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特許7258535プログラム、情報処理方法、及び情報処理装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-07
(45)【発行日】2023-04-17
(54)【発明の名称】プログラム、情報処理方法、及び情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/58 20140101AFI20230410BHJP
   A63F 13/56 20140101ALI20230410BHJP
   A63F 13/537 20140101ALI20230410BHJP
   A63F 13/822 20140101ALI20230410BHJP
【FI】
A63F13/58
A63F13/56
A63F13/537
A63F13/822
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2018234042
(22)【出願日】2018-12-14
(65)【公開番号】P2020092926
(43)【公開日】2020-06-18
【審査請求日】2021-10-15
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 ゲームの発売日 平成30年9月27日 公開者 株式会社コーエーテクモゲームス 公開された発明の内容 ゲーム発売に伴い刊行物、Webサイト、ゲーム体験会・発表会で、白石 健太、貝原 亮太が発明したプログラム、情報処理方法、及び情報処理装置について公開した。
(73)【特許権者】
【識別番号】595000427
【氏名又は名称】株式会社コーエーテクモゲームス
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】白石 健太
(72)【発明者】
【氏名】貝原 亮太
【審査官】宇佐田 健二
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-268854(JP,A)
【文献】特開2013-230236(JP,A)
【文献】特開2018-079059(JP,A)
【文献】株式会社ウェッジホールディングスブレインナビ事業部,「プレイステーション3版/Xbox 360版対応 真・三國無双5 Empires コンプリートガイド」,初版,日本,株式会社光栄 襟川 陽一,2009年05月30日,pp.020-023,ISBN:978-4-7758-0733-0
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-13/98,9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置に、
プレイヤにより操作される第1キャラクタが、仮想3次元空間上で第1オブジェクトから第1範囲内に位置していない場合、第1種別の攻撃で消費する値を、維持または第1速度で増加させ、
前記第1キャラクタが前記第1範囲内に位置している場合、前記第1種別の攻撃で消費する値を前記第1速度よりも速い第2速度で増加させ、
前記仮想3次元空間上で前記第1範囲内に第2オブジェクトを表示し、
前記第1キャラクタが前記第1範囲内に位置し、前記第2オブジェクトが前記第1キャラクタから第2範囲内に位置する場合、前記仮想3次元空間上の前記第1キャラクタに応じた位置に第3オブジェクトを表示し、前記第2オブジェクトを前記第3オブジェクトの方向に移動させる、
処理を実行させるプログラム。
【請求項2】
前記第2オブジェクトを前記位置から第3範囲内に移動させ、前記第2オブジェクトの表示を消去した後、前記第1範囲内の位置に前記第2オブジェクトを表示させる、
請求項に記載のプログラム。
【請求項3】
前記第2オブジェクトを前記位置から第3範囲内に移動させ、前記第2オブジェクトの表示を消去した場合、前記第1種別の攻撃で消費する値を増加させる、
請求項に記載のプログラム。
【請求項4】
前記第1種別の攻撃で消費する値の現在値に応じて、前記第3オブジェクトの表示態様を変化させる、
請求項からのいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項5】
