(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-02
(45)【発行日】2023-05-15
(54)【発明の名称】除湿機
(51)【国際特許分類】
B01D 53/26 20060101AFI20230508BHJP
F24F 13/22 20060101ALI20230508BHJP
F24F 1/0358 20190101ALI20230508BHJP
【FI】
B01D53/26 100
F24F1/02 371B
F24F1/0358
F24F13/22 222
(21)【出願番号】P 2019021578
(22)【出願日】2019-02-08
【審査請求日】2021-09-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100168583
【氏名又は名称】前井 宏之
(72)【発明者】
【氏名】山下 光義
【審査官】小川 慶子
(56)【参考文献】
【文献】実開昭58-57620(JP,U)
【文献】特開2002-340368(JP,A)
【文献】実開昭49-107148(JP,U)
【文献】特開2004-245474(JP,A)
【文献】特開平5-93527(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2015-0056246(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01D 53/26
F24F 1/02,1/0358
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
除湿することで水を生成する除湿部と、
水を貯留する貯留部と、
前記除湿部と前記貯留部とを収容する収容部と、
前記収容部に支持される案内部と、
前記案内部の姿勢を第1姿勢及び第2姿勢のうちのいずれかの姿勢に切り替える切替機構と
を備え、
前記第1姿勢
において、前記除湿部で生成された水
が前記貯留部に案内
され、
前記第2姿勢の前記案内部は、前記除湿部で生成された水を前記収容部の外部に案内
し、
前記第1姿勢において、前記案内部の外壁面と前記収容部の外面とがフラットである、除湿機。
【請求項2】
前記収容部には開口が形成されており、
前記第1姿勢において、
前記案内部の外壁面が前記開口を塞ぐ、請求項1に記載の除湿機。
【請求項3】
前記案内部が前記第1姿勢になると、前記案内部が前記収容部に収容され、
前記案内部が前記第2姿勢になると、前記案内部の先端部が前記収容部の外部に突出する、請求項1又は請求項2に記載の除湿機。
【請求項4】
前記切替機構は、前記収容部に対して前記案内部を回転可能に支持する、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の除湿機。
【請求項5】
前記切替機構は、前記収容部に対して前記案内部をスライド可能に支持する、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の除湿機。
【請求項6】
前記除湿部で生成された水を排出する排水部を有し、
前記案内部が前記第1姿勢になると、前記排水部が前記貯留部と対向し、
前記案内部が前記第2姿勢になると、前記排水部が前記案内部と対向する、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の除湿機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、除湿機に関する。
【背景技術】
【0002】
排水タンクが装着される除湿機が特許文献1に開示されている。特許文献1に記載の除湿機は、除湿部と、アームと、レバーと、バネと、塞ぎ弁と、ドレン口と、本体ケースとを備える。排水タンクが本体ケースから引き出されているとき、レバーはバネの復元力により塞ぎ弁をドレン口に押し当てる。排水タンクが本体ケースに挿入される時、塞ぎ弁がドレン口から離れる。ユーザーは、ドレン口に連続排水用ホースの取りつける際に、塞ぎ弁をレバーに対して下向きに回動させた後、排水ホースをドレン口に接続する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、ユーザーは、除湿部で生成された水を本体ケースの外部に排出する際、本体ケースの内部に手を突っ込んで、排水ホースをドレン口に接続する作業を行わなければならず、煩雑であった。
