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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-02
(45)【発行日】2023-05-15
(54)【発明の名称】洗浄器
(51)【国際特許分類】
   D06F 5/02 20060101AFI20230508BHJP
   B06B 1/06 20060101ALI20230508BHJP
   B08B 3/12 20060101ALI20230508BHJP
   D06F 35/00 20060101ALI20230508BHJP
   D06F 43/00 20060101ALI20230508BHJP
【FI】
D06F5/02
B06B1/06 Z
B08B3/12 Z
D06F35/00 Z
D06F43/00 A
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2018528387
(86)(22)【出願日】2017-01-30
(86)【国際出願番号】 JP2017003113
(87)【国際公開番号】W WO2018016103
(87)【国際公開日】2018-01-25
【審査請求日】2019-09-20
【審判番号】
【審判請求日】2022-02-24
(31)【優先権主張番号】P 2016141512
(32)【優先日】2016-07-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2016141514
(32)【優先日】2016-07-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147304
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 知哉
(74)【代理人】
【識別番号】100148493
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 浩二
(72)【発明者】
【氏名】柴田 遼
(72)【発明者】
【氏名】小西 朗登
(72)【発明者】
【氏名】吉川 真帆子
(72)【発明者】
【氏名】井岡 葵
【合議体】
【審判長】佐々木 芳枝
【審判官】窪田 治彦
【審判官】田合 弘幸
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第105755728(CN,A)
【文献】特開2008-212200(JP,A)
【文献】特開2000-308788(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第105442237(CN,A)
【文献】特開平11-32971(JP,A)
【文献】特開2015-123245(JP,A)
【文献】特開2012-249719(JP,A)
【文献】登録実用新案第3058326(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B08B3/12
B06B1/02,1/06
D06F5/02,7/04,35/00,43/00
A46B1/00-17/08
A61C17/22-17/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
把持部及び先端部を有する本体部と、
上記先端部内に設けられ、超音波振動を発生させる振動発生部と、
上記振動発生部で発生した超音波振動を、先端に接触された被洗浄物に伝達するホーン部と、
上記把持部内に設けられ、上記振動発生部に超音波振動を発生させるための電力を供給する電力供給部と、
上記先端部に着脱可能であり、上記先端部に取り付けられた状態で、上記ホーン部の上記先端を覆う蓋体部と、
を備え、
上記蓋体部は、上記先端部に取り付けられた状態で、上記先端部を覆うように一端が開口している凹部を有し
上記先端部は、先細部と基部とを備え、
上記先細部は、
上記ホーン部の上記先端が貫通するように上記ホーン部を囲
上記基部は、
上記基部の先端に向かうにつれて上記基部が狭まるように傾斜した傾斜面と、
上記傾斜面における上記先端と反対側の基端側に形成された突出部と、を有し、
上記蓋体部は、上記蓋体部における上記一端側に形成され、上記先端部に取り付けられた状態において上記突出部と嵌合する溝部を有し、
上記把持部及び上記蓋体部は、上記本体部が延びる方向に交差する方向の断面が、互いに同一の多角形状を有しており、
