(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-29
(45)【発行日】2023-06-06
(54)【発明の名称】遊技機島、並びに、遊技機島の形態変更方法
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20230530BHJP
【FI】
A63F7/02 349Z
(21)【出願番号】P 2019079654
(22)【出願日】2019-04-18
【審査請求日】2022-01-11
(73)【特許権者】
【識別番号】000161806
【氏名又は名称】京楽産業.株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100100480
【氏名又は名称】藤田 隆
(72)【発明者】
【氏名】金澤 秀彦
(72)【発明者】
【氏名】永田 慶吾
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 秀司
【審査官】森川 能匡
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-224819(JP,A)
【文献】特開平08-000814(JP,A)
【文献】特開2015-173892(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一遊技媒体を使用した遊技を行う第一遊技機と、第二遊技媒体を使用した遊技を行う第二遊技機とを選択的に設置可能な配設部を備える遊技機島であって、
一の第一遊技機を一の配設部に設置したとき、前記第一遊技媒体を研磨する研磨装置の少なくとも一部を収容可能及び/又は載置可能な研磨機設置用部材を有し、
前記研磨機設置用部材は、前記一の配設部に前記一の第一遊技機を設置せずに第二遊技機を設置したときにも、前記研磨装置の少なくとも一部を収容可能及び/又は載置可能であ
り、
前記配設部の下側で外壁を構成する下部側壁部を有し、
前記下部側壁部は、前記第二遊技媒体の搬送路を形成する搬路形成部材を収容可能な収容空間と、前記配設部と前記収容空間を連通させる連通部を有し、
一の第一遊技機を一の配設部に設置したとき、第一遊技機の少なくとも一部分が載置される載置台部材を有し、前記載置台部材が前記連通部を上方から覆うことを特徴とする遊技機島。
【請求項2】
第一遊技媒体を使用した遊技を行う第一遊技機と、第二遊技媒体を使用した遊技を行う第二遊技機とを選択的に設置可能な配設部を備える遊技機島であって、
一の第一遊技機を一の配設部に設置したとき、前記第一遊技媒体を研磨する研磨装置の少なくとも一部を収容可能及び/又は載置可能な研磨機設置用部材を有し、
前記研磨機設置用部材は、前記一の配設部に前記一の第一遊技機を設置せずに第二遊技機を設置したときにも、前記研磨装置の少なくとも一部を収容可能及び/又は載置可能であり、
前記配設部の下側で外壁を構成する下部側壁部と、前記第二遊技媒体の搬送路を形成する搬路形成部材を有し、
前記下部側壁部は、前記配設部に設置される遊技機に応じて、前記搬路形成部材を収容したまま取り付け位置を変更可能であることを特徴とす
る遊技機島。
【請求項3】
前記配設部の下側で外壁を構成する下部側壁部を有しており、
前記研磨機設置用部材の少なくとも一部が、前記下部側壁部の内部に位置することを特徴とする請求項1
又は2に記載の遊技機島。
【請求項4】
前記下部側壁部は、一又は複数の下壁保持部材に対して外壁材を着脱可能に取り付けて形成され、
前記外壁材を取り外すことで、前記搬路形成部材が外部に露出することを特徴とする請求項
1乃至3のいずれかに記載の遊技機島。
【請求項5】
第一遊技媒体を使用した遊技を行う第一遊技機と、第二遊技媒体を使用した遊技を行う第二遊技機とを選択的に設置可能な配設部を備える遊技機島であって、
前記配設部の下側で外壁を構成する下部側壁部を有し、
前記下部側壁部は、前記第二遊技媒体の搬送路を形成する搬路形成部材を収容可能な収容空間と、前記配設部と前記収容空間を連通させる連通部を有し、
前記配設部に第一遊技機を設置したとき、第一遊技機の少なくとも一部分が載置される載置台部材を有し、前記載置台部材が前記連通部を上方から覆うことを特徴とする遊技機島。
【請求項6】
第一遊技媒体を使用した遊技を行う第一遊技機と、第二遊技媒体を使用した遊技を行う第二遊技機とを選択的に設置可能な配設部を備える遊技機島であって、
前記配設部の下側で外壁を構成する下部側壁部と、前記第二遊技媒体の搬送路を形成する搬路形成部材を有し、
前記下部側壁部は、前記配設部に設置される遊技機に応じて、前記搬路形成部材を収容したまま取り付け位置を変更可能であることを特徴とする遊技機島。
【請求項7】
請求項1乃至
4のいずれかに記載の遊技機島であり、設置場所の床面上に構築された前記遊技機島において、一の配設部に第一遊技機を設置する第一配設形態から、前記一の配設部に第二遊技機を設置する第二配設形態への形態変更方法であり、
前記遊技機島は、島柱を前記床面に対して固定し、前記研磨機設置用部材を前記床面又は前記島柱に対して固定し、少なくとも前記島柱に前記配設部の上側で外壁を構成する上部側壁部と、前記配設部の下側で外壁を構成する下部側壁部とを取り付けて形成されており、
前記下部側壁部は、外壁材を保持する下壁保持部材を有し、
前記下壁保持部材は、本体部に固定する付属部材を着脱することで、形態変更が可能なものであって、
前記島柱を前記床面に対して固定し、且つ、前記研磨機設置用部材を前記床面又は前記島柱に対して固定した状態のまま、前記下壁保持部材を取り外す下壁取り外し工程と、前記下壁保持部材の形態を変更する下壁変更工程とを実施し、前記下壁変更工程の後に前記下壁保持部材を取り付ける下壁取り付け工程を実施することを特徴とする遊技機島の形態変更方法。
【請求項8】
前記遊技機島は、水平方向で離れた位置に配される一の前記上部側壁部と他の前記上部側壁部を有しており、2つの前記上部側壁部の間に前記第一遊技媒体の搬送路となる部材と、前記第二遊技媒体の搬送路となる部材が取り付けられ、
前記島柱に前記上部側壁部を固定した状態であり、且つ、2つの前記上部側壁部の間に前記第一遊技媒体の搬送路となる部材と、前記第二遊技媒体の搬送路となる部材を配した状態のまま、前記下壁取り外し工程と、前記下壁変更工程と、前記下壁取り付け工程を実施することを特徴とする請求項
7に記載の遊技機島の形態変更方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機を配置するための遊技機島に関する。また、設置する遊技機の種類に応じて実行される遊技機島の形態変更方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ぱちんこ機やスロット機等の遊技機が設置されている遊技場では、一般的に、遊技機の設置に使用する遊技機島と称される構造物が構築されている。
このような遊技機島には、ぱちんこ機のみが設置される所謂ぱちんこ島と称されるものや、スロット機のみが設置される所謂スロット島と称されるものがある。さらに、ぱちんこ機の列とスロット機の列とが背中合わせに設置される所謂ぱちんこ・スロット島と称されるものがある。
【0003】
ここで、遊技機島には、上記したぱちんこ島と、スロット島と、ぱちんこ・スロット島からなる三形態のうちの一形態から、他の二形態の少なくとも一方へ変更可能なものがある。
例えば、ぱちんこ島からスロット島への変更が可能な遊技機島として、特許文献1に開示されたものがある。
【0004】
特許文献1に開示された遊技機島では、ぱちんこ島からスロット島に切り替える際、ぱちんこ機を取り外した後、遊技機島を構成する各部を取り外す。すなわち、膳板回りの部分(ぱちんこ機用膳板ユニット)及び幕板回りの部分(ぱちんこ機用上部ユニット)と、これらを連結する島柱ユニットを取り外す。
さらに、ぱちんこ玉を収集搬送するための搬送路(ドブ)、ぱちんこ玉研磨装置、ぱちんこ玉を貯留するタンクを取り外す。
【0005】
そして、遊技場の床面上に設置された腰下ユニットのみを残した状態とし、この腰板ユニットに、パチスロ機用の各部材を取り付けていく。すなわち、パチスロ機用の島柱ユニット、膳板回りの部分(パチスロ機用膳板ユニット)、幕板回りの部分(パチスロ機用上部ユニット)を取り付け、パチスロ機、メダル貸機、メダル搬送路等を取り付けていく。
【0006】
つまり、この遊技機島は、腰下ユニットを共通部材として使用することで、ぱちんこ島を完全解体することなくパチスロ島に移行可能な構造としている。このことにより、遊技機交換(遊技機島の設置形態の変更)における費用や手間を抑えることを可能としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、従来技術の遊技機島には、遊技機交換における費用や手間を抑えるという点において、さらなる改善の余地があった。
【0009】
具体的に説明すると、特許文献1の遊技機島は、完全解体せずにパチスロ島への移行が可能であるものの、遊技機島の外郭の基礎を形成する部分(膳板回りの部分や幕板回りの部分)の大部分を取り換える必要がある。
これに加えて、特許文献1の遊技機島では、遊技機に対応する遊技媒体を搬送、清掃する部材を全て取り換える必要がある。すなわち、ぱちんこ島からパチスロ島への移行であれば、ぱちんこ玉の補給樋、ぱちんこ玉の回収樋、ぱちんこ玉の揚送装置、ぱちんこ玉の研磨装置等のぱちんこ玉を搬送、清掃する部材を全て取り外す必要がある。そして、その後にメダルの補給樋、メダルの回収樋、メダル洗浄装置といったメダルを搬送、清掃する部材を取り付ける必要がある。
【0010】
つまり、特許文献1の遊技機島では、依然として多くの部材を取り換える作業が発生するため、パチスロ島への移行作業が手間である。
ここで、遊技機交換に係る移行作業に時間がかかると、作業が終了するまで遊技場を開店できないため、遊技機交換のために店休日を設けたりする必要が生じてしまう。このことは、経営効率上好ましくなく、より早く遊技機交換に係る移行作業が可能な遊技機島が望まれていた。
【0011】
また、遊技機島をぱちんこ島とした場合でのみ使用する部材は、パチスロ島に移行した際に不必要であり、倉庫等に保管する必要がある。同様に、パチスロ島とした場合でのみ使用する部材は、ぱちんこ島に移行した際に不必要であり、倉庫等に保管する必要がある。
そして、特許文献1の遊技機島では、ぱちんこ島とパチスロ島のいずれの形態で使用する場合においても、その形態で使用しない他形態用の部材が大量に発生してしまうので、多くの部材を倉庫等に保管する必要がある。したがって、遊技機交換に係る移行作業の際、多くの部材を倉庫に運搬する作業等が生じてしまい、作業が煩雑化してしまう。このこともまた、遊技機交換の移行作業が手間となる一因となる。
