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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-08
(45)【発行日】2023-03-16
(54)【発明の名称】受信装置および選局システム
(51)【国際特許分類】
   G10L 15/22 20060101AFI20230309BHJP
   G10L 15/00 20130101ALI20230309BHJP
【FI】
G10L15/22 453
G10L15/00 200G
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2021156859
(22)【出願日】2021-09-27
【審査請求日】2021-09-27
(73)【特許権者】
【識別番号】000214984
【氏名又は名称】TVS REGZA株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】松原 伸三
【審査官】菊地 陽一
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-155976(JP,A)
【文献】特開2003-223183(JP,A)
【文献】特開2018-120202(JP,A)
【文献】特開2020-098949(JP,A)
【文献】特開2007-178927(JP,A)
【文献】特開2007-213005(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G10L 15/22
G10L 15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの発話に基づいて放映する放送局を切り替える受信装置であって、
前記ユーザが発話した音声を音声信号として受け付ける受け付け部と、
放送局名の情報を含むデータベースが格納された記憶部と、
前記データベースの中から前記音声信号に対応する放送局名を検索する処理部と、
前記放送局名の呼称である呼称情報と、前記呼称に対応する放送局名とが紐づけられて格納されている読み替え辞書を保持する読み替えサーバに、前記音声信号に基づく文字列情報を送信し、前記読み替えサーバから前記文字列情報の読み替え結果を受信する通信部と、を備え、
前記処理部は、
前記データベースの中から前記文字列情報と合致する放送局名を検索し、
前記データベースの中に前記文字列情報と合致する放送局名が無かった場合であって、前記文字列情報が読み替えられた放送局名の情報が前記読み替え結果に含まれていた場合には、前記文字列情報に基づく前記放送局名の情報と合致する放送局名を前記データベースの中から検索し、
前記読み替え辞書は、
前記呼称情報が格納される「読み替え対象文字列」欄と、
前記呼称情報に対応する放送局名が格納される「放送局名」欄と、により構成されており、
前記読み替えサーバは、
前記「読み替え対象文字列」欄に、前記放送局の通称、略称、別称、または旧称を区別することなく格納し、前記放送局のこれらの呼称を一元管理する、
受信装置。
【請求項2】
前記通信部は、
前記データベースの中に前記文字列情報と合致する放送局名が無かった場合に、前記文字列情報を前記読み替えサーバに送信する、
請求項1に記載の受信装置。
【請求項3】
前記データベースは、
前記放送局名の呼称である呼称情報と、前記呼称に対応する放送局名とを紐づけて格納することが可能に構成されており、
前記処理部は、
前記データベースの中に前記文字列情報に基づく前記放送局名の情報と合致する放送局名が有った場合、前記文字列情報を、前記放送局名の情報と合致した前記放送局名に紐付けて前記データベースに追加する、
請求項1または請求項2に記載の受信装置。
【請求項4】
前記通信部は、
前記文字列情報と合致する放送局名の検索と並行して、前記文字列情報を前記読み替えサーバに送信し、
前記データベースの中に前記文字列情報と合致する放送局名が有った場合、前記読み替えサーバにおける前記文字列情報の読み替えをキャンセルする、
請求項1または請求項に記載の受信装置。
【請求項5】
前記データベースは、
前記放送局名の呼称である呼称情報と、前記呼称に対応する放送局名とを紐づけて格納することが可能に構成されており、
前記通信部は、
前記音声信号が受け付けられていない所定のタイミングで、前記読み替えサーバから前記呼称情報を取得し、
前記処理部は、
前記通信部が取得した前記呼称情報を、対応する放送局名に紐付けて前記データベースに追加する、
請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載の受信装置。
【請求項6】
前記受信装置が放映する放送局を切り替える機器制御部を更に備え、
前記機器制御部は、
前記データベースの中に前記音声信号に対応する放送局名が有った場合、前記音声信号に対応する前記放送局名を有する放送局へと、前記受信装置が放映する放送局を切り替える、
請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載の受信装置。
【請求項7】
ユーザの発話に基づいて放映する放送局を切り替える受信装置と、
放送局名の呼称である呼称情報と、前記呼称に対応する放送局名とが紐づけられて格納されている読み替え辞書を保持する読み替えサーバと、を備える選局システムであって、
前記受信装置は、
前記ユーザが発話した音声を音声信号として受け付ける受け付け部と、
前記受信装置が設置された地域で受信可能な放送局の放送局名の情報を含むデータベースが格納された記憶部と、
前記データベースの中から前記音声信号に対応する放送局名を検索する処理部と、
前記読み替えサーバに前記音声信号に基づく文字列情報を送信し、前記読み替えサーバから前記文字列情報の読み替え結果を受信する通信部と、を備え、
前記処理部は、
前記データベースの中から前記文字列情報と合致する放送局名を検索し、
前記データベースの中に前記文字列情報と合致する放送局名が無かった場合であって、前記文字列情報が読み替えられた放送局名の情報が前記読み替え結果に含まれていた場合には、前記文字列情報に基づく前記放送局名の情報と合致する放送局名を前記データベースの中から検索し、
前記読み替え辞書は、
前記呼称情報が格納される「読み替え対象文字列」欄と、
前記呼称情報に対応する放送局名が格納される「放送局名」欄と、により構成されており、
前記読み替えサーバは、
前記「読み替え対象文字列」欄に、前記放送局の通称、略称、別称、または旧称を区別することなく格納し、前記放送局のこれらの呼称を一元管理する、
選局システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、受信装置および選局システムに関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザの発話に基づいて放映する放送局を切り替える受信装置がある。受信装置は、ユーザが発話した放送局名に対応する放送局を選局する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2003-223183号公報
【文献】特開2004-260544号公報
【文献】特開2007-010884号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、放送局には正式な放送局名とは異なる種々の呼称が存在する場合がある。ユーザがこれらの呼称を発話した場合、それを受信装置が認識することができず、選局に失敗する場合がある。