【0005】
本発明は、除湿部で生成された水を収容部の外部に容易に排出することができる除湿機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願の第1局面によれば、除湿機は、除湿部と、貯留部と、収容部と、案内部と、切替機構とを備える。除湿部は、除湿することで水を生成する。貯留部は、水を貯留する。収容部は、前記除湿部と前記貯留部とを収容する。案内部は、前記収容部に支持される。切替機構は、前記案内部の姿勢を第1姿勢及び第2姿勢のうちのいずれかの姿勢に切り替える。前記第1姿勢の前記案内部は、前記除湿部で生成された水を前記貯留部に案内する。前記第2姿勢の前記案内部は、前記除湿部で生成された水を前記収容部の外部に案内する。
【発明の効果】
【0007】
本発明の除湿機によれば、除湿部で生成された水を収容部の外部に容易に排出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の第1実施形態に係る除湿機を前方から見た斜視図である。
【
図2】本発明の第1実施形態に係る除湿機を後方から見た斜視図である。
【
図7】本発明の第2実施形態に係る除湿機を後方から見た斜視図である。
【
図10】(a)は、第3切替機構の斜視図である。(b)は、第3切替機構の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
【0010】
[第1実施形態]
図1及び
図2を参照して、本発明の第1実施形態に係る除湿機100について説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る除湿機100を前方から見た斜視図である。
図2は、本発明の第1実施形態に係る除湿機100を後方から見た斜視図である。
【0011】
図1及び
図2に示すように、除湿機100は、ケーシング1と、カバー部材2aと、排水タンク4と、操作部5と、案内部6とを備える。
【0012】
ケーシング1は、中空の部材である。ケーシング1には、吹出口2と、吸込口3とが形成される。ケーシング1は、本発明の収容部の一例である。
【0013】
吹出口2は、ケーシング1の前面に形成される。吹出口2は、ケーシング1の内部と外部とを連通する。吹出口2は、ケーシング1の内部の空気をケーシング1の外部に放出する。吹出口2は、ケーシング1に形成されていればよく、ケーシング1の前面以外の場所に位置していてもよい。
【0014】
カバー部材2aは、略板状の部材である。
図1において、カバー部材2aは、吹出口2を覆っている。カバー部材2aは、ケーシング1に回転可能に取り付けられる。カバー部材2aは、回転角度を変更することで、吹出口2から放出される空気の流れる方向を、カバー部材2aの回転角度に応じた方向に規定する風向板として機能する。
【0015】
吸込口3は、ケーシング1の後面に形成される。吸込口3は、ケーシング1の内部と外部とを連通する。吸込口3は、ケーシング1の外部の空気をケーシング1の内部に流入させる。吸込口3は、ケーシング1に形成されていればよく、ケーシング1の後面以外の場所に位置していてもよい。
【0016】
排水タンク4は、ケーシング1に着脱自在に格納される。排水タンク4は、除湿機100によって生成された水を貯留する。排水タンク4は、本発明の貯留部の一例である。
【0017】
操作部5は、ケーシング1の上部に設けられる。操作部5は、外部からの指示を受け付ける。
【0018】
案内部6は、ケーシング1の後面に設けられる。案内部6の説明は後述する。
【0019】
図3を参照して、除湿機100についてさらに説明する。
図3は、ケーシング1の内部を示す模式図である。
【0020】
