(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-17
(45)【発行日】2023-04-25
(54)【発明の名称】調理装置およびその構成要素
(51)【国際特許分類】
F24C 7/04 20210101AFI20230418BHJP
F24C 15/00 20060101ALI20230418BHJP
A47J 37/06 20060101ALI20230418BHJP
A47J 27/00 20060101ALI20230418BHJP
A47J 27/026 20060101ALI20230418BHJP
A47J 27/08 20060101ALI20230418BHJP
【FI】
F24C7/04 A
F24C15/00 B
A47J37/06 371
A47J27/00 109L
A47J27/026
A47J27/08 A
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020030588
(22)【出願日】2020-02-26
(62)【分割の表示】P 2019571971の分割
【原出願日】2018-08-09
【審査請求日】2021-08-06
(32)【優先日】2017-08-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】510053422
【氏名又は名称】シャークニンジャ オペレーティング エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】ギル、アーロン マイケル
(72)【発明者】
【氏名】リチャードソン、ロス
(72)【発明者】
【氏名】ゼーベル、ナオミ カリア ウィリアムズ
(72)【発明者】
【氏名】デン、ダ
(72)【発明者】
【氏名】ギュルセル、メテ
(72)【発明者】
【氏名】タタースフィールド、アンドリュー ジョン ロイ
(72)【発明者】
【氏名】デンハム、ナイアル クリストファー
(72)【発明者】
【氏名】ジャクソン、ロジャー ニール
(72)【発明者】
【氏名】リーヒー、ローナン パトリック
(72)【発明者】
【氏名】ホワイト、エバン ジェームズ
(72)【発明者】
【氏名】ゲリン、トーマス
(72)【発明者】
【氏名】マーティン、クリス
(72)【発明者】
【氏名】ラビンス、ナサニエル アール.
(72)【発明者】
【氏名】スワンハート、マッケンジー リー
(72)【発明者】
【氏名】ファーガソン、サミュエル アンドリュー
(72)【発明者】
【氏名】スチュワート、スコット ジェームズ
【審査官】西村 賢
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第05590583(US,A)
【文献】特開平09-164074(JP,A)
【文献】特開2004-275478(JP,A)
【文献】特開平08-275888(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0174764(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24C 7/00-15/00
A47J 27/00-37/07
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
食品を調理するための調理システムであって、前記調理システムが、
食品容器を受けるように構成された中空チャンバーを画定するハウジングであって、前記中空チャンバーへの開口部を画定する上部を有するハウジングと、
中空容器内部を有し、前記中空チャンバー内に配置可能な食品容器であって、前記食品容器の下面がドーム型表面である、食品容器と、
前記ハウジングに取り付け可能、かつ前記食品容器が前記中空チャンバー内に取り付けられたとき、前記ハウジングの前記上部と前記
中空チャンバーへの前記開口部とを覆う第一の位置と、第一のリッドが前記中空チャンバーへの開口部を覆わない第二の位置との間で移動可能である第一のリッドと、
前記ハウジングに取り付け可能であって、前記ハウジングの前記上部および前記中空チャンバーへの前記開口部を覆う第二のリッドと、
前記第一のリッドに配置された少なくとも一つの発熱体と、を備え
、前記第二のリッドは、前記第一のリッドが前記第二の位置にある時に、前記ハウジングの前記上部に取り付け可能である、調理システム。
【請求項2】
前記第二のリッドが、前記食品容器の端部に対しておよびその周りで封止するように構成され、前記中空容器内部を封止し、前記食品容器が前記中空チャンバー内に取り付けられ、前記第二のリッドが前記ハウジングの前記上部に取り付けられる、請求項1に記載の調理システム。
【請求項3】
前記第一のリッドが、前記第二のリッドが前記ハウジングに取り付けられる時に、前記ハウジングの前記上部に取り付けられる、請求項1に記載の調理システム。
【請求項4】
前記第一のリッドが、前記第一のリッドが前記第一の位置にある時に、その上面の実質的に全体の回りで前記ハウジングに当接する、請求項1に記載の調理システム。
【請求項5】
前記ハウジングが、前記食品容器が前記中空チャンバー内に受けられる時に、その少なくとも一部分の実質的に全体の周りで前記食品容器を囲むように構成される、請求項1に記載の調理システム。
【請求項6】
前記中空容器内部に配置可能なインサートをさらに含む、請求項1に記載の調理システム。
【請求項7】
前記インサートの底部に配置された空気拡散構造をさらに含む、請求項
6に記載の調理システム。
【請求項8】
前記空気拡散構造が前記食品容器の底面上で前記インサートを支持する、請求項
7に記載の調理システム。
【請求項9】
前記空気拡散構造が、前記食品容器の前記ドーム型表面に適合するような形状である下向き面を含む、請求項
8に記載の調理システム。
【請求項10】
前記ドーム型表面である前記下面が、前記食品容器の上部開口部の方向に上向きに湾曲した上向き面である、請求項1に記載の調理システム。
【請求項11】
前記第一のリッドが前記ハウジングに移動可能に取り付けられ、前記第二の位置にある時に、前記第一のリッドが
前記中空チャンバーへの前記開口部か
ら離間している、請求項1に記載の調理システム。
【請求項12】
湾曲が、前記食品容器の前記下面の全体にわたって延伸する前記ドーム型表面を画定する、請求項1に記載の調理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
本出願は、2017年8月9日に出願された米国仮出願番号第62/543,082号の利益を主張するものであり、これは参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示の実施形態は、一般的に、調理装置およびその構成要素に関し、より具体的には、複数の個別の調理装置の動作を実施するように構成された多機能装置に関し、多機能加熱装置は、個別の調理モードで調理するためのさまざまな構成要素を随意に用いる。
【背景技術】
【0003】
圧力調理器やエアフライヤーなどの従来の調理装置はそれぞれ、単一の調理動作を実施し、これらの装置はそれ自体が、食品アイテムの調理に異なる構成要素および方法を採用している。そのため、複数の装置はさまざまな調理動作を実行する必要がある。異なる動作を介して異なる方法で調理された食品を楽しみたい消費者にとって、これらの装置が蓄積する可能性がある。こうした調理装置の蓄積は、コストと保管スペースの観点から禁止されていることが多い。少なくともこれらの理由から、複数の調理装置の機能を、単一のユーザーフレンドリーな調理装置に統合することが望ましいであろう。
【発明の概要】
【0004】
本明細書では、食品調理のための調理システムを開示し、システムは、中空内部を有するハウジング、ハウジングに対して移動可能なリッド、ハウジングおよびリッドのうちの一つと関連する少なくとも一つの発熱体を含み、調理システムは伝導性調理モードおよび対流性調理モードを含む、複数のモードで動作可能であり、伝導性調理モードでは、調理システムは伝導性調理器として動作可能であり、対流性調理モードでは、調理システムは対流調理器として動作可能である。
【0005】
また、食品調理用の調理システムが開示され、調理システムは複数の調理モードで機能し、調理システムは、中空内部を有するハウジング、ハウジングに対して移動可能なリッド、ハウジングおよびリッドのうちの一つに配置された少なくとも一つの発熱体、ならびにハウジングおよびリッドのうちの少なくとも一つに連結される回転空気移動装置を含み、回転空気移動装置の動作中、回転空気移動装置は、第一の回転速度および第二の回転速度を含む複数の速度で回転するように動作可能であり、第二の回転速度は、第一の回転速度とは異なる。
【0006】
さらに、食品調理用の調理システムが開示され、調理システムは、中空内部を有するハウジング、中空内部の開口部を選択的に閉じるために、ハウジングに対して開位置と閉位置との間で移動可能なリッドであって、開位置と閉位置の両方において、リッドはハウジングに取り付けられている、リッド、およびハウジングおよびリッドのうちの一つに配置された少なくとも一つの発熱体を含み、調理システムは、第一のモードおよび第二のモードを含む複数のモードで動作可能であり、調理システムを第一のモードで動作中、リッドは閉位置に配置され、調理システムを第二のモードで動作中、リッドは開位置に配置される。
【0007】
さらに、食品アイテムを調理するための調理システムが開示され、調理システムは、中空内部を有するハウジング、ハウジングに接続可能な一次リッドであって、一次リッドがハウジングに接続されている場合、一次リッドはハウジングに接触して配置されている、一次リッド、ハウジングに接続可能な二次リッドであって、二次リッドがハウジングに接続されている場合、二次リッドはハウジングに接触して配置されている、二次リッドを含み、一次リッドおよび二次リッドはハウジングに同時に接続可能であり、少なくとも一つの発熱体が、ハウジング、一次リッド、および二次リッドのうちの少なくとも一つの中に配置されている。
【0008】
なおさらに、食品調理用の調理システムが開示され、調理システムは複数の調理モードで機能し、調理システムは、中空内部を有するハウジング、ハウジングに対して移動可能なリッド、ハウジングおよびリッドのうちの一つの中に配置される少なくとも一つの発熱体、中空内部を通って空気を循環させるためにハウジングおよびリッドのうちの少なくとも一つに連結された空気移動装置、ならびに中空内部を通って循環する空気に回転を加えるように構成されたエアディフューザを含み、エアディフューザは、複数の調理モードの少なくとも一つの間に、中空内部内に配置されている。
【0009】