前記プレイヤの操作に応答し、前記第1キャラクタに、前記第3オブジェクトを使用する前記第1種別の攻撃を行う画像を表示させる、
請求項からのいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項6】
前記第1種別の攻撃は、前記第1種別の攻撃で消費する値を消費しない第2種別の攻撃よりも、第2キャラクタの耐久力を示す値を減少させる量が大きい、請求項からのいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項7】
前記第2キャラクタが第1状態の場合に前記第2種別の攻撃を受けた場合、前記第2キャラクタの耐久力を示す値を第1量減少させ、
前記第2キャラクタが第2状態の場合に前記第2種別の攻撃を受けた場合、前記第2キャラクタの耐久力を示す値を前記第1量よりも少ない第2量減少させ、
前記第2キャラクタが第2状態の場合に前記第2種別の攻撃を受けた場合、前記第1種別の攻撃で消費する値を増加させる、
請求項に記載のプログラム。
【請求項8】
情報処理装置が、
プレイヤにより操作される第1キャラクタが、仮想3次元空間上で第1オブジェクトから第1範囲内に位置していない場合、第1種別の攻撃で消費する値を、維持または第1速度で増加させ、
前記第1キャラクタが前記第1範囲内に位置している場合、前記第1種別の攻撃で消費する値を前記第1速度よりも速い第2速度で増加させ、
前記仮想3次元空間上で前記第1範囲内に第2オブジェクトを表示し、
前記第1キャラクタが前記第1範囲内に位置し、前記第2オブジェクトが前記第1キャラクタから第2範囲内に位置する場合、前記仮想3次元空間上の前記第1キャラクタに応じた位置に第3オブジェクトを表示し、前記第2オブジェクトを前記第3オブジェクトの方向に移動させる、
処理を実行する情報処理方法。
【請求項9】
プレイヤにより操作される第1キャラクタが、仮想3次元空間上で第1オブジェクトから第1範囲内に位置していない場合、第1種別の攻撃で消費する値を、維持または第1速度で増加させ、
前記第1キャラクタが前記第1範囲内に位置している場合、前記第1種別の攻撃で消費する値を前記第1速度よりも速い第2速度で増加させ、
前記仮想3次元空間上で前記第1範囲内に第2オブジェクトを表示し、
前記第1キャラクタが前記第1範囲内に位置し、前記第2オブジェクトが前記第1キャラクタから第2範囲内に位置する場合、前記仮想3次元空間上の前記第1キャラクタに応じた位置に第3オブジェクトを表示し、前記第2オブジェクトを前記第3オブジェクトの方向に移動させる、
処理を実行する制御部を有する情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム、情報処理方法、及び情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、コンピュータゲーム等において、所定のゲージの値が一定値まで蓄積されると、当該値を消費して、通常攻撃よりも強力な必殺技等による攻撃を行えるようにする技術が知られている(例えば、特許文献1を参照)。この所定のゲージの値は、例えば、時間の経過に従って徐々に増加される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2011-062469号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術においては、例えば、所定のゲージの値が一定値まで蓄積されるまでの間、プレイヤは必殺技等による攻撃を行えないため、退屈に感じる場合がある。
【0005】
そこで、一側面では、ゲームにおける戦闘の興趣性をより高めることができる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一つの案では、情報処理装置に、プレイヤにより操作される第1キャラクタが、仮想3次元空間上で第1オブジェクトから第1範囲内に位置していない場合、第1種別の攻撃で消費する値を、維持または第1速度で増加させ、前記第1キャラクタが前記第1範囲内に位置している場合、前記第1種別の攻撃で消費する値を前記第1速度よりも速い第2速度で増加させ、前記仮想3次元空間上で前記第1範囲内に第2オブジェクトを表示し、前記第1キャラクタが前記第1範囲内に位置し、前記第2オブジェクトが前記第1キャラクタから第2範囲内に位置する場合、前記仮想3次元空間上の前記第1キャラクタに応じた位置に第3オブジェクトを表示し、前記第2オブジェクトを前記第3オブジェクトの方向に移動させる処理を実行させる。
