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特許7245363測位方法及び装置、電子機器並びに記憶媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-14
(45)【発行日】2023-03-23
(54)【発明の名称】測位方法及び装置、電子機器並びに記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   G01C 21/30 20060101AFI20230315BHJP
   G08G 1/09 20060101ALI20230315BHJP
   G01C 11/04 20060101ALI20230315BHJP
【FI】
G01C21/30
G08G1/09 D
G01C11/04
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2021564294
(86)(22)【出願日】2020-03-20
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-06
(86)【国際出願番号】 CN2020080464
(87)【国際公開番号】W WO2020258935
(87)【国際公開日】2020-12-30
【審査請求日】2021-10-28
(31)【優先権主張番号】201910568726.8
(32)【優先日】2019-06-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】519454800
【氏名又は名称】浙江商▲湯▼科技▲開▼▲発▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】ZHEJIANG SENSETIME TECHNOLOGY DEVELOPMENT CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Room 288-8, No. 857, Shixinbei Road, Ningwei Street, Xiaoshan District Hangzhou, Zhejiang 311215 China
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】盛崇山
(72)【発明者】
【氏名】章国▲鋒▼
【審査官】西中村 健一
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/106847(WO,A1)
【文献】特開2016-164518(JP,A)
【文献】国際公開第2016/163563(WO,A1)
【文献】特開2013-231607(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01C21/00-21/36、23/00-25/00
G01C 1/00- 1/14、 5/00-15/14
G01B11/00-11/30
G08G 1/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
測位方法であって、前記方法は、
第1地点で収集された標識画像を取得することと、
前記標識画像から抽出された第1標識の標識情報に基づいて、前記第1標識の位置情報を決定することと、
前記第1標識の位置情報及び前記第1標識の前記標識画像における投影情報に基づいて、前記第1地点の位置情報を決定することと、を含み、
前記第1標識の位置情報及び前記第1標識の前記標識画像における投影情報に基づいて、前記第1地点の位置情報を決定することは、
前記第1標識の向き情報に基づいて、前記第1標識の所在する参照座標系を確立することと、
前記参照座標系における、前記第1標識の参照座標を決定することと、
前記第1標識の前記標識画像における投影情報に基づいて、前記第1標識の投影座標を決定することと、
前記第1標識の参照座標及び前記投影座標に基づいて、前記第1地点と前記第1標識との相対的位置情報を決定することと、
前記第1標識の位置情報及び前記相対的位置情報に基づいて、前記第1地点の位置情報を決定することと、を含むことを特徴とする、
測位方法。
【請求項2】
前記標識画像から抽出された第1標識の標識情報に基づいて、前記第1標識の位置情報を決定することは、
前記第1標識の投影の前記標識画像における画像領域を決定することと、
前記画像領域の標識特徴に基づいて、前記画像領域に対して標識認識を行い、前記第1標識の標識情報を得ることと、
事前確立された標識情報と位置情報との対応関係に基づいて、前記第1標識の標識情報に対応する位置情報を前記第1標識の位置情報として決定することと、を含むことを特徴とする
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記方法は、
前記第1標識の位置情報に基づいて、現在のシーンにおける、前記第1地点の測位領域を決定することであって、前記測位領域における第1地点の位置情報と前記第1標識の位置情報との差は、所定値未満である、ことを更に含むことを特徴とする
請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1標識の位置情報に基づいて、前記第1地点の所在する測位領域を決定することは、
前記第1標識の位置情報に基づいて前記第1地点の所在する階層及び階層領域を決定することを含むことを特徴とする
請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記第1標識の前記標識画像における投影情報に基づいて、前記第1標識の投影座標を決定することは、
前記標識画像の画像サイズ及び画像解像度を取得することと、
前記画像サイズ及び画像解像度に基づいて、前記標識画像における画素点の画像座標を決定することと、
前記第1標識の前記標識画像における投影情報及び前記画素点の画像座標に基づいて、前記標識画像における、前記第1標識の投影点の投影座標を決定することと、を含むことを特徴とする
請求項に記載の方法。
【請求項6】
前記第1標識の参照座標及び前記投影座標に基づいて、前記第1地点と前記第1標識との相対的位置情報を決定することは、
画像収集装置の装置パラメータを取得することであって、前記画像収集装置は、前記標識画像を収集するためのものである、ことと、
前記画像収集装置の装置パラメータに基づいて、前記第1標識の参照座標から前記投影座標への変換する投影変換関係を決定することと、
前記投影変換関係及び前記第1標識の参照座標並びに前記投影座標に基づいて、前記第1地点と前記第1標識との相対的位置情報を決定することと、を含むことを特徴とする
請求項に記載の方法。
【請求項7】
前記第1標識の位置情報及び前記相対的位置情報に基づいて、前記第1地点の位置情報を決定することは、
前記相対的位置情報に基づいて、前記第1標識に対する、前記第1地点の距離及び方向を決定することと、
前記第1標識の位置情報、及び前記第1標識に対する、前記第1地点の距離及び方向に基づいて、現在のシーンの座標系における、前記第1地点の位置情報を決定することと、を含むことを特徴とする
請求項に記載の方法。
【請求項8】
前記方法は、
第2標識の標識情報を取得することと、
前記第2標識の標識情報に基づいて、第2地点の位置情報を決定することと、
前記第1地点の位置情報及び前記第2地点の位置情報に基づいて、前記第1地点から前記第2地点に到着するための計画ルートを決定することと、を更に含むことを特徴とする
請求項1からのうちいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
測位装置であって、前記装置は、
第1地点で収集された標識画像を取得するように構成される取得モジュールと、
前記標識画像から抽出された第1標識の標識情報に基づいて、前記第1標識の位置情報を決定するように構成される第1決定モジュールと、
前記第1標識の位置情報及び前記第1標識の前記標識画像における投影情報に基づいて、前記第1地点の位置情報を決定するように構成される第2決定モジュールと、を備え
前記第2決定モジュールは、
前記第1標識の向き情報に基づいて、前記第1標識の所在する参照座標系を確立することと、前記参照座標系における、前記第1標識の参照座標を決定することと、前記第1標識の前記標識画像における投影情報に基づいて、前記第1標識の投影座標を決定することと、前記第1標識の参照座標及び前記投影座標に基づいて、前記第1地点と前記第1標識との相対的位置情報を決定することと、を行うように構成される第3決定サブモジュールと、
前記第1標識の位置情報及び前記相対的位置情報に基づいて、前記第1地点の位置情報を決定するように構成される第4決定サブモジュールと、を備えることを特徴とする、
測位装置。
【請求項10】
電子機器であって、
プロセッサと、
プロセッサによる実行可能な命令を記憶するためのメモリと備え、
前記プロセッサは、請求項1からのうちいずれか一項に記載の方法を実行するように構成されることを特徴とする、電子機器。
【請求項11】
コンピュータ可読記憶媒体であって、コンピュータ可読記憶媒体にはコンピュータプログラム命令が記憶されており、前記コンピュータプログラム命令がプロセッサにより実行される時、請求項1からのうちいずれか一項に記載の方法を実現させることを特徴とする、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項12】
コンピュータプログラムであって、前記コンピュータプログラムが電子機器で実行される時、前記電子機器におけるプロセッサは、請求項1からのうちいずれか一項に記載の方法を実行することを特徴とする、コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、2019年6月27日に中国特許局に提出された、出願番号が201910568726.8である、名称が「測位方法及び装置、電子機器並びに記憶媒体」の中国特許出願に基づく優先権を主張し、該中国特許出願の全内容が参照として本願に組み込まれる。
【0002】
本願は、電子技術分野に関し、特に測位方法及び装置、電子機器並びに記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