除湿機100は、除湿部11と、ファン12と、ドレンパン13とをさらに備える。
【0021】
除湿部11、ファン12、及びドレンパン13は、ケーシング1の内部に配置される。
【0022】
除湿部11は、空気を除湿することで水を生成する。除湿部11は、例えば、冷却部を含む。冷却部は、空気を冷やすことで、空気中の水蒸気を結露させる。その結果、空気が除湿されると共に、水が生成される。なお、本発明の除湿部は、空気を除湿することで水を生成する構造を有していればよく、第1実施形態の除湿部11に限定されない。
【0023】
ファン12は、吸込口3、除湿部11、及び吹出口2の順番に空気を送風する。
【0024】
ケーシング1の外部の空気は、ファン12により吸込口3を介して除湿部11に供給される。除湿部11に供給された空気は、除湿部11により除湿される。除湿された空気は、吹出口2を介してケーシング1の外部に排出される。
【0025】
ドレンパン13は、除湿部11で生成された水を回収する。ドレンパン13は、除湿部11の下方に配置される。ドレンパン13には除湿部11で生成された水が滴下する。
【0026】
ドレンパン13には、ドレン口14が形成される。ドレン口14は、ドレンパン13の底部に形成される。ドレン口14は、ドレンパン13の内部と外部とを連通する筒状の部材である。ドレン口14は、ドレンパン13が回収した水をドレンパン13の外部に排出する。ドレン口14は、本発明の排水部の一例である。
【0027】
ドレン口14の下方には、排水タンク4が配置される。ドレン口14から排出された水は、排水タンク4に供給される。
【0028】
次に、
図2~
図4を参照して、案内部6について説明する。
図4は、案内部6を示す斜視図である。案内部6は、ドレン口14から排出された水を案内する。
【0029】
図4は、第1方向Y1と、第2方向Y2と、第3方向Y3とを示す。第1方向Y1は、案内部6が延びる方向である。第2方向Y2は、第1方向Y1に対して垂直な方向である。第3方向Y3は、第1方向Y1及び第2方向Y2の各々に対して垂直な方向である。
【0030】
図2~
図4に示すように、案内部6は、先端部61と、基端部62と、底壁部63と、第1側壁部64と、第2側壁部65と、後壁部66とを有する。
【0031】
先端部61は、案内部6のうち第1方向Y1の一方側の端部を示す。基端部62は、案内部6のうち第1方向Y1の他方側の端部を示す。
【0032】
底壁部63は、略板状の部材である。底壁部63は、第1方向Y1に沿って延びる略板状の部材である。
【0033】
第1側壁部64と、第2側壁部65との各々は、略板状の部材である。第1側壁部64と、第2側壁部65とは、第2方向Y2に沿って互いに間隔を空けて配置される。第1側壁部64と、第2側壁部65との各々は、底壁部63から第3方向Y3に沿って立ち上がる。
【0034】
後壁部66は、略板状の部材である。後壁部66は、案内部6の基端部62に配置される。後壁部66は、第1側壁部64と第2側壁部65との間に配置される。後壁部66は、底壁部63から第3方向Y3に沿って立ち上がる。
【0035】
案内部6は、流路67と、流入口68と、排水口69とをさらに有する。
【0036】
流路67には、水が流れる。流路67は、底壁部63と、第1側壁部64と、第2側壁部65と、後壁部66とで囲まれた空間である。
【0037】
案内部6のうち底壁部63と対向する部分は、開放されている。案内部6のうち底壁部63と対向する部分には、空所である流入口68が形成される。流入口68は、流路67と連通する。
【0038】
案内部6の先端部61は、開放されている。案内部6の先端部61には、空所である排水口69が形成される。排水口69は、流路67と連通する。
【0039】
除湿機100は、第1切替機構7をさらに備える。第1切替機構7は、ケーシング1に対して案内部6を回転可能に支持する。第1切替機構7は、本発明の切替機構の第1例である。
【0040】
第1切替機構7は、回転軸71と、ブラケット72と、把持部73とを有する。
【0041】
