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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-05
(45)【発行日】2023-04-13
(54)【発明の名称】抗CD137抗体
(51)【国際特許分類】
   C07K 16/28 20060101AFI20230406BHJP
   C12N 5/10 20060101ALI20230406BHJP
   C12P 21/08 20060101ALI20230406BHJP
   A61K 39/395 20060101ALI20230406BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20230406BHJP
   C12N 15/13 20060101ALN20230406BHJP
【FI】
C07K16/28
C12N5/10
C12P21/08
A61K39/395 D
A61K39/395 N
A61P35/00
C12N15/13 ZNA
【請求項の数】 26
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020128427
(22)【出願日】2020-07-29
(62)【分割の表示】P 2020505392の分割
【原出願日】2018-07-25
(65)【公開番号】P2020182492
(43)【公開日】2020-11-12
【審査請求日】2021-07-21
(31)【優先権主張番号】62/539,687
(32)【優先日】2017-08-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】594197872
【氏名又は名称】イーライ リリー アンド カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100126778
【弁理士】
【氏名又は名称】品川 永敏
(74)【代理人】
【識別番号】100162684
【弁理士】
【氏名又は名称】呉 英燦
(74)【代理人】
【識別番号】100162695
【弁理士】
【氏名又は名称】釜平 双美
(74)【代理人】
【識別番号】100156155
【弁理士】
【氏名又は名称】水原 正弘
(72)【発明者】
【氏名】クリストファー・カール・フライ
(72)【発明者】
【氏名】マイケル・デウェイン・カロス
(72)【発明者】
【氏名】ヘレン・コタニデス
(72)【発明者】
【氏名】ステファニー・リン・サンデファー
【審査官】鈴木 崇之
(56)【参考文献】
【文献】特表2013-544756(JP,A)
【文献】特表2007-532095(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0244528(US,A1)
【文献】特許第6743320(JP,B2)
【文献】Cancer Immunol. Immunother.,2012年,Vol. 61,1721-1733
【文献】J. Transl. Med.,2013年,Vol. 11: 215,pp. 1-11
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C12N 15/13
C07K 16/00-16/46
C12P 21/08
CAplus/REGISTRY/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
GenBank/EMBL/DDBJ/GeneSeq
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
配列番号2のアミノ酸配列を有するHCDR1、配列番号3のアミノ酸配列を有するHCDR2、配列番号4のアミノ酸配列を有するHCDR3、配列番号5のアミノ酸配列を有するLCDR1、配列番号6のアミノ酸配列を有するLCDR2、および配列番号7のアミノ酸配列を有するLCDR3を含む抗ヒトCD137抗体。
【請求項2】
配列番号8のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域および配列番号9のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域を含む、請求項1に記載の抗体。
【請求項3】
配列番号8のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域および配列番号12のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域を含む、請求項1に記載の抗体。
【請求項4】
配列番号2のアミノ酸配列を有するHCDR1、配列番号3のアミノ酸配列を有するHCDR2、配列番号4のアミノ酸配列を有するHCDR3、配列番号5のアミノ酸配列を有するLCDR1、配列番号6のアミノ酸配列を有するLCDR2、および配列番号7のアミノ酸配列を有するLCDR3を含む抗体を発現可能な哺乳動物細胞。
【請求項5】
抗体を産生するための方法であって、前記抗体を発現可能な哺乳動物細胞を培養し、次いで前記抗体を回収することを含み、前記抗体が、配列番号2のアミノ酸配列を有するHCDR1、配列番号3のアミノ酸配列を有するHCDR2、配列番号4のアミノ酸配列を有するHCDR3、配列番号5のアミノ酸配列を有するLCDR1、配列番号6のアミノ酸配列を有するLCDR2、および配列番号7のアミノ酸配列を有するLCDR3を含む、方法。
【請求項6】
配列番号14の配列、および配列番号15、配列番号16または配列番号17のうちの1つを有するポリヌクレオチドを含むDNA分子を含む、哺乳動物細胞。
【請求項7】
請求項1~のいずれか1項に記載の抗体、および許容される担体、希釈剤、または賦形剤を含む、医薬組成物。
【請求項8】
請求項1~のいずれか1項に記載の抗体を含む、がん治療剤であって、前記治療剤の有効量を、がんの治療を必要としている患者に投与することを特徴とする、前記治療剤。
【請求項9】
前記がんが、膀胱癌、乳癌、胆道癌、結腸癌、子宮内膜癌、食道癌、胃癌、頭頸部癌、非小細胞肺癌、前立腺癌、直腸癌、または甲状腺癌である、請求項に記載の治療剤。
【請求項10】
前記がんが、胆管細胞癌、頭頸部扁平上皮癌、肺腺癌、肺扁平上皮癌、または腎明細胞癌である、請求項に記載の治療剤。
【請求項11】
前記がんが、膀胱癌、頭頸部扁平上皮癌、または腎細胞癌である、請求項に記載の治療剤。
【請求項12】
電離放射線と組み合わせて投与される、請求項11のいずれか1項に記載の治療剤。
【請求項13】
1つ以上の化学療法薬と組み合わせて投与される、請求項12のいずれか1項に記載の治療剤。
【請求項14】
療法における使用のための、請求項1~のいずれか1項に記載の抗体を含む、医薬組成物。
【請求項15】
がんの治療における使用のための、請求項1~のいずれか1項に記載の抗体を含む、医薬組成物。
【請求項16】
前記がんが、膀胱癌、乳癌、胆道癌、結腸癌、子宮内膜癌、食道癌、胃癌、頭頸部癌、非小細胞肺癌、前立腺癌、直腸癌、または甲状腺癌である、請求項15に記載の医薬組成物。
【請求項17】
前記がんが、胆管細胞癌、頭頸部扁平上皮癌、肺腺癌、肺扁平上皮癌、腎明細胞癌、または頭頸部扁平上皮癌である、請求項15に記載の医薬組成物。
【請求項18】
前記がんが、膀胱癌、頭頸部扁平上皮癌、または腎細胞癌である、請求項15に記載の医薬組成物。
【請求項19】
電離放射線と同時に、別々に、または逐次的に組み合わせて投与される、請求項1518のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項20】
1つ以上の化学療法薬と同時に、別々に、または逐次的に組み合わせて投与される、請求項1519のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項21】
がんの治療のための医薬の製造のための、請求項1~のいずれか1項に記載の抗体の使用。
【請求項22】
前記がんが、膀胱癌、乳癌、胆道癌、結腸癌、子宮内膜癌、食道癌、胃癌、頭頸部癌、非小細胞肺癌、前立腺癌、直腸癌、または甲状腺癌である、請求項21に記載の使用。
【請求項23】
前記がんが、胆管細胞癌、頭頸部扁平上皮癌、肺腺癌、肺扁平上皮癌、腎明細胞癌、または頭頸部扁平上皮癌である、請求項21に記載の使用。
【請求項24】
前記がんが、膀胱癌、頭頸部扁平上皮癌、または腎細胞癌である、請求項21に記載の使用。
【請求項25】
前記抗体が電離放射線と同時に、別々に、または逐次的に組み合わせて投与される、請求項2124のいずれか1項に記載の使用。
【請求項26】
前記抗体が、1つ以上の化学療法薬と同時に、別々に、または逐次的に組み合わせて投与される、請求項2125のいずれか1項に記載の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医薬の分野に属する。特に、本発明は、ヒトCD137に対するアゴニスト抗体、そのようなアゴニスト抗ヒトCD137抗体を含む組成物、ならびに単独で、または化学療法および他のがん治療薬と組み合わせて、固形腫瘍および血液腫瘍の治療のためにそのようなアゴニスト抗ヒトCD137抗体を使用する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、抗腫瘍免疫応答を高めることががん治療の効果的な手段となり得ることが知られている。これに関して、4-1BBとしても知られるCD137は、TNF受容体ファミリーに属し、T細胞の増殖とエフェクター機能を駆動し、免疫記憶を促進し、活性化誘導細胞死を阻害することによってなどによる、T細胞免疫応答の活性化に寄与する。CD137を標的とするアゴニスト抗体は、マウスの腫瘍モデルで単独療法として期待されている(Melero.I.et al.,Nat.Med.3(6):682-685(1997))が、ヒトCD137を標的とするアゴニスト抗体は、ヒト患者における単独療法または組み合わせ療法として十分な反応をいまだ実証していない。この点で、ウトミルマブ(完全ヒトCD137アゴニストIgG2 mAb)(Fisher,T.M.et al,Cancer Immunol.Immunother.(2012) 61:1721-1733)も、ウレルマブ(ヒト化CD137アゴニストIgG4 mAb)(Segal,N.H.Clin.Cancer Res.(2017)23(8):1929-1936)も、単独療法または組み合わせ療法としてさえも、使用について規制当局の承認を受けていない。実際に、ヒトCD137を標的とするアゴニスト抗体はいずれも、ヒトでの治療用途について承認されていない。
【0003】
したがって、ヒトCD137受容体を刺激し、強力な抗がん免疫応答を促進するが、許容できる毒性プロファイルを備えたさらなる完全ヒト抗体が必要である。また、がん治療のための他の治療薬と組み合わせることができる代替抗ヒトアゴニストCD137抗体の必要性が残存する。特に、がんの単独療法および/または組み合わせ療法として十分な効力を示す抗ヒトCD137抗体の必要性も残存する。
【0004】
理論に限定されるものではないが、がんの単独療法および/または組み合わせ剤としてCD137に対する現在のアゴニスト抗体の使用は、このような当該抗体のアゴニストの強度と、より高い、可能性のある有効な用量での使用から生じる免疫関連有害事象などの要因によって妨げられていると考えられている。特に、現在の抗体は、強力すぎて有害事象を引き起こしたり、準最適な効力を示したりする。
【発明の概要】
【0005】
本明細書に記載の抗ヒトCD137アゴニスト抗体は、ヒトCD137およびカニクイザルCD137に結合し、in vitroでT細胞活性化を刺激し、ヒトCD137細胞表面発現を促進し、NF-カッパB活性を増強し、単独療法としての非小細胞肺癌のマウス腫瘍モデルにおける腫瘍増殖を阻害し、in vitroでのT調節細胞媒介抑制を阻害し、免疫遺伝子シグネチャーを活性化し、腫瘍内CD3T細胞の頻度を増加し、ヒトCD137への結合についてヒトCD137-リガンドと競合し、ヒトCD137の特有のアミノ酸残基に結合する、完全ヒトFcγ受容体媒介エフェクターヌル抗体である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
本開示は、配列番号2のアミノ酸配列を有するHCDR1、配列番号3のアミノ酸配列を有するHCDR2、配列番号4のアミノ酸配列を有するHCDR3、配列番号5のアミノ酸配列を有するLCDR1、配列番号6のアミノ酸配列を有するLCDR2、および配列番号7のアミノ酸配列を有するLCDR3を含む抗ヒトCD137(配列番号1)抗体を提供する。
【0007】
本開示は、配列番号8のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域と、配列番号9のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域と、を含む抗体を提供する。本開示は、配列番号8のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域と、配列番号12のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域と、を含む抗体を提供する。
【0008】
本開示は、配列番号10のアミノ酸配列を有する重鎖と、配列番号11のアミノ酸配列を有する軽鎖と、を含む抗体を提供する。本開示は、配列番号10のアミノ酸配列を有する重鎖と、配列番号13のアミノ酸配列を有する軽鎖と、を含む抗体を提供する。
【0009】
本開示は、配列番号2のアミノ酸配列を有するHCDR1、配列番号3のアミノ酸配列を有するHCDR2、配列番号4のアミノ酸配列を有するHCDR3、配列番号5のアミノ酸配列を有するLCDR1、配列番号6のアミノ酸配列を有するLCDR2、および配列番号7のアミノ酸配列を有するLCDR3を含む抗体を発現可能な哺乳動物細胞を提供する。
【0010】
本開示は、配列番号10のアミノ酸配列を有する重鎖と、配列番号11のアミノ酸配列または配列番号13のアミノ酸配列を有する軽鎖と、を含む抗体を発現可能な哺乳動物細胞を提供する。
【0011】
本開示は、抗体を産生するための方法であって、抗体を発現可能な哺乳動物細胞を培養し、次いで前記抗体を回収することを含み、当該抗体が、配列番号2のアミノ酸配列を有するHCDR1、配列番号3のアミノ酸配列を有するHCDR2、配列番号4のアミノ酸配列を有するHCDR3、配列番号5のアミノ酸配列を有するLCDR1、配列番号6のアミノ酸配列を有するLCDR2、および配列番号7のアミノ酸配列を有するLCDR3を含む、方法を提供する。
【0012】
本開示は、抗体を産生するための方法であって、抗体を発現可能な哺乳動物細胞を培養し、次いで前記抗体を回収することを含み、当該抗体が、配列番号10のアミノ酸配列を有する重鎖と、配列番号11のアミノ酸配列または配列番号13のアミノ酸配列を有する軽鎖とを含む、方法を提供する。
【0013】
本開示は、抗体を産生するための方法であって、抗体を発現可能な哺乳動物細胞を培養し、次いで前記抗体を回収することを含み、当該抗体が、配列番号2のアミノ酸配列を有するHCDR1、配列番号3のアミノ酸配列を有するHCDR2、配列番号4のアミノ酸配列を有するHCDR3、配列番号5のアミノ酸配列を有するLCDR1、配列番号6のアミノ酸配列を有するLCDR2、および配列番号7のアミノ酸配列を有するLCDR3を含む、方法によって産生される抗体を提供する。本開示は、抗体を産生するための方法であって、抗体を発現可能な哺乳動物細胞を培養し、次いで前記抗体を回収することを含み、当該抗体が、配列番号10のアミノ酸配列を有する重鎖と、配列番号11のアミノ酸配列または配列番号13のアミノ酸配列を有する軽鎖とを含む、方法によって産生される抗体を提供する。
【0014】
本開示は、配列番号14の配列と、配列番号15、配列番号16、または配列番号17のうちの1つと、を有するポリヌクレオチドを含むDNA分子を提供する。本開示は、配列番号14、配列番号15、配列番号16、または配列番号17の配列を有するポリヌクレオチドを含むDNA分子を提供する。本開示は、配列番号14の配列と、配列番号15、配列番号16、または配列番号17のうちの1つと、を有するポリヌクレオチドを含むDNA分子を含む哺乳動物細胞を提供する。本開示は、配列番号14、配列番号15、配列番号16、または配列番号17の配列を有するポリヌクレオチドを含むDNA分子を含む哺乳動物細胞を提供する。
【0015】
