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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-22
(45)【発行日】2023-05-30
(54)【発明の名称】接続機器
(51)【国際特許分類】
   H01R 4/242 20180101AFI20230523BHJP
   H01R 12/51 20110101ALI20230523BHJP
   H01R 13/64 20060101ALI20230523BHJP
【FI】
H01R4/242
H01R12/51
H01R13/64
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2019558087
(86)(22)【出願日】2018-11-06
(86)【国際出願番号】 JP2018041212
(87)【国際公開番号】W WO2019111622
(87)【国際公開日】2019-06-13
【審査請求日】2021-10-13
(31)【優先権主張番号】P 2017234638
(32)【優先日】2017-12-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000229117
【氏名又は名称】日本ゼオン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100150360
【弁理士】
【氏名又は名称】寺嶋 勇太
(74)【代理人】
【識別番号】100203264
【弁理士】
【氏名又は名称】塩川 未久
(72)【発明者】
【氏名】吉田 昌義
(72)【発明者】
【氏名】山合 碧
(72)【発明者】
【氏名】志賀 直実
【審査官】高橋 裕一
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-227088(JP,A)
【文献】特許第4762960(JP,B2)
【文献】特開2004-311217(JP,A)
【文献】特開2014-157699(JP,A)
【文献】特開2017-212165(JP,A)
【文献】特許第5550748(JP,B2)
【文献】特開2017-152102(JP,A)
【文献】欧州特許出願公開第01575136(EP,A2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 4/24- 4/46
H01R12/00-12/91
H01R13/56-12/72
H01R24/00-24/86
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電線と、当該電線を覆い且つ互いに離隔された2つの被覆部とを有するケーブルと、
外部コネクタの端子に接続可能な接続端子と、
前記接続端子と、前記互いに離隔された2つの被覆部の間において露出した前記電線とを電気的に接続する接続部と、
前記接続端子及び前記接続部が配置される配線基板であって、前記2つの被覆部の間に位置する平板状の配線基板と、
前記外部コネクタが挿抜可能であり、且つ前記配線基板を収容するハウジングと、を備え、
前記配線基板の少なくとも一部は、前記2つの被覆部の互いに隣接する末端同士を繋ぐ空間に略接するか又は当該空間に含まれ
前記外部コネクタが前記ハウジングに挿抜されるとき、前記外部コネクタが挿抜される挿抜方向に垂直な方向において、前記接続部の位置と前記外部コネクタの端子の位置とが略一致する、接続機器。
【請求項2】
前記接続部は、前記接続端子に形成された金属片であり、
前記金属片は、切込みを有し、
前記切込みは、前記電線の芯線を挟む、請求項に記載の接続機器。
【請求項3】
前記金属片の切込みの長手方向は、前記電線の長手方向と略垂直である、請求項に記載の接続機器。
【請求項4】
前記配線基板の厚さ方向に沿って配置される2つの前記電線と、2つの前記接続端子と、2つの前記接続部とを備え、
前記2つの接続部の一方は、前記2つの電線のうち、前記配線基板側に配置される電線を前記配線基板側から挟む切込みを有する金属片であり、当該切込みは、当該電線の芯線を挟み、
前記2つの接続部の他方は、前記2つの電線のうち、前記配線基板と反対側に配置される電線を当該反対側から挟む切込みを有する金属片であり、当該切込みは、当該電線の芯線を挟み、
前記2つの接続端子の一方は、前記2つの接続部の一方に電気的に接続され、前記2つの接続端子の他方は、前記2つの接続部の他方に電気的に接続される、請求項1に記載の接続機器。
【請求項5】
前記電線は、2つに分離され、
前記接続部は、前記接続端子に電気的に接続された配線と、当該配線と前記2つに分離された電線の一方とを電気的に接続する部材と、当該配線と前記2つに分離された電線の他方とを電気的に接続する部材とを含む、請求項1に記載の接続機器。
【請求項6】
前記電線は、前記電線の長手方向が、前記外部コネクタが挿抜される挿抜方向に略平行となるように、前記配線基板に配置される、請求項1に記載の接続機器。
【請求項7】
前記配線基板に配置される電子部品をさらに備え、
前記電子部品は、前記外部コネクタと前記ケーブルとの間の導通を検出する、請求項1からの何れか一項に記載の接続機器。
【請求項8】
前記配線基板に配置される電子部品をさらに備え、
前記電子部品は、前記ケーブルを介して所定信号を送受信する、請求項1からの何れか一項に記載の接続機器。