上記本体部が延びる方向に交差する方向において、上記把持部及び上記蓋体部の寸法は、上記先端部の寸法よりも大きく
上記先端部は、上記傾斜面から上記本体部が延びる方向に交差する方向に突出した鍔部を有し、
上記鍔部は、上記本体部から延びる方向の一面側に段差を形成し
上記蓋体部は、上記先端部に取り付けられた状態で、上記蓋体部の縁が上記鍔部の上記一面側の上記段差に当接
上記蓋体部は、上記把持部と反対側の端部が、上記本体部が延びる方向に交差する方向に沿った平面であり、
上記把持部は、上記本体部が延びる方向の一端から他端にわたって、上記本体部が延びる方向と交差する方向の形状及び寸法が上記蓋体部と同じ、かつ一定となるように直線の棒状に形成されており、上記ホーン部と反対側の端部が、上記本体部が延びる方向に交差する方向に沿った平面である、
ことを特徴とする洗浄器。
【請求項2】
請求項1に記載の洗浄器において、
上記電力供給部が、充電可能である、
ことを特徴とする洗浄器。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の洗浄器において、
上記本体部は、上記突出部である第1突出部と、上記第1突出部と共に上記ホーン部を挟む位置に形成された第2突出部とを有し、
上記蓋体部は、上記本体部に取り付けられた状態において、上記溝部であって上記第1突出部と嵌合する第1溝部と、上記第2突出部と嵌合する第2溝部と、を有する、
ことを特徴とする洗浄器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洗浄器に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、本体部と、この本体部の先端に取り付けられた振動発生部とを備える洗浄器が記載されている。この洗浄器では、振動発生部に振動伝達部を設けており、使用者が本体部を把持し、振動伝達部を衣類等の被洗浄物に押し当てて使用される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第3768978号公報
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る洗浄器は、
把持部及び先端部を有する本体部と、
上記先端部内に設けられ、超音波振動を発生させる振動発生部と、
上記振動発生部で発生した超音波振動を、先端に接触された被洗浄物に伝達するホーン部と、
上記把持部内に設けられ、上記振動発生部に超音波振動を発生させるための電力を供給する電力供給部と、
上記先端部に着脱可能であり、上記先端部に取り付けられた状態で、上記ホーン部の上記先端を覆う蓋体部と、
を備え、
上記蓋体部は、上記先端部に取り付けられた状態で、上記先端部を覆うように一端が開口している凹部を有し
上記先端部は、先細部と基部とを備え、
上記先細部は、
上記ホーン部の上記先端が貫通するように上記ホーン部を囲
上記基部は、
上記基部の先端に向かうにつれて上記基部が狭まるように傾斜した傾斜面と、
上記傾斜面における上記先端と反対側の基端側に形成された突出部と、を有し、
上記蓋体部は、上記蓋体部における上記一端側に形成され、上記先端部に取り付けられた状態において上記突出部と嵌合する溝部を有し、
上記把持部及び上記蓋体部は、上記本体部が延びる方向に交差する方向の断面が、互いに同一の多角形状を有しており、
上記本体部が延びる方向に交差する方向において、上記把持部及び上記蓋体部の寸法は、上記先端部の寸法よりも大きく、
上記先端部は、上記傾斜面から上記本体部が延びる方向に交差する方向に突出した鍔部を有し、
上記鍔部は、上記本体部から延びる方向の一面側に段差を形成し
上記蓋体部は、上記先端部に取り付けられた状態で、上記蓋体部の縁が上記鍔部の上記一面側の上記段差に当接
上記蓋体部は、上記把持部と反対側の端部が、上記本体部が延びる方向に交差する方向に沿った平面であり、
上記把持部は、上記本体部が延びる方向の一端から他端にわたって、上記本体部が延びる方向と交差する方向の形状及び寸法が上記蓋体部と同じ、かつ一定となるように直線の棒状に形成されており、上記ホーン部と反対側の端部が、上記本体部が延びる方向に交差する方向に沿った平面である、
ことを特徴としている。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の第1実施形態の洗浄器を示す斜視図。
図2図1の洗浄器の正面図。
図3図1の洗浄器の上面図。
図4図1の洗浄器の底面図。
図5図2のV-V線に沿った断面図。
