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特許7246003照明システム、照明システムの通信方法、および、プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-16
(45)【発行日】2023-03-27
(54)【発明の名称】照明システム、照明システムの通信方法、および、プログラム
(51)【国際特許分類】
   H04M 11/00 20060101AFI20230317BHJP
   H04Q 9/00 20060101ALI20230317BHJP
   H05B 47/105 20200101ALI20230317BHJP
   H05B 47/16 20200101ALI20230317BHJP
   H05B 47/19 20200101ALI20230317BHJP
【FI】
H04M11/00 301
H04Q9/00 301D
H05B47/105
H05B47/16
H05B47/19
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2018211516
(22)【出願日】2018-11-09
(65)【公開番号】P2020078023
(43)【公開日】2020-05-21
【審査請求日】2021-07-12
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【弁理士】
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【弁理士】
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】酒瀬川 伸二
【審査官】山岸 登
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-010898(JP,A)
【文献】特表2018-520473(JP,A)
【文献】特開2016-058197(JP,A)
【文献】特開2018-142430(JP,A)
【文献】特開2018-163862(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H03J9/00-9/06
H04B7/24-7/26
H04L12/28
12/44-12/46
H04M3/00
3/16-3/20
3/38-3/58
7/00-7/16
11/00-11/10
H04Q9/00-9/16
H04W4/00-99/00
H05B39/00-39/10
45/00-45/58
47/00-47/29
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
照明装置と、
前記照明装置が通信装置と通信するために設けられ、前記照明装置と通信する無線通信装置と、
前記無線通信装置と通信する無線通信部を有する通信装置とを備え、
前記無線通信部は、前記無線通信装置とペアリング設定されていない状態において、前記照明装置を所定の状態で点灯させるための信号をブロードキャストで送信し
記無線通信装置がペアリング設定されていない状態のときに送信される前記信号を受信した場合、前記照明装置は、受信した信号に基づいて前記所定の状態で点灯し、
前記無線通信装置がペアリング設定されていない状態のときに送信される前記信号を受信できない場合、前記照明装置は、点灯しない
照明システム。
【請求項2】
前記所定の状態は、前記照明装置の光が点滅することを含む
請求項1に記載の照明システム
【請求項3】
前記信号は、前記照明装置を前記所定の状態で点灯させる時間を示す情報を含む
請求項1または2に記載の照明システム
【請求項4】
前記無線通信部は、前記信号により前記所定の状態で点灯された照明装置のうち1以上の照明装置に対して、ペアリング設定するための信号を送信する
請求項1~3のいずれか1項に記載の照明システム。
【請求項5】
前記無線通信装置は、前記受信した前記信号のうち所定の電波強度以上で受信した信号に基づいて、前記照明装置を所定の状態に点灯させるための信号を送信し、
前記照明装置は、前記無線通信装置が受信した前記信号に基づいて所定の状態で点灯する
請求項1~4のいずれか1項に記載の照明システム
【請求項6】
照明装置と、前記照明装置が通信装置と通信するために設けられ、前記照明装置と通信する無線通信装置と、前記無線通信装置と通信する無線通信部を有する通信装置とを備える照明システムの通信方法であって、
前記無線通信部が、前記無線通信装置とペアリング設定されていない状態において、前記照明装置を所定の状態で点灯させるための信号をブロードキャストで送信することと、
記無線通信装置がペアリング設定されていない状態のときに送信される前記信号を受信した場合、前記照明装置は、受信した信号に基づいて前記所定の状態で点灯することと
前記無線通信装置がペアリング設定されていない状態のときに送信される前記信号を受信できない場合、前記照明装置は、点灯しないこととを含む
照明システムの通信方法。
【請求項7】
請求項6に記載の通信方法をコンピュータに実行させる
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、照明システム、照明システムの通信方法、および、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1の照明ユニットは、リモートコントローラによって無線信号を操作信号として受信することにより操作され、ペアリング指示信号を受信した場合に外部機器との間でペアリング処理を実行する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】国際公開第2013/129544号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、例えば固定された照明ユニットと固定された外部機器とが施工時にペアリング設定を行うことができても、ペアリング設定後に運用を開始した際には、照明ユニットと外部機器とを配置している施設の環境が変化していることがある。この場合、照明ユニットと外部機器との間に障害物が配置されたりすることで、照明ユニットと外部機器との間で通信ができなくなることがある。
