(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-01
(45)【発行日】2023-03-09
(54)【発明の名称】プログラム、情報処理方法、及び情報処理装置
(51)【国際特許分類】
A63F 13/45 20140101AFI20230302BHJP
A63F 13/537 20140101ALI20230302BHJP
A63F 13/55 20140101ALI20230302BHJP
A63F 13/58 20140101ALI20230302BHJP
A63F 13/822 20140101ALI20230302BHJP
【FI】
A63F13/45
A63F13/537
A63F13/55
A63F13/58
A63F13/822
(21)【出願番号】P 2018172804
(22)【出願日】2018-09-14
【審査請求日】2021-08-03
(73)【特許権者】
【識別番号】595000427
【氏名又は名称】株式会社コーエーテクモゲームス
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】田中 潤也
【審査官】前地 純一郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-126183(JP,A)
【文献】特開2001-009150(JP,A)
【文献】特開2015-150234(JP,A)
【文献】「フィリスのアトリエ~不思議な旅の錬金術士~」9月29日に発売決定,GAME Watch[online],2016年07月19日,インターネット<URL:https://game.watch.impress.co.jp/docs/news/1010715.html>,[2022年 8月19日検索]
【文献】3DSゲームレビュー「ラビリンスの彼方」,GAME Watch[online],2012年02月20日,インターネット<URL:https://game.watch.impress.co.jp/docs/review/513274.html>,[2022年 8月19日検索]
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-13/98
A63F 9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置に、
プレイヤにより操作される第1キャラクタと、前記第1キャラクタ以外のキャラクタである第2キャラクタとの戦闘を行うゲームの状況において、前記第1キャラクタが行動するまでの時間として設定した第1時間が経過すると、
第1種別の行動、または第2種別の行動を前記第1キャラクタが行う表示画面を表示する処理と、
前記第1種別の行動が行われた場合、前記第1キャラクタが次回に行動するまでの時間として、前記第1時間よりも短い第2時間を設定し、
前記第2種別の行動が行われた場合、前記第1キャラクタが次回に行動するまでの時間として、前記第1時間よりも長い第3時間を設定する処理と、
を実行させ、
前記表示する処理は、前記第1時間が経過するまでに前記第2種別の行動が前記プレイヤに選択された場合、前記第1時間が経過すると、前記第2種別の行動を前記第1キャラクタが行う表示画面を表示し、前記第1時間が経過するまでに前記第2種別の行動が前記プレイヤに選択されない場合、前記第1時間が経過すると、前記第1種別の行動を前記第1キャラクタが行う表示画面を表示する処理を含む、プログラム。
【請求項2】
前記第2種別の行動は、前記プレイヤにより複数の行動から選択された行動である、請求項
1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記表示する処理は、前記第2種別の行動により、前記第2キャラクタの耐久力を示す値を、前記第1種別の行動よりも大きく減少させて表示する、請求項
1又は2に記載のプログラム。
【請求項4】
情報処理装置に、
プレイヤにより操作される第1キャラクタと、前記第1キャラクタ以外のキャラクタである第2キャラクタとの戦闘を行うゲームの状況において、前記第1キャラクタが行動するまでの時間として設定した第1時間が経過すると、第1種別の行動を前記第1キャラクタが行う表示画面を表示する処理と、
前記第1種別の行動が行われた場合、前記第1キャラクタが次回に行動するまでの時間として、前記第1時間よりも短い第2時間を設定する処理と、
を実行させ、
前記表示する処理は、
時間の経過に従って、所定のオブジェクトに沿って前記第1キャラクタを示す画像を移動させて表示し、前記第1時間が経過した際に前記画像を所定のオブジェクトに沿った所定の位置に表示し、