【0012】
そこで本発明は、遊技機交換の際に、遊技機の設置形態を容易に変更可能な遊技機島を提供することを課題とする。また、そのような遊技機島の形態変更方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題を解決するための請求項1に記載の発明は、第一遊技媒体を使用した遊技を行う第一遊技機と、第二遊技媒体を使用した遊技を行う第二遊技機とを選択的に設置可能な配設部を備える遊技機島であって、一の第一遊技機を一の配設部に設置したとき、前記第一遊技媒体を研磨する研磨装置の少なくとも一部を収容可能及び/又は載置可能な研磨機設置用部材を有し、前記研磨機設置用部材は、前記一の配設部に前記一の第一遊技機を設置せずに第二遊技機を設置したときにも、前記研磨装置の少なくとも一部を収容可能及び/又は載置可能であり、前記配設部の下側で外壁を構成する下部側壁部を有し、前記下部側壁部は、前記第二遊技媒体の搬送路を形成する搬路形成部材を収容可能な収容空間と、前記配設部と前記収容空間を連通させる連通部を有し、一の第一遊技機を一の配設部に設置したとき、第一遊技機の少なくとも一部分が載置される載置台部材を有し、前記載置台部材が前記連通部を上方から覆うことを特徴とする遊技機島である。
請求項2に記載の発明は、第一遊技媒体を使用した遊技を行う第一遊技機と、第二遊技媒体を使用した遊技を行う第二遊技機とを選択的に設置可能な配設部を備える遊技機島であって、一の第一遊技機を一の配設部に設置したとき、前記第一遊技媒体を研磨する研磨装置の少なくとも一部を収容可能及び/又は載置可能な研磨機設置用部材を有し、前記研磨機設置用部材は、前記一の配設部に前記一の第一遊技機を設置せずに第二遊技機を設置したときにも、前記研磨装置の少なくとも一部を収容可能及び/又は載置可能であり、前記配設部の下側で外壁を構成する下部側壁部と、前記第二遊技媒体の搬送路を形成する搬路形成部材を有し、前記下部側壁部は、前記配設部に設置される遊技機に応じて、前記搬路形成部材を収容したまま取り付け位置を変更可能であることを特徴とする遊技機島である。
【0014】
本発明の遊技機島では、取り付けに手間がかかり、重量のある研磨装置を内部においたまま遊技機島の形態変更が可能であり、形態変更の際の作業の手間を低減できる。
【0015】
請求項3に記載の発明は、前記配設部の下側で外壁を構成する下部側壁部を有しており、前記研磨機設置用部材の少なくとも一部が、前記下部側壁部の内部に位置することを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機島である。
【0016】
かかる構成では、下部側壁部の内部に研磨機設置用部材の少なくとも一部が収容される。すなわち、下部側壁部よりも内側に形成される遊技機島の内部空間を狭くすることが可能となり、遊技機島の小型化が可能となる。
【0017】
上記した請求項1に記載の発明は、前記配設部の下側で外壁を構成する下部側壁部を有し、前記下部側壁部は、前記第二遊技媒体の搬送路を形成する搬路形成部材を収容可能な収容空間と、前記配設部と前記収容空間を連通させる連通部を有し、一の第一遊技機を一の配設部に設置したとき、第一遊技機の少なくとも一部分が載置される載置台部材を有し、前記載置台部材が前記連通部を上方から覆う。
【0018】
かかる構成によると、搬路形成部材を使用しない状態において、連通部から下部側壁部の内部(遊技機島の内部)への異物等の侵入を防止できる。
【0019】
上記した請求項2に記載の発明は、前記配設部の下側で外壁を構成する下部側壁部と、前記第二遊技媒体の搬送路を形成する搬路形成部材を有し、前記下部側壁部は、前記配設部に設置される遊技機に応じて、前記搬路形成部材を収容したまま取り付け位置を変更可能である。
【0020】
かかる構成によると、搬路形成部材を取り外したりすることなく、下部側壁部の取り付け位置を変更可能であり、遊技機島の形態変更を容易に実施できる。
【0021】
請求項4に記載の発明は、前記下部側壁部は、一又は複数の下壁保持部材に対して外壁材を着脱可能に取り付けて形成され、前記外壁材を取り外すことで、前記搬路形成部材が外部に露出することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の遊技機島である。
【0022】
かかる構成によると、搬路形成部材に対するメンテナンス作業等を容易に行うことができる。
【0023】
請求項5に記載の発明は、第一遊技媒体を使用した遊技を行う第一遊技機と、第二遊技媒体を使用した遊技を行う第二遊技機とを選択的に設置可能な配設部を備える遊技機島であって、前記配設部の下側で外壁を構成する下部側壁部を有し、前記下部側壁部は、前記第二遊技媒体の搬送路を形成する搬路形成部材を収容可能な収容空間と、前記配設部と前記収容空間を連通させる連通部を有し、前記配設部に第一遊技機を設置したとき、第一遊技機の少なくとも一部分が載置される載置台部材を有し、前記載置台部材が前記連通部を上方から覆うことを特徴とする遊技機島である。
【0024】
かかる構成によると、下部側壁部に搬路形成部材を収容可能であり、奥まった位置に配置された搬路形成部材を取り外したりする必要がなく、遊技機島の形態変更が容易である。また、搬路形成部材を使用しない状態において、連通部から下部側壁部の内部(遊技機島の内部)への異物等の侵入を防止できる。
【0025】
請求項6に記載の発明は、第一遊技媒体を使用した遊技を行う第一遊技機と、第二遊技媒体を使用した遊技を行う第二遊技機とを選択的に設置可能な配設部を備える遊技機島であって、前記配設部の下側で外壁を構成する下部側壁部と、前記第二遊技媒体の搬送路を形成する搬路形成部材を有し、前記下部側壁部は、前記配設部に設置される遊技機に応じて、前記搬路形成部材を収容したまま取り付け位置を変更可能であることを特徴とする遊技機島である。
【0026】
かかる構成によると、搬路形成部材を取り外したりすることなく、下部側壁部の取り付け位置を変更可能であり、遊技機島の形態変更を容易に実施できる。
【0027】
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の遊技機島であり、設置場所の床面上に構築された前記遊技機島において、一の配設部に第一遊技機を設置する第一配設形態から、前記一の配設部に第二遊技機を設置する第二配設形態への形態変更方法であり、前記遊技機島は、島柱を前記床面に対して固定し、前記研磨機設置用部材を前記床面又は前記島柱に対して固定し、少なくとも前記島柱に前記配設部の上側で外壁を構成する上部側壁部と、前記配設部の下側で外壁を構成する下部側壁部とを取り付けて形成されており、前記下部側壁部は、外壁材を保持する下壁保持部材を有し、前記下壁保持部材は、本体部に固定する付属部材を着脱することで、形態変更が可能なものであって、前記島柱を前記床面に対して固定し、且つ、前記研磨機設置用部材を前記床面又は前記島柱に対して固定した状態のまま、前記下壁保持部材を取り外す下壁取り外し工程と、前記下壁保持部材の形態を変更する下壁変更工程とを実施し、前記下壁変更工程の後に前記下壁保持部材を取り付ける下壁取り付け工程を実施することを特徴とする遊技機島の形態変更方法である。
【0028】
かかる構成によると、取り付けに手間のかかる骨格部分(島柱)を取り外したりすることなく、遊技機島の形態変更が可能である。また、重量のある研磨装置を内部においたまま、遊技機島の形態変更が可能である。これらのことから、形態変更の際の作業の手間を低減できる。
【0029】
請求項8に記載の発明は、前記遊技機島は、水平方向で離れた位置に配される一の前記上部側壁部と他の前記上部側壁部を有しており、2つの前記上部側壁部の間に前記第一遊技媒体の搬送路となる部材と、前記第二遊技媒体の搬送路となる部材が取り付けられ、前記島柱に前記上部側壁部を固定した状態であり、且つ、2つの前記上部側壁部の間に前記第一遊技媒体の搬送路となる部材と、前記第二遊技媒体の搬送路となる部材を配した状態のまま、前記下壁取り外し工程と、前記下壁変更工程と、前記下壁取り付け工程を実施することを特徴とする請求項7に記載の遊技機島の形態変更方法である。
【0030】
かかる構成によると、部材の取り外しや取り付けが困難となる高位置に形成される部分に対し、島柱からの上部側壁部の取り外し作業や、搬送路の取り外し作業、また、これらの取り付け作業等を行うことなく遊技機島の形態変更作業を実施できる。このことから、遊技機島の形態変更作業の容易化を図ることができる。
【発明の効果】
【0031】
本発明によると、遊技機交換の際に、遊技機の設置形態を容易に変更可能な遊技機島を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【
図1】本発明の実施形態に係る遊技機島を第一配設形態とした状態を模式的に示す斜視図である。
【
図2】
図1の遊技機島を別方向からみた様子を示す斜視図である。
【
図3】
図1の島本体部を一部の部材を省略して模式的に示す説明図である。
【
図4】
図1の島本体部の内部に配される遊技球の供給、回収のための部材を模式的に示す説明図である。
【
図5】
図1の島本体部の内部に配されるメダルの供給、回収のための部材を模式的に示す説明図であり、(a)は、短手方向の一方側からみた様子を示し、(b)は、短手方向の他方側からみた様子を示す。
【
図6】
図1の島本体部の内部を模式的に示す断面図である。
【
図8】
図3の上壁形成部の下側に、第一上方固定部材を取り付ける様子を示す説明図である。
【
図9】
図3の島本体部の骨格部分に下壁形成部を取り付ける様子を示す説明図である。
【
図10】
図9の島柱に台部材を取り付ける様子を示す説明図である。
【
図11】
図9の第一下側基礎構造体を示す斜視図である。
【
図12】
図11の第一下側基礎構造体を示す分解斜視図である。
【
図13】
図12の第一本体部を異なる方向からみた様子を示す斜視図である。
【
図14】
図9の下側基礎構造体に対し、腰板形成部材を取り付ける様子を示す説明図である。
【
図15】
図9の第二下側基礎構造体を示す分解斜視図である。
【
図16】
図15の第二本体部を別方向からみた様子を示す斜視図である。
【
図17】
図1の遊技機島の内部に配される紙幣搬送装置を模式的に示す説明図であり、紙幣搬送装置の位置をドットで示す。
【
図18】
図9の下側基礎構造体に対し第二回収手段を取り付けた様子を示す説明図である。
【
図19】
図1の下壁形成部の内部に第二回収手段が配されている様子を模式的に示す説明図であり、腰板形成部材及び一部の部材を省略して示す図であって、(a)は、短手方向の一方側からみた様子を示し、(b)は、短手方向の他方側からみた様子を示す。
