(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-05
(45)【発行日】2023-06-13
(54)【発明の名称】衣類処理装置
(51)【国際特許分類】
D06F 39/02 20060101AFI20230606BHJP
D06F 39/08 20060101ALI20230606BHJP
【FI】
D06F39/02 A
D06F39/08 301A
(21)【出願番号】P 2019126859
(22)【出願日】2019-07-08
【審査請求日】2022-03-04
(73)【特許権者】
【識別番号】503376518
【氏名又は名称】東芝ライフスタイル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000567
【氏名又は名称】弁理士法人サトー
(72)【発明者】
【氏名】椎橋 貞人
(72)【発明者】
【氏名】堀田 浩平
(72)【発明者】
【氏名】森田 寛之
【審査官】遠藤 邦喜
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-011618(JP,A)
【文献】特開2016-073330(JP,A)
【文献】特開2004-033725(JP,A)
【文献】特開昭62-275499(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0355542(US,A1)
【文献】欧州特許出願公開第00554226(EP,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2011-0004745(KR,A)
【文献】特開2002-159788(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D06F 39/02
D06F 39/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外箱と、
前記外箱の内部に設けられ、衣類を収容する衣類処理槽と、
衣類を処理する衣類処理剤を貯留するタンクと、
前記タンクに貯留されている衣類処理剤を前記衣類処理槽内に投入する自動投入部と、
前記タンクを着脱可能に収容するタンク収容部と、
前記タンクが収容された前記タンク収容部を閉塞するタンク蓋部と、
前記タンクに設けられ、前記タンク収容部を閉塞した前記タンク蓋部に当接する当接部と、
前記タンク蓋部に前記当接部が当接する部分の下方に設けられ、前記タンク収容部内に収容された前記タンクを
所定の装着位置にロックするロック部と、
前記タンクに設けられ、前記タンク内部の衣類処理剤を外部に流出させる衣類処理剤流出部と、
前記タンク収容部に設けられている接続部と、
を備え
、
前記タンク収容部内において前記タンクが所定の装着位置に装着されることで前記衣類処理剤流出部が前記接続部に接続され、前記自動投入部により前記タンク内の衣類処理剤を自動的に投入することが可能な状態が形成される衣類処理装置。
【請求項2】
前記タンク蓋部は、前記タンク収容部を閉塞した状態で前記タンクが嵌り込む嵌合部を備える請求項1に記載の衣類処理装置。
【請求項3】
前記タンクは、
内部に衣類処理剤を補充するための補充口と、
前記補充口を開閉する補充口蓋部と、
を備え、
前記タンク蓋部が前記タンク収容部を閉塞する方向に回動する過程において、前記タンク蓋部が、前記補充口を開放した状態の前記補充口蓋部に接触するときの接触角度が鋭角となる請求項1または2に記載の衣類処理装置。
【請求項4】
前記タンク蓋部は、前記タンク収容部を閉塞した状態において前記タンク収容部の内面に係止する係止部を備え、
前記係止部は、前記タンク蓋部が前記タンク収容部を閉塞した状態において、前記当接部および前記ロック部よりも前側に位置している請求項1から3の何れか1項に記載の衣類処理装置。
【請求項5】
前記係止部の周囲を覆うカバー壁部を備える請求項4に記載の衣類処置装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、衣類処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、衣類に所定の処理を施す衣類処理装置の一例である洗濯機においては、使用者の利便性向上の要望に応えるため、衣類処理剤を自動投入用のタンク内に予め複数回分貯留しておき、洗濯運転中に必要量をタンクから自動的に水槽内へ投入する自動投入部を備えた構成が開発されている。そして、この種の洗濯機においては、タンクは、給水部に設けられているタンク収容部内に収容されるようになっている。そして、タンクを収容したタンク収容部は、タンク蓋部によって閉塞されるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
タンク収容部内にタンクを収容する構成においては、タンクがタンク収容部内の所定の装着位置に装着されていない未完全な状態では、自動投入部によりタンク内の衣類処理剤を自動的に投入することができなくなる。そのため、タンクを、タンク収容部内の所定の装着位置に装着することを確実にするための技術の開発が求められている。
