(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-26
(45)【発行日】2023-05-09
(54)【発明の名称】インスリン類似体およびその使用方法
(51)【国際特許分類】
C07K 19/00 20060101AFI20230427BHJP
C07K 14/62 20060101ALI20230427BHJP
C07K 16/18 20060101ALI20230427BHJP
A61K 38/28 20060101ALI20230427BHJP
A61K 47/68 20170101ALI20230427BHJP
A61P 9/00 20060101ALI20230427BHJP
A61P 3/00 20060101ALI20230427BHJP
A61K 45/06 20060101ALI20230427BHJP
A61K 38/22 20060101ALI20230427BHJP
A61K 38/18 20060101ALI20230427BHJP
A61K 31/155 20060101ALI20230427BHJP
A61K 31/63 20060101ALI20230427BHJP
A61K 31/426 20060101ALI20230427BHJP
C12N 15/13 20060101ALN20230427BHJP
C12N 15/17 20060101ALN20230427BHJP
【FI】
C07K19/00
C07K14/62 ZNA
C07K16/18
A61K38/28
A61K47/68
A61P9/00
A61P3/00
A61K45/06
A61K38/22
A61K38/18
A61K31/155
A61K31/63
A61K31/426
C12N15/13
C12N15/17
(21)【出願番号】P 2022506200
(86)(22)【出願日】2020-07-31
(86)【国際出願番号】 US2020044479
(87)【国際公開番号】W WO2021022149
(87)【国際公開日】2021-02-04
【審査請求日】2022-01-28
(32)【優先日】2019-07-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-02-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】594197872
【氏名又は名称】イーライ リリー アンド カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100126778
【氏名又は名称】品川 永敏
(74)【代理人】
【識別番号】100162684
【氏名又は名称】呉 英燦
(72)【発明者】
【氏名】バーナ,マイケル ジェイムズ,シニア
(72)【発明者】
【氏名】リー,ステイシー リン
(72)【発明者】
【氏名】ヴェルディーノ,ペトラ
【審査官】平林 由利子
(56)【参考文献】
【文献】特表2018-537399(JP,A)
【文献】特表2015-524428(JP,A)
【文献】特表2017-505141(JP,A)
【文献】特表2016-510003(JP,A)
【文献】特表2017-510004(JP,A)
【文献】国際公開第2019/066570(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07K 1/00-19/00
C12N 15/00-15/90
A61K 45/00-45/08
A61K 38/00-38/58
A61K 31/00-33/44
A61K 47/00-47/69
CAplus/REGISTRY(STN)
UniProt/GeneSeq
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の構造を含む化合物であって、
VHH-L
1-A-L
2-B、
VHH-L
1-B-L
2-A、
A-L
2-B-L
1-VHH、または
B-L
2-A-L
1-VHH
VHHは、配列番号7、8、および9からなる群から選択されるアミノ酸配列またはそれに対して少なくとも90%の配列同一性を有する配列を含み、
前記VHH部分は、血清アルブミンに結合することができ、配列番号84、85、および86からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む相補性決定領域1(CDR1)、
配列番号87、88、および89からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む相補性決定領域2(CDR2)、ならびに
配列番号90、91、および92からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む相補性決定領域3(CDR3)を含み、
Aは、配列番号3のアミノ酸配列またはそれに対して少なくとも90%の配列同一性を有する配列を含むインスリンA鎖であり、
Bは、配列番号4のアミノ酸配列またはそれに対して少なくとも90%の配列同一性を有する配列を含むインスリンB鎖であり、
L
1は、
(GGGGQ)
n
(配列番号10)、(GGGQ)
n
(配列番号11)、(GGGGS)
n
(配列番号12)、(PGPQ)
n
(配列番号13)、(PGPA)
n
(配列番号14)、(GGE)
n
GG(配列番号15)、(GGGGE)
n
GGGG(配列番号16)、(GGGGK)
n
GGGG(配列番号17)、GGGG(AP)
n
GGGG(配列番号18)、GGGG(EP)
n
GGGG(配列番号19)、GGGG(KP)
n
GGGG(配列番号20)、(PGPE)
n
PGPQ(配列番号21)、および(PGPK)
n
PGPQ(配列番号22)からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む第1のリンカーであり、nは1~10であり得、
L
2は、配列番号34、35、および36からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む第2のリンカーである、化合物。
【請求項2】
CDR1が配列番号84であり、CDR2が配列番号87であり、CDR3が配列番号90である、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
CDR1が配列番号84であり、CDR2が配列番号88であり、CDR3が配列番号90である、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
CDR1が配列番号85であり、CDR2が配列番号89であり、CDR3が配列番号91である、請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
CDR1が配列番号86であり、CDR2が配列番号89であり、CDR3が配列番号92である、請求項1に記載の化合物。
【請求項6】
Aが配列番号3である、請求項1に記載の化合物。
【請求項7】
Bが配列番号4である、請求項1に記載の化合物。
【請求項8】
Aが配列番号3であり、Bが配列番号4である、請求項1に記載の化合物。
【請求項9】
Aが、配列番号3であり、E4Q変異、T8H変異、Y14E変異、およびN21G変異からなる群から選択される少なくとも1つの変異を含む、請求項1に記載の化合物。
【請求項10】
Bが、配列番号4であり、N3D変異、N3K変異、N3S変異、S9A変異、Y16E変異、Y16F変異、Y16H変異、Y16R変異、Y16W変異、E21Q変異、またはF25H変異からなる群から選択される少なくとも1つの変異を含む、請求項1に記載の化合物。
【請求項11】
Aが、配列番号3であり、E4Q変異、T8H変異、Y14E変異、およびN21G変異からなる群から選択される少なくとも1つの変異を含み、Bが、配列番号4であり、N3D変異、N3K変異、N3S変異、S9A変異、Y16E変異、Y16F変異、Y16H変異、Y16R変異、Y16W変異、E21Q変異、またはF25H変異からなる群から選択される少なくとも1つの変異を含む、請求項1に記載の化合物。
【請求項12】
L
1が、配列番号23である、請求項1~11のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項13】
L
1が、配列番号24である、請求項1~11のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項14】
L
1が、配列番号25である、請求項1~11のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項15】
L
1が、配列番号26である、請求項1~11のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項16】
L
1が、配列番号27である、請求項1~11のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項17】
L
1が、配列番号28である、請求項1~11のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項18】
L
1が、配列番号29である、請求項1~11のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項19】
L
1が、配列番号30である、請求項1~11のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項20】
L
1が、配列番号31である、請求項1~11のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項21】
L
1が、配列番号32である、請求項1~11のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項22】
L
1が、配列番号33である、請求項1~11のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項23】
L
2が、配列番号34である、請求項1~22のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項24】
配列番号37~81からなる群から選択されるアミノ酸配列またはそれに対して少なくとも90%の配列同一性を有する配列を含む、請求項1に記載の化合物。
【請求項25】
配列番号37~81からなる群から選択されるアミノ酸配列またはそれに対して少なくとも90%の配列同一性を有する配列から本質的になる、請求項1に記載の化合物。
【請求項26】
配列番号37~81からなる群から選択されるアミノ酸配列からなる、請求項1に記載の化合物。
【請求項27】
請求項1~26のいずれか一項に記載の化合物および薬学的に許容される緩衝液を含む医薬組成物。
【請求項28】
追加の治療薬をさらに含む、請求項27に記載の医薬組成物。
【請求項29】
前記追加の治療薬が、ジペプチジルペプチダーゼ4(DPP-IV)阻害剤、天然アミリンまたはその類似体、短時間作用型(食事(prandial))INS類似体、天然インクレチンまたはその類似体、天然インスリン様成長因子(IGF)またはその類似体、メトホルミン、ナトリウム-グルコース共輸送体2(SGLT2)阻害剤、スタチン、スルホニル尿素(SU)、チアゾリジンジオン(TZD)、および他の抗血糖剤または他の抗肥満剤からなる群から選択される、請求項28に記載の医薬組成物。
【請求項30】
個体における心臓代謝状態、疾患、および/または障害の治療剤であって、
請求項1~26のいずれか一項に記載の化合物または請求項27の医薬組成物を含む、治療剤。
【請求項31】
追加の治療薬と組み合わせて投与されるように用いられることを特徴とする、請求項30に記載の治療剤。
【請求項32】
前記追加の治療薬が、ジペプチジルペプチダーゼ4(DPP-IV)阻害剤、天然アミリンまたはその類似体、短時間作用型(食事)INS類似体、天然インクレチンまたはその類似体、天然インスリン様成長因子(IGF)またはその類似体、メトホルミン、ナトリウム-グルコース共輸送体2(SGLT2)阻害剤、スタチン、スルホニル尿素(SU)、チアゾリジンジオン(TZD)、および他の抗血糖剤または他の抗肥満剤からなる群から選択される、請求項31に記載の治療剤。
【請求項33】
心臓代謝状態、疾患、および/または障害を治療するための医薬を製造するための、請求項1~26のいずれか一項に記載の化合物の使用。
【請求項34】
配列番号7のアミノ酸配列またはそれに対して少なくとも90%の配列同一性を有する配列を含む、請求項1に記載の化合物。
【請求項35】
配列番号8のアミノ酸配列またはそれに対して少なくとも90%の配列同一性を有する配列を含む、請求項1に記載の化合物。
【請求項36】
配列番号9のアミノ酸配列またはそれに対して少なくとも90%の配列同一性を有する配列を含む、請求項1に記載の化合物。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
本開示は、一般に生物学および医学に関し、より具体的には、インスリン(INS)類似体、特に、INS受容体(IR)に結合し、それによってIRアゴニストとして機能することができる長時間作用型一本鎖INS(SCI)類似体に関する。本開示はさらに、それを含む組成物、ならびに糖尿病および肥満などの代謝状態、疾患、または障害の治療におけるそれらの使用に関する。
【0002】
INSは、細胞のグルコース取り込みを促進し、同時に肝臓の糖新生を抑制し、それによって炭水化物、脂質、およびタンパク質の代謝を調節することにより、正常な血糖値を維持するように生理学的に作用する、膵臓ベータ(β)細胞によって分泌されるペプチドホルモンである。さらに、INSは、摂食状態で細胞分裂および増殖を促進する。
【0003】
構造的に、INSは、2つの鎖間ジスルフィド結合によって結合された21アミノ酸および30アミノ酸の2つのペプチド鎖(それぞれA鎖およびB鎖)のヘテロ二量体であり、A鎖はさらに1つの鎖内ジスルフィド結合を有する。INSは、その前駆体ホルモンであるプロインスリンからCペプチドを切断することによって生成される。例えば、De Meyts(2004)Bioessays 26:1351-1362、およびWilcox(2005)Clin.Biochem.Rev.26:19-39を参照されたい。
【0004】
治療的には、INSには、主に6つの種類があり、(1)速効型INS、(2)短時間作用型(食事(prandial))INS、(3)中間作用型INS、(4)長時間作用型(基礎)INS、(5)組み合わせ/事前混合INS、および(6)吸入INSが含まれる。糖尿病を有する患者に対する効果的なINS治療は、典型的には、2種類の外因性INS製剤-食事時に投与される短時間作用型(食事)INS、および食事の合間の血糖値を制御するために1日1回または2回投与される長時間作用型(基礎)INS-の組み合わせである。
【0005】
天然INSと比較して延長されたt1/2を有する多くのINS類似体が存在し、したがって、それらを長時間作用型(基礎)INSとして投与することができる。例えば、国際特許出願公開第1995/007931号および同第2018/217573号は、t1/2を改善するために脂肪酸部分に結合された(すなわち、アシル化された)INSおよびその変異体を含むINS類似体を記載している。米国特許第5,656,722号は、A鎖のAsp21Gly変異、および2つのArg残基によるB鎖のカルボキシ末端伸長を含むINS類似体を記載している。国際特許出願公開第2005/012347号は、ヘキサデカン二酸をB鎖の29位のLysに付加することから生じる六量体であるINS類似体を記載している。Duttaroyらは、t1/2を改善するためにヒト血清アルブミンに結合したヒトINSを含む類似体を記載している(Duttaroy et al.(2005)Diabetes 54:251-258を参照されたい)。中国特許第103509118号および国際特許出願公開第2016/178905号は、t1/2を改善するためにFc部分をさらに含むA鎖および/またはB鎖の融合体であるINS類似体を記載している。
【0006】
膨大な数のINS類似体にもかかわらず、改善されたt1/2を有する追加のINS類似体、特に長時間作用型(基礎)INSとして使用するための類似体が必要である。
【0007】
この必要性に対処するために、本開示は、最初に、IRにおいて活性を有し、それによりIRアゴニストとして作用することができるSCI類似体を記載する。このようなSCI類似体には、以下のアミノ末端(N末端)からカルボキシ末端(C末端)までの基本構造が含まれ、
VHH-L1-A-L2-B、
VHH-L1-B-L2-A、
A-L2-B-L1-VHH、または
B-L2-A-L1-VHH
VHHは、薬物動態学的エンハンサーとして作用する部分であり、Aは、INS A鎖であり、Bは、INS B鎖であり、L1は、第1のリンカーであり、L2は、第2のリンカーである。
【0008】
いくつかの場合では、VHH部分は、配列番号7、8、または9のアミノ酸配列を有することができる。他の例では、VHH部分は、VHH部分が配列番号7、8、または9に対して少なくとも約90%~約99%の配列類似性を有するアミノ酸配列を有するように、1つ以上の付加、欠失、挿入、または置換を有する変異体であり得る。
【0009】
いくつかの場合では、A鎖は配列番号3のアミノ酸配列を有することができる。他の例では、A鎖は、A鎖が配列番号3のいずれか1つに対して少なくとも約90%~約99%の配列類似性を有するアミノ酸配列を有するように、1つ以上の付加、欠失、挿入、または置換を有する変異体であり得る。例えば、A鎖は、配列番号3のE4Q変異、T8H変異、Y14E変異、またはN21G変異を含むことができる。
【0010】
いくつかの場合では、B鎖は、配列番号4のアミノ酸配列を有することができる。他の例では、B鎖は、B鎖が配列番号4のいずれか1つに対して少なくとも約90%~約99%の配列類似性を有するアミノ酸配列を有するように、1つ以上の付加、欠失、挿入、または置換を有する変異体であり得る。例えば、B鎖には、配列番号4のN3D変異、N3K変異、N3S変異、S9A変異、Y16E変異、Y16F変異、Y16H変異、Y16R変異、Y16W変異、E21Q変異、またはF25H変異が含まれる。
【0011】
いくつかの場合では、L1は、(GGGGQ)n(配列番号10)、(GGGQ)n(配列番号11)、(GGGGS)n(配列番号12)、(PGPQ)n(配列番号13)、(PGPA)n(配列番号14)、(GGE)nGG(配列番号15)、(GGGGE)nGGGG(配列番号16)、(GGGGK)nGGGG(配列番号17)、GGGG(AP)nGGGG(配列番号18)、GGGG(EP)nGGGG(配列番号19)、GGGG(KP)nGGGG(配列番号20)、(PGPE)nPGPQ(配列番号21)、(PGPK)nPGPQ(配列番号22)のアミノ酸配列を有することができ、nは1~10であり得る。他の例では、L1は、配列番号23~33のうちのいずれか1つのアミノ酸配列を有することができる。さらに他の例では、L1は、L1が配列番号23~33のうちのいずれか1つに対して少なくとも約90%~約99%の配列類似性を有するアミノ酸配列を有するように、1つ以上の付加、欠失、挿入、または置換を有する変異体であり得る。
【0012】
いくつかの場合では、L2は、配列番号34~36のうちのいずれか1つのアミノ酸配列を有することができる。他の例では、L2は、L2が配列番号34~36のうちのいずれか1つに対して少なくとも約90%~約99%の配列類似性を有するアミノ酸配列を有するように、1つ以上の付加、欠失、挿入、または置換を有する変異体であり得る。
【0013】
ある特定の例では、INS類似体は、配列番号7または8のVHH、配列番号3のA鎖またはその変異体、配列番号4のB鎖またはその変異体、配列番号23~33のうちのいずれか1つのL1、および配列番号34~36のうちのいずれか1つのL2を含むアミノ酸配列を有することができる。あるいは、INS類似体は、配列番号7または8のVHH、配列番号3のA鎖またはその変異体、配列番号4のB鎖またはその変異体、配列番号23~33のうちのいずれか1つのL1、および配列番号34~36のうちのいずれか1つのL2に対して少なくとも約90%~約99%の配列類似性を有するアミノ酸配列を有することができる。
【0014】
特定の例では、INS類似体は、配列番号37~81のうちのいずれか1つのアミノ酸配列を有することができる。あるいは、INS類似体は、配列番号37~81のうちのいずれか1つのアミノ酸配列に対して少なくとも約90%~約99%の配列類似性を有するアミノ酸配列を有することができる。
【0015】
いくつかの場合では、VHH部分は、血清アルブミン、特にヒト血清アルブミンに結合することができ、相補性決定領域1(CDR1)、相補性決定領域2(CDR2)、および相補性決定領域3(CDR3)を含むことができ、CDR1は、配列番号84、85、または86のアミノ酸配列を有することができ、CDR2は、配列番号87、88、または89のアミノ酸配列を有することができ、CDR3は、配列番号90、91、または92のアミノ酸配列を有することができる。ある特定の例では、VHH部分は、配列番号84のCDR1、配列番号87のCDR2、および配列番号90のCDR3、配列番号84のCDR1、配列番号88のCDR2、および配列番号90のCDR3、配列番号85のCDR1、配列番号89のCDR2、および配列番号91のCDR3、または配列番号86のCDR1、配列番号89のCDR2、および配列番号92のCDR3を含むことができる。
【0016】
いくつかの場合では、INS類似体は、天然ヒトINS(配列番号3および4)の結合親和性に匹敵するIRにおける結合親和性を有する。他の例では、INS類似体は、天然ヒトINS(配列番号3および4)の結合親和性よりも大きいIRにおける結合親和性を有する。他の例では、INS類似体は、天然ヒトINS(配列番号3および4)よりも弱いIRにおける結合親和性を有する。
【0017】
いくつかの場合では、INS類似体は、ヒトに投与された場合に天然ヒトINS(配列番号3および4)のものよりも長いt1/2を有し、最大約20日~約30日長いものを含む。
【0018】
あるいは、上記の組成物は、本明細書におけるアミノ酸配列をコードする核酸配列、ならびに本明細書におけるVHH部分またはINS類似体を発現するためのベクターおよび宿主細胞であり得る。
【0019】
第2に、本明細書におけるINS類似体またはその薬学的に許容される塩(例えば、トリフルオロ酢酸塩、酢酸塩、または塩酸塩)および薬学的に許容される担体を含む医薬組成物が記載される。いくつかの場合では、薬学的に許容される担体は、例えば、生理食塩水、リン酸緩衝生理食塩水、クエン酸緩衝生理食塩水またはヒスチジン緩衝生理食塩水などの緩衝液である。ある特定の例では、緩衝液は、ヒスチジン、ヒスチジン緩衝液、またはヒスチジン緩衝生理食塩水である。他の例では、医薬組成物は、担体、希釈剤および/または賦形剤をさらに含むことができる。
【0020】
さらに、医薬組成物は、例えば、代謝状態、疾患、または障害における標準治療として使用される薬剤などの少なくとも1つの追加の治療薬を含むことができる。いくつかの場合では、少なくとも1つの追加の治療薬は、ジペプチジルペプチダーゼ4(DPP-IV)阻害剤、天然アミリンもしくはその類似体、短時間作用型(食事)INS類似体、天然インクレチンもしくはその類似体、天然インスリン様成長因子(IGF)もしくはその類似体、メトホルミン、ナトリウム-グルコース共輸送体2(SGLT2)阻害剤、スタチン、スルホニル尿素(SU)、チアゾリジンジオン(TZD)、および/または他の抗血糖剤もしくは他の抗肥満剤であり得る。
【0021】
第3に、本明細書においてINS類似体を使用するための方法、特に、代謝状態、疾患、または障害を治療するためにINS類似体を使用するための方法が記載されている。方法は、少なくとも、それを必要とする個体に有効量のINS類似体またはその薬学的に許容される塩を投与するステップを含む。
【0022】
いくつかの場合では、INS類似体は、例えば、筋肉内、静脈内、非経口、皮下、または経皮などの任意の標準的な投与経路により投与することができる。ある特定の例では、INS類似体は、皮下(SQ)、筋肉内(IM)、または静脈内(IV)投与される。特定の例では、INS類似体は、個体に皮下または静脈内投与することができる。
【0023】
同様に、いくつかの場合では、INS類似体は、毎日、1日おきに、週に3回、週に2回、週に1回(すなわち、毎週)、隔週(すなわち、1週間おきに)、月に1回(すなわち、毎月)、隔月(すなわち、1ヶ月おきに)、またはさらには3ヶ月おきに投与することができる。ある特定の例では、INS類似体は、1日おきに皮下、週に3回皮下、週に2回皮下、週に1回皮下、1週間おきに皮下、または月に1回皮下投与することができる。特定の例では、INS類似体は、週に1回(QW)皮下投与される。
【0024】
あるいは、INS類似体は、個体に静脈内投与することができる。上記のように、INS類似体は、毎日、1日おきに、週3回、週2回、週1回(すなわち、毎週)、隔週(すなわち、1週間おきに)、または毎月投与することができる。ある特定の例では、INS類似体は、1日おきに静脈内、週に3回静脈内、週に2回静脈内、週に1回静脈内、1週間おきに静脈内、または月に1回静脈内投与することができる。特定の例では、INS類似体は、週に1回静脈内投与される。
【0025】
方法はまた、INS類似体を有効量の少なくとも1つの追加の治療薬と組み合わせて投与するステップを含むことができる。簡潔には、本明細書における状態/疾患/障害のうちの多くの標準治療には、DPP-IV阻害剤、天然アミリンもしくはその類似体、短時間作用型(食事)INS類似体、天然インクレチンもしくはその類似体、天然IGFもしくはその類似体、メトホルミン、SGLT2阻害剤、スタチン、SU、TZD、および/または他の抗血糖剤もしく他の抗肥満薬、ならびに高コレステロールおよび高血圧を含むがこれらに限定されない併存症を制御するための他の治療薬が含まれる。いくつかの場合では、追加の治療薬は、INS類似体と同時に、別々に、または逐次的に投与することができる。
