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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-12
(45)【発行日】2023-04-20
(54)【発明の名称】光起電力モジュールおよびその製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 31/0224 20060101AFI20230413BHJP
   H01L 31/05 20140101ALI20230413BHJP
【FI】
H01L31/04 262
H01L31/04 570
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2022117610
(22)【出願日】2022-07-23
【審査請求日】2022-08-24
(31)【優先権主張番号】202210309343.0
(32)【優先日】2022-03-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【早期審査対象出願】
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】522171073
【氏名又は名称】晶科能源(海▲寧▼)有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100199819
【弁理士】
【氏名又は名称】大行 尚哉
(72)【発明者】
【氏名】郭志球
(72)【発明者】
【氏名】黄世亮
(72)【発明者】
【氏名】関迎利
【審査官】吉岡 一也
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-057652(JP,A)
【文献】特開2018-046112(JP,A)
【文献】特許第6312761(JP,B2)
【文献】特開2008-218578(JP,A)
【文献】特開昭63-278279(JP,A)
【文献】中国実用新案第212848423(CN,U)
【文献】中国実用新案第210110811(CN,U)
【文献】中国特許出願公開第110838527(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 31/02-31/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のセルストリングセットを含んだ電池モジュールと、
第1接続構造及び第2接続構造と、を含み、
前記セルストリングセットは第1方向に沿っ離隔して配置されたセルストリングを含み、前記セルストリングセットは第1電気的接続方式で接続される複数の前記セルストリングからなり、前記セルストリングは第1電気的接続方式で接続される複数の太陽電池からなり、前記太陽電池は第1導電型の第1グリッド線及び第2導電型の第2グリッド線を備え、且つ第1方向に沿って、前記第1グリッド線と、それぞれの太陽電池において隣接する第2グリッド線とのピッチはピッチLであり、
前記セルストリングセットは第1セルストリングセット及び第2セルストリングセットを含み、第2方向に沿って、前記第1セルストリングセットと前記第2セルストリングセットが第2電気的接続方式で接続され、
前記第1接続構造は第1方向に沿って延び、前記第1接続構造が前記セルストリングに接続され、前記第2接続構造が前記グリッド線に接続され、且つ前記セルストリングの端部に位置する前記第2接続構造が前記第1接続構造に接続され、前記第1接続構造は、少なくとも1本の中部第1接続構造を含み、前記中部第1接続構造はそれぞれ前記第1セルストリングセットのセルストリング及び前記第2セルストリングセットのセルストリングに接続され、前記中部第1接続構造の端部に接続される第2接続構造と、隣接する前記中部第1接続構造の端部に接続される第2接続構造とは隣接し、且つ前記第1方向に沿う距離がSであり、距離S前記ピッチLより大き
前記第1接続構造はさらに端部第1接続構造を含み、前記端部第1接続構造は前記セルストリングの前記中部第1接続構造から離れる他端を接続し、前記セルストリングの前記太陽電池の数量は偶数であり、前記第1方向に沿って、前記端部第1接続構造の端部に接続される第2接続構造と、隣接する前記端部第1接続構造の端部に接続される第2接続構造とは隣接し、且つ前記第1方向に沿う距離がNであり、距離Nは前記ピッチLの2倍より小さい、
ことを特徴とする光起電力モジュール。
【請求項2】
前記第2方向に沿って、前記第1セルストリングセットの前記中部第1接続構造に近い太陽電池の第1グリッド線は前記第2セルストリングセットの前記中部第1接続構造に近い太陽電池の第1グリッド線の延長線上にあり、且つ前記第1セルストリングセットの前記中部第1接続構造に近い太陽電池の第2グリッド線は、前記第2セルストリングセットの前記中部第1接続構造に近い太陽電池の第2グリッド線の延長線上にある、
ことを特徴とする請求項1に記載の光起電力モジュール。
【請求項3】
前記太陽電池は分割式電池であり、且つ前記太陽電池は偶数本のグリッド線を備える、ことを特徴とする請求項に記載の光起電力モジュール。
【請求項4】
前記太陽電池はバック接合型電池である、ことを特徴とする請求項に記載の光起電力モジュール。
【請求項5】
前記中部第1接続構造の端部に接続される第2接続構造と、隣接する前記中部第1接続構造の端部に接続される第2接続構造とは隣接し、且つ前記第1方向に沿う距離Sは前記ピッチLの2倍より大きい、
ことを特徴とする請求項1に記載の光起電力モジュール。
【請求項6】
前記ピッチLの範囲は3.5mm~20mmであり、および/または、前記中部第1接続構造の端部に接続される第2接続構造と、隣接する前記中部第1接続構造の端部に接続される第2接続構造とは隣接し、且つ前記第1方向に沿う距離Sの範囲は8mm~50mmである、
ことを特徴とする請求項1または5に記載の光起電力モジュール。
【請求項7】
前記セルストリングセットは第1セルストリングと、隣接する第2セルストリングと、を含み、且つ前記第1セルストリング上の太陽電池のエッジのグリッド線が第2セルストリング上の太陽電池のエッジのグリッド線と隣接し、且つ導電型が逆である、
ことを特徴とする請求項1に記載の光起電力モジュール。
【請求項8】
初期電池を提供することと、
電池モジュールを形成し、複数の太陽電池が第2接続構造により第1電気的接続方式でセルストリングを接続して形成、複数の前記セルストリングは第1電気的接続方式で接続されることによりセルストリングセットを構成し、前記セルストリングは第1方向に沿って離隔して配置されており、複数の前記セルストリングセットは前記電池モジュールを構成し、前記太陽電池は第1導電型の第1グリッド線及び第2導電型の第2グリッド線を備え、且つ第1方向に沿って、前記第1グリッド線と、それぞれの太陽電池において隣接する第2グリッド線とのピッチはピッチLであり、前記セルストリングセットは第1セルストリングセット及び第2セルストリングセットを含み、第2方向に沿って、前記第1セルストリングセットと第2セルストリングセットが第2電気的接続方式で接続されることと、
第1接続構造及び第2接続構造を形成することであって、前記第1接続構造は第1方向に沿って延び、前記第1接続構造が前記セルストリングに接続され、前記第2接続構造がグリッド線に接続されることと、を含み、
前記第1接続構造は、少なくとも1本の中部第1接続構造を含み、前記中部第1接続構造はそれぞれ前記第1セルストリングセットのセルストリング及び第2セルストリングセットのセルストリングに接続され、前記セルストリングの端部に位置する太陽電池の前記第2接続構造が前記中部第1接続構造に接続され、前記中部第1接続構造の端部に接続される第2接続構造と、隣接する前記中部第1接続構造の端部に接続される第2接続構造とは隣接し、且つ前記第1方向に沿う距離がSであり、距離S前記ピッチLより大き
