(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-16
(45)【発行日】2023-03-27
(54)【発明の名称】空気浄化装置
(51)【国際特許分類】
A61L 9/01 20060101AFI20230317BHJP
C02F 1/461 20230101ALI20230317BHJP
【FI】
A61L9/01 F
C02F1/461 Z
(21)【出願番号】P 2019013365
(22)【出願日】2019-01-29
【審査請求日】2021-12-20
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106116
【氏名又は名称】鎌田 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100131495
【氏名又は名称】前田 健児
(72)【発明者】
【氏名】竿山 真毅
(72)【発明者】
【氏名】千葉 伸
【審査官】長谷部 智寿
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-121827(JP,A)
【文献】特開2009-250504(JP,A)
【文献】特表2012-506314(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61L 9/00-9/22
C02F 1/461
F24F 7/003
F24F 8/00-8/99
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
吹出口と第1の吸気口と第2の吸気口と第3の吸気口を有する本体ケースと、
塩化ナトリウムを含む水を貯水する貯水容器と、
前記貯水容器内に設けられ、前記貯水容器内の塩化ナトリウムを含む水を電気分解する電解ユニットと、
前記貯水容器内の水に一部が浸漬する気液接触部分と、
前記気液接触部分に送風する送風機とを備え、
前記送風機は、
モータ部と、
前記モータ部によって回転するファン部と、
内部に前記モータ部と前記ファン部とを設けたスクロール形状のケーシング部とを有し、
前記ファン部は、
前記モータ部の回転軸が固定される主板部分と、
前記主板部分における一方側に設けた第1の羽根部分と、
前記主板部分における他方側に設けた第2の羽根部分とを有し、
前記第1の吸気口から順次、前記気液接触部分、前記送風機の前記第1の羽根部分を介して前記吹出口へ連通する第1の風路と、
前記第2の吸気口から前記送風機の前記第2の羽根部分を介して前記吹出口へ連通する第2の風路とを備え、
前記第3の吸気口から前記送風機の前記第1の羽根部分を介して前記吹出口へ連通する第3の風路とを備え、
前記第3の風路における前記第3の吸気口と前記送風機の前記第1の羽根部分との間には、前記第3の風路を開閉する開閉ダンパーを設け
、
前記開閉ダンパーの開閉によって前記第1の風路を流れる風量と前記第3の風路を流れる風量とを変化させることを特徴とする空気浄化装置。
【請求項2】
前記モータ部の回転軸方向おける前記第1の羽根部分の寸法は、前記モータ部の回転軸方向おける前記第2の羽根部分の寸法より大きいことを特徴とする請求項1に記載の空気浄化装置。
【請求項3】
前記電解ユニットが、前記貯水容器内の塩化ナトリウムを含む水を電気分解することによって発生させる次亜塩素酸の量を制御する制御部を設け、
前記制御部は、前記開閉ダンパーを開いた場合に前記電解ユニットによって発生させる次亜塩素酸の量を、前記開閉ダンパーを閉じた場合に前記電解ユニットによって発生させる次亜塩素酸の量より大きくすることを特徴とする請求項1または2に記載の空気浄化装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水に通電することにより得られる電解水を用いて、空気中の細菌、真菌、ウイルス、臭いなどの除去を行う空気浄化装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のこの種の空気浄化装置の構造は、以下のようになっていた。
【0003】
