(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-26
(45)【発行日】2023-06-05
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20230529BHJP
【FI】
A63F7/02 315A
A63F7/02 320
(21)【出願番号】P 2020186182
(22)【出願日】2020-11-06
【審査請求日】2021-12-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000135210
【氏名又は名称】株式会社ニューギン
(74)【代理人】
【識別番号】100137589
【氏名又は名称】右田 俊介
(74)【代理人】
【識別番号】100217984
【氏名又は名称】川條 英明
(72)【発明者】
【氏名】吉原 裕章
(72)【発明者】
【氏名】金川 勉
(72)【発明者】
【氏名】小澤 航
(72)【発明者】
【氏名】楠 達也
(72)【発明者】
【氏名】木戸 龍太郎
【審査官】岡崎 彦哉
(56)【参考文献】
【文献】特開2022-055772(JP,A)
【文献】特開2020-142124(JP,A)
【文献】特開2020-000746(JP,A)
【文献】特開2013-202292(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技球を発射可能であり、第一始動口または第二始動口への遊技球の入賞に基づいて特図変動を実行可能であり、変動開始条件が充足されるまで特図変動の開始を保留可能であり、特図変動の開始に伴って大当り又は小当りのうち少なくとも一方に当選するか否かを判定し、前記大当りにも前記小当りにも当選しないときの一部において特定ハズレを判定する遊技機であって、
前記大当りに当選した特図変動が終了したとき、又は、前記小当りに当選した特図変動の終了後に行われる小当り遊技中に特定領域を遊技球が通過したとき、大当り遊技を行う大当り遊技制御手段と、
遊技状態を管理する遊技状態管理手段と、
を備え、
前記遊技状態管理手段によって管理される遊技状態には、通常遊技状態、及び前記通常遊技状態に比べて前記第二始動口への遊技球の入賞が容易である時短遊技状態が含まれ、
前記特定ハズレは、少なくとも前記第二始動口への遊技球の入賞に基づく特図変動において判定され得るものであり、
前記大当り遊技が終了したときの少なくとも一部において、前記時短遊技状態が設定され、
前記時短遊技状態において所定条件が成立したとき、前記通常遊技状態が設定され、
前記時短遊技状態において保留された前記第二始動口への遊技球の入賞に基づく特図変動が、当該時短遊技状態の後に設定された前記通常遊技状態において開始されて、当該特図変動において前記特定ハズレが判定されたとき、新たな前記時短遊技状態が設定され、
前記第二始動口への遊技球の入賞に基づく特図変動において前記特定ハズレが判定される確率が、前記小当りに当選する確率より低
く、
前記第二始動口への遊技球の入賞に基づく特図変動が前記時短遊技状態において開始されて、当該特図変動において前記特定ハズレが判定されたとき、新たな前記時短遊技状態が設定されず、
前記時短遊技状態において前記第二始動口への遊技球の入賞に基づいて実行され且つ前記大当りにも前記小当りにも当選しない特図変動の変動中に実行される演出が、前記特定ハズレが判定されるときと、前記特定ハズレが判定されないときと、で同じになり得る、
ことを特徴とする遊技機。
【請求項2】
特図変動パターン抽選テーブルを参照して、特図変動パターンを導出する特図変動パターン導出手段と、
前記特図変動パターン導出手段によって導出された特図変動パターンに基づいて変動する特図変動の変動中に実行する演出の内容を、当該特図変動パターンに基づいて決定する演出制御手段と、
を備え、
前記時短遊技状態において前記第二始動口への遊技球の入賞に基づいて実行され且つ前記大当りにも前記小当りにも当選しない特図変動に係る特図変動パターンを導出する際に前記特図変動パターン導出手段によって参照される前記特図変動パターン抽選テーブルが、前記特定ハズレが判定されるときと、前記特定ハズレが判定されないときと、で共通した振り分けになっていることをもって、前記演出制御手段によって決定される当該特図変動の変動中に実行する演出の内容が同じになり得る、
ことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
前記時短遊技状態において保留され、当該時短遊技状態の後に設定された前記通常遊技状態において実行される前記第二始動口への遊技球の入賞に基づく特図変動であって且つ前記大当りにも前記小当りにも当選しない特図変動に係る特図変動パターンを導出する際に前記特図変動パターン導出手段によって参照される前記特図変動パターン抽選テーブルが、異なる振り分けになっていることをもって、前記演出制御手段によって決定される当該特図変動の変動中に実行する演出の内容が異なる、
ことを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
【請求項4】
保留されている特図変動に係る当否判定の結果を、当該特図変動が開始される前に参照する事前判定手段と、
演出手段と、
前記演出手段を制御する演出制御手段と、
を更に備え、
前記演出制御手段は、前記特定ハズレとなることを示唆する又は複数通りの演出態様のうち少なくとも一つが前記特定ハズレとなることを示唆する演出態様である特定演出を実行可能であり、
前記時短遊技状態が終了する特図変動又は当該時短遊技状態において保留された前記第二始動口への遊技球の入賞に基づく特図変動において、前記特定演出が実行され得る、
ことを特徴とする
請求項1から3のいずれか一項に記載の遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関し、特にパチンコ遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
パチンコ遊技機に代表される遊技機には、時短遊技状態を終えて別の遊技状態に移行する(いわゆる時短抜け)時に特殊な制御をすることに特徴を有するものがある。例えば、特許文献1。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1には、高確前兆状態(高確且つ時短である遊技状態)において大当りに当選せずに50回の特図変動を実行することを条件として最優位状態(高確且つ非時短である遊技状態)に移行することを特徴とする遊技機が開示されている。
特許文献1に開示されている時短抜け時の状態制御であっても遊技興趣を高めることができるが、当該状態制御はその目的を達成する手法の一具体例に過ぎず、未だ改善の余地がある。
【0005】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、いわゆる時短抜けする際の遊技興趣を向上可能な遊技機を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、遊技球を発射可能であり、第一始動口または第二始動口への遊技球の入賞に基づいて特図変動を実行可能であり、変動開始条件が充足されるまで特図変動の開始を保留可能であり、特図変動の開始に伴って大当り又は小当りのうち少なくとも一方に当選するか否かを判定し、前記大当りにも前記小当りにも当選しないときの一部において特定ハズレを判定する遊技機であって、前記大当りに当選した特図変動が終了したとき、又は、前記小当りに当選した特図変動の終了後に行われる小当り遊技中に特定領域を遊技球が通過したとき、大当り遊技を行う大当り遊技制御手段と、遊技状態を管理する遊技状態管理手段と、を備え、前記遊技状態管理手段によって管理される遊技状態には、通常遊技状態、及び前記通常遊技状態に比べて前記第二始動口への遊技球の入賞が容易である時短遊技状態が含まれ、前記特定ハズレは、少なくとも前記第二始動口への遊技球の入賞に基づく特図変動において判定され得るものであり、前記大当り遊技が終了したときの少なくとも一部において、前記時短遊技状態が設定され、前記時短遊技状態において所定条件が成立したとき、前記通常遊技状態が設定され、前記時短遊技状態において保留された前記第二始動口への遊技球の入賞に基づく特図変動が、当該時短遊技状態の後に設定された前記通常遊技状態において開始されて、当該特図変動において前記特定ハズレが判定されたとき、新たな前記時短遊技状態が設定され、前記第二始動口への遊技球の入賞に基づく特図変動において前記特定ハズレが判定される確率が、前記小当りに当選する確率より低く、前記第二始動口への遊技球の入賞に基づく特図変動が前記時短遊技状態において開始されて、当該特図変動において前記特定ハズレが判定されたとき、新たな前記時短遊技状態が設定されず、前記時短遊技状態において前記第二始動口への遊技球の入賞に基づいて実行され且つ前記大当りにも前記小当りにも当選しない特図変動の変動中に実行される演出が、前記特定ハズレが判定されるときと、前記特定ハズレが判定されないときと、で同じになり得る、ことを特徴とする遊技機が提供される。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、いわゆる時短抜けする際の遊技興趣を向上可能な遊技機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図2】
図2は、
図1に示す領域IIに配設される図柄表示装置を示す図である。
【
図3】
図3は、
図1に示す領域IIIに配設される操作ボタン群およびその周辺を示す鳥瞰図である。
【
図4】
図4は、遊技機内に設置される遊技盤を示す図である。
【
図6】
図6は、遊技機が備える制御構成を示すブロック図である。
【
図7】
図7は、遊技機が備える機能構成を示すブロック図である。
【
図8】
図8(a)は、特
図1に係る特図当否判定用の抽選テーブルを、
図8(b)は、特
図2に係る特図当否判定用の抽選テーブルを、
図8(c)は、大当り導出時の特
図1停止図柄抽選用の抽選テーブルを、
図8(d)は、大当り導出時の特
図2停止図柄抽選用の抽選テーブルを、
図8(e)は、小当り導出時の特
図2停止図柄抽選用の抽選テーブルを、模式的に示す図である。
【
図9】
図9(a)は、特図変動パターン導出状態PA時において用いられる特図変動パターン導出用の抽選テーブルを、
図9(b)は、特図変動パターンHNP1が決定された場合に用いられる特図変動パターン導出用の抽選テーブルを、模式的に示す図である。
【
図10】
図10(a)は、用いられる特図変動パターン導出用の抽選テーブルを、
図10(b)は、用いられる特図変動パターン導出用の抽選テーブルを、模式的に示す図である。
【
図11】
図11(a)は、用いられる特図変動パターン導出用の抽選テーブルを、
図11(b)は、用いられる特図変動パターン導出用の抽選テーブルを、
図11(c)は、用いられる特図変動パターン導出用の抽選テーブルを、模式的に示す図である。
【
図12】
図12は、特図変動パターン導出状態の遷移を示す状態遷移図である。
【
図13】
図13は、演出モード制御処理のフローを示す図である。
【
図14】
図14は、キャラ集結モードから通常モードに遷移するにあたっての遊技状態および演出モードの遷移を示すタイミングチャートである。
【
図15】
図15は、
図14で示される各タイミングにおけるメイン表示部の表示内容を示す図である。
【
図16】
図16は、
図14で示される各タイミングにおけるメイン表示部の表示内容を示す図である。
【
図17】
図17は、
図14で示される各タイミングにおけるメイン表示部の表示内容を示す図である。
【
図18】
図18は、キャラ集結モードの残変動において大当り遊技が生起される場合の遊技状態および演出モードの遷移を示すタイミングチャートである。
【
図19】
図19は、キャラ集結モードの残変動において大当り遊技が生起される場合の遊技状態および演出モードの遷移を示すタイミングチャートである。
【
図20】
図20は、キャラ集結モードの残変動において特定ハズレが判定される場合の遊技状態および演出モードの遷移を示すタイミングチャートである。
【
図21】
図21(a)は、キャラ昇格処理のフローを示す図であり、
図21(b)は、昇格抽選用の抽選テーブルを模式的に示す図である。
【
図22】
図22は、キャラクタ画像が昇格する様子を示す図である。
【
図23】
図23は、昇格したキャラクタ画像が存在する状態において、最終変動がハズレとなった場合の様子を示す図である。
【
図24】
図24は、連チャンモードから通常モードに遷移するにあたっての遊技状態および演出モードの遷移を示すタイミングチャートである。
【
図25】
図25は、連チャンモードの最終変動において大当り遊技が生起される場合の遊技状態および演出モードの遷移を示すタイミングチャートである。
【
図26】
図26は、連チャンモードの残変動において大当り遊技が生起される場合の遊技状態および演出モードの遷移を示すタイミングチャートである。
【
図27】
図27は、連チャンモードの残変動において特定ハズレが判定される場合の遊技状態および演出モードの遷移を示すタイミングチャートである。
【
図28】
図28は、一撃判定処理の処理フローを示すフローチャートである。
【
図29】
図29は、連チャンモードの残変動におけるメイン表示部の表示内容を示す図である。
【
図30】
図30は、変形例に係る特図変動パターン導出状態の遷移を示す状態遷移図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様の構成要素には同一の符号を付し、適宜に説明を省略する。また、以下の説明では、「前」「後」「左」「右」「上」「下」とは、特に断りのない限り、
図1に示すように遊技機10を正面側(遊技者側)から見た状態で指称するものとする。
なお、以降の説明における「有利(有利度)」とは、遊技者に対して有利であることを指し、さらに、特に断りがない限り、いわゆるプレミア画像等の演出面を除き、賞球の獲得量に関して有利であることを指す。
【0010】
<本発明の特徴について>
本実施形態における遊技機10の詳細を説明する前に、本実施形態に記載されている発明(本発明)の特徴を説明する。
【0011】
遊技機10は、いわゆるパチンコ遊技機であり、遊技球を発射可能であり、第一始動口(第1始動口57)または第二始動口(第2始動口59)への遊技球の入賞に基づいて特図変動を実行可能であり、変動開始条件が充足されるまで特図変動の開始を保留可能である。
また、遊技機10は、特図変動の開始に伴って大当り又は小当りのうち少なくとも一方に当選するか否かを判定し、大当りにも小当りにも当選しないときの一部において特定ハズレを判定する。ここで、特定ハズレとは、大当りにも小当りにも当選しないとき(すなわち、ハズしたとき)の一部において判定され得るものであり、本実施形態では、少なくとも第二始動口への遊技球の入賞に基づく特図変動において判定され得るものである。なお、特定ハズレと他のハズレは、図柄表示装置90において識別可能に表示されることが好ましい。
【0012】
遊技機10は、大当り遊技制御手段(大当り遊技制御手段140)と、遊技状態管理手段(遊技状態制御手段155)と、を備える。
大当り遊技制御手段は、大当りに当選した特図変動が終了したとき、又は、小当りに当選した特図変動の終了後に行われる小当り遊技中に特定領域(第1大入賞口55aに設けられている不図示のV入賞領域)を遊技球が通過したとき、大当り遊技を行う。
遊技状態管理手段は、遊技状態を管理する。遊技状態管理手段によって管理される遊技状態には、通常遊技状態(特図変動パターン導出状態PA)、及び通常遊技状態に比べて第二始動口への遊技球の入賞が容易である時短遊技状態(特図変動パターン導出状態PB、特図変動パターン導出状態PC、及び特図変動パターン導出状態PD)が含まれる。
【0013】
遊技機10は、以下のように遊技状態が遷移することを特徴とする。
(イ)大当り遊技が終了したときの少なくとも一部において、時短遊技状態(特図変動パターン導出状態PB又は特図変動パターン導出状態PC)が設定されることがある(
図12に図示する(i)又は(iii)の状態遷移)。
(ロ)時短遊技状態(特図変動パターン導出状態PB、特図変動パターン導出状態PC又は特図変動パターン導出状態PD)において所定条件が成立したとき、通常遊技状態が設定されることがある(
図12に図示する(ii)、(iv)の状態遷移)。
(ハ)時短遊技状態(特図変動パターン導出状態PB又は特図変動パターン導出状態PC)において保留された第二始動口への遊技球の入賞に基づく特図変動が、当該時短遊技状態の後に設定された通常遊技状態(特図変動パターン導出状態PA)において開始されて、当該特図変動において特定ハズレが判定されたとき、新たな時短遊技状態が設定されることがある(
図12に図示する(v)の状態遷移)。
ここで、第二始動口への遊技球の入賞に基づく特図変動において特定ハズレが判定される確率が、小当りに当選する確率より低い、ことを特徴とする。
上記のように、時短遊技状態を終えた後(いわゆる時短抜け)に、保留されていた第二始動口の入賞に基づいて実行される特図変動の消化期間において、特定ハズレに起因して新たな時短遊技状態に移行する機会が設けられているものの、小当りの当選確率より低い確率で発生する移行なので、当該期間において小当りに当選することによって賞球を獲得するメインの遊技性を損なうことなく、補填的に遊技者の期待感を高めることができ、全体として遊技興趣を図ることができる。
【0014】
上記の特徴を有する遊技機10について、以下の実施形態に基づいて具体的に説明する。
【0015】
<遊技機10の構造について>
まず、
図1~
図5を用いて、遊技機10の構造について説明する。
図1は、遊技機10の正面図であり、
図2は、
図1に示す領域IIに配設される図柄表示装置90を示す図であり、
図3は、
図1に示す領域IIIに配設される操作ボタン群およびその周辺を示す鳥瞰図であり、
図4は、遊技機10内に設置される遊技盤50を示す図であり、
図5は、遊技機10の背面図である。
なお、
図1から
図5に図示される各構成は、本実施形態の遊技機10を説明する上で必要なものを挙げたに過ぎず、ここに図示しない構成および機能を遊技機10に追加してもよい。また、遊技機10はここに図示する構成の全部を必ずしも備えなくてもよく、本発明の効果を阻害しない範囲で一部の構成または機能が省かれても良い。
【0016】
本実施形態の遊技機10は、いわゆるパチンコ機であり、多数の遊技釘(図示省略)が立設された遊技盤50の前面領域(以下、「遊技領域50a」と称する)に遊技球を発射し、遊技球が入賞口(例えば、大入賞口55等)に入球すると賞球が得られる遊技を行うものである。なお、以下の説明では、入賞口に遊技球が入球することを、単に「(入賞口に)入賞する」と表現する場合がある。
【0017】
遊技機10は、前後に開口する矩形枠状の外枠15と、外枠15の開口前面側に遊技盤50を着脱可能に保持する中枠17と、遊技盤50の前面側を覆うよう構成された前枠20と、を備える。
【0018】
中枠17は、ヒンジ機構21と同一側にあるヒンジ機構(図示省略)により左端側を中心に回動自在に支持され、外枠15の前側に開閉可能となっている。なお、中枠17は、シリンダ錠23により、施錠および解錠(シリンダ錠23に扉キーを差し込み、扉キーを前枠20の解錠方向とは逆の方向(本実施形態では、右)に回す)が可能となっている。
【0019】
前枠20は、ヒンジ機構21により左端側を中心に回動自在に支持され、中枠17に対して開閉可能となっている。なお、前枠20は、シリンダ錠23により施錠および解錠(シリンダ錠23に扉キーを差し込み、扉キーを中枠17の解錠方向とは逆の方向(本実施形態では、左)に回す)が可能となっている。
また、前枠20は、遊技領域50aを覆うように配置された透明部材25を備え、透明部材25によって遊技領域50aおよび遊技盤50を透視保護している。
また、前枠20は、遊技球を貯留する上球受け皿27および下球受け皿29を備え、上球受け皿27と下球受け皿29は上下に離間して前枠20と一体的に設けられている。
また、前枠20は、下球受け皿29の右側方に操作ハンドル31を備え、操作ハンドル31の回動操作によって、上球受け皿27に貯留された遊技球が遊技領域50aに向けて発射されるようになっている。
【0020】
なお、
図1~
図5において図示は省略するが、中枠17には、中枠17が外枠15に対して開放状態であるか閉鎖状態であるかを検知する中枠開扉センサ76と、中枠17に対して前枠20が開放状態であるか閉鎖状態であるかを検知する前枠開扉センサ77と、を有している。本実施形態において、これらの開扉センサは、いずれも、開放状態でONとなり、閉鎖状態でOFFとなる。ただし、これらの開扉センサは、開放状態でOFFとなり、閉鎖状態でONとなるように構成されてもよい。
これにより、遊技機10が、中枠17の外枠15に対する開閉状態、および前枠20の中枠17に対する開閉状態の双方を検知することができる。
【0021】
また、
図3に示すように、上球受け皿27の上面には、遊技者に操作される操作ボタン群が配置されている。この操作ボタン群には、後述する主制御基板100に電気的に接続されているメイン操作部39として、玉貸ボタン39a、およびプリペイドカードの返却操作を受け付ける返却ボタン39bが設けられ、後述する第1副制御基板200に電気的に接続されている操作部として、遊技中に発生する演出を切り替えるまたは遊技機10に関わる種々の情報を得るために行う遊技者の操作を受け付けることができる演出ボタン37、およびそれぞれ上、下、左、右への操作を指示するためのカーソルボタン38(上カーソルボタン38a、下カーソルボタン38b、左カーソルボタン38c、右カーソルボタン38d)等が含まれる。なお、各操作部には、操作を検知するためのセンサが設けられており、接続対象の制御基板は、当該センサの検知状態の変化によって各操作部の操作を検知している。
また、上カーソルボタン38aおよび下カーソルボタン38bは、後述するスピーカ33から出音される音声の音量を調整するために、左カーソルボタン38cおよび右カーソルボタン38dは、後述する枠ランプ35および演出表示装置80等の輝度を調整するために操作される。
また、上球受け皿27の側方には、図示しないモータ等のアクチュエータにより動作する可動装飾体22が設けられている。
【0022】
下球受け皿29の下部には、下球受け皿29に貯留された遊技球を下方へ排出する球抜き機構36が設けられている。この球抜き機構36を操作することにより、下球受け皿29の底面に形成された底面口(図示省略)が開口して、当該底面口から遊技球が自然落下して排出される。
なお、図示は省略するが、上球受け皿27には、球抜き機構36と同様に、操作することで貯留している球を下球受け皿29へ移動させる機構が設けられ、この機構と球抜き機構36の双方を操作することで、貯留している球を排出することが可能となる。
【0023】
図1に示すように、前枠20の上枠部32の左側と右側にそれぞれ一対のスピーカ33(33a、33b)が配設されている。また、前枠20の上枠部32と左右側枠部34a、34bは光透過性のカバーにより形成されており、その内部にはそれぞれ枠ランプ35(35a、35b、35c)が配設されている。スピーカ33や枠ランプ35は、遊技中に発生する演出やエラー演出等と連動して音声の出音または点灯若しくは消灯することができる。
【0024】
演出表示装置80は、遊技盤50の略中央に配設されているメイン表示部81と、メイン表示部81の周囲に配設されているサブ表示部82で構成されている。サブ表示部82は、さらに、メイン表示部81の上方に配設されている上サブ表示部82aと、メイン表示部81の左側に配設されている左サブ表示部82bと、メイン表示部81の右側に配設されている右サブ表示部82cと、を含んでいる。
ここで、メイン表示部81は、固定式の液晶表示装置であり、上サブ表示部82a、左サブ表示部82b、右サブ表示部82cは、図示しないモータ等のアクチュエータにより動作する可動式の液晶表示装置である。
【0025】
メイン表示部81は、後述する第1特別図柄表示装置91または第2特別図柄表示装置92における変動表示に連動して行われる図柄列の変動表示を表示することができ、さらに他の各種の演出も表示することができる。
メイン表示部81に表示される図柄列(装飾図柄)の変動表示において、表示される装飾図柄は、3つの図柄列をなす。各図柄列の変動表示の方向は特に制限されず、例えば、上下方向、左右方向、奥行き方向、またはこれらの組合せ(斜め方向)のいずれであってもよい。
ここで、奥行き方向とは、実際にはメイン表示部81の表示画面上の平面的な変動表示であるにも関わらず、メイン表示部81の奧方から手前方向またはその逆方向に図柄列が変動表示しているかのように認識させる手法(例えば、遠近法)を用いた表示態様において、遊技者が認識する仮想的な方向をいう。
また、本実施形態における装飾図柄には、数字の「1」を模した「1図柄」、数字の「2」を模した「2図柄」、数字の「3」を模した「3図柄」、数字の「4」を模した「4図柄」、数字の「5」を模した「5図柄」、数字の「6」を模した「6図柄」、数字の「7」を模した「7図柄」、数字の「8」を模した「8図柄」、および数字の「9」を模した「9図柄」があり、これらの図柄は、各図柄列に設けられている。以降の説明では、「1図柄」、「3図柄」、「5図柄」、「7図柄」、および「9図柄」を総称して「奇数図柄」と称し、「2図柄」、「4図柄」、「6図柄」、「8図柄」を総称して「偶数図柄」と称する場合がある。
【0026】
サブ表示部82のそれぞれは、主として演出に関連する演出画像を表示するために設けられるだけでなく、移動可能に構成されている。
なお、それぞれの初期位置は、上サブ表示部82aはメイン表示部81を基準として上側であり、左サブ表示部82bはメイン表示部81を基準として左側であり、右サブ表示部82cはメイン表示部81を基準として右側であり、サブ表示部82のそれぞれは、これらの初期位置からメイン表示部81における装飾図柄の表示領域に重なる位置まで移動可能に構成されている。
【0027】
なお、本実施形態における演出表示装置80(メイン表示部81、上サブ表示部82a、左サブ表示部82b、右サブ表示部82c)には、いずれも液晶表示装置が採用されているが、本発明の実施はこれに限るものではない。例えば、ドラム式やドットマトリックス式等、多様な方式の表示装置を演出表示装置80として採用することができる。
【0028】
メイン表示部81の右下側には、複数の発光ダイオード(light emitting diode、以下、「LED」と略称する)が配設されており、これらのLEDによって図柄表示装置90の表示領域が構成されており、図柄表示装置90には、特別図柄および普通図柄が表示される。
また、図柄表示装置90は、メイン表示部81よりも遊技者が視認しにくい位置に配設され、図柄表示装置90の表示領域は、メイン表示部81の表示領域よりも小さい面積になっている。
なお、本実施形態における図柄表示装置90に係るLEDの配置や数は
図2に示すとおりであるが、これは一例であって、図柄表示装置90に係るLEDの配置や数はこの例に制限されるものではない。
【0029】
特別図柄は、特別電動役物(例えば、特別電動役物65)を作動させるか否かを決定する図柄変動の結果として停止表示される図柄である。本実施形態における特別図柄には、第1特別図柄表示装置91に表示される第1特別図柄と第2特別図柄表示装置92に表示される第2特別図柄とが含まれる。
なお、特別図柄は「特図」、第1特別図柄は「特
図1」、第2特別図柄は「特
図2」と略称される場合がある。
【0030】
普通図柄は、普通電動役物(例えば、普通電動役物61)を作動させるか否かを決定する図柄変動の結果として停止表示される図柄である。本実施形態における普通図柄は、普通図柄表示装置93に表示される。
なお、普通図柄は、「普図」と略称される場合があり、普通電動役物は「電チュー」と称される場合がある。
【0031】
また、図柄表示装置90には、上述の表示装置以外に、第1特別図柄保留ランプ94、第2特別図柄保留ランプ95、普通図柄保留ランプ96が設けられている。
第1特別図柄保留ランプ94は、保留されている特
図1の図柄変動の数を特定可能とし、第2特別図柄保留ランプ95は、保留されている特
図2の図柄変動の数を特定可能とし、普通図柄保留ランプ96は、保留されている普図の図柄変動の数を特定可能とし、いずれも2つのLEDの点灯態様(本実施形態では、右常時点灯のみ=1、左右常時点灯=2、右側点滅+左側常時点灯=3、左右点滅=4)によって対応する図柄変動の数を特定可能とするものである。
【0032】
以下の説明では、第1特別図柄表示装置91または第2特別図柄表示装置92で特図を変動表示させた後に特図を停止表示させる図柄変動を「特図の図柄変動」と称し、以下の説明では、普通図柄表示装置93を変動表示させた後に普図を停止表示させる図柄変動を「普図の図柄変動」と称する場合がある。
また、以下の説明では、上述のメイン表示部81に表示される図柄列(装飾図柄)の変動表示は、「特図の図柄変動」や「普図の図柄変動」と区別して「装飾図柄の図柄変動」と称する場合がある。
なお、以下の説明では、単に「図柄変動」と称した場合には、特に断りがない限り特図の図柄変動を意味する。
【0033】
遊技盤50の前面には、
図4に示すように、多数の遊技釘(図示省略)や風車52、装飾部材といった障害物が配置されていることにより、打ち出された遊技球が転動するように遊技領域50aが画成されている。
