(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-30
(45)【発行日】2023-06-07
(54)【発明の名称】注射デバイスのためのステータス感知システム
(51)【国際特許分類】
A61M 5/20 20060101AFI20230531BHJP
A61M 5/315 20060101ALI20230531BHJP
A61M 5/32 20060101ALI20230531BHJP
【FI】
A61M5/20 510
A61M5/20 550
A61M5/315 500
A61M5/32 500
(21)【出願番号】P 2022083709
(22)【出願日】2022-05-23
(62)【分割の表示】P 2021504142の分割
【原出願日】2019-04-12
【審査請求日】2022-05-26
(32)【優先日】2018-04-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】594197872
【氏名又は名称】イーライ リリー アンド カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100092783
【氏名又は名称】小林 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100095360
【氏名又は名称】片山 英二
(74)【代理人】
【識別番号】100120134
【氏名又は名称】大森 規雄
(74)【代理人】
【識別番号】100187964
【氏名又は名称】新井 剛
(72)【発明者】
【氏名】コールティス,ランプロス
(72)【発明者】
【氏名】プシェニー,ショーン マシュー
(72)【発明者】
【氏名】レゲル,オリバー ブライアン
【審査官】竹下 晋司
(56)【参考文献】
【文献】特表2017-524399(JP,A)
【文献】特表2017-523006(JP,A)
【文献】国際公開第2015/098430(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 5/20
A61M 5/315
A61M 5/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
注射デバイスアセンブリであって、
長手方向軸の周囲に延在する内部容積を画定するデバイスハウジングであって、前記内部容積が近位開口部と連通している、前記デバイスハウジングと、
前記内部容積内に少なくとも部分的に配置された注射器アセンブリであって、前記注射器アセンブリが、バレルと、前記バレル内に配置されたピストンとを含み、前記注射器アセンブリは、前記バレルから延在可能な注射針が前記デバイスハウジング内に隠されている格納位置と、前記注射針が前記近位開口部を超えて近位に突出する注射位置との間で、前記長手方向軸に沿って前記デバイスハウジングに対して移動可能であり、前記ピストンが、前記バレル内の初期ピストン遠位位置と最終ピストン近位位置との間で移動可能である、前記注射器アセンブリと、
前記注射器アセンブリと結合され且つ前記ピストンと嵌合可能なプランジャを含む駆動機構であって、前記注射器アセンブリと前記デバイスハウジングとの間の相対運動が、前記駆動機構の近位前進に応答して、前記格納位置と前記注射位置との間で前記注射器アセンブリを移動させ、前記駆動機構の近位前進中に、前記ピストンが、前記初期ピストン遠位位置から前記最終ピストン近位位置まで前進する、前記駆動機構と、
ステータス感知システムであって、前記長手方向軸に対して横方向に且つ前記内部容積の中へ電磁放射線を放出するように構成された発光体と、前記発光体から放出された電磁放射線を検出するように構成され且つ前記検出した電磁放射線に応答する信号を生成するように構成された光検出器と、前記発光体および前記光検出器と電気通信するコントローラとを含む前記ステータス感知システムと
を備え、
前記コントローラは、前記生成された信号に少なくとも部分的に基づいて、前記注射器アセンブリの動作ステータスを決定するように構成されており、
前記コントローラは、
i)前記注射器アセンブリが前記格納位置にあり、かつ前記ピストンが前記初期ピストン遠位位置にある注射準備状態、
ii)前記注射器アセンブリが前記注射位置にあり、かつ前記ピストンが前記初期ピストン遠位位置にある針挿入状態、および
iii)前記注射器アセンブリが前記注射位置にあり、かつ前記ピストンが前記最終ピストン近位位置にある薬剤送達状態
を含む、前記注射器アセンブリの少なくとも3つのステータス条件の間で、現在のステータス条件を決定するように構成されて
おり、
前記注射デバイスアセンブリは、前記ステータス感知システムを含むセンサモジュールハウジングをさらに備え、前記センサモジュールハウジングは、前記デバイスハウジングに取り外し可能に取り付け可能であり、
前記センサモジュールハウジングが内部空間を含み、前記発光体、前記光検出器、および前記コントローラが、前記内部空間内に配置され、前記センサモジュールハウジングが、前記内部空間と連通しているセンサ開口部をさらに備え、前記発光体が、前記センサ開口部を通して外方に電磁放射線を放出するように位置付けられ、前記光検出器が、前記センサ開口部を通して前記内部空間に進入する電磁放射線を検出するように位置付けられており、
前記注射器アセンブリが前記格納位置にあるときに、前記センサモジュールハウジングの前記センサ開口部が、前記注射針を前記バレルに取り付ける針ハブの軸方向位置の近位に軸方向に配置される、前記注射デバイスアセンブリ。
【請求項2】
前記センサモジュールハウジングが、本体と、前記本体から延在する一対の把持アームと、を含み、前記本体および前記把持アームが、前記デバイス
ハウジングが挿入される開口部を画定し、前記開口部の遠位セグメントが、前記デバイスハウジングの円筒セグメントに適合するようにサイズ決定され、前記開口部の前記遠位セグメントが、前記円筒セグメントよりも大きくサイズ決定される前記デバイスハウジングの基部よりも小さくサイズ決定される、請求項
1に記載の注射デバイスアセンブリ。
【請求項3】
前記センサモジュールハウジングが、前記デバイスハウジングの対応する磁石に結合するように軸方向に配置された磁石を含む、請求項
1に記載の注射デバイスアセンブリ。
【請求項4】
前記センサモジュールハウジングが、スロットまたは突出部の一方を含み、前記デバイスハウジングが、前記センサモジュールハウジングの前記スロットまたは前記突出部のうちの前記1つに結合するようにサイズ決定および成形された、前記スロットまたは前記突出部の他方を含む、請求項
1に記載の注射デバイスアセンブリ。
【請求項5】
前記センサモジュールハウジングが、本体と、前記本体から延在する一対の把持アームとを含み、前記把持アームは、前記デバイスハウジングに横方向に取り付けるために枢動させることが可能である、請求項
1に記載の注射デバイスアセンブリ。
【請求項6】
前記バレル内に配置された薬剤を含む、請求項1~
5のいずれか一項に記載の注射デバイスアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
本開示は、薬剤送達デバイスに関し、具体的には、薬剤送達デバイスで使用されるステ
ータス感知システムに関する。
【0002】
注射器の形態または注射器を含む注射デバイスが、医療専門家および自己投薬する患者
によって広く用いられている。多くの異なる疾患に苦しむ患者は、頻繁に自分自身に薬剤
を注射しなければならず、そのような自己治療を促進するために様々なデバイスが開発さ
れている。一例では、注射プロセスのステップのいくつかを実施する機構を含む自動注射
デバイスの使用は、患者に、特に手先の器用さが制限されている患者による自己治療をよ
り便利にする。自動注射デバイスは、典型的には、使用後に処分される単回使用デバイス
である。したがって、デバイス内に電子部品または複数の感知ユニットを付加することは
、費用がかかり、あまり環境に優しくない場合がある。
【発明の概要】
【0003】
一形態において、注射デバイスアセンブリは、注射デバイスと、ステータス感知システ
ムと、を含む。ステータス感知システムは、長手方向軸に対して横方向に、かつ内部容積
の中へ電磁放射線を放出するように構成された発光体と、発光体から放出された電磁放射
線を検出するように構成され、かつ検出した電磁放射線に応答する信号を生成するように
構成された光検出器と、発光体および光検出器と電気通信するコントローラと、を含む。
コントローラは、生成された信号に少なくとも部分的に基づいて、該デバイスのステータ
スを決定するように構成される。コントローラは、i)注射器アセンブリが格納位置にあ
り、かつピストンが初期ピストン遠位位置にある、注射準備状態、ii)注射器アセンブ
リが注射位置にあり、かつピストンが初期ピストン遠位位置にある、針挿入状態、および
iii)注射器アセンブリが注射位置にあり、かつピストンが最終ピストン近位位置にあ
る、薬剤送達状態、を含む、該デバイスの少なくとも3つのステータス条件の間で現在の
ステータス条件を決定するように構成される。
【0004】
別の形態では、注射デバイスの現在のステータス条件を決定する方法を提供する。ステ
ップは、注射器アセンブリが格納位置にあり、かつピストンが初期ピストン遠位位置にあ
る、注射準備状態を決定することを含む。ステップは、注射器アセンブリが注射位置にあ
り、かつピストンが初期ピストン遠位位置にある、針挿入状態を決定することを含む。ス
テップは、注射器アセンブリが注射位置にあり、かつピストンが最終ピストン近位位置に
ある、薬剤送達状態を決定することを含む。
【0005】
別の形態では、注射デバイスへの取り外し可能な取り付けのためのセンサモジュールを
提供する。センサモジュールは、センサモジュールハウジングと、センサモジュールハウ
ジングに結合されたステータス感知システムと、を含む。ステータス感知システムは、該
注射デバイスの長手方向軸に対して横方向に電磁放射線を放出するように構成された発光
