(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-07
(45)【発行日】2023-04-17
(54)【発明の名称】ショベル及びショベルの支援装置
(51)【国際特許分類】
E02F 9/26 20060101AFI20230410BHJP
【FI】
E02F9/26 A
(21)【出願番号】P 2019535702
(86)(22)【出願日】2018-08-08
(86)【国際出願番号】 JP2018029782
(87)【国際公開番号】W WO2019031551
(87)【国際公開日】2019-02-14
【審査請求日】2020-09-16
(31)【優先権主張番号】P 2017153671
(32)【優先日】2017-08-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】502246528
【氏名又は名称】住友建機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】三崎 陽二
【審査官】田中 洋介
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-209690(JP,A)
【文献】特表2015-535992(JP,A)
【文献】特開2002-105989(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0205814(US,A1)
【文献】特開2017-071991(JP,A)
【文献】特開2013-221309(JP,A)
【文献】特開2016-084633(JP,A)
【文献】特開2006-022563(JP,A)
【文献】国際公開第2015/025537(WO,A1)
【文献】特開2014-049082(JP,A)
【文献】国際公開第2013/065415(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E02F 9/00-9/28
E02F 3/00-3/96
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下部走行体と、
前記下部走行体に旋回可能に搭載される上部旋回体と、
前記上部旋回体に取り付けられ、土砂を運搬車両へ積み込む作業を行うアタッチメントと、
前記上部旋回体に設けられた運転室内に設けられた操作装置を操作する操作者が視認可能な位置に配置されるとともに、ショベルの運転状態及び設定状態を表示し、且つ、運搬車両毎に算出され
た残り時間を表示する表示装置と、を有する
ショベルであって、
前記残り時間は、次の積み込みが可能になるまでの時間である、
ショベル。
【請求項2】
ショベルに搭載されたセンサの出力に基づいて前記アタッチメントによる土砂の運搬車両への積み込み作業が完了した
ことをショベルが検出した時点と、
ショベルに搭載されたセンサの出力に基づいて該運搬車両への次の積み込み作業が開始された
ことをショベルが検出した時点とに基づき、該運搬車両が土砂を排土して戻ってくるまでの所要時間を推定する制御装置を有する、
請求項1に記載のショベル。
【請求項3】
前記制御装置は、前記所要時間に基づき、次の運搬車両への積み込みが可能になるまでの
前記残り時間を算出する、
請求項2に記載のショベル。
【請求項4】
前記残り時間は、時間の経過と共に更新される、
請求項3に記載のショベル。
【請求項5】
前記次の運搬車両は、複数の運搬車両のうちの1つである、
請求項3に記載のショベル。
【請求項6】
前記所要時間と、積み込みが開始されてから該積み込みが完了するまでの積み込み時間とが運搬車両毎に記録される、
請求項2に記載のショベル。
【請求項7】
ショベルによる運搬車両への土砂の積み込みに関する作業を支援するショベルの支援装置であって、
運搬車両毎に算出され
た残り時間を表示する表示装置を有
し、
前記表示装置は、前記ショベルに搭載され、或いは、前記ショベルの外部に設けられており、
前記支援装置は、前記ショベルに搭載されたセンサの出力に基づいて前記ショベルによる土砂の運搬車両への積み込み作業が完了したことを前記ショベルが検出した時点と、前記ショベルに搭載されたセンサの出力に基づいて該運搬車両への次の積み込み作業が開始されたことを前記ショベルが検出した時点とに基づき、該運搬車両が土砂を排土して戻ってくるまでの所要時間を推定し、
前記残り時間は、前記所要時間が経過するまでの時間である、
ショベルの支援装置。
【請求項8】
前記表示装置には、地図情報と
前記ショベルの位置情報とが表示される、
請求項7に記載のショベルの支援装置。
【請求項9】
前記表示装置には、地図情報と積み込み現場毎の繁閑状態とが表示される、
請求項7に記載のショベルの支援装置。
【請求項10】
前記表示装置は、
前記ショベルの運転状態及び設定状態を表示する、
請求項
7に記載のショベル
の支援装置。
【請求項11】
前記表示装置は、
運搬車両が積み込み位置から出発した時点から該運搬車両が該積み込み位置に到着した時点までの実測時間に基づいて前記残り時間を算出するように構成されている、
請求項1に記載のショベル。
【請求項12】
前記表示装置は、複数の運搬車両を1セットとし、現在のセットに関する情報と前回又は次回のセットに関する情報とを区別可能に表示するように構成されている、
請求項1に記載のショベル。
【請求項13】
前記表示装置は、共通の時間軸を用いて複数の運搬車両の到着間隔を表示するように構成されている、
請求項1に記載のショベル。
【請求項14】
前記表示装置は、被掘削物の種類を表示するように構成されている、
請求項1に記載のショベル。
【請求項15】
前記表示装置は、共通の時間軸を用いて複数の運搬車両の到着時刻を表示するように構成されている、
請求項7に記載のショベルの支援装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ショベル及びショベルの支援装置に関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信による情報の送受信が困難な環境下であっても、通信コストを増大させることなく、鉱山にて稼働している車両に関する情報を共有化できる運行管理システムが知られている(特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述の運行管理システムは、特定のグループに属する鉱山専用の車両に関する情報を共有化できるのみであり、汎用性に欠ける。そのため、出入りする車両が作業現場毎に或いは作業日毎に変わるような環境には適さない。
【0005】
上述に鑑み、ショベルと連携する車両に関する情報をより簡単に操作者に伝えることができるショベルを提供することが望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の実施形態に係るショベルは、下部走行体と、前記下部走行体に旋回可能に搭載される上部旋回体と、前記上部旋回体に取り付けられ、土砂を運搬車両へ積み込む作業を行うアタッチメントと、前記上部旋回体に設けられた運転室内に設けられた操作装置を操作する操作者が視認可能な位置に配置されるとともに、ショベルの運転状態及び設定状態を表示し、且つ、運搬車両毎に算出された残り時間を表示する表示装置と、を有するショベルであって、前記残り時間は、次の積み込みが可能になるまでの時間である。
【発明の効果】
【0007】
上述の手段により、ショベルと連携する車両に関する情報をより簡単に操作者に伝えることができるショベルが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の実施形態に係るショベルの側面図である。
【
図2】
図1のショベルに搭載される基本システムの構成例を示す図である。
【
図4】ダンプ情報算出処理のフローチャートである。
【
図10】本発明の実施形態に係る別のショベルの側面図である。
【
図13】ダンプ情報表示領域に表示される画像の表示例である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1は、本発明の実施形態に係る建設機械としてのショベル(掘削機)を示す側面図である。ショベルの下部走行体1には、旋回機構2を介して上部旋回体3が旋回可能に搭載されている。上部旋回体3にはブーム4が取り付けられている。ブーム4の先端にはアーム5が取り付けられ、アーム5の先端にはバケット6が取り付けられている。作業要素としてのブーム4、アーム5及びバケット6は、アタッチメントの一例である掘削アタッチメントを構成し、ブームシリンダ7、アームシリンダ8及びバケットシリンダ9によりそれぞれ油圧駆動される。上部旋回体3には、運転室10が設けられ、且つ、エンジン11等の動力源が搭載されている。運転室10内にはコントローラ30等が搭載されている。コントローラ30は、ショベル全体の動作を制御する制御装置である。本実施形態では、コントローラ30は、CPU、揮発性記憶装置、不揮発性記憶装置、時計機能等を備えたマイクロコンピュータである。
【0010】
図2は、
図1のショベルに搭載される基本システムの構成例を示す図である。基本システムは、コントローラ30、表示装置40等を含む。
【0011】
表示装置40は、コントローラ30から供給される作業情報等を含む画像を表示する。表示装置40は、例えば、CAN、LIN等の通信ネットワーク、専用線等を介してコントローラ30に接続されている。
【0012】
本実施形態では、表示装置40は、画像表示部41に表示する画像を生成する変換処理部40aを有する。変換処理部40aは、例えば、撮像装置80から得られる画像データに基づいて画像表示部41上に表示する画像を生成する。撮像装置80は、例えば、前カメラ、左カメラ、右カメラ及び後カメラを含む。本実施形態では、前カメラは、運転室10の天井、すなわち運転室10の内部に取り付けられている。但し、前カメラは、運転室10の屋根、すなわち運転室10の外部に取り付けられていてもよく、ブーム4に取り付けられていてもよく、或いは、アーム5に取り付けられていてもよい。左カメラは、上部旋回体3の上面左端に取り付けられ、右カメラは、上部旋回体3の上面右端に取り付けられ、後カメラは、上部旋回体3の上面後端に取り付けられている。
【0013】
撮像装置80は、作業現場に設置された鉄塔又は建屋等に取り付けられた定点カメラであってもよく、マルチコプタ又は飛行船等の飛行体に取り付けられた外部カメラであってもよい。この場合、コントローラ30は、例えば、通信装置を介して定点カメラ又は外部カメラが撮像した画像を取得する。
【0014】
変換処理部40aは、コントローラ30から表示装置40に入力される各種データのうち画像表示部41に表示させるデータを画像信号に変換してもよい。コントローラ30から表示装置40に入力されるデータは、例えば、エンジン冷却水の温度を示すデータ、作動油の温度を示すデータ、尿素水の残量を示すデータ、燃料の残量を示すデータ等を含む。そして、変換処理部40aは、画像信号を画像表示部41に出力して表示させる。変換処理部40aは、表示装置40ではなく、例えば、コントローラ30に設けられてもよい。この場合、撮像装置80は、コントローラ30に接続される。
【0015】
表示装置40は、入力装置42を備える。入力装置42は、ショベルの操作者がコントローラ30に各種情報を入力するための装置である。本実施形態では、入力装置42は、スイッチパネルに設けられた押しボタンスイッチである。但し、入力装置42は、メンブレンスイッチ又はタッチパネル等であってもよい。
【0016】
表示装置40は、蓄電池70から電力の供給を受けて動作する。蓄電池70は、エンジン11のオルタネータ11a(発電機)で発電した電力で充電される。蓄電池70の電力は電装品72等にも供給される。エンジン11のスタータ11bは、蓄電池70からの電力で駆動されてエンジン11を始動させる。
【0017】