電子技術の成長に伴い、測位技術は、人々の日常生活に極めて大きな利便性をもたらしている。例えば、ユーザは、測位技術により現在の所在位置を決定し、移動ルートなどを自動的に計画することができる。現在、室外で測位を行う場合、一般的には、全地球測位システム(Global Positioning System:GPS)により測位を行う。その測位誤差は、10メートルほどであり、日常生活の需要を満たすことができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願は、測位の技術的解決手段を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願の一態様によれば、測位方法を提供する。前記方法は、
第1地点で収集された標識画像を取得することと、前記標識画像から抽出された第1標識の標識情報に基づいて、前記第1標識の位置情報を決定することと、前記第1標識の位置情報及び前記第1標識の前記標識画像における投影情報に基づいて、前記第1地点の位置情報を決定することと、を含む。
【0006】
可能な実現形態において、前記標識画像から抽出された第1標識の標識情報に基づいて、前記第1標識の位置情報を決定することは、前記第1標識の投影の前記標識画像における画像領域を決定することと、前記画像領域の標識特徴に基づいて、前記画像領域に対して標識認識を行い、前記第1標識の標識情報を得ることと、事前確立された標識情報と位置情報との対応関係に基づいて、前記第1標識の標識情報に対応する位置情報を前記第1標識の位置情報として決定することと、を含む。
【0007】
従って、事前確立された標識情報と位置情報との対応関係により、第1標識の位置情報を迅速に取得し、測位効率を向上させることができる。
【0008】
可能な実現形態において、前記方法は、前記第1標識の位置情報に基づいて、現在のシーンにおける、前記第1地点の測位領域を決定することであって、前記測位領域における第1地点の位置情報と前記第1標識の位置情報との差は、所定値未満である、ことを更に含む。従って、第1標識の位置情報を利用して、第1地点に対して大まかな測位を行い、現在のシーンにおける、第1地点にいるユーザの測位領域を迅速に決定することができる。
【0009】
可能な実現形態において、前記第1標識の位置情報に基づいて、前記第1地点の所在する測位領域を決定することは、前記第1標識の位置情報に基づいて前記第1地点の所在する階層及び階層領域を決定することを含む。従って、第1標識の位置情報に基づいて、第1地点の所在する階層及び階層領域を決定し、第1地点にいるユーザの所在する室内領域を迅速に決定することができる。
【0010】
可能な実現形態において、前記第1標識の位置情報及び前記第1標識の前記標識画像における投影情報に基づいて、前記第1地点の位置情報を決定することは、前記第1標識の前記標識画像における投影情報に基づいて、前記第1地点と前記第1標識との相対的位置情報を決定することと、前記第1標識の位置情報及び前記相対的位置情報に基づいて、前記第1地点の位置情報を決定することと、を含む。
【0011】
従って、第1標識の投影情報により、第1地点と第1標識との相対的位置関係を決定し、更に、室内における第1地点の正確な位置情報を得て、室内シーンにおける測位を実現させることができる。
【0012】
可能な実現形態において、前記第1標識の前記標識画像における投影情報に基づいて、前記第1地点と前記第1標識との相対的位置情報を決定することは、前記第1標識の向き情報に基づいて、前記第1標識の所在する参照座標系を確立することと、前記参照座標系における、前記第1標識の参照座標を決定することと、前記第1標識の前記標識画像における投影情報に基づいて、前記第1標識の投影座標を決定することと、前記第1標識の参照座標及び前記投影座標に基づいて、前記第1地点と前記第1標識との相対的位置情報を決定することと、を含む。従って、複数の参照点の参照座標及び対応する投影点の投影座標に基づいて、比較的正確な、第1地点と第1標識との相対的位置関係を得ることができる。
【0013】
可能な実現形態において、前記第1標識の前記標識画像における投影情報に基づいて、前記第1標識の投影座標を決定することは、前記標識画像の画像サイズ及び画像解像度を取得することと、前記画像サイズ及び画像解像度に基づいて、前記標識画像における画素点の画像座標を決定することと、前記第1標識の前記標識画像における投影情報及び前記画素点の画像座標に基づいて、前記標識画像における、前記第1標識の投影点の投影座標を決定することと、を含む。
【0014】
従って、標識画像の画像サイズ及び画像解像度を利用して、複数の参照点の参照画像及び対応する投影点の投影座標を決定し、第1標識の投影座標を得ることができる。
【0015】
可能な実現形態において、前記第1標識の参照座標及び前記投影座標に基づいて、前記第1地点と前記第1標識との相対的位置情報を決定することは、画像収集装置の装置パラメータを取得することであって、前記画像収集装置は、前記標識画像を収集するためのものである、ことと、前記画像収集装置の装置パラメータに基づいて、前記第1標識の参照座標から前記投影座標への変換する投影変換関係を決定することと、前記投影変換関係及び前記第1標識の参照座標並びに前記投影座標に基づいて、前記第1地点と前記第1標識との相対的位置情報を決定することと、を含む。
【0016】
従って、第1標識の参照座標、投影座標、画像収集装置の装置パラメータを利用して、参照座標系における、画像収集装置の正確な方位姿勢情報を得ることができ、つまり、参照座標系における、画像収集の正確な相対的位置情報を得ることができる。
【0017】
可能な実現形態において、前記第1標識の位置情報及び前記相対的位置情報に基づいて、前記第1地点の位置情報を決定することは、前記相対的位置情報に基づいて、前記第1標識に対する、前記第1地点の距離及び方向を決定することと、前記第1標識の位置情報、及び前記第1標識に対する、前記第1地点の距離及び方向に基づいて、現在のシーンの座標系における、前記第1地点の位置情報を決定することと、を含む。
【0018】
現在のシーンの座標系における、第1標識の位置情報、及び第1標識に対する、第1地点の距離及び方向に基づいて、現在のシーンの座標系における、第1地点の位置情報を得て、現在のシーンにおいて第1地点にいるユーザに対して測位を行うことを実現させることができる。
【0019】
可能な実現形態において、前記方法は、第2標識の標識情報を取得することと、前記第2標識の標識情報に基づいて、第2地点の位置情報を決定することと、前記第1地点の位置情報及び前記第2地点の位置情報に基づいて、前記第1地点から前記第2地点に到着するための計画ルートを決定することと、を更に含む。
【0020】
従って、第2標識の標識情報を利用して、現在のユーザのために、第1地点から第2識別子に対応する第2地点に到着するための推奨ルートを計画し、室内でユーザのためにナビゲーションを行うことを実現させることができる。
【0021】
本願のもう1つの態様によれば、測位装置を提供する。前記装置は、第1地点で収集された標識画像を取得するように構成される取得モジュールと、前記標識画像から抽出された第1標識の標識情報に基づいて、前記第1標識の位置情報を決定するように構成される第1決定モジュールと、前記第1標識の位置情報及び前記第1標識の前記標識画像における投影情報に基づいて、前記第1地点の位置情報を決定するように構成される第2決定モジュールと、を備える。
【0022】
可能な実現形態において、前記第1決定モジュールは、前記第1標識の投影の前記標識画像における画像領域を決定するように構成される第1決定サブモジュールと、前記画像領域の標識特徴に基づいて、前記画像領域に対して標識認識を行い、前記第1標識の標識情報を得るように構成される認識サブモジュールと、事前確立された標識情報と位置情報との対応関係に基づいて、前記第1標識の標識情報に対応する位置情報を前記第1標識の位置情報として決定するように構成される第2決定サブモジュールと、を備える。
【0023】
可能な実現形態において、前記装置は、前記第1標識の位置情報に基づいて、現在のシーンにおける、前記第1地点の測位領域を決定するように構成される第3決定モジュールであって、前記測位領域における第1地点の位置情報と前記第1標識の位置情報との差は、所定値未満である、第3決定モジュールを更に備える。
【0024】
可能な実現形態において、前記第3決定モジュールは具体的には、前記第1標識の位置情報に基づいて前記第1地点の所在する階層及び階層領域を決定するように構成される。
【0025】
可能な実現形態において、前記第2決定モジュールは、前記第1標識の前記標識画像における投影情報に基づいて、前記第1地点と前記第1標識との相対的位置情報を決定するように構成される第3決定サブモジュールと、前記第1標識の位置情報及び前記相対的位置情報に基づいて、前記第1地点の位置情報を決定するように構成される第4決定サブモジュールと、を備える。
【0026】
可能な実現形態において、前記第3決定サブモジュールは具体的には、前記第1標識の向き情報に基づいて、前記第1標識の所在する参照座標系を確立し、前記参照座標系における、前記第1標識の参照座標を決定し、前記第1標識の前記標識画像における投影情報に基づいて、前記第1標識の投影座標を決定し、前記第1標識の参照座標及び前記投影座標に基づいて、前記第1地点と前記第1標識との相対的位置情報を決定するように構成される。
【0027】
可能な実現形態において、前記第3決定サブモジュールは具体的には、前記標識画像の画像サイズ及び画像解像度を取得し、前記画像サイズ及び画像解像度に基づいて、前記標識画像における画素点の画像座標を決定し、前記第1標識の前記標識画像における投影情報及び前記画素点の画像座標に基づいて、前記標識画像における、前記第1標識の投影点の投影座標を決定するように構成される。
【0028】
可能な実現形態において、前記第3決定サブモジュールは具体的には、画像収集装置の装置パラメータを取得するように構成され、前記画像収集装置は、前記標識画像を収集するように構成され、前記第3決定モジュールは具体的には、前記画像収集装置の装置パラメータに基づいて、前記第1標識の参照座標から前記投影座標への変換する投影変換関係を決定し、前記投影変換関係及び前記第1標識の参照座標並びに前記投影座標に基づいて、前記第1地点と前記第1標識との相対的位置情報を決定するように構成される。
【0029】
可能な実現形態において、前記第4決定サブモジュールは具体的には、前記相対的位置情報に基づいて、前記第1標識に対する、前記第1地点の距離及び方向を決定し、前記第1標識の位置情報、及び前記第1標識に対する、前記第1地点の距離及び方向に基づいて、現在のシーンの座標系における、前記第1地点の位置情報を決定するように構成される。
【0030】
可能な実現形態において、前記装置は、第2標識の標識情報を取得し、前記第2標識の標識情報に基づいて、第2地点の位置情報し、前記第1地点の位置情報及び前記第2地点の位置情報に基づいて、前記第1地点から前記第2地点に到着するための計画ルートを決定するように構成されるルート計画モジュールを更に備える。