本開示は、本明細書に開示される抗体と、許容される担体、希釈剤、または賦形剤と、を含む医薬組成物を提供する。本開示は、抗体と、許容される担体、希釈剤、または賦形剤と、を含む医薬組成物であって、当該抗体が、配列番号2のアミノ酸配列を有するHCDR1、配列番号3のアミノ酸配列を有するHCDR2、配列番号4のアミノ酸配列を有するHCDR3、配列番号5のアミノ酸配列を有するLCDR1、配列番号6のアミノ酸配列を有するLCDR2、および配列番号7のアミノ酸配列を有するLCDR3を含む、医薬組成物を提供する。本開示は、抗体と、許容される担体、希釈剤、または賦形剤と、を含む医薬組成物であって、当該抗体が、配列番号8のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域と、配列番号9のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域と、を含む医薬組成物を提供する。本開示は、抗体と、許容される担体、希釈剤、または賦形剤と、を含む医薬組成物であって、当該抗体が、配列番号8のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域と、配列番号12のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域と、を含む医薬組成物を提供する。本開示は、抗体と、許容される担体、希釈剤、または賦形剤と、を含む医薬組成物であって、当該抗体が、配列番号10のアミノ酸配列を有する重鎖と、配列番号11のアミノ酸配列を有する軽鎖と、を含む医薬組成物を提供する。本開示は、抗体と、許容される担体、希釈剤、または賦形剤と、を含む医薬組成物であって、当該抗体が、配列番号10のアミノ酸配列を有する重鎖と、配列番号13のアミノ酸配列を有する軽鎖と、を含む医薬組成物を提供する。
【0016】
本開示は、がんを治療する方法であって、がんの治療を必要としている患者に、配列番号2のアミノ酸配列を有するHCDR1、配列番号3のアミノ酸配列を有するHCDR2、配列番号4のアミノ酸配列を有するHCDR3、配列番号5のアミノ酸配列を有するLCDR1、配列番号6のアミノ酸配列を有するLCDR2、および配列番号7のアミノ酸配列を有するLCDR3を含む抗ヒトCD137(配列番号1)抗体の有効量を投与することを含む、方法を提供する。本開示は、がんを治療する方法であって、がんの治療を必要としている患者に、配列番号8のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域と、配列番号9のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域と、を含む抗体の有効量を投与することを含む、方法を提供する。本開示は、がんを治療する方法であって、がんの治療を必要としている患者に、配列番号8のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域と、配列番号12のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域と、を含む抗体の有効量を投与することを含む、方法を提供する。本開示は、がんを治療する方法であって、がんの治療を必要としている患者に、配列番号10のアミノ酸配列を有する重鎖と、配列番号11のアミノ酸配列を有する軽鎖と、を含む抗体の有効量を投与することを含む、方法を提供する。本開示は、がんを治療する方法であって、がんの治療を必要としている患者に、配列番号10のアミノ酸配列を有する重鎖と、配列番号13のアミノ酸配列を有する軽鎖と、を含む抗体の有効量を投与することを含む、方法を提供する。
【0017】
本開示は、がんを治療する方法であって、がんの治療を必要としている患者に、配列番号2のアミノ酸配列を有するHCDR1、配列番号3のアミノ酸配列を有するHCDR2、配列番号4のアミノ酸配列を有するHCDR3、配列番号5のアミノ酸配列を有するLCDR1、配列番号6のアミノ酸配列を有するLCDR2、および配列番号7のアミノ酸配列を有するLCDR3を含む抗ヒトCD137(配列番号1)抗体の有効量を投与することを含み、当該がんが、膀胱癌、乳癌、胆道癌、結腸癌、子宮内膜癌、食道癌、胃癌、頭頸部癌、非小細胞肺癌、前立腺癌、直腸癌、または甲状腺癌である、方法を提供する。本開示は、がんを治療する方法であって、がんの治療を必要としている患者に、配列番号8のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域と、配列番号9のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域と、を含み、当該がんが、膀胱癌、乳癌、胆道癌、結腸癌、子宮内膜癌、食道癌、胃癌、頭頸部癌、非小細胞肺癌、前立腺癌、直腸癌、または甲状腺癌である、方法を提供する。本開示は、がんを治療する方法であって、がんの治療を必要としている患者に、配列番号8のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域と、配列番号12のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域と、を含み、当該がんが、膀胱癌、乳癌、胆道癌、結腸癌、子宮内膜癌、食道癌、胃癌、頭頸部癌、非小細胞肺癌、前立腺癌、直腸癌、または甲状腺癌である、方法を提供する。本開示は、がんを治療する方法であって、がんの治療を必要としている患者に、配列番号10のアミノ酸配列を有する重鎖と、配列番号11のアミノ酸配列を有する軽鎖と、を含み、当該がんが、膀胱癌、乳癌、胆道癌、結腸癌、子宮内膜癌、食道癌、胃癌、頭頸部癌、非小細胞肺癌、前立腺癌、直腸癌、または甲状腺癌である、方法を提供する。本開示は、がんを治療する方法であって、がんの治療を必要としている患者に、配列番号10のアミノ酸配列を有する重鎖と、配列番号13のアミノ酸配列を有する軽鎖と、を含み、当該がんが、膀胱癌、乳癌、胆道癌、結腸癌、子宮内膜癌、食道癌、胃癌、頭頸部癌、非小細胞肺癌、前立腺癌、直腸癌、または甲状腺癌である、方法を提供する。
【0018】
本開示は、がんを治療する方法であって、がんの治療を必要としている患者に、配列番号2のアミノ酸配列を有するHCDR1、配列番号3のアミノ酸配列を有するHCDR2、配列番号4のアミノ酸配列を有するHCDR3、配列番号5のアミノ酸配列を有するLCDR1、配列番号6のアミノ酸配列を有するLCDR2、および配列番号7のアミノ酸配列を有するLCDR3を含む抗ヒトCD137(配列番号1)抗体の有効量を投与することを含み、当該がんが、胆管細胞癌、頭頸部扁平上皮癌、肺腺癌、肺扁平上皮癌、腎明細胞癌、または頭頸部扁平上皮癌である、方法を提供する。
【0019】
本開示は、がんを治療する方法であって、がんの治療を必要としている患者に、配列番号8のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域と、配列番号9のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域と、を含み、当該がんが、胆管細胞癌、頭頸部扁平上皮癌、肺腺癌、肺扁平上皮癌、腎明細胞癌、または頭頸部扁平上皮癌である、方法を提供する。本開示は、がんを治療する方法であって、がんの治療を必要としている患者に、配列番号8のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域と、配列番号12のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域と、を含み、当該がんが、胆管細胞癌、頭頸部扁平上皮癌、肺腺癌、肺扁平上皮癌、腎明細胞癌、または頭頸部扁平上皮癌である、方法を提供する。本開示は、がんを治療する方法であって、がんの治療を必要としている患者に、配列番号10のアミノ酸配列を有する重鎖と、配列番号11のアミノ酸配列を有する軽鎖と、を含み、当該がんが、胆管細胞癌、頭頸部扁平上皮癌、肺腺癌、肺扁平上皮癌、腎明細胞癌、または頭頸部扁平上皮癌である、方法を提供する。本開示は、がんを治療する方法であって、がんの治療を必要としている患者に、配列番号10のアミノ酸配列を有する重鎖と、配列番号13のアミノ酸配列を有する軽鎖と、を含み、当該がんが、胆管細胞癌、頭頸部扁平上皮癌、肺腺癌、肺扁平上皮癌、腎明細胞癌、または頭頸部扁平上皮癌である、方法を提供する。
【0020】
本開示は、がんを治療する方法であって、がんの治療を必要としている患者に、配列番号2のアミノ酸配列を有するHCDR1、配列番号3のアミノ酸配列を有するHCDR2、配列番号4のアミノ酸配列を有するHCDR3、配列番号5のアミノ酸配列を有するLCDR1、配列番号6のアミノ酸配列を有するLCDR2、および配列番号7のアミノ酸配列を有するLCDR3を含む抗ヒトCD137(配列番号1)抗体の有効量を投与することを含み、当該抗体が、電離放射線と同時に、別々に、または逐次的に組み合わせて投与される、方法を提供する。本開示は、がんを治療する方法であって、がんの治療を必要としている患者に、配列番号8のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域と、配列番号9のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域と、を含む抗体の有効量を投与することを含み、当該抗体が、電離放射線と同時に、別々に、または逐次的に組み合わせて投与される、方法を提供する。本開示は、がんを治療する方法であって、がんの治療を必要としている患者に、配列番号8のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域と、配列番号12のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域と、を含む抗体の有効量を投与することを含み、当該抗体が、電離放射線と同時に、別々に、または逐次的に組み合わせて投与される、方法を提供する。本開示は、がんを治療する方法であって、がんの治療を必要としている患者に、配列番号10のアミノ酸配列を有する重鎖と、配列番号11のアミノ酸配列を有する軽鎖と、を含む抗体の有効量を投与することを含み、当該抗体が、電離放射線と同時に、別々に、または逐次的に組み合わせて投与される、方法を提供する。本開示は、がんを治療する方法であって、がんの治療を必要としている患者に、配列番号10のアミノ酸配列を有する重鎖と、配列番号13のアミノ酸配列を有する軽鎖と、を含む抗体の有効量を投与することを含み、当該抗体が、電離放射線と同時に、別々に、または逐次的に組み合わせて投与される、方法を提供する。
【0021】
本開示は、がんを治療する方法であって、がんの治療を必要としている患者に、配列番号2のアミノ酸配列を有するHCDR1、配列番号3のアミノ酸配列を有するHCDR2、配列番号4のアミノ酸配列を有するHCDR3、配列番号5のアミノ酸配列を有するLCDR1、配列番号6のアミノ酸配列を有するLCDR2、および配列番号7のアミノ酸配列を有するLCDR3を含む抗ヒトCD137(配列番号1)抗体の有効量を投与することを含み、当該抗体が、1つ以上の化学療法薬と同時に、別々に、または逐次的に組み合わせて投与される、方法を提供する。本開示は、がんを治療する方法であって、がんの治療を必要としている患者に、配列番号8のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域と、配列番号9のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域と、を含む抗体の有効量を投与することを含み、当該抗体が、1つ以上の化学療法薬と同時に、別々に、または逐次的に組み合わせて投与される、方法を提供する。本開示は、がんを治療する方法であって、がんの治療を必要としている患者に、配列番号8のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域と、配列番号12のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域と、を含む抗体の有効量を投与することを含み、当該抗体が、1つ以上の化学療法薬と同時に、別々に、または逐次的に組み合わせて投与される、方法を提供する。本開示は、がんを治療する方法であって、がんの治療を必要としている患者に、配列番号10のアミノ酸配列を有する重鎖と、配列番号11のアミノ酸配列を有する軽鎖と、を含む抗体の有効量を投与することを含み、当該抗体が、1つ以上の化学療法薬と同時に、別々に、または逐次的に組み合わせて投与される、方法を提供する。本開示は、がんを治療する方法であって、がんの治療を必要としている患者に、配列番号10のアミノ酸配列を有する重鎖と、配列番号13のアミノ酸配列を有する軽鎖と、を含む抗体の有効量を投与することを含み、当該抗体が、1つ以上の化学療法薬と同時に、別々に、または逐次的に組み合わせて投与される、方法を提供する。
【0022】
本開示は、がんの治療に使用するための本明細書に開示される抗体を提供し、当該がんは膀胱癌である。本開示は、がんの治療に使用するための本明細書に開示される抗体を提供し、当該がんは乳癌である。本開示は、がんの治療に使用するための本明細書に開示される抗体を提供し、当該がんは胆道癌である。本開示は、がんの治療に使用するための本明細書に開示される抗体を提供し、当該がんは結腸癌である。本開示は、がんの治療に使用するための本明細書に開示される抗体を提供し、当該がんは子宮内膜癌である。本開示は、がんの治療に使用するための本明細書に開示される抗体を提供し、当該がんは食道癌である。本開示は、がんの治療に使用するための本明細書に開示される抗体を提供し、当該がんは胃癌である。本開示は、がんの治療に使用するための本明細書に開示される抗体を提供し、当該がんは頭頸部癌である。本開示は、がんの治療に使用するための本明細書に開示される抗体を提供し、当該がんは非小細胞肺癌である。本開示は、がんの治療に使用するための本明細書に開示される抗体を提供し、当該がんは前立腺癌である。本開示は、がんの治療に使用するための本明細書に開示される抗体を提供し、当該がんは直腸癌である。本開示は、がんの治療に使用するための本明細書に開示される抗体を提供し、当該がんは甲状腺癌である。本開示は、がんの治療に使用するための本明細書に開示される抗体を提供し、当該がんは頭頸部扁平上皮癌である。本開示は、がんの治療に使用するための本明細書に開示される抗体を提供し、当該がんは腎細胞癌である。本開示は、がんの治療に使用するための本明細書に開示される抗体を提供し、当該がんは胆管細胞癌である。本開示は、がんの治療に使用するための本明細書に開示される抗体を提供し、当該がんは肺腺癌である。本開示は、がんの治療に使用するための本明細書に開示される抗体を提供し、当該がんは肺扁平上皮癌である。本開示は、がんの治療に使用するための本明細書に開示される抗体を提供し、当該がんは腎明細胞癌である。
【0023】
本開示は、がんの治療のための医薬の製造のための、本明細書に開示される抗体の使用を提供し、当該がんは膀胱癌である。本開示は、がんの治療のための医薬の製造のための、本明細書に開示される抗体の使用を提供し、当該がんは乳癌である。本開示は、がんの治療のための医薬の製造のための、本明細書に開示される抗体の使用を提供し、当該がんは胆道癌である。本開示は、がんの治療のための医薬の製造のための、本明細書に開示される抗体の使用を提供し、当該がんは結腸癌である。本開示は、がんの治療のための医薬の製造のための、本明細書に開示される抗体の使用を提供し、当該がんは子宮内膜癌である。本開示は、がんの治療のための医薬の製造のための、本明細書に開示される抗体の使用を提供し、当該がんは食道癌である。本開示は、がんの治療のための医薬の製造のための、本明細書に開示される抗体の使用を提供し、当該がんは胃癌である。本開示は、がんの治療のための医薬の製造のための、本明細書に開示される抗体の使用を提供し、当該がんは頭頸部癌である。本開示は、がんの治療のための医薬の製造のための、本明細書に開示される抗体の使用を提供し、当該がんは非小細胞肺癌である。本開示は、がんの治療のための医薬の製造のための、本明細書に開示される抗体の使用を提供し、当該がんは前立腺癌である。本開示は、がんの治療のための医薬の製造のための、本明細書に開示される抗体の使用を提供し、当該がんは直腸癌である。本開示は、がんの治療のための医薬の製造のための、本明細書に開示される抗体の使用を提供し、当該がんは甲状腺癌である。本開示は、がんの治療のための医薬の製造のための、本明細書に開示される抗体の使用を提供し、当該がんは頭頸部扁平上皮癌である。本開示は、がんの治療のための医薬の製造のための、本明細書に開示される抗体の使用を提供し、当該がんは腎細胞癌である。本開示は、がんの治療のための医薬の製造のための、本明細書に開示される抗体の使用を提供し、当該がんは胆管細胞癌である。本開示は、がんの治療のための医薬の製造のための、本明細書に開示される抗体の使用を提供し、当該がんは肺腺癌である。本開示は、がんの治療のための医薬の製造のための、本明細書に開示される抗体の使用を提供し、当該がんは肺扁平上皮癌である。本開示は、がんの治療のための医薬の製造のための、本明細書に開示される抗体の使用を提供し、当該がんは腎明細胞癌である。
【0024】