【0026】
例えば、追加の治療薬は、INS類似体と同じ頻度で(すなわち、1日おきに、週に2回、毎週、またはさらには毎月)投与することができる。他の例では、追加の治療薬は、INS類似体とは異なる頻度で投与することができる。他の例では、追加の治療薬は、皮下または静脈内投与することができる。さらに他の例では、INS類似体は皮下投与され、追加の治療薬は経口または静脈内投与することができる。あるいは、INS類似体は静脈内投与され、追加の治療薬は皮下投与される。
【0027】
いくつかの場合では、個体は糖尿病および/または肥満である。
【0028】
方法はまた、血糖値、HbA1c、コレステロール、トリグリセリド、および/もしくは体重を測定または取得すること、ならびにそのような測定および/もしくは取得された値を1つ以上のベースライン値または以前に測定および/もしくは取得された値と比較して、治療(treatment)/治療(therapy)の有効性を評価することなどのステップを含み得る。
【0029】
これらの方法はまた、食餌療法および運動と組み合わせることができ、かつ/または上記で論じたもの以外の追加の治療薬と組み合わせることができる。
【0030】
第4に、INS類似体を含む使用が本明細書に記載される。例えば、INS類似体は、治療、特に代謝状態、疾患、または障害、特に糖尿病および/または肥満の治療に使用するために提供することができる。INS類似体は、任意選択で、少なくとも1つの追加の治療薬と同時に、別々に、または逐次的に(すなわち、組み合わせて)投与することができる。同様に、INS類似体は、代謝状態、疾患、または障害を治療するための医薬の製造に使用するために提供することができ、医薬は、任意選択で、上記の1つ以上の追加の治療薬をさらに含み得る。
【0031】
第5に、以下のアミノ酸配列を含む化合物が提供される:
FVNQHLCGSHLVEALYLVCGERGFFYTPKTGGGGGGGIVEQCCTSICSLYQLENYCGPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRTVSSTAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGSVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAVRPGRPLITSRDANLYDYWGQGTLVTVSS
(配列番号37)。いくつかの場合では、化合物は、配列番号37に対して少なくとも約90%~約99%の配列類似性を有するアミノ酸配列を有することができる。
【0032】
あるいは、以下のアミノ酸配列を含む化合物が提供される:
FVDQHLCGSHLVEALYLVCGERGFFYTPKTGGGGGGGIVEQCCTSICSLYQLENYCGPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRTVSSTAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGSVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAVRPGRPLITSRDANLYDYWGQGTLVTVSS
(配列番号38)。いくつかの場合では、化合物は、配列番号38に対して少なくとも約90%~約99%の配列類似性を有するアミノ酸配列を有することができる。
【0033】
あるいは、以下のアミノ酸配列を含む化合物が提供される:
FVNQHLCGAHLVEALYLVCGERGFFYTPKTGGGGGGGIVEQCCTSICSLYQLENYCGPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRTVSSTAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGSVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAVRPGRPLITSRDANLYDYWGQGTLVTVSS
(配列番号39)。いくつかの場合では、化合物は、配列番号39に対して少なくとも約90%~約99%の配列類似性を有するアミノ酸配列を有することができる。
【0034】
あるいは、以下のアミノ酸配列を含む化合物が提供される:
FVNQHLCGSHLVEALELVCGERGFFYTPKTGGGGGGGIVEQCCTSICSLYQLENYCGPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRTVSSTAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGSVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAVRPGRPLITSRDANLYDYWGQGTLVTVSS
(配列番号40)。いくつかの場合では、化合物は、配列番号40に対して少なくとも約90%~約99%の配列類似性を有するアミノ酸配列を有することができる。
【0035】
あるいは、以下のアミノ酸配列を含む化合物が提供される:
FVNQHLCGSHLVEALHLVCGERGFFYTPKTGGGGGGGIVEQCCTSICSLYQLENYCGPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRTVSSTAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGSVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAVRPGRPLITSRDANLYDYWGQGTLVTVSS
(配列番号41)。いくつかの場合では、化合物は、配列番号41に対して少なくとも約90%~約99%の配列類似性を有するアミノ酸配列を有することができる。
【0036】
あるいは、以下のアミノ酸配列を含む化合物が提供される:
FVNQHLCGSHLVEALYLVCGERGFHYTPKTGGGGGGGIVEQCCTSICSLYQLENYCGPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRTVSSTAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGSVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAVRPGRPLITSRDANLYDYWGQGTLVTVSS
(配列番号42)。いくつかの場合では、化合物は、配列番号42に対して少なくとも約90%~約99%の配列類似性を有するアミノ酸配列を有することができる。
【0037】
あるいは、以下のアミノ酸配列を含む化合物が提供される:
FVSQHLCGSHLVEALYLVCGERGFFYTPKTGGGGGGGIVEQCCTSICSLYQLENYCGPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP(配列番号43)。いくつかの場合では、化合物は、配列番号43に対して少なくとも約90%~約99%の配列類似性を有するアミノ酸配列を有することができる。
【0038】
あるいは、以下のアミノ酸配列を含む化合物が提供される:
FVSQHLCGSHLVEALYLVCGERGFHYTPKTGGGGGGGIVEQCCTSICSLYQLENYCGPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
(配列番号44)。いくつかの場合では、化合物は、配列番号44に対して少なくとも約90%~約99%の配列類似性を有するアミノ酸配列を有することができる。
【0039】
あるいは、以下のアミノ酸配列を含む化合物が提供される:
FVSQHLCGSHLVEALYLVCGERGFHYTPKTGGGGGGGIVEQCCHSICSLYQLENYCGPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
(配列番号45)。いくつかの場合では、化合物は、配列番号45に対して少なくとも約90%~約99%の配列類似性を有するアミノ酸配列を有することができる。
あるいは、以下のアミノ酸配列を含む化合物が提供される:
FVSQHLCGSHLVEALHLVCGERGFFYTPKTGGGGGGGIVEQCCTSICSLYQLENYCGPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
(配列番号46)。いくつかの場合では、化合物は、配列番号46に対して少なくとも約90%~約99%の配列類似性を有するアミノ酸配列を有することができる。
【0040】
あるいは、以下のアミノ酸配列を含む化合物が提供される:
FVSQHLCGSHLVEALHLVCGERGFFYTPKTGGGGGGGIVEQCCHSICSLEQLENYCGPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
(配列番号47)。いくつかの場合では、化合物は、配列番号47に対して少なくとも約90%~約99%の配列類似性を有するアミノ酸配列を有することができる。
【0041】
あるいは、以下のアミノ酸配列を含む化合物が提供される:
FVSQHLCGSHLVEALHLVCGERGFHYTPKTGGGGGGGIVEQCCHSICSLYQLENYCGPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
(配列番号48)。いくつかの場合では、化合物は、配列番号48に対して少なくとも約90%~約99%の配列類似性を有するアミノ酸配列を有することができる。
【0042】
あるいは、以下のアミノ酸配列を含む化合物が提供される:
FVSQHLCGSHLVEALHLVCGERGFHYTPKTGGGGGGGIVEQCCHSICSLEQLENYCGPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
(配列番号49)。いくつかの場合では、化合物は、配列番号49に対して少なくとも約90%~約99%の配列類似性を有するアミノ酸配列を有することができる。
【0043】
あるいは、以下のアミノ酸配列を含む化合物が提供される:
FVSQHLCGSHLVEALRLVCGERGFFYTPKTGGGGGGGIVEQCCTSICSLYQLENYCGPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
(配列番号50)。いくつかの場合では、化合物は、配列番号50に対して少なくとも約90%~約99%の配列類似性を有するアミノ酸配列を有することができる。
【0044】
あるいは、以下のアミノ酸配列を含む化合物が提供される:
FVSQHLCGSHLVEALFLVCGERGFFYTPKTGGGGGGGIVEQCCTSICSLYQLENYCGPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
(配列番号51)。いくつかの場合では、化合物は、配列番号51に対して少なくとも約90%~約99%の配列類似性を有するアミノ酸配列を有することができる。
【0045】
あるいは、以下のアミノ酸配列を含む化合物が提供される:
FVSQHLCGSHLVEALWLVCGERGFFYTPKTGGGGGGGIVEQCCTSICSLYQLENYCGPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
(配列番号52)。いくつかの場合では、化合物は、配列番号52に対して少なくとも約90%~約99%の配列類似性を有するアミノ酸配列を有することができる。
【0046】
あるいは、以下のアミノ酸配列を含む化合物が提供される:
FVSQHLCGSHLVEALRLVCGERGFFYTPKTGGGGGGGIVEQCCHSICSLYQLENYCGPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
(配列番号53)。いくつかの場合では、化合物は、配列番号53に対して少なくとも約90%~約99%の配列類似性を有するアミノ酸配列を有することができる。
【0047】
あるいは、以下のアミノ酸配列を含む化合物が提供される:
FVSQHLCGSHLVEALRLVCGERGFHYTPKTGGGGGGGIVEQCCHSICSLYQLENYCGPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
(配列番号54)。いくつかの場合では、化合物は、配列番号54に対して少なくとも約90%~約99%の配列類似性を有するアミノ酸配列を有することができる。
【0048】
あるいは、以下のアミノ酸配列を含む化合物が提供される:
FVSQHLCGSHLVEALYLVCGERGFFYTPKTGGGGGGGIVEQCCTSICSLYQLENYCGGGGGQGGGGQGGGGQGGGGQGGGGQEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
(配列番号55)。いくつかの場合では、化合物は、配列番号55に対して少なくとも約90%~約99%の配列類似性を有するアミノ酸配列を有することができる。
【0049】
あるいは、以下のアミノ酸配列を含む化合物が提供される:
FVSQHLCGSHLVEALYLVCGERGFFYTPKTGGGGGGGIVEQCCTSICSLYQLENYCGPGPQPGPQPGPQPGPQPGPQPGPQPGPQPGPQEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
(配列番号56)。いくつかの場合では、化合物は、配列番号56に対して少なくとも約90%~約99%の配列類似性を有するアミノ酸配列を有することができる。
【0050】
あるいは、以下のアミノ酸配列を含む化合物が提供される:
FVSQHLCGSHLVEALHLVCGERGFHYTPKTGGGGGGGIVEQCCHSICSLYQLENYCGGGGGQGGGGQGGGGQGGGGQGGGGQEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
(配列番号57)。いくつかの場合では、化合物は、配列番号57に対して少なくとも約90%~約99%の配列類似性を有するアミノ酸配列を有することができる。
【0051】
あるいは、以下のアミノ酸配列を含む化合物が提供される:
FVSQHLCGSHLVEALHLVCGERGFHYTPKTGGGGGGGIVEQCCHSICSLYQLENYCGPGPQPGPQPGPQPGPQPGPQPGPQPGPQPGPQEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
(配列番号58)。いくつかの場合では、化合物は、配列番号58に対して少なくとも約90%~約99%の配列類似性を有するアミノ酸配列を有することができる。
【0052】
あるいは、以下のアミノ酸配列を含む化合物が提供される:
FVSQHLCGSHLVEALHLVCGERGFHYTPKTGGGGGGGIVEQCCHSICSLEQLENYCGGGGGQGGGGQGGGGQGGGGQGGGGQEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
(配列番号59)。いくつかの場合では、化合物は、配列番号59に対して少なくとも約90%~約99%の配列類似性を有するアミノ酸配列を有することができる。
【0053】
あるいは、以下のアミノ酸配列を含む化合物が提供される:
FVSQHLCGSHLVEALHLVCGERGFHYTPKTGGGGGGGIVEQCCHSICSLEQLENYCGPGPQPGPQPGPQPGPQPGPQPGPQPGPQPGPQEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
(配列番号60)。いくつかの場合では、化合物は、配列番号60に対して少なくとも約90%~約99%の配列類似性を有するアミノ酸配列を有することができる。
【0054】
あるいは、以下のアミノ酸配列を含む化合物が提供される:
FVSQHLCGSHLVEALRLVCGERGFFYTPKTGGGGGGGIVEQCCTSICSLYQLENYCGGGGGQGGGGQGGGGQGGGGQGGGGQEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
(配列番号61)。いくつかの場合では、化合物は、配列番号61に対して少なくとも約90%~約99%の配列類似性を有するアミノ酸配列を有することができる。
【0055】
あるいは、以下のアミノ酸配列を含む化合物が提供される:
FVSQHLCGSHLVEALRLVCGERGFFYTPKTGGGGGGGIVEQCCTSICSLYQLENYCGPGPQPGPQPGPQPGPQPGPQPGPQPGPQPGPQEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
(配列番号62)。いくつかの場合では、化合物は、配列番号62に対して少なくとも約90%~約99%の配列類似性を有するアミノ酸配列を有することができる。
【0056】
あるいは、以下のアミノ酸配列を含む化合物が提供される:
FVSQHLCGSHLVEALRLVCGERGFFYTPKTGGGGGGGIVEQCCHSICSLYQLENYCGGGGGQGGGGQGGGGQGGGGQGGGGQEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
(配列番号63)。いくつかの場合では、化合物は、配列番号63に対して少なくとも約90%~約99%の配列類似性を有するアミノ酸配列を有することができる。
【0057】
あるいは、以下のアミノ酸配列を含む化合物が提供される:
FVSQHLCGSHLVEALRLVCGERGFFYTPKTGGGGGGGIVEQCCHSICSLYQLENYCGPGPQPGPQPGPQPGPQPGPQPGPQPGPQPGPQEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
(配列番号64)。いくつかの場合では、化合物は、配列番号64に対して少なくとも約90%~約99%の配列類似性を有するアミノ酸配列を有することができる。
【0058】
あるいは、以下のアミノ酸配列を含む化合物が提供される:
FVSQHLCGSHLVEALRLVCGERGFHYTPKTGGGGGGGIVEQCCHSICSLYQLENYCGGGGGQGGGGQGGGGQGGGGQGGGGQEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
(配列番号65)。いくつかの場合では、化合物は、配列番号65に対して少なくとも約90%~約99%の配列類似性を有するアミノ酸配列を有することができる。
【0059】
あるいは、以下のアミノ酸配列を含む化合物が提供される:
FVSQHLCGSHLVEALRLVCGERGFHYTPKTGGGGGGGIVEQCCHSICSLYQLENYCGPGPQPGPQPGPQPGPQPGPQPGPQPGPQPGPQEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
(配列番号66)。いくつかの場合では、化合物は、配列番号66に対して少なくとも約90%~約99%の配列類似性を有するアミノ酸配列を有することができる。
【0060】
あるいは、以下のアミノ酸配列を含む化合物が提供される:
FVSQHLCGSHLVEALRLVCGERGFHYTPKTGGGGGGGIVEQCCHSICSLYQLENYCGGGEGGEGGEGGEGGEGGEGGEGGEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
(配列番号67)。いくつかの場合では、化合物は、配列番号67に対して少なくとも約90%~約99%の配列類似性を有するアミノ酸配列を有することができる。
【0061】
あるいは、以下のアミノ酸配列を含む化合物が提供される:
FVSQHLCGSHLVEALRLVCGERGFHYTPKTGGGGGGGIVEQCCHSICSLYQLENYCGGGGGEGGGGEGGGGEGGGGEGGGGEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
(配列番号68)。いくつかの場合では、化合物は、配列番号68に対して少なくとも約90%~約99%の配列類似性を有するアミノ酸配列を有することができる。
【0062】
あるいは、以下のアミノ酸配列を含む化合物が提供される:
FVSQHLCGSHLVEALRLVCGERGFHYTPKTGGGGGGGIVEQCCHSICSLYQLENYCGGGGGKGGGGKGGGGKGGGGKGGGGEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
(配列番号69)。いくつかの場合では、化合物は、配列番号69に対して少なくとも約90%~約99%の配列類似性を有するアミノ酸配列を有することができる。
【0063】
あるいは、以下のアミノ酸配列を含む化合物が提供される:
FVSQHLCGSHLVEALRLVCGERGFHYTPKTGGGGGGGIVEQCCHSICSLYQLENYCGGGGGAPAPAPAPAPAPAPAPAPAPGGGGEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
(配列番号70)。いくつかの場合では、化合物は、配列番号70に対して少なくとも約90%~約99%の配列類似性を有するアミノ酸配列を有することができる。
【0064】
あるいは、以下のアミノ酸配列を含む化合物が提供される:
FVSQHLCGSHLVEALRLVCGERGFHYTPKTGGGGGGGIVEQCCHSICSLYQLENYCGGGGGEPEPEPEPEPEPEPEPEPEPGGGGEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
(配列番号71)。いくつかの場合では、化合物は、配列番号71に対して少なくとも約90%~約99%の配列類似性を有するアミノ酸配列を有することができる。
【0065】
あるいは、以下のアミノ酸配列を含む化合物が提供される:
FVSQHLCGSHLVEALRLVCGERGFHYTPKTGGGGGGGIVEQCCHSICSLYQLENYCGGGGGKPKPKPKPKPKPKPKPKPKPGGGGEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
(配列番号72)。いくつかの場合では、化合物は、配列番号72に対して少なくとも約90%~約99%の配列類似性を有するアミノ酸配列を有することができる。
【0066】
あるいは、以下のアミノ酸配列を含む化合物が提供される:
FVSQHLCGSHLVEALRLVCGERGFHYTPKTGGGGGGGIVEQCCHSICSLYQLENYCGPGPEPGPEPGPEPGPEPGPEPGPEPGPEPGPQEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
(配列番号73)。いくつかの場合では、化合物は、配列番号73に対して少なくとも約90%~約99%の配列類似性を有するアミノ酸配列を有することができる。
【0067】
あるいは、以下のアミノ酸配列を含む化合物が提供される:
FVSQHLCGSHLVEALRLVCGERGFHYTPKTGGGGGGGIVEQCCHSICSLYQLENYCGPGPKPGPKPGPKPGPKPGPKPGPKPGPKPGPQEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
(配列番号74)。いくつかの場合では、化合物は、配列番号74に対して少なくとも約90%~約99%の配列類似性を有するアミノ酸配列を有することができる。
【0068】
あるいは、以下のアミノ酸配列を含む化合物が提供される:
FVKQHLCGSHLVEALRLVCGERGFHYTPKTGGGGGGGIVEQCCHSICSLYQLENYCGGGGGQGGGGQGGGGQGGGGQGGGGQEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
(配列番号75)。いくつかの場合では、化合物は、配列番号75に対して少なくとも約90%~約99%の配列類似性を有するアミノ酸配列を有することができる。
【0069】
あるいは、以下のアミノ酸配列を含む化合物が提供される:
FVKQHLCGSHLVEALRLVCGQRGFHYTPKTGGGGGGGIVEQCCHSICSLYQLENYCGGGGGQGGGGQGGGGQGGGGQGGGGQEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
(配列番号76)。いくつかの場合では、化合物は、配列番号76に対して少なくとも約90%~約99%の配列類似性を有するアミノ酸配列を有することができる。
【0070】
あるいは、以下のアミノ酸配列を含む化合物が提供される:
FVKQHLCGSHLVEALRLVCGQRGFHYTPKTGGGGGGGIVQQCCHSICSLYQLENYCGGGGGQGGGGQGGGGQGGGGQGGGGQEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
(配列番号77)。いくつかの場合では、化合物は、配列番号77に対して少なくとも約90%~約99%の配列類似性を有するアミノ酸配列を有することができる。
【0071】
あるいは、以下のアミノ酸配列を含む化合物が提供される:
FVSQHLCGSHLVEALRLVCGERGFHYTPKTGGGGGGGIVEQCCHSICSLYQLENYCGGGGGQGGGGQGGGGQGGGGQGGGGQEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKGREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
