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特許7291802電力低減情報の報告方法及び装置、端末装置、ネットワーク装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-07
(45)【発行日】2023-06-15
(54)【発明の名称】電力低減情報の報告方法及び装置、端末装置、ネットワーク装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 52/04 20090101AFI20230608BHJP
   H04W 72/0457 20230101ALI20230608BHJP
   H04W 28/06 20090101ALI20230608BHJP
【FI】
H04W52/04
H04W72/0457 110
H04W28/06 110
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2021558005
(86)(22)【出願日】2020-03-31
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-06
(86)【国際出願番号】 CN2020082316
(87)【国際公開番号】W WO2021195928
(87)【国際公開日】2021-10-07
【審査請求日】2021-09-29
(73)【特許権者】
【識別番号】516227559
【氏名又は名称】オッポ広東移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】GUANGDONG OPPO MOBILE TELECOMMUNICATIONS CORP., LTD.
【住所又は居所原語表記】No. 18 Haibin Road,Wusha, Chang’an,Dongguan, Guangdong 523860 China
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【弁理士】
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 毅
(74)【代理人】
【識別番号】100152205
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 昌司
(74)【代理人】
【識別番号】100137523
【弁理士】
【氏名又は名称】出口 智也
(74)【代理人】
【識別番号】100096921
【弁理士】
【氏名又は名称】吉元 弘
(72)【発明者】
【氏名】ワン、シュクン
(72)【発明者】
【氏名】シン、チンチアン
(72)【発明者】
【氏名】シー、コン
【審査官】倉本 敦史
(56)【参考文献】
【文献】Apple Inc.,Further considerations on the uplink duty cycle enhancements for the MPE scenario,3GPP RAN WG4 Meeting #93 R4-1913530,2019年11月08日,pp.1-10
【文献】ZTE,Enhancement on FR2 MPE mitigation,3GPP TSG RAN WG1 Meeting #100-e R1-2000245,2020年02月15日,pp.1-3
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電力低減情報の報告方法であって、
端末装置がネットワーク装置に第1媒体アクセス制御の制御要素(MAC CE)を送信し、前記第1MAC CEが少なくとも1つのキャリアの電力管理-最大電力低減(P-MPR)情報を含むことを含み、
前記第1MAC CEがPHR MAC CEであり、前記PHR MAC CEが1つ又は複数のキャリアの電力情報を含み、前記電力情報は、
端末装置がP-MPRを応用するかどうかを示すための第1情報と、
パワーヘッドルーム報告(PHR)が実際の伝送それとも参照フォーマットに基づいて算出したものであるかを示すための第2情報と、
PHRである第3情報と、を含み、
前記第1情報は端末装置がP-MPRを応用することを示す場合、
前記第2情報はPHRが実際の伝送に基づいて算出したものであることを示せば、前記電力情報は更に第4情報及び第5情報を含み、
前記第4情報は端末装置の最大送信電力を示すことに用いられ、
前記第5情報はP-MPR報告範囲を示すことに用いられ、
最小のP-MPR報告範囲は0dbから開始しない、電力低減情報の報告方法。
【請求項2】
前記第4情報は第1バイトの6つのビットを占有し、前記第5情報は第1バイトの2つのビットを占有し、又は、
前記第4情報は第1バイトの6つのビットを占有し、前記第5情報は第2バイトのN1個のビットを占有し、前記N1が2以上8以下の整数である、請求項に記載の方法。
【請求項3】
前記端末装置がネットワーク装置に第1MAC CEを送信することは、
前記端末装置はPHR報告及び/又はP-MPR報告がトリガーされる場合、ネットワーク装置に第1MAC CEを送信することを含む、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記P-MPR報告がトリガーされることは、
タイマーに基づいて前記P-MPR報告がトリガーされることを決定すること、
イベントに基づいて前記P-MPR報告がトリガーされることを決定すること、のうちの少なくとも1つを含む、請求項に記載の方法。
【請求項5】
前記イベントは、
電力低減値が第1閾値以上であること、
電力変化量が第2閾値以上であること、のうちの少なくとも1つを含む、請求項に記載の方法。
【請求項6】
電力低減情報の報告方法であって、
ネットワーク装置が端末装置から送信された第1MAC CEを受信し、前記第1MAC CEが少なくとも1つのP-MPR情報を含むことを含み、
前記第1MAC CEがPHR MAC CEであり、前記PHR MAC CEが1つ又は複数のキャリアの電力情報を含み、前記電力情報は、
端末装置がP-MPRを応用するかどうかを示すための第1情報と、
パワーヘッドルーム報告(PHR)が実際の伝送それとも参照フォーマットに基づいて算出したものであるかを示すための第2情報と、
PHRである第3情報と、を含み、
前記第1情報は端末装置がP-MPRを応用することを示す場合、
前記第2情報はPHRが実際の伝送に基づいて算出したものであることを示せば、前記電力情報は更に第4情報及び第5情報を含み、
前記第4情報は端末装置の最大送信電力を示すことに用いられ、
前記第5情報はP-MPR報告範囲を示すことに用いられ、
最小のP-MPR報告範囲は0dbから開始しない、電力低減情報の報告方法。
【請求項7】
前記第4情報は第1バイトの6つのビットを占有し、前記第5情報は第1バイトの2つのビットを占有し、又は、
前記第4情報は第1バイトの6つのビットを占有し、前記第5情報は第2バイトのN1個のビットを占有し、前記N1が2以上8以下の整数である、請求項に記載の方法。
【請求項8】
端末装置であって、請求項1~のいずれか1項に記載の方法を実行するように構成される、端末装置。
【請求項9】
ネットワーク装置であって、請求項6又は7に記載の方法を実行するように構成される、ネットワーク装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願の実施例は移動通信技術分野に関し、具体的に電力低減情報の報告方法及び装置、端末装置、ネットワーク装置に関する。
【背景技術】
【0002】
端末装置はパワーヘッドルーム報告(PHR、Power Headroom Report)を報告して、ネットワーク側によるアップリンク電力制御及びアップリンクスケジューリングを補助する。人体と多重システムとの共存を考慮して、電力管理-最大電力低減(P-MPR、Power Management-Maximum power Reduction)の概念を導入し、P-MPRの値は端末装置が自主的に決定したものであり、ネットワーク側がP-MPRの値を制約しないため、ネットワーク側はP-MPRの値を知らない。端末装置がP-MPRをどのように報告するかは解決すべき問題である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本願の実施例は電力低減情報の報告方法及び装置、端末装置、ネットワーク装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本願の実施例に係る電力低減情報の報告方法は、
端末装置がネットワーク装置に第1媒体アクセス制御の制御要素(MAC CE、Media Access Control Control Element)を送信し、前記第1MAC CEが少なくとも1つのキャリアのP-MPR情報を含むことを含む。
【0005】
本願の実施例に係る電力低減情報の報告方法は、
ネットワーク装置が端末装置から送信された第1MAC CEを受信し、前記第1MAC CEが少なくとも1つのP-MPR情報を含むことを含む。
【0006】
本願の実施例に係る電力低減情報の報告装置は端末装置に適用され、前記装置は送信ユニットを備え、
前記送信ユニットはネットワーク装置に第1MAC CEを送信することに用いられ、前記第1MAC CEは少なくとも1つのキャリアのP-MPR情報を含む。
【0007】
本願の実施例に係る電力低減情報の報告装置はネットワーク装置に適用され、前記装置は受信ユニットを備え、
前記受信ユニットは端末装置から送信された第1MAC CEを受信することに用いられ、前記第1MAC CEは少なくとも1つのP-MPR情報を含む。
【0008】