図6】本発明の第2実施形態の洗浄器を示す斜視図。
図7図6の洗浄器から蓋体部を取り外した状態を示す斜視図。
図8】本発明の第3実施形態の洗浄器を示す正面図。
図9】本発明の第4実施形態の洗浄器を示す正面図。
図10】本発明の第5実施形態の洗浄器を載置した洗濯機を示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の一実施形態を添付図面に従って説明する。なお、以下の説明では、必要に応じて特定の方向あるいは位置を示す用語(例えば、「上」、「下」、「右」、「左」を含む用語)を用いるが、それらの用語の使用は図面を参照した発明の理解を容易にするためであって、それらの用語の意味によって本発明の技術的範囲が限定されるものではない。また、以下の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物、あるいは、その用途を制限することを意図するものではない。さらに、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは必ずしも合致していない。
【0010】
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態の洗浄器100は、図1図3に示すように、棒状を有する本体部10と、この本体部10の内部に設けられた超音波ホーン20と、本体部10の内部に設けられた電力供給部の一例の充電式のバッテリ30(図5にのみ示す)と、を備えている。
【0011】
なお、本体部10が延びる方向をY方向とし、このY方向に交差する方向の断面の一辺に平行な方向をX方向とし、X方向およびY方向に交差する方向をZ方向とする。
【0012】
本体部10は、図2および図3に示すように、使用者により把持される把持部11と、内部に超音波ホーン20が位置する先端部12とで構成され、Y方向に交差する方向の断面が、四角形状を有している。この本体部10は、Y方向に延びる中心線CLに対して対照に設けられている。
【0013】
把持部11は、アルミニウム等の金属で構成され、図2および図3に示すように、Y方向の上側の端部に、後述する先端部12の基部13が接続されている。把持部11のY方向の上側の端部には、パッキン111が取り付けられており、これにより、把持部11と先端部12の基部13との間をシールしている。
【0014】
また、この把持部11は、図4および図5に示すように、Y方向に沿った平面視において、各角部が面取りされた正四角形状を有し、そのY方向下側の端部(先端部12が取り付けられている端部の反対側の端部)に押しボタンスイッチ16が設けられている。図3に示すように、押しボタンスイッチ16は弾性を有しており、この弾性により、把持部11と押しボタンスイッチ16との間がシールされている。
【0015】
把持部11内の中心部には、図3に示すように、収容部112が設けられ、この収容部112にバッテリ30が収容されている。収容部112のZ方向右側には、マイコンを有するメイン回路基板17が設けられ、Y方向下側には、トランス18が設けられている。メイン回路基板17には、超音波ホーン20、バッテリ30、トランス18、および、押しボタンスイッチ16の各々が接続され、図示しないマイコンにより制御されるようになっている。
【0016】
先端部12は、絶縁性の樹脂で構成され、図2および図3に示すように、把持部11に接続されている基部13と、この基部13に接続されている先細部14とを有している。
【0017】
基部13は、図2に示すように、先端(Y方向の上側)に向かうに従って中心線CLに接近するように傾斜している。この基部13の先端部には、図3に示すように、先細部14を取り付けるための溝部131と、後述する超音波ホーン20のホーン部22が突出する貫通孔132とが設けられている。
【0018】
また、基部13の把持部11に近い側(Y方向の下側)には、基部13の表面から突出する突出部15が設けられている。この突出部15を介して、超音波ホーン20を覆う蓋体部(図示せず)を取り付けることができるようになっている。さらに、基部13は、図4に示すように、Y方向に沿った平面視において、各角部が面取りされた正四角形状を有し、その周縁が、把持部11の周縁よりも内側に位置するように設けられている。
【0019】
先細部14は、図2に示すように、基部13に接続された幅広部141と、この幅広部141から中心線CLに沿って延びる幅狭部142とを有し、図3に示すように、両端の各々が開口している。
【0020】