また、遊技領域50aの左側および上側には、操作ハンドル31の回転操作により発射された遊技球を遊技領域50aの上部に案内するために設けられた湾曲形状の外レール51および内レール53が配置されている。なお、外レール51は、遊技領域50a中央を基準として内レール53より外側に位置している。ここで、風車52とは、遊技球の落下の方向に変化を与えるための機構であって、くぎ状のものをいう。
【0034】
遊技機10は操作ハンドル31の回転操作量(例えば回転角度)の大小によって遊技球の打ち出しの強弱をつけることが可能になっており、より弱く打ち出された遊技球が転動する第1流路X、より強く打ち出された遊技球が転動する第2流路Y、のいずれか一方を遊技球が転動するように各種障害物が遊技領域50aに配置されている。なお、以下の説明では、第1流路Xへの遊技球の打ち出しを「左打ち」と称し、第2流路Yへの遊技球の打ち出しを「右打ち」と称する場合がある。
【0035】
図4には、主要な入賞口として、大入賞口55、第1始動口57、第2始動口59、ゲート63、一般入賞口67を図示しているが、図示されている入賞口は一例であり、その数や配置は適宜変更しても構わない。
【0036】
大入賞口55は遊技領域50aの右下部に2つ配置されている。大入賞口55には大入賞口センサ72が付設されており、大入賞口センサ72の検知結果によって大入賞口55への入賞が判定されて、大入賞口55に対応付けられた数の賞球が付与される。
より具体的には、大入賞口55には、第1大入賞口55aと第2大入賞口55bとがあり、大入賞口センサ72には、第1大入賞口センサ72aと第2大入賞口センサ72bとがあり、第1大入賞口55aには第1大入賞口センサ72aが付設され、第2大入賞口55bには第2大入賞口センサ72bが付設されている。そして、第1大入賞口55aへの入賞が判定された場合、及び、第2大入賞口55bへの入賞が判定された場合のいずれにおいても13球の賞球が付与される。
なお、本実施形態において、第1流路Xから転動する場合と比較して、第2流路Yから転動する場合に多くの遊技球が第1大入賞口55aおよび第2大入賞口55bに向けて転動するように各障害物が配置されている。
【0037】
大入賞口55の上方には特別電動役物65が配設されている。特別電動役物65は、大入賞口55への入賞が容易である開放状態または入球が困難である閉鎖状態に可換に遷移する部材であり、特別電動役物ソレノイド66により開放状態または閉鎖状態のいずれかに遷移する。
より具体的には、特別電動役物65には、第1特別電動役物65aと第2特別電動役物65bとがあり、第1大入賞口55aの上方には第1特別電動役物65aが配設され、第2大入賞口55bの上方には第2特別電動役物65bが配設されている。さらに、特別電動役物ソレノイド66には、第1特別電動役物ソレノイドと第2特別電動役物ソレノイドとがあり、第1特別電動役物65aは、第1特別電動役物ソレノイドにより開放状態または閉鎖状態のいずれかに遷移し、第2特別電動役物65bは、第2特別電動役物ソレノイドにより開放状態態または閉鎖状態のいずれかに遷移する。
【0038】
また、第1特別電動役物65aは、特図当否判定によって小当りが導出されたことに起因して設定される小当り遊技の少なくとも一部において開放状態になり、これに伴って第1大入賞口55aへの入賞が許容される。このように、第1特別電動役物65aが開放状態である場合には、第1大入賞口55aへの入賞が容易となるため、賞球を獲得できる機会が大幅に増大する小当り遊技は、有利な遊技状態であると言える。
本実施形態において、小当り遊技は、大当り遊技を生起するための一手段としても機能する。具体的には、第1大入賞口55aにはV入賞領域(図示省略)が設けられており、第1大入賞口55aに入賞した遊技球の一部がこのV入賞領域を通過するように構成されている。そして、V入賞領域を遊技球が通過した場合に、当該通過に係る小当り遊技の終了後に大当り遊技が生起される。
なお、小当り遊技も、一の小当り遊技における第1特別電動役物65aが開放状態となる時間の累計が規定時間(本実施形態では、1.8s)以内となれば、後述する大当り遊技と同様に、第1特別電動役物65aの開放状態と閉鎖状態を交互に設定し、一の小当り遊技において複数回の第1特別電動役物65aの開放状態を設けてもよい。
【0039】
第2特別電動役物65bは、後述する特図当否判定によって大当りが導出されたことに起因して設定される大当り遊技の少なくとも一部において開放状態になり、これに伴って第2大入賞口55bへの入賞が許容される。このように、第2特別電動役物65bが開放状態である場合には、第2大入賞口55bへの入賞が容易となるため、賞球を獲得できる機会が大幅に増大する大当り遊技は、有利な遊技状態であると言える。
さらに、大当り遊技では、第2特別電動役物65bの開放状態と閉鎖状態が交互に設定され、1回の開放状態(「ラウンド」と称する場合があり、1回の大当りで発生するラウンドの総数を「ラウンド数」と称する場合がある)は、あらかじめ定められた数(本実施形態では、10)の遊技球が第2大入賞口55bに入賞したことに基づいて終了し、第2特別電動役物65bが閉鎖状態となる。なお、1回の開放状態は、あらかじめ定められた数の遊技球が第1大入賞口55aに入賞するのに十分な時間(本実施形態では、30秒)が経過したことに基づいても終了する。
ここで、1回のラウンドにおいて、10球の遊技球が入賞したことに基づいて第2特別電動役物65bが開放状態から閉鎖状態に設定される場合に、すぐに閉鎖状態となることはできない。そのため、1回のラウンドにおいて、10球を超える遊技球が第1大入賞口55aに入賞する場合が発生し、当該入賞をオーバー入賞と称する場合がある。
なお、上述の小当り遊技においても、大当り遊技中と同様に、オーバー入賞が発生する場合がある。そして、大当り遊技におけるオーバー入賞と同様に、小当り遊技(1回または複数回の第2特別電動役物65bの開放状態)が終了する第2大入賞口55bへの入賞数を超えた入賞と定義してもよいが、小当り遊技において第2特別電動役物65bが開放状態となる時間が大当り遊技よりも短いため、小当り遊技においては、当該時間が経過した後の入賞をオーバー入賞としてもよい。
【0040】
第1始動口57は、遊技領域50aの中央下部に配置されている。第1始動口57には第1始動口センサ70が付設されており、第1始動口センサ70の検知結果によって第1始動口57への入賞が判定されて、第1始動口57に対応づけられた数(本実施形態では、4)の賞球が付与される。第1始動口57に係る入賞が判定された場合の少なくとも一部において、特
図1の図柄変動が行われることとなる。
なお、本実施形態に係る遊技領域50aは、第2流路Yから転動した場合に比べて、第1流路Xから転動した場合に多くの遊技球が第1始動口57に向けて転動するように、遊技釘等の障害物が配置されているものとする。
【0041】
第2始動口59は、遊技領域50aの右下部に配置されている。第2始動口59には第2始動口センサ71が付設されており、第2始動口センサ71の検知結果によって第2始動口59への入賞が判定されて、第2始動口59に対応づけられた数(本実施形態では、1)の賞球が付与される。
第2始動口59に係る入賞が判定された場合の少なくとも一部において、特
図2の図柄変動が行われることとなる。
なお、本実施形態に係る遊技領域50aは、第1流路Xから転動した場合に比べて、第2流路Yから転動した場合に多くの遊技球が第2始動口59に向けて転動するように、遊技釘等の障害物が配置されているものとする。
【0042】
第2始動口59に繋がる流路には普通電動役物61が配設されている。普通電動役物61は、第2始動口59に遊技球への入球が容易である開放状態または入球が困難である閉鎖状態に可換に遷移する部材であり、普通電動役物ソレノイド62により開放状態または閉鎖状態のいずれかに遷移する。
より具体的には、普通電動役物61は、普図の図柄変動で当選して行われる普図当り遊技の少なくとも一部において開放状態になり、これに伴って第2始動口59への入賞が許容される。このように、普通電動役物61が開放状態である場合には、第2始動口59への入賞が容易となるため、賞球により遊技球の減少を抑えつつ、特
図2の図柄変動が実行される機会を大幅に増大し得る。
【0043】
ゲート63は、遊技領域50aの右中央部に配置されている。ゲート63には、ゲートセンサ74が付設されており、ゲートセンサ74の検知結果によってゲート63への入賞が判定される。ゲート63に係る入賞が判定された場合の少なくとも一部において、普図の図柄変動が行われることとなる。
なお、本実施形態において、第1流路Xから転動する場合と比較して、第2流路Yから転動する場合に多くの遊技球がゲート63に向けて転動するように各障害物が配置されている。
【0044】
一般入賞口67は、遊技領域50aの左下部に配置されている。一般入賞口67には、一般入賞口センサ73が付設されており、一般入賞口センサ73の検知結果によって一般入賞口67への入賞が判定されて、一般入賞口67に対応づけられた数(本実施形態では、4)の賞球が付与される。
なお、本実施形態において、第2流路Yから転動する場合と比較して、第1流路Xから転動する場合に多くの遊技球が一般入賞口67に向けて転動するように各障害物が配置されているが、第2流路Yから転動する場合に多くの遊技球が一般入賞口67に向けて転動するように各障害物が配置されるようにしてもよい。また、一般入賞口67を複数個設けるようにしてもよい。
【0045】
アウト口69は、遊技領域50aの最下部に配置されている。遊技領域50aに打ち込まれ、上述の各入賞口に入球しなかった遊技球はアウト口69に落入し、アウト球として処理される。
なお、本実施形態では、上記入賞口およびアウト口に入球した遊技球(以下、「アウト球」と称する)を検出するためのアウト球センサ75を備えている。
【0046】
また、遊技盤50には、上述したセンサの他に、不正に賞球を受ける不正行為を防止するために、磁気を検知するための磁気検知センサおよび電波を検知するための電波検知センサ(いずれも図示省略)が設けられている。
【0047】
遊技盤50の背面には、
図5に示すように、主制御基板100が格納された主制御基板ケース109、第1副制御基板200が格納された第1副制御基板ケース209、第2副制御基板300が格納された第2副制御基板ケース309、電源制御基板500が格納された電源制御基板ケース509、および払出制御基板400が格納された払出制御基板ケース409が装着され、第1副制御基板ケース209および第2副制御基板ケース309の背面に加え、主制御基板ケース109の背面の一部を覆う開閉カバー45が着脱自在に装着されている。
なお、主制御基板100には、RAMクリアスイッチ43が設けられている。
また、各基板を覆う基板ケースおよびカバーは、透明性を有する部材によって構成されており、各ケースおよびカバーを通して対応する基板が視認可能となっている。
【0048】
また、
図5に示すように、第1副制御基板200上には、音量調整のために操作される音量調整部83、および輝度調整のために操作される輝度調整部84が設けられている。そして、第1副制御基板ケース209は、音量調整部83および輝度調整部84を外部に露出するように第1副制御基板200を格納し、開閉カバー45は、音量調整部83および輝度調整部84を避けるように取り付けられている。そのため、
図5に示す状態、すなわち、第1副制御基板ケース209に第1副制御基板200が格納され、かつ開閉カバー45が取り付けられている状態で、音量調整部83および輝度調整部84の操作が可能となっている。
音量調整部83および輝度調整部84は、いわゆるロータリースイッチであり、本実施形態では、音量調整部83を、音量大、音量中、音量小の3段階のうちのいずれかの段階に調整することが可能であり、輝度調整部84を、輝度高、輝度中、輝度低の3段階のうちのいずれかの段階に調整することが可能である。なお、音量調整部83および輝度調整部84は、ロータリースイッチに限らず、スライド式のスイッチを採用してもよい。また、音量調整部83および輝度調整部84は、第1副制御基板200と電気的に接続されてさえいれば、第1副制御基板200とは異なる基板に設けられたスイッチであってもよい。さらに、遊技盤50の背面側に設けられてさえいれば、その設置位置についても問わない。
【0049】
電源制御基板500は、遊技島の電源設備から供給される一次電源を基に、上述の制御基板等の電子部品や電気部品に供給する通常電源を生成する通常電源回路501、バックアップ電源を生成するバックアップ電源回路502、および電断(通常電源による供給電圧が所定の電圧低下となること)を検出する電断検出回路503で構成されている。
また、電源制御基板500には、電源スイッチ40が接続されており、遊技島の電源設備から1次電源が供給されていることを前提として、電源スイッチ40がONになると、電源制御基板500の通常電源回路501で通常電源が生成され、上述の制御基板(主制御基板100、第1副制御基板200、第2副制御基板300、および払出制御基板400)を含む電子部品や電気部品に電源が供給される。
また、電源制御基板500は、電断検出回路503によって電断が検出された場合には、電断信号(NMI信号)を主制御基板100、第1副制御基板200、払出制御基板400のそれぞれに送信する。
また、バックアップ電源回路502は、遊技島の電源設備から遊技機10に電源が供給されているときに充電される仕組みとなっている。
なお、バックアップ電源回路502を払出制御基板400上に設けるようにしてもよく、電断検出回路503を電源制御基板500に設けず、主制御基板100、第1副制御基板200、および払出制御基板400のそれぞれに設けるようにしてもよい。
【0050】
また、遊技盤50の背面には、開閉カバー45の上部に、遊技島の球供給設備から供給される遊技球が貯留される遊技球タンク46が配置されている。遊技球タンク46は、さらに、タンクレール47および払出ユニット48を介して、上球受け皿27に繋がる払出通路49と接続されており、払出ユニット48によって払い出された球は、払出通路49を通って上球受け皿27に払い出される。
【0051】
ここまで、本実施形態における遊技機10の構造について説明してきたが、これらは一具体例であって、別の構成によって本発明を実施することもできる。
【0052】
<遊技機10の制御構成について>
次に、
図6を用いて、本実施形態に係る遊技機10が備える制御構成を説明する。
図6は、遊技機10が備える制御構成を示すブロック図である。なお、
図6に示す制御構成は、本実施形態の遊技機10を説明する上で必要となるものであり、遊技機10は、
図6で図示しない制御構成を備えていてもよい。
【0053】
主制御基板100は、遊技に関する各種の演算処理を行うCPU101と、制御プログラムや各種抽選テーブル等のデータを記憶したROM102と、一時記憶領域となるワークエリアやバッファメモリとして機能するRAM103と、周辺基板や各デバイスとの間の信号を入出力するI/Oポート104と、CPU101によるプログラム処理とは別系統で動作して乱数(ハード乱数)を生成する乱数回路105と、を備えており、これらが内部バスを介して相互に接続されている。
【0054】
CPU101は、ROM102に格納された各種の制御プログラムを読み出して演算処理を行うことで、遊技の主制御に係る各種処理を実行する。
RAM103は、後述するバックアップ電源回路において生成されるバックアップ電源によってバックアップがなされる。具体的には、RAM103に格納される情報のうち、電断が生じた後の復電時にそのデータを用いて電断直前の状態で遊技機10が復帰できるような各種情報がバックアップされるように構成されている。例えば、電断が生じた際に保持されていたスタックポインタや各レジスタ等のデータに加え、そのときの遊技機10の状態(遊技停止状態または遊技可能状態)、現在の特図抽選状態、現在の普図抽選状態などといった遊技に係る情報がバックアップ対象とされる。
【0055】
本実施形態では、少なくとも、そのような遊技に係る情報が格納される領域(RAM103の遊技に係る領域と表記される場合がある)に加えて、RAM103の遊技に係る領域に関するチェックサムの補数およびバックアップフラグが格納される領域(RAM103の遊技に係るバックアップ情報領域と表記される場合がある)がバックアップされる。そして、遊技機10は、復電時に、そのバックアップされた、RAM103の遊技に係る領域と、RAM103の遊技に係るバックアップ情報領域とに格納される各種情報を用いて復帰する。
なお、本実施形態におけるバックアップの具体的手法については何ら制限されない。例えば、RAM103のうちバックアップ対象とされる領域は、電断状態においても不揮発的にデータを保持可能な構成で実現されてもよい。他の例としては、RAM103の中でも、電断状態においても不揮発的にデータを保持可能に構成される第一メモリと、遊技機10が動作時に参照される第二メモリとで異なるハードウェアが設けられていてもよく、その場合には、遊技機10は、電断時に第二メモリから第一メモリにバックアップ対象となる情報を退避し、その退避された情報を復電時に第一メモリから第二メモリへリカバリすればよい。
【0056】
また、主制御基板100は、第1始動口センサ70、第2始動口センサ71、大入賞口センサ72(第1大入賞口センサ72a、第2大入賞口センサ72b)、一般入賞口センサ73、ゲートセンサ74、アウト球センサ75、中枠開扉センサ76、前枠開扉センサ77等と電気的に接続されており、I/Oポート104を介して、これらのセンサからの検出信号をCPU101に入力可能に構成されている。なお、図示は省略するが、これらのセンサ以外に、主制御基板100は、満タン検知センサ、磁気検知センサ、および電波検知センサとも電気的に接続されており、I/Oポート104を介して、これらのセンサからの検出信号をCPU101に入力可能に構成されている。
【0057】
また、主制御基板100は、第1特別図柄表示装置91、第2特別図柄表示装置92、普通図柄表示装置93、第1特別図柄保留ランプ94、第2特別図柄保留ランプ95、普通図柄保留ランプ96、普通電動役物ソレノイド62および特別電動役物ソレノイド66に電気的に接続されており、I/Oポート104を介してこれらを制御可能に構成されている。
同様に、主制御基板100は、メイン操作部39やRAMクリアスイッチ43に電気的に接続されており、メイン操作部39の操作を検知可能に構成されている。
【0058】
主制御基板100と第1副制御基板200との間は、8本のパラレル信号線および1本のストローブ線で接続されており、主制御基板100から第1副制御基板200へと向かう単一方向のみで通信可能に接続され、主制御基板100から第1副制御基板200へ各種の演出制御コマンドが送信される。
なお、第1副制御基板200から主制御基板100へデータを送信することはできず、また、第1副制御基板200は、主制御基板100に対してデータの送信を要求することはできないように構成されている。
また、本実施形態では、主制御基板100から第1副制御基板200へのデータ送信にパラレル伝送方式を採用しているが、シリアル伝送方式を採用してもよい。
【0059】
第1副制御基板200は、主制御基板100からの演出制御コマンドに基づき遊技演出に関する各種の演算処理を行うCPU201、演出制御プログラムや各種抽選テーブル等のデータを記憶したROM202、一時記憶領域となるワークエリアやバッファメモリとして機能するRAM203と、周辺基板や各デバイスとの間の信号を入出力するI/Oポート204と、を備え、これらが内部バスを介して相互に接続され、CPU201がROM202に記憶された制御プログラムに従って遊技演出に係る主要な制御を実行するように構成されている。
なお、第1副制御基板200は、演出ボタン37およびカーソルボタン38に電気的に接続されており、当該操作部の操作を検知可能に構成されている。
【0060】
また、第1副制御基板200は、主制御基板100からの演出制御コマンドに基づく演出制御処理にて、第2副制御基板300へ表示させる画像を指示する画像制御コマンド、輝度の調整を指示する輝度調整コマンド、音声制御基板310へ出力させる音声を指示する音声制御コマンド、音量の調整を指示する音量調整コマンド、枠ランプ35等の各種ランプの点灯を制御するためのランプ制御データ、および可動装飾体22やサブ表示部82等の可動体の可動を制御するための可動制御データ等を生成する。
ここで、第1副制御基板200は、第2副制御基板300および音声制御基板310と双方向通信が可能に接続されており、各制御コマンド(画像制御コマンド、輝度調整コマンド、音声制御コマンド、音量調整コマンド)が第1副制御基板200から第2副制御基板300または音声制御基板310へ送信される一方、その応答として、当該制御コマンドを正常に受信できた旨を示す応答コマンド(ACKコマンド)が各制御基板(第2副制御基板300、音声制御基板310)から第1副制御基板200へ送信される。
【0061】
また、第1副制御基板200は、枠ランプ35と電気接続されており、I/Oポート204を介して、ランプ制御データを送信する。そして、枠ランプ35は、第1副制御基板200から送信されるランプ制御データによって点灯が制御されるように構成されている。
ランプ制御データは、輝度調整部84、左カーソルボタン38c、右カーソルボタン38dの操作による調整結果に基づいて決定された輝度にしたがって生成される。そのため、本実施形態では、当該調整結果に基づいて決定された輝度で、枠ランプ35を点灯させることができる。本実施形態における輝度は、輝度1~輝度10の10段階の範囲で設定可能であり、この順にしたがって輝度が高くなる。また、第1副制御基板200は、輝度が調整されるごとに、当該調整後の輝度を特定するデータ(以下、「輝度特定データ」と称する)を含む輝度調整コマンドを、第2副制御基板300に向けて送信する。なお、調整された輝度は、表示される画像の輝度にも反映される。
【0062】
第2副制御基板300は、第1副制御基板200からの画像制御コマンドに基づき画像演出に関する各種の演算処理を行うCPU301と、画像制御プログラムや各種データ等を記憶したROM302と、一時記憶領域となるワークエリアやバッファメモリとして機能するRAM303と、周辺基板や各デバイスとの間の信号を入出力するI/Oポート304とを備えており、CPU301がROM302に記憶された制御プログラムに従って画像演出に係る主要な制御を実行するように構成されている。
その他、第2副制御基板300には、図示省略するが、CPU301から受信した制御信号に基づき、後述する演出内容決定手段225によって決定された演出の内容に沿った画像データを生成するVDPと、CPU301から受信した制御信号に基づき当該演出の内容に沿った音響データを生成する音源ICとを搭載している。VDPは、いわゆる画像プロセッサであり、CPU301からの指示に応じて画像ROMに記憶された画像データを読み込み、これを画像処理して生成した画像データを、メイン表示部81やサブ表示部82へ送信する。また、このVDPには、画像ROMから読み出された画像データの展開・加工に使用される高速のVRAMが接続されている。
【0063】
音声制御基板310は、第1副制御基板200からの音声制御コマンドに基づき音声演出に関する各種の演算処理を行うCPU311と、音声制御プログラムや音声データ等を記憶したROM312と、一時記憶領域となるワークエリアやバッファメモリとして機能するRAM313と、周辺基板や各デバイスとの間の信号を入出力するI/Oポート314とを備えており、CPU311がROM312に記憶された制御プログラムに従って音声演出に係る主要な制御を実行するように構成されている。したがって、音声制御基板310は、第1副制御基板200から受信した音声制御コマンドに応じて、ROM312に記憶された音声データを読み込み、読み込んだ音声データを合成し、合成後の最終的な音声データを、増幅器を介してスピーカ33に送信し、スピーカ33に音声を出音させることができる。
【0064】
払出制御基板400は、CPU、ROMおよびRAM(いずれも図示省略)を主体として構成されている。
また、払出制御基板400は、主制御基板100と双方向通信可能に接続されており、主制御基板100からの払出制御コマンドに基づいて払出ユニット48を駆動させて遊技球を払い出すための制御を実行するとともに、操作ハンドル31の操作量に基づき球送り機構と発射機構とを同期的に駆動させて遊技球の発射を制御する。
【0065】
電源制御基板500は、遊技島の電源設備から供給される一次電源を基に、上述の制御基板等の電子部品や電気部品に供給する通常電源を生成する通常電源回路、バックアップ電源を生成するバックアップ電源回路、および電断(通常電源による供給電圧が所定の電圧低下となること)を検出する電断検出回路(いずれも図示省略)で構成されている。
また、電源制御基板500には、電源スイッチ40が接続されており、遊技島の電源設備から1次電源が供給されていることを前提として、電源スイッチ40がONになると、電源制御基板500の通常電源回路で通常電源が生成され、上述の制御基板(主制御基板100、第1副制御基板200、第2副制御基板300、および払出制御基板400)を含む電子部品や電気部品に電源が供給される。
また、電源制御基板500は、電断検出回路によって電断が検出された場合には、電断信号(NMI信号)を主制御基板100、第1副制御基板200、払出制御基板400のそれぞれに送信する。
また、バックアップ電源回路は、遊技島の電源設備から遊技機10に電源が供給されているときに充電される仕組みとなっている。
なお、バックアップ電源回路を払出制御基板400上に設けるようにしてもよく、電断検出回路を電源制御基板500に設けず、主制御基板100、第1副制御基板200、および払出制御基板400のそれぞれに設けるようにしてもよい。
【0066】
<遊技機10の機能構成について>
次に、
図7を用いて、本実施形態に係る遊技機10が備える機能構成を説明する。
図7は、遊技機10が備える機能構成を示すブロック図である。なお、
図7に示す機能構成は、本実施形態の遊技機10を説明する上で必要となるものであり、遊技機10は、
図7で図示しない機能構成を備えていてもよい。また、機能構成を説明する際に、必要に応じて
図8~
図12を参照することとする。
【0067】
主制御基板100は、
図7に示すように、入球判定手段110、メイン乱数発生手段115、メイン保留制御手段120、事前判定手段125、特図抽選手段130、普図抽選手段135、大当り遊技制御手段140、図柄表示制御手段145、電動役物制御手段150、遊技状態制御手段155、メイン情報記憶手段160、メインエラー制御手段165、メインコマンド管理手段170、復電処理実行手段175、および電断処理実行手段180を備えており、これらの手段は、
図6を用いて説明した主制御基板100上の各制御構成によって実現されるものを機能的に表したものである。
【0068】
なお、メイン情報記憶手段160は、主制御基板100が備える手段によって読み出されたデータや、当該手段における演算によって導出されたデータ等を各々に対応する格納領域に一時的に記憶する手段である。特に、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶されたデータ(演出制御コマンド)は、記憶された後にコマンド送信手段によって後述する第1副制御基板200のサブコマンド管理手段270に向けて送信される。
【0069】
入球判定手段110は、各入賞口に設けられたセンサの検知結果に基づいて各入賞口への入賞を判定する。
【0070】
メイン乱数発生手段115は、乱数回路105によって更新範囲が異なる複数種類の乱数を生成可能であり、入賞口への入賞が判定されたタイミングで乱数回路105から当該入賞口に対応する一または複数の乱数を取得(ラッチ)する。
より具体的には、メイン乱数発生手段115は、第1始動口57または第2始動口59への入賞が判定された場合には、後述する、特図当否判定用の乱数、特図停止図柄抽選用の乱数、および特図変動パターン抽選用の乱数を取得する。ゲート63への入賞が判定された場合には、後述する普図当否判定用の乱数、普図停止図柄抽選用の乱数、および普図変動パターン抽選用の乱数をメイン情報記憶手段160の対応する格納領域に格納する。
なお、乱数回路105は、自身が更新している複数種類の乱数が正常に更新されているか否かを監視し、乱数が正常に更新されない更新異常が発生した場合には、乱数回路105が有する特定の記憶領域に当該異常が発生したことを示す情報が書き込まれる。そのため、CPU101は、乱数回路105の更新異常が発生したことを把握可能となっている。
【0071】
メイン保留制御手段120は、特図の図柄変動の保留、および普図の図柄変動の保留に関する制御を行う。特
図1に関しては、第1始動口57への入賞を契機として取得された、特図当否判定用の乱数、特図停止図柄抽選用の乱数、および特図変動パターン抽選用の乱数を、特
図1の作動保留情報として保留する(記憶させる)。
より具体的には、メイン保留制御手段120は、特
図1の作動保留情報が保留されるごとに1加算され、特
図1の作動保留情報が使用される(特図抽選手段130の抽選で用いられる)ごとに1減算される保留カウンタ(以下、「特
図1保留カウンタ」と称する)を備え、特
図1保留カウンタの値が上限値(本実施形態では、4)となるまで、当該作動保留情報をメイン情報記憶手段160の現在の特
