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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-24
(45)【発行日】2023-06-01
(54)【発明の名称】建設機械
(51)【国際特許分類】
   E02F 9/22 20060101AFI20230525BHJP
   F15B 11/00 20060101ALI20230525BHJP
   F15B 11/02 20060101ALI20230525BHJP
   F15B 11/042 20060101ALI20230525BHJP
   F15B 21/14 20060101ALI20230525BHJP
【FI】
E02F9/22 M
F15B11/00 E
F15B11/02 C
F15B11/042
F15B21/14 B
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2022557536
(86)(22)【出願日】2021-10-18
(86)【国際出願番号】 JP2021038490
(87)【国際公開番号】W WO2022085645
(87)【国際公開日】2022-04-28
【審査請求日】2022-08-16
(31)【優先権主張番号】P 2020175621
(32)【優先日】2020-10-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000005522
【氏名又は名称】日立建機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001829
【氏名又は名称】弁理士法人開知
(72)【発明者】
【氏名】土方 聖二
(72)【発明者】
【氏名】釣賀 靖貴
(72)【発明者】
【氏名】星野 雅俊
(72)【発明者】
【氏名】八木澤 遼
【審査官】彦田 克文
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-275771(JP,A)
【文献】実開平5-64253(JP,U)
【文献】特開2015-31365(JP,A)
【文献】特開2001-295813(JP,A)
【文献】特開2008-19910(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0281330(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0010663(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E02F 9/22
F15B 11/00
F15B 11/02
F15B 11/042
F15B 21/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
原動機と、
前記原動機によって駆動される油圧ポンプと、
前記油圧ポンプによって駆動されるアクチュエータと、
前記アクチュエータの戻り油を蓄える蓄圧装置と、
前記油圧ポンプから前記アクチュエータに供給される圧油の流量を調整可能な第1制御弁と、
前記蓄圧装置から前記アクチュエータに供給される圧油の流量を調整可能な第2制御弁と、
前記アクチュエータの動作を指示するための操作装置と、
前記操作装置から操作信号が入力され、前記第1制御弁および前記第2制御弁に制御信号を出力するコントローラとを備えた建設機械において、
前記建設機械の作業モードを選択するための作業モード選択装置を備え、
前記コントローラは、前記作業モード選択装置で選択された作業モードに応じて前記アクチュエータの上限出力であるアクチュエータ上限出力を設定し、前記油圧ポンプの出力と前記蓄圧装置の出力との合計が前記アクチュエータ上限出力を超えないように前記第1制御弁および前記第2制御弁を制御する
ことを特徴とする建設機械。
【請求項2】
請求項1に記載の建設機械において、
前記コントローラは、前記アクチュエータ上限出力の低下に応じて前記油圧ポンプの上限出力であるポンプ上限出力を低下させ、前記油圧ポンプの出力が前記ポンプ上限出力を超えないように前記第1制御弁を制御する
ことを特徴とする建設機械。
【請求項3】
請求項2に記載の建設機械において、
前記コントローラは、前記ポンプ上限出力の低下に応じて前記原動機の回転数を低下させる