幅広部141は、図3に示すように、そのY方向の下部が基部13の溝部131に嵌合されている。また、幅広部141のY方向の上部には、先端(Y方向の上側)に向かうに従って中心線CLに接近する湾曲面が設けられている。幅狭部142は、図2に示すように、X方向の幅は略同じであるが、図3に示すように、Z方向の幅は先端(Y方向の上側)に向かうに従って中心線CLに接近するように傾斜している。
【0021】
また、先細部14は、図4に示すように、Y方向に沿った平面視において、各角部が面取りされた矩形状を有し、その周縁が、基部13の周縁よりも内側に位置するように設けられている。
【0022】
超音波ホーン20は、図3に示すように、振動発生部21と、振動伝達部の一例のホーン部22とを有している。
【0023】
振動発生部21は、圧電体を有すると共にバッテリ30に電気的に接続され、圧電体に所定の電圧が印加される。この圧電体に所定の電圧を印加することにより、設定された周波数および振幅の超音波振動が発生するようになっている。本実施形態の洗浄器100では、振動発生部21が、衣類の洗浄に適した30~40kHzの周波数を発生させるように設定されている。
【0024】
また、振動発生部21は、図3に示すように、先端部12の基部13の内部に位置している。この振動発生部21の周囲にはパッキン211が設けられており、これにより、振動発生部21と先端部12の基部13との間をシールしている。
【0025】
ホーン部22は、金属で構成され、その先端221が被洗浄物に接触して、振動発生部21で発生した振動を被洗浄物に伝達する。このホーン部22は、図3に示すように、振動発生部21から中心線CLに沿ってY方向の上側に向かって延びており、先端221が、先端部12の基部13に設けられた貫通孔132を通って、先端部12の先細部14のY方向上側の開口143から本体部10の外部に突出している。すなわち、ホーン部22は、本体部10内に設けられ、その一部が本体部10の一端から露出した状態で配置されている。
【0026】
また、ホーン部22は、図4に示すように、Y方向に沿った平面視において、矩形状を有している。Y方向に沿った平面視において、ホーン部22の矩形状の各辺は、本体部10の把持部11の各角部が面取りされた正四角形状の各辺に対して略平行に配置されている。
【0027】
次に、洗浄器100の使用について説明する。
【0028】
まず、被洗浄物の汚れが付着した箇所(洗浄箇所)に洗浄媒体を含ませる。この洗浄媒体は、通常の水であってもよいし、洗浄成分を含んだ水であってもよい。
【0029】
次に、押しボタンスイッチ16を操作して、洗浄器100の電源をオン状態にする。これにより、超音波ホーン20に電力が供給され、振動発生部21が超音波振動を発生させる。振動発生部21により発生した超音波振動は、振動発生部21からホーン部22に伝達される。
【0030】
続いて、電源をオン状態にした洗浄器100の把持部11を把持して、ホーン部22の先端221を被洗浄物の洗浄箇所に押し当てる。ホーン部22に伝達された超音波振動が被洗浄物の洗浄箇所に伝達され、付着した汚れを浮かせて、洗浄媒体に溶出させる。これにより、被洗浄物に付着した汚れが除去される。
【0031】
第1実施形態の洗浄器100では、本体部10が棒状であると共に、本体部10が延びる方向に交差する方向の断面において、本体部10とホーン部22とが四角形状を有し、かつ、本体部10の四角形状の一辺とホーン部22の四角形状の一辺とが平行である。すなわち、本体部10を用いて、ホーン部22の方向付けを行うことができるので、ホーン部22を正確に方向付けすることができる。
【0032】
また、本体部10が棒状であることから、使用者が、鉛筆あるいはペン等と同様に洗浄器100を把持して、操作することができる。このため、洗浄器100を容易に操作できる。
【0033】
また、本体部10が延びる方向に交差する方向において、本体部10の把持部11の断面形状が四角形状であるので、本体部10の断面形状が他の多角形状である場合と比較して、方向付けが容易で、使用者が把持し易く、転がり難い。
【0034】
また、本体部10が、使用者により把持される把持部11を有し、洗浄器100の重心が把持部11の中心Pに一致している。これにより、使用者により把持された把持部11の位置と洗浄器100の重心との間の距離を短くすることができるので、ホーン部22の操作性を高めることができる。
【0035】
また、本体部10のホーン部22が突出している端とは反対側の他端に、バッテリ30から超音波ホーン20の振動発生部21への電力の供給をオンオフする押しボタンスイッチ16を有している。これにより、洗浄器100の操作時に、使用者の指等が押しボタンスイッチ16に接触する可能性を低減して、誤操作を防止できる。