回転軸71は、案内部6を貫通する。詳細には、回転軸71は、第1側壁部64と、第2側壁部65とを第2方向Y2に沿って貫通する。回転軸71は、案内部6に固定され、案内部6と共に回転する。なお、回転軸71は、案内部6を貫通する部材に限定されない。回転軸71は、ケーシング1に対して案内部6を回転可能に支持する部材であればよい。回転軸71は、例えば、案内部6から第2方向Y2に沿って両側に突出する一対の突起でもよい。
【0042】
ブラケット72は、回転軸71を回転可能に支持する。ブラケット72には、回転軸71が回転可能に取り付けられる。ブラケット72は、ケーシング1に固定される。
【0043】
把持部73は、底壁部63から突出する突起である。把持部73は、案内部6の先端部61に設けられる。把持部73は、ユーザーによって把持され、案内部6を回転させるための操作部として機能する。
【0044】
案内部6は、回転軸71を中心に回転する。
【0045】
第1切替機構7は、ケーシング1に対する案内部6の回転角度を変更することで、案内部6の姿勢を第1姿勢S1及び第2姿勢S2のうちのいずれかの姿勢に切り換える。
【0046】
次に、
図2、
図4、及び
図5を参照して、第1姿勢S1の案内部6について説明する。
図5は、第1姿勢S1の案内部6を示す図である。第1姿勢S1は、本発明の第1姿勢の第1例である。
【0047】
図2、
図4、及び
図5に示すように、案内部6は、壁面63aを有する。壁面63aは、底壁部63のうち流路67に背向する面である。
【0048】
ケーシング1は、外面1aと、開口部1bとを有する。外面1aは、ケーシング1の外側の面である。開口部1bは、ケーシング1の内部と外部とを連通する。案内部6は、開口部1bに配置される。
【0049】
案内部6が第1姿勢S1になると、壁面63aがケーシング1の外面1aに連なる。すなわち、案内部6が第1姿勢S1になると、外面1aと壁面63aとが略フラットな面を形成することで、壁面63aが外面1aの一部を形成しているように見える。その結果、除湿機100の美観を確保しつつ、案内部6をケーシング1に収容できる。また、案内部6は、第1姿勢S1になると、開口部1bを塞ぐ。また、案内部6が第1姿勢S1になると、案内部6がケーシング1に収容されるので、除湿機100をコンパクトにすることができる。
【0050】
案内部6が第1姿勢S1になると、ドレン口14が排水タンク4と対向する。詳細には、案内部6が第1姿勢S1になると、ドレン口14の下方に排水タンク4が位置することで、ドレン口14が排水タンク4と上下方向に対向する。
【0051】
また、案内部6が第1姿勢S1になると、ドレン口14が案内部6と対向しない。詳細には、案内部6が第1姿勢S1になると、ドレン口14の下方に案内部6が位置しないので、ドレン口14が案内部6と上下方向に対向しない。従って、案内部6が第1姿勢S1になると、ドレン口14から排出される水が、案内部6に供給されずに、排水タンク4に供給される。
【0052】
次に、
図4、及び
図6を参照して、第2姿勢S2の案内部6について説明する。
図6は、第2姿勢S2の案内部6を示す図である。第2姿勢S2は、本発明の第2姿勢の第1例である。
【0053】
図4、及び
図6に示すように、案内部6が第2姿勢S2になると、案内部6の先端部61(排水口69)がケーシング1の外部に突出する。案内部6が第2姿勢S2になると、案内部6の流入口68が上側を向く。また、案内部6が第2姿勢S2になると、案内部6の流入口68がドレン口14と対向する。詳細には、案内部6が第2姿勢S2になると、ドレン口14の下方に流入口68が位置するので、流入口68がドレン口14と上下方向に対向する。従って、ドレン口14から排出される水は、流入口68を介して流路67に供給される。流路67に排出された水は、流路67を流れた後、排水口69からケーシング1の外部に排出される。
【0054】
次に、
図5及び
図6を参照して、案内部6の動作について説明する。
【0055】
図5及び