図1保留カウンタに対応する格納領域に記憶させ、作動保留情報が使用されるごとに、使用された作動保留情報をクリアし、残りの作動保留情報を、特
図1保留カウンタの小さいものから順に、現在の格納領域から現在の特
図1保留カウンタよりも1少ない特
図1保留カウンタに対応する格納領域に移動(シフト)させる制御を行う。
また、メイン保留制御手段120は、特
図2および普図に関しても、特
図1とは別に上述の制御と同様の制御を行い、特
図2の保留カウンタを特
図2保留カウンタと称する。したがって、本実施形態における特
図2保留カウンタの値の上限値は、4となる。
また、以降の説明では、「作動保留情報の保留」を「図柄変動の保留」と表現する場合がある。
また、メイン保留制御手段120は、特
図1または特
図2の作動保留情報(保留カウンタ)を更新(加算または減算)した際に、特
図1保留カウンタおよび特
図2保留カウンタを含む演出制御コマンド(保留コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
【0072】
従って、遊技機10は、変動開始条件が充足されるまで特図変動の開始を保留可能である、ものと換言できる。
【0073】
事前判定手段125は、所定の事前判定のタイミングにおいて特図の作動保留情報が保留された場合の少なくとも一部で、当該作動保留情報を対象とした先読み演出のための事前判定を実行する。
より具体的には、事前判定手段125は、今回保留した作動保留情報の各乱数を読み出し、後述する、特図当否判定、特図停止図柄抽選、および特図変動パターン抽選のそれぞれに対する事前判定を実行する。各事前判定では、各事前判定に対応する抽選に用いられる抽選テーブルと同一または同等の抽選テーブル(図示省略)が用いられる。そのため、これらの事前判定の結果は、後に実行される抽選の結果と同一の結果となる。
また、事前判定手段125は、導出された事前判定の結果を含む演出制御コマンド(事前判定コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
なお、上述の通り、事前判定コマンドは、所定の事前判定のタイミングにおいて特図の作動保留情報が保留された場合の少なくとも一部で送信される(生成され、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶される)ものであるため、上述の保留コマンドに続いて送信されることとなる。ここで、所定の事前判定のタイミングとは、大当り遊技中ではないことを指し、さらに、本実施形態では、後述する普図高確中に特
図1の作動保留情報が保留された場合には、事前判定が規制されるため、当該事前判定に対応する事前判定コマンドの送信も規制される。
【0074】
従って、遊技機10は、保留されている特図変動に係る当否判定の結果を、当該特図変動が開始される前に参照する事前判定手段(事前判定手段125)を備える、ものと換言できる。
【0075】
特図抽選手段130は、特図当否判定手段131、特図停止図柄抽選手段132、および特図変動パターン導出手段133を備え、特図当否判定手段131、特図停止図柄抽選手段132、特図変動パターン導出手段133の順に各手段による処理を実行する。特図抽選手段130は、特図の変動開始条件が充足された際に、メイン情報記憶手段160に保留されている作動保留情報のうちの最先の作動保留情報を読み出す。
ここで、変動開始条件とは、特
図1および特
図2のそれぞれで個別に充足されるか否かが判定される条件であり、より具体的には、後述する大当り待機中および大当り遊技中のいずれでもなく、かつ同一の特図の図柄変動が実行中でないことで充足される条件である。すなわち、本実施形態では、特
図1に係る図柄変動と特
図2に係る図柄変動とが同時並行で実行され得る。
なお、本実施形態では、例えば、特
図1に係る作動保留情報、および特
図2に係る作動保留情報の双方が、大当り遊技終了時に保留されている状況等、特
図1に係る変動開始条件と特
図2に係る変動開始条件とが同時に充足される状況が発生し得るが、このような状況では、特
図2に係る最先の作動保留情報を読み出して特
図2に係る図柄変動を開始させた直後に、特
図1に係る最先の作動保留情報を読み出して特
図1に係る図柄変動を開始させる。
また、作動保留情報の保留と同時に変動開始条件が充足される場合には、メイン保留制御手段120によって作動保留情報が保留されることなく、当該作動保留情報を特図抽選手段130によって直接読み出すようにしてもよい。
【0076】
ここで、
図8(a)~
図8(e)、
図9(a)、
図9(b)、および
図10(a)~
図10(c)は、主制御基板100で用いられる抽選テーブルを模式的に示す図であり、以下の説明において必要に応じて参照する。
なお、これらの抽選テーブル以外も含め、抽選テーブルを用いた抽選では、読み出した乱数に対して抽選テーブルに記憶された抽選値をあらかじめ定められた順序に従って順次加算(対象となる抽選値が一つである場合には、加算回数は一回)され、キャリー(桁あふれ)が発生した抽選値に対応する結果が当該抽選の結果として導出される。同様に、抽選テーブルに関する説明では、説明の便宜上、抽選テーブルに名前を付しているが、名前に対応する抽選テーブルに含まれる抽選値等のデータが各ROMに識別可能に記憶されていればよく、これらの名前は、当該データが記憶される領域を特定するものではない。図示される抽選テーブルには、説明の便宜上記載された項目や、抽選値として「-」や「0」が記載されている場合があるが、これらは必ずしも各ROMに記憶されたデータを示すものではない。そして、抽選値として「-」や「0」が記載された結果は当選することはない。さらに、抽選に使用される乱数範囲(当該範囲で取得され得る乱数の数)と同一の抽選値が抽選テーブルに記載されている場合には、当該結果が100%導出されるため、必ずしも抽選を行う必要はない。また、一回の抽選に用いられる抽選値の合計値が、抽選に使用される乱数範囲と一致した場合には、最後の抽選値の加算で必ずキャリーが発生するため、当該加算を行わなくてよく、その場合には、当該加算に用いられる抽選値自体も不要となる。
【0077】
特図当否判定手段131は、図柄変動ごとに、特図当否判定用の乱数を読み出し、読み出した乱数と特図当否判定用の抽選テーブルを用いて大当り、ハズレのいずれに当選するかを抽選によって判定する特図当否判定を実行する。
図8(a)は、特
図1に係る特図当否判定用の抽選テーブルを模式的に示す図であり、当該判定で用いられる乱数の範囲は、0~65535であるため、本実施形態における特
図1に係る特図当否判定では、328/65536(約1/199.8)の確率で大当りが導出される。本実施形態において、特
図1に係る特図当否判定では、小当り及び特定ハズレが導出されることがない(判定される確率が零である)。
なお、本発明の実施において、特
図1に係る特図当否判定で特定ハズレが導出される確率は零を超える確率であってもよいが、特
図2に係る特図当否判定で特定ハズレが導出される確率を下回ることが好ましい。
【0078】
特定はずれは、第一始動口への遊技球の入賞に基づく特図変動において判定されるときがない、又は、第一始動口への遊技球の入賞に基づく特図変動において特定はずれが判定される確率が、第二始動口への遊技球の入賞に基づく特図変動において特定はずれが判定される確率より低い、ものと換言できる。
これにより、時短抜け後の特2に係る図柄変動を消化する期間に限って特定ハズレの恩恵を受けられる、又は、当該期間において特定ハズレの恩恵が優遇されるので、当該期間に対する遊技者の期待感をより高めることができる。
【0079】
一方、
図8(b)は、特
図2に係る特図当否判定用の抽選テーブルであり、当該判定で用いられる乱数の範囲は、特
図1に係る特図当否判定と同様に、0~65535である。そのため、本実施形態では、328/65536(約1/199.8)の確率で大当りが導出され、8296/65536(約1/7.9)の確率で小当りが導出され、1710/65536(約1/38.2)の確率で特定ハズレが導出される。
このように、本実施形態では、各特図に係る特図当否判定によって大当りが導出される確率は一種類であり、特図当否判定によって大当りが導出される確率は、特
図1と特
図2とで同一となる。
ただし、上述の通り、特図当否判定によって小当りが導出されたことに起因して設定される小当り遊技は、大当り遊技を生起する一手段として機能する。したがって、特
図2に係る特図当否判定では、小当り遊技によって大当り遊技が生起される場合を含め、特
図1に係る特図当否判定よりも大当り遊技が生起され易く、その確率は、(8296+328)/65536(約1/7.6)となる。なお、当該確率は、特図当否判定によって大当りが導出される確率(約1/199.8)の10倍の確率(いわゆる確変機能を有する場合に、遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則によって規定される確率の上限であり、本実施形態では約1/32.0)よりも高い。
【0080】
特図停止図柄抽選手段132は、特図当否判定の結果が大当りとなった場合に、特図停止図柄抽選用の乱数を読み出し、読み出した乱数と特図停止図柄抽選用の抽選テーブルを用いて特図の停止図柄を抽選によって決定する。
図8(c)は、大当り導出時の特
図1停止図柄抽選用の抽選テーブルを模式的に示す図であり、当該抽選で用いられる乱数の範囲は、0~99である。そのため、特
図1に係る特図当否判定で大当りが導出された場合には、90/100(約1/1.11)の確率で図柄Aが、10/100(1/10)の確率で図柄Bが、停止図柄として決定される。
ここで、図柄Aは、当該停止図柄に係る大当り遊技におけるラウンド数が3であり、当該停止図柄に係る大当り遊技終了後には、後述する普図抽選状態が高確率の状態(以下、単に「普図高確」と称する場合がある)である特図変動パターン導出状態PB(単に「PB」と称する場合がある)となる。一方、図柄Bは、当該停止図柄に係る大当り遊技におけるラウンド数が10であり、当該停止図柄に係る大当り遊技終了後には、図柄Aと同様に、普図高確である特図変動パターン導出状態PBとなる。
【0081】
図8(d)は、大当り導出時の特
図2停止図柄抽選用の抽選テーブルを模式的に示す図であり、当該抽選で用いられる乱数の範囲は、特
図1停止図柄抽選と同様に、0~99である。そのため、特
図2に係る特図当否判定で大当りが導出された場合には、100/100(1/1)の確率で図柄aが停止図柄として決定される。
ここで、図柄aは、当該停止図柄に係る大当り遊技におけるラウンド数が10であり、当該停止図柄に係る大当り遊技終了後には、特図変動パターン導出状態PBとなる。
【0082】
さらに、
図8(e)は、小当り導出時の特
図2停止図柄抽選用の抽選テーブルを模式的に示す図であり、当該抽選で用いられる乱数の範囲は、0~99である。そのため、特
図2に係る特図当否判定で小当りが導出された場合には、100/100(1/1)の確率で図柄bが停止図柄として決定される。
ここで、小当り遊技によって生起される大当り遊技におけるラウンド数、当該大当り遊技終了後の特図変動パターン導出状態は、当該小当り遊技に係る停止図柄の種類によって定まる。具体的には、
図8(e)に示す通り、図柄bに係る小当り遊技によって生起された大当り遊技におけるラウンド数は、10であり、当該大当り遊技終了後には、特図変動パターン導出状態PBとなる。
なお、特図停止図柄抽選手段132は、特図当否判定の結果が大当りとならなかった場合には、特
図1のハズレ時については図柄C、特
図2のハズレ時のうち特定ハズレについては図柄cを停止図柄とし、他のハズレについては図柄dに決定する。
【0083】
従って、遊技機10は、特図変動の開始に伴って大当り又は小当りのうち少なくとも一方に当選するか否かを判定し、大当りにも小当りにも当選しないときの一部において特定ハズレを判定し、特定ハズレは少なくとも第二始動口への遊技球の入賞に基づく特図変動(特
図2に係る図柄変動)において判定され得るものである、ものと換言できる。
【0084】
特図変動パターン導出手段133は、特図変動パターンを決定する際に参照する特図変動パターン抽選テーブルを複数種類備え、現在の特図変動パターン導出状態と今回の特図当否判定の結果とに基づいて、今回の特図変動パターンを決定するための一つの特図変動パターン抽選テーブルを選択し、選択した特図変動パターン抽選テーブルと特図変動パターン抽選用の乱数とを用いて一つの特図変動パターンを決定し、決定した特図変動パターンに基づいて変動時間を決定する。
なお、遷移条件等の詳細は後述するが、本実施形態における特図変動パターン導出状態には、特図変動パターン導出状態PA、特図変動パターン導出状態PB、特図変動パターン導出状態PC、及び特図変動パターン導出状態PDが存在する。
【0085】
図9(a)は、特図変動パターン導出状態PA時において用いられる特図変動パターン導出用の抽選テーブルを模式的に示す図であり、当該抽選で用いられる乱数の範囲は、0~999である。そのため、特図変動パターン導出状態PA時に特図当否判定の結果がハズレとなった場合には、900/1000(約1/1.11)の確率で特図変動パターンHNP1が、52/1000(約1/19.2)の確率で特図変動パターンHRPが、13/1000(約1/76.9)の確率でHSP1-Aが、11/1000(約1/90.9)の確率でHSP1-Bが、9/1000(約1/111)の確率でHSP2-Aが、7/1000(1/143)の確率でHSP2-Bが、5/1000(1/200)の確率でHSP3-Aが、3/1000(約1/333)の確率でHSP3-Bが、決定される。なお、当該場合には、特図変動パターンASP1-A~特図変動パターンASP-Cが決定されることはない。また、詳細は
図9(b)を用いて後述するが、特図変動パターンHNP1が決定された場合には、図柄変動開始時の特
図1保留カウンタの値を用いて特図変動パターンがさらに特定される。
一方、特図変動パターン導出状態PA時に特図当否判定の結果が大当りとなった場合には、90/1000(約1/11.1)の確率で特図変動パターンASP1-Aが、110/1000(約1/約9.09)の確率で特図変動パターンASP1-Bが、135/1000(約1/7.41)の確率で特図変動パターンASP2-Aが、165/1000(約1/約6.06)の確率で特図変動パターンASP2-Bが、180/1000(約1/5.56)の確率で特図変動パターンASP3-Aが、220/1000(約1/4.56)の確率で特図変動パターンASP3-Bが、100/1000(1/10)の確率で特図変動パターンASP-Cが、決定される。なお、当該場合には、特図変動パターンHNP1~特図変動パターンHSP3-Bが決定されることはない。
なお、本実施形態の特図変動パターンに係る説明において、2つの特図変動パターンを、「~」を挟んで記載した場合、
図9(a)に記載した順序に従って、手前に記載された特図変動パターンと、後に記載された特図変動パターンとの間に存在する特図変動パターンの記載を省略したものとする。これは、後述する
図9(b)、
図10、
図11においても同様である。
【0086】
図9(b)は、特図変動パターンHNP1が決定された場合に用いられる特図変動パターン導出用の抽選テーブルを模式的に示す図であり、上述の通り、当該抽選では、特
図1保留カウンタの値を用いて特図変動パターンがさらに特定される。
まず、
図9(b)に示す通り、特図変動パターンHNP1には、変動時間が3200ms(ミリ秒)の特図変動パターンHNP1-A、変動時間が5600msの特図変動パターンHNP1-B、変動時間が8000msの特図変動パターンHNP1-C、変動時間が11200msの特図変動パターンHNP1-Dがあり、この順に変動時間が長い。
そして、この抽選で用いられる乱数(
図9(a)で示した抽選テーブルに係る抽選で用いられる乱数とは異なる)の範囲は0~999である。そのため、特
図1保留カウンタ=3(保3)である場合には、1000/1000(1/1)の確率で特図変動パターンHNP1-Aが決定さる。同様に、特
図1保留カウンタ=2(保2)である場合には、150/1000(約1/6.67)の確率で特図変動パターンHNP1-Aが、850/1000(約1/1.18)の確率で特図変動パターンHNP1-Bが、決定され、特
図1保留カウンタ=1(保1)である場合には、50/1000(1/20)の確率で特図変動パターンHNP1-Aが、150/1000(約1/6.67)の確率で特図変動パターンHNP1-Bが、800/1000(1/1.25)の確率で特図変動パターンHNP1-Cが、決定され、特
図1保留カウンタ=0(保0)である場合には、50/1000(1/20)の確率で特図変動パターンHNP1-Bが、100/1000(1/10)の確率で特図変動パターンHNP1-Cが、850/1000(約1/1.18)の確率で特図変動パターンHNP1-Dが、決定される。
このように、特図変動パターンHNP1(以下、「基本特図変動パターン」と称する場合がある)が決定された場合には、特
図1保留カウンタの値によって決定され易い特図変動パターン(変動時間)が異なる。より具体的には、特
図1保留カウンタの値が小さくなるほど長い図柄変動が決定され易くなる(特
図1保留カウンタの値が大きくなるほど短い変動時間が決定され易くなる)。なお、後述する特図変動パターン導出状態PB、特図変動パターン導出状態PC、及び特図変動パターン導出状態PDでは、基本特図変動パターンが決定されない。
【0087】
図10(a)は、特図変動パターン導出状態PB時において用いられる特図変動パターン導出用の抽選テーブルを模式的に示す図であり、当該抽選で用いられる乱数の範囲は、0~999である。そのため、特図変動パターン導出状態PB時において特図当否判定の結果がハズレ又は特定ハズレとなった場合には、1000/1000(1/1)の確率で特図変動パターンHSP-D1が決定される。なお、当該場合には、特図変動パターンASP-D1が決定されることはない。
一方、特図変動パターン導出状態PB時または特図変動パターン導出状態PC時において時短中の最後の図柄変動で特図当否判定の結果が大当りまたは小当りとなった場合には、1000/1000(1/1)の確率で特図変動パターンASP-D1が決定される。なお、当該場合には、特図変動パターンHSP-D1が決定されることはない。
【0088】
図10(b)は、特図変動パターン導出状態PA時であって、特図変動パターン導出状態PBにおいて保留された特
図2に係る図柄変動で用いられる特図変動パターン導出用の抽選テーブルを模式的に示す図であり、当該抽選で用いられる乱数の範囲は、0~999である。そのため、上記の特
図2に係る図柄変動で特図当否判定の結果がハズレとなった場合には、1000/1000(1/1)の確率で特図変動パターンHSP-D2が決定される。なお、当該場合には、特図変動パターンHSP―D3及び特図変動パターンASP-D2が決定されることはない。
上記の特
図2に係る図柄変動で特図当否判定の結果が特定ハズレとなった場合には、1000/1000(1/1)の確率で特図変動パターンHSP―D3が決定される。なお、当該場合には、特図変動パターンHSP-D2及び特図変動パターンASP-D2が決定されることはない。
上記の特
図2に係る図柄変動で特図当否判定の結果が大当り又は小当りとなった場合には、1000/1000(1/1)の確率で特図変動パターンASP-D2が決定される。なお、当該場合には、特図変動パターンHSP-D2及び特図変動パターンHSP-D3が決定されることはない。
【0089】
図11(a)は、特図変動パターン導出状態PC時又は特図変動パターン導出状態PD時において時短の残り回数が2回となるまでに用いられる特図変動パターン導出用の抽選テーブルを模式的に示す図であり、当該抽選で用いられる乱数の範囲は、0~999である。そのため、特図変動パターン導出状態PC時における時短(普図高確)の残り回数が2回となるまで(特
図2に係る図柄変動であり、その時短における最後の図柄変動(以下、最終変動と称する場合がある)を除いた図柄変動)に特図当否判定の結果がハズレとなった場合には、600/1000(約1/1.67)の確率で特図変動パターンHNP2が、300/1000(約1/3.33)の確率で特図変動パターンHSP―Eが、100/1000(1/10)の確率で特図変動パターンHSP-Fが、決定される。なお、当該場合には、特図変動パターンASP-E~特図変動パターンASP-Gが決定されることはない。
一方、特図変動パターン導出状態PC時又は特図変動パターン導出状態PD時における時短の残り回数が2回となるまでに特図当否判定の結果が大当りまたは小当りとなった場合には、300/1000(約1/3.33)の確率で特図変動パターンASP-Eが、600/1000(約1/1.67)の確率で特図変動パターンASP―Fが、100/1000(1/10)の確率で特図変動パターンASP-Gが、決定される。なお、当該場合には、特図変動パターンHNP2~特図変動パターンHSP-Fが決定されることはない。
【0090】
図11(b)は、特図変動パターン導出状態PC時又は特図変動パターン導出状態PD時における最終の図柄変動で用いられる特図変動パターン導出用の抽選テーブルを模式的に示す図であり、当該抽選で用いられる乱数の範囲は、0~999である。そのため、特図変動パターン導出状態PC時又は特図変動パターン導出状態PD時における最終変動で特図当否判定の結果がハズレ又は特定ハズレとなった場合には、1000/1000(1/1)の確率で特図変動パターンHSP-Hが決定される。なお、当該場合には、特図変動パターンASP-Hが決定されることはない。
一方、特図変動パターン導出状態PC時又は特図変動パターン導出状態PD時における最終変動で特図当否判定の結果が大当り又は小当りとなった場合には、1000/1000(1/1)の確率で特図変動パターンASP-Hが決定される。なお、当該場合には、特図変動パターンHSP-Hが決定されることはない。
【0091】
図11(c)は、特図変動パターン導出状態PA時であって、特図変動パターン導出状態PC又は特図変動パターン導出状態PDにおいて保留された特
図2に係る図柄変動で用いられる特図変動パターン導出用の抽選テーブルを模式的に示す図であり、当該抽選で用いられる乱数の範囲は、0~999である。そのため、上記の特
図2に係る図柄変動で特図当否判定の結果がハズレとなった場合には、1000/1000(1/1)の確率で特図変動パターンHZP1が決定される。なお、当該場合には、特図変動パターンHZP2及び特図変動パターンAZPが決定されることはない。
上記の特
図2に係る図柄変動で特図当否判定の結果が特定ハズレとなった場合には、1000/1000(1/1)の確率で特図変動パターンHZP2が決定される。なお、当該場合には、特図変動パターンHZP1及び特図変動パターンAZPが決定されることはない。
上記の特
図2に係る図柄変動で特図当否判定の結果が大当り又は小当りとなった場合には、1000/1000(1/1)の確率で特図変動パターンAZPが決定される。なお、当該場合には、特図変動パターンHZP1及び特図変動パターンHZP2が決定されることはない。
【0092】
特図変動パターン導出手段133は、図柄変動の開始時に、特図当否判定の結果、決定された特図の停止図柄、および決定された特図変動パターンを含む演出制御コマンド(変動開始コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
【0093】
普図抽選手段135は、特図抽選手段130と同様に、普図の図柄変動中でない場合に、メイン情報記憶手段160に保留されている作動保留情報のうちの最先の作動保留情報を読み出し、読み出した乱数を用いて、普図の当否を判定する普図当否判定を実行し、当該普図当否判定によって普通電動役物61が開放状態に制御されることとなる普図当りに当選した場合に普図の停止図柄を抽選により決定する普図停止図柄抽選、および普図の変動パターン(変動時間)を抽選により決定する普図変動パターン抽選を実行する。
より具体的には、普図当否判定では、普図抽選状態が高確率の状態(普図高確)と、普図抽選状態が低確率の状態(「普図低確」と略称する場合がある)とがあり、抽選テーブルの図示は省略するが、本実施形態では、普図高確では、65535/65536の確率で普図当りとなり、残りの1/65536の確率でハズレとなる一方、普図低確では、1/65536の確率で普図当りとなり、残りの65535/65536の確率でハズレとなる。なお、普図低確では、普図当りとならない(65536/65536でハズレとなる)ようにしてもよい。
【0094】
普図停止図柄抽選では、特図停止図柄抽選と同様に、普通電動役物61の開放状態となるパターンが異なる複数種類の停止図柄から、普図停止図柄抽選用の抽選テーブル(図示省略)を用いた抽選によって一つの停止図柄が決定される。なお、普図当否判定でハズレとなった場合には、特
図1、特
図2と同様に、停止図柄が一律に決定される。
【0095】
また、普図変動パターン抽選では、特図変動パターン抽選と同様に、複数種類の普図変動パターンから、普図変動パターン抽選用の抽選テーブル(図示省略)を用いた抽選によって一つの普図変動パターンが決定される。
【0096】
このように、普図高確は、普図低確よりも普図当りが導出される確率が高く、普図低確よりも有利度が高い状態であると言える。特に、本実施形態では、特
図2に係る特図当否判定では、大当り遊技を生起し得る小当りに当選する確率が、特
図1に係る特図当否判定よりも高い。
そして、上述の通り、第2始動口59、およびゲート63は、第1流路Xから転動した場合に比べて、第2流路Yから転動した場合に多くの遊技球が第2始動口59に向けて転動するように、遊技釘等の障害物が配置されている。そのため、普図高確では、右打ちが推奨される。一方、普図低確では、左打ちが推奨される。
【0097】
大当り遊技制御手段140は、特図当否抽選の結果が大当りである場合、決定された大当り図柄に応じて、大当り開始デモに係るデモ時間、および大当り終了デモに係るデモ時間を決定する。
また、大当り遊技制御手段140は、大当り開始時には、大当り開始デモに係るデモ時間を含む演出制御コマンド(大当り開始コマンド)を生成し、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させ、大当り終了時には、大当り終了デモに係るデモ時間を含む演出制御コマンド(大当り終了コマンド)を生成し、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
【0098】
図柄表示制御手段145は、特
図1の特図変動パターンに基づく変動時間に従って、特
図1を第1特別図柄表示装置91に変動表示させるとともに、変動時間の経過後に特図停止図柄抽選によって決定された停止図柄で特
図1を停止表示させる。同様に、第2特別図柄の特図変動パターンに基づく変動時間に従って、特
図2を第2特別図柄表示装置92に変動表示させるとともに、変動時間の経過後に特図停止図柄抽選によって決定された停止図柄で特
図2を停止表示させる。
なお、図柄表示制御手段145は、特
図1および特
図2の表示に係る時間(変動時間、停止表示時間)を管理するための特図遊技タイマを有し、特図を停止表示させる際に(特図遊技タイマの値が「0」となるタイミングで)、装飾図柄の確定停止(確定表示)を要求するための演出制御コマンド(変動停止コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に格納する。
【0099】
また、図柄表示制御手段145は、普図の普図変動パターン(変動時間)に従って、普図を普通図柄表示装置93に変動表示させるとともに、変動時間の経過後に普図を普図停止図柄抽選によって決定された停止図柄で停止表示させる。
なお、図柄表示制御手段145は、普図の表示に係る時間(変動時間、停止表示時間)を管理するための普図遊技タイマを有する。
【0100】
電動役物制御手段150は、特図当否抽選の結果が大当りとなった場合、特図の停止表示後に、第2特別電動役物ソレノイドに制御信号を出力し、第2特別電動役物65bを特図の停止図柄に対応する開放パターンに従って開放させる。このように、第2特別電動役物65bが開放される大当り遊技は、第2特別電動役物65bの1回の開閉動作を1回のラウンド遊技とし、当該ラウンド遊技を規定ラウンド数(本例では、16R、9R、8R)だけ連続して実行する遊技状態である。
さらに、電動役物制御手段150は、特図当否判定の結果が小当りとなった場合、特図の停止表示後に、第1特別電動役物ソレノイドに制御信号を出力し、第1特別電動役物65aを特図の停止図柄に対応する開放パターンに従って開放させることで、小当り遊技を実現する。そして、上述の通り、小当り遊技において、第1大入賞口55aに設けられたV入賞領域を遊技球が通過した場合には、大当り遊技が生起される。その際、電動役物制御手段150は、小当り遊技の終了に続けて、第2特別電動役物65bを当該小当り遊技に係る特図の停止図柄に対応する開放パターンに従って開放させて、当該小当り遊技によって生起された大当り遊技を実現する。
そして、上述の通り、第1大入賞口55aおよび第2大入賞口55bは、第1流路Xから転動した場合に比べて、第2流路Yから転動した場合に多くの遊技球が第2始動口59に向けて転動するように、遊技釘等の障害物が配置されている。そのため、大当り遊技または小当り遊技では、右打ちが推奨される。
【0101】
また、電動役物制御手段150は、普図当否抽選に当選した場合、普通電動役物ソレノイド62に制御信号を出力して、普通電動役物61を普図の停止図柄に対応する開放パターンに従って開放させる。