体と、発光体から放出された電磁放射線を検出するように構成され、かつ検出した電磁放
射線に応答する信号を生成するように構成された光検出器と、発光体および光検出器と電
気通信するコントローラであって、生成された信号に少なくとも部分的に基づいて、該注
射デバイスの現在のステータスを決定するように構成された、コントローラと、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0006】
本発明の上述したおよび他の特徴および利点、ならびにそれらを達成する様態は、添付
の図面と併せてなされる本開示の実施形態の以下の説明を参照することによってより明ら
かになり、本発明自体がより良く理解されるであろう。
【
図2】注射器アセンブリが格納位置にあり、注射イベントの準備ができている注射デバイスの断面図である。
【
図3】注射器アセンブリが注射位置にある注射デバイスの断面図である。
【
図5-6】
図5は、注射器キャリアの斜視図である。
図6は、上側シャトル部材の斜視図である。
【
図8-11】
図8は、注射デバイスおよび取り外したステータス感知システムモジュールの斜視図である。
図9は、
図8の注射デバイスおよびステータス感知システムモジュールを一緒に取り付けた斜視図である。
図10は、
図9の注射デバイスおよびステータス感知システムモジュールの側面図である。
図11は、
図9の注射デバイスおよびステータス感知システムモジュールの正面図である。
【
図12-17】
図12は、
図11の線A-Aに沿って切断した注射デバイスおよびステータスシステムモジュールの断面図である。
図13は、エンドキャップおよび針ガードを取り外した、
図11の線A-Aに沿って切断した注射デバイスおよびステータスシステムモジュールの断面図である。
図14は、患者に注射するために注射針を前進させた、
図11の線A-Aに沿って切断した注射デバイスおよびステータスシステムモジュールの断面図である。
図15は、注射器アセンブリからの薬剤の放出を完了した後の、
図11の線A-Aに沿って切断した注射デバイスおよびステータスシステムモジュールの断面図である。
図16は、注射イベントに続いて針を後退させた後の、
図11の線A-Aに沿って切断した注射デバイスおよびステータスシステムモジュールの断面図である。
図17は、注射イベントの間にステータス感知システムの光検出器によって生成された信号を示す図である。
【
図18】モジュールおよび外部デバイスのステータス感知システムの概略図である。
【
図19-22】
図19は、ディスプレイがメッセージを示している、ステータス感知システムモジュールの正面図である。
図20は、ディスプレイが別のメッセージを示している、ステータス感知システムモジュールの正面図である。
図21は、ディスプレイが別のメッセージを示している、ステータス感知システムモジュールの正面図である。
図22は、ディスプレイが別のメッセージを示している、ステータス感知システムモジュールの正面図である。
【
図23-28】
図23は、注射デバイスへのその装着時に磁石を用いるステータス感知システムモジュールの代替の実施形態による、注射デバイスの斜視図である。
図24は、代替的な装着構造を有するステータス感知システムモジュールの別の実施形態による、注射デバイスの斜視図である。
図25は、代替的な装着構造を有するステータス感知システムモジュールの別の実施形態による、注射デバイスの斜視図である。
図26は、
図25のステータス感知システムモジュールの上面図である。
図27は、代替的な装着構造を有するステータス感知システムモジュールの別の実施形態による、注射デバイスの斜視図である。
図28は、
図27のステータス感知システムの上面図である。 複数の図全体を通して、対応する参照符号は、対応する部品を示す。本明細書に記載される例証は、本開示の実施形態を例示しているが、いくつかの形態では、以下に開示される実施形態は、網羅的であること、または本発明の範囲を開示された厳密な形態に限定するように解釈されることを意図していない。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本開示は、薬剤送達デバイス用の検知システムに関する。感知システムは、送達デバイ
スに取り付けること、または送達デバイス内に一体化することができる取り外し可能なモ
ジュールに組み込むことができる。感知システムは、感知システムによって標的とされる
検出ゾーンに入るおよびそこから出るデバイス構成要素の位置を検出することに基づいて
、その動作使用中に、デバイスの現在の動作ステータスを決定することができる。単回使
用デバイスは、自動または手動で外部デバイスに入力することができる一定の投与量を有
することになるので、用量送達の検出が高価すぎて含めることができない単回使用デバイ
スにとって有益であり得る。送達された正確な量を知ることまたは記録することではなく
、薬剤が治療に使用されたことのみを知ることが有利であり得る。関連するデバイス構成
要素の検出された位置を表す信号が、デバイスの数多くの異なる状態のうちの1つに相関
される。現在のステータスは、例えばディスプレイまたはLEDを介して連続的に示して
、または別様にデバイスのユーザに通信して、デバイスの正確で好都合な使用を容易にす
ることができる。ユーザが、デバイスを使用しているときにそのデバイスの動作ステータ
スを通知された場合、ユーザは、薬剤送達の完了前に注射部位からデバイスを取り除くな
どの、デバイスの有効な使用を損ない得る行動をとることが少なくなる。例示として、薬
剤送達デバイスは、自動インジェクタデバイスの形態で説明されている。しかしながら、
薬剤送達デバイスは、ペン型インジェクタ、注入ポンプおよび注射器などの、薬剤の用量
を送達するために使用される任意のデバイスとすることができる。薬剤は、このような薬
剤送達デバイスによって送達され得る種類のうちのいずれかであり得る。針ガード存在状
態、注射準備状態、針挿入状態、薬物送達状態、および針後退状態、またはそれらの任意
の組み合わせのうちの少なくとも1つを捕捉するためにデバイスに沿って位置付けられた
単一感知システムを提供することが有利であり得る。送達デバイスの駆動機構の機械的ア
ーキテクチャを変化させることを必要とせずに、モジュールを用いた注射プロセス中に、
用量が送達されたか否か、および/または動作状態を決定することが有益であり得る。
【0008】
図1~3では、薬剤注射デバイス20が様々な動作状態で図示されている。このような
デバイスおよびその動作の一実施例は、Adamsらに対する2014年5月27日に発
行された米国特許第8,734,394号B2で説明されており、その開示は、参照によ
り本明細書に組み込まれる。デバイス20は、注射器アセンブリ22と、駆動機構24と
、格納機構26と、を含み、また、注射デバイス20に取り付け可能な、例えば
図9のモ
ジュールにおいて後で示す、ステータス感知システム28を含むことができる。注射器ア
センブリ22は、薬剤を保持するための容器本体を形成するバレル30と、薬剤をバレル
の外側に駆動するためにバレル30内に配設されたピストン32とを含む。注射器アセン
ブリ22はまた、中空注射針34と、針34を注射器バレル30に取り付ける針ハブ35
とを有する針アセンブリ33を含む。バレル30内のピストン32を針34の方に前進さ
せることは、針34を通して薬剤を分注させる。
【0009】
デバイス20などの本明細書に説明されるデバイスは、例えば、注射器バレル30内な
どの薬剤をさらに含み得る。別の実施形態では、システムは、デバイス20を含む1つ以
上のデバイスおよび薬剤を含み得る。「薬物」という用語は、限定されないが、インスリ
ン、インスリンリスプロまたはインスリングラルギンなどのインスリンアナログ、インス
リン誘導体、ダラグルチドまたはリラグルチドなどのGLP-1受容体アゴニスト、グル
カゴン、グルカゴン類似体、グルカゴン誘導体、胃抑制ポリペプチド(GIP)、GIP
類似体、GIP誘導体、オキシントモジュリン類似体、オキシントモジュリン誘導体、治
療用抗体および上記の装置による送達が可能な任意の治療薬を含む、1つ以上の治療薬を
指す。本装置において使用されるような薬物は、1つ以上の賦形剤と共に製剤化されても
よい。デバイスは、人に薬物を送達するために、患者、介護者、または医療専門家によっ
て、概して上述のような様態で操作される。
【0010】
図1は、その初期の使用前構成のデバイス20を例示する。ここで、エンドキャップ3
6は、注射デバイスハウジング38に固設され、ハウジング38の近位端開口部40を覆
う。ハウジング38は、プラスチック材料から形成され、長手方向軸48に沿って、作動
ボタン52に近接する遠位端と近位端開口部40に近接する近位端との間で概ね長手方向
に延在して示され得る。針ガード42は、注射器アセンブリ22上に取り付けられ、針3
4を覆って取り囲む。エンドキャップ36および針ガード42は、偶発的に針が刺される
ことからユーザを保護し、また針34の損傷も保護する。デバイス20を使用して薬剤を
分注するとき、例えば、薬剤を患者に注射するとき、エンドキャップ36および針ガード
42が、最初に取り外される。
図2は、格納位置にある注射器アセンブリ22からエンド
キャップ36および針ガード42を取り外した後のデバイス20、および投与イベントの
準備ができたデバイス20を例示する。
【0011】
注射器アセンブリ22は、格納位置と注射位置との間で注射デバイス20に対して移動
可能である。
図3は、注射器アセンブリ22が、
図2に示されるその格納位置から注射位
置にデバイス20に対して移動された後のデバイス20を例示する。格納位置(
図1およ
び2)では、針34は、針34がデバイス20のハウジング38内に配設されるような位
置まで後退される。注射位置(
図3)では、針34は、長手方向軸48に平行な近位方向
に近位開口部40を越えてハウジング38から外方に突出し、それによって、針34が患
者に挿入され得る。
【0012】
駆動機構24は、ピストン32と係合するプランジャ44を含む。駆動機構24は、プ