【0005】
そこで、本開示は、ペアリング設定前に照明装置と通信装置とが通信することができるかどうかを簡易に確認することができる照明システム、照明システムの通信方法、および、プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本開示の一態様に係る照明システムは、照明装置と、前記照明装置が通信装置と通信するために設けられ、前記照明装置と通信する無線通信装置と、前記無線通信装置と通信する無線通信部を有する通信装置とを備え、前記無線通信部は、前記無線通信装置とペアリング設定されていない状態において、前記照明装置を所定の状態で点灯させるための信号をブロードキャストで送信し、前記無線通信装置がペアリング設定されていない状態のときに送信される前記信号を受信した場合、前記照明装置は、受信した信号に基づいて前記所定の状態で点灯し、前記無線通信装置がペアリング設定されていない状態のときに送信される前記信号を受信できない場合、前記照明装置は、点灯しない。
【0010】
また、上記目的を達成するため、本開示の一態様に係る照明システムの通信方法は、照明装置と、前記照明装置が通信装置と通信するために設けられ、前記照明装置と通信する無線通信装置と、前記無線通信装置と通信する無線通信部を有する通信装置とを備える照明システムの通信方法であって、前記無線通信部が、前記無線通信装置とペアリング設定されていない状態において、前記照明装置を所定の状態で点灯させるための信号をブロードキャストで送信することと、前記無線通信装置がペアリング設定されていない状態のときに送信される前記信号を受信した場合、前記照明装置は、受信した信号に基づいて前記所定の状態で点灯することと、前記無線通信装置がペアリング設定されていない状態のときに送信される前記信号を受信できない場合、前記照明装置は、点灯しないこととを含む
【0011】
また、上記目的を達成するため、本開示の一態様に係るプログラムは、通信方法をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0012】
本開示に係る照明システム等によれば、ペアリング設定前に照明装置と通信装置とが通信することができるかどうかを簡易に確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1は、実施の形態に係る照明システムを例示する模式図である。
図2図2は、実施の形態に係る照明システムを例示するブロック図である。
図3図3は、実施の形態に係る照明システムにおいて、通信端末を用いて通信確認要求を行う際に操作表示部に表示される操作画面を例示する模式図である。
図4図4は、実施の形態に係るペアリング設定前のアクセスポイントと照明装置とが通信確立されている場合の動作を例示するシーケンス図である。
図5図5は、実施の形態に係る照明システムの動作を例示するシーケンス図である。
図6図6は、実施の形態に係るペアリング設定中のアクセスポイントと照明装置との電波強度に基づく処理を例示するフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下では、本開示の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、いずれも本開示の一具体例を示すものである。したがって、以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置および接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本開示を限定する趣旨ではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本開示の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
【0015】
また、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。したがって、例えば、各図において縮尺などは必ずしも一致しない。また、各図において、実質的に同一の構成については同一の符号を付しており、重複する説明は省略、または簡略化する。
【0016】
まず、本実施の形態に係る通信装置、無線通信装置、照明装置、照明システム、通信方法、および、プログラムについて説明する。
【0017】
(実施の形態)
[構成]
図1は、実施の形態に係る照明システム1を例示する模式図である。図2は、実施の形態に係る照明システム1を例示するブロック図である。
【0018】
図1および図2に示すように、照明システム1は、1以上の照明装置10とアクセスポイント30とのペアリング設定を行ったり、操作部40を操作することで1以上の照明装置10の点灯、消灯等の制御を行ったりする。ここで、1以上の照明装置10とアクセスポイント30とのペアリング設定とは、1以上の照明装置10とアクセスポイント30とが互いのアドレス情報(例えばMAC(Media Access Control)アドレス)を交換することをいう。1以上の照明装置10とアクセスポイント30とのペアリング設定が完了すると、1以上の照明装置10とアクセスポイント30とが相互に無線通信が可能となる。なお、1以上の照明装置10と通信端末20とが相互に無線通信可能であってもよい。
【0019】
照明システム1は、通信端末20と、アクセスポイント30と、1以上の照明装置10と、無線通信装置110とを備える。なお、照明システム1は、アクセスポイント30、無線通信装置110を搭載した1以上の照明装置10を備えるだけでもよい。つまり、通信端末20は、照明システム1の必須の構成要件ではない。
【0020】