また、調理システムの表面に配置するためのインサートが開示され、インサートは、第一の本体表面および反対側の第二の本体表面を含む食品支持本体、第一の本体表面から延びる少なくとも一つの脚、および第二の本体表面から延びる少なくとも一つの脚を含み、第一の本体表面から延びる少なくとも一つの脚は、第二の本体表面から延びる少なくとも一つの脚が食品支持本体から延びるよりも、食品支持本体から延びる距離は短い。
【0010】
さらに食品調理用の調理システムが開示され、調理システムは複数の調理モードで機能し、調理システムは、中空内部を有するハウジング、第一の発熱体、第一の発熱体とは異なる第二の発熱体、第一の発熱体と連通する第一のサーマル・カットオフ、および第二の発熱体と連通する第二のサーマル・カットオフを含み、第一のサーマル・カットオフのトリガーは、第一の発熱体と第二の発熱体の両方への電力を停止し、該第二のサーマル・カットオフのトリガーは、第一の発熱体と第二の発熱体の両方への電力を停止する。
【0011】
さらに、食品調理用の調理システムが開示され、調理システムは、複数の調理モードで機能し、調理システムは、中空内部を有するハウジング、少なくとも第一の調理モードで使用するための第一のリッド、少なくとも第二の調理モードで使用するための第二のリッド、第一のリッドとハウジングとの間の閉状態を検出するように構成される第一のリッド検出センサ、第二のリッドとハウジングとの間の閉状態を検出するように構成される第二のリッド検出センサを含む。
【0012】
上述の特徴のうちの一つまたは複数に加えて、または代替として、さらなる実施形態では。
【図面の簡単な説明】
【0013】
本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を形成する添付図面は、本開示のいくつかの態様を含み、本開示の原理を説明する役割を果たす。
【
図1A】
図1Aは、一実施形態による調理システムの正面斜視図である。
【
図1B】
図1Bは、一実施形態による調理システムの底面図である。
【
図1C】
図1Cは、一実施形態による調理システムの並列正面図である。
【
図1D】
図1Dは、一実施形態による調理システムの背面図である。
【
図2】
図2は、一実施形態による開位置のリッドを有する調理システムの斜視図である。
【
図3A】
図3Aは、一実施形態による二次リッドを有する調理システムの断面図である。
【
図3B】
図3Bは、一実施形態による二次リッドを有する調理システムの正面図である。
【
図3C】
図3Cは、一実施形態による調理システムのリッドの下面図である。
【
図4】
図4は、一実施形態による開位置のリッドおよび二次リッドの両方を有する調理システムの斜視図である。
【
図5】
図5は、一実施形態による閉位置のリッドおよび二次リッドの両方を有する調理システムの斜視図である。
【
図6A】
図6Aは、一実施形態による調理システムのリッドの斜視図である。
【
図6B】
図6Bは、一実施形態による調理システムのリッドの別の斜視図である。
【
図7】
図7は、一実施形態による調理システムの模式図である。
【
図8A】
図8Aは、一実施形態によるエアディフューザの斜視図である。
【
図8B】
図8Bは、一実施形態によるインサートの斜視下面図である。
【
図8C】
図8Cは、一実施形態によるディフューザが取り付けられたインサートの斜視図である。
【
図8D】
図8Dは、一実施形態によるインサートの側面図である。
【
図9】
図9は、一実施形態による容器内に収容されたディフューザの斜視図である。
【
図10】
図10は、一実施形態によるその中に位置付けられたインサートを有する調理システムの斜視図である。
【
図11】
図11は、一実施形態による調理システムの断面図である。
【
図12】
図12は、一実施形態による調理システムの制御経路を示すブロック図である。
【
図13】
図13は、一実施形態による開位置のリッドを有する調理システムの斜視図である。
【
図14】
図14は、一実施形態による調理システムで使用するための調理ラックの斜視図である。
【
図15】
図15は、一実施形態による調理システムに収容された調理ラックの斜視図である。
【
図16】
図16は、一実施形態による調理システムで使用するための調理ラックの別の斜視図である。
【
図17】
図17は、一実施形態による調理システムに収容された調理ラックの斜視図である。
【
図18】
図18は、一実施形態による調理システムで使用するための調理ラックの別の斜視図である。
【
図19】
図19は、一実施形態による調理システムで使用するための調理パラメータを示す表である。
【
図20】
図20は、一実施形態による調理システムで使用するための回路図である。
【
図21】
図21は、一実施形態による調理システムで使用するための論理図である。
【
図22】
図22A~Dは、一実施形態による調理システムにおける一連のリッド位置の上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
詳細な説明は、図面を参照しながら、本開示の実施形態について、利点および特徴とともに説明する。
図1~7を参照すると、複数の調理動作を実施するように構成された調理システム20が図示されている。示されるように、調理システム20は、ハウジング22と、ハウジング22に永久的または取り外し可能に取り付けられるか、またはより具体的にはヒンジで取り付けられた第一のまたは一次リッド32と、を含む。例示的な非限定的実施形態では、リッド32とハウジング22との間の接続またはヒンジ領域は、ハウジング22のスパイン39の上部にある。調理システム20(
図1Bを参照)のハウジング22の底部106は、その底面における衝撃吸収パッド25aおよび27a(ゴムなどの材料だがこれに限定されない)を含みうる、一つまたは複数の足25および27によって表面上に支持されうる。足25、27は、ハウジング22から延びて、調理システム20が例えばカウンタートップなどの隣接する支持表面に接触しうる、表面を画定しうる。足25、27またはパッド25a、27aの底面は、ハウジングの底部106からの平面と同一平面であってもよく、または代替的にそこから延びてもよい。図示した非限定的実施形態では、ハウジング22は、ハウジング22の対向する側に配置された二つの足25、27を含むが、これは、適切な任意の数の足25を有するハウジングが本開示の範囲内であることを理解するべきである。
【0015】
さらに、例示的な、少なくとも
図1A~Cに示す非限定的実施形態では、スパイン39の下の足25は、足27よりも大きく、ハウジング22の側面からより長い距離だけ外に延びる。
図1Cに示すように、これにより、調理システム20がほぼ平らな表面または傾斜した表面(例示的実施形態では最大15度まで)にあり、比較的重いリッド32が開位置にある時に、システム20のより良好な支持が可能である。
【0016】
図示した非限定的実施形態では、一つまたは複数のハンドル26は、ハウジング22の外部から外側に延び、システム20をより簡単に掴む位置をユーザーに提供する。二つのハンドル26が示されているが、ハンドルがない実施形態と、単一のハンドル、または二つを超えるハンドルも本開示の範囲内である。ハウジング22および/または一つまたは複数のハンドル26は、例えば成形プラスチック材料からなどのように、一体的にまたは別個に形成されてもよい。ここでシステム20の内部表面の一部を参照すると、ハウジング22の内部表面は、中空内部30を画定する。例示的な非限定的実施形態では、例えばアルミニウムなどの任意の適切な導電性材料から形成されうるライナー23は、中空内部30内に配置され、一部の実施形態では、ライナー23は、中空内部を画定する内部表面でありうる(しかし、容器の壁などのライナー23の内側表面、またはライナー23の周りのプラスチックなどのライナー23の外側表面も、中空内部30を画定しうる)。例示的な非限定的実施形態では、食品容器24は、ライナー23によって画定される中空内部30の内側に収容可能である。シリコーンバンパー(図示せず)などの間隔構成要素は、ライナー23の内部表面に沿って配置されて、調理中に容器24を中空内部30内に適切に配置された状態に保ちうる。容器24はハウジング22から取り外し可能なものとして本明細書に記述されているが、容器24がハウジング22と一体的に形成される実施形態も本明細書で意図されている。
図2および3Aに示される容器24は、例えば、その中に食品などの一つまたは複数の消耗品を収容し、および保持するように設計された内部33を有する。調理システム20での使用に適した食品の例には特に、限定されないが、肉類、魚、鶏肉、パン、米、穀物、パスタ、野菜、果物、および乳製品が挙げられる。容器24は、セラミック、金属、またはダイカストアルミニウム材料から形成されるポットであってもよい。一実施形態では、容器24の内部表面はナノセラミック被覆を含み、容器24の外部表面はシリコーンエポキシ材料を含む。しかし、食品の調理に必要な高温および高圧に耐えることができる適切な任意の材料が本明細書で意図されている。
【0017】
リッド32以外についてはより詳細に参照するが、リッド32は、容器24および/またはハウジング22の表面に接続可能であり、容器24の中空内部30への進入を遮断することに留意されたい。一実施形態では、リッド32の直径は、リッド32が容器24だけでなく、ハウジング22の上面34も覆うように、ハウジング22の直径に対して一般的に相補的である。リッド32は、例えば、ガラス、アルミニウム、プラスチック、またはステンレス鋼などの任意の適切な材料で作製されうる。さらに、リッド32は、リッド32を調理システム20の残りの部分に取り外し可能に連結するための一つまたは複数のハンドル36を含んでもよいが、含む必要はない。図示した非限定的実施形態では、リッド32は、リッド32が開位置(
図3)と閉位置(
図1A)との間で軸Xの周りを回転可能なように、ヒンジ38(スパイン39のすぐ上に
図3Aに最もよく示すように)を介してハウジング22に連結される。こうした実施形態では、ヒンジ軸Xは、
図2に示すように、調理システム20の側面に位置してもよく、または
図4に示すように、ハウジング22の一つまたは複数のハンドル26に対して垂直に配置されるように、調理システム20の後面に位置してもよい。しかし、リッド32がハウジング22から分離可能であるか、または別の方法で開位置と閉位置との間で移動可能な実施形態も本明細書で意図されている。一つまたは複数の締結機構(図示せず)は、リッド32が閉位置にある時に、リッド32をハウジング22に固定するために使用してもよいが、使用する必要はない。調理システム20と関連する熱に耐えることができる任意の適切なタイプの締結機構は、本開示の範囲内で考慮される。一実施形態では、