ランジャ44を並進運動で駆動するばね46を含む。例示的な実施形態では、ばね46は
、デバイス20の長手方向軸48によって画定される直線経路に沿ってプランジャ44を
前進させる。プランジャ44が前進すると、プランジャ44の足部50がピストン32に
接触する。プランジャ44がさらに前進すると、注射器アセンブリ22は、その格納位置
からその注射位置まで軸48に沿って前進する。注射器アセンブリ22がその注射位置に
前進した後、プランジャ44の継続的な近位前進は、分注イベント時に、ピストン32を
バレル30内でその初期ピストン位置(
図1および2に示される)からその最終ピストン
位置(
図3に示される)まで近位に前進させて、薬剤を針34から分注させる。薬剤の任
意の分注前、および注射器バレル30が元の薬剤の全容量を保持しているとき、ピストン
32は、その初期ピストン位置にあることになる。ピストン32を針アセンブリ33に向
けてその移動長さ全体に前進させた後、ピストン32は、針アセンブリ33に近接するそ
の最終ピストン位置にあることになり、バレル30内からの薬剤は、放出されていること
になる。単回使用では、注射器アセンブリ22は、単回注射イベントにおいて送達される
単回用量の薬剤を保持し、ピストン32は、その単回注射イベントにおいてその初期ピス
トン位置からその最終ピストン位置まで前進し、それによって、注射器アセンブリ22の
単回用量の内容物全体を送達する。デバイスが単回使用デバイスとして示されているが、
複数回使用デバイスもまた、単回使用中のデバイスのステータス指示から利益を得ること
ができる。
【0013】
プランジャ44の前進は、概して、注射器アセンブリ22が注射位置に前進するまで、
注射器アセンブリ22からの薬剤の分注を結果的にもたらさないことになる。注射器が注
射位置まで前進する前に、薬剤が分注されるのを妨げ得る要因が存在する。1つの要因は
、ピストン32とバレル30との間の摩擦であり得る。典型的に、ピストン32は、ゴム
材料で形成され、バレル30はガラスであるはずである。これらの2つの構成要素間の摩
擦抵抗は、注射器アセンブリ22がその注射位置まで前進し、好適な停止部材との係合が
注射器アセンブリ22のさらなる前進を防止するまで、バレル30内のピストン32の前
進を防止するのに十分であり得る。付加的に、注射器内の薬剤は、いくらか粘性があり、
それにより、針34からの流出に対していくらか抵抗性があってもよい。必要に応じて、
ピストン32および注射器バレル30を改良して、注射器バレル30に対する係合部材3
2の投与運動の摩擦抵抗を変化させることで、容器22がその注射位置に到達する前の、
薬剤の早すぎる投与を制限または防止することができる。
【0014】
駆動機構24を作動させるために、使用者は、デバイス20の遠位端の作動ボタン52
を押下する。ボタン52を押下することで、シャトルアセンブリ60からプランジャ44
上の1つまたは2つの細長い突起54を係合解除し、それによって、ばね46がプランジ
ャ44を軸方向に前進させることを可能にする。ばね46は、らせん形状を有し、突起5
4を囲む。ばね46の近位端は、プランジャ44上のフランジ56と付勢して係合する。
【0015】
シャトルアセンブリ60は、
図6に示される上側シャトル部材62と、
図7に示される
下側シャトル部材64と、を含むことができる。シャトル部材62、64は、最終アセン
ブリで一緒に固定される。最終アセンブリでは、上側シャトル部材62は、ボタン52お
よびばね46を捕捉して、これらの部品の軸方向運動を遠位方向に制限する。突起54は
、デバイスが
図1および2に示される状態にあるとき、上側シャトル62上の表面と係合
する。ボタン52を押下することは、ボタン52上のタブを突起54の傾斜55と係合さ
せて、突起54を内方に付勢して、突起54を上側シャトル部材62から係合解除させる
。突起54が係合解除された後、ばね46は、付勢力をフランジ56に及ぼして、プラン
ジャ44を
図2に示される位置から
図3に示される位置に前進させる。プランジャ44が
前進すると、それは、注射器アセンブリ22を注射位置に移動させ、次いで、ピストン3
2を前進させて、上で考察されたように薬剤を分注させる。
【0016】
分注イベントが終了した後、後退機構26は、注射器アセンブリ22を
図3に示される
注射位置から格納位置まで移動させる。より具体的には、後退機構は、後退運動で注射位
置から格納位置まで薬剤容器を移動させるように適合される。例示される実施形態では、
後退機構は、ばね66と、
図5に示される注射器キャリア68と、従動体として作用する
回転部材70と、を含む。
【0017】
プランジャ44は、プランジャ44が近位方向へのその移動の終了に近づくにつれて回
転部材70を係止解除する、アウトリガ58を含むことができる。回転部材70は、ラッ
チと下側シャトル部材64のラッチ凹部との間の係合によって、下側シャトル部材64に
回転可能に固設される。アウトリガ58は、ラッチを押下することによって部材70を係
止解除する。ばね66は、ねじり予荷重が加えられており、部材70と係合された一端と
、シャトルアセンブリ60と係合された対向端とを有する。ラッチの押下の際、ばね66
が部材70を回転させる。部材70は、下側シャトル部材64上でタブ78を受容するス
ロットを含むことができる。スロットの一端で、部材70は、軸方向に延在するチャネル
を画定する。部材70が回転すると、タブ78は、タブ78が軸方向に延在するチャネル
に到達するまで、部材70のスロット内を移動することができる。
【0018】
部材70は、ハウジング38内で回転可能であるが、ハウジング38に対して軸方向に
移動可能ではない。他の実施形態は、軸方向にも移動可能である部材70を含み得る。回
転部材70の半径方向フランジは、ハウジング部材38内のレッジに係合して、部材70
の近位移動を制限することができる。ばね66は、軸方向力、ねじれ力、または両方の力
を部材70に及ぼして部材70を近位に付勢し、それによって、部材70を、部材70の
半径方向フランジがハウジング部材38の内部レッジに係合する軸方向位置に維持するこ
とができる。シャトルアセンブリ60は、ハウジング部材38の対応する特徴に係合する
、軸方向に延在するチャネルまたはリブを含むことができ、該ハウジング部材は、シャト
ルアセンブリ60がハウジング38内を軸方向に移動することは可能にするが、ハウジン
グ部材38に対するシャトルアセンブリ60の相対回転を防止する。
【0019】
ばね66はまた、軸方向に予荷重が加えられており、シャトルアセンブリ60上に遠位
に配向された付勢力を及ぼす。タブ78が軸方向に延在するチャネルに到達すると、ばね
66は、タブ78がチャネルを通って軸方向に摺動する際に、ハウジング38内でシャト
ルアセンブリ60を遠位に移動させる。制振複合物が回転部材70に隣接して配置されて
、部材70の回転を減速させ、タブ78が、軸方向に延在するチャネルに到達する前に分
注イベントの完了を可能にし得る。例えば、回転部材70は、制振を提供するためにグリ
ースカラーに配設される複数の軸方向に延在するタブを伴うスカートを含み得る。
【0020】
シャトルアセンブリ60が遠位に移動すると、それは、注射器アセンブリ22を遠位に
搬送し、注射器アセンブリ22を
図2に示される格納位置に移動し戻す。ばね66は、後
退機構26を遠位に付勢し、それによって、注射イベント後に注射器アセンブリ22をそ
の格納位置に維持する。シャトルアセンブリ60のデテントおよびハウジング部材38の
凹部などの係止機構は、係止係合を追加的に提供して、注射イベントの後に、針34がハ
ウジング38内に配置された格納位置に注射器アセンブリ22を固定することができ、そ
れによって、ユーザは、次いで、安全な方法でデバイス20を配置すること、または別様
に取り扱うことができる。
【0021】
注射器キャリア68が、
図5に示される。キャリアの弓状アーム84は、注射器アセン
ブリ22のバレル30を把持することができる。注射器キャリア68はまた、フランジ8
6を含む。注射器バレル30上のフランジは、アーム84とフランジ86との間で捕捉さ
れる。フランジ86の下側の一部分88は、プランジャ44上の小さいフランジ90と係
合し、それによって、プランジャ44が前進する前の注射器アセンブリ22の近位の軸方
向移動を防止する。シャトル60が後退しているときに、下側シャトル部材64は、アー
ム84に係合して、注射器アセンブリ22をその格納位置まで遠位に逆に搬送する。
【0022】
一実施形態では、ステータス感知システム28は、デバイス20に取り外し可能に取り
付けられるセンサモジュールハウジング104内に提供される。このように、モジュール
ハウジング104は、その使用および廃棄後にデバイスから取り外し、別のデバイスに再
度取り付けることができる。ステータス感知システム28は、注射が生じたことおよびそ
のような注射の日付/時間をユーザおよび/またはヘルスケア提供者に通信するのに有益
であり得る。また、デバイスの種類、薬剤の種類、薬剤の量、および/または効能などの
他の情報も通信され得る。例示されるモジュールは、側部装着型の、または端部装着型の
デバイスとして示している。モジュールは、ペン型デバイスの針端部に取り付けるように
構成されたキャップを備え得る。
【0023】
一実施形態において、
図18を追加的に参照すると、ステータス感知システム28は、
発光体92と、光検出器94と、コントローラ96と、を含む。発光体92は、ある期間
内に連続的にまたはパルス的にデバイスハウジングに向かって電磁放射線を放出するよう
に構成される。一例では、発光体92は、発光ダイオードとすることができる。別の実施
例では、発光体92は、LEDよりも外部干渉による影響が少なくなり得る赤外線放射線
を放出することができ、さらに別の実施例では、発光体92は、マイクロ波放射線を放出
することができる。発光体92は、デバイスの内部に窓を提供することによってより効果
的になり得、または、発光体は、窓を省略したデバイスハウジングを通して貫通すること