図6に示すように、案内部6が第1姿勢S1になると、案内部6がケーシング1に収容されると共に、把持部73がケーシング1の外部に突出する。案内部6が第1姿勢S1の状態で、ユーザーが把持部73をケーシング1から離間させる方向に回転させることで、把持部73と共に案内部6が回転して、案内部6の姿勢が第1姿勢S1から第2姿勢S2に切り替わる。また、案内部6が第2姿勢S2の状態で、ユーザーが把持部73をケーシング1に近接させる方向に回転させることで、把持部73と共に案内部6が回転して、案内部6の姿勢が第2姿勢S2から第1姿勢S1に切り替わる。
【0056】
以上、
図4~
図6を参照して説明したように、第1切替機構7は、案内部6の姿勢を第1姿勢S1及び第2姿勢S2のうちのいずれかの姿勢に切り換える。従って、ユーザーは、除湿部11で生成された水をケーシング1の外部に排出する際、第1切替機構7を用いて案内部6の姿勢を第2姿勢S2に切り換えればよい。その結果、ユーザーは、ケーシング1の内部に手を入れて、ドレン口14にホースを接続するような作業を行わなくてもよいので、除湿部11で生成された水をケーシング1の外部に容易に排出することができる。
【0057】
また、案内部6が回転することで、案内部6の姿勢が第1姿勢S1及び第2姿勢S2のうちのいずれかの姿勢に切り換わる。従って、ユーザーは、案内部6を回転させるだけで、除湿部11で生成された水の排出先を、排水タンク4及びケーシング1の外部のうちのいずれかに切り換えることができる。その結果、ユーザーは、除湿部11で生成された水の排出先を、容易に切り替えることができる。
【0058】
また、ユーザーが案内部6の姿勢を第2姿勢S2にすることで除湿部11で生成された水がケーシング1の外部に排出される。従って、ホースを用いなくても、ケーシング1の外部に水を排出できる。その結果、水の排出先がケーシング1の近傍に位置する場合、ホースが不要になるので、ケーシング1の内部にホースの設置スペースを確保しなくてもよい。よって、ケーシング1をコンパクト化することができる。
【0059】
また、案内部6が第2姿勢S2になると、案内部6の先端部61がケーシング1の外部に突出する。その結果、ユーザーは、ホースを用いて除湿部11で生成された水を排出する場合、案内部6の先端部61にホースを接続する作業を容易に行うことができる。
【0060】
[第2実施形態]
図7~
図9を参照して、本発明の第2実施形態に係る除湿機100について説明する。
図7は、本発明の第2実施形態に係る除湿機100を後方から見た斜視図である。
【0061】
第1実施形態の除湿機100と第2実施形態の除湿機100とを比較すると、第2実施形態の除湿機100は、第1切替機構7に代えて、第2切替機構8を備える点が第1実施形態の除湿機100と異なる。
図8は、第2切替機構8を示す斜視図である。第2切替機構8は、本発明の切替機構の第2例である。
【0062】
図4及び
図8に示すように、第1実施形態の第1切替機構7と、第2実施形態の第2切替機構8とは、案内部6を回転させる方向が互いに異なっている。
【0063】
図7及び
図8を参照して、第2切替機構8について説明する。
【0064】
図7及び
図8に示すように、第2切替機構8は、回転軸81と、ブラケット82と、把持部83とを有する。
【0065】
回転軸81は、案内部6を貫通する。詳細には、回転軸81は、底壁部63を第3方向Y3に沿って貫通する。回転軸81は、案内部6に固定され、案内部6と共に回転する。
【0066】
ブラケット82は、回転軸81を回転可能に支持する。ブラケット82には、回転軸81が回転可能に取り付けられる。ブラケット82は、ケーシング1に固定される。
【0067】
把持部83は、第1側壁部64から突出する突起である。把持部83は、案内部6の先端部61に設けられる。把持部83は、ユーザーによって把持され、案内部6を回転させるための操作部として機能する。
【0068】
案内部6は、回転軸81を中心に回転する。案内部6は、壁面64aを有する。壁面64aは、第1側壁部64のうち流路67に背向する面である。
【0069】
第2切替機構8は、ケーシング1に対する案内部6の回転角度を変更することで、案内部6の姿勢を、第3姿勢S3、及び第4姿勢S4のうちのいずれかの姿勢に切り換える。
【0070】