前記第1接続構造はさらに端部第1接続構造を含み、前記端部第1接続構造は前記セルストリングの前記中部第1接続構造から離れる他端を接続し、前記セルストリングの前記太陽電池の数量は偶数であり、前記第1方向に沿って、前記端部第1接続構造の端部に接続される第2接続構造と、隣接する前記端部第1接続構造の端部に接続される第2接続構造とは隣接し、且つ前記第1方向に沿う距離がNであり、距離Nは前記ピッチLの2倍より小さい、
ことを特徴とする光起電力モジュールの製造方法。
【請求項9】
前記セルストリングの太陽電池の数量が偶数である場合、前記第1セルストリングセット及び第2セルストリングセットを形成するステップは、第3セルストリング及び第4セルストリングを形成することと、第1セルストリングセット及び第2セルストリングセットを形成し、前記第1方向に沿って、複数の前記第3セルストリングと180度回転した前記第3セルストリングとが離隔して配列されることにより前記第1セルストリングセットを構成し、複数の180度回転した前記第4セルストリングと前記第4セルストリングとが離隔して配列されることにより前記第2セルストリングセットを構成することと、を含む、
ことを特徴とする請求項に記載の光起電力モジュールの製造方法。
【請求項10】
前記太陽電池は第1電池セルと第2電池セルを含み、前記初期電池を分割して前記第1電池セルと第2電池セルを形成し、且つ前記初期電池のカットラインに沿って対称的であり、第3セルストリング又は第5セルストリングは前記第1電池セルと180度回転した前記第2電池セルとが前記第2方向に沿って離隔して配列されることで構成され、第4セルストリング又は第6セルストリングは180度回転した前記第2電池セルと前記第1電池セルとが前記第2方向に沿って離隔して配列されることで構成される、
ことを特徴とする請求項に記載の光起電力モジュールの製造方法。
【請求項11】
第2接続構造を形成するステップは、前記第2接続構造が前記第1電池セルにおける第1導電型を有する第1グリッド線と第2電池セルにおける正対し且つ第2導電型を有する第2グリッド線とそれぞれ接続されることと、あるいは、前記第2接続構造が前記第1電池セルにおける第2導電型を有する第2グリッド線と第2電池セルにおける正対し且つ第1導電型を有する第1グリッド線とそれぞれ接続されることを含む、ことをさらに含む、
ことを特徴とする請求項10に記載の光起電力モジュールの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、光起電力の分野に関し、特に光起電力モジュールおよびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
インターデジタルバックコンタクト(Interdigitated back contact、IBC)太陽電池とは、正負金属電極が電池のバックライト面にくし形に配列されたバック接合型太陽電池構造を指し、そのPN接合と電極は電池の裏面に位置し、すなわちIBCセルのエミッタ領域とベース領域の電極はいずれも裏面にあり、正面にグリッド線遮蔽がなく、電池の光電変換効率を高めることができる。
【0003】
一般的には、引き出し線を使用して、電池グリッド線に集められた電流を光起電力モジュールの外部に引き出す。引き出し線の片端は電池のバスバーの端部に接続され、引き出し線は光起電力モジュールの表面または太陽電池の表面に垂直であり、そして引き出し線の片端はジャンクションボックスに接続され、ジャンクションボックスを介して外部素子に接続される。太陽電池の発展に伴い、引き出し線は短絡などの一連のリスクに直面している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願の実施例は、少なくとも小さすぎる引き出し線のピッチによる短絡問題を解決するに有利である光起電力モジュールおよびその製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願のいくつかの実施例によれば、本発明の実施形態は、一方では、光起電力モジュールを提供し、複数のセルストリングセットを含んだ電池モジュールと、第1接続構造及び第2接続構造と、を含み、前記セルストリングセットは第1方向Xに沿って、離隔して配置されたセルストリングを含み、前記セルストリングセットは第1電気的接続方式で接続される複数の前記セルストリングからなり、前記セルストリングは第1電気的接続方式で接続される複数の太陽電池からなり、前記太陽電池は第1導電型の第1グリッド線及び第2導電型の第2グリッド線を備え、且つ第1方向に沿って前記第1グリッド線と隣接する第2グリッド線とのピッチはLであり、前記セルストリングセットは第1セルストリングセット及び第2セルストリングセットを含み、第2方向に沿って、前記第1セルストリングセットと前記第2セルストリングセットが第2電気的接続方式で接続され、前記第1接続構造は第1方向に沿って延び、前記第1接続構造が前記セルストリングに接続され、前記第2接続構造が前記グリッド線に接続され、且つ前記セルストリングの端部に位置する前記第2接続構造が前記第1接続構造に接続され、前記第1接続構造は、少なくとも1本の中部第1接続構造を含み、前記中部第1接続構造はそれぞれ前記第1セルストリングセットのセルストリング及び前記第2セルストリングセットのセルストリングに接続され、前記中部第1接続構造の端部に接続される第2接続構造は隣接する前記中部第1接続構造の端部に接続される第2接続構造と隣接し、且つ第1方向に沿う距離がSであり、距離Sが太陽電池の第1グリッド線と第2グリッド線との間のピッチLより大きい。
【0006】
また、前記第2方向に沿って、前記第1セルストリングセットの前記中部第1接続構造に近い太陽電池の第1グリッド線は前記第2セルストリングセットの前記中部第1接続構造に近い太陽電池の第1グリッド線の延長線上にあり、且つ前記第1セルストリングセットの前記中部第1接続構造に近い太陽電池の第2グリッド線は、前記第2セルストリングセットの前記中部第1接続構造に近い太陽電池の第2グリッド線の延長線上にある。
【0007】
また、前記第1接続構造はさらに端部第1接続構造を含み、前記端部第1接続構造は前記セルストリングの前記中部第1接続構造から離れる他端を接続し、前記セルストリングの前記太陽電池の数量は奇数であり、前記第1方向に沿って、前記端部第1接続構造の端部に接続される第2接続構造と隣接する前記端部第1接続構造の端部に接続される第2接続構造とは隣接し、且つ前記第1方向に沿う距離はMであり、距離Mは太陽電池の第1グリッド線と第2グリッド線との間のピッチLの2倍より大きい。
【0008】
また、前記第1接続構造はさらに端部第1接続構造を含み、前記端部第1接続構造は前記セルストリングの前記中部第1接続構造から離れる他端を接続し、前記セルストリングの前記太陽電池の数量は偶数であり、前記第1方向に沿って、前記端部第1接続構造の端部に接続される第2接続構造と隣接する前記端部第1接続構造の端部に接続される第2接続構造とは隣接し、且つ前記第1方向に沿う距離はNであり、距離Nは太陽電池の第1グリッド線と第2グリッド線との間のピッチLの2倍より小さい。
【0009】
また、前記太陽電池は分割式電池であり、且つ前記太陽電池は偶数本のグリッド線を備える。
【0010】
また、前記太陽電池はバック接合型電池である。
【0011】
また、前記中部第1接続構造の端部に接続される第2接続構造と隣接する前記中部第1接続構造の端部に接続される第2接続構造とは隣接し、且つ前記第1方向に沿う距離Sは前記太陽電池の第1グリッド線と第2グリッド線の間のピッチLの2倍より大きい。
【0012】
また、前記太陽電池の第1グリッド線と第2グリッド線とのピッチLの範囲は3.5mm~20mmであり、および/または、前記中部第1接続構造の端部に接続される第2接続構造と、隣接する前記中部第1接続構造の端部に接続される第2接続構造とは隣接し、且つ前記第1方向に沿う距離Sの範囲は8mm~50mmである。
【0013】