通信端末20は、1以上の照明装置10およびアクセスポイント30が造営材に設置されている環境において、1以上の照明装置10とのペアリング設定前に、1以上の照明装置10とアクセスポイント30とが通信確立されているかどうかの確認作業をする際に用いる。ユーザは通信端末20を操作して、所定の状態で点灯させるための信号を含む通信確認要求をアクセスポイント30に送信する。通信確認要求がアクセスポイント30および無線通信装置110を介して1以上の照明装置10に到達すれば、1以上の照明装置10が所定の状態で点灯し、無線通信装置110に到達しなければ、アクセスポイント30と通信装置110とが通信確立されていないため、照明装置10は点灯できない。なお、本実施の形態では、第1設定コマンド、第2設定コマンド、識別情報の信号、点灯信号、制御コマンド等を総称して、単に信号と呼ぶことがある。
【0021】
ここで、通信確認要求には、所定の状態の点灯の一例である点滅の周期を示す制御信号、光の調光および調色を示す制御信号、所定の状態の点灯を開始してから点灯させる時間を示す制御信号(所定の状態で点灯させる時間を示す情報の一例。)等を含む。
【0022】
また、通信端末20は、1以上の照明装置10とアクセスポイント30とをペアリング設定を行うための設定器として用いられる。通信端末20は、例えば、タブレット端末、スマートフォン等であるが、ペアリング設定を行うための専用端末であってもよい。通信端末20は、例えば、液晶モニター等の操作表示部121と兼用されるタッチパネルである操作表示部121を有する。ユーザは、操作表示部121を介して所定の操作を行うことで、ペアリング設定する対象となる1以上の照明装置10を選択し、選択された1以上の照明装置10とアクセスポイント30とをペアリング設定する。
【0023】
なお、本実施の形態では、1以上の照明装置10とアクセスポイント30とが直接的に通信し、アクセスポイント30と通信端末20とが直接的に通信しているが、1以上の照明装置10は中継器(例えば、他のアクセスポイント、他の端末装置、他の照明装置等)を介してアクセスポイント30と通信してもよく、アクセスポイント30は中継器を介し通信端末20と通信してもよい。このため、1以上の照明装置10とアクセスポイント30とが中継器を介して間接的に通信してもよく、アクセスポイント30と通信端末20とが中継器を介して間接的に通信してもよい。
【0024】
アクセスポイント30は、1以上の照明装置10と通信端末20とを無線通信可能に接続するルータ、ハブ等の中継器である。アクセスポイント30は、通信端末20から通信確認要求を受信すると、通信確認要求を1以上の照明装置10に送信する。アクセスポイント30は、通信装置の一例である。
【0025】
また、アクセスポイント30は、第1処理部131と、第1通信部132と、調光センサ133とを有する。
【0026】
1以上の照明装置10とアクセスポイント30とのペアリング設定モード中において、1以上の照明装置10から機器情報の信号をアクセスポイント30が受信した場合、第1処理部131は、1以上の照明装置10とアクセスポイント30との電波強度が所定値未満であるかどうかをそれぞれ判定する。つまり、電波強度が所定値未満の照明装置10が存在するかどうかを判定する。ここで、機器情報には、照明装置10を特定する識別情報と、1以上の照明装置10がアクセスポイント30と異なる他のアクセスポイントとペアリングしているかどうかの有無を示す情報等が含まれる。
【0027】
電波強度が所定値未満の照明装置10が存在する場合、第1処理部131は、電波強度が所定値未満の照明装置10を除外し、除外された照明装置10以外である、電波強度が所定値以上の照明装置10のリストを作成する。第1処理部131は、電波強度が所定値以上の照明装置10のリストを示す情報を、第1通信部132を介して通信端末20に送信する。
【0028】
第1通信部132は、アンテナ等の無線モジュールにより構成される。第1通信部132は、赤外線等の光無線通信、NFC(Near Field Communication)等によって1以上の照明装置10及び通信端末20と無線通信する。
【0029】
第1通信部132は、ペアリング設定モード中に、1以上の照明装置10から機器情報の信号を受信すると、受信した1以上の照明装置10のリストを生成し、照明装置10のリストを示す情報を通信端末20に送信する。さらに、第1通信部132は、通信確認要求、第1設定コマンドおよび第2設定コマンドを通信端末20から受信したり、通信確認要求、第1設定コマンドおよび第2設定コマンドを1以上の照明装置10に送信したりする。第1通信部132は無線通信部の一例である。
【0030】
調光センサ13は周囲の照度を検知する照度センサである。調光センサ13は、ペアリング設定後に、1以上の照明装置10の照明制御部102が発光モジュール101の調光を制御するための情報(例えば照度を示す照度情報)を、AP通信部132を介して1以上の照明装置10に送信する。1以上の照明装置10は、この情報に基づいて所定の点灯を行う。
【0031】
以下、特に言及する場合を除き、1以上の照明装置10のうちの1つの照明装置10について説明する。照明装置10は、壁、天井等の造営材に設置され、周囲を照明する。照明装置10は、操作部40の操作によって点灯、消灯等の制御が行われる。照明装置10は、メインコントローラ、壁スイッチ等の操作部40と有線(例えば2線式有線。)で接続されており、壁スイッチへの操作に基づく制御コマンドを取得するメインコントローラによって、当該2線式有線を介して点灯および消灯の切り替え制御が行われる。
【0032】
また、照明装置10は、無線通信装置110を介して、他の照明装置10の無線通信装置110およびアクセスポイント30と無線通信可能に接続される。なお、照明装置10は、無線通信装置110を介して、通信端末20と無線通信可能に接続されてもよい。この場合、照明装置10は、通信端末20によって点灯および消灯の切り替え制御が行われてもよい。
【0033】
照明装置10、無線通信装置110、通信端末20およびアクセスポイント30の構成について詳細に説明する。図2は、実施の形態に係る照明システム1を例示するブロック図である。