図7は、第3姿勢S3の案内部6を示す。第3姿勢S3は、本発明の第1姿勢の第2例である。
【0071】
図7に示すように、案内部6が第3姿勢S3になると、案内部6がケーシング1に収容され、壁面64aがケーシング1の外面1aに連なる。その結果、除湿機100の美観を確保しつつ、案内部6をケーシング1に収容できる。また、案内部6が第3姿勢S3のとき、ドレン口14の下方に排水タンク4が位置するので、ドレン口14が排水タンク4に対向する(
図5参照)。その結果、除湿機100によって生成された水が、ドレン口14から排水タンク4に排出される。なお、案内部6が第3姿勢S3のとき、案内部6が横向きに配置される点が、
図5に示す第1姿勢S1の案内部6と異なる。
【0072】
図9は、第4姿勢S4の案内部6を示す図である。第4姿勢S4は、本発明の第2姿勢の第2例である。
【0073】
図9に示すように、案内部6が第4姿勢S4になると、案内部6の先端部61がケーシング1の外部に突出する。案内部6が第4姿勢S4のとき、ドレン口14の下方に案内部6が位置するので、ドレン口14が案内部6と対向する(
図6参照)。その結果、除湿機100によって生成された水が、ドレン口14から案内部6に排出される。案内部6に排出された水は、案内部6の先端部61からケーシング1の外部に排出される。
【0074】
以上、
図7~
図8を参照して説明したように、第2切替機構8は、案内部6の姿勢を第3姿勢S3及び第4姿勢S4のうちのいずれかの姿勢に切り換える。従って、ユーザーは、除湿部11で生成された水をケーシング1の外部に排出する際、第2切替機構8を用いて案内部6の姿勢を第4姿勢S4に切り換えればよい。その結果、ユーザーは、除湿部11で生成された水をケーシング1の外部に容易に排出することができる。
【0075】
[第3実施形態]
図10(a)~
図12を参照して、本発明の第3実施形態に係る除湿機100について説明する。
【0076】
第3実施形態の除湿機100と第1実施形態の除湿機100とを比較すると、第3実施形態の除湿機100は、第1切替機構7に代えて、第3切替機構9を備える点が第1実施形態の除湿機100と異なる。
図10(a)は、第3切替機構9の斜視図である。
図10(b)は、第3切替機構9の平面図である。第3切替機構9は、本発明の切替機構の第3例である。
【0077】
図4及び
図10(a)に示すように、第1実施形態の第1切替機構7は、案内部6を回転させるのに対し、第3実施形態の第3切替機構9は、案内部6をスライドさせる。
【0078】
図10(a)及び
図10(b)を参照して、第3切替機構9について説明する。
【0079】
図10(a)及び
図10(b)に示すように、第3切替機構9は、スライドバー91と、スライダ92と、把持部93とを有する。
【0080】
スライドバー91は、第1方向Y1に沿って延びる。スライドバー91は、案内部6に固定される。スライドバー91は、案内部6の側部に配置される。スライダ92は、ケーシング1に固定される。スライダ92は、スライドバー91に係合する。スライダ92は、案内部6をスライド可能に支持する。
【0081】
把持部93は、案内部6に固定される。ユーザーが把持部93を把持して案内部6を押引きすることで、案内部6が第1方向Y1に沿ってスライドする。
【0082】
案内部6は、前壁部Wをさらに有する。前壁部Wは、略板状の部材である。前壁部Wは、案内部6の先端部61に配置される。前壁部Wは、第1側壁部64と第2側壁部65との間に配置される。前壁部Wは、底壁部63から第3方向Y3に沿って立ち上がる。前壁部Wは、後壁部66と対向する。前壁部Wは、壁面Waを有する。壁面Waは、前壁部Wのうち流路67に背向する面である。
【0083】
案内部6は、凹部6aを有する。凹部6aは、案内部6の側部の一部を第2方向Y2に沿って凹ませることにより形成される空所である。
【0084】
流路67は、基端流路67aを有する。基端流路67aは、流路67のうち、凹部6aよりも案内部6の基端部62側に位置する部分である。
【0085】
案内部6の先端部61には、排水孔63bが形成される。排水孔63bは、底壁部63を貫通する。排水孔63bは、流路67に通じる。