ことを特徴とする建設機械。
【請求項4】
請求項1に記載の建設機械において、
前記コントローラは、前記作業モード選択装置で作業性を優先する作業モードが選択された場合に、前記アクチュエータ上限出力を定格回転数で稼働している前記原動機の出力よりも大きい値に設定する
ことを特徴とする建設機械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、油圧ショベル等の建設機械に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、アキュムレータ(蓄圧装置)に蓄えた圧油をブームシリンダに供給し、その分ポンプからブームシリンダに送る流量を低減させることにより、燃費を向上することができる流体圧アクチュエータ制御回路が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2009-275771号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1に記載の流体圧アクチュエータ制御回路では、ポンプ流量をアキュムレータ流量分だけ低減させるため、流体圧アクチュエータの速度向上による作業性の向上は期待できない。また、特許文献1には、単にポンプ流量にアキュムレータ流量が追加される場合は、流体圧アクチュエータの速度向上による作業性の向上は期待できるが、ポンプ所要エネルギーを低減することはできず、ポンプ駆動エンジンの燃費低減にはつながらないことが記載されている。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、アクチュエータの戻り油を蓄える蓄圧装置を搭載し、燃費の向上と作業性の向上とを両立できる建設機械を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明は、原動機と、前記原動機によって駆動される油圧ポンプと、前記油圧ポンプによって駆動されるアクチュエータと、前記アクチュエータの戻り油を蓄える蓄圧装置と、前記油圧ポンプから前記アクチュエータに供給される圧油の流量を調整可能な第1制御弁と、前記蓄圧装置から前記アクチュエータに供給される圧油の流量を調整可能な第2制御弁と、前記アクチュエータの動作を指示するための操作装置と、前記操作装置から操作信号が入力され、前記第1制御弁および前記第2制御弁に制御信号を出力するコントローラとを備えた建設機械において、前記建設機械の作業モードを選択するための作業モード選択装置を備え、前記コントローラは、前記作業モード選択装置で選択された作業モードに応じて前記アクチュエータの上限出力であるアクチュエータ上限出力を設定し、前記油圧ポンプの出力と前記蓄圧装置の出力との合計が前記アクチュエータ上限出力を超えないように前記第1制御弁および前記第2制御弁を制御するものとする。
【0007】
以上のように構成した本発明によれば、アクチュエータの上限出力が油圧ポンプの最大出力と蓄圧装置の最大出力との合計を下回る場合は、油圧ポンプの出力を低下させることにより、燃費を向上させることができる。また、アクチュエータの上限出力が油圧ポンプの最大出力を上回る場合は、油圧ポンプの出力を蓄圧装置の出力で補うことにより、作業性を向上させることができる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、アクチュエータの戻り油を蓄える蓄圧装置を搭載した建設機械において、燃費の向上を図ると共に作業性の向上も図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施の形態に係る油圧ショベルの側面図である。
図2図2に示す油圧ショベルに搭載される油圧駆動装置の回路図である。
図3図2に示すコントローラの処理内容を示す図である。
図4図2に示す作業モード設定マップの内容を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態に係る建設機械として油圧ショベルを例に挙げ、図面を参照して説明する。なお、各図中、同等の部材には同一の符号を付し、重複した説明は適宜省略する。
【0011】
図1は、本実施の形態に係る油圧ショベルの側面図である。
【0012】