【0034】
照明装置10は、照明制御部102と、発光モジュール101と、電源部103とを有する。
【0035】
照明制御部102は、無線通信装置110、発光モジュール101および電源部103と電気的に接続される。照明制御部102は、例えば発光モジュール101を調光制御する調光回路、および、発光モジュール101を調色制御する調色回路を制御することで、発光モジュール101に出射させる光を調光制御および調色制御することができる。
【0036】
照明制御部102は、例えば、CPU(Central Processing Unit)を備えたマイクロコンピュータを用いて構成することができる。照明制御部102は、例えばメモリ部に記憶させたプログラムを実行させることで、所定の照明制御動作を行うことができる。メモリ部は、例えば、フラッシュメモリやEEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)などの不揮発性半導体メモリを用いて構成することができる。
【0037】
照明制御部102は、1以上の照明装置10とアクセスポイント30とのペアリング設定前の照明装置10とアクセスポイント30とが通信確立されているかどうかの確認作業時に、無線通信装置110を介して確認作業のための通信確認要求を取得する。照明制御部102は、取得した通信確認要求に基づいた点灯信号を、発光モジュール101に出力して点灯させる。点灯信号においても、通信確認要求に含まれる上述の各々の制御信号を含む。
【0038】
発光モジュール101は、例えば、白色光、赤色光、緑色光または青色光を発する複数の発光ダイオードを含むモジュールである。発光モジュール101は、ペアリング設定前に照明制御部102から取得する点灯信号に基づいて所定の状態で点灯する。所定の状態とは、発光モジュール101の発する光が点滅することを含む。点滅の周期は、例えば数十Hz以下であり、ユーザが点灯を認識できる周期である。
【0039】
なお、点灯信号に基づく発光モジュール101の所定の状態は、操作部40からの操作または通信端末20の操作によって、任意に設定される。例えば、照明装置10では、点滅の周期を設定したり、光の調光および調色を設定したり、点滅を開始してから所定時間が経過すれば全点灯または消灯するように設定したりすることができる。
【0040】
また、発光モジュール101は、ペアリング設定後の照明装置10によって周囲を照明するための通常の状態での使用時に、照明制御部102からの点灯信号を受信することで、調光制御および調色制御される。発光モジュール101は、操作部40からの操作または通信端末20からの操作によって、操作に応じた点灯信号に基づいて点灯する。
【0041】
電源部103は、商用電源から供給される交流電流を、整流、平滑および降圧等して所定レベルの直流電流に変換し、照明制御部102の制御によって、発光モジュール101の点灯信号に応じた当該直流電流を発光モジュール101に供給する。
【0042】
本実施の形態では、照明装置10には無線通信装置110が搭載されているがこれに限定されず、無線通信装置110と照明装置10とが別々の装置であり、無線通信装置110が照明装置10の外部に設けられて照明装置10と通信可能に接続されていてもよい。
【0043】
無線通信装置110は、照明装置10に搭載される通信モジュールであり、照明装置10と異なる他の照明装置10に搭載される無線通信装置110、アクセスポイント30等と無線通信することが可能である。無線通信装置110は、照明装置10とアクセスポイント30とのペアリング設定前にアクセスポイント30から通信確認要求を受信すると、通信確認要求を1以上の照明装置10に送信する。
【0044】
また、無線通信装置110は、照明装置10とアクセスポイント30とのペアリング設定において以下の処理を行う。無線通信装置110は、第2処理部111と、第2通信部112と、記憶部113とを有する。
【0045】
第2処理部111は、第1条件が成立したときに、所定の周波数内における複数の周波数チャンネルの中で周波数チャンネルを所定時間毎に切り替え(以下、切替え動作と言うことがある。)、切り替えられた周波数チャンネルで第1設定コマンドを受信するように、第2通信部112を受信状態にする。
【0046】
ここで、第1条件は、停止した無線通信装置110が起動すること、つまり、無線通信装置110の電源がOFFとなっている停止状態から無線通信装置110の電源がONになる起動状態を含む。また、第1条件は、無線通信装置110とアクセスポイント30との通信が途絶えてから規定時間の経過、および、後述する第2条件の成立後に停止状態となった無線通信装置110が起動状態になることの少なくとも一方を含む。
【0047】
つまり、無線通信装置110が停止状態から起動状態になると、第2処理部111は、複数の周波数チャンネルの中で周波数チャンネルを所定時間毎に、自動的に切り替える(つまり、周波数チャンネルを周期的に切り替えることである。以下、切替周期ということがある。)。無線通信装置110は、切り替えられた周波数チャンネルで第1設定コマンドを受信する受信状態になる。なお、第1条件は、無線通信装置110が停止状態から起動状態になる場合だけでなく、通信端末20の操作によって、周波数チャンネルを所定時間毎に切り替える動作を開始してもよい。
【0048】
ここで、第1設定コマンドは、照明装置10とアクセスポイント30とをペアリング設定モードに移行するための情報と、照明装置10を特定する識別情報とを含む。第1設定コマンドは、照明装置10によって周囲を照明させるための点灯信号に基づく情報を含まない。また、識別情報は、照明装置10を特定するための照明装置10が保有するユニークワードであり、照明装置10が有する図示しない記憶装置に格納される。
【0049】
