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▶ ラディアント(クワンチョウ)オプト‐エレクトロニクス カンパニー リミテッドの特許一覧

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-10
(45)【発行日】2023-05-19
(54)【発明の名称】発光機構及びバックライトモジュール
(51)【国際特許分類】
   F21S 2/00 20160101AFI20230511BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20230511BHJP
【FI】
F21S2/00 413
F21Y115:10
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2021502578
(86)(22)【出願日】2019-11-20
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-21
(86)【国際出願番号】 CN2019119714
(87)【国際公開番号】W WO2020103867
(87)【国際公開日】2020-05-28
【審査請求日】2021-09-10
(31)【優先権主張番号】201811396646.0
(32)【優先日】2018-11-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】520142790
【氏名又は名称】ラディアント(クワンチョウ)オプト‐エレクトロニクス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100087398
【弁理士】
【氏名又は名称】水野 勝文
(74)【代理人】
【識別番号】100128783
【弁理士】
【氏名又は名称】井出 真
(74)【代理人】
【識別番号】100128473
【弁理士】
【氏名又は名称】須澤 洋
(74)【代理人】
【識別番号】100160886
【弁理士】
【氏名又は名称】久松 洋輔
(72)【発明者】
【氏名】チェン,ズイ‐リン
(72)【発明者】
【氏名】リー,ピン‐ジュン
(72)【発明者】
【氏名】カオ,ペイ‐リン
(72)【発明者】
【氏名】チェン,ユアン‐チャン
(72)【発明者】
【氏名】チェン,ウェイ‐シュエン
(72)【発明者】
【氏名】タイ,チュン‐ユン
【審査官】山崎 晶
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第103511925(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第101676620(CN,A)
【文献】特開2012-182023(JP,A)
【文献】国際公開第2010/113361(WO,A1)
【文献】韓国登録特許第10-1910038(KR,B1)
【文献】特開2009-175702(JP,A)
【文献】特開2010-153257(JP,A)
【文献】特開2008-027886(JP,A)
【文献】特開2010-277982(JP,A)
【文献】特開2007-227286(JP,A)
【文献】特開2009-004248(JP,A)
【文献】特開2008-300298(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 2/00
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一つの発光ダイオードと、
前記発光ダイオードの上方に設けられた光学ユニットと、
前記光学ユニットに設置され且つ前記発光ダイオードに対応して設置され、対応する前記発光ダイオードの真上に位置する遮光部材を備え、前記遮光部材のサイズがその真下の発光ダイオードのサイズ以上であり、且つ隣接する遮光部材が互いに接触しない少なくとも一つの調光ユニットと、
を含み、