【0031】
本願の一態様によれば、電子機器を提供する。前記電子機器は、
プロセッサと、
プロセッサによる実行可能な命令を記憶するためのメモリと備え、
前記プロセッサは、上記測位方法を実行するように構成される。
【0032】
本願の一態様によれば、コンピュータ可読記憶媒体を提供する。該コンピュータ可読記憶媒体にはコンピュータプログラム命令が記憶されており、前記コンピュータプログラム命令がプロセッサにより実行される時、上記測位方法を実現させる。
【0033】
本願の一態様によれば、コンピュータプログラムを提供する。前記コンピュータプログラムは、コンピュータ可読コードを含み、前記コンピュータ可読コードが電子機器で実行される時、前記電子機器におけるプロセッサは、上記測位方法を実行する。
例えば、本願は以下の項目を提供する。
(項目1)
測位方法であって、前記方法は、
第1地点で収集された標識画像を取得することと、
前記標識画像から抽出された第1標識の標識情報に基づいて、前記第1標識の位置情報を決定することと、
前記第1標識の位置情報及び前記第1標識の前記標識画像における投影情報に基づいて、前記第1地点の位置情報を決定することと、を含むことを特徴とする、測位方法。
(項目2)
前記標識画像から抽出された第1標識の標識情報に基づいて、前記第1標識の位置情報を決定することは、
前記第1標識の投影の前記標識画像における画像領域を決定することと、
前記画像領域の標識特徴に基づいて、前記画像領域に対して標識認識を行い、前記第1標識の標識情報を得ることと、
事前確立された標識情報と位置情報との対応関係に基づいて、前記第1標識の標識情報に対応する位置情報を前記第1標識の位置情報として決定することと、を含むことを特徴とする
項目1に記載の方法。
(項目3)
前記方法は、
前記第1標識の位置情報に基づいて、現在のシーンにおける、前記第1地点の測位領域を決定することであって、前記測位領域における第1地点の位置情報と前記第1標識の位置情報との差は、所定値未満である、ことを更に含むことを特徴とする
項目1又は2に記載の方法。
(項目4)
前記第1標識の位置情報に基づいて、前記第1地点の所在する測位領域を決定することは、
前記第1標識の位置情報に基づいて前記第1地点の所在する階層及び階層領域を決定することを含むことを特徴とする
項目3に記載の方法。
(項目5)
前記第1標識の位置情報及び前記第1標識の前記標識画像における投影情報に基づいて、前記第1地点の位置情報を決定することは、
前記第1標識の前記標識画像における投影情報に基づいて、前記第1地点と前記第1標識との相対的位置情報を決定することと、
前記第1標識の位置情報及び前記相対的位置情報に基づいて、前記第1地点の位置情報を決定することと、を含むことを特徴とする
項目1から4のうちいずれか一項に記載の方法。
(項目6)
前記第1標識の前記標識画像における投影情報に基づいて、前記第1地点と前記第1標識との相対的位置情報を決定することは、
前記第1標識の向き情報に基づいて、前記第1標識の所在する参照座標系を確立することと、
前記参照座標系における、前記第1標識の参照座標を決定することと、
前記第1標識の前記標識画像における投影情報に基づいて、前記第1標識の投影座標を決定することと、
前記第1標識の参照座標及び前記投影座標に基づいて、前記第1地点と前記第1標識との相対的位置情報を決定することと、を含むことを特徴とする
項目5に記載の方法。
(項目7)
前記第1標識の前記標識画像における投影情報に基づいて、前記第1標識の投影座標を決定することは、
前記標識画像の画像サイズ及び画像解像度を取得することと、
前記画像サイズ及び画像解像度に基づいて、前記標識画像における画素点の画像座標を決定することと、
前記第1標識の前記標識画像における投影情報及び前記画素点の画像座標に基づいて、前記標識画像における、前記第1標識の投影点の投影座標を決定することと、を含むことを特徴とする
項目6に記載の方法。
(項目8)
前記第1標識の参照座標及び前記投影座標に基づいて、前記第1地点と前記第1標識との相対的位置情報を決定することは、
画像収集装置の装置パラメータを取得することであって、前記画像収集装置は、前記標識画像を収集するためのものである、ことと、
前記画像収集装置の装置パラメータに基づいて、前記第1標識の参照座標から前記投影座標への変換する投影変換関係を決定することと、
前記投影変換関係及び前記第1標識の参照座標並びに前記投影座標に基づいて、前記第1地点と前記第1標識との相対的位置情報を決定することと、を含むことを特徴とする
項目6又は7に記載の方法。
(項目9)
前記第1標識の位置情報及び前記相対的位置情報に基づいて、前記第1地点の位置情報を決定することは、
前記相対的位置情報に基づいて、前記第1標識に対する、前記第1地点の距離及び方向を決定することと、
前記第1標識の位置情報、及び前記第1標識に対する、前記第1地点の距離及び方向に基づいて、現在のシーンの座標系における、前記第1地点の位置情報を決定することと、を含むことを特徴とする
項目5に記載の方法。
(項目10)
前記方法は、
第2標識の標識情報を取得することと、
前記第2標識の標識情報に基づいて、第2地点の位置情報を決定することと、
前記第1地点の位置情報及び前記第2地点の位置情報に基づいて、前記第1地点から前記第2地点に到着するための計画ルートを決定することと、を更に含むことを特徴とする
項目1から9のうちいずれか一項に記載の方法。
(項目11)
測位装置であって、前記装置は、
第1地点で収集された標識画像を取得するように構成される取得モジュールと、
前記標識画像から抽出された第1標識の標識情報に基づいて、前記第1標識の位置情報を決定するように構成される第1決定モジュールと、
前記第1標識の位置情報及び前記第1標識の前記標識画像における投影情報に基づいて、前記第1地点の位置情報を決定するように構成される第2決定モジュールと、を備えることを特徴とする、測位装置。
(項目12)
前記第1決定モジュールは、
前記第1標識の投影の前記標識画像における画像領域を決定するように構成される第1決定サブモジュールと、
前記画像領域の標識特徴に基づいて、前記画像領域に対して標識認識を行い、前記第1標識の標識情報を得るように構成される認識サブモジュールと、
事前確立された標識情報と位置情報との対応関係に基づいて、前記第1標識の標識情報に対応する位置情報を前記第1標識の位置情報として決定するように構成される第2決定サブモジュールと、を備えることを特徴とする
項目11に記載の装置。
(項目13)
前記装置は、
前記第1標識の位置情報に基づいて、現在のシーンにおける、前記第1地点の測位領域を決定するように構成される第3決定モジュールであって、前記測位領域における第1地点の位置情報と前記第1標識の位置情報との差は、所定値未満である、第3決定モジュールを更に備えることを特徴とする
項目11又は12に記載の装置。
(項目14)
前記第3決定モジュールは具体的には、前記第1標識の位置情報に基づいて前記第1地点の所在する階層及び階層領域を決定するように構成されることを特徴とする
項目13に記載の装置。
(項目15)
前記第2決定モジュールは、
前記第1標識の前記標識画像における投影情報に基づいて、前記第1地点と前記第1標識との相対的位置情報を決定するように構成される第3決定サブモジュールと、
前記第1標識の位置情報及び前記相対的位置情報に基づいて、前記第1地点の位置情報を決定するように構成される第4決定サブモジュールと、を備えることを特徴とする
項目11から14のうちいずれか一項に記載の装置。
(項目16)
前記第3決定サブモジュールは具体的には、
前記第1標識の向き情報に基づいて、前記第1標識の所在する参照座標系を確立し、
前記参照座標系における、前記第1標識の参照座標を決定し、
前記第1標識の前記標識画像における投影情報に基づいて、前記第1標識の投影座標を決定し、
前記第1標識の参照座標及び前記投影座標に基づいて、前記第1地点と前記第1標識との相対的位置情報を決定するように構成されることを特徴とする
項目15に記載の装置。
(項目17)
前記第3決定サブモジュールは具体的には、
前記標識画像の画像サイズ及び画像解像度を取得し、
前記画像サイズ及び画像解像度に基づいて、前記標識画像における画素点の画像座標を決定し、
前記第1標識の前記標識画像における投影情報及び前記画素点の画像座標に基づいて、前記標識画像における、前記第1標識の投影点の投影座標を決定するように構成されることを特徴とする
項目16に記載の装置。
(項目18)
前記第3決定サブモジュールは具体的には、
画像収集装置の装置パラメータを取得するように構成され、前記画像収集装置は、前記標識画像を収集するように構成され、
前記第3決定モジュールは具体的には、前記画像収集装置の装置パラメータに基づいて、前記第1標識の参照座標から前記投影座標への変換する投影変換関係を決定し、
前記投影変換関係及び前記第1標識の参照座標並びに前記投影座標に基づいて、前記第1地点と前記第1標識との相対的位置情報を決定するように構成されることを特徴とする
項目16又は17に記載の装置。
(項目19)
前記第4決定サブモジュールは具体的には、
前記相対的位置情報に基づいて、前記第1標識に対する、前記第1地点の距離及び方向を決定し、
前記第1標識の位置情報、及び前記第1標識に対する、前記第1地点の距離及び方向に基づいて、現在のシーンの座標系における、前記第1地点の位置情報を決定するように構成されることを特徴とする
項目15に記載の装置。
(項目20)
前記装置は、
第2標識の標識情報を取得し、前記第2標識の標識情報に基づいて、第2地点の位置情報し、前記第1地点の位置情報及び前記第2地点の位置情報に基づいて、前記第1地点から前記第2地点に到着するための計画ルートを決定するように構成されるルート計画モジュールを更に備えることを特徴とする
項目11から19のうちいずれか一項に記載の装置。
(項目21)
電子機器であって、
プロセッサと、
プロセッサによる実行可能な命令を記憶するためのメモリと備え、
前記プロセッサは、項目1から10のうちいずれか一項に記載の方法を実行するように構成されることを特徴とする、電子機器。
(項目22)
コンピュータ可読記憶媒体であって、コンピュータ可読記憶媒体にはコンピュータプログラム命令が記憶されており、前記コンピュータプログラム命令がプロセッサにより実行される時、項目1から10のうちいずれか一項に記載の方法を実現させることを特徴とする、コンピュータ可読記憶媒体。
(項目23)
コンピュータプログラムであって、前記コンピュータプログラムが電子機器で実行される時、前記電子機器におけるプロセッサは、項目1から10のうちいずれか一項に記載の方法を実行することを特徴とする、コンピュータプログラム。