また、前記セルストリングセットは第1セルストリングと、隣接する第2セルストリングと、を含み、且つ前記第1セルストリング上の太陽電池のエッジのグリッド線が第2セルストリング上の太陽電池のエッジのグリッド線と隣接し、且つ導電型が逆である。
【0014】
本願のいくつかの実施例によれば、本発明の実施形態は、他方では、光起電力モジュールを提供し、初期電池を提供することと、電池モジュールを形成し、複数の太陽電池が第2接続構造により第1電気的接続方式でセルストリングを接続して形成することであって、複数の前記セルストリングは第1電気的接続方式で接続されることによりセルストリングセットを構成し、前記セルストリングは第1方向に沿って離隔して配置されており、複数の前記セルストリングセットは前記電池モジュールを構成し、前記太陽電池は第1導電型の第1グリッド線及び第2導電型の第2グリッド線を備え、且つ第1方向に沿って前記第1グリッド線と隣接する第2グリッド線とのピッチはLであり、前記セルストリングセットは第1セルストリングセット及び第2セルストリングセットを含み、第2方向に沿って、前記第1セルストリングセットと第2セルストリングセットが第2電気的接続方式で接続されることと、第1接続構造及び第2接続構造を形成することであって、前記第1接続構造は第1方向に沿って延び、前記第1接続構造が前記セルストリングに接続され、前記第2接続構造がグリッド線に接続され、前記第1接続構造は、少なくとも1本の中部第1接続構造を含み、前記中部第1接続構造はそれぞれ前記第1セルストリングセットのセルストリング及び第2セルストリングセットのセルストリングに接続され、前記セルストリングの端部に位置する太陽電池の前記第2接続構造が前記中部第1接続構造に接続され、前記中部第1接続構造の端部に接続される第2接続構造と隣接する前記中部第1接続構造の端部に接続される第2接続構造とは隣接し、且つ第1方向に沿う距離がSであり、距離Sが前記太陽電池の第1グリッド線と第2グリッド線との間のピッチLより大きいことと、を含む。
【0015】
また、前記セルストリングの太陽電池の数量が偶数である場合、前記第1セルストリングセット及び第2セルストリングセットを形成するステップは、第3セルストリング及び第4セルストリングを形成することと、第1セルストリングセット及び第2セルストリングセットを形成し、前記第1方向に沿って、複数の前記第3セルストリングと180度回転した前記第3セルストリングとが離隔して配列されることにより前記第1セルストリングセットを構成し、複数の180度回転した前記第4セルストリングと前記第4セルストリングとが離隔して配列されることにより前記第2セルストリングセットを構成することと、を含む。
【0016】
また、前記セルストリングの太陽電池の数量が奇数である場合、前記セルストリングセットを形成するステップは、第5セルストリング及び第6セルストリングを形成することと、前記セルストリングセットを形成し、前記第1方向に沿って、複数の前記第5セルストリングと180度回転した第6セルストリングとが離隔して配列されることにより前記セルストリングセットを構成することと、を含む。
【0017】
また、前記太陽電池は第1電池セルと第2電池セルを含み、前記初期電池を分割して前記第1電池セルと第2電池セルを形成し、且つ前記初期電池のカットラインに沿って対称的であり、第3セルストリング又は第5セルストリングは前記第1電池セルと180度回転した前記第2電池セルとが前記第2方向に沿って離隔して配列されることで構成され、第4セルストリング又は第6セルストリングは180度回転した前記第2電池セルと前記第1電池セルとが前記第2方向に沿って離隔して配列されることで構成される。
【0018】
また、第2接続構造を形成するステップは、前記第2接続構造が前記第1電池セルにおける第1導電型を有する第1グリッド線と第2電池セルにおける正対し且つ第2導電型を有する第2グリッド線とそれぞれ接続されることと、あるいは、前記第2接続構造が前記第1電池セルにおける第2導電型を有する第2グリッド線と第2電池セルにおける正対し且つ第1導電型を有する第1グリッド線とそれぞれ接続されることを含む、ことをさらに含む。
【発明の効果】
【0019】
本発明の実施例に提供された技術考案は、少なくとも以下の利点を有する。
【0020】
本願発明の実施例では、セルストリングの構成構造及びセルストリングセット内のセルストリングの配列を変更して、中部第1接続構造端部に接続される第2接続構造と、隣接する中部第1接続構造端部に接続される第2接続構造とが隣接し、かつ第1方向に沿う距離がSであり、距離Sが太陽電池の第1グリッド線と第2グリッド線との距離Lより大きいことを確保する。そのため、隣接する中部第1接続構造に接続される引き出し線間のピッチが大きく、短絡リスクを避け、また、隣接する引出し線同士のピッチが大きく、すなわち隣接する引出し線同士が接触しないため、隣接する引出し線の間は隔離材で絶縁する必要がなく、工程が簡素化され、加工効率が向上されるだけでなく、素材の使用が低減され、製造コストの削減にも役立つ。
【図面の簡単な説明】
【0021】
一つ又は複数の実施例は、対応する添付の図面における図で例示的に説明されるが、これらの例示的な説明は、実施例を限定するものではなく、特に断りのない限り、添付の図面における図は縮尺に制限されない。本願の実施例や従来技術の技術案をより明確に説明するために、以下に実施例で用いるべき図面を簡単に紹介するが、自明なように、以下の説明における図面は、本願の一部の実施例のみであり、当業者であれば、創造的な労働を伴わずに、これらの図面から他の図面を得ることも可能である。
図1図1は本願発明の一実施例に提供される電池モジュールの電気回路図である。
図2図2は本願発明の一実施例に提供される光起電力モジュールの概略構成図である。
図3図3は本願発明の一実施例に提供される光起電力モジュールの局所概略構成図の一つである。
図4図4は本願発明の一実施例に提供される光起電力モジュールの局所概略構成図の一つである。
図5図5は本願発明の一実施例に提供される光起電力モジュールの局所概略構成図の一つである。
図6図6は本願発明の一実施例に提供される他の光起電力モジュールの概略構成図である。
図7図7は本願発明の一実施例に提供される他の光起電力モジュールの局所概略構成図である。
図8図8は本願発明の一実施例に提供される他の光起電力モジュールの局所概略構成図の一つである。
図9図9は本願発明の一実施例に提供される光起電力モジュールの断面概略構成図である。
図10図10は、本願発明の一実施例に提供される光起電力モジュールの製造方法において形成する初期電池の概略構成図である。
図11図11は、本願発明の一実施例に提供される光起電力モジュールの製造方法で形成された太陽電池の概略構成図である。
図12図12は本願発明の一実施例に提供される光起電力モジュールの製造方法で形成する第3セルストリングの概略構成図である。
図13図13は本願発明の一実施例に提供される光起電力モジュールの製造方法で形成する第4セルストリングの概略構成図である。
図14図14は本願発明の一実施例に提供される光起電力モジュールの製造方法で形成されるセルストリングセットの概略構成図である。
図15図15は本願発明の一実施例に提供される光起電力モジュールの製造方法で形成する第5セルストリングの概略構成図である。
図16図16は本願発明の一実施例に提供される光起電力モジュールの製造方法で形成する第6セルストリングの概略構成図である。
図17図17は、本願発明の一実施例に提供される光起電力モジュールの製造方法で形成されるセルストリングセットのもう一つの概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
背景技術から分かるように、従来の光起電力モジュールには小さすぎる引き出し線のピッチによる短絡問題がある。
【0023】