(配列番号78)。いくつかの場合では、化合物は、配列番号78に対して少なくとも約90%~約99%の配列類似性を有するアミノ酸配列を有することができる。
【0072】
あるいは、以下のアミノ酸配列を含む化合物が提供される:
FVKQHLCGSHLVEALRLVCGERGFHYTPKTGGGGGGGIVEQCCHSICSLYQLENYCGGGGGQGGGGQGGGGQGGGGQGGGGQEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKGREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
(配列番号79)。いくつかの場合では、化合物は、配列番号79に対して少なくとも約90%~約99%の配列類似性を有するアミノ酸配列を有することができる。
【0073】
あるいは、以下のアミノ酸配列を含む化合物が提供される:
FVKQHLCGSHLVEALRLVCGQRGFHYTPKTGGGGGGGIVEQCCHSICSLYQLENYCGGGGGQGGGGQGGGGQGGGGQGGGGQEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKGREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
(配列番号80)。いくつかの場合では、化合物は、配列番号80に対して少なくとも約90%~約99%の配列類似性を有するアミノ酸配列を有することができる。
【0074】
あるいは、以下のアミノ酸配列を含む化合物が提供される:
FVKQHLCGSHLVEALRLVCGQRGFHYTPKTGGGGGGGIVQQCCHSICSLYQLENYCGGGGGQGGGGQGGGGQGGGGQGGGGQEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKGREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
(配列番号81)。いくつかの場合では、化合物は、配列番号81に対して少なくとも約90%~約99%の配列類似性を有するアミノ酸配列を有することができる。
【0075】
本明細書におけるINS類似体の利点は、それらが、一本鎖ポリペプチド(すなわち、単量体)として化学的または組換え的に合成されることができ、したがって、生物学的活性のために内部タンパク質分解(endoproteolytic)プロセシングを必要としないことである。しかしながら、いくつかの場合では、VHH部分は、一本鎖INSだけでなく、二本鎖INS(例えば、天然)にも結合することができることが企図されている。VHH部分では、N末端およびC末端だけでなく、VHHの表面に露出したアミノ酸にも結合することができる(ただし、このような結合は、VHH部分またはINS部分によるIRシグナル伝達によるアルブミン結合を完全に無効にするわけではない)。
【0076】
本明細書におけるINS類似体の利点は、VHH部分が、天然のA鎖およびB鎖配列だけでなく、それらの修飾された配列でも使用できることである。さらに、VHH部分は、他のペプチド/タンパク質融合物またはVHH部分に付加している小分子を介して、増強されたまたは追加の機能を有するようにさらに修飾され得る。
【0077】
本明細書におけるINS類似体の利点は、VHH部分が、ヒトなどの哺乳動物において延長された作用時間を提供し、約20日~約30日のt1/2を有することができ、それにより、天然ヒトINS、特に天然ヒトINS(配列番号3および4)と比較した場合、少なくとも毎週または隔週の投与を可能にし、コンプライアンスを改善することができることである。
【0078】
本明細書におけるINS類似体の利点は、それらが、天然ヒトINS(配列番号3および4)と比較した場合、IRに対して同等またはより優れた選択性、親和性、および/または効力を有することである。
【0079】
本明細書におけるINS類似体の利点は、それらが、VHH部分のアルブミン親和性を変化させることによって達成される調整可能な薬物動態を有することである。
【0080】
本明細書におけるINS類似体の利点は、それらが、天然ヒトINS(配列番号3および4)または本明細書におけるVHH部分のうちの1つと融合されていないINS類似体と比較した場合、製剤中、特に保存された製剤中で改善された安定性を有することである。
【0081】
本明細書におけるVHH部分の利点は、それらが、ヒト血清アルブミンだけでなく、イヌ、サル、マウス、ブタ、およびラットの血清アルブミンにも同様の結合を有することであり、これにより、薬力学的、薬物動態学的、および毒物学的研究をこれらの種からヒトへとまたは上記の他の種の間でより容易に移すことが可能になることである。
【0082】
本明細書におけるVHH部分の利点は、それらが、天然ヒトINS(配列番号3および4)と比較した場合、本明細書におけるINS類似体のt1/2を改善するために使用することができるだけでなく、他の生物学的に活性なペプチドおよびタンパク質、例えば、増殖分化因子15(GDF-15)、グルコース依存性インスリン分泌ペプチド1(GLP-1)、またはリラキシン(RLN)のt1/2を改善するために使用することができることである。
【0083】
別段に定義されない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語および科学用語は、本開示が属する技術分野の当業者によって一般に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書に記載されるものと類似または同等の任意の方法および材料は、INS類似体、医薬組成物、および方法の実施または試験に使用することができ、好ましい方法および材料は、本明細書に記載されている。
【0084】
また、不定冠詞「1つの(a)」または「1つの(an)」による要素への言及は、文脈が1つおよび1つのみの要素があることを明確に要求しない限り、複数の要素が存在する可能性を排除しない。よって、不定冠詞「1つの(a)」または「1つの(an)」は、通常「少なくとも1つ」を意味する。
【0085】
定義
本明細書で使用される場合、「約」は、例えば、明記された濃度、長さ、分子量、pH、配列類似性、時間枠、温度、体積などの値(複数の場合がある)の統計学的に意味のある範囲内を意味する。このような値または範囲は、所定の値または範囲の典型的には20%以内、より典型的には10%以内、さらにより典型的には5%以内の大きさの範囲内であり得る。「約」によって包含される許容される変動は、研究での特定の系に依存し、当業者によって容易に理解され得る。
【0086】
本明細書で使用する場合、1つ以上の受容体に関して、「活性(activity)」、「活性化する(activate)」、「活性化する(activating)」などは、以下に記載されるインビトロアッセイなどの当該技術分野で既知のアッセイを使用して測定される、受容体に結合して受容体での応答を誘導する本明細書におけるINS類似体などの化合物の能力を意味する。
【0087】
本明細書で使用する場合、「アミノ酸」は、化学的観点から、1つ以上のアミン基および1つ以上のカルボン酸基の存在を特徴とし、他の官能基を含み得る分子を意味する。当該技術分野で既知のように、標準アミノ酸として表され、任意の生物によって生成されるペプチド/タンパク質の構成要素(building block)として使用され得る20アミノ酸のセットがある。本開示のアミノ酸配列は、20個の天然に存在するアミノ酸の標準的な1文字または3文字のコードを含む。
【0088】
本明細書で使用する場合、「類似体」は、標的受容体を活性化し、その受容体の天然アゴニストによって誘発される少なくとも1つのインビボまたはインビトロ効果を誘発する、合成ペプチド、ポリペプチド、またはタンパク質などを意味する。
【0089】
本明細書で使用する場合、「アゴニスト」は、受容体に結合して受容体を活性化する、受容体のリガンドを意味する。
【0090】
本明細書で使用する場合、「保存的置換」は、アミノ酸配列に1つ以上の保存的アミノ酸置換を有することを除いて、参照分子と同一である参照ペプチド、ポリペプチド、またはタンパク質の変異体を意味する。一般に、保存的に修飾された変異体は、参照アミノ酸配列に対して少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一であるアミノ酸配列を含む。より具体的には、保存的置換とは、類似する特徴(例えば、電荷、側鎖サイズ、疎水性/親水性、骨格の立体配座および剛性など)を有し、かつ、得られる置換ペプチド、ポリペプチド、またはタンパク質の生物学的活性に対して最小限の影響を及ぼすアミノ酸による、アミノ酸の置換を指す。機能的に類似したアミノ酸の保存的置換は当該技術分野で周知であり、したがって、本明細書で網羅的に説明する必要はない。
【0091】
本明細書で使用する場合、「有効量」は、それを必要とする個体への単回または複数回投与時に、診断または治療中のそのような個体において所望の効果を提供する(すなわち、例えば、血糖値の低下、HbA1cの低下、コレステロールの低下、トリグリセリドの低下、または体重の減少などの個体の状態に臨床的に測定可能な違いを生じさせ得る)、本明細書におけるINS類似体のうちの1つ以上またはその薬学的に許容される塩の量または用量を意味する。有効量は、既知の手法の使用によって、および同様の状況下で得られた結果を観察することによって、当業者により容易に決定されることができる。個体についての有効量を決定する際には、哺乳動物の種、そのサイズ、年齢、および全身の健康状態、関与する特定の疾患または障害、疾患または障害の関与の程度または重症度、個体の応答、投与される特定のINS類似体、投与形式、投与される調製物の生物学的利用能の特徴、選択される投与レジメン、併用薬の使用、ならびに他の関連する状況を含むが、これらに限定されない、多数の要因が考慮される。
【0092】
本明細書で使用する場合、「延長された作用時間」とは、本明細書におけるINS類似体の結合性および活性が、天然INS、特に天然ヒトINS(配列番号3および4)よりも長い期間継続することを意味し、少なくとも、1日1回、またはさらには週3回、週2回、もしくは週1回の頻度の投与を可能にする。INS類似体の時間作用プロファイルは、以下の実施例で利用されるものなどの既知の薬物動態試験方法を使用して測定され得る。
【0093】
本明細書で使用する場合、「半減期」または「t1/2」は、本明細書における天然INSまたはINS類似体などの化合物の量の半分が、生物学的プロセスによる個体の血清または血漿などの流体または他の生理学的空間から除去されるのにかかる時間を意味する。あるいは、t1/2は、そのような化合物の量がその薬理学的、生理学的、または放射線学的活性の半分を失うのにかかる時間を意味し得る。
【0094】
本明細書で使用する場合、「50%効果濃度」または「EC50」は、用量反応曲線(例えば、IRS-PI3K-AktおよびIRS-Raf/Ras/MEK/MAPKシグナル伝達経路)などのアッセイエンドポイントの50%の活性化/刺激をもたらす化合物の濃度を意味する。
【0095】
本明細書で使用する場合、「と組み合わせて」は、本明細書におけるINS類似体のうちの少なくとも1つを、1つ以上の追加の治療薬と同時に、逐次的に、または該追加の治療薬と組み合わせた単一の製剤で投与することを意味する。
【0096】
本明細書で使用する場合、「インスリン」または「INS」は、任意の種、例えば、哺乳動物種、特にヒトから得られるまたは誘導されるインスリンを意味し、天然型は、2つのジスルフィド結合により接続された2つのペプチド鎖(例えば、A鎖およびB鎖)を有するヘテロ二量体ペプチドであり、A鎖は単一の分子内ジスルフィド結合をさらに有する。ヒトでは、INSプロセシングは、プレプロインスリン(配列番号1、UniProt/SwissProtデータベースアクセッション番号P01308も参照されたい)で始まり、該プレプロインスリンは、プロインスリン(A鎖、B鎖、Cペプチドを含む。天然INSは、B-C-Aの構造を有する)にプロセシングされ、天然ヒトプロインスリンの配列は、配列番号2に示される。プロインスリンはさらにプロセシングを受け、Cペプチドが切断されてINSとなる。天然ヒトINSのA鎖の配列は、配列番号3に示されている。同様に、天然ヒトINSのB鎖の配列は、配列番号4に示されている。
【0097】
INSシグナル伝達は、チロシンキナーゼ活性を有する2つのα鎖および2つのβ(αβ)2鎖のホモ二量体であるIRを介して起こる。IRは、例えば、脂肪組織、脳、赤血球、線維芽細胞、顆粒球、心臓、腎臓、単球、肺胞、膵腺房、胎盤、血管内皮、および骨格筋に見出されている。ヒトでは、IR-A(配列番号5、UniProt/SwissProtデータベースアクセッション番号P06213も参照されたい)およびIR-B(配列番号6、UniProt/SwissProtデータベースアクセッション番号P06213も参照されたい)の2つのIRアイソフォームがある。さらに、IR-AとIR-Bとの間には、組織発現、リガンド結合親和性、受容体内部移行、リサイクル時間、および細胞内シグナル伝達における既知の違いがある。例えば、Belfiore et al.(2009)Endocr.Rev.30:586-6923、Benyoucef(2007)Biochem.J.403:603-613、Frasca(1999)Mol.Cell.Biol.19:3278-3288、Seino et al.(1989)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 86:114-118、およびYamaguchi et al.(1993)Endocrinology 132:1132-1138を参照されたい。IRを刺激することにより、チロシンキナーゼPI3KまたはRasが関与するシグナル伝達ネットワークが活性化する。
【0098】
本明細書で使用する場合、「インスリン類似体」または「INS類似体」などは、IRにおいて天然INSの1つ以上の効果を誘発するが、天然INSと比較した場合、1つ以上の付加、欠失、挿入、および/または置換によってアミノ酸配列に関していくつかの様式で変動するペプチドまたはポリペプチドなどの化合物を意味する。INS類似体はまた、これらの化合物の変異体を含むことができ、該変異体は、天然INSと機能的に同等であるが、断片である配列を有するかまたは完全な配列であり、それら自体がさらに付加、欠失、挿入、および/または置換を有する。本明細書に記載の非修飾または修飾INS中のアミノ酸位置へのすべての言及は、特段明記しない限り、天然ヒトINSの配列番号3のA鎖または配列番号4のB鎖の対応する位置に基づく。いくつかの場合では、本明細書におけるINS類似体は、より高いまたはより低い親和性でIRに結合することができるが、天然のINS、特に天然ヒトINS(配列番号3および4)と比較した場合、インビボまたはインビトロでより長いt1/2を示す。このように、本明細書におけるINS類似体は、IRアゴニストとして作用する合成化合物である。
【0099】
本明細書で使用する場合、「インスリン抵抗性」は、正常なまたは上昇したINSレベルが個体において弱毒化された生物学的応答をもたらす生理学的状態を意味する。
【0100】
本明細書で使用する場合、「それを必要とする個体」とは、例えば、本明細書に列挙されるものを含む、治療(treatment)または治療(therapy)を必要とする状態、疾患、障害、または症状を有する、ヒトなどの哺乳動物を意味する。特に、治療される好ましい個体はヒトである。
【0101】
本明細書で使用する場合、「長時間作用型」は、本明細書におけるINS類似体の結合親和性および活性が天然ヒトINS(配列番号3および4)よりも長い期間継続することを意味し、少なくとも1日1回、またはさらには週3回、週2回、週1回、もしくは月1回の頻度で投与することを可能にする。本明細書におけるINS類似体の時間作用プロファイルは、以下の実施例で記載されるものなどの既知の薬物動態試験方法を使用して測定され得る。
【0102】
本明細書で使用される場合、「非標準アミノ酸」は、細胞内で自然に発生し得るが、ペプチド合成には関与しないアミノ酸を意味する。非標準アミノ酸は、ペプチドの構成要素であり得、多くの場合、ペプチド、ポリペプチド、またはタンパク質中の標準アミノ酸を修飾することによって(すなわち、翻訳後修飾によって)生成される。非標準アミノ酸には、上記の標準アミノ酸とは反対の絶対キラリティーを有するD-アミノ酸が含まれる場合がある。
【0103】
本明細書で使用される場合、「薬学的に許容される緩衝液」は、当業者に知られている標準的な医薬緩衝液のいずれかを意味する。
【0104】
本明細書で使用する場合、「配列類似性」は、例えば、全長にわたる対応物または2つ以上の配列の比較ウィンドウなどの、生物学的化合物の2つ以上の核酸配列またはアミノ酸配列の定量的特性を意味する。配列類似性は、(1)同一性パーセントまたは(2)類似性パーセントによって測定することができる。同一性パーセントは、2つの生物学的化合物間で同一の残基を最も短い配列の長さで割った割合を測定するが、類似性パーセントは同一性を測定し、さらに、評価に配列ギャップおよび残基類似性を含む。配列類似性を決定するための方法およびアルゴリズムは当該技術分野で周知であり、したがって、本明細書で網羅的に記載する必要はない。同一のヌクレオチドまたはアミノ酸位置の特定の割合は、少なくとも約75%、80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、またはそれ以上である。
【0105】
本明細書で使用する場合、「一本鎖インスリン」、「scINS」、「SCI」などは、A-L2-BまたはB-L2-Aのように、A鎖およびB鎖が非天然リンカー(すなわち、L2)によって互いに接続されているINSポリペプチドを意味する。さらに、SCIは、正しい構造的折り畳みを維持するために、天然の鎖間および/または鎖内ジスルフィド結合のうちの少なくとも1つを含むことができる。
【0106】
本明細書で使用する場合、「二本鎖インスリン」、「tcINS」、「TCI」などは、A鎖およびB鎖が1つ以上の鎖間および/または鎖内ジスルフィド結合によって互いに接続されているが、天然INSなどの正しい構造的折り畳みを維持するためのリンカーによって接続されていない、INSポリペプチドを意味する。
【0107】
本明細書で使用する場合、「治療する(treating)」または「治療する(treat)」とは、INS類似体の投与が状態、疾患、障害、または症状の進行または重症度を減弱する、抑制する、逆転させる、遅延させる、または停止する目的のために示される、状態、疾患、障害、または症状を有する個体を管理およびケアすることを意味する。治療には、本明細書におけるINS類似体または本明細書におけるINS類似体を含む組成物を個体に投与して、症状もしくは合併症の発症を予防する、症状もしくは合併症を軽減する、または状態、疾患、障害、もしくは症状を排除することが含まれる。治療には、本明細書におけるINS類似体またはINS類似体を含む組成物を個体に投与して、例えば、血糖の低下、HbA1cの低下、コレステロールの低下、トリグリセリドの低下、または体重の減少などをもたらすことが含まれる。治療される個体は、哺乳動物、特にヒトである。
【0108】
本明細書で使用する場合、「患者」、「対象」、および「個体」は、本明細書では互換的に使用され、動物、特にヒトを意味する。ある特定の例では、個体は、本明細書におけるINS類似体を投与することから利益を得る状態、疾患、障害、または症状をさらに特徴とする。
【0109】
本明細書で使用する場合、「VHH」または「VHH部分」は、単一ドメインの抗体の形態を意味し、特に、約15kDaの非常に小さいサイズを有する、重鎖のみ抗体(HcAb)の単一の単量体可変領域の抗体断片を意味する。本明細書では、VHH部分は、本明細書におけるINS類似体の作用時間を延長し、かつ/または本明細書におけるINS類似体のt1/2を改善するための薬物動態学的エンハンサーとして使用することができることが見出された。本明細書におけるVHH部分は、血清アルブミン、特にヒト血清アルブミンに結合するが、VHH部分は、IgG(Fcドメインを含む)、新生児Fc受容体(FcRn)、または他の長期間持続する血清タンパク質に結合するために使用することもできる。本明細書におけるVHH部分は、INSのt1/2を改善するために使用されるが、同様に、例えばGDF-15、GLP-1、またはRLNなどの他の生物学的に活性なペプチド/タンパク質のt1/2を改善するために使用することができる。
【0110】
VHH部分は、単一ドメインの重鎖抗体であるため、例えばヒト血清アルブミンなどの抗原と特異的な相互作用を形成する残基を含む3つのCDRを有する。様々なCDRへの残基の割り当ては、例えばChothia、IMBT、Kabat、またはNorthなどのアルゴリズムによって行い得る。North CDRの定義は、多数の結晶構造による親和性プロパゲーションクラスタリングに基づく(North et al.(2011)J.Mol.Bio.406:228-256)。ここで、CDRは、NorthおよびKabatを含む複数の定義の組み合わせに基づく、配列表に列挙された配列によって最もよく定義される。
【0111】
いくつかの場合では、VHH部分は、少なくとも、相補性決定領域(CDR)1(CDR1)、CDR2、およびCDR3を含むことができ、CDR1は、配列番号84、85、および86のうちの1つであり得、CDR2は、配列番号87、88、および89のうちの1つであり得、CDR3は、配列番号90、91、および92のうちの1つであり得る。
【0112】
特定の略語は以下のように定義される:「ACR」は、尿アルブミン/尿クレアチニン比を指す;「amu」は、原子質量単位を指す;「AUC」は、曲線下面積を指す;「BHI」は、生合成ヒトインスリンを指す;「Boc」は、tert-ブトキシカルボニルを指す;「cAMP」は、サイクリックアデノシン一リン酸を指す;「CMV」は、サイトメガロウイルスを指す;「DNA」は、デオキシリボ核酸を指す;「DMF」は、ジメチルホルムアミドを指す;「DMSO」は、ジメチルスルホキシドを指す;「EDC」は、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩を指す;「EDTA」は、エチレンジアミン四酢酸を指す;「EIA/RIA」とは、酵素イムノアッセイ/ラジオイムノアッセイを指す;「ETA」は、エタノールアミンを指す;「GS」は、グルタミンシンテターゼを指す;「HIC」は、疎水性相互作用クロマトグラフィーを指す;「hr」は、時間を指す;「HTRF」は、均一系時間分解蛍光法を指す;「IV」は、静脈内を指す;「kDa」は、キロダルトンを指す;「LC-MS」は、液体クロマトグラフィー質量分析を指す;「min」は、分を指す;「MS」は、質量分析を指す;「MSX」は、メチオニンスルホキシミンを指す;「NHS」は、N-ヒドロキシスクシンイミドを指す;「OtBu」は、O-tert-ブチルを指す;「Pbf」は、NG-2,2,4,6,7-ペンタメチルジヒドロベンゾフラン-5-スルホニルを指す;「PEI」は、ポリエチレンイミンを指す;「RP-HPLC」は、逆相高速液体クロマトグラフィーを指す;「sec」は、秒を指す;「NaOAc」は、酢酸ナトリウムを指す;「RU」は、レゾナンスユニットを意味する;「SPA」は、シンチレーション近接アッセイを指す;「SEC」は、サイズ排除クロマトグラフィーを指す;「SEM」は、平均値の標準誤差を指す;「SPR」は、表面プラズモン共鳴を指す;「SQ」は、皮下を指す;「TFA」は、トリフルオロ酢酸を指す;「Trt」は、トリチルを指す。
【0113】
インスリン類似体
本明細書におけるINS類似体は、天然ヒトINS(配列番号3および4)と構造的類似性を有するが多くの構造的な違いがある。例えば、天然ヒトINS(配列番号3および4)と比較した場合、本明細書におけるINS類似体は、天然ヒトINSに存在するアミノ酸と比較して少なくとも1つの変異を含み、A鎖とB鎖との間にペプチドリンカーを含み、アルブミン結合VHH部分などの薬物動態学的エンハンサーを含む。本明細書におけるINS類似体は、IRにおいて十分な活性をもたらし、したがって、改善された水溶液への溶解性、改善された化学的および物理的製剤安定性、拡張された薬物動態プロファイル(血清アルブミンに対するVHH親和性に基づいて調整することができる)、および免疫原性に対する最小限の効力を含む、治療的処置としての開発可能性に関する有益な属性を有する。
【0114】
簡潔には、本明細書におけるINS類似体は、以下の構造のうちの1つを有するアミノ末端からカルボキシ末端までのアミノ酸配列を含み、
VHH-L1-A-L2-B、
VHH-L1-B-L2-A、
A-L2-B-L1-VHH、または
B-L2-A-L1-VHH
VHHは、薬物動態学的エンハンサーとして作用する部分であり、Aは、INS A鎖であり、Bは、INS B鎖であり、L1は、第1のペプチドリンカーであり、L2は、第2のペプチドリンカーであり、L1およびL2は、互いに異なる(すなわち、それぞれが、同じではないアミノ酸配列を有する)。いくつかの場合では、INS類似体は、B-L2-A-L1-VHHのアミノ末端からカルボキシ末端までのアミノ酸配列を有する。
【0115】
A鎖に関して、これは、天然ヒトINS A鎖(配列番号3)などの天然のINS A鎖であり得る。あるいは、A鎖は、その変異体であり得る。例えば、A鎖変異体は、配列番号3と比較した場合、E4Q変異、T8H変異、Y14E変異、N21G変異、またはそれらの組み合わせ(例えば、T8HおよびN21G、またはT8H、Y14E、およびN21G)を含むアミノ酸配列を有することができる。あるいは、A鎖は、その短縮型であり得る。例えば、A鎖は、配列番号3の残基1~3(desA1~3)を欠くかまたは残基21(desA21)を欠くINS A鎖であり得る。
【0116】