すなわち、塩化ナトリウムを含む水を貯水する貯水容器と、貯水容器内に設けられ、貯水容器内の水を電気分解する電解ユニットと、貯水容器内の水に一部が浸漬するフィルター部分と、フィルター部分に空気を送風する送風機とを備えた構成となっていた(例えば下記特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような従来の空気浄化装置においては、電解ユニットが、貯水容器内の塩化ナトリウムを含む水を電気分解し、次亜塩素酸を生成する。この次亜塩素酸を含んだ水をフィルター部分が保水し、このフィルター部分に送風することによって次亜塩素酸が揮発する構成となっていた。このように、次亜塩素酸が揮発すると水も同時に揮発するので、湿度の高い梅雨時期には、加湿過多になるという課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
そして、この目的を達成するために本発明は、吹出口と第1の吸気口と第2の吸気口と第3の吸気口を有する本体ケースと、塩化ナトリウムを含む水を貯水する貯水容器と、前記貯水容器内に設けられ、前記貯水容器内の塩化ナトリウムを含む水を電気分解する電解ユニットと、前記貯水容器内の水に一部が浸漬する気液接触部分と、前記気液接触部分に送風する送風機とを備え、前記送風機は、モータ部と、前記モータ部によって回転するファン部と、内部に前記モータ部と前記ファン部とを設けたスクロール形状のケーシング部とを有し、前記ファン部は、前記モータ部の回転軸が固定される主板部分と、前記主板部分における一方側に設けた第1の羽根部分と、前記主板部分における他方側に設けた第2羽根部分とを有し、前記第1の吸気口から順次、前記気液接触部分、前記送風機の前記第1の羽根部分を介して前記吹出口へ連通する第1の風路と、前記第2の吸気口から前記送風機の前記第2の羽根部分を介して前記吹出口へ連通する第2の風路とを備え、前記第3の吸気口から前記送風機の前記第2の羽根部分を介して前記吹出口へ連通する第3の風路とを備え、前記第3の風路における前記第3の吸気口と前記送風機の前記第2の羽根部分との間には、前記第3の風路を開閉する開閉ダンパーを設け、前記開閉ダンパーの開閉によって前記第1の風路を流れる風量と前記第3の風路を流れる風量とを変化させることを特徴としたものであり、これらの手段により、初期の目的を達成するものである。
【発明の効果】
【0007】
以上のように本発明は、加湿過多になることを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の実施の形態1の空気浄化装置の斜視図
【
図6】同空気浄化装置のフィルターとフィルター枠の斜視図
【発明を実施するための形態】
【0009】
(実施の形態1)
図1、
図2は、本発明の実施の形態1の空気浄化装置の斜視図である。なお、
図1は、空気浄化装置を前面側から見た図である。
図2は、パネルを開いた空気浄化装置を前面側から見た図である。
図3は、空気浄化装置を右側から見た断面図である。
【0010】
以下、空気浄化装置の詳細な構成について説明する。
図1から
図3に示すように、本実施の形態の空気浄化装置は、略箱形状の本体ケース1と、送風機2と、空気浄化部3と、制御部4と、操作部5とを備える。
【0011】
本体ケース1には、吸気口カバー6cと、第1の吸気口6aと、第2の吸気口6bと、吹出口7と、パネル8とが設けられている。
【0012】
吸気口カバー6cは、本体ケース1の前面側に、本体ケース1と所定の距離の隙間を有して着脱自在に設けられている。本体ケース1から吸気口カバー6cを外すと、本体ケース1の前面には、第1の吸気口6aと第2の吸気口6bとが設けられている。第2の吸気口6bは、本体ケース1における上部に配置され、第1の吸気口6aは第2の吸気口6bの下方に配置されている。
【0013】
吹出口7は、開閉式であって、本体ケース1の天面における背面側に設けられている。なお、
図1、
図2では、吹出口7は閉じた状態である。本体ケース1の天面における前面側には、操作部5が設けられている。
【0014】
本体ケース1の右側面には、開閉可能なパネル8が設けられている。パネル8における本体ケース1の前面側には、吸気口6の一つを備えている。
【0015】
