IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ シャープ株式会社の特許一覧 ▶ 鴻穎創新有限公司の特許一覧

特許7289189端末装置、ロケーションサーバー及び方法
<>
  • 特許-端末装置、ロケーションサーバー及び方法 図1
  • 特許-端末装置、ロケーションサーバー及び方法 図2
  • 特許-端末装置、ロケーションサーバー及び方法 図3
  • 特許-端末装置、ロケーションサーバー及び方法 図4
  • 特許-端末装置、ロケーションサーバー及び方法 図5
  • 特許-端末装置、ロケーションサーバー及び方法 図6
  • 特許-端末装置、ロケーションサーバー及び方法 図7
  • 特許-端末装置、ロケーションサーバー及び方法 図8
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-01
(45)【発行日】2023-06-09
(54)【発明の名称】端末装置、ロケーションサーバー及び方法
(51)【国際特許分類】
   H04W 64/00 20090101AFI20230602BHJP
   H04W 16/28 20090101ALI20230602BHJP
   G01S 5/10 20060101ALI20230602BHJP
【FI】
H04W64/00 140
H04W16/28
G01S5/10 Z
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2018123022
(22)【出願日】2018-06-28
(65)【公開番号】P2020005128
(43)【公開日】2020-01-09
【審査請求日】2021-06-10
(73)【特許権者】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(74)【代理人】
【識別番号】100160783
【弁理士】
【氏名又は名称】堅田 裕之
(73)【特許権者】
【識別番号】518446879
【氏名又は名称】鴻穎創新有限公司
【氏名又は名称原語表記】FG INNOVATION COMPANY LIMITED
【住所又は居所原語表記】Flat 2623,26/F Tuen Mun Central Square,22 Hoi Wing Road,Tuen Mun,New Territories,The Hong Kong Special Administrative Region of the People’s Republic of China
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】山田 良太
(72)【発明者】
【氏名】留場 宏道
【審査官】小林 正明
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2017/0366244(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0289953(US,A1)
【文献】国際公開第2016/099546(WO,A1)
【文献】特表2018-528692(JP,A)
【文献】3GPP TS 36.355 V14.5.1,3GPP,2018年04月03日,pp.62-68
【文献】Qualcomm Incorporated,OTDOA positioning reference signal[online],3GPP TSG RAN WG1 #88 R1-1702547,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_88/Docs/R1-1702547.zip>,2017年02月17日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B7/24-7/26
H04W4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
G01S 5/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
参照セル及び1又は複数の隣接セルの各々から複数のポジショニング参照信号(PRS)リソースでPRSを受信する受信部と、
位置情報を測定する位置測定部と、
位置情報を送信する送信部と、を備え、
前記受信部は、前記参照セルの第1PRSリソースから第1PRSを受信し、前記隣接セルの第2PRSリソースから第2PRSを受信し、
前記参照セルから受信した前記第1PRSで求めた受信タイミングと前記隣接セルから受信した前記第2PRSで求めた受信タイミングから参照信号時間差(RSTD)を求め、
前記RSTD、及び該RSTD算出に用いた前記参照セルのPRSリソースを示す情報(PRI)及び前記隣接セルのPRIを含む前記位置情報を送信し、
前記第1PRSリソースには第1サブキャリア空間が設定され、前記第2PRSリソースには第2サブキャリア空間が設定され、
前記第1PRSリソースには、前記第1PRSリソースに適用される第1ビーム情報に対応する第1Quasi co-located(QCL)情報が設定され、
前記第2PRSリソースには、前記第2PRSリソースに適用される第2ビーム情報に対応する第2QCL情報が設定され、
前記第1QCL情報は、前記第2QCL情報と異なる、
端末装置。
【請求項2】
前記複数のPRSリソースにおいて、前記PRSが同じ空間領域の送信フィルタで送信されている場合、前記PRSの受信電力がしきい値を超えるか否かを示す情報を含む位置情報を送信する、
請求項1に記載の端末装置。
【請求項3】
前記隣接セルにおいて、前記複数のPRSリソースで前記PRSが同じ空間領域の送信フィルタで送信されている場合、前記PRSの受信電力がしきい値を超える場合に前記PRI及び前記RSTDを含む前記位置情報を送信する、
請求項1に記載の端末装置。
【請求項4】
参照セル及び1又は複数の隣接セルの各々に複数のポジショニング参照信号(PRS)リソースの設定情報を送信する送信部と、
位置情報を受信する受信部と、を備え、
端末装置は、参照セルの第1PRSリソースから第1PRSを受信し、前記隣接セルの第2PRSリソースから第2PRSを受信し、
前記参照セルに設定した前記第1PRSで求めた受信タイミングと前記隣接セルに設定した前記第2PRSで求めた受信タイミングとの時間差である参照信号時間差(RSTD)、及び該RSTD算出に用いた前記参照セルのPRSリソースを示す情報(PRI)及び前記隣接セルのPRIを含む前記位置情報を前記端末装置から受信し、
前記第1PRSリソースには第1サブキャリア空間が設定され、前記第2PRSリソースには第2サブキャリア空間が設定され、
前記第1PRSリソースには前記第1PRSリソースに適用される第1ビーム情報に対応する第1Quasi co-located(QCL)情報が設定され、
前記第2PRSリソースには前記第2PRSリソースに適用される第2ビーム情報に対応する第2QCL情報が設定され、
前記第1QCL情報は、前記第2QCL情報と異なる、
ロケーションサーバー。
【請求項5】
前記複数のPRSリソースにおいて、前記PRSが同じ空間領域の送信フィルタで送信されている場合、前記PRSの受信電力がしきい値を超えるか否かを示す情報を含む位置情報を受信する、
請求項4に記載のロケーションサーバー。
【請求項6】
前記隣接セルにおいて、前記複数のPRSリソースで前記PRSが同じ空間領域の送信フィルタで送信されている場合、前記PRSの受信電力がしきい値を超える場合に前記PRI及び前記RSTDを含む前記位置情報を受信する、
請求項4に記載のロケーションサーバー。
【請求項7】
端末装置における方法であって、
参照セル及び1又は複数の隣接セルの各々から複数のポジショニング参照信号(PRS)リソースでPRSを受信するステップと、
位置情報を測定するステップと、
位置情報を送信するステップと、を備え、
前記端末装置は、前記参照セルの第1PRSリソースから第1PRSを受信し、前記隣接セルの第2PRSリソースから第2PRSを受信し、
前記参照セルから受信した前記第1PRSで求めた受信タイミングと前記隣接セルから受信した前記第2PRSで求めた受信タイミングから参照信号時間差(RSTD)を求め、
前記RSTD、及び該RSTD算出に用いた前記参照セルのPRSリソースを示す情報(PRI)及び前記隣接セルのPRIを含む前記位置情報を送信し、
前記第1PRSリソースには第1サブキャリア空間が設定され、前記第2PRSリソースには第2サブキャリア空間が設定され、
前記第1PRSリソースには前記第1PRSリソースに適用される第1ビーム情報に対応する第1Quasi co-located(QCL)情報が設定され、
前記第2PRSリソースには前記第2PRSリソースに適用される第2ビーム情報に対応する第2QCL情報が設定され、
前記第1QCL情報は、前記第2QCL情報と異なる、
方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、端末装置、ロケーションサーバー及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
2020年頃の商業サービス開始を目指し、第5世代移動無線通信システム(5Gシステム)に関する研究・開発活動が盛んに行なわれている。最近、国際標準化機関である国際電気通信連合 無線通信部門(International Telecommunication Union Radio communications Sector:ITU-R)より、5Gシステムの標準方式(International mobile telecommunication - 2020 and beyond:IMT-2020)に関するビジョン勧告が報告された(
非特許文献1参照)。
【0003】
また、端末装置の位置情報は、様々なサービスへの応用が検討されており、さらなる高精度化が要求されている。
【0004】
3GPPの5GシステムであるNRでは、多数アンテナによるビームフォーミングが採用されており、端末装置の位置情報を高精度化することも期待されている(非特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【文献】“IMT Vision - Framework and overall objectives of the future development of IMT for 2020 and beyond,” Recommendation ITU-R M.2083-0, Sept. 2015.