前記第1時間が経過した場合、前記第1種別の行動が行われたときは前記第1キャラクタに対応付けられたポイントが増加したことを表示し、
前記画像が表示される位置を、前記所定のオブジェクトに沿った位置であり、前記ポイントに応じた位置に移動させて表示する、
処理を含む、プログラム。
【請求項5】
情報処理装置が、
プレイヤにより操作される第1キャラクタと、前記第1キャラクタ以外のキャラクタである第2キャラクタとの戦闘を行うゲームの状況において、前記第1キャラクタが行動するまでの時間として設定した第1時間が経過すると、
第1種別の行動、または第2種別の行動を前記第1キャラクタが行う表示画面を表示する処理と、
前記第1種別の行動が行われた場合、前記第1キャラクタが次回に行動するまでの時間として、前記第1時間よりも短い第2時間を設定し、
前記第2種別の行動が行われた場合、前記第1キャラクタが次回に行動するまでの時間として、前記第1時間よりも長い第3時間を設定する処理と、
を実行し、
前記表示する処理は、前記第1時間が経過するまでに前記第2種別の行動が前記プレイヤに選択された場合、前記第1時間が経過すると、前記第2種別の行動を前記第1キャラクタが行う表示画面を表示し、前記第1時間が経過するまでに前記第2種別の行動が前記プレイヤに選択されない場合、前記第1時間が経過すると、前記第1種別の行動を前記第1キャラクタが行う表示画面を表示する処理を含む、情報処理方法。
【請求項6】
情報処理装置が、
プレイヤにより操作される第1キャラクタと、前記第1キャラクタ以外のキャラクタである第2キャラクタとの戦闘を行うゲームの状況において、前記第1キャラクタが行動するまでの時間として設定した第1時間が経過すると、第1種別の行動を前記第1キャラクタが行う表示画面を表示する処理と、
前記第1種別の行動が行われた場合、前記第1キャラクタが次回に行動するまでの時間として、前記第1時間よりも短い第2時間を設定する処理と、
を実行し、
前記表示する処理は、
時間の経過に従って、所定のオブジェクトに沿って前記第1キャラクタを示す画像を移動させて表示し、前記第1時間が経過した際に前記画像を所定のオブジェクトに沿った所定の位置に表示し、
前記第1時間が経過した場合、前記第1種別の行動が行われたときは前記第1キャラクタに対応付けられたポイントが増加したことを表示し、
前記画像が表示される位置を、前記所定のオブジェクトに沿った位置であり、前記ポイントに応じた位置に移動させて表示する、
処理を含む、情報処理方法。
【請求項7】
プレイヤにより操作される第1キャラクタと、前記第1キャラクタ以外のキャラクタである第2キャラクタとの戦闘を行うゲームの状況において、前記第1キャラクタが行動するまでの時間として設定した第1時間が経過すると、
第1種別の行動、または第2種別の行動を前記第1キャラクタが行う表示画面を表示する制御部と、
前記第1種別の行動が行われた場合、前記第1キャラクタが次回に行動するまでの時間として、前記第1時間よりも短い第2時間を設定し、
前記第2種別の行動が行われた場合、前記第1キャラクタが次回に行動するまでの時間として、前記第1時間よりも長い第3時間を設定する設定部と、
を有し、
前記制御部は、前記第1時間が経過するまでに前記第2種別の行動が前記プレイヤに選択された場合、前記第1時間が経過すると、前記第2種別の行動を前記第1キャラクタが行う表示画面を表示し、前記第1時間が経過するまでに前記第2種別の行動が前記プレイヤに選択されない場合、前記第1時間が経過すると、前記第1種別の行動を前記第1キャラクタが行う表示画面を表示する、情報処理装置。
【請求項8】
プレイヤにより操作される第1キャラクタと、前記第1キャラクタ以外のキャラクタである第2キャラクタとの戦闘を行うゲームの状況において、前記第1キャラクタが行動するまでの時間として設定した第1時間が経過すると、第1種別の行動を前記第1キャラクタが行う表示画面を表示する制御部と、
前記第1種別の行動が行われた場合、前記第1キャラクタが次回に行動するまでの時間として、前記第1時間よりも短い第2時間を設定する設定部と、
を有し、
前記制御部は、
時間の経過に従って、所定のオブジェクトに沿って前記第1キャラクタを示す画像を移動させて表示し、前記第1時間が経過した際に前記画像を所定のオブジェクトに沿った所定の位置に表示し、
前記第1時間が経過した場合、前記第1種別の行動が行われたときは前記第1キャラクタに対応付けられたポイントが増加したことを表示し、
前記画像が表示される位置を、前記所定のオブジェクトに沿った位置であり、前記ポイントに応じた位置に移動させて表示する、