【請求項9】
前記外部コネクタは、環境発電体に取り付けられるコネクタである、請求項1からの何れか一項に記載の接続機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、接続機器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電気機器と配線とを電気的に接続するコネクタが知られている(例えば、特許文献1)。このようなコネクタが電気機器と配線とを電気的に接続することで、当該電気機器は、所望の機能を実現することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2004-311217号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の圧接コネクタは、電気機器に収容されるコネクタハウジングと、配線の芯線に圧接接続させる圧接端子とを備える。ここで、引用文献1では、配線は、コネクタハウジングの外側に配置される。さらに、引用文献1では、圧接端子は、コネクタハウジングの外側に配置された配線の芯線との接続のために、コネクタハウジングの外方に突出させられる。このような構成により、引用文献1に記載の圧接コネクタは、全体として大きくなってしまう虞がある。
【0005】
さらに、従来のコネクタには、利便性の向上が求められている。例えば、利用者は、電気機器と配線とがコネクタを介して導通状態にあるか否かを確認したい場合がある。
【0006】
そこで、本発明の目的は、上述した課題を解決し、小型化しつつ、利便性を向上させた接続機器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明は、上記課題を有利に解決することを目的とするものであり、本発明の接続機器は、電線と、当該電線を覆い且つ互いに離隔された2つの被覆部とを有するケーブルと、外部コネクタの端子に接続可能な接続端子と、前記接続端子と、前記互いに離隔された2つの被覆部の間において露出した前記電線とを電気的に接続する接続部と、前記接続端子及び前記接続部が配置される配線基板であって、前記2つの被覆部の間に位置する平板状の配線基板と、前記外部コネクタが挿抜可能であり、且つ前記配線基板を収容するハウジングと、を備え、前記配線基板の少なくとも一部は、前記2つの被覆部の互いに隣接する末端同士を繋ぐ空間に略接するか又は当該空間に含まれる。このような構成とすることで、接続端子等が配置された配線基板をハウジングに収容しても、ハウジングが大きくなってしまうことを防ぐことができ、接続機器の小型化を図ることができる。さらに、配線基板には、多様な電子部品を配置することができる。配線基板に多様な電子部品を配置させることで、接続機器の利便性を向上させることができる。
【0008】
ここで、本発明の接続機器において、前記外部コネクタが前記ハウジングに挿抜されるとき、前記外部コネクタが挿抜される挿抜方向に垂直な方向において、前記接続部の位置と前記外部コネクタの端子の位置とが略一致することが好ましい。このような構成とすることで、外部コネクタがハウジングに挿抜されるときに、挿抜方向以外の方向に沿った力が接続機器にかかることを防ぐことができる。これにより、接続機器が破損等してしまうことを防ぐことができる。さらに、このような構成とすることで、挿抜方向に垂直な方向において、外部コネクタの端子の位置、すなわち外部コネクタとハウジングとが嵌合する部分の位置が、接続部の位置、すなわち上述の空間の位置と略一致するようになる。そのため、接続機器をより薄型化することができる。
【0009】
また、本発明の接続機器において、前記接続部は、前記接続端子に形成された金属片であり、前記金属片は、切込みを有し、前記切込みは、前記電線の芯線を挟むことが好ましい。このように切込みが芯線を挟む構成とすることで、接続部と芯線との間の電気的接続の信頼性を高めることができる。
【0010】
また、本発明の接続機器において、前記金属片の切込みの長手方向は、前記電線の長手方向と略垂直であることが好ましい。このような構成とすることで、電線が接続部の切込みに対して圧接される方向と、電線の長手方向とが略垂直となり得る。これにより、当該切込みは、電線の絶縁部をより確実に切断することができる。さらに、接続部の切込みは、芯線をより強固に挟むことができる。
【0011】
また、本発明の接続機器において、前記配線基板の厚さ方向に沿って配置される2つの前記電線と、2つの前記接続端子と、2つの前記接続部とを備え、前記2つの接続部の一方は、前記2つの電線のうち、前記配線基板側に配置される電線を前記配線基板側から挟む切込みを有する金属片であり、当該切込みは、当該電線の芯線を挟み、前記2つの接続部の他方は、前記2つの電線のうち、前記配線基板と反対側に配置される電線を当該反対側から挟む切込みを有する金属片であり、当該切込みは、当該電線の芯線を挟み、前記2つの接続端子の一方は、前記2つの接続部の一方に電気的に接続され、前記2つの接続端子の他方は、前記2つの接続部の他方に電気的に接続されることが好ましい。このような構成とすることで、一方の接続部の切込みが一方の芯線を挟む方向と、他方の接続部の切込みが他方の芯線を挟む方向とが、対向するようになる。これにより、一方の接続部と一方の芯線との間の電気的接続の信頼性、及び、他方の接続部と他方の芯線との間の電気的接続の信頼性をより高めることができる。
【0012】