エンジン11は、エンジンコントローラ(ECU)74により制御される。エンジン11の回転軸は、メインポンプ14及びパイロットポンプ15のそれぞれの回転軸に連結されている。ECU74は、エンジン11の状態を示す各種データ(例えば、水温センサ11cで検出される冷却水温を示すデータ等)をコントローラ30に向けて送信する。コントローラ30は、これらデータを記憶部30aに記憶し、必要に応じて表示装置40に送信する。
【0018】
メインポンプ14は、作動油ラインを介して作動油をコントロールバルブ17に供給するための油圧ポンプである。メインポンプ14は、例えば、斜板式可変容量型油圧ポンプである。
【0019】
パイロットポンプ15は、パイロットラインを介して各種油圧制御機器に作動油を供給するための油圧ポンプである。パイロットポンプ15は、例えば、固定容量型油圧ポンプである。
【0020】
コントロールバルブ17は、ショベルにおける油圧システムを制御する油圧制御装置である。コントロールバルブ17は、例えば、1又は複数の油圧アクチュエータに、メインポンプ14が吐出する作動油を選択的に供給する。油圧アクチュエータは、例えば、ブームシリンダ7、アームシリンダ8、バケットシリンダ9、走行用油圧モータ、旋回用油圧モータ等を含む。
【0021】
操作装置26は、操作者が油圧アクチュエータを操作するために用いる装置であり、運転室10内に設けられている。操作装置26が操作されると、対応する流量制御弁のパイロットポートにパイロットポンプ15から作動油が供給される。パイロットポートには、操作装置26の操作内容に応じた圧力の作動油が供給される。操作内容は、例えば、操作方向及び操作量を含む。操作圧センサ29は、操作装置26が操作された際に生成されるパイロット圧を検出し、検出したパイロット圧を示すデータをコントローラ30に対して出力する。コントローラ30は、操作圧センサ29によって検出されるパイロット圧から、操作装置26の操作内容を検出する。
【0022】
メインポンプ14のレギュレータ14aは、斜板角度を示すデータをコントローラ30に対して出力する。吐出圧センサ14bは、メインポンプ14の吐出圧を示すデータをコントローラ30に対して出力する。作動油タンクとメインポンプ14との間の管路に設けられている油温センサ14cは、管路を流れる作動油の温度を表すデータをコントローラ30に対して出力する。コントローラ30は、取得したデータを記憶部30aに記憶する。
【0023】
運転室10内にはエンジン回転数調整ダイヤル75が設けられている。エンジン回転数調整ダイヤル75は、エンジンの回転数を調整するためのダイヤルであり、例えば、エンジン回転数を段階的に切り換えることができる。本実施形態では、エンジン回転数調整ダイヤル75は、SPモード、Hモード、Aモード、及びアイドリングモードの4段階で操作者がエンジン回転数を切り換えることができるように構成されている。エンジン回転数調整ダイヤル75は、エンジン回転数の設定状態を示すデータをコントローラ30に対して出力する。
図2は、エンジン回転数調整ダイヤル75によりHモードが選択された状態を示している。
【0024】
SPモードは、作業量を優先したい場合に選択される回転数モードであり、最も高いエンジン回転数を利用する。Hモードは、作業量と燃費を両立させたい場合に選択される回転数モードであり、二番目に高いエンジン回転数を利用する。Aモードは、燃費を優先させながら低騒音でショベルを稼働させたい場合に選択される回転数モードであり、三番目に高いエンジン回転数を利用する。アイドリングモードは、エンジンをアイドリング状態にしたい場合に選択される回転数モードであり、最も低いエンジン回転数を利用する。エンジン11は、エンジン回転数調整ダイヤル75で設定された回転数モードのエンジン回転数で一定回転数に制御される。
【0025】
情報取得装置SD1はショベルに関する情報を検出する。本実施形態では、情報取得装置SD1は、ブーム角度センサ、アーム角度センサ、バケット角度センサ、機体傾斜センサ、旋回角速度センサ、ブームロッド圧センサ、ブームボトム圧センサ、アームロッド圧センサ、アームボトム圧センサ、バケットロッド圧センサ、バケットボトム圧センサ、ブームシリンダストロークセンサ、アームシリンダストロークセンサ、及び、バケットシリンダストロークセンサのうち少なくとも1つを含む。ブーム角度センサ、アーム角度センサ、及び、バケット角度センサは、加速度センサとジャイロセンサの組み合わせで構成されていてもよい。情報取得装置SD1は、例えば、ショベルに関する情報として、ブーム角度、アーム角度、バケット角度、機体傾斜角度、旋回角速度、ブームロッド圧、ブームボトム圧、アームロッド圧、アームボトム圧、バケットロッド圧、バケットボトム圧、ブームストローク量、アームストローク量、及び、バケットストローク量のうちの少なくとも1つを取得する。
【0026】
コントローラ30は、吐出圧センサ14b、操作圧センサ29、撮像装置80及び情報取得装置SD1等の少なくとも1つの出力を得て、各種機能要素による演算を実行する。各種機能要素は、検出部300、推定部301等を含む。各種機能要素は、ソフトウェアで構成されてもよくハードウェアで構成されてもよい。そして、コントローラ30は、その演算結果を表示装置40等に対して出力する。
【0027】
検出部300は、所定の状態が発生したことを検出する機能要素である。本実施形態では、検出部300は、運搬車両としてのダンプトラック(以下、「ダンプ」とする。)が積み込み位置に到着したこと、及び、ダンプが積み込み位置から出発したことを検出する。ダンプが積み込み位置にある場合、ショベルは土砂等をダンプの荷台に積み込むことができる。
【0028】
検出部300は、例えば、積み込み作業が開始されたことを検出することで、ダンプが積み込み位置に到着したことを検出する。また、積み込み作業が完了したことを検出することで、ダンプが積み込み位置から出発したことを検出する。積み込み作業は、例えば、掘削アタッチメントを用いて土砂等をダンプの荷台に積み込む作業であり、1又は複数回の基本操作を含む。基本操作は、例えば、アーム閉じ操作、バケット閉じ操作、ブーム上げ操作、順旋回操作、アーム開き操作、バケット開き操作、逆旋回操作、ブーム下げ操作等の一連の操作で構成される。
【0029】
検出部300は、例えば、操作圧センサ29の出力に基づいて、ブーム上げ旋回操作及び排土操作の組み合わせが行われたことを検出した場合に、積み込み作業が開始されたことを検出してもよい。ブーム上げ旋回操作は、ブーム上げ操作及び旋回操作を同時に行う複合操作であってもよく、ブーム上げ操作(単独操作)の後の所定時間内に旋回操作(単独操作)を独立して行う一連の操作であってもよい。排土操作は、バケット開き操作(単独操作)、又は、バケット開き操作を含む複合操作である。
【0030】
検出部300は、積み込み作業が開始されたことを検出した後で、ブーム上げ旋回操作及び排土操作の組み合わせが行われない時間が所定時間を上回った場合、積み込み作業が完了したことを検出してもよい。この場合、直近のブーム上げ旋回操作及び排土操作の組み合わせが行われた時点を積み込み作業が完了した時点としてもよい。また、積み込み作業の開始後に基本操作が所定回数以上行われた場合に限り、積み込み作業が完了したことを検出してもよい。
【0031】
検出部300は、撮像装置80が出力する画像から所定の状態が発生したことを検出してもよい。例えば、画像認識処理によってダンプが近づいてくることを検出した場合に、ダンプが積み込み位置に到着したことを検出してもよい。また、画像認識処理によってダンプの荷台の上方にバケット6が位置することを検出した場合に、積み込み作業が開始されたことを検出してもよい。また、画像認識処理によってダンプが遠ざかっていくことを検出した場合に、ダンプが積み込み位置から出発したことを検出してもよい。
【0032】
検出部300は、撮像装置80が出力する画像から所定の状態が発生したことを検出する場合と同様に、ショベルに取り付けられたライダ等の環境認識装置の出力から所定の状態が発生したことを検出してもよい。
【0033】
検出部300は、ブーム角度センサ、アーム角度センサ、バケット角度センサ及び機体傾斜センサ等の少なくとも1つの出力に基づいて所定の状態が発生したことを検出してもよい。例えば、上部旋回体3が所定の姿勢であることを検出した場合に、積み込み作業が開始されたこと(ダンプが到着したこと)を検出してもよい。また、積み込み作業が開始されたことを検出した後で、所定の姿勢が検出されない時間が所定時間を上回った場合、積み込み作業が完了したこと(ダンプが出発したこと)を検出してもよい。この場合、最後に所定の姿勢が検出された時点を積み込み作業が完了した時点としてもよい。
【0034】
検出部300は、ショベルの位置情報とダンプの位置情報とに基づいて所定の状態が発生したことを検出してもよい。検出部300は、例えば、ダンプに搭載されている測位装置が出力する位置情報を受信し、ショベルに搭載されている測位装置が出力する位置情報と比較する。そして、ダンプがショベルを中心とする所定の距離範囲内に接近したときにダンプが到着したことを検出してもよい。また、ダンプが到着したことを検出した後で、ダンプが所定の距離範囲外に遠ざかったときにダンプが出発したことを検出してもよい。測位装置は、例えば、GNSS受信機等を含む。
【0035】
検出部300は、ショベルの操作者が手動で操作するスイッチ、又は、ダンプの運転者が手動で操作するスイッチの出力に基づいて所定の状態が発生したことを検出してもよい。検出部300は、例えば、ダンプが発信する到着信号を受信したときにダンプが到着したことを検出してもよい。また、ダンプが発信する出発信号を受信したときにダンプが出発したことを検出してもよい。ショベルの操作者が手動で操作するスイッチについても同様である。
【0036】
検出部300は、上述の検出方法の少なくとも2つを組み合わせて所定の状態が発生したことを検出してもよい。
【0037】
推定部301は、ショベルと連携する車両に関する情報を推定する機能要素である。本実施形態では、推定部301は、ショベルと連携する車両としてのダンプに関する情報を推定する。ダンプに関する情報は、例えば、排土場往復時間、到着時刻、残り時間等を含む。排土場往復時間(以下、「往復時間」とする。)は、例えば、土砂が積み込まれたダンプが、積み込み位置から排土場まで走行し、排土場で土砂を排土し、そして積み込み位置まで戻ってくるまでに要する時間である。到着時刻は、例えば、土砂を積み込むことができるダンプが積み込み位置に到着する時刻である。残り時間は、ダンプが積み込み位置に到着するまでの時間である。
【0038】
推定部301は、例えば、1台のダンプに関する積み込み作業が完了した時点(ダンプが積み込み位置から出発した時点)から、その1台のダンプに関する次の積み込み作業が開始された時点(ダンプが積み込み位置に到着した時点)までの実測時間を、その1台のダンプに関する今後の往復時間(予測時間)として推定してもよい。積み込み作業が完了した時点(ダンプが積み込み位置から出発した時点)は、例えば、積み込み作業が完了したことを検出部300が検出した時点である。また、積み込み作業が開始された時点(ダンプが積み込み位置に到着した時点)は、例えば、積み込み作業が開始されたことを検出部300が検出した時点である。
【0039】
推定部301は、1又は複数台のダンプのそれぞれの往復時間(予測時間)と、各ダンプの出発時刻とに基づいて各ダンプが積み込み位置に戻ってくる時刻である到着時刻を推定してもよい。出発時刻は、例えば、土砂を積み込んだダンプが積み込み位置から排土場に向けて出発した時刻(積み込み作業が完了したことを検出部300が検出した時刻)である。
【0040】
推定部301は、推定した情報を表示装置40の画像表示部41に表示してもよい。本実施形態では、推定部301は、到着時刻までの残り時間が所定時間を下回った場合に、その残り時間をポップアップ表示する。この場合、推定部301は、運転室10内に設置されたスピーカ、ブザー等の音声出力装置から音声を出力させてもよい。残り時間をショベルの操作者に確実に伝えるためである。
【0041】
次に、
図3を参照し、コントローラ30が各種時刻を記録する処理(以下、「時刻記録処理」とする。)について説明する。