本開示は、治療に使用するための、本明細書に開示される抗ヒトCD137(配列番号1)抗体を提供する。本開示は、治療に使用するための、本明細書に開示される抗ヒトCD137(配列番号1)抗体であって、配列番号2のアミノ酸配列を有するHCDR1、配列番号3のアミノ酸配列を有するHCDR2、配列番号4のアミノ酸配列を有するHCDR3、配列番号5のアミノ酸配列を有するLCDR1、配列番号6のアミノ酸配列を有するLCDR2、および配列番号7のアミノ酸配列を有するLCDR3を含む、抗体を提供する。本開示は、治療に使用するための、本明細書に開示される抗ヒトCD137(配列番号1)抗体であって、配列番号10のアミノ酸配列を有する重鎖と、配列番号11のアミノ酸配列を有する軽鎖と、を含む、抗体を提供する。本開示は、治療に使用するための、本明細書に開示される抗ヒトCD137(配列番号1)抗体であって、配列番号10のアミノ酸配列を有する重鎖と、配列番号13のアミノ酸配列を有する軽鎖と、を含む、抗体を提供する。
【0025】
本開示は、がんの治療に使用するための、抗ヒトCD137(配列番号1)抗体であって、配列番号2のアミノ酸配列を有するHCDR1、配列番号3のアミノ酸配列を有するHCDR2、配列番号4のアミノ酸配列を有するHCDR3、配列番号5のアミノ酸配列を有するLCDR1、配列番号6のアミノ酸配列を有するLCDR2、および配列番号7のアミノ酸配列を有するLCDR3を含む、抗体を提供する。本開示は、がんの治療に使用するための抗体であって、配列番号8のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域と、配列番号9のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域と、を含む抗体を提供する。本開示は、がんの治療に使用するための抗体であって、配列番号8のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域と、配列番号12のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域と、を含む抗体を提供する。本開示は、がんの治療に使用するための抗体であって、配列番号10のアミノ酸配列を有する重鎖と、配列番号11のアミノ酸配列を有する軽鎖と、を含む抗体を提供する。本開示は、がんの治療に使用するための抗体であって、配列番号10のアミノ酸配列を有する重鎖と、配列番号13のアミノ酸配列を有する軽鎖と、を含む抗体を提供する。
【0026】
本開示は、がんの治療に使用するための、抗ヒトCD137(配列番号1)抗体であって、配列番号2のアミノ酸配列を有するHCDR1、配列番号3のアミノ酸配列を有するHCDR2、配列番号4のアミノ酸配列を有するHCDR3、配列番号5のアミノ酸配列を有するLCDR1、配列番号6のアミノ酸配列を有するLCDR2、および配列番号7のアミノ酸配列を有するLCDR3を含み、当該がんが、膀胱癌、乳癌、胆道癌、結腸癌、子宮内膜癌、食道癌、胃癌、頭頸部癌、非小細胞肺癌、前立腺癌、直腸癌、または甲状腺癌である、抗体を提供する。本開示は、がんの治療に使用するための抗体であって、配列番号8のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域と、配列番号9のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域と、を含み、当該がんが、膀胱癌、乳癌、胆道癌、結腸癌、子宮内膜癌、食道癌、胃癌、頭頸部癌、非小細胞肺癌、前立腺癌、直腸癌、または甲状腺癌である、抗体を提供する。本開示は、がんの治療に使用するための抗体であって、配列番号8のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域と、配列番号12のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域と、を含み、当該がんが、膀胱癌、乳癌、胆道癌、結腸癌、子宮内膜癌、食道癌、胃癌、頭頸部癌、非小細胞肺癌、前立腺癌、直腸癌、または甲状腺癌である、抗体を提供する。本開示は、がんの治療に使用するための抗体であって、配列番号10のアミノ酸配列を有する重鎖と、配列番号11のアミノ酸配列を有する軽鎖と、を含み、当該がんが、膀胱癌、乳癌、胆道癌、結腸癌、子宮内膜癌、食道癌、胃癌、頭頸部癌、非小細胞肺癌、前立腺癌、直腸癌、または甲状腺癌である、抗体を提供する。本開示は、がんの治療に使用するための抗体であって、配列番号10のアミノ酸配列を有する重鎖と、配列番号13のアミノ酸配列を有する軽鎖と、を含み、当該がんが、膀胱癌、乳癌、胆道癌、結腸癌、子宮内膜癌、食道癌、胃癌、頭頸部癌、非小細胞肺癌、前立腺癌、直腸癌、または甲状腺癌である、抗体を提供する。
【0027】
本開示は、がんの治療に使用するための、抗ヒトCD137(配列番号1)抗体であって、配列番号2のアミノ酸配列を有するHCDR1、配列番号3のアミノ酸配列を有するHCDR2、配列番号4のアミノ酸配列を有するHCDR3、配列番号5のアミノ酸配列を有するLCDR1、配列番号6のアミノ酸配列を有するLCDR2、および配列番号7のアミノ酸配列を有するLCDR3を含み、当該がんが、胆管細胞癌、頭頸部扁平上皮癌、肺腺癌、肺扁平上皮癌、腎明細胞癌、または頭頸部扁平上皮癌である、抗体を提供する。本開示は、がんの治療に使用するための抗体であって、配列番号8のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域と、配列番号9のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域と、を含み、当該がんが、胆管細胞癌、頭頸部扁平上皮癌、肺腺癌、肺扁平上皮癌、腎明細胞癌、または頭頸部扁平上皮癌である、抗体を提供する。本開示は、がんの治療に使用するための抗体であって、配列番号8のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域と、配列番号12のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域と、を含み、当該がんが、胆管細胞癌、頭頸部扁平上皮癌、肺腺癌、肺扁平上皮癌、腎明細胞癌、または頭頸部扁平上皮癌である、抗体を提供する。本開示は、がんの治療に使用するための抗体であって、配列番号10のアミノ酸配列を有する重鎖と、配列番号11のアミノ酸配列を有する軽鎖と、を含み、当該がんが、胆管細胞癌、頭頸部扁平上皮癌、肺腺癌、肺扁平上皮癌、腎明細胞癌、または頭頸部扁平上皮癌である、抗体を提供する。本開示は、がんの治療に使用するための抗体であって、配列番号10のアミノ酸配列を有する重鎖と、配列番号13のアミノ酸配列を有する軽鎖と、を含み、当該がんが、当該がんが、胆管細胞癌、頭頸部扁平上皮癌、肺腺癌、肺扁平上皮癌、腎明細胞癌、または頭頸部扁平上皮癌である、抗体を提供する。
【0028】
本開示は、がんの治療に使用するための、抗ヒトCD137(配列番号1)抗体であって、配列番号2のアミノ酸配列を有するHCDR1、配列番号3のアミノ酸配列を有するHCDR2、配列番号4のアミノ酸配列を有するHCDR3、配列番号5のアミノ酸配列を有するLCDR1、配列番号6のアミノ酸配列を有するLCDR2、および配列番号7のアミノ酸配列を有するLCDR3を含み、当該抗体が、電離放射線と同時に、別々に、または逐次的に組み合わせて投与される、抗体を提供する。本開示は、がんの治療に使用するための抗体であって、配列番号8のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域と、配列番号9のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域と、を含み、当該抗体が、電離放射線と同時に、別々に、または逐次的に組み合わせて投与される、抗体を提供する。本開示は、がんの治療に使用するための抗体であって、配列番号8のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域と、配列番号12のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域と、を含み、当該抗体が、電離放射線と同時に、別々に、または逐次的に組み合わせて投与される、抗体を提供する。本開示は、がんの治療に使用するための抗体であって、配列番号10のアミノ酸配列を有する重鎖と、配列番号11のアミノ酸配列を有する軽鎖と、を含み、当該抗体が、電離放射線と同時に、別々に、または逐次的に組み合わせて投与される、抗体を提供する。本開示は、がんの治療に使用するための抗体であって、配列番号10のアミノ酸配列を有する重鎖と、配列番号13のアミノ酸配列を有する軽鎖と、を含み、当該抗体が、電離放射線と同時に、別々に、または逐次的に組み合わせて投与される、抗体を提供する。
【0029】
本開示は、がんの治療に使用するための、抗ヒトCD137(配列番号1)抗体であって、配列番号2のアミノ酸配列を有するHCDR1、配列番号3のアミノ酸配列を有するHCDR2、配列番号4のアミノ酸配列を有するHCDR3、配列番号5のアミノ酸配列を有するLCDR1、配列番号6のアミノ酸配列を有するLCDR2、および配列番号7のアミノ酸配列を有するLCDR3を含み、当該抗体が、1つ以上の化学療法薬と同時に、別々に、または逐次的に組み合わせて投与される、抗体を提供する。本開示は、がんの治療に使用するための抗体であって、配列番号8のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域と、配列番号9のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域と、を含み、当該抗体が、1つ以上の化学療法薬と同時に、別々に、または逐次的に組み合わせて投与される、抗体を提供する。本開示は、がんの治療に使用するための抗体であって、配列番号8のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域と、配列番号12のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域と、を含み、当該抗体が、1つ以上の化学療法薬と同時に、別々に、または逐次的に組み合わせて投与される、抗体を提供する。本開示は、がんの治療に使用するための抗体であって、配列番号10のアミノ酸配列を有する重鎖と、配列番号11のアミノ酸配列を有する軽鎖と、を含み、当該抗体が、1つ以上の化学療法薬と同時に、別々に、または逐次的に組み合わせて投与される、抗体を提供する。本開示は、がんの治療に使用するための抗体であって、配列番号10のアミノ酸配列を有する重鎖と、配列番号13のアミノ酸配列を有する軽鎖と、を含み、当該抗体が、1つ以上の化学療法薬と同時に、別々に、または逐次的に組み合わせて投与される、抗体を提供する。
【0030】
本開示は、がんの治療のための医薬の製造のための、抗ヒトCD137(配列番号1)抗体の使用であって、当該抗体が、配列番号2のアミノ酸配列を有するHCDR1、配列番号3のアミノ酸配列を有するHCDR2、配列番号4のアミノ酸配列を有するHCDR3、配列番号5のアミノ酸配列を有するLCDR1、配列番号6のアミノ酸配列を有するLCDR2、および配列番号7のアミノ酸配列を有するLCDR3を含む、使用を提供する。本開示は、がんの治療のための医薬の製造のための抗体の使用であって、当該抗体が、配列番号8のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域と、配列番号9のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域と、を含む、使用を提供する。本開示は、がんの治療のための医薬の製造のための抗体の使用であって、当該抗体が、配列番号8のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域と、配列番号12のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域と、を含む、使用を提供する。本開示は、がんの治療のための医薬の製造のための抗体の使用であって、当該抗体が、配列番号10のアミノ酸配列を有する重鎖と、配列番号11のアミノ酸配列を有する軽鎖と、を含む、使用を提供する。本開示は、がんの治療のための医薬の製造のための抗体の使用であって、当該抗体が、配列番号10のアミノ酸配列を有する重鎖と、配列番号13のアミノ酸配列を有する軽鎖と、を含む、使用を提供する。
【0031】
本開示は、がんの治療のための医薬の製造のための抗ヒトCD137(配列番号1)抗体の使用であって、当該抗体が、配列番号2のアミノ酸配列を有するHCDR1、配列番号3のアミノ酸配列を有するHCDR2、配列番号4のアミノ酸配列を有するHCDR3、配列番号5のアミノ酸配列を有するLCDR1、配列番号6のアミノ酸配列を有するLCDR2、および配列番号7のアミノ酸配列を有するLCDR3を含み、当該がんが、膀胱癌、乳癌、胆道癌、結腸癌、子宮内膜癌、食道癌、胃癌、頭頸部癌、非小細胞肺癌、前立腺癌、直腸癌、または甲状腺癌である、使用を提供する。本開示は、がんの治療のための医薬の製造のための抗体の使用であって、当該抗体が、配列番号8のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域と、配列番号9のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域と、を含み、当該がんが、膀胱癌、乳癌、胆道癌、結腸癌、子宮内膜癌、食道癌、胃癌、頭頸部癌、非小細胞肺癌、前立腺癌、直腸癌、または甲状腺癌である、使用を提供する。本開示は、がんの治療のための医薬の製造のための抗体の使用であって、当該抗体が、配列番号8のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域と、配列番号12のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域と、を含み、当該がんが、膀胱癌、乳癌、胆道癌、結腸癌、子宮内膜癌、食道癌、胃癌、頭頸部癌、非小細胞肺癌、前立腺癌、直腸癌、または甲状腺癌である、使用を提供する。本開示は、がんの治療のための医薬の製造のための抗体の使用であって、当該抗体が、配列番号10のアミノ酸配列を有する重鎖と、配列番号11のアミノ酸配列を有する軽鎖と、を含み、当該がんが、膀胱癌、乳癌、胆道癌、結腸癌、子宮内膜癌、食道癌、胃癌、頭頸部癌、非小細胞肺癌、前立腺癌、直腸癌、または甲状腺癌である、使用を提供する。本開示は、がんの治療のための医薬の製造のための抗体の使用であって、当該抗体が、配列番号10のアミノ酸配列を有する重鎖と、配列番号13のアミノ酸配列を有する軽鎖と、を含み、当該がんが、膀胱癌、乳癌、胆道癌、結腸癌、子宮内膜癌、食道癌、胃癌、頭頸部癌、非小細胞肺癌、前立腺癌、直腸癌、または甲状腺癌である、使用を提供する。
【0032】
本開示は、がんの治療のための医薬の製造のための抗ヒトCD137(配列番号1)抗体の使用であって、当該抗体が、配列番号2のアミノ酸配列を有するHCDR1、配列番号3のアミノ酸配列を有するHCDR2、配列番号4のアミノ酸配列を有するHCDR3、配列番号5のアミノ酸配列を有するLCDR1、配列番号6のアミノ酸配列を有するLCDR2、および配列番号7のアミノ酸配列を有するLCDR3を含み、当該がんが、胆管細胞癌、頭頸部扁平上皮癌、肺腺癌、肺扁平上皮癌、腎明細胞癌、または頭頸部扁平上皮癌である、抗体を使用する。本開示は、がんの治療のための医薬の製造のための抗体の使用であって、当該抗体が、配列番号8のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域と、配列番号9のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域と、を含み、当該がんが、胆管細胞癌、頭頸部扁平上皮癌、肺腺癌、肺扁平上皮癌、腎明細胞癌、または頭頸部扁平上皮癌である、使用を提供する。本開示は、がんの治療のための医薬の製造のための抗体の使用であって、当該抗体が、配列番号8のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域と、配列番号12のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域と、を含み、当該がんが、胆管細胞癌、頭頸部扁平上皮癌、肺腺癌、肺扁平上皮癌、腎明細胞癌、または頭頸部扁平上皮癌である、使用を提供する。本開示は、がんの治療のための医薬の製造のための抗体の使用であって、当該抗体が、配列番号10のアミノ酸配列を有する重鎖と、配列番号11のアミノ酸配列を有する軽鎖と、を含み、当該がんが、胆管細胞癌、頭頸部扁平上皮癌、肺腺癌、肺扁平上皮癌、腎明細胞癌、または頭頸部扁平上皮癌である、使用を提供する。本開示は、がんの治療のための医薬の製造のための抗体の使用であって、当該抗体が、配列番号10のアミノ酸配列を有する重鎖と、配列番号13のアミノ酸配列を有する軽鎖と、を含み、当該がんが、胆管細胞癌、頭頸部扁平上皮癌、肺腺癌、肺扁平上皮癌、腎明細胞癌、または頭頸部扁平上皮癌である、使用を提供する。