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、放送局の選局精度を高めることができる受信装置および選局システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態の受信装置は、ユーザの発話に基づいて放映する放送局を切り替える受信装置であって、前記ユーザが発話した音声を音声信号として受け付ける受け付け部と、放送局名の情報を含むデータベースが格納された記憶部と、前記データベースの中から前記音声信号に対応する放送局名を検索する処理部と、前記放送局名の呼称である呼称情報と、前記呼称に対応する放送局とが紐づけられて格納されている読み替え辞書を保持する読み替えサーバに、前記音声信号に基づく文字列情報を送信し、前記読み替えサーバから前記文字列情報の読み替え結果を受信する通信部と、を備え、前記処理部は、前記データベースの中から前記文字列情報と合致する放送局名を検索し、前記データベースの中に前記文字列情報と合致する放送局名が無かった場合であって、前記文字列情報が読み替えられた放送局名の情報が前記読み替え結果に含まれていた場合には、前記文字列情報に基づく前記放送局名の情報と合致する放送局名を前記データベースの中から検索し、前記読み替え辞書は、前記呼称情報が格納される「読み替え対象文字列」欄と、前記呼称情報に対応する放送局名が格納される「放送局名」欄と、により構成されており、前記読み替えサーバは、前記「読み替え対象文字列」欄に、前記放送局の通称、略称、別称、または旧称を区別することなく格納し、前記放送局のこれらの呼称を一元管理する
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、実施形態1にかかる選局システムの構成の一例を示す図である。
図2図2は、実施形態1にかかるテレビジョン装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
図3図3は、実施形態1にかかるテレビジョン装置の機能構成の一例を示す図である。
図4図4は、実施形態1にかかるテレビジョン装置が有する機能の一例を説明する模式図である。
図5図5は、実施形態1にかかるテレビジョン装置による選局処理の手順の一例を示すフロー図である。
図6図6は、実施形態2にかかるテレビジョン装置が有する機能の一例を説明する模式図である。
図7図7は、実施形態2にかかるテレビジョン装置による選局処理の手順の一例を示すフロー図である。
図8図8は、実施形態2の変形例にかかるテレビジョン装置が有する機能の一例を説明する模式図である。
図9図9は、実施形態2の変形例にかかるテレビジョン装置による選局処理の手順の一例を示すフロー図である。
図10図10は、実施形態3にかかるテレビジョン装置が有する機能の一例を説明する模式図である。
図11図11は、実施形態3にかかるテレビジョン装置による放送局データベースの更新処理を含む選局処理の手順の一例を示すフロー図である。
図12図12は、実施形態3の変形例にかかるテレビジョン装置が有する機能の一例を説明する模式図である。
図13図13は、実施形態3の変形例にかかるテレビジョン装置による放送局データベースの更新処理の手順の一例を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
[実施形態1]
以下、図面を参照して、実施形態1について詳細に説明する。
【0009】
(選局システムの構成)
図1は、実施形態1にかかる選局システム1の構成の一例を示す図である。図1に示すように、選局システム1は、テレビジョン装置10、音声認識サーバ50、及び読み替えサーバ60を備え、例えばテレビジョン装置10のユーザに音声認識サービスを提供する。音声認識サービスによって、ユーザは、例えば音声によりテレビジョン装置10が放映する放送局の選局の操作をすることができる。
【0010】
テレビジョン装置10、音声認識サーバ50、及び読み替えサーバ60は、例えばインターネット等のネットワーク40を介して、無線または有線にて相互に接続されている。
【0011】
受信装置としてのテレビジョン装置10は、例えば放送局からの放送信号を受信して各種の番組を受信することができる。また、テレビジョン装置10は、音声認識機能を有し、ユーザが発した放送局名または放送局の呼称等を検出すると、音声認識サービスによる放送局の切り替えを行う。
【0012】
テレビジョン装置10の音声認識機能は、専ら、ユーザによる発話を検出するために用いられる。音声認識サービス開始後は、テレビジョン装置10は、例えば音声認識サーバ50の音声認識機能、及び読み替えサーバ60の読み替え機能を利用して、音声認識サービスをユーザに提供する。
【0013】
その際、テレビジョン装置10は、検出した音声信号を音声認識サーバ50に送信し、音声認識サーバ50による音声認識結果として、音声信号がこれに対応する文字列に変換された文字列情報を受信する。
【0014】
また、テレビジョン装置10は、音声認識サーバ50から受信した文字列情報を読み替えサーバ60に送信し、読み替えサーバ60による読み替え結果として、文字列情報がこれに対応する放送局名に読み替えられた情報を受信する。
【0015】
音声認識サーバ50及び読み替えサーバ60は、例えばクラウド上に置かれたクラウドサーバ等として構成されている。音声認識サーバ50及び読み替えサーバ60の少なくともいずれかが、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、及びRAM(Random Access Memory)等の物理的な構成を備える1つ以上のコンピュータとして構成されていてもよい。
【0016】
クラウドサーバ若しくはコンピュータを構成するCPUが、例えばROM等に記憶されているプログラムを実行することにより、音声認識サーバ50の音声認識機能、及び読み替えサーバ60の読み替え機能が実現される。
【0017】
音声認識サーバ50は、音声認識機能を実現するための機能部として、音声認識部51、通信部52、及び記憶部53を備える。
【0018】
音声認識部51は、テレビジョン装置10から通信部52を介して受信したユーザの発話による音声信号を、例えば自然言語処理等を用いた解析によって認識する。その際、音声認識部51は、記憶部53の音声辞書54を参照する。音声認識部51は、認識した音声信号を、これに対応する文字列情報に変換する。
【0019】
通信部52は、テレビジョン装置10との通信を行う。例えば、通信部52はテレビジョン装置10から、ユーザの音声信号を受信する。また、通信部52は、文字列情報をテレビジョン装置10に送信する。
【0020】
記憶部53は、音声認識サーバ50の上記機能の実現に必要な各種パラメータ及び情報等を記憶する。一例として、記憶部53は、ユーザからの音声信号の解析に用いる音声データが格納された音声辞書54を備える。
【0021】
音声辞書54が有する音声データは、例えばユーザからの音声信号に含まれ得る音素および特徴等の各種要素についての情報を有し、音声認識部51が、この音声データとユーザからの音声信号とを比較することで音声を認識するための指標となる。
【0022】
ユーザからの音声信号に含まれ得る音素および特徴等は、既存の放送局の名称に含まれる文字列に依拠するものであってもよい。これにより、ユーザによる発話が例えば「えぬえいちけー」であった場合、「NHK」と正しい文字列に変換されやすくなる。また、ユーザによる発話が「フジテレビジョン」であった場合に、「富士テレビジョン」等と変換するのではなく「フジテレビジョン」という正しい文字列に変換される。