また、本発明の接続機器において、前記電線は、2つに分離され、前記接続部は、前記接続端子に電気的に接続された配線と、当該配線と前記2つに分離された電線の一方とを電気的に接続する部材と、当該配線と前記2つに分離された電線の他方とを電気的に接続する部材とを含むことが好ましい。このような構成によって、2つに分離されたケーブルを、接続機器に用いることが可能になる。これにより、接続機器の利便性を向上させることができる。
【0013】
また、本発明の接続機器において、前記電線は、前記電線の長手方向が、前記外部コネクタが挿抜される挿抜方向に略平行となるように、前記配線基板に配置されることが好ましい。このような構成によって、ケーブルの長手方向と、挿抜方向とが略平行となり得る。これにより、外部装置をケーブルに略平行に吊り下げることが可能になり、外部装置をケーブルに配置する際の自由度を高めることができる。
【0014】
また、本発明の接続機器において、前記配線基板に配置される電子部品をさらに備え、前記電子部品は、前記外部コネクタと前記ケーブルとの間の導通を検出することが好ましい。このような構成によって、外部コネクタとケーブルとの間の導通が検出されたときに、例えば発光素子を発光させることができる。利用者は、発光素子の発光を視認することで、外部コネクタとケーブルとが導通状態にあることを知ることができる。
【0015】
また、本発明の接続機器において、前記配線基板に配置される電子部品をさらに備え、
前記電子部品は、前記ケーブルを介して所定信号を送受信することが好ましい。このような構成とすることで、外部コネクタに取り付けられた外部装置が、ケーブルを介して、他の装置と通信することが可能になる。
【0016】
また、本発明の接続機器において、前記外部コネクタは、環境発電体に取り付けられるコネクタであることが好ましい。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、小型化しつつ、利便性を向上させた接続機器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の第1実施形態に係る接続機器の概略構成を示す図である。
図2図1に示す接続機器からハウジングを外した状態を示す図である。
図3図1に示すL1-L1線に沿った接続機器の断面図である。
図4】本発明の第1実施形態に係る配線基板の機能ブロック図の一例である。
図5A】本発明の第1実施形態に係る配線基板の機能ブロック図の他の例である(その1)。
図5B】本発明の第1実施形態に係る配線基板の機能ブロック図の他の例である(その2)。
図5C】本発明の第1実施形態に係る配線基板の機能ブロック図の他の例である(その3)。
図6】本発明の第2実施形態に係る接続機器の概略構成を示す図である。
図7図6に示すL2-L2線に沿った接続機器の断面図である。
図8】本発明の第3実施形態に係る接続機器の概略構成を示す図である。
図9】本発明の第4実施形態に係る接続機器の概略構成を示す図である。
図10図9に示す接続機器からハウジングを外した状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明に係る実施形態について、図面を参照して説明する。なお、本明細書において、挿抜方向は、図1等に示すZ軸の正方向及びZ軸の負方向を合わせた方向を意味する。
【0020】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る接続機器1の概略構成を示す図である。図2は、図1に示す接続機器1からハウジング20を外した状態を示す図である。図3は、図1に示すL1-L1線に沿った接続機器1の断面図である。
【0021】
接続機器1は、外部コネクタ2と機械的且つ電気的に接続可能である。接続機器1は、図1に示すように、ケーブル10と、ハウジング20とを備える。接続機器1は、図2に示すように、ハウジング20の内部に、接続端子30A,30Bと、接続部31A,31Bと、配線基板40とを備える。
【0022】
なお、図2に示す接続機器1は、2つの接続端子30A,30Bを備えるが、接続機器1が備える接続端子の数は、2つに限定されない。接続機器1は、ケーブル10が有する電線の数に応じた、任意の数の接続端子を備えてよい。また、図2に示す接続機器1は、2つの接続部31A,31Bを備えるが、接続機器1が備える接続部の数は、2つに限定されない。接続機器1は、ケーブル10が有する電線の数に応じた、任意の数の接続部を備えてよい。
【0023】
外部コネクタ2は、図1に示すように、外部装置3に取り付けられた雄型コネクタである。外部コネクタ2は、端子2A及び端子2Bを備える。端子2Aは、例えば、正極端子として機能する。端子2Bは、例えば、負極端子として機能する。
【0024】
外部装置3は、例えば、外部環境に応じた電力を発電する環境発電体、又は、負荷機器等である。当該環境発電体の例として、太陽電池で構成された薄型の太陽電池パネル、振動を利用して発電するモジュール、及び、地熱を利用して発電するモジュールが挙げられる。また、当該負荷機器の例として、ラジオ、照明器具、スピーカー、表示機器、電動玩具、及び、二次電池が挙げられる。
【0025】
ケーブル10は、図2に示すように、電線11A,11Bと、2つの被覆部12A,12Bとを有する。なお、図2に示すケーブル10は、2つの電線11A,11Bを有するが、ケーブル10が有する電線の数は、2つに限定されない。ケーブル10が有する電線の数は、1つであってもよいし、3つ以上であってもよい。