【文献】Intel、“Study on NR Positioning Support”RP-181399、June, 2018.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、3GPP NRで採用されているビームフォーミングは、データ通信のための技術であり、位置情報の高精度化のためにそのまま用いることは困難である。
【0007】
本発明はこのような事情を鑑みてなされたものであり、その目的は、ビームフォーミングを用いて、位置推定精度を改善する端末装置、ロケーションサーバー及び方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決するために本発明に係る基地局装置、端末装置及び通信方法の構成は、次の通りである。
【0009】
本発明の一態様に係る端末装置は、参照セル及び1又は複数の隣接セルの各々から複数のポジショニング参照信号(PRS)リソースでPRSを受信する受信部と、位置情報を測定する位置測定部と、位置情報を送信する送信部と、を備え、前記参照セルから受信した前記複数のPRSのうちの1つで求めた受信タイミングと前記隣接セルから受信した前記複数のPRSのうちの1つで求めた受信タイミングから参照信号時間差(RSTD)を求め、前記RSTD、及び該RSTD算出に用いた前記参照セルのPRSリソースを示す情報(PRI)及び前記隣接セルのPRIを含む前記位置情報を送信する。
【0010】
また、本発明の一態様に係る端末装置において、前記複数のPRSリソースにおいて、前記PRSが同じ空間領域の送信フィルタで送信されている場合、前記PRSの受信電力がしきい値を超えるか否かを示す情報を含む位置情報を送信する。
【0011】
また、本発明の一態様に係る端末装置において、前記隣接セルにおいて、前記複数のPRSリソースで前記PRSが同じ空間領域の送信フィルタで送信されている場合、前記PRSの受信電力がしきい値を超える場合に前記PRI及び前記RSTDを含む前記位置情報を送信する。
【0012】
また、本発明の一態様に係るロケーションサーバーは、参照セル及び1又は複数の隣接セルの各々に複数のポジショニング参照信号(PRS)リソースの設定情報を送信する送信部と、位置情報を受信する受信部と、を備え、前記参照セルに設定した前記複数のPRSのうちの1つで求めた受信タイミングと前記隣接セルに設定した前記複数のPRSのうちの1つで求めた受信タイミングとの時間差である参照信号時間差(RSTD)、及び該RSTD算出に用いた前記参照セルのPRSリソースを示す情報(PRI)及び前記隣接セルのPRIを含む前記位置情報を端末装置から受信する。
【0013】
また、本発明の一態様に係るロケーションサーバーにおいて、前記複数のPRSリソースにおいて、前記PRSが同じ空間領域の送信フィルタで送信されている場合、前記PRSの受信電力がしきい値を超えるか否かを示す情報を含む位置情報を受信する。
【0014】
また、本発明の一態様に係るロケーションサーバーにおいて、前記隣接セルにおいて、前記複数のPRSリソースで前記PRSが同じ空間領域の送信フィルタで送信されている場合、前記PRSの受信電力がしきい値を超える場合に前記PRI及び前記RSTDを含む前記位置情報を受信する。
【0015】
また、本発明の一態様に係る方法は、端末装置における方法であって、参照セル及び1又は複数の隣接セルの各々から複数のポジショニング参照信号(PRS)リソースでPRSを受信するステップと、位置情報を測定するステップと、位置情報を送信するステップと、を備え、前記参照セルから受信した前記複数のPRSのうちの1つで求めた受信タイミングと前記隣接セルから受信した前記複数のPRSのうちの1つで求めた受信タイミングから参照信号時間差(RSTD)を求め、前記RSTD、及び該RSTD算出に用いた前記参照セルのPRSリソースを示す情報(PRI)及び前記隣接セルのPRIを含む前記位置情報を送信する。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、ビームフォーミングを用いることで、位置推定精度を改善することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本実施形態に係る通信システムの例を示す図である
図2】本実施形態に係る通信システムの例を示す図である
図3】本実施形態に係る基地局装置の構成例を示すブロック図である
図4】本実施形態に係る端末装置の構成例を示すブロック図である
図5】本実施形態に係るロケーションサーバーの構成例を示すブロック図である
図6】本実施形態に係る複数のPRSリソースにおける受信タイミングの例を示した図である。
図7】本実施形態に係るPRSリソースにおける受信タイミングの例を説明した図である。
図8】本実施形態に係る基地局装置と端末装置の間の受信電力の例を説明した図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本実施形態における通信システムは、基地局装置(送信装置、セル、送信点、送信アンテナ群、送信アンテナポート群、コンポーネントキャリア、eNodeB、送信ポイント、送受信ポイント、送信パネル、アクセスポイント、サブアレー)および端末装置(端末、移動端末、受信点、受信端末、受信装置、受信アンテナ群、受信アンテナポート群、UE、受信ポイント、受信パネル、ステーション、サブアレー)及びロケーションサーバーを備える。ロケーションサーバーは、例えばE-SMLC(Enhanced Serving Mobile Location Centre)、SUPL(Secure User Plane Location)、SLP(SUPL Location Platform)を含む。また端末装置と接続している(無線リンクを確立している)基地局装
置をサービングセルとも呼ぶ。
【0019】
本実施形態における基地局装置及び端末装置は、免許が必要な周波数帯域(ライセンスバンド)及び/又は免許不要の周波数帯域(アンライセンスバンド)で通信することができる。
【0020】
本実施形態において、“X/Y”は、“XまたはY”の意味を含む。本実施形態において、“X/Y”は、“XおよびY”の意味を含む。本実施形態において、“X/Y”は、“Xおよび/またはY”の意味を含む。
【0021】
図1は、本実施形態に係る通信システムの例を示す図である。図1に示すように、本実施形態における通信システムは、基地局装置1A、端末装置2Aを備える。また、カバレッジ1-1は、基地局装置1Aが端末装置と接続可能な範囲(通信エリア)である。また基地局装置1Aを単に基地局装置とも呼ぶ。また端末装置2Aを単に端末装置とも呼ぶ。
【0022】
図1において、端末装置2Aから基地局装置1Aへの上りリンクの無線通信では、以下の上りリンク物理チャネルが用いられる。上りリンク物理チャネルは、上位層から出力された情報を送信するために使用される。
・PUCCH(Physical Uplink Control Channel)
・PUSCH(Physical Uplink Shared Channel)
・PRACH(Physical Random Access Channel)
【0023】
PUCCHは、上りリンク制御情報(Uplink Control Information: UCI)を送信する
ために用いられる。ここで、上りリンク制御情報は、下りリンクデータ(下りリンクトランスポートブロック、Downlink-Shared Channel: DL-SCH)に対するACK(a positive acknowledgement)またはNACK(a negative acknowledgement)(ACK/NACK
)を含む。下りリンクデータに対するACK/NACKを、HARQ-ACK、HARQフィードバックとも称する。
【0024】
また、上りリンク制御情報は、下りリンクに対するチャネル状態情報(Channel State Information: CSI)を含む。また、上りリンク制御情報は、上りリンク共用チャネル(Uplink-Shared Channel: UL-SCH)のリソースを要求するために用いられるスケジューリン
グ要求(Scheduling Request: SR)を含む。前記チャネル状態情報は、好適な空間多重数を指定するランク指標RI(Rank Indicator)、好適なプレコーダを指定するプレコーディング行列指標PMI(Precoding Matrix Indicator)、好適な伝送レートを指定するチャネル品質指標CQI(Channel Quality Indicator)、好適なCSI-RSリソースを
示すCSI-RS(Reference Signal、参照信号)リソース指標CRI(CSI-RS Resource Indicator)、CSI-RS又はSS(Synchronization Signal; 同期信号)により測
定されたL1-RSRP(Layer 1 - Reference Signal Received Power)などが該当する。
【0025】
前記チャネル品質指標CQIは(以下、CQI値)、所定の帯域(詳細は後述)における好適な変調方式(例えば、QPSK、16QAM、64QAM、256QAMなど)、符号化率(coding rate)とすることができる。CQI値は、前記変調方式や符号化率に
より定められたインデックス(CQI Index)とすることができる。前記CQI値は、予め
当該システムで定めたものをすることができる。
【0026】
前記CRIは、複数のCSI-RSリソースから受信電力/受信品質が好適なCSI-RSリソースを示す。
【0027】
なお、前記ランク指標、前記プレコーディング品質指標は、予めシステムで定めたものとすることができる。前記ランク指標や前記プレコーディング行列指標は、空間多重数やプレコーディング行列情報により定められたインデックスとすることができる。なお、前記CQI値、PMI値、RI値及びCRI値の一部又は全部をCSI値とも総称する。
【0028】
PUSCHは、上りリンクデータ(上りリンクトランスポートブロック、UL-SCH)を送信するために用いられる。また、PUSCHは、上りリンクデータと共に、ACK/NACKおよび/またはチャネル状態情報を送信するために用いられても良い。また、PUSCHは、上りリンク制御情報のみを送信するために用いられても良い。
【0029】