図3は、時刻記録処理の一例を示すフローチャートである。本実施形態では、コントローラ30は、ショベルの稼働中、所定の制御周期で繰り返しこの時刻記録処理を実行する。
【0042】
最初に、コントローラ30は、ダンプが到着したか否かを判定する(ステップST1)。本実施形態では、コントローラ30は、積み込み作業が開始されたことを検出部300が検出した場合に、ダンプが到着したと判定する。例えば、操作圧センサ29の出力に基づいて、ブーム上げ旋回操作及び排土操作の組み合わせが行われたこと、すなわち、積み込み作業が開始されたことを検出部300が検出した場合に、ダンプが到着したと判定する。
【0043】
ダンプが到着したと判定した場合(ステップST1のYES)、コントローラ30は、到着時刻を記録する(ステップST2)。本実施形態では、コントローラ30は、積み込み作業が開始されたことを検出部300が検出した時刻(積み込み開始時刻)を到着時刻として記録する。到着時刻は、積み込み開始時刻から所定時間を差し引いた時刻等、積み込み開始時刻から算出される時刻であってもよい。
【0044】
また、コントローラ30は、ダンプが到着したと判定した場合(積み込み作業が開始されたと判定した場合)、積み込み作業中であることを表す積み込みフラグを「オン」に設定してもよい。積み込みフラグは、積み込み作業が完了したと判定されるまで「オン」のままで維持されてもよい。そして、積み込みフラグが「オン」に設定されている場合、コントローラ30は、ステップST1及びステップST2を省略してもよい。
【0045】
ダンプが到着していないと判定した場合(ステップST1のNO)、コントローラ30は、到着時刻を記録することなく、ステップST3を実行する。
【0046】
その後、コントローラ30は、ダンプが出発したか否かを判定する(ステップST3)。本実施形態では、コントローラ30は、積み込み作業が完了したことを検出部300が検出した場合に、ダンプが出発したと判定する。検出部300は、例えば、ダンプが到着したこと(積み込み作業が開始されたこと)を検出した後で、ブーム上げ旋回操作及び排土操作の組み合わせが行われない時間が所定時間を上回った場合、ダンプが出発したこと(積み込み作業が完了したこと)を検出する。
【0047】
ダンプが出発したと判定した場合(ステップST3のYES)、コントローラ30は、出発時刻を記録する(ステップST4)。本実施形態では、コントローラ30は、積み込み作業が完了したことを検出部300が検出した時刻(積み込み完了時刻)を出発時刻として記録する。出発時刻は、積み込み完了時刻に所定時間を加えた時刻等、積み込み完了時刻から算出される時刻であってもよい。コントローラ30は、直近のブーム上げ旋回操作及び排土操作の組み合わせが行われた時刻を出発時刻として記録してもよい。この場合、コントローラ30は、ブーム上げ旋回操作及び排土操作の組み合わせが行われる度に、排土操作が行われた時刻を、出発時刻となり得る時刻として記録している。
【0048】
また、コントローラ30は、ダンプが出発したと判定した場合、すなわち、積み込み作業が完了したと判定した場合、積み込みフラグを「オフ」に設定してもよい。そして、積み込みフラグが「オフ」に設定されている場合、コントローラ30は、ステップST3及びステップST4を省略してもよい。
【0049】
ダンプが出発していないと判定した場合(ステップST3のNO)、コントローラ30は、出発時刻を記録することなく、今回の時刻記録処理を終了させる。
【0050】
このように、コントローラ30は、積み込み開始時刻を記録することで、到着時刻を大まかに記録できる。また、積み込み完了時刻を記録することで、出発時刻を大まかに記録できる。
【0051】
次に、
図4を参照し、ショベルと連携するダンプに関する情報をコントローラ30が算出する処理(以下、「ダンプ情報算出処理」とする。)について説明する。
図4は、ダンプ情報算出処理の一例を示すフローチャートである。本実施形態では、コントローラ30は、ショベルの稼働中、所定の制御周期で繰り返しこのダンプ情報算出処理を実行する。コントローラ30は、積み込み作業が開始される度にこのダンプ情報算出処理を実行してもよい。
【0052】
最初に、コントローラ30は、往復時間を算出する(ステップST11)。本実施形態では、コントローラ30の推定部301は、特定の1台のダンプに関する1回目の積み込み作業が完了した時点から、その1台のダンプに関する2回目の積み込み作業が開始された時点までの時間を第1往復時間(実測時間)として算出する。そして、第1往復時間(実測時間)に基づき、その1台のダンプに関する第2往復時間(予測時間)を推定する。すなわち、2回目の積み込み作業が完了した時点から3回目の積み込み作業が開始される時点までの時間である第2往復時間(予測時間)を推定する。第1往復時間(実測時間)がそのまま第2往復時間(予測時間)として採用されてもよい。本実施形態では、第1往復時間(実測時間)が得られるまでは、第2往復時間(予測時間)は推定されない。但し、第2往復時間(予測時間)は、積み込み位置から排土場までの距離等に基づいて算出される第1往復時間(予測時間)に基づいて推定されてもよい。
【0053】
3回目の積み込み作業が完了した時点から4回目の積み込み作業が開始される時点までの第3往復時間(予測時間)は、例えば、第1往復時間(実測時間)と第2往復時間(実測時間)の平均値であってもよい。第4往復時間(予測時間)、第5往復時間(予測時間)、第6往復時間(予測時間)等についても同様である。但し、平均値の代わりに、最大値、最小値、中間値、中央値等の他の統計値が採用されてもよい。
【0054】
複数台のダンプがショベルと連携している場合、コントローラ30は、ダンプ毎に往復時間を算出し或いは推定する。この場合、コントローラ30は、ショベルと連携するダンプの台数の入力を操作者に促すようにしてもよい。例えば、ショベルの起動時に、ダンプの台数の入力を操作者に促す入力画面を表示させてもよい。コントローラ30は、撮像装置80が出力する画像に映っているナンバープレートの文字を画像認識することで複数台のダンプのそれぞれを区別してもよい。
【0055】
ダンプの台数(例えば「4台」)が入力された場合、コントローラ30は、5回目、9回目、13回目等、(4n+1)回目(nは1以上の整数)の積み込み作業に関するダンプが、1回目の積み込み作業に関するダンプ(第1ダンプ)であると判定してもよい。この場合、コントローラ30は、1回目の積み込み作業が完了した時点から5回目の積み込み作業が開始された時点までの時間を第1ダンプに関する第1往復時間(実測時間)として算出する。そして、第1ダンプに関する第1往復時間(実測時間)に基づき、第1ダンプに関する第2往復時間(予測時間)、すなわち、5回目の積み込み作業が完了した時点から9回目の積み込み作業が開始される時点までの時間を推定する。第1往復時間(実測時間)をそのまま第2往復時間(予測時間)としてもよい。
【0056】
同様に、コントローラ30は、6回目、10回目、14回目等、(4n+2)回目の積み込み作業に関するダンプが、2回目の積み込み作業に関するダンプ(第2ダンプ)であると判定してもよい。この場合、コントローラ30は、2回目の積み込み作業が完了した時点から6回目の積み込み作業が開始された時点までの時間を第2ダンプに関する第1往復時間(実測時間)として算出する。そして、第2ダンプに関する第1往復時間(実測時間)に基づき、第2ダンプに関する第2往復時間(予測時間)、すなわち、6回目の積み込み作業が完了した時点から10回目の積み込み作業が開始される時点までの時間を推定する。
【0057】
ダンプの台数が入力されていない場合、コントローラ30は、積み込み完了時刻とその次の積み込み開始時刻との差である積み込み間隔が所定時間を上回った場合にダンプの台数を推定してもよい。これは、1回目の積み込み作業が行われるときに各ダンプが作業現場に集合しているという前提に基づく。例えば4台のダンプが作業現場に集合している場合、4回目の積み込み作業が完了するまでは4回の積み込み作業が連続的に行われる。土砂を積み込むことができる4台のダンプが既に待機しているためである。そして、4回目の積み込み作業が完了したときに、初めて、土砂を積み込むことができるダンプが存在しない状況が発生する。1台目のダンプが未だ積み込み位置に戻ってきていないためである。この場合、コントローラ30は、5回目の積み込み作業が開始されたときに、4回目の積み込み完了時刻と5回目の積み込み開始時刻と差である積み込み間隔がこれまでの積み込み間隔より顕著に大きいと判断し、ダンプの台数が4台であると推定してもよい。ダンプの台数を推定した後、コントローラ30は、ダンプの台数が入力されている場合と同様に、各ダンプの往復時間を算出し或いは推定する。
【0058】
その後、コントローラ30は、次の到着時刻を算出する(ステップST12)。本実施形態では、コントローラ30は、次に積み込み位置に到着する予定のダンプに関する前回の出発時刻に往復時間(予測時間)を加えて次の到着時刻を算出する。前回の出発時刻は、例えば、前回の積み込み完了時刻である。
【0059】
その後、コントローラ30は、次の到着時刻までの残り時間を算出する(ステップST13)。本実施形態では、コントローラ30は、次の到着時刻と現在時刻との差を残り時間として算出する。
【0060】
このように、コントローラ30は、積み込み作業が開始されたか否かを判定することで、ダンプが積み込み位置に到着したか否かを判定できる。また、積み込み作業が完了したか否かを判定することで、ダンプが積み込み位置から出発したか否かを判定できる。そして、積み込み作業が完了してから次の積み込み作業が開始されるまでの時間に基づき、積み込み位置から出発したダンプが積み込み位置に戻ってくるまでの往復時間を推定できる。また、その往復時間から到着時刻及び残り時間を算出できる。
【0061】
次に、
図5A及び
図5Bを参照し、表示装置40に表示される画面の構成例について説明する。
図5Aは、表示装置40の画像表示部41に表示されるメイン画面41Vの一例を示す。
図5Bは、残り時間がポップアップ表示されたときのメイン画面41Vの一例を示す。但し、メイン画面41Vの少なくとも一部は、表示装置40とは別のモニタに表示されてもよい。別のモニタは、例えば、ショベルの操作者が携帯するスマートフォン等の携帯情報端末に付属しているモニタ、又は、表示装置40とは別に運転室10内に設置された据え置き型のモニタであってもよい。
【0062】
メイン画面41Vは、日時表示領域41a、走行モード表示領域41b、アタッチメント表示領域41c、平均燃費表示領域41d、エンジン制御状態表示領域41e、エンジン作動時間表示領域41f、冷却水温表示領域41g、燃料残量表示領域41h、回転数モード表示領域41i、尿素水残量表示領域41j、作動油温表示領域41k及びカメラ画像表示領域41mを含む。走行モード表示領域41b、アタッチメント表示領域41c、エンジン制御状態表示領域41e、及び、回転数モード表示領域41iのそれぞれは、ショベルの設定状態を表示する設定状態表示部の例である。平均燃費表示領域41d、エンジン作動時間表示領域41f、冷却水温表示領域41g、燃料残量表示領域41h、尿素水残量表示領域41j、及び、作動油温表示領域41kのそれぞれは、ショベルの運転状態を表示する運転状態表示部の例である。
【0063】
日時表示領域41aは、現在の日時を表示する領域である。走行モード表示領域41bは、現在の走行モードを表すアイコンを表示する領域である。アタッチメント表示領域41cは、現在装着されているアタッチメントを表すアイコンを表示する領域である。平均燃費表示領域41dは、現在の平均燃費を表示する領域である。エンジン制御状態表示領域41eは、エンジン11の制御状態を表すアイコンを表示する領域である。冷却水温表示領域41gは、現在のエンジン冷却水の温度状態を表示する領域である。燃料残量表示領域41hは、燃料タンクに貯蔵されている燃料の残量状態を表示する領域である。回転数モード表示領域41iは、現在の回転数モードを表示する領域である。尿素水残量表示領域41jは、尿素水タンクに貯蔵されている尿素水の残量状態を表示する領域である。作動油温表示領域41kは、作動油タンク内の作動油の温度状態を表示する領域である。カメラ画像表示領域41mは、カメラ画像を表示する領域である。