前記遮光部材の幅が、0.45×P×W×10 -3 ≦A<5×P×W×10 -3 の関係式を満たし、ここで、Aが前記遮光部材の幅であり、Pが隣接する発光ダイオードの間隔であり、Wが前記発光ダイオードの幅であると定義することを特徴とする発光機構。
【請求項2】
前記遮光部材の幅が、さらに、1×P×W×10 -3 ≦A≦2.7×P×W×10 -3 の関係式を満たし、ここで、Aが前記遮光部材の幅であり、Pが隣接する発光ダイオードの間隔であり、Wが前記発光ダイオードの幅であると定義することを特徴とする請求項1に記載の発光機構。
【請求項3】
前記光学ユニットは、上面及び下面を有し、前記下面は少なくとも一つの凹溝を有し、前記光学ユニットは前記凹溝で前記発光ダイオードを覆い且つ前記発光ダイオードと接触しないことを特徴とする請求項1に記載の発光機構。
【請求項4】
少なくとも一つの発光ダイオードと、
前記発光ダイオードの上方に設けられた光学ユニットと、
前記光学ユニットに設置され且つ前記発光ダイオードに対応して設置され、対応する前記発光ダイオードの真上に位置する遮光部材を備え、前記遮光部材のサイズがその真下の発光ダイオードのサイズ以上であり、且つ隣接する遮光部材が互いに接触しない少なくとも一つの調光ユニットと、
を含み、
前記遮光部材のサイズがその真下の発光ダイオードのサイズよりも大きく、且つ、2×H×tanθ≦Aの式を満たし、ここで、Hは前記光学ユニットと前記発光ダイオードとの間の距離であり、θは前記発光ダイオードの放射角度であり、Aは前記遮光部材のであることを特徴とする発光機構。
【請求項5】
少なくとも一つの発光ダイオードと、
前記発光ダイオードの上方に設けられた光学ユニットと、
前記光学ユニットに設置され且つ前記発光ダイオードに対応して設置され、対応する前記発光ダイオードの真上に位置する遮光部材を備え、前記遮光部材のサイズがその真下の発光ダイオードのサイズ以上であり、且つ隣接する遮光部材が互いに接触しない少なくとも一つの調光ユニットと、
を含み、
前記調光ユニットは、前記光学ユニットにおける前記発光ダイオードに背向する一側に設置され、前記遮光部材のサイズは、その真下の発光ダイオードのサイズよりも大きく、且つ、2×(H+T1)×tanθ≦Aを満たし、ここで、T1は前記発光ダイオードの真上に位置する前記光学ユニットの厚さであり、Hは前記光学ユニットと前記発光ダイオードとの間の距離であり、θは前記発光ダイオードの放射角度であり、Aは前記遮光部材のであることを特徴とする発光機構。
【請求項6】
前記光学ユニットは、上面及び下面を有し、前記下面は、少なくとも一つの凹溝を有し、前記光学ユニットは、前記凹溝で前記発光ダイオードを覆い且つ前記発光ダイオードと接触せず、前記発光ダイオードの底面は、前記光学ユニットの底面よりも低く、前記調光ユニットは、前記光学ユニットの前記上面に設置され、Hは、前記光学ユニットの凹溝の表面と前記発光ダイオードの表面との間の距離であることを特徴とする請求項に記載の発光機構。
【請求項7】
少なくとも一つの発光ダイオードと、
前記発光ダイオードの上方に設けられた光学ユニットと、
前記光学ユニットに設置され且つ前記発光ダイオードに対応して設置され、対応する前記発光ダイオードの真上に位置する遮光部材を備え、前記遮光部材のサイズがその真下の発光ダイオードのサイズ以上であり、且つ隣接する遮光部材が互いに接触しない少なくとも一つの調光ユニットと、
を含み、
前記光学ユニットは前記発光ダイオードを覆い、且つ前記発光ダイオードの底面は前記光学ユニットの底面と同一平面上にあり、前記調光ユニットは前記光学ユニットにおける前記発光ダイオードに背向する一側に設置され、前記遮光部材のは、2×(T1-T2)×tanθ≦Aの式を満たし、ここで、T1は前記光学ユニットの厚さであり、T2は前記発光ダイオードの厚さであり、θは前記発光ダイオードの放射角度であり、Aは前記遮光部材のであることを特徴とする発光機構。
【請求項8】
請求項1乃至のいずれかに記載の複数の発光機構と、
前記発光機構の光学ユニットの上方に位置する拡散板と、