【
図20】
図3の研磨機ユニットを示す斜視図である。
【
図21】
図20の外郭部材を示す斜視図であり、(a)、(b)はそれぞれ異なる方向からみた様子を示す。
【
図22】
図20の外郭部材を示す斜視図であり、本体箱部と小片部を分離した様子を示す。
【
図23】
図20の本体箱部を示す斜視図であり、(a)、(b)はそれぞれ異なる方向からみた様子を示す。
【
図24】
図19(a)の外郭部材の周辺を拡大して示す正面図である。
【
図25】本発明の実施形態に係る遊技機島を第二配設形態とした状態を模式的に示す斜視図である。
【
図26】
図1の遊技機島を第一配設形態から第二配設形態へ形態変更させる様子を示す説明図であり、第一上方固定部材に替わって第二上方固定部材を取り付ける様子を示す。
【
図27】
図1の遊技機島を第一配設形態から第二配設形態へ形態変更させる様子を示す説明図であり、下壁形成部と台部材を取り外す様子を示す。
【
図28】
図27に続いて、下壁形成部の下側基礎構造体から第一載置部材と、内側添板部材とを取り外す様子を示す説明図である。
【
図29】
図28に続いて、下壁形成部の下側基礎構造体に対して第二載置部材を取り付ける様子を示す説明図である。
【
図30】
図29に続いて、形態変更後の下壁形成部を遊技機島の骨格部分に取り付ける様子を示す説明図である。
【
図31】
図29の第二載置部材を示す斜視図であり、長手方向における端部周辺を拡大して示す。
【
図32】第一下壁形成部の内部で3つの回収手段形成部材を連結する様子を示す説明図であり、(a)、(b)の順で連結する。
【
図33】
図25の島本体部の内部に配されるメダルの供給、回収のための部材を模式的に示す説明図であり、(a)は、短手方向の一方側からみた様子を示し、(b)は、短手方向の他方側からみた様子を示す。
【
図34】
図25の島本体部の内部を模式的に示す断面図である。
【
図35】
図25の島本体部のメダル回収シュートの周辺を示す図であり、(a)は斜視図、(b)は(a)のA-A断面図である。
【
図36】
図25の島本体部において、研磨機ユニットの本体箱部と、その周辺に位置する下壁形成部及びメダル回収シュートを示す説明図である。
【
図37】本発明の実施形態に係る遊技機島を第三配設形態とした状態を模式的に示す断面図である。
【
図38】上記した実施形態とは異なる下壁形成部を示す説明図である。
【
図39】上記した実施形態とは異なる研磨機設置用部材に研磨揚送装置を収容する様子を示す説明図であり、(a)、(b)の順に収容する。
【
図40】上記した実施形態とは異なる研磨機設置用部材に対して研磨揚送装置を載置した様子を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、本発明の実施形態に係る遊技機島1について、図面を参照しつつ詳細に説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
また、上下方向は、特に断りのない限り、
図1を基準に説明とする。
【0034】
本実施形態に係る遊技機島1は、
図1、
図2で示されるように、複数の遊技機2を配設するための構造物であり、短手方向の一方側(
図1参照)に片側遊技機列5が配設され、他方側に他方側遊技機列6が配設される(
図2参照)。
これら片側遊技機列5、他方側遊技機列6は、いずれも複数の遊技機2を並列配置して形成されている。また、片側遊技機列5に属するそれぞれの遊技機2と、他方側遊技機列6に属するそれぞれの遊技機2とは、背中合わせに配設されている。
なお、作図の都合上、一部のみの遊技機2にのみ符号を付し、他への符号を省略する。また、台間機器7、台間板8、データランプ9も同様に、一部にのみ符号を付すものとする。
【0035】
本実施形態の遊技機島1は、詳しくは後述するが、パチンコ島として運用する第一配設形態と、スロット島として運用する第二配設形態と、パチンコ・スロット島として運用する第三配設形態から構成される三つの形態の間で形態変更が可能となっている。
【0036】
第一配設形態は、片側遊技機列5及び他方側遊技機列6に配設する遊技機2をぱちんこ機2a(第一遊技機)とする形態である(
図1、
図2参照)。
第二配設形態は、片側遊技機列5及び他方側遊技機列6に配設する遊技機2をパチスロ機2b(第二遊技機)とする形態である(
図25、
図34参照)。
第三配設形態は、片側遊技機列5及び他方側遊技機列6の一方に配設される遊技機2をぱちんこ機2aとし、他方に配設される遊技機2をパチスロ機2bとする形態である(
図37参照)。
【0037】
ぱちんこ機2aは、遊技球(第一遊技媒体)を使用した遊技が可能な弾球遊技機である。
パチスロ機2bは、メダル(第二遊技媒体)を使用した遊技が可能な回胴式遊技機である。
【0038】
つまり、本実施形態の遊技機島1は、2つの遊技機列(片側遊技機列5、他方側遊技機列6)のそれぞれに配設する遊技機2の種類に応じて、複数の形態から一つの形態を選択し、選択した形態で運用可能なものである。
【0039】
以下の説明では、まず、
図1、
図2で示される第一配設形態とした遊技機島1について詳細に説明する。
【0040】
遊技機島1は、設置場所(遊技場等)の床面上に構築される構造物であり、
図1、
図2で示されるように、島本体部10と、メダル揚送ユニット11と、外付け金庫12(
図2参照)を一体化して形成されている。
【0041】
外付け金庫12は、島本体部10の一方の妻板20に取り付けられており、内部に紙幣を収容する紙幣収容部(図示しない)を有する。
【0042】
メダル揚送ユニット11は、外箱部材の内部に、メダルを洗浄するメダル洗浄装置と、メダルを上方に揚送するリフタ等のメダル揚送装置を有している。このメダル揚送ユニット11は、島本体部10のもう一方の妻板20の外側に隣接する位置に配される。
【0043】
島本体部10は、
図1、
図2で示されるように、全体の外形が略直方体状となる箱型構造物である。具体的には、この島本体部10は、外郭部分を形成する部材として、2つの妻板20と、島天板部21と、上壁形成部22(上部側壁部)と、下壁形成部23(下部側壁部)と有している。
そして、
図3で示されるように、上壁形成部22と下壁形成部23の間に、遊技機2、台間機器7、台間板8等(
図1、
図2等参照)を配置する空間である機器配設部24(配設部)が形成される。
【0044】
具体的には、
図3で示されるように、島本体部10は、遊技機島1の設置場所(遊技場の床)に、複数の島柱28と研磨機ユニット29を一体に固定し、並列配置される複数の島柱28によって骨格部分(基礎部分であり、以下、島の骨格部分とする)を形成する。そして、島の骨格部分に対し、上壁形成部22と下壁形成部23を取り付けて形成する。
【0045】
島本体部10の内部には、
図4、
図5で示されるように、遊技媒体(遊技球、メダル)を供給、回収するための経路を形成する部材が収容されている。
具体的には、遊技球を搬送する遊技媒体の搬送用部材として、
図4で示されるように、第一補給手段32、オーバーフローレール33、球抜きホース34、オーバーフローホース35、第一回収手段36が島本体部10の内部に配されている。これらの搬送用部材は、島中タンク37、島上タンク38、研磨機ユニット29を組み合わせることで、ぱちんこ機2aを経て遊技球を循環させる第一循環流路39を形成する。
なお、島上タンク38は、導入された遊技球を一時的に貯留可能な箱状部材であり、
図1、
図2で示されるように、島天板部21の上側に形成されている。この島上タンク38は、揚送流路143(
図3参照、詳しくは後述する)の内部を通過した遊技球が内部に導入される部材である。
【0046】
加えて、他の遊技媒体であるメダルの搬送用部材として、
図5、
図6で示されるように、1つの第二補給手段43と、2つの第二回収手段44(第二回収手段44a,44b)が島本体部10の内部に収容されている。
なお、2つの第二回収手段44は、
図5で示されるように、いずれも島本体部10の長手方向に延びる部材である。一方の第二回収手段44aは、一部が分断された状態で延びている(詳しくは後述する、
図5(a)参照)。対して、他方の第二回収手段44bは、長手方向の一端側から他端側まで欠落することなく延びる一連の経路を形成している(
図5(b)参照)。
【0047】
さらに、島本体部10の内部には、
図6で示されるように、現金を搬送する現金搬送部材として、紙幣搬送装置47が配されている。
【0048】
以下、島本体部10の外側部分を形成する部材と、内部に収容される各種機器及び各種部材についてさらに詳細に説明していく。
ここで、以下の説明において、遊技機島1及び島本体部10の長手方向を単に島の長手方向とも称し、遊技機島1及び島本体部10の短手方向を単に島の短手方向とも称す(
図1等参照)。
なお、島の長手方向は、
図1、
図2で示されるように、2つの妻板20の対向方向であり、それぞれの遊技機列(片側遊技機列5、他方側遊技機列6)における遊技機2の並列方向でもある。
対して、島の短手方向は、背中合わせに配される片側遊技機列5に属する遊技機2と、他方側遊技機列6に属する遊技機2の対向方向であり、島の長手方向と直交する方向でもある。
【0049】
上壁形成部22は、
図3で示されるように、島の骨格部分の上側に取り付けられ、島本体部10の上側部分を形成する(
図1参照)。
この上壁形成部22は、
図3で示されるように、上側基礎構造体53の外側上方に対して幕板形成部材54を取り付けて形成される。
【0050】
上側基礎構造体53は、
図7で示されるように、上下方向で離れた位置にある平板状の上板部56及び下板部57と、これらの間に位置する連結板部58と、島の短手方向における外側下方にランプ板形成部59を備えている。
【0051】
ランプ板形成部59は、
図1、
図2で示されるように、データランプ9を取り付けるための部分である。このランプ板形成部59と、上記した幕板形成部材54は、必要に応じて化粧部材が取り付けられ、島本体部10の外壁面を形成する。
【0052】
本実施形態の島本体部10では、
図3、
図6で示されるように、島の短手方向における一方側と他方側のそれぞれに上壁形成部22が配されている。そして、一方の上壁形成部22の上板部56と、他方の上壁形成部22の上板部56に平板状の島天板部21が掛け渡されている。
【0053】
ここで、本実施形態の上壁形成部22は、
図3で示されるように、複数の上側基礎構造体53を島の長手方向で並列配置し、これら複数の上側基礎構造体53に複数の幕板形成部材54を取り付けて形成している。