また、PUSCHは、RRCメッセージを送信するために用いられる。RRCメッセージは、無線リソース制御(Radio Resource Control: RRC)層において処理される情報/
信号である。また、PUSCHは、MAC CE(Control Element)を送信するために
用いられる。ここで、MAC CEは、媒体アクセス制御(MAC: Medium Access Control)層において処理(送信)される情報/信号である。
【0030】
例えば、パワーヘッドルームは、MAC CEに含まれ、PUSCHを経由して報告されても良い。すなわち、MAC CEのフィールドが、パワーヘッドルームのレベルを示すために用いられても良い。
【0031】
PRACHは、ランダムアクセスプリアンブルを送信するために用いられる。
【0032】
また、上りリンクの無線通信では、上りリンク物理信号として上りリンク参照信号(Uplink Reference Signal: UL RS)が用いられる。上りリンク物理信号は、上位層から出力された情報を送信するためには使用されないが、物理層によって使用される。ここで、上りリンク参照信号には、DMRS(Demodulation Reference Signal)、SRS(Sounding Reference Signal)、PT-RS(Phase-Tracking reference signal)が含まれる。
【0033】
DMRSは、PUSCHまたはPUCCHの送信に関連する。例えば、基地局装置1Aは、PUSCHまたはPUCCHの伝搬路補正を行なうためにDMRSを使用する。例えば、基地局装置1Aは、上りリンクのチャネル状態を測定するためにSRSを使用する。またSRSは上りリンクの観測(サウンディング)に用いられる。またPT-RSは位相雑音を補償するために用いられる。なお、上りリンクのDMRSを上りリンクDMRSとも呼ぶ。
【0034】
図1において、基地局装置1Aから端末装置2Aへの下りリンクの無線通信では、以下の下りリンク物理チャネルが用いられる。下りリンク物理チャネルは、上位層から出力された情報を送信するために使用される。
・PBCH(Physical Broadcast Channel;報知チャネル)
・PCFICH(Physical Control Format Indicator Channel;制御フォーマット指示
チャネル)
・PHICH(Physical Hybrid automatic repeat request Indicator Channel;HARQ指示チャネル)
・PDCCH(Physical Downlink Control Channel;下りリンク制御チャネル)
・EPDCCH(Enhanced Physical Downlink Control Channel;拡張下りリンク制御チャネル)
・PDSCH(Physical Downlink Shared Channel;下りリンク共有チャネル)
【0035】
PBCHは、端末装置で共通に用いられるマスターインフォメーションブロック(Master Information Block: MIB, Broadcast Channel: BCH)を報知するために用いられる。
PCFICHは、PDCCHの送信に用いられる領域(例えば、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing;直交周波数分割多重)シンボルの数)を指示する情報
を送信するために用いられる。なお、MIBは最小システムインフォメーションとも呼ぶ。
【0036】
PHICHは、基地局装置1Aが受信した上りリンクデータ(トランスポートブロック、コードワード)に対するACK/NACKを送信するために用いられる。すなわち、PHICHは、上りリンクデータに対するACK/NACKを示すHARQインディケータ(HARQフィードバック)を送信するために用いられる。また、ACK/NACKは、HARQ-ACKとも呼称する。端末装置2Aは、受信したACK/NACKを上位レイヤに通知する。ACK/NACKは、正しく受信されたことを示すACK、正しく受信しなかったことを示すNACK、対応するデータがなかったことを示すDTXである。また、上りリンクデータに対するPHICHが存在しない場合、端末装置2AはACKを上位レイヤに通知する。
【0037】
PDCCHおよびEPDCCHは、下りリンク制御情報(Downlink Control Information: DCI)を送信するために用いられる。ここで、下りリンク制御情報の送信に対して、
複数のDCIフォーマットが定義される。すなわち、下りリンク制御情報に対するフィールドがDCIフォーマットに定義され、情報ビットへマップされる。
【0038】
例えば、下りリンクに対するDCIフォーマットとして、1つのセルにおける1つのPDSCH(1つの下りリンクトランスポートブロックの送信)のスケジューリングに使用されるDCIフォーマット1Aが定義される。
【0039】
例えば、下りリンクに対するDCIフォーマットには、PDSCHのリソース割り当てに関する情報、PDSCHに対するMCS(Modulation and Coding Scheme)に関する情報、PUCCHに対するTPCコマンドなどの下りリンク制御情報が含まれる。ここで、下りリンクに対するDCIフォーマットを、下りリンクグラント(または、下りリンクアサインメント)とも称する。
【0040】
また、例えば、上りリンクに対するDCIフォーマットとして、1つのセルにおける1つのPUSCH(1つの上りリンクトランスポートブロックの送信)のスケジューリングに使用されるDCIフォーマット0が定義される。
【0041】
例えば、上りリンクに対するDCIフォーマットには、PUSCHのリソース割り当てに関する情報、PUSCHに対するMCSに関する情報、PUSCHに対するTPCコマンドなど上りリンク制御情報が含まれる。上りリンクに対するDCIフォーマットを、上りリンクグラント(または、上りリンクアサインメント)とも称する。
【0042】
また、上りリンクに対するDCIフォーマットは、下りリンクのチャネル状態情報(C
SI;Channel State Information。受信品質情報とも称する。)を要求(CSI request)するために用いることができる。
【0043】
また、上りリンクに対するDCIフォーマットは、端末装置が基地局装置にフィードバックするチャネル状態情報報告(CSI feedback report)をマップする上りリンクリソース
を示す設定のために用いることができる。例えば、チャネル状態情報報告は、定期的にチャネル状態情報(Periodic CSI)を報告する上りリンクリソースを示す設定のために用いることができる。チャネル状態情報報告は、定期的にチャネル状態情報を報告するモード設定(CSI report mode)のために用いることができる。
【0044】
例えば、チャネル状態情報報告は、不定期なチャネル状態情報(Aperiodic CSI)を報
告する上りリンクリソースを示す設定のために用いることができる。チャネル状態情報報告は、不定期的にチャネル状態情報を報告するモード設定(CSI report mode)のために
用いることができる。
【0045】
例えば、チャネル状態情報報告は、半永続的なチャネル状態情報(semi-persistent CSI)を報告する上りリンクリソースを示す設定のために用いることができる。チャネル状
態情報報告は、半永続的にチャネル状態情報を報告するモード設定(CSI report mode)
のために用いることができる。なお、半永続的なCSI報告は、上位層の信号又は下りリンク制御情報でアクティベーションされてからデアクティベーションされる期間に、周期的にCSI報告ことである。
【0046】
また、上りリンクに対するDCIフォーマットは、端末装置が基地局装置にフィードバックするチャネル状態情報報告の種類を示す設定のために用いることができる。チャネル状態情報報告の種類は、広帯域CSI(例えばWideband CQI)と狭帯域CSI(例えば、Subband CQI)などがある。
【0047】
端末装置は、下りリンクアサインメントを用いてPDSCHのリソースがスケジュールされた場合、スケジュールされたPDSCHで下りリンクデータを受信する。また、端末装置は、上りリンクグラントを用いてPUSCHのリソースがスケジュールされた場合、スケジュールされたPUSCHで上りリンクデータおよび/または上りリンク制御情報を送信する。
【0048】
PDSCHは、下りリンクデータ(下りリンクトランスポートブロック、DL-SCH)を送信するために用いられる。また、PDSCHは、システムインフォメーションブロックタイプ1メッセージを送信するために用いられる。システムインフォメーションブロックタイプ1メッセージは、セルスペシフィック(セル固有)な情報である。
【0049】
また、PDSCHは、システムインフォメーションメッセージを送信するために用いられる。システムインフォメーションメッセージは、システムインフォメーションブロックタイプ1以外のシステムインフォメーションブロックXを含む。システムインフォメーションメッセージは、セルスペシフィック(セル固有)な情報である。
【0050】
また、PDSCHは、RRCメッセージを送信するために用いられる。ここで、基地局装置から送信されるRRCメッセージは、セル内における複数の端末装置に対して共通であっても良い。また、基地局装置1Aから送信されるRRCメッセージは、ある端末装置2Aに対して専用のメッセージ(dedicated signalingとも称する)であっても良い。す
なわち、ユーザ装置スペシフィック(ユーザ装置固有)な情報は、ある端末装置に対して専用のメッセージを使用して送信される。また、PDSCHは、MAC CEを送信するために用いられる。
【0051】
ここで、RRCメッセージおよび/またはMAC CEを、上位層の信号(higher layer signaling)とも称する。
【0052】
また、PDSCHは、下りリンクのチャネル状態情報を要求するために用いることができる。また、PDSCHは、端末装置が基地局装置にフィードバックするチャネル状態情報報告(CSI feedback report)をマップする上りリンクリソースを送信するために用いる
ことができる。例えば、チャネル状態情報報告は、定期的にチャネル状態情報(Periodic