上記の小さすぎる引き出し線のピッチを引き起こす原因の一つは、現在のIBCセルからなるセルストリングの製造と配列が、通常の電池(非バック接合型電池)とほぼ一致していることにある。IBCセルの正負電極は一般的に離隔して平行に配置され、通常のセルストリングの製造と配列技術を採用しているため、隣接するセルストリング間の引き出し線のピッチが小さすぎて、さらに小さすぎる引き出し線のピッチによる短絡リスクをもたらしている。
【0024】
本願発明の実施例では、セルストリングの構成構造及びセルストリングセット内のセルストリングの配列を変更して、中部第1接続構造端部に接続される第2接続構造と、隣接する中部第1接続構造端部に接続される第2接続構造とが隣接し、かつ第1方向に沿う距離がSであり、距離Sが太陽電池の第1グリッド線と第2グリッド線との距離Lより大きいことを確保する。そのため、隣接する中部第1接続構造に接続される引き出し線間のピッチが大きく、短絡リスクを避け、また、隣接する引出し線同士のピッチが大きく、すなわち隣接する引出し線同士が接触しないため、隣接する引出し線の間は隔離材で絶縁する必要がなく、工程が簡素化され、加工効率が向上されるだけでなく、素材の使用が低減され、製造コストの削減にも役立つ。
【0025】
以下、本願の各実施例について図面を結合して詳細に説明する。しかしながら、当業者は理解できるが、読者に本願をよりよく理解させるために、本願の各実施例において多数の技術的細部が提案されているが、これらの技術的細部がなくても、以下の各実施例に基づく種々の変更や修正によっても、本願が保護を要求している技術案を実現することができる。
【0026】
図1は本願発明の一実施例に提供される電池モジュールの電気回路図であり、図2は本願発明の一実施例に提供される光起電力モジュールの概略構成図であり、図3は本願発明の一実施例に提供される光起電力モジュールの局所概略構成図の一つであり、図4は本願発明の一実施例に提供される光起電力モジュールの局所概略構成図の一つであり、図5は本願発明の一実施例に提供される光起電力モジュールの局所概略構成図の一つであり、図6は本願発明の一実施例に提供される他の光起電力モジュールの概略構成図であり、図7は本願発明の一実施例に提供される他の光起電力モジュールの局所概略構成図であり、図8は本願発明の一実施例に提供される他の光起電力モジュールの局所概略構成図の一つであり、図9は本願発明の一実施例に提供される光起電力モジュールの断面概略構成図である。なお、図の中では線の太さで第1グリッド線と第2グリッド線の区別を示しており、この中で、細い線は第1グリッド線、太い線は第2グリッド線である。中部第1接続構造における中部とは、第2方向Yに沿って、第2電気的接続方式で接続される2つのセルストリングセット間のピッチまたは電池モジュールセットの中部を指し、端部第1接続構造における端部とは、第2方向Yに沿って、電池モジュールセットの端部または電池モジュールのエッジに近いセルストリングセットの端部を指す。
【0027】
図1図8に示すように、光起電力モジュールは、複数のセルストリングセットを含んだ電池モジュール10を含み、セルストリングセットは第1方向Xに沿って、離隔して配置されたセルストリング20を含み、セルストリングセットは第1電気的接続方式で接続される複数のセルストリング20からなり、セルストリング20は第1電気的接続方式で接続される複数の太陽電池200からなり、太陽電池200は第1導電型の第1グリッド線201及び第2導電型の第2グリッド線202を備え、且つ第1方向Xに沿って第1グリッド線201と隣接する第2グリッド線202とのピッチはLであり、セルストリングセットは第1セルストリングセット11及び第2セルストリングセット12を含み、第2方向Yに沿って、第1セルストリングセット11と第2セルストリングセット12が第2電気的接続方式で接続され、さらに、セルストリングセットは第1接続構造及び第2接続構造40を含み、第1接続構造は第1方向Xに沿って延び、第1接続構造がセルストリング20に接続され、第2接続構造40がグリッド線210に接続され、且つセルストリングの端部に位置する第2接続構造40が第1接続構造に接続され、第1接続構造は、少なくとも1本の中部第1接続構造31を含み、中部第1接続構造31はそれぞれ第1セルストリングセット11のセルストリング20及び第2セルストリングセット12のセルストリング20に接続され、中部第1接続構造31の端部に接続される第2接続構造40は隣接する中部第1接続構造31の端部に接続される第2接続構造40と隣接し、且つ第1方向Xに沿う距離がSであり、距離Sが太陽電池の第1グリッド線201と第2グリッド線202との間のピッチLより大きい。セルストリング20の構成構造とセルストリングセットにおけるセルストリング20の配列方式を変えることによって、中部第1接続構造31の端部に接続される第2接続構造40と隣接する中部第1接続構造31の端部に接続される第2接続構造40とが隣接し、且つ第1方向Xに沿う距離がSであり、距離Sが太陽電池の第1グリッド線201と第2グリッド線202との間のピッチLより大きいことを確保する。このゆえに、隣接する中部第1接続構造31に接続される引き出し線間のピッチが大きくなり、短絡リスクを避け、且つ隣接する引出し線間のピッチが大きく、すなわち隣接する引出し線間が接触しないため、隔離材で絶縁する必要がなく、工程が簡素化され、加工効率が向上されるだけでなく、素材の使用が低減され、製造コストが削減される。
【0028】
太陽電池200は分割式電池である。いくつかの実施例では、分割式電池は半分分割電池であり、半分分割電池はハーフカット電池または2分割電池と理解でき、他の実施例では、分割式電池は3分割電池、4分割電池、または8分割電池などであってもよい。太陽電池200はバック接合型電池であり、且つ太陽電池200はグリッド線210を備え、グリッド線210は太陽電池200のメイングリッド線または太陽電池200の電極であり、グリッド線210は導電型によって第1導電型の第1グリッド線201と第2導電型の第2グリッド線202に分けられ、第1グリッド線201と第2グリッド線202とは第1方向Xにおいて離隔して配列することができる。グリッド線210の数量は任意の値であってもよく、通常は8~30本で、第1グリッド線201と第2グリッド線202の数量が等しくなるようにすればよい。好ましくは、グリッド線210の数量は14~22本であり、具体的には8本、10本、12本、14本、16本、18本、20本である。グリッド線210の幅は40μm~80μmであり、好ましくは、具体的には40μm、50μm、60μm、70μmまたは80μmであり、グリッド線210の幅は50μm-60μmであり、具体的には50μm、53μm、56μmまたは60μmの方がよい。他のいくつかの実施例では、第1グリッド線201と第2グリッド線202の数量は等しくなく、具体的には7本、9本、11本、13本、15本、17本、19本の方がよく、例えば第1グリッド線201の数量は4本であり、第2グリッド線202の数は3本であってもよい。具体的な一例では、8本のグリッド線210を有する太陽電池200を例とし、グリッド線210は4本の第1グリッド線201及び4本の第2グリッド線202を含み、第1導電型は正極性、第2導電型は負極性であり、第1電気的接続方式は直列接続、第2電気的接続方式は並列接続である。
【0029】
いくつかの実施例では、太陽電池200はさらに細いグリッド線を含み、細いグリッド線の数量は任意の値であってもよく、一般的には100~250本であり、具体的には100本、110本、120本、130本、140本、150本、160本、170本、180本の方がよい。好ましくは、細いグリッド線の数量は140~180本であり、具体的には148本、150本、156本、166本、171本、178本、180本の方がよい。細いグリッド線の幅は20μm~60μmで、具体的には20μm、30μm、40μm、50μmまたは60μmの方がよい。好ましくは、細いグリッド線の幅は20μm-40μmであり、具体的には23μm、26μm、34μmまたは39μmの方がよい。グリッド線210上のはんだ付けスポットの数量は8~20で、1つのはんだ付けスポットの面積は同じであり、他の実施例では、はんだ付けスポットの面積は異なってもよく、例えばグリッド線210の両端に位置するはんだ付けスポットの面積はグリッド線210の両端以外のはんだ付けスポットの面積より大きい。はんだ付けスポットはグリッド線210と第2接続構造40が接触する接触点であると考えられる。