が可能な電磁放射線を生じさせることができる。光検出器94は、発光体92から放出さ
れた電磁放射線を検出するように構成され、特に、デバイスハウジングに反射した、屈折
した、または別様に透過した、発光体92から放出された放射線の一部分を検出するよう
に位置付けられる。一例では、光検出器は、光検波器である。一対の発光体92および光
検出器94を、光学的動作のために選択することができる。
【0024】
発光体92は、長手方向軸48に対して横方向に、かつハウジング38の内部容積98
中へ光を放出するように位置付けることができる。光検出器94は、光エミッタ92から
放出された光を検出するように位置付けられ、また、検出した光に応答する信号を生成す
るように構成される。経時的に生成された信号セグメントは、デバイスハウジング内の移
動構成要素の相対位置に応じて、動作状態ごとに異なる。コントローラ96は、発光体9
2および光検出器94と電気通信し、また、光検出器94によって生成された検出光に応
じて生成した信号に少なくとも部分的に基づいて、注射デバイス20の動作ステータスを
決定するように構成される。
【0025】
例示される実施形態では、発光体92および光検出器94の協働および標的位置付けは
、ハウジング38の内部容積98内に、三次元であり得る検出ゾーン100を画定する。
検出ゾーン100は、発光体92が検出ゾーン100に光を放出するように位置付けられ
、かつ光検出器94が検出ゾーン100から光を検出するように位置付けられる、近位開
口部40にあり得るか、そこに近接し得る。一例では、検出ゾーン100は、最初にピス
トンまたはプランジャを含まない。すなわち、これらの構成要素は、検出ゾーンの遠位に
配置される。下でより詳細で説明するように、注射デバイス20の異なる構成要素が検出
ゾーン100に進入する、およびそこから出るときに、検出ゾーンを出て光検出器94に
よって検出される光が変化し、それによって、コントローラ96が、注射デバイス20の
異なるステータス条件を区別することを可能にする。注射器アセンブリが格納位置にある
とき、ピストンは、検出ゾーンの外側に配置される。注射器アセンブリが注射位置にある
とき、その初期ピストン遠位位置にあるピストン32は、検出ゾーンの外側に配置され、
その最終ピストン近位位置にあるピストン32は、検出ゾーンの内側に配置される。光検
出器は、発光体から放出され、検出ゾーン内に配置された地点から光検出器に向かって反
射した、屈折した、または別様に透過した光を検出するように位置付けられる。
【0026】
例示される実施形態では、光検出器94は、発光体92から放出され、検出ゾーン10
0内に配置された地点から光検出器94に向かって反射した光を検出するように位置付け
られる。言い換えれば、光検出器94は、検出ゾーン100内に位置付けられるデバイス
20の構成要素によって反射した光を検出するように位置付けられる。
図18においてモ
ジュールハウジング104内に提供されたシステム28の概略図で分かるように、発光体
92および光検出器94は、長手方向軸48に対して角度102を画定する。発光体92
および光検出器94が90度未満の長手方向軸48に対する角度102で分離するように
それらを位置付けることによって、光検出器94は、主に発光体92からの反射光を検出
する。例示される実施形態では、発光体92および光検出器94は、約20度以下のかな
り小さい分離の角度102を画定するように位置付けられる。物理的制約のため、発光体
92および光検出器94が同じ軸平面に位置付けられる場合、2つの間には、必然的にい
くらかの角距離が存在することになる。光学レンズまたは反射器を使用してそのような角
分離を効果的に除去することができるが、一般に、そのような追加的な費用は不要になる
。
【0027】
代替的に、光検出器94は、屈折を伴うことなく発光体92から検出ゾーン100を通
して光検出器94に透過される光を検出するように位置付けることができる。例えば、光
検出器94は、光検出器94と発光体92との間に検出ゾーン100を有する、すなわち
、軸48に対して180度の角分離を画定する光検出器94および発光体92を有する発
光体92の真向かいに位置付けることができる。
【0028】
また、例示される実施形態は、単一の発光体92および単一の光検出器94を使用して
いるが、代わりに、複数の発光体92および/または複数の光検出器94を使用すること
ができることにも留意されたい。
【0029】
ステータス感知システムモジュール28は、注射デバイスハウジング38に一体化され
得るか、または、例示される実施形態のように、注射デバイスハウジング38に取り外し
可能に取り付け可能であるモジュールハウジング104内に収納され得る。
【0030】
例示される実施形態では、ステータス感知システム28は、外部モジュールハウジング
104内に含まれ得る。モジュールハウジング104は、内部空間106を画定する。発
光体92、光検出器94、およびコントローラ96は、内部空間106内に配置される。
モジュールハウジング104はまた、内部空間106と連通しているセンサ開口部108
も画定し、該センサ開口部では、センサ開口部108を通して光を外方に放出するように
発光体92が位置付けられ、センサ開口部108を通って内部空間106に進入する光を
検出するように光検出器94が位置付けられる。
【0031】
図8に示されるように、注射デバイスハウジング38は、窓部分110を画定し、該窓
部分は、発光体92によって放出された光の、開口部40に近接する注射デバイスハウジ
ング38の内部容積98の中への透過を可能にし、また、モジュールハウジング104が
注射デバイスハウジング38に取り付けられたときに、内部容積98から光検出器94へ
の光の透過を可能にする。窓部分110は、透明または半透明材料で作製され得る。一実
施形態では、デバイスハウジング38の円筒セグメント111、例えば10%のセグメン
トが窓部分110を画定し得るが、他の実施形態では、窓部分を画定するセグメントのサ
イズは、少なくとも50%および最高100%であり得る。いくつかのデバイスでは、発
光体および光検出器が、窓を通してではなく、ハウジングの壁を通して透過するように構
成されるように、窓が省略される。
【0032】
システムモジュール28がハウジング38と一体化されたときに、発光体92および光
検出器94は、注射デバイスハウジング38の内部容積98内に位置付けられ、それによ
って、窓部分を有することを回避することができ、または発光体92および光検出器94
を注射デバイスハウジング38の外側部分に恒久的に装着し、窓部分を通して内部容積9
8と通信することができる。
【0033】
モジュールハウジング104および注射デバイスハウジング38は、例示されるステー
タス感知システム28をデバイスハウジング38に取り付けたときに、窓部分110がセ
ンサ開口部108と連通し、よって、窓部分110が、発光体92によって放出された光
の内部容積98の中への透過を可能にし、かつ内部容積98から光検出器94への光の透
過を可能にするように、協働可能に構成される。
【0034】
窓部分110をセンサ開口部108と連通した状態に配置することは、光の通過を可能
にするが、注射デバイスハウジング38の内部容積とモジュールハウジング104の内部
空間106との間にいかなる仕切りもないことを意味する。窓部分110は、注射デバイ
スハウジング38の1つ以上の開口部によって形成することができるが、窓部分は、代替
的に、発光体92によって放出され、発光体92および光検出器94の位置に近接する場
所で光検出器94によって検出された光を実質的に透過する固体材料から形成することが
できる。例示される実施形態では、近位開口部40の近くに配置され、内部容積98を取
り囲む注射デバイスハウジング38の全体は、ステータス感知システム28によって放出
および検出された光波長を透過する透明なポリマー材料から形成することができ、それに
よって、窓部分110を形成する。別の例では、窓が省略され、発光体および光検出器が
協働して、例えば赤外線またはマイクロ波放射線などの電磁放射線がデバイスハウジング
の壁を貫通することを可能にする。
【0035】
感知システム28の一実施例を
図18に表す。追加的に
図8を参照すると、モジュール
ハウジング104は、随意の電子ディスプレイ118を含み得る。示していないが、ディ
スプレイ118は、モジュールハウジング104内に装着された電子コントローラ96ま
たはコントローラアセンブリに回路接続され、制御される。コントローラ96は、例えば
、プロセッサ、電源120、メモリ112などの、従来の構成要素を含み得る。コントロ
ーラ96は、ディスプレイ118に情報を表示させるためのドライバソフトウェアを含む
、デバイス20の電子特徴を達成するようにプログラムされる。ディスプレイ118に表
示される情報は、コントローラ96で電気的に回路接続される感知システム28からの情
報を介して、コントローラ96によって決定される。コントローラ96は、薬剤送達デバ
イス20の現在の動作ステータスを検出および/または通信することを含む、本明細書で
説明する動作を行うように動作可能な制御ロジックを含む。動作ステータスとしては、特
定のステップ、時間、日付、薬剤、デバイスの種類、薬剤の種類、薬剤の効能または投与
量、ユーザ識別情報が挙げられ得る。
【0036】
コントローラ96は、システム28によって生成された信号に基づいて動作ステータス
を決定するように動作可能である。ステータスは、電気的特性(電圧または抵抗など)と
、メモリ112に格納された、データベースに格納された所定の信号値、ルックアップテ
ーブル、または他のデータとを関連付けることによって決定することができる。コントロ
ーラ96は、検出したステータスをローカルメモリ112(例えば、内部フラッシュメモ
リまたはオンボードEEPROM)に格納するように動作可能であり得る。コントローラ
96は、検出したステータスを表す信号を、無線通信モジュール114を介して、ユーザ