【0023】
音声辞書54に格納される音声データは複数あってもよい。例えば、複数の音声データには、男性用、女性用、及び子供用等の、性別および年齢に依存した各種音声データが含まれていてよい。
【0024】
記憶部53は、例えば大容量記憶装置として構成されている。これにより、記憶部53は、例えば上記のような膨大な音声データを有する音声辞書54を格納することができ、また、音声認識サーバ50は高精度の音声認識を行うことが可能である。
【0025】
このように、音声認識サービスに関わる機能の主要な部分を、処理能力の高い音声認識サーバ50に担わせることで、ユーザからの音声信号の認識精度および認識速度を高め、また、より充実した内容の音声認識サービスを提供することができる。
【0026】
読み替えサーバ60は、テレビジョン装置10が検出したユーザの発話内容が放送局の呼称であった場合、それを正式な放送局名に読み替える。読み替えサーバ60は、このような読み替え機能を実現するための機能部として、読み替え処理部61、通信部62、及び記憶部63を備える。
【0027】
読み替え処理部61は、テレビジョン装置10から通信部62を介して受信した文字列情報を解析して正式な放送局名に読み替える。その際、読み替え処理部61は、記憶部63の読み替え辞書64を参照する。
【0028】
通信部62は、テレビジョン装置10との通信を行う。例えば、通信部62は、テレビジョン装置10からユーザの音声信号が文字列に変換された文字列情報を受信する。また、通信部62は、文字列情報に対応する放送局名をテレビジョン装置10に送信する。
【0029】
記憶部63は、読み替えサーバ60の上記機能の実現に必要な各種パラメータ及び情報等を記憶する。一例として、記憶部63は、文字列情報の解析に用いるデータが格納された読み替え辞書64を備える。読み替え辞書64には、例えば個々の放送局の種々の呼称に関する情報が格納されている。
【0030】
(テレビジョン装置のハードウェア構成)
図2は、実施形態1にかかるテレビジョン装置10のハードウェア構成の一例を示す図である。
【0031】
図2に示すように、テレビジョン装置10は、アンテナ101、入力端子102a~102c、チューナ103、デモジュレータ104、デマルチプレクサ105、A/D(アナログ/デジタル)変換器106、セレクタ107、信号処理部108、スピーカ109、表示パネル110、操作部111、受光部112、IP通信部113、CPU114、メモリ115、ストレージ116、マイクロフォン117、及びオーディオI/F(インターフェース)118を備える。
【0032】
アンテナ101は、デジタル放送の放送信号を受信し、受信した放送信号を、入力端子102aを介してチューナ103に供給する。
【0033】
チューナ103は、アンテナ101から供給された放送信号から所望のチャンネルの放送信号を選局し、選局した放送信号をデモジュレータ104に供給する。
【0034】
デモジュレータ104は、チューナ103から供給された放送信号を復調し、復調した放送信号をデマルチプレクサ105に供給する。
【0035】
デマルチプレクサ105は、デモジュレータ104から供給された放送信号を分離して映像信号および音声信号を生成し、生成した映像信号および音声信号をセレクタ107に供給する。
【0036】
セレクタ107は、デマルチプレクサ105、A/D変換器106、及び入力端子102cから供給される複数の信号から1つを選択し、選択した1つの信号を信号処理部108に供給する。
【0037】
信号処理部108は、セレクタ107から供給された映像信号に所定の信号処理を施し、処理後の映像信号を表示パネル110に供給する。また、信号処理部108は、セレクタ107から供給された音声信号に所定の信号処理を施し、処理後の音声信号をスピーカ109に供給する。
【0038】
スピーカ109は、信号処理部108から供給された音声信号に基づいて音声、または各種の音を出力する。また、スピーカ109は、CPU114による制御に基づいて、出力する音声または各種の音の音量を変更する。
【0039】
表示部としての表示パネル110は、信号処理部108から供給された映像信号またはCPU114による制御に基づいて、静止画および動画などの映像、その他の画像、並びに文字情報等を表示する。
【0040】
入力端子102bは、外部から入力される映像信号および音声信号等のアナログ信号を受け付ける。また、入力端子102cは、外部から入力される映像信号および音声信号等のデジタル信号を受け付ける。例えば、入力端子102cは、BD(Blu-ray Disc)(登録商標)などの録画再生用の記録媒体を駆動して録画および再生するドライブ装置を搭載したレコーダ等から、デジタル信号の入力が可能である。
【0041】
A/D変換器106は、入力端子102bから供給されたアナログ信号にA/D変換を施すことにより生成したデジタル信号をセレクタ107に供給する。
【0042】
操作部111は、ユーザの操作入力を受け付ける。
【0043】
受光部112は、リモートコントローラ119からの赤外線を受光する。
【0044】
IP通信部113は、ネットワーク40を介したIP(インターネットプロトコル)通信を行うための通信インターフェースである。
【0045】
制御部としてのCPU114は、テレビジョン装置10全体を制御する。
【0046】
メモリ115は、CPU114が実行する各種コンピュータプログラムを格納するROM、及びCPU114に作業エリアを提供するRAM等である。例えば、ROMには、テレビジョン装置10がユーザの音声を検出するための音声認識プログラム、及び音声認識サービスを提供するためのアプリケーションプログラム等が格納されている。
【0047】
ストレージ116は、HDD(Hard Disk Drive)またはSSD(Solid State Drive)等である。ストレージ116は、例えば、セレクタ107により選択された信号を録画データとして記録する。
【0048】
音声入力部としてのマイクロフォン117は、ユーザが発話した音声を取得して、オーディオI/F118に送出する。
【0049】
オーディオI/F118は、マイクロフォン117が取得した音声をアナログ/デジタル変換して、音声信号としてCPU114に送出する。
【0050】
(テレビジョン装置の機能構成)
次に、図3を用いて、実施形態1のテレビジョン装置10の機能構成例について説明する。図3は、実施形態1にかかるテレビジョン装置10の機能構成の一例を示す図である。
【0051】
テレビジョン装置10では、上述のCPU114が、例えばROM等に記憶されているプログラムを実行することにより、テレビジョン装置10の音声認識機能等が実現される。テレビジョン装置10で実行されるプログラムは、以下に述べる各機能部を含むモジュール構成となっている。
【0052】
図3に示すように、テレビジョン装置10は、テレビジョン装置10の機能を実現するための機能部として、受け付け部11、音声処理部12、表示制御部13、機器制御部14、通信部15、及び記憶部16を備える。
【0053】
受け付け部11は、ユーザからの各種入力を受け付ける。例えば、受け付け部11は、マイクロフォン117に入力されたユーザの音声を、オーディオI/F118を介して音声信号として受け付ける。また例えば、受け付け部11は、操作部111またはリモートコントローラ119からの操作入力による各種指示を受け付ける。
【0054】