【0030】
いくつかの実施例では、バック接合型電池は、シリコン基板第1表面のフロントサーフェスフィールド領域FSF(シリコン基板と同じ導電型)と第1パッシベーション層に位置するか、シリコン基板第2表面に位置し、第1ドーピング領域と第2ドーピング領域を備えるシリコン基板と、第1ドーピング領域及び第2ドーピング領域のシリコン基板表面に位置する第2パッシベーション層と、第2パッシベーション層を貫通して第1ドーピング領域に接続される第1電極と、第2パッシベーション層を貫通して第2ドーピング領域に接続される第2電極と、を含む。他のいくつかの実施例では、バック接合型電池は、シリコン基板第1表面の第1パッシベーション層に位置するか、シリコン基板第2表面に位置し、第1ドーピング領域を備え、第1ドーピング領域はシリコン基板と同じ導電型であってもよいし、シリコン基板と異なる導電型であってもよいシリコン基板と、シリコン基板第2表面に位置するトンネル酸化層及びドープトポリシリコン層と、第1ドーピング領域、ドープトポリシリコン層の表面に位置する第2パッシベーション層と、第2パッシベーション層を貫通してドープトポリシリコン層に接続される第1電極と、第2パッシベーション層を貫通して第1ドーピング領域に接続される第2電極と、を含む。他のいくつかの実施例では、バック接合型電池は、シリコン基板第1表面の第1パッシベーション層に位置するか、シリコン基板第2表面に位置し、トンネル酸化層と第1ドープトポリシリコン層と第2ドープトポリシリコン層を備えるシリコン基板と、第1ドープトポリシリコン層、第2ドープトポリシリコン層およびシリコン基板の表面に位置する第2パッシベーション層と、第2パッシベーション層を貫通して第1ドープトポリシリコン層に接続される第1電極と、第2パッシベーション層を貫通して第2ドープトポリシリコン層に接続される第2電極と、を含む。上記の第1表面はシリコン基板の表面であり、第2表面はシリコン基板の裏面であり、第1ドーピング領域はN型ドーピング領域またはP型ドーピング領域の片方であり、第2ドーピング領域はN型ドーピング領域またはP型ドーピング領域の他方であることが考えられる。
【0031】
いくつかの実施例では、太陽電池の厚さは100μm~300μmであってもよく、具体的には100μm、180μm、220μmまたは300μmの方がよく、好ましくは、太陽電池の厚さは120~180μmであり、具体的には120μm、134μm、153μmまたは179μmの方がよい。他のいくつかの実施例では、太陽電池200シート全体のサイズは150mm~300mmであってもよく、具体的には156.75mm、158.75mm、166mm、182mm、210mmの方がよく、太陽電池200の形状は矩形、円形、正方形、近似矩形などの方がよい。他のいくつかの実施例では、太陽電池の厚さと幅の比率は0.5×10~2×10であってもよく、具体的には0.5×10、0.8×10、1.6×10または1.89×10の方がよく、好ましくは、太陽電池の厚さと幅の比率は1×10~1.8×10であってもよく、具体的には1.1×10、1.32×10、1.65×10または1.79×10の方がよい。他のいくつかの実施例では、太陽電池200は単結晶シリコン太陽電池、多結晶シリコン太陽電池、アモルファスシリコン太陽電池または多元化合物太陽電池であってもよく、具体的には多元化合物太陽電池は硫化カドミウム太陽電池、ガリウム砒素太陽電池、銅インジウムセレン太陽電池またはペロブスカイト太陽電池の方がよい。具体的な一例では、太陽電池200の厚さと幅の比率は1×10であり、太陽電池の厚さは166μmで、太陽電池200シート全体のサイズは166mmで、太陽電池200の形状は矩形で、太陽電池200は単結晶シリコン太陽電池であってもよい。
【0032】
いくつかの実施例では、セルストリングセットは第1セルストリング21と、隣接する第2セルストリング22と、を含み、且つ第1セルストリング21上の太陽電池200のエッジのグリッド線210が第2セルストリング22上の太陽電池200のエッジのグリッド線210と隣接し、導電型が逆である。中部第1接続構造31端部に接続される第2接続構造40は、隣接する中部第1接続構造31端部に接続される第2接続構造40と隣接し、且つ第1方向Xに沿う距離がSであり、距離Sは太陽電池第1グリッド線201と第2グリッド線202との間のピッチLの2倍より大きい。
【0033】
いくつかの実施例では、セルストリングセットは、第1方向Xに順次第1セルストリング21、第2セルストリング22に分けられ、複数の第1セルストリング21と第2セルストリング22は、第1方向Xに互いに平行して離隔して配列され、第1セルストリング21と第2セルストリング22の正負極の方向が逆であるか、電流の流れる方向が逆である。第1セルストリング21の正極と第2セルストリング22の負極とが接続され、第2セルストリング22の正極ともう一つの隣接する第1セルストリング21の負極とが接続される接続順序によって、全体的な形状が矩形のセルストリングセットが形成される。
【0034】
いくつかの実施例では、第1セルストリングセット11の中部第1接続構造31に近い太陽電池200の第1グリッド線201と第2セルストリングセット12の中部第1接続構造31に近い太陽電池200の第1グリッド線201とが正対し、且つ第1セルストリングセット11の中部第1接続構造31に近い太陽電池200の第2グリッド線202と第2セルストリングセット12の中部第1接続構造31に近い太陽電池200の第2グリッド線202とが正対するため、第2方向Yに沿って中部第1接続構造31の上側に位置し、第1グリッド線201と接続する第2接続構造40と下側の第2接続構造40とが正対し、正対しない位置関係と比べて、中部第1接続構造31の長さを減らすことができ、つまり、素材の使用を低減し、製造コストを削減する。
【0035】
いくつかの実施例では、第2方向Yに沿って、第1セルストリングセット11の中部第1接続構造31に近い太陽電池200の第1グリッド線201は第2セルストリングセット22の中部第1接続構造31に近い太陽電池200の第1グリッド線201の延長線上にあり、且つ第1セルストリングセット11の中部第1接続構造31に近い太陽電池200の第2グリッド線202は、第2セルストリングセット12の中部第1接続構造31に近い太陽電池200の第2グリッド線202の延長線上にある。他のいくつかの実施例では、図4に示すように、第2方向Yに沿って、第1セルストリングセット11の中部第1接続構造31に近い太陽電池200の第1グリッド線201は第2セルストリングセット12の中部第1接続構造31に近い太陽電池200の第1グリッド線201の延長線に近く、第1セルストリングセット11の中部第1接続構造31に近い太陽電池200の第1グリッド線201と第2セルストリングセット12の中部第1接続構造31に近い太陽電池200の第1グリッド線201の延長線のピッチがWであり、ピッチWの範囲は太陽電池200の第1グリッド線201と第2グリッド線202とのピッチLの0.5倍より小さく、第1セルストリングセット11の中部第1接続構造31に近い太陽電池200の第2グリッド線202は第2セルストリングセット12の中部第1接続構造31に近い太陽電池200の第2グリッド線202の延長線に近く、第1セルストリングセット11の中部第1接続構造31に近い太陽電池200の第2グリッド線202と第2セルストリングセット12の中部第1接続構造31に近い太陽電池200の第2グリッド線202の延長線のピッチはUであり、ピッチUの範囲は太陽電池200の第1グリッド線201と第2グリッド線202の間のピッチLの0.5倍より小さい。
【0036】