図3A~C、4~5、および6A-Bに最もよく示される、調理システム20は、ハウジング22および/または容器24に取り外し可能に連結して、中空内部30を封止するように構成される、二次リッド37を追加的に含む。一実施形態では、二次リッド37は、ハウジング22の上面34上または容器24に直接圧着される。別の実施形態では、二次リッド37は、ハウジング22の上面34または容器24に螺合可能に連結するように構成される。しかし、二次リッド37がハウジング22および容器24のうちの少なくとも一つに、例えば、耐圧機構を介してなどの、別の適切な方法で連結されるように構成された実施形態もまた、本明細書では意図されている。二次リッド37は、ガラス、アルミニウム、プラスチック、またはステンレス鋼、または例えばそれらの任意の組み合わせなど、任意の適切な材料で作製されうる。一実施形態では、二次リッド37は成形プラスチック材料から形成される。さらに、二次リッド37は、二次リッド37を調理システム20に取り外し可能に連結するための一つまたは複数のハンドル41を含んでもよいが、含む必要はない。ハンドル41は、成形プロセスを介してリッド37の残りの部分と一体的に形成されてもよく、または別の方法として、リッド37に連結された別個の構成要素であってもよい。
【0018】
図6Bに最もよく示すように、二次リッド37は、例えば、ステンレス鋼などの任意の適切な材料から形成される「アンダーライナー」とも呼ばれる、内側ライナー43を含む。一実施形態では、一つまたは複数のねじ山をアンダーライナー43に形成して、リッド37を容器24の端部に連結してもよい。示されるように、リッド37は、その周囲の少なくとも一部分の周りにアンダーライナー43の外径を超えて延在する直径を有するリッド支持リング45を追加的に含みうる。一実施形態では、リッド支持リング45の表面47は、二次リッド37が容器24に連結されるとき、ハウジング22の上面34に当接するように構成されうる。例えば、ゴムなどの弾性またはエラストマー材料から形成されるリッドクッション49は、例えば、下側ライナー43とリッド支持リング45との間など、リッド37の一部の外部表面に配置されうる。さらに、圧力リリーフ弁51(
図6Aを参照)は、例えばその上面などの二次リッドの表面に形成される。圧力リリーフ弁は、その中の圧力が所定の閾値を超えた時に、二次リッド37と容器24との間に形成されたチャンバー内から空気を放出するように、自動的に開放するように構成されている。別の方法として、または追加的に、圧力リリーフ弁は、二次リッド37と容器24との間に形成されたチャンバー内から空気を放出するように手動で動作可能である。
【0019】
二次リッド37をハウジング22に連結するために、
図3Aおよび3Bに示す通り、一次リッド32は開位置にある必要がある。さらに、一実施形態では、一次リッド32は、二次リッド37がそれに取り付けられた時に、ハウジング22に対して閉位置に移動可能ではない。これは、二次リッド37の外径に起因する場合があり、または別の方法として、ハンドル41などのリッド37から上方に延びる一つまたは複数の構成要素が、一次リッド32の一部分を妨げるためである。しかし、他の実施形態では、
図4および5に示すように、二次リッド37の少なくとも一部分は、一次リッド32内に入子可能なまたは収容可能でありうる。こうした実施形態では、二次リッド37の外径は、閉位置にある時に一次リッド32が二次リッド37をほぼ囲むように、一次リッド32の内径よりも小さくてもよい。従って、容器24の中空内部30および二次リッド37によって画定されるエンクロージャは、容器24の中空内部30および一次リッド32によって形成されるエンクロージャよりも小さい。二次リッド37を含む調理システム20は、本明細書で図示および説明されているが、一部の実施形態では、調理システム20は一次リッド32のみを含み、二次リッド37を含まないことが理解されるべきである。
【0020】
図2を再び参照すると、結露リムは、開口部および/または容器24の径方向外側に、ハウジング22の上面34に形成されてもよい。調理システム20の動作中、システム20の容器24および/または中空内部30内の結露または他の流体循環は、結露リム内で収集されうる。一実施形態では、
図1Dに最もよく示すように、結露トレー53が、容器24の内部30と連通して配置される。結露トレー53は、上面34の結露リムと流体連通して配置されてもよいが、配置する必要はない。示すように、結露トレー53は、ハウジング22の裏面を介してアクセス可能であり、ハウジング22に取り外し可能に連結されて、ユーザーがトレー53の内容物を空にできるように構成される。ハウジング22に接続された時、結露トレー53は、ハウジング22との耐圧シールを形成するのに適切でありうる。
【0021】
ここで特に
図7を参照すると、調理システム20は、調理システム20の様々な動作モード中に、中空内部および/または容器24に熱を加えるように構成された少なくとも一つの第一の発熱体82および少なくとも一つの第二の発熱体84を含む。示すように、一つまたは複数の第一の発熱体82は、容器24の底部31にほぼ隣接して、ハウジング22の基部28に配置されてもよいが、一つまたは複数の第一の発熱体82が、ハウジング22の側面に隣接して配置される場合の実施形態も、ハウジング22の基部28に加えて、またはその代わりに、本明細書で意図される。第二の発熱体84は、一般に、容器の上部開口部に近接して、容器24の上に、またはその上方に、位置付けられてもよい。しかし、図に示す例示的な非限定的実施形態では、第二の発熱体84は、リッド32内に配置され、従って、容器24の上方の完全に外側に配置される。
【0022】
図1A、4、5を再び参照し、
図10を参照すると、調理システム20の制御パネルまたはユーザーインターフェース92は、ハウジング22の一つまたは複数の側面に隣接して位置付けられる。制御パネル92は、調理システム20の一つまたは複数の発熱体82、84を通電することに関連し、および調理システム20の様々な動作モードを選択するための一つまたは複数の入力94を含む。一つまたは複数の入力94は、それぞれの入力が選択されたことを示すための光または他のインジケータを含みうる。制御パネル92はさらに、少なくとも一つの入力94とは別個の、かつ少なくとも一つの入力94に関連付けられたディスプレイ96を含みうる。しかし、ディスプレイ96が少なくとも一つの入力94に組み込まれる実施形態も本明細書で意図されている。
【0023】
一つまたは複数の入力94の動作は、以下でより詳細に説明される。
図12に示すように、調理システム20の制御システム100は、発熱体82、84の動作を制御するための(モータ88およびそれに関連付けられたファン90を含む空気移動装置86であり、これについては以下でより詳細に説明する)、および一部の実施形態では、加熱動作の保存されたシーケンスを実行するためのコントローラまたはプロセッサ102を含む。プロセッサ102は、制御パネル92ならびに発熱体82、84および空気移動装置86に動作可能に連結される。さらに、例示的実施形態では、発熱体82、84および/またはリッド32、37の動作に関連する一つまたは複数のパラメータ(温度、圧力、リッド構成など)を監視するための一つまたは複数のセンサSは、プロセッサ102と連通して配置されてもよい。一実施形態では、第一の温度センサは、第一の発熱体82および容器24の底面に近接するライナー23の底面108から延び、第二の温度センサは、第二の発熱体84に近接するリッド32内に位置する。こうした実施形態では、第二のセンサは、例えば、リッド32が閉じており、センサSがシステム20の中空内部30と流体連通して配置されている場合、温度を監視するなどのために使用されてもよい。第一のセンサは、このように、別々に、または第二の温度センサと組み合わせて温度を監視するために使用されうる。
【0024】
一実施形態では、制御パネル92上の少なくとも一つの入力94は、ユーザーに制御パネル92を起動または停止させることができるオン/オフボタンである。制御パネル92が停止されると、発熱体82、84のいずれも通電されない。例示的な実施形態では、少なくとも一つの入力94は、少なくとも一つの発熱体82、84の一つまたは複数の手動動作モードを選択するように動作可能である。別の方法として、または追加的に、少なくとも一つの入力94は、少なくとも一つの発熱体82、84の保存された動作シーケンスを選択するように動作可能である。一部の事例では、保存されたシーケンスは、一定の食品の調理方法、および/または特定の材料または材料の種類に特に適している場合がある。少なくとも一つの入力94に関連付けられた複数の保存されたシーケンスは、プロセッサ102によってアクセス可能なメモリ内に保存されてもよい。別の方法として、複数の保存されたシーケンスは、調理システム20から遠隔に保存されてもよく、例えば無線通信を介してプロセッサ102によってアクセスされてもよい。
【0025】
さらに、ユーザーは、所望の手動モードで調理システム20の動作に関連付けられた時間を入力できる場合がある。時間は、同じ入力、または動作モードを選択するために使用される別個の入力を介して入力されてもよい。さらに、システム20が入力94の一つの選択に応答して保存されたシーケンスを実行するように構成されたモードにある実施形態では、ディスプレイ96は、ディスプレイ上に残っている時間を示しうる。温度パラメータおよび圧力パラメータも、入力94を介して入力されてもよい。
【0026】
少なくとも一つの入力94は、所望のモードで動作を開始するように意図された別個の開始ボタン、すべての動作を中止する別個の停止ボタン、または機能を開始および中止するための停止/開始ボタンを含みうる。別の方法として、調理システム20は、入力が選択されて、必要な情報が制御パネルに提供されると、所定の時間経過後に自動的に動作を開始するように動作可能であってもよい。別の方法として、例えば、ノブなどの一つまたは複数の他の入力94は、ノブを制御パネル92に向かって押すなどして、動作可能であり、システム20が保存されたシーケンスに従っているか、または手動モードであるかにかかわらず、調理システム20の動作を開始および停止しうる。
【0027】
一つまたは複数の入力94は、少なくとも第一の調理モードおよび第二の調理モードで調理システム20の手動動作を開始するよう動作可能である。一実施形態では、第一の調理モードは、第一の発熱体82を使用して、伝導性調理動作を実施する。伝導性調理動作は、圧力調理、蒸し調理、スロー調理、焼く、およびソテーなど、一般的に「湿式」動作と呼ばれる場合があるが、これらに限定されない。湿式調理環境を作るために、容器内の水分の大部分、すなわち、容器24に加えられた液体または容器24内の食品から放出された水分は、食品が調理されるときに容器内に保持される。伝導性調理作業中には、その中に混入された水分を有する最小量の空気がシステムから排出される場合があるが、このような空気は調理エンクロージャから受動的に除去される。同様に、第二の調理モードは、第二の発熱体84を用いて、対流性加熱動作を実施する。対流性加熱動作は、一般に「乾燥調理動作」と呼ばれる場合があり、これはエアフライ(air frying)、ブロイル、ベイク/ロースト、および乾燥(dehydrating)など、容器24内に「乾燥調理環境」を作り出す任意の調理モードを含む。乾燥調理環境を作るために、空気および水分は、調理エンクロージャから調理システム20の外側へ積極的に排出または発散され、それによって容器24内の最小水分レベルを維持する。様々な例示的だが非限定的な調理モードに関連するパラメータを