のスマートフォンなどの一対のリモート電子デバイスに、Bluetooth低エネルギ
ー(BLE)、近距離無線通信(NFC)、または他の好適な短距離または長距離無線通
信プロトコルを通じて無線で送信するようにさらに動作可能であり得る。例示的に、BL
E制御ロジックおよびコントローラは、同じ回路上で一体化されている。
【0037】
ステータス感知システム28は、様々な他の構成要素を任意に含み得る。例えば、ステ
ータス感知システム28のメモリ112は、ステータス感知システム28によって監視さ
れる注射イベントの各々に関連する時間、日付、および他のデータを記録するために使用
することができるデジタルメモリとして、
図18に概略的に表す。これに関して、注射デ
バイス20に取り外し可能に取り付けることができるモジュールハウジング104内にス
テータス感知システム28を用いることによって、モジュールハウジング104は、ユー
ザが使用済みの注射デバイス20から取り外して、次の注射イベントのために、新しい注
射デバイス20に取り付けることができることに留意されたい。ステータス感知システム
28は、各々が別個の使い捨て単回用量注射デバイス20を用いる複数の注射イベントの
データレコードをメモリ112に格納することができる。このようなデータは、患者が自
分の薬剤注射を正しい時間間隔で適切に完了したかを確認することなどの有益な情報を提
供することができる。このようなデータの分析は、禁止された薬剤投与計画に対する患者
の順守に関する有益な洞察を提供することもでき、また、患者の挙動および活動に関する
他のデータと組み合わせて、患者の健康管理に関するさらに有益な洞察を提供することが
できる。
【0038】
例示される通信モジュール114は、Bluetooth低エネルギー通信プロトコル
を用いたトランシーバなどの、無線通信能力を含む。モジュール114は、コントローラ
96と通信し、コントローラ96は、無線Bluetooth通信を受信し、それによっ
て、ステータス感知システム28からデータを送信することが可能な、例示されるスマー
トフォン、またはサーバ、コンピュータ、もしくは他のコンピューティングシステムなど
の他の外部電子デバイスなどの外部デバイス116と通信するように動作可能である、制
御ロジックを含む。有線リンクによってデータを外部デバイスに通信するように動作可能
に使用するための、他の通信プロトコルが代替的に用いられ得るか、または例えばUSB
またはファイヤワイヤインターフェースなどのコネクタポートを有するモジュールを含み
得る。
【0039】
そのような通信は、周期的に行って、メモリ112から外部デバイス116に格納デー
タを転送され得るか、または該通信を使用して、ステータス感知システム28からリアル
タイムでデータを通信し得る。例えば、デバイス116がディスプレイを有し、かつ通信
がリアルタイムである場合、外部デバイス116を使用して、ステータス感知システム2
8によって決定される注射デバイス20の現在のステータスを表示することができる。代
替的または追加的に、ステータス感知システム28は、注射デバイス20の現在のステー
タスを通信するためのコントローラ96と通信する、モジュールハウジング104に結合
されたディスプレイ118を含み得る。
【0040】
例示される実施形態は、コントローラ96に動作可能に結合された電池120の形態の
内部電源を使用する。電源としては、再充電可能電池、単回使用電池、または交換可能電
池が挙げられ得る。アクチュエータ122は、コントローラ96に動作可能に結合され、
コントローラ96は、ステータス感知システム28を低電力状態から電源オンにするよう
に動作可能である制御ロジックを含む。アクチュエータ122は、モジュールハウジング
104に配置された単純なオン-オフスイッチの形態であり得、または存在スイッチなど
の、ユーザの皮膚との接触を自動的に検出して、接触を検出したときにシステムに電力を
供給する、センサであり得る。アクチュエータ122は、モジュールがある期間にわたっ
て移動すると、スイッチまたはセンサは、コントローラが電源をオンにすることを可能に
する信号をトリガする、運動スイッチまたはセンサの形態をとり得る。このような皮膚セ
ンサの使用は、注射デバイス20が取り扱われたときに、ステータス感知システム28を
自動的にオンにすることを可能にする。同様にまたは代替的に、注射イベントが生じたと
きに注射デバイス20がユーザによって取り扱われていることを確認する。皮膚センサは
、注射に備えてユーザの皮膚と接触しているデバイス20の基部と関連付けられ得る。コ
ントローラ96は、接触したときに皮膚センサによって生成された信号に応答してシステ
ム28の電源をオンにするように動作可能な制御ロジックを含む。
【0041】
ステータス感知システム28はまた、温度センサ124も含み得る。注射デバイス20
内の薬剤は、薬剤の劣化を防止するために、特定の温度範囲内で維持することが必要であ
り得る。ステータス感知システム28の温度センサ124の使用は、注射デバイス20が
適切な温度範囲内で格納されていることを確実にし、かつ確認するのを補助するために使
用することができる。コントローラ96は、温度センサ124によって生成された信号お
よびメモリ112に格納された情報と比較したそのような信号に応答して、ディスプレイ
118を介して温度情報を表示するように動作可能な制御ロジックを含む。温度情報は、
「温度使用可能」または「温度準備中」または「暖」または「冷」などのメッセージを含
み得る。
【0042】
以下、ステータス感知システム28の動作を
図12~
図17を参照して説明する。
図1
2では、注射デバイス20は、元の構成にあり、その構成では、シリンジアセンブリ22
がその格納位置にあり、ピストン32がその初期ピストン位置にあり(および注射器バレ
ル30が薬剤の全用量を保持しており)、針ガード42がまだ針34上にあり、エンドキ
ャップ36が注射デバイスハウジング38に装着されて近位開口部40を覆っている。こ
の位置では、針ハブ35の近位部分および針ガード42が、少なくとも部分的に検出ゾー
ン100内に配置される。エンドキャップ36もまた、検出ゾーン100の中へ部分的に
延在し得る。これは、注射デバイス20の使用前の注射デバイス20の初期格納構成であ
る。
図12によって表す構成は、本明細書で「針ガード存在状態」と称される。
【0043】
図13は、注射イベントに備えてエンドキャップ36および針ガード42を取り外した
後の注射デバイス20を例示する。シリンジアセンブリ22は、まだその格納位置にあり
、ピストン32は、まだその初期ピストン位置にある。この構成では、針ハブ35の小さ
い近位部分は、検出ゾーン100内に配置されているが、針ガード42およびエンドキャ
ップ36は、検出ゾーン100内になく、さらにはその近くにも配置されていない。この
条件では、注射デバイス20は、注射イベントに使用する準備ができており、本明細書で
「注射準備状態」と称される。
【0044】
図14は、シリンジアセンブリ22が針34を患者に挿入するべきその注射位置まで前
進した後の、かつ薬剤の送達が完了する前の、注射イベント中の注射デバイス20を例示
する。この構成では、シリンジアセンブリ22は、その注射位置にあり、針ハブ35の遠
位部分および注射器バレル30の近位部分は、検出ゾーン100内に配置されている。こ
の構成では、ピストン32は、まだその最終ピストン位置に到達しておらず、その初期ピ
ストン位置にあり得るか、またはその最終ピストン位置に向かって部分的に移動している
。この構成では、ピストン32は、検出ゾーン100内に配置されていない。
図14によ
って表す構成は、本明細書で「針挿入状態」と称される。
【0045】
図15は、注射プロセスにおいて、薬剤の送達が完了し、ピストン32がその最終ピス
トン位置に到達した時点にある注射デバイス20を例示する。この構成では、シリンジア
センブリ22は、その注射位置にあり、針ハブ35の遠位部分および注射器バレル30の
近位部分は、検出ゾーン100内にある。その最終ピストン位置に配置されているピスト
ン32の少なくとも一部分もまた、検出ゾーン100内にある。
図15の構成は、本明細
書で「薬剤送達状態」と称される。
【0046】
図16は、注射が完成し、針34が注射デバイスハウジング38内に配置された状態で
シリンジアセンブリ22を格納位置に後退させた、注射デバイス20を例示する。本明細
書で使用するとき、針34が注射デバイスハウジング38内に配置され、かつそこから外
方に突出していないときに、シリンジアセンブリ22は、格納位置にあることに留意され
たい。シリンジアセンブリ22(
図12)の初期格納位置は、必ずしも注射イベント(図
16)に続いて格納された後のシリンジアセンブリ22の格納位置に正確に対応するわけ
ではない。例示される実施形態では、
図16のシリンジアセンブリ22の格納位置は、シ
リンジアセンブリ22が
図16では注射デバイスハウジング38よりもわずかに遠位に後
退しているという点で、
図12の格納位置とわずかに異なる。
図16の構成では、針ハブ
35は、検出ゾーン100から完全にまたはほぼ完全に取り除かれ、針34のみが検出ゾ
ーン100を通って延在している。
図16では、ピストン32は、最終ピストン位置のま
まであり、シリンジアセンブリ22がその格納位置にある。
図16によって表される構成
は、本明細書で「針後退状態」と称される。
【0047】
上記の考察および
図12~
図16を参照して理解することができるように、例示される
実施形態では、シリンジアセンブリ22が注射位置にあるときに、針ハブ35は、検出ゾ
ーン100内に配置され、シリンジアセンブリ22が格納位置にあるときに、針ハブ35
は、検出ゾーン100の外側に配置されている。また、シリンジアセンブリ22が格納位
置にあるときに、ピストン32は、検出ゾーン100の外側に配置され、シリンジアセン
ブリ22が注射位置にあるときに、ピストン32は、ピストン32が初期ピストン位置に
あるときに、検出ゾーン100の外側に配置され、ピストン32が最終ピストン位置にあ