を含むことを特徴とするバックライトモジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学装置に関し、特に、発光機構及びバックライトモジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の液晶ディスプレイのバックライトモジュールは、液晶パネルの背面に配置されて、液晶パネルに必要な表示光源を提供している。バックライトモジュールは、光源の位置に応じて、「側光式」及び「直下型」の設計に分けることが可能であり、そのうち、「直下型」の設計のバックライトモジュールは、従来の白熱管や蛍光管に代わって、光源として複数の発光ダイオードを徐々に使用している。発光ダイオードが光源として用いられる場合、通常、上方に光拡散距離を確保した上で拡散板又は導光板を設置し、その後液晶パネルの下方に設置して、液晶パネルの均一な出光源を提供している。
【0003】
しかしながら、実際には、発光ダイオードの光強度は、正面視角の方向(即ち、発光ダイオードの発光面の法線方向)で最も強くなるため、発光ダイオードが直接に導光板に貼り合った位置の正面投影領域において、依然として一つの光点を形成し、面光源の表面の光度の不均一性を引き起こす。
【発明の概要】
【0004】
よって、本発明は、均一性の向上が可能な発光機構を提供することを目的とする。
本発明の発光機構は、少なくとも一つの発光ダイオードと、前記発光ダイオードに位置する光学ユニットと、当該光学ユニットに設置され且つ当該発光ダイオードに対応する少なくとも一つの調光ユニットと、を含む。当該調光ユニットは、対応する前記発光ダイオードの真上に位置する遮光部材を含み、当該遮光部材のは、その真下の発光ダイオードの以上であり、且つ隣接する遮光部材は互いに接触しない。
【0005】
本発明の他の技術的手段は、当該遮光部材のサイズがその真下の発光ダイオードのサイズよりも大きく、且つ、2×H×tanθ≦Aの式を満たし、ここで、Hは当該光学ユニットと当該発光ダイオードとの間の距離であり、θは当該発光ダイオードの放射角度であり、Aは当該遮光部材のであることである。
【0006】
本発明の他の技術的手段は、当該調光ユニットは、当該光学ユニットにおける当該発光ダイオードに対向する一側に設置されていることである。
【0007】
本発明の他の技術的手段は、当該調光ユニットは、当該光学ユニットにおける当該発光ダイオードに背向する一側に設置され、当該遮光部材のサイズはその真下の発光ダイオードのサイズよりも大きく、且つ、2×(H+T1)×tanθ≦Aの式を満たし、ここで、T1は当該発光ダイオードの真上に位置する当該光学ユニットの厚さであり、Hは当該光学ユニットと当該発光ダイオードとの間の距離であり、θは当該発光ダイオードの放射角度であり、Aは当該遮光部材のであることである。
【0008】
本発明の他の技術的手段は、当該光学ユニットは上面及び下面を有し、当該下面は少なくとも一つの凹溝を有し、当該光学ユニットは当該凹溝で前記発光ダイオードを覆い且つ前記発光ダイオードと接触せず、当該発光ダイオードの底面は当該光学ユニットの底面よりも低く、当該調光ユニットは当該光学ユニットの当該上面に設置され、Hは当該光学ユニットの凹溝の表面と当該発光ダイオードの表面との間の距離であることである。
【0009】
本発明の他の技術的手段は、当該光学ユニットは前記発光ダイオードを覆い、且つ当該発光ダイオードの底面は当該光学ユニットの底面と同一平面上にあり、当該調光ユニットは当該光学ユニットにおける当該発光ダイオードに背向する一側に設置され、当該遮光部材のは、2×(T1-T2)×tanθ≦Aの式を満たし、ここで、T1は当該光学ユニットの厚さであり、T2は当該発光ダイオードの厚さであり、θは当該発光ダイオードの放射角度であり、Aは当該遮光部材のであることである。
【0010】
本発明の他の技術的手段は、当該光学ユニットは、前記発光ダイオードに直接貼り合い且つ接触していることである。
【0011】
本発明の他の技術的手段は、Aが当該遮光部材のであり、Pが隣接する発光ダイオードの間隔であり、Wが当該発光ダイオードの幅であると定義した場合、0.45×P×W×10-3≦A<5×P×W×10-3の関係式を満たすことである。