図5Aの例では、カメラ画像表示領域41mは、後カメラが出力する画像を表示している。
【0064】
図5Bに示すように、コントローラ30は、所定の表示条件が満たされた場合に、ポップアップウィンドウ41Pを表示する。ポップアップウィンドウ41Pは、ショベルと連携するダンプに関する情報をショベルの操作者に伝えるための画像である。このように、表示装置40には運搬車両毎に算出された残り時間が表示される。
図5Bの例では、ポップアップウィンドウ41Pは、次の到着時刻までの残り時間を伝えるテキストメッセージ「次のダンプは●●分後に到着する予定です。」を含む。コントローラ30は、ポップアップウィンドウ41Pをポップアップ表示させると共に、或いは、ポップアップウィンドウ41Pをポップアップ表示させる代わりに、運転室10内に設置されたスピーカから残り時間に関する情報を音声出力してもよい。
【0065】
所定の表示条件は、例えば、残り時間が所定時間を下回ったこと、直近の積み込み完了時刻からの経過時間が所定時間を上回ったこと、ショベルの操作者が所定のスイッチを操作したこと等を含む。コントローラ30は、例えば、ダンプが積み込み位置に到着するまでの時間である残り時間が予め定めた時間になると、ポップアップウィンドウ41Pのポップアップ表示及び音声出力等によりその旨を操作者に知らせるようにする。
【0066】
この表示により、コントローラ30は、次のダンプが積み込み位置に到着するまでの残り時間をショベルの操作者に伝えることができる。ショベルの操作者は、残り時間を知ることで、段取り作業等を適時に実行できる。段取り作業は、例えば、積み込み作業が円滑に行われるようにするための準備作業であり、積み込み位置の近くに土砂を集める作業、ダンプが通過し或いは停車する地面を均す作業等を含む。
【0067】
次に、
図6を参照し、表示装置40に表示される画面の別の構成例について説明する。
図6の画面は、走行モード表示領域41b、アタッチメント表示領域41c、エンジン制御状態表示領域41e、冷却水温表示領域41g、燃料残量表示領域41h、回転数モード表示領域41i、及び、尿素水残量表示領域41jがカメラ画像表示領域41mに重畳表示されている点で
図5Aの画面と異なるが、各領域に表示される内容については
図5Aの画面と同じである。また、
図6の画面は、カメラ画像表示領域41mの下にダンプ情報表示領域41nを含む点で
図5Aの画面と異なる。そのため、共通部分の説明を省略し、相違部分を詳説する。なお、ダンプ情報表示領域41nにおける破線、一点鎖線及び二点鎖線は、説明のためのものであり、実際には表示されない。
【0068】
図6の例では、ダンプ情報表示領域41nは、統計表示領域G1、現セット表示領域G2、前セット表示領域G3、第1ダンプ表示領域G4、第2ダンプ表示領域G5、第3ダンプ表示領域G6、第4ダンプ表示領域G7、残り時間表示領域G8、ダンプ画像表示領域G9、横スクロールバーG10及び縦スクロールバーG11を含む。
【0069】
統計表示領域G1は、ダンプ毎の統計値を表示する領域である。
図6の例では、4台のダンプのそれぞれに関する回数(合計積み込み回数)と、積み込み時間、積み込み間隔及び往復時間のそれぞれの平均値を表示している。具体的には、第1ダンプに関し、12回の積み込み作業が完了していることと、積み込み時間、積み込み間隔及び往復時間の平均値がそれぞれ「1′24″」、「5′24″」及び「25′24″」であることを示している。第2ダンプ、第3ダンプ及び第4ダンプについても同様である。なお、「′」は「分」を表し、「″」は「秒」を表す。
【0070】
現セット表示領域G2は、現在のセットに関する情報を表示する領域である。「セット」は、ダンプの台数に相当する回数分の積み込み作業に関する情報の集まりを意味する。
図6の例では、4台のダンプが使用されているため、4回分の積み込み作業に関する情報の集まりを意味する。そして、現在のセットは、12番目のセットであり、45回目から48回目の積み込み作業に関する情報の集まりに相当する。現セット表示領域G2は、第3ダンプに関する47回目の積み込み作業が開始される前の状態であることを示している。
【0071】
前セット表示領域G3は、前回のセットに関する情報を表示する領域である。前セット表示領域G3は、例えば、第1ダンプに関する41回目の積み込み作業における積み込み時間、積み込み間隔及び往復時間がそれぞれ「1′23″」、「5′21″」及び「25′23″」であったことを示している。
図6の例では、ダンプ情報表示領域41nは、現セット表示領域G2及び前セット表示領域G3の2つのセットに関する情報を表示しているが、3つ以上のセットに関する情報が表示されてもよい。例えば、ダンプ情報表示領域41nは、現在のセットに関する情報、前回のセットに関する情報、及び、前々回のセットに関する情報を含んでいてもよい。
【0072】
現セット表示領域G2及び前セット表示領域G3の少なくとも1つは、操作者が現セット表示領域G2と前セット表示領域G3とを区別できるように、強調表示されてもよい。
【0073】
ダンプ情報表示領域41nは、次セット表示領域(図示せず。)を含んでいてもよい。次セット表示領域は、次回のセットに関する情報を表示する領域であり、
図6の例では、49回目から52回目の積み込み作業に関する情報の集まりに相当する。次回のセットに関する情報は、過去のセットに関する情報から算出される予測値を含む。現セット表示領域G2、前セット表示領域G3及び次セット表示領域の少なくとも1つは、操作者が現セット表示領域G2と前セット表示領域G3と次セット表示領域とを区別できるように、強調表示されてもよい。また、前セット表示領域G3は省略されてもよい。
【0074】
第1ダンプ表示領域G4は、第1ダンプに関する情報を表示する領域である。同様に、第2ダンプ表示領域G5は、第2ダンプに関する情報を表示する領域であり、第3ダンプ表示領域G6は、第3ダンプに関する情報を表示する領域であり、第4ダンプ表示領域G7は、第4ダンプに関する情報を表示する領域である。
【0075】
残り時間表示領域G8は、残り時間に関する情報を表示する領域である。
図6の例では、残り時間表示領域G8は、現セット表示領域G2において第3ダンプに関する情報が表示されるべきところに配置されている。第3ダンプの到着を待っている現在の状態に対応させるためである。
図6の例では、残り時間表示領域G8は、第3ダンプの到着まで「1′12″」であることを示し、且つ、予想確率90%で変動範囲「1′08″~1′15″」内の時間が経過する間に第3ダンプが到着することを示している。予想確率は、残り時間の確かさを表す数値であり、所定の計算式に基づいて算出される。残り時間は、時間の経過と共に更新される。残り時間の表示は、例えば、1秒刻みでカウントダウン表示される。
【0076】
残り時間表示領域G8は、例えば「-2′30″」のように残り時間を負値で表示してもよい。「-2′30″」は、例えば、第3ダンプが積み込み位置に到着してから既に2分30秒が経過していることを表す。或いは、「-2′30″」は、推定した到着時刻から2分30秒が経過しても第3ダンプが未だ到着していないことを表してもよい。
【0077】
ダンプ情報表示領域41nは、第1ダンプから第4ダンプのそれぞれに関する残り時間を表示してもよい。この場合、ダンプ情報表示領域41nは、第1ダンプから第4ダンプのそれぞれに対応する4つの残り時間表示領域G8を含んでいてもよい。
【0078】
ダンプ画像表示領域G9は、使用されているダンプの台数分のダンプ画像(コンピュータグラフィックス画像)が表示される領域である。
図6の例では、4台分のダンプ画像が表示されている。
【0079】
横スクロールバーG10は、ダンプ情報表示領域41nの横方向のスクロール状態を示し、縦スクロールバーG11は、ダンプ情報表示領域41nの縦方向のスクロール状態を示している。操作者は、例えば、入力装置42としてのタッチパネルを介して横スクロールバーG10及び縦スクロールバーG11を操作できる。
【0080】
この画面構成により、本発明の実施形態に係るショベルは、ショベルと連携する車両であるダンプに関する情報をより簡単に操作者に伝えることができる。そのため、ショベルの操作者は、例えば、次のダンプが積み込み位置に到着するまでの時間を簡単に把握することができる。その結果、操作者は、適時に段取り作業を行うことができる。また、操作者は、例えば、これまでに完了した積み込み作業の回数を簡単に把握することができる。その結果、ショベルが行った仕事量、ダンプが行った仕事量等を容易に把握できる。また、ダンプ情報表示領域41nに表示される情報は、無線通信を通じ、ショベルの外部にある表示装置に表示されてもよい。ショベルの外部にある表示装置は、管理センタ等に設置される管理装置のモニタ、ショベルの周囲で作業する作業者等が携帯する携帯情報端末等の支援装置のモニタ等を含む。この場合、管理センタにいる管理者、ショベルの周囲で作業する作業者等は、ショベルと連携するダンプに関する情報を容易に把握でき、把握した情報をダンプの管理に利用することができる。
【0081】
上述のように、本発明の実施形態に係るショベルは、下部走行体1と、下部走行体1に旋回可能に搭載される上部旋回体3と、上部旋回体3に取り付けられ、土砂を運搬車両へ積み込む作業を行うアタッチメントと、運搬車両毎に算出された残り時間を表示する表示装置40と、を有する。
【0082】
本発明の実施形態に係るショベルは、アタッチメントによる土砂の運搬車両(ダンプ)への積み込み作業が完了した時点と、そのダンプへの次の積み込み作業が開始された時点とに基づき、そのダンプが土砂を排土して戻ってくるまでの所要時間(往復時間)を推定する制御装置としてのコントローラ30を有していてもよい。コントローラ30は、例えば、積み込み作業が完了した時点(積み込み完了時刻)をダンプが積み込み位置を出発した時点(出発時刻)として記録し、且つ、積み込み作業が開始された時点(積み込み開始時刻)をダンプが積み込み位置に到着した時点(到着時刻)として記録する。そして、積み込み完了時刻から次の積み込み開始時刻までの時間をダンプの往復時間として算出する。
【0083】
コントローラ30は、積み込み開始時刻から積み込み完了時刻までの時間を積み込みが開始されてからその積み込みが完了するまでの積み込み時間として算出してもよい。また、コントローラ30は、往復時間に基づき、次のダンプへの積み込みが可能になるまでの残り時間を算出してもよい。コントローラ30は、ダンプ毎に残り時間を算出してもよい。往復時間、積み込み時間等はダンプ毎に記録され且つ平均値等が算出されてもよい。
【0084】
この構成により、本発明の実施形態に係るショベルは、GNSS受信機等の測位装置がダンプに搭載されていない場合であっても、ダンプに関する情報を算出して操作者に伝えることができる。また、ショベルは、測位装置及び通信装置がダンプに搭載されていない場合であっても、ダンプに関する情報を算出して操作者に伝えることができる。
【0085】
次に、
図7を参照し、ダンプ内にある支援装置が有する表示装置に表示される画面の構成例について説明する。
図7は、第4ダンプの運転席の近傍に設置された支援装置が有する表示装置41Sに表示されたメイン画面41SVを示す。また、
図7は、2台のショベル(コントローラ30)と4台のダンプで情報(処理結果)が共有されている場合の状況を示す。メイン画面41Vは、3台以上のショベル(コントローラ30)で情報(処理結果)が共有されている場合の状況を表示してもよい。支援装置は、ショベルによる運搬車両への土砂の積み込みに関する作業を支援する装置であり、例えば、携帯電話、スマートフォン、タブレットPC等の多機能型携帯情報端末を含む。
【0086】
図7のメイン画面41SVは、第1作業現場(第1積み込み現場)で作業しているショベルAと協働する第1ダンプ~第4ダンプに関する情報を表示している。また、第2作業現場(第2積み込み現場)で現に作業を開始したショベルBが存在していることを表示している。
【0087】