【0036】
なお、本体部10が延びる方向に交差する方向の断面における本体部10およびホーン部22の形状は、四角形状に限らず、多角形状であればよい。この場合、少なくとも本体部10の多角形状の一辺とホーン部22の多角形状の一辺とが、平行であればよいが、本体部10とホーン部22の多角形状のうち、最も長い辺同士が平行であるのが、好ましい。これにより、ホーン部22の形状が、本体部10の形状に結びつけられているので、ホーン部22を正確に方向付けすることができる。
【0037】
また、バッテリ30は、充電式に限らず、可能であれば、充電できないものであってもよい。
【0038】
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態の洗浄器200は、図6に示すように、本体部10の一端に着脱自在に取り付けられ、超音波ホーン20のホーン部22を覆う蓋体部40を備えた点で、第1実施形態の洗浄器100とは異なっている。なお、第2実施形態では、第1実施形態と同一部分に同一参照番号を付して説明を省略し、第1実施形態と異なる点について説明する。
【0039】
蓋体部40は、図6に示すように、棒状で、蓋体部40が延びる方向に交差する方向の断面において、本体部10の把持部11と同一の四角形状を有している。この蓋体部40は、図7に示すように、長手方向(Y方向)の一端に、本体部10の先端部12の基部13に嵌合可能な開口41と、この開口41を介して超音波ホーン20のホーン部22を収容可能な凹部42とを有している。凹部42の開口縁部には、本体部10の先端部12の基部13に設けられた突出部15を嵌合可能な溝部43が設けられている。この溝部43は、凹部42の四角形状の開口縁部の略中央に配置されている。
【0040】
また、図6に示すように、蓋体部40のY方向の開口41の反対側の他端には、平坦面44が設けられている。この平坦面44を下側に向け、開口41を上側に向けた状態で蓋体部40を載置することで、蓋体部40を本体部10の置台にすることができる。すなわち、蓋体部40によって、本体部10をいわゆる縦置きの状態で載置することができる。
【0041】
このように、蓋体部40が本体部10を載置する置台を兼ねている。これにより、例えば、本体部10専用の置台が不要になり、洗浄器200の持ち運びが便利になる。
【0042】
また、本体部10を縦置きの状態で載置することで、洗浄器200の収納を省スペース化することができる。
【0043】
なお、蓋体部40は、本体部10を縦置きの状態で載置できるもの限らず、例えば、洗浄器の設置面に対して、所定の角度を成した状態で本体部を載置できるものであってもよい。
【0044】
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態の洗浄器300は、図8に示すように、蓋体部40が、本体部10が載置された状態で、本体部10のバッテリ30を充電可能な充電部50を有している点で、第2実施形態の洗浄器200とは異なっている。なお、第3実施形態では、第1および第2実施形態と同一部分に同一参照番号を付して説明を省略し、第1および第2実施形態と異なる点について説明する。
【0045】
充電部50は、図8に示すように、充電器本体51と、充電器本体51に接続された電源コード52と、蓋体部40の凹部42の内周面に露出した状態で配置されている充電端子部53とを有している。充電器本体51と充電端子部53とは、電気的に接続されている。
【0046】
また、本体部10の基部13には、表面から露出した状態で配置されている本体端子部133が設けられている。この本体端子部133は、バッテリ30に電気的に接続されている。
【0047】
蓋体部40を本体部10に取り付けて、縦置きに載置した状態では、本体部10の本体端子部133と蓋体部40の充電部50の充電端子部53とが接触して、電気的に接続され、バッテリ30を充電できるようになっている。
【0048】
このように、蓋体部40が、本体部10が載置された状態で、本体部10のバッテリ30を充電可能な充電部50を有している。このため、バッテリ30を充電することで繰り返し使用することができ、洗浄器300の維持コストを低減できる。
【0049】
なお、充電部50は、上述のような有接点充電に限らず、電磁誘導方式を用いた無接点充電を行えるものであってもよい。
【0050】