CSI)を報告する上りリンクリソースを示す設定のために用いることができる。チャネル状態情報報告は、定期的にチャネル状態情報を報告するモード設定(CSI report mode)
のために用いることができる。
【0053】
下りリンクのチャネル状態情報報告の種類は広帯域CSI(例えばWideband CSI)と狭帯域CSI(例えば、Subband CSI)がある。広帯域CSIは、セルのシステム帯域に対
して1つのチャネル状態情報を算出する。狭帯域CSIは、システム帯域を所定の単位に区分し、その区分に対して1つのチャネル状態情報を算出する。
【0054】
また、下りリンクの無線通信では、下りリンク物理信号として同期信号(Synchronization signal: SS)、下りリンク参照信号(Downlink Reference Signal: DL RS)が用いられる。下りリンク物理信号は、上位層から出力された情報を送信するためには使用されないが、物理層によって使用される。なお、同期信号には、プライマリ同期信号(Primary Synchronization Signal: PSS)とセカンダリ同期信号(Secondary Synchronization Signal: SSS)がある。
【0055】
同期信号は、端末装置が、下りリンクの周波数領域および時間領域の同期を取るために用いられる。また、同期信号は受信電力、受信品質又は信号対干渉雑音電力比(Signal-to-Interference and Noise power Ratio: SINR)を測定するために用いられる。なお、同期信号で測定した受信電力をSS-RSRP(Synchronization Signal - Reference Signal Received Power)、同期信号で測定した受信品質をSS-RSRQ(Reference Signal Received Quality)、同期信号で測定したSINRをSS-SINRとも呼ぶ。なお
、SS-RSRQはSS-RSRPとRSSIの比である。RSSI(Received Signal Strength Indicator)はある観測期間におけるトータルの平均受信電力である。また、同期信号/下りリンク参照信号は、端末装置が、下りリンク物理チャネルの伝搬路補正を行なうために用いられる。例えば、同期信号/下りリンク参照信号は、端末装置が、下りリンクのチャネル状態情報を算出するために用いられる。
【0056】
ここで、下りリンク参照信号には、DMRS(Demodulation Reference Signal;復調
参照信号)、NZP CSI-RS(Non-Zero Power Channel State Information - Reference Signal)、ZP CSI-RS(Zero Power Channel State Information - Reference Signal)、PT-RS、TRS(Tracking Reference Signal)、PRS(Positioning Reference Signal)が含まれる。なお、下りリンクのDMRSを下りリンクDMR
Sとも呼ぶ。なお、以降の実施形態で、単にCSI-RSといった場合、NZP CSI-RS及び/又はZP CSI-RSを含む。
【0057】
DMRSは、DMRSが関連するPDSCH/PBCH/PDCCH/EPDCCHの送信に用いられるサブフレームおよび帯域で送信され、DMRSが関連するPDSCH/PBCH/PDCCH/EPDCCHの復調を行なうために用いられる。
【0058】
NZP CSI-RSのリソースは、基地局装置1Aによって設定される。例えば、端末装置2Aは、NZP CSI-RSを用いて信号の測定(チャネルの測定)又は干渉の
測定を行なう。またNZP CSI-RSは、好適なビーム方向を探索するビーム走査やビーム方向の受信電力/受信品質が劣化した際にリカバリするビームリカバリ等に用いられる。ZP CSI-RSのリソースは、基地局装置1Aによって設定される。基地局装置1Aは、ZP CSI-RSをゼロ出力で送信する。例えば、端末装置2Aは、ZP CSI-RSが対応するリソースにおいて干渉の測定を行なう。なお、ZP CSI-RSが対応する干渉測定するためのリソースをCSI-IM(Interference Measurement)リソースとも呼ぶ
【0059】
基地局装置1Aは、NZP CSI-RSのリソースのためにNZP CSI-RSリソース設定を送信(設定)する。NZP CSI-RSリソース設定は、1又は複数のNZP CSI-RSリソースマッピング、各々のNZP CSI-RSリソースのCSI-RSリソース設定ID、アンテナポート数の一部又は全部を含む。CSI-RSリソースマッピングは、CSI-RSリソースが配置されるスロット内のOFDMシンボル、サブキャリアを示す情報(例えばリソースエレメント)である。CSI-RSリソース設定IDは、NZP CSI-RSリソースを特定するために用いられる。
【0060】
基地局装置1Aは、CSI-IMリソース設定を送信(設定)する。CSI-IMリソース設定は、1又は複数のCSI-IMリソースマッピング、各々のCSI-IMリソースに対するCSI-IMリソース設定IDを含む。CSI-IMリソースマッピングは、CSI-IMリソースが配置されるスロット内のOFDMシンボル、サブキャリアを示す情報(例えばリソースエレメント)である。CSI-IMリソース設定IDは、CSI-IM設定リソースを特定するために用いられる。
【0061】
またCSI-RSは、受信電力、受信品質、又はSINRの測定に用いられる。CSI-RSで測定した受信電力をCSI-RSRP、CSI-RSで測定した受信品質をCSI-RSRQ、CSI-RSで測定したSINRをCSI-SINRとも呼ぶ。なお、CSI-RSRQは、CSI-RSRPとRSSIとの比である。
【0062】
またCSI-RSは、定期的/非定期的/半永続的に送信される。
【0063】
CSIに関して、端末装置は上位層で設定される。例えば、CSIレポートの設定であるレポート設定、CSIを測定するためのリソースの設定であるリソース設定、CSI測定のためにレポート設定とリソース設定をリンクさせる測定リンク設定がある。また、レポート設定、リソース設定及び測定リンク設定は、1又は複数設定される。
【0064】
レポート設定は、レポート設定ID、レポート設定タイプ、コードブック設定、CSIレポート量、ブロック誤り率ターゲットの一部又は全部を含む。レポート設定IDはレポート設定を特定するために用いられる。レポート設定タイプは、定期的/非定期的/半永続的なCSIレポートを示す。CSIレポート量は、報告する量(値、タイプ)を示し、例えばCRI、RI、PMI、CQI、又はRSRPの一部又は全部である。ブロック誤り率ターゲットは、CQIを計算するときに想定するブロック誤り率のターゲットである。
【0065】
リソース設定は、リソース設定ID、同期信号ブロックリソース測定リスト、リソース設定タイプ、1又は複数のリソースセット設定の一部又は全部を含む。リソース設定IDはリソース設定を特定するために用いられる。同期信号ブロックリソース設定リストは、同期信号を用いた測定が行われるリソースのリストである。リソース設定タイプは、CSI-RSが定期的、非定期的又は半永続的に送信されるかを示す。なお、半永続的にCSI-RSを送信する設定の場合、上位層の信号又は下りリンク制御情報でアクティベーションされてからデアクティベーションされるまでの期間に、周期的にCSI-RSが送信
される。
【0066】
リソースセット設定は、リソースセット設定ID、リソース繰返し、1又は複数のCSI-RSリソースを示す情報の一部又は全部を含む。リソースセット設定IDは、リソースセット設定を特定するために用いられる。リソース繰返しは、リソースセット内で、リソース繰返しのON/OFFを示す。リソース繰返しがONの場合、基地局装置はリソースセット内の複数のCSI-RSリソースの各々で固定(同一)の送信ビームを用いることを意味する。言い換えると、リソース繰返しがONの場合、端末装置は基地局装置がリソースセット内の複数のCSI-RSリソースの各々で固定(同一)の送信ビームを用いていることを想定する。リソース繰返しがOFFの場合、基地局装置はリソースセット内の複数のCSI-RSリソースの各々で固定(同一)の送信ビームを用いないことを意味する。言い換えると、リソース繰返しがOFFの場合、端末装置は基地局装置がリソースセット内の複数のCSI-RSリソースの各々で固定(同一)の送信ビームを用いていないことを想定する。CSI-RSリソースを示す情報は、1又は複数のCSI-RSリソース設定ID、1又は複数のCSI-IMリソース設定IDを含む。
【0067】
測定リンク設定は、測定リンク設定ID、レポート設定ID、リソース設定IDの一部又は全部を含み、レポート設定とリソース設定がリンクされる。測定リンク設定IDは測定リンク設定を特定するために用いられる。
【0068】
PT-RSは、DMRS(DMRSポートグループ)と関連付けられる。PT-RSのアンテナポート数は1又は2であり、各々のPT-RSポートはDMRSポートグループと関連付けられる。また、端末装置は、PT-RSポートとDMRSポートは、遅延スプレッド、ドップラースプレッド、ドップラーシフト、平均遅延、空間受信(Rx)パラメータに関してQCL(quasi co-location)であると想定する。基地局装置は上位層の信号
で、PT-RS設定を設定する。PT-RS設定が設定された場合、PT-RSが送信される可能性がある。PT-RSは、所定のMCSの場合(例えば変調方式がQPSKの場合)、送信されない。また、PT-RS設定は、時間密度、周波数密度が設定される。時間密度は、PT-RSが配置される時間間隔を示す。時間密度はスケジュールされたMCSの関数で示される。また、時間密度はPT-RSが存在しない(送信されない)ことも含む。また周波数密度は、PT-RSが配置される周波数間隔を示す。周波数密度はスケジュールされた帯域幅の関数で示される。また周波数密度は、PT-RSが存在しない(送信されない)ことも含む。なお、時間密度又は周波数密度がPT-RSが存在しない(送信されない)ことを示す場合、PT-RSは存在しない(送信されない)。
【0069】
MBSFN(Multimedia Broadcast multicast service Single Frequency Network)
RSは、PMCHの送信に用いられるサブフレームの全帯域で送信される。MBSFN