【発明の効果】
【0034】
本願の実施例において、第1地点で収集された標識画像を取得し、続いて、標識画像から抽出された第1標識の標識情報に基づいて、第1標識の位置情報を決定することで、第1標識の位置情報に基づいて、第1地点の所在する室内領域を決定し、第1地点に対して大まかな測位を行うことができる。続いて、第1標識の位置情報及び標識画像における、第1標識の投影情報に基づいて、第1地点の位置情報を決定することで、第1地点に対して正確な測位を行うことができる。従って、例えば、番地、駐車位置番号、店舗看板などの第1標識のような、第1地点付近にある第1標識により、第1地点の所在する位置に対して迅速かつ正確な測位を行うことができ、測位方式が簡単であり、リソースを節約することができる。
【0035】
上記の一般的な説明及び後述する細部に関する説明は、例示及び説明のためのものに過ぎず、本願を限定するものではないことが理解されるべきである。
【0036】
本発明の他の特徴及び態様は、下記の図面に基づく例示的な実施例の詳細な説明を参照すれば明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
図1】本願の実施例による測位方法を示すフローチャートである。
図2】本願の実施例による第1標識の位置情報の決定を示すフローチャートである。
図3】本願の実施例による第1地点の位置情報の決定を示すフローチャートである。
図4】本願の実施例による第1地点の相対的位置情報の決定を示すフローチャートである。
図5】本願の実施例による参照座標系の一例を示すブロック図である。
図6】本願の実施例によるユーザのためのナビゲーション過程を示すフローチャートである。
図7】本願の実施例による測位装置を示すブロック図である。
図8】本願の実施例による電子機器の例を示すブロック図である。
図9】本願の実施例による電子機器の例を示すブロック図である。
【0038】
ここで添付した図面は、明細書に引き入れて本明細書の一部分を構成し、本発明に適合する実施例を示し、かつ、明細書とともに本願の技術的解決手段を解釈することに用いられる。
【発明を実施するための形態】
【0039】
以下、図面を参照しながら本願の種々の例示的な実施例、特徴及び態様を詳しく説明する。図面における同一の符号は、同一または類似する機能を有する要素を示す。図面は、実施例の種々の態様を示しているが、特別な説明がない限り、必ずしも比率どおりの図面ではない。
【0040】
ここで使用した「例示的」という用語は「例、実施例として用いられるか、または説明のためのものである」ことを意味する。ここで、「例示的なもの」として説明される如何なる実施例は、他の実施例より好適または有利であると必ずしも解釈されるべきではない。
【0041】
本明細書において、用語「及び/又は」は、関連対象の関連関係を説明するためのものであり、3通りの関係が存在することを表す。例えば、A及び/又はBは、Aのみが存在すること、AとBが同時に存在すること、Bのみが存在するという3つの場合を表す。また、本明細書において、用語「少なくとも1つ」は、複数のうちのいずれか1つ又は複数のうちの少なくとも2つの任意の組み合わせを表す。例えば、A、B、Cのうちの少なくとも1つを含むことは、A、B及びCからなる集合から選ばれるいずれか1つ又は複数の要素を含むことを表す。
【0042】
なお、本願をより良く説明するために、以下の具体的な実施形態において具体的な細部を多く記載した。当業者は、これら具体的な詳細に関わらず、本開示は同様に実施可能であると理解すべきである。本発明の主旨を明確にするために、一部の実例において、当業者に熟知されている方法、手段、素子及び回路については詳しく説明しないことにする。
【0043】
本願の実施例で提供される測位方策によれば、第1地点で収集された標識画像を取得し、標識画像から抽出された第1標識の標識情報に基づいて、第1標識の位置情報を決定することができる。従って、第1標識の位置情報に基づいて、第1地点に対して大まかな測位を行うことができる。例えば、室内の階層、領域などにおける、第1地点の大まかな位置を決定することができる。続いて、決定された第1標識の位置情報及び標識画像における、第1標識の投影情報に基づいて、第1地点の位置情報を決定することで、第1地点に対して正確な測位を行うことができる。本願の実施例で提供される測位方策によれば、室内測位シーンに対する事前走査を必要とせず、測位のための関連装置の配置を必要としない。例えば、ブルートゥース(登録商標)装置、ホットスポット装置などの測位のための関連装置の配置を必要としない。測位コストを低減させ、また、測位方式が簡単であり、適用が柔軟で便利である。
【0044】
関連技術において、ビジョンベースの測位方策は、一般的には、測位シーンにおける測位されるべき画像を収集する必要がある。携帯電話又は他の装置により測位されるべき画像を収集し、測位されるべき画像と事前構築された地図との対応関係を利用して、現在の位置を決定することができる。しかしながら、このような方式において、光感受性が要求され、測位シーンの光照射光度が可能な限りそのまま保持されることが要求される。もう1つのビジョンベースの測位方策は、深層学習ニューラルネットワークに基づいて、事前収集された測位されるべきシーンの環境情報を利用して該ニューラルネットワークを訓練し、現在の位置を決定することができる。このような方式は、光照射条件及び測位シーンによる制約を受ける。測位シーンが変動した場合、ニューラルネットワークを再訓練する必要がある。また、訓練過程において、環境情報の収集及びマーク付けが複雑である。従って、ビジョンベースの測位方策は、収集された測位されるべき画像に対して求められた要件が高く、運動中、画像の高解像度の確保が非常に困難であり、且つ同じである2つのシーンに対する異なる測位を区別することができない。
【0045】
幾つかの関連技術において、ブルートゥース(登録商標)技術及びホットスポット技術に基づいた測位方策もある。これらの測位方式は、測位されるべきシーンに対して改造を行い、対応するブルートゥース(登録商標)装置及びホットスポット装置を配置する必要がある。測位が行われていない場合、これらのブルートゥース(登録商標)装置及びホットスポット装置は、アイドル状態であり、無駄になってしまう。
【0046】
本願の実施例で提供される測位方策は、測位シーンにおける特徴が豊富である画像の収集を必要とせず、測位シーンに対して求められた要件が低い、測位方式が柔軟で便利である。本願の実施例で提供される測位方策は、室内又は室外での測位、ナビゲーションなどの場合及び拡張したシーンに適用可能である。例えば、現在のデパート又は会議場における既存の標識を利用して第1地点に対して測位を行い、測位コストを低減させることができる。また例えば、遊歩道、住宅地などのシーンにおける広告掲示板を利用してナビゲーションを行うこともできる。本願は、具体的な適用シーンを限定するものではない。
【0047】
以下、実施例を参照しながら、本願の実施例で提供される測位方策を説明する。
【0048】
図1は、本願の実施例による測位方法を示すフローチャートである。該測位方法は、端末装置、サーバ又は他の情報処理装置により実行されてもよい。ここで、端末装置は、ユーザ装置(User Equipment:UE)、携帯機器、ユーザ端末、端末、セルラ電話、コードレス電話、パーソナルデジタルアシスタント(Personal Digital Assistant:PDA)、ハンドヘルドデバイス、コンピューティングデバイス、車載機器、ウェアブル機器などであってもよい。幾つかの可能な実現形態において、該測位方法は、プロセッサによりメモリに記憶されているコンピュータ可読命令を呼び出すことで実現することができる。以下、端末を実行主体として本願の実施例の測位方策を説明する。
【0049】
図1に示すように、前記測位方法は、下記ステップを含む。
【0050】
ステップS11において、第1地点で収集された標識画像を取得する。
【0051】
本願の実施例において、端末は、画像収集装置により第1地点で収集された標識画像を取得することができる。又は、端末は、画像収集機能を備え、第1地点で画像を直接的に収集し、標識画像を得ることができる。第1地点は、測位しようとする地点であってもよい。例えば、第1地点は、ユーザが現在位置する地点であってもよく、又は、ユーザにより指定された目的地点であってもよい。画像収集装置は、第1地点の周辺シーンにおいて、第1標識の画像を収集し、標識画像を得ることができる。標識画像に第1標識の画像が含まれてもよい。第1標識は、第1地点の所在するシーンにおいて標識の役割を果たす標識であってもよく、文字標識、画像標識又は二次元コード標識などの標識であってもよい。例えば、駐車位置での駐車位置番号標識、部屋の部屋番号札、デパートにおける店舗名称、ポスター又は貼り付けられた二次元コードなどの標識であってもよい。端末は、第1地点の所在するシーンにおいて第1標識に対して収集された標識画像を取得することができる。
【0052】
ここで、第1地点の所在するシーンは、室内シーンであってもよい。幾つかの実施形態において、第1地点の所在するシーンは、遊歩道、住宅地などのような、第1標識を有する室外シーンであってもよい。
【0053】
ステップS12において、前記標識画像から抽出された第1標識の標識情報に基づいて、前記第1標識の位置情報を決定する。
【0054】
本願の実施例において、端末は、標識画像における第1標識の画像を認識し、第1標識の標識情報を抽出し、そして、第1標識の標識情報に基づいて、第1標識の位置情報を決定することができる。第1標識の標識情報は、文字情報、二次元コード情報、画像特徴情報などのような、第1標識の標識特徴を表す情報であってもよい。第1標識の位置情報は、現在のシーンにおける第1標識の位置情報、座標系情報などを含んでもよい。ここで、位置情報は、ワールド座標系における、第1標識の座標情報であってもよく、つまり、第1標識の経緯度座標情報であってもよい。又は、位置情報は、現在のシーンの座標系における第1標識の座標情報であってもよく、つまり、第1標識と現在のシーンの座標系の座標情報であってもよい。
【0055】
ここで、標識情報と位置情報との対応関係を事前確立することができる。例えば、標識画像を取得する前に、第1標識の標識情報及び位置情報を決定し、そして標識情報と位置情報との対応関係を確立することができる。幾つかの実施形態において、第1標識の位置情報を決定する場合、まず、第1標識の所在するシーンの平面図を取得し、続いて、取得された平面図に基づいて、所在シーンの参照座標系を確立し、平面図における、第1標識の位置情報及び第1標識の標識情報に基づいて、標識情報と位置情報との対応関係を確立することができる。例えば、室内の各階層の平面図において、各階層の第1標識の位置情報を決定し、続いて、第1標識に対応する標識情報と該第1標識の所在する階層、位置との対応関係を確立する。第1標識は、1つ又は複数であってもよい。