【0012】
本発明の他の技術的手段は、Aが当該遮光部材のであり、Pが隣接する発光ダイオードの間隔であり、Wが当該発光ダイオードの幅であると定義した場合、さらに、1×P×W×10-3≦A≦2.7×P×W×10-3の関係式を満たすことである。
【0013】
本発明の他の技術的手段は、当該光学ユニットは、上面及び下面を有し、当該下面は少なくとも一つの凹溝を有し、当該光学ユニットは当該凹溝で前記発光ダイオードを覆い且つ前記発光ダイオードと接触しないことである。
【0014】
本発明の他の技術的手段は、当該遮光部材は少なくとも一つの貫通孔を有することで、下方の発光ダイオードの光線を当該貫通孔から上方へ出光させることである。
【0015】
本発明の他の技術的手段は、当該遮光部材は、対応する前記発光ダイオードの真上に位置する中心と、前記中心の周りに間隔を空けて配列された複数の貫通孔と、を有することである。
【0016】
本発明の他の技術的手段は、当該遮光部材は、対応する前記発光ダイオードの真上に位置する中心を有し、前記貫通孔は、前記中心の位置にあることである。
【0017】
本発明の他の技術的手段は、当該調光ユニットはさらに、対応する前記遮光部材の上方に設置され且つ前記貫通孔を覆う少なくとも一つの透光部材を含み、且つ、前記透光部材の光線透過効率は、前記遮光部材の光線透過効率よりも大きいことである。
【0018】
本発明の他の技術的手段は、当該光学ユニットの上面及び下面には、微細構造が形成されていることである。
【0019】
本発明の他の技術的手段は、前記微細構造は、前記発光ダイオードを中心として同心円状に配列され、且つ前記微細構造は、前記発光ダイオードを中心として同心円状に配列され、且つ、前記微細構造は前記発光ダイオードに隣接すると比較的疎に分布し、前記発光ダイオードから離れると比較的密に分布することである。
【0020】
本発明の別の目的は、前述の発光機構を含むバックライトモジュールを提供することである。
本発明のバックライトモジュールは、前述の複数の発光機構と、前記発光機構の光学ユニットの上方に位置する拡散板と、を含む。
【0021】
本発明の他の技術的手段は、当該バックライトモジュールは、回路基板と、前記回路基板に設置された反射片と、をさらに含み、前記反射片は間隔を空けた貫通溝を有し、前記発光ダイオードは前記貫通溝を経てマトリックス状に前記回路基板に配列され、前記光学ユニットはマトリックス状に前記反射片に配列されていることである。
【0022】
本発明の他の技術的手段は、前記発光機構の各光学ユニットは連続的に接続されて一体型を形成することである。
【0023】
本発明の他の技術的手段は、前記発光機構の各光学ユニットは、互いに接触しないことである。
【0024】
本発明の効果は、上記の構造設計により、面光源の光度が不均一である問題を効果的に改善できる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1図1は、本発明のバックライトモジュールの第1の好ましい実施例を説明する側面図である。
図2図2は、説明し易くするために拡散板が省略されている、図1の説明を補助する斜視図である。
図3図3は、当該好ましい実施例における調光ユニットの遮光部材の様々な態様を説明する模式図である。
図4図4は、当該好ましい実施例における調光ユニットの遮光部材の様々な態様を説明する模式図である。
図5図5は、当該好ましい実施例における調光ユニットの遮光部材の様々な態様を説明する模式図である。
図6図6は、当該好ましい実施例における調光ユニットの遮光部材の様々な態様を説明する模式図である。
図7図7は、本発明の表示装置の好ましい実施例を説明する側面図である。
図8図8は、本発明のバックライトモジュールの第2の好ましい実施例を説明する側面図である。
図9図9は、説明し易くするために拡散板が省略されている、図8の説明を補助する斜視図である。
図10図10は、図8における枠で示される箇所の拡大態様を示す側面図である。