【発明の効果】
【0007】
一側面によれば、ゲームにおける戦闘の興趣性をより高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成例を示す図である。
図2】実施形態に係る情報処理装置の機能ブロック図である。
図3】実施形態に係る情報処理装置の処理の一例を示すフローチャートである。
図4】実施形態に係る第1ゲージの値を第2速度で増加させる処理の一例を示すフローチャートである。
図5A】仮想3次元空間上の第1オブジェクト、および複数の第2オブジェクトの位置について説明する図である。
図5B】実施形態に係る表示画面例を示す図である。
図5C】実施形態に係る表示画面例を示す図である。
図6A】実施形態に係る第1種別の攻撃時の表示画面例を示す図である。
図6B】実施形態に係る第2種別の攻撃時の表示画面例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態を説明する。
【0010】
<ハードウェア構成>
図1は、実施形態に係る情報処理装置10のハードウェア構成例を示す図である。情報処理装置10は、例えば、家庭用、携帯用、または業務用のゲーム専用機でもよい。また、情報処理装置10は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータ、またはオンラインゲームを提供するサーバ等でもよい。図1に示す情報処理装置10は、それぞれバスBで相互に接続されているドライブ装置100、補助記憶装置102、メモリ装置103、CPU104、インタフェース装置105、表示装置106、及び入力装置107等を有する。
【0011】
情報処理装置10での処理を実現するゲームプログラムは、記録媒体101によって提供される。ゲームプログラムを記録した記録媒体101がドライブ装置100にセットされると、ゲームプログラムが記録媒体101からドライブ装置100を介して補助記憶装置102にインストールされる。但し、ゲームプログラムのインストールは必ずしも記録媒体101より行う必要はなく、ネットワークを介して他のコンピュータよりダウンロードするようにしてもよい。補助記憶装置102は、インストールされたゲームプログラムを格納すると共に、必要なファイルやデータ等を格納する。
【0012】
メモリ装置103は、例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、またはSRAM(Static Random Access Memory)等のメモリであり、プログラムの起動指示があった場合に、補助記憶装置102からプログラムを読み出して格納する。CPU104は、メモリ装置103に格納されたプログラムに従って情報処理装置10に係る機能を実現する。インタフェース装置105は、ネットワークに接続するためのインタフェースとして用いられる。表示装置106はプログラムによるGUI(Graphical User Interface)等を表示する。表示装置106は、情報処理装置10と一体として構成されてもよいし、別体として構成されてもよい。入力装置107は、十字キーまたはアナログスティックを有するコントローラ等、マウス及び方向キーを有するキーボード等、またはタッチパネル等で構成され、様々な操作指示を入力させるために用いられる。
【0013】
なお、記録媒体101の一例としては、CD-ROM、DVDディスク、ブルーレイディスク、又はUSBメモリ等の可搬型の記録媒体が挙げられる。また、補助記憶装置102の一例としては、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、又はフラッシュメモリ等が挙げられる。記録媒体101及び補助記憶装置102のいずれについても、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に相当する。
【0014】
<機能構成>
次に、図2を参照し、情報処理装置10の機能構成について説明する。図2は、実施形態に係る情報処理装置10の機能ブロック図である。
【0015】
情報処理装置10は、受付部11、制御部12、及び表示制御部13を有する。これら各部は、情報処理装置10にインストールされた1以上のプログラムが、情報処理装置10のCPU104に実行させる処理により実現される。