【0056】
可能な実現形態において、第1標識の位置情報に基づいて、現在のシーンにおける、第1地点の測位領域を決定することができる。ここで、測位領域における第1地点の位置情報と第1標識の位置情報との差は、所定値未満である。ここで、第1地点と第1標識が同一の領域内に位置すると見なす。これにより、第1標識の位置情報を利用して、第1地点に対して大まかな測位を行い、現在のシーンにおける、第1地点の測位領域を決定する。第1地点と第1標識が同一領域内に位置するため、測位領域における第1地点と第1標識との距離は、所定値未満である。つまり、測位領域における第1地点の位置情報と第1標識の位置情報との差は、所定値未満である。例えば、第1標識付近の一定の領域範囲を第1地点の所在する測位領域として決定することができる。例えば、第1標識との距離が5m以下である領域を第1地点の所在する測位領域として決定することができる。
【0057】
ここで、室内シーンにおいて、第1標識の位置情報は、階層情報を含んでもよい。従って、第1標識の位置情報に基づいて、第1地点の所在する階層及び階層領域を決定することができる。例えば、第1標識の位置情報は、第1標識の所在する階層が二階であり、階層領域が中間領域であることを表す。これにより、第1地点の所在する階層も二階であり、対応する階層領域も中間領域であると決定することができる。このような方式により、第1地点に対する大まかな測位を実現させ、第1地点の所在する室内又は室外領域を迅速に決定することができる。
【0058】
ステップS13において、前記第1標識の位置情報及び前記第1標識の前記標識画像における投影情報に基づいて、前記第1地点の位置情報を決定する。
【0059】
本願の実施例において、標識画像における第1標識の画像を認識し、標識画像における、第1標識の投影情報を決定することができる。ここの投影情報は、投影点及び投影位置を含んでもよい。投影点は、標識画像における、第1標識を表す画素点であってもよい。投影位置は、標識画像における、投影点の画像位置であってもよい。続いて、標識画像における、第1標識の投影情報に基づいて、画像収集装置と第1標識との相対的位置関係を決定し、画像収集装置と第1標識との相対的位置関係及び第1標識の位置情報に基づいて、画像収集装置の位置を決定することができ、つまり、第1地点の位置情報を決定することができる。一実現形態において、第1地点は、室内シーンにおける地点であってもよい。第1地点の位置情報の決定は、室内シーンにおける、第1地点の位置情報を決定することであってもよい。従って、第1地点に対し大まかな測位を行う上で、第1地点に対して正確な測位を行い、室内シーン又は遮蔽が存在する場合、測位を行うことを実現させる。
【0060】
本願の実施例で提供される上記測位方策によれば、適用シーンにおける第1標識により、第1地点を測位することができ、測位方式は、簡単で効率的である。例えば、大型施設、デパート、病院、車庫などの適用シーンにおいて、大量の標識、番号などの第1標識が存在する。第1標識を認識することで、大型施設、デパート、病院、車庫における、ユーザの現在の位置を正確に測位することができる。
【0061】
上記ステップS12において、第1標識の標識情報に基づいて、第1標識の位置情報を決定することができる。本願の実施例において、該ステップの1つの可能な実現形態を更に提供する。以下、図面を参照しながら、該ステップを説明する。
【0062】
図2は、本願の実施例による第1標識の位置情報の決定を示すフローチャートである。上記ステップS12は、下記ステップを含んでもよい。
【0063】
S121において、前記第1標識の投影の前記標識画像における画像領域を決定する。
【0064】
S122において、前記画像領域の標識特徴に基づいて、前記画像領域に対して標識認識を行い、前記第1標識の標識情報を得る。
【0065】
S123において、事前確立された標識情報と位置情報との対応関係に基づいて、前記第1標識の標識情報に対応する位置情報を前記第1標識の位置情報として決定する。
【0066】
該可能な実現形態において、端末は、収集された標識画像を階調処理し、標識画像を階調画像に変換し、階調画像の階調値に基づいて、第1標識の投影の輪郭を得ることで、標識画像における、第1標識の投影の画像領域を決定することができる。続いて、決定された画像領域に対して標識特徴抽出を行い、画像領域の標識特徴を得て、得られた標識特徴と事前記憶された参照標識特徴に対してマッチングを行い、第1標識とマッチングする参照標識を決定し、続いて、第1標識とマッチングする参照標識に対応する標識情報を得ることができる。該標識情報は、第1標識の標識情報として決定され得る。第1標識の標識情報を得た後、事前確立された標識情報と位置情報との対応関係に基づいて、第1標識の標識情報に対応する位置情報を検索することができる。見つけた位置情報は、第1標識の位置を示すことができる。該位置情報を第1標識の位置情報とすることができる。従って、第1標識の位置情報を迅速に取得し、測位効率を向上させることができる。ここで、第1標識の投影は、標識画像における、第1標識に対応する投影画像と理解されてもよい。参照標識は、標識情報及び位置情報が事前記憶された標識であってもよい。端末は、参照標識の標識情報及び位置情報を事前記憶することで、第1標識の標識情報とマッチングする参照標識の標識情報により、第1標識の位置情報を決定することができる。
【0067】
ここで、画像領域の標識特徴に基づいて画像領域に対して標識認識を行う前に、標識画像を前処理することもできる。例えば、標識画像に対して、騒音低減、拡大縮小、方向補正などの前処理を行うことで、第1標識の投影の所在する画像領域をより良好に決定し、画像領域の標識特徴をより良好に抽出することができる。
【0068】
ここで、画像領域の標識特徴に基づいて画像領域に対して標識認識を行う時に、画像領域を複数の標識領域に分けることができる。例えば、第1標識が「hello」である場合、第1標識の投影の所在する画像領域を単一の文字で分けることができる。つまり、「hello」のうちの各アルファベットの所在する画像領域を1つの標識領域と決定し、続いて、複数の標識領域に対してそれぞれ標識特徴抽出を行い、複数の標識領域から抽出された標識特徴を組み合わせて、第1標識の標識情報を得ることができる。従って、標識認識の正確率を向上させることができ、隣接する2つの文字を同一の文字と認識することを減少させることができる。幾つかの実現形態において、画像領域を複数の標識領域に分けた後、複数の標識領域に対して同時に標識特徴抽出を行うことができる。つまり、画像領域における複数の領域領域を並行して標識認識することができる。従って、標識認識の効率を向上させることができる。
【0069】
上記ステップS13において、前記第1標識の位置情報及び前記第1標識の前記標識画像における投影情報に基づいて、前記第1地点の位置情報を決定することができる。本願の実施例は、該ステップの1つの可能な実現形態を更に提供する。以下、図面を参照しながら、該ステップを説明する。
【0070】
図3は、本願の実施例による第1地点の位置情報の決定を示すフローチャートである。上記ステップS13は、下記ステップを含んでもよい。
【0071】
ステップS131において、前記第1標識の前記標識画像における投影情報に基づいて、前記第1地点と前記第1標識との相対的位置情報を決定する。
【0072】
ステップS132において、前記第1標識の位置情報及び前記相対的位置情報に基づいて、前記第1地点の位置情報を決定する。
【0073】
該可能な実現形態において、標識画像における、第1標識の投影情報は、標識画像における、第1標識の投影点及び標識画像における、投影点の画像位置を含んでもよい。現在のシーンにおける第1標識を標識画像の所在する平面に投影することで投影点を得ることができる。現在のシーンの座標系における、第1標識の位置情報と投影点の画像位置との間に、一定の関連がある。従って、標識画像における、第1標識の投影情報に基づいて、第1地点と第1標識との相対的位置情報を決定することができる。ここの相対的位置情報は、第1標識を参照基準としての、第1標識の所在する参照座標系における第1地点の位置情報であると理解されてもよい。例えば、第1標識の幾何学的な中心を参照座標系の原点とすると、相対的位置情報は、該参照座標系における、第1地点の座標情報であってもよい。第1地点と第1標識の相対的位置情報を決定した後、第1標識の位置情報及び相対的位置情報を結合して、現在のシーンにおける、第1地点の位置情報を決定することができる。第1地点の位置情報は、ワールド座標系での座標情報であってもよく、現在のシーンの座標系での座標情報であってもよい。該第1地点の位置情報と第1標識の位置情報が同一の座標系にある場合、現在のシーンは、室内シーンであってもよい。従って、第1標識の投影情報及び第1標識の位置情報により、室内における第1地点の正確な位置情報を得て、室内シーンにおける測位を実現させることができる。
【0074】
可能な実現形態において、前記第1標識の位置情報及び前記相対的位置情報に基づいて、前記第1標識の位置情報を決定する時に、まず、前記相対的位置情報に基づいて、前記第1標識に対する前記第1地点の距離及び方向を決定し、続いて、前記第1標識の位置情報及び前記第1標識に対する前記第1地点の距離及び方向に基づいて、現在のシーンの座標系における、前記第1標識の位置情報を決定することができる。ここで、相対的位置情報は、参照座標系における、第1地点の位置情報であってもよい。従って、第1地点の相対的位置情報及び参照座標系での第1標識の参照座標に基づいて、第1標識に対する第1地点の距離及び方向を決定し、続いて、現在のシーンの座標系での第1標識の位置情報と第1標識に対する第1地点の距離及び方向を結合することで、現在のシーンの座標系における、第1地点の位置情報を得ることができる。
【0075】
図4は、本願の実施例による第1地点の相対的位置情報の決定を示すフローチャートである。本願の実施例は、上記ステップS131の1つの可能な実現形態を更に提供する。上記S131は、下記ステップを含んでもよい。
【0076】
ステップS1311において、前記第1標識の向き情報に基づいて、前記第1標識の所在する参照座標系を確立する。
【0077】
ステップS1312において、前記参照座標系における、前記第1標識の参照座標を決定する。
【0078】
ステップS1313において、前記第1標識の前記標識画像における投影情報に基づいて、前記第1標識の投影座標を決定する。
【0079】
ステップS1314において、前記第1標識の参照座標及び前記投影座標に基づいて、前記第1地点と前記第1標識との相対的位置情報を決定する。