ユーザが通信端末20を操作することによって無線通信装置110が第1設定コマンドを受信すると、切替え動作している第2処理部111は、受信した第1設定コマンドがペアリング設定モードに移行するための設定コマンドであるかどうかを判定する。受信した第1設定コマンドがペアリング設定するための設定コマンドであれば、第2処理部111は、第1設定コマンドに含まれる識別情報が、照明装置10の保有する識別情報と一致するかどうかを判定する。なお、本実施の形態では、第1設定コマンドは、照明装置10とアクセスポイント30とを直接的にペアリング設定するコマンドではないが、これらを直接的にペアリング設定するためのコマンドであってもよい。受信した第1設定コマンドがペアリング設定モードに移行するための設定コマンドでなければ、第2処理部111は、受信した他の装置からの設定コマンドを破棄し、切替え動作を続ける。ペアリング設定モードとは、照明装置10とアクセスポイント30とを直接的にペアリング設定する前の準備状態である。
【0050】
第1設定コマンドがペアリング設定モードに移行するためのコマンドであり、かつ、この識別情報が照明装置10の保有する識別情報と一致する場合、第2条件が成立する。第2条件は、第1条件と異なる。第2条件が成立した場合、第2処理部111は、第1設定コマンドを受信した受信時の所定の周波数チャンネルに一時的に固定(例えば、仮固定ともいう。)する受信状態にする。このように第2条件が成立した場合、照明装置10は、所定の周波数内における複数の周波数チャンネルの中で周波数チャンネルを所定時間毎に切り替える状態(以下、周波数チャンネルの切替状態ということがある。)から、仮固定された所定の周波数チャンネルで信号を受信する受信状態になる。より具体的には、第2通信部112は、第2条件が成立したとき、複数の周波数チャンネルの中で切り替えられる周波数チャンネルを所定の周波数チャンネルに仮固定し、仮固定された所定の周波数チャンネルで信号を受信する受信状態(例えば、仮固定の受信状態ともいう。)となる。
【0051】
ここで、第2条件は、複数の周波数チャンネルのうちの周波数チャンネルの第2設定コマンドを受信し、受信した第2設定コマンドの周波数チャンネルを所定の周波数チャンネルとして仮固定することを含む。また、第2条件は、第1設定コマンドに所定の識別情報を有することを含む。
【0052】
第1設定コマンドに含まれる識別情報が、照明装置10の保有する識別情報と一致していない場合、受信した第1設定コマンドはペアリング設定モードへの移行以外の他の装置からのコマンドである。この場合、第2処理部111は、ペアリング設定モードへの移行を行わずに、受信した他の装置のコマンドを破棄し、切替え動作を続ける。
【0053】
また、第2処理部111は、仮固定の受信状態になると、機器情報の信号をアクセスポイント30に送信する。機器情報は、例えば、照明装置10が保有する識別情報を含む。
【0054】
1以上の照明装置10とアクセスポイント30とをペアリング設定する場合に受信状態となった際には、アクセスポイント30が所定時間毎に1以上の照明装置10に対して信号を送信し、アクセスポイント30と1以上の照明装置10とが通信している状態が連続的または断続的に持続される。照明装置10とアクセスポイント30とがペアリング設定されない場合、アクセスポイント30とペアリング設定されなかった照明装置10との通信が途絶える。ペアリング設定されなかった照明装置10とアクセスポイント30との通信が途絶えてから規定時間が経過する前に、第2処理部111は、第2設定コマンドを受信したかどうかを判定する。規定時間が経過する前に、第2設定コマンドを受信した場合、照明装置10とアクセスポイント30とがペアリング設定されたことを意味するため、第2処理部111は、受信状態に設定した所定の周波数チャンネルを示す情報を記憶部113に記憶させる。所定の周波数チャンネルを示す情報が記憶部113に記憶され、照明装置10とアクセスポイント30とが記憶された所定の周波数チャンネルに固定(例えば、本固定ともいう。)される。
【0055】
ここで、第2設定コマンドは、照明装置10とアクセスポイント30とを直接的にペアリング設定するためのコマンドであり、1以上の照明装置10から受信した照明装置10のリストを示す情報(後述する)と、1以上の照明装置10のそれぞれに対応したペアリング設定の有無を示す情報とを含む。
【0056】
第2通信部112は、アンテナ等の無線モジュールにより構成される。第2通信部112は、第1設定コマンドおよび第2設定コマンドをアクセスポイント30から受信したり、機器情報の信号をアクセスポイント30に送信したりする。第2通信部112は、赤外線等の光無線通信、NFC(Near Field Communication)等によってアクセスポイント30、他の照明装置10等と無線通信する。なお、第2通信部112は、通信端末20と直接無線通信してもよい。
【0057】
第2通信部112は、アクセスポイント30と無線通信する方式として、920MHz帯または2.4GHz帯等の周波数を利用した特定小電力無線、Zigbee(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、Wi-Fi(登録商標)等の方式が用いられる。なお、無線通信可能な範囲内の1以上の照明装置10の間でメッシュネットワークを形成し、このメッシュネットワークを経由して通信端末20と無線通信してもよい。
【0058】
照明装置10の記憶部113は、不揮発性半導体メモリ等であり、受信状態に設定した所定の周波数チャンネルを示す情報を記憶する。
【0059】
[動作]
次に、アクセスポイント30、無線通信装置110、照明装置10、照明システム1、通信方法、および、プログラムの動作について説明する。
【0060】
図3は、実施の形態に係る照明システム1において、通信端末を用いて通信確認要求を行う際に操作表示部121に表示される操作画面を例示する模式図である。図4は、実施の形態に係る照明システム1の動作を例示するフロー図である。
【0061】
ここでは、1以上の照明装置10とアクセスポイント30とが造営材に設置されている環境において、1以上の照明装置10とアクセスポイント30とがペアリング設定されていない状態を想定する。