【0026】
電線11Aは、例えば、正極側の電線である。電線11Bは、例えば、負極側の電線である。電線11Aは、導電性を有する芯線14Aと、芯線14Aを覆う絶縁部とを含んで形成されてよい。同様に、電線11Bは、導電性を有する芯線14Bと、芯線14Bを覆う絶縁部とを含んで形成されてよい。
【0027】
電線11A,11BのX軸の負方向側は、図2に示すように、被覆部12Aによって覆われる。電線11A,11BのX軸の正方向側は、図2に示すように、被覆部12Bによって覆われる。電線11Aの一部は、図2に示すように、被覆部12A,12Bから露出する。電線11Aの露出した部分は、接続部31Aを介して、接続端子30Aに電気的に接続される。同様に、電線11Bの一部は、図2に示すように、被覆部12A,12Bから露出する。電線11Bの露出した部分は、接続部31Bを介して、接続端子30Bに電気的に接続される。
【0028】
被覆部12A,12Bは、図2に示すように、電線11A,11Bを覆う。被覆部12A,12Bは、絶縁性材料で形成されてよい。被覆部12Aは、末端13Aを含む。被覆部12Bは、末端13Bを含む。末端13Aと末端13Bとは互いに隣接する末端である。末端13Aと末端13Bとを繋ぐ空間を、「空間15」と記載する。
【0029】
被覆部12Aと被覆部12Bは、図2に示すように、互いに離隔される。被覆部12Aと被覆部12Bが互いに離隔されることで、電線11A,11Bは、被覆部12Aと被覆部12Bとの間において露出する。
【0030】
図1に示すように、ハウジング20は、配線基板40を収容する。ハウジング20は、雌型コネクタである。ハウジング20は、外部コネクタ2を挿抜可能である。ハウジング20は、外部コネクタ2に嵌合する。ハウジング20が外部コネクタ2に嵌合することで、接続機器1は、外部コネクタ2と機械的に接続する。
【0031】
なお、ハウジング20は、例えば外部コネクタ2が雌型コネクタである場合、雄型コネクタであってよい。また、ハウジング20の形状は、外部コネクタ2の形状に応じたものであってよい。例えば、外部コネクタ2の側壁に凸部が形成されている場合、当該凸部に嵌合する凹部がハウジング20の側壁に形成されてもよい。また、ハウジング20の形状は、外部装置3の形状に応じたものであってよい。例えば、外部装置3が薄型の太陽電池パネルである場合、ハウジング20の両側壁には、図1に示すような、当該太陽電池パネルが嵌合する溝が形成されてもよい。
【0032】
また、ハウジング20は、図1に示すように、両側壁に、ケーブル10が突出する孔を有してもよい。このような構成とすることで、ケーブル10をX軸方向に沿って張った状態に維持したまま、ハウジング20は、外部コネクタ2に嵌合することができる。これにより、外部コネクタ2が取り付けられた外部装置3は、Z軸の負方向側へ、ケーブル10から吊り下げられた状態となり得る。つまり、利用者は、外部装置3をケーブル10から吊り下げた状態にして利用することが可能になる。例えば、外部装置3が太陽電池パネルである場合、利用者は、当該太陽電池パネルをケーブル10から吊り下げた状態にして、当該太陽電池パネルに発電させることができる。また、例えば、外部装置3がラジオである場合、利用者は、当該ラジオをケーブル10から吊り下げた状態にして、当該ラジオを使用することができる。
【0033】
接続端子30A,30Bは、導電性材料で形成されてよい。当該導電性材料の例として、銅、アルミニウム、ニッケル及び鉄からなる群から選ばれる金属材料、及び、これらの金属材料を含む合金材料が挙げられる。
【0034】
接続端子30Aは、例えば、正極端子として機能する。接続端子30Bは、例えば、負極端子として機能する。接続端子30A,30Bのそれぞれは、配線基板40に配置される。接続端子30A,30Bは、固定部材によって、配線基板40に固定されてもよい。当該固定部材の例として、ジャンパー線、ネジ及びはんだが挙げられる。
【0035】
接続端子30Aは、図1に示す外部コネクタ2の端子2Aに接続可能である。接続端子30Bは、図1に示す外部コネクタ2の端子2Bに接続可能である。接続端子30Aが外部コネクタ2の端子2Aに接続し、且つ接続端子30Bが外部コネクタ2の端子2Bに接続することで、接続機器1は、外部コネクタ2と電気的に接続する。
【0036】
接続端子30A,30Bの先端部は、図2に示すような、スプリング形状であってよい。このような構成とすることで、接続端子30Aと端子2Aとの間の接続強度及び接続端子30Bと端子2Bとの間の接続強度を高めることができる。ただし、接続端子30A,30Bの先端部の形状は、スプリング形状に限定されない。当該形状の例として、板バネ及びコイルバネが挙げられる。
【0037】
接続部31A,31Bは、導電性材料で形成されてよい。当該導電性材料の例として、銅、アルミニウム、ニッケル及び鉄からなる群から選ばれる金属材料、及び、これらの金属材料を含む合金材料が挙げられる。
【0038】
接続部31Aは、接続端子30Aと、被覆部12A及び被覆部12Bの間において露出した電線11Aとを電気的に接続する。接続部31Bは、接続端子30Bと、被覆部12A及び被覆部12Bの間において露出した電線11Bとを電気的に接続する。
【0039】