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態の洗浄器400は、図9に示すように、蓋体部40が、被洗浄物の洗浄を行うときに使用する水を貯留する貯水部60を有している点で、第3実施形態の洗浄器300とは異なっている。なお、第4実施形態では、第1~第3実施形態と同一部分に同一参照番号を付して説明を省略し、第1~第3実施形態と異なる点について説明する。
【0051】
貯水部60は、図9に示すように、蓋体部40の平坦面44側の端部(図9の下端部)に設けられている。この貯水部60は、平坦面44に開口する貯水室61と、貯水室61の開口を塞ぐカバー62とを有している。貯水室61は、被洗浄物の洗浄に使用する水が貯留される。カバー62は、蓋体部40に着脱可能に取り付けられている。このカバー62には、図示しないパッキンが取り付けられ、貯水室61とカバー62との間をシールしている。
【0052】
このように、蓋体部40に貯水部60を設けることで、水を得ることができない環境であっても、洗浄器400を使用して、被洗浄物の汚れを除去できる。
【0053】
なお、被洗浄物の洗浄に使用する水の貯留は、貯水室61内に貯水することにより行ってもよいし、吸水させたパフ等を貯水室61内に収容することにより行ってもよい。
【0054】
(第5実施形態)
本発明の第5実施形態の洗浄器500は、図10に示すように、蓋体部40が、洗濯機1の一部を構成している点で、第3実施形態の洗浄器300とは異なっている。なお、第5実施形態では、第1~第3実施形態と同一部分に同一参照番号を付して説明を省略し、第1~第3実施形態と異なる点について説明する。
【0055】
このように、蓋体部40が、洗濯機1の一部を構成しているので、例えば、部分的に目立つ被洗浄物の汚れに対して洗濯機1による洗濯の前に使用することで、一度の洗濯で被洗浄物の汚れを除去できる。すなわち、洗浄器500の使用性を向上できる。
【0056】
(第6実施形態)
本発明の第6実施形態の洗浄器500は、図10に示すように、蓋体部40が、洗濯機1の一部を構成しており、その内部は図8に示すような構造になっている。充電本体51と、蓋体部40の凹部42の内周面に露出した状態で配置されている充電端子部53とを有している。充電器本体51と充電端子部53とは、電気的に接続されている。
【0057】
また、本体部10の基部13には、表面から露出した状態で配置されている本体端子部133が設けられている。この本体端子部133は、バッテリ30に電気的に接続されている。
【0058】
蓋体部40を本体部10に取り付けて、縦置きに載置した状態では、本体部10の本体端子部133と蓋体部40の充電部50の充電端子部53とが接触して、電気的に接続され、バッテリ30を充電できるようになっている。
【0059】
このように、蓋体部40が、本体部10が載置された状態で、本体部10のバッテリ30を充電可能な充電部50を有している。このため、バッテリ30を充電することで繰り返し使用することができる。すなわち、洗浄器500の使用性を向上できる。
【0060】
なお、洗濯機1は、縦型でもドラム式でも構わない。
【0061】
本発明および実施形態をまとめると、次のようになる。
【0062】
本発明の洗浄器100,200,300,400,500は、
棒状を有する本体部10と、
上記本体部10内に設けられ、振動を発生させる振動発生部21と、
上記本体部10内に設けられ、一部が上記本体部10の一端から露出した状態で配置されていると共に、上記振動発生部21で発生した振動を被洗浄物に伝達する振動伝達部22と、
上記本体部10内に設けられ、上記振動発生部21に振動を発生させるための電力を供給する電力供給部30と、
を備え、
上記本体部10が延びる方向に交差する方向の断面において、上記本体部10と上記振動伝達部22とが、それぞれ多角形状を有しており、上記本体部10の上記多角形状の一辺と上記振動伝達部22の上記多角形状の一辺とが、平行であることを特徴としている。
【0063】
上記構成によれば、本体部10を用いて、振動伝達部22の方向付けを行うことができるので、振動伝達部22を正確に方向付けすることができる。
【0064】
また、一実施形態の洗浄器100,200,300,400,500では、
上記本体部10が、使用者により把持される把持部11を有し、
重心が上記把持部11の中心に一致している。
【0065】
上記実施形態によれば、使用者により把持された把持部11の位置と洗浄器100,200,300,400,500の重心との間の距離を短くすることができるので、振動伝達部22の操作性を高めることができる。
