IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ JCC株式会社の特許一覧

<>
  • 特許-映像コンテンツ管理システム 図1
  • 特許-映像コンテンツ管理システム 図2
  • 特許-映像コンテンツ管理システム 図3
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-08
(45)【発行日】2023-05-16
(54)【発明の名称】映像コンテンツ管理システム
(51)【国際特許分類】
   H04N 5/92 20060101AFI20230509BHJP
   H04N 5/761 20060101ALI20230509BHJP
   H04N 21/433 20110101ALI20230509BHJP
   H04N 21/84 20110101ALI20230509BHJP
   H04N 21/442 20110101ALI20230509BHJP
【FI】
H04N5/92 010
H04N5/761
H04N21/433
H04N21/84
H04N21/442
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2021150957
(22)【出願日】2021-09-16
(65)【公開番号】P2023043374
(43)【公開日】2023-03-29
【審査請求日】2021-10-04
(73)【特許権者】
【識別番号】305020745
【氏名又は名称】JCC株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100089026
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 高明
(72)【発明者】
【氏名】石井 孝利
【審査官】川中 龍太
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-033048(JP,A)
【文献】特表2007-534218(JP,A)
【文献】特開2008-199241(JP,A)
【文献】特開2009-206708(JP,A)
【文献】特開2010-124221(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 5/76 - 5/956
H04N 21/00 - 21/858
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
映像コンテンツを録画してメタデータを生成する映像コンテンツ管理システムであって、
前記映像コンテンツの提供に関し、メインチャンネルから前記メインチャンネルに付随するサブチャンネルへ移行する移行契機が発生したか否かを判定する判定部と、
前記判定部により前記移行契機が発生したと判定された場合、前記サブチャンネルにより提供されている前記映像コンテンツを録画するサブチャンネル録画部と、
前記サブチャンネル録画部に録画されている前記映像コンテンツに基づいてメタデータを生成するサブチャンネルメタデータ生成部と、
前記映像コンテンツに含まれる文字情報を認識する文字情報認識部とを備え、
前記判定部は、前記文字情報認識部が前記サブチャンネルへの移行を示唆する文字情報を認識した場合、前記移行契機が発生したと判定することを特徴とする映像コンテンツ管理システム。
【請求項2】
映像コンテンツを録画してメタデータを生成する映像コンテンツ管理システムであって、
前記映像コンテンツの提供に関し、メインチャンネルから前記メインチャンネルに付随するサブチャンネルへ移行する移行契機が発生したか否かを判定する判定部と、
前記判定部により前記移行契機が発生したと判定された場合、前記サブチャンネルにより提供されている前記映像コンテンツを録画するサブチャンネル録画部と、
前記サブチャンネル録画部に録画されている前記映像コンテンツに基づいてメタデータを生成するサブチャンネルメタデータ生成部と、
前記映像コンテンツに含まれる音声を認識する音声認識部とを備え、
前記判定部は、前記音声認識部が前記サブチャンネルへの移行を示唆する音声を認識した場合、前記移行契機が発生したと判定することを特徴とする映像コンテンツ管理システム。
【請求項3】
映像コンテンツを録画してメタデータを生成する映像コンテンツ管理システムであって、
前記映像コンテンツの提供に関し、メインチャンネルから前記メインチャンネルに付随するサブチャンネルへ移行する移行契機が発生したか否かを判定する判定部と、
前記判定部により前記移行契機が発生したと判定された場合、前記サブチャンネルにより提供されている前記映像コンテンツを録画するサブチャンネル録画部と、
前記サブチャンネル録画部に録画されている前記映像コンテンツに基づいてメタデータを生成するサブチャンネルメタデータ生成部と、
前記映像コンテンツに含まれるシーンの変化を認識するシーン変化認識部とを備え、
前記判定部は、前記シーン変化認識部が前記サブチャンネルへの移行を示唆するシーンの変化を認識した場合、前記移行契機が発生したと判定することを特徴とする映像コンテンツ管理システム。
【請求項4】
前記メインチャンネルにより前記映像コンテンツが提供されている場合に、前記メインチャンネルにより提供されている前記映像コンテンツを録画するメインチャンネル録画部と、
前記メインチャンネル録画部に録画されている前記映像コンテンツに基づいてメタデータを生成するメインチャンネルメタデータ生成部と、