具体的には、メイン画面41SVは、地図情報表示領域41q及びダンプ情報表示領域41nを含む。
【0088】
地図情報表示領域41qは、地図情報を表示する領域である。
図7の例では、第1積み込み現場及び第2積み込み現場を含む地図が表示されている。地図情報表示領域41qに重畳表示されるショベル画像G12は、積み込み現場で作業するショベルの位置を示す。例えば、ショベル画像G12Aは第1積み込み現場で作業しているショベルAの位置を示し、ショベル画像G12Bは第2積み込み現場で現に作業を開始したショベルBの位置を示す。地図情報表示領域41qに重畳表示されるダンプ画像G13は、ショベルと協働するダンプの位置を示す。
図7では、ダンプ画像G13は、ダンプ画像G13A及びダンプ画像G13Bを含む。例えば、ダンプ画像G13AはショベルAにより土砂が積み込まれていると推定される第2ダンプの位置を示し、ダンプ画像G13BはショベルAによる土砂の積み込みが開始されるのを待機していると推定される第3ダンプの位置を示す。地図情報表示領域41qに重畳表示される繁閑画像G14は、各積み込み現場の繁閑状態を示す。
図7では、繁閑画像G14は、繁閑画像G14A及び繁閑画像G14Bを含む。例えば、繁閑画像G14Aは第1積み込み現場が繁忙状態にあることを示し、繁閑画像G14Bは第2積み込み現場が閑散状態にあることを示す。繁忙状態は、例えば、ショベルによる積み込みが行われるのを待機しているダンプが存在する状態を示す。閑散状態は、例えば、ショベルによる積み込みが行われるのを待機しているダンプが存在しない状態を示す。地図情報表示領域41qに重畳表示される渋滞画像G16は、ダンプが走行する道路の渋滞状態を示す。
図7では、渋滞画像G16は、渋滞画像G16A及び渋滞画像G16Bを含む。例えば、渋滞画像G16Aは、平均走行速度が第1閾値以下の区間を示す画像であり、第1の色(例えば黄色)で強調表示されている。渋滞画像G16Bは、平均走行速度が第1閾値よりも小さい第2閾値以下の区間を示す画像であり、第2の色(例えば赤色)で強調表示されている。コントローラ30は、例えば、渋滞情報等の交通情報に基づいて渋滞画像G16を表示するように構成されている。コントローラ30は、例えば、通信装置を介して、外部のウェブ上で公開された地図と対応づけられた交通に関するAPI(Application Programming Interface)にアクセスすることにより、渋滞情報等の交通情報を入手してもよい。
【0089】
ダンプ情報表示領域41nの表示内容は、
図6に示すダンプ情報表示領域41nの表示内容とほぼ同じである。但し、
図7に示すダンプ情報表示領域41nの表示内容は、主に、強調画像G15を含む点、及び、残り時間表示領域G8における残り時間が負値となっている点で
図6に示すダンプ情報表示領域41nの表示内容と異なる。
【0090】
強調画像G15は、自車(第4ダンプ)に関する情報を、他車(第1ダンプ~第3ダンプ)に関する情報から区別できるようにする画像である。
図7の例では、強調画像G15は、第4ダンプ表示領域G7(
図6参照。)を囲む実線の黒枠である。但し、強調画像G15は、点線枠、赤色枠、緑色枠等の他の表示態様で表現されてもよい。第4ダンプの運転者は、強調画像G15を見ることで、自身が運転するダンプに関する情報を容易に特定できる。
【0091】
残り時間表示領域G8に表示されている残り時間「-2′30″」は、第3ダンプが第1積み込み現場に到着してから既に2分30秒が経過していることを表している。この場合、予想確率及び変動範囲の表示は省略されている。また、残り時間表示領域G8には「到着まで」の代わりに「到着済み」が表示されている。
【0092】
残り時間表示領域G8に表示されている残り時間「-2′30″」は、第3ダンプの到着が、推定された到着時刻から2分30秒だけ遅れていることを表していてもよい。この場合も、予想確率及び変動範囲の表示は省略される。また、残り時間表示領域G8には「到着済み」の代わりに「遅れ」等のテキスト情報が表示される。
【0093】
通信装置を介した情報に基づいてどの程度の遅れが生じているかを把握している場合、コントローラ30は、遅れを加味した残り時間を残り時間表示領域G8に表示させてもよい。具体的には、コントローラ30は、第3ダンプの到着時刻の推定をやり直した上で、新たに推定された到着時刻に対する残り時間を算出し、その残り時間を残り時間表示領域G8に表示させてもよい。
【0094】
上述のように、ショベルによる運搬車両への土砂の積み込みに関する作業を支援するショベルの支援装置は、運搬車両毎に算出された残り時間を表示する表示装置41Sを有する。表示装置41Sには、例えば、地図情報とショベルの位置情報とが表示される。表示装置41Sには、地図情報と積み込み現場毎の繁閑状態とが表示されてもよい。
【0095】
上述のようなメイン画面41SVを見ることで、ダンプの運転者は、複数台のショベルのうちの何れのショベルに関する積み込み位置に向かえばよいかを判断できる。例えば、第4ダンプの運転者は、第2ダンプが積み込み中であること、及び、第3ダンプが第1積み込み現場に既に到着しているにもかかわらず「2分30秒」も待機していることを認識できる。一方で、第4ダンプの運転者は、第2積み込み現場では待ち時間無しの状態であることを認識できる。そのため、第4ダンプの運転者は、第2積み込み現場へ向かった方が効率的であると判断できる。
【0096】
次に、
図8を参照し、表示装置40に表示されるメイン画面41Vの更に別の構成例について説明する。
図8のメイン画面41Vは、ダンプ情報表示領域41nに表示される内容が
図6のメイン画面41Vと異なる。なお、ダンプ情報表示領域41nにおける破線及び一点鎖線は、説明のためのものであり、実際には表示されない。
【0097】
具体的には、
図8のダンプ情報表示領域41nは、第1ダンプ表示領域G4、第2ダンプ表示領域G5、第3ダンプ表示領域G6、第4ダンプ表示領域G7、残り時間表示領域G8、ダンプ画像表示領域G9、横スクロールバーG10、縦スクロールバーG11、最大積載量表示領域G20及び到着間隔表示領域G21を含む。
【0098】
第1ダンプ表示領域G4は、第1ダンプに関する情報を表示する領域である。同様に、第2ダンプ表示領域G5は、第2ダンプに関する情報を表示する領域であり、第3ダンプ表示領域G6は、第3ダンプに関する情報を表示する領域であり、第4ダンプ表示領域G7は、第4ダンプに関する情報を表示する領域である。
【0099】
残り時間表示領域G8は、残り時間に関する情報を表示する領域である。ダンプ画像表示領域G9は、使用されているダンプの台数分のダンプ画像が表示される領域である。
図8の例では、4台分のダンプ画像が表示されている。
【0100】
横スクロールバーG10は、ダンプ情報表示領域41nの横方向のスクロール状態を示し、縦スクロールバーG11は、ダンプ情報表示領域41nの縦方向のスクロール状態を示している。操作者は、例えば、入力装置42としてのタッチパネルを介して横スクロールバーG10及び縦スクロールバーG11を操作できる。
【0101】
最大積載量表示領域G20は、最大積載量を表示する領域である。
図8の例では、最大積載量表示領域G20は、領域G20a~G20dを含む。領域G20aは、第1ダンプの最大積載量を表示し、領域G20bは、第2ダンプの最大積載量を表示し、領域G20cは、第3ダンプの最大積載量を表示し、領域G20dは、第4ダンプの最大積載量を表示している。
【0102】
コントローラ30は、例えば、撮像装置80が出力する画像に映っているダンプのナンバープレートの大きさ又は分類番号を画像認識することでそのダンプの最大積載量を認識する。或いは、コントローラ30は、ダンプに搭載された、Wi-Fi(登録商標)又はBluetooth(登録商標)等に関する通信規格に基づくビーコン等の装置が発信する情報に基づいてそのダンプの最大積載量を認識してもよい。この際、コントローラ30は、ダンプが積み込み位置に到着したと判定してもよい。或いは、コントローラ30は、Wi-Fi(登録商標)又はBluetooth(登録商標)等に関する通信規格に基づく通信を通じて受信する、ダンプの運転者が有する携帯情報端末からの情報に基づき、ダンプの最大積載量又はダンプが積み込み位置に到着したことを認識してもよい。このように、コントローラ30は、通信によりダンプを特定してもよい。
【0103】
コントローラ30は、ダンプの最大積載量を重量(単位「t(トン)」)で表示してもよく、体積(単位「m
3(立方メートル)」)で表示してもよく、或いは、重量及び体積の両方で表示してもよい。
図8の例では、各ダンプの最大積載量は、重量及び体積の両方で表示されている。
【0104】
コントローラ30は、ダンプの最大積載量と同様に、ダンプの所属先を認識するように構成されていてもよい。所属先は、例えば、ダンプを所有する法人又は個人事業主等である。ダンプの所属先を認識できた場合、コントローラ30は、ダンプ画像表示領域G9に表示されるダンプ画像の色又は形状等を変化させることで、ショベルの操作者がダンプの所属先を区別できるようにしてもよい。
【0105】
到着間隔表示領域G21は、ダンプの到着間隔を表示する領域である。
図8の例では、到着間隔表示領域G21において、ダンプの到着間隔は、到着時点表示画像G22及び現時点表示画像G23を用いて表示されている。
【0106】
到着時点表示画像G22は、各ダンプが作業現場に到着した時点又は到着する時点を表す図形である。
図8では、到着時点表示画像G22は、各ダンプの過去の到着時点及び未来の到着時点のそれぞれを表す棒状図形である。
【0107】
現時点表示画像G23は、現時点を表す図形である。
図8では、現時点表示画像G23は、三角形とその頂点の1つから延びる直線との組み合わせで構成されている。現時点表示画像G23は、時間の経過と共にメイン画面41V内を右方向に移動するように構成されている。但し、現時点表示画像G23は、メイン画面41V内の所定位置に固定されていてもよい。この場合、到着時点表示画像G22のそれぞれが時間の経過と共にメイン画面41V内を左方向に移動するように構成されていてもよい。
【0108】
図8の例では、現時点表示画像G23の左側にある到着時点表示画像G22は、各ダンプの過去の到着時点を表し、現時点表示画像G23の右側にある到着時点表示画像G22は、各ダンプの未来の到着時点を表す。具体的には、到着時点表示画像G22は画像G22a~G22nを含む。そして、画像G22aは、第1ダンプの前々回の到着時点を表し、画像G22bは、第2ダンプの前々回の到着時点を表し、画像G22cは、第3ダンプの前回の到着時点を表し、画像G22dは、第4ダンプの前回の到着時点を表す。画像G22eは、第1ダンプの前回の到着時点を表し、画像G22fは、第2ダンプの前回の到着時点を表す。画像G22gは、第3ダンプの次回の到着時点を表し、画像G22hは、第4ダンプの次回の到着時点を表し、画像G22iは、第1ダンプの次回の到着時点を表し、画像G22jは、第2ダンプの次回の到着時点を表す。画像G22kは、第3ダンプの次々回の到着時点を表し、画像G22lは、第4ダンプの次々回の到着時点を表し、画像G22mは、第1ダンプの次々回の到着時点を表し、画像G22nは、第2ダンプの次々回の到着時点を表す。
【0109】
また、
図8の例では、到着時点表示画像G22は、タイムチャート上の波形のように、ダンプ毎に設定される直線に沿って並ぶように表示されている。ダンプ毎に設定される直線である時間軸は共通の幅を有し、それぞれの時間軸における横方向の同じ位置は同じ時刻を示している。具体的には、画像G22a、G22e、G22i及びG22mは、第1ダンプに関する画像であるため、第1ダンプ表示領域G4内で第1直線に沿って横方向に並ぶように表示されている。同様に、画像G22b、G22f、G22j及びG22nは、第2ダンプに関する画像であるため、第2ダンプ表示領域G5内で第2直線に沿って横方向に並ぶように表示され、画像G22c、G22g及びG22kは、第3ダンプに関する画像であるため、第3ダンプ表示領域G6内で第3直線に沿って横方向に並ぶように表示され、画像G22d、G22h及びG22lは、第4ダンプに関する画像であるため、第4ダンプ表示領域G7内で第4直線に沿って横方向に並ぶように表示されている。なお、到着時点表示画像G22は、