【0005】
そこで、本実施形態は、タンク収容部にタンク蓋部が備えられていることに着目し、このタンク蓋部を利用して、タンクを、タンク収容部内の所定の装着位置に装着することができるようにした衣類処理装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本実施形態の衣類処理装置は、外箱と、前記外箱の内部に設けられ、衣類を収容する衣類処理槽と、衣類を処理する衣類処理剤を貯留するタンクと、前記タンクに貯留されている衣類処理剤を前記衣類処理槽内に投入する自動投入部と、前記タンクを着脱可能に収容するタンク収容部と、前記タンクが収容された前記タンク収容部を閉塞するタンク蓋部と、前記タンクに設けられ、前記タンク収容部を閉塞した前記タンク蓋部に当接する当接部と、前記タンク蓋部に前記当接部が当接する部分の下方に設けられ、前記タンク収容部内に収容された前記タンクを所定の装着位置にロックするロック部と、前記タンクに設けられ、前記タンク内部の衣類処理剤を外部に流出させる衣類処理剤流出部と、前記タンク収容部に設けられている接続部と、を備え、前記タンク収容部内において前記タンクが所定の装着位置に装着されることで前記衣類処理剤流出部が前記接続部に接続され、前記自動投入部により前記タンク内の衣類処理剤を自動的に投入することが可能な状態が形成される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本実施形態に係る洗濯機の構成例を概略的に示す縦断側面図
【
図2】本実施形態に係る給水部の構成例を概略的に示す図
【
図3】本実施形態に係るタンク収容部の構成例を概略的に示すものであって、タンク蓋部が閉塞位置に回動している状態例を示す縦断側面図
【
図4】本実施形態に係るタンク収容部の構成例を概略的に示すものであって、タンク蓋部が開放位置に回動している状態例を示す縦断側面図
【
図5】本実施形態に係るタンク収容部の構成例を概略的に示すものであって、タンク蓋部が開放位置に回動している状態例を示す平面図
【
図6】本実施形態に係るタンク収容部の構成例を概略的に示すものであって、タンクを着脱する場合の状態例を示す縦断側面図
【
図7】本実施形態に係るタンク収容部の構成例を概略的に示すものであって、タンク蓋部および補充口蓋部が開放位置に回動している状態例を示す縦断側面図
【
図8】本実施形態に係るロック部の構成例を概略的に示すものであって、ロック状態および非ロック状態を比較して示す図
【
図9】本実施形態に係る衣類処理剤流出部および接続部の構成例を概略的に示すものであって、接続状態および非接続状態を比較して示す図
【
図10】本実施形態に係るタンク収容部の構成例を概略的に示すものであって、タンク蓋部が閉塞位置に回動している状態例を示す縦断正面図
【
図11】本実施形態に係る係止爪部の構成例を概略的に示すものであって、タンク蓋部が閉塞位置に回動している状態のタンク収容部と比較して示す側面図
【
図12】本実施形態に係る係止爪部およびその周辺部分の構成例をタンク蓋部の下面側から概略的に示す斜視図
【
図13】本実施形態に係るタンク収容部の構成例を概略的に示すものであって、タンク蓋部に開放状態の補充口蓋部が接触したときの状態例を示す縦断側面図
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、衣類処理装置に係る一実施形態について図面を参照ながら説明する。
図1に例示する洗濯機1は、衣類に所定の処理、この場合、少なくとも、洗い処理、すすぎ処理、脱水処理を施すことが可能な衣類処理装置の一例である。また、洗濯機1は、回転槽の回転中心軸が水平方向あるいは水平方向に対して傾斜する方向に延びる、いわゆるドラム式の洗濯機である。
【0009】
洗濯機1は、その外郭を構成する矩形箱状の外箱2の内部に、衣類を洗浄するための洗浄槽3を備えている。洗浄槽3は、衣類処理槽の一例であり、有底円筒状の水槽の内部に、同じく有底円筒状のドラムを回転可能に備えた構成である。ドラムの周壁には多数の小孔が設けられており、また、ドラムの内周面には、衣類をかき上げるためのバッフルが設けられている。洗浄槽3の前面開口部は、外箱2の前面に設けられたドア5によって開閉可能となっている。使用者は、ドア5を開くことにより、洗浄槽3の前面開口部を通して当該洗浄槽3内に衣類を出し入れすることができる。
【0010】
また、洗濯機1は、洗浄槽3内に水を供給するための給水部4、および、洗浄槽3内の水を機外に排水するための排水部6を備えている。給水部4は、例えば水道などの図示しない水源から洗浄槽3に延びる給水経路の途中に、後述する給水弁ユニット10などを備えた構成となっている。また、排水部6は、洗浄槽3の底部から機外に延びる排水経路の途中に排水弁7などを備えた構成となっている。排水弁7が閉じられた状態で給水部4により洗浄槽3内に水が供給されることにより、洗浄槽3内に所定量の水が溜められる。また、排水弁7が開かれることにより、洗浄槽3内の水が排水経路を介して機外に排出される。