を備えることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の映像コンテンツ管理システム。
【請求項5】
前記メインチャンネル録画部は、前記判定部により前記移行契機が発生したと判定された場合であっても、前記メインチャンネルの前記映像コンテンツの録画を継続して実行することを特徴とする請求項4記載の映像コンテンツ管理システム。
【請求項6】
前記サブチャンネル録画部は、前記サブチャンネルにより前記映像コンテンツが提供されなくなった場合、前記サブチャンネルの前記映像コンテンツの録画を終了することを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の映像コンテンツ管理システム。
【請求項7】
前記映像コンテンツに含まれる通信データを認識する通信データ認識部を備え、
前記判定部は、前記通信データ認識部が前記サブチャンネルへの移行を示唆する通信データを認識した場合、前記移行契機が発生したと判定することを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の映像コンテンツ管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、映像コンテンツ管理システムに係り、特に、映像コンテンツを録画してメタデータを生成する映像コンテンツ管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、特定の放送局の放送では、デジタル放送に関し、3つのチャンネルが受信できるようになっている。これを「マルチ編成」という。「マルチ編成」とは以下のとおりである。
日本のデジタルテレビ放送(地上デジタル放送,BS放送)においては、一つの物理チャンネルにおいて、標準画質で複数のチャンネル分の周波数領域を確保している。従って、標準画質放送では、同時に最大3つの異なる番組を編成することができるようになっている。
【0003】
例えば、メインチャンネルでスポーツ中継を放送していた場合、メインチャンネルでのニュース番組の放送時間は決まっているが、そこまでにスポーツの実況中継が終了しない場合がある。このような場合に、当該放送番組の画面内に「本実況中継はサブチャンネルで見られる」との告知を、テロップ又はアナウンサーが行うことにより、視聴者に告知される。この場合、視聴者はコントローラーのチャンネルボタンでサブチャンネルに切り替えられることを指示され、サブチャンネルに切り替えて、引き続きスポーツ中継を視聴することができる。サブチャンネルでのスポーツ中継の放送が完了すると、メインチャンネルへの視聴を促す。
【0004】
ところで、本件出願人は、全放送番組を録画すると共に、そのメタデータを自動作成し、放送番組の検索、分析を容易に行えるシステムを構築している(例えば、特許文献1、2)。従って、網羅的に全放送番組を収録し、メタデータを作成する必要がある。そして、この録画は基本的には放送番組表に基づき行われる。
【0005】
しかしながら、上記のようなサブチャンネルへの移行時期に関しては、「中継時間が長引く」等の偶然の事情により発生することから、放送番組表には掲載されていない。従って、サブチャンネルの放送も自動的に録画したいが、現状の「全放送録画メタデータ自動作成システム」では対応できない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特許第6811811号公報
【文献】特許第6857983号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで、本発明の課題は、サブチャンネルが使用される場合でも、網羅的にもれなく映像コンテンツの録画及びメタデータの作成が可能となる映像コンテンツ管理システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題達成のため、請求項1記載の発明は、映像コンテンツを録画してメタデータを生成する映像コンテンツ管理システムであって、前記映像コンテンツの提供に関し、メインチャンネルから前記メインチャンネルに付随するサブチャンネルへ移行する移行契機が発生したか否かを判定する判定部と、前記判定部により前記移行契機が発生したと判定された場合、前記サブチャンネルにより提供されている前記映像コンテンツを録画するサブチャンネル録画部と、前記サブチャンネル録画部に録画されている前記映像コンテンツに基づいてメタデータを生成するサブチャンネルメタデータ生成部と、前記映像コンテンツに含まれる文字情報を認識する文字情報認識部とを備え、前記判定部は、前記文字情報認識部が前記サブチャンネルへの移行を示唆する文字情報を認識した場合、前記移行契機が発生したと判定することを特徴とする映像コンテンツ管理システムである。
【0009】
従って、本発明に係る映像コンテンツ管理システムにあっては、サブチャンネルにより提供される映像コンテンツを自動的に録画することができ、メタデータの作成につなげることが可能になり、さらに、文字情報により移行契機を判定できる。
【0010】
請求項2記載の発明は、映像コンテンツを録画してメタデータを生成する映像コンテンツ管理システムであって、前記映像コンテンツの提供に関し、メインチャンネルから前記メインチャンネルに付随するサブチャンネルへ移行する移行契機が発生したか否かを判定する判定部と、前記判定部により前記移行契機が発生したと判定された場合、前記サブチャンネルにより提供されている前記映像コンテンツを録画するサブチャンネル録画部と、前記サブチャンネル録画部に録画されている前記映像コンテンツに基づいてメタデータを生成するサブチャンネルメタデータ生成部と、前記映像コンテンツに含まれる音声を認識する音声認識部とを備え、前記判定部は、前記音声認識部が前記サブチャンネルへの移行を示唆する音声を認識した場合、前記移行契機が発生したと判定することを特徴とする映像コンテンツ管理システムである。