RSは、PMCHの復調を行なうために用いられる。PMCHは、MBSFN RSの送信に用いられるアンテナポートで送信される。
【0070】
PRSは、PRS送信のために設定されたサブフレームで送信される。PRSは端末装置の位置測定のために用いられる。PRSはセルIDに基づいて配置されるリソースが決まる。PRS系列は擬似ランダム系列である。PRS系列を生成する擬似ランダム系列の初期値は、スロット番号、スロット内のOFDMシンボル番号、セルID、PRSのID、CP(Cyclic Prefix)長の一部又は全部に基づいて計算される。CP長はノーマルC
PかノーマルCPよりも長い拡張CPかを示す情報である。
【0071】
ここで、下りリンク物理チャネルおよび下りリンク物理信号を総称して、下りリンク信号とも称する。また、上りリンク物理チャネルおよび上りリンク物理信号を総称して、上りリンク信号とも称する。また、下りリンク物理チャネルおよび上りリンク物理チャネル
を総称して、物理チャネルとも称する。また、下りリンク物理信号および上りリンク物理信号を総称して、物理信号とも称する。
【0072】
また、BCH、UL-SCHおよびDL-SCHは、トランスポートチャネルである。MAC層で用いられるチャネルを、トランスポートチャネルと称する。また、MAC層で用いられるトランスポートチャネルの単位を、トランスポートブロック(Transport Block: TB)、または、MAC PDU(Protocol Data Unit)とも称する。トランスポート
ブロックは、MAC層が物理層に渡す(deliverする)データの単位である。物理層にお
いて、トランスポートブロックはコードワードにマップされ、コードワード毎に符号化処理などが行なわれる。
【0073】
また、キャリアアグリゲーション(CA; Carrier Aggregation)をサポートしている端
末装置に対して、基地局装置は、より広帯域伝送のため複数のコンポーネントキャリア(CC; Component Carrier)を統合して通信することができる。キャリアアグリゲーション
では、1つのプライマリセル(PCell;Primary Cell)及び1または複数のセカンダリセル(SCell;Secondary Cell)がサービングセルの集合として設定される。
【0074】
また、デュアルコネクティビティ(DC; Dual Connectivity)では、サービングセルの
グループとして、マスターセルグループ(MCG; Master Cell Group)とセカンダリセルグループ(SCG; Secondary Cell Group)が設定される。MCGはPCellとオプション
で1又は複数のSCellから構成される。またSCGはプライマリSCell(PSCell)とオプションで1又は複数のSCellから構成される。
【0075】
また、端末装置は、サービングセルの一部の帯域(bandwidth part; BWP)でのオペレ
ーションを設定される可能性がある。BWPは複数設定される可能性があり、BWPを識別するためにBWP-IDが用いられる。なお、下りリンクのBWPをDL-BWP、上りリンクのBWPをUL-BWPとも呼ぶ。
【0076】
基地局装置は無線フレームを用いて通信することができる。無線フレームは複数のサブフレーム(サブ区間)から構成される。フレーム長を時間で表現する場合、例えば、無線フレーム長は10ミリ秒(ms)、サブフレーム長は1msとすることができる。この例では無線フレームは10個のサブフレームで構成される。
【0077】
またスロットは、14個のOFDMシンボルで構成される。OFDMシンボル長はサブキャリア間隔によって変わり得るため、サブキャリア間隔でスロット長も代わり得る。またミニスロットは、スロットよりも少ないOFDMシンボルで構成される。スロット/ミニスロットは、スケジューリング単位になることができる。なお端末装置は、スロットベーススケジューリング/ミニスロットベーススケジューリングは、最初の下りリンクDMRSの位置(配置)によって知ることができる。スロットベーススケジューリングでは、スロットの3番目又は4番目のシンボルに最初の下りリンクDMRSが配置される。またミニスロットベーススケジューリングでは、スケジューリングされたデータ(リソース、PDSCH)の最初のシンボルに最初の下りリンクDMRSが配置される。なお、スロットベーススケジューリングは、PDSCHマッピングタイプAとも呼ばれる。またミニスロットベーススケジューリングは、PDSCHマッピングタイプBとも呼ばれる。
【0078】
またリソースブロックは、12個の連続するサブキャリアで定義される。またリソースエレメントは、周波数領域のインデックス(例えばサブキャリアインデックス)と時間領域のインデックス(例えばOFDMシンボルインデックス)で定義される。リソースエレメントは、上りリンクリソースエレメント、下りリンクエレメント、フレキシブルリソースエレメント、予約されたリソースエレメントとして分類される。予約されたリソースエ
レメントでは、端末装置は、上りリンク信号を送信しないし、下りリンク信号を受信しない。
【0079】
また複数のサブキャリア間隔(Subcarrier spacing: SCS)がサポートされる。例えば
SCSは、15/30/60/120/240/480 kHzである。
【0080】
基地局装置/端末装置はライセンスバンド又はアンライセンスバンドで通信することができる。基地局装置/端末装置は、ライセンスバンドがPCellとなり、アンライセンスバンドで動作する少なくとも1つのSCellとキャリアアグリゲーションで通信することができる。また、基地局装置/端末装置は、マスターセルグループがライセンスバンドで通信し、セカンダリセルグループがアンライセンスバンドで通信する、デュアルコネクティビティで通信することができる。また、基地局装置/端末装置は、アンライセンスバンドにおいて、PCellのみで通信することができる。また、基地局装置/端末装置は、アンライセンスバンドのみでCA又はDCで通信することができる。なお、ライセンスバンドがPCellとなり、アンライセンスバンドのセル(SCell、PSCell)を、例えばCA、DCなどでアシストして通信することを、LAA(Licensed-Assisted Access)とも呼ぶ。また、基地局装置/端末装置がアンライセンスバンドのみで通信することを、アンライセンススタンドアロンアクセス(ULSA;Unlicensed-standalone access)とも呼ぶ。また、基地局装置/端末装置がライセンスバンドのみで通信することを、ライセンスアクセス(LA;Licensed Access)とも呼ぶ。
【0081】
図2は、本実施形態に係る通信システムの例を示す図である。図2に示すように、本実施形態における通信システムは、端末装置2-1、基地局装置2-2、ロケーションサーバー2-3を備える。
【0082】
端末装置2-1は、上りリンクベースの端末装置の位置測定に必要な上りリンク信号を送信する。また、端末装置2-1は、基地局装置2-2から下りリンク信号を受信し、位置推定、又は位置に関する測定を行う。また、端末装置2-1は、GNSS(Global Navigation Satellite System)やTBS(Terrestrial Beacon System)の信号を受信し、
位置に関する測定を行う。端末装置2-1は位置推定値又は位置測定結果をロケーションサーバー2-3又は基地局装置2-2に送信する。位置推定値は座標情報を含む。座標情報は緯度、経度、標高(海抜)などである。また位置測定結果は、ロケーションサーバー2-3が位置推定値を求めるために用いる情報である。
【0083】
基地局装置2-2は、ターゲット端末装置に対する無線信号の測定結果をロケーションサーバー2-3と通信する。基地局装置2-2は、上りリンクの位置測定をするために、端末装置2-1にSRS送信を要求することができる。
【0084】
ロケーションサーバー2-3は、端末装置の位置を推定する、又は端末装置に位置測定のためのアシストデータを送信する。ロケーションサーバー2-3は基地局装置2-2と互いに動作して、端末装置2-2の位置推定値を得ることができる。
【0085】
本実施形態に係る通信システムは、OTDOA(Observed Time Differential Of Arrival)、ECID(Enhanced Cell ID)、UTDOA(Uplink Time Differential Of Arrival)などの位置推定方法を、1又は複数用いて端末装置の位置を推定する。これらの方法を用いて、端末装置2-1、基地局装置2-2又はロケーションサーバー2-3が端末装置2-1の位置を推定する。ロケーションサーバー2-3は端末装置2-1の位置情報を管理する。
【0086】
OTDOAは、下りリンクの位置推定法であり、複数の基地局装置からの下りリンク信
号の受信タイミングを利用して端末装置2-1の位置を推定する。ロケーションサーバー2-3は、OTDOAアシスト情報を端末装置2-1に送信(伝達)する。OTDOAアシスト情報は、OTDOAリファレンスセル情報、OTDOA隣接セル情報リスト、OTDOA誤差の一部又は全部を含む。OTDOAリファレンスセル情報は、キャリア周波数、セルID、CP長、PRS情報の一部又は全部を含む。CP長はノーマルCPかノーマルCPよりも長い拡張CPかを示す。PRS情報は、帯域幅、PRS設定インデックス、連続サブフレーム(スロット)数、PRSが送信されるサブフレーム(スロット)を示すビットマップ情報、PRSミューティング(muting)情報の一部又は全部を含む。PRS設定インデックスは、PRSサブフレーム(スロット)の周期、PRSサブフレーム(スロット)のオフセット値を示す情報である。帯域幅はPRSが送信される帯域幅を示し、リソースブロック数で示される。例えば、帯域幅を示すリソースブロック数は6、15、25、50、75、100である。連続サブフレーム(スロット)数は、連続して送信されるPRSサブフレーム(スロット)数を示す。例えば、連続して送信されるサブフレーム(スロット)数は、周波数範囲(周波数帯)によって変わっても良い。PRSサブフレームの周期及びPRSサブフレーム(スロット)のオフセット値に基づいて、連続サブフレーム(スロット)の先頭サブフレーム(スロット)が求められる。PRSミューティング情報は、そのセルのPRSミューティング設定を示す。PRSミューティング設定は、あるセルのあるサブフレーム(スロット)でPRSが送信されるか送信されないかを示す。