【0062】
図4に示すように、まず、ユーザは、1以上の照明装置10とアクセスポイント30とが通信確立されているかどうかの確認作業をするために、図3に示される通信端末20の操作表示部121を操作し(S1)、通信確認要求をアクセスポイント30に送信する(S1a)。図3で示す操作表示部121には、照明装置10を調光率5%で点灯させる情報が通信確認要求に含まれる。この調光率は、ユーザの操作によって任意に設定することができる。また、操作表示部121では、1以上の照明装置10とアクセスポイント30と通信確立しているかどうかを確認するために、1以上の照明装置10を選択することができる。
【0063】
次に、アクセスポイント30は、通信端末20から通信確認要求を受信すると、通信確認要求を1以上の照明装置10に送信する(S1b)。
【0064】
次に、1以上の照明装置10に無線通信可能に接続される無線通信装置110が通信確認要求を受信すると、1以上の照明装置10の照明制御部102は、無線通信装置110から通信確認要求を取得する。照明制御部102は、取得した通信確認要求に基づいた点灯信号を、発光モジュール101に出力して、所定の状態で点灯させる(S3)。
【0065】
こうして、ユーザは、1以上の照明装置10において、所定の状態で点灯した照明装置10がアクセスポイント30と通信確立されていることを認識することができる。
【0066】
図5は、実施の形態に係る照明システム1の動作を例示するシーケンス図である。
【0067】
図5に示すように、まず、ユーザが無線通信装置110を搭載した照明装置10の電源をONにすることにより、照明装置10は、停止状態から起動状態になる。このとき、照明装置10では第1条件が成立する(S11)。
【0068】
次に、照明装置10は、第1条件が成立すると、周波数チャンネルの切替状態となり、所定の周波数チャンネルで第1設定コマンドを受信する受信状態になる。つまり、照明装置10では、所定時間毎に、複数の周波数チャンネルの中で周波数チャンネルが切り替えられ、切り替えられた周波数チャンネルで第1設定コマンドを受信する受信状態になる(S12)。
【0069】
例えば、照明装置10の受信できる所定の周波数が920MHz帯である場合、920MHz帯の中で、1chを923.8MHz、2chを924MHz・・・10chを925.6MHz等のように複数の周波数チャンネルが割り当てられる。照明装置10に搭載される無線通信装置110の第2処理部111が奇数番号の周波数チャンネルの中で周波数チャンネルを切り替える場合、第2処理部111は、1chで第1設定コマンドを所定時間受信可能な状態となった後に、1chから3chに切り替えて、3chで第1設定コマンドを所定時間受信可能な状態になる。そして、第2処理部111は、3chから5chに切り替え、5chから7chに切り替え、7chから9chに切り替え、9chから1chに切り替えるといったことを、所定時間毎に周期的に繰り返す。
【0070】
次に、ステップS12のように照明装置10が周波数チャンネルの切替状態になり、所定の周期で第1設定コマンドの受信状態になると、ユーザが通信端末20を操作し、照明装置10とアクセスポイント30とをペアリング設定モードに移行させる。ユーザが通信端末20によりペアリング設定モードへの移行の操作を行うことで、通信端末20は、第1設定コマンドをアクセスポイント30に送信する(S31a)。
【0071】
アクセスポイント30は、通信端末20から第1設定コマンドを受信すると、第1設定コマンドを1以上の照明装置10にブロードキャストする(S31b)。なお、ブロードキャストではなく、マルチキャストでもよく、ユニキャストでもよい。
【0072】
次に、各々の照明装置10が第1設定コマンドを受信すると、切替え動作している第2処理部111は、受信した第1設定コマンドがペアリング設定モードに移行させるための設定コマンドであるかどうかを判定する(S13)。受信した第1設定コマンドがペアリング設定モードに移行するための設定コマンドでない場合(S13でNO)、ステップS12に戻り、第2処理部111は、同様の処理を行う。
【0073】
受信した第1設定コマンドがペアリング設定モードに移行するための設定コマンドである場合(S13でYES)、第2処理部111は、第1設定コマンドに含まれる識別情報が、照明装置10の保有する識別情報と一致するかどうかを判定する(S14)。
【0074】
第1設定コマンドに含まれる識別情報が、照明装置10の保有する識別情報と一致していない場合(S14でNO)、ステップS12に戻り、第2処理部111は、同様の処理を行う。
【0075】
一方、第1設定コマンドに含まれる識別情報が、照明装置10の保有する識別情報と一致する場合(S14でYES)、第2処理部111は、第1設定コマンドを受信した受信時の所定の周波数チャンネルに仮固定し、第2通信部112を仮固定の受信状態にする(S15)。このように、ステップS13でYESかつステップS14でYESの場合、第2条件が成立する。
【0076】
なお、第2条件の成立は、少なくともステップS13でYESを満たす必要があり、ステップS14は省略されてもよい。このように照明装置10は、周波数チャンネルの切替状態から、仮固定の受信状態になる。
【0077】
次に、照明装置10に搭載された無線通信装置110の第2通信部112は、自機(照明装置10)の識別情報をアクセスポイント30に送信する(S15a)。
【0078】
次に、アクセスポイント30は、照明装置10から機器情報の信号を受信すると、照明装置10のリストを作成する。アクセスポイント30は、この1以上の機器情報に基づいて、無線通信装置110との電波強度が所定値未満の照明装置10を除外し、除外された照明装置10以外である電波強度が所定値以上の照明装置10のリストを作成する(S21)。そして、アクセスポイント30は、電波強度が所定値以上の照明装置10のリストを示す情報を通信端末20に送信する(S21a)。なお、ステップS21については次の図において詳細に説明する。
【0079】