図1に示すように、油圧ショベル200は、走行体201と、走行体201上に旋回可能に配置され、車体を構成する旋回体202と、旋回体202に上下方向に回動可能に取り付けられ、土砂の掘削作業等を行う作業装置203とを備えている。旋回体202は、旋回モータ204によって駆動される。
【0013】
作業装置203は、旋回体202に上下方向に回動可能に取り付けられるブーム205と、ブーム205の先端に上下方向に回動可能に取り付けられるアーム206と、アーム206の先端に上下方向に回動可能に取り付けられるバケット207とを含んでいる。ブーム205はブームシリンダ4によって駆動され、アーム206はアームシリンダ208によって駆動され、バケット207はバケットシリンダ209によって駆動される。
【0014】
旋回体202上の前側位置には運転室210を設けてあり、後側位置には重量バランスを確保するカウンタウエイト211を設けてある。運転室210とカウンタウエイト211の間には機械室212を設けてある。機械室212には、原動機としてのエンジン、油圧ポンプ、コントロールバルブ213等が収容される。コントロールバルブ213は、油圧ポンプから各アクチュエータへ供給される圧油の流れを制御する。なお、本発明における原動機はエンジンに限られず、インバータを介して回転数を調整可能なモータであっても良い。
【0015】
図2は、油圧ショベル200に搭載される油圧駆動装置の回路図である。なお、図2では、ブームシリンダ4の駆動に関わる部分のみを示し、その他のアクチュエータの駆動に関わる部分は省略している。
【0016】
図2において、本実施の形態に係る油圧駆動装置は、動力源であるエンジン2と、エンジン2によって駆動される油圧ポンプ1と、油圧ポンプ1によって駆動されるブームシリンダ4と、油圧ポンプ1からブームシリンダ4に供給される圧油の方向および流量を調整するセンターバイパス型の制御弁3と、油圧ポンプ1によって蓄圧される蓄圧装置としてのアキュムレータ6と、油圧ポンプ1からアキュムレータ6に流入する圧油の流量を調整する制御弁5と、アキュムレータ6からブームシリンダ4に供給される圧油の方向および流量を調整する制御弁7と、油圧ポンプ1の圧油がタンク20に流れることを防止するセンターバイパスカット弁8と、ブームシリンダ4の動作を指示する操作装置としてのブーム操作レバー11と、油圧ショベル200の動作モード(以下、作業モード)を切り換えるための作業モードスイッチ12と、ブーム操作レバー11の操作量および作業モードスイッチ12で設定された作業モードに応じて、油圧ポンプ1の流量、エンジン2の回転数、制御弁3,5,7の流量または開度を制御するコントローラ10とを備えている。
【0017】
コントローラ10は、ブーム操作レバー11が操作されると、レバー操作量に応じて油圧ポンプ1の流量を増加させると共に、レバー操作方向に応じて制御弁3,7の少なくとも一方を切り換え、油圧ポンプ1またはアキュムレータ6からブームシリンダ4の一方の油室に圧油を供給し、他方の油室から排出される作動油をタンク20に戻すことにより、ブームシリンダ4を伸長または収縮させることができる。また、コントローラ10は、アキュムレータ6の圧力が低下した場合に制御弁5を開いて油圧ポンプ1からアキュムレータ6に圧油を供給することにより、アキュムレータ6の圧力を保持することができる。
【0018】
また、コントローラ10は、作業モードスイッチ12の操作に応じて複数の作業モード(本実施の形態では、通常モード、省エネ優先モード、および作業性優先モード)のうちの1つを選択し、選択した作業モードに応じて、ブームシリンダ4の出力上限値(以下、アクチュエータ上限出力)、油圧ポンプ1の出力上限値(以下、ポンプ上限出力)、およびエンジン2の回転数(以下、エンジン回転数)を設定する。
【0019】
図3は、コントローラ10の処理内容を示す図である。
【0020】
図3において、操作レバー信号111は、ブーム操作レバー11の操作に応じてコントローラ10に入力される信号である。作業モードスイッチ信号112は、作業モードスイッチ12の操作に応じてコントローラ10に入力される信号である。
【0021】
関数発生部104は、操作レバー信号111(ブーム操作レバー11の操作量)をブームシリンダ4の出力に変換し、最小値選択部105に出力する。
【0022】
作業モード設定マップ119は、作業モードスイッチ信号112(作業モード)に応じてアクチュエータ上限出力116、ポンプ上限出力117、およびエンジン回転数118を設定し、アクチュエータ上限出力116を最小値選択部105に出力し、ポンプ上限出力117を最小値選択部106に出力し、エンジン回転数118を出力変換部115に出力する。