図11図11は、当該第2の好ましい実施例における暗領域の百分率を低減する構造を説明するグラフである。
図12図12は、当該調光ユニットの異なる配置状況を説明する側面図である。
図13図13は、当該調光ユニットの異なる配置状況を説明する側面図である。
図14図14は、当該調光ユニットの異なる配置状況を説明する側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本発明の関連出願特許の特徴及び技術的内容は、以下の添付の図面を参照した好ましい実施例の詳細な説明において、明確に提示される。詳細な説明の前に、類似の部材が同じ番号で表されていることに注意すべきである。
【0027】
図1及び図2を参照すると、本発明のバックライトモジュールの第1の好ましい実施例であって、回路基板2と、当該回路基板2に設置された反射片3と、複数のマトリックス状に配列された発光ダイオード4と、複数のマトリックス状に配列され且つ互いに接触しない光学ユニット5と、前記光学ユニット5の上方に設置された拡散板6と、前記光学ユニット5と当該拡散板6との間にそれぞれ設置された複数の調光ユニット7と、を含む。当該反射片3は、複数の間隔を空けた貫通溝31を備え、前記発光ダイオード4は、前記貫通溝31を経てマトリックス状に当該回路基板2に配列され、前記光学ユニット5は、マトリックス状に当該反射片3に配列されている。他の実施例において、前記発光ダイオード4は、マトリックス状に配列されず、ライトバーの方式でストリップ状に配列されてもよく、前記光学ユニット5もそれに応じて同じくストリップ状に配列される。
【0028】
本実施例において、前記光学ユニット5は導光板であり、且つ各光学ユニット5は上面51及び下面52を備え、当該下面52は凹溝521を備え、前記光学ユニット5は当該凹溝521で対応する発光ダイオード4を覆い、且つ当該発光ダイオード4は当該光学ユニット5と接触しない。各光学ユニット5の上面51及び下面52にはいずれも微細構造53が形成され、且つ前記微細構造53は、当該発光ダイオード4を中心Cとして同心円状に配列され、且つ前記微細構造53は、当該発光ダイオード4に隣接すると比較的疎に分布し、当該発光ダイオード4から離れると比較的密に分布する。なお、当該下面52に位置する微細構造53は、全反射を破壊するためのものであり、当該上面51に位置する微細構造53は、出光効果を制御するためのものであり、両者は互いに協調して出光効果をより均一にする。また、前記微細構造53が当該発光ダイオード4に隣接すると比較的疎に分布し、当該発光ダイオード4から離れると比較的密に分布することは、当該発光ダイオード4に隣接する位置での光線が比較的強いが、当該発光ダイオード4から離れる位置での光線が比較的弱いからであり、前述の設計は、出光の強度を調整するのに役立ち、それによって表面全体での出光の強度が均一になるという目的を達成する。
【0029】
図1を参照すると、前記調光ユニット7は、それぞれ前記発光ダイオード4の真上に対応して位置し、ここで、各調光ユニット7は、一つの遮光部材71と、当該遮光部材71の上方に設置された透光部材72と、を含み、且つ、当該透光部材72の光線透過効率は、当該遮光部材71の光線透過効率より大きい。当該遮光部材71は、少なくとも一つの貫通孔711を有することで、下方の発光ダイオード4の光線が当該貫通孔711から上方へ発散し、さらに当該透光部材72を貫通して出光するようにする。
【0030】
ここで、当該遮光部材71は、図3に示すように、当該発光ダイオード4の真上に位置する中心Cを有し、前記貫通孔711は、当該中心Cに位置する。当該遮光部材71も、図4乃至図6に示すように、当該発光ダイオード4の真上に位置する中心Cと、複数の間隔を空けて配列された貫通孔711と、を有し、前記貫通孔711は、当該中心Cの周りに環状に配列されている。前記貫通孔711の孔径のサイズ、数、及び配列方式を変更することにより、光線を調節することが可能である。
【0031】