同様に、B鎖に関して、これは、天然ヒトINS B鎖(配列番号4)などの天然のINS鎖であり得る。あるいは、B鎖は、その変異体であり得る。例えば、B鎖変異体は、配列番号4のN3D変異、N3K変異、N3S変異、S9A変異、Y16E変異、Y16F変異、Y16H変異、Y16R変異、Y16W変異、E21Q変異、F25H変異、またはそれらの組み合わせ(例えば、N3SおよびY16F、N3SおよびY16H、N3SおよびY16R、N3SおよびY16W、N3SおよびF25H、N3SおよびY16R、N3S、Y16H、およびF25H、またはN3S、Y16R、およびF25H)を含むアミノ酸配列を有することができる。あるいは、B鎖は、その短縮型であり得る。例えば、B鎖は、配列番号4の残基1~3(desB1~3)または27~30(desB27~30)までの残基を欠くINS B鎖であり得る。
【0117】
上記を考慮して、A鎖は、天然ヒトINS A鎖(配列番号3)であり得、B鎖は、天然ヒトINS B鎖(配列番号4)であり得る。他の例では、A鎖は、配列番号3の変異体であり得、B鎖は、配列番号4であり得る。あるいは、A鎖は、配列番号3であり得、B鎖は、配列番号4の変異体であり得る。あるいは、さらに、A鎖は、配列番号3の変異体であり得、B鎖は、配列番号4の変異体であり得る。さらに他の例では、A鎖は、配列番号3の短縮型であり得、B鎖は、配列番号4であり得る。あるいは、A鎖は、配列番号3の短縮型であり得、B鎖は、配列番号4の変異体または配列番号4の短縮型であり得る。さらに他の例では、A鎖は、配列番号3であり得、B鎖は、配列番号4の短縮型であり得る。あるいは、A鎖は、配列番号3の変異体または配列番号3の短縮型であり得、B鎖は、配列番号4の短縮型であり得る。
【0118】
本明細書におけるINS類似体で使用され得る他のAおよびB鎖は、例えば、国際特許出願公開第1996/034882号、同第2005/054291号、同第2006/097521号、同第2007/096332号、同第2007/104734号、同第2007/104736号、同第2007/104737号、同第2007/104738号、同第2011/031622号、同第2011/159895号、同第2014/071405号、同第2016/057529号、同第2017/052305号、同第2018/165290号、同第2018/217573号、および同第2019/066570号に記載され、Glidden et al.(2018)J.Biol.Chem.293:47-68、Hua et al.(2008)J.Biol.Chem.283:14703-14716、Kaur et al.(2013)ACS Chem.Biol.8:1822-1829、Mao et al.(2017)Appl.Microbiol.Biotechnol.101:3259-3271、Mao et al.(2019)Appl.Microbiol.Biotechnol.103:1-15、Sanlioglu et al.(2013)Islets 5:67-78も参照されたい。
【0119】
L1に関して、これは約1~約50アミノ酸のペプチドであり得る。あるいは、L1は、約1、約5、約10、約15、約20、約25、約30、約35、約40、約45、または約50アミノ酸であり得る。あるいは、さらに、L1は、約5~約10アミノ酸、約10~約15アミノ酸、約15~約20アミノ酸、約20~約25アミノ酸、約25~約30アミノ酸、約30~約35アミノ酸、約35~約40アミノ酸、約40~約45アミノ酸、または約45~約50アミノ酸であり得る。いくつかの場合では、A鎖またはB鎖がVHH部分に直接結合するように、L1を省略してもよい。いくつかの場合では、L1は、(GGGGQ)n(配列番号10)の反復配列を含むことができ、nは、約1~約10、特に5(すなわち、(GGGGQ)5;配列番号23)であり得る。他の例では、L1は、(PGPQ)n(配列番号13)の反復配列を含むことができ、nは、約1~約10、特に8(すなわち、(PGPQ)8;配列番号24)であり得る。さらに他の例では、L1は、(PGPA)n(配列番号14)の反復配列を含むことができ、nは、約1~約10、特に8(すなわち、(PGPA)8;配列番号25)であり得る。さらに他の例では、L1は、(GGE)nGG(配列番号15)の反復配列を含むことができ、nは、約1~約10、特に7(すなわち、(GGE)7GG;配列番号26)であり得る。さらに他の例では、L1は、(GGGGE)nGGGG(配列番号16)の反復配列を含むことができ、nは、約1~約10、特に4(すなわち、(GGGGE)4GGGG;配列番号27)であり得る。さらに他の例では、L1は、(GGGGK)nGGGG(配列番号17)の反復配列を含むことができ、nは、約1~約10、特に4(すなわち、(GGGGK)4GGGG;配列番号28)であり得る。さらに他の例では、L1は、GGGG(AP)nGGGG(配列番号18)の繰り返し配列を含むことができ、nは、約1~約10、特に10(すなわち、GGGG(AP)10GGGG;配列番号29)であり得る。さらに他の例では、L1は、GGGG(EP)nGGGG(配列番号19)の繰り返し配列を含むことができ、nは、約1~約10、特に10(すなわち、GGGG(EP)10GGGG;配列番号30)であり得る。さらに他の例では、L1は、GGGG(KP)nGGGG(配列番号20)の繰り返し配列を含むことができ、nは、約1~約10、特に、10(すなわち、GGGG(KP)10GGGG;配列番号31)であり得る。さらに他の例では、L1は、(PGPE)nPGPQ(配列番号21)の反復配列を含むことができ、nは、約1~約10、特に、7(すなわち、(PGPE)7PGPQ;配列番号32)であり得る。さらに他の例では、L1は、(PGPK)nPGPQ(配列番号22)の反復配列を含むことができ、nは、約1~約10、特に、7(すなわち、(PGPK)7PGPQ;配列番号33)であり得る。
【0120】
INS類似体においてL1として使用することができる他のリンカーには、(GGGQ)n(配列番号11)または(GGGGS)n(配列番号12)が含まれるが、これらに限定されない。
【0121】
L2に関して、これは、約1~約15アミノ酸のペプチドであり得る。あるいは、L2は、約1、約2、約3、約4、約5、約6、約7、約8、約9、約10、約11、約12、約13、約14、または約15アミノ酸であり得る。あるいは、さらに、L2は、約1~約5アミノ酸、約5~約10アミノ酸、約10~約15アミノ酸、特に10~15アミノ酸であり得る。いくつかの場合では、L2には、Ala/A、Gln/Q、Gly/G、Pro/P、およびSer/S残基の混合物を含めることができる。他の例では、L2は、配列番号34、35、または36であり得る。
【0122】
VHHに関して、これは、約50~約200アミノ酸のポリペプチド、特に、長いt1/2を有する、血清アルブミンまたは別の血清タンパク質に結合することができる約150アミノ酸のうちの約125個であり得る。いくつかの場合では、VHHは、配列番号7、8、または9のうちのいずれか1つであり得る。これらのVHH部分の構造的特徴は、天然INS、特に天然ヒトINS(配列番号3および4)と比較した場合、より長いt1/2を有するINS類似体をもたらす。本明細書におけるVHH部分が血清アルブミンを標的化することを考慮すると、本明細書におけるINS類似体のt1/2は、したがって、INS類似体が投与される種の血清アルブミンのt1/2と同様であること(任意の標的媒介薬物消長を考慮)が予測される。
【0123】
本明細書に記載される変化に加えて、INS類似体は、1つ以上の追加のアミノ酸修飾、特に保存的置換を含むが、ただし、INS類似体が、IRに結合してこれを活性化することができることを条件とする。
【0124】
纏めると、例示的なINS類似体は以下のとおりである:
N末端からC末端まで、INSのB鎖、6残基のL2(太字)、N21G変異を有するINSのA鎖、(PGPA)8L1(イタリック体)、およびVHH部分(下線付き)を含むINS類似体1は、以下のアミノ酸配列を有する:
【配列表1】
【0125】
(配列番号37);
N末端からC末端まで、N3D変異を有するINSのB鎖、6残基のL
2(太字)、N21G変異を有するINSのA鎖、(PGPA)
8L
1(イタリック体)、およびVHH部分(下線付き)を含むINS類似体2は、以下のアミノ酸配列を有する:
【配列表2】
【0126】
(配列番号38);
N末端からC末端まで、S9A変異を有するINSのB鎖、6残基のL
2(太字)、N21G変異を有するINSのA鎖、(PGPA)
8L
1(イタリック体)、およびVHH部分(下線付き)を含むINS類似体3は、以下のアミノ酸配列を有する:
【配列表3】
【0127】
(配列番号39);
N末端からC末端まで、Y16E変異を有するINSのB鎖、6残基のL
2(太字)、N21G変異を有するINSのA鎖、(PGPA)
8L
1(イタリック体)、およびVHH部分(下線付き)を含むINS類似体4は、以下のアミノ酸配列を有する:
【配列表4】
【0128】
(配列番号40);
N末端からC末端まで、Y16H変異を有するINSのB鎖、6残基のL
2(太字)、N21G変異を有するINSのA鎖、(PGPA)
8L
1(イタリック体)、およびVHH部分(下線付き)を含むINS類似体5は、以下のアミノ酸配列を有する:
【配列表5】
【0129】
(配列番号41);
N末端からC末端まで、F25H変異を有するINSのB鎖、6残基のL
2(太字)、N21G変異を有するINSのA鎖、(PGPA)
8L
1(イタリック体)、およびVHH部分(下線付き)を含むINS類似体6は、以下のアミノ酸配列を有する:
【配列表6】
【0130】
(配列番号42);
N末端からC末端まで、N3S変異を有するINSのB鎖、6残基のL
2(太字)、N21G変異を有するINSのA鎖、(PGPA)
8L
1(イタリック体)、およびVHH部分(下線付き)を含むINS類似体7は、以下のアミノ酸配列を有する:
【配列表7】
【0131】
(配列番号43);
N末端からC末端まで、N3SおよびF25H変異を有するINSのB鎖、6残基のL
2(太字)、N21G変異を有するINSのA鎖、(PGPA)
8L
1(イタリック体)、およびVHH部分(下線付き)を含むINS類似体8は、以下のアミノ酸配列を有する:
【配列表8】
【0132】
(配列番号44);
N末端からC末端まで、N3SおよびF25H変異を有するINSのB鎖、6残基のL
2(太字)、T8HおよびN21G変異を有するINSのA鎖、(PGPA)
8L
1(イタリック体)、およびVHH部分(下線付き)を含むINS類似体9は、以下のアミノ酸配列を有する:
【配列表9】
【0133】
(配列番号45);
N末端からC末端まで、N3SおよびY16H変異を有するINSのB鎖、6残基のL
2(太字)、N21G変異を有するINSのA鎖、(PGPA)
8L
1(イタリック体)、およびVHH部分(下線付き)を含むINS類似体10は、以下のアミノ酸配列を有する:
【配列表10】
【0134】
(配列番号46);
N末端からC末端まで、N3SおよびY16H変異を有するINSのB鎖、6残基のL
2(太字)、T8H、Y14E、およびN21G変異を有するINSのA鎖、(PGPA)
8L
1(イタリック体)、およびVHH部分(下線付き)を含むINS類似体11は、以下のアミノ酸配列を有する:
【配列表11】
【0135】
(配列番号47);
N末端からC末端まで、N3S、Y16H、およびF25H変異を有するINSのB鎖、6残基のL
2(太字)、T8HおよびN21G変異を有するINSのA鎖、(PGPA)
8L
1(イタリック体)、およびVHH部分(下線付き)を含むINS類似体12は、以下のアミノ酸配列を有する:
【配列表12】
【0136】
(配列番号48);
N末端からC末端まで、N3S、Y16H、およびF25H変異を有するINSのB鎖、6残基のL
2(太字)、T8H、Y14E、およびN21G変異を有するINSのA鎖、(PGPA)
8L
1(イタリック体)、およびVHH部分(下線付き)を含むINS類似体13は、以下のアミノ酸配列を有する:
【配列表13】
【0137】
(配列番号49);
N末端からC末端まで、N3SおよびY16R変異を有するINSのB鎖、6残基のL
2(太字)、N21G変異を有するINSのA鎖、(PGPA)
8L
1(イタリック体)、およびVHH部分(下線付き)を含むINS類似体14は、以下のアミノ酸配列を有する:
【配列表14】
【0138】
(配列番号50);
N末端からC末端まで、N3SおよびY16F変異を有するINSのB鎖、6残基のL
2(太字)、N21G変異を有するINSのA鎖、(PGPA)
8L
1(イタリック体)、およびVHH部分(下線付き)を含むINS類似体15は、以下のアミノ酸配列を有する:
【配列表15】
【0139】
(配列番号51);
N末端からC末端まで、N3SおよびY16W変異を有するINSのB鎖、6残基のL
2(太字)、N21G変異を有するINSのA鎖、(PGPA)
8L
1(イタリック体)、およびVHH部分(下線付き)を含むINS類似体16は、以下のアミノ酸配列を有する:
【配列表16】
【0140】
(配列番号52);
N末端からC末端まで、N3SおよびY16R変異を有するINSのB鎖、6残基のL
2(太字)、T8HおよびN21G変異を有するINSのA鎖、(PGPA)
8L
1(イタリック体)、およびVHH部分(下線付き)を含むINS類似体17は、以下のアミノ酸配列を有する:
【配列表17】
【0141】
(配列番号53);
N末端からC末端まで、N3S、Y16R、およびF25H変異を有するINSのB鎖、6残基のL
2(太字)、T8HおよびN21G変異を有するINSのA鎖、(PGPA)
8L
1(イタリック体)、およびVHH部分(下線付き)を含むINS類似体18は、以下のアミノ酸配列を有する:
【配列表18】
【0142】
(配列番号54);
N末端からC末端まで、N3S変異を有するINSのB鎖、6残基のL
2(太字)、N21G変異を有するINSのA鎖、(G
4Q)
5L
1(イタリック体)、およびVHH部分(下線付き)を含むINS類似体19は、以下のアミノ酸配列を有する:
【配列表19】
【0143】
(配列番号55);
N末端からC末端まで、N3S変異を有するINSのB鎖、6残基のL
2(太字)、N21G変異を有するINSのA鎖、(PGPQ)
8L
1(イタリック体)、およびVHH部分(下線付き)を含むINS類似体20は、以下のアミノ酸配列を有する:
【配列表20】
【0144】
(配列番号56);
N末端からC末端まで、N3S、Y16H、およびF25H変異を有するINSのB鎖、6残基のL
2(太字)、T8HおよびN21G変異を有するINSのA鎖、(G4Q)
5L
1(イタリック体)、およびVHH部分(下線付き)を含むINS類似体21は、以下のアミノ酸配列を有する:
【配列表21】
【0145】
(配列番号57);
N末端からC末端まで、N3S、Y16H、およびF25H変異を有するINSのB鎖、6残基のL
2(太字)、T8HおよびN21G変異を有するINSのA鎖、(PGPQ)
8L
1(イタリック体)、およびVHH部分(下線付き)を含むINS類似体22は、以下のアミノ酸配列を有する:
【配列表22】
【0146】
(配列番号58);
N末端からC末端まで、N3S、Y16HおよびF25H変異を有するINSのB鎖、6残基のL
2(太字)、Y14EおよびN21G変異を有するINSのA鎖、(G
4Q)
5L
1(イタリック体)、およびVHH部分(下線付き)を含むINS類似体23は、以下のアミノ酸配列を有する:
【配列表23】
【0147】
(配列番号59);
N末端からC末端まで、N3S、Y16HおよびF25H変異を有するINSのB鎖、6残基のL
2(太字)、Y14EおよびN21G変異を有するINSのA鎖、(PGPQ)
8L
1(イタリック体)、およびVHH部分(下線付き)を含むINS類似体24は、以下のアミノ酸配列を有する:
【配列表24】
【0148】
(配列番号60);
N末端からC末端まで、N3SおよびY16R変異を有するINSのB鎖、6残基のL
2(太字)、N21G変異を有するINSのA鎖、(G
4Q)
5L
1(イタリック体)、およびVHH部分(下線付き)を含むINS類似体25は、以下のアミノ酸配列を有する:
【配列表25】
【0149】
(配列番号61);
N末端からC末端まで、N3SおよびY16R変異を有するINSのB鎖、6残基のL
2(太字)、N21G変異を有するINSのA鎖、(PGPQ)
8L
1(イタリック体)、およびVHH部分(下線付き)を含むINS類似体26は、以下のアミノ酸配列を有する:
【配列表26】
【0150】
(配列番号62);
N末端からC末端まで、N3SおよびY16R変異を有するB鎖、6残基のL
2(太字)、T8HおよびN21G変異を有するINSのA鎖、(G
4Q)
5L
1(イタリック体)、およびVHH部分(下線付き)を含むINS類似体27は、以下のアミノ酸配列を有する:
【配列表27】
【0151】
(配列番号63);
N末端からC末端まで、N3SおよびY16R変異を有するINSのB鎖、6残基のL
2(太字)、T8HおよびN21G変異を有するINSのA鎖、(PGPQ)
8L
1(イタリック体)、およびVHH部分(下線付き)を含むINS類似体28は、以下のアミノ酸配列を有する:線付き)は、以下のアミノ酸配列を有する:
【配列表28】
【0152】
(配列番号64);
N末端からC末端まで、N3S、Y16R、およびF25H変異を有するINSのB鎖、6残基のL
2(太字)、T8HおよびN21G変異を有するINSのA鎖、(G
4Q)
5L
1(イタリック体)、およびVHH部分(下線付き)を含むINS類似体29は、以下のアミノ酸配列を有する:線付き)は、以下のアミノ酸配列を有する:
【配列表29】
【0153】
(配列番号65);
N末端からC末端まで、N3S、Y16R、およびF25H変異を有するINSのB鎖、6残基のL
2(太字)、T8HおよびN21G変異を有するINSのA鎖、(PGPQ)
8L
1(イタリック体)、およびVHH部分(下線付き)を含むINS類似体30は、以下のアミノ酸配列を有する:線付き)は、以下のアミノ酸配列を有する:
【配列表30】
【0154】
(配列番号66);
N末端からC末端まで、N3S、Y16R、およびF25H変異を有するINSのB鎖、6残基のL
2(太字)、T8HおよびN21G変異を有するINSのA鎖、(G
2E)
7G
2L
1(イタリック体)、およびVHH部分(下線付き)を含むINS類似体31は、以下のアミノ酸配列を有する:
【配列表31】
【0155】
(配列番号67);
N末端からC末端まで、N3S、Y16R、およびF25H変異を有するINSのB鎖、6残基のL
2(太字)、T8HおよびN21G変異を有するINSのA鎖、(G
4E)
4G
4L
1(イタリック体)、およびVHH部分(下線付き)を含むINS類似体32は、以下のアミノ酸配列を有する:
【配列表32】
【0156】
(配列番号68);
N末端からC末端まで、N3S、Y16R、およびF25H変異を有するINSのB鎖、6残基のL
2(太字)、T8HおよびN21G変異を有するINSのA鎖、(G
4K)
4G
4L
1(イタリック体)、およびVHH部分(下線付き)を含むINS類似体33は、以下のアミノ酸配列を有する:
【配列表33】
【0157】
(配列番号69);
N末端からC末端まで、N3S、Y16R、およびF25H変異を有するINSのB鎖、6残基のL
2(太字)、T8HおよびN21G変異を有するINSのA鎖、G
4(AP)
10G
4L
1(イタリック体)、およびVHH部分(下線付き)を含むINS類似体34は、以下のアミノ酸配列を有する:
【配列表34】
【0158】
(配列番号70);
N末端からC末端まで、N3S、Y16R、およびF25H変異を有するINSのB鎖、6残基のL
2(太字)、T8HおよびN21G変異を有するINSのA鎖、G
4(EP)
10G
4L
1(イタリック体)、およびVHH部分(下線付き)を含むINS類似体35は、以下のアミノ酸配列を有する:
【配列表35】
【0159】
(配列番号71);
N末端からC末端まで、N3S、Y16R、およびF25H変異を有するINSのB鎖、6残基のL
2(太字)、T8HおよびN21G変異を有するINSのA鎖、G
4(KP)
10G
4L
1(イタリック体)、およびVHH部分(下線付き)を含むINS類似体36は、以下のアミノ酸配列を有する:
【配列表36】
【0160】
(配列番号72);
N末端からC末端まで、N3S、Y16R、およびF25H変異を有するINSのB鎖、6残基のL
2(太字)、T8HおよびN21G変異を有するINSのA鎖、(PGPE)
7PGPQL
1(イタリック体)、およびVHH部分(下線付き)を含むINS類似体37は、以下のアミノ酸配列を有する:
【配列表37】
【0161】
(配列番号73);
N末端からC末端まで、N3S、Y16R、およびF25H変異を有するINSのB鎖、6残基のL
2(太字)、T8HおよびN21G変異を有するINSのA鎖、(PGPK)
7PGPQL
1(イタリック体)、およびVHH部分(下線付き)を含むINS類似体38は、以下のアミノ酸配列を有する:
【配列表38】
【0162】
(配列番号74);
N末端からC末端まで、N3K、Y16R、およびF25H変異を有するINSのB鎖、6残基のL
2(太字)、T8HおよびN21G変異を有するINSのA鎖、(G
4Q)
5L
1(イタリック体)、およびVHH部分(下線付き)を含むINS類似体39は、以下のアミノ酸配列を有する:
【配列表39】
【0163】
(配列番号75);
N末端からC末端まで、N3S、Y16R、E21QおよびF25H変異を有するINSのB鎖、6残基のL
2(太字)、T8HおよびN21G変異を有するINSのA鎖、(G
4Q)
5L
1(イタリック体)、およびVHH部分(下線付き)を含むINS類似体40は、以下のアミノ酸配列を有する:
【配列表40】
【0164】
(配列番号76);
N末端からC末端まで、N3K、Y16R、E21QおよびF25H変異を有するINSのB鎖、6残基のL
2(太字)、T8HおよびN21G変異を有するINSのA鎖、(G
4Q)
5L
1(イタリック体)、およびVHH部分(下線付き)を含むINS類似体41は、以下のアミノ酸配列を有する:
【配列表41】
【0165】
(配列番号77);
N末端からC末端まで、N3S、Y16R、およびF25H変異を有するINSのB鎖、6残基のL
2(太字)、T8HおよびN21G変異を有するINSのA鎖、(G
4Q)
5L
1(イタリック体)、およびVHH部分(下線付き)を含むINS類似体42は、以下のアミノ酸配列を有する:
【配列表42】
【0166】
(配列番号78);
N末端からC末端まで、N3K、Y16RおよびF25H変異を有するINSのB鎖、6残基のL
2(太字)、T8HおよびN21G変異を有するINSのA鎖、(G
4Q)
5L
1(イタリック体)、およびVHH部分(下線付き)を含むINS類似体43は、以下のアミノ酸配列を有する:
【配列表43】
【0167】
(配列番号79);
N末端からC末端まで、N3K、Y16R、E21QおよびF25H変異を有するINSのB鎖、6残基のL
2(太字)、T8HおよびN21G変異を有するINSのA鎖、(G
4Q)
5L
1(イタリック体)、およびVHH部分(下線付き)を含むINS類似体44は、以下のアミノ酸配列を有する:
【配列表44】
【0168】
(配列番号80);かつ
N末端からC末端まで、N3K、Y16R、およびF25Q変異を有するINSのB鎖、6残基のL
2(太字)、E4Q、T8H、およびN21G変異を有するINSのA鎖、(G
4Q)
5L
1(イタリック体)、およびVHH部分(下線付き)を含むINS類似体45は、以下のアミノ酸配列を有する:
【配列表45】
【0169】
【0170】
本明細書におけるINS類似体の半減期は、例えば、以下の実施例に記載されるものを含む、当該技術分野で既知の手法を使用して測定し得る。同様に、異なる種のアルブミンに対する本明細書におけるINS類似体の親和性は、結合親和性を測定するための当該技術分野で既知の方法、例えば、以下の実施例に記載される方法を使用して測定され得、一般に、平衡解離定数(KD)値として表される。さらに、IRまたはインスリン様成長因子1受容体(IGF-1R)での本明細書におけるINS類似体の活性はまた、例えば以下に記載されるインビトロ活性アッセイを含む、当該技術分野で既知の手法を使用して測定され得、一般に、EC50値として表される。
【0171】
上記の修飾の結果として、本明細書におけるINS類似体は、哺乳動物、特に、ヒトに投与された場合、天然INS、特に天然ヒトINS(配列番号3および4)よりも長いt1/2を有する。上記のように、本明細書におけるVHH部分は血清アルブミンを標的化し、したがって、本明細書におけるINS類似体のt1/2は、INS類似体が投与される種の血清アルブミンのものと同様であると予測することができる。いくつかの場合では、INS類似体は、約1日~約31日、約5日~約25日、約10日~約20日、またはさらには約15日のt1/2を有することができる。他の例では、INS類似体は、ヒトに投与した場合、約1~約5日、約6~約10日、約11~約15日、約16~約20日、約21~約25日、またはさらには約26日~約31日のt1/2を有することができる。他の例では、INS類似体は、約1日、約2日、約3日、約4日、約5日、約6日、約7日、約8日、約9日、約10日、約11日、約12日、約13日、約14日、約15日、約16日、約17日、約18日、約19日、約20日、約21日、約22日、約23日、約24日、約25日、約26日、約27日、約28日、約29日、約30日、またはさらには約31日のt1/2を有することができる。特定の例では、INS類似体は、ヒトに投与された場合、約20日のt1/2を有することができる。
【0172】