【0023】
作業モード設定マップ119の詳細について図4を用いて説明する。
【0024】
図4において、作業モード設定マップ119は、複数の作業モード(省エネ優先モード、通常モード、作業性優先モード)のそれぞれに対するアクチュエータ上限出力116、ポンプ上限出力117、およびエンジン回転数118を記憶している。アクチュエータ上限出力116およびポンプ上限出力117は、エンジン2が定格回転数(例えば1800rpm)で稼働しているときのエンジン2の出力(以下、エンジン最大出力)に対する比で表し、エンジン回転数118は定格回転数に対する比で表している。
【0025】
通常モードでは、アクチュエータ上限出力116は100%に設定され、ポンプ上限出力117は80%に設定され、エンジン回転数118は80%に設定される。アクチュエータ4の出力(最大100%)に対する油圧ポンプ1の出力(最大80%)の不足分(最大20%)はアキュムレータ6の出力によって補われる。これにより、エンジン最大出力相当のアクチュエータ4の出力を得つつ、エンジン2の出力を最大出力の80%以下に抑えて燃費を向上することができる。なお、本実施の形態では、説明を簡単にするため、バルブの圧損やポンプの損失については考慮せず、アクチュエータ4の出力は油圧ポンプ1の出力とアキュムレータ6の出力との合計に等しいと仮定している。また、アクチュエータとしてブームシリンダ4を例に挙げているが、アクチュエータは特に限定されない。
【0026】
省エネ優先モードでは、アクチュエータ上限出力116は80%に設定され、ポンプ上限出力117は60%に設定され、エンジン回転数118は60%が設定される。アクチュエータ4の出力(最大80%)に対する油圧ポンプ1の出力(最大60%)の不足分(最大20%)はアキュムレータ6の出力によって補われる。これにより、エンジン最大出力の80%相当のアクチュエータ4の出力を得つつ、エンジン2の出力を最大出力の60%以下に抑えて燃費をさらに向上することができる。
【0027】
作業性優先モードでは、アクチュエータ上限出力116は120%に設定され、ポンプ上限出力117は100%に設定され、エンジン回転数118は100%に設定される。アクチュエータ4の出力(最大120%)に対する油圧ポンプ1の出力(最大100%)の不足分(最大20%)はアキュムレータ6の出力によって補われる。これにより、エンジン最大出力よりも大きなアクチュエータ4の出力を得ることができる。
【0028】
各作業モードにおいて、ポンプ上限出力をアクチュエータ上限出力からアキュムレータ6の最大出力(20%)を引いた値に設定することにより、アキュムレータ6の出力を最大限利用し、油圧ポンプ1の出力を最小限に抑えることができる。また、エンジン回転数をポンプ上限出力と同等の比率に設定することにより、エンジン2の出力を必要最小限に抑えることができる。
【0029】
図3に戻り、最小値選択部105は、関数発生部104からのアクチュエータ出力および作業モード設定マップ119からのアクチュエータ上限出力116のうち、小さい方をアクチュエータ出力として選択し、最小値選択部106および減算部108に出力する。これにより、アクチュエータ4の出力をアクチュエータ上限出力116以下に制限することができる。
【0030】
最小値選択部106は、最小値選択部105からのアクチュエータ出力および作業モード設定マップ119からのポンプ上限出力117のうち、小さい方をポンプ出力として選択し、減算部108、出力変換部113、および出力変換部114に出力する。これにより、油圧ポンプ1の出力をポンプ上限出力117以下に制限することができる。
【0031】
減算部108は、最小値選択部105からのアクチュエータ出力から最小値選択部106からのポンプ出力を引いてアキュムレータ出力を算出し、出力変換部109に出力する。これにより、アクチュエータ4の出力に対する油圧ポンプ1の出力の不足分をアキュムレータ6の出力で補うことができる。
【0032】