従って、本発明に係る映像コンテンツ管理システムにあっては、サブチャンネルにより提供される映像コンテンツを自動的に録画することができ、メタデータの作成につなげることが可能になり、さらに、音声により移行契機を判定できる。
【0011】
請求項3記載の発明は、映像コンテンツを録画してメタデータを生成する映像コンテンツ管理システムであって、前記映像コンテンツの提供に関し、メインチャンネルから前記メインチャンネルに付随するサブチャンネルへ移行する移行契機が発生したか否かを判定する判定部と、前記判定部により前記移行契機が発生したと判定された場合、前記サブチャンネルにより提供されている前記映像コンテンツを録画するサブチャンネル録画部と、前記サブチャンネル録画部に録画されている前記映像コンテンツに基づいてメタデータを生成するサブチャンネルメタデータ生成部と、前記映像コンテンツに含まれるシーンの変化を認識するシーン変化認識部を備え、前記判定部は、前記シーン変化認識部が前記サブチャンネルへの移行を示唆するシーンの変化を認識した場合、前記移行契機が発生したと判定することを特徴とする映像コンテンツ管理システムである。
従って、本発明に係る映像コンテンツ管理システムにあっては、サブチャンネルにより提供される映像コンテンツを自動的に録画することができ、メタデータの作成につなげることが可能になり、さらに、シーンの変化により移行契機を判定できる。
【0012】
請求項4記載の発明は、前記メインチャンネルにより前記映像コンテンツが提供されている場合に、前記メインチャンネルにより提供されている前記映像コンテンツを録画するメインチャンネル録画部と、前記メインチャンネル録画部に録画されている前記映像コンテンツに基づいてメタデータを生成するメインチャンネルメタデータ生成部とを備えることを特徴とする映像コンテンツ管理システムである。
従って、本発明に係る映像コンテンツ管理システムにあっては、サブチャンネルだけでなく、メインチャンネルにより提供される映像コンテンツも録画することができ、メタデータの作成につなげることが可能になる。
【0013】
請求項5記載の発明は、前記メインチャンネル録画部は、前記判定部により前記移行契機が発生したと判定された場合であっても、前記メインチャンネルの前記映像コンテンツの録画を継続して実行することを特徴とする映像コンテンツ管理システムである。
従って、本発明に係る映像コンテンツ管理システムにあっては、サブチャンネルを録画している最中も、メインチャンネルの録画を停止しないようにすることができる。
【0014】
請求項6記載の発明は、前記サブチャンネル録画部は、前記サブチャンネルにより前記映像コンテンツが提供されなくなった場合、前記サブチャンネルの前記映像コンテンツの録画を終了することを特徴とする映像コンテンツ管理システムである。
従って、本発明に係る映像コンテンツ管理システムにあっては、サブチャンネルの終了により自動的に録画を終了させることができる。
【0015】
請求項7記載の発明は、前記映像コンテンツに含まれる通信データを認識する通信データ認識部を備え、前記判定部は、前記通信データ認識部が前記サブチャンネルへの移行を示唆する通信データを認識した場合、前記移行契機が発生したと判定することを特徴とする映像コンテンツ管理システムである。
従って、本発明に係る映像コンテンツ管理システムにあっては、通信データにより移行契機を判定できる。
【発明の効果】
【0016】
請求項1記載の発明にあっては、映像コンテンツを録画してメタデータを生成する映像コンテンツ管理システムであって、前記映像コンテンツの提供が、メインチャンネルから前記メインチャンネルに付随するサブチャンネルに移行する移行契機が発生したか否かを判定する判定部と、前記判定部により前記移行契機が発生したと判定された場合、前記サブチャンネルにより提供されている前記映像コンテンツを録画するサブチャンネル録画部と、前記サブチャンネル録画部に録画されている前記映像コンテンツに基づいてメタデータを生成するサブチャンネルメタデータ生成部と、を備えることから、サブチャンネルにより提供される映像コンテンツを自動的に録画することができ、メタデータの作成につなげることが可能になるため、結果的に、サブチャンネルが使用される場合でも、網羅的にもれなく映像コンテンツの録画及びメタデータの作成が可能となる。
また、サブチャンネルに関しては、移行契機が発生してから録画を開始するため、サブチャンネルを最初から録画する方式と比較して、使用するメモリ容量を少なくすることができる。
【0017】
また、請求項1記載の発明にあっては、前記映像コンテンツに含まれる文字情報を認識する文字情報認識部を備え、前記判定部は、前記文字情報認識部が前記サブチャンネルへの移行を示唆する文字情報を認識した場合、前記移行契機が発生したと判定することから、文字情報により移行契機を判定できるため、移行契機の判定の精度を向上させることができる。
【0018】
請求項2記載の発明にあっては、前記映像コンテンツに含まれる音声を認識する音声認識部を備え、前記判定部は、前記音声認識部が前記サブチャンネルへの移行を示唆する音声を認識した場合、前記移行契機が発生したと判定することから、音声により移行契機を判定できるため、移行契機の判定の精度を向上させることができる。