【0080】
該可能な実現形態において、第1標識の向き情報を取得することができる。第1標識の向き情報は、第1標識の所在する平面の法線方向であってもよい。従って、第1標識の向き情報に基づいて、第1標識の所在する参照座標系を確立することができる。参照座標系のZ軸方向は、第1標識の向き情報と一致してもよい。
【0081】
図5は、本願の実施例による参照座標系の一例を示すブロック図である。該例において、第1標識の左下隅の頂点を原点とし、第1標識の所在する平面の法線方向をZ軸方向とし、第1標識の長さをX軸とし、第1標識の幅をY軸とすることで、参照座標系を確立することができる。続いて、第1標識において複数の参照点を選択し、標識画像における、第1標識の投影情報に基づいて、複数の参照点を標識画像に投影した複数の投影点の投影座標を決定することができる。従って、複数の参照点の参照座標及び対応する投影点の投影座標に基づいて、第1地点と第1標識との相対的位置情報を決定することができる。ここで、第1標識の頂点又は中心点を参照点として選択することができる。
【0082】
一例において、前記第1標識の前記標識画像における投影情報に基づいて、前記第1標識の投影座標を決定する場合、前記標識画像の画像サイズ及び画像解像度を取得し、前記画像サイズ及び画像解像度に基づいて、前記標識画像における画素点の画像座標を決定し、前記第1標識の前記標識画像における投影情報及び前記画素点の画像座標に基づいて、前記標識画像における、前記第1標識の投影点の投影座標を決定することができる。
【0083】
ここで、標識画像において、画像座標を確立することができる。例えば、標識画像の中心を原点とし、標識画像の長手方向をX軸とし、幅方向をY軸とすることで、画像座標を確立することができる。続いて、標識画像の図形サイズ及び画像解像度に基づいて、標識画像の1つ又は複数の画素点の画素サイズを決定することができる。異なる画素点の画素サイズは同じであってもよい。続いて、複数の画素点の画素サイズと標識画像の図形サイズを結合することで、画素点の画像座標を決定することができる。更に、各画素点の画像座標及び第1標識の投影情報により、標識画像における、第1標識の複数の参照点の投影点の投影座標を決定することができる。
【0084】
一例において、前記第1標識の参照座標及び前記投影座標に基づいて、前記第1地点と前記第1標識との相対的位置情報を決定する場合、画像収集装置の装置パラメータを取得し、続いて、前記画像収集装置の装置パラメータに基づいて、前記第1標識の参照座標から前記投影座標への変換する投影変換関係を決定し、前記投影変換関係及び前記第1標識の参照座標並びに前記投影座標に基づいて、前記第1地点と前記第1標識との相対的位置情報を決定することができる。前記画像収集装置は、前記標識画像を収集するためのものである。
【0085】
該例において、第1標識の参照座標を一定の変換関係により標識画像の投影座標に変換することができる。該変換関係は、画像収集装置の装置パラメータ及び方位姿勢情報に関わるものであってもよい。ここで、装置パラメータは、焦点距離、解像度、視野角などの内部パラメータを含んでもよいここで、方位姿勢情報は、位置情報及び姿勢情報を含んでもよい。画像収集装置の装置パラメータにより、第1標識の参照座標から投影座標への変換する投影変換関係を決定することができる。投影変換関係は、投影行列と表されてもよい。画像収集装置の方位姿勢情報により、第1標識の参照座標から投影座標への変換の方位姿勢変換関係を決定することができる。方位姿勢変換関係は、方位姿勢行列と表されてもよい。投影行列と方位姿勢行列の協同作用で、第1標識の参照座標を投影座標に変換することができる。第1標識の参照座標から投影座標への変換の変換関係は、投影行列及び方位姿勢行列により共同で決定されてもよい。ここで、第1標識の参照座標及び投影座標はいずれも既知のものであり、画像収集装置の装置パラメータは既知のものであり、方位姿勢情報は未知のものである。従って、第1標識の参照座標、投影座標、画像収集装置の装置パラメータに基づいて、参照座標系での画像収集装置の方位姿勢情報を決定することができる。つまり、参照座標系での画像収集の相対的位置情報を得ることができる。ここで、参照座標系での画像収集装置の相対的位置情報を得た後、更に、相対的位置情報と第1標識の位置情報を結合し、画像収集装置の位置情報を決定することができる。つまり、第1地点の位置情報(画像収集装置が第1地点に位置する)を決定することができる。
【0086】
例えば、第1標識の長さ及び幅をそれぞれwidth及びheightとする。第1標識の左下頂点を参照座標系の原点とし、長さ及び幅をそれぞれX軸及びY軸とし、第1標識において、4つの参照点A(0,0)、B(width/2,0)、C(0,height/2)、D(width/2,height/2)を選択する。A、B、C、Dに対応する投影点の投影座標はそれぞれSa、Sb、Sc、Sdである。参照座標系における、画像収集装置の方位姿勢情報に対応する方位姿勢行列は、Mであってもよい。第1標識の画像座標から参照座標への変換関係に基づいて、下記式を得ることができる。
【0087】
Sa = P * M-1 * A 式(1)、
Sb = P * M-1 * B 式(2)
Sc = P * M-1 * C 式(3)、
Sd = P * M-1 * D 式(4)
上記式のうちの3つを選択して方程式群を確立することで、方位姿勢行列Mを得ることができる。つまり、参照座標系における、画像収集装置の参照座標(参照座標系での位置情報)を得ることができる。続いて、現在のシーンの座標系における、第1標識の位置情報、参照座標系における、第1標識の参照座標及び画像収集装置の参照座標に基づいて、現在のシーンの座標系における、画像収集装置の座標を得ることができる。つまり、現在のシーンの座標系における、第1地点の位置情報を得ることができる。
【0088】
本願の実施例で提供される測位方策は、標識画像から抽出された標識情報に基づいて、第1地点の位置情報を決定することができる。実際の適用において、該測位方策を利用してユーザのためにナビゲーションを行うことができる。以下、一例を参照しながら、ユーザのためのナビゲーション過程を説明する。
【0089】
図6は、本願の実施例によるユーザのためのナビゲーション過程を示すフローチャートである。
【0090】
ステップS21において、第2標識の標識情報を取得する。
【0091】
ステップS22において、前記第2標識の標識情報に基づいて、第2地点の位置情報を決定する。
【0092】
ステップS23において、前記第1地点の位置情報及び前記第2地点の位置情報に基づいて、前記第1地点から前記第2地点に到着するための推奨ルートを決定する。
【0093】
該例において、第1標識の標識情報は、ユーザにより入力された標識情報であってもよい。ユーザにより入力された画像から第2標識の標識情報を抽出してもよい。端末は、第2標識の標識情報を取得した後、事前確立された標識情報と位置情報との対応関係に基づいて、第2標識に対応する位置情報を決定することができる。ここで、第2標識に対応する位置情報は、第2地点の位置情報としてもよい。又は、第1地点の測位方式と同様な測位方式を利用して、第2標識の位置情報に基づいて、第2地点の位置情報を決定することができる。第2地点の位置情報を得た後、第1地点の位置情報及び第2地点の位置情報に基づいて、第1地点から第2地点に到着するための推奨ルートを計画することができる。従って、ユーザは、推奨ルートに従って、第1地点から第2地点に到着することができる。
【0094】
該例の一適用シーンにおいて、ユーザは、室内の第1地点に位置してもよい。第1地点は、始点であってもよい。第2地点は、ユーザの所望の室内の目的点であってもよい。端末は、ユーザにより操作され、第1地点で第1標識の標識画像を収集し、該標識画像から第1標識の標識情報を取得し、第1標識の標識情報に基づいて始点の位置情報を決定することができる。端末は、ユーザにより入力された第2標識の標識情報を取得し、続いて、第2標識の標識情報に基づいて、目的点の位置情報を決定し、始点の位置情報及び目的点の位置情報に基づいて、始点から目的点に到着するためのルートを計画し、推奨ルートを得ることができる。
【0095】
該例のもう1つの適用シーンにおいて、ユーザは、室内の第3地点に位置してもよい。第3地点は、始点であってもよく、第2地点は、ユーザの所望の室内の目的点であってもよい。端末は、ユーザにより入力された第3標識の標識情報に基づいて第3地点の位置情報を決定することができ、又は、第3地点で収集された第3標識の画像から第3標識の標識情報を取得し、取得された第3標識の標識情報に基づいて第3地点の位置情報を決定することができる。ユーザが第3地点から第2地点へ移動する過程において、第1地点を経過してもよく、又はユーザが元の計画ルートから外れて第1地点を経過してもよい。従って、第1地点で収集された標識画像を利用して、現在の進行ルートに対して調整及び計画を行い、第1地点から第2地点に到着するための計画ルートを決定することができる。
【0096】
本願で言及した上記各方法の実施例は、原理や論理から逸脱しない限り、互いに組み合わせることで組み合わせた実施例を構成することができ、紙数に限りがあるため、本願において逐一説明しないことが理解されるべきである。
【0097】
なお、本願は、測位装置、電子機器、コンピュータ可読記憶媒体、プログラムを更に提供する。上記はいずれも、本願で提供されるいずれか1つの測位方法を実現させるためのものである。対応する技術的解決手段及び説明は、方法に関連する記述を参照されたい。ここで、詳細な説明を省略する。
【0098】
具体的な実施形態の上記方法において、各ステップの記述順番は、厳しい実行順番として実施過程を限定するものではなく、各ステップの具体的な実行順番はその機能及び考えられる内在的論理により決まることは、当業者であれば理解すべきである。
【0099】
図7は、本願の実施例による測位装置を示すブロック図である。図7に示すように、前記測位装置は、
第1地点で収集された標識画像を取得するように構成される取得モジュール71と、
前記標識画像から抽出された第1標識の標識情報に基づいて、前記第1標識の位置情報を決定するように構成される第1決定モジュール72と、
前記第1標識の位置情報及び前記第1標識の前記標識画像における投影情報に基づいて、前記第1地点の位置情報を決定するように構成される第2決定モジュール73と、を備える。
【0100】
可能な実現形態において、前記第1決定モジュール72は、
前記第1標識の投影の前記標識画像における画像領域を決定するように構成される第1決定サブモジュールと、