同様に、いくつかの場合では、本明細書におけるINS類似体は、ヒトに投与された場合、例えば、天然ヒトINS(配列番号3および4)の約10倍~約1000倍以内のIR(例えば、天然ヒトIR-Aまたは天然ヒトIR-B;それぞれ配列番号5および6)における効力を有する。他の例では、本明細書におけるINS類似体は、ヒトに投与された場合、例えば天然ヒトINS(配列番号3および4)の約25倍~約975倍、約50倍~約950倍、約75倍~約925倍、約100倍~約900倍、約125倍~約875倍、150倍~約850倍、約175倍~約825倍、約200倍~約800倍、約225倍~約775倍、約250倍~約750倍、約275倍~約725倍、約300倍~約700倍、約325倍~約675倍、約350倍~約650倍、約375倍~約625倍、約375倍~約600倍、約400倍~約575倍、約425倍~約550倍、約450倍~約500倍、または約475倍以内のIR(例えば、天然ヒトIR-A、またはヒトIR-B;それぞれ配列番号5および6)における効力を有する。他の例では、本明細書におけるINS類似体は、ヒトに投与された場合、例えば天然ヒトINS(配列番号3および4)の約10倍、約25倍、約50倍、約75倍、約100倍、約125倍、約150倍、約175倍、約200倍、約225倍、約250倍、約275倍、約300倍、約325倍、約350倍、約375倍、約400倍、約425倍、約450倍、約475倍、約500倍、約525倍、約550倍、約575倍、約600倍、約625倍、約650倍、約675倍、約700倍、約725倍、約750倍、約775倍、約800倍、約825倍、約850倍、約875倍、約900倍、約925倍、約950倍、約975倍、または約1000倍以内のIR(例えば、天然ヒトIR-A、またはヒトIR-B;それぞれ配列番号5および6)における効力を有する。
【0173】
医薬組成物およびキット
本明細書におけるINS類似体は、非経口経路(例えば、静脈内、腹腔内、筋肉内、皮下、または経皮)によって投与することができる医薬組成物として製剤化することができる。そのような医薬組成物およびそれを調製するための手法は、当該技術分野において周知である。例えば、Remington、「The Science and Practice of Pharmacy」(D.B.Troy ed.,21st Ed.,Lippincott,Williams & Wilkins,2006)を参照されたい。特定の例では、INS類似体は、皮下または静脈内投与される。しかしながら、あるいは、INS類似体は、他の薬学的に許容される経路の形態、例えば、経口投与用の錠剤または他の固形物、徐放性カプセル、およびクリーム剤、ローション剤、吸入剤などを含む現在使用されている他の任意の形態で製剤化され得る。
【0174】
それらのインビボ適合性および有効性を改善するため、本明細書におけるINS類似体は、多くの無機および有機酸/塩基のうちのいずれかと反応して、薬学的に許容される酸/塩基付加塩を形成し得る。薬学的に許容される塩およびそれらを調製するための一般的な手法は、当該技術分野で周知である(例えば、Stahl et al.,“Handbook of Pharmaceutical Salts:Properties,Selection and Use”(2nd Revised Ed.Wiley-VCH,2011)を参照されたい)。本明細書での使用のための薬学的に許容される塩としては、ナトリウム塩、トリフルオロ酢酸塩、塩酸塩、および/または酢酸塩が挙げられる。
【0175】
本明細書におけるINS類似体は、医師によって投与され得るか、または注入を使用して自己投与され得る。ゲージサイズおよび注入量は、当業者によって容易に決定され得ることが理解される。しかしながら、注入体積量は、約2mL以下、またはさらには約1mL以下であり、針ゲージは、約27G以上、またはさらには約29G以上であり得る。あるいは、本明細書におけるINS類似体は、ポンプシステムにより投与され得る。
【0176】
本開示はまた、本明細書におけるINS類似体またはその薬学的に許容される塩を合成するのに有用な新規な中間体および方法を提供し、したがって、これらを包含する。中間体およびINS類似体は、当該技術分野で周知の様々な手法によって調製することができる。例えば、組換え合成を使用する方法は、以下の実施例に示される。記載されている各手法の具体的なステップは、本明細書におけるINS類似体を調製するために異なる方法で組み合わせ得る。試薬および出発材料は、当業者にとって容易に入手可能である。
【0177】
本明細書におけるINS類似体は、一般に、広い投与量範囲にわたって有効である。INS類似体またはそれを含む医薬組成物の例示的な用量は、個体の1キログラム(kg)当たりのミリグラム(mg)、またはマイクログラム(μg)、ナノグラム(ng)、またはピコグラム(pg)の量であり得る。このようにして、1日用量は約1μg~約100mgとなり得る。
【0178】
ここで、医薬組成物中のINS類似体の有効量は、約0.25mg~約5.0mgの用量であり得る。しかしながら、当業者は、いくつかの場合では、有効量(すなわち、用量/投与量)は、上記範囲の下限を下回ってもよく、十分以上であってもよいが、他の場合には、有効量は、より多い用量であってもよく、許容可能な副作用を伴って使用されてもよいことを理解している。
【0179】
INS類似体に加えて、医薬組成物はまた、少なくとも1つの追加の治療薬、特に代謝状態、疾患、および障害における標準治療として典型的に使用される治療薬を含むことができる。
【0180】
このように、医薬組成物は、有効量の配列番号37~81の少なくとも1つのINS類似体、薬学的に許容される担体、および任意選択で少なくとも1つの追加の治療薬を含むことができる。例えば、医薬組成物は、有効量の配列番号37のINS類似体および薬学的に許容される担体、有効量の配列番号38のINS類似体および薬学的に許容される担体、有効量の配列番号39のINS類似体および薬学的に許容される担体、有効量の配列番号40のINS類似体および薬学的に許容される担体、有効量の配列番号41のINS類似体および薬学的に許容される担体、有効量の配列番号42のINS類似体および薬学的に許容される担体、有効量の配列番号43のINS類似体および薬学的に許容される担体、有効量の配列番号44のINS類似体および薬学的に許容される担体、有効量の配列番号45のINS類似体および薬学的に許容される担体、有効量の配列番号46のINS類似体および薬学的に許容される担体、有効量の配列番号47のINS類似体および薬学的に許容される担体、有効量の配列番号48のINS類似体および薬学的に許容される担体、有効量の配列番号49のINS類似体および薬学的に許容される担体、有効量の配列番号50のINS類似体および薬学的に許容される担体、有効量の配列番号51のINS類似体および薬学的に許容される担体、有効量の配列番号52のINS類似体および薬学的に許容される担体、有効量の配列番号53のINS類似体および薬学的に許容される担体、有効量の配列番号54のINS類似体および薬学的に許容される担体、有効量の配列番号55のINS類似体および薬学的に許容される担体、有効量の配列番号56のINS類似体および薬学的に許容される担体、有効量の配列番号57のINS類似体および薬学的に許容される担体、有効量の配列番号58のINS類似体および薬学的に許容される担体、有効量の配列番号59のINS類似体および薬学的に許容される担体、有効量の配列番号60のINS類似体および薬学的に許容される担体、有効量の配列番号61のINS類似体および薬学的に許容される担体、有効量の配列番号62のINS類似体および薬学的に許容される担体、有効量の配列番号63のINS類似体および薬学的に許容される担体、有効量の配列番号64のINS類似体および薬学的に許容される担体、有効量の配列番号65のINS類似体および薬学的に許容される担体、有効量の配列番号66のINS類似体および薬学的に許容される担体、ならびに有効量の配列番号67のINS類似体および薬学的に許容される担体、有効量の配列番号68のINS類似体および薬学的に許容される担体、有効量の配列番号69のINS類似体および薬学的に許容される担体、ならびに有効量の配列番号70のINS類似体および薬学的に許容される担体、有効量の配列番号71のINS類似体および薬学的に許容される担体、有効量の配列番号72のINS類似体および薬学的に許容される担体、有効量の配列番号73のINS類似体および薬学的に許容される担体、有効量の配列番号74のINS類似体および薬学的に許容される担体、有効量の配列番号75のINS類似体および薬学的に許容される担体、有効量の配列番号76のINS類似体および薬学的に許容される担体、有効量の配列番号77のINS類似体および薬学的に許容される担体、有効量の配列番号78のINS類似体および薬学的に許容される担体、有効量の配列番号79のINS類似体および薬学的に許容される担体、有効量の配列番号80のINS類似体および薬学的に許容される担体、または有効量の配列番号81のINS類似体および薬学的に許容される担体を含むことができる。
【0181】
あるいは、本明細書におけるINS類似体は、キットの一部として提供することができる。いくつかの場合では、キットは、少なくとも1つのINS類似体または該INS類似体(および任意選択で少なくとも1つの追加の治療薬)を含む組成物を個体に投与するためのデバイスを含む。ある特定の例では、キットは、INS類似体または該INS類似体(および任意選択で少なくとも1つの追加の治療薬)を含む組成物を投与するための注射器および針を含む。特定の例では、INS類似体または該INS類似体(および任意選択で少なくとも1つの追加の治療薬)を含む組成物は、注射器内の水溶液中で予め製剤化される。
【0182】
インスリン類似体の作製および使用方法
本明細書におけるINS類似体は、任意の数の当該技術分野で既知の標準的な組換えDNA法または標準的な化学ペプチド合成方法により作製することができる。組換えDNA方法に関しては、標準的な組換え手法を使用して、本明細書におけるINS類似体のアミノ酸配列をコードする核酸配列を有するポリヌクレオチドを構築し、そのポリヌクレオチドを組換え発現ベクターに組み込み、ベクターを細菌、酵母、および哺乳動物細胞など宿主細胞に導入し、本明細書でINS類似体を生成することができる。例えば、Green & Sambrook,“Molecular Cloning:A Laboratory Manual”(Cold Spring Harbor Laboratory Press,4th ed.,2012)を参照されたい。
【0183】
組換えDNA方法に関して、本明細書における化合物は、組換えDNA手法を使用してタンパク質または前駆体タンパク質分子を生成することによって調製することができる。cDNAおよび合成DNAを含むDNAは、二本鎖または一本鎖であり得、本明細書における化合物を中にコードするコード配列は、遺伝暗号の重複または縮重の結果として変動し得る。簡潔には、本明細書における化合物をコードするDNA配列は、化合物またはその前駆体を生成するために宿主細胞に導入される。宿主細胞は、Escherichia coliのK12株またはB株などの細菌細胞、酵母細胞などの真菌細胞、またはチャイニーズハムスター卵巣(「CHO」)細胞などの哺乳動物細胞であり得る。
【0184】
本明細書における化合物またはその前駆体を生成するために、適切な宿主細胞を発現ベクターなどの発現システムで一過的にまたは安定してトランスフェクトまたは形質転換する。発現ベクターは、典型的には、エピソーム、または宿主染色体DNAの一体化した部分のいずれかとして、宿主生物中で複製可能である。一般に、発現ベクターは、所望のDNA配列で形質転換されたそれらの細胞の検出を可能にするための選択マーカー、例えば、テトラサイクリン、ネオマイシン、G418、およびジヒドロ葉酸レダクターゼを含む。
【0185】
本発明の化合物を調製するために、本明細書に記載のステップの各々について特定の生合成または合成ステップを使用してもよく、使用しなくてもよく、または異なる様式で組み合わせてもよい。
【0186】
化学ペプチド合成方法に関して、標準的な手動または自動固相合成手順を使用することができる。自動ペプチド合成装置は、例えば、Applied Biosystems(Foster City,CA)およびProtein Technologies Inc.(Tucson,AZ)から市販されている。固相合成用の試薬は、商業的供給源から容易に入手できる。固相合成装置を、干渉基のブロック、反応中のアミノ酸の保護、カップリング、脱保護、および未反応のアミノ酸のキャッピングに関する製造業者の指示に従って使用することができる。合成INSの作製に関する追加の詳細は、例えば、Arai et al.(2018)Comm.Chem.1:26、Belgi et al.(2011)Immun.Endoc. & Metab.Agents in Med.Chem.11:40-47、Hossain & Wade(2017)Acc.Chem.Res.50:2116-2127、およびLiu et al.(2016)J.Pept.Sci.22:260-270に見出すことができる。国際特許出願公開第2011/031622号も参照されたい。
【0187】
本明細書におけるINS類似体の1つの使用は、代謝状態、疾患、および/または障害を治療するためのものである。例示的な状態、疾患、および障害には、メタボリックシンドローム、糖尿病、および肥満が含まれるが、これらに限定されない。
【0188】
本明細書におけるINS類似体の別の使用は、心臓および/または腎臓の状態、疾患、および/または障害を治療するためのものである。例示的な心臓および/または腎臓の状態、疾患、および障害には、脂質異常症、脳卒中、腎症、および網膜症が含まれるが、これらに限定されない。
【0189】
これらの方法は、本明細書に記載のステップを含むことができ、これらは、必ずしもではないが、記載された順序で実行され得る。しかしながら、他の順序も考えられる。さらに、個々のまたは複数のステップは、時間的に並行してかつ/または重複して、かつ/または個別に、または複数回繰り返されるステップで実施され得る。さらに、これらの方法は、追加の不特定のステップを含み得る。
【0190】
したがって、そのような方法は、代謝状態、疾患、または障害を有するか、またはその素因を有する個体を選択することを含み得る。あるいは、方法は、糖尿病を有するか、またはその素因を有する個体を選択することを含むことができる。あるいは、方法は、肥満であるか、またはその素因を有する個体を選択することを含むことができる。ある特定の例では、方法は、糖尿病および肥満であるか、またはその素因を有する個体を選択することを含むことができる。
【0191】
方法はまた、有効量の、本明細書に記載される医薬組成物の形態であり得る少なくとも1つの本明細書におけるINS類似体を個体に投与することを含むことができる。いくつかの場合では、INS類似体/医薬組成物は、追加の治療薬、例えば、DPP-IV阻害剤、天然アミリンもしくはその類似体、短時間作用型(食事)INS類似体、天然インクレチンもしくはその類似体、天然IGFもしくはその類似体、メトホルミン、SGLT2阻害剤、スタチン、SU、TZD、および/または他の抗血糖剤もしくは他の抗肥満剤、ならびに高コレステロール、高トリグリセリド、高血圧、心房細動、および糖尿病を含むがこれらに限定されない併存症を制御するための他の治療薬を含むことができる。
【0192】
INS類似体および任意選択での追加の治療薬の濃度/用量/投与量は、本明細書の他の箇所で論じる。
【0193】
投与経路に関して、INS類似体またはそれを含む医薬組成物は、例えば、経口、注入(すなわち、動脈内、静脈内、腹腔内、脳内、脳室内、筋肉内、眼内、門脈内、または病変内)、徐放システム、または埋め込みデバイスなどによる既知の方法に従って投与することができる。ある特定の例では、INS類似体またはそれを含む医薬組成物は、ボーラス注入によってまたは連続的に皮下投与することができる。
【0194】
投与頻度に関して、INS類似体またはそれを含む医薬組成物は、毎日、1日おきに、週に3回、週に2回、週に1回(すなわち、毎週)、隔週(すなわち、1週間おきに)、または毎月投与することができる。ある特定の例では、INS類似体またはそれを含む医薬組成物は、1日おきに皮下、週に3回皮下、週に2回皮下、週に1回皮下、1週間おきに皮下、または毎月皮下投与される。特定の例では、INS類似体またはそれを含む医薬組成物は、週に1回(QW)皮下投与される。
【0195】
INS類似体またはそれを含む医薬組成物が、有効量の少なくとも1つの追加の治療薬と組み合わせて投与される場合に関して。追加の治療薬は、INS類似体またはそれを含む医薬組成物と同時に、別々に、または逐次的に投与することができる。
【0196】
さらに、追加の治療薬は、INS類似体またはそれを含む医薬組成物と同じ頻度で(すなわち、1日おきに、週に2回、またはさらには毎週)投与することができる。あるいは、追加の治療薬は、INS類似体またはそれを含む医薬組成物とは異なる頻度で投与することができる。他の例では、追加の治療薬は、皮下投与することができる。他の例では、追加の治療薬は、静脈内投与することができる。さらに他の例では、追加の治療薬は、経口投与することができる。
【0197】
この方法は、食事療法および運動と組み合わせることができ、かつ/または上記で論じたもの以外の追加の治療薬と組み合わせることができることがさらに企図される。
【実施例】
【0198】
以下の非限定的な実施例は、限定ではなく例示の目的で提供される。
【0199】
ポリペプチド発現
実施例1:INS類似体1の組換え発現
実施例1は、以下のアミノ酸配列を有するINS類似体である:
FVNQHLCGSHLVEALYLVCGERGFFYTPKTGGGGGGGIVEQCCTSICSLYQLENYCGPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRTVSSTAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGSVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAVRPGRPLITSRDANLYDYWGQGTLVTVSS
(配列番号37)。
【0200】
ここで、配列番号37のINS類似体は、CHOK1細胞誘導体を使用する哺乳動物細胞発現システムで生成される。配列番号37をコードするcDNA配列は、GS含有発現プラスミド骨格(pEE12.4ベースのプラスミド)にサブクローン化される。組織培養培地へのINS類似体の分泌を増強するために、cDNA配列をシグナルペプチド配列METDTLLLWVLLLWVPGSTG(配列番号82)のコード配列とインフレームで融合する。発現をウイルスCMVプロモーターによって駆動する。
【0201】
一過性トランスフェクションによってINS類似体を生成するために、PEIベースの方法を使用して、CHOK1細胞を組換え発現プラスミドでトランスフェクトする。簡潔には、4×106個の細胞/mlの密度のCHOK1の懸濁細胞の適切な量を振盪フラスコに移し、PEIおよび組換えプラスミドDNAの両方を細胞に添加する。細胞を懸濁培養物中、32℃で6日間インキュベートする。インキュベーション期間の終了時に、細胞を低速遠心分離によって除去し、INS類似体を馴化培地から精製する。
【0202】
あるいは、および安定したトランスフェクションによりINS類似体を生成するために、エレクトロポレーションおよび適切な量の組換え発現プラスミドを使用して、CHOK1細胞を安定してトランスフェクトし、トランスフェクトされた細胞を適切な細胞密度の浮遊培養物中で維持する。トランスフェクトされた細胞の選択を25μMのMSX含有無血清培地中での増殖によって行い、35~37℃および5%~7%CO2でインキュベートする。
【0203】
CHO細胞から培地に分泌されたINS類似体を、プロテインAアフィニティークロマトグラフィー、続いてイオン交換、疎水性相互作用、またはサイズ排除クロマトグラフィーによって精製する。具体的には、回収した培地からのINS類似体をMab SelectプロテインA樹脂(GE)上で捕捉する。次に、リン酸緩衝生理食塩水(PBS;pH7.4)などの泳動用緩衝液またはTrisを含む泳動用緩衝液で樹脂を簡単に洗浄して、非特異的に結合した物質を除去する。タンパク質を、10mMクエン酸、150mM NaCl(pH3)などの低pH溶液で樹脂から溶出する。INS類似体を含む画分をプールし、次いで20mM NaOAc(pH5)で1:1に希釈する。最終pHを1M NaOHを使用してpH5に調整し、溶液を低pHに維持して潜在的なウイルスを不活化し得る。次のサイズ排除クロマトグラフィーのために、0.1M Tris(pH8.0)などの塩基を添加することによって、pHを中和し得る。POROS 50HS(ThermoFisher)などの樹脂を使用したイオン交換クロマトグラフィーにより、INS類似体をさらに精製し得る。20mM NaOAc(pH5)中の0mM~500mM NaClの勾配を15カラム体積で使用して、INS類似体をカラムから溶出する。
【0204】
Capto Phenyl ImpRes HICカラム(GE Healthcare)を使用することにより、疎水性相互作用クロマトグラフィーによって、INS類似体をさらに精製し得る。精製は、カラム充填溶液を約0.5M Na2SO4に調整し、20mM Tris(pH8)溶液中の0.5M~0MのNa2SO4の10カラム体積(CV)勾配を使用して溶出することによって行う。HICの後、INS類似体は、濃縮されたCapto Phenyl ImpResプールをSuperdex200(GE Healthcare)に充填し、PBS(pH7.4)または20mMヒスチジン、50mM NaCl(pH6.0)でアイソクラティック溶出することにより、SECによってさらに精製し得る。
【0205】
精製したINS類似体をPlanova 20N(Asahi Kasei Medical)などのウイルス保持フィルターを通過させ、続いて、再生セルロース膜(Millipore)上でのタンジェンシャルフロー限外ろ過を使用して、20mMヒスチジン、20mM NaCl(pH6)中に濃縮/ダイアフィルトレーションする。
【0206】
したがって、INS類似体は、この様式で、または当業者によって容易に決定される同様の方法で調製される。
【0207】
実施例2:INS類似体2の組換え発現
実施例2は、以下のアミノ酸配列を有するINS類似体である:
FVDQHLCGSHLVEALYLVCGERGFFYTPKTGGGGGGGIVEQCCTSICSLYQLENYCGPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRTVSSTAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGSVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAVRPGRPLITSRDANLYDYWGQGTLVTVSS
(配列番号38)。
【0208】
ここで、実施例2は、配列番号38をコードするcDNA配列が発現プラスミドで使用されることを除いて、本質的に実施例1について記載したようにして生成される。
【0209】
実施例3:INS類似体3の組換え発現
実施例3は、以下のアミノ酸配列を有するINS類似体である:
FVNQHLCGAHLVEALYLVCGERGFFYTPKTGGGGGGGIVEQCCTSICSLYQLENYCGPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRTVSSTAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGSVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAVRPGRPLITSRDANLYDYWGQGTLVTVSS
(配列番号39)。
【0210】
ここで、実施例3は、配列番号39をコードするcDNA配列が発現プラスミドで使用されることを除いて、本質的に実施例1について記載したようにして生成される。
【0211】
実施例4:INS類似体4の組換え発現
実施例4は、以下のアミノ酸配列を有するINS類似体である:
FVNQHLCGSHLVEALELVCGERGFFYTPKTGGGGGGGIVEQCCTSICSLYQLENYCGPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRTVSSTAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGSVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAVRPGRPLITSRDANLYDYWGQGTLVTVSS
(配列番号40)。
【0212】
ここで、実施例4は、配列番号40をコードするcDNA配列が発現プラスミドで使用されることを除いて、本質的に実施例1について記載したようにして生成される。
【0213】
実施例5:INS類似体5の組換え発現
実施例5は、以下のアミノ酸配列を有するINS類似体である:
FVNQHLCGSHLVEALHLVCGERGFFYTPKTGGGGGGGIVEQCCTSICSLYQLENYCGPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRTVSSTAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGSVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAVRPGRPLITSRDANLYDYWGQGTLVTVSS
(配列番号41)。
【0214】
ここで、実施例5は、配列番号41をコードするcDNA配列が発現プラスミドで使用されることを除いて、本質的に実施例1について記載したようにして生成される。
【0215】
実施例6:INS類似体6の組換え発現
実施例6は、以下のアミノ酸配列を有するINS類似体である:
FVNQHLCGSHLVEALYLVCGERGFHYTPKTGGGGGGGIVEQCCTSICSLYQLENYCGPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRTVSSTAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGSVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAVRPGRPLITSRDANLYDYWGQGTLVTVSS
(配列番号42)。
【0216】
ここで、実施例6は、配列番号42をコードするcDNA配列が発現プラスミドで使用されることを除いて、本質的に実施例1について記載したようにして生成される。
【0217】
実施例7:INS類似体7の組換え発現
実施例7は、以下のアミノ酸配列を有するINS類似体である:
FVSQHLCGSHLVEALYLVCGERGFFYTPKTGGGGGGGIVEQCCTSICSLYQLENYCGPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
(配列番号43)。
【0218】
ここで、実施例7は、配列番号43をコードするcDNA配列が発現プラスミドで使用されることを除いて、本質的に実施例1について記載したようにして生成される。
【0219】
実施例8:INS類似体8の組換え発現
実施例8は、以下のアミノ酸配列を有するINS類似体である:
FVSQHLCGSHLVEALYLVCGERGFHYTPKTGGGGGGGIVEQCCTSICSLYQLENYCGPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
(配列番号44)。
【0220】
ここで、実施例8は、配列番号44をコードするcDNA配列が発現プラスミドで使用されることを除いて、本質的に実施例1について記載したようにして生成される。
【0221】
実施例9:INS類似体9の組換え発現
実施例9は、以下のアミノ酸配列を有するINS類似体である:
FVSQHLCGSHLVEALYLVCGERGFHYTPKTGGGGGGGIVEQCCHSICSLYQLENYCGPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
(配列番号45)。
【0222】
ここで、実施例9は、配列番号45をコードするcDNA配列が発現プラスミドで使用されることを除いて、本質的に実施例1について記載したようにして生成される。
【0223】
実施例10:INS類似体10の組換え発現
実施例10は、以下のアミノ酸配列を有するINS類似体である:
FVSQHLCGSHLVEALHLVCGERGFFYTPKTGGGGGGGIVEQCCTSICSLYQLENYCGPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
(配列番号46)。
【0224】
ここで、実施例10は、配列番号46をコードするcDNA配列が発現プラスミドで使用されることを除いて、本質的に実施例1について記載したようにして生成される。
【0225】
実施例11:INS類似体11の組換え発現
実施例11は、以下のアミノ酸配列を有するINS類似体である:
FVSQHLCGSHLVEALHLVCGERGFFYTPKTGGGGGGGIVEQCCHSICSLEQLENYCGPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
(配列番号47)。
【0226】
ここで、実施例11は、配列番号47をコードするcDNA配列が発現プラスミドで使用されることを除いて、本質的に実施例1について記載したようにして生成される。
【0227】
実施例12:INS類似体12の組換え発現
実施例12は、以下のアミノ酸配列を有するINS類似体である:
FVSQHLCGSHLVEALHLVCGERGFHYTPKTGGGGGGGIVEQCCHSICSLYQLENYCGPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
(配列番号48)。
【0228】
ここで、実施例12は、配列番号48をコードするcDNA配列が発現プラスミドで使用されることを除いて、本質的に実施例1について記載したようにして生成される。
【0229】
実施例13:INS類似体13の組換え発現
実施例13は、以下のアミノ酸配列を有するINS類似体である:
FVSQHLCGSHLVEALHLVCGERGFHYTPKTGGGGGGGIVEQCCHSICSLEQLENYCGPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
(配列番号49)。
【0230】
ここで、実施例13は、配列番号49をコードするcDNA配列が発現プラスミドで使用されることを除いて、本質的に実施例1について記載したようにして生成される。
【0231】
実施例14:INS類似体14の組換え発現
実施例14は、以下のアミノ酸配列を有するINS類似体である:
FVSQHLCGSHLVEALRLVCGERGFFYTPKTGGGGGGGIVEQCCTSICSLYQLENYCGPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
(配列番号50)。
【0232】
ここで、実施例14は、配列番号50をコードするcDNA配列が発現プラスミドで使用されることを除いて、本質的に実施例1について記載したようにして生成される。
【0233】
実施例15:INS類似体15の組換え発現
実施例15は、以下のアミノ配列を有するINS類似体である:
FVSQHLCGSHLVEALFLVCGERGFFYTPKTGGGGGGGIVEQCCTSICSLYQLENYCGPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
(配列番号51)。
【0234】
ここで、実施例15は、配列番号51をコードするcDNA配列が発現プラスミドで使用されることを除いて、本質的に実施例1について記載したようにして生成される。
【0235】
実施例16:INS類似体16の組換え発現
実施例16は、以下のアミノ配列を有するINS類似体である:
FVSQHLCGSHLVEALWLVCGERGFFYTPKTGGGGGGGIVEQCCTSICSLYQLENYCGPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
(配列番号52)。
【0236】
ここで、実施例16は、配列番号52をコードするcDNA配列が発現プラスミドで使用されることを除いて、本質的に実施例1について記載したようにして生成される。
【0237】
実施例17:INS類似体17の組換え発現
実施例17は、以下のアミノ配列を有するINS類似体である:
FVSQHLCGSHLVEALRLVCGERGFFYTPKTGGGGGGGIVEQCCHSICSLYQLENYCGPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
(配列番号53)。
【0238】
ここで、実施例17は、配列番号53をコードするcDNA配列が発現プラスミドで使用されることを除いて、本質的に実施例1について記載したようにして生成される。
【0239】
実施例18:INS類似体18の組換え発現
実施例18は、以下のアミノ配列を有するINS類似体である:
FVSQHLCGSHLVEALRLVCGERGFHYTPKTGGGGGGGIVEQCCHSICSLYQLENYCGPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
(配列番号54)。
【0240】
ここで、実施例18は、配列番号54をコードするcDNA配列が発現プラスミドで使用されることを除いて、本質的に実施例1について記載したようにして生成される。
【0241】
実施例19:INS類似体19の組換え発現
実施例19は、以下のアミノ配列を有するINS類似体である:
FVSQHLCGSHLVEALYLVCGERGFFYTPKTGGGGGGGIVEQCCTSICSLYQLENYCGGGGGQGGGGQGGGGQGGGGQGGGGQEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
(配列番号55)。
【0242】
ここで、実施例19は、配列番号55をコードするcDNA配列が発現プラスミドで使用されることを除いて、本質的に実施例1について記載したようにして生成される。
【0243】
実施例20:INS類似体20の組換え発現
実施例20は、以下のアミノ配列を有するINS類似体である:
FVSQHLCGSHLVEALYLVCGERGFFYTPKTGGGGGGGIVEQCCTSICSLYQLENYCGPGPQPGPQPGPQPGPQPGPQPGPQPGPQPGPQEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
(配列番号56)。
【0244】
ここで、実施例20は、配列番号56をコードするcDNA配列が発現プラスミドで使用されることを除いて、本質的に実施例1について記載したようにして生成される。
【0245】
実施例21:INS類似体21の組換え発現
実施例21は、以下のアミノ配列を有するINS類似体である:
FVSQHLCGSHLVEALHLVCGERGFHYTPKTGGGGGGGIVEQCCHSICSLYQLENYCGGGGGQGGGGQGGGGQGGGGQGGGGQEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
(配列番号57)。
【0246】
ここで、実施例21は、配列番号57をコードするcDNA配列が発現プラスミドで使用されることを除いて、本質的に実施例1について記載したようにして生成される。
【0247】
実施例22:INS類似体22の組換え発現
実施例22は、以下のアミノ配列を有するINS類似体である:
FVSQHLCGSHLVEALHLVCGERGFHYTPKTGGGGGGGIVEQCCHSICSLYQLENYCGPGPQPGPQPGPQPGPQPGPQPGPQPGPQPGPQEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
(配列番号58)。
【0248】
ここで、実施例22は、配列番号58をコードするcDNA配列が発現プラスミドで使用されることを除いて、本質的に実施例1について記載したようにして生成される。
【0249】
実施例23:INS類似体23の組換え発現
実施例23は、以下のアミノ配列を有するINS類似体である:
FVSQHLCGSHLVEALHLVCGERGFHYTPKTGGGGGGGIVEQCCHSICSLEQLENYCGGGGGQGGGGQGGGGQGGGGQGGGGQEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
(配列番号59)。
【0250】
ここで、実施例23は、配列番号59をコードするcDNA配列が発現プラスミドで使用されることを除いて、本質的に実施例1について記載したようにして生成される。
【0251】
実施例24:INS類似体24の組換え発現
実施例24は、以下のアミノ配列を有するINS類似体である:
FVSQHLCGSHLVEALHLVCGERGFHYTPKTGGGGGGGIVEQCCHSICSLEQLENYCGPGPQPGPQPGPQPGPQPGPQPGPQPGPQPGPQEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
(配列番号60)。
【0252】
ここで、実施例24は、配列番号60をコードするcDNA配列が発現プラスミドで使用されることを除いて、本質的に実施例1について記載したようにして生成される。
【0253】
実施例25:INS類似体25の組換え発現
実施例25は、以下のアミノ配列を有するINS類似体である:
FVSQHLCGSHLVEALRLVCGERGFFYTPKTGGGGGGGIVEQCCTSICSLYQLENYCGGGGGQGGGGQGGGGQGGGGQGGGGQEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
(配列番号61)。
【0254】
ここで、実施例25は、配列番号61をコードするcDNA配列が発現プラスミドで使用されることを除いて、本質的に実施例1について記載したようにして生成される。
【0255】
実施例26:INS類似体26の組換え発現
実施例26は、以下のアミノ配列を有するINS類似体である:
FVSQHLCGSHLVEALRLVCGERGFFYTPKTGGGGGGGIVEQCCTSICSLYQLENYCGPGPQPGPQPGPQPGPQPGPQPGPQPGPQPGPQEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
(配列番号62)。
【0256】
ここで、実施例26は、配列番号62をコードするcDNA配列が発現プラスミドで使用されることを除いて、本質的に実施例1について記載したようにして生成される。
【0257】
実施例27:INS類似体27の組換え発現
実施例27は、以下のアミノ配列を有するINS類似体である:
FVSQHLCGSHLVEALRLVCGERGFFYTPKTGGGGGGGIVEQCCHSICSLYQLENYCGGGGGQGGGGQGGGGQGGGGQGGGGQEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
(配列番号63)
【0258】
ここで、実施例27は、配列番号63をコードするcDNA配列が発現プラスミドで使用されることを除いて、本質的に実施例1について記載したようにして生成される。
【0259】
実施例28:INS類似体28の組換え発現
実施例28は、以下のアミノ配列を有するINS類似体である:
FVSQHLCGSHLVEALRLVCGERGFFYTPKTGGGGGGGIVEQCCHSICSLYQLENYCGPGPQPGPQPGPQPGPQPGPQPGPQPGPQPGPQEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
(配列番号64)。
【0260】
ここで、実施例28は、配列番号64をコードするcDNA配列が発現プラスミドで使用されることを除いて、本質的に実施例1について記載したようにして生成される。
【0261】
実施例29:INS類似体29の組換え発現
実施例29は、以下のアミノ配列を有するINS類似体である:
FVSQHLCGSHLVEALRLVCGERGFHYTPKTGGGGGGGIVEQCCHSICSLYQLENYCGGGGGQGGGGQGGGGQGGGGQGGGGQEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
(配列番号65)。
【0262】
ここで、実施例29は、配列番号65をコードするcDNA配列が発現プラスミドで使用されることを除いて、本質的に実施例1について記載したようにして生成される。
【0263】
実施例30:INS類似体30の組換え発現
実施例30は、以下のアミノ配列を有するINS類似体である:
FVSQHLCGSHLVEALRLVCGERGFHYTPKTGGGGGGGIVEQCCHSICSLYQLENYCGPGPQPGPQPGPQPGPQPGPQPGPQPGPQPGPQEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
(配列番号66)。
【0264】
ここで、実施例30は、配列番号66をコードするcDNA配列が発現プラスミドで使用されることを除いて、本質的に実施例1について記載したようにして生成される。
【0265】
実施例31:INS類似体31の組換え発現
実施例31は、以下のアミノ酸配列を有するINS類似体である:
FVSQHLCGSHLVEALRLVCGERGFHYTPKTGGGGGGGIVEQCCHSICSLYQLENYCGGGEGGEGGEGGEGGEGGEGGEGGEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
(配列番号67)。
【0266】
ここで、実施例31は、配列番号67をコードするcDNA配列が発現プラスミドで使用されることを除いて、本質的に実施例1について記載したようにして生成される。
【0267】
実施例32:INS類似体32の組換え発現
実施例32は、以下のアミノ酸配列を有するINS類似体である:
FVSQHLCGSHLVEALRLVCGERGFHYTPKTGGGGGGGIVEQCCHSICSLYQLENYCGGGGGEGGGGEGGGGEGGGGEGGGGEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
(配列番号68)。
【0268】
ここで、実施例32は、配列番号68をコードするcDNA配列が発現プラスミドで使用されることを除いて、本質的に実施例1について記載したようにして生成される。
【0269】
実施例33:INS類似体33の組換え発現
実施例33は、以下のアミノ酸配列を有するINS類似体である:
FVSQHLCGSHLVEALRLVCGERGFHYTPKTGGGGGGGIVEQCCHSICSLYQLENYCGGGGGKGGGGKGGGGKGGGGKGGGGEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
(配列番号69)。
【0270】
ここで、実施例33は、配列番号69をコードするcDNA配列が発現プラスミドで使用されることを除いて、本質的に実施例1について記載したようにして生成される。
【0271】
実施例34:INS類似体34の組換え発現
実施例34は、以下のアミノ酸配列を有するINS類似体である:
FVSQHLCGSHLVEALRLVCGERGFHYTPKTGGGGGGGIVEQCCHSICSLYQLENYCGGGGGAPAPAPAPAPAPAPAPAPAPGGGGEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
(配列番号70)。
【0272】
ここで、実施例34は、配列番号70をコードするcDNA配列が発現プラスミドで使用されることを除いて、本質的に実施例1について記載したようにして生成される。
【0273】
実施例35:INS類似体35の組換え発現
実施例35は、以下のアミノ酸配列を有するINS類似体である:
FVSQHLCGSHLVEALRLVCGERGFHYTPKTGGGGGGGIVEQCCHSICSLYQLENYCGGGGGEPEPEPEPEPEPEPEPEPEPGGGGEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
(配列番号71)。
【0274】
ここで、実施例35は、配列番号71をコードするcDNA配列が発現プラスミドで使用されることを除いて、本質的に実施例1について記載したようにして生成される。
【0275】
実施例36:INS類似体36の組換え発現
実施例36は、以下のアミノ酸配列を有するINS類似体である:
FVSQHLCGSHLVEALRLVCGERGFHYTPKTGGGGGGGIVEQCCHSICSLYQLENYCGGGGGKPKPKPKPKPKPKPKPKPKPGGGGEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
(配列番号72)。
【0276】
ここで、実施例36は、配列番号72をコードするcDNA配列が発現プラスミドで使用されることを除いて、本質的に実施例1について記載したようにして生成される。
【0277】
実施例37:INS類似体37の組換え発現
実施例37は、以下のアミノ酸配列を有するINS類似体である:
FVSQHLCGSHLVEALRLVCGERGFHYTPKTGGGGGGGIVEQCCHSICSLYQLENYCGPGPEPGPEPGPEPGPEPGPEPGPEPGPEPGPQEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
(配列番号73)。
【0278】
ここで、実施例37は、配列番号73をコードするcDNA配列が発現プラスミドで使用されることを除いて、本質的に実施例1について記載したようにして生成される。
【0279】
実施例38:INS類似体38の組換え発現
実施例38は、以下のアミノ酸配列を有するINS類似体である:
SFVSQHLCGSHLVEALRLVCGERGFHYTPKTGGGGGGGIVEQCCHSICSLYQLENYCGPGPKPGPKPGPKPGPKPGPKPGPKPGPKPGPQEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
(配列番号74)。
【0280】
ここで、実施例38は、配列番号74をコードするcDNA配列が発現プラスミドで使用されることを除いて、本質的に実施例1について記載したようにして生成される。
【0281】
実施例39:INS類似体39の組換え発現
実施例39は、以下のアミノ酸配列を有するINS類似体である:
FVKQHLCGSHLVEALRLVCGERGFHYTPKTGGGGGGGIVEQCCHSICSLYQLENYCGGGGGQGGGGQGGGGQGGGGQGGGGQEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
(配列番号75)。
【0282】
ここで、実施例39は、配列番号75をコードするcDNA配列が発現プラスミドで使用されることを除いて、本質的に実施例1について記載したようにして生成される。
【0283】
実施例40:INS類似体40の組換え発現
実施例40は、以下のアミノ酸配列を有するINS類似体である:
FVKQHLCGSHLVEALRLVCGQRGFHYTPKTGGGGGGGIVEQCCHSICSLYQLENYCGGGGGQGGGGQGGGGQGGGGQGGGGQEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
(配列番号76)。
【0284】
ここで、実施例40は、配列番号76をコードするcDNA配列が発現プラスミドで使用されることを除いて、本質的に実施例1について記載したようにして生成される。
【0285】
実施例41:INS類似体41の組換え発現
実施例41は、以下のアミノ酸配列を有するINS類似体である:
FVKQHLCGSHLVEALRLVCGQRGFHYTPKTGGGGGGGIVQQCCHSICSLYQLENYCGGGGGQGGGGQGGGGQGGGGQGGGGQEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
(配列番号77)。
【0286】
ここで、実施例41は、配列番号77をコードするcDNA配列が発現プラスミドで使用されることを除いて、本質的に実施例1について記載したようにして生成される。
【0287】
実施例42:INS類似体42の組換え発現
実施例42は、以下のアミノ酸配列を有するINS類似体である:
FVSQHLCGSHLVEALRLVCGERGFHYTPKTGGGGGGGIVEQCCHSICSLYQLENYCGGGGGQGGGGQGGGGQGGGGQGGGGQEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKGREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
(配列番号78)。
【0288】
ここで、実施例42は、配列番号78をコードするcDNA配列が発現プラスミドで使用されることを除いて、本質的に実施例1について記載したようにして生成される。
【0289】
実施例43:INS類似体43の組換え発現
実施例43は、以下のアミノ酸配列を有するINS類似体である:
FVKQHLCGSHLVEALRLVCGERGFHYTPKTGGGGGGGIVEQCCHSICSLYQLENYCGGGGGQGGGGQGGGGQGGGGQGGGGQEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKGREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
(配列番号79)。
【0290】
ここで、実施例43は、配列番号79をコードするcDNA配列が発現プラスミドで使用されることを除いて、本質的に実施例1について記載したようにして生成される。
【0291】
実施例44:INS類似体44の組換え発現
実施例44は、以下のアミノ酸配列を有するINS類似体である:
FVKQHLCGSHLVEALRLVCGQRGFHYTPKTGGGGGGGIVEQCCHSICSLYQLENYCGGGGGQGGGGQGGGGQGGGGQGGGGQEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKGREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
(配列番号80)。
【0292】
ここで、実施例44は、配列番号80をコードするcDNA配列が発現プラスミドで使用されることを除いて、本質的に実施例1について記載したようにして生成される。
【0293】
実施例45:INS類似体45の組換え発現
実施例45は、以下のアミノ酸配列を有するINS類似体である:
FVKQHLCGSHLVEALRLVCGQRGFHYTPKTGGGGGGGIVQQCCHSICSLYQLENYCGGGGGQGGGGQGGGGQGGGGQGGGGQEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKGREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
(配列番号81)。
【0294】
ここで、実施例45は、配列番号81をコードするcDNA配列が発現プラスミドで使用されることを除いて、本質的に実施例1について記載したようにして生成される。
【0295】
インビトロ機能
実施例46:SPRによるINS類似体アルブミン結合研究
ヒト、カニクイザル、マウス、ラット、ブタ、イヌ、ウシ、およびウサギの血清アルブミンへの様々なINS類似体のインビトロ結合をSPRによって決定する。特に、これらの種の血清アルブミンに対する実施例23~30の親和性を以下の表1~8に要約する。
【0296】