接続部31Aは、例えば、金属片であってよい。当該金属片は、図3に示すような、芯線14Aを挟む切込みを有してよい。ここで、例えば製造工程において、接続部31Aの切込みが電線11Aを挟むことで、芯線14Aを覆う電線11Aの絶縁部が切断され得る。電線11Aの絶縁部が切断されることで、当該金属片の切込みは、芯線14Aを挟むことができる。なお、接続部31Aと接続端子30Aは、一体として形成されてもよいし、別個の部材として形成されてもよい。接続部31Aと接続端子30Aとが一体として形成される場合、接続部31Aは、接続端子30Aに形成された金属片であってよい。また、接続部31Aと接続端子30Aとが別個の部材として形成される場合、接続部31Aは、固定部材によって、接続端子30Aに固定されてよい。また、接続部31Aと接続端子30Aとは、それぞれ別々に、配線基板40に固定されてもよい。当該固定部材の例として、ジャンパー線、ネジ及びはんだが挙げられる。
【0040】
同様に、接続部31Bは、例えば、金属片であってよい。当該金属片は、芯線14Bを挟む切込みを有してよい。接続部31A及び接続端子30Aと同様に、接続部31Bと接続端子30Bとは、一体として形成されてもよいし、又は、別個の部材として形成されてもよい。
【0041】
このように接続部31Aの切込みが芯線14Aを挟む構成とすることで、接続部31Aと芯線14Aとの間の電気的接続の信頼性を高めることができる。同様に、このように接続部31Bの切込みが芯線14Bを挟む構成とすることで、接続部31Bと芯線14Bとの間の電気的接続の信頼性を高めることができる。
【0042】
接続部31Aの切込みの長手方向は、図2に示すように、電線11Aの長手方向に略垂直であってよい。このような構成とすることで、電線11Aが接続部31Aの切込みに対して圧接される方向と、電線11Aの長手方向とが略垂直となり得る。これにより、当該切込みは、電線11Aの絶縁部をより確実に切断することができる。さらに、接続部31Aの切込みは、芯線14Aをより強固に挟むことができる。同様に、接続部31Bの切込みの長手方向は、電線11Bの長手方向と略垂直であってよい。
【0043】
なお、接続部31A,31Bは、金属片に限定されない。例えば、接続部31A,31Bは、任意の部材であってよい。
【0044】
ここで、図3に示すように、外部コネクタ2がハウジング20に挿抜されるとき、挿抜方向に垂直な方向すなわちY軸方向において、接続部31Aの位置と外部コネクタ2の端子2Aの位置とが略一致するようにしてもよい。同様に、外部コネクタ2がハウジング20に挿抜されるとき、Y軸方向において、接続部31Bの位置と外部コネクタ2の端子2Bの位置とが略一致するようにしてもよい。このような構成とすることで、外部コネクタ2がハウジング20に挿抜されるときに、挿抜方向以外の方向に沿った力が接続機器1にかかることを防ぐことができる。これにより、接続機器1が破損等してしまうことを防ぐことができる。さらに、このような構成とすることで、挿抜方向に垂直な方向において、外部コネクタ2の端子2Aの位置、すなわち外部コネクタ2とハウジング20とが嵌合する部分の位置が、接続部31Aの位置、すなわち空間15の位置と略一致するようになる。そのため、接続機器1をより薄型化することができる。
【0045】
図2に示す配線基板40は、例えば、プリント基板(PCB:Printed Circuit Board)である。配線基板40は、例えば、平板状である。配線基板40には、多様な配線が形成されてよい。また、配線基板40には、多様な電子部品が配置されてよい。
【0046】
配線基板40は、被覆部12Aと被覆部12Bとの間に位置する。配線基板40には、接続端子30A,30B及び接続部31A,31Bが配置される。配線基板40の少なくとも一部は、空間15に略接するか又は空間15に含まれる。本実施形態では、図2及び図3に示すように、配線基板40の少なくとも一部は、空間15に含まれる。
【0047】
このように第1実施形態に係る接続機器1では、ハウジング20に収容される配線基板40に、接続端子30A,30B及び接続部31A,31Bが配置される。さらに、配線基板40の少なくとも一部は、空間15に略接するか又は空間15に含まれる。このような構成とすることで、本実施形態では、接続端子30A等が配置された配線基板40をハウジング20に収容しても、ハウジング20が大きくなってしまうことを防ぐことができ、接続機器1の小型化を図ることができる。
【0048】
さらに、第1実施形態では、多様な電子部品を配線基板40に配置することができる。以下、配線基板40に配置される電子部品の一例について説明する。以下に説明するように、配線基板40に電子部品を配置させることで、本実施形態では、接続機器1の利便性を向上させることができる。
【0049】
図4は、本発明の第1実施形態に係る配線基板40の機能ブロック図の一例である。配線基板40は、電子部品として、検出回路41を有する。さらに、配線基板40は、電子部品として、スイッチ回路42及び発光素子43を有してもよい。
【0050】
検出回路41は、図1に示す外部コネクタ2とケーブル10との間の導通を検出する。検出回路41は、外部コネクタ2及びケーブル10と電気的に接続されてよい。検出回路41は、例えば、トランジスタ、抵抗素子及びコンデンサ素子の少なくとも1つを含んで構成されてよい。
【0051】
スイッチ回路42は、検出回路41の検出結果に基づいて、オン状態/オフ状態になる。スイッチ回路42は、例えば、トランジスタ、抵抗素子及びコンデンサ素子の少なくとも1つを含んで構成されてよい。
【0052】
