】
連結用爪18.1/18.2は把持用縁部19.1/19.2を有し、これは、連結側部5.1/5.2を互いにクランプ係合させる着脱可能な接続のために、他方の継手半体2.2/2.1の継手ハウジング3.2/3.1上の、関連する半径方向突出部20.2/20.1に、着脱可能に後方から係合する。あるいは、把持用縁部19.1/19.2及び半径方向突出部20.2/20.1は、1対の爪型接続を形成し、継手軸4の周りでの2つの継手半体2.1/2.2の相対回転運動によって、係合させる、及びこれに対応して係合解除することができる。継手半体2.1/2.2上では、バルブシャフト17.1/17.2を沈められた状態で収容するハウジング基部22.1/22.2の基部後方縁部23.1/23.2によって、半径方向突出部20.1/20.2が形成される。
【0042】
2対の爪型接続はそれぞれ、円錐状に中央に配置され、把持用縁部19.1/19.2及び関連する半径方向突出部20.2/20.1は、継手軸4を横断して斜め外側に、連結側部5.1/5.2から離れるように後方に向けられ、互いに嵌合する。この円錐状の中央配置の1つの利点は、継手半体2.1/2.2がこれによって特に堅固に接続され、移動できないように互いに対して半径方向に固定されることである。継手半体2.1/2.2の接続を中央に配置することによって、特に連結手段11.1/11.2の設計を2つの連結用爪18.1/18.2だけで最適化するための更なる手段は、ハウジング外縁部24.1/24.2を、一方の継手ハウジング3.1/3.2の連結側部の端部に形成することからなり、上記ハウジング外縁部は、特に
図1から確認できるように、他方の継手ハウジング3.2/3.1上に配設された駆動コネクタ14.2/14.1の相補的な内縁部25.2/25.1に嵌合する。
【0043】
図2、3A、4Aから特に明らかなように、各駆動コネクタ14.1/14.2、従って各連結用爪18.1/18.2は一般に平坦な表面セグメントによって形成され、上記表面セグメントは、継手ハウジング2.1/3.2又は流体継手1の円筒形の周の少なくともおよそ1/4にわたって、ハウジング軸35.1/35.2を横断する周方向に延在する。上記表面セグメントは、他方の継手半体2.2/2.1上の継手ハウジング3.2/3.1の外側の対応する自由外周領域26.1/26.2と関連付けられる。これらの表面セグメントにより、連結用爪18.1/18.2が特に平坦であるものの高弾性の構成部品となる一方で、継手半体2.1/2.2を特別な方法で案内して互いに接合できるようになる。
【0044】
本発明によるロック接続13.1/13.2を確立するために、継手半体2.1/2.2は、連結用爪18.1/18.2の表面セグメントが、駆動コネクタ14.1/14.2とハウジング基部22.1/22.2との間の自由外周領域26.1/26.2によって形成される空間へと、連結側部5.1/5.2が分離平面39において互いに接触するまで押し込まれるように位置決めされる。このプロセスでは、2つの駆動シャフト16.1/16.2は、90°又はおよそ90°の周方向距離に配置される。案内は、2つの継手半体2.1/2.2を一体となるように押すと、駆動コネクタ14.1/14.2の軸方向に平行な側面又は縁部43.1/43.2が、継手半体2.1/2.2の位置決めのために摺動するように互いに接触することによって発生する。連結側部5.1/5.2が互いに当接すると、ロック手段27.1/27.2、34.2/34.1がそれらの接続平面44.1/44.2において整列位置となり、これにより2つの継手半体は、これらを当接停止部分33.1/33.2に到達するまで継手軸4の周りで回転させることによって、これらの連結接続位置に容易に配置できる。作動手段36.1/36.2によって導入されたトルクは、ロータリーバルブ6.1/6.2の回転体7.1/7.2の交互の回転駆動のために、一方の継手半体2.1から他方の継手半体2.2へと伝達される。駆動シャフト16.1/16.2及びバルブシャフト17.2/17.1の回転不可能な軸方向シャフト組立体が回転する間、ばね要素29.1/29.2は、チャンバを形成するバルブシャフト17.1/17.2の凹部内に格納される。
【0045】
上述のように、本発明による駆動デバイス10.1/10.2、及びロック要素27.1/27.2、34.1/34.2によるロック接続13.1/13.2は、駆動シャフト16.1/16.2を流体継手1内のバルブシャフト17.2/17.1に接続するだけではない。それと同時にこれらは一般に固定手段12.1/12.2を形成し、これは、第1のロック要素27.1/27.2が第2のロック要素34.2/34.1のチャンバ状凹部内に格納されている間、少なくとも1つのロータリーバルブ6.1/6.2が開放されているときに、連結接続を固定するために継手軸4の周りでの継手半体2.1/2.2の相対回転運動をブロックし、また、継手軸4の周りでの継手半体2.1/2.2の回転運動を、ロータリーバルブ6.1/6.2の両方が閉鎖され、第1のロック要素27.1/27.2が第2のロック要素34.2/34.1の一部と周方向に整列されるときにのみ可能とすることによって、継手半体2.1/2.2の接続解除及びこれに対応する接続のために、2つのロータリーバルブ6.1/6.2の閉鎖を確実なものとする。
【0046】
一般に、関連するロータリーバルブ6.1/6.2内の回転体7.1/7.2の流体通路8.1/8.2の設計又はサイズ、及びこれに関連するロック接続13.1/13.2は、ロータリーバルブ6.1/6.2が少なくとも10°の切り替え角度まで閉鎖されたままとなるように、互いに適合されると有利である。この切り替え角度は、ロータリーバルブ6.1/6.2を開放するための継手半体の自由な相対回転運動が存在する場合に、回転体7.1/7.2をそのバルブ軸9.1/9.2の周りで回転位置から回転させることができる角度である。ロータリーバルブ6.1/6.2は90°の切り替え角度において完全に開放される。