【0102】
従って、遊技機10は、大当りに当選した特図変動が終了したとき、又は、小当りに当選した特図変動の終了後に行われる小当り遊技中に特定領域を遊技球が通過したとき、大当り遊技を行う大当り遊技制御手段(大当り遊技制御手段140)を備える、ものと換言できる。
【0103】
遊技状態制御手段155は、普図抽選状態を制御する。具体的には、遊技状態制御手段155は、大当り遊技の開始時に普図低確とし、大当り遊技の終了時には、規定回数(本実施形態では、1回または7回)の図柄変動が実行されるまで普図高確とする。
【0104】
また、遊技状態制御手段155は、上述の特図変動パターン導出状態を制御する。この特図変動パターン導出状態の遷移については、
図12を参照しながら説明する。なお、
図12は、特図変動パターン導出状態の遷移を示す状態遷移図である。
図12に示す通り、特図変動パターン導出状態は、普図低確である特図変動パターン導出状態PA、普図高確である特図変動パターン導出状態PB、普図高確である特図変動パターン導出状態PC、及び普図高確である特図変動パターン導出状態PDで構成され、大当り遊技中を除いて、これらの特図変動パターン導出状態が設定される。そして、特図変動パターン導出状態PA~特図変動パターン導出状態PD間の遷移条件には、遷移条件(i)~遷移条件(v)がある。遷移条件(i)は、図柄A又は図柄Bの大当りに係る大当り遊技の終了であり、遷移条件(ii)は、特
図2に係る図柄変動が1回実行されたことである。遷移条件(iii)は、図柄bの大当りに係る大当り遊技の終了、または図柄cの小当りに係る大当り遊技の終了であり、遷移条件(iv)は、特
図2に係る図柄変動が7回実行されたことであり、遷移条件(v)は、普図低確である特図変動パターン導出状態PAにおいて特定ハズレに対応する図柄cが停止表示されることである。
ここで、普図高確である特図変動パターン導出状態PB、特図変動パターン導出状態PC、及び特図変動パターン導出状態PDにおいて行われる特
図2に係る図柄変動において、特定ハズレが判定されて図柄cが停止表示される場合があるが、当該場合において状態遷移は行われず、元の時短遊技状態に留まるようにされている。時短遊技状態の重ね掛けを回避するためである。
なお、遷移条件(ii)及び遷移条件(iv)における図柄変動の回数は適宜変更可能であり、それぞれ同一の回数としてもよい。また、特
図2に係る図柄変動の回数に限られず、特
図1に係る図柄変動の回数、特
図1に係る図柄変動と特
図2に係る図柄変動の合算数、V入賞領域に遊技球が入らずに終了した小当り遊技の回数、に代えてもよい。
【0105】
従って、遊技機10は、遊技状態を管理する遊技状態管理手段(遊技状態制御手段155)を備え、遊技状態管理手段によって管理される遊技状態には、通常遊技状態(普図低確である特図変動パターン導出状態PA)、及び通常遊技状態に比べて第二始動口への遊技球の入賞が容易である時短遊技状態(普図高確である特図変動パターン導出状態PB、特図変動パターン導出状態PC、及び特図変動パターン導出状態PD)が含まれる、ものと換言できる。
また、遊技機10は、大当り遊技が終了したときの少なくとも一部(遷移条件(i)又は遷移条件(iii)を充足するとき)において、時短遊技状態(特図変動パターン導出状態PB又は特図変動パターン導出状態PC)が設定され、時短遊技状態において所定条件が成立したとき(遷移条件(ii)又は遷移条件(iv)を充足するとき)、通常遊技状態(特図変動パターン導出状態PA)が設定される、ものと換言できる。
【0106】
また、遊技機10は、第二始動口(第2始動口59)への遊技球の入賞に基づく特図変動が時短遊技状態(普図高確である特図変動パターン導出状態PB、特図変動パターン導出状態PC、及び特図変動パターン導出状態PD)において開始されて、当該特図変動において特定ハズレが判定されたとき、新たな時短遊技状態(特図変動パターン導出状態PD)が設定されない、ものと換言できる。
このように、時短中には特定ハズレの恩恵として新たな時短を受けることができないので、時短抜け後の特
図2に係る図柄変動の保留を消化する期間に対する期待感を高めることができ、そのメリハリによって本発明に係る遊技性を高めることができる。
【0107】
なお、
図12において図示省略しているが、特図変動パターン導出状態PBにおいて遷移条件(i)が充足された場合には、新たに特図変動パターン導出状態PBが設定され、特図変動パターン導出状態PCにおいて遷移条件(iii)が充足された場合には、新たに特図変動パターン導出状態PCが設定されることとなる。
【0108】
また、遊技状態制御手段155は、特図変動パターン導出状態の更新が発生した場合に、更新後の特図変動パターン導出状態を特定可能な情報を含む演出制御コマンド(遊技状態指定コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
【0109】
メイン情報記憶手段160は、上述の通り、各手段によって読み出されたデータや、各手段による演算等によって導出されたデータ等を各々に対応する格納領域に一時的に記憶する手段である。
【0110】
メインエラー制御手段165は、I/Oポート104の入力情報を監視し、遊技機10がエラー状態であるか否かを判定する。エラー状態であると判定された場合には、当該エラー状態を特定可能な情報を含む演出制御コマンド(エラーコマンド)をメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に格納する。
本実施形態において、メインエラー制御手段165によって判定されるエラー状態には、例えば、上述の更新異常の発生に基づく主基板エラー、磁気検知センサによる磁気検知に基づく磁気エラー、電波検知センサによる電波検知に基づく電波エラー、ゲートセンサ74による遊技球の検知に基づく右打ちエラー、中枠開扉センサ76による中枠17の開放の検知または前枠開扉センサ77による前枠20の開放の検知に基づく扉開放エラー、満タン検知センサによる遊技球の検知に基づく満タンエラーなどがある。なお、本実施形態に係るエラー状態の発生有無については、後述する遊技可能状態中に監視される。
これらのエラーの一部の発生条件を整理すると、主基板エラーは、上述の通り、乱数回路105の更新異常を示すエラー状態であり、当該更新異常が発生した場合に発生する。続いて、磁気エラーは、磁気検知センサによる磁気検知が500ms連続で発生した場合に発生するエラー状態であり、電波エラーは、電波検知センサによる電波検知回数(直前の電源投入からの累計回数)が計5回発生した場合に発生するエラー状態である。また、右打ちエラーは、通常時(普図低確)にゲートセンサ74が遊技球を3回検知した場合(当該検知回数は、最後の検知から1000ms経過でリセットされる)に発生するエラー状態であり、満タンエラーは、満タン検知センサがONとなっている場合、すなわち、満タン検知センサによって遊技球が検知されている場合に発生するエラー状態である。
【0111】
また、本実施形態では、これらのエラー状態のうち、主基板エラー、磁気エラー、電波エラーを相対的に重要度が高いエラー状態(以下、単に「重要度が高いエラー状態」と称する)として扱っている。そのため、メインエラー制御手段165は、これらの重要度が高いエラー状態が発生した場合には、セキュリティ信号をONにする処理に加え、払出制御基板400に遊技球の発射を規制させる等の遊技を進行させないための遊技進行規制処理を実行する。
ここで、セキュリティ信号とは、遊技機外の機器(データ表示機やホールコンピュータ)に向けて遊技機10に設けられた外部端子盤(図示省略)から出力される信号の一種である。以降の説明を含め、セキュリティ信号をONにするとは、セキュリティ信号の出力を開始することを指し、セキュリティ信号をOFFにするとは、セキュリティ信号の出力を終了することを指す。また、本実施形態において、セキュリティ信号をOFFにする処理では、セキュリティ信号をONにしてからの経過時間を考慮していないが、当該経過時間を考慮、すなわち、セキュリティ信号をONにしてから一定時間経過する前にセキュリティ信号をOFFにしないようにしてもよい。なお、本実施形態では、磁気エラーおよび電波エラーが発生した場合には、セキュリティ信号をONにする処理を実行するも、払出制御基板400に上述の遊技進行規制処理を実行しないようにしてもよい。
また、これらの重要度が高いエラー状態となった場合には、第1副制御基板200や第2副制御基板300によって、いずれのエラー状態が発生したかを特定可能な報知演出が実行される。
さらに、これらの重要度が高いエラー状態は、電断復電によってのみ解除可能(当該エラー状態を終了させることが可能)であり、当該エラー状態に係るセキュリティ信号は、電断によりOFFの状態となる(電断までONの状態が維持される)。
なお、上述の重要度が高いエラー状態は一例であって、当該エラー状態として、他のエラー状態を設けてもよい。
【0112】
一方、相対的に重要度が低いエラー状態(以下、単に「重要度が低いエラー状態」と称する)となる右打ちエラー、扉開放エラー、および満タンエラーは、遊技球の発射は規制されず、遊技の進行が可能な状態が維持される。なお、これらのエラー状態となった場合には、第1副制御基板200や第2副制御基板300によって、いずれのエラー状態が発生したかを特定可能な報知演出が実行される。
また、右打ちエラーは、当該エラー状態に係る報知演出の実行が終了したことで終了し、扉開放エラーは、中枠開扉センサ76による中枠17の閉鎖状態の検知、または前枠開扉センサ77による前枠20の閉鎖状態の検知によって終了し、満タンエラーは、満タン検知センサによって遊技球が検知されなくなることで終了する。なお、これらのエラー状態の終了条件が充足された場合には、当該終了条件が充足されたことを示す演出制御コマンド(復帰コマンド)がメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に格納される。
また、上述の重要度が低いエラー状態は一例であって、当該エラー状態として、大当り遊技中の大入賞口55が閉鎖状態となってから所定の時間が経過した以降に大入賞口センサ72によって遊技球が検知された場合に発生する異常入賞エラー等、他のエラー状態を設けてもよく、これらのエラー状態を設けた場合には、当該エラー状態に係る報知演出を実行する。なお、異常入賞エラーは、上述の右打ちエラーと同様に、当該エラー状態に係る報知演出の実行が終了したことで終了させればよい。
なお、本実施形態において、重要度が高いエラー状態は、上述の重要度が低いエラー状態よりも優先して実行される。
【0113】
メインコマンド管理手段170は、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に演出制御コマンドが記憶されている場合に、当該演出制御コマンドを第1副制御基板200に向けて送信する。
なお、各演出制御コマンドは、原則として、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶された順番に従って送信される。
【0114】
復電処理実行手段175は、復帰状態設定手段176および遊技可能状態移行手段179を備える。
【0115】
復帰状態設定手段176は、復電時にRAM103に異常があるか否か、当該復電の直前の電断時の状態、復電時のRAMクリアスイッチ43の状態、および復電時の中枠開扉センサ76の状態に基づいて、復帰状態を設定する復帰状態設定処理を実行する。当該処理によって設定される復帰状態には、遊技停止状態および遊技可能状態(RAMクリア処理を伴う場合と、RAMクリア処理を伴わない場合とがある)がある。
具体的には、復電時にRAM103に異常がある場合には、復電時のRAMクリアスイッチ43の状態および中枠開扉センサ76の状態に関わらず、遊技停止状態が設定される。また、復電時にRAM103に異常がなく、復電時のRAMクリアスイッチ43がON(押下された状態)であれば、復電時の中枠開扉センサ76がONであることを条件にRAMクリア処理が実行されて遊技可能状態が設定され(復電時の中枠開扉センサ76がOFFである場合には、RAMクリア処理が実行されずに遊技可能状態が設定される)、復電時にRAM103に異常がなく、復電時のRAMクリアスイッチ43がOFF(押下されていない状態)であれば、RAMクリア処理が実行されずに遊技可能状態が設定される。なお、RAMクリア処理が実行された場合には、普図低確が設定されることとなる。
ここで、遊技停止状態とは、各入賞口に設けられたセンサの検知結果に応じた処理を実行しない(当該センサの検知結果自体を見なくてもよい)ことで、遊技の進行が不可能となる復帰状態である。そして、遊技可能状態とは、各入賞口に設けられたセンサの検知結果に応じた処理を実行することで、遊技の進行が可能となる復帰状態である。
【0116】
また、RAM103に異常があるか否かとは、復帰状態設定処理の先頭で行われるRAM異常チェック(具体的には、対象となる領域に係るバックアップ情報領域にバックアップフラグが記憶されているか否か(バックアップフラグがONであるか否か)を判定し、当該バックアップフラグが記憶されている場合(当該バックアップフラグがONである場合)には、対象となる領域と当該領域に係るバックアップ情報領域に記憶されている補数のチェックサムを導出し、当該演算結果が0である場合には、対象となる領域が正常であると判断し、それ以外は、対象となる領域が異常であると判断する処理)をRAM103の遊技に係る領域に対して実行して判断される。
【0117】
遊技可能状態移行手段179は、遊技可能状態が設定された場合に、遊技可能状態へ移行させる遊技可能状態移行処理を実行する。
具体的に説明すると、遊技可能状態移行処理では、セキュリティ信号の出力がONになっている場合には、セキュリティ信号の出力をOFFにする処理、およびデバイスの初期設定が実行される。
また、デバイスの初期設定では、払出制御基板400に遊技球の発射を許可するための発射許可コマンドの送信や、各入賞口への入球が有効となる状態の設定や、乱数回路105を起動させるためのデータの設定等の処理が実行される。
【0118】
電断処理実行手段180は、電源制御基板500からの電断信号を受信したことに基づいて電断処理を実行する。
具体的には、RAM103のうちの遊技に係る領域に対しては、当該領域のチェックサムを導出し、当該チェックサムの補数をRAM103の遊技に係るバックアップ情報領域に記憶させる処理、および当該領域に対する電断処理が実行されたことを示すバックアップフラグをONにする(RAM103の遊技に係るバックアップ情報領域にバックアップフラグを記憶させる)処理を実行する。
【0119】
第1副制御基板200は、
図7に示すように、サブ乱数発生手段210、通常演出制御手段220、サブエラー制御手段230、ランプ制御手段240、可動役物制御手段245、音量調整手段250、輝度調整手段255、サブ情報記憶手段260、およびサブコマンド管理手段270を備えており、これらの手段は、
図6を用いて説明した第1副制御基板200上の各制御構成によって実現されるものを機能的に表したものである。
ここで、サブ情報記憶手段260は、第1副制御基板200が備える手段によって読み出されたデータや、当該手段における演算によって導出されたデータ等を各々に対応する格納領域に一時的に記憶する手段である。また、メインコマンド管理手段170から送信された演出制御コマンドは、サブコマンド管理手段270によってサブ情報記憶手段260の受信コマンド格納領域に記憶される。なお、以降の説明では、メインコマンド管理手段170から送信された演出制御コマンドが、サブコマンド管理手段270によってサブ情報記憶手段260の受信コマンド格納領域に記憶されることを、単に、演出制御コマンドの受信と表現する場合がある。
【0120】
サブ乱数発生手段210は、CPU201によってプログラム処理で更新される乱数(ソフトウェア乱数)を生成可能であり、通常演出制御手段220による各抽選(詳細は後述)が実行されるタイミングで乱数を取得する。
【0121】
通常演出制御手段220は、演出モード制御手段221、演出ルート決定手段222、サブ保留制御手段223、先読み演出制御手段224、演出内容決定手段225、装飾図柄制御手段226、および大当り演出制御手段227を備える。
【0122】
演出モード制御手段221は、遊技状態指定コマンドを受信した場合等に、主制御基板100側で管理された特図変動パターン導出状態との整合性をとるかたちで、演出モードの遷移を制御する。ここで、演出モードとは、現在設定されている演出モードの種類を遊技者が認識可能となるものであり、これは、例えば、演出モードに対応する背景画像がメイン表示部81に表示されることや、演出モードに対応するBGMがスピーカ33から出音されることによって実現される。
本実施形態における演出モードには、通常モードと、大当りモードと、キャラ集結モードと、連チャンモードと、がある。
特図変動パターン導出状態PA(普図低確)には主に通常モードが対応し、大当り遊技には大当りモードが対応する。
特図変動パターン導出状態PB(普図高確)及びその滞在期間において保留された特
図2に係る図柄変動(いわゆる時短抜け後の特
図2に係る図柄変動)にはキャラ集結モードが対応する。
特図変動パターン導出状態PC又は特図変動パターン導出状態PD(いずれも普図高確)及びその滞在期間において保留された特
図2に係る図柄変動(いわゆる時短抜け後の特
図2に係る図柄変動)には連チャンモードが対応する。
【0123】
上記のように、特
図1に係る大当りに起因する大当り遊技を終了したときに設定可能である時短遊技状態(特図変動パターン導出状態PB)において設定される演出モード(キャラ集結モード)と、特定ハズレが判定されたときに設定可能である時短遊技状態(特図変動パターン導出状態PD)において設定される演出モード(連チャンモード)と、が相違する。
本実施形態では、特定ハズレが特2に係る図柄変動でのみ判定される仕様になっており、初当り時に遷移する特図変動パターン導出状態PBと、連チャン中に遷移する特図変動パターン導出状態PDと、では意味合いが異なるので、別々の演出モードとしている。
【0124】
一方、特
図2に係る大当りに起因する大当り遊技を終了したときに設定可能である時短遊技状態(特図変動パターン導出状態PC)において設定される演出モードと、特定ハズレが判定されたときに設定可能である時短遊技状態(特図変動パターン導出状態PD)において設定される演出モードと、が同じである(いずれも連チャンモード)。
本実施形態では、特定ハズレが特2に係る図柄変動でのみ判定される仕様になっており、特図変動パターン導出状態PCと特図変動パターン導出状態PDは、いずれも連チャン中に遷移する遊技状態であるため、同一の演出モードとしている。
【0125】
演出ルート決定手段222は、事前判定コマンドを受信した場合に、当該コマンドに含まれる事前判定の結果(本実施形態では、特図変動パターン)に基づいて、今回保留された図柄変動に対応する演出ルートを決定(設定)する。なお、演出ルート決定手段222は、当該図柄変動に対応する特図変動パターンが上述の特図変動パターンHNP1であった場合には、事前判定コマンドが送信された場合に演出ルートは決定せず、図柄変動の開始時に、変動開始コマンドに含まれる特図変動パターン(特図変動パターンHNP1-A~特図変動パターンHNP1-D)に基づいて演出ルートを決定する。
ここで、演出ルートとは、図柄変動の開始から終了までの演出であって当該図柄変動における特図当否判定の結果を報知する演出の過程を規定するものであり、当該図柄変動で実行される演出の内容は、後述する演出内容決定手段225によって当該図柄変動に対応する演出ルートに従って決定されることとなる。
【0126】
本実施形態では、通常モードにおいて、現在設定されている通常モードの種類に関わらず、
図9~
図11で示した特図変動パターンのそれぞれに対し、互いに異なる一の演出ルートが対応する。そして、これらの演出ルートは、今回の図柄変動における特図当否判定の結果がハズレであること(大当りおよび小当りのいずれでもないこと)を報知するハズレ演出ルートと、今回の図柄変動における特図当否判定の結果が大当りまたは小当りであることを報知する大当り演出ルートに大別される。さらに、ハズレ演出ルートには、発展演出が実行されない非発展ハズレ演出ルートと、発展演出が実行される発展ハズレ演出ルートがある。ここで、発展演出とは、装飾図柄がリーチ状態(一つの図柄列を除いて装飾図柄が停止表示され、残りの図柄列が変動表示されている状態)となった以降に、主として、今回の図柄変動における特図当否判定の結果が大当りまたは小当りであるか否かを報知する演出を指す。そして、本実施形態において、特図変動パターン導出状態PAにおける特
図1に係る図柄変動では、発展演出A~発展演出Cの3種類が存在し、特図変動パターン導出状態PB及び当該特図変動パターン導出状態PBを抜けた後の特図変動パターン導出状態PAにおける特
図2に係る図柄変動では、発展演出Dの1種類が存在し、特図変動パターン導出状態PC又は特図変動パターン導出状態PDにおける時短残り2回まででは、発展演出E~発展演出Gの3種類が存在し、特図変動パターン導出状態PC又は特図変動パターン導出状態PDにおける最終変動及び特図変動パターン導出状態PC又は特図変動パターン導出状態PDを抜けた後の特図変動パターン導出状態PAにおける特
図2に係る図柄変動では、発展演出Hの1種類が存在する。なお、これらの発展演出は、大当り演出ルートにおいても実行される。以下、各特図変動パターンに対応する演出ルートの内容を説明する。
【0127】
ハズレ演出ルートに対応する発展演出(発展演出Cおよび発展演出Gを除いた発展演出)では、各発展演出に対応する一連の演出が実行され、その終盤に、今回の図柄変動における特図当否判定の結果がハズレ又は特定ハズレであることが報知される。一方、大当り演出ルートに対応する発展演出では、ハズレ演出ルートに対応する発展演出と同様に、各発展演出に対応する一連の演出が実行され、その終盤に、今回の図柄変動における特図当否判定の結果が大当りまたは小当りであることが報知される。すなわち、発展演出Cおよび発展演出Gを除いた発展演出は、いずれも、今回の図柄変動における特図当否判定の結果が大当り、小当り、ハズレ又は特定ハズレのいずれかを報知する演出と言える。一方、発展演出Cまたは発展演出Gは、ハズレ演出ルートに対応しないため、これらの発展演出は、特図当否判定の結果が大当りまたは小当りであることを報知する演出と言える。
なお、本実施形態では、一の特図変動パターンに対して一の演出ルートが対応する。そのため、以降の説明では、特図変動パターンに対する演出ルートを、単に、特図変動パターンで表現する場合がある。ただし、一の特図変動パターンに対して複数の演出ルートを対応させてもよく、この場合には、決定された特図変動パターンに対応する複数の演出ルートから一の演出ルートを決定するようにすればよい。
【0128】
特図変動パターンHNP1-A~特図変動パターンHNP1-D、特図変動パターンHRP、特図変動パターンHNP2に対応する演出ルートには、上述の非発展ハズレ演出ルートが対応する。
具体的には、特図変動パターンHNP1-A~特図変動パターンHNP1-D、および特図変動パターンHNP2には、装飾図柄がリーチ状態とならずに装飾図柄がバラケ目(すべての図柄列が停止され、各図柄列に同一の装飾図柄が停止されていない状態)で停止表示されることで、今回の図柄変動における特図当否判定の結果がハズレであることを報知する演出ルートが対応する。ここで、同一の装飾図柄とは、同一の数字を模した装飾図柄を指し、装飾図柄を構成する数字以外の部分(後述するキャラクタ画像等)が異なる態様であってもよい。同様に、異なる装飾図柄とは、異なる数字を模した装飾図柄を指す。
特図変動パターンHRPには、疑似変動を介さずに装飾図柄がリーチ状態となり、その後、後述する発展演出が実行されずに装飾図柄がバラケ目で停止表示されることで、今回の図柄変動における特図当否判定の結果がハズレであることを報知する演出ルートが対応する。ここで、疑似変動とは、発展演出が開始される前の期間において、一定のルールに基づいた装飾図柄の停止(例えば、「5図柄-7図柄-6図柄」のように、真ん中の図柄列に7図柄が停止した態様となる装飾図柄の停止)等で区切られる期間を指す。したがって、疑似変動の回数が2回となって初めて疑似変動が発生するとも言える。すなわち、リーチ状態を構成するまでの装飾図柄の変動が1回の場合には、疑似変動が発生しないと言うこともできるし、当該場合には、1回の疑似変動が実行されるとも言える。なお、本実施形態における疑似変動の最大回数は3回であるが、疑似変動の最大回数は、これに限らず、2以上の回数であれば、いずれの回数を採用してもよい。
【0129】
特図変動パターンHSP1-A~特図変動パターンHSP3-B、特図変動パターンHSP-D1~特図変動パターンHSP-D3、特図変動パターンHSP-E、特図変動パターンHSP-F、及び特図変動パターンHSP-Hには、上述の発展ハズレ演出ルートが対応する。
【0130】
例えば、特図変動パターンHSP1-A、特図変動パターンHSP1-B、特図変動パターンHSP-D1~特図変動パターンHSP-D3、特図変動パターンHSP-E、及び特図変動パターンHSP-Fには、疑似変動を介さずに装飾図柄がリーチ状態となり、その後、今回の図柄変動における特図当否判定の結果がハズレであることを報知する発展演出が実行される演出ルートが対応する。
上記の各特図変動パターンに対応する発展演出の種類は互いに異なり、特図変動パターンHSP1-Aには発展演出Aが、特図変動パターンHSP1-Bには発展演出Bが、特図変動パターンHSP-D1~特図変動パターンHSP-D3には発展演出Dが、特図変動パターンHSP-Eには発展演出Eが、特図変動パターンHSP-Fには発展演出Fが、特図変動パターンHSP-Hには発展演出Hが、それぞれ対応する。
【0131】
特図変動パターンHSP2-Aおよび特図変動パターンHSP2-Bには、2回の疑似変動を介して装飾図柄がリーチ状態となり、その後、今回の図柄変動における特図当否判定の結果がハズレであることを報知する発展演出が実行される演出ルートが対応する。なお、特図変動パターンHSP1-Aおよび特図変動パターンHSP1-Bと同様に、各特図変動パターンに対応する発展演出の種類は互いに異なり、特図変動パターンHSP2-Aには発展演出Aが、特図変動パターンHSP2-Bには発展演出Bが、対応する。
特図変動パターンHSP3-Aおよび特図変動パターンHSP3-Bには、3回の疑似変動を介して装飾図柄がリーチ状態となり、その後、今回の図柄変動における特図当否判定の結果がハズレであることを報知する発展演出が実行される演出ルートが対応する。なお、特図変動パターンHSP1-Aおよび特図変動パターンHSP1-Bと同様に、各特図変動パターンに対応する発展演出の種類は互いに異なり、特図変動パターンHSP3-Aには発展演出Aが、特図変動パターンHSP3-Bには発展演出Bが、対応する。
【0132】
特図変動パターンASP1-A~特図変動パターンASP3-B、特図変動パターンASP-C、特図変動パターンASP-D1、特図変動パターンASP-D2、特図変動パターンASP-E、特図変動パターンASP-F、特図変動パターンASP-Hには、上述の大当り演出ルートが対応する。
【0133】
例えば、特図変動パターンASP1-A、特図変動パターンASP1-B、特図変動パターンASP-D1、特図変動パターンASP-D2、及び特図変動パターンASP-E、特図変動パターンASP-Fには、疑似変動を介さずに装飾図柄がリーチ状態となり、その後、今回の図柄変動における特図当否判定の結果が大当りまたは小当りであることを報知する発展演出が実行され、当該発展演出の終了後に装飾図柄が図柄揃いで停止表示される演出ルートが対応する。
上記の各特図変動パターンに対応する発展演出の種類は互いに異なり、特図変動パターンASP1-Aには発展演出Aが、特図変動パターンASP1-Bには発展演出Bが、特図変動パターンASP-D1及び特図変動パターンASP-D2には発展演出Dが、特図変動パターンASP-Eには発展演出Eが、特図変動パターンASP-Fには発展演出Fが、特図変動パターンASP-Gには発展演出Gが、特図変動パターンASP-Hには発展演出Hが、それぞれ対応する。
【0134】
特図変動パターンASP2-Aおよび特図変動パターンASP2-Bには、2回の疑似変動を介して装飾図柄がリーチ状態となり、その後、今回の図柄変動における特図当否判定の結果が大当りであることを報知する発展演出が実行され、当該発展演出の終了後に装飾図柄が図柄揃いで停止表示される演出ルートが対応する。なお、特図変動パターンASP1-Aおよび特図変動パターンASP1-Bと同様に、各特図変動パターンに対応する発展演出の種類は互いに異なり、特図変動パターンASP2-Aには発展演出Aが、特図変動パターンASP2-Bには発展演出Bが、対応する。
特図変動パターンASP3-Aおよび特図変動パターンASP3-Bには、3回の疑似変動を介して装飾図柄がリーチ状態となり、その後、今回の図柄変動における特図当否判定の結果が大当りであることを報知する発展演出が実行され、当該発展演出の終了後に装飾図柄が図柄揃いで停止表示される演出ルートが対応する。なお、特図変動パターンASP1-Aおよび特図変動パターンASP1-Bと同様に、各特図変動パターンに対応する発展演出の種類は互いに異なり、特図変動パターンASP3-Aには発展演出Aが、特図変動パターンASP3-Bには発展演出Bが、対応する。