【0011】
図2に例示するように、給水部4は、図示しない水源から洗浄槽3に延びる給水経路の途中に、給水弁ユニット10、自動投入部11、注水ケース12などを備えた構成となっている。給水弁ユニット10の入口は、例えば水道などの図示しない水源に接続されている。また、給水弁ユニット10は、少なくとも2つの給水弁10a,10bを有している。給水弁10aは、手動用給水弁の一例であり、手動用供給経路13aを介して注水ケース12に接続されている。給水弁10bは、自動用給水弁の一例であり、自動用供給経路13bを介して注水ケース12に接続されている。以下、給水弁10aを手動用給水弁10aと称し、給水弁10bを自動用給水弁10bと称する。注水ケース12の出口は、給水ホース14を介して洗浄槽3に接続されている。
【0012】
自動投入部11は、洗剤タンク15および柔軟剤タンク16を備えている。洗剤タンク15および柔軟剤タンク16は、給水部4に対し着脱可能に備えられている。具体的には、洗剤タンク15および柔軟剤タンク16は、給水部4を構成するタンク収容部100の内部に着脱可能に備えられている。このタンク収容部100およびその周辺部分の構成例については後述する。
【0013】
洗剤タンク15内には、運転複数回分の衣類処理剤、この場合、洗浄槽3内の衣類を洗浄するための洗剤を貯留可能となっている。一方、柔軟剤タンク16内には、運転複数回分の衣類処理剤、この場合、洗浄槽3内の衣類に柔軟処理を施すための柔軟剤を貯留可能となっている。
【0014】
洗剤タンク15は、洗剤用計量ポンプ17を介して自動用供給経路13bに接続されている。洗剤用計量ポンプ17は、例えば、モータやソレノイドなどのアクチュエータによってピストンを駆動することにより液体を吸引して送出する構成となっている。洗剤用計量ポンプ17は、洗剤タンク15内から所定量、この場合、1回の運転に使用する量の洗剤を吸引し、その吸引した洗剤を自動用供給経路13b内に送出する。そして、自動用供給経路13b内に送出された洗剤は、給水弁ユニット10の自動用給水弁10bから供給される水とともに注水ケース12内に導入される。そして、注水ケース12内に導入された洗剤は、同じく注水ケース12内に導入された水とともに給水ホース14を介して洗浄槽3内に供給される。これにより、洗剤タンク15内から洗浄槽3内に洗剤が自動的に投入される。なお、洗剤用計量ポンプ17は、液体を吸引するものに限られず、例えば、液体を押し出すものであってもよい。
【0015】
柔軟剤タンク16は、柔軟剤用計量ポンプ18を介して自動用供給経路13bに接続されている。柔軟剤用計量ポンプ18は、例えば、モータやソレノイドなどのアクチュエータによってピストンを駆動することにより液体を吸引して送出する構成となっている。柔軟剤用計量ポンプ18は、柔軟剤タンク16内から所定量、この場合、1回の運転に使用する量の柔軟剤を吸引し、その吸引した柔軟剤を自動用供給経路13b内に送出する。そして、自動用供給経路13b内に送出された柔軟剤は、給水弁ユニット10の自動用給水弁10bから供給される水とともに注水ケース12内に導入される。そして、注水ケース12内に導入された柔軟剤は、同じく注水ケース12内に導入された水とともに給水ホース14を介して洗浄槽3内に供給される。これにより、柔軟剤タンク16内から洗浄槽3内に柔軟剤が自動的に投入される。なお、柔軟剤用計量ポンプ18は、液体を吸引するものに限られず、例えば、液体を押し出すものであってもよい。
【0016】
また、注水ケース12内には、手動投入用ケース12aが出し入れ可能に収容されている。手動投入用ケース12a内には、使用者の手動によって洗剤が投入される図示しない手動洗剤投入部、および、使用者の手動によって柔軟剤が投入される図示しない手動柔軟剤投入部が設けられている。手動洗剤投入部に投入されている洗剤、あるいは、手動柔軟剤投入部に投入されている柔軟剤は、給水弁ユニット10から手動用供給経路13aを介して注水ケース12内に注水される水とともに給水ホース14を介して洗浄槽3内に供給される。
【0017】
以上のように構成される給水部4において、手動用供給経路13aは、使用者が手動で投入する洗剤や柔軟剤などの衣類処理剤を洗浄槽3内に供給するための供給経路を構成している。また、自動用供給経路13bは、自動投入部11が自動で投入する洗剤や柔軟剤などの衣類処理剤を洗浄槽3内に供給するための供給経路を構成している。
【0018】
次に、タンク収容部100およびその周辺部分の構成例について説明する。
図3に例示するように、タンク収容部100は、ほぼ矩形箱状に構成されており、この場合、給水部4を構成する注水ケース12の上部に一体的に設けられている。タンク収容部100の上部には、ほぼ矩形状に開口する開口部101が設けられている。また、タンク収容部100の底部は、注水ケース12の内部に連通されている。
【0019】
タンク収容部100の開口部101は、ほぼ矩形板状のタンク蓋部102によって開閉可能に構成されている。タンク蓋部102は、開口部101の後部に設けられている回動軸103を中心として、