図7を参照すると、当該バックライトモジュールに表示パネル8を設置すると、表示装置となる。本発明が直下型バックライトモジュールの形態であり、構造全体の薄型化の傾向下で、当該表示パネルと発光ダイオード4との間の距離が縮小するため、発光ダイオード4の真上に高いエネルギー密度があり、当該表示パネルに光点を生成し易い問題がある。本発明の発光ダイオード4が5面で発光する発光ダイオード4であるため、この好ましい実施例において、当該調光ユニット7を各発光ダイオード4の上方の出光面の真上に設置し、各発光ダイオード4の側辺の四つの発光面から発散する光線は、直接当該光学ユニット5を経て出光し、又は下方の反射片3を経て反射した後さらに当該光学ユニット5を経て出光する。各発光ダイオード4の上方の出光面を経て発散される光線は、当該遮光部材71上の貫通孔711を利用して幾何学的パターンの配列を形成し、一部の光線は図3の中心Cに位置する一つの貫通孔711から出光するか、又は図4における当該中心Cの周りに位置する複数の貫通孔711から出光し、且つ図3、4の貫通孔711はサイズが同じであり、これによって、前記発光ダイオード4は真上で依然として比較的高い輝度を有して、比較的低いエネルギーの発光ダイオード4と協調する。また、一部の光線を図5、6における当該中心Cの周りに位置する複数の貫通孔711から出光させ、且つ図5、6の貫通孔711を図3、4の貫通孔711より小さくすることも可能であり、これによって、前記発光ダイオード4の真上で輝度を低減させて、比較的高いエネルギーの発光ダイオード4と協調する。
【0032】
よって、当該遮光部材71の異なる領域は、それぞれ反射又は吸光の機能を有し、さらに当該透光部材72の設置と協調して、前記発光ダイオード4の上方のエネルギー分布を調整することによって、均一な出光に達し、外観の効果を改善できる。また、前記光学ユニット5同士は互いに接触しなく間隔があるため、隣接する光学ユニット5の間の光線は互いに干渉せず、特定の領域の光線を直接調節することが可能である。
【0033】
図8及び図9を参照すると、本発明のバックライトモジュールの第2の好ましい実施例であって、回路基板2aと、当該回路基板2aに設置された反射片3aと、複数のマトリックス状に配列された発光ダイオード4aと、マトリックス状に配列され且つ互いに接触しない複数の光学ユニット5aと、前記光学ユニット5aの上方に設置された拡散板6aと、それぞれ前記光学ユニット5aと当該拡散板6aとの間に設置された複数の調光ユニット7aを、を含む。当該反射片3aは、複数の間隔を空けた貫通溝31aを有し、前記発光ダイオード4aは、前記貫通溝31aを経てマトリックス状に当該回路基板2aに配列され、前記光学ユニット5aは、マトリックス状に当該反射片3aに配列されている。
【0034】
ここで、前記光学ユニット5aは導光板であり、且つ各光学ユニット5aは上面51a及び下面52aを有し、当該下面52aは凹溝521aを有し、前記光学ユニット5aは当該凹溝521aで対応する発光ダイオード4aを覆い、且つ当該発光ダイオード4aは当該光学ユニット5aと接触しない。各光学ユニット5aの上面51a及び下面52aにはいずれも微細構造53aが形成され、且つ前記微細構造53aは当該発光ダイオード4aを中心Cとして同心円状に配列され、且つ前記微細構造53aは、当該発光ダイオード4aに隣接すると比較的疎に分布し、当該発光ダイオード4aから離れると比較的密に分布する。
【0035】
図10を参照すると、本実施例において、当該調光ユニット7aは、当該光学ユニット5aにおける当該発光ダイオード4aに背向する一側に設置され、且つ当該発光ダイオード4aの真上に位置し、遮光部材71aを含み、当該遮光部材71aのサイズはその真下の発光ダイオード4aのサイズより大きく、且つ、2×(H+T1)×tanθ≦Aの式を満たす。本実施例において、当該光学ユニット5aに前記凹溝521aが形成されているため、T1とは、当該発光ダイオード4aの真上に位置する当該光学ユニット5aの厚さを指し、さらに詳しくは、当該光学ユニット5aの厚さD1から前記凹溝521aの深さD2を引いた後の厚さ(前記微細構造53aの厚さが極めて小さいため無視してもよい)を指し、Hは、当該光学ユニット5aの凹溝521aの表面と当該発光ダイオード4aの表面との間の距離であり、θは、当該発光ダイオード4aの放射角度(Radiation angle)であり、Aは、当該遮光部材71aのである。