例えば図1に示す外部装置3が環境発電体である場合、スイッチ回路42は、外部装置3と発光素子43との間に配置される。この場合、スイッチ回路42は、検出回路41が図1に示す外部コネクタ2とケーブル10との間の導通を検出したとき、例えば所定時間、オン状態になる。スイッチ回路42は、オン状態になることで、外部装置3と発光素子43とを電気的に接続する。このとき、発光素子43は、環境発電体である外部装置3からの電力によって、例えば所定時間、発光する。利用者は、発光素子43の発光を視認することで、外部コネクタ2が取り付けられた外部装置3とケーブル10とが導通状態にあることを知ることができる。
【0053】
例えば図1に示す外部装置3が負荷機器である場合、スイッチ回路42は、ケーブル10と発光素子43との間に配置される。この場合、スイッチ回路42は、検出回路41が図1に示す外部コネクタ2とケーブル10との間の導通を検出したとき、例えば所定時間、オン状態になる。スイッチ回路42は、オン状態になることで、ケーブル10と発光素子43とを電気的に接続する。このとき、発光素子43は、ケーブル10からの電力によって、例えば所定時間、発光する。利用者は、発光素子43の発光を視認することで、外部コネクタ2とケーブル10とが導通状態にあることを知ることができる。
【0054】
発光素子43は、LEDを含んで構成されてよい。発光素子43の一部は、図1に示すハウジング20から露出してもよい。発光素子43は、ケーブル10からの電力又は外部装置3からの電力によって、発光することができる。
【0055】
図5Aは、本発明の第1実施形態に係る配線基板40aの機能ブロック図の他の例である(その1)。図5Bは、本発明の第1実施形態に係る配線基板40bの機能ブロック図の他の例である(その2)。図5Cは、本発明の第1実施形態に係る配線基板40cの機能ブロック図の他の例である(その3)。
【0056】
図5Aから図5Cに示すように、配線基板40a、配線基板40b及び配線基板40cは、それぞれ、電子部品として、通信回路44を有する。図5Aに示すように、配線基板40aは、電子部品として、増幅回路45及び変調回路46aをさらに有してもよい。また、図5Bに示すように、配線基板40bは、電子部品として、増幅回路45及び復調回路46bをさらに有してもよい。また、図5Cに示すように、配線基板40cは、増幅回路45、変調回路46a及び復調回路46bをさらに有してもよい。通信回路44、増幅回路45、変調回路46a及び復調回路46bは、ケーブル10からの電力によって動作してもよい。又は、通信回路44、増幅回路45、変調回路46a及び復調回路46bは、例えば外部装置3が環境発電体である場合、当該環境発電体からの電力によって動作してもよい。
【0057】
通信回路44は、図1に示すケーブル10を介して所定信号の送受信を実行する。また、通信回路44は、図1に示す外部コネクタ2への所定信号の送受信を実行する。通信回路44は、例えば、トランジスタ、抵抗素子及びコンデンサ素子の少なくとも1つを含んで構成されてよい。
【0058】
増幅回路45は、通信回路44がケーブル10又は外部コネクタ2に所定信号を送信する前に、当該所定信号を増幅する。また、増幅回路45は、通信回路44がケーブル10又は外部コネクタ2から受信した所定信号を増幅する。増幅回路45は、例えば、トランジスタ、抵抗素子及びコンデンサ素子の少なくとも1つを含んで構成されてよい。
【0059】
変調回路46aは、所定の変調方式に従って、所定信号の周波数又は位相を変調する。変調回路46aは、例えば、トランジスタ、抵抗素子及びコンデンサ素子の少なくとも1つを含んで構成されてよい。
【0060】
復調回路46bは、所定の復調方式に従って、所定信号の周波数又は位相を復調する。復調回路46bは、例えば、トランジスタ、抵抗素子及びコンデンサ素子の少なくとも1つを含んで構成されてよい。
【0061】
このような処理によって、外部装置3がケーブル10を介して他の装置と通信することが可能になる。これにより、例えば、外部装置3は、外部コネクタ2を介して接続機器1に接続されたとき、外部装置3の識別情報を、ケーブル10を介して他の装置に送信することができる。また、例えば、他の装置は、ケーブル10を介して外部装置3に、制御指示を送信することができる。
【0062】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係る接続機器1aについて説明する。以下では、第2実施形態に係る接続機器1aと第1実施形態に係る接続機器1との相違点を中心に説明する。
【0063】
図6は、本発明の第2実施形態に係る接続機器1aの概略構成を示す図である。図7は、図6に示すL2-L2線に沿った接続機器1aの断面図である。なお、図6に示す構成要素において、図2に示す構成要素と同一のものは、同一符号を付して説明を省略する。また、図6にも、図2と同様に、ハウジング20を外した状態の接続機器1aを示す。
【0064】
接続機器1aは、図6に示すように、ケーブル10と、接続部32A,32Bと、接続端子33A,33Bと、配線基板40とを備える。
【0065】
ケーブル10は、図6に示すように、電線11A,11Bを有する。電線11A,11Bは、配線基板40の厚さ方向すなわちY軸方向に沿って配置される。
【0066】