通信端末20は、照明装置10のリストを示す情報を受信すると、リストを通信端末20の操作表示部121に表示させる。リストには、照明装置10を特定する識別情報、照明装置10が他のアクセスポイントとペアリングされているかどうかの有無等の照明装置10に関する情報が表示される。ユーザは、操作表示部121に表示されたリストに基づいて、アクセスポイント30とペアリングできる照明装置10を選択する(S32)。
【0080】
次に、無線通信装置110は、ユーザによって選択された1以上の照明装置10を示す情報を含めた第2設定コマンドをアクセスポイント30に送信する(S32a)。
【0081】
次に、アクセスポイント30は、無線通信装置110から第2設定コマンドを受信すると、ユーザによって選択された1以上の照明装置10に第2設定コマンドを送信する(S32b)。
【0082】
次に、照明装置10が第2設定コマンドを受信すると、照明装置10の無線通信装置110は、仮固定された所定の周波数チャンネルを示す情報を記憶部113に記憶させる(S16)。こうして、照明装置10とアクセスポイント30との通信が所定の周波数チャンネルに本固定され、本固定の受信状態になる。こうして、照明装置10とアクセスポイント30とがペアリング設定され、照明システム1はこのフローの処理を終了する。
【0083】
これにより、例えば照明装置10が停止状態となっても、照明装置10は、記憶部113に記憶された所定の周波数チャンネルを示す情報を読み出すことで、ペアリングされた無線通信装置110と無線通信を行うことができる。
【0084】
次に、図5のステップS15aから、ステップS21、ステップS21aの処理について、図6を用いて詳細に説明する。
【0085】
図6は、実施の形態に係るペアリング設定モード中のアクセスポイント30と照明装置10との電波強度に基づく処理を例示するフロー図である。
【0086】
図6に示すように、ステップS15aにおいて1以上の照明装置10から機器情報の信号をアクセスポイント30が受信した場合、第1処理部131は、1以上の照明装置10とアクセスポイント30との電波強度が所定値未満であるかどうか、つまり、電波強度が所定値未満の照明装置10が存在するかどうかを判定する(S121)。
【0087】
電波強度が所定値未満の照明装置10が存在する場合(S121でYES)、第1処理部131は、電波強度が所定値未満の照明装置10を除外し、除外された照明装置10以外である、電波強度が所定値以上の照明装置10のリストを作成する(S21)。第1処理部131は、電波強度が所定値以上の照明装置10のリストを示す情報を通信端末20に送信する(S122)。そして、アクセスポイント30は、ステップS21aに処理を進める。
【0088】
電波強度が所定値未満の照明装置10が存在しない場合(S121でNO)、受信した全ての機器情報に基づいて照明装置10のリストを作成し(S123)、ステップS122に進む。
【0089】
[作用効果]
次に、本実施の形態におけるアクセスポイント30、無線通信装置110、照明装置10、照明システム1、通信方法、および、プログラムの作用効果について説明する。
【0090】
上述したように、本実施の形態に係るアクセスポイント30は、照明装置10がアクセスポイント30と通信するための無線通信装置110と通信する第1通信部132を備える。そして、第1通信部132は、無線通信装置110とペアリング設定されていない状態において、照明装置10を所定の状態で点灯させるための通信確認要求(信号の一例)をブロードキャストで送信する。
【0091】
これによれば、照明装置10を所定の状態で点灯させる通信確認要求を第1通信部132が受信するため、アクセスポイント30は、第1通信部132を介してこの通信確認要求を照明装置10に送信することで、所定の状態で照明装置10を点灯させることができる。
【0092】
したがって、このため、ユーザは、ペアリング設定前に、照明装置10とアクセスポイント30とが通信することができるかどうかを簡易に確認することができる。
【0093】
また、本実施の形態に係る照明システム1は、アクセスポイント30と、照明装置10とを備える。
【0094】
また、本実施の形態に係る通信方法は、照明装置10がアクセスポイント30と通信するための無線通信装置110と通信する第1通信部132が、無線通信装置110とペアリング設定されていない状態において、照明装置10を所定の状態で点灯させるための通信確認要求をブロードキャストで送信することを含む。
【0095】
また、本実施の形態に係るプログラムは、通信方法をコンピュータに実行させる。
【0096】
これらにおいても上述と同様の作用効果を奏する。
【0097】
また、本実施の形態に係るアクセスポイント30において、所定の状態は、照明装置10の光が点滅することを含む。
【0098】
これによれば、ユーザは、点滅によって照明装置10とアクセスポイント30とがペアリング設定がされていないと認識することができるため、照明装置10のペアリング設定漏れを抑制することができる。また、照明装置10とアクセスポイント30との通信が確立されていることを簡易に確認することができる。
【0099】
また、本実施の形態に係るアクセスポイント30において、通信確認要求は、照明装置10を所定の状態で点灯させる時間を示す情報を含む。
【0100】
これによれば、時間を設定すればユーザの好みに合わせた状態で照明装置1を点灯させることができる。また、照明装置10が複数ある場合、複数の照明装置10を揃えて所定の状態で点灯させる等の制御をすることができるため、複数の照明装置10とアクセスポイント30とが通信できるかどうかが判り易くなる。
【0101】
また、本実施の形態に係るアクセスポイント30において、第1通信部132は、通信確認要求により所定の状態で点灯された照明装置10のうち1以上の照明装置10に対して、第1設定コマンドおよび第2設定コマンド(ペアリング設定するための信号の一例)を送信する。
【0102】