るときに、ピストン32は、検出ゾーン100内に配置される。
【0048】
成功した注射イベントでは、
図12~
図16に表すステージは、
図12、
図13、
図1
4、
図15、および次いで
図16に表す所定の連続的な順序で生じる。
図17は、注射イ
ベントの異なるステージを通して光検出器94によって生成された信号200の一例を例
示する。異なるステージ中に、信号200は、異なるステージに沿って光検出器によって
検出された光の程度に対応するように変化する。信号200のセグメント212は、注射
デバイス20が針ガード存在状態、例えば、
図12の構成にある時間を表す。信号200
のセグメント213は、注射デバイス20が注射準備状態、例えば
図13の構成にある時
間を表す。セグメント214は、注射デバイス20が針挿入状態、例えば
図14の構成に
ある時間を表す。セグメント215は、注射デバイス20が薬剤送達状態、例えば
図15
の構成にある時間を表す。セグメント216は、注射デバイス20が針後退状態、例えば
図16の構成にある時間を表す。
【0049】
図17で分かるように、
図12~
図16によって表す異なるステータス状態は、異なる
値を有する信号を生成する。例示される実施形態では、光検出器94は、検出ゾーン10
0内の物体によって反射された光を検出するように位置付けられる。その結果、検出ゾー
ン100内の物体がより多くの光を反射したときに、より高い信号値が生成される。これ
らの異なるステータス状態に対応する信号の値は、コントローラ96のメモリに格納する
ことができる。次いで、コントローラ96は、光検出器94によって生成された信号を評
価し、どのステータス状態が最も近い値を有するか決定することによって、注射デバイス
20のステータスを決定することが可能である。
【0050】
光検出器信号200の評価を容易にするために、検出ゾーン100の中へおよびそこか
ら外へ移動する注射デバイス20の異なる構成要素は、光検出器94が異なる状態を区別
することを可能にするために、異なるステータス状態の各々の信号値が十分に異なるよう
に、異なる表層処理が与えられ得る。例えば、針ガード42は、針ガード存在状態中に生
成された信号が、他のステータス状態のうちのいずれかの間に生成された信号よりも大幅
に高くなるように、より高い反射表面を備えることができる。代替的または追加的に、他
の物体は、それらの反射特性を低減させて、異なるステータス状態の各々の間に反射され
た光の量の違いを誇張するように、表層処理を受け得る。
【0051】
注射デバイス20の現在のステータス状態を決定するためにコントローラ96によって
用いることができる別の方法は、ステータス状態の所定の連続的な順序を利用する。例示
される実施形態では、注射デバイス20は、以下の連続的な順序で、以下の5つのステー
タス状態を介して進行する:a)針ガード存在状態、b)注射準備状態、c)針挿入状態
、d)薬剤送達状態、およびe)針後退状態。それによって、コントローラ96は、2つ
のステータス状態が少なくとも1つの他のステータス状態によって分離される限り、同じ
強さを有する信号を生成する2つの異なるステータス状態を区別することができる。例え
ば、コントローラ96は、初期ステータス状態から始まり、次いで、プロセスが完了する
までに、信号レベルが次のステータス状態に近似する、などのように変化したときに、次
のステータス状態へ移動する。
【0052】
コントローラ96がステータス状態の所定のシーケンスに依存する場合、所定の信号強
度を使用して、電流信号をステータス状態と一致させることが可能である。この手法を使
用する場合、コントローラは、ステータス状態がその適切な連続的な順序を外れて生じた
ことを信号が示した場合に、エラーメッセージを表示することができる。
【0053】
代替的に、あるステータス状態から次へと信号が遷移したときに信号が立ち上がるか立
ち下がるかをコントローラのメモリ112に記録することができる。この構成では、コン
トローラ96は、初期ステータス状態から始まり、次いで、信号強度が適切な方向に移動
したときに、次のステータス状態へ移動させることができる。例えば、例示される実施形
態では、セグメント213からセグメント214への遷移は、信号強度に立ち上がりを伴
い、その結果、コントローラ96が注射準備状態(セグメント213)にあるとき、ステ
ータスが針挿入状態(セグメント214)に変化したことをコントローラが示す地点にお
いて信号強度が増加するまで、このステータス状態にとどまる。この手法はまた、信号が
所定の量だけ立ち上がって、または立ち下がって、特定のステータス状態から次の連続的
なステータス状態に移動することも必要とし得る。言い換えれば、コントローラは、信号
強度の所定の値以外の信号強度の所定の変化を探すことになる。
【0054】
例示される実施形態は、5つの異なるステータス状態を認識するが、代替の実施形態は
、より多い、またはより少ないステータス状態を認識し得る。例えば、以下の3つのステ
ータス状態のみ識別するステータス感知システムは、それでも相当な利点を注射デバイス
20のユーザに提供する:i)シリンジアセンブリが格納位置にあり、かつピストンが初
期ピストン位置にある、注射準備状態、ii)シリンジアセンブリが注射位置にあり、か
つピストンが初期ピストン位置にある、針挿入状態、およびiii)シリンジアセンブリ
が注射位置にあり、ピストンが最終ピストン位置にある、薬剤送達状態。
【0055】
そのようなシステムはまた、薬剤送達状態後に続く第4のステータス状態も含み、第4
のステータス状態は、シリンジアセンブリが格納位置にあり、かつプランジャが最終ピス
トン位置にある、針後退状態である。
【0056】
代替的に、システムは、注射準備状態の前に第4のステータス状態を含むことができ、
その状態は、シリンジアセンブリが格納条件にあり、かつ針ガードが存在する、針ガード
存在状態である。また、様々な他の追加的なステータス状態およびステータス状態の組み
合わせも用いられ得る。
【0057】
図8~
図10および
図19~
図22は、モジュールハウジング104を例示する。
図8
で分かるように、モジュールハウジング104は、長手方向の本体125と、本体125
から延在する一対のアーム126と、を含む。アーム126は、本体125がアーム12
6の交差部に対して近位にさらに下って延在して、交差部の下側に尾部セクション125
Bを画定するように、本体125の中間セクションから延在し得る。アーム126は、本
体125と共に、一般に、デバイスが挿入される環状開口部128を画定する。アーム1
26は、注射デバイスハウジング38の外部を把持して、モジュールハウジング104を
注射デバイスハウジング38に固定して、本体125の内面127を、ハウジング38と
接触していないとしても、その近くに配置するように構成される。分離したアーム126
を分離する距離は、モジュールハウジング104を適所に摺動させたときに、注射デバイ
スハウジング38の外方突出ボタンまたは類似の制御特徴の通過を可能にするようにサイ
ズ決定される。センサモジュールハウジング104は、モジュールハウジング104の開
口部128を通して注射デバイスハウジング38の遠位端130を摺動させることによっ
て、注射デバイスハウジング38に装着することができる。代替的に、アーム126は、
弾性的に可撓性の材料から形成され得、モジュールハウジング104は、注射デバイスハ
ウジング38を軸48に対して横方向に押圧することができ、これは、モジュールハウジ
ング104が注射デバイスハウジング38と係合したときにアーム126を外方に強制す
る。
【0058】
一例では、
図12に示されるように、モジュールハウジング104は、センサ開口部1
08が針ハブ35の下側または近位に配置されるように、デバイスハウジング38に結合
される。別の例では、モジュールハウジング104は、センサ開口部108が針34およ
び/または針ハブ35の少なくとも1つの態様に沿って配置されるように、デバイスハウ
ジング38に結合される。別の例では、モジュールハウジング104は、センサ開口部1
08が遷移部115に隣接して沿って配置されるように、デバイスハウジング38に連結
され、遷移部115の直遠位に、かつ針ハブ35の下側に示す。別の例では、センサ開口
部108は、シリンジアセンブリが格納位置にあるときに、針ハブ35の軸方向位置の近
位に軸方向に配置される。一実施形態では、窓部分110を含むデバイスハウジング38
の円筒セグメント111は、デバイスハウジング38の基部113の直遠位にあり、かつ
そこに接触している。本明細書で説明するように、デバイス20の近位端開口部40の周
りの、および基部113の近くの、および針ハブ35に近接するこれらの取り付け位置の
いずれかにおいて、モジュールハウジング104は、単一のセンサシステムを使用して、
異なる動作状態を捕捉するように、デバイスに沿った位置にある。モジュールハウジング
104は、別のデバイスでの再使用を可能にし得る。モジュール構成は、どれでもという
わけではないが、デバイスハウジングの内部機構の最小限の変更を許容し得る。状態、す
なわち、針ガード存在状態、注射準備状態、針挿入状態、薬剤送達状態、および針後退状
態、のうちの3つ、4つ、または5つを捕捉するために、デバイスに沿って単一の取り付
け位置に位置付けられた単一の感知システムを提供することが有利であり得る。
【0059】
一実施形態では、窓部分110を含むセグメント111は、遷移部115に沿って基部
113に配置される。基部113は、セグメント111およびデバイスハウジング38の
残部の両方の一般的なサイズに対して拡大して示している。モジュールハウジング104
は、サイズおよび形状のそのような遷移に適応するようにサイズ決定および成形される。
モジュールハウジング104は、アーム126を含む遠位部分104Aを含む。遠位部分
104Aに沿った開口部128の遠位セグメントは、セグメント111の一般的な円筒断
面積に適応するようにサイズ決定された第1の断面積を含む。本体125の尾部セクショ