【0087】
OTDOA隣接セル情報リストは、1又は複数のOTDOA隣接周波数情報を含む。OTDOA隣接周波数情報は、1又は複数のOTDOA隣接セル情報を含む。OTDOA隣接セル情報は、セルID、キャリア周波数、CP長、PRS情報、スロット番号オフセット、PRSサブフレームオフセット、期待されるRSTD、期待されるRSTDの不確かさの一部又は全部を含む。スロット番号オフセットは、そのセルとリファレンスセルとの間のスロット番号のオフセットを示す。PRSサブフレームオフセットは、リファレンスセルのPRSサブフレームの先頭とリファレンスセルとは異なるキャリア周波数におけるPRSサブフレームの先頭とのオフセットを示す。RSTD(Reference Signal Time difference)は、隣接セルとリファレンスセルの受信タイミング差を示す。受信タイミングはサブフレーム(スロット)の先頭である。期待されるRSTDは、このセルとリファレンスセルとの間の期待される伝搬時間差が考慮される。期待されるRSTDの不確かさは、期待されるRSTDの取り得る値(誤差)を示す。端末装置2-1は、期待されるRSTD及び期待されるRSTDの不確かさに基づいて求められる範囲でRSTDを測定することができる。
【0088】
ロケーションサーバー2-3は基地局装置2-2に対してOTDOA情報を要求する。逆に言うと、基地局装置2-2はロケーションサーバー2-3から要求された場合、OTDOA情報をロケーションサーバー2-3に送信(提供)する。OTDOA情報は、1又は複数のOTDOAセル情報を含む。OTDOAセル情報は、物理セルID、キャリア周波数、PRS帯域幅、PRS設定インデックス、CP長、PRSが送信される連続サブフレーム(スロット)数、PRSが送信されるサブフレーム(スロット)を示すビットマップ情報、基地局装置/アクセスポイントのアンテナの座標、PRSミューティング設定の一部又は全部を含む。基地局装置/アクセスポイントのアンテナの座標は、緯度、経度、高さ(海抜、標高)、北緯か南緯かを示す情報、高さの方向を示す情報の一部又は複数を示す。高さの方向は、高さ又は深さを示す。
【0089】
端末装置2-1はOTDOA信号測定情報をロケーションサーバー2-3に送信(伝達)する。OTDOA信号測定情報は、リファレンスセルのセルID、キャリア周波数、隣接測定リストの一部又は全部を含む。隣接測定リストは、隣接セルに対するRSTDを含むリストであり、1又は複数の隣接測定要素を含む。隣接測定要素は、隣接セルのセルI
D、キャリア周波数、RSTDの一部又は全部を含む。
【0090】
ロケーションサーバー2-3は、端末装置2-1から受信(提供)されたOTDOA信号測定情報を用いて端末装置2-1の位置を推定することができる。
【0091】
UTDOAは、上りリンクの位置推定であり、例えば複数の基地局装置における端末装置2-1からの上りリンク信号の受信タイミングを利用して端末装置2-1の位置を推定する。基地局装置2-2はセルID、タイミングアドバンス、SRS情報の一部又は全部をロケーションサーバー2-3に送信(伝達)する。SRS情報は、セルID、上りサイクリックプレフィックス、そのセルの上り帯域幅、セル固有SRSの帯域幅、端末固有SRSの帯域幅、SRSのアンテナポート数、SRSの周波数ホッピング帯域幅、SRSのサイクリックシフト、SRSの送信コーム(transmission comb)、周波数領域の配置情
報の一部又は全部が含まれる。SRSの送信コームはサブキャリアレベルでの配置情報を示す。基地局装置2-2は端末装置2-1にSRS情報を送信する。
【0092】
端末装置2-1は、ロケーションサーバー2-3の要求に従って、サポートしている上記位置推定方法のケーパビリティをロケーションサーバー2-3に送信(伝達)する。端末装置2-1がOTDOAをサポートしている場合、サポートしているシステム帯域幅をそのケーパビリティに含めて送信(伝達)する。
【0093】
図3は、本実施形態における基地局装置の構成例を示す概略ブロック図である。図7に示すように、基地局装置1Aは、上位層処理部(上位層処理ステップ)101、制御部(制御ステップ)102、送信部(送信ステップ)103、受信部(受信ステップ)104と位置測定部(位置測定ステップ)105を含んで構成される。送信部103は、物理信号生成部(物理信号生成ステップ)1031、位置情報生成部(位置情報生成ステップ)1032を含んで構成される。なお図示していないが、送信部103は送信アンテナを含んでも良い。また図示していないが、受信部105は受信アンテナを含んでも良い。また、送信アンテナと受信アンテナは同じアンテナであってもよい。
【0094】
上位層処理部101は、媒体アクセス制御(Medium Access Control: MAC)層、パケットデータ統合プロトコル(Packet Data Convergence Protocol: PDCP)層、無線リンク制御(Radio Link Control: RLC)層、無線リソース制御(Radio Resource Control: RRC)層の処理を行なう。また、上位層処理部101は、送信部103および受信部104の制御を行なうために必要な情報を生成し、制御部102に出力する。
【0095】
上位層処理部101は、端末装置の機能(UE capability)等、端末装置に関する情報
を端末装置から受信する。言い換えると、端末装置は、自身の機能を基地局装置に上位層の信号で送信する。
【0096】
なお、以下の説明において、端末装置に関する情報は、その端末装置が所定の機能をサポートするかどうかを示す情報、または、その端末装置が所定の機能に対する導入およびテストの完了を示す情報を含む。なお、以下の説明において、所定の機能をサポートするかどうかは、所定の機能に対する導入およびテストを完了しているかどうかを含む。
【0097】
例えば、端末装置が所定の機能をサポートする場合、その端末装置はその所定の機能をサポートするかどうかを示す情報(パラメータ)を送信する。端末装置が所定の機能をサポートしない場合、その端末装置はその所定の機能をサポートするかどうかを示す情報(パラメータ)を送信しない。すなわち、その所定の機能をサポートするかどうかは、その所定の機能をサポートするかどうかを示す情報(パラメータ)を送信するかどうかによって通知される。なお、所定の機能をサポートするかどうかを示す情報(パラメータ)は、
1または0の1ビットを用いて通知してもよい。
【0098】
上位層処理部101は、下りリンクデータ(トランスポートブロック)、システムインフォメーション、RRCメッセージ、MAC CEなどを生成、又は上位ノードから取得する。上位層処理部101は、下りリンクデータを送信部103に出力し、他の情報を制御部102に出力する。また、上位層処理部101は、端末装置の各種設定情報の管理をする。
【0099】
上位層処理部101は、物理チャネルを割り当てる周波数およびサブフレーム(スロット)、物理チャネルの符号化率および変調方式(あるいはMCS)および送信電力などを決定する。上位層処理部101は、決定した情報を制御部102に出力する。
【0100】
上位層処理部101は、スケジューリング結果に基づき、物理チャネルのスケジューリングに用いられる情報を生成する。上位層処理部101は、生成した情報を制御部102に出力する。
【0101】
制御部102は、上位層処理部101から入力された情報に基づいて、送信部103および受信部104の制御を行なう制御信号を生成する。制御部102は、上位層処理部101から入力された情報に基づいて、下りリンク制御情報を生成し、送信部103に出力する。
【0102】
送信部103は、制御部102から入力された制御信号に従って、下りリンク参照信号を生成し、上位層処理部101から入力されたHARQインディケータ、下りリンク制御情報、および、下りリンクデータを、符号化および変調し、下りリンク物理チャネル、および下りリンク参照信号を多重して、送受信アンテナ105を介して端末装置2に信号を送信する。
【0103】
物理信号生成部1031は、上位層処理部101から入力されたHARQインディケータ、下りリンク制御情報、下りリンク参照信号および下りリンクデータからOFDM信号を生成する。OFDM信号は、サイクリックプレフィックス(cyclic prefix: CP)を付
加されて、ベースバンドのディジタル信号を生成する。ベースバンドのディジタル信号はアナログ信号に変換され、フィルタリングにより余分な周波数成分が除去され、搬送周波数にアップコンバートされ、電力増幅され、送信アンテナから送信される。
【0104】
位置情報生成部1032は、受信部104が測定(推定)した位置をロケーションサーバーに送信(伝達)するための信号を生成する。送信部103は、有線又は無線でロケーションサーバーと通信する。
【0105】
無線受信部1041は、制御部102から入力された制御信号に従って、端末装置から受信した受信信号を分離、復調、復号し、復号した情報を上位層処理部101又は位置測定部1042に出力する。また位置測定部1042は、端末装置から受信した位置測定のための参照信号から位置測定する。
【0106】
無線受信部1041は、受信アンテナを介して受信された上りリンクの信号を、ダウンコンバートによりベースバンド信号に変換し、不要な周波数成分を除去し、信号レベルが適切に維持されるように増幅レベルを制御し、受信された信号の同相成分および直交成分に基づいて、直交復調し、直交復調されたアナログ信号をディジタル信号に変換する。
【0107】
無線受信部1041は、変換したディジタル信号からCPに相当する部分を除去する。無線受信部1041は、CPを除去した信号に対して高速フーリエ変換(Fast Fourier T
ransform: FFT)を行い、周波数領域の信号を抽出する。抽出した周波数領域の信号を上
りリンク物理チャネル、上りリンク参照信号などの信号に分離する。無線受信部1041は、位置推定に関する信号を位置測定部1042に出力する。
【0108】
図4は、本実施形態における端末装置の構成を示す概略ブロック図である。図8に示すように、端末装置は、上位層処理部(上位層処理ステップ)201、制御部(制御ステップ)202、送信部(送信ステップ)203、受信部(受信ステップ)204を含んで構成される。また、送信部203は、物理信号生成部(物理信号生成ステップ)2031、位置情報生成部(位置情報生成ステップ)2032を含んで構成される。また、受信部204は、無線受信部(無線受信ステップ)2041、位置測定部(位置測定ステップ)2042を含んで構成される。