処理部としての音声処理部12は、受け付け部11が受け付けたユーザの音声に関する処理を行う。例えば、音声処理部12は、受け付け部11が受け付けた音声信号を、通信部15を介して音声認識サーバ50に送信する。また、音声処理部12は、通信部15を介して読み替えサーバ60から受信した読み替え結果に基づいて、記憶部16に格納される放送局データベース17の中から、音声信号に対応する放送局名を検索する。また、音声処理部12は、放送局データベース17の中に音声信号に対応する放送局名があった場合には、その放送局を切り替え先の放送局として選局する。
【0055】
表示制御部13は、表示パネル110への各種の表示を制御する。例えば、表示制御部13は、受け付け部11がリモートコントローラ119を用いたユーザの操作を取得した場合に、その操作に応じた操作画面を表示パネル110に表示する。また、表示制御部13は、ユーザが発話した音声の検出により音声認識サービスが開始されると、音声に対して応答するメッセージまたはアイコン等を、表示パネル110に表示させる。これらのメッセージまたはアイコン等は、例えば選局された放送局を表示する内容等である。
【0056】
機器制御部14は、テレビジョン装置10の各部を制御する。例えば、機器制御部14は、音声認識サービスの提供中、ユーザの音声に含まれる命令に基づいて、テレビジョン装置10の各部を制御して、テレビジョン装置10が放映する放送局を選局された放送局に切り替える。
【0057】
通信部15は、ネットワーク40を介した外部機器等との通信を制御する。例えば、通信部15は、音声認識サービスの提供に際して、音声認識サーバ50及び読み替えサーバ60とテレビジョン装置10との通信を制御する。また、通信部15は、放送信号に含まれる放送局に関する情報を受信して、テレビジョン装置10が設置された地域で受信可能な放送局の放送局名を取得し、記憶部16の放送局データベース17に随時格納する。
【0058】
記憶部16は、テレビジョン装置10の上記のような機能の実現に必要な各種パラメータ及び情報等を記憶する。一例として、記憶部16は、ユーザからの音声信号に基づいて放送局を選局するための正式な放送局名の情報が格納された放送局データベース17を備える。上述のように、放送局データベース17の放送局名の情報は、通信部15によって随時更新されている。
【0059】
(テレビジョン装置の機能例)
次に、図4を用いて、実施形態1のテレビジョン装置10の機能の詳細について説明する。図4は、実施形態1にかかるテレビジョン装置10が有する機能の一例を説明する模式図である。
【0060】
図4に示すように、例えば、ユーザが、テレビ朝日を選局するため「てれあさにして」と発話したとする。受け付け部11は、ユーザが発話した音声を音声信号として受け付けて(処理P11)、音声処理部12へと受け渡す(処理P12)。音声処理部12は、その音声信号を更に通信部15へと受け渡す(処理P13)。
【0061】
通信部15は、受け渡された音声信号を音声認識サーバ50へと送信し、音声信号が文字列に変換された文字列情報を受信する(処理P14)。その際、音声認識サーバ50では、テレビジョン装置10から受信した音声信号を音声認識部51が解析して文字列に変換し、音声認識結果として文字列情報を生成する。
【0062】
図4の例では、音声認識部51は、テレビジョン装置10が受け付けた「てれあさにして」という音声信号から、放送局名に相当する部分として「てれあさ」を抽出したうえで、これを「テレ朝」という文字列に変換する。
【0063】
通信部15は、音声認識サーバ50から受信した文字列情報を読み替えサーバ60へと送信し、文字列情報が読み替えられた放送局名の情報を受信する(処理P15)。その際、読み替えサーバ60では、テレビジョン装置10から受信した文字列情報を読み替え処理部61が解析して正式な放送局名に読み替え、読み替え結果として放送局名の情報を生成する。
【0064】
文字列情報を解析する際、読み替え処理部61は、記憶部63に格納された読み替え辞書64を参照する。読み替え辞書64には、放送局の種々の呼称である呼称情報が、対応する放送局名に紐づけられて格納されている。読み替え辞書64においては、1つの放送局に対して1つの呼称情報が紐づけられていてもよく、また、1つの放送局が複数の呼称を有する場合には、1つの放送局に対して複数の呼称情報が紐づけられていてもよい。
【0065】
読み替え先となる放送局名としては、例えば全国の放送局が網羅されていてよい。これにより、テレビジョン装置10がどの地域に設置された場合でも、テレビジョン装置10からの読み替え要求に対応することができる。放送局の呼称としては、放送局の通称、略称、別称、旧称等があり得る。
【0066】
例えば、NHK Eテレであれば、Eテレのような略称、教育テレビ等の別称がありうる。このため、読み替え辞書64には、読み替え対象となる呼称として「Eテレ」「教育テレビ」等の文字列の情報が、正式な放送局名である「NHK Eテレ」に紐づけられて格納されている。
【0067】
図4の例では、読み替え処理部61は、読み替え辞書64の中から、テレビジョン装置10から受信した「テレ朝」の文字列情報に合致する読み替え対象文字列を検索する。読み替え辞書64において、「テレ朝」の文字列は、例えば「5チャンネル」等の文字列と共に「テレビ朝日」に紐づけられている。読み替え処理部61は、「テレ朝」を「テレビ朝日」に読み替えた放送局名の情報を生成する。
【0068】
なお、ユーザによる音声情報が、そもそも放送局の正式名称を含む「てれびあさひにして」であった場合等、読み替え辞書64の読み替え対象文字列の中に、テレビジョン装置10から受信した文字列情報に合致するものが含まれていないこともありうる。この場合、読み替えサーバ60は、該当する放送局名は無い、とする読み替え結果をテレビジョン装置10に送信する。
【0069】
通信部15は、読み替えサーバ60から受信した読み替え結果を音声処理部12へと受け渡す(処理P16)。音声処理部12は、読み替え結果に放送局の呼称が読み替えられた放送局名が含まれていた場合には、記憶部16の放送局データベース17の中から、読み替え結果と合致する放送局名を検索する(処理P17)。
【0070】
放送局データベースには、「NHK総合テレビジョン」、「NHK Eテレ」、「日本テレビ」、「テレビ朝日」等の個々の放送局の正式名称の情報が格納されている。
【0071】
図4の例では、音声処理部12は、放送局データベース17の中から、読み替え結果に含まれる「テレビ朝日」に合致するテレビ朝日を選択する。テレビジョン装置10の機器制御部14は、テレビジョン装置10の各部を制御して、テレビジョン装置10が放映する放送局をテレビ朝日に切り替える。
【0072】
なお、読み替えサーバ60の読み替え辞書64に該当する放送局名が無かった場合のように、読み替え結果に放送局名が含まれていなかった場合には、音声処理部12は、音声認識サーバ50から受信した文字列情報と合致する放送局名を、放送局データベース17の中から検索する。音声処理部12は、合致する放送局名があった場合にはそれを選択し、機器制御部14は、テレビジョン装置10が放映する放送局を選択された放送局に切り替える。
【0073】
ユーザが、その地域で受信ができない放送局名を発話した場合等、読み替えサーバ60からの放送局名の情報、または音声認識サーバ50からの文字列情報のいずれかに合致する放送局名が、放送局データベース17の中に無かった場合には、放送局の選定に失敗したこととなり、放送局の切り替えは行われない。表示制御部13は、選局の失敗を表示パネル110に表示する。
【0074】
(テレビジョン装置の選局処理)
次に、図5を用いて、実施形態1のテレビジョン装置10による選局処理の例について説明する。図5は、実施形態1にかかるテレビジョン装置10による選局処理の手順の一例を示すフロー図である。
【0075】