パネル8を開くと、本体ケース1内には、空洞部9が設けられている。空洞部9は、本体ケース1における右側面の縦長四角形状の開口9aから、本体ケース1における左側へ水平方向に延びた穴である。空洞部9内には、空気浄化部3が設けられている。空気浄化部3は、空洞部9内から本体ケース1外へ取り出すことが出来る。
【0016】
本体ケース1内には、
図3に示すように、吸気口6と吹出口7とを連通する第1の風路10aと、第2の風路10bとが設けられている。第1の風路10aには、第1の吸気口6aから順に、空気浄化部3(貯水容器、フィルター部分)、送風機2、吹出口7が設けられている。第2の風路10bには、第2の吸気口6bから順に、送風機2、吹出口7が設けられている。
【0017】
送風機2は、
図3に示すように、本体ケース1の中央部に設けられ、モータ部11と、モータ部11により回転するファン部12と、それらを囲むスクロール形状のケーシング部13とを備えている。
【0018】
モータ部11は、ケーシング部13に固定されている。
【0019】
ファン部12は、シロッコファンで、モータ部11から水平方向に延びた回転軸11aに固定されている。モータ部11の回転軸11aは、本体ケース1の前面側から背面側に延びている。
【0020】
ケーシング部13には、吐出口14と、第1の吸込口15aと、第2の吸込口15bとが設けられている。吐出口14は、ケーシング部13の本体ケース1における上面側に設けられている。また、第1の吸込口15aは、ケーシング部13の本体ケース1における背面側に設けられ、第2の吸込口15bは、ケーシング部13の本体ケース1における前面側に設けられている。
【0021】
ケーシング部13は、モータ部11を固定するモータ面部分13bと、第1の吸込口15aが設けられた吸込面部分13aと、モータ面部分13bと吸込面部分13aとを連結するスクロール形状のスクロール面部分13cとを有している。モータ面部分13bには、第2の吸込口15bを備えている。
【0022】
空気浄化部3は、貯水容器16と、タンク部材17と、気液接触部分18と、電解ユニット19とを備えている。
【0023】
貯水容器16は、天面に開口が設けられた箱形状をしており、水を貯水できる構造となっている。貯水容器16は、本体ケース1の下部に配置されており、空洞部9から水平方向にスライドして着脱可能となっている。貯水容器16は、タンク部材17から供給される水を貯水する。
【0024】
図4は、本発明の実施の形態1のタンク部材の斜視図である。
図5は、本発明の実施の形態1の貯水容器の斜視図である。
【0025】
図4、
図5に示すように、タンク部材17は、本体ケース1内部の下部に設置され貯水容器16から着脱可能な構造となっている。タンク部材17は、貯水容器16の底面に設けられたタンク保持部16aに装着されている。タンク部材17は、水を貯水するタンク17aと、タンク17aの開口(図示せず)に設けられた蓋17bとを備えている。蓋17bの中央には、開閉部(図示せず)が設けられており、この開閉部が開くと、タンク17a内の水が、貯水容器16へ供給される。具体的には、タンク17aの開口を下向きにして、タンク部材17を貯水容器16のタンク保持部16aに取り付けると、タンク保持部16aによって開閉部が開く。つまり、タンク部材17に水を入れてタンク保持部16aに取り付けると、開閉部が開いてタンク部材17から貯水容器16に給水され、貯水容器16内に水が溜まる。貯水容器16内の水位が上昇して水が蓋のところまで到達するとタンク部材17の開口が水封されるので給水が停止する。タンク部材17の内部には水が残っており、貯水容器16内の水位が下がった場合に都度、タンク17a内部の水が貯水容器16に給水される。即ち、貯水容器16内の水位は一定に保たれる。
【0026】
図6は、本発明の実施の形態1のフィルターとフィルター枠の斜視図である。
【0027】
図5、
図6に示すように、気液接触部分18は、貯水容器16に貯水された水と、送風機2によって本体ケース1内に吸込まれた室内空気とを接触させる部材である。気液接触部分18は、フィルター20と、フィルター枠21と、駆動部(図示せず)とを有している。
【0028】