【0109】
上位層処理部201は、ユーザの操作等によって生成された上りリンクデータ(トランスポートブロック)を、送信部203に出力する。また、上位層処理部201は、媒体アクセス制御(Medium Access Control: MAC)層、パケットデータ統合プロトコル(Packet
Data Convergence Protocol: PDCP)層、無線リンク制御(Radio Link Control: RLC)
層、無線リソース制御(Radio Resource Control: RRC)層などの処理を行なう。
【0110】
上位層処理部201は、自端末装置がサポートしている端末装置の機能を示す情報を、送信部203に出力する。
【0111】
上位層処理部201は、自端末装置の各種設定情報の管理をする。また、上位層処理部201は、上りリンクの各チャネルに配置される情報を生成し、送信部203に出力する。
【0112】
上位層処理部201は、受信部204を介して受信した下りリンク制御情報を解釈し、スケジューリング情報を判定する。また、上位層処理部201は、スケジューリング情報に基づき、受信部204、および送信部203の制御を行なうために制御情報を生成し、制御部202に出力する。
【0113】
上位層処理部201は、ロケーションサーバー2-3から位置測定に関するアシストデータ(情報)を解釈し、制御部202に出力する。
【0114】
制御部202は、上位層処理部201から入力された情報に基づいて、受信部204および送信部203の制御を行なう制御信号を生成する。制御部202は、生成した制御信号を受信部204、および送信部203に出力して受信部204、および送信部203の制御を行なう。
【0115】
受信部204は、制御部202から入力された制御信号に従って、受信アンテナを介して基地局装置から受信した受信信号を、分離、復調、復号し、復号した情報を上位層処理部201に出力する。
【0116】
無線受信部2041は、送受信アンテナ206を介して受信した下りリンクの信号を、ダウンコンバートによりベースバンド信号に変換し、不要な周波数成分を除去し、信号レベルが適切に維持されるように増幅レベルを制御し、受信した信号の同相成分および直交成分に基づいて、直交復調し、直交復調されたアナログ信号をディジタル信号に変換する。
【0117】
また、無線受信部2041は、変換したディジタル信号からCPに相当する部分を除去し、CPを除去した信号に対して高速フーリエ変換を行い、周波数領域の信号を抽出する
。抽出した信号は下りリンク物理チャネル、および下りリンク参照信号に、それぞれ分離される。また、無線受信部2041は、チャネル測定から得られた所望信号のチャネルの推定値に基づいて、下りリンク物理チャネルのチャネル補償を行ない、下りリンク制御情報を検出し、制御部202に出力する。
【0118】
また、無線受信部2041は、チャネル推定値を用いて、信号検出し、上位層処理部201に出力する。
【0119】
位置測定部2042は、1又は複数の位置推定方式を用いて、位置推定値又は位置測定結果を求め、制御部202に出力する。また位置測定部2042は、位置推定に関するアシストデータを用いて、位置推定値又は位置測定結果を求め、制御部202に出力する。
【0120】
送信部203は、制御部202から入力された制御信号に従って、上りリンク参照信号を生成し、上位層処理部201から入力された上りリンクデータ(トランスポートブロック)を符号化および変調し、制御チャネル、共有チャネルなどの上りリンク物理チャネル、および生成した上りリンク参照信号を多重し、送信アンテナを介して基地局装置に送信する。
【0121】
また送信部203は、位置推定値又は位置測定結果をロケーションサーバー2-3に送信(伝達)する。
【0122】
物理信号生成部2031は、上りリンク制御情報、上りリンクデータ、上りリンク参照信号からOFDMシンボルを生成する。OFDMシンボルは、CPが付加され、ベースバンドのディジタル信号が生成される。ベースバンドのディジタル信号はアナログ信号に変換され、余分な周波数成分が除去され、アップコンバートにより搬送周波数に変換され、電力増幅され、送信される。
【0123】
なお、端末装置はSC-FDMA方式の変調を行うことができる。
【0124】
図5は、ロケーションサーバー2-3の構成例を示す概略ブロック図である。ロケーションサーバー2-3は制御部(制御ステップ)301、受信部(受信ステップ)302、送信部(送信ステップ)303、位置測定部(位置測定ステップ)304、位置管理部(位置管理ステップ)305を含んで構成される。
【0125】
制御部301は、受信部302、送信部303、位置測定部304、位置管理部305を制御する。
【0126】
受信部302は、基地局装置及び/又は端末装置から位置推定値又は位置測定結果を受信し、制御部301に出力する。制御部301は位置測定結果を位置測定部304に出力する。位置測定部304は、位置測定結果を用いて位置推定値を求め、制御部301に出力する。制御部301は受信部302又は位置測定部304から入力された位置推定値を位置管理部305に出力する。
【0127】
制御部301は、位置推定に関するアシストデータ(情報)を送信部303に出力する。送信部303は、位置推定に関するアシストデータ(情報)を端末装置に送信(伝達)する。
【0128】
位置推定精度を向上させるために、基地局装置と端末装置のロスパス(LOS (Line of Sight) path)の検出精度の向上が有効である。例えば、多数のアンテナによる狭いビームフォーミングを用いれば、位置推定精度を向上させることができる。
【0129】
例えば、(アナログ)ビームフォーミング(空間領域のフィルタ)は、所定の方向にビームを向けることで、その方向の伝搬路の電力を上げることができる。ただし、基地局装置は端末装置の位置(座標)を知らない状態では、端末装置の方向はわからない。従って、リファレンスセル又は隣接セルは、異なるビーム方向にビームフォーミングした複数のPRSを送信し、端末装置は複数のPRSから好適なものを選択し、RSTDを求める。これにより、ロスパスの検出精度を向上させ、位置推定精度を向上させることができる。
【0130】
なお、異なるビームフォーミングで送信されるPRSは時間領域又は周波数領域に多重される。ビームフォーミングで送信されるPRSは、PRSリソース又はPRSブロックとも呼ばれる。PRSリソース(PRSブロック)が配置されるリソース(リソースエレメント、スロット、サブフレーム)は上述のOTDOA情報/OTDOAアシスト情報又はPRS情報に含めてもよい。また、PRSリソース(PRSブロック)を示す指標(インデックス)をPRSリソース指標(PRS Resource Indicator; PRI)又はPRSインデ
ックスとも呼ぶ。
【0131】
図6は、あるセルが異なる3つのビームフォーミングでPRSを送信した場合の、端末装置で検出した受信タイミング(受信時刻)の例である。図中のtr,1、tr,2、tr,3は、それぞれ、第1のPRSリソース、第2のPRSリソース、第3のPRSリソースの基準タイミングを示す。PRSリソースの基準タイミングは、例えば、フレーム、スロット、サブフレーム、OFDMシンボルの境界(先頭)で表すことができる。また、t1,0、t2,0、t3,0は、それぞれ、第1のPRSリソースで検出した最適な受信タイミング、第2のP
RSリソースで検出した最適な受信タイミング、第3のPRSリソースで検出した最適な受信タイミングを示す。このとき、t1,0-tr,1は、第1のPRSリソースで推定した伝搬遅延時間となる。このため端末装置は、第1から第3のPRSリソースで推定した伝搬遅延時間が最小なPRSリソースでは、LOSパスが検出できている可能性が高いと判断できる。このとき、端末装置は、リファレンスセル及び隣接セルの各々で、好適な受信タイミングと判断したPRSリソースを選択して、RSTDを計算すれば、位置推定精度を向上させることができる。なお、各PRSリソースの送信タイミングが異なる可能性があるため、RSTDの算出に用いたリファレンスセルのPRI、隣接セルのPRIをロケーションサーバーに報告する。
【0132】
また、端末装置は、PRSリソース間の最適受信タイミングの誤差もロケーションサーバーに報告することができる。PRSリソース間の最適受信タイミングの誤差は、例えば、第2のPRSリソースの最適受信タイミングt2,0と第1のPRSリソースの最適受信タイミングt1,0との差、第2のPRSリソースの最適受信タイミングt2,0と第3のPRSリソースの最適受信タイミングt3,0との差である。
【0133】
なお、RSTDに加えて、RSTDの計算に用いた最適受信タイミングの誤差も考慮して、最適受信タイミング以外のタイミングをロケーションサーバーに報告することができる。図7は、第2のPRSリソースにおける例である。端末装置は、第2のPRSリソースの最適受信タイミングt2,0と受信タイミングt2,1との時間差d2,1、第2のPRSリソースの最適受信タイミングt2,0と受信タイミングt2,2との時間差d2,2をロケーションサーバーに報告することができる。これは、候補が増えることにより、より位置推定精度を向上させることができる。
【0134】
またビームフォーミングは、多数のアンテナ数を用いれば狭いビーム幅となることから、送信方向や受信方向の推定にも有効である。伝搬遅延時間による距離に加え、方向がわかれば、位置推定精度を向上させることができる。
【0135】