【0033】
本開示は、がんの治療のための医薬の製造のための、抗ヒトCD137(配列番号1)抗体の使用であって、当該抗体が、配列番号2のアミノ酸配列を有するHCDR1、配列番号3のアミノ酸配列を有するHCDR2、配列番号4のアミノ酸配列を有するHCDR3、配列番号5のアミノ酸配列を有するLCDR1、配列番号6のアミノ酸配列を有するLCDR2、および配列番号7のアミノ酸配列を有するLCDR3を含み、当該抗体が、電離放射線と同時に、別々に、または逐次的に組み合わせて投与される、使用を提供する。本開示は、がんの治療のための医薬の製造のための抗体の使用であって、当該抗体が、配列番号8のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域と、配列番号9のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域と、を含み、当該抗体が、電離放射線と同時に、別々に、または逐次的に組み合わせて投与される、使用を提供する。本開示は、がんの治療のための医薬の製造のための抗体の使用であって、当該抗体が、配列番号8のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域と、配列番号12のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域と、を含み、当該抗体が、電離放射線と同時に、別々に、または逐次的に組み合わせて投与される、使用を提供する。本開示は、がんの治療のための医薬の製造のための抗体の使用であって、当該抗体が、配列番号10のアミノ酸配列を有する重鎖と、配列番号11のアミノ酸配列を有する軽鎖と、を含み、当該抗体が、電離放射線と同時に、別々に、または逐次的に組み合わせて投与される、使用を提供する。本開示は、がんの治療のための医薬の製造のための抗体の使用であって、当該抗体が、配列番号10のアミノ酸配列を有する重鎖と、配列番号13のアミノ酸配列を有する軽鎖と、を含み、当該抗体が、電離放射線と同時に、別々に、または逐次的に組み合わせて投与される、使用を提供する。
【0034】
本開示は、がんの治療のための医薬の製造のための、抗ヒトCD137(配列番号1)抗体の使用であって、当該抗体が、配列番号2のアミノ酸配列を有するHCDR1、配列番号3のアミノ酸配列を有するHCDR2、配列番号4のアミノ酸配列を有するHCDR3、配列番号5のアミノ酸配列を有するLCDR1、配列番号6のアミノ酸配列を有するLCDR2、および配列番号7のアミノ酸配列を有するLCDR3を含み、当該抗体が、1つ以上の化学療法薬と同時に、別々に、または逐次的に組み合わせて投与される、使用を提供する。本開示は、がんの治療のための医薬の製造のための抗体の使用であって、当該抗体が、配列番号8のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域と、配列番号9のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域と、を含み、当該抗体が、1つ以上の化学療法薬と同時に、別々に、または逐次的に組み合わせて投与される、使用を提供する。本開示は、がんの治療のための医薬の製造のための抗体の使用であって、当該抗体が、配列番号8のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域と、配列番号12のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域と、を含み、当該抗体が、1つ以上の化学療法薬と同時に、別々に、または逐次的に組み合わせて投与される、使用を提供する。本開示は、がんの治療のための医薬の製造のための抗体の使用であって、当該抗体が、配列番号10のアミノ酸配列を有する重鎖と、配列番号11のアミノ酸配列を有する軽鎖と、を含み、当該抗体が、1つ以上の化学療法薬と同時に、別々に、または逐次的に組み合わせて投与される、使用を提供する。本開示は、がんの治療のための医薬の製造のための抗体の使用であって、当該抗体が、配列番号10のアミノ酸配列を有する重鎖と、配列番号13のアミノ酸配列を有する軽鎖と、を含み、当該抗体が、1つ以上の化学療法薬と同時に、別々に、または逐次的に組み合わせて投与される、使用を提供する。
【0035】
本開示は、ヒトCD137(配列番号1)を刺激する抗体、または当該抗体を含む医薬組成物であって、当該抗体が、以下のアミノ酸残基、55、59、63、66、72、93~103(両端を含む)のうちの少なくとも1つでヒトCD137と接触し、必要に応じて当該抗体が、当該残基のうちの少なくとも2個、好ましくは当該残基のうちの少なくとも3個、より好ましくは当該残基のうちの少なくとも4個、より好ましくは当該残基のうちの少なくとも5個、より好ましくは当該残基のうちの少なくとも6個、より好ましくは当該残基のうちの少なくとも7個、より好ましくは当該残基のうちの少なくとも8個、より好ましくは当該残基のうちの少なくとも9個、より好ましくは当該残基のうちの少なくとも10個、より好ましくは当該残基のうちの少なくとも11個、より好ましくは当該残基のうちの少なくとも12個、より好ましくは当該残基のうちの少なくとも13個、より好ましくは当該残基のうちの少なくとも14個、より好ましくは当該残基のうちの少なくとも15個、またはより好ましくは当該残基の全てと接触する、抗体または医薬組成物を提供する。本開示は、ヒトCD137(配列番号1)を刺激する抗体、または当該抗体を含む医薬組成物であって、当該抗体が、以下のアミノ酸残基、55、59、63、66、72、93~103(両端を含む)のうちの少なくとも1つでヒトCD137と接触し、必要に応じて当該抗体が、当該残基のうちの少なくとも2個、好ましくは当該残基のうちの少なくとも3個、より好ましくは当該残基のうちの少なくとも4個、より好ましくは当該残基のうちの少なくとも5個、より好ましくは当該残基のうちの少なくとも6個、より好ましくは当該残基のうちの少なくとも7個、より好ましくは当該残基のうちの少なくとも8個、より好ましくは当該残基のうちの少なくとも9個、より好ましくは当該残基のうちの少なくとも10個、より好ましくは当該残基のうちの少なくとも11個、より好ましくは当該残基のうちの少なくとも12個、より好ましくは当該残基のうちの少なくとも13個、より好ましくは当該残基のうちの少なくとも14個、より好ましくは当該残基のうちの少なくとも15個、またはより好ましくは当該残基の全てと接触し、接触が、X線結晶学によって決定され、接触における残基が抗体の6オングストローム以下である、抗体または医薬組成物を提供する。
【0036】
本開示は、がんの治療のため、またはがんの治療のための医薬の製造のための、ヒトCD137(配列番号1)を刺激する抗体の使用であって、当該抗体が、以下のアミノ酸残基、55、59、63、66、72、93~103(両端を含む)のうちの少なくとも1つでヒトCD137と接触し、必要に応じて当該抗体が、当該残基のうちの少なくとも2個、好ましくは当該残基のうちの少なくとも3個、より好ましくは当該残基のうちの少なくとも4個、より好ましくは当該残基のうちの少なくとも5個、より好ましくは当該残基のうちの少なくとも6個、より好ましくは当該残基のうちの少なくとも7個、より好ましくは当該残基のうちの少なくとも8個、より好ましくは当該残基のうちの少なくとも9個、より好ましくは当該残基のうちの少なくとも10個、より好ましくは当該残基のうちの少なくとも11個、より好ましくは当該残基のうちの少なくとも12個、より好ましくは当該残基のうちの少なくとも13個、より好ましくは当該残基のうちの少なくとも14個、より好ましくは当該残基のうちの少なくとも15個、またはより好ましくは当該残基の全てと接触する、使用を提供する。本開示は、がんの治療のため、またはがんの治療のための医薬の製造のための、ヒトCD137(配列番号1)を刺激する抗体の使用であって、当該抗体が、以下のアミノ酸残基、55、59、63、66、72、93~103(両端を含む)のうちの少なくとも1つでヒトCD137と接触し、必要に応じて当該抗体が、当該残基のうちの少なくとも2個、好ましくは当該残基のうちの少なくとも3個、より好ましくは当該残基のうちの少なくとも4個、より好ましくは当該残基のうちの少なくとも5個、より好ましくは当該残基のうちの少なくとも6個、より好ましくは当該残基のうちの少なくとも7個、より好ましくは当該残基のうちの少なくとも8個、より好ましくは当該残基のうちの少なくとも9個、より好ましくは当該残基のうちの少なくとも10個、より好ましくは当該残基のうちの少なくとも11個、より好ましくは当該残基のうちの少なくとも12個、より好ましくは当該残基のうちの少なくとも13個、より好ましくは当該残基のうちの少なくとも14個、より好ましくは当該残基のうちの少なくとも15個、またはより好ましくは当該残基の全てと接触し、接触が、X線結晶学によって決定され、接触における残基が抗体の6オングストローム以下である、使用を提供する。
【0037】
本開示は、ヒトCD137(配列番号1)を刺激する抗体、または当該抗体を含む医薬組成物であって、当該抗体が、以下のアミノ酸残基、55、59、63、66、72、93~103(両端を含む)、および112~116(両端を含む)でヒトCD137と接触する、抗体または医薬組成物を提供する。本開示は、ヒトCD137(配列番号1)を刺激する抗体、または当該抗体を含む医薬組成物であって、当該抗体が、以下のアミノ酸残基、55、59、63、66、72、93~103(両端を含む)、および112~116(両端を含む)でヒトCD137と接触し、接触が、X線結晶学によって決定され、接触における残基が抗体の6オングストローム以下である、抗体または医薬組成物を提供する。
【0038】
本開示は、ヒトCD137(配列番号1)を刺激する抗体、または当該抗体を含む医薬組成物であって、当該抗体が、以下のアミノ酸残基、55、59、63、66、72、93~103(両端を含む)、および112~116(両端を含む)でヒトCD137と接触し、当該がんが、膀胱癌、乳癌、胆道癌、結腸癌、子宮内膜癌、食道癌、胃癌、頭頸部癌、非小細胞肺癌、前立腺癌、直腸癌、または甲状腺癌である、抗体または医薬組成物を提供する。本開示は、ヒトCD137(配列番号1)を刺激する抗体、または当該抗体を含む医薬組成物であって、当該抗体が、以下のアミノ酸残基、55、59、63、66、72、93~103(両端を含む)、および112~116(両端を含む)でヒトCD137と接触し、接触が、X線結晶学によって決定され、接触における残基が抗体の6オングストローム以下であり、当該がんが、膀胱癌、乳癌、胆道癌、結腸癌、子宮内膜癌、食道癌、胃癌、頭頸部癌、非小細胞肺癌、前立腺癌、直腸癌、または甲状腺癌である、抗体または医薬組成物を提供する。
【0039】
本開示は、がんの治療、またはがんの治療のための薬剤の製造における使用のための、ヒトCD137(配列番号1)を刺激する抗体であって、以下のアミノ酸残基、55、59、63、66、72、93~103(両端を含む)、および112~116(両端を含む)でヒトCD137と接触する、抗体を提供する。本開示は、がんの治療、またはがんの治療のための薬剤の製造における使用のための、ヒトCD137(配列番号1)を刺激する抗体であって、以下のアミノ酸残基、55、59、63、66、72、93~103(両端を含む)、および112~116(両端を含む)でヒトCD137と接触し、接触が、X線結晶学によって決定され、接触における残基が抗体の6オングストローム以下である、抗体を提供する。
【0040】
本開示は、がんの治療における使用のためのヒトCD137(配列番号1)を刺激する抗体、またはがんの治療のための医薬の製造のための、ヒトCD137(配列番号1)を刺激する抗体の使用であって、当該抗体が、以下のアミノ酸残基、55、59、63、66、72、93~103(両端を含む)、および112~116(両端を含む)でヒトCD137と接触し、当該がんが、膀胱癌、乳癌、胆道癌、結腸癌、子宮内膜癌、食道癌、胃癌、頭頸部癌、非小細胞肺癌、前立腺癌、直腸癌、または甲状腺癌である、抗体または使用を提供する。本開示は、がんの治療における使用のためのヒトCD137(配列番号1)を刺激する抗体、またはがんの治療のための医薬の製造のための、ヒトCD137(配列番号1)を刺激する抗体の使用であって、当該抗体が、以下のアミノ酸残基、55、59、63、66、72、93~103(両端を含む)、および112~116(両端を含む)でヒトCD137と接触し、接触が、X線結晶学によって決定され、接触における残基が抗体の6オングストローム以下であり、当該がんが、膀胱癌、乳癌、胆道癌、結腸癌、子宮内膜癌、食道癌、胃癌、頭頸部癌、非小細胞肺癌、前立腺癌、直腸癌、または甲状腺癌である、抗体または使用を提供する。
【0041】
本開示は、ヒトCD137(配列番号1)を刺激する抗体または当該抗体を含む医薬組成物であって、当該抗体が、ヒトFcγRI、ヒトFcγRIIa、ヒトFcγRIIb、ヒトFcγRIIIa(F)、ヒトFcγRIIIa(V)、またはヒトC1qに結合しない、抗体または医薬組成物を提供する。本開示は、がんの治療、またはがんの治療のための薬剤の製造における使用のための、ヒトCD137(配列番号1)を刺激する抗体であって、ヒトFcγRI、ヒトFcγRIIa、ヒトFcγRIIb、ヒトFcγRIIIa(F)、ヒトFcγRIIIa(V)、またはヒトC1qに結合しない、抗体を提供する。
【0042】
本開示は、ヒトCD137(配列番号1)を刺激する抗体、または当該抗体を含む医薬組成物であって、当該抗体が、ヒトFcγRI、ヒトFcγRIIa、ヒトFcγRIIb、ヒトFcγRIIIa(F)、ヒトFcγRIIIa(V)、またはヒトC1qに結合せず、がんが、膀胱癌、乳癌、胆道癌、結腸癌、子宮内膜癌、食道癌、胃癌、頭頸部癌、非小細胞肺癌、前立腺癌、直腸癌、または甲状腺癌である、抗体または医薬組成物を提供する。本開示は、がんの治療、またはがんの治療のための薬剤の製造における使用のための、ヒトCD137(配列番号1)を刺激する抗体であって、ヒトFcγRI、ヒトFcγRIIa、ヒトFcγRIIb、ヒトFcγRIIIa(F)、ヒトFcγRIIIa(V)、またはヒトC1qに結合せず、当該がんが、膀胱癌、乳癌、胆道癌、結腸癌、子宮内膜癌、食道癌、胃癌、頭頸部癌、非小細胞肺癌、前立腺癌、直腸癌、または甲状腺癌である、抗体を提供する。
【0043】
本開示は、ヒトCD137(配列番号1)のアゴニストである抗体であって、重鎖および軽鎖を含み、当該重鎖が、以下のアミノ酸残基、55、59、63、66、72、93~103(両端を含む)、および112~116(両端を含む)のうちの少なくとも1つでヒトCD137と接触し、当該軽鎖が、以下のアミノ酸残基、96~98(両端を含む)、100、および114~116(両端を含む)のうちの少なくとも1つでヒトCD137と接触する、抗体を提供する。
【0044】
本開示は、ヒトCD137(配列番号1)のアゴニストである抗体であって、重鎖および軽鎖を含み、当該重鎖が、以下のアミノ酸残基、55、59、63、66、72、93~103(両端を含む)、および112~116(両端を含む)のうちの少なくとも1つでヒトCD137と接触し、当該軽鎖が、以下のアミノ酸残基、96~98(両端を含む)、100、および114~116(両端を含む)のうちの少なくとも1つでヒトCD137と接触し、X線結晶学によって決定されるとき、接触における残基が抗体の6オングストローム以下である、抗体を提供する。
【0045】
本開示は、ヒトCD137(配列番号1)のアゴニストである抗体であって、重鎖および軽鎖を含み、当該重鎖が、以下のアミノ酸残基、55、59、63、66、72、93~103(両端を含む)、および112~116(両端を含む)でヒトCD137と接触し、当該軽鎖が、以下のアミノ酸残基、96~98(両端を含む)、100、および114~116(両端を含む)でヒトCD137と接触する、抗体を提供する。
【0046】
本開示は、ヒトCD137(配列番号1)のアゴニストである抗体であって、重鎖および軽鎖を含み、当該重鎖が、以下のアミノ酸残基、55、59、63、66、72、93~103(両端を含む)、および112~116(両端を含む)でヒトCD137と接触し、当該軽鎖が、以下のアミノ酸残基、96~98(両端を含む)、100、および114~116(両端を含む)でヒトCD137と接触し、X線結晶学によって決定されるとき、接触における残基が抗体の6オングストローム以下である、抗体を提供する。
【0047】
本開示は、ヒトCD137(配列番号1)のアゴニストである抗体であって、重鎖および軽鎖を含み、当該重鎖が、以下のアミノ酸残基、55、59、63、66、72、93~103(両端を含む)、および112~116(両端を含む)でヒトCD137と接触し、必要に応じて、当該軽鎖が、以下のアミノ酸残基、96~98(両端を含む)、100、および114~116(両端を含む)でヒトCD137と接触する、抗体を提供する。
【0048】