図3に例示する閉塞位置と、
図4に例示する開放位置との間で回動可能に設けられている。閉塞位置に回動したタンク蓋部102は、開口部101を閉塞状態とする。また、開放位置に回動したタンク蓋部102は、開口部101を開放状態とする。また、タンク蓋部102の回動可能角度、つまり、閉塞位置と開放位置との間の角度は、この場合、少なくとも90度以上となっている。
【0020】
図5に例示するように、タンク収容部100の内部には、洗剤タンク15および柔軟剤タンク16が着脱可能に収容される。即ち、
図6に例示するように、使用者は、タンク蓋部102を開放位置に回動させて開口部101を開放状態とし、その開口部101を通して、洗剤タンク15および柔軟剤タンク16をタンク収容部100内に収容したり、あるいは、タンク収容部100内から洗剤タンク15および柔軟剤タンク16を取り出したりすることが可能となっている。
【0021】
また、
図5に例示するように、洗剤タンク15には、洗剤補充口15aが設けられている。この場合、洗剤補充口15aは、ほぼ矩形状の開口部となっており、洗剤タンク15の上面の前部に設けられている。また、洗剤補充口15aには、洗剤補充口蓋部15bが設けられている。洗剤補充口蓋部15bは、ほぼ矩形の板状に構成されている。
図7に例示するように、洗剤補充口蓋部15bは、洗剤補充口15aの後部に設けられている回動軸を中心として、
図3などに例示する閉塞位置と、
図7に例示する開放位置との間で回動可能に設けられている。閉塞位置に回動した洗剤補充口蓋部15bは、洗剤補充口15aを閉塞状態とする。また、開放位置に回動した洗剤補充口蓋部15bは、洗剤補充口15aを開放状態とする。
【0022】
また、洗剤補充口蓋部15bの回動可能角度、つまり、閉塞位置と開放位置との間の角度は、この場合、少なくとも90度以上となっている。なお、洗剤補充口蓋部15bの回動可能角度は、タンク蓋部102の回動可能角度と同じであってもよいし、異なっていてもよい。また、洗剤補充口蓋部15bの回動方向は、タンク蓋部102の回動方向と同じ方向、この場合、洗濯機1の前後方向となっており、前側に回動されることで閉塞位置に回動し、後側に回動されることで開放位置に回動するようになっている。
【0023】
また、
図5に例示するように、柔軟剤タンク16には、柔軟剤補充口16aが設けられている。この場合、柔軟剤補充口16aは、ほぼ矩形状の開口部となっており、柔軟剤タンク16の上面の前部に設けられている。また、柔軟剤補充口16aには、柔軟剤補充口蓋部16bが設けられている。柔軟剤補充口蓋部16bは、ほぼ矩形の板状に構成されている。
図7に例示するように、柔軟剤補充口蓋部16bは、柔軟剤補充口16aの後部に設けられている回動軸を中心として、
図3などに例示する閉塞位置と、
図7に例示する開放位置との間で回動可能に設けられている。閉塞位置に回動した柔軟剤補充口蓋部16bは、柔軟剤補充口16aを閉塞状態とする。また、開放位置に回動した柔軟剤補充口蓋部16bは、柔軟剤補充口16aを開放状態とする。
【0024】
また、柔軟剤補充口蓋部16bの回動可能角度、つまり、閉塞位置と開放位置との間の角度は、この場合、少なくとも90度以上となっている。なお、柔軟剤補充口蓋部16bの回動可能角度は、タンク蓋部102の回動可能角度と同じであってもよいし、異なっていてもよい。また、柔軟剤補充口蓋部16bの回動方向は、タンク蓋部102の回動方向と同じ方向、この場合、洗濯機1の前後方向となっており、前側に回動されることで閉塞位置に回動し、後側に回動されることで開放位置に回動するようになっている。
【0025】
また、洗剤補充口蓋部15bの先端部には、使用者が当該洗剤補充口蓋部15bを開閉操作する際に手を掛ける手掛け部15cが設けられている。この場合、手掛け部15cは、洗剤補充口蓋部15bの先端部のほぼ中央部に設けられており、その上面が平坦な形状となっている。
図3などに例示するように、この手掛け部15cは、洗剤補充口蓋部15bが洗剤補充口15aを閉塞する閉塞位置に回動した状態において、洗剤タンク15の上面から上方に所定量突出する構成要素となっている。
【0026】
また、柔軟剤補充口蓋部16bの先端部には、使用者が当該柔軟剤補充口蓋部16bを開閉操作する際に手を掛ける手掛け部16cが設けられている。この場合、手掛け部16cは、柔軟剤補充口蓋部16bの先端部のほぼ中央部に設けられており、その上面が平坦な形状となっている。
図3などに例示するように、この手掛け部16cは、柔軟剤補充口蓋部16bが柔軟剤補充口16aを閉塞する閉塞位置に回動した状態において、柔軟剤タンク16の上面から上方に所定量突出する構成要素となっている。
【0027】
そして、
図3に例示するように、タンク蓋部102がタンク収容部100の開口部101を閉塞した状態において、洗剤タンク15の手掛け部15cの上面および柔軟剤タンク16の手掛け部16cの上面は、それぞれタンク蓋部102の下面に当接する。即ち、洗剤タンク15の手掛け部15cおよび柔軟剤タンク16の手掛け部16cは、何れも、タンク収容部100を閉塞したタンク蓋部102に当接する当接部の一例として機能するようになっている。