出力変換部109は、アキュムレータ6の出力を減算部108からのアキュムレータ出力と一致させるための制御弁制御信号107を制御弁7に出力する。出力変換部113は、最小値選択部106からのポンプ出力を制御弁3の操作量に変換し、当該操作量に応じた制御弁制御信号103を制御弁3に出力する。出力変換部114は、油圧ポンプ1の出力を最小値選択部106からのポンプ出力と一致させるためのポンプ制御信号101を油圧ポンプ1に出力する。出力変換部115は、エンジン2の回転数を作業モード設定マップ119からのエンジン回転数118と一致させるためのエンジン制御信号102をエンジン2に出力する。
(効果)
本実施の形態では、原動機2と、原動機2によって駆動される油圧ポンプ1と、油圧ポンプ1によって駆動されるアクチュエータ4と、アクチュエータ4の戻り油を蓄える蓄圧装置6と、油圧ポンプ1からアクチュエータ4に供給される圧油の流量を調整可能な第1制御弁3と、蓄圧装置6からアクチュエータ4に供給される圧油の流量を調整可能な第2制御弁7と、アクチュエータ4の動作を指示するための操作装置11と、操作装置11から操作信号が入力され、第1制御弁3および第2制御弁7に制御信号を出力するコントローラ10とを備えた建設機械200において、建設機械200の作業モードを選択するための作業モード選択装置12を備え、コントローラ10は、作業モード選択装置12で選択された作業モードに応じてアクチュエータ4の上限出力であるアクチュエータ上限出力を設定し、油圧ポンプ1の出力と蓄圧装置6の出力との合計が前記アクチュエータ上限出力を超えないように第1制御弁3および第2制御弁7を制御する。
【0033】
以上のように構成した本実施の形態によれば、アクチュエータ4の上限出力が油圧ポンプ1の最大出力と蓄圧装置6の最大出力との合計を下回る場合は、油圧ポンプ1の出力を低下させることにより、燃費を向上させることができる。また、アクチュエータ4の上限出力が油圧ポンプ1の最大出力を上回る場合は、油圧ポンプの出力を蓄圧装置6の出力で補うことにより、作業性を向上させることができる。
【0034】
また、本実施の形態におけるコントローラ10は、前記アクチュエータ上限出力の低下に応じて油圧ポンプ1の上限出力であるポンプ上限出力を低下させ、油圧ポンプ1の出力が前記ポンプ上限出力を超えないように第1制御弁3を制御する。これにより、蓄圧装置6の出力を最大限利用し、油圧ポンプ1の出力を最小限に抑えることができる。
【0035】
また、本実施の形態におけるコントローラ10は、前記ポンプ上限出力の低下に応じて原動機2の回転数を低下させる。これにより、エネルギー効率の高い領域で原動機2を使用することができ、燃費をさらに向上させることができる。
【0036】
また、本実施の形態におけるコントローラ10は、作業モード選択装置12で作業性を優先する作業モード(作業性優先モード)が選択された場合に、前記アクチュエータ上限出力を定格回転数で稼働している原動機2の出力(100%)よりも大きい値(120%)に設定する。これにより、アクチュエータ4の出力を原動機2の最大出力よりも大きくすることができる。
【0037】
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施の形態は、本発明を分かり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。
【符号の説明】
【0038】
1…油圧ポンプ、2…エンジン(原動機)、3…制御弁(第1制御弁)、4…ブームシリンダ(アクチュエータ)、5…制御弁、6…アキュムレータ(蓄圧装置)、7…制御弁(第2制御弁)、8…センターバイパスカット弁、10…コントローラ、11…ブーム操作レバー(操作装置)、12…作業モードスイッチ(作業モード選択装置)、20…タンク、101…ポンプ制御信号、102…エンジン制御信号、103…制御弁制御信号、104…関数発生部、105…最小値選択部、106…最小値選択部、107…制御弁制御信号、108…減算部、109…出力変換部、111…操作レバー信号、112…作業モードスイッチ信号、113…出力変換部、114…出力変換部、115…出力変換部、116…アクチュエータ上限出力、117…ポンプ上限出力、118…エンジン回転数、119…作業モード設定マップ、200…油圧ショベル(建設機械)、201…走行体、202…旋回体、203…作業装置、204…旋回モータ(アクチュエータ)、205…ブーム、206…アーム、207…バケット、208…アームシリンダ(アクチュエータ)、209…バケットシリンダ(アクチュエータ)、210…運転室、211…カウンタウエイト、212…機械室、213…コントロールバルブ。
図1
図2
図3
図4