なお、他の実施例において、当該光学ユニット5aが凹溝521aを有しない形態である場合、T1は、当該光学ユニット5aの厚さであり、即ち当該発光ダイオード4aの真上に位置する当該光学ユニット5aの厚さであり、Hは、当該光学ユニット5aの下面52aと当該発光ダイオード4aとの間の距離である。さらに、発光ダイオード4aの仕様によると、一般的な指向性角度(Directivity)は120度であり、放射角度(Radiation angle)は指向性角度の半分であって、60度である。
【0036】
また、当該遮光部材71aのサイズは、上記の式を満たす以外にも、他の実施例において、当該遮光部材71aのサイズがその真下の発光ダイオード4aのサイズ以上であり、且つ隣接する遮光部材71aが互いに接触しないように設計してもよい。或いは、0.45×P×W×10-3≦A<5×P×W×10-3の関係式を満たしてもよく、ここで、Pは、隣接する発光ダイオード4aの間隔であり、Wは、当該発光ダイオード4aの幅である。即ち、0.45×P×W×10-3は、前記発光ダイオード4aのを示し、5×P×W×10-3は、隣接する遮光部材71aが互いに接触しないことを示すことができる。
【0037】
さらに、本発明が直下型バックライトモジュールの形態であり、構造全体の薄型化の傾向下で、表示パネル(未図示)と発光ダイオード4aとの間の距離が縮小するため、発光ダイオード4aの真上に高いエネルギー密度があり、表示パネルに不均一な光度を生成し易い問題がある。即ち、前記発光ダイオード4aの真上の輝度が比較的高く、隣接する発光ダイオード4a同士の輝度が比較的低いため、光度の不均一性による暗領域(Dark area)の形成を引き起こす。よって、本実施例において、主に、当該遮光部材71aは、高い反射係数を有する白色インクを使用し、又は他の種類の高い反射性を有する材料を使用している。このようにして、指向性の高い発光ダイオード4aの真上の領域をシールドして、光線を発光ダイオード4aの周囲の領域に反射することが可能である。隣接する前記遮光部材71aは互いに接触せずに隙間を残すため、前述の反射された光線は隙間を介して通過できるとともに、発光ダイオード4a同士の暗領域を明るくするように補うことが可能であり、GMI(Grid mura index)数値を低減できる。
【0038】
本実施例において、一つの領域の光度が最大光度の35%よりも小さい場合、暗領域と定義され、前述の配置方法により、総面積における暗領域の割合を減少できるか否かを測定し、即ち暗領域の百分率が低減されたか否かを測定する。よって、暗領域の百分率を大幅に低減できるか否かで上記の遮光部材71aのの好ましい範囲を判断する場合、当該遮光部材71aのは、1×P×W×10-3≦A≦2.7×P×W×10-3の関係式を満たす。その数値1と2.7の決定の詳細は、以下の通りである。
【0039】
図11を参照すると、本実施例において、暗領域の百分率の合格値は12%以下であると設定され、当該グラフの結果から分かるように、当該遮光部材のが1×P×W×10-3≦A≦2.7×P×W×10-3の関係式を満たす場合、数値1と2.7の常数の範囲内で、いずれも暗領域の百分率を12%以下に制御でき、この効果は、当該遮光部材71aを設置していない場合(即ち、数値が0×P×W×10-3)での暗領域の百分率の13.66%よりも優れている。
【0040】
なお、前述の配置方法以外にも、図12を参照すると、幾つかの実施例において、前記発光機構の各光学ユニット5bは連続的に接続されて一体型を形成するが、前記発光ダイオード4b及び対応する調光ユニット7bは依然としてマトリックス状に配列され、ここで、前記発光ダイオード4bは長方形であるが、前記発光ダイオード4bの発光の形態が指向性角度(Directivity)の120度の円形の放射範囲であるため、前記調光ユニット7bはこれに応じて円形に設計されている。
【0041】