特図変動パターンASP-C、および特図変動パターンASP-Gには、疑似変動を介さずに装飾図柄がリーチ状態となり、その後、今回の図柄変動における特図当否判定の結果が大当りまたは小当りであることを報知する発展演出が実行され、当該発展演出の終了後に装飾図柄が図柄揃いで停止表示される演出ルートが対応する。なお、特図変動パターンASP-Cには発展演出Cが、特図変動パターンASP-Gには発展演出Gが、対応する。
【0135】
このように、本実施形態では、同一の発展演出を対応させることで、特図変動パターンHSP1-Aに係る演出ルートに対して特図変動パターンASP1-Aに係る演出ルートを、特図変動パターンHSP1-Bに係る演出ルートに対して特図変動パターンASP1-Bに係る演出ルートを、特図変動パターンHSP2-Aに係る演出ルートに対して特図変動パターンASP2-Aに係る演出ルートを、特図変動パターンHSP2-Bに係る演出ルートに対して特図変動パターンASP2-Bに係る演出ルートを、特図変動パターンHSP3-Aに係る演出ルートに対して特図変動パターンASP3-Aに係る演出ルートを、特図変動パターンHSP3-Bに係る演出ルートに対して特図変動パターンASP3-Bに係る演出ルートを、特図変動パターンHSP-D1に係る演出ルートに対して特図変動パターンASP-D1に係る演出ルートを、特図変動パターンHSP-D2に係る演出ルートに対して特図変動パターンASP-D2に係る演出ルートを、特図変動パターンHSP-Gに係る演出ルートに対して特図変動パターンASP-Gを対応づけている。これにより、対応づけられた演出ルートの演出同士の内容が開始から終了間際(当該演出ルートに係る発展演出によって特図当否判定の結果が示されるタイミング)まで一致することとなる。そのため、これらの発展演出(発展演出Cおよび発展演出Gを除く発展演出)が実行される図柄変動において、遊技者に大当りまたは小当りの当選に対する期待感を抱かせることができ、これらの発展演出が実行される演出ルートが決定される上述の特図変動パターンは、大当りまたは小当りの当選を期待させる特図変動パターンとも言うこともできる。
【0136】
なお、特図変動パターンASP-Cおよび特図変動パターンASP-Gには、対応する発展ハズレ演出ルートが存在しない。そのため、図柄変動において発展演出Cまたは発展演出Gが実行された時点で、遊技者に大当りまたは小当りの当選を確定的に認識させることができる。したがって、当該特図変動パターンに対応する演出ルートは、大当りまたは小当りの当選が確定する演出ルートであると言えるし、当該特図変動パターンは、大当りまたは小当りの当選が確定する特図変動パターンであるとも言える。
【0137】
特図変動パターンHZP1、特図変動パターンHZP2、及び特図変動パターンAZPは、特図変動パターン導出状態PC及び特図変動パターン導出状態PDから抜けた後の特図変動パターン導出状態PAにおいて実行される特
図2に係る図柄変動専用の特図変動パターンであり、いずれの発展演出にも対応しておらず、上述したハズレ演出ルート及び大当り演出ルートのいずれにも対応していない特図変動パターンと言える。
特図変動パターンHZP1、特図変動パターンHZP2、及び特図変動パターンAZPは、発展演出に対応するいずれの特図変動パターンよりも短い変動時間になっている。
また、特図変動パターンHZP1、特図変動パターンHZP2、及び特図変動パターンAZPのそれぞれに対応する装飾図柄の変動はリーチ状態を形成せずにバラケ目又は図柄揃いとなるように制御される。
【0138】
また、
図9(a)で示した通り、特図当否判定の結果がハズレの場合には、疑似変動の回数が同一となる範囲内において、発展演出Aが実行される演出ルートに対応する特図変動パターン(例えば、特図変動パターンHSP1-A)、発展演出Bが実行される演出ルートに対応する特図変動パターン(例えば、特図変動パターンHSP1-B)の順に決定され難くなる。そして、特図当否判定の結果が大当りの場合には、疑似変動の回数が同一となる範囲内において、発展演出Aが実行される演出ルートに対応する特図変動パターン(例えば、特図変動パターンASP1-A)、発展演出Bが実行される演出ルートに対応する特図変動パターン(例えば、特図変動パターンASP1-B)の順に決定され易くなる。そして、上述の通り、発展演出Cは、大当り当選時にのみ実行される。
そのため、発展演出A、発展演出B、発展演出Cの順に大当りの当選に対する期待感を高めることができる。
【0139】
同様に、
図11(a)で示した通り、特図当否判定の結果がハズレの場合には、発展演出Eが実行される演出ルートに対応する特図変動パターンHSP-E、発展演出Fが実行される演出ルートに対応する特図変動パターンHSP-Fの順に決定され難くなる。そして、特図当否判定の結果が大当りまたは小当りの場合には、発展演出Eが実行される演出ルートに対応する特図変動パターンASP-E、発展演出Fが実行される演出ルートに対応する特図変動パターンASP-Fの順に決定され易くなる。そして、上述の通り、発展演出Gは、大当りまたは小当り当選時にのみ実行される。そのため、発展演出E、発展演出F、発展演出Gの順に大当りまたは小当りの当選に対する期待感を高めることができる。
【0140】
さらに、
図9(a)で示した通り、特図当否判定の結果がハズレの場合には、同種の発展演出となる範囲において、疑似変動が発生しない演出ルートに対応する特図変動パターン(例えば、特図変動パターンHSP1-A)、疑似変動の回数が2回となる演出ルートに対応する特図変動パターン(例えば、特図変動パターンHSP2-A)、疑似変動の回数が3回となる演出ルートに対応する特図変動パターン(例えば、特図変動パターンHSP3-A)の順に決定され難くなる。そして、特図当否判定の結果が大当りの場合には、同種の発展演出となる範囲において、疑似変動が発生しない演出ルートに対応する特図変動パターン(例えば、特図変動パターンASP1-A)、疑似変動の回数が2回となる演出ルートに対応する特図変動パターン(例えば、特図変動パターンASP2-A)、疑似変動の回数が3回となる演出ルートに対応する特図変動パターン(例えば、特図変動パターンASP3-A)の順に決定され易くなる。
そのため、疑似変動が実行される回数が多くなるにつれて大当り当選の期待感を高めることができる。
【0141】
また、上述の通り、特図変動パターンHSP1-A、特図変動パターンHSP1-B、特図変動パターンHSP-C、特図変動パターンASP1-A、特図変動パターンASP1-B、および特図変動パターンASP-Cは、疑似変動を介さずにリーチ状態となる特図変動パターンであり、特図変動パターンHSP2-A、特図変動パターンHSP2-B、特図変動パターンASP2-A、および特図変動パターンASP2-Bは、2回の疑似変動でリーチ状態となる特図変動パターンであり、特図変動パターンHSP3-A、特図変動パターンHSP3-B、特図変動パターンASP3-A、特図変動パターンASP3-Bは、3回の疑似変動でリーチ状態となる特図変動パターンである。
そのため、リーチ状態となるまでの時間は、疑似変動を介さずにリーチ状態となる特図変動パターン、2回の疑似変動でリーチ状態となる特図変動パターン、3回の疑似変動でリーチ状態となる特図変動パターンの順に長くなる。ただし、特図変動パターンASP-Cが決定される図柄変動では、他の疑似変動を介さずにリーチ状態となる特図変動パターン(特図変動パターンHSP1-A、特図変動パターンHSP1-B、特図変動パターンASP1-A、および特図変動パターンASP1-B)よりもリーチ状態となるまでの時間が長い。
【0142】
ところで、上述の説明において、発展演出とは、装飾図柄がリーチ状態となった以降に、主として、今回の図柄変動における特図当否判定の結果を装飾図柄によって報知する演出を指すと説明したが、発展演出D及び発展演出Hについては異なる。
具体的には、発展演出D及び発展演出Hは、今回の図柄変動(最終変動)に加え、最終変動中に保留されている特
図2に係る図柄変動における特図当否判定の結果を報知する演出である。
【0143】
サブ保留制御手段223は、保留コマンドを受信した場合(以下、単に、保留入賞の発生と表現する場合がある)に、当該コマンドに含まれる特
図1保留カウンタと特
図2保留カウンタの情報に基づいて、メイン表示部81の表示領域(後述する表示領域813等)に、特
図1保留カウンタに対応する数の保留画像を表示させるための演出データを設定する。なお、保留画像とは、大当り遊技の期待度等の有利度を示唆する種々の態様に変化する保留先読み演出の対象となる画像である。
なお、本実施形態における保留画像の態様は、例えば、当該画像の色の違いで表現される。そして、保留画像の態様は、保留コマンドに続けて送信される事前判定コマンドに含まれる事前判定の結果、すなわち、当該保留画像に対応する図柄変動における特図当否判定において大当りと判定されるか否かを参照した抽選によって決定される。具体的には、決定され得る態様として、通常態様と特殊態様とが存在する。
【0144】
先読み演出制御手段224は、事前判定コマンドを受信した場合に、当該コマンドに含まれる事前判定の結果に基づいて先読み演出の内容を決定する。
ここで、先読み演出とは、先読み対象の図柄変動が開始される前の一又は複数回の図柄変動に亘って、先読み対象の図柄変動における特図当否判定の結果に対する期待度や、先読み対象の図柄変動において実行される演出の内容を示唆する演出である。
特に、本実施形態では、先読み演出として、後述するプレミアキャラクタ画像への差し替えを実行可能に構成されており、当該演出の実行有無は、後述するキャラ昇格処理によって決定される。
【0145】
演出内容決定手段225は、変動開始コマンドを受信した場合に、演出ルート決定手段222によって既に決定された演出ルートに従って今回の図柄変動において実行する演出の内容を決定する。
より具体的には、演出内容決定手段225は、図柄変動における演出実行タイミングごとの演出の内容(演出パターン)を、演出ルート決定手段222によって決定された演出ルートに対応する演出パターン抽選テーブルを用いた抽選等によって決定する。このようにすることで、決定された演出ルートに係る(に従って実行される)演出の内容を変えることができるとともに、一つの図柄変動における演出に繋がりを持たせることができる。また、同一の演出ルートが決定された場合であっても、実行される演出を多彩にすることもできる。
なお、演出の内容を決定するタイミングとしては、例えば、疑似変動の開始時(図柄変動の開始時を含む)があり、一の図柄変動において疑似変動の開始が複数回ある場合には、各疑似変動の開始時に当該抽選を実行する。
【0146】
装飾図柄制御手段226は、変動開始コマンドを受信した場合に、決定された特図の停止図柄に基づいて、装飾図柄の最終的な停止図柄の組合せ(左図柄・中図柄・右図柄)を決定する。
具体的には、図柄A、図柄a、および図柄cには、偶数図柄揃いを、図柄B、図柄b、および図柄dには、奇数図柄揃いを、図柄Cおよび図柄eには、バラケ目を、対応させている。
なお、停止させる装飾図柄の組合せを特図の停止図柄に対応させるにあたっては、必ずしも上述の対応関係とする必要はない。例えば、図柄bに偶数図柄揃いを対応させる等、上述の対応関係に対して停止させる装飾図柄の組合せの期待度が高くならない組合せであれば、一部の場合(上述の対応関係となる割合よりも低い割合)で上述の対応関係とは異なる装飾図柄の組合せを採用してもよく、このような場合であっても、停止させる装飾図柄の組合せが特図の停止図柄と対応していると言える。
【0147】
大当り演出制御手段227は、大当り開始コマンドを受信した場合に、当該コマンドに含まれる情報等に基づいて、大当り遊技中であることを報知する大当り演出の内容を決定する。なお、大当り演出には、大当り遊技の開始を報知する開始デモ演出、ラウンド遊技中であることを報知するラウンド演出、及び大当り遊技の終了を報知する終了デモ演出が存在する。
【0148】
通常演出制御手段220は、第1副制御基板200が備える上述の手段によって決定された演出の内容に従って、各演出の実行タイミングで当該演出に対応する各デバイスの演出データを読み出す。なお、読み出した演出データに画像に係る演出データがある場合には、当該演出データに基づいて画像制御コマンドを生成し、当該コマンドをサブ情報記憶手段260の送信コマンド格納領域に格納する。さらに、読み出した演出データに音響に係る演出データがある場合には、当該演出データに基づいて音響に関する音声制御コマンドを生成し、当該コマンドをサブ情報記憶手段260の送信コマンド格納領域に格納する。
【0149】
また、通常演出制御手段220は、キャラ集結モードにおいて、最終変動、および最終変動において保留されている図柄変動のそれぞれに対応するキャラクタ画像を表示させるための演出データを読み出す。なお、詳細は後述するが、本実施形態では、遊技興趣の向上を目的として、キャラ集結モードにおいて、大当りまたは小当りとなる図柄変動が複数個保留されている場合に、これらの図柄変動に対応するキャラクタ画像が昇格する(差し替えられる)割合を、保留されている位置によって異ならせている。
【0150】
また、通常演出制御手段220は、演出モードの遷移、および演出モード中の遊技の進行に合わせて、遊技球の打ち出し方向を指示するための演出データを読み出す。
特に、本実施形態では、上述の通り、特図キャラ集結モードが、普図高確から普図低確に跨って設定される。そして、上述の通り、演出モードと、種類に応じて普図抽選状態が異なる(推奨される遊技球の打ち出し方向が異なる)特図変動パターン導出状態とは、基本的に対応関係にあり、演出モードの種類は遊技者に認識され得る。そのため、遊技者に不利な遊技球の打ち出しをさせる虞があり、これに対し、通常演出制御手段220は、遊技球の打ち出し方向に関する指示報知(以下、単に「指示報知」と称する場合がある)に係る演出データの読み出しを段階的に行うことで、推奨される遊技球の打ち出し方向を遊技者に認識させ易くしている(詳細は後述)。
【0151】
また、通常演出制御手段220は、復電時の復帰状態が遊技可能状態となった場合(RAMクリア処理を伴う場合)には、RAMクリア処理を伴って遊技可能状態となったことを報知させるための演出データを読み出し、復電時の復帰状態が遊技可能状態となった場合(RAMクリア処理を伴わない場合)には、RAMクリア処理を伴わずに遊技可能状態となったことを報知させるための演出データを読み出す。
さらに、通常演出制御手段220は、復電時の復帰状態が遊技停止状態となった場合には、遊技停止状態となったことに加え、RAMクリア処理の実行が必要となったことを報知させるための演出データを読み出す。
なお、これらの報知の詳細は省略するが、実行が開始されてから一定時間(例えば、30s)継続して実行されることが好ましく、当該報知を実行する演出デバイスは問わない。
【0152】
サブエラー制御手段230は、エラーコマンドが送信された場合に、エラー演出パターンを決定し、当該エラー演出パターンに従ってエラー演出を実行するための演出データを読み出す。
なお、エラー演出は、図柄変動に係る変動演出よりも優先して実行される(エラー演出の実行によって変動演出の実行が規制される)。ここで、エラー演出が優先して実行されるとは、エラー演出の実行に係るデバイスと変動演出の実行に係るデバイスが同一のデバイスである場合に、当該デバイスにおいてエラー演出のみが実行される場合に限らず、当該デバイスにおいてエラー演出が変動演出よりも認識され易い態様で実行されることを含む。
また、サブエラー制御手段230は、独自に(メインエラー制御手段165と独立して)遊技機10がエラー状態であるか否かを判定し、エラー状態であると判定した場合にエラー演出を実行する演出データを読み出すようにしてもよく、当該エラー状態としては、例えば、普図低確時におけるゲート63の入賞回数に基づいて判定される右打ちエラー状態がある。
【0153】
ランプ制御手段240は、枠ランプ35等の各種ランプの点灯を制御するためのランプ制御データを保持しており、例えば、通常演出制御手段220によって読み出された演出データに枠ランプ35に対応する演出データがある場合には、ランプ制御手段240は、当該演出データに基づいてランプ制御データを読み出し、読み出したランプ制御データを、枠ランプ35へ送信する。
【0154】
可動役物制御手段245は、通常演出制御手段220によって読み出された演出データに可動役物に対応する演出データがある場合には、当該演出データに基づいてROM202から可動装飾体22およびサブ表示部82の可動を制御するための可動制御データを読み出し、読み出した可動制御データを可動装飾体22およびサブ表示部82へ送信し、可動装飾体22およびサブ表示部82の可動を制御する。
【0155】
音量調整手段250は、音量を調整する音量調整処理、および上述の音量調整コマンドを生成する音量調整コマンド生成処理を実行する。
【0156】
音量調整処理とは、復電時または音量調整操作(上カーソルボタン38aまたは下カーソルボタン38bに対する操作)がなされた場合に実行される処理である。
復電時に実行される音量調整処理では、復電時の音量調整部83の段階によって復電時における初期の音量が設定される。より具体的には、当該処理では、復電時の音量調整部83の段階が音量大である場合には、特定の音声再生チャネル(本実施形態では、音声再生チャネルCH1、および音声再生チャネルCH2)を除いた音声再生チャネルの音量に音量10が設定され、復電時の音量調整部83の段階が音量中である場合には、特定の音声再生チャネルを除いた音声再生チャネルの音量に音量5が設定され、復電時の音量調整部83の段階が音量小である場合には、特定の音声再生チャネルを除いた音声再生チャネルの音量に音量1が設定される。なお、当該音量調整処理は、復電時に限らず、直近の図柄変動の終了からあらかじめ定められた時間経過したことに基づいて実行されてもよく、この場合には、特定の音声再生チャネルを除く音声再生チャネルの音量(現在の音量)が音量調整部83の現在の段階に対応する音量よりも小さい場合にのみ実行されるようにしてもよい。
また、音量調整操作がなされた場合に実行される音量調整処理では、当該音量調整操作に基づいて現在の音量が更新される。より具体的には、当該処理では、当該処理が上カーソルボタン38aの操作によって実行された場合には、特定の音声再生チャネルを除いた音声再生チャネルの音量に、音量10を上限として当該処理の前に設定されていた音量よりも1段階大きい音量が設定され、当該処理が下カーソルボタン38bの操作によって実行された場合には、音量1を下限として特定の音声再生チャネルを除いた音声再生チャネルの音量に、当該処理の前に設定されていた音量よりも1段階小さい音量が設定される。なお、音量調整操作がなされた場合に実行される音量調整処理は、後述する輝度調整処理とは異なり、図柄変動が実行されているか否かに関わらず実行される。
ここで、音量調整処理において音声再生チャネルに音量が設定されるとは、RAM203の音声再生チャネルに対応する記憶領域に音量が設定されることを指し、当該記憶領域に音量が設定された場合には、音量調整コマンド生成処理によって当該音声再生チャネルの音量調整に対応する音量調整コマンドが生成され、その後、当該コマンドが音声制御基板310に向けて送信される。
【0157】
上述の通り、本実施形態では、特定の音声再生チャネルに係る音量調整が行われない。したがって、特定の音声再生チャネルに係る音声データは、音量調整部83の段階や音量調整操作の結果に依存しない音量(本実施形態では、最大の音量である音量10)で再生されることとなる。本実施形態では、上述のエラー状態(重要度が高いエラー状態、重要度が低いエラー状態)の発生に基づくエラー演出に係る音声は、特定の音声再生チャネルによって再生される。
一方、上述の発展演出中に出音される楽曲や指示報知に係る音声は、特定の音声再生チャネルを除く音声再生チャネルによって再生される。
なお、重要度が低いエラー状態の発生に基づくエラー演出に係る音声については、特定の音声再生チャネルを除く音声再生チャネルによって再生されてもよい。
【0158】
輝度調整手段255は、輝度を調整する輝度調整処理、および上述の輝度調整コマンドを生成する輝度調整コマンド生成処理を実行する。
【0159】
輝度調整処理とは、復電時、または図柄変動が実行されていない状態において輝度調整操作(左カーソルボタン38cまたは右カーソルボタン38dに対する操作)がなされた場合に実行される処理である。
復電時に実行される輝度調整処理では、復電時の輝度調整部84の段階によって復電時における初期の輝度が設定される。より具体的には、当該処理では、復電時の輝度調整部84の段階が輝度高である場合には、輝度10が設定され、復電時の輝度調整部84の段階が輝度中である場合には、輝度5が設定され、復電時の輝度調整部84の段階が輝度低である場合には、輝度1が設定される。なお、当該輝度調整処理は、復電時に限らず、最新の図柄変動の終了からあらかじめ定められた時間経過したことに基づいて実行されてもよく、この場合には、現在の輝度が輝度調整部84の現在の段階に対応する輝度よりも小さい場合にのみ実行されるようにしてもよい。
また、輝度調整操作がなされた場合に実行される輝度調整処理では、当該輝度調整操作に基づいて現在の輝度が更新される。より具体的には、当該処理では、当該処理が右カーソルボタン38dの操作によって実行された場合には、輝度10を上限として当該処理の前に設定されていた輝度よりも1段階大きい輝度が設定され、当該処理が左カーソルボタン38cの操作によって実行された場合には、輝度1を下限として当該処理の前に設定されていた輝度よりも1段階小さい輝度が設定される。
ここで、輝度調整処理において輝度が設定されるとは、RAM203の輝度に対応する記憶領域に輝度が設定されることを指し、当該記憶領域に輝度が設定された場合には、輝度調整コマンド生成処理によって調整後の輝度を特定可能な輝度調整コマンドが生成され、その後、当該コマンドが第2副制御基板300に向けて送信される。
【0160】
また、本実施形態では、図柄変動が実行されていない状態における音量調整操作がなされたことによって音量調整処理が実行された場合には、音量調整音が出音される(音量調整音に係る演出データが設定される)とともに、メイン表示部81に音量調整表示が実行される(音量調整表示に係る演出データが設定される)。一方、図柄変動が実行されている状態における音量調整操作がなされたことによって音量調整処理が実行された場合には、音量調整音は出音されずに、メイン表示部81によって音量調整表示が実行される。
なお、音量調整音は、音量調整処理によって調整された後の音量で出音されることで、調整後の音量を実際に聞かせて当該音量を認識させるものである。さらに、音量調整表示は、音量調整処理によって調整された後の音量の段階(音量1~音量10のいずれか)を特定可能な表示であり、これにより調整後の音量の段階を視覚的に認識させるものである。
さらに、本実施形態では、図柄変動が実行されていない状態において輝度調整操作がなされたことによって輝度調整処理が実行された場合には、輝度調整音が出音される(輝度調整音に係る演出データが設定される)とともに、メイン表示部81に輝度調整表示が実行される(輝度調整表示に係る演出データが設定される)。
なお、輝度調整音は、聴覚を通して輝度調整処理によって輝度が調整されたことを認識させるものであり、当該音声は、輝度調整処理によって調整された輝度によって出音に係る音量が変化しない。さらに、輝度調整表示は、輝度調整処理によって調整された後の輝度の段階(輝度1~輝度10のいずれか)を特定可能な表示であり、これにより調整後の輝度の段階を視覚的に認識させるものである。
【0161】
サブ情報記憶手段260は、上述の通り、第1副制御基板200が備える手段によって読み出されたデータや、当該手段における演算によって導出されたデータ等を各々に対応する格納領域に一時的に記憶する手段である。
【0162】
サブコマンド管理手段270は、主制御基板100から送信された演出制御コマンドを受信し、受信した演出コマンドをサブ情報記憶手段260の受信コマンド格納領域に記憶させる、また、サブコマンド管理手段270は、サブ情報記憶手段260の送信コマンド格納領域に画像制御コマンドが記憶されている場合には、当該画像制御コマンドを第2副制御基板300に向けて送信する。さらに、サブコマンド管理手段270は、当該格納領域に音声制御コマンドまたは音量調整コマンドが記憶されている場合には、これらのコマンドを音声制御基板310に向けて送信される。なお、これらのコマンドは、原則として、サブ情報記憶手段260の送信コマンド格納領域に記憶された順番に従って送信される。
【0163】
<演出モード制御処理について>
まず、
図13を用いて、演出モードの遷移を制御する演出モード制御処理の詳細を説明する。
図13は、演出モード制御処理のフローを示す図であり、上述の通り、当該処理は、演出モード制御手段221によって実行される。
【0164】
最初のステップS202では、現在の特図変動パターン導出状態が特図変動パターン導出状態PAであるか否かが判定され、当該条件が充足された場合にはステップS204に進み、当該条件が充足されなかった場合にはステップS208に進む。
ステップS204では、特
図2保留カウンタ>0であるか否かが判定され、当該条件が充足された場合には演出モード制御処理を終了し、当該条件が充足されなかった場合にはステップS206に進む。
ステップS206では、通常演出モードを設定し、演出モード制御処理を終了する。
ステップS208では、大当り遊技中であるか否かが判定され、当該条件が充足された場合にはステップS210に進み、当該条件が充足されなかった場合にはステップS212に進む。
ステップS210では、大当りモードを設定し、演出モード制御処理を終了する。
ステップS212では、現在の特図変動パターン導出状態が特図変動パターン導出状態PBであるか否かが判定され、当該条件が充足された場合にはステップS214に進み、当該条件が充足されなかった場合にはステップS216に進む。
ステップS214では、キャラ集結モードを設定し、演出モード制御処理を終了する。
ステップS216では、連チャンモードを設定し、演出モード制御処理を終了する。
【0165】
このように、本実施形態では、大当り遊技には、大当りモードが対応する。特図変動パターン導出状態PBには、キャラ集結モードが対応する。特図変動パターン導出状態PC及び特図変動パターン導出状態PDには、連チャンモードが対応する。そして、特図変動パターン導出状態PAにおいて特
図2に係る図柄変動が保留されている場合には、当該特図変動パターン導出状態PAの移行元が特図変動パターン導出状態PBであればキャラ集結モードが対応し、当該特図変動パターン導出状態PAの移行元が特図変動パターン導出状態PC又は特図変動パターン導出状態PDであれば連チャンモードが対応し、時短遊技状態(特図変動パターン導出状態PB、特図変動パターン導出状態PC、又は特図変動パターン導出状態PD)から特図変動パターン導出状態PAに跨って演出モードが維持される。
【0166】
<キャラ集結モードにおけるキャラクタ画像の表示について>
次に、
図14~
図18を用いて、キャラ集結モードにおけるキャラクタ画像の表示について詳細を説明する。
なお、
図14は、キャラ集結モードから通常モードに遷移するにあたっての遊技状態および演出モードの遷移を示すタイミングチャートであり、
図15(a)~
図15(c)、
図16(a)~
図16(c)、
図17(a)および
図17(b)は、
図14で示される各タイミングにおけるメイン表示部81の表示内容を示す図である。さらに、
図18は、キャラ集結モードの最終変動において大当り遊技が生起される場合の遊技状態および演出モードの遷移を示すタイミングチャートであり、
図18は、キャラ集結モードの残変動において大当り遊技が生起される場合の遊技状態および演出モードの遷移を示すタイミングチャートである。
【0167】
まず、
図14を用いて、最終変動および最終変動中に保留されている図柄変動(以下、残変動と称する場合がある)における特図当否判定の結果がいずれもハズレ(大当り、小当り、特定ハズレのいずれでもない)となることでキャラ集結モードから通常モードに遷移する際の遊技状態モードおよび演出モードの遷移と、キャラクタ画像の表示の流れを説明する。なお、当該説明を行うにあたっては、タイミングt1~タイミングt14の順にタイミングを区切って説明し、当該説明では、必要に応じて、
図15(a)~
図15(c)、
図16(a)~
図16(c)、
図17(a)および
図17(b)を参照することとする。
また、
図14に係るタイミングチャートは、タイミングの前後関係を示すものであり、各タイミング間の相対的な長さを示すものではない。
さらに、
図15(a)~
図15(c)、
図16(a)~
図16(c)、
図17(a)および
図17(b)では、メイン表示部81に表示される背景画像は省略している。また、後述する表示領域812に表示される装飾図柄に係る図柄列は、キャラクタ画像の表示や発展演出の実行等によってメインとなる装飾図柄に係る図柄列が表示されない場合に装飾図柄に係る図柄列の変動状況を示すものである。ただし、表示領域812に表示される図柄列は、キャラ集結モードにおいて常時表示されている必要はなく、その一部期間において非表示となってもよい。
【0168】
図14におけるタイミングt1では、特図変動パターン導出状態PA(普図低確)において大当り遊技が生起され、大当り遊技(普図低確)が開始されるとともに、演出モードが通常モードから大当りモードに遷移する。このとき、大当り遊技では、右打ちが推奨される。そのため、タイミングt1では、右打ちを促す右打ち指示が開始される。この右打ち指示の開始は、本実施形態における指示報知の一つに該当し、これにより、遊技者による右打ちの実行を促すことができる。