【0016】
受付部11は、表示されているキャラクタやボタン等のオブジェクトに対する操作をプレイヤ(ユーザ)から受け付ける。
【0017】
制御部12は、受付部11により受け付けたプレイヤの操作に応答して、ゲームの処理を実行する。表示制御部13は、制御部12の指示に従い、ゲームの表示画面を表示させる。
【0018】
<処理>
次に、図3を参照して、情報処理装置10の処理の一例について説明する。図3は、実施形態に係る情報処理装置10の処理の一例を示すフローチャートである。
【0019】
ステップS1において、制御部12は、プレイヤの操作に応答して、プレイヤキャラクタを仮想3次元空間上のフィールド(ステージ)で移動させる。ここで、制御部12は、例えば、コントローラの十字キーまたはアナログスティック等の操作に応答して、ゲームにおける仮想3次元空間上でプレイヤキャラクタを移動させる。
【0020】
続いて、制御部12は、プレイヤキャラクタの位置が、第1オブジェクトから第1範囲内(例えば、第1オブジェクトから半径25m以内)であるか否かを判定する(ステップS2)。第1オブジェクトから第1範囲内でない場合(ステップS2でNO)、制御部12は、第1ゲージの値(第1種別の攻撃で消費する値)を維持または第1速度で増加させ(ステップS3)、後述するステップS5の処理に進む。ここで、制御部12は、第1速度を、例えば、第1ゲージの値が0から最大値まで増加させるのに1分間程度かかる速度としてもよい。また、制御部12は、第1速度を一定の速度としなくともよい。この場合、制御部12は、第1速度を、例えば、第1ゲージの値が少ない程速い速度としてもよい。また、制御部12は、第1速度を0とし、第1ゲージの値を維持する(増加させない)ようにしてもよい。
【0021】
一方、第1オブジェクトから第1範囲内である場合(ステップS2でYES)、制御部12は、第1ゲージの値を第1速度よりも速い第2速度で増加させる(ステップS4)。制御部12は、第2速度を、例えば、第1ゲージの値が0から最大値まで増加させるのに10秒間程度かかる速度としてもよい。また、第2速度は、一定の速度でなくともよい。なお、この処理については後述する。
【0022】
続いて、制御部12は、第1種別の攻撃を行わせる操作を受付部11によりプレイヤから受け付けたか否かを判定する(ステップS5)。第1種別の攻撃操作を受け付けていない場合(ステップS5でNO)、後述するステップS8の処理に進む。
【0023】
一方、第1種別の攻撃操作を受け付けた場合(ステップS5でYES)、制御部12は、プレイヤキャラクタに第1種別の攻撃を実行させ(ステップS6)、第1ゲージの値を減少(消費)させる(ステップS7)。なお、第1種別の攻撃を実行させる際の処理については後述する。
【0024】
続いて、制御部12は、第1ゲージの値を減少(消費)させない第2種別の攻撃を行わせる操作を受付部11によりプレイヤから受け付けたか否かを判定する(ステップS8)。第2種別の攻撃操作を受け付けた場合(ステップS8でYES)、制御部12は、プレイヤキャラクタに第2種別の攻撃を実行させる(ステップS9)。なお、第2種別の攻撃を実行させる際の処理については後述する。
【0025】
続いて、制御部12は、ゲームを終了するか否かを判定する(ステップS10)。ゲームを終了しない場合(ステップS10でNO)、ステップS1の処理に進む。ゲームを終了する場合(ステップS10でYES)、処理を終了する。
【0026】
≪第1ゲージの値を第2速度で増加させる処理≫
次に、図4から図5Cを参照し、図3のステップS4の、プレイヤキャラクタが、第1オブジェクトから第1範囲内に位置する場合に第1ゲージの値を第2速度で増加させる処理の一例について説明する。図4は、実施形態に係る第1ゲージの値を第2速度で増加させる処理の一例を示すフローチャートである。図5Aは、仮想3次元空間上の第1オブジェクト、および複数の第2オブジェクトの位置について説明する図である。図5B図5Cは、実施形態に係る表示画面例を示す図である。
【0027】
なお、表示制御部13は、複数の第2オブジェクトを、第1オブジェクトから第1範囲内に表示しておく。ここで、表示制御部13は、図5Aに示すように、複数の第2オブジェクト503Aから503Xを、ゲームにおける仮想3次元空間上で、第1オブジェクト501から第1範囲内502において、空中を漂うように制御し、表示する。
【0028】