フィルター20は、円筒状に構成され、円周部分に空気が流通可能な孔が設けられた構成である。フィルター20は、フィルター20の一端が貯水容器16の水に浸漬するように、フィルター枠21に装着されている。
【0029】
フィルター枠21は、貯水容器16に設けられた軸受け部23に回転支持されている。フィルター20とフィルター枠21とは、駆動部によって回転する構造となっている。
【0030】
図3に示すように、電解ユニット19は、本体ケース1に上下方向に移動可能に設けられている。
図3は、電解ユニット19は、下方に移動された状態である。電解ユニットは、第1の電極(図示せず)と、第2の電極(図示せず)とを有する。貯水容器16を、本体ケース1の下部の空洞部9に装着し、電解ユニット19を下方に移動させると、第1の電極と第2の電極とを貯水容器16内に浸らせた状態となる(
図3参照)。第1の電極と第2の電極とを貯水容器16内に浸らせた状態で第1の電極と第2の電極に電圧を印加すると、使用者によって投入された電解促進溶剤(図示せず)が入った貯水容器16内の水を電気化学的に処理するものである。なお、電解促進溶剤の一例は、塩化ナトリウムであり、電解ユニット19によって、塩化ナトリウム水溶液から次亜塩素酸が発生する。また、電解ユニット19は、本体ケース1から着脱可能な構成である。
【0031】
制御部4は、電解ユニット19と、気液接触部分21(駆動部)と、送風機2(モータ部11)とを制御する。具体的には、制御部4は、操作部5の操作に応じて、電解ユニット19である第1の電極と第2の電極に印加する電圧、気液接触部分18である駆動部の動作、送風機2であるファン部12の回転数などを制御する。送風機2のモータ部11によってファン部12が回転すると、第1の風路10aと、第2の風路10bとに送風される。第1の風路10aでは、ファン部12が回転すると、吸気口カバー6cと本体ケース1との隙間を介し、第1の吸気口6aから本体ケース1内に入った外部の空気は、順に、空気浄化部3(貯水容器16、フィルター20)、送風機2、吹出口7を介して、本体ケース1から吹き出される。第2の風路10bでは、ファン部12が回転すると、吸気口カバー6cと本体ケース1との隙間を介し、第2の吸気口6bから本体ケース1内に入った外部の空気は、順に、送風機2、吹出口7を介して、本体ケース1から吹き出される。
【0032】
図7は、本発明の実施の形態1の空気浄化装置のファン部の斜視図である。
【0033】
図7に示すように、ファン部12は、主板部分12cと、第1の羽根部分12aと、第2の羽根部分12bとを備えている。
【0034】
主板部分12cは、円板形状であり、中央部に椀形状の窪み部分12dを有している。窪み部分12dは、主板部分12cの中央部が、主板部分における一方側(本体ケース1における背面側)に窪んだ形状である。モータ部11の一部は、窪み部分12dの内方に配置される。
【0035】
第1の羽根部分12aは、断面形状が略円弧状の細長い板形状であり、主板部分12cにおける一方側(本体ケースにおける背面側)の周縁部に多数、円環状に配置されている。ファン部12が回転すると、第1の羽根部分12aによって、第1の吸気口6aと、空気浄化部3(貯水容器16、フィルター20)と、第1の吸込口15aと、第1の羽根部分12aと、吐出口14と、吹出口7とを連通する第1の風路10aに、本体ケース1外の空気が送風される(
図3参照)。第1の羽根部分12aにおけるモータ部11の回転軸方向の寸法は、第2の羽根部分12bにおけるモータ部11の回転軸方向の寸法より大きい。
【0036】
第2の羽根部分12bは、断面形状が略円弧状の細長い板形状であり、主板部分12cにおける他方側(本体ケースにおける前面側)の周縁部に多数、円環状に配置されている。ファン部12が回転すると、第2の羽根部分12bによって、第2の吸気口6bと、空気調和部材と、第2の吸込口15bと、第2の羽根部分12bと、吐出口14と、吹出口7とを順次連通する第2の風路10bに、本体ケース1外の空気が送風される(
図3参照)。
【0037】
図8は、本発明の実施の形態1の空気浄化装置の本体ケースの背面から見た本体ケースの内部を示す図である。
【0038】
図3、