この複数の上側基礎構造体53や、複数の幕板形成部材54は、それぞれの島の長手方向における長さが同一(又は略同一)となるように形成してもよい。その一方で、一以上の上側基礎構造体53、幕板形成部材54が他の上側基礎構造体53、幕板形成部材54と比べて、島の長手方向における長さが異なるように形成してもよい。
なお、ここでいう「略同一」とは数パーセントの誤差を含むものとする。
【0054】
また、このような本実施形態の構造に替わって、例えば遊技機島長(島の長手方向の長さ)が短い場合に、長手方向の長さが長い一つの上側基礎構造体53や、一つの幕板形成部材54を採用する構造も考えられる。
【0055】
ここで、
図8で示されるように、上壁形成部22の下側部分には、第一上方固定部材63を取り付けている。
なお、本実施形態では、一つの第一上方固定部材63を取り付けているが、島の長手方向長さが短い複数の第一上方固定部材63を島の長手方向で並列配置し、これらを連結して一体化してもよい。
【0056】
この第一上方固定部材63は、ぱちんこ機2aの上側部分を島本体部10に固定するための部材である。この第一上方固定部材63は、平板状の下板部65と、下板部65の上面から上方に突出する立板部66と、外壁形成板部67とが一体となった立体構造体である。
【0057】
下壁形成部23は、
図9で示されるように、島の骨格部分の下側に取り付けられる部分である。ここで、第一配設形態では、島柱28に台部材70を取り付け、この台部材70の上に下壁形成部23を載置している。
【0058】
詳細に説明すると、少なくとも一つの島柱28は、
図10で示されるように、下側部分に添板部73と下壁載置部74とを有している。
【0059】
添板部73は、下壁形成部23を取り付けた状態において、下壁形成部23の内側部分(島の短手方向における内側部分)に内側から接触する(
図9参照)。
下壁載置部74は、
図10で示されるように、その上端部分に2つの台板部75を有している。
【0060】
台部材70は、
図10で示されるように、上側に位置する2つの台上板部78と、下側に位置する2つの台下板部79と、これらの間に位置する連結部80及び補助板部81とが一体に形成された立体構造体である。
【0061】
この台部材70は、2つの台下板部79を下壁載置部74の2つの台板部75に載置し、これらを上下方向で重ねた状態として、島柱28に一体に固定する。
【0062】
下壁形成部23は、
図9、
図14で示されるように、下側基礎構造体83(下壁保持部材)に対し、腰板形成部材84(外壁材)を取り付けて形成されている。
【0063】
ここで、本実施形態の島本体部10では、
図6で示されるように、島の短手方向における一方側と他方側のそれぞれに下壁形成部23が配されている。
【0064】
これら2つの下壁形成部23は、
図3で示されるように、いずれも複数の下側基礎構造体83を島の長手方向で並列配置し、この複数の下側基礎構造体83に複数の腰板形成部材84を取り付けて形成している。
【0065】
下壁形成部23でもまた、複数の下側基礎構造体83や、複数の腰板形成部材84は、それぞれの島の長手方向における長さが同一(又は略同一)となるように形成してもよい。その一方で、一以上の下側基礎構造体83、腰板形成部材84が他の下側基礎構造体83、腰板形成部材84と比べて、島の長手方向における長さが異なるように形成してもよい。
【0066】
また、このような本実施形態の構造に替わって、長手方向の長さが長い一つの下側基礎構造体83や、一つの腰板形成部材84を採用する構造も考えられる。
【0067】
ここで、2つの下壁形成部23の一方となる第一下壁形成部23aでは、複数(2つ)の第一下側基礎構造体83aと、一つの第二下側基礎構造体83bを並列配置している。つまり、下側基礎構造体83の一つが他とは異なる構造となっている。
対して、2つの下壁形成部23の他方となる第二下壁形成部23bでは、複数の第一下側基礎構造体83aを並列配置している。
【0068】
第一下側基礎構造体83aは、
図11、
図12で示されるように、第一本体部87(本体部)に対し、第一載置部材88(載置台部材、付属部材)と、内側添板部材89(付属部材)を取り付けて形成されている。
【0069】
第一本体部87は、
図12で示されるように、上板部90と、下板部91と、連結板部92と、上側背板部93と、下側背板部94と、上側外側板部95と、下側外側板部96を有し、これらが一体に連結された立体構造体である。そして、上側外側板部95の外側面(島の短手方向における外側面)に第一腰板取付部材98が取り付けられ、下側外側板部96の外側面に第二腰板取付部材99が取り付けられている。
【0070】
上板部90と下板部91は、いずれも上下方向を厚さ方向とする平板状の部分であり、上下方向で離れた位置にそれぞれ配され、島の長手方向に延びている。そして、上板部90の内側部分(島の短手方向における内側部分)の下方側に下板部91が位置している。
また、上板部90のうち、島の短手方向で外側に位置する部分は、必要に応じて化粧部材が取り付けられ、島本体部10の外壁面(膳板部分)を形成する部分である。
【0071】
連結板部92は、側面視形状(島の長手方向を視線方向とした平面視形状)が略コ字状となり、切欠部92aを有する立板状の部分である。
【0072】
ここで、本実施形態の第一本体部87には、複数の連結板部92が島の長手方向で間隔を空けて並列配置されている。
【0073】
したがって、上板部90と下板部91との間に形成される空間(以下、回収手段配置部100(収容空間))では、それぞれの切欠部92aが形成されている部分で、第一本体部87の長手方向の一端側から他端側までの間で延びる一連の空間が形成されている。
この回収手段配置部100は、第二回収手段44を配置する下壁内空間120(
図6等参照、詳しくは後述する)の少なくとも一部を形成する。
【0074】
具体的に説明すると、
図12で示されるように、第一本体部87の回収手段配置部100は、島の長手方向で並列する複数の小空間部103のそれぞれが、切欠部92aを介して隣の小空間部103と連続して形成される。
【0075】
上側背板部93と下側背板部94は、
図12、
図13で示されるように、いずれも島の短手方向を厚さ方向とする立板状部材である。これらは、いずれも回収手段配置部100を内側(島の短手方向における内側)から覆う部分である。
上側背板部93は、上板部90と複数の連結板部92に内側から接触しており、下側背板部94は、下板部91と複数の連結板部92に内側から接触している。そして、上側背板部93と下側背板部94は、上下方向で離れた位置にそれぞれ配されている。
【0076】
上側外側板部95と下側外側板部96は、
図12、
図13で示されるように、回収手段配置部100を外側(島の短手方向における外側)から覆う板状部材であり、いずれも複数の連結板部92に外側から接触しており、上下方向で離れた位置にそれぞれ配されている。なお、上側外側板部95は、上板部90に下方側から接触しており、下側背板部94は、下板部91に外側から接触している。
【0077】
さらに、この上側背板部93と上側外側板部95は、正面視(島の短手方向を視線方向とした平面視)において一部が重なる位置に配されている。
そして、下側背板部94と下側外側板部96もまた、正面視において一部が重なる位置に配されている。
【0078】
第一腰板取付部材98は、
図14で示されるように、下側に開口し、腰板形成部材84の上側部分を内側に挿入可能な上側凹部98aを有している。
第二腰板取付部材99は、上側に開口し、腰板形成部材84の下側部分を内側に挿入可能な下側凹部99aを有している。
上側凹部98aと下側凹部99aとは、上下方向で離れた位置にあり、上下方向で離間対向している。
【0079】
ここで、本実施形態の第一本体部87には、
図12、
図13で示されるように、特徴的な部分として、連通孔部105(連通部)が形成されている。さらに、第一本体部87の上側部分には、島の短手方向における内側端部の周辺に取付用凹部106が形成されている。
【0080】
連通孔部105は、略L字状に連続する上板部90と上側背板部93に形成される貫通孔であり、これらをそれぞれの厚さ方向に貫通し、回収手段配置部100と外部を連通する孔である。
すなわち、連通孔部105は、上板部90の島の短手方向における内側端部(
図13では手前側)の周辺と、上板部90と上側背板部93によって形成される角部分と、上側背板部93の上側端部周辺に亘って形成されている。
また、上板部90は、上板部90を貫通する部分の開口形状と、上側背板部93を貫通する部分の開口形状とが、それぞれ略四角形状となっている。
【0081】
取付用凹部106は、隣接する上板部90の上面よりも下方に窪んだ部分である。この取付用凹部106の底面は、上板部90の内側端部周辺に形成される凹部の底面と、上側背板部93の上面とが同高さに配されて形成されている。したがって、取付用凹部106の底部分は、隣接する上板部90の上面と段差を介して連続している。
具体的には、この取付用凹部106は、連通孔部105によって途切れつつ、島の長手方向に沿って断続して延びている。
【0082】
第一載置部材88は、
図12で示されるように、取り付け時における厚さ方向が上下方向であり、島の長手方向に延びる平板状の部材である。
【0083】
この第一載置部材88は、
図11で示されるように、島の短手方向における上板部90の内側部分に載置される。
このとき、第一載置部材88の内側端部は、上板部90の内側端部よりも内側に位置し、外側端部は、上板部90の外側端部よりも内側に位置する。
つまり、第一載置部材88の下面の一部は、上板部90の上面と接触し、他の一部は、取付用凹部106の底部分から上方に離れた位置にある。
【0084】
このことから、第一載置部材88を第一本体部87に取り付けた状態では、連通孔部105の上側開口の全域の上方に第一載置部材88が位置し、この上側開口を上側から覆った状態となっている。
【0085】
内側添板部材89は、
図12で示されるように、取り付け時における厚さ方向が島の短手方向となり、島の長手方向に延びる立板状の部材である。
【0086】
この内側添板部材89は、
図11で示されるように、上側背板部93の内側面(島の短手方向における内側面)にさらに内側から接触させ、上側背板部93に一体に取り付ける。
このとき、内側添板部材89は、上側背板部93に形成される連通孔部105の開口部分(
図13参照)、すなわち、内側開口部分をさらに内側から覆った状態となっている。
【0087】
第二下側基礎構造体83bは、
図15で示されるように、第二本体部110(本体部)に対し、第一載置部材88と、内側添板部材89を取り付けて形成されている。
なお、第一下側基礎構造体83aと同様の部分については、同じ符号を付し、重複する詳細な説明を省略する。
【0088】