情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム、情報処理方法、及び情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、コンピュータゲーム等において、プレイヤ(ユーザ)が操作するプレイヤキャラクタ毎に、行動可能となるまでの待機時間を設定し、当該待機時間を経過すると行動できるようにする技術が知られている。この待機時間は、プレイヤキャラクタの素早さを示す値に応じて設定される(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術においては、次回の行動できるまでの待機時間はプレイヤキャラクタ毎に一定であるため、戦闘の興趣性が十分でない場合がある。
【0005】
そこで、一側面では、ゲームにおける戦闘の興趣性をより高めることができる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一つの案は、情報処理装置に、プレイヤにより操作される第1キャラクタと、前記第1キャラクタ以外のキャラクタである第2キャラクタとの戦闘を行うゲームの状況において、前記第1キャラクタが行動するまでの時間として設定した第1時間が経過すると、第1種別の行動、または第2種別の行動を前記第1キャラクタが行う表示画面を表示する処理と、前記第1種別の行動が行われた場合、前記第1キャラクタが次回に行動するまでの時間として、前記第1時間よりも短い第2時間を設定し、前記第2種別の行動が行われた場合、前記第1キャラクタが次回に行動するまでの時間として、前記第1時間よりも長い第3時間を設定する処理と、を実行させ、前記表示する処理は、前記第1時間が経過するまでに前記第2種別の行動が前記プレイヤに選択された場合、前記第1時間が経過すると、前記第2種別の行動を前記第1キャラクタが行う表示画面を表示し、前記第1時間が経過するまでに前記第2種別の行動が前記プレイヤに選択されない場合、前記第1時間が経過すると、前記第1種別の行動を前記第1キャラクタが行う表示画面を表示する処理を含む、プログラムである。
【発明の効果】
【0007】
一側面によれば、ゲームにおける戦闘の興趣性をより高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成例を示す図である。
【
図2】実施形態に係る情報処理装置の機能ブロック図である。
【
図3】実施形態に係る情報処理装置のゲームでの戦闘場面の処理の一例を示すフローチャートである。
【
図4】実施形態に係るキャラクタ情報の一例を示す図である。
【
図5A】実施形態に係る表示画面の一例を示す図である。
【
図5B】実施形態に係る表示画面の一例を示す図である。
【
図5C】実施形態に係る表示画面の一例を示す図である。
【
図5D】実施形態に係る表示画面の一例を示す図である。
【
図5E】実施形態に係る表示画面の一例を示す図である。
【
図5F】実施形態に係る表示画面の一例を示す図である。
【
図5G】実施形態に係る表示画面の一例を示す図である。
【
図5H】実施形態に係る表示画面の一例を示す図である。
【
図5I】実施形態に係る表示画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を説明する。
【0010】
<ハードウェア構成>
図1は、実施形態に係る情報処理装置10のハードウェア構成例を示す図である。情報処理装置10は、例えば、家庭用、携帯用、または業務用のゲーム専用機でもよい。また、情報処理装置10は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータ、またはオンラインゲームを提供するサーバ等でもよい。
図1に示す情報処理装置10は、それぞれバスBで相互に接続されているドライブ装置100、補助記憶装置102、メモリ装置103、CPU104、インタフェース装置105、表示装置106、及び入力装置107等を有する。
【0011】
情報処理装置10での処理を実現するゲームプログラムは、記録媒体101によって提供される。ゲームプログラムを記録した記録媒体101がドライブ装置100にセットされると、ゲームプログラムが記録媒体101からドライブ装置100を介して補助記憶装置102にインストールされる。但し、ゲームプログラムのインストールは必ずしも記録媒体101より行う必要はなく、ネットワークを介して他のコンピュータよりダウンロードするようにしてもよい。補助記憶装置102は、インストールされたゲームプログラムを格納すると共に、必要なファイルやデータ等を格納する。