図19に示す。
【0028】
上述のように、調理システム20の第一の調理モードは圧力調理を含む。こうした実施形態では、二次リッド37は、容器24またはハウジング22に取り付けられ、容器24と共に耐圧密閉エンクロージャを形成する。圧力調理器モードでの動作中、コントローラ102は第一の発熱体82の動作を開始し、容器24および二次リッド37によって形成されるエンクロージャ内の温度および従って圧力を上昇させる。圧力調理器モードでの動作中、一次リッド32内に配置された第二の発熱体84は通常、通電されない。一実施形態では、調理装置20は、エンクロージャ内の圧力を監視するように構成されたセンサSを含みうる。圧力が所定の閾値にあるかそれを超える検出に際して、コントローラ102は、エンクロージャ内の圧力が許容可能なレベルに戻るまで、発熱体82を非通電状態にしうる。別の方法として、または追加的に、圧力リリーフ弁51(
図6Aを参照)は、二次リッド37内に形成されてもよく、またエンクロージャ内の圧力を閾値より下に減少させるために開いてもよい。圧力リリーフ弁51は、圧力が閾値を超えると自動的に開くように構成されてもよく、または弁51は、コントローラ102に連結されてもよく、例えば閾値を超える圧力を感知するのに応答して、コントローラ102によって生成される信号に応答して動作可能であってもよい。調理システム20がスロー調理モードで動作可能であるが、圧力調理モードではない実施形態では、ハウジング22のライナー23は、例えばアルミニウムなどの軽量で費用効果の高い材料から形成されうる。しかし、調理システム20が圧力調理モードで動作可能である実施形態では、ライナー23は、容器24内の圧力上昇に耐えることができるより剛直な材料から形成されるべきである。上述のように、調理システム20の第一の調理モードはまた、スロー調理、蒸す、焼く、およびソテーも含む。調理装置20がこれらの非圧力モードのうちの一つで動作する時、二次リッド37は容器24またはハウジング22に取り付けられてもよく、または一次リッド32は単に閉じていてもよい。
【0029】
スロー調理、蒸す、焼く、およびソテー(または「圧力調理」を伴わない他の伝導性調理手段)の間、コントローラ102は、第一の発熱体82の動作を開始し、容器24内およびその底面で温度を上昇させる。チャンバー30の温度が所定の閾値と同等かそれを超える検出に際して、コントローラ102は、温度が許容可能なレベルに戻るまで、発熱体82を非通電状態にしうる。温度センサまたは圧力センサSによる危険な状態の検出に基づいて、発熱体82および84に対するこのような非通電状態または電力停止は、以下でより詳細に検討される。
【0030】
前述のように、少なくとも一つの入力94はまた、エアフライなどの対流性調理を用いる第二の調理モードでの調理装置20の動作を選択するためにも使用可能である。例示的な非限定的実施形態では、システム20におけるエアフライは、ファン90などの様々な構成要素、およびバスケット52およびディフューザ40の使用を伴う。
【0031】
ここで
図8A~Dおよび
図9を参照すると、エアディフューザ40が示されている。ディフューザ40は、エアフライモード中の空気循環に役立ちうるオプションのシステム構成要素である。ディフューザは、中空内部30のどこでも(通常は底部付近)配置可能である。例示的な非限定的実施形態では、ディフューザは、容器24の底面31と接触して位置付けられ、以下でより詳細に検討されるように、インサート52と併せて使用される。
【0032】
図に示すように、エアディフューザ40は、中心体44の周りに離間した複数の羽根42を含みうる。複数の羽根42の各々は、容器24を通して循環する空気流に渦を付与するように構成される。図示した非限定的実施形態では、エアディフューザ40は四つの羽根42を含む。しかし、エアディフューザ40が一つの羽根、二つの羽根、三つの羽根、または四つ以上の羽根を含む実施形態も、本開示の範囲内である。さらに、羽根42は、実質的に同一であり、中心体44の周りに等距離で間隔を置いているが、一つまたは複数の羽根42の構成が変化し、および/または隣接する羽根42間の間隔が変化する実施形態も本明細書では意図されている。一実施形態では、エアディフューザ40の羽根42の各々は、羽根42が概ねエアディフューザの中心体44から外向きに湾曲するような曲率半径を有する。さらに、エアディフューザ40の羽根42は、容器24の底面31から上方にほぼ垂直に延び、羽根が中心体44から外側縁部46に向かって移動するにつれて、羽根42の下方は一般に長くなる。しかし、別の構成を有する一つまたは複数の羽根を含むエアディフューザ40も、本開示の範囲内である。
【0033】
例示的な非限定的実施形態では、羽根42の上面48および遠位端46は、協働して、その中にインサート52が取り外し可能に取り付けられうる領域50を画定する。
図8A~Dおよび9を参照すると、インサート52は、第一の開端56、第二の開口部端58、および第一の端56と第二の端58との間に延在する少なくとも一つの側壁60を有する本体54を含み、本体54によって画定される中空内部またはチャンバー62を画定する。第一の端56は、一般的に開いていて、チャンバー62内に一つまたは複数の食品アイテムを位置付けるためのアクセスを提供する。本体54の第二の端58は、部分的に閉じており、チャンバー62内に一つまたは複数の食品アイテムを保持する。例示的な非限定的実施形態では、本体54の閉鎖された第二の端58は、複数の開口部59(
図8Bを参照)を画定し、容器24の内部33内/を通って流れる空気、熱、および/または蒸気が、端58の開口部59を通過して、本体54のチャンバー62内の一つまたは複数の食品アイテムを調理できるようにする。
【0034】
インサート52がエリア50内に位置付けられた時、エアディフューザ40の上面48と接触し、エアディフューザ40を有するインサート52が、容器24の内部33内に配置され、インサート52の底面58は、容器24の底面31からオフセットされるように位置付けられる。オフセット間隔は、表面58と31との間の羽根42の存在を介して、システム20を通して空気が移動して、インサート52の下に流れることを可能にする。一実施形態では、
図8Aに最もよく示されるタブ64は、各羽根42の上方に延びる部分から突出する。示すように、タブ64は一般的に、エアディフューザ40の中心体44に向かって内側に突出する。タブ64は、インサート52の外部表面に形成された隆起または溝65と協働して、インサート52をエアディフューザ40に隣接した位置に保持するようにサイズ設定および輪郭形成されうる。もちろん、ディフューザ40がインサート52または底面31および/または容器24の側面のいずれかと一体的に形成される実施形態も意図されている。
【0035】
図示されたインサート52の本体54は単一のチャンバーを有するが、本体54が複数のチャンバーを含む実施形態も本明細書では意図されている。前述したように、本体54の閉鎖された第二の端58は、一般的に多孔性構造を有し、容器24の内部33を通って流れる熱および/または蒸気が多孔性構造内の開口部を通過して、本体54のチャンバー62内の一つまたは複数の食品アイテムを調理するように、例えばメッシュまたはワイヤなど(
図10を参照)を介しても形成されうる。一つまたは複数のハンドル66は、本体54と関連付けられて、ユーザーがインサート50を簡単に掴むことができるようにする。図示した非限定的実施形態では、本体54は、側壁60から延在する二つのハンドル66を含み、または別の方法として、開口部として本体54の側壁60に一体的に形成される。しかし、本体54および/またはハンドル66の任意の適切な構成は、本開示の範囲内である。こうした構成は、取り外し可能なハンドルを含みうる。
【0036】
エアディフューザ40およびインサート52が
図10に示す通り、一体的に形成されうる実施形態では、インサート52は、上面72および下面(図示せず)を有する基部70を追加的に含みうる。基部70は、本体54に対して一般的に相補的なサイズおよび/または形状を有してもよく、基部70および本体54の両方は、容器24の内部33と類似した形状を有してもよい。図示した非限定的実施形態では、内部33およびインサート52はどちらも一般的に円筒形の形状である。
【0037】
基部70は一般的に、本体54の第二の端58からある距離だけオフセットされる。結果として、流体流路を画定するギャップまたはクリアランス74は、基部70の上面72の少なくとも一部分と本体54の第二の端58との間に形成される。図示した非限定的実施形態では、インサート52の基部70の下面(図示せず)は、インサート52がその中に取り付けられた時に、底面31など、容器24の隣接した支持表面に直接接触させるための概して平面の構成を有する。容器24の支持表面が平面構成を有さない実施形態では、基部70の下面の構成は支持表面に対し相補的である。
【0038】
前述の通り、一実施形態では、本体54の第二の端58に向かってクリアランス74を通って移動する空気に渦を付与するように構成された一つまたは複数の羽根を備えるエアディフューザ40は、基部70の上面72に形成されうる。こうした実施形態では、エアディフューザ40の構成は、エアディフューザ40が別個の構成要素である実施形態と同一であってもよく、または別の方法として、異なっていてもよい。示すように、インサート52と一体的に形成されるエアディフューザ40の羽根42は、羽根42が概ね基部70の外縁からその中心に向かって湾曲するような曲率半径を有する。さらに、エアディフューザ40の羽根42は、上面72に対して概ね垂直に延び、上面72に垂直に測定された羽根42の高さは、基部70の外縁から中心に向かって増加する。エアディフューザ40は、インサート52と一体的に形成されると記述されているが、他の実施形態では、エアディフューザのすべてまたは一部は、代替的に、または追加的に、容器24の一部分と一体的に形成されうる。
【0039】
インサート52がエアディフューザ40と一体的に形成されるかまたはエアディフューザ40に連結されるかに関わらず、インサート52およびエアディフューザ40が容器24の内部33内に配置される場合、環状部76は容器24の内面78と本体54の側壁60との間に形成される(