図5に示すように、受け付け部11は、ユーザが発話した音声を音声信号として受け付ける(ステップS101)。通信部15は、受け付け部11が受け付けた音声信号を音声認識サーバ50へと送信する(ステップS102)。音声認識サーバ50では、音声認識部51が音声信号を解析し、認識された音声信号を文字列に変換した文字列情報を生成する。
【0076】
テレビジョン装置10の通信部15は、音声認識サーバ50から音声信号に対応する文字列情報を音声認識結果として受信する(ステップS103)。通信部15は、受信した文字列情報を読み替えサーバ60へと送信する(ステップS104)。
【0077】
読み替えサーバ60では、読み替え処理部61が読み替え辞書64を参照して文字列情報に対応する放送局名を検索する。対応する放送局名があった場合、読み替え処理部61は、その放送局名を含む放送局名の情報を読み替え結果として生成する。対応する放送局名がなかった場合、読み替え処理部61は、該当する放送局名は無いとする情報を読み替え結果として生成する。
【0078】
テレビジョン装置10の通信部15は、読み替えサーバ60から読み替え結果を受信する(ステップS105)。音声処理部12は、読み替え結果に応じて放送局データベース17を検索する(ステップS106)。
【0079】
読み替え結果に放送局名が含まれていた場合、音声処理部12は、放送局データベース17の中から、読み替え結果と合致する放送局名を検索する。読み替え結果に放送局名が含まれていなかった場合、音声処理部12は、放送局データベース17の中から、音声認識サーバ50から受信した文字列情報と合致する放送局名を検索する。
【0080】
音声処理部12は、放送局データベース17の検索結果から、読み替え結果または文字列情報と合致する放送局名があるか否かを判定する(ステップS107)。合致する放送局名があれば(ステップS107:Yes)、機器制御部14がその放送局への切り替えを行う(ステップS108)。合致する放送局名がなければ(ステップS107:No)、表示制御部13が放送局の切り替えを行うことができないことを表示パネル110に表示する(ステップS109)。
【0081】
以上により、実施形態1のテレビジョン装置10による選局処理が終了する。
【0082】
(比較例)
近年、音声認識サービスにより選局を行うことができるテレビジョン装置等が開発されている。このようなテレビジョン装置では、ユーザが放送局名を含む音声を発話すると、それに応じた放送局が選局される。
【0083】
しかしながら、放送局は正式な放送局名の他に種々の呼称を有する場合があり、ユーザが放送局の呼称を発話した場合、テレビジョン装置によって認識することができず、選局に失敗してしまうことがある。また、音声認識サーバ50によって、放送局の正式名称とは異なる表記への変換がなされた場合等にも、テレビジョン装置が認識できないことがある。
【0084】
例えば、古くは「富士テレビジョン」が「フジテレビジョン」と改名したように、放送局の表記が急に変更になった場合等には、音声認識サーバ50によって、旧称に依拠して文字列への変換がなされてしまうことがある。テレビジョン装置の放送局データベースは随時最新のものに更新されているため、上記の場合にも旧称に依拠して変換された文字列をテレビジョン装置が認識できず、選局に失敗してしまうことがある。
【0085】
比較例のテレビジョン装置では、選局の精度を向上させるため、例えば放送局データベースに予め放送局の種々の呼称も登録しておく。しかしながら、いずれかの放送局について、派生的に別称が発生した場合または改名がなされた場合等に、これらに対応するためには、テレビジョン装置のソフトウェアの更新、再インストール等が必要となってしまう。
【0086】
実施形態1のテレビジョン装置10によれば、放送局名の呼称情報を含む読み替え辞書64を保持する読み替えサーバ60に、音声信号に基づく文字列情報を送信し、読み替えサーバ60から文字列情報の読み替え結果を受信する。
【0087】
これにより、テレビジョン装置10による放送局の選局精度を高めることができる。テレビジョン装置10の放送局データベース17に呼称情報を持たせたり、また、呼称情報を追加するためにテレビジョン装置10のソフトウェアを再インストールしたりする必要もない。
【0088】
[実施形態2]
以下、図面を参照して、実施形態2について詳細に説明する。実施形態2のテレビジョン装置は、読み替えサーバ60に文字列情報を送信するタイミングが上述の実施形態1と異なる。
【0089】
(テレビジョン装置の機能例)
図6は、実施形態2にかかるテレビジョン装置20が有する機能の一例を説明する模式図である。なお、以下の説明において、実施形態1と同様の構成には同様の符号を付してその説明を省略する。
【0090】
図6に示すように、実施形態2のテレビジョン装置20においても、ユーザによる音声信号が受け付けられると、通信部25と音声認識サーバ50との間で音声信号とそれが文字列に変換された文字列情報とのやり取りが行われる(処理P11~P14)。
【0091】
通信部25は、音声認識サーバ50から受信した文字列情報を音声処理部22へと受け渡す(処理P21)。音声処理部22は、記憶部16の放送局データベース17の中から、文字列情報と合致する放送局名を検索する(処理P22)。
【0092】
合致する放送局名があった場合には、音声処理部22はその放送局を選択し、テレビジョン装置20の機器制御部14(図3参照)は、テレビジョン装置20の各部を制御して、テレビジョン装置20が放映する放送局を選択された放送局に切り替える。
【0093】
図6の例では、音声処理部22は、放送局データベース17の中から、音声認識サーバ50から受信した「テレ朝」という文字列情報と合致する放送局名を見つけることはできない。
【0094】
通信部25は、放送局データベース17の中に文字列情報と合致する放送局名がなかったことの情報を音声処理部22から受け取る(処理P23)。これ以降の処理は上述の実施形態1のテレビジョン装置10の場合と同様である。
【0095】
すなわち、通信部25は、音声認識サーバ50から受信した文字列情報を読み替えサーバ60へと送信し、読み替えサーバ60から読み替え結果を受信する(処理P25)。音声処理部22は、読み替え結果に放送局名が含まれていた場合には、合致する放送局名を放送局データベース17の中から選択し(処理P26,P27)、機器制御部14は、テレビジョン装置20が放映する放送局を選択された放送局に切り替える。
【0096】
放送局データベース17の中に合致する放送局名がなかった場合、または、そもそも読み替え結果に放送局名が含まれていなかった場合には、放送局の選定に失敗したこととなり、表示制御部13(図3参照)が、選局の失敗をテレビジョン装置20の表示パネル110に表示する。
【0097】
(テレビジョン装置の選局処理)
次に、図7を用いて、実施形態2のテレビジョン装置20による選局処理の例について説明する。図7は、実施形態2にかかるテレビジョン装置20による選局処理の手順の一例を示すフロー図である。
【0098】
図7に示すように、ステップS201~S203までの処理は、上述の実施形態1の図5に示したステップS101~S103までの処理と同様に行われる。すなわち、ユーザによる音声信号を音声認識サーバ50に送信して文字列に変換された文字列情報を受信する(ステップS201~S203)。
【0099】
音声処理部22は、放送局データベース17の中から、文字列情報と合致する放送局名を検索する(ステップS204)。また、音声処理部22は、放送局データベース17の検索結果から、文字列情報と合致する放送局名があるか否かを判定する(ステップS205)。合致する放送局名があれば(ステップS205:Yes)、機器制御部14がその放送局への切り替えを行う(ステップS211)。