本願の実施例に係る端末装置はプロセッサ及びメモリを備える。該メモリはコンピュータプログラムを記憶することに用いられ、該プロセッサは該メモリに記憶されるコンピュータプログラムを呼び出して実行して、上記電力低減情報の報告方法を実行することに用いられる。
【0009】
本願の実施例に係るネットワーク装置はプロセッサ及びメモリを備える。該メモリはコンピュータプログラムを記憶することに用いられ、該プロセッサは該メモリに記憶されるコンピュータプログラムを呼び出して実行して、上記電力低減情報の報告方法を実行することに用いられる。
【0010】
本願の実施例に係るチップは、上記電力低減情報の報告方法を実現することに用いられる。
【0011】
具体的に、該チップは、メモリからコンピュータプログラムを呼び出して実行し、該チップが取り付けられる装置に上記電力低減情報の報告方法を実行させるためのプロセッサを備える。
【0012】
本願の実施例に係るコンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータプログラムを記憶することに用いられ、該コンピュータプログラムによってコンピュータが上記電力低減情報の報告方法を実行する。
【0013】
本願の実施例に係るコンピュータプログラム製品は、コンピュータプログラム命令を含み、該コンピュータプログラム命令によってコンピュータが上記電力低減情報の報告方法を実行する。
【0014】
本願の実施例に係るコンピュータプログラムは、コンピュータにおいて実行されるとき、コンピュータが上記電力低減情報の報告方法を実行する。
【発明の効果】
【0015】
上記技術案によれば、端末装置は第1MAC CE(即ち、PHR MAC CE又は独立したMAC CE)によってネットワーク側に少なくとも1つのキャリアのP-MPR情報を報告する。それにより、P-MPR報告メカニズムを提供し、それによりネットワーク側は端末装置の電力低減状況をより良く理解し、端末装置のアップリンク電力制御及びアップリンクスケジューリングをより良く実行する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
ここで説明される図面は本願の更なる理解を提供するためのものであり、本願の一部となる。本願の模式的な実施例及びその説明は本願を解釈するためのものであり、本願を不当に限定するものではない。
【0017】
図1図1は本願の実施例に係る通信システムアーキテクチャの模式図である。
図2-1】図2-1は本願の実施例に係る単一セルのPHRのフォーマットを示す図である。
図2-2】図2-2は本願の実施例に係る複数のセルのPHRのフォーマットを示す図である。
図3図3は本願の実施例に係る電力低減情報の報告方法の模式的なフローチャートである。
図4-1】図4-1は本願の実施例に係るパワーヘッドルーム情報の構造模式図1である。
図4-2】図4-2は本願の実施例に係るパワーヘッドルーム情報の構造模式図2である。
図4-3】図4-3は本願の実施例に係るパワーヘッドルーム情報の構造模式図3である。
図4-4】図4-4は本願の実施例に係るパワーヘッドルーム情報の構造模式図4である。
図4-5】図4-5は本願の実施例に係るパワーヘッドルーム情報の構造模式図5である。
図4-6】図4-6は本願の実施例に係るパワーヘッドルーム情報の構造模式図6である。
図5-1】図5-1は本願の実施例に係るパワーヘッドルーム情報の構造模式図7である。
図5-2】図5-2は本願の実施例に係るパワーヘッドルーム情報の構造模式図8である。
図5-3】図5-3は本願の実施例に係るパワーヘッドルーム情報の構造模式図9である。
図6-1】図6-1は本願の実施例に係る第1MAC CEの構造模式図1である。
図6-2】図6-2は本願の実施例に係る第1MAC CEの構造模式図2である。
図6-3】図6-3は本願の実施例に係る第1MAC CEの構造模式図3である。
図7図7は本願の実施例に係る電力低減情報の報告装置の構成模式図1である。
図8図8は本願の実施例に係る電力低減情報の報告装置の構成模式図2である。
図9図9は本願の実施例に係る通信装置の模式的な構造図である。
図10図10は本願の実施例のチップの模式的な構造図である。
図11図11は本願の実施例に係る通信システムの模式的なブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本願の実施例の図面を参照しながら、本願の実施例の技術案を説明する。明らかに、説明される実施例は本願の一部の実施例であり、全部の実施例ではない。本願の実施例に基づいて、当業者が進歩性のある労働を必要とせずに取得する他の実施例は、いずれも本願の保護範囲に属する。
【0019】
本願の実施例の技術案は様々な通信システム、例えば、ロングタームエボリューション(LTE、Long Term Evolution)システム、LTE周波数分割複信(FDD、Frequency Division Duplex)システム、LTE時分割複信(TDD、Time Division Duplex)システム、5G通信システム又は将来の通信システム等に適用できる。
【0020】
例示的に、本願の実施例が適用される通信システム100は図1に示される。該通信システム100はネットワーク装置110を備えてもよく、ネットワーク装置110は端末120(通信端末、端末とも称される)と通信する装置であってもよい。ネットワーク装置110は特定の地理的領域に通信カバレッジを提供することができ、且つ該カバレッジ領域内の端末と通信することができる。選択肢として、該ネットワーク装置110はLTEシステムにおける発展型基地局(eNB又はeNodeB、Evolutional Node B)、又はクラウド無線アクセスネットワーク(CRAN、Cloud Radio Access Network)における無線コントローラであってもよい。又は、該ネットワーク装置は移動交換局、中継局、アクセスポイント、車載装置、ウェアラブルデバイス、ハブ、スイッチ、ブリッジ、ルータ、5Gネットワークにおけるネットワーク側装置又は将来の通信システムにおけるネットワーク装置等であってもよい。
【0021】
該通信システム100は更にネットワーク装置110のカバレッジ範囲内の少なくとも1つの端末120を備える。ここで使用される「端末」としては、有線回線を介して接続するもの、例えば公衆電話交換網(PSTN、Public Switched Telephone Networks)、デジタル加入者回線(DSL、Digital Subscriber Line)、デジタルケーブル、直接ケーブルを介して接続するもの、及び/又は他のデータ接続/ネットワーク、及び/又は無線インターフェース、例えばセルラーネットワーク、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN、Wireless Local Area Network)例えばDVB-Hネットワークに対するデジタルテレビネットワーク、衛星ネットワーク、AM-FM放送送信機を介するもの、及び/又は他の端末が通信信号を送受信するように設定される装置、及び/又はモノのインターネット(IoT、Internet of Things)装置を含むが、それらに限らない。無線インターフェースを介して通信するように設定される端末は「無線通信端末」、「無線端末」又は「モバイル端末」と称されてもよい。モバイル端末の例は衛星又はセルラー方式の電話、セルラー無線電話及びデータ処理、ファックス及びデータ通信機能を組み合わせることができるパーソナル移動通信システム(PCS、Personal Communications System)端末、無線電話、ポケットベル、インターネット/イントラネットへのアクセス、Webブラウザ、メモ帳、カレンダー及び/又は全地球測位システム(GPS、Global Positioning System)受信機を備えてもよいPDA、並びに通常のラップトップ及び/又はパームトップ受信機又は無線電話送受信機を備える他の電子装置を含むが、それらに限らない。端末とはアクセス端末、ユーザー装置(UE、User Equipment)、ユーザー要素、加入者局、移動局、トラバーサー、遠隔局、遠隔端末、モバイルデバイス、ユーザー端末、端末、無線通信装置、ユーザーエージェント又はユーザーデバイスを指してもよい。アクセス端末はセルラー電話、コードレスホン、セッション確立プロトコル(SIP、Session Initiation Protocol)電話、ワイヤレスローカルループ(WLL、Wireless Local Loop)局、パーソナルデジタルアシスタント(PDA、Personal Digital Assistant)、無線通信機能を有する携帯装置、コンピューティングデバイス又は無線モデムに接続される他の処理装置、車載装置、ウェアラブルデバイス、5Gネットワークにおける端末又は将来発展するPLMNにおける端末等であってもよい。
【0022】
選択肢として、端末120同士は装置対装置(D2D、Device to Device)通信を行うことができる。
【0023】
選択肢として、5G通信システム又は5Gネットワークは更に新無線(NR、New Radio)システム又はNRネットワークと称されてもよい。
【0024】
図1には1つのネットワーク装置及び2つの端末を例示する。選択肢として、該通信システム100は複数のネットワーク装置を備えてもよく、且つ各ネットワーク装置のカバレッジ範囲内に他の数の端末が含まれてもよく、本願の実施例はこれを制限しない。
【0025】
選択肢として、該通信システム100は更にネットワークコントローラ、モビリティ管理エンティティ等の他のネットワークエンティティを備えてもよく、本願の実施例はこれを制限しない。
【0026】