前記画像領域の標識特徴に基づいて、前記画像領域に対して標識認識を行い、前記第1標識の標識情報を得るように構成される認識サブモジュールと、
事前確立された標識情報と位置情報との対応関係に基づいて、前記第1標識の標識情報に対応する位置情報を前記第1標識の位置情報として決定するように構成される第2決定サブモジュールと、を備える。
【0101】
可能な実現形態において、前記装置は、
前記第1標識の位置情報に基づいて、現在のシーンにおける、前記第1地点の測位領域を決定するように構成される第3決定モジュールであって、前記測位領域における第1地点の位置情報と前記第1標識の位置情報との差は、所定値未満である、第3決定モジュールを更に備える。
【0102】
可能な実現形態において、前記第3決定モジュールは具体的には、前記第1標識の位置情報に基づいて前記第1地点の所在する階層及び階層領域を決定するように構成される。
【0103】
可能な実現形態において、前記第2決定モジュール73は、
前記第1標識の前記標識画像における投影情報に基づいて、前記第1地点と前記第1標識との相対的位置情報を決定するように構成される第3決定サブモジュールと、
前記第1標識の位置情報及び前記相対的位置情報に基づいて、前記第1地点の位置情報を決定するように構成される第4決定サブモジュールと、を備える。
【0104】
可能な実現形態において、前記第3決定サブモジュールは具体的には、
前記第1標識の向き情報に基づいて、前記第1標識の所在する参照座標系を確立し、
前記参照座標系における、前記第1標識の参照座標を決定し、
前記第1標識の前記標識画像における投影情報に基づいて、前記第1標識の投影座標を決定し、
前記第1標識の参照座標及び前記投影座標に基づいて、前記第1地点と前記第1標識との相対的位置情報を決定するように構成される。
【0105】
可能な実現形態において、前記第3決定サブモジュールは具体的には、
前記標識画像の画像サイズ及び画像解像度を取得し、
前記画像サイズ及び画像解像度に基づいて、前記標識画像における画素点の画像座標を決定し、
前記第1標識の前記標識画像における投影情報及び前記画素点の画像座標に基づいて、前記標識画像における、前記第1標識の投影点の投影座標を決定するように構成される。
【0106】
可能な実現形態において、前記第3決定サブモジュールは具体的には、
画像収集装置の装置パラメータを取得するように構成され、前記画像収集装置は、前記標識画像を収集するように構成され、
前記第3決定サブモジュールは具体的には、前記画像収集装置の装置パラメータに基づいて、前記第1標識の参照座標から前記投影座標への変換する投影変換関係を決定し、
前記投影変換関係及び前記第1標識の参照座標並びに前記投影座標に基づいて、前記第1地点と前記第1標識との相対的位置情報を決定するように構成される。
【0107】
可能な実現形態において、前記第4決定サブモジュールは具体的には、
前記相対的位置情報に基づいて、前記第1標識に対する、前記第1地点の距離及び方向を決定し、
前記第1標識の位置情報、及び前記第1標識に対する、前記第1地点の距離及び方向に基づいて、現在のシーンの座標系における、前記第1地点の位置情報を決定するように構成される。
【0108】
可能な実現形態において、前記装置は、
第2標識の標識情報を取得し、前記第2標識の標識情報に基づいて、第2地点の位置情報し、前記第1地点の位置情報及び前記第2地点の位置情報に基づいて、前記第1地点から前記第2地点に到着するための計画ルートを決定するように構成されるルート計画モジュールを更に備える。
【0109】
幾つかの実施例において、本願の実施例で提供される装置における機能及びモジュールは、上記方法実施例に記載の方法を実行するために用いられ、具体的な実現形態は上記方法実施例の説明を参照されたい。簡潔化のために、ここで詳細な説明を省略する。
【0110】
本願の実施例はコンピュータ可読記憶媒体を更に提供する。該コンピュータ可読記憶媒体にはコンピュータプログラム命令が記憶されており、前記コンピュータプログラム命令がプロセッサにより実行される時、上記方法を実現させる。コンピュータ可読記憶媒体は、不揮発性コンピュータ可読記憶媒体又は揮発性コンピュータ可読記憶媒体であってもよい。
【0111】
本願の実施例は、コンピュータプログラムを更に提供する。該コンピュータプログラムは、コンピュータ可読コードを含み、前記コンピュータ可読コードが電子機器で実行される時、前記電子機器におけるプロセッサは、上記測位方法を実行する。
【0112】
本願の実施例は電子機器を更に提供する。該電子機器は、プロセッサと、プロセッサによる実行可能な命令を記憶するためのメモリとを備え、前記プロセッサは、上記方法を実行するように構成される。
【0113】
電子機器は、端末、サーバ又は他の形態の機器として提供されてもよい。
【0114】
図8は一例示的な実施例による電子機器800を示すブロック図である。例えば、電子機器800は、携帯電話、コンピュータ、デジタル放送端末、メッセージング装置、ゲームコンソール、タブレットデバイス、医療機器、フィットネス機器、パーソナルデジタルアシスタントなどの端末であってもよい。
【0115】
図8を参照すると、電子機器800は、処理ユニット802、メモリ804、電源ユニット806、マルチメディアユニット808、オーディオユニット810、入力/出力(I/O)インタフェース812、センサユニット814及び通信ユニット816のうちの1つ又は複数を備えてもよい。
【0116】
処理ユニット802は一般的には、電子機器800の全体操作を制御する。例えば、表示、通話呼、データ通信、カメラ操作及び記録操作に関連する操作を制御する。処理ユニット802は、指令を実行するための1つ又は複数のプロセッサ820を備えてもよい。それにより上記方法の全て又は一部のステップを実行する。なお、処理ユニット802は、他のユニットとのインタラクションのために、1つ又は複数のモジュールを備えてもよい。例えば、処理ユニット802はマルチメディアモジュールを備えることで、マルチメディアユニット808と処理ユニット802とのインタラクションに寄与する。
【0117】
メモリ804は、各種のデータを記憶することで電子機器800における操作をサポートするように構成される。これらのデータの例として、電子機器800上で操作れる如何なるアプリケーション又は方法の命令、連絡先データ、電話帳データ、メッセージ、イメージ、ビデオ等を含む。メモリ804は任意のタイプの揮発性または不揮発性記憶装置、あるいはこれらの組み合わせにより実現される。例えば、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、電気的消去可能なプログラマブル読み出し専用メモリ(EEPROM)、電気的に消去可能なプログラマブル読出し専用メモリ(EPROM)、プログラマブル読出し専用メモリ(PROM)、読出し専用メモリ(ROM)、磁気メモリ、フラッシュメモリ、磁気もしくは光ディスクを含む。
【0118】
電源ユニット806は電子機器800の様々なユニットに電力を提供する。電源ユニット806は、電源管理システム、1つ又は複数の電源、及び電子機器800のための電力生成、管理、分配に関連する他のユニットを備えてもよい。
【0119】
マルチメディアユニット808は、上記電子機器800とユーザとの間に出力インタフェースを提供するためのスクリーンを備える。幾つかの実施例において、スクリーンは、液晶ディスプレイ(LCD)及びタッチパネル(TP)を含む。スクリーンは、タッチパネルを含むと、タッチパネルとして実現され、ユーザからの入力信号を受信する。タッチパネルは、タッチ、スライド及びパネル上のジェスチャを感知する1つ又は複数のタッチセンサを備える。上記タッチセンサは、タッチ又はスライド動作の境界を感知するだけでなく、上記タッチ又はスライド操作に関連する持続時間及び圧力を検出することもできる。幾つかの実施例において、マルチメディアユニット808は、フロントカメラ及び/又はリアカメラを備える。電子機器800が、撮影モード又は映像モードのような操作モードであれば、フロントカメラ及び/又はリアカメラは外部からのマルチメディアデータを受信することができる。各フロントカメラ及びリアカメラは固定した光学レンズシステム又は焦点及び光学ズーム能力を持つものであってもよい。
【0120】
オーディオユニット810は、オーディオ信号を出力/入力するように構成される。例えば、オーディオユニット810は、マイクロホン(MIC)を備える。電子機器800が、通話モード、記録モード及び音声識別モードのような操作モードであれば、マイクロホンは、外部からのオーディオ信号を受信するように構成される。受信したオーディオ信号を更にメモリ804に記憶するか、又は通信ユニット816を経由して送信することができる。幾つかの実施例において、オーディオユニット810は、オーディオ信号を出力するように構成されるスピーカーを更に備える。
【0121】
I/Oインタフェース812は、処理ユニット802と周辺インタフェースモジュールとの間のインタフェースを提供する。上記周辺インタフェースモジュールは、キーボード、クリックホイール、ボタン等であってもよい。これらのボタンは、ホームボダン、ボリュームボタン、スタートボタン及びロックボタンを含むが、これらに限定されない。
【0122】
センサユニット814は、1つ又は複数のセンサを備え、電子機器800のために様々な状態の評価を行うように構成される。例えば、センサユニット814は、収音音量制御用装置のオン/オフ状態、ユニットの相対的な位置決めを検出することができる。例えば、上記ユニットが電子機器800のディスプレイ及びキーパッドである。センサユニット814は電子機器800又は電子機器800における1つのユニットの位置の変化、ユーザと電子機器800との接触の有無、電子機器800の方位又は加速/減速及び電子機器800の温度の変動を検出することもできる。センサユニット814は近接センサを備えてもよく、いかなる物理的接触もない場合に周囲の物体の存在を検出するように構成される。センサユニット814は、CMOS又はCCD画像センサのような光センサを備えてもよく、結像に適用されるように構成される。幾つかの実施例において、該センサユニット814は、加速度センサ、ジャイロセンサ、磁気センサ、圧力センサ又は温度センサを備えてもよい。
【0123】
通信ユニット816は、電子機器800と他の機器との有線又は無線方式の通信に寄与するように構成される。電子機器800は、WiFi、2G又は3G又はそれらの組み合わせのような通信規格に基づいた無線ネットワークにアクセスできる。一例示的な実施例において、通信ユニット816は放送チャネルを経由して外部放送チャネル管理システムからの放送信号又は放送関連する情報を受信する。一例示的な実施例において、上記通信ユニット816は、近接場通信(NFC)モジュールを更に備えることで近距離通信を促進する。例えば、NFCモジュールは、無線周波数識別(RFID)技術、赤外線データ協会(IrDA)技術、超広帯域(UWB)技術、ブルートゥース(登録商標)(BT)技術及び他の技術に基づいて実現される。