【0019】
請求項3記載の発明にあっては、前記映像コンテンツに含まれるシーンの変化を認識するシーン変化認識部を備え、前記判定部は、前記シーン変化認識部が前記サブチャンネルへの移行を示唆するシーンの変化を認識した場合、前記移行契機が発生したと判定することから、シーンの変化により移行契機を判定できるため、移行契機の判定の精度を向上させることができる。
【0020】
請求項4記載の発明にあっては、前記メインチャンネルにより前記映像コンテンツが提供されている場合、前記メインチャンネルにより提供されている前記映像コンテンツを録画するメインチャンネル録画部と、前記メインチャンネル録画部に録画されている前記映像コンテンツに基づいてメタデータを生成するメインチャンネルメタデータ生成部とを備えることから、サブチャンネルだけでなく、メインチャンネルにより提供される映像コンテンツも録画することができ、メタデータの作成につなげることが可能になるため、結果的に、メインチャンネル及びサブチャンネルにおいて、網羅的にもれなく映像コンテンツの録画及びメタデータの作成が可能となる。
【0021】
請求項5記載の発明にあっては、前記メインチャンネル録画部は、前記判定部により前記移行契機が発生したと判定された場合であっても、前記メインチャンネルの前記映像コンテンツの録画を継続して実行することから、サブチャンネルを録画している最中も、メインチャンネルの録画を停止しないようにすることができるため、メインチャンネル及びサブチャンネルの全ての映像コンテンツを網羅することができる。
【0022】
請求項6記載の発明にあっては、前記サブチャンネル録画部は、前記サブチャンネルにより前記映像コンテンツが提供されなくなった場合、前記サブチャンネルの前記映像コンテンツの録画を終了することから、サブチャンネルの終了により自動的に録画を終了させることができるため、必要な映像コンテンツのみを効率良く録画することにより無駄な録画を排除することができる。
【0023】
請求項7記載の発明にあっては、前記映像コンテンツに含まれる通信データを認識する通信データ認識部を備え、前記判定部は、前記通信データ認識部が前記サブチャンネルへの移行を示唆する通信データを認識した場合、前記移行契機が発生したと判定することから、通信データにより移行契機を判定できるため、移行契機の判定の精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本発明に係る映像コンテンツ管理システムの一実施の形態を示すブロック図である。
図2】本発明に係る映像コンテンツ管理システムの一実施の形態の処理の流れを示すフローチャートである。
図3】本発明に係る映像コンテンツ管理システムの一実施の形態のメインチャンネルとサブチャンネルとにおいて提供される映像コンテンツの表示例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明に係る一実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1に示すように、本実施の形態に係る映像コンテンツ管理システム10は、映像コンテンツを録画してメタデータを生成するシステムである。本実施の形態に係る映像コンテンツ管理システム10は、受信部11と、提供部12とを備えている。
【0026】
受信部11は、テレビ放送局40及びインターネット配信元41から提供された映像コンテンツを受信する。テレビ放送局40には、地上放送局及び衛星放送局が含まれる。インターネット配信元41には、インターネット上に存在する各種映像コンテンツサーバが含まれる。
【0027】
提供部12は、利用者の端末から視聴要求を受け付けた場合、視聴要求に応じたメタデータを特定し、特定したメタデータを検索キーにして後述するサブチャンネル録画部14又はメインチャンネル録画部16に録画されている映像コンテンツの中から一又は複数の映像コンテンツを検索し、検索によりヒットした一又は複数の映像コンテンツを利用者の端末で視聴可能とする。
【0028】
また、本実施の形態に係る映像コンテンツ管理システム10は、受信部11により受信した映像コンテンツの提供が、メインチャンネルからメインチャンネルに付随するサブチャンネルに移行する移行契機が発生したか否かを判定する判定部13と、判定部13により移行契機が発生したと判定された場合、サブチャンネルにより提供されている映像コンテンツを録画するサブチャンネル録画部14と、サブチャンネル録画部14に録画されている映像コンテンツに基づいてメタデータを生成するサブチャンネルメタデータ生成部15と、を備えている。
【0029】
ここで、メタデータとは、あるデータ(映像コンテンツ)そのものではなく、そのデータに関連する情報のことである。メタデータには、データの作成日時や作成者、データ形式、タイトル、注釈などが含まれる。
例えば、放送局からの放送番組を受信した放送番組に関するメタデータを作成する場合には、メタデータを介して所望の放送番組を検索する観点からは、放送チャンネル名、放送開始時間、放送番組名に関するテキスト情報としてのメタデータが最低限必要であり、視聴者の便宜のためにはさらに番組の要約に関するテキスト情報としてのメタデータが必要となる。
なお、メタデータの生成方法に関しては、特許文献1、2等により既に公知であるため省略するが、簡単に説明すると、文字情報認識機能や音声認識機能、物体認識機能等を用いつつAI(人口知能技術)による機械学習機能等も用いて生成する。