【0100】
合致する放送局名がなければ(ステップS205:No)、通信部25は、音声認識サーバ50から受信した文字列情報を読み替えサーバ60へと送信し(ステップS206)、読み替えサーバ60から読み替え結果を受信する(ステップS207)。
【0101】
音声処理部22は、通信部25が受信した読み替え結果に放送局名が含まれているか否かを判定する(ステップS208)。放送局名が含まれていなかった場合には(ステップS208:No)、表示制御部13が放送局の切り替えを行うことができないことを表示パネル110に表示する(ステップS212)。
【0102】
読み替え結果に放送局名が含まれていた場合には(ステップS208:Yes)、音声処理部22は、放送局データベース17の中から、読み替え結果に含まれる放送局名と合致する放送局名を検索する(ステップS209)。
【0103】
音声処理部22は、放送局データベース17の検索結果から、合致する放送局名があるか否かを判定する(ステップS210)。合致する放送局名があれば(ステップS210:Yes)、機器制御部14がその放送局への切り替えを行う(ステップS211)。
【0104】
合致する放送局名がなかった場合には(ステップS210:No)、表示制御部13が放送局の切り替えを行うことができないことを表示パネル110に表示する(ステップS212)。
【0105】
以上により、実施形態2のテレビジョン装置20による選局処理が終了する。
【0106】
(概括)
実施形態2のテレビジョン装置20によれば、通信部25は、放送局データベース17の中に、音声認識サーバ50から受信した文字列情報と合致する放送局名が無かった場合、文字列情報を読み替えサーバ60に送信する。このように、通信部25は、文字列情報に基づく音声処理部22の検索結果を待ってから、必要に応じて読み替えサーバ60へ読み替え要求を行う。
【0107】
これにより、読み替えサーバ60へのアクセス回数を削減し、テレビジョン装置20及び読み替えサーバ60の作業負荷を軽減することができる。また、読み替えサーバ60へのアクセス回数を削減することで、読み替えサーバ60における検索時間分、放送局を選定するまでの処理時間を早めることができる。
【0108】
(変形例)
次に、図8及び図9を用いて、実施形態2の変形例のテレビジョン装置20aについて説明する。変形例のテレビジョン装置20aは、読み替えサーバ60に文字列情報を送信するタイミングが上述の実施形態2と異なる。
【0109】
図8は、実施形態2の変形例にかかるテレビジョン装置20aが有する機能の一例を説明する模式図である。なお、以下の説明において、実施形態2と同様の構成には同様の符号を付してその説明を省略する。
【0110】
図8に示すように、変形例のテレビジョン装置20aにおいても、ユーザによる音声信号が受け付けられると、通信部25aと音声認識サーバ50との間で音声信号とそれが文字列に変換された文字列情報とのやり取りが行われる(処理P11~P14)。
【0111】
通信部25aは、音声認識サーバ50から受信した文字列情報を音声処理部22aへと受け渡す(処理P21)。音声処理部22aは、記憶部16の放送局データベース17の中から、文字列情報と合致する放送局名を検索する(処理P22a)。
【0112】
通信部25aは、音声処理部22aによる放送局データベース17の検索結果を待つことなく、音声処理部22aによる検索処理と並行して、音声認識サーバ50から受信した文字列情報を読み替えサーバ60へと送信し、読み替えサーバ60とのやり取りを開始する(処理P25a)。
【0113】
通信部25aによる読み替えサーバ60へのアクセス、及び読み替えサーバ60での読み替え処理には、文字列情報に基づく音声処理部22aの放送局データベース17の検索に比べて時間を要する。このため、通信部25aが読み替えサーバ60による読み替え結果を受信するよりも早く、音声処理部22aによる検索結果が出ると考えられる。
【0114】
通信部25は、読み替えサーバ60とのやり取りを行っている最中に、放送局データベース17の中に文字列情報と合致する放送局名があったとの結果が出た場合には、読み替えサーバ60における文字列情報の読み替えをキャンセルする。
【0115】
通信部25は、読み替えサーバ60とのやり取りを行っている最中に、放送局データベース17の中に文字列情報と合致する放送局名がなかったとの結果が出た場合には、読み替えサーバ60における文字列情報の読み替えをキャンセルすることなく読み替え結果を待ち受ける。
【0116】
これ以降の処理は上述の実施形態2のテレビジョン装置20の場合と同様である。すなわち、通信部25aが読み替え結果を受信すると、音声処理部22aは、読み替え結果に放送局名が含まれていた場合には、合致する放送局名を放送局データベース17の中から選択し(処理P26,P27)、機器制御部14は、テレビジョン装置20aが放映する放送局を選択された放送局に切り替える。
【0117】
放送局データベース17の中に合致する放送局名がなかった場合、または、そもそも読み替え結果に放送局名が含まれていなかった場合には、放送局の選定に失敗したこととなり、表示制御部13が、選局の失敗をテレビジョン装置20の表示パネル110に表示する。
【0118】
図9は、実施形態2の変形例にかかるテレビジョン装置20aによる選局処理の手順の一例を示すフロー図である。
【0119】
図9に示すように、ステップS201~S204までの処理は、上述の実施形態2の図7に示したステップS201~S204までの処理と同様に行われる。すなわち、ユーザによる音声信号を音声認識サーバ50に送信して文字列に変換された文字列情報を受信し、文字列情報に基づく放送局データベース17の検索が開始される(ステップS201~S204)。
【0120】
通信部25aは、音声処理部22aによる放送局データベース17の検索と並行して、音声認識サーバ50から受信した文字列情報を読み替えサーバ60へと送信する(ステップS204a)。
【0121】
音声処理部22aは、文字列情報に基づく放送局データベース17の検索結果から、文字列情報と合致する放送局名があるか否かを判定する(ステップS205)。合致する放送局名があれば(ステップS205:Yes)、通信部25aが読み替えサーバ60への問い合わせをキャンセルし(ステップS207a)、機器制御部14がその放送局への切り替えを行う(ステップS211)。
【0122】
文字列情報と合致する放送局名が無かった場合(ステップS205:No)、以降の処理は上述の実施形態2の図7のステップS207からの処理と同様に行われる。
【0123】
すなわち、通信部25aは読み替えサーバ60による読み替え処理の終了を待って読み替え結果を受信し、読み替え結果が放送局名を含んでいれば、音声処理部22aが読み替え結果に基づく放送局データベース17の検索を行い、合致する放送局名があれば、機器制御部14がその放送局への切り替えを行う(ステップS207~S211)。
【0124】
合致する放送局名がなければ、表示制御部13が放送局の切り替えを行うことができないことを表示パネル110に表示する(ステップS208,S212)。
【0125】
以上により、変形例のテレビジョン装置20aによる選局処理が終了する。
【0126】
変形例のテレビジョン装置20aによれば、通信部25aは、音声認識サーバ50から受信した文字列情報と合致する放送局名の検索と並行して、文字列情報を読み替えサーバ60に送信する。これにより、音声処理部22aによる検索処理と、読み替えサーバ60による検索処理とを並行して進めることができ、放送局を選定するまでの処理時間を更に早めることができる。