理解されるように、本願の実施例では、ネットワーク/システムにおける通信機能を持つ装置は通信装置と称されてもよい。図1に示される通信システム100を例とし、通信装置は通信機能を持つネットワーク装置110及び端末120を含んでもよく、ネットワーク装置110及び端末120は前記具体的な装置であってもよく、ここで詳細な説明は省略する。通信装置は更に通信システム100における他の装置、例えばネットワークコントローラ、モビリティ管理エンティティ等の他のネットワークエンティティを含んでもよく、本願の実施例はこれを制限しない。
【0027】
理解されるように、本明細書における用語「システム」と「ネットワーク」は本明細書において常に交換可能に使用される。本明細書における用語「及び/又は」は関連オブジェクトの関連関係を説明するためのものに過ぎず、3つの関係が存在してもよいことを示す。例えば、「A及び/又はB」は「Aが独立して存在する」、「AとBが同時に存在する」、「Bが独立して存在する」の3つの状況を示してもよい。また、本明細書における文字「/」は一般的に前後関連オブジェクトが「又は」の関係であることを示す。
【0028】
本願の実施例の技術案をより良く理解するために、以下に本願の実施例の関連技術案について説明する。
【0029】
人々の速度、遅延、高速モビリティ、エネルギー効率への追求及び将来生活でのサービスの多様性、複雑性に伴って、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP、3rd Generation Partnership Project)国際標準化機構は5Gについての研究開発を開始した。5Gの主な応用シーンは超高速大容量(eMBB、enhanced Mobile Broadband)、超高信頼低遅延通信(URLLC、Ultra-Reliable Low-Latency Communications)、大規模マシンタイプ通信(mMTC、massive Machine-Type Communications)である。
【0030】
一方では、eMBBは依然としてユーザーがマルチメディアコンテンツ、サービス及びデータを取得することを目的とし、それらへのニーズが迅速に高まっている。他方では、eMBBは異なるシーン、例えば屋内、市内、農村等に配置される可能性があるため、その機能及びニーズの相違も比較的大きく、このため、一概に論じることができず、具体的な配置シーンと組み合わせて詳しく分析しなければならない。URLLCの代表的なアプリケーションは工業自動化、電力自動化、遠隔医療操作(手術)、交通安全保証等を含む。mMTCの代表的な特徴は、高い接続密度、小さなデータ量、遅延に敏感ではないサービス、モジュールの低コスト及び長耐用年数等を含む。
【0031】
NRを初期配置するとき、完全なNRカバレッジの実現が困難であるため、代表的なネットワークカバレッジは広域のLTEカバレッジ及びNRの孤島カバレッジモードである。且つ、多くのLTEが6GHz以下で配置されるため、5Gに使用できる6GHz以下のスペクトルが少ない。従って、NRは6GHz以上のスペクトルアプリケーションを研究しなければならないが、高周波数帯のカバレッジが限られており、信号フェージングが速い。同時に、通信事業者が前期LTEに対して投資を行うように確保するために、LTEとNRとの密な連携(tight interworking)の動作モードを提案する。
【0032】
5Gネットワーク配置及びビジネスアプリケーションをできる限り早く実現するために、3GPPはまず、1番目の5Gバージョン、即ちEN-DC(LTE-NR Dual Connectivity)を完成する。EN-DCにおいて、LTE基地局(eNB)はマスターノード(MN、Master Node)、NR基地局(gNB又はen-gNB)はセカンダリノード(SN、Secondary Node)としてEPCコアネットワークに接続される。R15の後期において、他のDCモード、即ちNE-DC、5GC-EN-DC、NR DCをサポートすることとなる。NE-DCにおいて、NR基地局はMNとして、eLTE基地局はSNとして5GCコアネットワークに接続される。5GC-EN-DCにおいて、eLTE基地局はMNとして、NR基地局はSNとして5GCコアネットワークに接続される。NR DCにおいて、NR基地局はMNとして、NR基地局はSNとして5GCコアネットワークに接続される。
【0033】
本願の実施例の技術案は二重接続アーキテクチャ(例えば、MR-DCアーキテクチャ)に適用できるだけではなく、多重接続(MC、Multiple Connectivity)アーキテクチャにも適用でき、代表的に、MCアーキテクチャはMR-MCアーキテクチャであってもよい。
【0034】
RRC状態
5Gにおいて、エアインターフェースシグナリングを低減して無線接続を迅速に復元し、データサービスを迅速に復元するために、1つの新しい無線リソース制御(RRC、Radio Resource Control)状態、即ちRRC非アクティブ(RRC_INACTIVE)状態が定義される。このような状態はRRCアイドル(RRC_IDLE)状態及びRRCアクティブ(RRC_ACTIVE)状態と異なる。
【0035】
1)RRC_IDLE状態(アイドル(idle)状態と略称される)
モビリティはUEによるセル選択により再選択され、ページングはコアネットワーク(CN、Core Network)により開始され、ページング領域はCNにより設定される。基地局側にはUEコンテキストが存在せず、RRC接続が存在しない。
【0036】
2)RRC_CONNECTED状態(接続(connected)状態と略称される)
RRC接続が存在し、基地局側及びUE側にUEコンテキストが存在する。ネットワーク側はUEの位置が具体的なセルレベルであることを知る。モビリティはネットワーク側により制御されるモビリティである。UEと基地局との間にはユニキャストデータを伝送できる。
【0037】
3)RRC_INACTIVE状態(非アクティブ(inactive)状態と略称される)
モビリティはUEによるセル選択により再選択され、CN-NR間の接続が存在し、UEコンテキストはある基地局に存在し、ページングはRANによりトリガーされ、RANに基づくページング領域はRANにより管理され、ネットワーク側はUEの位置がRANに基づくページング領域レベルであることを知る。
【0038】
パワーヘッドルーム報告(PHR)
端末装置はPHRをネットワーク側に報告することにより、アップリンクデータスケジューリング及びアップリンク電力制御をより良く行うようにネットワーク側を補助することができる。PHRのタイプは第1タイプPHR(type1 PHR)、第2タイプPHR(type2 PHR)、第3タイプPHR(type3 PHR)である。このうち、
type1 PHR(dB)=PCMAX-PUSCH送信電力、
type2 PHR(dB)=PCMAX-(PUSCH送信電力及びPUCCH送信電力)、
type3 PHR(dB)=PCMAX-SRS送信電力であり、
ここで、PCMAXとは端末装置の最大送信電力(又は、端末装置のサポートする最大送信電力)を指す。
【0039】
なお、上記PHRの計算は実際の伝送に基づく計算又は参照仮想伝送に基づく計算であってもよい。具体的に、PHRの計算が実際の伝送に基づく計算であることは、実際に伝送するPUSCH、又はPUSCH及びPUCCH、又はSRSに基づいてPHRを計算することを意味する。PHRの計算が参照仮想伝送に基づく計算であることは、1つの参照フォーマットに基づいてPHRを計算することを意味する。なお、異なるタイプのPHRの参照フォーマットが異なる。
【0040】
シングルセルシーン(即ち、二重接続を設定せず、アップリンクキャリアアグリゲーションも設定しないシーン)において、端末装置は単一セルのPHRを報告し、図2-1に示される。
【0041】
MR-DCシーンにおいて、端末装置はMCG側のアクティブ状態のセル及びSCG側のアクティブ状態のセルを含む該端末装置のすべてのアクティブ状態のセルのPHRを報告する。例えば、図2-2はNR基地局に報告するPHRのフォーマットである。C(1≦i≦7)は1つのサービングセルのインデックスに対応し、C~Cはそれぞれ7つのサービングセルのインデックスに対応する。Cの値は対応のサービングセル(Serving Cell)のPHRが報告されるかどうかを示すことに用いられる。各サービングセル(又は、キャリア)のPHRについては、2つのバイトで構成され、Pフィールド、Vフィールド、PHRフィールド、PCMAXフィールドの情報フィールドを含む。Pフィールドにおける情報はP-MPRを応用するかどうかを示すことに用いられる。Vフィールドにおける情報はPHR計算が実際の伝送に基づくかそれとも1つの参照フォーマットに基づくかを示すことに用いられる。PHRフィールドにおける情報はPHR(PHと略称されてもよい)であり、該PHRのタイプはtype1 PHR、type2 PHR又はtype3 PHRであってもよいが、それらに限らず、PHRのタイプは更に強化されてもよく、例えばtypex PHRである。PCMAXフィールドにおける情報はPCMAX,f,cであり、PCMAXフィールドは選択可能なものであり、Vフィールドにおける情報はPHR計算が実際の伝送に基づくことを示す場合、PCMAX,f,cを含む必要があり、Vフィールドにおける情報はPHR計算が参照フォーマットに基づくことを示す場合、PCMAX,f,cを含む必要がない(即ち、PCMAX,f,cを伝送しない)。
【0042】