なお、以降の説明では、当該大当り遊技終了時点で、特図に係る図柄変動が保留されていないことを前提とする。
【0169】
タイミングt2では、大当り遊技(普図低確)が終了して特図変動パターン導出状態PB(普図高確)が開始されるとともに、大当りモードが終了してキャラ集結モードに遷移する。この際、メイン表示部81には、キャラクタ画像が表示されるキャラクタ表示枠画像wgが表示される。さらに、このタイミングでは、右打ち指示は維持されている。
より具体的には、
図15(a)に示すように、タイミングt2では、メイン表示部81における表示領域813に、キャラクタ表示枠画像wg1~キャラクタ表示枠画像wg5が表示されている。なお、タイミングt2では、未だ特
図2に係る図柄変動が保留されていないため、キャラクタ表示枠画像wg1~キャラクタ表示枠画像wg5のいずれにもキャラクタ画像が表示されていない。
また、タイミングt2では、メイン表示部81の表示領域811に、右打ち指示である、「右打ち」との文字と、第2流路Yの方向を示す矢印が表示されている。
さらに、上述の通り、この時点では未だ図柄変動が開始されていないため、表示領域812には、直前に実行されていた大当り遊技に係る装飾図柄の組合せ(この例では、4図柄で構成される図柄揃い)が表示されている。
【0170】
タイミングt3では、タイミングt2から数えて1回目の特
図2の入賞(第2始動口への入賞)が発生しており、現在の特図変動パターン導出状態PBであるため、最終変動が開始される。この際、メイン表示部81には、当該入賞に対応するキャラクタ画像が表示される。さらに、このタイミングでは、右打ち指示は維持されている。また、タイミングt3では、普図高確(特図変動パターン導出状態PB)が維持されているとともに、キャラ集結モードが維持されている。
より具体的には、
図15(b)に示すように、タイミングt3では、表示領域813に表示されているキャラクタ表示枠画像wg1~キャラクタ表示枠画像wg5のうちの最終変動に対応するキャラクタ表示枠画像wg1に、最終変動に対応するキャラクタであるキャラAを示すキャラクタ画像が表示される。なお、本実施形態では、説明の便宜上、後述のキャラクタ表示枠画像wg2~キャラクタ表示枠画像wg5に表示されるキャラクタ画像も含め、特
図2の入賞時に表示されるキャラクタ画像は、対応する特
図2の入賞に係る図柄変動の当否判定または事前判定の結果に関わらず、あらかじめ定められた一の態様となる。すなわち、特
図2の入賞時に表示されるキャラクタ画像は、当否判定の結果を示唆する態様とはならないことを前提として説明する。ただし、本発明の実施においては、特
図2の入賞時に表示されるキャラクタ画像の態様について、対応する特
図2の入賞に係る図柄変動の当否判定または事前判定の結果を参照して、複数の態様の中から一の態様を決定することが望ましい。
また、タイミングt3では、表示領域811に、右打ち指示に係る表示がなされている。
さらに、この時点では、最終変動が開始されているため、表示領域812には、装飾図柄に係る図柄列のすべてが変動している様子が表示されている。
【0171】
タイミングt4では、タイミングt2から数えて2回目の特
図2の入賞が発生している。この際、メイン表示部81には、当該入賞に対応するキャラクタ画像が表示される。さらに、このタイミングでは、右打ち指示は維持されている。また、タイミングt4では、普図高確(特図変動パターン導出状態PB)が維持されているとともに、キャラ集結モードが維持されている。
より具体的には、
図15(c)に示すように、タイミングt4では、表示領域813に表示されているキャラクタ表示枠画像wg1~キャラクタ表示枠画像wg5のうちの2回目の特
図2の入賞に係る図柄変動に対応するキャラクタ表示枠画像wg2に、当該図柄変動に対応するキャラクタであるキャラBを示すキャラクタ画像が新たに表示され、キャラクタ表示枠画像wg1のキャラクタ画像の表示は維持されている。
また、タイミングt4では、表示領域811に、右打ち指示に係る表示がなされている。
さらに、この時点では、最終変動が行われているため、表示領域812には、装飾図柄に係る図柄列のすべてが変動している様子が表示されている。
【0172】
タイミングt5では、タイミングt2から数えて3回目の特
図2の入賞が発生している。この際、メイン表示部81には、当該入賞に対応するキャラクタ画像が表示される。さらに、このタイミングでは、右打ち指示は維持されている。また、タイミングt5では、普図高確(特図変動パターン導出状態PB)が維持されているとともに、キャラ集結モードが維持されている。
より具体的には、
図16(a)に示すように、タイミングt5では、表示領域813に表示されているキャラクタ表示枠画像wg1~キャラクタ表示枠画像wg5のうちの3回目の特
図2の入賞に係る図柄変動に対応するキャラクタ表示枠画像wg3に、当該図柄変動に対応するキャラクタであるキャラCを示すキャラクタ画像が新たに表示され、キャラクタ表示枠画像wg1およびキャラクタ表示枠画像wg2のキャラクタ画像の表示は維持されている。
また、タイミングt5では、表示領域811に、右打ち指示に係る表示がなされている。
さらに、この時点では、最終変動が行われているため、表示領域812には、装飾図柄に係る図柄列のすべてが変動している様子が表示されている。
【0173】
タイミングt6では、タイミングt2から数えて4回目の特
図2の入賞が発生している。この際、メイン表示部81には、当該入賞に対応するキャラクタ画像が表示される。さらに、このタイミングでは、右打ち指示は維持されている。また、タイミングt6では、普図高確(特図変動パターン導出状態PB)が維持されているとともに、キャラ集結モードが維持されている。
より具体的には、
図16(b)に示すように、タイミングt6では、表示領域813に表示されているキャラクタ表示枠画像wg1~キャラクタ表示枠画像wg5のうちの4回目の特
図2の入賞に係る図柄変動に対応するキャラクタ表示枠画像wg4に、当該図柄変動に対応するキャラクタであるキャラDを示すキャラクタ画像が新たに表示され、キャラクタ表示枠画像wg1~キャラクタ表示枠画像wg3のキャラクタ画像の表示は維持されている。
また、タイミングt6では、表示領域811に、右打ち指示に係る表示がなされている。
さらに、この時点では、最終変動が行われているため、表示領域812には、装飾図柄に係る図柄列のすべてが変動している様子が表示されている。
【0174】
タイミングt7では、タイミングt2から数えて5回目の特
図2の入賞が発生し、特
図2保留カウンタが上限値に達する。この際、メイン表示部81には、当該入賞に対応するキャラクタ画像が表示される。さらに、このタイミングでは、右打ち指示は維持されている。また、タイミングt7では、普図高確(特図変動パターン導出状態PB)が維持されているとともに、キャラ集結モードが維持されている。
より具体的には、
図16(c)に示すように、タイミングt7では、表示領域813に表示されているキャラクタ表示枠画像wg1~キャラクタ表示枠画像wg5のうちの5回目の特
図2の入賞に係る図柄変動に対応するキャラクタ表示枠画像wg5に、当該図柄変動に対応するキャラクタであるキャラEを示すキャラクタ画像が新たに表示され、キャラクタ表示枠画像wg1~キャラクタ表示枠画像wg4のキャラクタ画像の表示は維持されている。
また、タイミングt7では、表示領域811に、右打ち指示に係る表示がなされている。
さらに、この時点では、最終変動が行われているため、表示領域812には、装飾図柄に係る図柄列のすべてが変動している様子が表示されている。
【0175】
タイミングt8では、タイミングt7で表示されていたキャラクタ画像の表示が維持され、タイミングt7において特
図2保留カウンタが上限値に達したため、満タン報知が新たに実行される。なお、タイミングt8では、普図高確(特図変動パターン導出状態PB)が維持されているとともに、キャラ集結モードが維持されている。
より具体的には、
図17(a)に示すように、タイミングt8では、表示領域813の中心に「キャラ集結!」との文字を有する楕円形状の満タン報知画像mgが表示される。当該画像の表示は、上記満タン報知に相当し、当該報知は、本実施形態における指示報知の一つに該当し、これにより、遊技者による右打ちの実行を抑えることができる。
なお、この時点では、キャラクタ表示枠画像wg1~キャラクタ表示枠画像wg5のキャラクタ画像の表示は維持され、満タン報知画像mgは、これらのキャラクタ画像の手前に重ねて表示されている。また、満タン報知画像mgの表示開始タイミングは、タイミングt7、すなわち、特
図2保留カウンタが上限値に達したタイミングと同一のタイミングであってもよい。ただし、当該表示開始タイミングは、本実施形態のように、タイミングt8、すなわち、特
図2保留カウンタが上限値に達したタイミングよりも後のタイミングであって、最終変動が終了するタイミングよりも手前のタイミングであることが好ましい。特に、当該表示開始タイミングは、後述するタイミングt10よりも手前のタイミングであることがより好ましい。
また、この時点では、表示領域811に、右打ち指示に係る表示がなされている。
さらに、この時点では、最終変動(特
図2に係る図柄変動)が実行中であるため、表示領域812には、装飾図柄に係る図柄列のすべてが変動している様子が表示されている。
【0176】
タイミングt9では、タイミングt8で開始された満タン報知が終了する。この際、タイミングt8で表示されていたキャラクタ画像の表示が維持されている。また、右打ち指示も維持されている。なお、タイミングt15では、普図高確(特図変動パターン導出状態PB)が維持されるとともに、キャラ集結モードが維持されている。
より具体的には、
図17(b)に示すように、タイミングt9では、メイン表示部81の表示領域に表示されていた「キャラ集結!」との文字を楕円形状の画像が非表示となっている。
なお、この時点では、キャラクタ表示枠画像wg1~キャラクタ表示枠画像wg5のキャラクタ画像の表示は維持されている。また、満タン報知画像mgの表示終了タイミングは、後述するタイミングt10よりも手前のタイミングであることが好ましい。
また、この時点では、表示領域811に、右打ち指示に係る表示がなされている。
さらに、この時点では、最終変動(特
図2に係る図柄変動)が実行中であるため、表示領域812には、装飾図柄に係る図柄列のすべてが変動している様子が表示されている。
【0177】
タイミングt10は、最終変動が開始されてから10秒が経過したタイミングであり、当該タイミングの後には、当該最終変動に対応する発展演出Dが開始され、キャラクタ表示枠画像wg1~キャラクタ表示枠画像wg5のキャラクタ画像の表示が一時中断される。ここで、上記した10秒は、遊技球の発射間隔(本実施形態では、約0.6秒)を考慮し、普図高確において特
図2保留カウンタを上限値に到達するために要する十分な時間であるが、当該時間は、当該機能を有する範囲において適宜設定してよい。
なお、詳細は後述するが、当該タイミングでは、キャラクタ表示枠画像wg1~キャラクタ表示枠画像wg5に表示されているキャラクタ画像のうち、対応する図柄変動に係る特図当否判定の結果が大当り若しくは小当り又は特定ハズレとなるキャラクタ画像を昇格させるか否かを決定するキャラ昇格処理が実行される。そして、当該処理によって昇格対象となったキャラクタ画像はプレミアキャラクタ画像に差し替えられる。ただし、
図14に示す例では、最終変動および残変動における特図当否判定の結果がいずれもハズレとなるため、タイミングt10においてキャラクタ画像の差し替えは行われない。
【0178】
タイミングt11では、最終変動が終了し、当該図柄変動に係る特図が停止している確定停止期間が開始される。この際、タイミングt1で開始された右打ち指示に係る表示が終了する。これは、本実施形態における指示報知の一つに該当し、これにより、遊技者による右打ちの実行を抑えることができる。なお、後述する左打ち指示とは異なり、右打ち指示に係る表示の終了には、スピーカ33による音声の出音が伴わない。これは、上述の満タン報知についても同様である。
また、この時点では、最終変動が終了して確定停止期間となっているため、表示領域812には、バラケ目を構成した装飾図柄に係る図柄列が表示される。
なお、タイミングt11では、最終変動が終了して特図変動パターン導出状態PBから特図変動パターン導出状態PAに遷移するが、キャラ集結モードは維持されている。
【0179】
タイミングt12では、タイミングt11で開始された確定停止期間が終了し、残変動が開始される。なお、タイミングt12では、普図低確(特図変動パターン導出状態)が維持されるとともに、キャラ集結モードが維持される。
なお、タイミングt12以降の残変動が開始されるごとに、キャラクタ表示枠画像wg1~キャラクタ表示枠画像wg5のキャラクタ画像の表示が再開され、その後の当該残変動では、当該残変動に対応する発展演出Dが開始されるため、これらのキャラクタ画像の表示が再び一時中断される。
さらに、タイミングt12では、確定停止期間が終了して残変動が開始されているため、表示領域812には、装飾図柄に係る図柄列のすべてが変動している様子が表示される。
また、本実施形態では、右打ち指示の終了タイミングをタイミングt11としているが、タイミングt12で右打ち指示を終了させるようにしてもよい。
【0180】
タイミングt13では、残変動のすべてが終了し、特図変動パターン導出状態PAが維持され、演出モードがキャラ集結モードから通常モードに遷移する。そして、第2流路Yへの遊技球の発射を促す左打ち指示が開始される。
より具体的には、タイミングt13では、メイン表示部81の表示領域の中心に、「左打ちに戻してください」との文字が表示される。当該文字の表示は、本実施形態における指示報知の一つに該当し、これにより、遊技者による左打ちの実行を促すことができる。なお、当該指示報知では、メイン表示部81の表示領域における表示だけでなく、スピーカ33によって「左打ちに戻してください」との音声も出音される。
また、この時点では、残変動のすべてが終了しているため、表示領域812には、バラケ目を構成した装飾図柄に係る図柄列が表示される。
なお、本実施形態において、左打ち指示は、演出モードがキャラ集結モードから通常モードに遷移したタイミングで実行されるが、当該指示報知は、当該タイミングに限らず、演出モードがキャラ集結モードから通常モードに遷移したことに基づいて実行されさえすれば、そのタイミングは問わない。
【0181】
タイミングt14では、タイミングt13で開始された左打ち指示が終了する。この際、特図変動パターン導出状態PAが維持されるとともに、通常モードが維持される。
より具体的には、タイミングt14では、メイン表示部81の表示領域に表示されていた「左打ちに戻してください」との文字が非表示となっている。これにより、左打ちの実行を促した後のメイン表示部81に係る表示を認識させ易くすることができる。
【0182】
このように、本実施形態では、キャラ集結モードにおいて、特
図2保留カウンタが上限値に達するまで、特
図2の入賞が発生するごとに当該入賞に対応する図柄変動に対応する種類のキャラクタ画像を、メイン表示部81における表示領域の各図柄変動に対応する位置(キャラクタ表示枠画像wg1~キャラクタ表示枠画像wg5)に表示する。そのため、遊技者は、キャラクタ画像の種類、またはキャラクタ画像が表示される位置によって、当該キャラクタ画像がどの保留に対応しているかを識別することができる。なお、これは、後述する通常モードにおける特
図1に係る保留においても同様である。
そして、詳細は後述するが、これらのキャラクタ画像は、対応する図柄変動に係る特図当否判定の結果が大当りまたは小当りである場合に、当該キャラクタ画像が昇格し得る。
【0183】
図14を用いて説明したように、時短遊技状態が終了する特図変動(最終変動)の実行期間中に、第二始動口への遊技球の発射を促す第二演出(キャラクタ画像の表示、右打ち指示に係る表示)が実行され、時短遊技状態において保留された第二始動口への遊技球の入賞に基づく特図変動(残変動)の全てが終了した後に、第一始動口への遊技球の発射を促す第一演出(左打ち指示に係る表示)が実行される。ここで、時短遊技状態において保留された第二始動口への遊技球の入賞に基づく特図変動の中に第一の特図変動(特定ハズレとなる図柄変動)も第二の特図変動(大当り又は小当りとなる図柄変動)も含まれないとき、当該特図変動の全てが終了するまでの期間において、第一演出も第二演出も実行されない、ものと言える。
上記のような状況(残変動に大当り、小当り、及び特定ハズレのいずれも含まれない場合)には、残変動中に新たな遊技球の打ち出しの必要がないので、第一演出も第二演出も行われない。これにより、遊技者の関心は、残変動中に行われる各種演出(発展演出Dや後述のキャラ昇格抽選に基づく特定演出)に集まるので、その演出効果を高めることができる。
【0184】
続いて、
図18~
図20を用いて、キャラ集結モード中に大当り遊技が生起される場合における遊技状態および演出モードの遷移について説明する。なお、以降の説明では、
図14に示した遊技状態および演出モードの遷移との差異がある部分を中心に説明し、当該差異がない部分については、必要に応じて説明を省略する。さらに、
図18は、キャラ集結モードの最終変動において大当り遊技が生起される場合の遊技状態および演出モードの遷移を示すタイミングチャートである。
図19は、キャラ集結モードの残変動において大当り遊技が生起される場合の遊技状態および演出モードの遷移を示すタイミングチャートである。
図20は、キャラ集結モードの残変動において特定ハズレが判定される場合の遊技状態および演出モードの遷移を示すタイミングチャートである。
【0185】
図18におけるタイミングt21では、特図変動パターン導出状態PAにおいて大当り遊技が生起され、大当り遊技が開始されるとともに、演出モードが通常モードから大当りモードに遷移する。そのため、タイミングt21では、右打ちを促す右打ち指示が開始される。これにより、遊技者による右打ちの実行を促すことができる。
なお、以降の説明では、
図14に示す例と同様に、当該大当り遊技終了時点で、特図に係る図柄変動が保留されていないことを前提とする。
【0186】
タイミングt22では、上述のタイミングt2と同様に、大当り遊技が終了して特図変動パターン導出状態PBが開始されるとともに、大当りモードが終了してキャラ集結モードに遷移する。この際、メイン表示部81には、キャラクタ画像が表示されるキャラクタ表示枠画像wgが表示される。さらに、このタイミングでは、右打ち指示は維持されている。
【0187】
タイミングt23では、上述のタイミングt3と同様に、タイミングt22から数えて1回目の特
図2の入賞(第2始動口59への入賞)が発生しており、現在の特図変動パターン導出状態PBであるため、最終変動が開始される。この際、メイン表示部81には、当該入賞に対応するキャラクタ画像が表示される。さらに、このタイミングでは、右打ち指示は維持されている。また、タイミングt23では、特図変動パターン導出状態PBが維持されているとともに、キャラ集結モードが維持されている。
【0188】
タイミングt24では、上述のタイミングt8と同様に、上述のタイミングt7に相当するタイミングで表示されていたキャラクタ画像の表示が維持され、上述のタイミングt7に相当するタイミングで特
図2保留カウンタが上限値に達したため、満タン報知が新たに実行される。なお、タイミングt24では、特図変動パターン導出状態PBが維持されているとともに、キャラ集結モードが維持されている。
【0189】
タイミングt25では、上述のタイミングt9と同様に、タイミングt24で開始された満タン報知が終了する。この際、タイミングt24で表示されていたキャラクタ画像の表示が維持されている。また、右打ち指示も維持されている。なお、タイミングt15では、特図変動パターン導出状態PBが維持されるとともに、キャラ集結モードが維持されている。
【0190】
タイミングt26は、上述のタイミングt10と同様に、最終変動が開始されてから10秒が経過したタイミングであり、当該タイミングでは、キャラクタ表示枠画像wg1~キャラクタ表示枠画像wg5に表示されているキャラクタ画像のうち、対応する図柄変動に係る特図当否判定の結果が大当り若しくは小当り又は特定ハズレとなるキャラクタ画像を昇格させるか否かを決定するキャラ昇格処理が実行される。なお、当該タイミングの後には、当該最終変動に対応する発展演出Dが開始され、キャラクタ表示枠画像wg1~キャラクタ表示枠画像wg5のキャラクタ画像の表示が一時中断される。
【0191】
タイミングt27では、上述のタイミングt11と同様に、最終変動が終了し、当該図柄変動に係る特図が停止している確定停止期間が開始される。
なお、
図18に示す例では、最終変動によって大当り遊技が生起され、確定停止期間の終了後に大当り遊技が開始されるため、この際、タイミングt21で開始された右打ち指示が維持される。なお、タイミングt27では、最終変動が終了して特図変動パターン導出状態PBから普図低確に遷移するが、キャラ集結モードは維持されている。
【0192】
タイミングt28では、タイミングt27で開始された確定停止期間が終了し大当り遊技が開始される。なお、タイミングt28では、演出モードはキャラ集結モードから大当りモードに遷移する。
【0193】
タイミングt29では、タイミングt22と同様に、大当り遊技が終了して特図変動パターン導出状態PBが開始されるとともに、大当りモードが終了して連チャンモードに遷移する。この際、右打ち指示は維持されている。
【0194】
図19におけるタイミングt31では、特図変動パターン導出状態PAにおいて大当り遊技が生起され、大当り遊技が開始されるとともに、演出モードが通常モードから大当りモードに遷移する。そのため、タイミングt31では、右打ちを促す右打ち指示が開始される。これにより、遊技者による右打ちの実行を促すことができる。
なお、以降の説明では、
図14に示す例と同様に、当該大当り遊技終了時点で、特図に係る図柄変動が保留されていないことを前提とする。
【0195】
タイミングt32では、上述のタイミングt2と同様に、大当り遊技が終了して特図変動パターン導出状態PBが開始されるとともに、大当りモードが終了してキャラ集結モードに遷移する。この際、メイン表示部81には、キャラクタ画像が表示されるキャラクタ表示枠画像が表示される。さらに、このタイミングでは、右打ち指示は維持されている。
【0196】
タイミングt33では、上述のタイミングt3と同様に、タイミングt32から数えて1回目の特
図2の入賞(第2始動口59への入賞)が発生しており、現在の特図変動パターン導出状態PBであるため、最終変動が開始される。この際、メイン表示部81には、当該入賞に対応するキャラクタ画像が表示される。さらに、このタイミングでは、右打ち指示は維持されている。また、タイミングt33では、特図変動パターン導出状態PBが維持されているとともに、キャラ集結モードが維持されている。
【0197】
タイミングt34では、上述のタイミングt8と同様に、上述のタイミングt7に相当するタイミングで表示されていたキャラクタ画像の表示が維持され、上述のタイミングt7に相当するタイミングで特
図2保留カウンタが上限値に達したため、満タン報知が新たに実行される。なお、タイミングt34では、特図変動パターン導出状態PBが維持されているとともに、キャラ集結モードが維持されている。
【0198】
タイミングt35では、上述のタイミングt9と同様に、タイミングt34で開始された満タン報知が終了する。この際、タイミングt34で表示されていたキャラクタ画像の表示が維持されている。また、右打ち指示も維持されている。なお、タイミングt35では、特図変動パターン導出状態PBが維持されるとともに、キャラ集結モードが維持されている。
【0199】
タイミングt36は、上述のタイミングt10と同様に、最終変動が開始されてから10秒が経過したタイミングであり、当該タイミングでは、キャラクタ表示枠画像wg1~キャラクタ表示枠画像wg5に表示されているキャラクタ画像のうち、対応する図柄変動に係る特図当否判定の結果が大当り若しくは小当り、又は特定ハズレとなるキャラクタ画像を昇格させるか否かを決定するキャラ昇格処理が実行される。なお、当該タイミングの後には、当該最終変動に対応する発展演出Dが開始され、キャラクタ表示枠画像wg1~キャラクタ表示枠画像wg5のキャラクタ画像の表示が一時中断される。
【0200】
タイミングt37では、最終変動が終了し、当該図柄変動に係る特図が停止している確定停止期間が開始される。この際、タイミングt31で開始された右打ち指示が終了する。なお、タイミングt37では、最終変動が終了して特図変動パターン導出状態PBから特図変動パターン導出状態PAに遷移するが、キャラ集結モードは維持されている。
【0201】
タイミングt38では、タイミングt37で開始された確定停止期間が終了し、残変動が開始される。なお、タイミングt38では、特図変動パターン導出状態PAが維持されるとともに、キャラ集結モードが維持される。
【0202】
タイミングt39では、残変動中に大当り遊技が生起され、大当り遊技が開始される。この際、演出モードがキャラ集結モードから大当りモードに遷移する。そして、右打ち指示が新たに開始される。
【0203】
タイミングt40では、タイミングt32と同様に、大当り遊技が終了して特図変動パターン導出状態PCが開始されるとともに、大当りモードが終了して連チャンモードに遷移する。この際、右打ち指示は維持されている。
【0204】
このように、本実施形態では、キャラ集結モード(特図変動パターン導出状態PBで行われる最終変動または特図変動パターン導出状態PAで行われる残変動)において大当り遊技が生起された場合には、当該大当り遊技に係る大当りモードの終了後に、特図変動パターン導出状態PCに遷移して連チャンモードが設定される。言い換えれば、キャラ集結モードにおいて大当り遊技が生起された場合には、演出モードがキャラ集結モードから大当りモードを経て連チャンモードに遷移する。
【0205】
図20におけるタイミングt41では、特図変動パターン導出状態PAにおいて大当り遊技が生起され、大当り遊技が開始されるとともに、演出モードが通常モードから大当りモードに遷移する。そのため、タイミングt41では、右打ちを促す右打ち指示が開始される。これにより、遊技者による右打ちの実行を促すことができる。
なお、以降の説明では、
図14に示す例と同様に、当該大当り遊技終了時点で、特図に係る図柄変動が保留されていないことを前提とする。
【0206】
タイミングt42では、上述のタイミングt2と同様に、大当り遊技が終了して特図変動パターン導出状態PBが開始されるとともに、大当りモードが終了してキャラ集結モードに遷移する。この際、メイン表示部81には、キャラクタ画像が表示されるキャラクタ表示枠画像が表示される。さらに、このタイミングでは、右打ち指示は維持されている。
【0207】
タイミングt43では、上述のタイミングt3と同様に、タイミングt32から数えて1回目の特
図2の入賞(第2始動口59への入賞)が発生しており、現在の特図変動パターン導出状態PBであるため、最終変動が開始される。この際、メイン表示部81には、当該入賞に対応するキャラクタ画像が表示される。さらに、このタイミングでは、右打ち指示は維持されている。また、タイミングt33では、特図変動パターン導出状態PBが維持されているとともに、キャラ集結モードが維持されている。
【0208】
タイミングt44では、上述のタイミングt8と同様に、上述のタイミングt7に相当するタイミングで表示されていたキャラクタ画像の表示が維持され、上述のタイミングt7に相当するタイミングで特
図2保留カウンタが上限値に達したため、満タン報知が新たに実行される。なお、タイミングt44では、特図変動パターン導出状態PBが維持されているとともに、キャラ集結モードが維持されている。
【0209】
タイミングt45では、上述のタイミングt9と同様に、タイミングt34で開始された満タン報知が終了する。この際、タイミングt44で表示されていたキャラクタ画像の表示が維持されている。また、右打ち指示も維持されている。なお、タイミングt45では、特図変動パターン導出状態PBが維持されるとともに、キャラ集結モードが維持されている。
【0210】
タイミングt46は、上述のタイミングt10と同様に、最終変動が開始されてから10秒が経過したタイミングであり、当該タイミングでは、キャラクタ表示枠画像wg1~キャラクタ表示枠画像wg5に表示されているキャラクタ画像のうち、対応する図柄変動に係る特図当否判定の結果が大当り若しくは小当り、又は特定ハズレとなるキャラクタ画像を昇格させるか否かを決定するキャラ昇格処理が実行される。なお、当該タイミングの後には、当該最終変動に対応する発展演出Dが開始され、キャラクタ表示枠画像wg1~キャラクタ表示枠画像wg5のキャラクタ画像の表示が一時中断される。
【0211】
タイミングt47では、最終変動が終了し、当該図柄変動に係る特図が停止している確定停止期間が開始される。この際、タイミングt41で開始された右打ち指示が終了する。なお、タイミングt47では、最終変動が終了して特図変動パターン導出状態PBから特図変動パターン導出状態PAに遷移するが、キャラ集結モードは維持されている。
【0212】