【0030】
従って、本実施の形態に係る映像コンテンツ管理システム10にあっては、サブチャンネルにより提供される映像コンテンツを自動的に録画することができ、メタデータの作成につなげることが可能になる。
【0031】
また、本実施の形態に係る映像コンテンツ管理システム10は、メインチャンネルにより映像コンテンツが提供されている場合、メインチャンネルにより提供されている映像コンテンツを録画するメインチャンネル録画部16と、メインチャンネル録画部16に録画されている映像コンテンツに基づいてメタデータを生成するメインチャンネルメタデータ生成部17と、を備えている。
受信部11、判定部13と、録画部14と、サブチャンネルメタデータ生成部15、メインチャンネル録画部16、メインチャンネルメタデータ生成部17は、CPU、GPU等からなるプロセッサを有する制御部30により作動制御されるように構成されている。
【0032】
従って、本実施の形態に係る映像コンテンツ管理システム10にあっては、サブチャンネルだけでなく、メインチャンネルにより提供される映像コンテンツも録画することができ、メタデータの作成につなげることが可能になる。
【0033】
サブチャンネル録画部14及びメインチャンネル録画部16には、大容量のHDD(Hard Disk Drive)及び大容量のSSD(Solid State Drive)が含まれている。
サブチャンネルメタデータ生成部15及びメインチャンネルメタデータ生成部17は、サブチャンネル録画部14及びメインチャンネル録画部16に記録されている映像コンテンツに関するメタデータを生成し、映像コンテンツとメタデータと関連付けて検索可能に記憶する。
【0034】
メインチャンネル録画部16は、判定部13により移行契機が発生したと判定された場合であっても、メインチャンネルの映像コンテンツの録画を継続して実行する。
従って、本実施の形態に係る映像コンテンツ管理システム10にあっては、サブチャンネルを録画している最中も、メインチャンネルの録画を停止しないようにすることができる。
【0035】
サブチャンネル録画部14は、サブチャンネルにより映像コンテンツが提供されなくなった場合、サブチャンネルの映像コンテンツの録画を終了する。
従って、本実施の形態に係る映像コンテンツ管理システム10にあっては、サブチャンネルの終了により自動的に録画を終了させることができる。
【0036】
本実施の形態に係る映像コンテンツ管理システム10は、映像コンテンツに含まれる文字情報を認識する文字情報認識部18を備えている。判定部13は、文字情報認識部18がサブチャンネルへの移行を示唆する文字情報(例えば「続きはサブチャンネルで」等の文字情報)を認識した場合、移行契機が発生したと判定する。
従って、本実施の形態に係る映像コンテンツ管理システム10にあっては、文字情報により移行契機を判定できる。
【0037】
本実施の形態に係る映像コンテンツ管理システム10は、映像コンテンツに含まれる音声を認識する音声認識部19を備えている。判定部13は、音声認識部19がサブチャンネルへの移行を示唆する音声(例えば「続きはサブチャンネルで」等の音声)を認識した場合、移行契機が発生したと判定する。
従って、本実施の形態に係る映像コンテンツ管理システム10にあっては、音声により移行契機を判定できる。
【0038】
本実施の形態に係る映像コンテンツ管理システム10は、映像コンテンツに含まれるシーンの変化を認識するシーン変化認識部20を備えている。判定部13は、シーン変化認識部20がサブチャンネルへの移行を示唆するシーンの変化(例えば野球画面からニュース画面への変化)を認識した場合、移行契機が発生したと判定する。
従って、本実施の形態に係る映像コンテンツ管理システム10にあっては、シーンの変化により移行契機を判定できる。
【0039】
本実施の形態に係る映像コンテンツ管理システム10は、映像コンテンツに含まれる通信データを認識する通信データ認識部21を備えている。判定部13は、通信データ認識部21がサブチャンネルへの移行を示唆する通信データ(例えばMPEG2―TSに含まれるサブチャンネルへの移行を示唆するデータであり、例えば、電子番組表〔EPG〕、文字放送のデータ、データ放送の情報等)を認識した場合、移行契機が発生したと判定する。従って、本実施の形態に係る映像コンテンツ管理システム10にあっては、通信データにより移行契機を判定できる。
【0040】
次に、本実施の形態に係る映像コンテンツ管理システム10の全体構成についてその作用と共に詳細に説明する。
〔構成〕
本実施の形態に係る映像コンテンツ管理システム10は、全放送番組の録画情報に基づき、そのメタデータを自動作成システムにおいて、ある番組放送時におけるメインチャンネルからサブチャンネルへの移行の事態を自動的に認識し、サブチャンネルでの放送番組情報を自動的に収録して、その放送番組のメタデータを自動作成するシステムである。
映像コンテンツ管理システム10の主な構成は、以下の2つである。
【0041】
(1)メインチャンネルからサブチャンネルへの移行時期を把握し、サブチャンネルの録画を行い、メタデータの作成を行う。
i:移行契機は、映像内における「テロップ」(「これ以降はサブチャンネルでご覧ください」等)を文字認識により把握する。この判定は、文字情報認識部18が行う。
ii:移行契機は、アナウンサーの音声による「これ以降はサブチャンネルでご覧ください」の音声により認識する。この判定は、音声認識部19が行う。