本開示は、ヒトCD137(配列番号1)のアゴニストである抗体であって、重鎖および軽鎖を含み、当該重鎖が、以下のアミノ酸残基、55、59、63、66、72、93~103(両端を含む)、および112~116(両端を含む)でヒトCD137と接触し、必要に応じて、当該軽鎖が、以下のアミノ酸残基、96~98(両端を含む)、100、および114~116(両端を含む)でヒトCD137と接触し、X線結晶学によって決定されるとき、接触における残基が抗体の6オングストローム以下である、抗体を提供する。
【0049】
本開示は、がんの治療における使用のためのヒトCD137(配列番号1)のアゴニストである抗体であって、重鎖および軽鎖を含み、当該重鎖が、以下のアミノ酸残基、55、59、63、66、72、93~103(両端を含む)、および112~116(両端を含む)でヒトCD137と接触し、必要に応じて、当該軽鎖が、以下のアミノ酸残基、96~98(両端を含む)、100、および114~116(両端を含む)でヒトCD137と接触し、X線結晶学によって決定されるとき、接触における残基が抗体の6オングストローム以下である、抗体を提供する。
【0050】
本開示は、がんの治療のための薬剤の製造における、ヒトCD137(配列番号1)のアゴニストである抗体の使用であって、当該抗体が重鎖および軽鎖を含み、当該重鎖が、以下のアミノ酸残基、55、59、63、66、72、93~103(両端を含む)、および112~116(両端を含む)でヒトCD137と接触し、必要に応じて、当該軽鎖が、以下のアミノ酸残基、96~98(両端を含む)、100、および114~116(両端を含む)でヒトCD137と接触し、X線結晶学によって決定されるとき、接触における残基が抗体の6オングストローム以下である、使用を提供する。
【0051】
本開示は、がんの治療における使用のためのヒトCD137(配列番号1)のアゴニストである抗体であって、重鎖および軽鎖を含み、当該重鎖が、以下のアミノ酸残基、55、59、63、66、72、93~103(両端を含む)、および112~116(両端を含む)でヒトCD137と接触し、必要に応じて、当該軽鎖が、以下のアミノ酸残基、96~98(両端を含む)、100、および114~116(両端を含む)でヒトCD137と接触し、X線結晶学によって決定されるとき、接触における残基が抗体の6オングストローム以下であり、当該がんが、膀胱癌、乳癌、胆道癌、結腸癌、子宮内膜癌、食道癌、胃癌、頭頸部癌、非小細胞肺癌、前立腺癌、直腸癌、または甲状腺癌である、抗体を提供する。
【0052】
本開示は、がんの治療のための薬剤の製造のための、ヒトCD137(配列番号1)のアゴニストである抗体の使用であって、当該抗体が重鎖および軽鎖を含み、当該重鎖が、以下のアミノ酸残基、55、59、63、66、72、93~103(両端を含む)、および112~116(両端を含む)でヒトCD137と接触し、必要に応じて、当該軽鎖が、以下のアミノ酸残基、96~98(両端を含む)、100、および114~116(両端を含む)でヒトCD137と接触し、X線結晶学によって決定されるとき、接触における残基が抗体の6オングストローム以下であり、当該がんが、膀胱癌、乳癌、胆道癌、結腸癌、子宮内膜癌、食道癌、胃癌、頭頸部癌、非小細胞肺癌、前立腺癌、直腸癌、または甲状腺癌である、使用を提供する。
【0053】
本開示は、ヒトCD137(配列番号1)のアゴニストである抗体であって、以下のアミノ酸残基、97および115のうちの少なくとも1つでヒトCD137に結合する、抗体を提供する。
【0054】
本開示は、ヒトCD137(配列番号1)のアゴニストである抗体であって、アミノ酸残基、97、114、および115のうちの少なくとも2つでヒトCD137に結合する、抗体を提供する。
【0055】
本開示は、ヒトCD137(配列番号1)のアゴニストである抗体であって、以下のアミノ酸残基、97、114、および115でヒトCD137に結合する、抗体を提供する。
【0056】
本開示は、ヒトCD137(配列番号1)のアゴニストである抗体であって、以下のアミノ酸残基、97および115のうちの少なくとも1つでヒトCD137に結合し、以下のアミノ酸残基、97、114、および115のうちの1つ以上に変異を有する変異型ヒトCD137タンパク質を使用して結合が判定される、抗体を提供する。
【0057】
本開示は、ヒトCD137(配列番号1)のアゴニストである抗体であって、以下のアミノ酸残基、97、114、および115のうちの少なくとも2つでヒトCD137に結合し、以下のアミノ酸残基、97、114、および115のうちの1つ以上に変異を有する変異型ヒトCD137タンパク質を使用して結合が判定される、抗体を提供する。
【0058】
本開示は、がんの治療における使用のためのヒトCD137(配列番号1)のアゴニストである抗体であって、以下のアミノ酸残基、97、114、および115でヒトCD137に結合し、以下のアミノ酸残基、97、114、および115のうちの1つ以上に変異を有する変異型ヒトCD137タンパク質を使用して結合が判定される、抗体を提供する。
【0059】
本開示は、がんの治療のための医薬の製造のためのヒトCD137(配列番号1)のアゴニストである抗体の使用であって、当該抗体が、以下のアミノ酸残基、97、114、および115でヒトCD137に結合し、以下のアミノ酸残基、97、114、および115のうちの1つ以上に変異を有する変異型ヒトCD137タンパク質を使用して結合が判定される、使用を提供する。
【0060】
本開示は、がんの治療における使用のためのヒトCD137(配列番号1)のアゴニストである抗体であって、以下のアミノ酸残基、97、114、および115でヒトCD137に結合し、以下のアミノ酸残基、97、114、および115のうちの1つ以上に変異を有する変異型ヒトCD137タンパク質を使用して結合が判定され、当該がんが、膀胱癌、乳癌、胆道癌、結腸癌、子宮内膜癌、食道癌、胃癌、頭頸部癌、非小細胞肺癌、前立腺癌、直腸癌、または甲状腺癌である、抗体を提供する。
【0061】
本開示は、がんの治療のための医薬の製造のためのヒトCD137(配列番号1)のアゴニストである抗体の使用であって、当該抗体が、以下のアミノ酸残基、97、114、および115でヒトCD137に結合し、以下のアミノ酸残基、97、114、および115のうちの1つ以上に変異を有する変異型ヒトCD137タンパク質を使用して結合が判定され、当該がんが、膀胱癌、乳癌、胆道癌、結腸癌、子宮内膜癌、食道癌、胃癌、頭頸部癌、非小細胞肺癌、前立腺癌、直腸癌、または甲状腺癌である、使用を提供する。
【0062】
本開示は、以下の特徴、(a)抗体は、ヒトCD137への結合についてヒトCD137-リガンドと競合する、(b)抗体は、ヒトFcγRI、ヒトFcγRIIa、ヒトFcγRIIb、ヒトFcγRIIIa(F)、ヒトFcγRIIIa(V)、またはヒトC1qに結合しない、(c)抗体はカニクイザルCD137に結合する、(d)抗体は、単独療法としてヒト非小細胞肺腫瘍の増殖を阻害する、(e)抗体は腫瘍内CD3T細胞の頻度を増加させる、のうちの2つ以上を含む完全ヒトCD137アゴニスト抗体を提供する。
【0063】
有用な化学療法薬の非限定的な例には、5-フルオロウラシル、ヒドロキシウレア、ゲムシタビン、メトトレキサート、ドキソルビシン、エトポシド、カルボプラチン、シスプラチン、シクロホスファミド、メルファラン、ダカルバジン、タキソール、カンプトテシン、FOLFIRI、FOLFOX、ドセタキセル、ダウノルビシン、パクリタキセル、オキサリプラチン、およびそれらの組み合わせが含まれる。
【0064】
本明細書で使用されるとき、「抗体」という用語は、重鎖と軽鎖とがジスルフィド結合によって相互接続されるように、2つの重鎖(HC)と2つの軽鎖(LC)とを有するポリペプチド複合体を指し、ここで、抗体はIgGサブクラス抗体である。
【0065】
本発明の抗体は、操作された、天然に存在しないポリペプチド複合体である。本発明のDNA分子は、本発明の抗体中のポリペプチドのうちの少なくとも1つのアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードする天然に存在しないポリヌクレオチド配列を含む、DNA分子である。
【0066】
本発明の抗体は、IgGタイプ抗体であり、鎖内ジスルフィド結合および鎖間ジスルフィド結合を介して架橋される「重」鎖および「軽」鎖を有する。各重鎖は、N末端HCVRおよび重鎖定常領域(「HCCR」)からなる。各軽鎖は、LCVRおよび軽鎖定常領域(「LCCR」)からなる。ある特定の生物系で発現されるとき、天然のヒトFc配列を有する抗体はFc領域においてグリコシル化される。典型的には、グリコシル化は、高度に保存されたN-グリコシル化部位の抗体のFc領域に生じる。N-グリカンは、典型的には、アスパラギンに結合する。抗体は、他の位置でもグリコシル化され得る。
【0067】
必要に応じて、本明細書に記載の抗ヒトCD137抗体は、ヒトIgG1に由来するFc部分を含む。IgG1は、Fcガンマ受容体ファミリー(FcγR)のタンパク質、およびC1qに結合することが周知である。これらの受容体との相互作用は、抗体依存性細胞傷害(ADCC)および補体依存性細胞傷害(CDC)を誘導し得る。したがって、必要に応じて、本明細書に記載の抗ヒトCD137抗体は、Fcエフェクター機能を欠失する完全ヒトモノクローナル抗体(IgG1、Fc-ヌル(Fc-null))である。Fc-ヌルIgG1抗体を達成するために、残基の選択的突然変異誘発がそのIgG1 Fc領域のCH2領域内で必要である。アミノ酸置換L234A、L235E、およびG237AをIgG1 Fcに導入してFcγRI、FcγRIIa、およびFcγRIIIへの結合を減少させ、置換A330SおよびP331Sを導入してC1q媒介性補体固定を減少させる。ヒトに投与したときの免疫応答の潜在的な誘導を減少するために、ある特定のアミノ酸は、抗体生殖細胞系配列と適合させるために復帰突然変異を必要とし得る。
【0068】
HCVR領域およびLCVR領域は、フレームワーク領域(「FR」)と呼ばれるより保存されている領域とともに点在する、相補性決定領域(「CDR」)と呼ばれる超可変領域にさらに細分することができる。各LCVRおよびHCVRは、以下のFR1、CDR1、FR2、CDR2、FR3、CDR3、FR4の順でアミノ末端からカルボキシ末端へと配置している3つのCDRおよび4つのFRからなる。本明細書では、重鎖の3つのCDRを「HCDR1、HCDR2、およびHCDR3」と称し、軽鎖の3つのCDRを「LCDR1、LCDR2、およびLCDR3」と称する。CDRは、抗原との特異的相互作用を形成する残基の大部分を含有する。本発明の目的のために、NorthのCDR定義を使用する。NorthのCDRの定義(North et al.,“A New Clustering of Antibody CDR Loop Conformations”,Journal of Molecular Biology,406,228-256(2011))は、多数の結晶構造を有する親和性伝搬クラスタ化(affinity propagation clustering)に基づいている。
【0069】
HCVR領域をコードする単離DNAは、HCVRをコードするDNAを、重鎖定常領域をコードする別のDNA分子に作動可能に連結することによって、完全長重鎖遺伝子に変換され得る。ヒトおよび他の哺乳動物の重鎖定常領域遺伝子の配列は、当該技術分野において既知である。これらの領域を包含するDNAフラグメントは、例えば、標準的なPCR増幅によって取得され得る。
【0070】
LCVR領域をコードする単離DNAは、LCVRをコードするDNAを、軽鎖定常領域をコードする別のDNA分子に作動可能に連結することによって、完全長軽鎖遺伝子に変換され得る。ヒトおよび他の哺乳動物の軽鎖定常領域遺伝子の配列は、当該技術分野において既知である。これらの領域を包含するDNAフラグメントは、標準的なPCR増幅によって取得され得る。軽鎖定常領域は、カッパまたはラムダ定常領域であり得る。本発明の抗体については、軽鎖定常領域がヒトカッパ定常領域であることが好ましい。
【0071】
本発明のポリヌクレオチドは、配列が発現制御配列に作動可能に連結された後に宿主細胞において発現される。発現ベクターは、典型的には、エピソーム、または宿主染色体DNAの一体化した部分のいずれかとして、宿主生物中で複製可能である。一般に、発現ベクターは、所望のDNA配列で形質転換されたそれらの細胞の検出を可能にするために、選択マーカー、例えば、テトラサイクリン、ネオマイシン、およびジヒドロ葉酸レダクターゼを含有する。
【0072】
本明細書に記載される抗体は、哺乳動物細胞で容易に産生され得、該哺乳動物細胞の非限定的な例には、CHO、NS0、HEK293、またはCOS細胞が含まれる。宿主細胞は、当該技術分野において周知の技法を使用して培養される。
【0073】
目的のポリヌクレオチド配列(例えば、抗体のポリペプチドをコードするポリヌクレオチドおよび発現制御配列)を含有するベクターは、細胞宿主のタイプに応じて異なる周知の方法によって宿主細胞に導入され得る。
【0074】
タンパク質精製のさまざまな方法が用いられ得、そのような方法は、当該技術分野において既知であり、例えば、Deutscher,Methods in Enzymology 182:83-89(1990)、およびScopes,Protein Purification:Principles and Practice,3rd Edition,Springer,NY(1994)に記載される。
【0075】
本発明の別の実施形態において、抗体または抗体をコードする核酸は単離形態で提供される。本明細書で使用する場合、「単離」という用語は、細胞環境に見出される任意の他の高分子種を含まないか、または実質的に含まない、タンパク質、ペプチド、または核酸を指す。「実質的に含まない」とは、本明細書中で使用する場合、目的のタンパク質、ペプチド、または核酸が(モル基準で)80%超、好ましくは90%超、より好ましくは95%超の対象の高分子種を含むことを意味する。
【0076】
本発明の抗体またはそれを含む薬学的組成物は、非限定的な例が静脈内投与である、非経口経路によって投与されてもよい。本発明の抗体は、単独で薬学的に許容される担体、希釈剤、または賦形剤と一緒に単回用量または複数回用量で患者に投与され得る。本発明の薬学的組成物は、当該技術分野で周知の方法によって調製することができ(例えば、Remington:The Science and Practice of Pharmacy,22nd ed.(2012),A.Loyd et al.,Pharmaceutical Press)、本明細書に開示される抗体、および1つ以上の薬学的に許容される担体、希釈剤、または賦形剤を含む。
【0077】
投薬計画は、最適な所望の反応(例えば、治療効果)を提供するように調整され得る。安全性および有効性を最適化するために処置投与量を滴定し得る。局所的もしくは全身性またはそれらの組み合わせで静脈内(i.v.)または非静脈内投与のための投与スケジュールは、典型的には、単一ボーラス投与もしくは連続注入から、1日当たり複数回の投与(例えば、4~6時間おき)までの範囲であるか、または処置する医師および患者の状態によって示されるとおりである。投与量および投与頻度は、患者を治療する医師によって決定されてよい。
【0078】
「治療すること(treating)」(または「治療する(treat)」または「治療(treatment)」)という用語は、既存の症状、障害、状態、または疾患の進行または重症度を遅延、妨害、抑制、緩和、停止、軽減、または反転させることを指す。
【0079】
「有効量」とは、研究者、医師、または他の臨床医によって求められている組織、系、動物、哺乳動物、またはヒトの生物学的もしくは医学的応答またはそれに対する所望の治療効果を誘発するであろう本発明の抗体または本発明の抗体を含む薬学的組成物の量を意味する。抗体の有効量は、個体の病状、年齢、性別、および体重、ならびに個体における所望の応答を誘発する抗体の能力などの因子に応じて変動し得る。有効量はまた、抗体の任意の毒性効果または有害効果よりも治療的に有益な効果が上回る量である。
【実施例
【0080】
抗体の特性評価、生成、発現、および精製
配列番号14に示される重鎖ポリヌクレオチド配列および配列番号17に示される軽鎖ポリヌクレオチド配列を使用した哺乳動物細胞における抗体産生は、2つの抗体産物関連種、(a)配列番号10に示される重鎖アミノ酸配列および配列番号11の軽鎖アミノ酸配列を有する完全長抗体(以下「抗体A1」と呼ぶ)、ならびに(b)軽鎖のn末端アラニンのクリッピングから生じる抗体の単一アミノ酸短縮型(以下「抗体A2」と呼ぶ)の産生をもたらし、抗体A2は、配列番号10に示される重鎖アミノ酸配列、および配列番号13に示される軽鎖アミノ酸配列を有する。本明細書で使用されるとき、「抗体A1/2」は、配列番号17に示される軽鎖ポリヌクレオチド配列の使用から生じる抗体産物を指し、抗体A1(約6%)と抗体A2(約94%)とを含む。配列番号14に示される重鎖ポリヌクレオチド配列および配列番号15に示される軽鎖ポリヌクレオチド配列を使用して、顕著な量の抗体A2を伴わずに抗体A1を合成することができる。配列番号14に示される重鎖ポリヌクレオチド配列および配列番号16に示される軽鎖ポリヌクレオチド配列を使用して、顕著な量の抗体A1を伴わずに抗体A2を合成することができる。