例えば、所定の方法により、基地局装置又はロケーションサーバーは端末装置の位置情報を知っていると仮定する。このとき、基地局装置は端末装置の方向がわかるため、端末装置の方向にビームフォーミングしたPRSを送信すれば、端末装置の位置推定精度を向上させることができる。なお、端末装置の受信ビーム方向が適切でない場合、PRSの受信電力が小さくなり、受信タイミングの検出精度が十分でない可能性がある。そこで、基地局装置は、同じ送信ビームフォーミングを適用した複数のPRSリソースを送信し、端末装置は複数のPRSリソースを異なる受信ビーム方向で受信し、好適なPRSリソースでRSTDを求めれば、位置推定精度が向上する。端末装置は、PRI及びRSTDを基地局装置又はロケーションサーバーに報告する。なお、複数のPRSリソースが同じ送信ビームフォーミング(空間領域の送信フィルタ)を適用しているか、異なる送信ビームフォーミング(空間領域の送信フィルタ)を設定しているかが判断できるように、OTDOA情報/OTDOAアシスト情報又はPRS情報は同じ送信ビームフォーミングを適用しているか、異なる送信ビームフォーミングを設定しているかを示す情報を含めることができる。また、同じ送信ビームフォーミングを適用しているか、異なる送信ビームフォーミングを設定しているかを示す情報は、PRSリソースに対するQCL情報であってもよい。つまり、複数のPRSリソースに対してQCLが設定されている場合は、端末装置は複数のPRSに同じ送信ビームフォーミングが適用されていると判断することができる。なお、同じ送信ビームフォーミングを適用しているか、異なる送信ビームフォーミングを設定しているかを示す情報は、1つのPRSリソースが設定されている場合、PRSに送信ビームフォーミング(空間領域の送信フィルタ)が適用されているか否かを示しても良い。
【0136】
所定の期間内で送信されるPRS(又はPRSリソース)の最大数は、PRSに設定されるサブキャリア間隔によって異なっていてもよい。
【0137】
また、図8に例を示すように、受信ビーム走査の結果、人や物体のブロッキングなどでPRSの受信電力が小さい場合がある。図8は、基地局装置3A、5A、7Aから端末装置4Aの方向にビームフォーミングした例である。基地局装置3Aと端末装置4Aの間には障害物401があり、受信電力が著しく小さくなっている。基地局装置5A、7Aは障害物がないため、十分な受信電力が得られている。従って、図8の例では、ロケーションサーバーは、基地局装置3Aを計算に使わずに、基地局装置5A、7Aから端末装置4Aの位置を推定する。また、受信ビーム走査の結果、PRSの受信電力がしきい値以下となった場合、端末装置は、PRSの受信電力が小さいことを示す情報を基地局装置又はロケーションサーバーに報告する。ロケーションサーバーは、端末装置からの報告に基づき、LOSパスの電力が小さい基地局装置は、誤差が大きいと判断し、位置推定の計算から除くことで、位置推定精度を向上させることができる。なお、PRSの受信電力がしきい値を超えるか否かは、参照セル及び隣接セル毎に報告される。参照セルのPRSの受信電力がしきい値よりも小さい場合、端末装置はRSTDを報告しなくてもよい。参照セルのPRSの受信電力がしきい値よりも大きい場合、1又は複数の隣接セルのうち、PRSの受信電力がしきい値よりも大きい隣接セルのPRI及びRSTDを報告してもよい。なお、PRSの受信電力が小さいことは、端末装置が受信する最大の受信電力との差(比)で判断されることもできる。また、PRSの受信電力が小さいことは、基準となる基地局装置(例えば参照セル)から送信されるPRSの受信電力との差(比)で判断されることもできる。
【0138】
PRSの受信電力のしきい値は、PRSが送信されている周波数バンド毎に設定されることができる。基地局装置はPRSを送信する周波数バンドを低周波数レンジ(FR1)と高周波数レンジ(FR2)の2つに分類することができる。例えば、FR1は450MHzから6GHzであり、FR2は24.25GHzから52.6GHzである。また、PRSの受信電力が小さいことを報告する方法は、FR2で送信されたPRSに対しての
み行なうことができる。これは、FR2で送信されるPRSはブロッキングの影響を強く受けるためである。一方で、FR1で送信されるPRSはマルチパス等の影響により、端末装置がブロッキングの影響が正しく認識できない可能性があるためである。
【0139】
また、位置推定に用いるPRSは、異なるフレームフォーマットに基づいて送信された複数のPRSも含まれる。例えば、サブキャリア間隔60kHzで送信されたPRSとサブキャリア間隔15kHzで送信されたPRSを、ある所定の時刻の位置推定のための信号処理に両方もちいることができる。この場合、サブキャリア間隔15kHzのPRSにはLTEのフレームフォーマットで送信されたPRSを含む。すなわち、本実施形態に係る端末装置は、DCによって同時に接続されている複数の基地局装置を対象に、位置推定を行なうことができる。
【0140】
なお、位置推定に用いるPRSを送信する基地局装置は、少なくとも端末装置が複数のPRSについて、受信時刻(タイミング)差を受信するまで動かない必要がある。つまり端末装置は、基地局装置からRSTDを測定する期間において、基地局装置の位置(座標)は変わらないと想定してRSTDを求める。基地局装置又はロケーションサーバーは、基地局装置が移動する可能性を端末装置に通知することができる。また、基地局装置又はロケーションサーバーは、基地局装置が移動する場合、移動するルートや移動速度などを端末装置に通知することができる。この場合、端末装置は、受信時刻から基地局装置の位置情報(座標)を知ることができる。また、本実施形態に係る基地局装置は、移動する場合、PRSは送信しないことができる。
【0141】
また、ビームフォーミングはUTDOAでも位置推定精度を改善させることができる。UTDOAでは端末装置はSRSを送信する。なお、所定の方法により、端末装置は、基地局装置及び自身の位置情報を知っていると仮定する。端末装置は、同じ送信ビーム方向で、複数のSRSリソースを送信する。基地局装置は、最もLOSパスらしいSRSリソースの受信タイミングをSRIと共にロケーションサーバーに報告する。
【0142】
なお、本実施形態に係る通信装置(基地局装置、端末装置)が使用する周波数バンドは、これまで説明してきたライセンスバンドやアンライセンスバンドには限らない。本実施形態が対象とする周波数バンドには、国や地域から特定サービスへの使用許可が与えられているにも関わらず、周波数間の混信を防ぐ等の目的により、実際には使われていないホワイトバンド(ホワイトスペース)と呼ばれる周波数バンド(例えば、テレビ放送用として割り当てられたものの、地域によっては使われていない周波数バンド)や、これまで特定の事業者に排他的に割り当てられていたものの、将来的に複数の事業者で共用することが見込まれる共用周波数バンド(ライセンス共有バンド)も含まれる。
【0143】
本発明に関わる装置で動作するプログラムは、本発明に関わる実施形態の機能を実現するように、Central Processing Unit(CPU)等を制御してコンピュータを機能させるプログラムであっても良い。プログラムあるいはプログラムによって取り扱われる情報は、一時的にRandom Access Memory(RAM)などの揮発性メモリあるいはフラッシュメモリなどの不揮発性メモリやHard Disk Drive(HDD)、あるいはその他の記憶装置システムに格納される。
【0144】
尚、本発明に関わる実施形態の機能を実現するためのプログラムをコンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録しても良い。この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現しても良い。ここでいう「コンピュータシステム」とは、装置に内蔵されたコンピュータシステムであって、オペレーティングシステムや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータが読み取り可能な記録媒体」とは、半導体記録媒体、光記録媒体、磁気記録媒体、短時間動的
にプログラムを保持する媒体、あるいはコンピュータが読み取り可能なその他の記録媒体であっても良い。
【0145】
また、上述した実施形態に用いた装置の各機能ブロック、または諸特徴は、電気回路、たとえば、集積回路あるいは複数の集積回路で実装または実行され得る。本明細書で述べられた機能を実行するように設計された電気回路は、汎用用途プロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、またはその他のプログラマブル論理デバイス、ディスクリートゲートまたはトランジスタロジック、ディスクリートハードウェア部品、またはこれらを組み合わせたものを含んでよい。汎用用途プロセッサは、マイクロプロセッサであってもよいし、従来型のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、またはステートマシンであっても良い。前述した電気回路は、デジタル回路で構成されていてもよいし、アナログ回路で構成されていてもよい。また、半導体技術の進歩により現在の集積回路に代替する集積回路化の技術が出現した場合、本発明の一又は複数の態様は当該技術による新たな集積回路を用いることも可能である。
【0146】
なお、本願発明は上述の実施形態に限定されるものではない。実施形態では、装置の一例を記載したが、本願発明は、これに限定されるものではなく、屋内外に設置される据え置き型、または非可動型の電子機器、たとえば、AV機器、キッチン機器、掃除・洗濯機器、空調機器、オフィス機器、自動販売機、その他生活機器などの端末装置もしくは通信装置に適用出来る。
【0147】
以上、この発明の実施形態に関して図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。また、本発明は、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。また、上記各実施形態に記載された要素であり、同様の効果を奏する要素同士を置換した構成も含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0148】
本発明は、端末装置、ロケーションサーバー及び方法に用いて好適である。
【符号の説明】
【0149】
1A、3A、5A、7A、2-2 基地局装置
2A、4A、2-1 端末装置
2-3 ロケーションサーバー
101 上位層処理部
102 制御部
103 送信部
104 受信部
1031 物理信号生成部
1032 位置情報生成部
1041 無線受信部
1042 位置測定部
201 上位層処理部
202 制御部
203 送信部
204 受信部
2031 物理信号生成部
2032 位置情報生成部
2041 無線受信部
2042 位置測定部
301 制御部
302 受信部
303 送信部
304 位置測定部
305 位置管理部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8