様々な血清アルブミンへの実施例23~30のINS類似体の結合は、Biacore 8K機器で行う。シリーズSセンサーチップCM5表面への血清アルブミンの固定化は、製造元の指示書(アミンカップリングキットBR-1000-50)に従って行う。簡潔には、センサーチップ表面(フローセル1および2)上のカルボキシル基を、75mg/mlのEDCおよび11.5mg/mlのNHSを含む70μLの混合物を10μL/分で注入することによって活性化する。ヒト、カニクイザル、マウス、ラット、ブタ、イヌ、ウシ、およびウサギの血清アルブミンを、10mM NaOAc(pH4.0)(BR-1003-49)で1、1、3、1、1、1、1、および1μg/mLに希釈し、次いで、活性化されたチップ表面(フローセル2、チャネル1~7)に10μL/分で90秒間注入する(ヒト、マウス、ラット、ブタ、およびウシの血清アルブミンはSigma Aldrich(St.Louis,MO)から入手し、カニクイザルの血清アルブミンはHolzel Diagnostika(Cologne,Germany)から入手し、イヌの血清アルブミンはMolecular Innovations(Novi,MI)から入手し、ウサギの血清アルブミンはFitzgerald Industries International(Acton,MA)から入手する)。様々な血清アルブミンを、遊離アミンを介して、カルボキシメチルデキストランでコーティングされたセンサーチップCM5上に共有結合で固定化し、約77(58~98)RUの平均表面積密度を目標とする。表面(フローセル1および2)上の過剰な反応性基は、70μLの1M ETA HCl-NaOH(pH8.5)を10μL/分で注入することによって非活性化する。
【0297】
実施例23~30を、HBS-EP+緩衝液(10mM HEPES(pH7.6)、150mM NaCl、3mM EDTA、0.05%ポリソルベート20)で1000、333.33、111.11、37.04、12.35、4.12、1.37、0.457、0.152、0.051、および0.017nMの濃度に希釈する。150μLの試料を固定化された血清アルブミン表面全体に個別に逐次的に注入し、次いで、25℃で50μL/分の流速で600秒間解離する。10mMグリシン-HCl(pH1.5)(BR-1003-54)を50μL/分で100秒間注入することにより、表面を再生する。Biacore 8K Insight評価ソフトウエア(バージョン2.0.15.12933)の1:1結合速度論または定常状態親和性モデルフィッティングを使用して、得られたセンサーグラムを分析し、結合速度論パラメータである会合速度(ka)、解離速度(kd)、および平衡解離定数(K
D)を計算する。
【表1】
【0298】
K
Dは、実施例23と結合されたヒト、カニクイザル、マウス、ラット、ブタ、イヌ、およびウシの血清アルブミンについて、それぞれ0.73、6.8、76、53、130、23、および590nMとして決定される。
【表2】
【0299】
K
Dは、実施例24と結合されたヒト、カニクイザル、マウス、ラット、ブタ、イヌ、およびウシの血清アルブミンについて、それぞれ0.91、5.5、49、40、100、16、および430nMとして決定される。
【表3】
【0300】
K
Dは、実施例25と結合されたヒト、カニクイザル、マウス、ラット、ブタ、イヌ、およびウシの血清アルブミンについて、それぞれ0.32、3.5、42、34、90、16、および390nMと決定される。
【表4】
【0301】
K
Dは、実施例26と結合されたヒト、カニクイザル、マウス、ラット、ブタ、イヌ、およびウシの血清アルブミンについて、それぞれ、0.49、3.9、35、32、87、13および400nMとして決定される。
【表5】
【0302】
K
Dは、実施例27と結合されたヒト、カニクイザル、マウス、ラット、ブタ、イヌおよびウシの血清アルブミンについて、それぞれ0.75、4.7、45、32、90、17、および390nMと決定される。
【表6】
【0303】
K
Dは、実施例28と結合されたヒト、カニクイザル、マウス、ラット、ブタ、イヌ、およびウシの血清アルブミンについて、それぞれ、0.73、4.1、37、26、75、12、および400nMとして決定される。
【表7】
【0304】
K
Dは、実施例29と結合されたヒト、カニクイザル、マウス、ラット、ブタ、イヌ、およびウシの血清アルブミンについて、それぞれ、0.74、4.4、48、32、86、16、380nMとして決定される。
【表8】
【0305】
KDは、実施例30と結合されたヒト、カニクイザル、マウス、ラット、ブタ、イヌ、およびウシの血清アルブミンについて、それぞれ0.73、4.3、39、30、80、13、および370nMと決定される。
【0306】
実施例47:IR-AおよびIR-BでのINS類似体のインビトロ効力
膜の調製:C末端C9タグ(TETSQVAPA;配列番号83)を含むヒトIR-A(hIR-A;配列番号5)およびヒトIR-B(hIR-B;配列番号6)で安定的にトランスフェクトされたHEK293細胞から細胞膜を調製する。典型的には、細胞ペレットは、受容体に応じて、6~12の細胞継代である。凍結した細胞ペレットを、50mLの緩衝液当たり1つのComplete(登録商標)プロテアーゼ阻害剤錠およびEDTA(Roche Diagnostics)を含む氷冷ホモジナイゼーション/再懸濁緩衝液(50mM Tris-HCl、pH7.5)で解凍する。オーバーヘッドモーター駆動のTeflon(登録商標)-ガラスPotter-Elvehjemホモジナイザーで15~20ストロークを使用して細胞をホモジナイズし、続いて4℃で1100×gで10分間遠心分離する。上清を氷上に保存し、ペレットを前と同じように再びホモジナイズし、4℃で1100×gで10分間遠心分離する。すべての上清を合わせ、続いて4℃で35,000×gで60分間遠心分離する。ペレットを、プロテアーゼ阻害剤を含む緩衝液(4~5ml/gの開始細胞ペースト)に再懸濁し、液体窒素で急速凍結した後、-80℃で保存する。ウシ血清アルブミン(BSA)を標準として用いたBCAキット(ThermoScientific)を使用して、タンパク質濃度を決定する。
【0307】
受容体結合アッセイプロトコル:受容体結合親和性(Ki)を、どちらもPerkin Elmer(Waltham,MA)から入手されるヒト組換え(3-
[125I]-ヨードチロシル-A14)-インスリン(2200Ci/mmol)またはヒト組換え[
125I]-インスリン様成長因子1(1680~2800Ci/mmol)のいずれかとの競合的放射性リガンド結合アッセイから決定する。ポリビニルトルエン(PVT)コムギ胚芽凝集素結合SPAビーズ(Perkin Elmer)を使用したSPA法でアッセイを行う。アッセイ緩衝液は、50mM Tris-HCl(pH7.5)、150mM NaCl、およびA)0.1%w/vの脂肪酸不含BSA、B)0.1%w/vの脂肪酸不含ヒト血清アルブミン(HSA)、C)0.1%w/vラット血清アルブミン(RSA)、またはD)0.001%Nonidet P-40代替品(NP-40、Roche Diagnostics)のうちのいずれかを含む。Freedom/Evoロボット(Tecan)を使用して、アッセイ緩衝液での試験試料または対照の3倍段階希釈を使用した10点濃度応答曲線を作成する。50μLの化合物希釈液をTeMOロボット(Tecan)を使用して96ウェル白色透明底マイクロプレート(Corning、3632)に添加し、続いて、放射性リガンド(50μL、最終的に約40pM)、膜(50μL、0.1~0.4μg/ウェル)、およびSPAビーズ(50μL、0.1~0.15mg/ウェル)を添加し、これらはMultiflo F/X(Biotek)バルク分注機器を使用して添加される。試験化合物および対照の最高最終アッセイ濃度を以下の表に示す。
【表9】
【0308】
10時間のインキュベーションおよび室温でのビーズ沈降に続いて、放射能をMicrobeta(商標)Triluxシンチレーションカウンター(Perkin Elmer)を使用して測定し、1分当たりのカウント数(CPM)として表す。
【0309】
3つの異なる日に行う3つの独立したアッセイで試料を試験する(n=3)。実施ごとに、試料は、各プレートに含まれるBHI(配列番号3および4)、IGF-1(PeproTech,Inc.; Rocky Hill,NJ)、およびAspB10 INS(配列番号4のHis10Asp)対照とともにランダム化される。
【0310】
IRアッセイのデータ分析:実験ごとに1回の反復濃度応答曲線で各化合物を試験する。最大結合応答(MAX)は、アッセイ緩衝液のみを使用した8ウェル/プレートで決定され、最小結合または非特異的応答(MIN)は、100nM BHIを使用した各ウェルで決定される。すべての試験試料濃度応答をこの対照応答に対して正規化し、以下に示すように非特異的結合を補正した後の特異的阻害パーセントとして計算する。
【数1】
【0311】
特異的阻害パーセント(y軸)を化合物の対数濃度(x軸)に対してプロットする。結合の50%阻害をもたらす濃度(IC
50)を4パラメータロジスティック非線形回帰分析(Analyzer、バージョン15、GeneData Screener)から決定する。方程式Ki=IC
50/(1+L/Kd)に基づいて、親和性定数(Ki)をIC
50値から計算し、式中、Lは、実験で使用される放射性リガンドの濃度と等しく、Kdは、飽和結合分析から決定した放射性リガンドの平衡結合親和性定数と等しい。報告するKi値は、標準誤差(Delta Method Standard Error)を用いた幾何平均、およびnで示される幾何平均の計算に使用される独立した反復決定の数として表される。
【表10】
【表11】
【0312】
インビボ機能
実施例48:ストレプトゾトシン(STZ)処置マウスでのINS類似体グルコース低下
STZマウス:Envigo RSM Inc.(Indianapolis,IN)からの11~12週齢の雄C57Bl/6NHsdマウスを最低3日間順化させる。マウスをトウモロコシ穂軸(corn cob)床敷およびマウス水供給機を備えた靴箱ケージに個別に収容する。環境条件は以下のとおりである:12時間の明期および12時間の暗期(研究関連の活動のために中断され得る)、20℃~26℃の温度、ならびに30%~70%の相対湿度。
【0313】
STZを以下のように調製する:事前に計量されたSTZにビヒクルを添加し、16.67mg/mLの投与濃度を達成する。粉末が溶けるまでゆっくりとかき混ぜて混合する。溶液をウェットアイス上に保持し、遮光し、調製の3時間以内に使用する。投与前段階の5日目および9日目に、各STZ投与前に一晩絶食させた後(16時間を超えない)、最新の体重に基づいて動物に6mL/kg(100mg/kg)の投与量で腹腔内投与する。体重が19g未満の任意の動物にはSTZを投与しない。
【0314】
2回目のSTZ処置の10日後、血糖値(250mg/dL~500mg/dLの組み入れ基準)および体重バランスを達成するように設計されたブロックランダム化割り当てツール(BRAT)を使用して、動物を研究に割り当てる。予め製剤化された試験品の単回用量を、10mL/kgの投与量で肩甲骨の間(肩甲骨間)の皮下腔に投与する。任意の可能な投与エラーが記録される。
【0315】
試験品の処置後、毎朝体重を監視する。摂餌量を1日目(3回:0~4時間、4~12時間、および12~24時間)、2、3、4、5、6、7、および8日目に監視する。グルコース測定を投与の0、4、12、24、36、48、72、96、120、144、および168時間後に血糖計を使用してテールクリップにより(2つ組で)行う。投与の4、12、24、36、48、72時間後に、化合物濃度を測定するために追加の40μLの全血を採取する。
【0316】
すべてのデータを、1群当たり5匹の動物の平均±SEMとして表す。グルコース変化パーセントを、以下のようにして各時点で計算する:投与のX時間後の変化パーセント=((X時点のグルコース-動物の投与後0時のグルコース)×100)-100。
【0317】
以下の表12に示すように、実施例1~6のINS類似体は、300nmol/kgの単回注入後の全血中血糖値の持続的な低下を示している。同様に、以下の表13および14に示すように、実施例7~18のINS類似体は、200nmol/kgの単回注入後の全血中血糖値の持続的な低下を示している。
【表12】
【表13】
【表14】
【0318】
実施例49:STZ処置ラットにおけるINS類似体グルコース低下
Envigo RMS Inc.(Indianapolis,IN)からの390~425gの雄Sprague Dawleyラットを最低3日間順化させる。ラットをトウモロコシ穂軸(corn cob)床敷および水を自由に与える水供給機を備えた靴箱ケージに個別に収容する。ラットに、Teklad Global DietsのRodent2014飼料を与える。環境条件は以下のとおりである:12時間の明期および12時間の暗期(研究関連の活動のために中断され得る)、20℃~26℃の温度、ならびに30%~70%の相対湿度。
【0319】
STZを以下のように調製する:19mLの冷滅菌生理食塩水をSTZバイアル(Zanosar(登録商標),Teva Parenteral Medicines,Inc.,Irvine,CA)に添加し、粉末が溶解するまで穏やかに混合する。STZの第2のバイアルを用いて繰り返し、両方をウェットアイス上で保持し、遮光する。これらの溶液は、述べた条件下で3時間有効である。投与前段階の8日目に、6時間の絶食後、最新の体重に基づいて動物に0.8mL/kg(40mg/kg)の投与量で静脈内投与する。STZの投与をイソフルランによる麻酔下で行う。完全に目覚めるまでラットを観察する。
【0320】
STZ処置の3日後、血糖値(450mg/dL~550mg/dLの組み入れ基準)および体重バランスを達成するように設計されたBRATを使用して、動物を研究に割り当てる。60匹のラットのうち50匹を研究する。事前に製剤化された試験品(20mMヒスチジン、50mM NaCl(pH6.0)中の50、100、200、および400nmol/kgのINS類似体)の単回用量を5mL/kgの投与量で皮下腔に投与する。
【0321】
試験品処置後、体重および摂餌量を毎朝監視する(投与段階の1~11日目)。グルコース測定を投与の0、2、4、6、8、10、12、18、24、36、48、72、96、120、144、168、192、216および240時間語に血糖計(AccuChek(登録商標)Aviva(登録商標),Roche,Indianapolis,IN)を使用してテールクリップにより(2つ組で)行う。
【0322】
すべてのデータを、1群当たり4~5匹の動物の平均±SEMとして表す。グルコース変化パーセントを、以下のようにして各時点で計算する:投与のX時間後の変化パーセント=((X時点のグルコース-動物の投与後0時のグルコース)×100)-100。
【0323】
以下の表15に示すように、4つのINS類似体はすべて、1回の注入後に全血中血糖値の用量依存的(50、100、200、および400nmol/kg)の低下を示している。
【表15】
【表16】
【0324】
実施例50:STZ処置ラットにおけるINS類似体薬物動態
本明細書におけるINS類似体の薬物動態をSTZ誘発糖尿病ラットモデルで試験する。雄のSTZ処置ラットに、50、100、200、または400nmol/kgの様々なINS類似体の単回皮下投与(20mMヒスチジン、50mM NaCl(pH6.0)中5mL/kgの投与)を行う。血液を投与前ならびに投与の2、4、6、8、10、12、18、24、36、48、72、96、120、144、168、192、216および240時間後に各動物から収集する。血液試料をK3EDTA血漿へと処理し、約-70℃で凍結保存する。血漿中のINS類似体濃度をEli Lilly and Company(Indianapolis,IN)で測定し、濃度-時間データを薬物動態パラメータの計算に使用する(表12を参照されたい)。
【0325】
血漿類似体濃度は、Dionex Ultimate 3000UPLCシステムに接続されたThermo orbitrap質量分析計(Q/ExactiveまたはFusion Lumos)を使用した免疫親和性-LC/MSによって動物から測定される。ストレプトアビジンでコーティングされた磁気ビーズ(Dynal M-280、Thermo E2017-02)に固定化した抗ラクダ-VHH-ビオチンモノクローナル抗体(Eli Lilly and Company、クローン96A3F5)を使用して、類似体をK3EDTAラット血漿から免疫沈降する。非特異的結合タンパク質を除去するための洗浄ステップに続いて、変異体を還元し(トリエチルホスフィン、Aldrich 245275-5G)、アルキル化し(2-ヨードエタノール、Aldrich 176850-25G)、消化する(Trypsin Gold、Promega E2019-12)。変異体の様々な領域由来のその後のトリプシンペプチドを、インタクトな類似体の代理測定として、0.293nM~150nMの範囲でLC/MSによって測定する。
【0326】
実施例29および30の薬物動態は、試験した用量の範囲(50~400nmol/kg SC)ではほぼ線形である。2つの類似体の見かけのクリアランスは、2.9mL/時間/kg~4.7mL/時間/kgの範囲であり、それらの消失半減期は、25時間~42時間の範囲である(表17を参照されたい)。
【表17】
【0327】
配列
以下の核酸配列および/またはアミノ酸配列は、本開示において言及され、参照のために以下に提供される。
【0328】
配列番号1-ヒトプレプロインスリン(110アミノ酸;NCBI参照番号NP_001278826.1)
MALWMRLLPLLALLALWGPDPAAAFVNQHLCGSHLVEALYLVCGERGFFYTPKTRREAEDLQVGQVELGGGPGAGSLQPLALEGSLQKRGIVEQCCTSICSLYQLENYCN
【0329】
配列番号2-ヒトプロインスリン(86アミノ酸;NCBI参照番号NP_001278826.1の25-110)
FVNQHLCGSHLVEALYLVCGERGFFYTPKTRREAEDLQVGQVELGGGPGAGSLQPLALEGSLQKRGIVEQCCTSICSLYQLENYCN
【0330】
配列番号3-ヒトINS A鎖(21アミノ酸;NCBI参照番号NP_001278826.1の90-110)
GIVEQCCTSICSLYQLENYCN
【0331】
配列番号4-ヒトINS B鎖(30アミノ酸;NCBI参照番号NP_001278826.1の25-54)
FVNQHLCGSHLVEALYLVCGERGFFYTPKT
【0332】
配列番号5-ヒトINS受容体-A(1370アミノ酸;NCBI参照番号NP_001073285.1)、C末端C9タグを有する
MATGGRRGAAAAPLLVAVAALLLGAAGHLYPGEVCPGMDIRNNLTRLHELENCSVIEGHLQILLMFKTRPEDFRDLSFPKLIMITDYLLLFRVYGLESLKDLFPNLTVIRGSRLFFNYALVIFEMVHLKELGLYNLMNITRGSVRIEKNNELCYLATIDWSRILDSVEDNYIVLNKDDNEECGDICPGTAKGKTNCPATVINGQFVERCWTHSHCQKVCPTICKSHGCTAEGLCCHSECLGNCSQPDDPTKCVACRNFYLDGRCVETCPPPYYHFQDWRCVNFSFCQDLHHKCKNSRRQGCHQYVIHNNKCIPECPSGYTMNSSNLLCTPCLGPCPKVCHLLEGEKTIDSVTSAQELRGCTVINGSLIINIRGGNNLAAELEANLGLIEEISGYLKIRRSYALVSLSFFRKLRLIRGETLEIGNYSFYALDNQNLRQLWDWSKHNLTITQGKLFFHYNPKLCLSEIHKMEEVSGTKGRQERNDIALKTNGDQASCENELLKFSYIRTSFDKILLRWEPYWPPDFRDLLGFMLFYKEAPYQNVTEFDGQDACGSNSWTVVDIDPPLRSNDPKSQNHPGWLMRGLKPWTQYAIFVKTLVTFSDERRTYGAKSDIIYVQTDATNPSVPLDPISVSNSSSQIILKWKPPSDPNGNITHYLVFWERQAEDSELFELDYCLKGLKLPSRTWSPPFESEDSQKHNQSEYEDSAGECCSCPKTDSQILKELEESSFRKTFEDYLHNVVFVPRPSRKRRSLGDVGNVTVAVPTVAAFPNTSSTSVPTSPEEHRPFEKVVNKESLVISGLRHFTGYRIELQACNQDTPEERCSVAAYVSARTMPEAKADDIVGPVTHEIFENNVVHLMWQEPKEPNGLIVLYEVSYRRYGDEELHLCVSRKHFALERGCRLRGLSPGNYSVRIRATSLAGNGSWTEPTYFYVTDYLDVPSNIAKIIIGPLIFVFLFSVVIGSIYLFLRKRQPDGPLGPLYASSNPEYLSASDVFPCSVYVPDEWEVSREKITLLRELGQGSFGMVYEGNARDIIKGEAETRVAVKTVNESASLRERIEFLNEASVMKGFTCHHVVRLLGVVSKGQPTLVVMELMAHGDLKSYLRSLRPEAENNPGRPPPTLQEMIQMAAEIADGMAYLNAKKFVHRDLAARNCMVAHDFTVKIGDFGMTRDIYETDYYRKGGKGLLPVRWMAPESLKDGVFTTSSDMWSFGVVLWEITSLAEQPYQGLSNEQVLKFVMDGGYLDQPDNCPERVTDLMRMCWQFNPKMRPTFLEIVNLLKDDLHPSFPEVSFFHSEENKAPESEELEMEFEDMENVPLDRSSHCQREEAGGRDGGSSLGFKRSYEEHIPYTHMNGGKKNGRILTLPRSNPSAAAGTETSQVAPA
【0333】
配列番号6-ヒトINS受容体-B(1382アミノ酸;NCBI参照番号NP_000199.2)、C末端C9タグを有する
MATGGRRGAAAAPLLVAVAALLLGAAGHLYPGEVCPGMDIRNNLTRLHELENCSVIEGHLQILLMFKTRPEDFRDLSFPKLIMITDYLLLFRVYGLESLKDLFPNLTVIRGSRLFFNYALVIFEMVHLKELGLYNLMNITRGSVRIEKNNELCYLATIDWSRILDSVEDNYIVLNKDDNEECGDICPGTAKGKTNCPATVINGQFVERCWTHSHCQKVCPTICKSHGCTAEGLCCHSECLGNCSQPDDPTKCVACRNFYLDGRCVETCPPPYYHFQDWRCVNFSFCQDLHHKCKNSRRQGCHQYVIHNNKCIPECPSGYTMNSSNLLCTPCLGPCPKVCHLLEGEKTIDSVTSAQELRGCTVINGSLIINIRGGNNLAAELEANLGLIEEISGYLKIRRSYALVSLSFFRKLRLIRGETLEIGNYSFYALDNQNLRQLWDWSKHNLTITQGKLFFHYNPKLCLSEIHKMEEVSGTKGRQERNDIALKTNGDQASCENELLKFSYIRTSFDKILLRWEPYWPPDFRDLLGFMLFYKEAPYQNVTEFDGQDACGSNSWTVVDIDPPLRSNDPKSQNHPGWLMRGLKPWTQYAIFVKTLVTFSDERRTYGAKSDIIYVQTDATNPSVPLDPISVSNSSSQIILKWKPPSDPNGNITHYLVFWERQAEDSELFELDYCLKGLKLPSRTWSPPFESEDSQKHNQSEYEDSAGECCSCPKTDSQILKELEESSFRKTFEDYLHNVVFVPRKTSSGTGAEDPRPSRKRRSLGDVGNVTVAVPTVAAFPNTSSTSVPTSPEEHRPFEKVVNKESLVISGLRHFTGYRIELQACNQDTPEERCSVAAYVSARTMPEAKADDIVGPVTHEIFENNVVHLMWQEPKEPNGLIVLYEVSYRRYGDEELHLCVSRKHFALERGCRLRGLSPGNYSVRIRATSLAGNGSWTEPTYFYVTDYLDVPSNIAKIIIGPLIFVFLFSVVIGSIYLFLRKRQPDGPLGPLYASSNPEYLSASDVFPCSVYVPDEWEVSREKITLLRELGQGSFGMVYEGNARDIIKGEAETRVAVKTVNESASLRERIEFLNEASVMKGFTCHHVVRLLGVVSKGQPTLVVMELMAHGDLKSYLRSLRPEAENNPGRPPPTLQEMIQMAAEIADGMAYLNAKKFVHRDLAARNCMVAHDFTVKIGDFGMTRDIYETDYYRKGGKGLLPVRWMAPESLKDGVFTTSSDMWSFGVVLWEITSLAEQPYQGLSNEQVLKFVMDGGYLDQPDNCPERVTDLMRMCWQFNPKMRPTFLEIVNLLKDDLHPSFPEVSFFHSEENKAPESEELEMEFEDMENVPLDRSSHCQREEAGGRDGGSSLGFKRSYEEHIPYTHMNGGKKNGRILTLPRSNPSAAAGTETSQVAPA
【0334】
配列番号7-VHH部分#1(MC6.1C22.43)
EVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
【0335】
配列番号8-VHH部分#2(MC6.1)
EVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRTVSSTAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGSVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAVRPGRPLITSRDANLYDYWGQGTLVTVSS
【0336】
配列番号9-VHH部分#3(MC6.1C80.43)
EVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKGREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
【0337】
配列番号10-L1((GGGGQ)nの基本配列)
(GGGGQ)n
【0338】
配列番号11-L1((GGGQ)nの基本配列)
(GGGQ)n
【0339】
配列番号12-L1((GGGGS)nの基本配列)
(GGGGS)n
【0340】
配列番号13-L1((PGPQ)n)の基本配列)
(PGPQ)n
【0341】
配列番号14-L1((PGPA)nの基本配列)
(PGPA)n
【0342】
配列番号15-L1((GGE)nGGの基本配列)
(GGE)nGG
【0343】
配列番号16-L1((GGGGE)nGGGGの基本配列)