ン125Bに対応する近位部分104Bに沿った開口部128の近位セグメントは、第2
の断面積を含み、これは、開口部128の遠位セグメントの第1の断面積よりも大きく、
また、基部が円筒セグメントから近位にラッパ状に広がる基部113の拡大した断面積に
適応するようにサイズ決定される。サイズのこのような変化は、
図12~
図16に示され
るように、検出するべき構成要素に対するセンサ開口部108の軸方向位置合わせを高め
るためにモジュールハウジング104を近位方向に摺動させるときに、基部113が物理
的ストッパとして機能することを可能にする。一例では、
図12に示されるように、アー
ム126によって形成された開口部128の遠位セグメントを含む本体の遠位部分104
Aは、円筒セグメント111に適応するように円筒構成を画定し、本体125の近位尾部
セグメント125Bは、基部113の近位に広がる構成に適応するようにサイズ決定され
る。一例では、開口部128の遠位部分104Aの断面積は、モジュールが基部に係合し
たときに底部に到達するように、そのような拡大基部125の断面積よりも小さくサイズ
決定される。
【0060】
図19~
図22は、ステータスセンサシステムモジュール28のユーザインターフェー
スを例示する。ディスプレイ118は、1つ以上のインジケータを含む。例えば、ディス
プレイ118は、システムモジュール28が外部デバイスに無線リンクされたときに示す
無線通信アイコンとして示される、第1のインジケータ132を含む。ディスプレイ11
8は、電池120の充電レベルをユーザに通知するバッテリアイコンとして示される、第
2のインジケータ134を含む。ディスプレイ118は、注射デバイス20のステータス
をユーザに知らせる英数字テキストとして示される、第3のインジケータ136を含む。
ディスプレイは、第1のインジケータ132、第2のインジケータ134、第3のインジ
ケータ136のうちの少なくとも1つ、またはこれらの任意の組み合わせを含み得る。デ
ィスプレイは、ユーザにメッセージを送るために、LED、グラフィカルアイコン、およ
び/もしくは英数字、またはこれらの任意の組み合わせを含むことができる。
【0061】
図19では、ディスプレイ118は、ステータスメッセージ「加温中」を示している。
このメッセージは、ステータスセンサシステム28を最初に作動させて、コントローラ9
6が初期化されているときに表示される。システム28を作動させて、動作の準備ができ
た後に、該システムは、光検出器94によって生成された信号200に少なくとも部分的
に基づいて、コントローラ96によって決定された注射デバイス20のステータス状態を
示すメッセージを表示し始める。
【0062】
図20では、表示されているステータスメッセージは、「使用可能」であり、これは、
上で説明し、
図13によって表す、注射準備状態に対応する。
図21では、表示されてい
るメッセージは、「送達中」であり、これは、上で説明し、
図14によって表す、針挿入
状態に対応する。
図22では、表示されているメッセージは、「完了」であり、これは、
上で説明し、
図15によって表す、薬剤送達状態に対応する。
【0063】
図23~
図28は、図示していないが動作モジュールのための
図18のセンサシステム
構成要素のうちの少なくともいくつかを含む、代替的なセンサモジュールハウジングを例
示する。
図23は、注射デバイスハウジングの上へ摺動させることができるセンサモジュ
ールハウジング138を例示する。モジュールハウジング138は、磁気結合を使用して
、注射デバイスハウジング上のその適切な位置に適切に配列し、維持することができる。
一例では、注射デバイスハウジングに結合された対応する磁石142と磁気結合して、2
つのハウジングを固定し、整列させるために、1つ以上の磁石140がモジュールハウジ
ング138に結合され。一例では、磁石140は、モジュールハウジング138の近位端
139に沿って配置され、磁石140は、モジュールハウジング138の材料に埋設され
得るか、またはモジュールハウジング138内に収納され得る。一例では、磁石142は
、注射デバイスハウジング38の遠位基材表面143に沿って配置され、磁石142は、
デバイスハウジング38の材料に埋設され得るか、またはモジュールハウジング38内に
収納され得る。一例では、磁石140は、モジュールハウジング138の近位に面する表
面に沿って配置され、磁石142は、注射デバイスハウジング38の拡大基部143の遠
位に面する表面に沿って配置される。様々な代替の実施形態は、他のハウジング上の磁石
に引きつけられる鉄系材料の代わりに、磁石のセットの1つを使用することができる。
【0064】
図24は、注射デバイスハウジングの上を摺動させることができ、センサデバイスハウ
ジング38に配置された対応して成形された突出部148を受容するようにサイズ決定お
よび成形することができるノッチ146を含む、センサモジュールハウジング144を例
示する。一例では、ノッチ146は、モジュールハウジング144の近位端145によっ
て画定される軸方向スロットである。一実施例では、突出部148は、デバイスハウジン
グの一般的な断面サイズおよび形状から、異なる形状およびデバイスハウジングの一般的
なサイズとは異なる形状よりも大きいサイズを有する拡大基部149まで、遷移部147
に沿ってデバイスハウジング38と結合される、またはそれと共に成形される軸方向延在
突出部である。ノッチ146と突出部148との係合は、モジュールハウジング144を
注射デバイスハウジング38上に適切に位置付ける。ノッチ146および突出部148は
また、ノッチ146と突出部148との係合が、モジュールハウジング144を適切に整
列させることに加えて、それを注射デバイスハウジングに固定するように構成され得る。
様々な他の相互嵌合突出部および凹部を使用して、2つのハウジングを共に適切に整列さ
せ、および/または固定することができることにさらに留意されたい。
【0065】
図25~
図26は、対向するアーム154を、矢印153の方向に半径方向内方の力を
適用したときに示される、それらの自然な状態から外方に離れて枢動させることを可能に
するヒンジ機構152を有する、センサモジュールハウジング150を例示する。枢動ア
ーム154は、アーム154の間のスロット155の断面積を外方に拡大して、モジュー
ルハウジング150が注射デバイスハウジングと軸48に対して横方向に係合することを
可能にする。センサモジュールハウジング150が注射デバイスハウジングに適切に係合
されて位置付けられると、力の印加が取り除かれ、アーム154が、示されているその自
然状態に内方に弾性的に枢動して、注射デバイスハウジングに強固に係合し、それによっ
て、モジュールハウジング150を注射デバイスハウジングに固定する。
【0066】
図27~
図28は、注射デバイスハウジングに係合するための対向する一対のアーム1
58を有するセンサモジュールハウジング156を例示する。ヒンジ160は、弾性的に
可撓性の材料によるアーム158と一体的に形成され、矢印161の方向に半径方向外方
の力を適用したときにアーム158をその自然状態から外方に枢動させることを可能にし
て、モジュールハウジング156を、注射デバイスハウジングに装着することを可能にす
る。枢動アーム158は、アーム158の間のスロット163の断面積を外方に拡大して
、モジュールハウジング156が注射デバイスハウジングと軸48に対して横方向に係合
することを可能にする。センサモジュールハウジング156が注射デバイスハウジングに
適切に係合されて位置付けられると、力の印加が取り除かれ、アーム158は、示されて
いるその自然状態に内方に枢動して、注射デバイスハウジングに強固に係合し、それによ
って、モジュールハウジング156を注射デバイスハウジングに固定するように弾性的で
ある。
【0067】
センサモジュールハウジングを注射デバイスハウジングに固定するおよび/または整列
させるための様々な他の構造および方法も用いることができる。
【0068】
本発明は、例示的な設計を有するものとして説明されてきたが、本開示の実施形態は、
本開示の概念および範囲内で、さらに変更され得る。それゆえに、本出願は、その一般原
則を使用して、本開示の実施形態のあらゆる変形、使用、または適合を包含することが意
図されている。
【0069】
以下の態様を含むがこれらに限定されない様々な態様が、この開示に記載されている。
【0070】
1.注射デバイスアセンブリであって、長手方向軸の周囲に延在する内部容積を画定す
るデバイスハウジングであって、内部容積が近位開口部と連通している、デバイスハウジ
ングと、内部容積内に少なくとも部分的に配置された注射器アセンブリであって、注射器
アセンブリが、バレルと、バレル内に配置されたピストンと、を含み、注射器アセンブリ
は、記バレルから延在可能な注射針が注射デバイスハウジング内に隠されている格納位置
と、注射針が近位開口部を超えて近位に突出する注射位置との間で、長手方向軸に沿って
デバイスハウジングに対して移動可能であり、ピストンが、バレル内の初期ピストン遠位
位置と、最終ピストン近位位置との間で移動可能である、注射器アセンブリと、注射器ア
センブリに結合され、ピストンと嵌合可能なプランジャを含む、駆動機構であって、注射
器アセンブリとデバイスハウジングとの間の相対運動が、駆動機構の近位前進に応答して
、格納位置と注射位置との間で注射器アセンブリを移動させ、駆動機構の近位前進中に、
ピストンが、初期ピストン遠位位置から最終ピストン近位位置まで前進する、駆動機構と
、ステータス感知システムであって、長手方向軸に対して横方向に、かつ内部容積の中へ
電磁放射線を放出するように構成された発光体と、発光体から放出された電磁放射線を検
出するように構成され、かつ検出した電磁放射線に応答する信号を生成するように構成さ
れた光検出器と、発光体および光検出器と電気通信するコントローラと、を含み、コント
ローラが、生成された信号に少なくとも部分的に基づいて、デバイスの動作ステータス態