図8に示すように、本実施形態における特徴は、第3の吸気口6dから送風機2の第1の羽根部分12aを介して吹出口7へ連通する第3の風路10cを備え、第3の風路10cにおける第3の吸気口6dと送風機2の第1の羽根部分12aとの間には、第3の風路10cを開閉する開閉ダンパー24を設けた点である。
【0039】
これにより、湿度が高い梅雨時期などに、開閉ダンパー24を開き、第3の風路10cにおける第3の吸気口6dと送風機2とを連通させると、送風機2の第2の羽根部分12bには、第1の風路10aからの空気だけでなく、第3の風路10cからの空気が流れ込む。なお、開閉ダンパー24は、本体ケース1の天面に設けた操作部5によって、開閉可能な構成である。
【0040】
具体的には、第1の風路10aでは、ファン部12が回転すると、本体ケース1外の空気が、第1の吸気口6aから本体ケース1内に入り、空気浄化部3の次亜塩素酸を含む水を保水したフィルター20を通過し、ファン部12の第1の羽根部分12aに流れ込む。この空気には、次亜塩素酸だけでなく、水分も含まれている。一方、第3の風路10cでは、ファン部12が回転すると、本体ケース1外の空気が、第3の吸気口6dから本体ケース1内に入り、ファン部12の第1の羽根部分12aに流れ込む。なお、第3の風路10cにはフィルター20を有していないので、第1の風路10aに比べて、圧力損失が小さい。
【0041】
このように、開閉ダンパー24を開いた場合に、ファン部12の第1の羽根部分12aを介して吹出口7から吹き出す空気は、開閉ダンパー24を閉じた場合に、ファン部12の第1の羽根部分12aを介して吹出口から吹き出す空気に比べて、次亜塩素酸と水分の量は、減少するが、風量は増加する。つまり、開閉ダンパー24を開いた場合は、開閉ダンパー24を閉じた場合に比べて、次亜塩素の量が少ないが、室内の広範囲に送風される。これにより、加湿過多を抑制することができる。
【0042】
また、モータ部11の回転軸11a方向おける第1の羽根部分12aの寸法は、モータ部11の回転軸11a方向おける第2の羽根部分12bの寸法より大きい。これにより、第1の羽根部分12aによって、第1の風路10aと第3の風路10cとを流れる送風量は、第2の羽根部分12bによって、第2の風路10bを流れる風量より大きい。この送風量が大きい第1の羽根部分12aによって送風される風路に、第1の風路10aより圧力損失の小さい第3の風路10cを繋ぐことによって、更に送風量を大きくすることができる。
【0043】
また、電解ユニット19が、貯水容器16内の塩化ナトリウムを含む水を電気分解することによって発生させる次亜塩素酸の量を制御する制御部4を設ける。制御部4は、開閉ダンパー24を開いた場合に電解ユニット19によって発生させる次亜塩素酸の量を、開閉ダンパー24を閉じた場合に電解ユニット19によって発生させる次亜塩素酸の量より大きくする。具体的には、制御部4は、開閉ダンパー24を開いた場合に電解ユニット19の第1の電極と第2の電極とに流す電流値を、開閉ダンパー24を閉じた場合に電解ユニット19の第1の電極と第2の電極とに流す電流値より大きくする。
【0044】
これにより、開閉ダンパー24を開き、電解ユニット19の第1の電極と第2の電極とに流す電流値を大きくした場合には、水分量を増加させることなく、次亜塩素酸の揮発量を増加させることができる。
【産業上の利用可能性】
【0045】
本発明は、空間に浮遊する微生物を除去する空気浄化装置として適している。
【符号の説明】
【0046】
1 本体ケース
2 送風機
3 空気浄化部
4 制御部
5 操作部
6a 第1の吸気口
6b 第2の吸気口
6c 吸気口カバー
6d 第3の吸気口
7 吹出口
8 パネル
9 空洞部
9a 開口
10a 第1の風路
10b 第2の風路
10c 第3の風路
11a 回転軸
11 モータ部
12 ファン部
12a 第1の羽根部分
12b 第2の羽根部分
12c 主板部分
12d 窪み部分
13 ケーシング部
13a 吸込面部分
13b モータ面部分
13c スクロール面部分
14 吐出口
15a 第1の吸込口
15b 第2の吸込口
16 貯水容器
16a タンク保持部
17 タンク部材
17a タンク
17b 蓋
18 気液接触部分
19 電解ユニット
20 フィルター
21 フィルター枠
23 軸受け部
24 開閉ダンパー