いくつかの実施例では、中部第1接続構造31は端部第1接続構造32に並列されるセルストリングの数量が多すぎて、電池の逆バイアス限界を超えて、光起電力モジュールを壊すことを避けることができる。第1接続構造はさらに端部第1接続構造32を含み、端部第1接続構造32は端部バスバーであり、端部第1接続構造32はセルストリングの中部第1接続構造31から離れる他端を接続し、端部第1接続構造32は電池モジュールの首尾の両端にそれぞれ設けられる。
【0037】
いくつかの実施例では、図5に示すように、セルストリングの太陽電池200の数量は奇数であり、第1方向Xに沿って、端部第1接続構造32の端部に接続される第2接続構造40と隣接する端部第1接続構造32の端部に接続される第2接続構造40とは隣接し、且つ第1方向Xに沿う距離はMであり、距離Mは太陽電池200の第1グリッド線201と第2グリッド線202との間のピッチLの2倍より大きい。他のいくつかの実施例では、図8に示すように、セルストリングの太陽電池200の数量は偶数であり、第1方向Xに沿って、端部第1接続構造32の端部に接続される第2接続構造40と隣接する端部第1接続構造32の端部に接続される第2接続構造40とは隣接し、且つ第1方向Xに沿う距離はNであり、距離Nは太陽電池200の第1グリッド線201と第2グリッド線202との間のピッチLの2倍より小さい。いくつかの実施例では、光起電力モジュールはさらに、引き出し線(図に表示されていない)とジャンクションボックス(図に表示されていない)を含み、引き出し線は中部第1接続構造31と接続され、隣接する引き出し線はそれぞれセルストリング20の正極出力側または負極出力側と、隣接するセルストリング20の正極出力側または負極出力側の他方に接続され、ジャンクションボックス内にダイオードがあり、ダイオードの両端は引き出し線を介してセルストリングと逆並列に接続され、電池の逆バイアス限界を超えて光起電力モジュールを壊すことを避ける。
【0038】
いくつかの実施例では、太陽電池200の第1グリッド線201と第2グリッド線202とのピッチLの範囲は3.5mm~20mmであり、具体的には4mm、8mm、12mm、16mm、19mmであってもよく、好ましくは、太陽電池200の第1グリッド線201と第2グリッド線202とのピッチLの範囲は4mm~10mmであり、具体的には4.3mm、5.6mm、6.3mm、8.2mm、9.9mmであってもよい。中部第1接続構造31の端部に接続される第2接続構造40と、隣接する中部第1接続構造31の端部に接続される第2接続構造40とは隣接し、且つ第1方向Xに沿う距離Sの範囲は8mm~50mmであり、具体的には9mm、20mm、30mm、40mm、45mmであってもよい。好ましくは、中部第1接続構造31の端部に接続される第2接続構造40と、隣接する中部第1接続構造31の端部に接続される第2接続構造40とは隣接し、且つ第1方向Xに沿う距離Sの範囲は10mm~25mmであり、具体的には12mm、15mm、16.9mm、19mm、23.9mmであってもよい。具体的な一例では、太陽電池200の第1グリッド線201と第2グリッド線202の間のピッチLは4.3mmであり、中部第1接続構造31の端部に接続される第2接続構造40と隣接する中部第1接続構造31の端部に接続される第2接続構造40とは隣接し、且つ第1方向Xに沿う距離Sは12mmであり、距離Sは太陽電池200の第1グリッド線201と第2グリッド線202の間のピッチLの2倍より大きい。このゆえに、隣接する中部第1接続構造31に接続される引き出し線間のピッチが大きく、短絡リスクを避け、また、隣接する引出し線間のピッチが大きく、すなわち隣接する引出し線間が接触しないため、隔離材で絶縁する必要がなく、工程が簡素化され、加工効率が向上されるだけでなく、素材の使用が低減され、製造コストが削減される。
【0039】
いくつかの実施例では、図9に示すように、光起電力モジュールはさらに、カバープレート51と封止層52とを含む。封止層52はEVAまたはPOEなどの有機封止フィルムであってもよく、封止層52はセルストリングの表面を覆って密封し、カバープレート51はガラスカバープレートまたはプラスチックカバープレートなどであってもよく、カバープレート51は封止層のセルストリングから離れた表面を覆う。カバープレート51には入射光の利用率を高めるための光トラップ構造が設けられる。光起電力モジュールは高い電流収集能力と低いキャリア再結合率を有し、高い光電変換効率を実現できる。
【0040】
本願発明の実施例では、セルストリング20の構成構造とセルストリングセットにおけるセルストリングの配列方式を変更することにより、中部第1接続構造31の端部に接続される第2接続構造40と隣接する中部第1接続構造31の端部に接続される第2接続構造40とが隣接し、且つ第1方向に沿う距離がSであり、距離Sが太陽電池第1グリッド線201と第2グリッド線202との間のピッチLより大きいことを確保する光起電力モジュールを提供する。このゆえに、隣接する中部第1接続構造31に接続される引き出し線間のピッチが大きく、短絡リスクを避け、しかも隣接する引出し線間のピッチが大きく、すなわち隣接する引出し線間が接触しないため、隔離材で絶縁する必要がなく、工程が簡素化され、加工効率が向上されるだけでなく、素材の使用が低減され、製造コストが削減される。
【0041】
本願発明のいくつかの実施例に基づき、本願発明の実施例では、さらに上記実施例に含まれた光起電力モジュールの形成に用いられる光起電力モジュールの製造方法を提供する。
【0042】
図10は、本願発明の一実施例に提供される光起電力モジュールの製造方法において形成する初期電池の概略構成図である。図10に示すように、初期電池220を提供し、初期電池220はバック接合型太陽電池であり、且つ初期電池220は偶数本のグリッド線210を備え、グリッド線210は初期電池220のメイングリッド線であるか、初期電池220の電極であり、導電型によってグリッド線210は第1導電型の第1グリッド線201と第2導電型の第2グリッド線202に分けられ、第1グリッド線201と第2グリッド線202は第1方向Xに沿って離隔して配列され、且つ第1方向Xに沿って第1グリッド線201と隣接する第2グリッド線202との間のピッチがLである。グリッド線210の数量は任意の値であってもよく、一般的には8~30本であり、第1グリッド線201と第2グリッド線202の数量が等しくすればよく、好ましくは、グリッド線210の数量は14~22本であり、具体的には8本、10本、12本、14本、16本、18本、20本であってもよい。グリッド線210の幅は40μm~80μmであり、好ましくはグリッド線210の幅は50μm-60μmであり、具体的には50μm、53μm、56μmまたは60μmであってもよい。他のいくつかの実施例では、第1グリッド線201と第2グリッド線202の数量は等しくなく、例えば、第1グリッド線201の数量は4本であり、第2グリッド線202の数量は3本である。具体的に、8本のグリッド線210を有する初期電池220を例に、第1導電型は正極性であり、第2導電型は負極性である。
【0043】
図11は、本願発明の一実施例に提供される光起電力モジュールの製造方法で形成された太陽電池の概略構成図である。図11に示すように、初期電池220を分割して太陽電池を形成し、太陽電池は第1電池セル221と第2電池セル222を含み、初期電池220を分割して第1電池セル221と第2電池セル222を形成し、且つ初期電池のカットラインA1-A2(図10参照)に沿って対称的である。第1電池セル221は4本の第1グリッド線201と4本の第2グリッド線202を備え、第1グリッド線201と第2グリッド線202は離隔して配列され、同様に第2電池セル222は4本の第1グリッド線201と4本の第2グリッド線202を備え、第1グリッド線201と第2グリッド線202は離隔して配列される。
【0044】
他のいくつかの実施例では、太陽電池は、第1電池セル、第2電池セルおよび第3電池セルを含み、すなわち、太陽電池は3分割電池である。また、他のいくつかの実施例では、太陽電池は4分割電池または8分割電池である。