【0081】
本発明の抗体は、ファージディスプレイを含むがこれに限定されない、既知の方法を使用して産生してもよい。さらに、上述するものに由来する抗体は、本明細書に記載のアッセイを用いてさらにスクリーニングすることができる。
【0082】
抗体A1およびA2の重鎖および軽鎖の可変領域のポリペプチド、ならびに完全長の重鎖および軽鎖のアミノ酸配列、ならびにそれらをコードするヌクレオチド配列は、「アミノ酸およびヌクレオチド配列」と題するセクションに列挙されている。さらに、抗体A1、A2、およびA1/2の軽鎖、重鎖、軽鎖可変領域、および重鎖可変領域の配列番号は、表1および2に示される。
【表1】
【表2】
【0083】
抗体A1、A2、および抗体A1/2を含むがこれらに限定されない本発明の抗体は、本質的に下記のように作製および精製することができる。HEK293またはCHOなどの適切な宿主細胞は、最適な所定のHC:LCベクター比を用いて抗体を分泌するための発現系、またはHCとLCの両方をコードする単一のベクター系で、一過性にまたは安定的にトランスフェクトすることができる。抗体が分泌された既知組成培地は、多くの一般的に使用される技術のうちのいずれかを使用して精製されてもよい。例えば、培地は、リン酸緩衝生理食塩水(pH7.4)のような適合緩衝液で平衡化された、MabSelectカラム(GE Healthcare)、またはKappaSelectカラム(GE Healthcare)に簡便に適用され得る。カラムは、非特異的結合構成成分を除去するために洗浄され得る。結合抗体は、例えば、pH勾配(10mMクエン酸ナトリウム緩衝液pH3.0に対して20mMのTris緩衝液pH7、または100mMグリシン緩衝液pH3.0に対してリン酸緩衝生理食塩水pH7.4など)によって溶出され得る。抗体画分は、紫外線吸光度またはSDS-PAGEなどによって検出され得、次いで、プールされ得る。意図する使用に応じて、さらなる精製は任意選択的である。抗体は、一般的な技術を使用して濃縮および/または滅菌ろ過され得る。可溶性凝集体および多量体は、サイズ排除、疎水性相互作用、イオン交換、マルチモーダル、またはヒドロキシアパタイトクロマトグラフィーを含む一般的な技法によって効果的に除去され得る。生成物は、-70℃ですぐに冷凍されてもよく、または凍結乾燥されてもよい。
【0084】
本明細書で使用されるとき、BMS20H4.9は、配列番号18に示される重鎖と、配列番号19に示される軽鎖と、を有する抗体を指し、これまでにUS7288638に記載されている。本明細書で使用されるとき、PF83は、配列番号20に示される重鎖と、配列番号21に示される軽鎖と、を有する抗体を指し、これまでにUS8337850に記載されている。
【0085】
抗体A1/2はヒトCD137に結合する
本明細書に開示される抗体がヒトCD137に結合する能力は、ELISAにより測定することができる。ヒトCD137への結合を測定するために、96ウェルプレート(Nunc)を4℃で一晩、ヒトCD137-Fc(R&D Systems)でコーティングする。ウェルをブロッキング緩衝液(0.2%ウシ血清アルブミンと0.05%Tween-20とを含有するPBS)で2時間ブロッキングする。ウェルを、0.05%Tween-20を含有するPBSで3回洗浄する。次に、抗体A1/2または対照IgG(100マイクロリットル)を異なる濃度で添加し、室温で1時間インキュベートする。洗浄後、プレートを100マイクロリットルのヤギ抗ヒトIgG F(ab´)2-HRPコンジュゲート(Jackson Immuno Research Laboratories)とともに室温で45分間インキュベートする。プレートを洗浄し、次いで100マイクロリットルの3,3´,5,5´-テトラメチルベンジジンとともにインキュベートする。650nmにおける吸光度をSpectraMax(登録商標)マイクロプレートリーダーで読み取る。半数効果濃度(EC50)をGraphPad Prism7ソフトウェアを用いて計算する。
【0086】
本質的に上述のように実施された実験では、抗体A1/2は0.027nMのEC50でヒトCD137に結合する。
【0087】
抗体A1/2はカニクイザルCD137に結合する
本明細書に開示される抗体が細胞表面カニクイザルCD137に結合する能力は、フローサイトメトリーアッセイを使用して測定することができる。カニクイザルCD137を発現する安定細胞は、製造元のプロトコールに従ってLipofectamine(商標)2000試薬(Invitrogen(商標))を使用してCyno-CD137受容体プラスミドDNAをヒト293細胞(ATCC)にトランスフェクトすることにより生成される。安定細胞は、10%ウシ胎仔血清と1%GlutaMAX(商標)を含むダルベッコ改変イーグル培地において、0.5マイクログラム/mLピューロマイシンを使用して選択される。フローサイトメトリーでは、Gibco(登録商標)Cell Dissociation Buffer(Life Technologies)を使用してコンフルエントな接着細胞を剥離し、FACS緩衝液(3%ウシ胎仔血清を含むリン酸緩衝生理食塩水)中、4℃で1時間ブロッキングし、1×10細胞/ウェルの密度で、96-ウェル丸底プレートに移す。抗体A1/2、BMS20H4.9、PF83、または対照ヒトIgG1(0.5マイクログラム/mLで開始するFACS緩衝液に1:4で希釈)を添加し(100マイクロリットル)、細胞を4℃で1時間染色する。
【0088】
FACS緩衝液で洗浄した後、二次抗体R-フィコエリトリンコンジュゲートヤギ抗ヒトIgG、F(ab´)フラグメント特異的抗体(Jackson ImmunoResearch Laboratories)を1:200希釈で添加し、細胞を4℃で30分間インキュベートする。細胞を洗浄し、LIVE/DEAD(登録商標)Fixable Far Red Dead Cell Stainキット(Life Technologies)を使用して、製造元のプロトコールに従って生細胞/死細胞の染色を行う。細胞をFACS緩衝液で洗浄し、IntelliCyt HTFC(登録商標)スクリーニングシステムで処理する。フローサイトメトリーデータは、FlowJo(登録商標)ソフトウェアを使用して分析される。平均蛍光強度(MFI)比は、(実験抗体のMFI)/(対照IgGのMFI)として計算される。
【0089】
本質的に上述のように実施された実験では、0.5マイクログラム/mLの濃度の抗体A1/2は、BMS20H4.9(0.94のMFI比)およびPF83(37のMFI比)と比較して高い、153のMFI比を示す。
【0090】
ヒト細胞に結合する抗体A1/2はCD137発現を増加させる
本明細書に開示される抗体のヒトCD137細胞表面レベルを調節する能力は、以下のように決定することができる。ヒトCD137を発現する安定細胞は、製造元のプロトコールに従ってLipofectamine(商標)2000試薬(Invitrogen(商標))を使用してヒトCD137プラスミドDNAをヒト293細胞(ATCC)にトランスフェクトすることにより生成される。安定細胞は、10%ウシ胎仔血清と1%GlutaMAX(商標)を含むダルベッコ改変イーグル培地において、0.5マイクログラム/mLのピューロマイシンを使用して選択される。培地中の300ナノモル濃度で開始するCD137抗体を37℃で24時間細胞とともにインキュベートする。細胞をPBSで洗浄し、Gibco(登録商標)Cell Dissociation Bufferを使用して剥離し、冷緩衝液(1×PBS、1%BSA、0.09%アジ化ナトリウム)中の同一のCD137抗体で2時間染色する。洗浄後、細胞をAlexa Fluor 647コンジュゲートヤギ抗ヒトIgG検出抗体(Jackson ImmunoResearch Laboratories)で30分間染色する。細胞を洗浄し、製造元のプロトコールに従ってZombie Green Live/Dead(BioLegend)で差異的に標識する。全ての細胞はFortessa X-20で処理される。FlowJo(登録商標)ソフトウェアを使用して分析を実施し、Alexa Fluor 647の中央蛍光強度(MFI)を生成し、同等の可溶性蛍光色素(MESF)標準曲線(Bangs Laboratories)のAlexa Fluor 647分子に対して較正する。MESF値は、未処理の染色対照(100%)および未処理のアイソタイプ染色対照(0%)に対して標準化される。
【0091】
本質的に上述のように実施された実験では、300ナノモル濃度の抗体A1/2はPF83(12%)と比較してCD137レベルの増加(21%)を誘導するが、BMS20H4.9は細胞表面のCD137を56%減少させる。
【0092】
抗体A1/2のNF-カッパBルシフェラーゼレポーターアッセイ活性
本明細書に開示される抗体がNF-カッパBを活性化する能力は、以下のように測定することができる。二重安定NF-カッパBルシフェラーゼレポーター/ヒトCD137-293細胞は、製造元のプロトコールに従って、Lipofectamine(商標)2000試薬(Life Technologie)を使用してpGL4.32[luc2P/NF-kappaB-RE/Hygro]プラスミドDNA(Promega)をヒトCD137発現293細胞にトランスフェクトすることにより生成される。安定細胞は、10%ウシ胎仔血清と1%GlutaMAX(商標)を含むダルベッコ改変イーグル培地において、100マイクログラム/mLハイグロマイシンおよび0.5マイクログラム/mLピューロマイシンを使用して選択される。Thermo MultiDrop Combi Reagent Dispenser(Thermo Fisher Scientific)を使用して、細胞を384ウェルプレートに5×10細胞/ウェルの密度で播種し、37℃で一晩培養する。抗体A1/2、BMS20H4.9、PF83、または対照ヒトIgG1は、9マイクロモル濃度または1.33マイクロモル濃度で開始するプレート内の10点の2倍希釈で、Hamilton STAR(商標)(Hamilton Company)を使用してリン酸緩衝生理食塩水(PBS)で希釈され、細胞に移される。次いで、細胞を抗体とともに5%COにおいて37℃で5.5時間インキュベートし、次いで、ONE-Glo(商標)ルシフェラーゼアッセイシステム(Promega(商標))およびThermo(商標)Scientifi MultiDrop(商標)Combi試薬ディスペンサーを使用して処理する。発光はSpectraMax(登録商標)マイクロプレートリーダー(Molecular Devices)を使用して測定され、データ分析はGenedata Screener(登録商標)(Genedata)を使用して実施される。次のようにデータが標準化される:
【数1】
【0093】
本質的に上述のように実施された実験では、抗体A1/2はPF83(最大活性12%)よりも高く、BMS20H4.9(最大活性115%)よりも低い、最大活性78%を示す。
【0094】
抗体A1/2はT細胞由来のインターフェロンガンマ産生を促進する
本明細書に開示される抗体のT細胞由来インターフェロン-ガンマ(IFN-ガンマ)産生を促進する能力は、以下のように測定することができる。ヒト末梢血単核細胞(PBMC)は、Ficoll密度勾配遠心分離(Ficoll(登録商標)Paque PLUS;GE Healthcare)により全血または白血球から分離され、10%ウシ胎仔血清(HyClone)を含むロズウェルパーク記念研究所培地(RPMI)(Life Technologies)中で増殖する。PBS中の抗ヒトCD3抗体クローンHIT3a(BD Biosciences)を96ウェルプレートにコーティングし(一般的な範囲:2~15ナノグラム/ウェル)、4℃で一晩インキュベートする。吸引後、ウェルをPBSですすぎ、ヒトPBMCを96ウェルプレートに1.5×10細胞/ウェルの密度で移す。抗体A1/2、BMS20H4.9、PF83、または対照ヒトIgG1は、80マイクログラム/mLの開始濃度で10%ウシ胎仔血清を含むRPMIで1:4に希釈して調製する。抗ヒトCD28抗体クローンCD28.2(BioLegend)をプレートに添加し(0.2~2マイクログラム/mLの一般的な範囲)、試験抗体を添加し、加湿5%COインキュベーターで、37℃で96時間インキュベートする。上清を収集し、R&D Systems(登録商標)ヒトIFN-ガンマDuoSet ELISAキットを使用してヒトIFN-ガンマレベルを測定する。簡潔に述べると、IFN-ガンマ捕捉抗体を室温で一晩プレートにコーティングする(4マイクログラム/mL)。吸引および洗浄後、プレートを室温で1時間ブロッキングする。サンプルの上清とIFN-ガンマ標準を添加し、室温で2時間インキュベートする。洗浄後、100マイクロリットルのIFN-ガンマ検出抗体を添加し、室温で2時間インキュベートし、洗浄する。ストレプトアビジン-HRP(1:40希釈の100マイクロリットル)を室温で20分間添加する。洗浄後、100マイクロリットルの基質溶液を添加することによって20分間プレートを発色させ、50マイクロリットルの停止液を添加し、SpectraMax(登録商標)マイクロプレートリーダーによって450nmでシグナルを測定する。データ分析は、SoftMax ProソフトウェアとGraphPad Prism(GraphPad Software)を使用して実施される。誘導倍率は、試料平均IFN-ガンマ(pg/mL)/対照hIgG1平均IFN-ガンマ(pg/mL)として計算される。
【0095】
本質的に上述のように実施された実験では、抗体A1/2は、IFN-ガンマサイトカイン産生によって測定されるCD3/CD28共刺激によるヒトPBMCの準最適な活性化を促進する。この点で、5マイクログラム/mlの抗体A1/2で処理すると、PF83よりも高く(1.6倍の増加)、BMS20H4.9よりも低い(9.4倍の増加)、3.8倍の増加でIFN-ガンマの産生がもたらされる。
【0096】
抗体A1/2固相結合アッセイ
抗体A1/2のヒトC1qへの結合は、ELISAアッセイを使用して測定できる。抗体A1/2と対照抗体(陰性対照IgG1)をPBSで連続希釈し、4℃で一晩ELISAプレートにコーティングする。カゼイン緩衝液中のヒトC1qを10ミリグラム/mLの濃度で添加し、2時間インキュベートする。プレートを抗ヒトC1q-HRP(AbD Serotec Inc.、1:200希釈)とともに1時間インキュベートすることでヒトC1qを検出し、TMB(KPL,Inc.)を使用してプレートを発色させる。Synergy Neo2ハイブリッドマルチモードリーダー(BioTek(登録商標))を使用して、450nmで吸光度を測定する。
【0097】
抗体A1/2のFcγRI、FcγRIIa(H)、FcγRIIb、FcγRIIIa(F)、およびFcγRIIIa(V)への結合は、MSDアッセイ(Meso Scale Diagnostics)を使用して決定される。簡潔に述べると、Fcγ受容体をMeso Scaleプレートに一晩コーティングし、連続希釈した試験抗体をプレートに添加して2時間インキュベートする。抗体A1/2は、抗ヒト二次抗体(Meso Scale Diagnostics、D20TF-6)を使用して検出され、プレートはRead Buffer T(Meso Scale Diagnostics、R92TC-1)で発色させる。発光はSECTOR Imager 2400(Meso Scale Diagnostics)で測定され、GraphPad Prism 7.0ソフトウェアを使用してデータが分析される。
【表3】
【0098】
本質的に上述したように実施した実験では、抗体A1/2は、FcγRI、FcγRIIa、FcγRIIb、FcγRIIIa、FcγRIIIa、またはC1qと結合しなかった(上述の表3に示すように)。他の実験では、細胞ベースの抗体依存性細胞傷害性および補体依存性細胞傷害性アッセイにおいて、抗体A1/2は検出可能なエフェクター機能を示さなかった。
【0099】
確立された腫瘍モデルにおける抗体A1/2の抗腫瘍効果
HCC827ヒト非小細胞肺癌(ATCC)腫瘍細胞株は、それぞれの培地で維持され、移植のために採取される。腫瘍細胞(マウス当たり1×10個の細胞)を、7週齢のメスNOD/SCIDガンマ(NSG)マウス(Jackson Laboratories)の右側腹部に皮下注射する。腫瘍の大きさが約350mm~450mmに達するとき、マウスは5~8の群に無作為化される。ナイーブヒトPBMCをDynabeads(登録商標)Human T-expander CD3/CD28ビーズ(Thermo Fisher Scientific)で9~10日間刺激して、ヒト増殖T細胞を生成し、保管する。ヒトPBMC(NY Blood Center)は、SepMateチューブ(STEMCELL Technologies)のFicoll(登録商標)Paque PLUSで遠心分離して調製し、保管する。増殖したT細胞を解凍し、1×10個の細胞をマウスに注射する。対照として、一部のマウスでは腫瘍細胞のみを、T細胞もPBMCも伴わずに移植する。処理は0日目または1日目から開始する。処理群には、対照IgG、BMS20H4.9、PF83、および抗体A1/2が含まれる。動物に腹腔内注射で10mg/kgの抗体を週に1回、4週間投与する。体重(BW)は週2回記録され、BWの変化率は次の式、(観測日のBW-初日のBW)/初日のBW×100%を使用して計算される。腫瘍体積は、電子ノギスを使用して週に2回測定される。腫瘍体積は、式、