【0012】
メモリ装置103は、例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、またはSRAM(Static Random Access Memory)等のメモリであり、プログラムの起動指示があった場合に、補助記憶装置102からプログラムを読み出して格納する。CPU104は、メモリ装置103に格納されたプログラムに従って情報処理装置10に係る機能を実現する。インタフェース装置105は、ネットワークに接続するためのインタフェースとして用いられる。表示装置106はプログラムによるGUI(Graphical User Interface)等を表示する。表示装置106は、情報処理装置10と一体として構成されてもよいし、別体として構成されてもよい。入力装置107は、コントローラ等、キーボード及びマウス等、またはタッチパネル及びボタン等で構成され、様々な操作指示を入力させるために用いられる。
【0013】
なお、記録媒体101の一例としては、CD-ROM、DVDディスク、ブルーレイディスク、又はUSBメモリ等の可搬型の記録媒体が挙げられる。また、補助記憶装置102の一例としては、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、又はフラッシュメモリ等が挙げられる。記録媒体101及び補助記憶装置102のいずれについても、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に相当する。
【0014】
<機能構成>
次に、
図2を参照し、情報処理装置10の機能構成について説明する。
図2は、実施形態に係る情報処理装置10の機能ブロック図である。
【0015】
情報処理装置10は、記憶部11を有する。記憶部11は、例えば、補助記憶装置102等を用いて実現される。記憶部11は、キャラクタ情報111等を記憶する。キャラクタ情報111については後述する。
【0016】
また、情報処理装置10は、受付部12、制御部13、及び設定部14を有する。これら各部は、情報処理装置10にインストールされた1以上のプログラムが、情報処理装置10のCPU104に実行させる処理により実現される。
【0017】
受付部12は、キャラクタ等のオブジェクトに対する操作をプレイヤから受け付ける。制御部13は、受付部12により受け付けたプレイヤの操作に応答して、ゲームの処理を実行する。また、制御部13は、情報処理装置10のユーザである一のプレイヤにより操作されるプレイヤキャラクタ(「第1キャラクタ」の一例。)と、当該プレイヤキャラクタ以外のキャラクタである他のキャラクタ(「第2キャラクタ」の一例。)との戦闘を行うゲームの状況において、プレイヤキャラクタ、及び他のキャラクタのそれぞれが行動するまでの時間として設定部14により設定された各時間が経過すると、第1種別の行動、または第2種別の行動を各キャラクタが行う表示画面を表示装置106に表示させる。なお、他のキャラクタは、例えば、オンラインゲーム等で、ネットワークを介して情報処理装置10と接続される他の装置のユーザにより操作されるプレイヤキャラクタでもよい。
【0018】
設定部14は、各キャラクタ毎に、制御部13により第1種別の行動が行われた場合、当該キャラクタが次回に行動するまでの時間として前回よりも短い時間を設定し、第2種別の行動が行われた場合、各キャラクタが次回に行動するまでの時間として前回よりも長い時間を設定する。
【0019】
<処理>
次に、
図3から
図5Iを参照して、情報処理装置10のゲームでの戦闘場面の処理の一例について説明する。
図3は、実施形態に係る情報処理装置10のゲームでの戦闘場面の処理の一例を示すフローチャートである。
図4は、実施形態に係るキャラクタ情報111の一例を示す図である。
図5Aから
図5Iは、実施形態に係る表示画面の一例を示す図である。
【0020】
なお、情報処理装置10で実行されるゲームは、例えば、ロールプレイングゲーム(RPG)、またはシミュレーションゲーム等に限定されず、キャラクタが戦闘するゲームの状況を生じさせるゲームであればよい。また、以下の戦闘中の表示画面の例として、左右で敵と味方とが向き合うサイドビュー型の表示を例として説明するが、これに限定されず、本開示の技術は、敵だけが表示されるフロントビュー型、様々な角度から戦闘の様子が映し出される3D型等、各種の型で表示される戦闘場面に適用できる。
【0021】
ステップS1において、制御部13は、ゲームにおける戦闘を開始させる。ここで、制御部13は、例えば、プレイヤの操作に応答してマップ上で1以上のプレイヤキャラクタを移動させている際に、プレイヤキャラクタが敵のキャラクタと遭遇(エンカウント)することにより、戦闘を開始させる。