図8に示すような直線に沿って並ぶように表示されるばかりでなく、円形のアナログ時計画像の輪郭等の曲線に沿って並ぶように表示されてもよい。
【0110】
現時点表示画像G23は、
図8の例では、画像G22fの右側で且つ画像22gの左側に位置する。これは、現時点は、第2ダンプが作業現場に到着した後で、且つ、第3ダンプが作業現場に到着する前であることを表している。そのため、残り時間表示領域G8に表示されている「到着まで3′10″」は、第3ダンプが到着するまでの残り時間が3分10秒であることを表している。
【0111】
到着時点表示画像G22は、表示位置を変更できるように構成されていてもよい。ショベルの操作者は、例えば、表示装置40がタッチパネルを備える場合、所望の到着時点表示画像G22のところでドラッグ操作を行うことで、その所望の到着時点表示画像G22を移動させることができる。操作者は、例えば、第3ダンプの運転者から、作業現場への到着が10分程度遅れるとの連絡を電話等で受けた場合、10分に相当する距離だけ画像G22gを右側へ移動させてもよい。この場合、残り時間表示領域G8に表示される残り時間は、画像G22gの右側への移動に応じて更新され、10分が追加された「13′10″」となる。第3ダンプよりも早く第4ダンプが到着すると推定される場合、残り時間表示領域G8に表示される残り時間は、第4ダンプが到着するまでの残り時間に切り換えられてもよい。
【0112】
到着時点表示画像G22は、消去可能に構成されていてもよい。ショベルの操作者は、例えば、表示装置40がタッチパネルを備える場合、所望の到着時点表示画像G22のところでフリック操作を行うことで、その所望の到着時点表示画像G22を消去できる。操作者は、所望の到着時点表示画像G22のところでダブルタップ操作を行い、コマンド選択ウィンドウをポップアップ表示させて消去コマンドを選択することで、その所望の到着時点表示画像G22を消去してもよい。操作者は、例えば、第3ダンプの運転者から、作業現場へ向かうことができなくなったとの連絡を電話等で受けた場合、画像G22gを消去してもよい。この場合、残り時間表示領域G8に表示される残り時間は、第4ダンプが到着するまでの残り時間に切り換えられる。そして、到着間隔表示領域G21では、第4ダンプに関する画像G22hと現時点表示画像G23との間に双方向矢印が表示され、且つ、その双方向矢印から延びる吹き出し画像としての残り時間表示領域G8に、第4ダンプが到着するまでの残り時間が表示される。
【0113】
到着時点表示画像G22は、色又は線種等の表示態様を変更できるように構成されていてもよい。ショベルの操作者は、例えば、表示装置40がタッチパネルを備える場合、所望の到着時点表示画像G22のところでダブルタップ操作を行い、コマンド選択ウィンドウをポップアップ表示させて表示態様変更コマンドを選択することで、その所望の到着時点表示画像G22の表示態様を変更してもよい。操作者は、例えば、作業現場に到着した第3ダンプに対するこのショベルによる積み込み作業が行われなかった場合、第3ダンプに関する画像G22cの線種を実線から点線に変更してもよい。このショベルによる第3ダンプに対する積み込み作業が行われなかったことを、ダンプ情報表示領域41nを見た者が認識できるようにするためである。ダンプが作業現場に到着したにもかかわらずそのショベルがこのショベルによる積み込み作業の対象とはならないという状況は、例えば、作業現場に到着したダンプが、このショベルとは別のショベルによる積み込み作業の対象となった場合に発生する。ショベルの操作者は、ダンプが作業現場に来ないことを認識した場合に、そのダンプに関する到着時点表示画像G22の表示態様を変更してもよい。操作者は、例えば、第2ダンプが作業現場に来ないとの連絡を電話等で受けた場合、上述と同様の操作により、画像G22j及びG22nの色を変更してもよい。現時点以降は第2ダンプが作業現場に来ないことを、ダンプ情報表示領域41nを見た者が認識できるようにするためである。この構成により、ダンプ情報表示領域41nを見た者は、どのような周期でダンプが作業現場に来たり或いは来なかったりするのかを把握できるようになる。
【0114】
上述のような
図8のダンプ情報表示領域41nを見ることで、ショベルの操作者は、次のダンプが到着するまでの残り時間を容易に把握することができる。また、操作者は、次のダンプが第1ダンプ~第4ダンプの何れであるかを容易に把握することができる。更に、操作者は、各ダンプの過去の到着時刻と、各ダンプの未来の到着時刻とを同時に把握することができる。具体的には、次に到着する予定である第3ダンプの到着時点ばかりでなく、第4ダンプ、第1ダンプ及び第2ダンプのそれぞれの到着時点をも大まかに把握することができる。
【0115】
また、ショベルの操作者は、到着時点表示画像G22を操作可能である。このため、到着時点表示画像G22を消去したり或いはその位置を変更したりした場合にも、ショベルの操作者は、次のダンプが到着するまでの残り時間を容易に把握することができる。到着時点表示画像G22の消去又は移動に応じて残り時間が更新されるためである。
【0116】
ショベルとダンプとが無線で接続されている構成において、ダンプの運転者が入力装置等を介して作業現場への自車の到着予定時刻を入力し或いは更新した場合、表示装置40に表示されている到着時点表示画像G22の位置は、その入力又は更新に応じて自動的に変更されてもよい。また、ダンプの運転者が入力装置等を介して到着予定時刻を削除した場合、表示装置40に表示されているそのダンプに関する到着時点表示画像G22は、その削除に応じて自動的に消去されてもよい。
【0117】
図8では1台のショベルに対する複数台のダンプの到着予定時刻を示す表示例を示したが、ショベルは、通信装置を介し、1台又は複数台の他のショベルと共に、複数台のダンプの到着予定時刻を共有してもよい。複数のショベルが1つの作業現場で一緒に作業を行っている場合には、特定のダンプに対する積み込み作業が自ショベルによって行われるか他ショベルによって行われるかは、その積み込み作業が実際に開始される直前まで確定されないためである。この場合、コントローラ30は、何れのショベルによって積み込み作業が実際に行われたかを示すため、到着時点表示画像G22の表示色をショベル毎に異ならせてもよい。
【0118】
次に、
図9を参照し、表示装置40に表示されるメイン画面41Vの更に別の構成例について説明する。
図9のメイン画面41Vは、ダンプ情報表示領域41nに表示される内容が
図8のメイン画面41Vと異なる。なお、ダンプ情報表示領域41nにおける破線及び一点鎖線は、説明のためのものであり、実際には表示されない。
【0119】
具体的には、
図9のダンプ情報表示領域41nは、第1ダンプ表示領域G4、第2ダンプ表示領域G5、第3ダンプ表示領域G6、第4ダンプ表示領域G7、残り時間表示領域G8、ダンプ画像表示領域G9、横スクロールバーG10、縦スクロールバーG11、最大積載量表示領域G20及び到着間隔表示領域G31を含む。
【0120】
残り時間表示領域G8は、残り時間に関する情報を表示する領域である。
図9の例では、残り時間表示領域G8は、残り時間表示領域G8a、残り時間表示領域G8b及び残り時間表示領域G8cを含む。残り時間表示領域G8aは、次のダンプが到着するまでの残り時間に関する情報を表示し、残り時間表示領域G8bは、次の次のダンプが到着するまでの残り時間に関する情報を表示している。残り時間表示領域G8cは、次のダンプが到着してから次の次のダンプが到着するまでの残り時間(到着間隔)を表示している。
【0121】
到着間隔表示領域G31は、
図8の到着間隔表示領域G21と同様に、ダンプの到着間隔を表示する領域である。
図9では、到着間隔表示領域G31において、ダンプの到着間隔は、到着時点表示画像G32及び現時点表示画像G33を用いて表示されている。
【0122】
到着時点表示画像G32は、各ダンプが作業現場に到着した時点又は到着する時点を表す図形である。
図9では、到着時点表示画像G32は、各ダンプの過去の到着時点及び未来の到着時点のそれぞれを表す棒状図形であり、ダンプ毎に異なる色を有する。
【0123】
現時点表示画像G33は、現時点を表す図形である。
図9では、現時点表示画像G33は、
図8の現時点表示画像G23と同様に、三角形とその頂点の1つから延びる直線との組み合わせで構成されている。現時点表示画像G33は、時間の経過と共にメイン画面41V内を右方向に移動するように構成されている。但し、現時点表示画像G23は、メイン画面41V内の所定位置に固定されていてもよい。この場合、到着時点表示画像G32のそれぞれが時間の経過と共にメイン画面41V内を左方向に移動するように構成されていてもよい。
【0124】
図9の例では、現時点表示画像G33の左側にある到着時点表示画像G32は、各ダンプの過去の到着時点を表し、現時点表示画像G33の右側にある到着時点表示画像G32は、各ダンプの未来の到着時点を表す。具体的には、到着時点表示画像G32は画像G32a~G32nを含む。そして、画像G32aは、第1ダンプの前々回の到着時点を表し、画像G32bは、第2ダンプの前々回の到着時点を表し、画像G32cは、第3ダンプの前回の到着時点を表し、画像G32dは、第4ダンプの前回の到着時点を表す。画像G32eは、第1ダンプの前回の到着時点を表し、画像G32fは、第2ダンプの前回の到着時点を表す。画像G32gは、第3ダンプの次回の到着時点を表し、画像G32hは、第4ダンプの次回の到着時点を表し、画像G32iは、第1ダンプの次回の到着時点を表し、画像G32jは、第2ダンプの次回の到着時点を表す。画像G32kは、第3ダンプの次々回の到着時点を表し、画像G32lは、第4ダンプの次々回の到着時点を表し、画像G32mは、第1ダンプの次々回の到着時点を表し、画像G32nは、第2ダンプの次々回の到着時点を表す。
【0125】
また、
図9の例では、タイムチャート上の波形のように、複数台のダンプに関する到着時点表示画像G32が同じ1つの直線に沿って並ぶように表示されている。
図9に示す到着間隔表示領域G31は、
図8の到着間隔表示領域G21と同様に、複数のダンプの到着時刻を、共通の時間軸で示している。具体的には、
図9の到着間隔表示領域G31では、画像32a~32nの全てが1つの直線に沿って横方向に並ぶように表示されている。この点において、ダンプ毎に異なる直線に沿って表示される
図8の到着間隔表示領域G21とは異なる。但し、到着時点表示画像G32は、
図8の場合と同様に、直線に沿って並ぶように表示されるばかりでなく、円形のアナログ時計画像の輪郭等の曲線に沿って並ぶように表示されてもよい。
【0126】
現時点表示画像G33は、
図9の例では、画像G32fの右側で且つ画像32gの左側に位置する。これは、現時点は、第2ダンプが作業現場に到着した後で、且つ、第3ダンプが作業現場に到着する前であることを表している。そのため、残り時間表示領域G8aに表示されている「到着まで3′10″」は、次のダンプである第3ダンプが到着するまでの残り時間が3分10秒であることを表している。残り時間表示領域G8bに表示されている「到着まで8′53″」は、次の次のダンプである第4ダンプが到着するまでの残り時間が8分53秒であることを表している。そして、残り時間表示領域G8cに表示されている「到着間隔4′14″」は、第3ダンプが到着してから第4ダンプが到着するまでの残り時間(到着間隔)が4分14秒であることを表している。
【0127】
図9のダンプ情報表示領域41nを見ることで、ショベルの操作者は、次のダンプが到着するまでの残り時間を容易に把握することができる。また、操作者は、次のダンプが第1ダンプ~第4ダンプの何れであるかを容易に把握することができる。更に、操作者は、各ダンプの過去の到着時刻と、各ダンプの未来の到着時刻とを同時に把握することができる。具体的には、次に到着する予定である第3ダンプの到着時点ばかりでなく、第4ダンプ、第1ダンプ及び第2ダンプのそれぞれの到着時点をも大まかに把握することができる。
【0128】