図13を参照すると、他の幾つかの実施例において、当該調光ユニット7cの当該遮光部材71cは、当該光学ユニット5cにおける当該発光ダイオード4cに対向する一側に設置され、且つ当該遮光部材71cのサイズは、その真下の発光ダイオード4cのサイズよりも大きく、且つ、2×H×tanθ≦Aの式を満たし、ここで、Hは、当該光学ユニット5cと当該発光ダイオード4cとの間の距離であり、θは、当該発光ダイオード4cの放射角度であり、Aは、当該遮光部材71cのである。
【0042】
図14を参照すると、他の幾つかの実施例において、当該光学ユニット5dはコロイドに類似する形態であり、前記発光ダイオード4dに直接塗布されているため、当該発光ダイオード4dの底面は当該光学ユニット5dの底面と同一平面上にある。また、当該調光ユニット7dは、当該光学ユニット5dにおける当該発光ダイオード4dに背向する一側に設置され、当該遮光部材71dのは、2×(T1-T2)×tanθ≦Aの式を満たし、ここで、T1は、当該光学ユニット5dの厚さであり、T2は、当該発光ダイオード4dの厚さであり、θは、当該発光ダイオード4dの放射角度であり、Aは、当該遮光部材71dのである。
【0043】
図10、13、14に記載の様々な形態によると、当該遮光部材71a、71c、71dが当該光学ユニット5a、5c、5dの上面、下面、又は凹溝の底面に設計されているのに関係なく、いずれも当該発光ダイオード4aの真上に位置する当該光学ユニット5aの厚さT1、当該光学ユニット5aの下面52aと当該発光ダイオード4aとの間の距離H(又は当該光学ユニット5aの凹溝521aの表面と当該発光ダイオード4aの表面との間の距離H)、当該発光ダイオード4dの厚さT2、当該発光ダイオード4aの放射角度θ(Radiation angle)等のパラメータを利用して、当該遮光部材71a、71c、71dのの大きさを最適化でき、発光ダイオード4a同士の暗領域を明るくするように補い、GMI(Grid mura index)数値を低減することが可能である。
【0044】
また、暗領域の百分率を大幅に低減できるか否かによっても上記の遮光部材71aのを判断でき、Pが隣接する発光ダイオード4aの間隔であること、Wが当該発光ダイオード4aの幅であること、P×W×10-3の常数の最大値、最小値の决定を利用して、当該遮光部材71aのの大きさの設計を最適化でき、発光ダイオード4a同士の暗領域を明るくするように補い、GMI(Grid mura index)数値を低減することが可能である。これは、本発明により提供される別の設計方式でもある。
【0045】
要約すると、本発明は、前述の各発光ダイオードの上方の出光面の真上に当該調光ユニットを設置し、当該調光ユニットを異なる位置に設置し、それと対応する発光ダイオードとの間の距離を調整し、様々な手段で同時に調整することにより、最適な出光調製効果を実現でき、面光源の光度が不均一である問題を効果的に改善でき、当該遮光部材のの大きさの設計も最適化でき、発光ダイオード同士の暗領域を明るくするように補い、GMI(Grid mura index)数値を低減でき、そのため、本発明の目的を確実に達することが可能である。
【0046】
上記は、本発明の好ましい実施例に過ぎず、これによって本発明の実施の範囲を限定してはならず、即ち本発明出願の特許の範囲及び発明の説明内容によって行われた簡単な同等の変更及び修正は、いずれも本発明の特許請求の範囲内にある。
【符号の説明】
【0047】
2、2a…回路基板
3、3a…反射片
31、31a…貫通溝
4、4a、4b、4c、4d…発光ダイオード
5、5a、5b、5c、5d…導光板
51、51a…上面
52、52a…下面
521、521a…凹溝
53、53a…微細構造
6、6a…拡散板
7、7a、7b、7c、7d…調光ユニット
71、71a、71b、71c、71d…遮光部材
711…貫通孔
72…透光部材
8…表示パネル
A…
C…中心
H…距離
T1、T2、T3、D1…厚さ
D2…深さ


図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14