【0127】
変形例のテレビジョン装置20aによれば、通信部25aは、放送局データベース17の中に文字列情報と合致する放送局名が有った場合、読み替えサーバ60における文字列情報の読み替えをキャンセルする。これにより、読み替えサーバ60の作業負荷をよりいっそう軽減し、また、放送局を選定するまでの処理時間をよりいっそう早めることができる。
【0128】
[実施形態3]
以下、図面を参照して、実施形態3について詳細に説明する。実施形態3のテレビジョン装置は、放送局データベースの更新を行う点が上述の実施形態2と異なる。
【0129】
(テレビジョン装置の機能例)
図10は、実施形態3にかかるテレビジョン装置30が有する機能の一例を説明する模式図である。なお、以下の説明において、実施形態1,2と同様の構成には同様の符号を付してその説明を省略する。
【0130】
図10に示すように、実施形態3のテレビジョン装置30は、例えば実施形態2のテレビジョン装置20の機能に加えて、記憶部36に格納された放送局データベース37を更新する機能を有する。
【0131】
記憶部36の放送局データベース37は、放送局の正式名称の情報に加え、個々の放送局名に紐づけて、その放送局の1つ、または複数の呼称情報を格納することが可能に構成されている。図10の例では、例えば放送局データベース37の「NHK総合テレビジョン」の項目には既に「1チャンネル」の呼称情報が格納され、「テレビ朝日」の項目には既に「5チャンネル」の呼称情報が格納されている。
【0132】
テレビジョン装置30の音声処理部32は、放送局データベース37の中から、音声認識サーバ50から受信した文字列情報と合致する放送局名を検索する際には、放送局データベース37に格納された呼称情報も参照する。それ以外、テレビジョン装置30の処理P11~P27までの動作は、上述の実施形態2の図6に示した動作と同じである。
【0133】
音声処理部32は、読み替えサーバ60の読み替え結果に含まれる放送局名と合致する放送局名が放送局データベース37に見つかり、その放送局を選局対象の放送局とした場合、ユーザからの音声信号に基づき、音声認識サーバ50によって文字列に変換された文字列情報を、選局対象となった放送局の放送局名と紐付けて放送局データベース37に追加する。
【0134】
図10の例では、ユーザの発話に基づく「てれあさにして」という音声信号の放送局名に関わる部分が「テレ朝」という文字列に変換され、それをテレビジョン装置30の通信部25が受信する。
【0135】
この時点で「テレ朝」の呼称情報は、放送局データベース37の中には登録されていない。音声処理部32は、「テレ朝」という文字列が読み替えられた「テレビ朝日」と合致する放送局名を放送局データベース37から見つけ、テレビ朝日を選局対象として選定する。
【0136】
この場合、音声処理部32は、「テレ朝」の文字列を含む文字列情報を放送局データベース37の「テレビ朝日」の呼称として追加する(処理P28)。これにより、これ以降、ユーザが「てれあさにして」などと発話した際には、音声認識サーバ50により変換された「テレ朝」を含む文字列情報と合致する呼称が「テレビ朝日」の項目に見つかることとなり、読み替えサーバ60への読み替え要求を行うことなくテレビ朝日が選局対象として選定される。
【0137】
(テレビジョン装置の選局処理)
次に、図11を用いて、実施形態3のテレビジョン装置30による選局処理の例について説明する。図11は、実施形態3にかかるテレビジョン装置30による放送局データベース37の更新処理を含む選局処理の手順の一例を示すフロー図である。
【0138】
図11に示すように、ステップS301~S310までの処理は、上述の実施形態2の図7に示したステップS201~S210までの処理と同様に行われる。
【0139】
テレビジョン装置30の音声処理部32は、読み替えサーバ60から受信した読み替え結果に含まれる放送局名と合致する放送局名を放送局データベース37から見つけた場合(ステップS301~S310)、音声認識サーバ50から受信した文字列情報(ステップS303)を、読み替え結果と合致する放送局名に紐付けて放送局データベース37に追加する(ステップS311)。
【0140】
これ以降の、文字列情報または読み替え結果に含まれる放送局名と合致する放送局名が放送局データベース37に見つかった場合の処理(ステップS312)、及び見つからなかった場合の処理(ステップS313)もまた、それぞれ上述の実施形態2の図7に示したステップS211,S212の処理と同様に行われる。
【0141】
以上により、実施形態3のテレビジョン装置30による選局処理が終了する。
【0142】
(概括)
実施形態3のテレビジョン装置30によれば、音声処理部32は、放送局データベース37の中に、ユーザの発話に基づく文字列情報が読み替えられた放送局名の情報と合致する放送局名が有った場合、文字列情報を、その文字列情報に基づく放送局名の情報と合致した放送局名に紐づけて放送局データベース37に追加する。
【0143】
これにより、放送局データベース37を適宜拡充して、音声処理部32による検索精度を向上させることができる。また、読み替えサーバ60へのアクセス回数を更に削減することができ、テレビジョン装置30及び読み替えサーバ60の作業負荷を軽減し、また、放送局が選局されるまでの時間を短縮することができる。
【0144】
(変形例)
次に、図12及び図13を用いて、実施形態3の変形例のテレビジョン装置30aについて説明する。変形例のテレビジョン装置30aは、選局処理のタイミング以外でも、放送局データベースの更新を行う点が上述の実施形態3と異なる。
【0145】
図12は、実施形態3の変形例にかかるテレビジョン装置30aが有する機能の一例を説明する模式図である。なお、以下の説明において、実施形態3と同様の構成には同様の符号を付してその説明を省略する。
【0146】
図12に示すように、変形例のテレビジョン装置30aは、例えば実施形態3のテレビジョン装置30の機能に加えて、読み替えサーバ60から取得した呼称情報により、記憶部36aに格納される放送局データベース37aを更新する機能を有する。つまり、テレビジョン装置30aは、上述の実施形態3の図10に示した処理P11~P28までの動作に加えて、放送局データベース37aの更新処理を行う。
【0147】
テレビジョン装置30aの音声処理部32aは、選局処理が行われていない所定のタイミングで、現在、ユーザからの音声信号が受け付けられていないことを、通信部35aに通知する(処理P31)。このような所定のタイミングとしては、例えばテレビジョン装置30aが起動されたタイミングがある。
【0148】
通信部35aは、読み替えサーバ60の記憶部63に格納される読み替え辞書64から、放送局名に紐づけられた読み替え対象文字列の情報、つまり対応する放送局の呼称情報を取得する(処理P32)。通信部35aは読み替えサーバ60から取得した呼称情報を音声処理部32aに受け渡す(処理P33)。
【0149】
音声処理部32aは、受け渡された呼称情報のうち、放送局データベース37aに未登録の呼称情報があれば、これらを対応する放送局名に紐づけて放送局データベース37aに一括登録する(処理P34)。
【0150】
図12の例では、読み替えサーバ60から取得された複数の呼称情報のうち、日本テレビの呼称である「4チャンネル」、及びテレビ朝日の呼称である「テレ朝」が未登録である。音声処理部32aは、「4チャンネル」を「日本テレビ」の項目に、「テレ朝」を「テレビ朝日」の項目に、それぞれ格納する。
【0151】