iii:移行契機は、「シーンチェンジ」(スポーツ中継映像からニュース映像の表紙映像への切り替わり)により認識する。この判定は、シーン変化認識部20が行う。
iv:移行契機は、番組放送に関する通信データ、例えば、「MPEG2―TS」のデータも参照する。
「MPEG2―TS」は、地上デジタル放送、BSデジタル放送、CSデジタル放送等の情報の送信に使用される送信形式規格である。この規格の情報には、電子番組表(EPG)のデータ、文字放送のデータ、データ放送の情報も含まれていることから、これらの中にサブチャンネルの予定(どの時点でメインチャンネルからサブチャンネルに切り替わるか、もしくその可能性があるか)に関する情報がある場合には、この情報も参照する。この判定は、通信データ認識部21が行う。
このように、当該番組の映像情報以外の、サブチャンネルへの移行情報を参照することにより、メインチャンネルからサブチャンネルへの移行契機を判定する精度を高めることが可能となる。
v:また、メインチャンネルからサブチャンネルへの移行情報の把握に関しては、上記の通信データ認識部21による番組放送に関する通信データに含まれた電子番組表(EPG)、文字放送のデータ、データ放送の情報等の参照のみならず、文字媒体、例えば、テレビ情報誌、新聞、雑誌等に「本件番組が時間内に終了しなかった場合にはサブチャンネルでの視聴を行ってください」等の、移行情報が掲載されている場合もある。
このような文字媒体情報が電子情報化されインターネットの各ウェブサイト上に存在する場合には、通信データ認識部21はそのようなメインチャンネルからサブチャンネルへの移行情報をもサーチし、当該情報を参照することによりメインチャンネルからサブチャンネルへ移行しての録画制御を行う。
このように番組放送の放送通信データ以外の、インターネット上に存在するサブチャンネルへの移行に関する情報をも参照することによって、メインチャンネルからサブチャンネルへの移行契機を判定する精度をさらに高めることが可能となる。
vi:災害時等において「臨時ニュース」等の番組変更があった場合、「臨時ニュース」を示唆するテロップがテレビ画面上に出ることから、文字認識により「臨時ニュース」であることを認識する。また、アナウンサーは、「臨時ニュース」という音声を発することから、音声認識により「臨時ニュース」であることを認識する。これらの判定は、文字情報認識部18及び音声認識部19が行う。
本実施の形態に係る映像コンテンツ管理システムにあっては、このような構成により、メインチャンネルでの録画時において、サブチャンネルへの移行の事態が生じた場合であっても、自動的にサブチャンネルの周波数帯域に対応した映像電波を取得してサブチャンネルを録画してメタデータを作成することができる。
【0042】
(2)録画/メタデータ作成のやり方の態様
i:メインチャンネル及びサブチャンネルの双方の放送番組をすべて録画し、全放送番組に関するメタデータを作成する。例えば、「臨時ニュース」の場合、臨時ニュースはメインチャンネルで流し、メインチャンネルで流していた放送番組はサブチャンネルで放送する、という形になる。この場合、メインチャンネル及びサブチャンネルを双方共に録画して、メタデータを作成する。
ii:目的の番組(例えば、メインチャンネルで放送していたスポーツ実況番組)が、番組枠の中で決められているニュース番組の時間までに終了せず、自動的にサブチャンネルで放送される場合、スポーツ実況番組の録画はメインチャンネルからサブチャンネルに移行し、当該スポーツ実況番組が終了したところで録画も完了させるようにすることができる。
【0043】
次に、映像コンテンツ管理システム10の処理の流れについて説明する。図2のフローチャートに記載されている処理は、映像コンテンツ管理システム10の各部を制御する制御部30が制御上のメインループ処理において実行する。
【0044】
映像コンテンツ管理システム10は、制御部30の指示に従い、テレビ放送の場合には放送局の放送電波を受信し、又はインターネット放送等を受信部11により受信し、映像録画処理を行う場合には、メインチャンネルを録画する処理を実行する(ステップS1)。メインチャンネルの録画は、制御部がメインチャンネル録画部16に録画の指示を送信することにより実行する。メインチャンネルの録画は、メインチャンネルにて映像コンテンツが提供されている場合に実行することができる。
【0045】
映像コンテンツ管理システム10は、先ず、メインチャンネルのメタデータを生成する処理を実行する(ステップS2)。メインチャンネルのメタデータの生成は、制御部がメインチャンネルメタデータ生成部17に生成の指示を送信することにより実行する。
映像コンテンツ管理システム10は、サブチャンネルへの移行契機が発生したか否かを確認する処理を実行する(ステップS3)。サブチャンネルへの移行契機が発生したか否かは、判定部13が、文字情報認識部18、音声認識部19、シーン変化認識部20、通信データ認識部21のいずれかまたは全ての機能を用いることにより判定する。判定部13は、文字情報認識部18、音声認識部19、シーン変化認識部20、通信データ認識部21のうちいずれか1つの認識部がサブチャンネルへの移行契機が発生したと判定した場合にサブチャンネルへの移行契機が発生したと判定することができる。
【0046】
その結果、サブチャンネルへの移行契機が発生したことを確認した場合(Yes)、映像コンテンツ管理システム10は、ステップS4「サブチャンネル録画」及びステップS5「サブチャンネルのメタデータ作成」を実行する。一方、サブチャンネルへの移行契機が発生したことを確認できない場合(No)、映像コンテンツ管理システム10は、ステップS4及びステップS5を実行せずに、ステップS6を実行する。