【0022】
なお、情報処理装置10は、以下のステップS2からステップS9の処理を、戦闘に参加しているプレイヤキャラクタ、及び敵のキャラクタを含む各キャラクタ毎に行う。そのため、以下で、当該各キャラクタに含まれる一のキャラクタを「処理対象のキャラクタ」と称する。
【0023】
続いて、制御部13は、処理対象のキャラクタに対して設定部14により設定されている、現時点での保有ドライブポイントを取得する(ステップS2)。ここで、制御部13は、
図4のキャラクタ情報111を参照し、戦闘に参加している各キャラクタの保有ドライブポイントを取得する。なお、保有ドライブポイントは、キャラクタが保有しているドライブポイントである。ドライブポイントは、キャラクタが次に行動するまでの時間に関する値であり、ドライブポイントの値が大きいほど、キャラクタが次に行動するまでの時間が設定部14により短く設定される。
【0024】
図4の例では、キャラクタ情報111には、キャラクタIDに対応付けて、キャラクタ名、レベル、ポジション、最大耐久力、耐久力(HP)、最大ドライブポイント、保有ドライブポイント、及び素早さが記憶されている。また、キャラクタID及びスキルに対応付けて、消費ドライブポイント、及び必要レベルが記憶されている。
【0025】
キャラクタIDはプレイヤキャラクタ、及び敵のキャラクタの識別情報である。キャラクタ名は、キャラクタの名称である。レベルは、キャラクタのレベルである。なお、戦闘で敵のキャラクタに勝つ等によりレベルが上がり、レベルが高い程、キャラクタ情報111において耐久力、最大ドライブポイント、及び素早さ等の値が高く設定される。
【0026】
ポジションは、戦闘の際の役割であり、例えば、「アタッカー」、及び「サポータ」等を含んでもよい。なお、「アタッカー」のキャラクタは、戦闘場面において「サポータ」のキャラクタよりも敵に近い位置に表示され、敵からの攻撃をより受け易くなるようにしてもよい。
【0027】
最大耐久力は、耐久力の最大値である。耐久力は、キャラクタの現時点での耐久力であり、例えば、相手からの攻撃によりダメージを受けると、ダメージを受けた分だけHPが減少し、HPが0になると当該キャラクタは戦闘不能となる。最大ドライブポイントは、保有ドライブポイントの最大値である。
【0028】
保有ドライブポイントは、キャラクタが保有しているドライブポイントの値である。保有ドライブポイントは、前回の戦闘の終了時にキャラクタに設定されていたドライブポイントの値が、次回の戦闘の開始時に引き継がれて使用されてもよい。なお、保有ドライブポイントに応じて、次回の行動までの時間が決定される。例えば、保有ドライブポイントが多いほど、次回の行動までの時間が短く決定される。また、所定数の保有ドライブポイントを消費することにより、より強力な攻撃等をキャラクタに実行させることができる。
【0029】
素早さは、キャラクタの素早さであり、素早さが高い程、行動可能となる(ターンが廻ってくる)までの時間が短くなる。スキルは、キャラクタが戦闘で使用できる特殊な行動である。スキルには、例えば、必殺技の使用、アイテムの使用、ダメージを減少させる防御塔の行動が含まれてもよい。消費ドライブポイントは、キャラクタがスキルを使用した場合に、保有ドライブポイントから減少するドライブポイントの値である。必要レベルは、キャラクタがスキルを使用するために必要なキャラクタのレベルである。
【0030】
図4の例では、「キャラクタC」は、レベルが13であるため、必要レベルが13以下である「スキルA」及び「スキルB」が使用可能である。また、「スキルA」を使用すると保有ドライブポイントが「2」減少し、「スキルB」保有ドライブポイントが「3」減少することが示されている。
【0031】
続いて、設定部14は、各キャラクタが次回に行動するタイミングを示すためのターンゲージに沿った位置で、処理対象のキャラクタを示す画像(キャラクタアイコン)を、保有ドライブポイントに応じた位置に設定する(ステップS3)。ここで、設定部14は、ターンゲージの一端から他端(終端)までの間で、保有ドライブポイントだけ他端に近い位置に、当該画像を設定する。保有ドライブポイントは、処理対象のキャラクタの今回の行動に応じて増減するため、各キャラクタが次回に行動するまでの待機時間は、処理対象のキャラクタの今回の行動に応じて増減する。
【0032】
制御部13は、戦闘開始時に、
図5Aの表示画面を表示させる。