なお、読み取りサーバ60から取得した呼称情報が放送局データベース37aに追加された後、テレビジョン装置30aは、所定期間、読み替えサーバ60にアクセスすることなく、自律的に選局処理を行う。
【0152】
つまり、所定のタイミングで適宜、記憶部36aの放送局データベース37aが最新の状態に更新されているので、ユーザが所定の放送局の呼称を発話した場合であっても、読み替えサーバ60にアクセスすることなく、放送局データベース37aの中から発話された呼称を見つけることが可能となる。
【0153】
一方で、ユーザにより発話された呼称等が放送局データベース37aの中に見つからなければ、読み替えサーバ60にアクセスするまでもなく、該当する放送局が無いとして選局不可の判定を下すことができる。
【0154】
テレビジョン装置30aが、1回の放送局データベース37aの更新後、読み替えサーバ60にアクセスすることなく、自律的に選局処理を行う期間としては、読み替えサーバ60の拡充が行われる頻度に基づいて、適宜設定することができる。放送局データベース37aを更新するタイミング自体を、読み替えサーバ60の拡充頻度に合わせて設定してもよい。
【0155】
図13は、実施形態3の変形例にかかるテレビジョン装置30aによる放送局データベース37aの更新処理の手順の一例を示すフロー図である。
【0156】
図13に示すように、テレビジョン装置30aの音声処理部32aは、テレビジョン装置30aが起動されたタイミング等の所定のタイミングか否かを判定する(ステップS321)。音声処理部32aは、所定のタイミングとなるまで待機する(ステップS321:No)。
【0157】
所定タイミングになると(ステップS321:Yes)、通信部35aは、読み替えサーバ60の読み替え辞書64から呼称情報を取得する(ステップS322)。
【0158】
音声処理部32aは、読み替えサーバ60から取得された複数の呼称情報のうちの1つについて、放送局データベース37aの中から、これと合致する呼称情報を検索する(ステップS323)。音声処理部32aは、放送局データベース37aの検索結果に基づいて、放送局データベース37aの中に合致する呼称情報があったか否かを判定する(ステップS324)。
【0159】
音声処理部32aは、合致する呼称情報がなければ(ステップS324:No)その呼称情報を対応する放送局名に紐づけて放送局データベース37aに追加し(ステップS325)、合致する呼称情報があれば(ステップS324:Yes)その呼称情報を追加することなく、その呼称情報が、読み替えサーバ60から取得した最後の呼称情報であるか否かを判定する(ステップS326)。
【0160】
最後の呼称情報でなければ(ステップS326:No)、音声処理部32aは、ステップS323からの処理を繰り返し、順次、未登録の呼称情報を放送局データベース37aに追加していく。最後の呼称情報であれば(ステップS326:Yes)、音声処理部32aは処理を終了する。
【0161】
以上により、変形例のテレビジョン装置30aによる更新処理が終了する。
【0162】
変形例のテレビジョン装置30aによれば、通信部35aは、音声信号が受け付けられていない所定のタイミングで、読み替えサーバ60から呼称情報を取得し、音声処理部32aは、通信部35aが取得した呼称情報を、対応する放送局名に紐づけて放送局データベース37aに追加する。
【0163】
これにより、次の選局処理の前に、予め放送局データベース37を拡充しておくことができる。よって、以降の選局処理において、音声処理部32aによる検索精度をいっそう向上させることができる。また、以降の選局処理において、読み替えサーバ60へのアクセス回数を更に削減することができ、テレビジョン装置30a及び読み替えサーバ60の作業負荷をいっそう軽減し、また、放送局が選局されるまでの時間をいっそう短縮することができる。
【0164】
なお、上述の実施形態3及び変形例のテレビジョン装置30,30aは、放送局データベース37,37aの更新機能を有するほかは、実施形態2のテレビジョン装置20と同様の選局処理を行うこととした。しかし、実施形態1における選局処理、または実施形態2の変形例における選局処理を行うテレビジョン装置が、実施形態3またはその変形例のテレビジョン装置30,30aの放送局データベースの更新機能を有していてもよい。
【0165】
また、上述の実施形態1~3及び変形例では、選局システム1等が、音声認識サーバ50と読み替えサーバ60とを備えることとした。しかし、音声認識サーバと読み替えサーバとは一体に構成されていてもよい。すなわち、選局システムが、音声認識機能と読み替え機能とを有するサーバを備えていてもよい。
【0166】
また、テレビジョン装置10等に上述の各種機能を実現させるプログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のコンピュータプログラムプロダクトとして提供される。すなわち、上記プログラムは、CD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R、DVDなどの、非一時的で、コンピュータで読み取り可能な記録媒体を有するコンピュータプログラムプロダクトに含まれた状態で提供される。
【0167】
また、上記プログラムは、インターネットなどのネットワークに接続されたコンピュータに格納された状態で、ネットワーク経由で提供または配布されてもよい。上記プログラムは、ROMなどに予め組み込まれた状態で提供されてもよい。
【0168】
このようなプログラムをテレビジョン装置10等にインストールすることにより、テレビジョン装置10等のCPUがROMからプログラムを読み出して、RAM上に上記の各機能構成が展開される。
【0169】
ただし、上記プログラムはクラウドサーバ等に格納されたウェブアプリケーションとして提供されてもよく、この場合、プログラムはテレビジョン装置10等にインストールされることなく実行される。
【0170】
また、上述の実施形態1~3及び変形例では、受信装置がテレビジョン装置10,20,20a,30,30aであることとしたが、実施形態の構成はこれに限られない。例えば、受信装置が、放送信号の受信機能および放映機能、並びに音声認識サービス機能を備えたパソコン、スマートフォン、タブレット、携帯電話等の他の機器であってもよい。
【0171】
本発明の実施形態について説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0172】
1…選局システム、10,20,20a,30,30a…テレビジョン装置、11…受け付け部、12,22,22a,32,32a…音声処理部、13…表示制御部、14…機器制御部、15,25,25a,35a…通信部、16…記憶部、17…放送局データベース、40…ネットワーク、50…音声認識サーバ、60…読み替えサーバ、64…読み替え辞書。
【要約】
【課題】放送局の選局精度を高めること。
【解決手段】実施形態の受信装置は、ユーザの発話に基づいて放映する放送局を切り替える受信装置であって、ユーザが発話した音声を音声信号として受け付ける受け付け部と、放送局名の情報を含むデータベースが格納された記憶部と、データベースの中から音声信号に対応する放送局名を検索する処理部と、放送局名の呼称である呼称情報と、呼称に対応する放送局名とが紐づけられて格納されている読み替え辞書を保持する読み替えサーバに、音声信号に基づく文字列情報を送信し、読み替えサーバから文字列情報の読み替え結果を受信する通信部と、を備える。
【選択図】図4
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