タイミングt48では、タイミングt47で開始された確定停止期間が終了し、残変動が開始される。なお、タイミングt48では、特図変動パターン導出状態PAが維持されるとともに、キャラ集結モードが維持される。
【0213】
タイミングt49では、残変動中に特定ハズレが判定され、特図変動パターン導出状態PAから特図変動パターン導出状態PDに遷移する。この際、演出モードがキャラ集結モードから連チャンモードに遷移する。そして、右打ち指示が新たに開始される。
【0214】
なお、上述した右打ち指示も左打ち指示も行われていない期間のうち、特図変動パターン導出状態PBの抜け後の特図変動パターン導出状態PAに滞在している期間(
図14のタイミングt11~タイミングt13の期間、
図19のタイミングt37~タイミングt39の期間、
図20のタイミングt47~タイミングt49の期間)において、上述した右打ちエラーの検知条件(普図低確中にゲートセンサ74が遊技球を3回検知すること)を充足したとしても右打ちエラーは報知されないことが好ましい。上記の期間は、未だ大当り又は小当りに当選する割合が高い期間であるため、遊技者が右打ちしたとしても不正行為とは言えない期間だからである。また、当該期間において大当り又は小当りの当選を示唆する予告演出が発生する割合が高く、その予告演出が右打ちエラーによって阻害される可能性を鑑みると、右打ちエラーの報知を規制して遊技興趣の低下を防ぐべきだからである。ここで、右打ちエラーの報知の規制は、メインエラー制御手段165又はサブエラー制御手段230による検知自体が規制される態様であってもよいし、メインエラー制御手段165又はサブエラー制御手段230による検知は行われるものの報知が規制される態様であってもよい。
また、上記の期間は、不図示の外部端子板から残変動中であることが特定可能な信号が出力されること、又は、当該期間の前において普図高確(特図変動パターン導出状態PB)であることが特定可能である信号が出力されており当該期間において当該信号の出力が維持されていること、が好ましい。残変動中は、未だ大当り又は小当りに当選する割合が高い期間であるという点において、普図高確中と同様であり、ホールスタッフ等にそれを認識させることが好ましいから(遊技者が右打ちしたとしても不正行為とは言えない期間であることをホールスタッフ等に認識させるべきだから)である。
【0215】
このように、本実施形態では、キャラ集結モード(特図変動パターン導出状態PAで行われる残変動)において特定ハズレが判定された場合には、特図変動パターン導出状態PAから特図変動パターン導出状態PDに遷移して連チャンモードが設定される。言い換えれば、キャラ集結モードにおいて特定ハズレが判定された場合には、演出モードがキャラ集結モードから直接に連チャンモードに遷移する。
【0216】
従って、遊技機10は、時短遊技状態(特図変動パターン導出状態PB)において保留された第二始動口への遊技球の入賞に基づく特図変動が、当該時短遊技状態の後に設定された通常遊技状態(特図変動パターン導出状態PA)において開始されて、当該特図変動において特定はずれが判定されたとき、新たな時短遊技状態(特図変動パターン導出状態PD)が設定される、ものと換言できる。
上記のように、いわゆる時短抜け後の特
図2に係る図柄変動を消化する期間において、特定ハズレに起因して新たな時短遊技状態に移行する機会が設けられているので、当該期間に対する遊技者の期待感を高めることができ、遊技興趣の向上を図ることができる。
【0217】
<キャラ昇格処理について>
次に、
図21~
図23を用いて、キャラクタ表示枠画像wg1~キャラクタ表示枠画像wg5に表示されているキャラクタ画像の昇格について、詳細を説明する。
なお、
図21(a)は、キャラ昇格処理のフローを示す図であり、
図21(b)は、昇格抽選用の抽選テーブルを模式的に示す図であり、本実施形態において、当該処理は、先読み演出制御手段224によって実行される。さらに、
図22は、キャラクタ画像が昇格する様子を示す図であり、
図23は、昇格したキャラクタ画像が存在する状態において、最終変動がハズレとなった場合の様子を示す図である。
【0218】
図21に示す通り、キャラ昇格処理の最初のステップS302では、当該処理の実行タイミングにおける保留(最終変動を含める)のうちの最後尾の保留を対象保留に設定する。ここで、最後尾の保留とは、キャラ昇格処理の実行タイミングにおいて保留されている図柄変動のうちの、直近で保留された図柄変動を指す。
ステップS304では、対象保留における事前判定(対象保留が最終変動である場合には、特図当否判定となる)を行って対象保留が、大当り、小当り、又は特定ハズレとなるか否かを判定し、当該条件が充足される場合にはステップS306に進み、当該条件が充足されなかった場合にはステップS312に進む。
【0219】
ステップS306では、キャラ昇格抽選を実行する。
具体的には、キャラ昇格抽選では、
図21(b)に示す抽選テーブルが用いられ、当該抽選で用いられる乱数の範囲は、0~999である。そのため、キャラ昇格抽選では、200/1000(1/5)の確率で当該抽選に当選し、800/1000(1/1.25)の確率で当該抽選に非当選となる。よって、本実施形態では、キャラ昇格抽選が行われたとしても、当該抽選に当選する確率は、当該抽選に非当選となる確率よりも低い。
本実施形態では、事前判定の結果が大当り、小当り、又は特定ハズレとなる保留に対して、キャラ昇格抽選が実行されてキャラ昇格抽選に当選する可能性がある。
【0220】
ステップS308では、キャラ昇格抽選に当選したか否かを判定し、当該条件が充足される場合にはステップS310に進み、当該条件が充足されなかった場合にはステップS312に進む。
【0221】
ステップS310では、対象保留に対応するキャラクタ画像を事前判定された対象に対応するキャラクタ画像に差し替え、その後にキャラ昇格処理を終了する。
例えば、大当り遊技が終了して普図高確が開始されたタイミング(例えば、上述のタイミングt2)から数えて4回目の特
図2の入賞に係る保留を対象保留としてキャラ昇格抽選に当選し、当該対象保留が特定ハズレ、大当り又は小当りとなる保留である場合には、キャラクタ表示枠画像wg4に表示されたキャラクタ画像(キャラD)が、大当り、小当り又は特定ハズレを確定的に報知するプレミアキャラクタ画像(キャラF)に昇格する(
図22(a)に図示する表示態様から
図22(b)に図示する表示態様に変化する)。
なお、キャラクタ画像の差し替えが行われるとき、他のキャラクタ表示枠画像(キャラクタ表示枠画像wg1~キャラクタ表示枠画像wg3、およびキャラクタ表示枠画像wg5)に表示されているキャラクタ画像は差し替えられることなく、維持される。そして、上述の通り、遊技者は、キャラクタ画像の種類、またはキャラクタ画像が表示される位置によって、当該キャラクタ画像がどの保留に対応しているかを識別することができる。
【0222】
ステップS312では、対象保留の手前に保留(最終変動を含める)があるか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS314に進み、当該条件が充足されなかった場合にはキャラ昇格処理を終了する。
ステップS314では、現在の対象保留の一つ手前の保留を対象保留に設定し、ステップS304に進む。ここで、一つ手前の保留とは、現在の対象保留の直前に(一つ前に)保留された図柄変動を指す。
【0223】
本実施形態では、上述のようなキャラ昇格抽選に基づく先読み演出によって特定ハズレ、大当り又は小当りとなる保留がある旨を示唆する。言い換えれば、保留されている第二始動口への遊技球の入賞に基づく特図変動(特図変動パターン導出状態PB抜け後の残変動)の中に、特定ハズレ、大当り及び小当りのうち少なくとも一つが判定される特図変動が含まれる旨を示唆する、又は、その旨を示唆する演出態様(プレミアキャラクタ画像)が複数通りの演出態様のうちの少なくとも一つとして含まれる所定の先読み演出(キャラクタ画像の表示)が、時短遊技状態が終了する特図変動(特図変動パターン導出状態PBの最終変動)において実行され得るものと言える。
これにより、特図変動パターン導出状態PBの最終変動を終えた後の残変動に対する遊技者の期待感をより高めることができる。
【0224】
なお、本実施形態におけるキャラ昇格処理は、複数の態様のキャラクタ画像のうち一の態様(キャラF)が、大当り、小当り又は特定ハズレのいずれかであることを示唆する演出(その表示だけでは大当り、小当り又は特定ハズレのいずれであるか識別困難である演出)であるように説明したが、大当り、小当り又は特定ハズレを識別可能となるように、それぞれ別々の態様からなる演出に代えてもよい。
また、本実施形態におけるキャラ昇格処理は、最終変動の実行中に実行されるように説明したが、当該処理は上述の残変動の実行期間に実行されてもよい。
【0225】
上述の通り、キャラクタ表示枠画像wg1~キャラクタ表示枠画像wg5に表示されたキャラクタ画像は、発展演出Dが開始されると、キャラクタ表示枠画像wg1~キャラクタ表示枠画像wg5とともに表示が一時中断され、その後の残変動の開始時に当該表示が再開される。
特に、キャラクタ画像に係る表示の中断前に、プレミアキャラクタ画像が表示されている場合には、
図23に示す通り、発展演出Dが実行されて当該発展演出がハズレであった場合には、当該ハズレであることを示す「敗北」との文字が表示領域813に表示された後に、キャラクタ画像に係る表示が再開され、当該表示の再開後にも、当該画像が差し替え前の元のキャラクタ画像に戻ることなく、当該プレミアキャラクタ画像の表示も再開される。
なお、
図23に示す通り、発展演出Dがハズレとなった場合には、当該演出に対応する保留が消化されたこと(当該演出に対応する図柄変動が終了したこと)を示す画像(本実施形態では、「×」を示す画像)が、当該保留に対応するキャラクタ画像の手前に表示される。
【0226】
また、特図変動パターン導出状態PB抜け後の特
図2に係る図柄変動に決定され得る発展演出Dに対応する特図変動パターンには、ハズレ時に決定されるもの(特図変動パターンHSP-D2)、特定ハズレ時に決定されるもの(特図変動パターンHSP-D3)、大当り又は小当りの当選時に決定されるもの(特図変動パターンASP-D2)、で別々になっており、それぞれの図柄変動ごとに、特図変動パターンごとに異なる演出態様で発展演出Dが行われる。
従って、時短遊技状態(特図変動パターン導出状態PB)において保留され且つ当該時短遊技状態の後に設定された通常遊技状態(特図変動パターン導出状態PA)において開始される第二始動口への遊技球の入賞に基づく特図変動(残変動)において、当該特図変動が特定はずれ、大当り及び小当りのうち少なくとも一つが判定される旨を示唆する、又は、その旨を示唆する演出態様が複数通りの演出態様のうちの少なくとも一つとして含まれる所定の予告演出(発展演出D)が実行され得る、ものと換言できる。
【0227】
<連チャンモードにおける最終変動と残変動について>
次に、
図24~
図28を用いて、連チャンモードにおける最終変動と残変動について詳細を説明する。
なお、
図24は、連チャンモードから通常モードに遷移するにあたっての遊技状態および演出モードの遷移を示すタイミングチャートである。
図25は、連チャンモードの最終変動において大当り遊技が生起される場合の遊技状態および演出モードの遷移を示すタイミングチャートである。
図26は、連チャンモードの残変動において大当り遊技が生起される場合の遊技状態および演出モードの遷移を示すタイミングチャートである。
図27は、連チャンモードの残変動において特定ハズレが判定される場合の遊技状態および演出モードの遷移を示すタイミングチャートである。
図28は、一撃判定処理の処理フローを示すフローチャートである。
ここで、
図24~
図27に図示するタイムチャートは、いずれも従前から特図変動パターン導出状態PCが継続している状況について図示するものであるが、特図変動パターン導出状態PDが継続している状況についても同様の進行となる。
【0228】
図24を用いて、連チャンモードから通常モードに遷移する場合(特図変動パターン導出状態PCの最終変動及び残変動の全てが、大当り、小当り、特定ハズレのいずれでもない場合)について、遊技状態および演出モードの遷移を説明する。
なお、以降の説明では、タイミングt51の時点で特図に係る図柄変動が保留されていないことを前提として説明する。
【0229】
図24におけるタイミングt51では、1回目の特
図2の入賞(第2始動口への入賞)が発生し、従前から継続している特図変動パターン導出状態PCの最終変動(特図変動パターン導出状態PCに移行してから7回目の図柄変動)が開始される。また、タイミングt51では、特図変動パターン導出状態PCが維持されているとともに、連チャンモードが維持されている。
また、タイミングt51から、メイン表示部81に特
図2に係る図柄変動を満タンにさせることを促す表示がなされる(不図示)。なお、当該表示は、特
図2に係る図柄変動を満タンにさせる目的に適っていれば足り、その表示態様は特に制限されない。以降の説明では、当該表示に従って遊技者が遊技球を右打ちし、タイミングt51から後述するタイミングt52までの間に特
図2保留カウンタが上限値に達したものとする。
【0230】
タイミングt52では、既に特
図2保留カウンタが上限値に達しているため、満タン報知が新たに実行される。この際、タイミングt52では、特
図2に係る図柄変動を満タンにさせることを促す表示も、右打ち指示も維持されている。また、タイミングt52では、特図変動パターン導出状態PCが維持されているとともに、連チャンモードが維持されている。
【0231】
タイミングt53では、タイミングt52で開始された満タン報知が終了する。この際、タイミングt53では、特
図2に係る図柄変動を満タンにさせることを促す表示については非表示となるものの、右打ち指示は維持されている。また、タイミングt53では、特図変動パターン導出状態PCが維持されているとともに、連チャンモードが維持されている。
【0232】
タイミングt54は、最終変動が開始されてから10秒が経過したタイミングであり、当該タイミングでは、
図28に図示する一撃判定処理が実行され、発展演出Hが開始される。
ここで一撃判定処理とは、特図変動パターン導出状態PC又は特図変動パターン導出状態PDの最終変動及びその残変動において実行される発展演出Hの演出内容を決定するための処理であり、演出内容決定手段225によって実行される。
【0233】
以下、一撃判定処理の処理フローについて説明する。
先ず、ステップS402において、最終変動が大当り又は小当りに当選しているか否か(受信した変動開始コマンドによって示される特図変動パターンが特図変動パターンHSP-H又は特図変動パターンASP-Hのいずれであるか)を判定し、当該条件を充足するとステップS404に進み、当該条件を充足しないときステップS406に進む。
ステップS404において、発展演出Hの大当り演出ルートに対応する演出内容が設定される。
ステップS406において、残変動に大当り又は小当りに当選する特
図2に係る保留があるか否かを判定し、当該条件を充足するとステップS408に進み、当該条件を充足しないときステップS404に進む。
ステップS408において、所定の確率で当選する一撃判定抽選が実行され、ステップS410に進む。ここで、ステップS408において一撃判定抽選に当選する確率(所定の確率)は0を超えて1を下回る範囲において適宜変更可能であるが、1/2を超える確率であることが好ましい。発展演出Hにおいて残変動の特図当否判定の結果を知る精度が上がるからである。
ステップS410において、一撃判定抽選に当選したか否かを判定し、当該条件を充足するとステップS404に進み、当該条件を充足しないときステップS412に進む。
ステップS412において、発展演出Hの発展ハズレ演出ルートに対応する演出内容が設定される。
上述したように、発展演出Hは、最終変動における特図当否判定の結果(特図変動パターン)として大当り又は小当りに当選する場合であっても、残変動に大当り又は小当りとなる図柄変動が含まれることが事前判定で判定され且つ一撃判定抽選に当選する場合であっても、ステップS404において発展演出Hの大当り発展ルートに対応する演出内容が設定されるので、いずれの場合の演出内容も共通としている。
【0234】
ステップS414において、残変動に特定ハズレとなる特
図2に係る保留があるか否かを判定し、当該条件を充足するとステップS416に進み、当該条件を充足しないときステップS412に進む。
ステップS416において、所定の確率で当選する一撃判定抽選が実行され、ステップS418に進む。ここで、ステップS416において一撃判定抽選に当選する確率(所定の確率)については0を超えて1を下回る範囲において適宜変更可能であるが、ステップS408と同様の理由で1/2を超える確率であることが好ましい。なお、ステップS416の一撃判定抽選に当選する確率は、ステップS408の一撃判定抽選に当選する確率と同一であってもよいし、異なる確率であってもよい。
ステップS418において、一撃判定抽選に当選したか否かを判定し、当該条件を充足するとステップS420に進み、当該条件を充足しないときステップS412に進む。
ステップS420において、発展演出Hの特定ハズレ演出ルートに対応する演出内容が設定される。ここで、特定ハズレ演出ルートとは、ハズレ演出ルートのうち、今回の図柄変動における特図当否判定の結果が特定ハズレであることを報知することになる演出ルートをいう。
上述したように、発展演出Hは、最終変動において実行される演出であるにも関わらず、残変動に特定ハズレとなる図柄変動が含まれることが事前に報知され得るので、発展演出Hの一態様(特定ハズレ演出ルート)は、特定ハズレの先読み演出とも言える。
【0235】
再び、
図24の説明に戻る。
図24に図示する例では、最終変動及び残変動の全てがハズレであるので、タイミングt54で開催される発展演出Hは、発展ハズレ演出ルートに対応する演出内容となる。
タイミングt55では、最終変動が終了し、当該図柄変動に係る特図が停止している確定停止期間が開始される。この際、右打ち指示に係る表示が終了する。
また、タイミングt55では、最終変動が終了して確定停止期間となっているため、発展ハズレ演出ルートに対応する発展演出Hが行われた結果として、メイン表示部81にはバラケ目を構成した装飾図柄に係る図柄列が表示される。
なお、タイミングt55では、最終変動が終了して特図変動パターン導出状態PCから特図変動パターン導出状態PAに遷移するが、連チャンモードは維持されている。
【0236】
タイミングt56では、タイミングt55で開始された確定停止期間が終了し、残変動の最初の特
図2に係る図柄変動が開始される。
なお、タイミングt56では、特図変動パターン導出状態PAが維持されると共に、連チャンモードも維持されている。
【0237】
タイミングt57では、残変動のすべてが終了し、特図変動パターン導出状態PAが維持され、演出モードが連チャンモードから通常モードに遷移する。そして、第2流路Yへの遊技球の発射を促す左打ち指示が開始される。
より具体的には、タイミングt57では、メイン表示部81の表示領域の中心に、「左打ちに戻してください」との文字が表示される。当該文字の表示は、本実施形態における指示報知の一つに該当し、これにより、遊技者による左打ちの実行を促すことができる。なお、当該指示報知では、メイン表示部81の表示領域における表示だけでなく、スピーカ33によって「左打ちに戻してください」との音声も出音される。
また、タイミングt57では、残変動のすべてが終了しているため、メイン表示部81には、バラケ目を構成した装飾図柄に係る図柄列が表示される。
なお、本実施形態において、左打ち指示は、演出モードが連チャンモードから通常モードに遷移したタイミングで実行されるが、当該指示報知は、当該タイミングに限らず、演出モードがキャラ集結モードから通常モードに遷移したことに基づいて実行されれば、そのタイミングは問わない。
【0238】
タイミングt58では、タイミングt57で開始された左打ち指示が終了する。この際、特図変動パターン導出状態PAが維持されるとともに、通常モードが維持される。
より具体的には、タイミングt14では、メイン表示部81の表示領域に表示されていた「左打ちに戻してください」との文字が非表示となっている。これにより、左打ちの実行を促した後のメイン表示部81に係る表示を認識させ易くすることができる。
【0239】
続いて、
図25を用いて、連チャンモードの最終変動において大当り遊技が生起される場合について、遊技状態および演出モードの遷移を説明する。
図25におけるタイミングt61では、上述のタイミングt51と同様に、1回目の特
図2の入賞(第2始動口への入賞)が発生し、従前から継続している特図変動パターン導出状態PCの最終変動(特図変動パターン導出状態PCに移行してから7回目の図柄変動)が開始される。また、タイミングt61では、特図変動パターン導出状態PCが維持されているとともに、連チャンモードが維持されている。
また、タイミングt61からメイン表示部81に特
図2に係る図柄変動を満タンにさせることを促す表示(不図示)がなされる点、及び、当該表示に従って遊技者が遊技球を右打ちし、タイミングt61から後述するタイミングt62までの間に特
図2保留カウンタが上限値に達したものとする点についても、上述のタイミングt51の説明と同様である。
【0240】
タイミングt62では、上述のタイミングt52と同様に、既に特
図2保留カウンタが上限値に達しているため、満タン報知が新たに実行される。この際、タイミングt52では、特
図2に係る図柄変動を満タンにさせることを促す表示も、右打ち指示も維持されている。また、タイミングt52では、特図変動パターン導出状態PCが維持されているとともに、連チャンモードが維持されている。
【0241】
タイミングt63では、上述のタイミングt53と同様に、タイミングt62で開始された満タン報知が終了する。この際、タイミングt63では、特
図2に係る図柄変動を満タンにさせることを促す表示については非表示となるものの、右打ち指示は維持されている。また、タイミングt63では、特図変動パターン導出状態PCが維持されているとともに、連チャンモードが維持されている。
【0242】
タイミングt64は、上述のタイミングt54と同様に、最終変動が開始されてから10秒が経過したタイミングであり、当該タイミングでは上述した一撃判定処理が実行され、発展演出Hが開始される。
図25に図示する例では、最終変動で大当り遊技が生起される(最終変動が大当り又は小当りとなる)ので、タイミングt64で開催される発展演出Hは、大当り演出ルートに対応する演出内容となる。
【0243】
タイミングt65では、上述のタイミングt55同様に、最終変動が終了し、当該図柄変動に係る特図が停止している確定停止期間が開始される。
なお、
図25に示す例では、最終変動によって大当り遊技が生起され、確定停止期間の終了後に大当り遊技が開始されるため、この際、タイミングt21で開始された右打ち指示が維持される。ここで、タイミングt65では、最終変動が終了して確定停止期間となっているため、大当り演出ルートに対応する発展演出Hが行われた結果として、メイン表示部81には図柄揃いを構成した装飾図柄に係る図柄列が表示される。
なお、タイミングt65では、最終変動が終了して特図変動パターン導出状態PCから普図低確に遷移するが、連チャンモードは維持されている。
【0244】
タイミングt66では、タイミングt65で開始された確定停止期間が終了し大当り遊技が開始される。なお、タイミングt66では、連チャンモードはキャラ集結モードから大当りモードに遷移する。
【0245】
タイミングt67では、大当り遊技が終了して、再び特図変動パターン導出状態PCが開始されるとともに、大当りモードが終了して連チャンモードに遷移する。この際、右打ち指示は維持されている。
【0246】
続いて、
図26を用いて、連チャンモードの残変動において大当り遊技が生起される場合の遊技状態および演出モードの遷移について説明する。
図26におけるタイミングt71では、上述のタイミングt51と同様に、1回目の特
図2の入賞(第2始動口への入賞)が発生し、従前から継続している特図変動パターン導出状態PCの最終変動(特図変動パターン導出状態PCに移行してから7回目の図柄変動)が開始される。また、タイミングt71では、特図変動パターン導出状態PCが維持されているとともに、連チャンモードが維持されている。
また、タイミングt71からメイン表示部81に特
図2に係る図柄変動を満タンにさせることを促す表示(不図示)がなされる点、及び、当該表示に従って遊技者が遊技球を右打ちし、タイミングt71から後述するタイミングt72までの間に特
図2保留カウンタが上限値に達したものとする点についても、上述のタイミングt51の説明と同様である。
【0247】
タイミングt72では、上述のタイミングt52と同様に、既に特
図2保留カウンタが上限値に達しているため、満タン報知が新たに実行される。この際、タイミングt72では、特
図2に係る図柄変動を満タンにさせることを促す表示も、右打ち指示も維持されている。また、タイミングt72では、特図変動パターン導出状態PCが維持されているとともに、連チャンモードが維持されている。
【0248】
タイミングt73では、上述のタイミングt53と同様に、タイミングt72で開始された満タン報知が終了する。この際、タイミングt73では、特
図2に係る図柄変動を満タンにさせることを促す表示については非表示となるものの、右打ち指示は維持されている。また、タイミングt73では、特図変動パターン導出状態PCが維持されているとともに、連チャンモードが維持されている。
【0249】
タイミングt74は、上述のタイミングt54と同様に、最終変動が開始されてから10秒が経過したタイミングであり、当該タイミングでは上述した一撃判定処理が実行され、発展演出Hが開始される。
図26に図示する例では、残変動で大当り遊技が生起される(残変動に大当り又は小当りがある)ので、タイミングt74で開催される発展演出Hは、一撃判定抽選の結果に応じて、発展ハズレ演出ルート又は大当り演出ルートのいずれかに対応する演出内容となる。
【0250】
タイミングt75では、上述のタイミングt55同様に、最終変動が終了し、当該図柄変動に係る特図が停止している確定停止期間が開始される。この際、従前から表示されていた右打ち指示が終了する。ここで、タイミングt75では、最終変動が終了して確定停止期間となっているため、発展ハズレ演出ルート又は大当り演出ルートに対応する発展演出Hが行われた結果として、メイン表示部81にはバラケ目又は図柄揃いを構成した装飾図柄に係る図柄列が表示される。
なお、タイミングt75では、最終変動が終了して特図変動パターン導出状態PCから特図変動パターン導出状態PAに遷移するが、連チャンモードは維持されている。
【0251】
タイミングt76では、タイミングt75で開始された確定停止期間が終了し、残変動が開始される。なお、タイミングt76では、特図変動パターン導出状態PAが維持されるとともに、連チャンモードが維持される。
【0252】
タイミングt77では、残変動中に大当り遊技が生起され、大当り遊技が開始される。この際、演出モードが連チャンモードから大当りモードに遷移する。そして、右打ち指示が新たに開始される。
【0253】
タイミングt78では、タイミングt67と同様に、大当り遊技が終了して特図変動パターン導出状態PCが開始されるとともに、大当りモードが終了して連チャンモードに遷移する。この際、右打ち指示は維持されている。
【0254】
このように、本実施形態では、連チャンモード(特図変動パターン導出状態PCで行われる最終変動または特図変動パターン導出状態PAで行われる残変動)において大当り遊技が生起された場合には、当該大当り遊技に係る大当りモードの終了後に、特図変動パターン導出状態PCに遷移して連チャンモードが設定される。言い換えれば、連チャンモードにおいて大当り遊技が生起された場合には、演出モードが連チャンモードから大当りモードを経て再び連チャンモードに遷移する。
【0255】
続いて、
図27を用いて、連チャンモードの残変動において特定ハズレが判定される場合の遊技状態および演出モードの遷移を説明する。
図27におけるタイミングt81では、上述のタイミングt51と同様に、1回目の特
図2の入賞(第2始動口への入賞)が発生し、従前から継続している特図変動パターン導出状態PCの最終変動(特図変動パターン導出状態PCに移行してから7回目の図柄変動)が開始される。また、タイミングt81では、特図変動パターン導出状態PCが維持されているとともに、連チャンモードが維持されている。
また、タイミングt81からメイン表示部81に特
図2に係る図柄変動を満タンにさせることを促す表示(不図示)がなされる点、及び、当該表示に従って遊技者が遊技球を右打ちし、タイミングt81から後述するタイミングt82までの間に特
図2保留カウンタが上限値に達したものとする点についても、上述のタイミングt51の説明と同様である。
【0256】
タイミングt82では、上述のタイミングt52と同様に、既に特
図2保留カウンタが上限値に達しているため、満タン報知が新たに実行される。この際、タイミングt82では、特
図2に係る図柄変動を満タンにさせることを促す表示も、右打ち指示も維持されている。また、タイミングt82では、特図変動パターン導出状態PCが維持されているとともに、連チャンモードが維持されている。
【0257】
タイミングt83では、上述のタイミングt53と同様に、タイミングt82で開始された満タン報知が終了する。この際、タイミングt83では、特