図5Aの例では、各プレイヤキャラクタの顔画像501Aから504Aにそれぞれ対応付けて、各プレイヤキャラクタのポジションを示すマーク501Bから504B、最大耐久力501Cから504C、耐久力501Dから504D、最大ドライブポイント、及び保有ドライブポイントを示すオブジェクト501Eから504Eを、表示画面の下部の領域に表示している。
【0033】
なお、以下の説明において、顔画像501Aから504Aでそれぞれ示されるプレイヤキャラクタを、それぞれプレイヤキャラクタ501から504(図示せず。)と称する。なお、
図4のキャラクタ情報111のキャラクタID「001」のキャラクタは、
図5Aが表示される時点でのプレイヤキャラクタ503のデータである。また、
図4のキャラクタ情報111のキャラクタID「002」のキャラクタは、
図5Aが表示される時点でのプレイヤキャラクタ501のデータである。
【0034】
図5Aの例では、オブジェクト501Eから503Eの左から1つめの○マーク501Fから503Fが緑色に点灯していることにより、各プレイヤキャラクタ501から503の保有ドライブポイントがそれぞれ「1」であることが示されている。また、オブジェクト504Eの○マークが緑色に点灯していないことにより、プレイヤキャラクタ504の保有ドライブポイントが「0」であることが示されている。
【0035】
また、制御部13は、戦闘の状況に応じて動作する、各プレイヤキャラクタの3Dモデル画像501Hから504H、及び各敵のキャラクタの3Dモデル画像505Hから508Hを、表示画面の中央部の領域に表示している。なお、以下の説明において、3Dモデル画像505Hから508Hでそれぞれ示される敵のキャラクタを、それぞれ敵のキャラクタ505から508(図示せず。)と称する。
【0036】
図5Aの例では、制御部13は、各敵のキャラクタの3Dモデル画像505Hから508Hにそれぞれ対応付けて、各敵のキャラクタの最大耐久力505Cから508C、耐久力505Dから508D、最大ドライブポイント、及び保有ドライブポイントを示すオブジェクト505Eから508Eを、表示画面の下部の領域に表示している。
【0037】
また、制御部13は、表示画面の上部の領域において、ターンゲージ510の上側に、各プレイヤキャラクタを示す画像(キャラクタアイコン)502G、及び504Gを表示させている。なお、画像501G、及び503Gは、画像502Gの背面にあるため、戦闘開始時の
図5Aの例では表示されていない。なお、
図5A等において、各プレイヤキャラクタを示す画像501Gから504Gは、それぞれ、各プレイヤキャラクタの顔画像501Aから504Aの縮小版である。
【0038】
ターンゲージ510には、左端510Aから右端510Gに向けて、5つの目盛り510Bから510Fが振られている。
【0039】
上述したように、プレイヤキャラクタ501から503の保有ドライブポイントは「1」であるため、設定部14は、ステップS3の処理で、ターンゲージ510の左端510Aから1つめの目盛り510Bの位置に、画像501Gから502Gを設定する。また、プレイヤキャラクタ504の保有ドライブポイントは「0」であるため、ターンゲージ510の左端510Aの位置に、画像501Gから502Gを設定する。
【0040】
また、制御部13は、ターンゲージ510の下側に、各敵のキャラクタを示す画像(キャラクタアイコン)505G、506G、及び508Gを表示させている。なお、画像507Gは、画像505Gの背面にあるため、戦闘開始時の
図5Aの例では表示されていない。
【0041】
続いて、制御部13は、時間が経過するに従って、処理対象のキャラクタに対して設定されている素早さを示す値に応じた速度で、ターンゲージの終端に向かって、ターンゲージに沿って当該画像を移動させる(ステップS4)。
【0042】
制御部13は、戦闘中の時間経過に従い、
図5Bのような表示画面を表示させる。
図5Bの例では、制御部13は、ターンゲージ510の上側に沿って、各プレイヤキャラクタを示す画像501Gから504Gが、右端510Gに向かって移動するように表示させている。また、制御部13は、ターンゲージ510の下側に沿って、各敵のキャラクタを示す画像505Gから508Gも、右端510Gに向かって移動するように表示させている。
【0043】
続いて、制御部13は、当該画像の位置が終端の位置に到達したか否かを判定する(ステップS5)。
【0044】
終端の位置に到達していない場合(ステップS5でNO)、ステップS4の処理に進む。終端の位置に到達した場合(ステップS5でYES)、制御部13は、ステップS3の処理を行った時点から、終端の位置に到達した時点までの間に、処理対象のキャラクタがスキル(「第2種別の行動」の一例。)を使用する操作をプレイヤから受け付けているか否かを判定する(ステップS6)。