図7参照)。さらに、例示的な非限定的実施形態では、インサート52の高さは、容器24内にエアディフューザ40と共に取り付けられた時、容器24の高さとほぼ等しいかまたはそれより低くてもよい。調理システム20が二次リッド37を含む実施形態では、一次リッド32または二次リッド37のいずれかが使用されてもよく、すなわち、インサート52が一般的にシステム20の中空内部30内に、または特に容器24の内部33内に位置付けられる場合、ハウジング22の上面34に連結されてもよい。
【0040】
当然のことながら、インサート52は、中空内部30内の容器24内ではなく、中空内部30内に直接収容されてもよい。すなわち、インサート52(およびディフューザ40)は、容器24なしでシステム内に配置されてもよく、食品は、第二のモード、対流性調理機能に従って、インサート52内で調理されてもよい。
【0041】
第二の対流性調理モード機能(特にエアフライモード)をさらに参照すると、第二の発熱体84は、例えばファンなどの空気移動装置86を介して空気が通過するときに空気を加熱するように構成される。インサート52が容器24の内部33内に配置される実施形態では、空気移動装置86は、インサート52の中心から空気を引き出し、それを第二の発熱体84にわたって移動させてから、加熱された空気を、容器24とインサート52との間の環状部76を通して、インサートの底面58と容器23の底面31との間に形成されたクリアランス74に向かって押し出す(
図7の矢印はシステムを通る例示的な空気の流れを示す)。この空気移動は、環状部76内への空気の非密封空気ガイドを作り出すスカート/空気ガイド89などの空気ガイドを介して促進されうる。
図7および11の例示的な非限定的実施形態では、空気移動装置86は、それに連結された別個の冷却機構90を有するモータ88によって駆動される。一実施形態では、空気移動装置86、モータ88、または別個の冷却機構90のいずれかの動作によって生成される高温空気を調理システム20の外部に排出するために一次リッド内に通気孔91が形成される。しかし、当然のことながら、第二の発熱体84および空気移動装置86は、インサート52および/またはエアディフューザ40が容器24内に配置されていない時に、容器24と一次リッド32との間に画定されるエンクロージャを通して空気を循環するためにも使用されうる。図の例示的な実施形態に示すように、少なくとも一つの第二の発熱体84は、一次リッド32内に配置される。一実施形態では、第二の発熱体84は、インサート52の本体54の直径と実質的に等しい直径を有する。しかし、第二の発熱体84がインサート52の本体54の直径より小さいかまたはそれよりも大きい直径を有する実施形態も、本明細書で意図されている。
【0042】
第二の発熱体84をエアフライヤーモードで利用する時、コントローラ102は、第二の発熱体84および空気移動装置86の動作を開始し、
図7の矢印で表される高温空気を、容器24とリッド32との間に形成されたエンクロージャを通して循環させる。エアフライヤーモードでの動作中、第一の発熱体82は一般的に通電されない。しかし、第一の発熱体82が通電される実施形態も、本開示の範囲内である。
【0043】
空気移動装置86は、隣接する発熱体84を通って上向きに空気を引き出し、ガイド89(例示的実施形態では、実際にファン86を囲む)に向かって外向きに高温空気を排出する。ガイド89は、容器24の側面に沿って環状部76に向かって下方に空気を偏向させる(
図7の矢印を再び参照のこと)。空気は、環状部76(まだファン86の作動によって)を通って下降し、容器24の底面31から偏向させられて、クリアランス74へ、ディフューザ40および開口パターン59を備えるインサート52の端58に向かって、ファン86によって上方に引き上げられる。高温空気は、エアディフューザ40の複数の羽根42の上および間に流れ、それが高温空気に回転運動を付与し、それによって空気が、空気移動装置86によって、開口部59を通って本体54のチャンバー62内に引き出されるとき、渦が生成される。チャンバー62を通過した後、空気は、さらなる循環のために、発熱体84を通り、ファン86内に引き上げられる。
【0044】
上述の方法でチャンバー62を通って空気が循環するにつれて、高温空気は、メイラード効果の結果としてその中に配置された食品アイテム上にクリスピーな外層を調理および形成する。一実施形態では、油または脂肪などの液体は、容器24の底面31に隣接するように、エンクロージャ内に含まれる。液体は、エアフライモードで動作する前に、容器24に追加されてもよく、または別の方法として、高温空気がチャンバー62内の食品を通過する際に残留物質として生成されてもよい。液体が容器24の内部30を通って循環する際に、液体が容器24の底部に配置される実施形態では、液体の一部分は気流に混入され、加熱される。
【0045】
図3Cに最もよく示すように、例示的な実施形態では、リッド32は、発熱体84およびファン86からユーザーを保護し、また食品が調理される領域31、33、64から発熱体84およびファン86を保護する、ヒーター/ファンカバー80を含む。カバー80は、一次リッド32のみを含む調理システム20の実施形態に含まれてもよく、または代替的に、一次および二次リッド32、37の両方を含む実施形態に含まれてもよい。図示した非限定的実施形態では、カバー80は、ナノセラミック被覆から形成され、例えば一つまたは複数の締め具を介して一次リッド32に取り付けられる。こうした実施形態では、一次リッド32が閉位置にある時、カバー80は容器24の第一の開端の上方に概して配置される。カバー80は、その中に形成された複数の開口部81を有し、容器24のチャンバー内の高温空気がそこを通って循環することを可能にする。
【0046】
別の対流調理実施形態では、調理システム20の第二の調理モードは、例えばジャーキーを作るために使用される乾燥機(dehydrator)モードを含む。こうした実施形態では、一次リッド32は一般的に、容器24またはハウジング22に取り付けられるが、二次リッド32も使用しうる。調理装置20が乾燥(dehydration)モードで動作する時、エアディフューザ40および/またはインサート52は、容器24の内部30内に配置されてもよいが、配置される必要はない。乾燥機モードでの動作中、空気は、エアフライヤーモードと類似した方法で、容器24を通して循環するように構成される。
【0047】
一実施形態では、調理システム20の空気移動装置86は、複数の回転速度で動作可能な可変速度ファンである。一実施形態では、空気移動装置86の動作速度は、選択された調理モードに基づいて変化しうる(
図19に示す例示的な非限定的パラメータおよび速度を参照)。例えば、エアフライヤーモードでの動作中の空気移動装置86の速度は、乾燥機モードでの動作中の空気移動装置の速度とは異なりうる。空気移動装置86の動作速度は、調理モードの選択を含む、一つまたは複数の入力94に応答して、コントローラ102によって制御されうる。しかし、コントローラ102はまた、空気移動装置86の動作速度を調整するように構成されてもよく、または別の方法として、容器24の中空内部30内の温度および/または圧力を制御するために、一つまたは複数の発熱体82、84に供給される電力を調整するように構成されてもよい。
【0048】
第一および第二の発熱体82、84は、独立してまたは組み合わせて動作可能であり、一つまたは複数の所定の電力設定を適用して、容器24および/またはインサート52内で食品を調理する。動作中、発熱体82、84は、食品の詰め込みとは無関係に食品を調理することができる。つまり、発熱体82、84は、容器24内の食品の量とは無関係に食品を調理することができる。
【0049】
一部の実施形態では、調理システム20は、二つ以上の調理モードで動作可能である。例えば、調理システム20は、スロー調理モード、圧力調理モード、エアフライヤーモード、および乾燥機モードのいずれかで独立して動作可能であってもよい。別の方法として、または追加的に、少なくとも一つの入力94は、二つ以上の調理モードの組み合わせとして機能する調理モードでの調理装置20の動作を選択するために使用されうる。こうした実施形態では、コントローラ102は、シーケンスの第一の部分の間に第一の加熱機構82が動作し、シーケンスの第二の部分の間に第二の加熱機構84および空気移動装置86が動作する、保存されたシーケンスを実行してもよい。例えば、組み合わせモードでは、例えば鶏肉などの食品アイテムは、第一の発熱体82の動作を介して、ゆっくりと調理されるか、または圧力調理されてもよい。次に、第二の発熱体84および空気移動装置86は、鶏肉をエアフライして、クリスピーな外層を達成するために動作しうる。しかし、本明細書に記述した実施形態は、一例としてのみ意図されており、第一および第二の発熱体の両方を組み合わせた任意の動作シーケンスが本明細書で意図されている。圧力調理器およびエアフライヤーなどの二つ以上の調理モードの組み合わせで動作する時、そのような移行中に、食品は中空内部30から、より具体的には容器24から、またはさらにより具体的にはインサート52のチャンバー62から取り出す必要はない。
【0050】
上述のように、容器24は、第一および第二の調理モードの両方で使用可能でありうる。例示的な実施形態では、対流性調理(第一のモード)およびより具体的には、圧力調理環境(第二のモード)で使用するために変形可能な容器(容器24など)内で、エアフライが可能である。圧力調理を行う容器は、調理中のポット内の圧力状態に応じて変形しうる。容器24などの圧力ポットの底面102(
図11参照)における「ドーム型」または湾曲形状100は、圧力条件およびそこから生じうる変形を処理するために使用されうる。従って、容器24はエアフライチャンバーとして使用されてもよいため、インサート52およびディフューザ40などのエアフライ構成要素の例示的な実施形態は、圧力調理環境で使用するように構成されうる。例えば、ディフューザ40は、容器24の底面102のドーム型/湾曲/傾斜形状100に適合する湾曲または傾斜底面104を含みうる。実際に、ディフューザ40の底面104は、圧力、蒸す、スロー調理などであるがこれに限定されない湿式調理モードで使用される任意の容器(再び、容器24など)の潜在的にドーム型表面に適合するように湾曲または傾斜していてもよい。
【0051】
上記に従って、インサート52は、第一および第二のモードで連続的に調理される、食品の入った容器24内に配置されうる。例えば、インサート52は、容器24内に配置されてもよく、また食品は、圧力またはスロー調理などの第一の伝導性モードでの調理のために、インサート内に配置されてもよい。次に、システム20は、第二の対流性モードに切り替えられ、また容器24内に含まれるインサート52内にまだ含まれている食品は、対流加熱機能に従って調理されうる。圧力調理およびエアフライを伴う例示的な実施形態では、こうしたプロセスには、インサート52に食品を配置し、容器24にインサートを配置することが伴う。二次リッド37はシステム20に取り付けられ、圧力調理が行われる/行われうる。圧力調理が完了すると、二次リッド37は取り外され、閉じた一次リッド32と交換される。次に、食品はエアフライされ、容器24内に配置されたインサート52内ですべての調理を行うことができる。もちろん、食品はまず伝導性/湿式モードで調理し、次いで対流性/乾燥モードで調理することが最も一般的だが、システム20は確かに、最初に対流性/乾燥モード、続いて伝導性/湿式モードで食品を調理することができる。