図5Bの例では、表示制御部13は、プレイヤキャラクタ511、第1オブジェクト501、第2オブジェクト503Aから503X、及び第1ゲージ512を表示させている。図5Bの例では、第1ゲージ512において、領域512Aの分の値が現在蓄積されていることが示されている。
【0029】
図5Bの例では、第1オブジェクト501は、仮想3次元空間上(戦場)における1以上の場所に存在する、錨等の形状の一部のようなアーチ状の構造物である。図5Bの例では、第1オブジェクト501は、ゲームにおける設定として、例えば、天界から神の力を運ぶものとしてもよい。また、図5Bの例では、第2オブジェクト503Aから503Xは、第1オブジェクト501の周囲を漂う光の粒子である。図5Bの例では、第2オブジェクト503Aから503Xは、ゲームにおける設定として、例えば、神の力を表す粒子としてもよい。
【0030】
ステップS101において、制御部12は、プレイヤから所定の操作を受け付けているか否かを判定する。ここで、制御部12は、例えば、入力装置107の所定のボタンが継続して押下されているか否かを判定してもよい。これにより、例えば、掃除機をオンにしている間に掃除機で第2オブジェクトを吸い込むような表現をプレイヤに提供することができる。
【0031】
所定の操作を受け付けていない場合(ステップS101でNO)、処理を終了する。図5Bの例では、プレイヤキャラクタ511は、第1オブジェクト501から第1範囲内502に位置するものの、プレイヤから所定の操作を受け付けていないため、第2オブジェクト503Aから503Xは、それぞれ、方向感なしに空中を漂うように制御されている。
【0032】
一方、所定の操作を受け付けている場合(ステップS101でYES)、表示制御部13は、プレイヤキャラクタの位置に応じた位置に第3オブジェクトを表示する(ステップS102)。表示制御部13は、図5Cの例では、プレイヤキャラクタ511は、第1オブジェクト501から第1範囲内502に位置し、プレイヤから所定の操作を受け付けているため、プレイヤキャラクタ511の背後等に、第3オブジェクト521を表示させている。図5Cの例では、第3オブジェクト521は、プレイヤキャラクタの背後の空間に浮かんでいる武器である。図5Cの例では、第3オブジェクト521は、ゲームにおける設定として、例えば、通常の攻撃で使用する武器とは異なる、神の力を宿す武器としてもよい。
【0033】
以下のステップS103からステップS107の処理は、複数の第2オブジェクトのそれぞれに対して実行する。そのため、以下では、複数の第2オブジェクトのうちの任意の一の第2オブジェクトを「処理対象の第2オブジェクト」と称する。
【0034】
続いて、制御部12は、処理対象の第2オブジェクトの位置が、プレイヤキャラクタから第2範囲(例えば、半径5m)内であるか否かを判定する(ステップS103)。処理対象の第2オブジェクトの位置がプレイヤキャラクタから第2範囲内でない場合(ステップS103でNO)、制御部12は、処理対象の第2オブジェクトを、ゲームにおける仮想3次元空間上で、第1オブジェクトから第1範囲内の空中を漂うように制御し(ステップS104)、処理を終了する。図5Cの例では、制御部12は、プレイヤキャラクタ511から第2範囲に位置しない第2オブジェクト503X等を、方向感なしに空中を漂うように制御している。
【0035】
一方、処理対象の第2オブジェクトの位置がプレイヤキャラクタから第2範囲内である場合(ステップS103でYES)、制御部12は、処理対象の第2オブジェクトを、仮想3次元空間上のプレイヤキャラクタの位置に応じた位置の第3オブジェクトの方向に移動させる(ステップS105)。制御部12は、例えば、毎秒60フレームの画像を表示する場合、フレーム毎に、第3オブジェクトと第2オブジェクトとの距離が所定距離縮まるように、処理対象の第2オブジェクトを第3オブジェクトの方向に移動させてもよい。制御部12は、当該所定距離を、例えば、前のフレームにおける第3オブジェクトと第2オブジェクトとの距離の2%の距離としてもよい。
【0036】
制御部12は、図5Cの例では、プレイヤキャラクタ511から第2範囲に位置する第2オブジェクト503A、503B等を、第3オブジェクト521の方向に移動するように制御している。なお、制御部12は、プレイヤキャラクタ511から第2範囲に位置しない第2オブジェクト503X等は、方向感なしに空中を漂うように制御している。