これによれば、アクセスポイント30と通信確立された1以上の照明装置10のうち、ユーザが照明装置10を選択することで、ユーザにとって所望の1以上の照明装置10とアクセスポイント30とをペアリング設定することができる。
【0103】
また、本実施の形態に係る無線通信装置110は、アクセスポイント30と通信する。無線通信装置110は、送信された点灯信号または通信確認要求(信号の一例)を受信し、受信した点灯信号または通信確認要求に基づいて照明装置10を所定の状態で点灯させるための点灯信号または通信確認要求を、当該照明装置10に送信する。
【0104】
これによれば、無線通信装置110は、ペアリング設定前に所定の状態で点灯するための通信確認要求をアクセスポイント30から受信することができ、かつ、ペアリング設定後に所定の状態で点灯するための点灯信号をアクセスポイント30から受信することができる。これにより照明装置10は、所定の状態で点灯することができる。
【0105】
また、本実施の形態に係る無線通信装置110は、受信した機器情報の信号(信号の一例)のうちの所定の電波強度以上で受信した機器情報の信号に基づいて、照明装置10を所定の状態で点灯させるための点灯信号を送信する。
【0106】
また、本実施の形態に係る照明装置10は、無線通信装置110が受信した通信確認要求に基づいて所定の状態で点灯する。
【0107】
これらによれば、照明装置10は、所定の状態で点灯することができる。
【0108】
また、本実施の形態に係る照明装置10は、無線通信装置110が所定の電波強度以上で受信した機器情報の信号に基づいて所定の状態で点灯する。
【0109】
例えば、照明装置10とアクセスポイント30とが通信することができたとしても、照明装置10とアクセスポイント30とを設置している施設環境の変化によって、照明装置10とアクセスポイント30とが通信することができなくなることがある。
【0110】
しかし、この照明装置10によれば、照明装置10とアクセスポイント30とが通信可能な受信強度の閾値が所定の電波強度以上であれば、照明装置10が設置されている施設環境が変化しても、照明装置10とアクセスポイント30とが通信することができなくなるといった不具合を抑制することができる。
【0111】
(その他変形例)
以上、本開示について、実施の形態に基づいて説明したが、本開示は、上記通信装置、無線通信装置、照明装置、照明システム、通信方法、および、プログラムに限定されるものではない。
【0112】
例えば、上記各実施の形態に係る通信装置、無線通信装置、照明装置、照明システム、通信方法、および、プログラムにおいて、周波数チャンネルの切替状態となってから一定時間が経過した場合、処理部は、第1通信部の受信強度の閾値を所定値だけ低下させてもよい。つまり、第1通信部は、第2条件が成立する前に、一定時間毎または複数の周波数チャンネルの中で受信する第1設定コマンドの周波数チャンネルを切り替える切替周期毎に、第1設定コマンドの受信強度の閾値を所定値だけ低下させてもよい。
【0113】
また、上記各実施の形態に係る通信装置110、通信システム、通信設備装置(例えば、照明装置10)、設備システム1、通信方法、および、プログラムにおいて、図5に示すように、ステップS31aおよびステップS31bにおいて、それぞれ第1設定コマンドが送信されているがこれには限定されない。例えば、ステップS31aでは、照明装置10とアクセスポイント30とがペアリング設定するための設定コマンド(識別情報を含んでいないコマンド)を、通信端末20がアクセスポイント30に送信すると、これを受信したアクセスポイント30は、設定コマンドに識別情報を付加した同期設定コマンドを生成し、生成した同期設定コマンドを一定周期のタイミングで照明装置10に送信してもよい。つまり、ステップS31aおよびステップS31bにおいて、同一の設定コマンドが送信されるとは限らない。
【0114】
また、集積回路化はLSIに限るものではなく、専用回路または汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後にプログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)、またはLSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。
【0115】
なお、上記各実施の形態において、各構成要素は、専用のハードウェアで構成されるか、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPUまたはプロセッサなどのプログラム実行部が、ハードディスクまたは半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
【0116】
また、上記で用いた数字は、全て本開示を具体的に説明するために例示するものであり、本開示の実施の形態は例示された数字に制限されない。
【0117】
また、ブロック図における機能ブロックの分割は一例であり、複数の機能ブロックを一つの機能ブロックとして実現したり、一つの機能ブロックを複数に分割したり、一部の機能を他の機能ブロックに移してもよい。また、類似する機能を有する複数の機能ブロックの機能を単一のハードウェアまたはソフトウェアが並列または時分割に処理してもよい。
【0118】
また、フロー図における各ステップが実行される順序は、本開示を具体的に説明するために例示するためであり、上記以外の順序であってもよい。また、上記ステップの一部が、他のステップと同時(並列)に実行されてもよい。
【0119】
その他、実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で実施の形態における構成要素および機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本開示に含まれる。
【符号の説明】
【0120】
1 照明システム
10 照明装置
20 通信端末
30 アクセスポイント(通信装置)
110 無線通信装置
132 第1通信部(無線通信部)
図1
図2
図3
図4
図5
図6