接続部32Aは、図6に示すように、切込みを有する金属片である。接続部32Aの切込みは、電線11A,11Bのうち、配線基板40と反対側すなわちY軸の負方向側に配置された電線11Aを、当該反対側すなわちY軸の負方向側から挟む。接続部32Aの切込みは、電線11Aを挟むことで、電線11Aの芯線と電気的に接続する。より詳細には、接続部32Aの切込みが電線11Aを挟むことで、電線11Aの芯線を覆う絶縁部が切断されて、当該切込みは、電線11Aの芯線と電気的に接続し得る。
【0067】
接続部32Bは、図6に示すように、切込みを有する金属片である。接続部32Bの切込みは、電線11A,11Bのうち、配線基板40側すなわちY軸の正方向側に配置された電線11Bを、配線基板40側すなわちY軸の正方向側から挟む。接続部32Bの切込みは、電線11Bを挟むことで、電線11Bの芯線と電気的に接続する。より詳細には、接続部32Bの切込みが電線11Bを挟むことで、電線11Bの芯線を覆う絶縁部が切断されて、当該切込みは、電線11Bの芯線と電気的に接続し得る。
【0068】
接続端子33Aは、例えば、正極端子として機能する。接続端子33Aは、図1に示す外部コネクタ2の端子2Aに接続可能である。接続端子33Bは、例えば、負極端子として機能する。接続端子33Bは、図1に示す外部コネクタ2の端子2Bに接続可能である。
【0069】
接続端子33Aは、接続部32Aに電気的に接続される。例えば、接続端子33Aには、狭持部34Aが形成される。狭持部34Aは、図7に示すように、接続部32Aを狭持する。狭持部34Aが接続部32Aを狭持することで、接続端子33Aは、接続部32Aに電気的に接続される。
【0070】
接続端子33Bは、接続部32Bに電気的に接続される。例えば、接続端子33Bには、狭持部34Bが形成される。狭持部34Bは、図7に示す狭持部34Aと同様に、接続部32Bを狭持する。狭持部34Bが接続部32Bを狭持することで、接続端子33Bは、接続部32Bに電気的に接続される。
【0071】
このように第2実施形態に係る接続機器1aでは、電線11A,11Bが、配線基板40の厚さ方向すなわちY軸方向に沿って配置される。さらに、接続部32Aの切込みは、Y軸の負方向側に配置された芯線14AをY軸の負方向側から挟み、接続部32Bの切込みは、Y軸の正方向側に配置された芯線14BをY軸の正方向側から挟む。このような構成とすることで、接続部32Aの切込みが芯線14Aを挟む方向と、接続部32Bの切込みが芯線14Bを挟む方向とが、対向するようになる。これにより、接続部32Aと芯線14Aとの間の電気的接続の信頼性及び接続部32Bと芯線14Bとの間の電気的接続の信頼性をより高めることができる。
【0072】
第2実施形態に係る接続機器1aのその他の効果及び構成は、第1実施形態に係る接続機器1と同様である。
【0073】
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態に係る接続機器1bについて説明する。以下では、第3実施形態に係る接続機器1bと第1実施形態に係る接続機器1との相違点を中心に説明する。
【0074】
図8は、本発明の第3実施形態に係る接続機器1bの概略構成を示す図である。なお、図8に示す構成要素において、図2に示す構成要素と同一のものは、同一符号を付して説明を省略する。また、図8にも、図2と同様に、ハウジング20を外した状態の接続機器1bを示す。
【0075】
接続機器1bは、図8に示すように、ケーブル10bと、接続端子35A,35Bと、配線基板40と、接続部47A,47Bとを備える。
【0076】
電線11Aは、2つに分離される。すなわち、電線11Aは、互いに分離された、電線11A-1と、電線11A-2とを含む。電線11A-1は、導電性を有する芯線14A-1と、芯線14A-1を覆う絶縁部とを含んで形成されてよい。電線11A-2は、導電性を有する芯線14A-2と、芯線14A-2を覆う絶縁部とを含んで形成されてよい。
【0077】
同様に、電線11Bは、2つに分離される。すなわち、電線11Bは、互いに分離された、電線11B-1と、電線11B-2とを含む。電線11B-1は、導電性を有する芯線14B-1と、芯線14B-1を覆う絶縁部とを含んで形成されてよい。電線11B-2は、導電性を有する芯線14B-2と、芯線14B-2を覆う絶縁部とを含んで形成されてよい。
【0078】
接続端子35Aは、例えば、正極端子として機能する。接続端子35Aは、図1に示す外部コネクタ2の端子2Aに接続可能である。接続端子35Bは、例えば、負極端子として機能する。接続端子35Bは、図1に示す外部コネクタ2の端子2Bに接続可能である。
【0079】
接続部47Aは、配線48Aと、部材49A-1,49A-1とを含む。接続部47Bは、配線48Bと、部材49B-1,49B-2とを含む。
【0080】
配線48Aは、接続端子35Aに電気的に接続される。配線48Bは、接続端子35Bに電気的に接続される。配線48A,48Bのそれぞれは、配線基板40に形成されてよい。
【0081】
部材49A-1は、電線11A-1と配線48Aとを電気的に接続する。部材49A-2は、電線11A-2と配線48Aとを電気的に接続する。部材49A-1,49A-2は、はんだ及びビアを含んでよい。
【0082】
部材49B-1は、電線11B-1と配線48Bとを電気的に接続する。部材49B-2は、電線11B-2と配線48Bとを電気的に接続する。部材49B-1,49B-2は、はんだ及びビアを含んでよい。
【0083】