【0028】
また、
図3に例示するように、タンク収容部100の内部には、さらにロック部200が設けられている。ロック部200は、タンク収容部100の内部において、タンク蓋部102に洗剤タンク15の手掛け部15cおよび柔軟剤タンク16の手掛け部16cが当接する部分の下方に位置して設けられている。なお、「タンク蓋部102に洗剤タンク15の手掛け部15cおよび柔軟剤タンク16の手掛け部16cが当接する部分の下方」という概念は、タンク蓋部102に洗剤タンク15の手掛け部15cおよび柔軟剤タンク16の手掛け部16cが当接する部分の直下の領域のみを意図するものではなく、ある程度の範囲を有した領域を意図している。本実施形態では、ロック部200は、タンク蓋部102に当接する洗剤タンク15の手掛け部15cおよび柔軟剤タンク16の手掛け部16cの鉛直下方よりも所定量後側に位置して設けられている。
【0029】
図8に例示するように、ロック部200は、タンク収容部100の底面から上方に突出しており、その先端部に、一対のロック片部200aを有している。一対のロック片部200aは、ある程度の弾性変形が可能に構成されている。一方、洗剤タンク15および柔軟剤タンク16の下面には、被ロック部201が設けられている。この場合、被ロック部201は、洗剤タンク15および柔軟剤タンク16の前側の下面から下方に突出しており、その先端部に、断面ほぼ円形状に膨出する被ロック端部201aが設けられている。また、
図3に例示するように、被ロック部201の前後方向の寸法は、ロック部200の前後方向の寸法よりも長くなっている。
【0030】
タンク収容部100の内部に収容される洗剤タンク15および柔軟剤タンク16は、タンク収容部100内において所定方向、この場合、下方向に押し込まれることで、ロック部200に被ロック部201が嵌め込まれる。これにより、タンク収容部100内において、洗剤タンク15および柔軟剤タンク16が所定の装着位置にてロックされるようになる。
【0031】
また、
図3に例示するように、洗剤タンク15の下部の後部および柔軟剤タンク16の下部の後部には、それぞれ、内部の衣類処理剤を外部に流出させるための衣類処理剤流出部300が設けられている。一方、タンク収容部100の下部の後部には、洗剤タンク15および柔軟剤タンク16に対応する2つの接続部301が設けられている。洗剤タンク15に対応する接続部301は、洗剤用計量ポンプ17に接続されている。また、柔軟剤タンク16に対応する接続部301は、柔軟剤用計量ポンプ18に接続されている。
【0032】
なお、タンク15,16の内部には、衣類処理剤流出部300よりも内側に位置してフィルタ400が設けられている。フィルタ400は、タンク15,16内に貯留されている衣類処理剤に含まれている異物を捕獲して、衣類処理剤流出部300側に異物が進入してしまうことを回避する。また、タンク15,16の内部には、フィルタ400よりも内側に位置してフロート401が設けられている。フロート401は、タンク15,16内の衣類処理剤の量に応じて上下方向に回動するものであり、その先端部内に図示しない磁石を備えている。洗濯機1の動作全般を制御する図示しない制御装置は、このフロート401の磁力を、タンク収容部100の外部に備えられている図示しないリードスイッチによって検知することにより、フロート401の位置、換言すれば、タンク15,16内の衣類処理剤の残量を検知可能となっている。
【0033】
次に、上述した衣類処理剤流出部300および接続部301の構成例について説明する。
図9に例示するように、衣類処理剤流出部300は、タンク15,16が所定の装着位置に装着された状態において上下方向に延びる第1流出口部302および水平方向に延びる第2流出口部303を備えている。第2流出口部303の一端部、この場合、タンク15,16の内部側となる端部は、第1流出口部302の上端部に接続されている。第1流出口部302の下端部は、タンク15,16の底部の上面から若干離間した状態となっている。第2流出口部303の他端部は、タンク15,16の後壁部の下部に接続されている。
【0034】
そして、第1流出口部302と第2流出口部303との接続部の内部には、逆止弁304が設けられている。逆止弁304は、例えば圧縮コイルばね305によって第2流出口部303の他端部側に付勢されている。これにより、逆止弁304は、第2流出口部303内に設けられている流出孔部306を閉塞する方向に付勢された状態となっている。
【0035】