次に、
図10を参照し、本発明の実施形態に係るショベル(掘削機)の別の構成例について説明する。
図10は、本発明の実施形態に係るショベルの別の構成例を示すショベルの側面図である。
【0129】
図10のショベルでは、ブーム4にはブーム角度センサS1が取り付けられ、アーム5にはアーム角度センサS2が取り付けられ、バケット6にはバケット角度センサS3が取り付けられている。
【0130】
ブーム角度センサS1はブーム4の回動角度を検出する。本実施形態では、ブーム角度センサS1は加速度センサであり、上部旋回体3に対するブーム4の回動角度(以下、「ブーム角度」とする。)を検出できる。ブーム角度は、例えば、ブーム4を最も下げたときに最小角度となり、ブーム4を上げるにつれて大きくなる。
【0131】
アーム角度センサS2はアーム5の回動角度を検出する。本実施形態では、アーム角度センサS2は加速度センサであり、ブーム4に対するアーム5の回動角度(以下、「アーム角度」とする。)を検出できる。アーム角度は、例えば、アーム5を最も閉じたときに最小角度となり、アーム5を開くにつれて大きくなる。
【0132】
バケット角度センサS3はバケット6の回動角度を検出する。本実施形態では、バケット角度センサS3は加速度センサであり、アーム5に対するバケット6の回動角度(以下、「バケット角度」とする。)を検出できる。バケット角度は、例えば、バケット6を最も閉じたときに最小角度となり、バケット6を開くにつれて大きくなる。
【0133】
ブーム角度センサS1、アーム角度センサS2及びバケット角度センサS3はそれぞれ、可変抵抗器を利用したポテンショメータ、対応する油圧シリンダのストローク量を検出するストロークセンサ、連結ピン回りの回動角度を検出するロータリエンコーダ、ジャイロセンサ、又は、加速度センサとジャイロセンサの組み合わせ等であってもよい。
【0134】
ブームシリンダ7にはブームロッド圧センサS7R及びブームボトム圧センサS7Bが取り付けられ、アームシリンダ8にはアームロッド圧センサS8R及びアームボトム圧センサS8Bが取り付けられ、バケットシリンダ9にはバケットロッド圧センサS9R及びバケットボトム圧センサS9Bが取り付けられている。ブームロッド圧センサS7R、ブームボトム圧センサS7B、アームロッド圧センサS8R、アームボトム圧センサS8B、バケットロッド圧センサS9R及びバケットボトム圧センサS9Bは、集合的に「シリンダ圧センサ」とも称される。
【0135】
ブームロッド圧センサS7Rはブームシリンダ7のロッド側油室の圧力(以下、「ブームロッド圧」とする。)を検出し、ブームボトム圧センサS7Bはブームシリンダ7のボトム側油室の圧力(以下、「ブームボトム圧」とする。)を検出する。アームロッド圧センサS8Rはアームシリンダ8のロッド側油室の圧力(以下、「アームロッド圧」とする。)を検出し、アームボトム圧センサS8Bはアームシリンダ8のボトム側油室の圧力(以下、「アームボトム圧」とする。)を検出する。バケットロッド圧センサS9Rはバケットシリンダ9のロッド側油室の圧力(以下、「バケットロッド圧」とする。)を検出し、バケットボトム圧センサS9Bはバケットシリンダ9のボトム側油室の圧力(以下、「バケットボトム圧」とする。)を検出する。
【0136】
上部旋回体3には運転室10が設けられ且つエンジン11等の動力源が搭載されている。また、上部旋回体3には、コントローラ30、表示装置40、入力装置42、音声出力装置43、記憶装置47、測位装置P1、機体傾斜センサS4、旋回角速度センサS5、撮像装置80及び通信装置T1が取り付けられている。上部旋回体3には、電力を供給する蓄電部、エンジン11の回転駆動力を用いて発電する電動発電機等が搭載されていてもよい。蓄電部は、例えば、キャパシタ、リチウムイオン電池等である。電動発電機は、発電機として機能して電気負荷に電力を供給してもよく、電動機として機能してエンジン11の回転をアシストしてもよい。
【0137】
コントローラ30は、ショベルの駆動制御を行う主制御部として機能する。本実施形態では、コントローラ30は、CPU、RAM及びROM等を含むコンピュータで構成されている。コントローラ30の各種機能は、例えば、ROMに格納されたプログラムをCPUが実行することで実現される。各種機能は、例えば、操作者によるショベルの手動操作をガイド(案内)するマシンガイダンス機能、及び、操作者によるショベルの手動操作を自動的に支援するマシンコントロール機能を含んでいてもよい。
【0138】
表示装置40は、各種情報を表示する。表示装置40は、CAN等の通信ネットワークを介してコントローラ30に接続されていてもよく、専用線を介してコントローラ30に接続されていてもよい。
【0139】
入力装置42は、操作者が各種情報をコントローラ30に入力できるように構成されている。入力装置42は、例えば、運転室10内に設置されたタッチパネル、マイクロフォン、ノブスイッチ及びメンブレンスイッチの少なくとも1つを含んでいてもよい。
【0140】
音声出力装置43は、音声を出力するように構成されている。音声出力装置43は、例えば、コントローラ30に接続されるスピーカであってもよく、ブザー等の警報器であってもよい。本実施形態では、音声出力装置43は、コントローラ30からの音声出力指令に応じて各種情報を音声出力するように構成されている。
【0141】
記憶装置47は、各種情報を記憶するように構成されている。記憶装置47は、例えば、半導体メモリ等の不揮発性記憶媒体であってもよい。記憶装置47は、ショベルの動作中に各種機器が出力する情報を記憶してもよく、ショベルの動作が開始される前に各種機器を介して取得する情報を記憶してもよい。記憶装置47は、例えば、通信装置T1等を介して取得されるデータを記憶していてもよい。
【0142】
測位装置P1は、上部旋回体3の位置を測定するように構成されている。上部旋回体3の向きを追加的に測定するように構成されていてもよい。測位装置P1は、例えばGNSSコンパスであり、上部旋回体3の位置及び向きを検出し、検出値をコントローラ30に対して出力する。そのため、測位装置P1は、上部旋回体3の向きを検出する向き検出装置として機能し得る。向き検出装置は、上部旋回体3に取り付けられた地磁気センサ等の方位センサであってもよい。
【0143】
機体傾斜センサS4は、例えば、水平面に対する上部旋回体3の傾斜を検出するように構成されている。本実施形態では、機体傾斜センサS4は、上部旋回体3の前後軸回りの前後傾斜角及び左右軸回りの左右傾斜角を検出する加速度センサである。上部旋回体3の前後軸及び左右軸は、例えば、ショベルの旋回軸上の一点であるショベル中心点で互いに直交する。
【0144】
旋回角速度センサS5は、上部旋回体3の旋回角速度を検出するように構成されている。上部旋回体3の旋回角度を検出するように構成されていてもよい。本実施形態では、ジャイロセンサである。レゾルバ、ロータリエンコーダ等であってもよい。
【0145】
撮像装置80はショベルの周辺の画像を取得するように構成されている。本実施形態では、撮像装置80は、ショベルの前方の空間を撮像する前カメラ80F、ショベルの左方の空間を撮像する左カメラ80L、ショベルの右方の空間を撮像する右カメラ80R、及び、ショベルの後方の空間を撮像する後カメラ80Bを含む。
【0146】
撮像装置80は、例えば、CCD又はCMOS等の撮像素子を有するステレオカメラであり、撮像した画像をコントローラ30に出力する。撮像装置80は、単眼カメラ又は距離画像カメラ等であってもよい。また、撮像装置80は、撮像装置80又はショベルから認識された物体までの距離を算出するように構成されていてもよい。この場合、撮像装置80は、ライダ等の環境認識装置で置き換えられてもよい。
【0147】
前カメラ80Fは、例えば、運転室10の天井、すなわち運転室10の内部に取り付けられている。但し、運転室10の屋根、ブーム4の側面等、運転室10の外部に取り付けられていてもよい。左カメラ80Lは、上部旋回体3の上面左端に取り付けられ、右カメラ80Rは、上部旋回体3の上面右端に取り付けられ、後カメラ80Bは、上部旋回体3の上面後端に取り付けられている。
【0148】
通信装置T1は、ショベルの外部にある外部機器との通信を制御するように構成されている。本実施形態では、通信装置T1は、衛星通信網、携帯電話通信網及びインターネット網等の少なくとも1つを介した外部機器との通信を制御する。
【0149】
次に、
図11を参照し、
図10のショベルに搭載されているコントローラ30の構成例について説明する。
図11は、コントローラ30の構成例を示す図である。
図11のコントローラ30は、吐出圧センサ14b、操作圧センサ29及び情報取得装置等の少なくとも1つの出力を得て、各種機能要素による演算を実行する。各種機能要素は、検出部300、推定部301及び情報取得部302等を含む。情報取得装置は、ブーム角度センサS1、アーム角度センサS2、バケット角度センサS3、機体傾斜センサS4、旋回角速度センサS5、撮像装置80、ブームボトム圧センサS7B、ブームロッド圧センサS7R、アームボトム圧センサS8B、アームロッド圧センサS8R、バケットボトム圧センサS9B、バケットロッド圧センサS9R、通信装置T1及び測位装置P1等の少なくとも1つを含む。
【0150】
情報取得部302は、掘削アタッチメントの掘削動作で掘削される被掘削物の重量である掘削重量に関する情報を取得するように構成されている。本実施形態では、情報取得部302は、吐出圧センサ14b、操作圧センサ29及び情報取得装置等の少なくとも1つの出力に基づいて掘削重量に関する情報を取得するように構成されている。
【0151】
情報取得部302は、例えば、撮像装置80としてのステレオカメラが撮像したショベルの前方の空間に関する距離画像に基づき、掘削アタッチメントによって掘削された土砂等の被掘削物の重量を掘削重量として算出する。撮像装置80は、3次元レーザスキャナ又はライダ等で置き換えられてもよい。具体的には、情報取得部302は、掘削動作が始まったときに撮像された距離画像と、掘削動作が完了したときに撮像された距離画像とに基づき、その1回の掘削動作で掘削された被掘削物の体積である掘削体積を算出する。そして、掘削体積に被掘削物の密度を乗じて掘削重量を算出する。被掘削物の密度は予め設定されている値であってもよく、入力装置42等を用いて動的に設定される値であってもよい。
【0152】
このようにして、情報取得部302は、掘削前の地形と掘削後の地形を比較し、その変化に基づいて1回の掘削動作による掘削重量を算出できる。1回の掘削動作は、バケット6内に被掘削物を取り込む動作であり、例えば、被掘削物を取り込んでいないバケット6が地面に接触したときに始まったと判断され、被掘削物を取り込んだバケット6が地面から離れたときに完了したと判断される。但し、掘削動作が始まったと判断するための条件、及び、掘削動作が完了したと判断するための条件は、任意に設定され得る。情報取得部302は、例えば、操作圧センサ29及びシリンダ圧センサ等の少なくとも1つの出力に基づき、掘削動作が始まったか否か、及び、掘削動作が完了したか否かを判断してもよい。
【0153】
情報取得部302は、掘削アタッチメントの姿勢を検出する姿勢センサの出力に基づき、掘削動作が始まったか否か、及び、掘削動作が完了したか否かを判断してもよい。姿勢センサは、例えば、ブーム角度センサS1、アーム角度センサS2及びバケット角度センサS3を含む。姿勢センサは、ブームシリンダストロークセンサ、アームシリンダストロークセンサ及びバケットシリンダストロークセンサの組み合わせであってもよい。
【0154】
この構成により、コントローラ30は、所定時間内に行われた1回又は複数回の掘削動作のそれぞれに関する被掘削物の重量の積算値を所定時間における累積掘削重量として算出できる。
【0155】
情報取得部302は、姿勢センサ及びシリンダ圧センサの出力に基づいて1回の掘削動作による掘削重量を算出してもよい。例えば、情報取得部302は、被掘削物を取り込んだバケット6が空中に持ち上げられているときの掘削アタッチメントの姿勢とブームボトム圧とに基づき、1回の掘削動作で掘削された被掘削物の重量を掘削重量として算出してもよい。