【0052】
一部の実施形態ではまた、さまざまな調理モードの動作が効果的かつ安全に行えるように、システム20内の容器24の存在を検出できることが有用でありうる。例えば、
図13に示すように、中空内部30の下面108は、容器検出センサ110(押圧またはプランジャーセンサなどだが、これらに限定されない)を支持しうる。容器の検出に使用され、ライナー23の垂直範囲(すなわち、側面)に沿って配置される一つまたは複数の押圧センサ、ならびに中空内部30内の任意の場所にある一つまたは複数の光学センサも意図される。
【0053】
ここで
図14~18を参照すると、中空内部30、容器24、およびインサート52のいずれかまたはすべてにおいて収容可能なリバーシブルのインサート112がある。図に示す非限定的な例示的実施形態では、インサート112は、容器24内に収容される。インサートは、第一の本体表面116および対向する第二の本体表面118を有する食品支持本体または格子114を含む。インサート112はまた、第一の表面脚120および第二の表面脚122を含む。
【0054】
インサート112は、180度回転を介して、二つの異なる食品保持/支持構成へとリバーシブルである。第一の、より大きなクリアランス構成124は、
図14および15に最もよく示されている。第二の、より小さなクリアランス構成126は、
図16および17に最もよく示されている。示すように、第二の表面脚122は、第一の表面脚120よりも長い長さを有する。これにより、格子114は、インサート112が第二の構成126よりも第一の構成124で置かれる方が、表面から比較的遠い距離に配置されることができる。
図15に示すように、例示的な実施形態では、インサート112は、容器24の下面上に置かれる。第一のより大きなクリアランス構成は、第二の構成よりも、格子114(およびその上の任意の食品)を第一のヒーター82から比較的遠い距離に位置付ける。このような食品の位置決めは、いくつかの理由から、対流性加熱モードで有益でありうる。
【0055】
第一に、ブロイルモードの時、インサート112の第一の構成は、食品を第二のヒーター84に十分近く位置付け、良好なブロイルの利益を得る。例示的な実施形態では、第一の構成124では、インサート112の格子114は、第二の発熱体84(リッド32が閉じている時)から1.75~2インチの垂直距離に位置付けることができる。これらの距離(およびこれらの距離の間およびこれらの距離の周辺)は、十分な食品スペースおよび良好なブロイル結果、特に華氏約450度を付与する熱源への近接を可能にする。第二に、例えば、ベイク/ローストモードでは、格子114と容器24の下面との間の大きなクリアランスは、容器24内で二つの異なるレベルでの食品の調理を可能にし、さまざまな利便性および香味の利益を提供しうる。
【0056】
追加的に示すように、第一の表面脚120は、第二の表面脚122よりも短い長さを有する。これにより、格子114は、第一の構成124よりも第二の構成126上に置かれる方が、表面から比較的近い距離に位置付けることができる。
図17に示すように、例示的な実施形態では、インサート112は、容器24の下面上に再び置かれる。第二のより小さなクリアランス構成は、第一の構成124よりも、格子114(およびその上の任意の食品)を第一のヒーター82から比較的近い距離に位置付ける。このような食品の位置決めは、伝導性加熱モードで有益でありうる。例えば、蒸し調理モードでは、脚120は、格子114および食品をある程度の水の上に、快適に蒸気ゾーンに位置付けるのにちょうど十分なクリアランスを提供する。
【0057】
それらが格子114を支持していない構成にある時、脚120、122はインサート112のハンドルとして作用することに留意されたい。さらに、および
図18に示すように、脚122は、該食品支持本体と直交する向きから、格子114の平面と平行な向きへと回転可能である(図は実際に、平行を超えて回転している脚122を示す)。これにより、インサート112の容易な保管が可能になる。
【0058】
上述のように、また
図1Aを再び参照すると、システム20はスパイン39を含む。例示的な実施形態では、スパイン39は、ヒンジの下の電力/高電圧回路基板(図中のPCBA)を収容する。UI回路基板はUI(図示せず)の後ろにある。
図20および21を参照すると、システム20は、第一のサーマル・カットオフ(底部または圧力またはPC TCO/TCE)および第二のサーマル・カットオフ(上部またはAF TCO/TCE)を含む。例示的な非限定的実施形態では、第一のサーマル・カットオフは、第一の発熱体82に近接しており、第一の発熱体の故障に応答して、それへの電力を停止するようにトリガーされる。同様に、第二のサーマル・カットオフは、第二の発熱体84に近接しており、第二の発熱体84の故障に応答して、それへの電力を停止するようにトリガーされる。しかしながら、第一のサーマル・カットオフは、第二の発熱体84から生じる過熱に応答してシステム停止をトリガーするのに十分な高温を得ることができ、第二のサーマル・カットオフは、第一の発熱体82から生じる過熱に応答してシステム停止をトリガーするのに十分な高温を得ることができることに注目すべきである。
【0059】
さらに、例示的な実施形態では、第一の発熱体82に近接する第一のサーマル・カットオフの故障は、第一の発熱体82、第二の発熱体84、ならびに電力およびUI両方の回路基板を含む、システム20への電力を停止するために、電力回路基板PCBAをトリガーする。同様に、第二の発熱体84に近接する第二のサーマル・カットオフの故障は、第二の発熱体84、第一の発熱体82、ならびに電力およびUI両方の回路基板を含む、システム20への電力を停止するために、電力PCBAをトリガーする。システム20はそれによって、任意のサーマル・カットオフがトリガーされた場合、両方の発熱体82、84への電力が切断され、システム20が動作不能になるように配線される。例えば、第一のモードまたは湿式調理機能の間に、第一のサーマル・カットオフがトリップ/トリガーされた場合、ハードウェアは両方の発熱体82、84への電力を切断し、それによってユーザーが任意の調理機能を使用することを不可能にする。
図20に示すように、この回路は、ユーザーに対して安全なシステムを作り出す。さらに、または別の方法として、コントローラ102は、第一または第二のサーマル・カットオフのいずれかがトリップ/トリガーされる場合、発熱体82、84の両方への電力を停止する単純な論理チェックを用いるソフトウェアも実行しうる。
【0060】
これらに限定されるものではないが、(センサSによって検出された)過度の温度または過度の圧力などの故障は、上述の第一および/または第二のサーマル・カットオフをトリップ/トリガーする可能性がある。温度対圧力およびその逆を相関させるソフトウェアアルゴリズムは、コントローラ102によって使用されて、第一および/または第二のサーマル・カットオフをトリップ/トリガーしうる危険な状態を検出することもできる。
【0061】
ここで
図2、3A、3B、および22A~Dを参照すると、リッド検出センサを用いる安全システムがここで考察される。第一のリッド検出センサ140は、ヒンジ38に近接して配置される(および
図3Aの140で概略的に表される)。例示的な実施形態では、第一のセンサ140は、一次リッド32が開いているか閉じているかを検出する、作動スイッチまたはマイクロスイッチである。作動スイッチを用いる例示的な実施形態では、リッド32が開いている時、リッド発熱体84への電力接続は実際に切断される。このように、リッド発熱体84(およびファン86)は、リッド32が閉じた時にのみ、対流調理モードを作動させるための電力を受けることができる。さらに、または別の方法として、コントローラ102は、リッド32が開いている時に、発熱体84への電力を停止する単純な論理チェックを用いるソフトウェアも実行しうる。
【0062】
図22A~Dに示すように、第二のリッド検出システム142が示され、ハウジング22の相対的後方にリードスイッチ/センサ144を含み、またリッド37の対応するセクションに配置された磁石146を含む。図に示すように、リッド37の落下が、リードスイッチ144の範囲内に磁石146を配置する。リッド37がこの落下構成(22A)にある時、コントローラ102は、リードスイッチの起動状態を検出し、システム20全体または少なくとも発熱体82、84への電力を停止する単純な論理チェックを用いうる。リッド37がハウジング上に部分的に係合している時(
図22Bに示す例示的な実施形態では、ハウジングバヨネット上で最大85%回転)、コントローラ102は、リードスイッチの起動状態を検出し、システム20全体または少なくとも発熱体82、84への電力を停止する単純な論理チェックを再度用いてもよい。リッド37がハウジング22上に完全に係合している時(
図22Cに示す例示的な実施形態では、ハウジングバヨネット上で85%よりも大きく回転)、コントローラ102は、リードスイッチの停止状態を検出し、システム20へ電力が正常に流れることを可能にする単純な論理チェックを用いてもよい。同様に、リッド37が全く存在しない場合、コントローラ102は、リードスイッチの停止状態を検出し、システム20へ電力が正常に流れることを可能にする単純な論理チェックを用いてもよい。しかし、コントローラ102は、また再び、第一のリッド32の閉状態を検出し、第一の発熱体82へ電力が流れるのを防止する単純な論理チェックを用いてもよい。
【0063】
実際、上述のセンサ140を使用して第一のリッド32の閉状態が検出された時、コントローラ102は、少なくとも表示92上の圧力調理入力94、例示的な実施形態では、圧力調理入力94、スロー調理入力94、蒸し入力94、および焼く/ソテー入力94を含む、伝導/湿式調理機能のすべての入力94を停止することができる。同様に、リードスイッチ144を使用して第二のリッド37(
図22C)の閉状態が検出された時、コントローラ102は、エアフライ/クリスプモード入力94、ベイク/ロースト入力94、ブロイル入力94、および乾燥入力94を含む、対流性/乾燥調理機能のすべての入力94を停止することができる。両方の場合において、入力94の停止は、入力94の非機能および入力94へのバックライトの終了を含みうる。
【0064】
本明細書で図示および説明した調理システム20は、いくつかの従来型の家庭用製品の機能を、単一のユーザーにやさしい装置と組み合わせることによって、向上したユーザー体験を提供する。