図2に係る図柄変動を満タンにさせることを促す表示については非表示となるものの、右打ち指示は維持されている。また、タイミングt83では、特図変動パターン導出状態PCが維持されているとともに、連チャンモードが維持されている。
【0258】
タイミングt84は、上述のタイミングt54と同様に、最終変動が開始されてから10秒が経過したタイミングであり、当該タイミングでは上述した一撃判定処理が実行され、発展演出Hが開始される。
図27に図示する例では、残変動に特定ハズレがあるので、タイミングt84で開催される発展演出Hは、一撃判定抽選の結果に応じて、発展ハズレ演出ルート又は特定ハズレ演出ルートのいずれかに対応する演出内容となる。
【0259】
タイミングt85では、上述のタイミングt55同様に、最終変動が終了し、当該図柄変動に係る特図が停止している確定停止期間が開始される。この際、従前から表示されていた右打ち指示が終了する。ここで、タイミングt85では、最終変動が終了して確定停止期間となっているため、発展ハズレ演出ルート又は特定ハズレ演出ルートに対応する発展演出Hが行われた結果として、メイン表示部81にはバラケ目を構成した装飾図柄に係る図柄列又は特定ハズレに対応する特殊図柄を含む図柄列が表示される。
なお、タイミングt75では、最終変動が終了して特図変動パターン導出状態PCから特図変動パターン導出状態PAに遷移するが、連チャンモードは維持されている。
【0260】
タイミングt86では、タイミングt85で開始された確定停止期間が終了し、残変動が開始される。なお、タイミングt86では、特図変動パターン導出状態PAが維持されるとともに、キャラ集結モードが維持される。
【0261】
タイミングt87では、残変動中に特定ハズレが判定され、特図変動パターン導出状態PAから特図変動パターン導出状態PDに遷移する。この際、演出モードについては、連チャンモードが維持される。そして、右打ち指示が新たに開始される。
【0262】
なお、上述した右打ち指示も左打ち指示も行われていない期間のうち、特図変動パターン導出状態PCの抜け後の特図変動パターン導出状態PAに滞在している期間(
図24のタイミングt55~タイミングt57の期間、
図26のタイミングt75~タイミングt77の期間、
図27のタイミングt85~タイミングt87の期間)において、上述した右打ちエラーの検知条件(普図低確中にゲートセンサ74が遊技球を3回検知すること)を充足したとしても右打ちエラーは報知されないことが好ましい。
また、上記の期間は、不図示の外部端子板から残変動中であることが特定可能な信号が出力されること、又は、当該期間の前において普図高確(特図変動パターン導出状態PC)であることが特定可能である信号が出力されており当該期間において当該信号の出力が維持されていること、が好ましい。
その理由については、
図14、
図19及び
図20を用いて説明した内容と同様である。
【0263】
このように、本実施形態では、連チャンモード(特図変動パターン導出状態PAで行われる残変動)において特定ハズレが判定された場合には、特図変動パターン導出状態PAから特図変動パターン導出状態PDに遷移して連チャンモードが設定される。言い換えれば、連チャンモードにおいて特定ハズレが判定された場合には、演出モードについては連チャンモードが維持される。
【0264】
以上、説明したように、連チャンモードにおける最終変動では発展演出Hが行われ、当該最終変動のみならず、残変動における特図当否判定の結果を報知する場合があり、その一部において特定ハズレとなることを報知する場合(特定ハズレ演出ルートに対応する発展演出Hが行われる場合)がある。
なお、本実施形態において、特定ハズレとなることを報知する演出態様として、特定ハズレに対応する特殊図柄を含む図柄列が表示されることを例示したが、その演出態様はこれに限られず、例えば、複数通りの色態様のうち一の色態様によって特定ハズレとなることを示す演出表示がなされることとしてもよい。
また、本実施形態において、特定ハズレ演出ルートに対応する発展演出Hは、特定ハズレを確定的に報知するものであったが、特定ハズレを予期させた後に実際には特定ハズレとならない場合があるものとしてもよい。
【0265】
<連チャンモードの残変動におけるメイン表示部81の表示内容について>
続いて、
図29を用いて、連チャンモードの残変動におけるメイン表示部81の表示内容について説明する。
図29は、連チャンモードの残変動におけるメイン表示部81の表示内容を示す図である。
【0266】
上述したように、特図変動パターン導出状態PC又は特図変動パターン導出状態PDの最終変動において実行される発展演出Hは、その後に遷移する特図変動パターン導出状態PAで行われる残変動に大当り、小当り又は特定ハズレとなるものが含まれることを事前に報知する場合がある。この場合、残変動に含まれる各図柄変動が開始される前から、既に大当り、小当り又は特定ハズレとなることが報知されているので、各図柄変動において発展演出を長々と行うと、却って遊技興趣の低下を招きかねない。従って、残変動に対応する特図変動パターン(上述した特図変動パターンHZP1、特図変動パターンHZP2、及び特図変動パターンAZP)は、発展演出に対応するいずれの特図変動パターンよりも短い変動時間になっている。
一方で、残変動に大当り、小当り、又は特定ハズレとなるものが含まれていたとしても発展演出Hではハズレを報知する場合もあり得る。この場合、短い変動時間の中で大当り、小当り、又は特定ハズレを報知する必要があるため、特殊な演出態様となっている。以下、その演出態様について説明する。
【0267】
図29(a)に示すように、特図変動パターン導出状態PC又は特図変動パターン導出状態PDの最終変動において行われた発展演出Hでハズレが報知された場合、連チャンモードが終了するかのような心証を遊技者に与える。これを受けて、当該最終変動の後に遷移する特図変動パターン導出状態PAで行われる残変動では、キャラ集結モード及び連チャンモード中に実行された大当り遊技の回数(例えば、BONUS×〇〇(〇は任意の数)と表示される)及び獲得した賞球数(例えば、total △△△△△pt(△は任意の数)と表示される)が、メイン表示部81の中央に位置する表示領域813に表示される(以下、この表示態様をリザルト画面と称する場合がある)。
リザルト画面は、残変動に含まれる図柄変動の全てがハズレである場合、その全てが終了するまでメイン表示部81に表示される。ここで、残変動に含まれる各図柄変動の当否判定の結果は、リザルト画面の視認性を阻害しないように、メイン表示部81の隅部に位置する表示領域812で変動する小さな装飾図柄に係る図柄列がバラケ目となることによって報知される。
【0268】
一方、残変動に含まれる図柄変動に大当り又は小当りが含まれる場合、
図29(b)に示すように、大当り又は小当りの当選(大当り遊技の実行)に対応する星画像hgが、その図柄変動の変動中にリザルト画面を横切るようにメイン表示部81に表示される。
これにより、リザルト画面を眺めている遊技者の視線をさえぎって、大当り又は小当りの当選を遊技者に視認させることができる。
【0269】
更に、残変動に含まれる図柄変動に特定ハズレが含まれる場合、
図29(c)に示すように、特定ハズレ(特図変動パターン導出状態PDへの遷移)に対応するネクスト画像ngが、その図柄変動の変動中にリザルト画面を横切るようにメイン表示部81に表示される。
これにより、リザルト画面を眺めている遊技者の視線をさえぎって、特定ハズレに基づいて特図変動パターン導出状態PDに遷移する旨を遊技者に視認させることができる。
【0270】
以上、説明したように、連チャンモードにおける残変動では、リザルト画面を横切る画像(ネクスト画像ng)によって特定ハズレを報知する場合がある。
なお、本実施形態において、特定ハズレとなることを報知する演出態様として、特定の画像が表示されることを例示したが、その演出態様はこれに限られず、例えば、表示領域812に停止表示される装飾図柄の組合せによって特定ハズレとなることを報知してもよい。
また、本実施形態において、ネクスト画像ngの表示は、特定ハズレを確定的に報知するものであったが、特定ハズレを予期させた後に実際には特定ハズレとならない場合があるものとしてもよい。
【0271】
従って、演出制御手段(演出内容決定手段225)は、特定ハズレとなることを示唆する演出態様である又は複数通りの演出態様のうち少なくとも一つが特定ハズレとなることを示唆する特定演出(特定ハズレ演出ルートに対応する発展演出H又はネクスト画像ngの表示)を実行可能であり、時短遊技状態が終了する特図変動(最終変動)又は当該時短遊技状態において保留された第二始動口への遊技球の入賞に基づく特図変動(残変動)において、特定演出が実行され得る、ものと換言できる。
これにより、最終変動又は残変動において、その期間中に特定ハズレとなることを予期することができ、当該期間における遊技興趣をより高めることができる。
【0272】
本実施形態の説明に用いた各タイミングチャートは、全ての図柄変動がハズレであるか、一の図柄変動が大当り、小当り、又は特定ハズレであるケースについて図示しているものであるが、複数の図柄変動が大当り、小当り、又は特定ハズレであるケースについても言及する。
具体的には、連チャンモードの残変動(特図変動パターン導出状態PC又は特図変動パターン導出状態PDから遷移した特図変動パターン導出状態PAで実行される特
図2に係る図柄変動)の中に、特定ハズレが判定される図柄変動(以下、第一の特図変動)と、大当りに当選する図柄変動(以下、第二の特図変動)と、が含まれるケースについて説明する。
【0273】
上記のケースにおいて、第一の特図変動が第二の特図変動より後に実行されるときには、第二の特図変動以前の図柄変動において、第二の特図変動以前の図柄変動において特定演出(特定ハズレ演出ルートに対応する発展演出H)が実行されないことが好ましい。
上記の状況であれば、第一の特図変動が特定ハズレとなることを事前判定できるが、それより前に行われる第二の特図変動の終了後に大当り遊技が行われ、当該大当り遊技の終了時に特図変動パターン導出状態PCに遷移することになるので、第一の特図変動において特図変動パターン導出状態PDに遷移することがない。従って、遊技者に誤解を与えかねないので、上記の状況においては、特定演出の実行を規制することが望ましい。
【0274】
また、上記のケースにおいて、第一の特図変動が第二の特図変動より前に実行されるときには、第一の特図変動が終了するまで事前判定手段125が第二の特図変動を参照することに基づく演出が実行されない又は事前判定手段125が第二の特図変動を参照しないことが好ましい。
上記の状況であれば、第二の特図変動が大当りとなることを事前判定できるが、それより前に行われる第一の特図変動において特図変動パターン導出状態PDに遷移するので、大当りを示唆する先読み演出が実行されると、遊技者に違和感を与えかねない。従って、上記の状況においては、当該先読み演出の実行又は事前判定自体を規制することが望ましい。
【0275】
以上説明したような制御が行われるので、遊技機10は、特
図1に係る図柄変動で当選した大当りに起因する大当り遊技によってキャラ集結モード(時短1回+残変動4回)に遷移し、その5回の図柄変動内に大当り遊技が生起される又は4回の残変動内に特定ハズレとなった場合には連チャンモード(時短7回+残変動4回)に遷移する。そして、連チャンモードでは、11回の図柄変動内に大当り遊技が生起される又は4回の残変動内に特定ハズレとなった場合には、引き続き連チャンモードが継続する。
キャラ集結モード及び連チャンモードはいずれも普図高確であり且つ特
図2に係る図柄変動は小当りの当選確率が高く設定されているので、キャラ集結モード及び連チャンモードは大当り遊技が生起される頻度が通常モードに比べて高くなっている。
従って、上記のような連チャンモードの継続性は、遊技球の獲得に多大な影響を与え、遊技興趣に大きく寄与する。
【0276】
なお、遊技機10は、第二始動口への遊技球の入賞に基づく特図変動において特定ハズレが判定される確率(約1/38.2)が、大当り又は小当りに当選する確率(約1/7.6)より低いことが好ましい。このようにすることによって、大当り又は小当りに当選しなかった補填として特定ハズレの恩恵(特図変動パターン導出状態PDへの遷移)を受けられる遊技性を実現できるからである。
【0277】
また、遊技機10は、第二始動口への遊技球の入賞に基づく特図変動が大当り又は小当りに当選する確率について分子を1としたときの分母の値(約7.6)は、大当り又は小当りとなって生起される大当り遊技の終了時に設定される時短遊技状態の特図変動の回数である第一回数(1又は7)より大きく、当該時短遊技状態において保留された第二始動口への遊技球の入賞に基づく特図変動において特定ハズレとなって設定される時短遊技状態の特図変動の回数である第二回数(7)と上記の第一回数の和(8又は14)より小さいことが望ましい。
時短遊技状態の継続性を特徴とする遊技性であるため、時短遊技状態に滞在する期間において大当り又は小当りとなる確率が高すぎたり低すぎたりすると、遊技性のバランスが崩れてしまうからである。
【0278】
<確変遊技状態が設けられているパチンコ遊技機への応用について>
上述の実施形態では、第1始動口57への入賞では大当りによって大当り遊技が生起され、第2始動口59への入賞では大当りの他に小当りによって大当り遊技が生起され、普図低確/普図高確の別によって大当り遊技が生起される頻度を変化させるパチンコ遊技機(いわゆる1種2種混合機)によって、本発明が実施される実施形態について説明した。
しかしながら、特図低確/特図高確の別によって大当りとなる頻度(大当り遊技が生起される頻度)を変化させるパチンコ遊技機(いわゆる1種)によって、本発明が実施されてもよい。
以下、
図30を用いて、当該パチンコ遊技機によって本発明が実施される変形例について説明する。
図30は、変形例に係る特図変動パターン導出状態の遷移を示す状態遷移図である。
【0279】
なお、当該変形例に係るパチンコ遊技機が当然に備える構成についての詳細は、上述の実施形態と重複する内容が多分に含まれるため、ここでの説明は省略する。
また、当該変形例における「特定はずれ」は、少なくとも第二始動口(第2始動口59)への遊技球の入賞に基づく特図変動において判定され得る点、及び、時短遊技状態への移行契機になる点において、上述の実施形態と共通である。
【0280】
当該変形例に係るパチンコ遊技機は、遊技状態を管理する遊技状態管理手段(上述の遊技状態制御手段155に相当)を備え、遊技状態管理手段によって管理される遊技状態には、通常遊技状態、通常遊技状態に比べて第二始動口への遊技球の入賞が容易である時短遊技状態、及び通常遊技状態に比べて大当りの当選確率が高くなっている確変遊技状態が含まれる。
ここで通常遊技状態は、特図低確且つ普図低確である特図変動パターン導出状態PA'に相当する。また、時短遊技状態は、特図高確且つ普図低確である特図変動パターン導出状態PB'及び特図変動パターン導出状態PD'に相当する。そして、確変遊技状態は、特図低確且つ普図低確である特図変動パターン導出状態PC'に相当する。
【0281】
遊技状態制御手段は、上述の特図変動パターン導出状態を制御する。
図30に示す通り、特図変動パターン導出状態PA'~特図変動パターン導出状態PD'間の遷移条件には、遷移条件(i)~遷移条件(v)がある。遷移条件(i)は、通常大当りに係る大当り遊技の終了であり、遷移条件(ii)は、特
図2に係る図柄変動が20回実行されたことである。遷移条件(iii)は、確変大当りに係る大当り遊技の終了であり、遷移条件(iv)は、普図低確である特図変動パターン導出状態PA'において特定ハズレに対応する図柄cが停止表示されることである。
ここで、普図高確である特図変動パターン導出状態PB'、特図変動パターン導出状態PC'、及び特図変動パターン導出状態PD'において行われる特
図2に係る図柄変動において、特定ハズレが判定されて図柄cが停止表示される場合があるが、当該場合において状態遷移は行われず、元の遊技状態に留まるようにされている。普図高確の重ね掛けを回避するためである。
【0282】
従って、当該パチンコ遊技機は、以下のように遊技状態が遷移することができる。
(イ)大当り遊技が終了したときの少なくとも一部において、時短遊技状態(特図変動パターン導出状態PB')が設定されることがある(
図30に図示する(i)の状態遷移)。
(ロ)時短遊技状態(特図変動パターン導出状態PB'又は特図変動パターン導出状態PD')において所定条件が成立したとき、通常遊技状態が設定されることがある(
図30に図示する(ii)の状態遷移)。
(ハ)時短遊技状態(特図変動パターン導出状態PB'又は特図変動パターン導出状態PD')において保留された第二始動口への遊技球の入賞に基づく特図変動が、当該時短遊技状態の後に設定された通常遊技状態(特図変動パターン導出状態PA)において開始されて、当該特図変動において特定ハズレが判定されたとき、新たな時短遊技状態(特図変動パターン導出状態PD')が設定されることがある(
図30に図示する(iv)の状態遷移)。
【0283】
以上説明したような制御が行われるので、当該パチンコ遊技機は、通常大当りに当選しても確変大当りに当選しても大当り遊技の終了後に普図高確が20回付与され、その最終変動における残変動の実行期間中に特定ハズレとなった場合には再び普図高確が20回付与される。このような普図高確の継続性によって、特
図2に係る図柄変動が実行される機会を増加させることができる。更に、特
図2の入賞に基づいて当選する大当りが、特
図1の入賞に基づいて当選する大当りに比べて賞球の獲得で優遇されている場合には、上記のような普図高確の継続性は、遊技球の獲得に多大な影響を与え、遊技興趣に大きく寄与する。
【0284】
なお、当該パチンコ遊技機は、第二始動口への遊技球の入賞に基づく特図変動における当否判定において、特定ハズレが判定される確率(例えば、約1/10)が、時短遊技状態(特図変動パターン導出状態PB'、特図変動パターン導出状態PC'又は特図変動パターン導出状態PD')において大当りに当選する確率(例えば、約1/300)より高いことが好ましい。このようにすることが、普図高確(時短)の継続性を特徴とする上記の遊技性に適っているからである。
【0285】
また、当該パチンコ遊技機は、大当り遊技が終了して時短遊技状態(特図変動パターン導出状態PB'、特図変動パターン導出状態PC'又は特図変動パターン導出状態PD')が設定されたとき、次の大当り遊技が開始されるまでに実行される第二始動口への遊技球の入賞に基づく特図変動の回数の期待値(例えば、約70)が、第二始動口への遊技球の入賞に基づく特図変動が時短遊技状態において大当りに当選する確率について分子を1としたときの分母の値(例えば、約300)より小さいことが望ましい。
普図高確(時短)の継続性を特徴とする遊技性であっても、過度に普図高確(時短)で行われる特図変動の回数が多すぎると、遊技性のバランスが崩れてしますからである。
【0286】
<他の変形例について>
以上の説明に記載されていない変形例について、以下に列挙する。
【0287】
以上で説明した本発明は、上述の説明に限定されるものではなく、本発明の目的が達成される限りにおける種々の変形、改良等の態様も含む。
特に、上述した遊技機10及び変形例に係るパチンコ遊技機について説明した状態制御及び各種処理は、本発明の目的が達成される限りにおいて、適宜組み合わせることができる。
【0288】
上述した実施形態における確率、割合、頻度の高低について、特段の説明がない限り、各関係性が担保されていれば、低い方が当選しないようにしてもよいし、高い方が必ず当選するようにしてもよい。そして、当選しない場合および必ず当選する場合には、抽選自体を行わないようにしてもよい。
さらに、本実施形態において図示した抽選テーブルにおける各抽選値は一例であって、抽選テーブル同士の大小関係が維持されていれば、各抽選値は当該範囲において任意の値を採用してもよい。
【0289】
上述した実施形態における時短遊技状態は、大当り遊技の終了時に設定されるもの、及び特定ハズレに対応する特図の停止表示時に設定されるものを例示し、これらの時短遊技状態において保留された第二始動口への遊技球の入賞に基づく特図変動に着眼した遊技性について説明した。しかしながら、本発明の実施に係る時短遊技状態はこれらに限られず、大当りに当選することなく所定回数の特図変動が行われた時に設定される時短遊技状態が含まれてもよく、当該時短遊技状態において保留された第二始動口への遊技球の入賞に基づく特図変動についても、同様の遊技性が適用されてもよい。
【0290】
<付記>
本実施形態は、次のような技術思想を包含する。
(1)遊技球を発射可能であり、第一始動口または第二始動口への遊技球の入賞に基づいて特図変動を実行可能であり、変動開始条件が充足されるまで特図変動の開始を保留可能であり、特図変動の開始に伴って大当り又は小当りのうち少なくとも一方に当選するか否かを判定し、前記大当りにも前記小当りにも当選しないときの一部において特定ハズレを判定する遊技機であって、
前記大当りに当選した特図変動が終了したとき、又は、前記小当りに当選した特図変動の終了後に行われる小当り遊技中に特定領域を遊技球が通過したとき、大当り遊技を行う大当り遊技制御手段と、
遊技状態を管理する遊技状態管理手段と、
を備え、
前記遊技状態管理手段によって管理される遊技状態には、通常遊技状態、及び前記通常遊技状態に比べて前記第二始動口への遊技球の入賞が容易である時短遊技状態が含まれ、
前記特定ハズレは、少なくとも前記第二始動口への遊技球の入賞に基づく特図変動において判定され得るものであり、
前記大当り遊技が終了したときの少なくとも一部において、前記時短遊技状態が設定され、
前記時短遊技状態において所定条件が成立したとき、前記通常遊技状態が設定され、
前記時短遊技状態において保留された前記第二始動口への遊技球の入賞に基づく特図変動が、当該時短遊技状態の後に設定された前記通常遊技状態において開始されて、当該特図変動において前記特定ハズレが判定されたとき、新たな前記時短遊技状態が設定され、
前記第二始動口への遊技球の入賞に基づく特図変動において前記特定ハズレが判定される確率が、前記小当りに当選する確率より低い、
ことを特徴とする遊技機。
(2)前記第二始動口への遊技球の入賞に基づく特図変動において前記小当りに当選する確率について分子を1としたときの分母の値は、前記大当り又は前記小当りとなって生起される前記大当り遊技の終了時に設定される前記時短遊技状態の特図変動の回数である第一回数より大きく、当該時短遊技状態において保留された前記第二始動口への遊技球の入賞に基づく特図変動において前記特定ハズレとなって設定される前記時短遊技状態の特図変動の回数である第二回数と前記第一回数の和より小さい、
ことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
(3)前記第二始動口への遊技球の入賞に基づく特図変動が前記時短遊技状態において開始されて、当該特図変動において前記特定ハズレが判定されたとき、新たな前記時短遊技状態が設定されない、
ことを特徴とする(1)又は(2)に記載の遊技機。
(4)前記特定ハズレは、
前記第一始動口への遊技球の入賞に基づく特図変動において判定されるときがない、又は、
前記第一始動口への遊技球の入賞に基づく特図変動において前記特定ハズレが判定される確率が、前記第二始動口への遊技球の入賞に基づく特図変動において前記特定ハズレが判定される確率より低い、
ことを特徴とする(1)から(3)のいずれか一つに記載の遊技機。
(5)保留されている特図変動に係る当否判定の結果を、当該特図変動が開始される前に参照する事前判定手段と、
演出手段と、
前記演出手段を制御する演出制御手段と、
を更に備え、
前記演出制御手段は、前記特定ハズレとなることを示唆する又は複数通りの演出態様のうち少なくとも一つが前記特定ハズレとなることを示唆する演出態様である特定演出を実行可能であり、
前記時短遊技状態が終了する特図変動又は当該時短遊技状態において保留された前記第二始動口への遊技球の入賞に基づく特図変動において、前記特定演出が実行され得る、
ことを特徴とする(1)から(4)のいずれか一つに記載の遊技機。
(6)前記時短遊技状態が終了する特図変動において保留されている前記第二始動口への遊技球の入賞に基づく特図変動の中に、前記特定ハズレが判定される第一の特図変動と、前記大当りに当選する第二の特図変動と、が含まれるときであって、前記第一の特図変動が前記第二の特図変動より後に実行されるときには、前記第二の特図変動以前の特図変動において前記特定演出が実行されない又は前記特定ハズレとなることを示唆する演出態様によって前記特定演出が実行されない、
ことを特徴とする(5)に記載の遊技機。
(7)前記時短遊技状態が終了する特図変動の実行期間中に、前記第二始動口への遊技球の発射を促す第二演出が実行され、
前記時短遊技状態において保留された前記第二始動口への遊技球の入賞に基づく特図変動の全てが終了した後に、前記第一始動口への遊技球の発射を促す第一演出が実行され、
前記時短遊技状態において保留された前記第二始動口への遊技球の入賞に基づく特図変動の中に、前記第一の特図変動も前記第二の特図変動も含まれないとき、当該特図変動の全てが終了するまでの期間において、前記第一演出も前記第二演出も実行されない、
ことを特徴とする(6)に記載の遊技機。
(a)前記時短遊技状態が終了する特図変動において保留されている前記第二始動口への遊技球の入賞に基づく特図変動の中に前記第一の特図変動と前記第二の特図変動とが含まれるときであって、前記第一の特図変動が前記第二の特図変動より前に実行されるときには、前記第一の特図変動が終了するまで前記事前判定手段が前記第二の特図変動を参照することに基づく演出が実行されない又は前記事前判定手段が前記第二の特図変動を参照しない、
ことを特徴とする(6)に記載の遊技機。
【符号の説明】
【0291】
10 遊技機
15 外枠
17 中枠
20 前枠
21 ヒンジ機構
22 可動装飾体
23 シリンダ錠
25 透明部材
27 上球受け皿
29 下球受け皿
31 操作ハンドル
32 上枠部
33(33a、33b) スピーカ
34a、34b 左右側枠部
35(35a、35b、35c) 枠ランプ
36 球抜き機構
37 演出ボタン
38 カーソルボタン
38a 上カーソルボタン
38b 下カーソルボタン
38c 左カーソルボタン
38d 右カーソルボタン
39 メイン操作部
39a 玉貸ボタン
39b 返却ボタン
40 電源スイッチ
43 RAMクリアスイッチ
46 遊技球タンク
47 タンクレール
48 払出ユニット
49 払出通路
50 遊技盤
50a 遊技領域
51 外レール
52 風車
53 内レール
54 保護部材
55 大入賞口
55a 第1大入賞口
55b 第2大入賞口
57 第1始動口
59 第2始動口
61 普通電動役物
62 普通電動役物ソレノイド
63 ゲート
65 特別電動役物
65a 第1特別電動役物
65b 第2特別電動役物
66 特別電動役物ソレノイド
67 一般入賞口
69 アウト口
70 第1始動口センサ
71 第2始動口センサ
72 大入賞口センサ
73 一般入賞口センサ
74 ゲートセンサ
75 アウト球センサ
76 中枠開扉センサ
77 前枠開扉センサ
80 演出表示装置
81 メイン表示部
82 サブ表示部
82a 上サブ表示部
82b 左サブ表示部
82c 右サブ表示部
83 音量調整部
84 輝度調整部
90 図柄表示装置
91 第1特別図柄表示装置
92 第2特別図柄表示装置
93 普通図柄表示装置
94 第1特別図柄保留ランプ
95 第2特別図柄保留ランプ
96 普通図柄保留ランプ
100 主制御基板
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104 I/Oポート
105 乱数回路
109 主制御基板ケース
110 入球判定手段
115 メイン乱数発生手段
120 メイン保留制御手段
125 事前判定手段
130 特図抽選手段
131 特図当否判定手段
132 特図停止図柄抽選手段
133 特図変動パターン導出手段
135 普図抽選手段
140 大当り遊技制御手段
145 図柄表示制御手段
150 電動役物制御手段
155 遊技状態制御手段
160 メイン情報記憶手段
165 メインエラー制御手段
170 メインコマンド管理手段
175 復電処理実行手段
176 復帰状態設定手段
179 遊技可能状態移行手段
180 電断処理実行手段
200 第1副制御基板
201 CPU
202 ROM
203 RAM
204 I/Oポート
209 第1副制御基板ケース
210 サブ乱数発生手段
220 通常演出制御手段
221 演出モード制御手段
222 演出ルート決定手段
223 サブ保留制御手段
224 先読み演出制御手段
225 演出内容決定手段
226 装飾図柄制御手段
227 大当り演出制御手段
230 サブエラー制御手段
240 ランプ制御手段
245 可動役物制御手段
250 音量調整手段
255 輝度調整手段
260 サブ情報記憶手段
270 サブコマンド管理手段
300 第2副制御基板
301 CPU
302 ROM
303 RAM
304 I/Oポート
309 第2副制御基板ケース
310 音声制御基板
311 CPU
312 ROM
313 RAM
314 I/Oポート
400 払出制御基板
409 払出制御基板ケース
500 電源制御基板
501 通常電源回路
502 バックアップ電源回路
503 電断検出回路
509 電源制御基板ケース
X 第1流路
Y 第2流路