【0045】
図12は本願発明の一実施例に提供される光起電力モジュールの製造方法で形成する第3セルストリングの概略構成図であり、図13は本願発明の一実施例に提供される光起電力モジュールの製造方法で形成する第4セルストリングの概略構成図であり、図15は本願発明の一実施例に提供される光起電力モジュールの製造方法で形成する第5セルストリングの概略構成図であり、図16は本願発明の一実施例に提供される光起電力モジュールの製造方法で形成する第6セルストリングの概略構成図である。
【0046】
図12図13図15図16に示すように、第3セルストリング23、第4セルストリング24、第5セルストリング25及び第6セルストリング26を含むセルストリングが形成され、第3セルストリング23又は第5セルストリング25は第1電池セル221と180度回転した第2電池セル222とが第2方向Yに沿って離隔して配列されるものであり、第4セルストリング24又は第6セルストリング26は180度回転した第2電池セル222と第1電池セル221とが第2方向Yに沿って離隔して配列されるものである。
【0047】
いくつかの実施例では、第3セルストリング23及び第5セルストリング25を形成する具体的なステップは、
【0048】
S1:はんだ付け、接着などの方法によって第2接続構造40と第1電池セル221の第1グリッド線201との電気的接続を実現し、第2接続構造40はグリッド線210の延伸方向に沿って延びて第1電池セル221の片側のエッジを超えることと、
【0049】
S2:第2電池セル222を180°回し、グリッド線210の延伸方向に沿う第2電池セル222のグリッド線210の極性が第1電池セル221のグリッド線210と異なり、且つ両者の延長線が同一水平線上にあるか、重なり、すなわち第2電池セル222の第2グリッド線202と第1電池セル221の第1グリッド線201が正対することを確保し、第2接続構造40はそれぞれ第1電池セル221上の第2メイングリッドと第2電池セル222の第1グリッド線201と接続することと、
【0050】
S3:もう1枚の第1電池セル221を第2電池セル222に置いた後、第2接続構造40によって第2接続構造40がはんだ付けされていない第2電池セル222上の第2グリッド線202及び第1電池セル221上の第1グリッド線201を電気的に接続することと、を含む。
【0051】
各セルストリングの最後電池セルのはんだ付けと、第2接続構造40とセルストリングの最後の電池セルのグリッド線210とのはんだ付けとが完了するまで、S2とS3を繰り返し、第2接続構造40はグリッド線210の延長方向に沿って伸びて第1電池セル221の片側のエッジを超える。
【0052】
図12に示すように、セルストリングの太陽電池の数量が偶数の場合、セルストリングの最後の1枚の電池セルは第2電池セル222であり、セルストリングの両端の第2接続構造40の真正面、またはセルストリング第1電池セル221に接続される第2接続構造40のセルストリングの最後の電池セルに接続される第2接続構造40の延長線上に位置する。形成されるセルストリングは第3セルストリング23である。
【0053】
図15に示すように、セルストリングの太陽電池の数量が奇数の場合、セルストリングの最後の1枚の電池セルは第1電池セル221であり、第1方向Xに沿って、セルストリングの両端に位置する第2接続構造40間のピッチは第1グリッド線201と第2グリッド線202間のピッチLであり、すなわちセルストリングの1枚目の電池セルに接続される第2接続構造40とセルストリングの最後の1枚の電池セルに接続される第2接続構造40の延長線とのピッチは第1グリッド線201と第2グリッド線202間のピッチLである(図11参照)。形成されるセルストリングは第5セルストリング25である。
【0054】
いくつかの実施例では、第4セルストリング24および第6セルストリング26を形成する具体的なステップは、
【0055】
S1:第2電池セル222を180°回し、はんだ付け、接着などの方法によって第2接続構造40と第2電池セル222の第1グリッド線201との電気的接続を実現し、第2接続構造40はグリッド線210の延伸方向に沿って延びて第2電池セル222の片側のエッジを超えることと、
【0056】
S2:第1電池セル221は第2電池セル222の第2接続構造40から離れる片側に置き、グリッド線210の延伸方向に沿う第2電池セル222のグリッド線210の極性が第1電池セル221のグリッド線210と異なり、且つ両者の延長線が同一水平線上にあるか、重なり、すなわち第2電池セル222の第2グリッド線202と第1電池セル221の第1グリッド線201が正対することを確保し、第2接続構造40はそれぞれ第1電池セル221上の第1メイングリッドと第2電池セル222の第2グリッド線202と接続することと、
【0057】
S3:もう1枚の第2電池セル222を180°回し、且つ第1電池セル221に置いた後、第2接続構造40によって第2接続構造40がはんだ付けされていない第1電池セル221上の第2グリッド線202及び第2電池セル222上の第1グリッド線201を電気的に接続することと、を含む。
【0058】
各セルストリングの最後電池セルのはんだ付けと、第2接続構造40とセルストリングの最後の電池セルのグリッド線210とのはんだ付けとが完了するまで、S2とS3を繰り返し、第2接続構造40はグリッド線210の延長方向に沿って伸びて第1電池セル221の片側のエッジを超える。
【0059】
図13に示すように、セルストリングの太陽電池の数量が偶数の場合、セルストリングの最後の1枚の電池セルは第1電池セル221であり、セルストリングの両端の第2接続構造40の真正面、またはセルストリングの第1電池セルに接続される第2接続構造40のセルストリングの最後セルに接続される第2接続構造40の延長線上に位置する。形成されるセルストリングは第4セルストリング24である。
【0060】
図16に示すように、セルストリングの太陽電池の数量が奇数の場合、セルストリングの最後の1枚の電池セルは第2電池セルであり、第1方向Xに沿って、セルストリングの両端に位置する第2接続構造40間のピッチは第1グリッド線201と第2グリッド線202間のピッチLであり、すなわちセルストリングの1枚目の電池セルに接続される第2接続構造40とセルストリングの最後の1枚の電池セルに接続される第2接続構造40の延長線とのピッチは第1グリッド線201と第2グリッド線202間のピッチLである(図11参照)。形成されるセルストリングは第6セルストリング26である。
【0061】
第1電池セル221と第2電池セル222は初期電池220のカットラインA1-A2(図10参照)に沿って対称的であり、図に示す第1電池セル221と第2電池セル222は例示だけであり、上側に位置する電池セルは第1電池セル221または第2電池セル222であってもよいことが考えられる。
【0062】
図14は本願発明の一実施例に提供される光起電力モジュールの製造方法で形成されるセルストリングセットの概略構成図であり、図17は、本願発明の一実施例に提供される光起電力モジュールの製造方法で形成されるセルストリングセットのもう一つの概略構成図である。
【0063】
図14図17に示すように、セルストリングセットが形成され、複数のセルストリングが第1電気的接続方式で接続されてセルストリングセットを構成し、且つセルストリング20が第1方向Xに沿って離隔して配列され、セルストリングセットは第1セルストリング21と隣接する第2セルストリング22を含み、且つ第1セルストリング21上の太陽電池200のエッジグリッド線210と第2セルストリング22上の太陽電池200のエッジグリッド線210は隣接し、導電型が逆である。セルストリングセットは第1セルストリングセット11と第2セルストリングセット12を含み、第2方向Yに沿って、第1セルストリングセット11と第2セルストリングセット12が第2電気的接続方式で接続される。具体的に、第1電気的接続方式は直列接続であり、第2電気的接続方式は並列接続である。