【0065】
本明細書に引用された刊行物、特許出願、および特許を含む全ての参考文献は、あたかも各参考文献が個別におよび具体的に参照により組み込まれることが示され、その全体が本明細書に示されるのと同程度に、本明細書によって参照により組み込まれる。
【0066】
用語「一つの(a)」、「一つの(an)」、「前記(the)」および開示内容を説明する文脈中(特に、以下の特許請求の範囲における文脈中)の類似する指示対象は、本明細書中で特に示したり、明らかに文脈と矛盾したりしない限り、単数および複数の両方を包含するものと解釈される。「含む(comprising)」、「有する(having)」、「含む(including)」および「含む(containing)」という用語は、別段の記載がない限り、オープンエンドの用語として解釈されるものとする(すなわち、「含むが、これに限定されない」を意味する)。本明細書の値の範囲の列記は、本明細書中で特に示さない限り、該範囲内の個々の値を個別に参照する簡略な方法として機能することが意図されるものであり、個々の値はそれぞれ本明細書に個別に記載されるものとして本明細書に組み込まれる。本明細書中で特に示したり、明らかに文脈と矛盾したりしない限り、本明細書に記載の全ての方法は、任意の適切な順序で実行可能である。本明細書で設けられるありとあらゆる例、または例示的な言語(例えばなど)の使用は、単に本開示をよりよく明らかにするためのものであり、特にクレームされていない限り、本開示の範囲を制限するものではない。本明細書中のいずれの語句も、特許請求しない任意の要素を本開示の実施に必須であると示すとは解釈されない。
【0067】
本開示を実施するための発明者に公知の最良のモードを含む、本開示の例示的な実施形態を本明細書に記載する。これらの実施形態の変形は、前述の説明を読んで当業者にとって明らかとなりうる。発明者らは、当業者がこのような変形を適切なものとして採用することを期待しており、発明者は本開示を本明細書に特に記載されるもの以外に実施する意図を有する。従って、本開示は、適用法により許可されている特許請求の範囲に記載された主題の全ての修正および等価物を含む。さらに、本明細書に別段の指示がない限り、または別途文脈によって明らかに矛盾しない限り、その可能性のある全ての変形における上述の要素の任意の組み合わせは、本開示によって包含される。
以下に、本開示に含まれる技術思想を付記として記載する。
[付記1]
食品を調理するための調理システムであって、
中空内部を有するハウジングと、
前記ハウジングに対して移動可能なリッドと、
前記ハウジングおよび前記リッドのうちの一つと関連する少なくとも一つの発熱体とを備え、
前記調理システムが、伝導性調理モードおよび対流性調理モードを含む複数のモードで動作可能であり、前記伝導性調理モードでは、前記調理システムが伝導性調理器として動作可能であり、前記対流性調理モードでは、前記調理システムが対流調理器として動作可能である、調理システム。
[付記2]
前記伝導性調理モードの時に、前記調理システムが、圧力調理器、蒸し調理器、スロー調理器、焼き面、およびソテー面のうちの少なくとも一つとして動作可能であり、前記対流性調理モードの時に、前記調理システムが、エアフライヤー、ベイク/ローストオーブン、ブロイラー、および乾燥機のうちの少なくとも一つとして動作可能である、付記1に記載の調理システム。
[付記3]
前記中空内部に収容可能な食品容器をさらに含み、前記伝導性調理モードおよび前記対流性調理モードの両方で、食品が前記食品容器内に収容可能である、付記1に記載の調理システム。
[付記4]
前記食品容器が、容器表面を含み、食品が、前記伝導性調理モードおよび前記対流性モードの両方において、前記容器表面と接触して前記食品容器内に収容可能である、付記3に記載の調理システム。
[付記5]
前記少なくとも一つの発熱体が、前記容器表面の下部またはそれより下に配置された第一の発熱体であり、前記食品容器の上部の開口部またはそれより上に配置された第二の発熱体である、付記4に記載の調理システム。
[付記6]
前記第二の発熱体が前記リッドに配置される、付記5に記載の調理システム。
[付記7]
前記食品容器の上部の開口部またはそれより上の前記第二の発熱体に配置されたファンをさらに含む、付記5に記載の調理システム。
[付記8]
前記ハウジングから延びる少なくとも一つの支持足を含む、付記1に記載の調理システム。
[付記9]
少なくとも一つの足が、前記ハウジングの対向する側に配置された第一の足および第二の足である、付記8に記載の調理システム。
[付記10]
前記第一の足が前記第二の足より、少なくとも一つの寸法において大きい、付記9に記載の調理システム。
[付記11]
前記第一の発熱体に近接した第一の温度センサおよび前記リッド内の第二の加熱センサをさらに含む、付記6に記載の調理システム。
[付記12]
前記ハウジングに対して移動可能であり、前記中空内部を選択的に封止する第二のリッドをさらに備える、付記1に記載の調理システム。
[付記13]
前記リッドが、開位置と閉位置との間で移動可能であり、前記リッドが前記開位置にある時に、前記第二のリッドが、前記リッドと共に収容可能である、付記12に記載の調理システム。
[付記14]
前記第二のリッドが、前記調理システムが前記伝導性調理モードにある時に、前記ハウジングに連結される、付記12に記載の調理システム。
[付記15]
前記第二のリッドが前記ハウジングから取り外し可能である、付記12に記載の調理システム。
[付記16]
前記対流性調理モードで食品アイテムを支持するためのインサートをさらに備える、付記1に記載の調理システム。
[付記17]
前記対流性調理モードおよび前記伝導性調理モードで食品アイテムを支持するためのインサートをさらに備える、付記1に記載の調理システム。
[付記18]
食品アイテムを支持するためのインサートをさらに備え、前記インサートが前記対流性調理モードで、前記容器内に収容可能である、付記3に記載の調理システム。
[付記19]
食品アイテムを支持するためのインサートをさらに備え、前記インサートが前記対流性調理モードおよび前記伝導性調理モードで、前記食品容器内に収容可能である、付記3に記載の調理システム。
[付記20]
前記インサートが、一方の端に基部、反対側の端に開端を有する本体を含み、前記インサートが前記食品容器内に収容される時、環状部が前記食品容器の内壁と前記本体の外壁との間に形成される、付記19に記載の調理システム。
[付記21]
前記基部が、流体が前記基部を通って流れることを可能にする複数の開口部を含む、付記20に記載の調理システム。
[付記22]
前記基部に隣接して配置されたディフューザをさらに含み、前記ディフューザが、前記対流性調理モード中に、開口パターンを通して循環する流体に渦を付与するように構成された少なくとも一つの羽根を含む、付記21に記載の調理システム。
[付記23]
前記食品容器の上部の開口部またはそれより上に第二の発熱体と共に配置されたファンをさらに含み、前記ファンが、加熱された空気を、前記環状部を通って比較的下方へ、前記食品容器の下面を横切って比較的水平に、および前記基部のディフューザおよび開口パターンを通って比較的上方に移動するように配置および構成される、付記21に記載の調理システム。
[付記24]
前記インサートを通して循環する前記空気が渦を形成する、付記23に記載の調理システム。
[付記25]
前記食品容器が、前記容器の上部開口部の方向に上向きに湾曲した上向き下面を含み、前記ディフューザが、前記食品容器の前記上向き下面に適合するように湾曲または傾斜した下向き下面を含む、付記22に記載の調理システム。
[付記26]
前記ファンが、前記対流性調理モードで、前記インサートを通して、および前記第二の発熱体を通して、比較的上方に空気を引き出すように配置および構成される、付記23に記載の調理システム。
[付記27]
前記調理システムが、前記中空内部から食品アイテムを除去することなく、前記伝導性調理モードと前記対流性調理モードとの間で転換可能である、付記1に記載の調理システム。
[付記28]
前記リッドがヒンジ接続を介して前記ハウジングに取り付けられる、付記1に記載の調理システム。
[付記29]
前記リッドが取り外し可能な接続を介して前記ハウジングに取り付けられる、付記1に記載の調理システム。
[付記30]
前記リッドが取り外し可能なヒンジ接続を介して前記ハウジングに取り付けられる、付記29に記載の調理システム。
[付記31]
食品を調理するための調理システムであって、複数の調理モードで機能し、
中空内部を有するハウジングと、
前記ハウジングに対して移動可能なリッドと、
前記ハウジングおよび前記リッドのうちの一つに配置される少なくとも一つの発熱体と、
前記ハウジングおよび前記リッドのうちの少なくとも一つに連結される回転空気移動装置と、を含み、前記回転空気移動装置の動作中に、前記回転空気移動装置が、第一の回転速度および第二の回転速度を含む複数の速度で回転するよう動作可能であり、前記第二の回転速度が前記第一の回転速度と異なる、調理システム。
[付記32]
前記第一の回転速度が、前記第二の回転速度よりも速い、付記31に記載の調理システム。
[付記33]
前記回転空気移動装置の前記第一の回転速度または前記第二の回転速度が、前記複数の調理モードの選択された調理モードに応答して選択される、付記31に記載の調理システム。
[付記34]
前記複数の調理モードが、第一の調理モードおよび第二の調理モードを含み、前記回転空気移動装置が、前記第一の調理モードの第一の速度で前記中空内部を通して空気を移動させ、前記第二の調理モードの第二の速度で前記中空内部を通して空気を移動させる、付記33に記載の調理システム。
[付記35]
第一の調理モードで、前記調理システムが、エアフライヤーモード、ロースト/ベイクモード、およびブロイルモードのうちの少なくとも一つとして動作可能であり、前記回転空気移動装置が前記第一の回転速度で空気を移動させる、付記32に記載の調理システム。
[付記36]
第二の調理モードで前記調理システムが乾燥機として動作可能であり、前記回転空気移動装置が前記第二の回転速度で空気を移動させる、付記35に記載の調理システム。
[付記37]
前記第二の回転速度が、前記第一の回転速度の半分の速さである、付記36に記載の調理システム。
[付記38]
前記回転空気移動装置が、前記第一の回転速度で2650RPMで回転し、前記第二の回転速度で1200RPMで回転する、付記36に記載の調理システム。
[付記39]
前記回転空気移動装置が、前記第一の回転速度での動作と比較して、前記第二の回転速度での場合に50%の電力で動作する、付記36に記載の調理システム。
[付記40]
前記複数の調理モードが、第三の調理モードを含み、前記回転空気移動装置が、前記第三の調理モード中に空気を回転または移動させない、付記34に記載の調理システム。