【0124】
例示的な実施例において、電子機器800は、1つ又は複数の特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、デジタル信号処理機器(DSPD)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ又は他の電子素子により実現され、上記方法を実行するように構成されてもよい。
【0125】
例示的な実施例において、コンピュータプログラム命令を含むメモリ804のような不揮発性コンピュータ可読記憶媒体を更に提供する。上記コンピュータプログラム命令は、電子機器800のプロセッサ820により実行され上記方法を完了する。
【0126】
図9は、一例示的な実施例による電子機器1900を示すブロック図である。例えば、電子機器1900は、サーバとして提供されてもよい。図9を参照すると、電子機器1900は、処理ユニット1922を備える。ぞれは1つ又は複数のプロセッサと、メモリ1932で表されるメモリリソースを更に備える。該メモリリースは、アプリケーションプログラムのような、処理ユニット1922により実行される命令を記憶するためのものである。メモリ1932に記憶されているアプリケーションプログラムは、それぞれ一組の命令に対応する1つ又は1つ以上のモジュールを含んでもよい。なお、処理ユニット1922は、命令を実行して、上記方法を実行するように構成される。
【0127】
電子機器1900は、電子機器1900の電源管理を実行するように構成される電源ユニット1926と、電子機器1900をネットワークに接続するように構成される有線又は無線ネットワークインタフェース1950と、入力出力(I/O)インタフェース1958を更に備えてもよい。電子機器1900は、Windows(登録商標) ServerTM、Mac OS XTM、Unix(登録商標), Linux(登録商標)、FreeBSDTM又は類似したものような、メモリ1932に記憶されているオペレーティングシステムを実行することができる。
【0128】
例示的な実施例において、例えば、コンピュータプログラム命令を含むメモリ1932のような不揮発性コンピュータ可読記憶媒体を更に提供する。上記コンピュータプログラム命令は、電子機器1900の処理ユニット1922により実行されて上記方法を完了する。
【0129】
本願は、システム、方法及び/又はコンピュータプログラム製品であってもよい。コンピュータプログラム製品は、コンピュータ可読記憶媒体を備えてもよく、プロセッサに本願の各態様を実現させるためのコンピュータ可読プログラム命令がそれに記憶されている。
【0130】
コンピュータ可読記憶媒体は、命令実行装置に用いられる命令を保持又は記憶することができる有形装置であってもよい。コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、電気記憶装置、磁気記憶装置、光記憶装置、電磁記憶装置、半導体記憶装置又は上記の任意の組み合わせであってもよいが、これらに限定されない。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例(非網羅的なリスト)は、ポータブルコンピュータディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、消去可能なプログラマブル読み出し専用メモリ(EPROM又はフラッシュ)、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、ポータブルコンパクトディスク読み出し専用メモリ(CD-ROM)、デジタル多目的ディスク(DVD)、メモリスティック、フレキシブルディスク、命令が記憶されているパンチカード又は凹溝内における突起構造のような機械的符号化装置、及び上記任意の適切な組み合わせを含む。ここで用いられるコンピュータ可読記憶媒体は、電波もしくは他の自由に伝搬する電磁波、導波路もしくは他の伝送媒体を通って伝搬する電磁波(例えば、光ファイバケーブルを通過する光パルス)、または、電線を通して伝送される電気信号などの、一時的な信号それ自体であると解釈されるべきではない。
【0131】
ここで説明されるコンピュータ可読プログラム命令を、コンピュータ可読記憶媒体から各コンピューティング/処理装置にダウンロードすることができるか、又は、インターネット、ローカルエリアネットワーク、ワイドエリアネットワーク及び/又は無線ネットワークのようなネットワークを経由して外部コンピュータ又は外部記憶装置にダウンロードすることができる。ネットワークは、伝送用銅線ケーブル、光ファイバー伝送、無線伝送、ルータ、ファイアウォール、交換機、ゲートウェイコンピュータ及び/又はエッジサーバを含んでもよい。各コンピューティング/処理装置におけるネットワークインターフェースカード又はネットワークインタフェースは、ネットワークからコンピュータ可読プログラム命令を受信し、該コンピュータ可読プログラム命令を転送し、各コンピューティング/処理装置におけるコンピュータ可読記憶媒体に記憶する。
【0132】
本願の操作を実行するためのコンピュータ可読プログラム命令は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、マシン命令、マシン依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、又は1つ又は複数のプログラミング言語で記述されたソースコード又はターゲットコードであってもよい。前記プログラミング言語は、Smalltalk、C++などのようなオブジェクト指向プログラミング言語と、「C」プログラミング言語又は類似したプログラミング言語などの従来の手続型プログラミング言語とを含む。コンピュータ可読プログラム命令は、ユーザコンピュータ上で完全に実行してもよいし、ユーザコンピュータ上で部分的に実行してもよいし、独立したソフトウェアパッケージとして実行してもよいし、ユーザコンピュータ上で部分的に実行してリモートコンピュータ上で部分的に実行してもよいし、又はリモートコンピュータ又はサーバ上で完全に実行してもよい。リモートコンピュータの場合に、リモートコンピュータは、ローカルエリアネットワーク(LAN)やワイドエリアネットワーク(WAN)を含む任意の種類のネットワークを通じてユーザのコンピュータに接続するか、または、外部のコンピュータに接続することができる(例えばインターネットサービスプロバイダを用いてインターネットを通じて接続する)。幾つかの実施例において、コンピュータ可読プログラム命令の状態情報を利用して、プログラマブル論理回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)又はプログラマブル論理アレイ(PLA)のような電子回路をカスタマイズする。該電子回路は、コンピュータ可読プログラム命令を実行することで、本願の各態様を実現させることができる。
【0133】
ここで、本願の実施例の方法、装置(システム)及びコンピュータプログラム製品のフローチャート及び/又はブロック図を参照しながら、本願の各態様を説明する。フローチャート及び/又はブロック図の各ブロック及びフローチャート及び/又はブロック図における各ブロックの組み合わせは、いずれもコンピュータ可読プログラム命令により実現できる。
【0134】
これらのコンピュータ可読プログラム命令は、汎用コンピュータ、専用コンピュータまたはその他プログラマブルデータ処理装置のプロセッサに提供でき、それによって機器を生み出し、これら命令はコンピュータまたはその他プログラマブルデータ処理装置のプロセッサにより実行される時、フローチャート及び/又はブロック図における1つ又は複数のブロック中で規定している機能/操作を実現する装置を生み出した。これらのコンピュータ可読プログラム命令をコンピュータ可読記憶媒体に記憶してもよい。これらの命令によれば、コンピュータ、プログラマブルデータ処理装置及び/又は他の装置は特定の方式で動作する。従って、命令が記憶されているコンピュータ可読記憶媒体は、フローチャート及び/又はブロック図おける1つ又は複数のブロック中で規定している機能/操作を実現する各態様の命令を含む製品を備える。
【0135】
コンピュータ可読プログラム命令をコンピュータ、他のプログラマブルデータ処理装置又は他の装置にロードしてもよい。これにより、コンピュータ、他のプログラマブルデータ処理装置又は他の装置で一連の操作の工程を実行して、コンピュータで実施されるプロセスを生成する。従って、コンピュータ、他のプログラマブルデータ処理装置又は他の装置で実行される命令により、フローチャート及び/又はブロック図における1つ又は複数のブロック中で規定している機能/操作を実現させる。
【0136】
図面におけるフローチャート及びブック図は、本願の複数の実施例によるシステム、方法及びコンピュータプログラム製品の実現可能なアーキテクチャ、機能および操作を例示するものである。この点で、フローチャート又はブロック図における各ブロックは、1つのモジュール、プログラムセグメント又は命令の一部を表すことができる。前記モジュール、、プログラムセグメント又は命令の一部は、1つまたは複数の所定の論理機能を実現するための実行可能な命令を含む。いくつかの取り替えとしての実現中に、ブロックに表記される機能は図面中に表記される順序と異なる順序で発生することができる。例えば、二つの連続するブロックは実際には基本的に並行して実行でき、場合によっては反対の順序で実行することもでき、これは関係する機能から確定する。ブロック図及び/又はフローチャートにおける各ブロック、及びブロック図及び/又はフローチャートにおけるブロックの組み合わせは、所定の機能又は操作を実行するための専用ハードウェアベースシステムにより実現するか、又は専用ハードウェアとコンピュータ命令の組み合わせにより実現することができる。
【0137】
以上は本発明の各実施例を説明したが、前記説明は例示的なものであり、網羅するものではなく、且つ開示した各実施例に限定されない。説明した各実施例の範囲と趣旨から脱逸しない場合、当業者にとって、多くの修正及び変更は容易に想到しえるものである。本明細書に用いられる用語の選択は、各実施例の原理、実際の応用、或いは市場における技術の改善を最もよく解釈すること、或いは他の当業者が本明細書に開示された各実施例を理解できることを目的とする。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9