【0064】
いくつかの実施例では、図14に示すように、セルストリングの数量は偶数であり、第1セルストリングセット11と第2セルストリングセット12を形成するステップは、第1方向Xに沿って、複数の第3セルストリングと180度回された第3セルストリングとが離隔して配列して第1セルストリングセット11を構成し、180度回された複数の第4セルストリングと第4セルストリングとが離隔して配列して第2セルストリングセット12を構成することを含む。他のいくつかの実施例では、図17に示すように、セルストリングセットを形成し、第1方向Xに沿って、複数の第5セルストリングと180度回された第6セルストリングとが離隔して配列してセルストリングセットを構成する。
【0065】
さらに図14図17に示すように、電池パックを形成し、複数のセルストリングセットが電池モジュールを構成する。
【0066】
いくつかの実施例では、光起電力モジュールの製造方法は、さらに、第1接続構造を形成することと第2接続構造40を含み、第1接続構造が第1方向Xに沿って延び、第1接続構造とセルストリングとが接続され、第2接続構造40とグリッド線210とが接続され、第1接続構造が少なくとも1本の中部第1接続構造31を備え、中部第1接続構造31がそれぞれ第1セルストリングセット11のセルストリングと第2セルストリングセット12のセルストリングと接続され、セルストリングの端部の太陽電池200の第2接続構造40と中部第1接続構造31とが接続され、中部第1接続構造31の端部に接続される第2接続構造40と隣接する中部第1接続構造31の端部に接続される第2接続構造40とが隣接し、且つ第1方向Xに沿う距離がSであり、距離Sが太陽電池第1グリッド線201と第2グリッド線202との間の距離Lより大きい。このゆえに、隣接する中部第1接続構造31に接続される引き出し線間のピッチが大きく、短絡リスクを避け、また、隣接する引出し線間のピッチが大きく、すなわち隣接する引出し線間が接触しないため、隔離材で絶縁する必要がなく、工程が簡素化され、加工効率が向上されるだけでなく、素材の使用が低減し、製造コストが削減される。他のいくつかの実施例では、中部第1接続構造31の端部に接続される第2接続構造40は隣接する中部第1接続構造31の端部に接続される第2接続構造40に隣接し、且つ第1方向Xに沿う距離はSであり、距離Sは太陽電池第1グリッド線201と第2グリッド線202との間のピッチLの2倍より大きい。
【0067】
いくつかの実施例では、第1接続構造は、さらに端部第1接続構造32を含み、端部第1接続構造32は端部バスバーであり、端部第1接続構造32はセルストリングの中部第1接続構造31から離れる他端と接続され、端部第1接続構造32は電池モジュールの首尾の両端にそれぞれ設けられる。
【0068】
いくつかの実施例では、図17に示すように、セルストリングの太陽電池200の数量は奇数であり、第1方向Xに沿って、端部第1接続構造32の端部に接続される第2接続構造40は、隣接する端部第1接続構造32の端部に接続される第2接続構造40と隣接し、第1方向Xに沿う距離はMであり、距離Mは太陽電池200の第1グリッド線201と第2グリッド線202との間の距離Lの2倍より大きい。他のいくつかの実施例では、図12に示すように、セルストリングの太陽電池200の数量は偶数であり、第1方向Xに沿って、端部第1接続構造32の端部に接続される第2接続構造40は、隣接する端部第1接続構造32の端部に接続される第2接続構造40と隣接し、第1方向Xに沿う距離はNであり、距離Nは太陽電池200の第1グリッド線201と第2グリッド線202との間の距離Lの2倍より小さい。
【0069】
いくつかの実施例では、第2接続構造40を形成するステップは、第2接続構造40はそれぞれ第1電池セル221における第1導電型を有する第1グリッド線201と第2電池セル222における正対し、且つ第2導電型を有する第2グリッド線202とそれぞれ接続されることと、あるいは、第2接続構造40はそれぞれ第1電池セル221における第2導電型を有する第2グリッド線202と第2電池セル222における正対し、且つ第1導電型を有する第1グリッド線201と接続されることを含む。
【0070】
いくつかの実施例では、電池モジュールを形成した後、さらに引き出し線とジャンクションボックスを形成することを含み、引き出し線は中部第1接続構造31と接続され、隣接する引き出し線はそれぞれセルストリングの正極出力側または負極出力側及び隣接するセルストリング20の正極出力側または負極出力側の他側に接続され、ジャンクションボックス内にダイオードがあり、ダイオードの両端は引き出し線を介してセルストリングと逆並列に接続され、電池逆バイアス限界を超え、光起電力モジュールを壊すことを避ける。
【0071】
いくつかの実施例では、太陽電池第1グリッド線201と第2グリッド線202との間のピッチLの範囲は3.5mm~20mmであり、好ましくは、太陽電池200の第1グリッド線201と第2グリッド線202との間のピッチLの範囲は4mm~10mmであり、具体的には4.3mm、5.6mm、6.3mm、8.2mm、9.9mmであってもよい。中部第1接続構造31の端部に接続される第2接続構造40は、隣接する中部第1接続構造31の端部に接続される第2接続構造40と隣接し、且つ第1方向Xに沿う距離Sの範囲は8mm~50mmである。好ましくは、中部第1接続構造31の端部に接続される第2接続構造40は、隣接する中部第1接続構造31の端部に接続される第2接続構造40と隣接し、第1方向Xに沿う距離Sの範囲は10mm~25mmであり、具体的には12mm、15mm、16.9mm、19mm、23.9mmであってもよい。具体的な一例では、太陽電池200の第1グリッド線201と第2グリッド線202の間のピッチLは4.3mmであり、中部第1接続構造31の端部に接続される第2接続構造40は、隣接する中部第1接続構造31の端部に接続される第2接続構造40と隣接し、且つ第1方向Xに沿う距離Sは12mmであり、距離Sは太陽電池200の第1グリッド線201と第2グリッド線202の間のピッチLの2倍より大きい。このゆえに、隣接する中部第1接続構造31に接続される引き出し線間のピッチが大きく、短絡リスクを避け、また、隣接する引出し線間のピッチが大きく、すなわち隣接する引出し線間が接触しないため、隔離材で絶縁する必要がなく、工程が簡素化され、加工効率が向上されるだけでなく、素材の使用が低減し、製造コストが削減される。
【0072】
当業者であれば、前記の各実施形態は本願を実現する具体的な実施例であるが、実用上では本願の精神と範囲を逸脱することなく、形態及び細部において様々な変更が可能であることが理解できる。いずれの当業者は、本願の精神と範囲を逸脱しない限り、それぞれ変更及び修正を行うことが可能であるため、本願の保護範囲は、請求項に限定された範囲を基準にすべきである。

【要約】      (修正有)
【課題】光起電力モジュールおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】光起電力モジュールは、複数のセルストリングセットを含んだ電池モジュールと、第1接続構造及び第2接続構造と、を含み、太陽電池は第1導電型の第1グリッド線及び第2導電型の第2グリッド線を備え、且つ第1方向に沿って前記第1グリッド線と隣接する第2グリッド線とのピッチはLであり、第1接続構造が前記セルストリングに接続され、第2接続構造がグリッド線に接続され、中部第1接続構造はそれぞれ第1セルストリングセットのセルストリング及び第2セルストリングセットのセルストリングに接続され、中部第1接続構造の端部に接続される第2接続構造は隣接する中部第1接続構造の端部に接続される第2接続構造と隣接し、且つ第1方向に沿う距離がSであり、距離Sが太陽電池の第1グリッド線と第2グリッド線との間のピッチLより大きい。
【選択図】図2
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17