人体と多重システムとの共存を考慮して、P-MPRの概念を導入し、P-MPRの値は端末装置が自主的に決定したものであり、ネットワーク側がP-MPRの値を制約しないため、ネットワーク側はP-MPRの値を知らない。P-MPRが導入されるため、そのパワーヘッドルーム報告においてPフィールドを考慮し、Pフィールドにおける情報はP-MPRを応用するかどうかを示すことに用いられる。NRにおいて、FR2の人体への放射等の要素を考慮して、P-MPRの値が比較的大きい可能性があり、従って、ネットワーク側は端末装置にP-MPRの値を報告させ、即ち端末装置が具体的にどのくらいの電力をバックオフするかを報告させるように求められる。このために、本願の実施例の下記技術案を提供する。本願の実施例の技術案において、P-MPR報告はFR2のサービングセルに適用できるが、それに限らず、P-MPR報告は他の周波数帯範囲のサービングセルにも適用できる。
【0043】
図3は本願の実施例に係る電力低減情報の報告方法の模式的なフローチャートである。図3に示すように、前記電力低減情報の報告方法は、
端末装置がネットワーク装置に第1MAC CEを送信し、前記第1MAC CEが少なくとも1つのキャリアのP-MPR情報を含むステップ301を含む。
【0044】
本願の実施例では、端末装置はネットワーク装置に第1MAC CEを送信し、それに対応して、ネットワーク装置は端末装置から送信された第1MAC CEを受信する。ここで、前記ネットワーク装置は基地局、例えばgNBであってもよい。
【0045】
本願の実施例では、前記第1MAC CEはPHR MAC CEであってもよく、又は独立したMAC CE(PHR専用のMAC CEとも称される)であってもよい。以下、前記第1MAC CEの具体的な実現について説明する。
【0046】
●前記第1MAC CEはPHR MAC CEである。
【0047】
ここで、端末装置は既存のPHR MAC CEによって1つ又は複数のキャリアのP-MPR情報を報告する。ここで、P-MPR情報は具体的にP-MPR報告インデックス情報(P-MPR reporting index)であり、P-MPR報告インデックス情報はP-MPR報告範囲(P-MPRの値情報と略称される)を決定することに用いられる。
【0048】
PHR MAC CEについては、前記PHR MAC CEが1つ又は複数のキャリアの電力情報を含み、前記電力情報は、
端末装置がP-MPRを応用するかどうかを示すための第1情報と、
パワーヘッドルーム報告(PHR)が実際の伝送それとも参照フォーマットに基づいて算出したものであるかを示すための第2情報と、
PHRである第3情報と、を含む。
【0049】
例えば、各キャリアの電力情報については、前記電力情報はPフィールド、Vフィールド、PHRフィールドを含み、選択肢として、更にPCMAXフィールドを含む。Pフィールドにおける情報(即ち、第1情報)はP-MPRを応用するかどうかを示すことに用いられ、例えば、P=1はP-MPRを応用することを示し(このとき、電力低減情報を報告する必要がある)、P=0はP-MPRを応用しないことを示す(このとき、電力低減情報を報告する必要がない)。Vフィールドにおける情報(即ち、第2情報)はPHR計算が実際の伝送に基づくかそれとも1つの参照フォーマットに基づくかを示すことに用いられ、例えば、V=1はPHR計算が参照フォーマットに基づくことを示し、このとき、PCMAX,f,cを含む必要がなく(即ち、PCMAX,f,cを伝送しない)、V=0はPHR計算が実際の伝送に基づくことを示し、このとき、PCMAXフィールドにPCMAX,f,cを含ませる必要がある。PHRフィールドにおける情報(即ち、第3情報)はPHR(PHと略称されてもよい)であり、該PHRのタイプはtype1 PHR、type2 PHR又はtype3 PHRであってもよいが、それらに限らず、PHRのタイプは更に強化されてもよく、例えばtypex PHRである。
【0050】
なお、本願の実施例における「キャリア」についての説明は「サービングセル」又は「セル」で代替されてもよい。
【0051】
なお、本願の実施例における「第1タイプのパワーヘッドルーム」についての説明は「type1 PHR」で代替されてもよく、「type1 PHR」は「type1 PH」と略称されてもよい。
【0052】
なお、本願の実施例における「第2タイプのパワーヘッドルーム」についての説明は「type2 PHR」で代替されてもよく、「type2 PHR」は「type2 PH」と略称されてもよい。
【0053】
なお、本願の実施例における「第3タイプのパワーヘッドルーム」についての説明は「type3 PHR」で代替されてもよく、「type3 PHR」は「type3 PH」と略称されてもよい。
【0054】
以下、前記第1情報及び前記第2情報の異なる指示方式と組み合わせて、前記電力情報の具体的な実現について場合によって説明する。
【0055】
A)前記第1情報は端末装置がP-MPRを応用しないことを示す場合、前記第2情報はPHRが実際の伝送に基づいて算出したものであることを示せば、前記電力情報は前記第1情報、前記第2情報及び前記第3情報のほか、更に第4情報を含み、前記第4情報は端末装置の最大送信電力を示すことに用いられる。
【0056】
ここで、前記第1情報はP指示情報であり、前記第2情報はV指示情報であり、前記第3情報はPHRであり、前記第4情報はPCMAX,f,cである。
【0057】
例えば、図4-1に示すように、P=0(即ち、端末装置がP-MPRを応用しない)、V=0(即ち、PHR計算が実際の伝送に基づくものであり、PCMAX,f,cを報告する必要がある)の場合、1つのキャリアのパワーヘッドルーム情報はP指示情報、V指示情報、PHR及びPCMAX,f,cを含む。
【0058】
B)前記第1情報は端末装置がP-MPRを応用しないことを示す場合、前記第2情報はPHRが参照フォーマットに基づいて算出したものであることを示せば、前記電力情報は前記第1情報、前記第2情報及び前記第3情報のみを含む。
【0059】
ここで、前記第1情報はP指示情報であり、前記第2情報はV指示情報であり、前記第3情報はPHRである。
【0060】
例えば、図4-2に示すように、P=0(即ち、端末装置がP-MPRを応用しない)、V=1(即ち、PHR計算が参照フォーマットに基づくものであり、PCMAX,f,cを報告する必要がない)の場合、1つのキャリアのパワーヘッドルーム情報はP指示情報、V指示情報及びPHRを含む。
【0061】
C)前記第1情報は端末装置がP-MPRを応用することを示す場合、前記第2情報はPHRが実際の伝送に基づいて算出したものであることを示せば、前記電力情報は前記第1情報、前記第2情報及び前記第3情報のほか、更に第4情報及び第5情報を含む。前記第4情報は端末装置の最大送信電力を示すことに用いられ、前記第5情報はP-MPR報告範囲を示すことに用いられる。
【0062】
ここで、前記第1情報はP指示情報であり、前記第2情報はV指示情報であり、前記第3情報はPHRであり、前記第4情報はPCMAX,f,cであり、前記第5情報はP-MPR報告インデックスであり、P-MPR報告インデックスはP-MPR報告範囲を決定することに用いられる。
【0063】
選択可能な方式では、前記第4情報は第1バイトの6つのビットを占有し、前記第5情報は第1バイトの2つのビットを占有する。
【0064】
例えば、図4-3に示すように、P=1(即ち、端末装置がP-MPRを応用する)、V=0(即ち、PHR計算が実際の伝送に基づくものであり、PCMAX,f,cを報告する必要がある)の場合、1つのキャリアのパワーヘッドルーム情報はP指示情報、V指示情報、PHR、PCMAX,f,c及びP-MPR報告インデックスを含む。PCMAX,f,cは1つのバイトの6つのビットを占有し、P-MPR報告インデックスは該バイトの残りの2つのビットを占有する。
【0065】
他の選択可能な方式では、前記第4情報は第1バイトの6つのビットを占有し、前記第5情報は第2バイトのN1個のビットを占有し、前記N1が2以上8以下の整数である。
【0066】
例えば、図4-4に示すように、P=1(即ち、端末装置がP-MPRを応用する)、V=0(即ち、PHR計算が実際の伝送に基づくものであり、PCMAX,f,cを報告する必要がある)の場合、1つのキャリアのパワーヘッドルーム情報はP指示情報、V指示情報、PHR、PCMAX,f,c及びP-MPR報告インデックスを含む。PCMAX,f,cは1つのバイトの6つのビットを占有し、P-MPR報告インデックスはもう1つのバイトの8つのビットを占有する。なお、このような場合は従来のPCMAX,f,cの占有するバイトに影響せず、新しいバイトを追加してP-MPR報告インデックスを報告し、P-MPR報告インデックスの占有し得るビット数を制限しない(図4-4は8ビットを例とする)。
【0067】
なお、P-MPR報告インデックスの占有するビット数が多ければ多いほど、該P-MPR報告インデックスで示されるP-MPR報告範囲の微細粒度が小さくなる。逆に、P-MPR報告インデックスの占有するビット数が少なければ少ないほど、該P-MPR報告インデックスで示されるP-MPR報告範囲の微細粒度が大きくなる。
【0068】
D1)前記第1情報は端末装置がP-MPRを応用することを示す場合、前記第2情報はPHRが参照フォーマットに基づいて算出したものであることを示せば、前記電力情報は前記第1情報、前記第2情報及び前記第3情報のほか、更に第5情報を含み、前記第5情報はP-MPR報告範囲を示すことに用いられる。
【0069】
ここで、前記第1情報はP指示情報であり、前記第2情報はV指示情報であり、前記第3情報はPHRであり、前記第5情報はP-MPR報告インデックスであり、P-MPR報告インデックスはP-MPR報告範囲を決定することに用いられる。
【0070】
選択可能な方式では、前記第5情報は第1バイトのN2個のビットを占有し、前記N2が2以上8以下の整数である。
【0071】