[付記41]
前記第三の調理モードでは、前記調理システムが、圧力調理器、スロー調理器、蒸し器、焼き面、およびソテー面のうちの少なくとも一つとして動作可能である、付記40に記載の調理システム。
[付記42]
前記回転空気移動装置が、前記リッド内に配置される、付記31に記載の調理システム。
[付記43]
前記少なくとも一つの発熱体が、前記リッド内に配置される、付記31に記載の調理システム。
[付記44]
食品を調理するための調理システムであって、
中空内部を有するハウジングと、
前記中空内部の開口部を選択的に閉じるために、前記ハウジングに対して開位置と閉位置との間で移動可能なリッドであって、前記開位置および前記閉位置の両方において、前記リッドが前記ハウジングに取り付けられている、リッドと、
前記ハウジングおよび前記リッドのうちの一つに配置される少なくとも一つの発熱体と、を備え、
前記調理システムは、第一のモードおよび第二のモードを含む複数のモードで動作可能であり、前記第一のモードで前記調理システムの動作中、前記リッドが前記閉位置に配置され、前記第二のモードで前記調理システムの動作中、前記リッドが前記開位置に配置される、調理システム。
[付記45]
前記第一のモードで、前記調理システムが対流調理器として動作可能である、付記44に記載の調理システム。
[付記46]
前記第一のモードで、前記調理システムが、エアフライヤー、ベイク/ローストオーブン、ブロイラー、および乾燥機のうち少なくとも一つとして動作可能である、付記45に記載の調理システム。
[付記47]
前記第二のモードで、前記調理システムが伝導調理器として動作可能である、付記44に記載の調理システム。
[付記48]
前記第二のモードでは、前記調理システムが、圧力調理器、スロー調理器、蒸し器、焼き面、およびソテー面のうちの少なくとも一つとして動作可能である、付記44に記載の調理システム。
[付記49]
前記ハウジングに接続可能であり、前記中空内部を封止する二次リッドをさらに備える、付記44に記載の調理システム。
[付記50]
前記二次リッドが、前記ハウジングとの耐圧シールを形成する、付記49に記載の調理システム。
[付記51]
前記二次リッドが前記ハウジングに取り付けられた時に、前記リッドが前記開位置と前記閉位置との間で移動可能である、付記49に記載の調理システム。
[付記52]
前記二次リッドが前記ハウジングに取り付けられた時に、前記リッドが前記開位置にある、付記49に記載の調理システム。
[付記53]
食品アイテムを調理するための調理システムであって、
中空内部を有するハウジングと、
前記ハウジングに接続可能な一次リッドであって、前記一次リッドが前記ハウジングに接続された時に、前記一次リッドが前記ハウジングと接触して配置される、一次リッドと、
前記ハウジングに接続可能な二次リッドであって、前記二次リッドが前記ハウジングに接続された時に、前記二次リッドが前記ハウジングと接触して配置される、二次リッドとを備え、
前記一次リッドおよび前記二次リッドが前記ハウジングに同時に接続可能であり、
少なくとも一つの発熱体が、前記ハウジング、前記一次リッド、および前記二次リッドのうちの少なくとも一つに配置される、調理システム。
[付記54]
前記一次リッドおよび前記二次リッドが、前記ハウジングの上面に同時に接続可能である、付記53に記載の調理システム。
[付記55]
前記一次リッドと前記二次リッドの両方が前記ハウジングと接触している時に、前記二次リッドが前記一次リッド内に入れ子になっている、付記53に記載の調理システム。
[付記56]
前記一次リッドが、開位置および閉位置の両方で前記ハウジングに接続されている、付記53に記載の調理システム。
[付記57]
前記二次リッドが前記ハウジングの前記上面に接触している時に、前記一次リッドが開位置に配置される、付記53に記載の調理システム。
[付記58]
食品を調理するための調理システムであって、複数の調理モードで機能し、
中空内部を有するハウジングと、
前記ハウジングに対して移動可能なリッドと、
前記ハウジングおよび前記リッドのうちの一つに配置される少なくとも一つの発熱体と、
前記ハウジングおよび前記リッドのうちの少なくとも一つに連結されて、前記中空内部を通して空気を循環させる空気移動装置と、
前記中空内部を通して循環する前記空気に回転を付与するように構成されたエアディフューザであって、前記エアディフューザが前記複数の調理モードのうちの少なくとも一つ中に前記中空内部内に配置される、エアディフューザと、を備える、調理システム。
[付記59]
前記エアディフューザが、
中心体と、
前記中心体から径方向外側に延在する複数の羽根と、をさらに備える、付記58に記載の調理システム。
[付記60]
前記複数の羽根が四つの羽根を含む、付記59に記載の調理システム。
[付記61]
前記複数の羽根のそれぞれが、前記中心体の周りに等距離間隔を置いている、付記59に記載の調理システム。
[付記62]
前記複数の羽根のうちの少なくとも一つが、前記複数の羽根のうちの前記少なくとも一つが、前記中心体から概ね外向きに湾曲するような曲率半径を有する、付記59に記載の調理システム。
[付記63]
前記ハウジングの底面に垂直に測定された前記複数の羽根の少なくとも一つの高さが、前記中心体から前記複数の羽根の前記少なくとも一つの遠位縁に向かって増加する、付記59に記載の調理システム。
[付記64]
前記中心体の上面が、前記複数の羽根の上面と同一平面上にある、付記59に記載の調理システム。
[付記65]
前記エアディフューザと垂直に配置される前記ハウジングの前記中空内部内に配置可能なインサートをさらに備え、前記インサートが、第一の端、第二の端、および前記第一の端と前記第二の端との間に延びる少なくとも一つの側壁とを有して、内部チャンバーを画定する、付記59に記載の調理システム。
[付記66]
前記インサートの前記第二の端が、前記インサートを通して空気が流れるように、多孔性構造を有する、付記65に記載の調理システム。
[付記67]
前記インサートが前記エアディフューザに取り外し可能に取り付けられる、付記65に記載の調理システム。
[付記68]
前記インサートが、その中に形成された少なくとも一つの溝を有し、前記複数の羽根が、前記少なくとも一つの溝内に収容可能なタブを含み、前記エアディフューザに対する前記インサートの移動を制限する、付記67に記載の調理システム。
[付記69]
前記インサートが前記エアディフューザと一体的に形成される、付記65に記載の調理システム。
[付記70]
環状部が、前記ハウジングの壁と前記少なくとも一つの側壁との間に形成され、前記環状部が前記インサートの前記第二の端と流体連通して配置される、付記65に記載の調理システム。
[付記71]
調理システムの表面上に配置するためのインサートであって、
第一の本体表面および対向する第二の本体表面を含む食品支持本体と、
前記第一の本体表面から延びる少なくとも一つの脚と、
前記第二の本体表面から延びる少なくとも一つの脚と、を備え、
前記第一の本体表面から延びる前記少なくとも一つの脚が、前記第二の本体表面から延びる前記少なくとも一つの脚が前記食品支持本体から延びるよりも、前記食品支持本体から延びる距離が短い、調理システムの表面上に配置するためのインサート。
[付記72]
前記食品支持本体が、より大きなクリアランス位置とより小さなクリアランス位置との間で回転可能であり、
前記より大きなクリアランス位置で、前記食品支持本体が、前記調理システムの前記表面からより大きな距離を有するように、前記第二の本体表面から延びる前記少なくとも一つの脚によって支持され、
前記より小さなクリアランス位置で、前記食品支持本体が、前記調理システムの前記表面からより小さな距離を有するように、前記第一の本体表面から延びる前記少なくとも一つの脚によって支持される、付記71に記載のインサート。
[付記73]
前記食品支持本体が調理格子である、付記71に記載のインサート。
[付記74]
前記第二の本体表面からの前記少なくとも一つの脚が、前記食品支持本体の対向する端での二つの脚であり、前記二つの脚が、前記食品支持本体と直交する向きから、前記食品支持本体と平行な向きへと回転可能である、付記71に記載のインサート。
[付記75]
食品を調理するための調理システムであって、複数の調理モードで機能し、
中空内部を有するハウジングと、
第一の発熱体と、
前記第一の発熱体とは異なる第二の発熱体と、
前記第一の発熱体と連通する第一のサーマル・カットオフと、
前記第二の発熱体と連通する第二のサーマル・カットオフとを備え、
前記第一のサーマル・カットオフのトリガーが、前記第一の発熱体および前記第二の発熱体の両方への電力を停止し、
前記第二のサーマル・カットオフのトリガーが、前記第一の発熱体および前記第二の発熱体の両方への電力を停止する、調理システム。
[付記76]
前記第一のサーマル・カットオフの前記トリガーが、前記第一の発熱体の故障であり、前記第二のサーマル・カットオフのトリガーが前記第二の発熱体の故障である、付記75に記載の調理システム。
[付記77]
前記第一の発熱体が、前記中空内部の底部に近接して配置され、前記第二の発熱体が、前記調理システムのリッド内にある、付記75に記載の調理システム。
[付記78]
食品を調理するための調理システムであって、複数の調理モードで機能し、
中空内部を有するハウジングと、
少なくとも第一の調理モードで使用するための第一のリッドと、
少なくとも第二の調理モードで使用するための第二のリッドと、
前記第一のリッドと前記ハウジングとの間の閉状態を検出するように構成された第一のリッド検出センサと、
前記第二のリッドと前記ハウジングとの間の閉状態を検出するように構成された第二のリッド検出センサと、を備える、調理システム。
[付記79]
前記第一の調理モードが、対流調理モードであり、前記第二の調理モードが、伝導調理モードである、付記78に記載の調理システム。
[付記80]
前記第一のリッドがヒンジで前記ハウジングに接続され、前記第一のセンサが前記ヒンジに近接する作動スイッチである、付記78に記載の調理システム。
[付記81]
前記第二のセンサが、前記ハウジング内にリードスイッチ、および前記第二のリッド内に磁石を含む、センサシステムである、付記78に記載の調理システム。
[付記82]
前記第一のリッドが閉じていると検出されない時に、前記システムが前記対流調理モードで機能しない、付記79に記載の調理システム。
[付記83]
前記第二のリッドが閉じていると検出されない時に、前記システムが前記伝導調理モードで機能しない、付記79に記載の調理システム。
[付記84]
前記伝導調理モードは、圧力調理モードを含み、前記第二のリッドが閉じていると検出されない時に、前記システムが前記圧力調理モードで機能しない、付記79に記載の調理システム。
[付記85]
前記第一のリッドが閉じていると検出される時に、前記システムが前記圧力調理モードで機能しない、付記84に記載の調理システム。