【数2】
を用いて計算される。T/C%は、幾何平均値がΔT>0の場合、式100×ΔT/ΔCを使用して計算される。ΔT=研究の観測日の薬物処理群の平均腫瘍体積-投与の初日の薬物処理群の平均腫瘍体積、ΔC=研究の観測日の対照群の平均腫瘍体積-投与の初日の対照群の平均腫瘍体積である。SASソフトウェア(バージョン9.2)のMIXED手順を使用して、時間および処理による繰り返しのある二元配置反復測定分散分析を用いて、腫瘍体積データの統計分析が実施される。
【0100】
本質的に上述のように実施された実験では、阻害を示さなかった、PF83(T/C%=81.2)およびBMS20H4.9(T/C%=96.9)で処理されたマウスとは対照的に、抗体A1/2で処理されたマウスは有意な腫瘍増殖阻害を示した(T/C%=30.6、P<0.001)。
【0101】
抗体A1、抗体A2、および抗体A1/2の動力学/親和性の結果
Biacore T200機器を使用して、抗体A1、抗体A2、および抗体A1/2に結合する固定化ヒトCD137-Fcの動力学を測定できる。組換えヒト細胞外CD137-Fcタンパク質(R&D Systems)は、アミンカップリング(GE Healthcare)を介してCM5センサーチップに共有結合で固定化されている。CD137抗体試験は、HBS-EP+緩衝液で30マイクロリットル/分の流速で実施される。試料はさまざまな濃度で注入され、25℃で測定される。30ミリリットル/分の流速で10ミリモル濃度のグリシン-HCl pH2.0とともに24秒間、各試料を注入した後、表面を再生し、その後緩衝液で10秒間安定化させる。0.123ナノモル濃度~30ナノモル濃度の範囲の濃度のセンサーグラムは、Biacore T200ソフトウェアを使用して評価される。結合(Ka)および解離(Kd)の速度定数の計算は、1:1ラングミュア結合モデルの近似に基づいている。動力学速度定数Kd/Kaの比から、平衡解離定数(KD)または結合親和定数が計算される。
【0102】
本質的に上述のように実施した実験において、抗体A1は、抗体A2、および抗体A1/2は、表4に示される動力学および親和定数でヒトCD137に結合する。
【表4】
【0103】
抗体A1、抗体A2、および抗体A1/2を比較するNF-カッパBルシフェラーゼレポーターアッセイ
本明細書に開示される抗体のNF-カッパBを活性化する能力は、抗体希釈液をPBSで調製し、9マイクロモル濃度で開始して、プレート内で10点の2倍希釈を行うという変更を加えて、本明細書に上述したように測定できる。
【0104】
本質的に上述のように実施された実験では、抗体A1/2(最大活性70.5%)は、抗体A1(最大活性63.4%)および抗体A2(最大活性72.3%)と比較して同様の最大活性を示した。
【0105】
抗体A1および抗体A2はT細胞由来のインターフェロンガンマ産生を促進する
本明細書に開示される抗体のT細胞由来インターフェロン-ガンマ(IFN-ガンマ)産生を促進する能力は、本明細書に上述したように測定することができる。本質的に本明細書に記載されるように実施された実験において、抗体A1、抗体A2、および抗体A1/2は、IFN-ガンマサイトカイン産生により測定されるCD3/CD28共刺激によるヒトPBMCの準最適な活性化を増強する。この点で、5マイクログラム/mlの抗体A1/2で処理すると、抗体A1(3.5倍の増加)および抗体A2(3.5倍の増加)に匹敵した、IFN-ガンマの産生の3.1倍の増加がもたらされる。
【0106】
確立された腫瘍モデルにおける抗体A1および抗体A2の抗腫瘍効果
本明細書に開示される抗体のマウスの腫瘍増殖を阻害する能力は、本明細書に上述したように測定することができる。
【0107】
本質的に上述のように実施された実験では、抗体A1、抗体A2、および抗体A1/2は、HCC827で確立された腫瘍モデルの腫瘍増殖を阻害する。抗体A1/2による処理(T/C%=47.1%、P<0.001)では、抗体A1(T/C%=56.0%、P<0.001)および抗体A2(T/C%=48.7%、P<0.001)と同様の腫瘍増殖の低減を示す。
【0108】
X線結晶構造によって決定された抗体A1のエピトープ
抗体A1-Fabは、12mLのCaptureSelect IgG-CH1 Affinity Matrixを使用して293HEK細胞上清から精製される。SDS-PAGEおよび分析サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)は、精製された抗体A1-Fabの純度と品質に対処するために利用される。このマトリックスの溶離物質は、1×Tris緩衝生理食塩水(TBS)と交換された緩衝液である。hCD137(ヒトCD137アミノ酸22-161、ΔC121S)-AAA-6His)は、Ni Sepharose(登録商標)Excelカラム、Ni-NTAカラム、およびSECカラムを利用する3つのステップで293HEK上清から精製される。簡潔に述べると、2リットルの上清を、緩衝液交換をすることなく、Ni Sepharose Excelカラムに直接ロードする。このステップの溶離液は、PBSで緩衝液交換され、Ni-NTA重力流カラムを使用してさらに精製される。このステップの溶離液をさらに精製し、分取SECカラムを使用して1×TBSと緩衝液交換をする。最初のNi Sepharose Excelステップからのフロースルーには、大量のhCD137が含まれている。次いで、Ni Sepharose Excelカラムに再びロードされ、その後Ni-NTAおよび分取SECカラムに再びロードされる。SDS-PAGEは、純度に基づいてhCD137画分をプールするために使用される。hCD137の濃度は14.5ミリグラム/mLで、抗体A1-Fabの濃度は7.5ミリグラム/mLである。
【0109】
抗体A1-Fab:CD137複合体を1:1のモル比で組み合わせ、次いで、20ミリモル濃度のTris pH8.0、100ミリモル濃度の塩化ナトリウムで事前に平衡化したゲルろ過カラムにかける。得られた複合体は12.5ミリグラム/mLに濃縮される。ろ過後、抗体A1-Fab:CD137複合体は、21℃と8℃の両方で、Phoenix液体ハンドラーを使用して、シッティングドロッププレートでスパースマトリックス結晶スクリーニング条件で1:1の比率に設定される。大きな角柱のような結晶は、21℃で1モル濃度のクエン酸三ナトリウムpH6.5で4日以内に単一の条件で成長する。結晶を採取し、20%グリセロールおよびリザーバー条件で凍結保護し、液体窒素にマウントしてフラッシュ凍結し、Argonne National LaboratoryのAdvanced Photo Sourceを使用して、試料をX線スクリーニングし、データを収集する。抗体A1-Fab/hCD137データは、CCP4プログラムのパッケージ(Winn,M.D.et al.Acta.Cryst.2011:D67,235-242)を使用して2.4Åへと加工する。結晶は、空間パラメーターP321に属し、セルパラメーターはa=b=124.9Å、b=112.7Å、α=β=90°、γ=120°である。構造は、検索モデルとして内部Fab構造を使用して、プログラムPhaser(McCoy,A.J.et al.J.Appl.Cryst.2007 40:658-674)による、分子置換によって決定される。Fabの分子置換ソリューションは、Refmac(Winn,M.D.et al.Acta.Cryst.2011:D67,235-242;Murshudov,G.N.Act.Cryst.2011:D67,355-367)およびBuster(Bricogne,G.et al.2016;Buster Version 2.11.6.Cambridge,United Kingdom:Global Phasing Let.)を使用して精密化される。精密化されたマップを使用して、プログラムCOOT(Emsley,P.Acta Cryst.2010:D66,486-501)を使用してCD137についてのモデルを手動で構築する。精密化されたRファクターはR=17.8%、Rfree=20.5%である。
【0110】
このアッセイに本質的に記載されるように実施した実験において、抗体A-Fab:hCD137複合体の解像を行い、エピトープ/パラトープが以下の表5に示されている。表5に、hCD137の列挙されている残基の6Å以内にある抗体A1-Fabの残基を示す。抗体A1-Fabの重鎖にはhCD137との57の接触(カットオフ6Å)があり、軽鎖には18の接触(カットオフ6Å)がある。
【表5】
【0111】
抗体A1/2はCD137/CD137-リガンド相互作用を完全にブロックする
本明細書に開示される抗体のヒトCD137とCD137-リガンド(以下、CD137L)の相互作用を遮断する能力は、ELISAアッセイで測定することができる。まず、ELISAアッセイを使用して、hCD137**(ヒトCD137アミノ酸22-164、ΔC121S)-AAA-FLAGのhCD137Lならびに抗体A1/2、BMS20H4.9、およびPF83への結合EC50を定量化する。96ウェルImmulon(登録商標)4HBX ELISAプレートのウェルを、100ナノリットルのPBS、pH7.2中の50ナノグラムのhCD137**で、4℃で穏やかに攪拌しながら一晩コーティングする。PBST中の5%BSAでブロッキングし、洗浄した後、5倍希釈系列(392ナノモル濃度-0.005ナノモル濃度)のHisタグ付き組換えヒトCD137L(以下hCD137Lと呼ぶ)(R&D Systems)、(53-0.00068ナノモル濃度)のBMS20H4.9、(107-0.0014ナノモル濃度)のPF83、または(53-0.00068ナノモル濃度)の抗体A1/2を、各希釈液について二重で添加し、室温で1時間穏やかに撹拌しながらインキュベートする。次いで、抗CD137抗体で処理したウェルを洗浄し、HRPコンジュゲートヤギ抗Fab抗体(Jackson ImmunoResearch Laboratories)の1:10000希釈液を添加し、標準プロトコールに従って室温でインキュベートする。次いで、hCD137Lで処理したウェルを洗浄し、HRPコンジュゲートマウス抗His抗体(Sigma-Aldrich(登録商標))の1:5000希釈液を添加し、標準プロトコールに従ってプレートを室温でインキュベートする。TMBペルオキシダーゼ発色基質と停止液は、シグナルの視覚化と検出に関する製造元の取扱説明書に従って使用される。吸光度の読み取り値は、GraphPad Prismソフトウェアバージョン6にプロットされる。EC50値は、ソフトウェアのOne Site-Specific Binding関数の非線形回帰曲線適合分析によって計算される。上述のように実施された実験では、hCD137**に対する結合親和性(EC50)は、hCD137Lで0.6ナノモル濃度、抗体1/2で1.4ナノモル濃度、BMS20H4.9で0.43ナノモル濃度、PF83で10ナノモル濃度以上と決定される。
【0112】
hCD137LのhCD137**への結合についてBMS20H4.9、PF83、および抗体A1/2と競合する能力は、以下のように決定できる。96ウェルImmulon 4HBX ELISAプレートを、100ナノリットルのPBS、pH7.2中の50ナノグラムのhCD137**で4℃で穏やかに攪拌しながら一晩コーティングする。ブロッキング(PBST中5%BSAによる)および洗浄後、hCD137Lの5倍希釈(196から0.0025ナノモル濃度)を飽和量の指定抗体、抗体A1/2(200ナノグラム/ウェル)、BMS20H4.9(3ナノグラム/ウェル)、またはPF83(1000ナノグラム/ウェル)と混合する。次に、混合物を二重でウェルに添加し、室温で1時間穏やかに撹拌しながらインキュベートする。洗浄後、プレートをHRPコンジュゲートヤギ抗Fab抗体(1:1000希釈、Jackson ImmunoResearch Laboratories)とともに標準プロトコールに従って室温でインキュベートする。TMBペルオキシダーゼ発色基質と停止液は、シグナルの視覚化と検出に関する製造元の取扱説明書に従って使用される。
【0113】
CD137に結合したままのmAbのパーセンテージをプロットし、GraphPad Prismソフトウェアを使用した非線形回帰曲線適合分析によりIC50値を計算する。本質的に上述のように実施された実験では、hCD137Lは0.401ナノモル濃度のIC50で抗体A1/2のhCD137**への結合を完全に遮断する。また、hCD137Lは、1.037ナノモル濃度のIC50でPF83のhCD137**への結合を遮断する(30%の結合シグナルが表面に残る)。BMS20H4.9のhCD137**への結合に対するhCD137Lの測定可能な効果はない。
【0114】
抗体A1/2は、BMS20H4.9およびPF83とは異なる特定のアミノ酸残基でヒトCD137に結合する
抗体A1/2、BMS20H4.9、およびPF83がヒトCD137に結合するアミノ酸残基を決定するために、ヒトCD137点変異が導入されている。CD137-Fc変異体は、市販の部位特異的変異導入キット(Quickchange IIキット、Qiagen)の標準プロトコールを使用して生成される。野生型および変異型CD137-Fcタンパク質が発現および精製される。ここで報告された全ての変異体は、野生型CD137-Fcと同様のサイズ排除プロファイルを有する(すなわち、導入された変異はタンパク質の構造的完全性を損なわない)。抗体の結合に対する変異の影響を決定するために、CD137-Fc野生型および変異体に対するポイントELISAアッセイが利用される。96ウェルImmulon 4HBX ELISAプレートのウェルを、100ナノリットルのPBS、pH7.2中の50ナノグラムのヒトCD137-ECD-C121S-Fcまたはその変異体で4℃で穏やかに攪拌しながら一晩コーティングする。ブロッキング(PBST中5%BSAによる)および洗浄後、指定抗体の8点の5倍希釈系列(100-0.00128ナノモル濃度)を添加し、室温で1時間穏やかに攪拌しながらインキュベートする。ウェルを洗浄し、HRPコンジュゲート二次抗体(HRPコンジュゲートヤギ抗Fab抗体の1:10000希釈液(Jackson ImmunoResearch Laboratories)を添加し、標準プロトコールに従って室温でインキュベートする。TMBペルオキシダーゼ発色基質と停止液は、シグナルの視覚化と検出に関する製造元の取扱説明書に従って使用される。各濃度点の吸光度の読み取り値は、野生型相互作用の吸光度によって標準化される。各変異体について、8つの濃度の標準化された比率の平均が決定される。
【0115】
変異は、P27、N42、D63、Q67、A97、G98、S100、M101、Q104、K114、K115、R130、I132、R134の位置でヒトCD137(配列番号1)に個別に導入された。表6は、示されているヒトCD137の変異体に対するBMS20H4.9と抗体A1/2の結合プロファイルを示している。表7は、示されているヒトCD137の変異体に対するPF83と抗体A1/2の結合プロファイルを示している。まとめると、表6および7は、BMS20H4.9およびPF-83と比較して、抗体A1/2がヒトCD137の異なるアミノ酸残基に結合することを示している。
【表6】
【表7】
【0116】
ヒト腫瘍におけるCD137遺伝子発現
ヒト腫瘍免疫浸潤物におけるCD137遺伝子発現プロファイルは、Cancer Genome Atlas(TCGA)データベースと計算方法論を使用して分析できる。簡潔に述べると、CD137/CD3eの発現比は、OmicsoftがキュレートしたTCGA RNASeqの結果から生成される。腫瘍試料と同一組織の隣接する正常部におけるCD137/CD3eの発現比を比較するために、t検定が実施され、各腫瘍タイプについてCohenのdが計算される。腫瘍対正常部の発現比のt検定でP値<0.05を有し、Cohenのd>0.8の大きな効果サイズを有する腫瘍タイプは、統計的に有意である。腫瘍対正常組織におけるCD137/CD3eの発現比の差は、log倍率変化(logFC)として計算される。
【0117】
上述のように実施された実験では、乳癌、結腸癌、子宮内膜癌、膀胱癌、および頭頸部癌を含むがこれらに限定されないさまざまながんタイプにわたって腫瘍CD137/CD3比の増加が観察される(表8)。CD137リンパ球が豊富な腫瘍は、抗体A1、抗体A2、または抗体A1/2を使用したCD137抗体療法の候補である。