第二本体部110は、
図15で示されるように、島の長手方向における中心側部分に、管理用空間112(管理用孔部)が形成されている点において、第一本体部87と異なる構造となっている。
【0089】
管理用空間112は、
図15、
図16で示されるように、第二本体部110の全体を島の短手方向に貫通する空間であり、上板部90の下方側に形成されている。
すなわち、第二本体部110では、下板部91と、上側背板部93と、下側背板部94と、上側外側板部95と、下側外側板部96と、第一腰板取付部材98と、第二腰板取付部材99が、管理用空間112によって分断され、島の長手方向に沿って断続しつつ延びている。
【0090】
第二本体部110においては、管理用空間112を挟んだ一方側と、他方側のそれぞれに複数の連結板部92が配されており、それぞれの連結板部92が上板部90と下板部91とを一体に連結している。
【0091】
また、管理用空間112が切欠部92aを介して小空間部103と連通して、回収手段配置部104(収容空間)が形成されている。この回収手段配置部104もまた、第二回収手段44を配置する下壁内空間120(
図6等参照、詳しくは後述する)の少なくとも一部を形成する。
そして、この回収手段配置部104においても、切欠部92aが形成されている部分で、第二本体部110の長手方向(島の長手方向)の一端側から他端側に至るまでの間で延びる一連の空間が形成されている。
【0092】
第二本体部110もまた、連通孔部115と、取付用凹部116が形成されている。
【0093】
ここで、
図15で示されるように、第二下側基礎構造体83bにおいても、第二本体部110に第一載置部材88を取り付けることで、第一載置部材88によって連通孔部115が上方から覆われた状態となっている。
【0094】
本実施形態では、
図12、
図15で示されるように、下側基礎構造体83の本体部(第一本体部87、第二本体部110)の長手方向長さと、第一載置部材88、内側添板部材89の同方向長さとが同一又は略同一となっている。そして、一の本体部(第一本体部87、第二本体部110)に一の第一載置部材88、内側添板部材89を取り付けている。
しかしながら、これに替わって、長手方向の長さの長い第一載置部材88、内側添板部材89を採用し、並列配置した複数の本体部に一の第一載置部材88、内側添板部材89を取り付けてもよい。対して、長手方向の長さの短い第一載置部材88、内側添板部材89を採用し、一の本体部に複数の第一載置部材88、内側添板部材89を取り付けてもよい。
【0095】
続いて、機器配設部24(
図3参照)に配置される台間機器7、台間板8について説明する。
本実施形態では、台間機器7(
図1、
図2参照)として、遊技媒体貸出機(第一配設形態では玉貸機)を設置している。この遊技媒体貸出機は、隣接配置される遊技機2に対応付けられている。
【0096】
なお、この他、台間機器7としては、例えば、分煙用装置が採用できる。
例えば、本実施形態では、2つの遊技機2の間に一つの台間機器7を設けているが、これに替わって複数の台間機器7を設けてもよい。すなわち、2つの遊技機2の間に二つの台間機器7を設け、それぞれの台間機器7として遊技媒体貸出機と、分煙用装置を採用してもよい。
【0097】
台間板8は、遊技機島1(島本体部10)の外壁面の一部を形成する立板状部材であり、島本体部10の内部空間(後述する本体内空間119)を外側から覆う部材である。
【0098】
続いて、島本体部10の内部に収容される機器について詳細に説明する。
なお、島本体部10の内部機器は、島柱28(
図3等参照)、妻板20(
図1等参照)、島本体部10の内壁等といった各部に対し、図示しない取付金具等を介して一体に固定する。
【0099】
まず、島本体部10は、
図6で示されるように、内部空間として、島の短手方向の中心側に位置する本体内空間119と、2つの下壁形成部23の内部にそれぞれ形成される下壁内空間120を有する。
【0100】
本体内空間119は、2つの上壁形成部22の間に位置する上側空間部119aと、2つの下壁形成部23の間に位置する下側空間部119bと、その間に位置する中間空間部119cとが一体になって形成されている。
【0101】
上側空間部119aは、島天板部21の下方側であり、2つの遊技機列(片側遊技機列5、他方側遊技機列6)のよりも上側に位置する空間である。
下側空間部119bは、2つの遊技機列よりも下側に位置する空間であり、中間空間部119cは、大部分が島の短手方向で背中合わせに配される2つの遊技機2の間に位置する空間である。
【0102】
上側空間部119aには、
図6で示されるように、第一補給手段32、オーバーフローレール33、第二補給手段43が配されている。
【0103】
第一補給手段32は、
図4で示されるように、遊技球を自重によって流下させる樋部材であり、ぱちんこ機2aに補給する遊技球の補給流路(搬送路)を形成する。この第一補給手段32は、上流側が島上タンク38と連結し、下流側が球抜きホース34と連結している。また、下流側が低位置となるように傾斜した姿勢で、島の長手方向に延びている。
【0104】
オーバーフローレール33は、遊技球を自重によって流下させる樋部材であり、遊技球の搬送路を形成する。このオーバーフローレール33は、上流側が島上タンク38と連結しており、下流側がオーバーフローホース35と連結している。また、第一補給手段32の下側に位置し、下流側が低位置となるように傾斜した姿勢で、島の長手方向に延びている。
【0105】
第二補給手段43は、
図5、
図6で示されるように、メダルを水平方向に搬送するコンベア装置を備えた部材であり、島の長手方向に沿って水平に延びる部材である。すなわち、第二補給手段43は、駆動源としてのモータ、プーリ、無端ベルト等を有する。
また、第二補給手段43の長手方向の一端側であって、メダルの搬送方向における上流側部分は、メダル揚送ユニット11の内部に位置している。
すなわち、第二補給手段43は、
図5で示されるように、メダル揚送ユニット11の内部から島本体部10の内部(上側空間部119aであり、
図6参照)まで延びている。すなわち、妻板20に形成された挿通孔(妻板20を厚さ方向に貫通する貫通孔であり、図示しない)の内側を通過しつつ延びている。
【0106】
図6で示されるように、中間空間部119cには、紙幣搬送装置47が配されている。
【0107】
紙幣搬送装置47は、
図17で示されるように、台間機器7である遊技媒体貸出機(第一配設形態では上記した玉貸機であり、
図1等参照)に投入された紙幣を外付け金庫12まで搬送する装置である。この紙幣搬送装置47は、島の長手方向に沿って延設され、長手方向の一端側が外付け金庫12の内部に位置している。
【0108】
すなわち、この紙幣搬送装置47は、中間空間部119cから外付け金庫12の内部まで、妻板20に形成された挿通孔(妻板20を厚さ方向に貫通する貫通孔であり、図示しない)の内側を通過しつつ延びている。
【0109】
なお、この紙幣搬送装置47は、詳細には、紙幣投入部と、紙幣識別部と、搬送部を有する(詳細については図示しない)。
紙幣投入部は、紙幣の導入部となる部分であり、紙幣を搬送する紙幣取込装置(図示しない)を介して遊技媒体貸出機と連結される部分である。
紙幣識別部は、紙幣投入部から導入された紙幣の種類を判別する部分である。
搬送部は、紙幣を搬送する部分であり、搬送コンベアや、搬送管及び送風機を有する空気流式の搬送装置によって形成されている。
【0110】
下側空間部119bには、
図6で示されるように、島中タンク37(
図4参照)と、第一回収手段36と、アウトカバー125とが配されている。
【0111】
島中タンク37は、
図4で示されるように、遊技球を一時的に貯留する一時貯留部材であり、概形が箱状の部材である。
【0112】
第一回収手段36は、
図4で示されるように、ぱちんこ機2aから排出される遊技球(所謂アウト球)や、島中タンク37から流出する遊技球を自重によって流下させる樋部材であり、所謂アウトレールである。
すなわち、遊技球を研磨揚送装置140(研磨装置、収容物であり、詳しくは後述する)まで流下させる回収流路(搬送路)を形成する部材である。すなわち、第一回収手段36は、上流側が島中タンク37と連結しており、下流側が研磨揚送装置140と連結している。そして、下流側が低位置となるように傾斜した姿勢で、島の長手方向に延びている。
【0113】
アウトカバー125は、下側空間部119bの下端側部分に配され、本体内空間119の下端部分を閉塞する部材(底部形成部材)である。
このアウトカバー125は、断面形状が略コ字状で島の長手方向に延びる部材である。
【0114】
また、
図4で示されるように、島本体部10の内部空間(本体内空間119、
図6参照)のうち、島の長手方向における端部近傍に、球抜きホース34、オーバーフローホース35が配されている。これらは、内部空間の上側部分から下側部分(上側空間部119aから下側空間部119bに至るまでの部分、
図6参照)に配されている。
【0115】
この球抜きホース34とオーバーフローホース35は、いずれも遊技球を下方へ向かって流下させる搬送路を形成する部材であり、上下方向に延びている。球抜きホース34は、上流側部分が第一補給手段32と連結しており、オーバーフローホース35は、上流側部分がオーバーフローレール33と連結している。そして、それぞれの下流側部分は、島中タンク37と連結している。
【0116】
なお、第一補給手段32と球抜きホース34の連結部分には、図示しない流下規制部材が設けられており、第一補給手段32から球抜きホース34に遊技球が流入する状態と、遊技球が流入しない状態を切り替え可能となっている。そして、通常は、遊技球が流入する状態で運用する。
また、オーバーフローホース35は、上記したオーバーフローレール33と共に、遊技機2を介さずに遊技球を島本体部10の下側まで移動させる迂回流路を形成する。すなわち、第一補給手段32の内部が遊技球で満たされた状態であるとき、島上タンク38から流出された遊技球を島本体部10の下方側まで流す流路を形成する。
【0117】
また、
図6で示されるように、中間空間部119cの下側部分から下側空間部119bの上側部分に至るまでの部分に、アウトボックス128が配されている。
【0118】
アウトボックス128は、複数配されており、それぞれが第一載置部材88に一体に取り付けられている。そして、複数のアウトボックス128のそれぞれは、近接するぱちんこ機2aと関連付けられており、ぱちんこ機2aから排出された遊技球を一時的に滞留させた後、下方側(島中タンク37、第一回収手段36)に排出させる部材となっている。
【0119】
下壁内空間120は、複数の下壁形成部23(