を決定するように構成され、コントローラが、i)注射器アセンブリが格納位置にあり、
かつピストンが初期ピストン遠位位置にある、注射準備状態、ii)注射器アセンブリが
注射位置にあり、かつピストンが初期ピストン遠位位置にある、針挿入状態、およびii
i)注射器アセンブリが注射位置にあり、かつピストンが最終ピストン近位位置にある、
薬剤送達状態、を含む、デバイスの少なくとも3つのステータス条件の間で現在のステー
タス条件決定するように構成される、ステータス態感知システムと、を含む、注射デバイ
スアセンブリ。
【0071】
2.ステータス状態が、所定の順序で生じ、注射準備状態が、針挿入状態の前に生じ、
薬剤送達状態が、針挿入状態の後に生じる、態様1、3~19のいずれか1つに記載の注
射デバイスアセンブリ。
【0072】
3.コントローラが、少なくとも4つのステータス条件から現在のステータス条件を決
定するように構成され、ステータス条件が、(iv)注射器アセンブリが格納位置にあり
、プランジャが最終ピストン遠位位置にある、針後退状態を含む、態様1~2および4~
19のいずれか1つに記載の注射デバイスアセンブリ。
【0073】
4.注射器アセンブリに取り外し可能に取り付け可能な針ガードをさらに含み、コント
ローラが、少なくとも4つのステータス条件から現在のステータス条件を決定するように
構成され、ステータス条件が、(iv)針ガード存在状態を含み、注射器アセンブリが、
格納条件にあり、針ガードが、注射器アセンブリに取り付けられており、かつピストンが
、初期ピストン遠位位置にある、態様1~3および5~19のいずれか1つに記載の注射
デバイスアセンブリ。
【0074】
5.ステータス感知システムを含むセンサモジュールハウジングをさらに含み、センサ
モジュールハウジングが、注射デバイスハウジングに取り外し可能に取り付け可能である
、態様1~4および6~19のいずれか1つに記載の注射デバイスアセンブリ。
【0075】
6.デバイスハウジングが、発光体によって放出された電磁放射線の内部容積への透過
を可能にするように、およびセンサモジュールハウジングが注射デバイスハウジングに取
り付けられたときに内部容積から光検出器への電磁放射線の透過を可能にするように構成
された、窓部分を画定する、態様5に記載の注射デバイスアセンブリ。
【0076】
7.センサモジュールハウジングが、内部空間を含み、発光体、光検出器、およびコン
トローラが、内部空間内に配置され、センサモジュールハウジングが、内部空間と連通し
ているセンサ開口部をさらに含み、発光体が、センサ開口部を通して外方に電磁放射線を
放出するように位置付けられ、光検出器が、センサ開口部を通して内部空間に進入する電
磁放射線を検出するように位置付けられる、態様5に記載の注射デバイスアセンブリ。
【0077】
8.デバイスハウジングは、センサモジュールハウジングがデバイスハウジングに取り
付けられたときにセンサ開口部と連通する窓部分を画定し、窓部分が、発光体によって放
出された電磁放射線の内部容積への透過を可能にし、かつ内部容積から光検出器への電磁
放射線の透過を可能にする、態様7に記載の注射デバイスアセンブリ。
【0078】
9.注射デバイスハウジングの窓部分が、透過型ポリマー材料によって画定される、態
様8に記載の注射デバイスアセンブリ。
【0079】
10.注射器アセンブリに取り外し可能に取り付け可能な針ガードをさらに含み、コン
トローラが、少なくとも5つのステータス条件から現在のステータス条件を決定するよう
に構成され、ステータス条件が、iv)注射器アセンブリが格納条件にあり、針ガードが
注射器アセンブリに取り付けられており、かつピストンが初期ピストン遠位位置にある、
針ガード存在状態、およびv)注射器アセンブリが格納退位置にあり、かつプランジャが
最終ピストン近位位置にある、針後退状態、をさらに含む、態様1~9および11~19
のいずれか1つに記載の注射デバイスアセンブリ。
【0080】
11.ステータス状態が、所定の順序で生じ、ステータス状態が、a)針ガード存在状
態、b)注射準備状態、c)針挿入状態、d)薬剤送達状態、およびe)針後退状態、の
順序で生じる、態様10に記載の注射デバイスアセンブリ。
【0081】
12.デバイスハウジングが、内部容積内に、かつ近位開口部に近接して検出ゾーンを
画定し、発光体が、電磁放射線を検出ゾーンの中へ放出するように位置付けられ、光検出
器が、検出ゾーンから電磁放射線を検出するように位置付けられる、態様1~11および
13~19のいずれか1つに記載の注射デバイスアセンブリ。
【0082】
13.注射器アセンブリが注射位置にあるときに、針ハブのかなりの部分が検出ゾーン
内に配置され、注射器アセンブリが格納位置にあるときに、針ハブのかなりの部分が検出
ゾーンの外側に配置される、態様12に記載の注射デバイスアセンブリ。
【0083】
14.センサモジュールハウジングが、センサ開口部をさらに含み、発光体が、センサ
開口部を通して電磁放射線を外方に放出するように位置付けられ、光検出器が、センサ開
口部を通って入る電磁放射線を検出するように位置付けられ、注射器アセンブリが格納位
置にあるときに、センサモジュールハウジングのセンサ開口部が針ハブの軸方向位置の近
位に軸方向に配置される、態様5に記載の注射デバイスアセンブリ。
【0084】
15.センサモジュールハウジングが、本体と、本体から延在する一対の把持アームと
、を含み、本体および把持アームが、デバイスが挿入される開口部を画定し、開口部の遠
位セグメントが、デバイスハウジングの円筒セグメントに適合するようにサイズ決定され
、開口部の遠位セグメントが、円筒セグメントよりも大きくサイズ決定されるデバイスハ
ウジングの基部より小さくサイズ決定される、態様14に記載の注射デバイスアセンブリ
。
【0085】
16.センサモジュールハウジングが、デバイスハウジングの対応する磁石に結合する
ように軸方向に配置された磁石を含む、態様14に記載の注射デバイスアセンブリ。
【0086】
17.センサモジュールハウジングが、スロットまたは突出部のうちの1つを含み、デ
バイスハウジングが、センサモジュールハウジングのスロットまたは突出部のうちの1つ
に結合するようにサイズ決定および成形された、スロットまたは突出部の他方を含む、態
様14に記載の注射デバイスアセンブリ。
【0087】
18.センサモジュールハウジングが、本体と、本体から延在する一対の把持アームと
、を含み、デバイスハウジングに横方向に取り付けるために、把持アームを枢動させるこ
とが可能である、態様14に記載の注射デバイスアセンブリ。
【0088】
19.バレル内に配置された薬剤を含む、態様1~18のいずれか1つに記載の注射デ
バイスアセンブリ。
【0089】
20.注射デバイスの現在のステータス条件を決定する方法であって、注射デバイスが
、長手方向軸の周囲に延在する内部容積を画定するデバイスハウジングと、内部容積内に
少なくとも部分的に配置された注射器アセンブリであって、注射器アセンブリが、バレル
と、バレル内に配置されたピストンと、針ハブおよび注射針を含む針アセンブリと、を含
み、注射器アセンブリは、注射器アセンブリが注射デバイスハウジング内に配置されてい
る格納位置と、注射針がデバイスハウジングの近位開口部を超えて近位に突出する注射位
置との間で、デバイスハウジングに対して移動可能であり、ピストンが、バレル内の初期
ピストン遠位位置と、最終ピストン近位位置との間で移動可能である、注射器アセンブリ
と、ステータス態感知システムであって、長手方向軸に対して横方向に、かつ内部容積の
中へ電磁放射線を放出するように構成された発光体と、発光体から放出された電磁放射線
を検出するように構成され、かつ検出した電磁放射線に応答する信号を生成するように構
成された光検出器と、を含み、本方法が、注射器アセンブリが格納位置にあり、かつピス
トンが初期ピストン遠位位置にある、注射準備状態を決定することと、注射器アセンブリ
が注射位置にあり、かつピストンが初期ピストン遠位位置にある、針挿入状態を決定する
ことと、注射器アセンブリが注射位置にあり、かつピストンが最終ピストン近位位置にあ
る、薬剤送達状態を決定することと、を含む、方法。
【0090】
21.注射デバイスが、注射器アセンブリに取り外し可能に取り付け可能な針ガードを
含み、本方法が、注射器アセンブリが格納位置にあり、針ガードが注射器アセンブリに取
り付けられており、かつピストンが初期ピストン遠位位置にある、針ガード存在状態を決
定することと、注射器アセンブリが格納位置にあり、かつプランジャが最終ピストン近位
位置にある、針後退状態を決定することと、をさらに含む、態様20に記載の方法。
【0091】
22.注射デバイスへの取り外し可能な取り付けのためのセンサモジュールであって、
センサモジュールハウジングであって、センサモジュールハウジングが、内部を画定する
本体および本体から延在する一対の把持アームを含み、把持アームが、注射デバイスを受
容するように互いにスロットによって分離され、把持アームによって形成されるスロット
の遠位セグメントが、円筒構成を含み、本体の近位尾部セグメントが、近位フレア構成に
適合するようにサイズ決定される、センサモジュールハウジングと、センサモジュールハ
ウジングに結合され、かつ注射デバイスの長手方向軸に対して横方向に電磁放射線を放出
するように構成された発光体を含む、ステータス感知システムと、発光体から放出された
電磁放射線を検出するように構成され、かつ検出した電磁放射線に応答する信号を生成す
るように構成された光検出器と、発光体および光検出器と電気通信する、コントローラで
あって、生成された信号に少なくとも部分的に基づいて、注射デバイスの現在のステータ
スを決定するように構成された、コントローラと、を含む、センサモジュール。
【0092】
23.コントローラに動作可能に結合されたディスプレイをさらに備える、態様22に
記載のセンサモジュール。
【0093】
24.コントローラに対して動作可能である無線通信等通信モジュールをさらに備える
、態様22~23のいずれか一項に記載のセンサモジュール。