【0066】
また、一実施形態の洗浄器100.200.300,400,500では、
上記本体部10が、その他端に、上記電力供給部30から上記振動発生部21への電力の供給をオンオフする押しボタンスイッチ16を有している。
【0067】
上記実施形態によれば、洗浄器100,200,300,400,500の操作時に、使用者の指等が押しボタンスイッチ16に接触する可能性を低減して、誤操作を防止できる。
【0068】
また、一実施形態の洗浄器100,200,300,400,500では、
上記本体部および上記振動伝達部の上記本体部が延びる方向に交差する方向の断面が、それぞれ四角形状である。
【0069】
上記実施形態によれば、本体部10の断面形状が他の多角形状である場合と比較して、方向付けが容易で、使用者が把持し易く、転がり難い。
【0070】
また、一実施形態の洗浄器200,300,400,500では、
上記本体部の一端に着脱可能に取り付けられ、上記振動発生部を覆う蓋体部を備え、
上記蓋体部が、上記本体部を載置する置台を兼ねる。
【0071】
上記実施形態によれば、例えば、本体部10専用の置台が不要になり、洗浄器200の持ち運びが便利になる。
【0072】
ところで、特許文献1に開示されている洗浄器を載置する場合、この洗浄器を載置可能な専用の置台を用いることが考えられる。しかし、上記洗浄器の載置に専用の置台を用いると、例えば、外出先で上記洗浄器を使用する場合、上記洗浄器に加えて、専用の置台を持ち運ばなければならず、持ち運びが不便である。
【0073】
本発明の洗浄器200,300,400,500は、
棒状を有する本体部10と、
上記本体部10内に設けられ、振動を発生させる振動発生部21と、
上記本体部10内に設けられ、一部が上記本体部10の一端から露出した状態で配置されていると共に、上記振動発生部21で発生した振動を被洗浄物に伝達する振動伝達部22と、
上記本体部10内に設けられ、上記振動発生部21に振動を発生させるための電力を供給する電力供給部30と、
上記本体部10の一端に着脱可能に取り付けられ、上記振動発生部21を覆う蓋体部40と、
を備え、
上記蓋体部40が、上記本体部10を上記本体部10が延びる方向に沿った状態で載置可能な縦置台を兼ねていることを特徴としている。
【0074】
上記構成によれば、例えば、本体部10専用の置台が不要になり、洗浄器200の持ち運びが便利になる。
【0075】
また、一実施形態の洗浄器300,400,500では、
上記電力供給部30が、充電可能であり、
上記蓋体部40が、上記本体部10が載置された状態で、上記本体部10の上記電力供給部30を充電可能な充電部50を有する。
【0076】
上記実施形態によれば、電力供給部30を充電することで繰り返し使用することができ、洗浄器300,400,500の維持コストを低減できる。
【0077】
また、一実施形態の洗浄器400では、
上記蓋体部40が、上記被洗浄物の洗浄を行うときに使用する水を貯留する貯水部60を有する。
【0078】
上記実施形態によれば、水を得ることができない環境であっても、洗浄器400を使用して、被洗浄物の汚れを除去できる。
【0079】
また、一実施形態の洗浄器500では、
上記蓋体部40が、洗濯機1の一部を構成している。
【0080】
上記実施形態によれば、例えば、部分的に目立つ被洗浄物の汚れに対して洗濯機1による洗濯の前に使用することで、一度の洗濯で被洗浄物の汚れを除去できる。すなわち、洗浄器500の使用性を向上できる。
【0081】
上記第1~第6実施形態で述べた構成要素は、適宜、組み合わせてもよく、また、適宜、選択、置換、あるいは、削除してもよいことは、勿論である。
【符号の説明】
【0082】
10 本体部
11 把持部
111 パッキン
112 収容部
12 先端部
13 基部
131 溝部
132 貫通孔
133 本体端子部
14 先細部
141 幅広部
142 幅狭部
143 開口
15 突出部
16 押しボタンスイッチ
17 メイン回路基板
18 トランス
20 超音波ホーン
21 振動発生部
211 パッキン
22 ホーン部(振動伝達部の一例)
221 先端
30 バッテリ(電力供給部の一例)
40 蓋体部
41 開口
42 凹部
43 溝部
50 充電部
51 充電器本体
52 電源コード
53 充電端子部
60 貯水部
61 貯水室
62 カバー
100,200,300,400,500 洗浄器
CL 中心線
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10