図9等参照)のそれぞれの内部に位置する回収手段配置部100,104(
図12、
図15参照)が連続して形成される一連の空間である。
そして、
図6で示されるように、2つの下壁内空間120のそれぞれに、第二回収手段44が配されている。なお、この下壁内空間120は、腰板形成部材84によって外側から覆われた状態となっている。具体的には、
図2、
図3等で示されるように、2つの妻板20と複数の腰板形成部材84によって囲まれた空間となっている。
【0120】
第二回収手段44は、メダルを水平方向に搬送するコンベア装置を備えた部材であり、
図4で示されるように、島の長手方向に沿って水平に延びている。この第二回収手段44は、駆動源としてのモータ、プーリ、無端ベルト等を有する。
この第二回収手段44は、長手方向における一端側部分であって、メダルの搬送方向における下流側部分が、メダル揚送ユニット11の内部に位置している。すなわち、第二回収手段44は、下壁内空間120の内部からメダル揚送ユニット11の内部まで、妻板20に形成された挿通孔(妻板20を厚さ方向に貫通する貫通孔であり、図示しない)の内側を通過しつつ延びている。
【0121】
また、第二回収手段44は、
図6、
図18で示されるように、複数の連結板部92の下側の平面部分を載置面として載置されている。
【0122】
したがって、この第二回収手段44は、下側基礎構造体83の下板部91よりも上方に配されており、一部が下板部91の上面から上方に離れた位置に配される。
【0123】
ここで、
図19で示されるように、第二回収手段44は、複数の下側基礎構造体83の内部に跨って配されている。
【0124】
ここで、2つの下壁内空間120にそれぞれ配される2つの第二回収手段44のうち、少なくとも一方の第二回収手段44aは、
図19(a)で示されるように、複数の回収手段形成部材130(搬送路形成部)に分割可能な構造となっている。
本実施形態では、第一下壁形成部23aに大部分が収容される第二回収手段44aが、3つの回収手段形成部材130(1つは、
図19(a)では図示しない、
図32参照)に分割可能である。そして、一部(一つの回収手段形成部材130)を他の部分から取り外し可能となっている。
【0125】
すなわち、回収手段形成部材130は、それぞれがメダルの搬送路(回収路)の一部分を形成する部材である。したがって、3つ(複数)の回収手段形成部材130を島の長手方向に沿って所定順に並列配置し、連結することで、一連の搬送路(メダルの搬送路)が形成される(
図32参照)。
【0126】
ここで、本実施形態では、2つの回収手段形成部材130の間に位置する一つの回収手段形成部材130(
図19では図示しない、
図32参照)を取り外している。このことにより、第二回収手段44aによって形成されるメダルの搬送路の一部(長手方向における中途部分)が欠落し、第二回収手段44aの一部に回収路欠落部131(搬送路欠落部)が形成されている。
つまり、この回収路欠落部131は、2つの回収手段形成部材130の間に形成される空隙部分である。
【0127】
これに対し、もう一方の第二回収手段44bは、
図19(b)で示されるように、遊技機島1を他の形態(第二配設形態、第三配設形態)にした場合と同様に、長尺のメダルの搬送路を形成している。
すなわち、島本体部10の長手方向における片側端部近傍から他方側端部の妻板20の内側を通過し、メダル揚送ユニット11の内部に至る一連のメダルの搬送路を形成している。
【0128】
また、
図4等で示されるように、島本体部10の内部空間(本体内空間119、
図6参照)には、研磨機ユニット29の大部分が配されている。
【0129】
研磨機ユニット29は、
図20で示されるように、研磨揚送装置140と、外郭部材141(研磨機設置用部材)と、柱状部材142と、揚送流路143(
図3参照)を備えた構造となっている。
【0130】
なお、この研磨機ユニット29は、島柱28と共に島の骨格部分の一部を構成する部材として使用してもよい。つまり、下壁形成部23、上壁形成部22(
図3等参照)の荷重を支持する部材として使用してもよい。
すなわち、外郭部材141には、下壁形成部23(
図1等参照)の一部をネジ、釘、金具等を介して固定してもよく、柱状部材142には、上壁形成部22をネジ、釘、金具等を介して固定してもよい。
【0131】
研磨揚送装置140は、外部から導入された遊技球を布部材で磨く動作を実施する研磨装置と、磨かれた遊技球を上方へ揚送する揚送装置とが一体に形成された(又はそれぞれ別に形成されて連結された)装置である。
【0132】
外郭部材141は、
図21で示されるように、本体箱部150(収容部材本体部)と小蓋部151(小片部)を有しており、小蓋部151が本体箱部150に対して着脱可能となっている(
図22参照)。また、本実施形態では、本体箱部150に対し、第一小箱部152と、第二小箱部153を一体に取り付けている。
なお、小蓋部151は、遊技機島1を第一配設形態とした場合、本体箱部150に取り付けた状態とする。
【0133】
本体箱部150は、内側に空間(以下、配設空間157(内側空間)とする)が形成される箱状部材である。本実施形態の本体箱部150は、概形が略直方体状であり、所定方向(配設時における島の短手方向)を幅方向とし、幅方向と直交する方向(配設時における島の長手方向)に延びた形状となっている。
【0134】
この本体箱部150は、
図23で示されるように、上下方向で離間する本体下板部162、本体上側部163(収容部材上側部)と、長手方向で離間対向する第一側方部164、第二側方部165と、幅方向の一端側に位置する第三側方部166とを有する。そして、幅方向の他端側に、側方開口部167(収容部材開放部)が形成されている。つまり、配設空間157は、四方を第一側方部164、第二側方部165、第三側方部166、側方開口部167によって囲まれ、少なくとも側方開口部167側で外部と連通する空間である。
【0135】
本体上側部163は、上面形成部163aと傾斜面部163bを有する。
【0136】
上面形成部163aは、平板状の部分であり、柱状部材142を挿通させるための柱挿通孔170が形成されている(
図20参照)。
【0137】
傾斜面部163bは、
図23で示されるように、本体上側部163の幅方向における一端側(第三側方部166側)に形成され、幅方向外側に向かうにつれて高さが低くなる傾斜面を形成している。
本実施形態では、
図23(b)で示されるように、2つの傾斜面部163bが本体箱部150の長手方向で並列し、本体箱部150の長手方向における一端側から他端側に至るまでの間の大部分(半分以上の部分)に傾斜面が形成される。
【0138】
第一側方部164は、
図23で示されるように、本体箱部150の側壁部分を形成する立板状部分である。この第一側方部164には、ぱちんこ玉の流入口となり、第一側方部164を貫通する貫通孔が形成されている。
【0139】
第二側方部165は、
図23(a)で示されるように、上下方向に離れた位置にある上側立板部165aと、下側立板部165bを有する。そして、これら上側立板部165aと、下側立板部165bにより、上下方向の中心側に空隙(壁空隙部165c)を有する側壁部分が形成されている。また、上側立板部165aには、ぱちんこ玉の流入口となり、上側立板部165aを貫通する貫通孔が形成されている。
【0140】
第三側方部166は、
図23(b)で示されるように、下端側で本体箱部150の長手方向に沿って延びる横長の下側立板部166aと、本体箱部150の長手方向における一端側で上下方向に延びる側方立板部166bを有する。
そして、これら下側立板部166aと側方立板部166bにより、下側立板部166aの上側で本体箱部150の長手方向に延びる空隙(壁空隙部166c)を有する側壁部分が形成されている。
【0141】
側方開口部167は、
図23(a)で示されるように、配設空間157と外部の境界となる開口部分であり、研磨揚送装置140を配設空間157に出し入れ可能な大きさに形成されている。
【0142】
小蓋部151は、
図22で示されるように、略L字状に形成される板状部分であり、本体箱部150に取り付けることで、本体箱部150に形成された上側欠落部173を上方及び側方の二方向から覆う部分である。
なお、上側欠落部173は、本体箱部150の上側部分のうち、幅方向の一端側(傾斜面部163bが形成される端部と対となる端部側)に形成されている。この上側欠落部173は、本体箱部150の上側部分から、長手方向の一端側となる側方の上側に至る部分が欠落して形成されている。
【0143】
なお、本実施形態の本体箱部150の内部には、内部に引き込んだ樋部材(第一回収手段36、
図4等参照)と共に遊技球の流通路を形成する樋形成部材175が設けられている。
【0144】
第一小箱部152、第二小箱部153は、樋部材(第一回収手段36、
図4等参照)を支持する取付用部材(取付金具)や、樋部材を流れる遊技球の数を検知するセンサ部材等の取り付けに使用する部材である。
これら第一小箱部152、第二小箱部153は、外側(設置時における島の長手方向の外側)と内側のそれぞれに、外壁部分を厚さ方向に貫通する貫通孔を有している。この貫通孔は、いずれも外郭部材141の内側(配設空間157)へ遊技球を流入させる際、遊技球が内側を通過する部分となる。
【0145】
ここで、本実施形態の遊技機島1は、第一配設形態としたとき、
図19(a)、
図24で示されるように、2つの回収手段形成部材130が、管理用空間112と正面視(島の短手方向を視線方向とした平面視)で重ならない位置に配されている。
言い換えると、2つの回収手段形成部材130の間に形成される空隙(回収路欠落部131)の少なくとも一部が、管理用空間112と正面視で重なる位置に形成されている。したがって、管理用空間112の外側(
図19(a)、
図24の手前側)において、第二回収手段44a(メダルの搬送路)が欠落した状態となっている。
【0146】
加えて、
図24で示されるように、本体箱部150の側方開口部167もまた、少なくとも一部が管理用空間112と正面視(島の短手方向を視線方向とした平面視)で重なる位置に配されている。
具体的には、この側方開口部167と管理用空間112の重なり部分は、上記したように研磨揚送装置140をスライド移動させた際、研磨揚送装置140が通過可能な大きさとなるように形成されている。
【0147】
このことから、遊技機島1は、腰板形成部材84(
図1参照)を取り外すことで、研磨揚送装置140が外部に露出し(
図19(a)、
図24参照)、且つ、研磨揚送装置140の手前側(島の短手方向における外側)に広い空間が形成された状態となる。このことにより、研磨揚送装置140のメンテナンスが容易となる。
【0148】
柱状部材142は、