一方、接続部301は、直線状に延びるほぼ円筒状に設けられており、その中心部に、衣類処理剤が流通可能な流通路301aを有している。タンク収容部100内においてタンク15,16が所定の装着位置に装着される過程において、接続部301は、第2流出口部303の他端部側から当該第2流出口部303の内部に挿通される。そして、タンク収容部100内においてタンク15,16が所定の装着位置に装着されると、逆止弁304が接続部301の先端部によって押し込まれる。これにより、逆止弁304は、圧縮コイルばね305の付勢力に抗して第2流出口部303内を当該第2流出口部303の一端側に向かって移動し、流出孔部306を開放状態とする。これにより、タンク15,16内の衣類処理剤は、ポンプ17,18の吸引力を受けることで、第1流出口部302および第2流出口部303を通してタンク15,16の外部に流出可能な状態となる。
【0036】
以上の構成によれば、タンク収容部100内において洗剤タンク15が所定の装着位置に装着されることで、洗剤タンク15の衣類処理剤流出部300は、対応する接続部301に適切に接続される。これにより、自動投入部11により洗剤タンク15内の洗剤を自動的に投入することが可能な状態を形成することができる。また、タンク収容部100内において柔軟剤タンク16が所定の装着位置に装着されることで、柔軟剤タンク16の衣類処理剤流出部300は、対応する接続部301に適切に接続される。これにより、自動投入部11により柔軟剤タンク16内の柔軟剤を自動的に投入することが可能な状態を形成することができる。
【0037】
また、
図10に例示するように、タンク蓋部102は、タンク収容部100の開口部101を閉塞した状態において下側となる面、つまり、タンク収容部100内の洗剤タンク15の上面および柔軟剤タンク16の上面に対向する面に嵌合部500を備えている。嵌合部500は、タンク蓋部102の下面の外縁部に設けられた壁状部501によって囲まれたほぼ矩形状の凹部として構成されている。嵌合部500の内部には、タンク蓋部102がタンク収容部100の開口部101を閉塞した状態において、洗剤タンク15の上部および柔軟剤タンク16の上部が下方から嵌り込むようになっている。
【0038】
また、
図11に例示するように、タンク蓋部102は、さらに係止爪部600を備えている。係止爪部600は、係止部の一例であり、この場合、タンク蓋部102の左右の壁状部501のうち、少なくとも前後方向の中央部よりも先端側に位置して設けられている。
図12に例示するように、タンク蓋部102の左右の壁状部501には、ほぼ矩形状に切り欠かれた切欠き部502が設けられている。そして、係止爪部600は、この切欠き部502内において、上方から下方に突出するように設けられており、タンク蓋部102の幅方向、この場合、洗濯機1の左右方向に沿って弾性変形可能に構成されている。
【0039】
また、係止爪部600の先端部には、外方に突出する突出部600aが設けられている。係止爪部600は、タンク蓋部102がタンク収容部100の開口部101を閉塞した状態において、タンク収容部100の上部の内面に設けられている図示しない被係止部に係止するようになっている。なお、被係止部は、例えば、係止爪部600の突出部600aが嵌り込むことが可能な例えば孔部により構成されている。
【0040】
図11に例示するように、係止爪部600は、タンク蓋部102がタンク収容部100の開口部101を閉塞した状態において、洗剤タンク15の手掛け部15cおよび柔軟剤タンク16の手掛け部16cよりも前側に位置するように構成されている。なお、この場合、係止爪部600は、その全体ではなく、前側の一部のみが洗剤タンク15の手掛け部15cおよび柔軟剤タンク16の手掛け部16cよりも前側に位置するように構成されている。但し、係止爪部600は、その全体が、洗剤タンク15の手掛け部15cおよび柔軟剤タンク16の手掛け部16cよりも前側に位置していてもよい。
【0041】
また、係止爪部600は、タンク蓋部102がタンク収容部100の開口部101を閉塞した状態において、ロック部200よりも前側に位置するように構成されている。なお、この場合、係止爪部600は、その全体がロック部200よりも前側に位置するように構成されている。但し、係止爪部600は、その全体ではなく一部のみがロック部200よりも前側に位置していてもよい。
【0042】
また、
図12に例示するように、タンク蓋部102は、この場合、外側部材102Aおよび内側部材102Bの2つの部材により、その本体部分を構成している。そして、係止爪部600は、その周囲のうち側方部分、この場合、タンク蓋部102の前後方向における両端部が、外側部材102Aおよび内側部材102Bが形成する壁面によって覆われている。また、係止爪部600は、その周囲のうち後方部分、この場合、タンク蓋部102の左右方向における内側部分つまり嵌合部500側の部分が、内側部材102Bが形成する壁面によって覆われている。このように係止爪部600の周囲を覆う壁面、換言すれば、切欠き部502の内壁面は、カバー壁部の一例として機能するようになっている。
【0043】
また、以上に説明した洗濯機1の構成例においては、洗剤補充口蓋部15bが洗剤タンク15の洗剤補充口15aを開放したままの状態でタンク蓋部102が閉塞位置側に回動されてしまうケースが生じ得る。また、洗濯機1においては、柔軟剤補充口蓋部16bが柔軟剤タンク16の柔軟剤補充口16aを開放したままの状態でタンク蓋部102が閉塞位置側に回動されてしまうケースが生じ得る。