例えば、図4-5に示すように、P=1(即ち、端末装置がP-MPRを応用する)、V=1(即ち、PHR計算が参照フォーマットに基づくものであり、PCMAX,f,cを報告する必要がない)の場合、1つのキャリアのパワーヘッドルーム情報はP指示情報、V指示情報、PHR及びP-MPR報告インデックスを含む。図4-5(a)において、P-MPR報告インデックスは1つのバイトの8つのビットを占有し、図4-5(b)において、P-MPR報告インデックスは1つのバイトの6つのビットを占有する。なお、P-MPR報告インデックスの占有し得るビット数を制限しない。
【0072】
なお、P-MPR報告インデックスの占有するビット数が多ければ多いほど、該P-MPR報告インデックスで示されるP-MPR報告範囲の微細粒度が小さくなる。逆に、P-MPR報告インデックスの占有するビット数が少なければ少ないほど、該P-MPR報告インデックスで示されるP-MPR報告範囲の微細粒度が大きくなる。
【0073】
D2)前記第1情報は端末装置がP-MPRを応用することを示す場合、前記第2情報はPHRが参照フォーマットに基づいて算出したものであることを示せば、前記電力情報は前記第1情報、前記第2情報及び前記第3情報のほか、更に第5情報を含む。前記第5情報は第1サブ情報及び第2サブ情報を含み、前記第1サブ情報はP-MPRの第1値範囲を示すことに用いられ、前記第2サブ情報はP-MPRの前記第1値範囲での第2値範囲を示すことに用いられる。
【0074】
ここで、前記第1情報はP指示情報であり、前記第2情報はV指示情報であり、前記第3情報はPHRであり、前記第1サブ情報はP-MPR報告インデックスxであり、前記第2サブ情報はP-MPR報告インデックスyである。P-MPR報告インデックスxは第1P-MPR報告範囲(即ち、大きな粒度範囲)を決定することに用いられ、P-MPR報告インデックスyはP-MPR報告の前記第1P-MPR報告範囲での第2P-MPR報告範囲(即ち、小さな粒度範囲)を決定することに用いられる。
【0075】
選択可能な方式では、前記第1サブ情報は第1バイトのN3個のビットを占有し、前記第2サブ情報は前記第1バイトのN4個のビットを占有し、前記N3と前記N4がいずれも2以上の整数であり、且つ前記N3と前記N4との和が8以下である。
【0076】
例えば、図4-6に示すように、P=1(即ち、端末装置がP-MPRを応用する)、V=1(即ち、PHR計算が参照フォーマットに基づくものであり、PCMAX,f,cを報告する必要がない)の場合、1つのキャリアのパワーヘッドルーム情報はP指示情報、V指示情報、PHR、P-MPR報告インデックスx及びP-MPR報告インデックスyを含む。P-MPR報告インデックスxは1つのバイトの2つのビットを占有し、P-MPR報告インデックスyは該バイトの残りの6つのビットを占有する。なお、P-MPR報告インデックスx及びP-MPR報告インデックスyの占有し得るビット数を制限しない。P-MPR報告インデックスxは大きな粒度範囲の電力低減値を示すが、P-MPR報告インデックスyはP-MPR報告インデックスxで示される大きな粒度範囲より更に微細な粒度範囲の電力低減値を示す。
【0077】
以下、P-MPR報告インデックスとP-MPR報告の値範囲(P-MPR reporting range、電力低減範囲と略称される)との対応関係を与える。表1に示すように、P-MPR報告インデックスが2ビットを占有する場合を例とし、そのサポートする値は0、1、2、3であってもよく、異なるP-MPR報告インデックスに対応するP-MPR報告範囲が異なる。
【0078】
【表1】
【0079】
本願の実施例では、前記第1MAC CEのオーバーヘッドが変化しないように確保するために、前記電力情報は前記第1情報、前記第2情報及び前記第3情報のほか、更に第4情報及び第5情報のうちの一方を含む。前記第4情報は端末装置の最大送信電力を示すことに用いられ、前記第5情報はP-MPR報告範囲を示すことに用いられる。
【0080】
ここで、前記第1情報はP指示情報であり、前記第2情報はV指示情報であり、前記第3情報はPHRであり、前記第4情報はPCMAX,f,cであり、前記第5情報はP-MPR報告インデックスである。P-MPR報告インデックスはP-MPR報告範囲を決定することに用いられる。このような場合、端末装置はPCMAX,f,c及びP-MPR報告インデックスを同時に報告することがない。
【0081】
選択可能な方式では、前記端末装置は前記ネットワーク装置から送信された第1指示情報を受信し、前記第1指示情報は前記端末装置が第4情報を報告するかそれとも第5情報を報告するかを示すことに用いられる。特に、前記第1指示情報は、前記第2情報はPHRが実際の伝送に基づいて算出したものであることを示す場合(即ち、V=0のシーン)、前記端末装置が前記第4情報を報告するかそれとも前記第5情報を報告するかを示すことに用いられる。
【0082】
E1)前記第1指示情報は前記端末装置が第4情報を報告することを示す場合、前記PHR MAC CEは前記第4情報を含む。
【0083】
例えば、図5-1に示すように、P=1(即ち、端末装置がP-MPRを応用する)、V=0(即ち、PHR計算が実際の伝送に基づくものであり、PCMAX,f,cを報告する必要がある)の場合、ネットワーク側はPCMAX,f,cを報告するように端末装置に指示し、1つのキャリアのパワーヘッドルーム情報はP指示情報、V指示情報、PHR及びPCMAX,f,cを含む。PCMAX,f,cは1つのバイトの6つのビットを占有する。
【0084】
E2)前記第1指示情報は前記端末装置が第5情報を報告することを示す場合、前記PHR MAC CEは前記第5情報を含む。
【0085】
例えば、図5-2に示すように、P=1(即ち、端末装置がP-MPRを応用する)、V=0(即ち、PHR計算が実際の伝送に基づくものであり、PCMAX,f,cを報告する必要がある)の場合、ネットワーク側はP-MPR報告インデックスを報告するように端末装置に指示し、1つのキャリアのパワーヘッドルーム情報はP指示情報、V指示情報、PHR及びP-MPR報告インデックスを含む。P-MPR報告インデックスは1つのバイトの8つのビットを占有する。なお、P-MPR報告インデックスの占有するビット数を制限しない(図5-2は8つのビットを例とする)。
【0086】
上記E1)の場合又はE2)の場合又はネットワーク側が第1指示情報を送信しない場合、端末装置の報告する電力情報は第4情報及び第5情報のうちの一方のみを含めば、選択肢として、前記電力情報は更に第6情報を含み、前記第6情報は前記電力情報に前記第4情報が含まれるかそれとも前記第5情報が含まれるかを示すことに用いられる。
【0087】
例えば、PCMAX,f,c及びP-MPR報告インデックスを同時に報告しない場合、端末装置は報告する電力情報において、該電力情報にPCMAX,f,cが含まれるかそれともP-MPR報告インデックスが含まれるかを動的に示すことができる。図5-3に示すように、前記第6情報はフラグ(F、Flag)であり、端末装置は現在報告する電力情報に含まれるものがPCMAX,f,cであるかそれともP-MPR報告インデックスであるかをフラグで示す。図5-3(a)に示すように、flag=1は電力情報に含まれるものがPCMAX,f,cであることを示し、図5-3(b)に示すように、flag=0は電力情報に含まれるものがP-MPR報告インデックスであることを示す。当然ながら、flag=0は電力情報に含まれるものがPCMAX,f,cであることを示し、flag=1は電力情報に含まれるものがP-MPR報告インデックスであることを示してもよい。
【0088】
なお、図5-3において、フラグの占有するビット数及びP-MPR報告インデックスの占有するビット数は1ビット及び6ビットに制限されず、フラグの占有するビット数及びP-MPR報告インデックスの占有するビット数はプロトコルにおいて規定したものであってもよく、ネットワークにより設定されたものであってもよい。
【0089】
●前記第1MAC CEは独立したMAC CE(PHR専用のMAC CEとも称される)である。
【0090】
ここで、端末装置は新たに定義されたMAC CEによって1つ又は複数のキャリアのP-MPR情報を報告する。ここで、P-MPR情報は具体的にP-MPR報告インデックス情報(P-MPR reporting index)であり、P-MPR報告インデックス情報はP-MPR報告範囲(P-MPRの値情報と略称される)を決定することに用いられる。
【0091】
前記第1MAC CEによって1つ又は複数のキャリアのP-MPR情報を報告することは、下記2つの実現方式を用いてもよい。
【0092】
I)前記第1MAC CEは1つのキャリアの第7情報及び第5情報を含み、前記第7情報はサービングセルインデックスであり、前記第5情報はP-MPR報告範囲を示すことに用いられる。
【0093】
ここで、前記第7情報はサービングセルインデックス(Serving Cell index)であり、前記第5情報はP-MPR報告インデックスであり、P-MPR報告インデックスはP-MPR報告範囲を決定することに用いられる。
【0094】
ここで、第1MAC CEは1つのキャリア(又は、サービングセル)のP-MPR報告インデックスのみを含む。図6-1に示すように、1つのバイトに1つのキャリアのサービングセルインデックス及びP-MPR報告インデックスを含ませる。図6-2に示すように、1つのバイトに1つのキャリアのサービングセルインデックスを含ませ、該バイト及び他のバイトに該キャリアのP-MPR報告インデックスを含ませる。なお、P-MPR報告インデックスの占有するビット数を制限しない(図6-1は1つのバイトを占有する一部のビットを例とし、図6-2は1つのバイトを占有する一部のビット及び他のバイトの全部のビットを例とする)。