図20等で示されるように、上下方向に延びる部材であり、島上タンク38(
図4参照)を支持する部材でもある。
揚送流路143は、柱状部材142に各部が取り付けられており、研磨揚送装置140から島上タンク38まで延びる遊技球の搬送路を形成する部材である。
【0149】
続いて、
図25で示されるように、本実施形態の遊技機島1を第二配設形態とした状態について、第一配設形態から第二配設形態へと形態変更する手順を説明しつつ詳細に説明する。
【0150】
遊技機島1を第一配設形態から第二配設形態へと形態変更する際、遊技機2、アウトボックス128、台間機器7、台間板8等の機器配設部24に配置される各部材(
図1、
図6等参照)を取り外す工程(台回り取り外し工程)を実施する。
さらに、
図26で示されるように、上壁形成部22の下側から第一上方固定部材63を取り外し、第二上方固定部材172に交換する工程(上方固定部材交換工程)を実施する。
【0151】
第二上方固定部材172は、パチスロ機2bの上側部分を島本体部10に固定するための部材であり、メダル棚を形成する部材でもある。
第二上方固定部材172は、
図26で示されるように、平板状の上板部177及び下板部178と、これらの間に位置する連結板部179を有しており、これらが一体となった立体構造体である。
【0152】
この第二上方固定部材172は、所定方向(取り付け時における島の長手方向)に延びる長尺の部材である。そして、複数の連結板部179を有しており、これらが第二上方固定部材172の長手方向で間隔を空けて並列するように配されている。
【0153】
以上のことから、第二上方固定部材172では、第二上方固定部材172の長手方向で離間対向する2つの連結板部179の間に、箱載置部183が形成され、複数の箱載置部183が同長手方向で並列した状態となっている。
それぞれの箱載置部183は、下方に位置するパチスロ機2b(
図25参照)に対応しており、対応するパチスロ機2bで遊技する遊技者がメダル箱を載置する空間を形成する。すなわち、箱載置部183は、島の短手方向における外側から内側へ向かって窪んだ部分となる。
【0154】
この第二上方固定部材172は、第一上方固定部材63よりも上下方向の長さが長い部材となっている。
【0155】
なお、本実施形態では、一つの第二上方固定部材172を取り付ける構造としているが、島の長手方向長さが短い複数の第二上方固定部材172を島の長手方向で並列するように並列配置し、これらを連結して一体化する構造も考えられる。
また、この第二上方固定部材172は、必要に応じて箱載置部183の奥側の開口部分を閉塞するように形成してもよい。
【0156】
一方、遊技機島1の下側部分では、
図27で示されるように、島の骨格部分から下壁形成部23を取り外す工程(以下、下壁取り外し工程)を実施し、さらに台部材70を取り外す工程を実施する。
そして、
図28、
図29で示されるように、下側基礎構造体83を第一形態から第二形態へ変更する工程(以下、下壁変更工程)を実施する。
この工程では、
図28で示されるように、下側基礎構造体83の本体部分(上記した第一本体部87、第二本体部110であり、
図28では第一本体部87)から、第一載置部材88と内側添板部材89を取り外す工程を実施する。その上で、
図29で示されるように、下側基礎構造体83の本体部分(
図29では第一本体部87)に第二載置部材187(付属部材)を取り付ける工程を実施する(
図29参照)。
【0157】
さらに、
図30で示されるように、島の骨格部分に対し、第二形態に形態変更した下壁形成部23を取り付ける工程(以下、下壁取り付け工程)を実施する。
ここで、下壁取り付け工程では、下壁載置部74の台板部75の上に、下壁形成部23を載置し、下壁形成部23を取り付ける。すなわち、遊技機島1を第二配設形態とした状態では、下壁形成部23は、第一配設形態とした状態よりも低位置に高さ変更された取り付け状態となる。
【0158】
加えて、機器配設部24に対し、遊技機2(パチスロ機2b)、台間機器7、台間板8等(
図25参照)の各種機器及び板部材を取り付ける工程(台回り取り付け工程)を実施する。
なお、遊技機島1を第二配設形態としたとき、機器配設部24は、第二上方固定部材172と下壁形成部23の間に形成される空間となる。また、台間機器7として設置する遊技媒体貸出機は、第二配設形態ではメダル貸機となっている。
【0159】
また、上記した下壁変更工程において、第二載置部材187を取り付けるとき(
図29参照)、第二載置部材187に形成された切欠部190と連通孔部115により、一連の取付孔部193が形成される(
図30参照)。
【0160】
具体的に説明すると、第二載置部材187は、
図31で示されるように、所定方向(配設時における島の短手方向)を幅方向とし、幅方向と直交する方向(配設時における島の長手方向)に延びる長尺状の部材である。
この第二載置部材187は、平板状の載置板部200と、内側立壁部201と、下側添板部203を有しており、これらを一体に連結して形成される立体構造体となっている。
【0161】
内側立壁部201は、外側面の下側部分が載置板部200の内側端面と接触する立板状部分である。
つまり、内側立壁部201は、載置板部200の内側に隣接する位置から上方に延びる部分となっており、上端部分が載置板部200の上面よりも上方に位置する。
【0162】
下側添板部203は、平板状の部分であり、載置板部200及び内側立壁部201の下方に位置する。すなわち、下側添板部203の上面は、載置板部200の内側部分の下面と、下側添板部203の下面にそれぞれ接触している。
【0163】
切欠部190は、載置板部200、内側立壁部201、下側添板部203のそれぞれの一部を欠落させて形成される部分であり、上方からみた平面視における形状が略四角形状となる部分である。
【0164】
切欠部190が形成された部分では、載置板部200の外側端部から内側端部に至るまでの部分と、この部分と隣接する内側立壁部201の下端部からやや上方に位置する部分までが欠落している。また、下側添板部203のうち、これら載置板部200、内側立壁部201に形成された欠落部分と重なる(上方から見た平面視で重なる)部分が欠落している。
つまり、載置板部200、下側添板部203は、切欠部190によって一部が分断され、第二載置部材187の長手方向に沿って断続して延びている。
【0165】
そして、第二載置部材187を下側基礎構造体83に取り付けるとき、
図29、
図30で示されるように、第二載置部材187(載置板部200)の幅方向における外側端部を取付用凹部106の底部分に載置させた状態とし、一体に固定する。なお、載置板部200の厚さ(上下方向長さ)は、取付用凹部106の深さと略同一となっている。
【0166】
ここで、第二載置部材187の切欠部190は、
図30で示されるように、第二載置部材187を下側基礎構造体83に取り付けるとき、連通孔部105の幅方向における両端部分それぞれの内側(島の短手方向における内側)に、切欠部190の幅方向における両端部分のそれぞれが位置するように取り付ける。
【0167】
すなわち、第二載置部材187の載置板部200の上面と、下側基礎構造体83の上板部90の上面とが略同一の高さに配され、平面的に広がりを持つ一連の面を形成する。そして、取付孔部193は、これらの面を上下方向に貫通する孔部分となる。つまり、取付孔部193は、下側基礎構造体83(下壁形成部23)の上側部分と、回収手段配置部100とを連通する孔となる。
【0168】
ここで、本実施形態の第二載置部材187は、上記した第一載置部材88、内側添板部材89と同様に、下側基礎構造体83の本体部(第一本体部87、第二本体部110であり、
図29では第一本体部87)と島の長手方向長さが同一又は略同一となっている。すなわち、一の本体部に一の第二載置部材187を取り付けている。
しかしながら、これに替わって、長手方向の長さの長い第二載置部材187を採用し、並列配置した複数の本体部に一の第二載置部材187を取り付けてもよい。対して、長手方向の長さの短い第二載置部材187を採用し、一の本体部に複数の第二載置部材187を取り付けてもよい。
【0169】
以上のように、本実施形態の下側基礎構造体83は、本体部(第一本体部87、第二本体部110)に対し、付属部材の付け替えを行うことで、形態変更(第一形態から第二形態への変更)が可能となる。
すなわち、下側基礎構造体83は、本体部と、付属部材である第一載置部材88、内側添板部材89、第二載置部材187を有しており、付属部材を選択的に取り付けて形成される部分である。そして、第一形態では、第一の付属部材である第一載置部材88、内側添板部材89を取り付け、第二形態では、第二付属部材である第二載置部材187を取り付ける。
【0170】
ここで、上記したように、第一配設形態では、2つの下壁形成部23のうち、一方の第一下壁形成部23aの内部では、第二回収手段44aが分断された状態となっている(
図5(a)参照)。そして、他方の第二下壁形成部23bの内部では、第二回収手段44bが長尺のメダルの搬送路を形成した状態となっている。
【0171】
したがって、第一下壁形成部23aに対し、下壁取り外し工程、下壁変更工程、下壁取り付け工程からなる一連の工程(
図27乃至
図30参照)を実施するとき、
図32で示されるように、第二回収手段44aを連結する回収路連結工程を実施する。
これに対し、第二下壁形成部23bに同様の一連の工程を実施するときには、第二回収手段44bを内部で連結させた状態のまま、これらの工程を実施する。
【0172】
回収路連結工程は、
図32で示されるように、2つの回収手段形成部材130の間に位置する回収路欠落部131に対し、他の一つの回収手段形成部材130を配し、3つの回収手段形成部材130を連結する工程である。
この回収路連結工程は、すなわち、下壁取り外し工程、下壁変更工程、下壁取り付け工程からなる一連の工程よりも先だって実施してもよく、これら一連の工程の後に実施してもよい。また、下壁取り外し工程、下壁変更工程、下壁取り付け工程からなる各工程の間に実施してもよい。
【0173】
このことから、遊技機島1を第二配設形態としたとき、
図33で示されるように、第一下壁形成部23a、第二下壁形成部23bのそれぞれの内部に、長尺のメダル搬送路が形成される。すなわち、2つの第二回収手段44(第二回収手段44a,44b)は、いずれも島本体部10の長手方向における片側端部よりもやや中央よりの位置から、他方側端部を経てメダル揚送ユニット11の内部まで延びた状態となる。
【0174】
したがって、遊技機島1を第二配設形態としたとき、2つの第二回収手段44a,44bと、メダル揚送ユニット11の内部と、第二補給手段43と、パチスロ機2bを経て、メダルを循環させる第二循環流路207が形成される。