【0086】
第3切替機構9は、ケーシング1に対して案内部6をスライドさせることで、案内部6の姿勢を第5姿勢S5及び第6姿勢S6のうちのいずれかの姿勢に切り換える。
【0087】
次に、
図10(a)~
図11を参照して、第5姿勢S5の案内部6について説明する。
図11は、第5姿勢S5の案内部6を示す図である。第5姿勢S5は、本発明の第1姿勢の第3例である。
【0088】
図10(a)~
図11に示すように、案内部6が第5姿勢S5になると、案内部6がケーシング1に収容され、壁面Waがケーシング1の外面1aに連なる。案内部6が第5姿勢S5のとき、ドレン口14の下方に案内部6の凹部6aが位置するので、ドレン口14が案内部6の凹部6aを介して排水タンク4に対向する。その結果、除湿機100によって生成された水が、ドレン口14から凹部6aを介して排水タンク4に排出される。
【0089】
次に、
図10(a)~
図12を参照して、第6姿勢S6の案内部6について説明する。
図12は、第6姿勢S6の案内部6を示す図である。第6姿勢S6は、本発明の第2姿勢の第3例である。
【0090】
図10(a)~
図12に示すように、案内部6が第6姿勢S6になると、案内部6の先端部61がケーシング1の外部に突出することで、排水孔63bがケーシング1の外部に配置される。案内部6が第6姿勢S6のとき、ドレン口14の下方に案内部6の基端流路67aが位置するので、ドレン口14が案内部6の基端流路67aに対向する。その結果、除湿機100によって生成された水が、ドレン口14から基端流路67aに排出される。基端流路67aに排出された水は、排水孔63bからケーシング1の外部に排出される。
【0091】
次に、
図11及び
図12を参照して、案内部6の動作について説明する。
【0092】
図11及び
図12に示すように、案内部6が第5姿勢S5になると、案内部6がケーシング1に収容されると共に、把持部93がケーシング1の外部に突出する。案内部6が第5姿勢S5の状態で、ユーザーが把持部93を引くことで、案内部6がケーシング1の外部に引き出されて、案内部6の姿勢が第5姿勢S5から第6姿勢S6に切り替わる。また、案内部6が第6姿勢S6の状態で、ユーザーが把持部93を押すことで、案内部6がケーシング1の内部に押し戻されて、案内部6の姿勢が第6姿勢S6から第5姿勢S5に切り替わる。
【0093】
以上、
図10(a)~
図12を参照して説明したように、第3切替機構9は、案内部6の姿勢を第5姿勢S5及び第6姿勢S6のうちのいずれかの姿勢に切り換える。従って、ユーザーは、除湿部11で生成された水をケーシング1の外部に排出する際、第3切替機構9を用いて案内部6の姿勢を第6姿勢S6に切り換えればよい。その結果、ユーザーは、除湿部11で生成された水をケーシング1の外部に容易に排出することができる。
【0094】
以上、図面(
図1~
図12)を参照しながら本発明の実施形態について説明した。但し、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である。また、上記の実施形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることによって、種々の発明の形成が可能である。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の個数等は、図面作成の都合から実際とは異なる場合もある。また、上記の実施形態で示す各構成要素は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0095】
本発明は、除湿機の分野に利用可能である。
【符号の説明】
【0096】
100 除湿機
11 除湿部
4 排水タンク(貯留部)
1 ケーシング(収容部)
6 案内部
7 第1切替機構(切替機構)
8 第2切替機構(切替機構)
9 第3切替機構(切替機構)
S1 第1姿勢
S2 第2姿勢
S3 第3姿勢(第1姿勢)
S4 第4姿勢(第2姿勢)
S5 第5姿勢(第1姿勢)
S6 第6姿勢(第2姿勢)