【0044】
このような場合、
図13に例示するように、タンク蓋部102がタンク収容部100の開口部101を閉塞する方向に回動する過程において、そのタンク蓋部102が、洗剤補充口15aを開放した状態の洗剤補充口蓋部15bの先端部、あるいは、柔軟剤補充口16aを開放した状態の柔軟剤補充口蓋部16bの先端部に当接する。そして、タンク蓋部102が洗剤補充口15aを開放した状態の洗剤補充口蓋部15bの先端部、あるいは、柔軟剤補充口16aを開放した状態の柔軟剤補充口蓋部16bの先端部に接触したときの接触角度Dは、90度未満の角度、つまり、鋭角となるようになっている。
【0045】
なお、
図5などに例示するように、洗剤補充口蓋部15bは、洗剤補充口15aを閉塞した状態において、洗剤タンク15の前後方向の寸法の少なくとも半分以上の大きさを有するように構成するとよい。また、柔軟剤補充口蓋部16bは、柔軟剤補充口16aを閉塞した状態において、柔軟剤タンク16の前後方向の寸法の少なくとも半分以上の大きさを有するように構成するとよい。
【0046】
以上に説明した洗濯機1によれば、タンク収容部100の内部には、タンク収容部100内に収容された洗剤タンク15および柔軟剤タンク16をロックするロック部200が備えられている。そして、このロック部200は、タンク蓋部102に洗剤タンク15の手掛け部15cおよび柔軟剤タンク16の手掛け部16cが当接する部分の下方領域に設けられている。この構成によれば、タンク蓋部102を閉塞位置に回動させることで、タンク収容部100内の洗剤タンク15および柔軟剤タンク16を下方に押し込むことができ、タンク蓋部102の回動を利用して、洗剤タンク15および柔軟剤タンク16を所定の装着位置にロックすることができる。即ち、タンク収容部100に備えられているタンク蓋部102を利用して、洗剤タンク15および柔軟剤タンク16を、タンク収容部100内の所定の装着位置に装着することを一層確実にすることができる。
【0047】
また、洗濯機1によれば、タンク蓋部102は、タンク収容部100の開放部101を閉塞した状態で洗剤タンク15および柔軟剤タンク16が嵌り込む嵌合部500を備えている。この構成によれば、タンク蓋部102の嵌合部500によって、タンク収容部100内における洗剤タンク15および柔軟剤タンク16の位置決めを行うことができる。なお、本実施形態によれば、洗剤タンク15および柔軟剤タンク16の下部はロック部200によって位置決めすることができ、洗剤タンク15および柔軟剤タンク16の上部は嵌合部500によって位置決めすることができる。即ち、洗剤タンク15および柔軟剤タンク16を、下部および上部の双方において位置決めすることができる。よって、洗剤タンク15や柔軟剤タンク16が所定の装着位置からずれてしまうことを一層抑制することができ、これらタンク15,16を所定の装着位置に安定して配置することができる。そして、このようにタンク15,16が所定の装着位置からずれることが抑制されることで、自動投入部11による洗浄槽3内への衣類処理剤の自動投入を一層確実に行うことができる。
【0048】
また、洗濯機1によれば、タンク蓋部102がタンク収容部100の開口部101を閉塞する方向に回動する過程において、そのタンク蓋部102が、開放状態の洗剤補充口蓋部15bあるいは開放状態の柔軟剤補充口蓋部16bに接触するときの接触角度が鋭角となるように構成されている。この構成によれば、タンク蓋部102が開放状態の洗剤補充口蓋部15bあるいは開放状態の柔軟剤補充口蓋部16bに接触した後においては、さらにタンク蓋部102が閉塞位置側に回動されることに伴い洗剤補充口蓋部15bおよび柔軟剤補充口蓋部16bも閉塞位置側に回動させることができる。よって、使用者が、洗剤補充口蓋部15bあるいは柔軟剤補充口蓋部16bを開放位置に回動させた状態で誤ってタンク蓋部102を閉じようとしたとしても、そのタンク蓋部102の回動とともに洗剤補充口蓋部15bや柔軟剤補充口蓋部16bも閉じることができる。また、開放状態の洗剤補充口蓋部15bや柔軟剤補充口蓋部16bに無理な力が作用してしまうことを回避することができ、これら補充口蓋部15b,16bが壊れてしまうことを回避することができる。
【0049】
また、洗濯機1によれば、係止爪部600は、タンク蓋部102がタンク収容部100の開口部101を閉塞した状態において、洗剤タンク15の手掛け部15cおよび柔軟剤タンク16の手掛け部16cよりも前側に位置している。また、係止爪部600は、タンク蓋部102がタンク収容部100の開口部101を閉塞した状態において、ロック部200よりも前側に位置している。この構成によれば、当接部の一例である「洗剤タンク15の手掛け部15c」および「柔軟剤タンク16の手掛け部16c」よりも前側、さらに、その当接部にタンク蓋部102が当接することで洗剤タンク15および柔軟剤タンク16のロックを確実にする「ロック部200」よりも前側において、タンク蓋部102をタンク収容部100の開口部101に係止させることができる。よって、当接部に対するタンク蓋部102の当接を一層確実に行うことができ、ひいては、当接部に対するタンク蓋部102の当接に伴うロック部200のロック機能を一層確実に発揮させることができる。