【0037】
続いて、制御部12は、処理対象の第2オブジェクトの位置が第3オブジェクトに応じた領域(「第3範囲」の一例。)内であるか否かを判定する(ステップS106)。ここで、制御部12は、例えば、処理対象の第2オブジェクトが、第3オブジェクトに接触した場合、第3オブジェクトに応じた領域内であると判定してもよい。第3オブジェクトに応じた領域内でない場合(ステップS106でNO)、後述するステップS108の処理に進む。
【0038】
一方、第3オブジェクトに応じた領域内である場合(ステップS106でYES)、表示制御部13は、処理対象の第2オブジェクトを消去する(非表示とする)(ステップS107)。これにより、処理対象の第2オブジェクトが第3オブジェクトに吸収されるような表現の映像を表示できる。なお、表示制御部13は、一定時間(例えば、20秒)が経過すると、消去した処理対象の第2オブジェクトを、第1オブジェクトから第1範囲内のランダムな位置で再度表示(生成)させてもよい。
【0039】
なお、制御部12は、第2オブジェクト503Aから503Xを、一のエフェクトリソースによりミドルウェアの内部で自動的に制御するようにしてもよい。そして、制御部12は、プレイヤキャラクタから第2範囲内の第2オブジェクトに対して割り込み処理をかけ、移動等の制御を行うようにしてもよい。これにより、ゲームのアプリケーション開発において、各第2オブジェクトに対する処理の実装を容易にしながら、プレイヤの操作に応答して第2オブジェクトをインタラクティブに制御することができる。
【0040】
続いて、制御部12は、第1ゲージの値を第2速度で増加させ(ステップS108)、処理を終了する。これにより、第3オブジェクトに第2オブジェクトが吸収されるに連れて、第3オブジェクトが強化されていくような表現をプレイヤに提供することができる。なお、制御部12は、一定の第2速度で第1ゲージの値を増加させてもよい。または、制御部12は、ステップS107の処理で処理対象の第2オブジェクトを消去する度に、第1ゲージの値を所定値(例えば、1ポイント)増加させてもよい。図5Cの例では、第1ゲージ512において、領域512Bの分の値が現在蓄積されていることが示されている。
【0041】
なお、表示制御部13は、第1ゲージの値の現在値に応じて、第3オブジェクトの表示態様を変化させてもよい。これにより、例えば、神話の武器等である第3オブジェクトがはっきりと表れた(顕現した)等の場合に、第1ゲージの値が最大値であるため第3オブジェクトを使用した第1種別の攻撃の技を使用可能であることをプレイヤに認識させることができる。
【0042】
この場合、表示制御部13は、例えば、第1ゲージの値が0の場合は第3オブジェクトの透過度を100%(非表示)とし、第1ゲージの値が増加するほど、第3オブジェクトの透過度を低下させ、第1ゲージの値が最大値の場合は第3オブジェクトの透過度を0%と設定して明りょうに表示させてもよい。
【0043】
または、表示制御部13は、例えば、第1ゲージの値が0の場合は第3オブジェクトの色を白黒(モノトーン)とし、第1ゲージの値が増加するほど、第3オブジェクトの色の数を増加させ、第1ゲージの値が最大値の場合は第3オブジェクトの本来の色彩に設定して明りょうに表示させてもよい。
【0044】
または、表示制御部13は、例えば、第1ゲージの値が0の場合は第3オブジェクトの周囲のオーラ(コロナ)のような光を非表示とし、第1ゲージの値が増加するほど、当該光の量を増加させ、第1ゲージの値が最大値の場合は第3オブジェクトの当該光の量を所定の最大値に設定して当該光を明りょうに表示させてもよい。
【0045】
≪第1種別の攻撃時の処理≫
次に、図6Aを参照し、図3のステップS6の、第1種別の攻撃を行う際の処理の一例について説明する。図6Aは、実施形態に係る第1種別の攻撃時の表示画面例を示す図である。
【0046】
制御部12は、図3のステップS6の処理で、プレイヤキャラクタに第1種別の攻撃を実行させると、図6Aの表示画面を表示制御部13により表示させる。制御部12は、図6Aの例では、プレイヤキャラクタ511が第3オブジェクト521を使用して敵のキャラクタ601Aから601Eに、第1種別の攻撃を行う表示画面を表示させている。なお、第1種別の攻撃は、第3オブジェクト521を使用しない通常攻撃等である第2種別の攻撃よりも強力な必殺技等の攻撃でもよい。
【0047】