【0095】
P-MPR報告インデックスの占有するビット数はネットワークにより設定されたもの又はプロトコルにより決められたものであってもよい。サービングセルインデックスはネットワーク側により設定されたサービングセルインデックスであってもよく、更に、ネットワーク側により設定されたFR2におけるサービングセルインデックス(サービングセルインデックスは昇順にソートされる)、又はFR2におけるアクティブ化されたサービングセルインデックスであってもよい(サービングセルインデックスは昇順にソートされる)。
【0096】
II)前記第1MAC CEは第1ビットマップ及び少なくとも1つの第5情報を含む。前記第1ビットマップにおける各ビットは1つのキャリアに対応し、前記ビットの値は前記第1MAC CEが該ビットに対応するキャリアの第5情報を含むかどうかを示すことに用いられ、前記第5情報はP-MPR報告範囲を示すことに用いられる。
【0097】
ここで、前記第1MAC CEのヘッダー情報に第1ビットマップが含まれ、前記第5情報はP-MPR報告インデックスであり、P-MPR報告インデックスはP-MPR報告範囲を決定することに用いられる。
【0098】
ここで、第1MAC CEは複数のキャリア(又は、サービングセル)のP-MPR報告インデックスを含む。図6-3に示すように、第1MAC CEのヘッダーは第1ビットマップを含み、該第1ビットマップはネットワーク側により設定されたFR2におけるすべてのサービングセルインデックスの昇順でC0、C1…C7に1対1に対応する。第1ビットは一定の8ビット又は32ビットであってもよく、設定されたFR2におけるキャリア数に基づいて8ビットに応じて小数点以下を切り捨てて決定したものであってもよく、FR2におけるアクティブ化されたキャリア数に基づいて8ビットに応じて小数点以下を切り捨てて決定したものであってもよい。その後、各キャリアに対応するP-MPR報告インデックスを含ませる。なお、P-MPR報告インデックスの占有するビット数を制限しない(図6-3は1つのバイトを占有する全部のビットを例とする)。
【0099】
本願の実施例では、P-MPR報告のトリガーについては、PHR報告及び/又はP-MPR報告がトリガーされることであってもよく、そうすると、該P-MPR報告がトリガーされる。具体的に、前記端末装置はPHR報告及び/又はP-MPR報告がトリガーされる場合、ネットワーク装置に第1MAC CEを送信する。
【0100】
ここで、P-MPR報告のために新しいトリガーイベントを定義する。具体的に、前記P-MPR報告がトリガーされることは、
タイマーに基づいて前記P-MPR報告がトリガーされることを決定すること、
イベントに基づいて前記P-MPR報告がトリガーされることを決定すること、のうちの少なくとも1つを含む。
【0101】
選択可能な方式では、前記イベントは、電力低減値が第1閾値以上であること、電力変化量が第2閾値以上であること、のうちの少なくとも1つを含む。更に、選択肢として、前記第1閾値及び前記第2閾値はネットワーク側により設定されたもの又はプロトコルにより決められたものであってもよい。
【0102】
本願の実施例の技術案において、端末装置は第1MAC CE(即ち、PHR MAC CE又は独立したMAC CE)によってネットワーク側に少なくとも1つのキャリアのP-MPR情報を報告することにより、P-MPR報告メカニズムを提供する。それによりネットワーク側は端末装置の電力低減状況をより良く理解し、端末装置のアップリンク電力制御及びアップリンクスケジューリングをより良く実行する。
【0103】
図7は本願の実施例に係る電力低減情報の報告装置の構成模式図1であり、端末装置に適用され、前記装置は送信ユニット701を備え、
前記送信ユニット701はネットワーク装置に第1MAC CEを送信することに用いられ、前記第1MAC CEは少なくとも1つのキャリアのP-MPR情報を含む。
【0104】
選択可能な方式では、前記第1MAC CEがPHR MAC CEであり、前記PHR MAC CEが1つ又は複数のキャリアの電力情報を含み、前記電力情報は、
端末装置がP-MPRを応用するかどうかを示すための第1情報と、
パワーヘッドルーム報告(PHR)が実際の伝送それとも参照フォーマットに基づいて算出したものであるかを示すための第2情報と、
PHRである第3情報と、を含む。
【0105】
選択可能な方式では、前記第1情報は端末装置がP-MPRを応用することを示す場合、
前記第2情報はPHRが実際の伝送に基づいて算出したものであることを示せば、前記電力情報は更に第4情報及び第5情報を含み、
前記第4情報は端末装置の最大送信電力を示すことに用いられ、
前記第5情報はP-MPR報告範囲を示すことに用いられる。
【0106】
選択可能な方式では、前記第4情報は第1バイトの6つのビットを占有し、前記第5情報は第1バイトの2つのビットを占有し、又は、
前記第4情報は第1バイトの6つのビットを占有し、前記第5情報は第2バイトのN1個のビットを占有し、前記N1が2以上8以下の整数である。
【0107】
選択可能な方式では、前記第1情報は端末装置がP-MPRを応用することを示す場合、
前記第2情報はPHRが参照フォーマットに基づいて算出したものであることを示せば、前記電力情報は更に第5情報を含み、
前記第5情報はP-MPR報告範囲を示すことに用いられる。
【0108】
選択可能な方式では、前記第5情報は第1バイトのN2個のビットを占有し、前記N2が2以上8以下の整数である。
【0109】
選択可能な方式では、前記第1情報は端末装置がP-MPRを応用することを示す場合、
前記第2情報はPHRが参照フォーマットに基づいて算出したものであることを示せば、前記電力情報は更に第5情報を含み、前記第5情報は第1サブ情報及び第2サブ情報を含み、
前記第1サブ情報はP-MPRの第1値範囲を示すことに用いられ、
前記第2サブ情報はP-MPRの前記第1値範囲での第2値範囲を示すことに用いられる。
【0110】
選択可能な方式では、前記第1サブ情報は第1バイトのN3個のビットを占有し、前記第2サブ情報は前記第1バイトのN4個のビットを占有し、前記N3と前記N4がいずれも2以上の整数であり、且つ前記N3と前記N4との和が8以下である。
【0111】
選択可能な方式では、前記電力情報は更に第4情報及び第5情報のうちの一方を含む。前記第4情報は端末装置の最大送信電力を示すことに用いられ、前記第5情報はP-MPR報告範囲を示すことに用いられる。
【0112】
選択可能な方式では、前記装置は受信ユニット702を更に備え、
前記受信ユニット702は前記ネットワーク装置から送信された第1指示情報を受信することに用いられ、前記第1指示情報は前記端末装置が第4情報を報告するかそれとも第5情報を報告するかを示すことに用いられる。
【0113】
選択可能な方式では、前記第1指示情報は前記端末装置が第4情報を報告することを示す場合、前記PHR MAC CEは前記第4情報を含み、又は、
前記第1指示情報は前記端末装置が第5情報を報告することを示す場合、前記PHR MAC CEは前記第5情報を含む。
【0114】
選択可能な方式では、前記第1指示情報は、前記第2情報はPHRが実際の伝送に基づいて算出したものであることを示す場合、前記端末装置が前記第4情報を報告するかそれとも前記第5情報を報告するかを示すことに用いられる。
【0115】
選択可能な方式では、前記電力情報は更に第6情報を含み、前記第6情報は前記電力情報に前記第4情報が含まれるかそれとも前記第5情報が含まれるかを示すことに用いられる。
【0116】
選択可能な方式では、前記第1MAC CEは1つのキャリアの第7情報及び第5情報を含み、
前記第7情報はサービングセルインデックスであり、
前記第5情報はP-MPR報告範囲を示すことに用いられる。
【0117】
選択可能な方式では、前記第1MAC CEは第1ビットマップ及び少なくとも1つの第5情報を含み、
前記第1ビットマップにおける各ビットは1つのキャリアに対応し、前記ビットの値は前記第1MAC CEが該ビットに対応するキャリアの第5情報を含むかどうかを示すことに用いられ、前記第5情報はP-MPR報告範囲を示すことに用いられる。
【0118】
選択可能な方式では、前記送信ユニット701は、PHR報告及び/又はP-MPR報告がトリガーされる場合、ネットワーク装置に第1MAC CEを送信することに用いられる。
【0119】
選択可能な方式では、前記P-MPR報告がトリガーされることは、
タイマーに基づいて前記P-MPR報告がトリガーされることを決定すること、
イベントに基づいて前記P-MPR報告がトリガーされることを決定すること、のうちの少なくとも1つを含む。
【0120】
選択可能な方式では、前記イベントは、
電力低減値が第1閾値以上であること、
電力変化量が第2閾値以上であること、のうちの少なくとも1つを含む。
【0121】
当業者であれば理解されるように、本願の実施例の上記電力低減情報の報告装置についての関連説明は、本願の実施例の電力低減情報の報告方法についての関連説明を参照して理解されてもよい。
【0122】
図8は本願の実施例に係る電力低減情報の報告装置の構成模式図2であり、ネットワーク装置に適用され、前記装置は受信ユニット801を備え、
前記受信ユニット801は端末装置から送信された第1MAC CEを受信することに用いられ、前記第1MAC CEは少なくとも1つのP-MPR情報を含む。
【0123】
選択可能な方式では、前記第1MAC CEがPHR MAC CEであり、前記PHR MAC CEが1つ又は複数のキャリアの電力情報を含み、前記電力情報は、
端末装置がP-MPRを応用するかどうかを示すための第1情報と、