【0050】
また、洗濯機1によれば、係止爪部600の周囲は、ある程度の空間を有して切欠き部502の内壁面によって覆われている。この構成によれば、切欠き部502の内壁面によって係止爪部600を保護することができ、また、仮に係止爪部600が折損したとしても、その折損した係止爪部600が、タンク収容部100内の洗剤タンク15や柔軟剤タンク16に接触してしまうことを回避することができる。また、切欠き部502の一部を構成する内側部材102Bは、嵌合部500を構成する壁面でもあり、従って、洗剤タンク15および柔軟剤タンク16の位置決め機能も兼ね備えている。そのため、係止爪部600を保護する機能を有する構成要素と、洗剤タンク15および柔軟剤タンク16を位置決めする機能を有する構成要素とを別個の部品として備える構成に比べ、部品点数を削減することができ、構成の簡素化を図ることができる。
【0051】
なお、本実施形態は、上述した一実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の変更や拡張を行うことができる。例えば、当接部は、補充口蓋部15b,16bの手掛け部15c,16cを兼用したものではなく、タンク15,16の上部全体を当接部としてもよいし、タンク15,16の上面に設けた当接専用の凸部を当接部としてもよい。また、当接部は、1つであってもよいし、2つ以上の複数であってもよい。また、複数の当接部を備える場合には、それぞれの当接部の位置、大きさ、形状を同じとしてもよいし、異ならせてもよい。
【0052】
また、嵌合部500は、タンク15,16の上部の全体ではなく、タンク15,16の一部分が嵌り込む構成であってもよい。また、嵌合部500は、タンク15,16を左右方向から位置決めするものであってもよいし、前後方向から位置決めするものであってもよいし、前後方向および左右方向の双方から位置決めするものであってもよい。
【0053】
また、ロック部200は、上述したような嵌め込み式の構成に限られるものではなく、例えばスライド式など、タンク15,16を所定の装着位置にロックできる構成であればよい。また、係止部は、つめ形状の係止爪部600に限られず、タンク蓋部102を閉塞状態で係止できる構成であれば種々の構成を適用することができる。また、係止部と当接部とロック部との位置関係は適宜変更して実施することができる。また、タンク蓋部102は、当接部が当接する部分に、当接専用の凹部や凸部を備える構成としてもよい。
【0054】
また、閉塞方向に回動するタンク蓋部102が、開放状態の補充口蓋部15b,16bに接触するときの接触角度は、例えば、タンク蓋部102の大きさ、回動可能角度、回動軸の位置など、および、補充口蓋部15b,16bの大きさ、回動可能角度、回動軸の位置などを調整することにより適宜変更して実施することができる。また、タンク蓋部102の大きさや形状、補充口蓋部15b,16bの大きさや形状は、適宜変更して実施することができる。
【0055】
また、タンクは、洗剤を貯留する洗剤タンク15や柔軟剤を貯留する柔軟剤タンク16に限られるものではなく、例えば、消臭剤を貯留する消臭剤タンク、除菌剤を貯留する除菌剤タンクなど、衣類に何らかの処理を施す種々の処理剤を貯留するタンクであれば種々の種類のタンクを適宜採用することができる。また、給水部4に備えられる複数のタンクは、同じ種類の処理剤を貯留するタンクであってもよいし、異なる種類の処理剤を貯留するタンクであってもよい。また、洗濯機1は、給水部4に1つのタンクを備える構成としてもよし、3つ以上の複数のタンクを備える構成としてもよい。また、洗剤用計量ポンプ17および柔軟剤用計量ポンプ18は、液体を吸引するものに限られず、例えば、液体を押し出すものであってもよい。
【0056】
また、本実施形態は、回転槽の回転中心軸が鉛直方向に延びる、いわゆる縦軸型の洗濯機にも適用することができる。また、本実施形態は、乾燥機能を有する洗濯機にも適用することができる。また、本実施形態は、乾燥機能を有しない洗濯機にも適用することができる。また、本実施形態は、例えば、衣類の消臭、脱臭、除菌など、衣類に対して何らかの処理を施す装置であれば、種々の衣類処理装置に適用することができる。
【0057】
以上、本発明の一実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0058】
図面中、1は洗濯機(衣類処理装置)、2は外箱、3は洗浄槽(衣類処理槽)、11は自動投入部、15は洗剤タンク(タンク)、15aは洗剤補充口(補充口)、15bは洗剤補充口蓋部(補充口蓋部)、15cは手掛け部(当接部)、16は柔軟剤タンク(タンク)、16aは柔軟剤補充口(補充口)、16bは柔軟剤補充口蓋部(補充口蓋部)、16cは手掛け部(当接部)、100はタンク収容部、102はタンク蓋部、200はロック部、500は嵌合部、502は切欠き部(カバー壁部)、600は係止爪部(係止部)を示す。