このように第3実施形態に係る接続機器1bでは、接続部47Aによって、2つに分離された電線11A-1,11A-2と接続端子35Aとが電気的に接続される。さらに、接続部47Bによって、2つに分離された電線11B-1,11B-2と接続端子35Bとが電気的に接続される。このような構成によって、2つに分離されたケーブル10bを、接続機器1bに用いることが可能になる。これにより、接続機器1bの利便性を向上させることができる。例えば、接続機器1bが備えるケーブル10の長さを適宜調整することが可能になる。
【0084】
第3実施形態に係る接続機器1bのその他の効果及び構成は、第1実施形態に係る接続機器1と同様である。
【0085】
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態に係る接続機器1cについて説明する。以下では、第4実施形態に係る接続機器1cと第1実施形態に係る接続機器1との相違点を中心に説明する。
【0086】
図9は、本発明の第4実施形態に係る接続機器1cの概略構成を示す図である。図10は、図9に示す接続機器からハウジング20cを外した状態を示す図である。なお、図9に示す構成要素において、図1に示す構成要素と同一のものは、同一符号を付して説明を省略する。また、図10に示す構成要素において、図2に示す構成要素と同一のものは、同一符号を付して説明を省略する。
【0087】
接続機器1cは、図9に示すように、ケーブル10と、ハウジング20cとを備える。接続機器1cは、ハウジング20cの内部に、接続部31A,31Bと、接続端子36A,36Bと、配線基板40とを備える。
【0088】
電線11Aは、図10に示すように、電線11Aの長手方向が、挿抜方向すなわちZ軸方向に略平行となるように、配線基板40に配置される。同様に、電線11Bも、図10に示すように、電線11Bの長手方向が、挿抜方向すなわちZ軸方向に略平行となるように、配線基板40に配置される。
【0089】
ハウジング20cは、外部コネクタ2を挿抜可能である。ハウジング20cは、外部コネクタ2に嵌合する。ハウジング20cが外部コネクタ2に嵌合することで、接続機器1cは、外部コネクタ2と機械的に接続する。
【0090】
ハウジング20cは、Y軸の正方向側の側面に形成された、凸部21を含む。ハウジング20cの凸部21は、配線基板40を収容する。凸部21は、図9に示すように、上面及び下面に、ケーブル10が突出する孔を有してもよい。
【0091】
接続端子36Aは、例えば、正極端子として機能する。接続端子36Bは、例えば、負極端子として機能する。
【0092】
接続端子36Aの一部は、図10に示すように、配線基板40のY軸の正方向側の面上に配置される。当該接続端子36Aの一部は、接続部31Aによって、電線11Aと電気的に接続される。同様に、接続端子36Bの一部は、図10に示すように、配線基板40のY軸の正方向側の面上に配置される。当該接続端子36Bの一部は、接続部31Bによって、電線11Bと電気的に接続される。
【0093】
接続端子36A,36Bのそれぞれの先端部は、図10に示すように、配線基板40のY軸の負方向側の面から突出する。接続端子36Aの先端部は、図9に示す外部コネクタ2の端子2Aに電気的に接続可能である。接続端子36Bの先端部は、図9に示す外部コネクタ2の端子2Bに電気的に接続可能である。
【0094】
接続端子36A,36Bの先端部は、図10に示すような、スプリング形状であってよい。ただし、接続端子36A,36Bの先端部の形状は、スプリング形状に限定されない。当該形状の例として、板バネ及びコイルバネが挙げられる。
【0095】
このように第4実施形態に係る接続機器1cでは、電線11A,11Bのそれぞれは、電線11A,11Bの長手方向が、挿抜方向に略平行となるように、配線基板40に配置される。このような構成によって、第4実施形態では、ケーブル10の長手方向と、挿抜方向とが略平行となり得る。これにより、外部装置3をケーブル10に略平行に吊り下げることが可能になり、外部装置3をケーブル10に配置する際の自由度を高めることができる。
【0096】
第4実施形態に係る接続機器1cのその他の効果及び構成は、第1実施形態に係る接続機器1と同様である。
【0097】
前述したところは本発明の一実施形態を示したにすぎず、特許請求の範囲において、種々の変更を加えてもよいことは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0098】
本発明によれば、小型化しつつ、利便性を向上させた接続機器を提供することができる。
【符号の説明】
【0099】
1,1a,1b,1c 接続機器
2 外部コネクタ
2A,2B 端子
3 外部装置
10,10b ケーブル
11A,11A-1,11A-2,11B,11B-1,11B-2 電線
12A,12B 被覆部
13A,13B 末端
14A,14A-1,14A-2,14B,14B-1,14B-2 芯線
15 空間
20,20c ハウジング
21 凸部
30A,30B,33A,33B,35A,35B,36A,36B 接続端子
31A,31B,32A,32B,47A,47B 接続部
34A,34B 狭持部
40,40a,40b,40c 配線基板
41 検出回路
42 スイッチ回路
43 発光素子
44 通信回路
45 増幅回路
46a 変調回路
46b 復調回路
48A,48B 配線
49A-1,49A-2,49B-1,49B-2 部材
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図5C
図6
図7
図8
図9
図10