(GGGGE)nGGGG
【0344】
配列番号17-L1((GGGGK)nGGGGの基本配列)
(GGGGK)nGGGG
【0345】
配列番号18-L1((GGGG(AP)nGGGGの基本配列)
GGGG(AP)nGGGG
【0346】
配列番号19-L1(GGGG(EP)n)の基本配列)
GGGG(EP)nGGGG
【0347】
配列番号20-L1(GGGG(KP)nGGGGの基本配列)
GGGG(KP)nGGGG
【0348】
配列番号21-L1((PGPE)nPGPQの基本配列)
(PGPE)nPGPQ
【0349】
配列番号22-L1((PGPK)nPGPQの基本配列)
(PGPK)nPGPQ
【0350】
配列番号23-L1#1((GGGGQ)5)
GGGGQGGGGQGGGGQGGGGQGGGGQ
【0351】
配列番号24-L1#2((PGPQ)8)
PGPQPGPQPGPQPGPQPGPQPGPQPGPQPGPQ
【0352】
配列番号25-L1#3((PGPA)8)
PGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPA
【0353】
配列番号26-L1#4(G2E)7G2
GGEGGEGGEGGEGGEGGEGGEGG
【0354】
配列番号27-L1#5(G4E)4G4
GGGGEGGGGEGGGGEGGGGEGGGG
【0355】
配列番号28-L1#6(G4K)4G4
GGGGKGGGGKGGGGKGGGGKGGGG
【0356】
配列番号29-L1#7(G4(AP)10G4)
GGGGAPAPAPAPAPAPAPAPAPAPGGGG
【0357】
配列番号30-L1#7(G4(EP)10G4)
GGGGEPEPEPEPEPEPEPEPEPEPGGGG
【0358】
配列番号31-L1#8(G4(KP)10G4)
GGGGKPKPKPKPKPKPKPKPKPKPGGGG
【0359】
配列番号32-L1#9((PGPE)7PGPQ)
PGPEPGPEPGPEPGPEPGPEPGPEPGPEPGPQ
【0360】
配列番号33-L1#10((PGPK)7PGPQ)
PGPKPGPKPGPKPGPKPGPKPGPKPGPKPGPQ
【0361】
配列番号34-L2#1
GGGGGG
【0362】
配列番号35-L2#2
GGGSGGSGGG
【0363】
配列番号36-L2#3
GGGSGGSGGSGGG
【0364】
配列番号37-INS類似体#1(SCI(A21G)-(PGPA)8-MC6.1)
FVNQHLCGSHLVEALYLVCGERGFFYTPKTGGGGGGGIVEQCCTSICSLYQLENYCGPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRTVSSTAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGSVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAVRPGRPLITSRDANLYDYWGQGTLVTVSS
【0365】
配列番号38-INS類似体#2(SCI(B3D、A21G)-(PGPA)8-MC6.1)
FVDQHLCGSHLVEALYLVCGERGFFYTPKTGGGGGGGIVEQCCTSICSLYQLENYCGPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRTVSSTAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGSVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAVRPGRPLITSRDANLYDYWGQGTLVTVSS
【0366】
配列番号39-INS類似体#3(SCI(B9A、A21G)-(PGPA)8-MC6.1)
FVNQHLCGAHLVEALYLVCGERGFFYTPKTGGGGGGGIVEQCCTSICSLYQLENYCGPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRTVSSTAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGSVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAVRPGRPLITSRDANLYDYWGQGTLVTVSS
【0367】
配列番号40-INS類似体#4(SCI(B16E、A21G)-(PGPA)8-MC6.1)
FVNQHLCGSHLVEALELVCGERGFFYTPKTGGGGGGGIVEQCCTSICSLYQLENYCGPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRTVSSTAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGSVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAVRPGRPLITSRDANLYDYWGQGTLVTVSS
【0368】
配列番号41-INS類似体#5(SCI(B16H、A21G)-(PGPA)8-MC6.1)
FVNQHLCGSHLVEALHLVCGERGFFYTPKTGGGGGGGIVEQCCTSICSLYQLENYCGPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRTVSSTAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGSVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAVRPGRPLITSRDANLYDYWGQGTLVTVSS
【0369】
配列番号42-INS類似体#6(SCI(B25H、A21G)-(PGPA)8-MC6.1)
FVNQHLCGSHLVEALYLVCGERGFHYTPKTGGGGGGGIVEQCCTSICSLYQLENYCGPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRTVSSTAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGSVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAVRPGRPLITSRDANLYDYWGQGTLVTVSS
【0370】
配列番号43-INS類似体#7(SCI(B3S、A21G)-(PGPA)8-MC6.1C22.43)
FVSQHLCGSHLVEALYLVCGERGFFYTPKTGGGGGGGIVEQCCTSICSLYQLENYCGPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
【0371】
配列番号44-INS類似体#8(SCI(B3S、B25H、A21G)-(PGPA)8-MC6.1C22.43)
FVSQHLCGSHLVEALYLVCGERGFHYTPKTGGGGGGGIVEQCCTSICSLYQLENYCGPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
【0372】
配列番号45-INS類似体#9(SCI(B3S、B25H、A8H、A21G)-(PGPA)8-MC6.1C22.43)
FVSQHLCGSHLVEALYLVCGERGFHYTPKTGGGGGGGIVEQCCHSICSLYQLENYCGPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
【0373】
配列番号46-INS類似体#10(SCI(B3S、B16H、A21G)-(PGPA)8-MC6.1C22.43)(SCIv5-(PGPA)8-C22.43)
FVSQHLCGSHLVEALHLVCGERGFFYTPKTGGGGGGGIVEQCCTSICSLYQLENYCGPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
【0374】
配列番号47-INS類似体#11(SCI(B3S、B16H、A8H、A14E、A21G)-(PGPA)8-MC6.1C22.43)
FVSQHLCGSHLVEALHLVCGERGFFYTPKTGGGGGGGIVEQCCHSICSLEQLENYCGPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
【0375】
配列番号48-INS類似体#12(SCI(B3S、B16H、B25H、A8H、A21G)-(PGPA)8-MC6.1C22.43)
FVSQHLCGSHLVEALHLVCGERGFHYTPKTGGGGGGGIVEQCCHSICSLYQLENYCGPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
【0376】
配列番号49-INS類似体#13(SCI(B3S、B16H、B25H、A8H、A14E、A21G)-(PGPA)8-MC6.1C22.43)
FVSQHLCGSHLVEALHLVCGERGFHYTPKTGGGGGGGIVEQCCHSICSLEQLENYCGPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
【0377】
配列番号50-INS類似体#14(SCI(B3S、B16R、A21G)-(PGPA)8-MC6.1C22.43)
FVSQHLCGSHLVEALRLVCGERGFFYTPKTGGGGGGGIVEQCCTSICSLYQLENYCGPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
【0378】
配列番号51-INS類似体#15(SCI(B3S、B16F、A21G)-(PGPA)8-MC6.1C22.43)
FVSQHLCGSHLVEALFLVCGERGFFYTPKTGGGGGGGIVEQCCTSICSLYQLENYCGPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
【0379】
配列番号52-INS類似体#16(SCI(B3S、B16W、A21G)-(PGPA)8-MC6.1C22.43)
FVSQHLCGSHLVEALWLVCGERGFFYTPKTGGGGGGGIVEQCCTSICSLYQLENYCGPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
【0380】
配列番号53-INS類似体#17(SCI(B3S、B16R、A8H、A21G)-(PGPA)8-MC6.1C22.43)
FVSQHLCGSHLVEALRLVCGERGFFYTPKTGGGGGGGIVEQCCHSICSLYQLENYCGPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
【0381】
配列番号54-INS類似体#18(SCI(B3S、B16R、B25H、A8H、A21G)-(PGPA)8-MC6.1C22.43)
FVSQHLCGSHLVEALRLVCGERGFHYTPKTGGGGGGGIVEQCCHSICSLYQLENYCGPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAPGPAEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
【0382】
配列番号55-INS類似体#19(SCI(B3S、A21G)-(G4Q)5-MC6.1C22.43)
FVSQHLCGSHLVEALYLVCGERGFFYTPKTGGGGGGGIVEQCCTSICSLYQLENYCGGGGGQGGGGQGGGGQGGGGQGGGGQEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
【0383】
配列番号56-INS類似体#20(SCI(B3S、A21G)-(PGPQ)8-MC6.1C22.43)
FVSQHLCGSHLVEALYLVCGERGFFYTPKTGGGGGGGIVEQCCTSICSLYQLENYCGPGPQPGPQPGPQPGPQPGPQPGPQPGPQPGPQEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
【0384】
配列番号57-INS類似体#21(SCI(B3S、B16H、B25H、A8H、A21G)-(G4Q)5-C22.43)
FVSQHLCGSHLVEALHLVCGERGFHYTPKTGGGGGGGIVEQCCHSICSLYQLENYCGGGGGQGGGGQGGGGQGGGGQGGGGQEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
【0385】
配列番号58-INS類似体#22(SCI(B3S、B16H、B25H、A8H、A21G)-(PGPQ)8-MC6.1C22.43)
FVSQHLCGSHLVEALHLVCGERGFHYTPKTGGGGGGGIVEQCCHSICSLYQLENYCGPGPQPGPQPGPQPGPQPGPQPGPQPGPQPGPQEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
【0386】
配列番号59-INS類似体#23(SCI(B3S、B16H、B25H、A8H、A14E、A21G)-(G4Q)5-MC6.1C22.43)
FVSQHLCGSHLVEALHLVCGERGFHYTPKTGGGGGGGIVEQCCHSICSLEQLENYCGGGGGQGGGGQGGGGQGGGGQGGGGQEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
【0387】
配列番号60-INS類似体#24(SCI(B3S、B16H、B25H、A8H、A14E、A21G)-(PGPQ)8-MC6.1C22.43)
FVSQHLCGSHLVEALHLVCGERGFHYTPKTGGGGGGGIVEQCCHSICSLEQLENYCGPGPQPGPQPGPQPGPQPGPQPGPQPGPQPGPQEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
【0388】
配列番号61-INS類似体#25 SCI(B3S、B16R、A21G)-(G4Q)5-MC6.1C22.43)
FVSQHLCGSHLVEALRLVCGERGFFYTPKTGGGGGGGIVEQCCTSICSLYQLENYCGGGGGQGGGGQGGGGQGGGGQGGGGQEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
【0389】
配列番号62-INS類似体#26 SCI(B3S、B16R、A21G)-(PGPQ)8-MC6.1C22.43)
FVSQHLCGSHLVEALRLVCGERGFFYTPKTGGGGGGGIVEQCCTSICSLYQLENYCGPGPQPGPQPGPQPGPQPGPQPGPQPGPQPGPQEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
【0390】
配列番号63-INS類似体#27(SCI(B3S、B16R、A8H、A21G)-(G4Q)5-MC6.1C22.43)
FVSQHLCGSHLVEALRLVCGERGFFYTPKTGGGGGGGIVEQCCHSICSLYQLENYCGGGGGQGGGGQGGGGQGGGGQGGGGQEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
【0391】
配列番号64-INS類似体#28(SCI(B3S、B16R、A8H、A21G)-(PGPQ)8-MC6.1C22.43)
FVSQHLCGSHLVEALRLVCGERGFFYTPKTGGGGGGGIVEQCCHSICSLYQLENYCGPGPQPGPQPGPQPGPQPGPQPGPQPGPQPGPQEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
【0392】
配列番号65-INS類似体#29(SCI(B3S、B16R、B25H、A8H、A21G)-(G4Q)5-MC6.1C22.43)
FVSQHLCGSHLVEALRLVCGERGFHYTPKTGGGGGGGIVEQCCHSICSLYQLENYCGGGGGQGGGGQGGGGQGGGGQGGGGQEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
【0393】
配列番号66-INS類似体#30(SCI(B3S、B16R、B25H、A8H、A21G)-(PGPQ)8-MC6.1C22.43)
FVSQHLCGSHLVEALRLVCGERGFHYTPKTGGGGGGGIVEQCCHSICSLYQLENYCGPGPQPGPQPGPQPGPQPGPQPGPQPGPQPGPQEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
【0394】
配列番号67-INS類似体#31(SCI(B3S、B16R、B25H、A8H、A21G)-(G2E)7G2-MC6.1C22.43)
FVSQHLCGSHLVEALRLVCGERGFHYTPKTGGGGGGGIVEQCCHSICSLYQLENYCGGGEGGEGGEGGEGGEGGEGGEGGEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
【0395】
配列番号68-INS類似体#32(SCI(B3S、B16R、B25H、A8H、A21G)-(G4E)4G4-MC6.1C22.43)
FVSQHLCGSHLVEALRLVCGERGFHYTPKTGGGGGGGIVEQCCHSICSLYQLENYCGGGGGEGGGGEGGGGEGGGGEGGGGEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
【0396】
配列番号69-INS類似体#33(SCI(B3S、B16R、B25H、A8H、A21G)-(G4K)4G4-MC6.1C22.43)
FVSQHLCGSHLVEALRLVCGERGFHYTPKTGGGGGGGIVEQCCHSICSLYQLENYCGGGGGKGGGGKGGGGKGGGGKGGGGEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
【0397】
配列番号70-INS類似体#34(SCI(B3S、B16R、B25H、A8H、A21G)-G4(AP)10G4-MC6.1C22.43)
FVSQHLCGSHLVEALRLVCGERGFHYTPKTGGGGGGGIVEQCCHSICSLYQLENYCGGGGGAPAPAPAPAPAPAPAPAPAPGGGGEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
【0398】
配列番号71-INS類似体#35(SCI(B3S、B16R、B25H、A8H、A21G)-G4(EP)10G4-MC6.1C22.43)
FVSQHLCGSHLVEALRLVCGERGFHYTPKTGGGGGGGIVEQCCHSICSLYQLENYCGGGGGEPEPEPEPEPEPEPEPEPEPGGGGEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
【0399】
配列番号72-INS類似体#36(SCI(B3S、B16R、B25H、A8H、A21G)-G4(KP)10G4-MC6.1C22.43)
FVSQHLCGSHLVEALRLVCGERGFHYTPKTGGGGGGGIVEQCCHSICSLYQLENYCGGGGGKPKPKPKPKPKPKPKPKPKPGGGGEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
【0400】
配列番号73-INS類似体#37(SCI(B3S、B16R、B25H、A8H、A21G)-(PGPE)7PGPQ-MC6.1C22.43)
FVSQHLCGSHLVEALRLVCGERGFHYTPKTGGGGGGGIVEQCCHSICSLYQLENYCGPGPEPGPEPGPEPGPEPGPEPGPEPGPEPGPQEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
【0401】
配列番号74-INS類似体#38(SCI(B3S、B16R、B25H、A8H、A21G)-(PGPK)7PGPQ-MC6.1C22.43)
FVSQHLCGSHLVEALRLVCGERGFHYTPKTGGGGGGGIVEQCCHSICSLYQLENYCGPGPKPGPKPGPKPGPKPGPKPGPKPGPKPGPQEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
【0402】
配列番号75-INS類似体#39(SCI(B3K、B16R、B25H、A8H、A21G)-G4Q)5-MC6.1C22.43)
FVKQHLCGSHLVEALRLVCGERGFHYTPKTGGGGGGGIVEQCCHSICSLYQLENYCGGGGGQGGGGQGGGGQGGGGQGGGGQEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
【0403】
配列番号76-INS類似体#40(SCI(B3K、B16R、B21Q、B25H、A8H、A21G)-G4Q)5-MC6.1C22.43)
FVKQHLCGSHLVEALRLVCGQRGFHYTPKTGGGGGGGIVEQCCHSICSLYQLENYCGGGGGQGGGGQGGGGQGGGGQGGGGQEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
【0404】
配列番号77-INS類似体#41
(SCI(B3K、B16R、B21Q、B25H、A4Q、A8H、A21G)-G4Q)5-MC6.1C22.43)
FVKQHLCGSHLVEALRLVCGQRGFHYTPKTGGGGGGGIVQQCCHSICSLYQLENYCGGGGGQGGGGQGGGGQGGGGQGGGGQEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKEREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
【0405】
配列番号78-INS類似体#42
(SCI(B3S、B16R、B25H、A8H、A21G)-(G4Q)5-MC6.1C80.43)
FVSQHLCGSHLVEALRLVCGERGFHYTPKTGGGGGGGIVEQCCHSICSLYQLENYCGGGGGQGGGGQGGGGQGGGGQGGGGQEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKGREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
【0406】
配列番号79-INS類似体#43
(SCI(B3K、B16R、B25H、A8H、A21G)-(G4Q)5-MC6.1C80.43)
FVKQHLCGSHLVEALRLVCGERGFHYTPKTGGGGGGGIVEQCCHSICSLYQLENYCGGGGGQGGGGQGGGGQGGGGQGGGGQEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKGREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
【0407】
配列番号80-INS類似体#44
(SCI(B3K、B16R、B21Q、B25H、A8H、A21G)-(G4Q)5-MC6.1C80.43)
FVKQHLCGSHLVEALRLVCGQRGFHYTPKTGGGGGGGIVEQCCHSICSLYQLENYCGGGGGQGGGGQGGGGQGGGGQGGGGQEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKGREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
【0408】
配列番号81-INS類似体#45
(SCI(B3K、B16R、B21Q、B25H、A4Q、A8H、A21G)-(G4Q)5-MC6.1C80.43)
FVKQHLCGSHLVEALRLVCGQRGFHYTPKTGGGGGGGIVQQCCHSICSLYQLENYCGGGGGQGGGGQGGGGQGGGGQGGGGQEVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGRYIDETAVAWFRQAPGKGREFVAGIGGGVDITYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRPEDTAVYYCAARPGRPLITSKVADLYPYWGQGTLVTVSSPP
【0409】
配列番号82-シグナルペプチド
METDTLLLWVLLLWVPGSTG
【0410】
配列番号83-C末端C9タグ
TETSQVAPA
【0411】
配列番号84(CDR1#1)
AASGRTVSSTAVA
【0412】
配列番号85(CDR1#2)
AASGRYIDSTAVA
【0413】
配列番号86(CDR1#3)
AASGRYIDETAVA
【0414】
配列番号87(CDR2#1)
GIGGSVDITYYLDSVKG
【0415】
配列番号88(CDR2#2)
GIGGSVDITYYADSVKG
【0416】
配列番号89(CDR2#3)
GIGGGVDITYYADSVKG
【0417】
配列番号90(CDR3#1)
AVRPGRPLITSRDANLYDY
【0418】
配列番号91(CDR3#2)
AARPGRPLITSRVANLYPY
【0419】
配列番号92(CDR3#3)
AARPGRPLITSKVADLYPY
【配列表】