【0047】
映像コンテンツ管理システム10は、サブチャンネルを録画する処理を実行する(ステップS4)。サブチャンネルの録画は、制御部がサブチャンネル録画部14に録画の指示を送信することにより実行する。
【0048】
次に、映像コンテンツ管理システム10は、サブチャンネルのメタデータを生成する処理を実行する(ステップS5)。サブチャンネルのメタデータの生成は、制御部がサブチャンネルメタデータ生成部15にメタデータ生成の指示を送信することにより実行する。
映像コンテンツ管理システム10は、サブチャンネルの終了契機が発生したか否かを確認する処理を実行する(ステップS6)。サブチャンネルの終了契機が発生したか否かは、テレビ放送局又はインターネット配信元からの番組又はコンテンツの送信が停止した場合、又は判定部13が、文字情報認識部18、音声認識部19、シーン変化認識部20、通信データ認識部21の機能を用いることにより判定する。文字情報認識部18、音声認識部19、シーン変化認識部20、通信データ認識部21のうちいずれか1つの認識部がサブチャンネルの終了契機が発生したと判定した場合にサブチャンネルの終了契機が発生したと判定することができる。
【0049】
サブチャンネルの終了契機は、単にサブチャンネルによる映像コンテンツの提供がされなくなった場合に発生したと判定してもよく、サブチャンネルの録画の開始から一定時間経過後(例えば数時間後)に発生したと判定してもよい。
その結果、サブチャンネルの終了契機が発生したことを確認した場合(Yes)、映像コンテンツ管理システム10は、ステップS7を実行する。一方、サブチャンネルの終了契機が発生したことを確認できない場合(No)には、映像コンテンツ管理システム10は、ステップS7を実行せずに、ステップ4へ戻り、「サブチャンネル録画」(S4)、「サブチャンネルのメタデータ生成」(S5)を実行し、ステップS6において「サブチャンネルの終了契機が発生したことを検知した場合には(S6)、ステップS7においてサブチャンネル録画を停止する。
【0050】
サブチャンネルの録画の停止は、制御部30がサブチャンネル録画部14に録画の停止の指示を送信することにより実行する。なお、サブチャンネルの録画が停止されることにより、サブチャンネルのメタデータの生成も終了する。
以上の処理を終えると、映像コンテンツ管理システム10は、呼び出し元に戻り処理を継続する。なお、処理を継続する場合、メインループ処理に戻るため、再び図2の処理が実行されることになる。
【0051】
次に、図3を参照しながら、本実施の形態に係る映像コンテンツ管理システム10において、時系列に沿ってメインチャンネルとサブチャンネルとにおいて提供される映像コンテンツの表示例について説明する。
〔時刻19:00〕
時刻19:00に、メインチャンネルにおいて野球中継の放送が開始されたものとする(ステップS10)。なお、この時点においてはサブチャンネルにおいては、放送は行われていない。ただし、サブチャンネルにおいては、メインチャンネルと同一の放送が行われていてもよい。
この場合、メインチャンネル録画部16では、野球中継の映像コンテンツが録画され、メインチャンネルメタデータ生成部17では、野球中継の映像コンテンツに応じたメタデータが生成される。
【0052】
〔時刻20:59〕
本来であれば、時刻20:59に野球中継は終了する予定であったが、ここでは野球の試合が長引いている(ステップS11)。
この場合、メインチャンネルの映像内に「テロップ(続きはサブチャンネルで)」が表示され、かつ、アナウンサーは「これ以降はサブチャンネルでご覧ください」という音声を発する。判定部13は、テロップや音声によってサブチャンネルでの映像コンテンツの提供が開始されると判断する。
【0053】
〔時刻21:00〕
メインチャンネルでは予定通りにニュース番組の放送が開始され(ステップS12)、サブチャンネルでは野球中継の続きが放送されている(ステップS13)。
この場合、メインチャンネル録画部16では、ニュース番組の映像コンテンツが録画され、メインチャンネルメタデータ生成部17では、ニュース番組の映像コンテンツに応じたメタデータが生成される。
また、サブチャンネル録画部14では、野球中継の映像コンテンツの録画が開始され、サブチャンネルメタデータ生成部15では、野球中継の映像コンテンツに応じたメタデータが生成される。
【0054】
〔時刻21:29〕
メインチャンネルではニュース番組が継続して放送されており(ステップS14)、サブチャンネルでは野球中継が終了している(ステップS15)。この場合、サブチャンネルの映像内に「終了」という文字情報が表示され、アナウンサーは「野球中継を終了します」という音声を発する。判定部13は、テロップや音声によってサブチャンネルでの映像コンテンツの提供が終了すると判断する。この場合、サブチャンネル録画部14による録画及びサブチャンネルメタデータ生成部15によるメタデータの生成が終了する。
【0055】
〔時刻21:30〕
メインチャンネルではニュース番組が継続して放送されている(ステップS16)。一方、サブチャンネルでは放送は行われていない。
この場合、メインチャンネル録画部16では、ニュース番組の映像コンテンツが録画され、メインチャンネルメタデータ生成部17では、ニュース番組の映像コンテンツに応じたメタデータが生成される。
【0056】