【0045】
スキルを使用する操作を受け付けていない場合(ステップS6でNO)、制御部13は、処理対象のキャラクタに自動で通常攻撃(「第1種別の行動」の一例。)の動作を行わせ(ステップS7)、保有ドライブポイントが最大ドライブポイントと等しいか以下かを判定する(ステップS8)。
【0046】
等しい場合(ステップS8でYES)、後述するステップS12の処理に進む。等しくない場合(ステップS8でNO)、設定部14は、キャラクタ情報111において、処理対象のキャラクタの保有ドライブポイントを1つ増加させ(ステップS9)、後述するステップS12の処理に進む。これにより、戦闘に対する影響が比較的小さい行動をさせた場合、次回に行動するまでの待機時間が、今回の行動までの待機時間よりも短くなる。これにより、プレイヤは、例えば、敵のキャラクタが比較的弱いためスキルを使用せずに戦闘に勝利できると予想される場合、スキルを使用しなければ通常攻撃するまでの待機時間が少なくなるため、従来と比較して早く戦闘を終わらせることができる。
【0047】
(敵のキャラクタの通常攻撃)
図5C、及び
図5Dの例では、敵のキャラクタが通常攻撃を行う場合の表示画面例が示されている。
図5Cの表示画面のように、ターンゲージ510の下側に沿って移動されていた敵のキャラクタを示す画像505Gが右端510Gに到達すると、制御部13は、ステップS7の処理で、敵のキャラクタ505にプレイヤキャラクタを通常攻撃させる。
図5Cの例では、制御部13は、敵のキャラクタの3Dモデル画像505Hがプレイヤキャラクタ504に襲い掛かる動画を表示している。そして、制御部13は、
図5Dの表示画面にように、オブジェクト505Eの左から1つめの○マーク505Fが緑色に点灯していることにより、敵のキャラクタ505の保有ドライブポイントが「0」から「1」に増加したことを示している。また、後述するステップS12の判定で戦闘が終了していないため、設定部14は、再度のステップS3の処理で、ターンゲージ510の左端510Aから1つめの目盛り510Bの位置に、画像505Gを設定している。
【0048】
(プレイヤキャラクタの通常攻撃)
図5E、及び
図5Fの例では、プレイヤキャラクタが通常攻撃を行う場合の表示画面例が示されている。
図5Eの表示画面のように、ターンゲージ510の上側に沿って移動されていたプレイヤキャラクタを示す画像502Gが右端510Gに到達すると、制御部13は、ステップS7の処理で、プレイヤキャラクタ502に敵を通常攻撃させる。
図5Eの例では、制御部13は、プレイヤキャラクタの3Dモデル画像502Hが敵のキャラクタ505に襲い掛かる動画を表示している。そして、制御部13は、
図5Fの表示画面にように、オブジェクト502Eの左から2つの○マークが緑色に点灯していることにより、プレイヤキャラクタ502の保有ドライブポイントが「1」から「2」に増加したことを示している。また、後述するステップS12の判定で戦闘が終了していないため、設定部14は、再度のステップS3の処理で、ターンゲージ510の左端510Aから2つめの目盛り510Cの位置に、画像502Gを設定している。
【0049】
一方、スキルを使用する操作を受け付けていた場合(ステップS6でYES)、制御部13は、処理対象のキャラクタにスキルを使用する動作を行わせ(ステップS10)、設定部14は、キャラクタ情報111において、処理対象のキャラクタの保有ドライブポイントを、使用したスキルに応じた消費ドライブポイントだけ減少させる(ステップS11)。これにより、戦闘に対する影響が比較的大きい行動をさせた場合、次回に行動するまでの待機時間が、今回の行動までの待機時間よりも長くなる。これにより、プレイヤは、例えば、プレイヤキャラクタのHPが残り少ない場合、または、攻撃力が高い敵のキャラクタを早めに倒したい場合等において、スキルを使用することを選択することができる。
【0050】
(スキル使用)
図5G、
図5H、及び
図5Iの例では、プレイヤキャラクタがスキルを使用する場合の表示画面例が示されている。受付部12、戦闘中の任意のタイミングで、各プレイキャラクタにスキルを使用させる操作を受け付ける。
図5Gの例では、プレイヤキャラクタ501に「スキルD」のスキルを使用する操作を受け付ける際の表示画面例が示されている。
【0051】
ここで、制御部13は、例えば、コントローラの方向キーの操作等により、プレイヤキャラクタ501の顔画像501Aを含む領域にカーソルが設定され、決定ボタンが押下されると、スキルの一覧551を表示する。