また、図6Aの例では、第1種別の攻撃を受けた各敵のキャラクタ601Aから601Eの各耐久力(HP、Hit Point)ゲージ602Aから602Eにおいて、耐久力が大幅に減少したことが示されている。また、図6Aの例では、制御部12が、第1種別の攻撃を実行するために第1ゲージ512の値を全て消費させたため、第1ゲージ512の値を示す領域512Cが0になったことが示されている。なお、第1ゲージ512の値を消費する第1種別の攻撃には、複数の種別の攻撃があってもよい。制御部12は、例えば、第1ゲージ512の値を所定の最大値分消費するより強力な第1種別の攻撃、第1ゲージ512の値を比較的少量だけ消費し、周囲の敵のキャラクタを一か所に集める、または周囲の敵のキャラクタを状態異常にする等の戦闘の補助的な攻撃をプレイヤが選択して使用できるようにしてもよい。
【0048】
≪第2種別の攻撃時の処理≫
次に、図6Bを参照し、図3のステップS9の、第2種別の攻撃を行う際の処理の一例について説明する。図6Bは、実施形態に係る第2種別の攻撃時の表示画面例を示す図である。
【0049】
制御部12は、図3のステップS6の処理で、プレイヤキャラクタに第2種別の攻撃を実行させる。この場合、制御部12は、敵のキャラクタが第1状態の場合にプレイヤキャラクタから第2種別の攻撃を受けた場合、当該敵のキャラクタの耐久力を示す値を第1量減少させる。ここで、第1状態は、敵のキャラクタの通常状態でもよい。
【0050】
また、制御部12は、敵のキャラクタが第2状態の場合にプレイヤキャラクタから第2種別の攻撃を受けた場合、当該敵のキャラクタの耐久力を示す値を第1量よりも少ない第2量減少させ、第1ゲージ512の値を所定値だけ増加させる。ここで、第2状態は、敵のキャラクタが強化されている状態でもよい。これにより、敵のキャラクタが、通常攻撃等である第2種別の攻撃が効きにくい第2状態に変化している場合、プレイヤは、第2種別の攻撃を行って第1ゲージ512の値を一定程度蓄積させることができる。そして、蓄積された第1ゲージ512の値を消費して必殺技等の第1種別の攻撃を当該敵のキャラクタに対して実行することができる。なお、制御部12は、第2状態の敵のキャラクタに対し、第1種別の攻撃を効き易くしてもよい。この場合、制御部12は、敵のキャラクタが第1状態の場合にプレイヤキャラクタから第1種別の攻撃を受けた場合は、当該敵のキャラクタの耐久力を示す値を第3量減少させる。そして、制御部12は、敵のキャラクタが第2状態の場合にプレイヤキャラクタから第1種別の攻撃を受けた場合、当該敵のキャラクタの耐久力を示す値を第3量よりも多い第4量減少させる。
【0051】
図6Bの例では、第1ゲージ512において、領域512Dの分の値が現在蓄積されていることが示されている。また、制御部12は、図6Bの例では、敵のキャラクタ611Aから611Eは第2状態あるため、図6Aの敵のキャラクタ601Aから601Eと比較して、異なる照明が当たっているように表示制御部13により表示させている。また、制御部12は、図6Bの例では、プレイヤキャラクタ511が第3オブジェクト以外のオブジェクト611を使用して敵のキャラクタ611Aに第2種別の攻撃を行う表示画面を表示させている。また、図6Bの例では、第2種別の攻撃を受けた敵のキャラクタ611Aの耐久力ゲージ612Aにおいて、耐久力がわずかに減少したことが示されている。また、図6Bの例では、敵のキャラクタ613により、敵のキャラクタ611Aから611Eが、一定時間、第1状態から第2状態に変化している。
【0052】
<変形例>
情報処理装置10の各機能部は、例えば1以上のコンピュータにより構成されるクラウドコンピューティングにより実現されていてもよい。また、情報処理装置10は、プレイヤの端末にゲームの画面を表示させる、オンラインゲーム用のサーバであってもよい。この場合、端末は、予めインストールされているWebブラウザ等によりゲームの画面を表示させてもよい。
【0053】
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明は斯かる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【符号の説明】
【0054】
10 情報処理装置
11 受付部
12 制御部
13 表示制御部
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図5C
図6A
図6B