パワーヘッドルーム報告(PHR)が実際の伝送それとも参照フォーマットに基づいて算出したものであるかを示すための第2情報と、
PHRである第3情報と、を含む。
【0124】
選択可能な方式では、前記第1情報は端末装置がP-MPRを応用することを示す場合、
前記第2情報はPHRが実際の伝送に基づいて算出したものであることを示せば、前記電力情報は更に第4情報及び第5情報を含み、
前記第4情報は端末装置の最大送信電力を示すことに用いられ、
前記第5情報はP-MPR報告範囲を示すことに用いられる。
【0125】
選択可能な方式では、前記第4情報は第1バイトの6つのビットを占有し、前記第5情報は第1バイトの2つのビットを占有し、又は、
前記第4情報は第1バイトの6つのビットを占有し、前記第5情報は第2バイトのN1個のビットを占有し、前記N1が2以上8以下の整数である。
【0126】
選択可能な方式では、前記第1情報は端末装置がP-MPRを応用することを示す場合、
前記第2情報はPHRが参照フォーマットに基づいて算出したものであることを示せば、前記電力情報は更に第5情報を含み、
前記第5情報はP-MPR報告範囲を示すことに用いられる。
【0127】
選択可能な方式では、前記第5情報は第1バイトのN2個のビットを占有し、前記N2が2以上8以下の整数である。
【0128】
選択可能な方式では、前記第1情報は端末装置がP-MPRを応用することを示す場合、
前記第2情報はPHRが参照フォーマットに基づいて算出したものであることを示せば、前記電力情報は更に第5情報を含み、前記第5情報は第1サブ情報及び第2サブ情報を含み、
前記第1サブ情報は第1P-MPR報告範囲を示すことに用いられ、
前記第2サブ情報はP-MPR報告の前記第1P-MPR報告範囲での第2報告P-MPR範囲を示すことに用いられる。
【0129】
選択可能な方式では、前記第1サブ情報は第1バイトのN3個のビットを占有し、前記第2サブ情報は前記第1バイトのN4個のビットを占有し、前記N3と前記N4がいずれも2以上の整数であり、且つ前記N3と前記N4との和が8以下である。
【0130】
選択可能な方式では、前記電力情報は更に第4情報及び第5情報のうちの一方を含む。前記第4情報は端末装置の最大送信電力を示すことに用いられ、前記第5情報はP-MPR報告範囲を示すことに用いられる。
【0131】
選択可能な方式では、前記装置は送信ユニット802を更に備え、
前記送信ユニット802は前記端末装置に第1指示情報を送信することに用いられ、前記第1指示情報は前記端末装置が第4情報を報告するかそれとも第5情報を報告するかを示すことに用いられる。
【0132】
選択可能な方式では、前記第1指示情報は前記端末装置が第4情報を報告することを示す場合、前記PHR MAC CEは前記第4情報を含み、又は、
前記第1指示情報は前記端末装置が第5情報を報告することを示す場合、前記PHR MAC CEは前記第5情報を含む。
【0133】
選択可能な方式では、前記第1指示情報は、前記第2情報はPHRが実際の伝送に基づいて算出したものであることを示す場合、前記端末装置が前記第4情報を報告するかそれとも前記第5情報を報告するかを示すことに用いられる。
【0134】
選択可能な方式では、前記電力情報は更に第6情報を含み、前記第6情報は前記電力情報に前記第4情報が含まれるかそれとも前記第5情報が含まれるかを示すことに用いられる。
【0135】
選択可能な方式では、前記第1MAC CEは1つのキャリアの第7情報及び第5情報を含み、
前記第7情報はサービングセルインデックスであり、
前記第5情報はP-MPR報告範囲を示すことに用いられる。
【0136】
選択可能な方式では、前記第1MAC CEは第1ビットマップ及び少なくとも1つの第5情報を含み、
前記第1ビットマップにおける各ビットは1つのキャリアに対応し、前記ビットの値は前記第1MAC CEが該ビットに対応するキャリアの第5情報を含むかどうかを示すことに用いられ、前記第5情報はP-MPR報告範囲を示すことに用いられる。
【0137】
当業者であれば理解されるように、本願の実施例の上記電力低減情報の報告装置についての関連説明は、本願の実施例の電力低減情報の報告方法についての関連説明を参照して理解されてもよい。
【0138】
図9は本願の実施例に係る通信装置900の模式的な構造図である。該通信装置は端末装置であってもよく、ネットワーク装置であってもよい。図9に示される通信装置900はプロセッサ910を備え、プロセッサ910はメモリからコンピュータプログラムを呼び出して実行して、本願の実施例の方法を実現することができる。
【0139】
選択肢として、図9に示すように、通信装置900は更にメモリ920を備えてもよい。プロセッサ910はメモリ920からコンピュータプログラムを呼び出して実行して、本願の実施例の方法を実現することができる。
【0140】
メモリ920はプロセッサ910から独立した1つの独立したデバイスであってもよく、プロセッサ910に統合されてもよい。
【0141】
選択肢として、図9に示すように、通信装置900は更に送受信機930を備えてもよく、プロセッサ910は該送受信機930と他の装置との通信を制御することができ、具体的に、他の装置に情報又はデータを送信し、又は他の装置から送信された情報又はデータを受信することができる。
【0142】
送受信機930は送信機と受信機を備えてもよい。送受信機930は更にアンテナを備えてもよく、アンテナの数が1つ又は複数であってもよい。
【0143】
選択肢として、該通信装置900は具体的に本願の実施例のネットワーク装置であってもよく、且つ該通信装置900は本願の実施例の各方法におけるネットワーク装置の実現する対応プロセスを実現することができる。簡潔のために、ここで詳細な説明は省略する。
【0144】
選択肢として、該通信装置900は具体的に本願の実施例のモバイル端末/端末装置であってもよく、且つ該通信装置900は本願の実施例の各方法におけるモバイル端末/端末装置の実現する対応プロセスを実現することができる。簡潔のために、ここで詳細な説明は省略する。
【0145】
図10は本願の実施例のチップの模式的な構造図である。図10に示されるチップ1000はプロセッサ1010を備え、プロセッサ1010はメモリからコンピュータプログラムを呼び出して実行して、本願の実施例の方法を実現することができる。
【0146】
選択肢として、図10に示すように、チップ1000は更にメモリ1020を備えてもよい。プロセッサ1010はメモリ1020からコンピュータプログラムを呼び出して実行して、本願の実施例の方法を実現することができる。
【0147】
メモリ1020はプロセッサ1010から独立した1つの独立したデバイスであってもよく、プロセッサ1010に統合されてもよい。
【0148】
選択肢として、該チップ1000は更に入力インターフェース1030を備えてもよい。プロセッサ1010は該入力インターフェース1030と他の装置又はチップとの通信を制御することができ、具体的に、他の装置又はチップから送信された情報又はデータを取得することができる。
【0149】
選択肢として、該チップ1000は更に出力インターフェース1040を備えてもよい。プロセッサ1010は該出力インターフェース1040と他の装置又はチップとの通信を制御することができ、具体的に、他の装置又はチップに情報又はデータを出力することができる。
【0150】
選択肢として、該チップは本願の実施例のネットワーク装置に適用されてもよく、且つ該チップは本願の実施例の各方法におけるネットワーク装置の実現する対応プロセスを実現することができる。簡潔のために、ここで詳細な説明は省略する。
【0151】
選択肢として、該チップは本願の実施例のモバイル端末/端末装置に適用されてもよく、且つ該チップは本願の実施例の各方法におけるモバイル端末/端末装置の実現する対応プロセスを実現することができる。簡潔のために、ここで詳細な説明は省略する。
【0152】
理解されるように、本願の実施例に言及したチップは更にシステムレベルチップ、システムチップ、チップシステム又はシステムオンチップ等と称されてもよい。
【0153】
図11は本願の実施例に係る通信システム1100の模式的なブロック図である。図11に示すように、該通信システム1100は端末装置1110及びネットワーク装置1120を備える。
【0154】
該端末装置1110は上記方法における端末装置の実現する対応機能を実現することに用いられてもよく、該ネットワーク装置1120は上記方法におけるネットワーク装置の実現する対応機能を実現することに用いられてもよい。簡潔のために、ここで詳細な説明は省略する。
【0155】
理解されるように、本願の実施例のプロセッサは信号処理機能を有する集積回路チップでありうる。実現過程において、上記方法実施例の各ステップはプロセッサにおけるハードウェアの集積論理回路又はソフトウェア形式の命令で行われてもよい。上記プロセッサは汎用プロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(DSP、Digital Signal Processor)、特定用途向け集積回路(ASIC、Application Specific Integrated Circuit)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA、Field Programmable Gate Array)又は他のプログラマブルロジックデバイス、個別ゲート又はトランジスタロジックデバイス、個別ハードウェアコンポーネントであってもよい。本願の実施例に開示される各方法、ステップ及び論理ブロックを実現又は実行することができる。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであってもよく、又は該プロセッサはいかなる通常のプロセッサ等であってもよい。本願の実施例に開示される方法のステップはハードウェア復号プロセッサで遂行し、又は復号プロセッサにおけるハードウェア及びソフトウェアモジュールの組み合わせで遂行するように直接具現されてもよい。ソフトウェアモジュールはランダムアクセスメモリ、フラッシュメモリ、読み出し専用メモリ、プログラム可能読み出し専用メモリ又は電気消去可能プログラム可能メモリ、レジスタ等の本分野で成熟している記憶媒体に位置してもよい。該記憶媒体はメモリに位置し、プロセッサはメモリにおける情報を読み取り、そのハードウェアと組み合わせて上記方法のステップを行う。