図5Gの例では、スキルの一覧551において、プレイヤキャラクタ501が「アイテム」、及び「スキルD」を使用可能であり、各スキルを使用した場合、保有ドライブポイントがそれぞれ「2」、及び「5」消費されることが示されている。そして、制御部13は、例えば、コントローラの方向キーの操作等により、「スキルD」552にカーソルが設定され、決定ボタンが押下されると、スキルを使用する操作を完了させる。なお、タッチパネル上で操作する場合は、制御部13は、プレイヤキャラクタ501の顔画像501Aを含む領域が押下されると、スキルの一覧551を表示する。そして、制御部13は、例えば、「スキルD」552が押下されると、スキルを使用する操作が完了するようにしてもよい。
【0052】
なお、スキルには、アイテムの使用、防御、必殺技の使用等の種別のスキルがあり、敵のキャラクタにダメージを与えるスキルの場合、スキルを使用するプレイヤキャラクタによる通常攻撃よりも大きなダメージを敵のキャラクタに与えることができる。
【0053】
そして、ターンゲージ510の上側に沿って移動されていたプレイヤキャラクタを示す画像502Gが右端510Gに到達すると、制御部13は、ステップS10の処理で、プレイヤキャラクタ501に「スキルD」を使用させ、
図5HのようなスキルDを使用時の演出用の動画の表示画面を表示させる。そして、設定部14は、ステップS11の処理で、キャラクタ情報111において、プレイヤキャラクタ501(キャラクタA)の保有ドライブポイントから、「スキルD」に対する消費ドライブポイントを減算する。
【0054】
そして、制御部13は、
図5Iの表示画面にように、オブジェクト501Eの○マークを全て消灯していることにより、プレイヤキャラクタ501の保有ドライブポイントが「5」から「0」に減少したことを示している。また、後述するステップS12の判定で戦闘が終了していないため、設定部14は、再度のステップS3の処理で、ターンゲージ510の左端510Aの位置に、画像501Gを設定している。
【0055】
なお、敵のキャラクタのスキルの使用については、プレイヤキャラクタのスキルの使用の場合と同様であるが、敵のキャラクタが使用するスキルは、制御部13が自動で決定する点等が異なる。
【0056】
続いて、制御部13は、戦闘が終了したか否かを判定する(ステップS12)。戦闘が終了していない場合(ステップS12でNO)、ステップS3の処理に進む。戦闘が終了した場合(ステップS12でYES)、戦闘処理を終了する。
【0057】
<変形例1>
上述した例では、キャラクタの保有ドライブポイントが多くなる程、当該キャラクタが次回の行動までの待機時間を短く設定する例について説明した。これに代えて、またはこれに加えて、キャラクタの保有ドライブポイントが多くなる程、当該キャラクタが次回の行動までの待機時間が長く設定してもよい。この場合、設定部14は、例えば、ゲームにおける各ステージのボス等との戦闘の場合に、キャラクタの保有ドライブポイントが多くなる程、当該キャラクタが次回の行動までの待機時間が長く設定する。これにより、プレイヤによりスキルを使用することが選択されると予想される戦闘の場合に、保有ドライブポイントが多いとキャラクタが次の行動をするまでの待機時間が長いため、プレイヤはスキルを選択する操作を、時間的な余裕をもって行うことができる。
【0058】
<変形例2>
情報処理装置10の各機能部は、例えば1以上のコンピュータにより構成されるクラウドコンピューティングにより実現されていてもよい。また、情報処理装置10は、プレイヤの端末にゲームの画面を表示させる、オンラインゲーム用のサーバであってもよい。この場合、端末は、予めインストールされているWebブラウザ等によりゲームの画面を表示させてもよい。
【0059】
<実施形態の効果>
上述した実施形態によれば、戦闘中のプレイヤキャラクタの行動に応じて、当該プレイヤキャラクタが次回に行動するまでの待機時間を変更する。例えば、戦闘に対する影響が比較的小さい行動をさせた場合、次回に行動するまでの待機時間を、今回の行動までの待機時間よりも短くする。また、戦闘に対する影響が比較的大きい行動をさせた場合、次回に行動するまでの待機時間を、今回の行動までの待機時間よりも長くする。これにより、ゲームにおける戦闘の興趣性をより高めることができる。
【0060】
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明は斯かる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【符号の説明】
【0061】
10 情報処理装置
11 記憶部
111 キャラクタ情報
12 受付部
13 制御部
14 設定部