すなわち、片側遊技機列5に属するパチスロ機2bから排出されたメダルは、一方の第二回収手段44aを経てメダル揚送ユニット11の内部に回収される。その一方で、他方側遊技機列6に属するパチスロ機2bから排出されたメダルは、他方の第二回収手段44bを経てメダル揚送ユニット11の内部に回収される。そして、メダル揚送ユニット11の内部で洗浄、揚送されたメダルは、第二補給手段43と、それぞれのパチスロ機2bに供給されることとなる。
【0175】
また、第二配設形態においても、上記した第一補給手段32、オーバーフローレール33、球抜きホース34、オーバーフローホース35、第一回収手段36、島中タンク37が島本体部10の内部に配されている(
図4参照)。さらに、島上タンク38が島本体部10の上部に配され、研磨機ユニット29の大部分が島本体部10の内部に配された状態となっている。つまり、上記した第一循環流路39のうち、ぱちんこ機2aを除く遊技球の搬送用部材と、遊技機球の一時貯留部材が内部に配された状態となっている。
【0176】
ここで、第一循環流路39は、上記したように、オーバーフローホース35、オーバーフローレール33からなる迂回流路を経由させることで、ぱちんこ機2aの内部を通過させずに遊技球の循環が可能となっている。つまり、本実施形態の遊技機島1は、第二配設形態とした場合においても、内部で遊技球を循環させる動作が可能となる。
【0177】
また、遊技機島1の内部では、
図34で示されるように、メダル回収シュート210が配されている。すなわち、遊技機島1を第一配設形態から第二配設形態に形態変更するとき、メダル回収シュート210を取り付ける取り付け工程を実施する。
【0178】
このメダル回収シュート210は、遊技機島1の内部に複数配されており、それぞれは、近接するパチスロ機2bと関連付けられている。すなわち、近接するパチスロ機2bから排出されたメダルを第二回収手段44の上側へ流すメダルの流路(搬送路)を形成する部材である。
メダル回収シュート210は、
図35で示されるように、一部(少なくとも一部)が上記した取付孔部193の内側に挿通された状態で配されている。
【0179】
ここで、第二配設形態では、
図36で示されるように、本体箱部150から小蓋部151を取り外した状態とした状態で(
図22参照)、研磨機ユニット29の大部分を本体内空間119に配している。
そして、メダル回収シュート210の一部が、本体箱部150の配設空間157(
図22参照)に配置された状態となっている。
【0180】
また、
図36で示されるように、本体箱部150の一部が、管理用空間112(
図36では図示しない、
図24等参照)を介して、第一下壁形成部23aの内部に配されている。
これらのことから、本実施形態では、島本体部10の本体内空間119が狭い場合であっても、本体箱部150、メダル回収シュート210の配置が可能であり、遊技機島1のコンパクト化(幅方向(短手方向)長さの小型化)を図ることができる。
【0181】
また、上記したように、本実施形態の遊技機島1は、島柱28、研磨機ユニット29の外郭部材141を設置場所(遊技場の床面等)から取り外すことなく、第一配設形態から第二配設形態への形態変更が可能である。
さらに、高位置に形成される2つの上壁形成部22とその間の部分及び、2つの上壁形成部22より上方に位置する部分が、第一配設形態と同様の状態を維持したまま、第二配設形態への変更が可能となっている(
図6、
図26、
図35等参照)。すなわち、島本体部10の上側部分に対し、外郭部分を形成する部材や内部機器の着脱をすることなく第二配設形態への形態変更が可能となっている。これらのことから、本実施形態の遊技機島1では、形態変更作業が容易である。
【0182】
本実施形態の遊技機島1では、形態変更の前後でアウトカバー125が取り付けられた状態となっている(
図6、
図34参照)。
そして、それぞれの形態において、2つの立壁部125bの上端部分が、下壁形成部23の下端部分よりも上方に位置している。加えて、それぞれの形態において、一方の立壁部125bの外側面が一方の下壁形成部23の内側(島の短手方向における内側)部分と近接しており、他方の立壁部125bの外側面が一方の下壁形成部23の内側と近接している。なお、ここでいう「近接する」とは、接触する又は数mm程度離れた位置に配されることとする。
【0183】
本実施形態の遊技機島1では、上記したように、第一循環流路39を形成する各部材の大部分や、第二循環流路207を形成する部材の大部分が形態変更の前後で、遊技機島1の内部に配されている。また、下壁形成部23の大部分、すなわち、下側基礎構造体83の本体部(第一本体部87、第二本体部110)と、腰板形成部材84とが、形態変更の前後で遊技機島1の下側外壁部分を形成する。これらのことから、倉庫等に保管しておく部材を少なくすることが可能となっている。
【0184】
本実施形態の遊技機島1は、上記した手順と逆の手順により、第二配設形態から第一配設形態への形態変更が可能である。
また、本実施形態の遊技機島1を上記した第三配設形態とする場合、
図37で示されるように、遊技機島1の短手方向の一方側を上記した第一配設形態と同様の状態とし、他方側を上記した第二配設形態と同様の状態とする。
すなわち、本実施形態の遊技機島1は、第一配設形態、第二配設形態のそれぞれから第三配設形態への形態変更が可能であり、第三配設形態から第一配設形態、第二配設形態のそれぞれから第三配設形態への形態変更が可能である。
【0185】
下側基礎構造体83は、上記した実施形態に限るものではなく、例えば、
図38で示されるように、上板部390の上面のうち、外側端部(島の短手方向における外側端部)よりもやや内側に位置する部分に球止め凹部391を形成した構造であってもよい。
この球止め凹部391は、上記した第一配設形態、第三配設形態において、遊技球の落下を防ぐための部分として機能する部分であり、周囲よりも下方に窪んだ部分である。
また、少なくとも一部が上板部90、390を覆う化粧部材を取り付け、この化粧部材に凹部(球止めのための凹部)を形成してもよい。この場合、上板部390にも凹部を形成した上で化粧部材を取り付ける構造としてもよく、凹部を形成しない上板部90に対し、凹部を形成した化粧部材を取り付ける構造としてもよい。
【0186】
上記した実施形態では、下側基礎構造体83の本体部分から付属部材(第一載置部材88、内側添板部材89)を取り外し、別の付属部材(第二載置部材187)を取り付けることで、第一形態から第二形態への形態変更を行った(
図28、
図29参照)。また、その逆の手順で、第二形態から第一形態への形態変更を行った。
しかしながら、本発明の下壁保持部材はこれに限るものではない。
例えば、下壁保持部材は、下側基礎構造体83の本体部分に付属部材(第一載置部材88、内側添板部材89)を取り付けた状態から、この付属部材を取り外した状態とすることで第一形態から第二形態への形態変更を行ってもよい。同様に、その逆の手順で、第二形態から第一形態への形態変更を行ってもよい。
つまり、付属部材を別の付属部材と付け替えることで形態変更を行う構成に替わって、付属部材を取り付けた状態と取り外した状態とを切り替えることで形態変更を行う構成としてもよい。
【0187】
上記した実施形態では、本体下板部162の上に研磨揚送装置140を載置し、且つ、内側の配設空間157に研磨揚送装置140を収容する研磨機設置用部材(外郭部材141)を採用した例を示した(
図20参照)。
しかしながら、本発明の研磨機設置用部材はこれに限るものではない。
【0188】
例えば、
図39で示されるように、本体下板部162を有さず、長手方向で離間対向する第一側方部464、第二側方部465と、上方でこれらを連結する本体上側部463を備えた設置用部材441(研磨機設置用部材)を採用してもよい。この設置用部材441では、第一側方部464、第二側方部465の間に研磨揚送装置140を配する配設空間457が形成される。そして、配設空間457は、本体上側部463によって上方を覆われ、3方を囲まれた空間となる。
【0189】
この設置用部材441は、第一側方部464、第二側方部465が遊技場(設置場所)の床に対して固定された状態で、研磨揚送装置140を配設空間457に収容する。このとき、研磨揚送装置140は、遊技場の床に対して固定した状態とする。なお、この設置用部材441は、必ずしも本体上側部463を備えたものでなくてもよいが、上方から落下した異物が研磨揚送装置140と接触することを防止するという観点から、本体上側部463を設けることが望ましい。
【0190】
また、
図40で示されるように、設置用部材541(研磨機設置用部材)は、遊技場の床ではなく、島柱28に対して固定するものであってもよい。
設置用部材541は、研磨揚送装置140を載置する平板状の本体板部541aと、本体板部541aの一部を切り起こして形成される取付片部541bを備えている。
【0191】
そして、設置用部材541は、取付片部541bをボルト等の締結要素で添板部73に固定することで、島柱28に対して固定される。つまり、設置用部材541は、島柱28を介して間接的に遊技場の床に対して固定される部材である。
【0192】
設置用部材541が島柱28に固定されると、本体板部541aの下方に空間が形成される。すなわち、本体板部541aは、遊技場の床から一定距離だけ高位置に配された状態となり、研磨揚送装置140もまた遊技場の床から一定距離だけ離れた位置に配される。
この設置用部材541では、本体板部541aの一部分の上方に位置する空間が、研磨揚送装置140を配置する配設空間となる。つまり、配設空間は、研磨揚送装置140の周囲(四方及び上方)が開放された空間であってもよい。
【符号の説明】
【0193】
1 遊技機島
2a ぱちんこ機(第一遊技機)
2b パチスロ機(第二遊技機)
22 上壁形成部(上部側壁部)
23 下壁形成部(下部側壁部)
24 機器配設部(配設部)
28 島柱
83 下側基礎構造体(下壁保持部材)
84 腰板形成部材(外壁材)
87 第一本体部(本体部)
88 第一載置部材(載置台部材、付属部材)
89 内側添板部材(付属部材)
100 回収手段配置部(収容空間)
104 回収手段配置部(収容空間)
105 連通孔部(連通部)
110 第二本体部(本体部)
112 管理用空間
130 回収手段形成部材
131 回収路欠落部
140 研磨揚送装置(研磨装置)
141 外郭部材(研磨機設置用部材)
150 本体箱部
151 小蓋部
157 配設空間
163 本体上側部
167 側方開口部
187 第二載置部材(付属部材)
441 設置用部材(研磨機設置用部材)
541 設置用部材(研磨機設置用部材)