【0156】
理解されるように、本願の実施例では、メモリは揮発性メモリ又は不揮発性メモリであってもよく、又は、揮発性メモリ及び不揮発性メモリの両方を含んでもよい。不揮発性メモリは読み出し専用メモリ(ROM、Read-Only Memory)、プログラム可能読み出し専用メモリ(PROM、Programmable ROM)、消去可能プログラム可能読み出し専用メモリ(EPROM、Erasable PROM)、電気的消去可能プログラム可能読み出し専用メモリ(EEPROM、Electrically EPROM)又はフラッシュメモリであってもよい。揮発性メモリは外部キャッシュメモリとして使用されるランダムアクセスメモリ(RAM、Random Access Memory)であってもよい。例示的な説明であって制限的ではないが、多くの形式のRAM、例えばスタティックランダムアクセスメモリ(SRAM、Static RAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM、Dynamic RAM)、シンクロナスダイナミックランダムアクセスメモリ(SDRAM、Synchronous DRAM)、ダブルデータレートシンクロナスダイナミックランダムアクセスメモリ(DDR SDRAM、Double Data Rate SDRAM)、拡張型シンクロナスダイナミックランダムアクセスメモリ(ESDRAM、Enhanced SDRAM)、シンクリンクダイナミックランダムアクセスメモリ(SLDRAM、Synchlink DRAM)及びダイレクトラムバスランダムアクセスメモリ(DR RAM、Direct Rambus RAM)は利用可能である。注意されるように、本明細書に説明されるシステム及び方法のメモリはこれらのメモリ及び任意の他の適切なタイプのメモリを含むが、それらに限らないように意図されるものである。
【0157】
理解されるように、上記メモリは例示的な説明であって制限的ではない。例えば、本願の実施例のメモリは更にスタティックランダムアクセスメモリ(SRAM、static RAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM、dynamic RAM)、シンクロナスダイナミックランダムアクセスメモリ(SDRAM、synchronous DRAM)、ダブルデータレートシンクロナスダイナミックランダムアクセスメモリ(DDR SDRAM、double data rate SDRAM)、拡張型シンクロナスダイナミックランダムアクセスメモリ(ESDRAM、enhanced SDRAM)、シンクリンクダイナミックランダムアクセスメモリ(SLDRAM、synch link DRAM)及びダイレクトラムバスランダムアクセスメモリ(DR RAM、Direct Rambus RAM)等であってもよい。即ち、本願の実施例のメモリはこれらのメモリ及び任意の他の適切なタイプのメモリを含むが、それらに限らないように意図されるものである。
【0158】
本願の実施例はコンピュータプログラムを記憶することに用いられるコンピュータ可読記憶媒体を更に提供する。
【0159】
選択肢として、該コンピュータ可読記憶媒体は本願の実施例のネットワーク装置に適用されてもよく、且つ該コンピュータプログラムによってコンピュータが本願の実施例の各方法におけるネットワーク装置の実現する対応プロセスを実行する。簡潔のために、ここで詳細な説明は省略する。
【0160】
選択肢として、該コンピュータ可読記憶媒体は本願の実施例のモバイル端末/端末装置に適用されてもよく、且つ該コンピュータプログラムによってコンピュータが本願の実施例の各方法におけるモバイル端末/端末装置の実現する対応プロセスを実行する。簡潔のために、ここで詳細な説明は省略する。
【0161】
本願の実施例はコンピュータプログラム命令を含むコンピュータプログラム製品を更に提供する。
【0162】
選択肢として、該コンピュータプログラム製品は本願の実施例のネットワーク装置に適用されてもよく、且つ該コンピュータプログラム命令によってコンピュータが本願の実施例の各方法におけるネットワーク装置の実現する対応プロセスを実行する。簡潔のために、ここで詳細な説明は省略する。
【0163】
選択肢として、該コンピュータプログラム製品は本願の実施例のモバイル端末/端末装置に適用されてもよく、且つ該コンピュータプログラム命令によってコンピュータが本願の実施例の各方法におけるモバイル端末/端末装置の実現する対応プロセスを実行する。簡潔のために、ここで詳細な説明は省略する。
【0164】
本願の実施例は更にコンピュータプログラムを提供する。
【0165】
選択肢として、該コンピュータプログラムは本願の実施例のネットワーク装置に適用されてもよく、該コンピュータプログラムがコンピュータにおいて実行されるとき、コンピュータが本願の実施例の各方法におけるネットワーク装置の実現する対応プロセスを実行する。簡潔のために、ここで詳細な説明は省略する。
【0166】
選択肢として、該コンピュータプログラムは本願の実施例のモバイル端末/端末装置に適用されてもよく、該コンピュータプログラムがコンピュータにおいて実行されるとき、コンピュータが本願の実施例の各方法におけるモバイル端末/端末装置の実現する対応プロセスを実行する。簡潔のために、ここで詳細な説明は省略する。
【0167】
当業者であれば意識できるように、本明細書に開示される実施例を参照して説明した各例示的なユニット及びアルゴリズムステップは、電子ハードウェア、又はコンピュータソフトウェア及び電子ハードウェアの組み合わせで実現できる。これらの機能をハードウェアそれともソフトウェア方式で実行するかは、技術案の特定応用及び設計制約条件によって決定される。当業者は各特定応用に対して異なる方法でここの説明される機能を実現することができるが、このような実現は本願の範囲を超えるものと見なされるべきではない。
【0168】
当業者であれば明確に理解できるように、説明を容易で簡単にするために、上記説明されるシステム、装置及びユニットの具体的な動作過程については、前述の方法実施例における対応過程を参照してもよく、ここで詳細な説明は省略する。
【0169】
本願に係るいくつかの実施例では、理解されるように、開示されるシステム、装置及び方法は他の方式で実現されてもよい。例えば、以上に説明される装置実施例は模式的なものに過ぎず、例えば、前記ユニットの区別は論理機能上の区別に過ぎず、実際に実現するとき、他の区別方式があってもよく、例えば複数のユニット又はコンポーネントは他のシステムに結合又は統合されてもよく、又はいくつかの特徴は省略してもよく、又は実行しなくてもよい。一方、表示又は検討される相互間の結合又は直接結合又は通信接続はいくつかのインターフェース、装置又はユニットによる間接結合又は通信接続であってもよく、電気、機械又は他の形式であってもよい。
【0170】
分離部材として説明される前記ユニットは物理的に分離してもよく、物理的に分離しなくてもよく、ユニットとして表示される部材は物理ユニットであってもよく、物理ユニットでなくてもよく、即ち、一箇所に位置してもよく、複数のネットワークユニットに配置されてもよい。実際の必要に応じて、その一部又は全部のユニットを選択して本実施例案の目的を実現してもよい。
【0171】
また、本願の各実施例では、各機能ユニットは1つの処理ユニットに統合されてもよく、各ユニットは独立して物理的に存在してもよく、2つ以上のユニットは1つのユニットに統合されてもよい。
【0172】
前記機能はソフトウェア機能ユニットの形式で実現され、独立した製品として販売又は使用されるときは、1つのコンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよい。このような理解に基づいて、本願の技術案の本質的又は従来技術に貢献する部分、又は該技術案の一部はソフトウェア製品の形式で具現されてもよい。該コンピュータソフトウェア製品は、1台のコンピュータ装置(パーソナルコンピュータ、サーバ又はネットワーク装置等であってもよい)に本願の各実施例に記載の方法の全部又は一部のステップを実行させるための若干の命令を含む1つの記憶媒体に記憶される。そして、上記記憶媒体はUSBメモリ、ポータブルハードディスク、読み出し専用メモリ(ROM、Read-Only Memory)、ランダムアクセスメモリ(RAM、Random Access Memory)、磁気ディスク又は光ディスク等のプログラムコードを記憶できる様々な媒体を含む。
【0173】
以上の説明は本願の具体的な実施形態に過ぎず、本願の保護範囲を制限するためのものではない。当業者が本願に開示される技術的範囲内で容易に想到し得る変更や置換は、いずれも本願の保護範囲内に含まれるべきである。従って、本願の保護範囲は特許請求の範囲に準じるべきである。
図1
図2-1】
図2-2】
図3
図4-1】
図4-2】
図4-3】
図4-4】
図4-5】
図4-6】
図5-1】
図5-2】
図5-3】
図6-1】
図6-2】
図6-3】
図7
図8
図9
図10
図11