【表8】
【0118】
抗体A1/2はin vivoでCD3T細胞腫瘍浸潤を増加させる
本明細書に開示される抗体がヒト化マウスモデルにおけるT細胞腫瘍浸潤を変化させる能力は、免疫組織化学(IHC)により決定することができる。簡潔に述べると、L55ヒト非小細胞肺癌細胞(L55-CBG-2A-GFP、University of Pennsylvania)をNSGマウスに移植する。腫瘍のサイズが250~300mm3に達するとき、ヒトPBMC(8×10細胞)を注射し、抗体を10ミリグラム/kgで週1回4週間投与する。研究の終わりに、腫瘍はホルマリンで収集され、パラフィンに処理され、切片にされ、抗CD3抗体(Cell Signaling Technology)で染色される。画像は、Aperio XT ScanScope(登録商標)を使用して200倍の倍率で取得され、半定量的に分析される。総腫瘍細胞に対するCD3陽性細胞のパーセンテージは、Aperio ImageScopeソフトウェアを使用して計算される。結果は、一元配置分散分析で比較され、続いて多重比較のためにHolm-Sidak法(Sigma Plot 12.5、Systat Software)で比較される。
【0119】
上述のように実施された実験では、抗体A1/2はL55で確立された腫瘍にCD3T細胞腫瘍の浸潤を誘発する。抗体A1/2(60%)に反応したCD3T細胞のパーセンテージは、BMS20H4.9(18%)またはヒトIgG(27%)処理と比較して高くなっている。
【0120】
アミノ酸およびヌクレオチド配列
配列番号1(ヒトCD137)
MGNSCYNIVATLLLVLNFERTRSLQDPCSNCPAGTFCDNNRNQICSPCPPNSFSSAGGQRTCDICRQCKGVFRTRKECSSTSNAECDCTPGFHCLGAGCSMCEQDCKQGQELTKKGCKDCCFGTFNDQKRGICRPWTNCSLDGKSVLVNGTKERDVVCGPSPADLSPGASSVTPPAPAREPGHSPQIISFFLALTSTALLFLLFFLTLRFSVVKRGRKKLLYIFKQPFMRPVQTTQEEDGCSCRFPEEEEGGCEL
配列番号2(HCDR1)
KASGGTFSSYAIS
配列番号3(HCDR2)
GIIPIFGTANYAQKFQG
配列番号4(HCDR3)
ARDLMTTAPGTYFDL
配列番号5(LCDR1)
QASQDIGNSLG
配列番号6(LCDR2)
FDASDLET
配列番号7(LCDR3)
QQGNSFPLT
配列番号8(HCVR)
QVQLVQSGAEVKKPGSSVKVSCKASGGTFSSYAISWVRQAPGQGLEWMGGIIPIFGTANYAQKFQGRVTITADESTSTAYMELSSLRSEDTAVYYCARDLMTTAPGTYFDLWGRGTLVTV
配列番号9(抗体A1のLCVR)
AIRMTQSPPSLSASVGDRVTITCQASQDIGNSLGWYQQKPGKAPKLVIFDASDLETGVPSRFSGSGSGTDFSLTISSLQPEDFATYYCQQGNSFPLTFGQGTRLEIK
配列番号10(HC)
QVQLVQSGAEVKKPGSSVKVSCKASGGTFSSYAISWVRQAPGQGLEWMGGIIPIFGTANYAQKFQGRVTITADESTSTAYMELSSLRSEDTAVYYCARDLMTTAPGTYFDLWGRGTLVTVSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKRVEPKSCDKTHTCPPCPAPEAEGAPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPSSIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSREEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK
配列番号11(抗体A1のLC)
AIRMTQSPPSLSASVGDRVTITCQASQDIGNSLGWYQQKPGKAPKLVIFDASDLETGVPSRFSGSGSGTDFSLTISSLQPEDFATYYCQQGNSFPLTFGQGTRLEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC
配列番号12(抗体A2のLCVR)
IRMTQSPPSLSASVGDRVTITCQASQDIGNSLGWYQQKPGKAPKLVIFDASDLETGVPSRFSGSGSGTDFSLTISSLQPEDFATYYCQQGNSFPLTFGQGTRLEIK
配列番号13(抗体A2のLC)
IRMTQSPPSLSASVGDRVTITCQASQDIGNSLGWYQQKPGKAPKLVIFDASDLETGVPSRFSGSGSGTDFSLTISSLQPEDFATYYCQQGNSFPLTFGQGTRLEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC
配列番号14(HCのDNA)
CAGGTGCAGCTGGTGCAGTCTGGGGCTGAGGTGAAGAAGCCTGGGTCCTCGGTGAAGGTCTCCTGCAAGGCTTCTGGAGGCACCTTCAGCAGCTATGCTATCAGCTGGGTGCGACAGGCCCCTGGACAAGGGCTTGAGTGGATGGGAGGGATCATCCCTATCTTTGGTACAGCAAACTACGCACAGAAGTTCCAGGGCAGAGTCACGATTACCGCGGACGAATCCACGAGCACAGCCTACATGGAGCTGAGCAGCCTGAGATCTGAGGACACGGCCGTGTATTACTGTGCGAGAGATCTGATGACTACGGCCCCTGGGACGTACTTCGATCTCTGGGGCCGTGGCACCCTGGTCACTGTCTCCTCAGCTAGCACCAAGGGCCCATCGGTCTTCCCCCTGGCACCCTCCTCCAAGAGCACCTCTGGGGGCACAGCGGCCCTGGGCTGCCTGGTCAAGGACTACTTCCCCGAACCGGTGACGGTGTCGTGGAACTCAGGCGCACTGACCAGCGGCGTGCACACCTTCCCGGCTGTCCTACAGTCCTCAGGACTCTACTCCCTCAGCAGCGTGGTGACCGTGCCCTCCAGCAGCTTGGGCACCCAGACCTACATCTGCAACGTGAATCACAAGCCCAGCAACACCAAGGTGGACAAGAGAGTTGAGCCCAAATCTTGTGACAAAACTCACACATGCCCACCGTGCCCAGCACCTGAAGCCGAGGGGGCACCGTCAGTCTTCCTCTTCCCCCCAAAACCCAAGGACACCCTCATGATCTCCCGGACCCCTGAGGTCACATGCGTGGTGGTGGACGTGAGCCACGAAGACCCTGAGGTCAAGTTCAACTGGTATGTGGACGGCGTGGAGGTGCATAATGCCAAGACAAAGCCGCGGGAGGAGCAGTACAACAGCACGTACCGTGTGGTCAGCGTCCTCACCGTCCTGCACCAAGACTGGCTGAATGGCAAGGAGTACAAGTGCAAGGTCTCCAACAAAGCCCTCCCATCCTCCATCGAGAAAACCATCTCCAAAGCCAAAGGGCAGCCCCGAGAACCACAGGTGTACACCCTGCCCCCATCCCGGGAGGAGATGACCAAGAACCAAGTCAGCCTGACCTGCCTGGTCAAAGGCTTCTATCCCAGCGACATCGCCGTGGAGTGGGAGAGCAATGGGCAGCCGGAGAACAACTACAAGACCACGCCTCCCGTGCTGGACTCCGACGGCTCCTTCTTCCTCTATTCCAAGCTCACCGTGGACAAGAGCAGGTGGCAGCAGGGGAACGTCTTCTCATGCTCCGTGATGCATGAGGCTCTGCACAACCACTACACGCAGAAGAGCCTCTCCCTGTCTCCGGGCAAATGA
配列番号15(抗体A1のLCのDNA)
ATGAGGCTGCTGCCTCTGCTGGCCCTCCTGGCCCTGTGGGGCCCAGACCCAGCCAGAGCCGCCATCCGGATGACCCAGTCTCCACCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCAGGCGAGTCAGGACATTGGCAACTCTTTAGGTTGGTATCAGCAGAAACCAGGGAAAGCCCCTAAACTCGTGATCTTCGATGCATCAGATCTGGAAACAGGGGTCCCATCAAGGTTCAGTGGCAGTGGATCTGGCACAGATTTCAGTCTCACCATCAGCAGCCTGCAGCCTGAGGATTTTGCAACTTACTATTGTCAACAGGGTAACAGTTTCCCGCTCACCTTCGGCCAAGGGACACGACTGGAGATTAAACGAACTGCCTCTGTTGTGTGCCTGCTGAATAACTTCTATCCCAGAGAGGCCAAAGTACAGTGGAAGGTGGATAACGCCCTCCAATCGGGTAACTCCCAGGAGAGTGTCACAGAGCAGGACAGCAAGGACAGCACCTACAGCCTCAGCAGCACCCTGACGCTGAGCAAAGCAGACTACGAGAAACACAAAGTCTACGCCTGCGAAGTCACCCATCAGGGCCTGAGCTCGCCCGTCACAAAGAGCTTCAACAGGGGAGAGTGTTAG
配列番号16(抗体A2のLCのDNA)
ATGGAGACAGACACACTCCTGCTATGGGTACTGCTGCTCTGGGTTCCAGGCTCCACCGGCATCCGGATGACCCAGTCTCCACCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCAGGCGAGTCAGGACATTGGCAACTCTTTAGGTTGGTATCAGCAGAAACCAGGGAAAGCCCCTAAACTCGTGATCTTCGATGCATCAGATCTGGAAACAGGGGTCCCATCAAGGTTCAGTGGCAGTGGATCTGGCACAGATTTCAGTCTCACCATCAGCAGCCTGCAGCCTGAGGATTTTGCAACTTACTATTGTCAACAGGGTAACAGTTTCCCGCTCACCTTCGGCCAAGGGACACGACTGGAGATTAAACGAACTGTGGCCGCACCATCTGTCTTCATCTTCCCGCCATCTGATGAGCAGTTGAAATCTGGAACTGCCTCTGTTGTGTGCCTGCTGAATAACTTCTATCCCAGAGAGGCCAAAGTACAGTGGAAGGTGGATAACGCCCTCCAATCGGGTAACTCCCAGGAGAGTGTCACAGAGCAGGACAGCAAGGACAGCACCTACAGCCTCAGCAGCACCCTGACGCTGAGCAAAGCAGACTACGAGAAACACAAAGTCTACGCCTGCGAAGTCACCCATCAGGGCCTGAGCTCGCCCGTCACAAAGAGCTTCAACAGGGGAGAGTGTTAG
配列番号17(抗体A1/2のLCのDNA)
ATGGAGACAGACACACTCCTGCTATGGGTACTGCTGCTCTGGGTTCCAGGCTCCACCGGCGCCATCCGGATGACCCAGTCTCCACCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCAGGCGAGTCAGGACATTGGCAACTCTTTAGGTTGGTATCAGCAGAAACCAGGGAAAGCCCCTAAACTCGTGATCTTCGATGCATCAGATCTGGAAACAGGGGTCCCATCAAGGTTCAGTGGCAGTGGATCTGGCACAGATTTCAGTCTCACCATCAGCAGCCTGCAGCCTGAGGATTTTGCAACTTACTATTGTCAACAGGGTAACAGTTTCCCGCTCACCTTCGGCCAAGGGACACGACTGGAGATTAAACGAACTGTGGCTGCACCATCTGTCTTCATCTTCCCGCCATCTGATGAGCAGTTGAAATCTGGAACTGCCTCTGTTGTGTGCCTGCTGAATAACTTCTATCCCAGAGAGGCCAAAGTACAGTGGAAGGTGGATAACGCCCTCCAATCGGGTAACTCCCAGGAGAGTGTCACAGAGCAGGACAGCAAGGACAGCACCTACAGCCTCAGCAGCACCCTGACGCTGAGCAAAGCAGACTACGAGAAACACAAAGTCTACGCCTGCGAAGTCACCCATCAGGGCCTGAGCTCGCCCGTCACAAAGAGCTTCAACAGGGGAGAGTGTTAG
配列番号18(BMS20H4.9のHC)
QVQLQQWGAGLLKPSETLSLTCAVYGGSFSGYYWSWIRQSPEKGLEWIGEINHGGYVTYNPSLESRVTISVDTSKNQFSLKLSSVTAADTAVYYCARDYGPGNYDWYFDLWGRGTLVTVSSASTKGPSVFPLAPCSRSTSESTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTKTYTCNVDHKPSNTKVDKRVESKYGPPCPPCPAPEFLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSQEDPEVQFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQFNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKGLPSSIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSQEEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSRLTVDKSRWQEGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSLGK
配列番号19(BMS20H4.9のLC)
EIVLTQSPATLSLSPGERATLSCRASQSVSSYLAWYQQKPGQAPRLLIYDASNRATGIPARFSGSGSGTDFTLTISSLEPEDFAVYYCQQRSNWPPALTFGGGTKVEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC
配列番号20(PF83のHC)
EVQLVQSGAEVKKPGESLRISCKGSGYSFSTYWISWVRQMPGKGLEWMGKIYPGDSYTNYSPSFQGQVTISADKSISTAYLQWSSLKASDTAMYYCARGYGIFDYWGQGTLVTVSSASTKGPSVFPLAPCSRSTSESTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSNFGTQTYTCNVDHKPSNTKVDKTVERKCCVECPPCPAPPVAGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVQFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQFNSTFRVVSVLTVVHQDWLNGKEYKCKVSNKGLPAPIEKTISKTKGQPREPQVYTLPPSREEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPE METDTLLLWVLLLWVPGSTGAIRMTQSPPSLSASVGDRVTITCQASQDIGNSLGWYQQKPGKAPKLVIFDASDLETGVPSRFSGSGSGTDFSLTISSLQPEDFATYYCQQGNSFPLTFGQGTRLEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGECNNYKTTPPMLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK
配列番号21(PF83のLC)
SYELTQPPSVSVSPGQTASITCSGDNIGDQYAHWYQQKPGQSPVLVIYQDKNRPSGIPERFSGSNSGNTATLTISGTQAMDEADYYCATYTGFGSLAVFGGGTKLTVLGQPKAAPSVTLFPPSSEELQANKATLVCLISDFYPGAVTVAWKADSSPVKAGVETTTPSKQSNNKYAASSYLSLTPEQWKSHRSYSCQVTHEGSTVEKTVAPTECS
【配列表】
0007257364000001.app