【0156】
情報取得部302は、バケット6の所定部位の位置の時間的推移に基づいて掘削重量を算出してもよい。バケット6の所定部位は、例えば、バケット6の爪先である。情報取得部302は、例えば、ブーム4、アーム5及びバケット6のそれぞれの回動角度に基づいてバケット6の爪先の位置を算出する。
【0157】
この場合、情報取得部302は、例えば、飛行体が搭載している3次元距離画像センサが生成したショベルの前方の空間に関する距離画像に基づき、掘削動作が始まる前の地形を導き出す。飛行体が搭載している3次元距離画像センサは、3次元レーザスキャナ、ステレオカメラ及びライダの何れであってもよい。飛行体は、例えば、マルチコプタ又は飛行船等であり、距離画像に対応する実際の地面の位置及び向きを特定できるように測位装置を搭載している。また、ショベルとの通信を可能にする通信装置を搭載している。
【0158】
情報取得部302は、例えば、通信装置T1を介して飛行体に取り付けられているステレオカメラが生成した距離画像を受信し、その距離画像に基づいて掘削動作が始まる前の地形を導き出す。情報取得部302は、通信装置T1を介してステレオカメラが撮像した画像を受信し、その画像から距離画像を生成し、その距離画像に基づいて掘削動作が始まる前の地形を導き出すように構成されていてもよい。
【0159】
その後、情報取得部302は、例えば、算出したバケット6の爪先の位置の軌道と、掘削動作が始まる前の地形とに基づいて掘削体積を算出してもよい。
【0160】
情報取得部302は、例えば、単眼カメラとしての前カメラ80Fが撮像したバケット6に関する画像から掘削体積を算出してもよい。具体的には、情報取得部302は、被掘削物を取り込んだバケット6が空中に持ち上げられているときに前カメラ80Fが撮像したバケット6に関する画像に各種画像処理を施すことでバケット6内の被掘削物の画像を認識する。そして、被掘削物の画像の大きさ等に基づいて掘削体積を導き出す。情報取得部302は、掘削体積を導き出すために、姿勢センサ等の他の情報取得装置の出力を追加的に利用してもよい。
【0161】
情報取得部302は、掘削アタッチメントの掘削動作で掘削される被掘削物の密度に関する情報を取得するように構成されていてもよい。典型的には、情報取得部302は、掘削体積と掘削重量とに基づいて被掘削物の密度を算出してもよい。掘削体積は、例えば、掘削動作が始まる前の地形と掘削動作が完了した後の地形とに基づいて算出されてもよい。掘削重量は、例えば、シリンダ圧センサの出力に基づいて算出されてもよく、姿勢センサの出力とシリンダ圧センサの出力とに基づいて算出されてもよい。
【0162】
次に、
図12を参照し、
図10のショベルに搭載されている表示装置40に表示されるメイン画面41Vの更に別の構成例について説明する。
図12のメイン画面41Vは、ダンプ情報表示領域41nに表示される内容が
図6のメイン画面41Vと異なる。具体的には、
図12のメイン画面41Vは、最大積載量表示領域G20、総累積積載量表示領域G40、個別累積積載量表示領域G41及び各回積載量表示領域G42を含む点で、
図6のメイン画面41Vと異なるが、その他の点で
図6のメイン画面41Vと同じである。そのため、共通部分の説明を省略し、相違部分を詳説する。なお、ダンプ情報表示領域41nにおける破線及び一点鎖線は、説明のためのものであり、実際には表示されない。
【0163】
最大積載量表示領域G20は、
図8で説明したように、最大積載量を表示する領域である。
図12の例では、最大積載量表示領域G20は、領域G20a~G20dを含む。領域G20aは、第1ダンプの最大積載量を表示し、領域G20bは、第2ダンプの最大積載量を表示し、領域G20cは、第3ダンプの最大積載量を表示し、領域G20dは、第4ダンプの最大積載量を表示している。
【0164】
コントローラ30は、例えば、撮像装置80が出力する画像に映っているダンプのナンバープレートの大きさ又は分類番号を画像認識することでそのダンプの最大積載量を認識する。コントローラ30は、ダンプに搭載された、Wi-Fi(登録商標)又はBluetooth(登録商標)等に関する通信規格に基づくビーコン等の装置が発信する情報に基づいてそのダンプの最大積載量を認識してもよい。
【0165】
コントローラ30は、ダンプの最大積載量を重量(単位「t(トン)」)で表示してもよく、体積(単位「m
3(立方メートル)」)で表示してもよく、或いは、重量及び体積の両方で表示してもよい。
図12の例では、各ダンプの最大積載量は、重量及び体積の両方で表示されている。
【0166】
総累積積載量表示領域G40は、
図10のショベルが所定期間中にダンプに積み込んだ被掘削物の総量を表示する領域である。所定期間は、例えば、1日の作業開始時刻から作業終了時刻までの期間である。
図12の例では、総累積積載量表示領域G40は、ショベルによる掘削動作のそれぞれに関する被掘削物の重量(掘削重量)の積算値である累積掘削重量を総累積積載量として表示している。
【0167】
個別累積積載量表示領域G41は、
図10のショベルが所定期間中にダンプに積み込んだ被掘削物の量をダンプ毎に表示する領域である。
図12の例では、個別累積積載量表示領域G41は、領域G41a~G41dを含む。領域G41aは、第1ダンプの累積積載量を表示し、領域G41bは、第2ダンプの累積積載量を表示し、領域G41cは、第3ダンプの累積積載量を表示し、領域G41dは、第4ダンプの累積積載量を表示している。第1ダンプ~第4ダンプのそれぞれの累積積載量の合計は総累積積載量に相当する。
【0168】
各回積載量表示領域G42は、
図10のショベルが1回の積み込み作業中にダンプに積み込んだ被掘削物の量を表示する領域である。
図12の例では、各回積載量表示領域G42は、領域G42a~G42fを含む。領域G42aは、前回の積み込み作業中に第2ダンプに積み込んだ被掘削物の量を表示し、領域G42bは、前々回(2回前)の積み込み作業中に第1ダンプに積み込んだ被掘削物の量を表示し、領域G42cは、3回前の積み込み作業中に第4ダンプに積み込んだ被掘削物の量を表示している。以下同様に、領域G42dは、4回前の積み込み作業中に第3ダンプに積み込んだ被掘削物の量を表示し、領域G42eは、5回前の積み込み作業中に第2ダンプに積み込んだ被掘削物の量を表示し、領域G42fは、6回前の積み込み作業中に第1ダンプに積み込んだ被掘削物の量を表示している。
【0169】
コントローラ30は、例えば、情報取得部302が算出した掘削重量に基づいて累積積載量を算出し且つ表示する。コントローラ30は、累積積載量を重量(単位「t(トン)」)で表示してもよく、体積(単位「m
3(立方メートル)」)で表示してもよく、或いは、重量及び体積の両方で表示してもよい。
図12の例では、総累積積載量表示領域G40、個別累積積載量表示領域G41及び各回積載量表示領域G42のそれぞれにおける累積積載量は、重量及び体積の両方で表示されている。体積を表示する場合、コントローラ30は、情報取得部302が算出した掘削重量と被掘削物の密度とに基づいて被掘削物の体積を算出してもよい。
【0170】
ここで、被掘削物の密度は事前に登録されていてもよい。また、コントローラ30は、撮像装置80が撮像した画像に基づいて被掘削物の体積を取得し、且つ、シリンダ圧センサ等の出力に基づいて掘削重量を取得することにより、被掘削物の密度を算出してもよい。更に、コントローラ30は、被掘削物の種類を表示装置40に表示させてもよい。被掘削物の種類は、例えば、物質記号(マテリアルタイプ)としての「RipRap3」又は「Coarse Sand」等を用いて表される。
【0171】
操作者は、被掘削物の種類を事前に入力してもよい。或いは、コントローラ30は、通信装置を介して管理装置から被掘削物の種類に関する情報を取得してもよい。また、コントローラ30は、算出した被掘削物の密度と撮像装置80が撮像した画像とに基づき、被掘削物の種類を推定してもよい。
【0172】
次に、
図13を参照し、
図10のショベルに搭載されている表示装置40に表示されるメイン画面41Vの更に別の構成例について説明する。
図13は、メイン画面41Vのダンプ情報表示領域41nに表示される画像の表示例を示す。
【0173】
図13のダンプ情報表示領域41nは、グラフ表示領域G50を含む。グラフ表示領域G50は、ダンプ情報表示領域41nの上にポップアップ表示される別ウィンドウに含まれていてもよい。
【0174】
グラフ表示領域G50は、総累積積載量の時間的推移を表す総累積積載量グラフを表示する領域である。
図13の総累積積載量グラフでは、横軸が時間を示し、縦軸が総累積積載量を示している。図中の「tc」は現時点を表し、「Wc」は総累積積載量の現在値を表し、「Wt」は総累積積載量の目標値を表し、「te」は、総累積積載量が目標値に達すると推定される時点を表している。
【0175】
現時点「tc」よりも左側にある実線L1は過去の総累積積載量の推移を表し、現時点「tc」よりも右側にある点線L2は未来の総累積積載量の推移を表している。
【0176】
ショベルの操作者は、
図13の総累積積載量グラフを見ることで、積み込み作業に関し、目標のほぼ3分の2が完了していることを直感的に認識できる。また、操作者は、あと何時間程度で積み込み作業が完了するかを把握できる。
【0177】
1つの作業現場に複数台のショベルが存在している場合には、
図13の総累積積載量グラフは、複数台のショベルの総累積積載量の合計値を表示していてもよい。この場合、作業現場の全体作業量の管理が容易となる。
【0178】
以上、本発明の好ましい実施形態について詳説した。しかしながら、本発明は、上述した実施形態に制限されることはない。上述した実施形態は、本発明の範囲を逸脱することなしに、種々の変形及び置換が適用され得る。また、上述の実施形態を参照して説明された特徴のそれぞれは、技術的に矛盾しない限り、適宜に組み合わされてもよい。
【0179】
例えば、
図6の例では、メイン画面41Vは、ダンプ情報表示領域41nを含むように構成されているが、ダンプ情報表示領域41nは、メイン画面41Vとは別のダンプ情報画面に含まれるように構成されてもよい。この場合、操作者は、例えば、所定の画面切り換えスイッチを操作してメイン画面41Vをダンプ情報画面に切り換えることでダンプ情報表示領域41nに表示される情報を表示させてもよい。
【0180】
本願は、2017年8月8日に出願した日本国特許出願2017-153671号に基づく優先権を主張するものであり、この日本国特許出願の全内容を本願に参照により援用する。
【符号の説明】
【0181】
1・・・下部走行体 2・・・旋回機構 3・・・上部旋回体 4・・・ブーム 5・・・アーム 6・・・バケット 7・・・ブームシリンダ 8・・・アームシリンダ 9・・・バケットシリンダ 10・・・運転室 11・・・エンジン 11a・・・オルタネータ 11b・・・スタータ 11c・・・水温センサ 14・・・メインポンプ 14a・・・レギュレータ 14b・・・吐出圧センサ 14c・・・油温センサ 15・・・パイロットポンプ 17・・・コントロールバルブ 26・・・操作装置 29・・・操作圧センサ 30・・・コントローラ 30a・・・記憶部 40・・・表示装置 40a・・・変換処理部 41・・・画像表示部 42・・・入力装置 43・・・音声出力装置 47・・・記憶装置 70・・・蓄電池 72・・・電装品 74・・・エンジンコントローラ 75・・・エンジン回転数調整ダイヤル 80・・・撮像装置 80B・・・後カメラ 80F・・・前カメラ 80L・・・左カメラ 80R・・・右カメラ 300・・・検出部 301・・・推定部 302・・・情報取得部 P1・・・測位装置 S1・・・ブーム角度センサ S2・・・アーム角度センサ S3・・・バケット角度センサ S4・・・機体傾斜センサ S5・・・旋回角速度センサ S7・・・ブームボトム圧センサ S7R・・・ブームロッド圧センサ S8B・・・アームボトム圧センサ S8R・・・アームロッド圧センサ S9B・・・バケットボトム圧センサ S9R・・・バケットロッド圧センサ SD1・・・情報取得装置 T1・・・通信装置T1