以上説明したように、本実施の形態に係る映像コンテンツ管理システム10にあっては、サブチャンネルにより提供される映像コンテンツを自動的に録画することができ、メタデータの作成につなげることが可能になるため、結果的に、サブチャンネルが使用される場合でも、網羅的に、もれなく放送番組の映像コンテンツの録画及びメタデータの作成が可能となる。また、サブチャンネルに関しては、移行契機が発生してから録画を開始するため、サブチャンネルを最初から録画する方式と比較して、使用するメモリ容量を少なくすることができる。
【0057】
また、本実施の形態に係る映像コンテンツ管理システム10にあっては、サブチャンネルだけでなく、メインチャンネルにより提供される映像コンテンツも録画することができ、メタデータの作成につなげることが可能になるため、結果的に、メインチャンネル及びサブチャンネルにおいて、網羅的に、もれなく映像コンテンツの録画及びメタデータの作成が可能となる。
【0058】
さらに、本実施の形態に係る映像コンテンツ管理システム10にあっては、サブチャンネルを録画している最中も、メインチャンネルの録画を停止しないようにすることができるため、メインチャンネル及びサブチャンネルの全ての映像コンテンツを網羅することができる。
【0059】
さらにまた、本実施の形態に係る映像コンテンツ管理システム10にあっては、サブチャンネルの終了により自動的に録画を終了させることができるため、必要な映像コンテンツのみを効率良く録画することにより無駄な録画を排除することができる。
その上、本実施の形態に係る映像コンテンツ管理システム10にあっては、文字情報により移行契機を判定できるため、移行契機の判定の精度を向上させることができる。
【0060】
また、本実施の形態に係る映像コンテンツ管理システム10にあっては、音声により移行契機を判定できるため、移行契機の判定の精度を向上させることができる。
さらに、本実施の形態に係る映像コンテンツ管理システム10にあっては、シーンの変化により移行契機を判定できるため、移行契機の判定の精度を向上させることができる。
【0061】
さらにまた、本実施の形態に係る映像コンテンツ管理システム10にあっては、通信データにより移行契機を判定できるため、移行契機の判定の精度を向上させることができる。
【0062】
また、一般に使用されているテレビのレコーダーにおいて、予めユーザーによるマニュアル設定を行うことにより、自動的にメインチャンネルからサブチャンネルへの移行を行い、ある番組を取り逃すことなく録画することを可能とする従来技術もあるが、この従来技術にあっては、予めユーザーがサブチャンネルへの移行の可能性を予測し、その都度、レコーダーに対してマニュアルで移行の設定操作を行う必要があるため、ユーザーにとってはその都度の設定操作が煩雑であった。
【0063】
しかしながら、本実施の形態に係る映像コンテンツ管理システム10にあっては、その都度のマニュアルでの設定操作は不要であり、メインチャンネルにおいてある番組が予定時間内に終了せず、サブチャンネルへ移行した場合には自動的に追随してサブチャンネルでの録画が行われることから、その都度のマニュアル操作を必要とせず自動的にサブチャンネルでのシームレスな番組の録画が行われる。その結果、サブチャンネルへの移行があった場合であっても、自動的かつ確実に録画が実行され、かつメタデータが作成される。
【0064】
また、上記従来技術にあっては、当該番組を録画することだけが目的であるため、メインチャンネルからサブチャンネルへの移行が行われた場合には、サブチャンネルへ移行した当該番組の録画のみを行い、移行後のメインチャンネルの番組の録画は行わないが、本実施の形態に係る映像コンテンツ管理システム10にあっては、サブチャンネルへの移行後も、平行してメインチャンネルのその後の番組の録画が行われることから、全ての番組の録画により網羅的なメタデータの作成という目的を達成することが可能となる。
【0065】
上述した実施の形態にあっては、以下の変形が可能である。
(1)判定部13は、文字情報認識部18、音声認識部19、シーン変化認識部20、通信データ認識部21のうち複数の認識部がサブチャンネルへの移行契機が発生したと判定した場合にサブチャンネルへの移行契機が発生したと判定してもよい。このように構成することにより移行検知の精度を向上させることができる。
(2)判定部13は、サブチャンネルによる映像コンテンツの提供が開始された場合に、サブチャンネルに移行する移行契機が発生したと判定してもよく、さらに、メインチャンネル放送映像画面内に、テレビリモコンにおけるサブチャンネル操作の映像が出た場合、当該映像情報を画像認識して移行契機と判断するように構成しても良く、上記実施の形態には限定されない。
(3)上記実施の形態にあっては、TV放送局からのTV放送番組を録画し、メタデータを作成する場合を主に説明したが、上記実施の形態に限定されず、インターネット放送、インターネット配信元からの映像情報を受信してメタデータを作成する場合にも適用することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0066】
本発明は映像コンテンツ管理システムに係ることから、広く産業上の利用可能性を有している。
【符号の説明】
【0067】
10 映像コンテンツ管理システム
11 受信部
12 提供部
13 判定部
14 サブチャンネル録画部
15 サブチャンネルメタデータ生成部
16 メインチャンネル録画部
17 メインチャンネルメタデータ生成部
18 文字情報認識部
19 音声認識部
20 シーン変化認識部
21 通信データ認識部
30 制御部
40 テレビ放送局
41 インターネット配信元
図1
図2
図3