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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-12
(45)【発行日】2023-06-20
(54)【発明の名称】排気弁
(51)【国際特許分類】
   F16K 24/00 20060101AFI20230613BHJP
【FI】
F16K24/00 M
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2020526647
(86)(22)【出願日】2019-11-26
(86)【国際出願番号】 JP2019046162
(87)【国際公開番号】W WO2020111058
(87)【国際公開日】2020-06-04
【審査請求日】2022-09-20
(31)【優先権主張番号】P 2018225246
(32)【優先日】2018-11-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000133733
【氏名又は名称】株式会社テイエルブイ
(74)【代理人】
【識別番号】100131200
【弁理士】
【氏名又は名称】河部 大輔
(72)【発明者】
【氏名】浅田 哲夫
【審査官】篠原 将之
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-138988(JP,A)
【文献】実開昭59-085470(JP,U)
【文献】特開2004-108411(JP,A)
【文献】実開平07-002683(JP,U)
【文献】実開昭60-191774(JP,U)
【文献】実開平06-008793(JP,U)
【文献】特開昭59-201983(JP,A)
【文献】特開平07-139655(JP,A)
【文献】特開昭56-109971(JP,A)
【文献】特開平11-062725(JP,A)
【文献】実開平04-014876(JP,U)
【文献】特開2018-204529(JP,A)
【文献】特開平10-009930(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16K 21/00 - 24/06
F16K 31/18 - 31/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
流入口、流出口及び弁室が形成されたケーシングと、
前記弁室に設けられ、前記弁室と前記流出口とを連通させる弁口を有する弁座と、
前記弁室に移動可能に配置され、前記流入口からの気体の流入時には前記弁口を開いた状態で前記弁口からの気体の流出を許容する一方、前記流入口からの液体の流入時には液体の浮力によって浮上して前記弁口を閉じて前記弁口からの液体の流出を阻止するフロートと、
前記弁室において前記弁座の周囲で発生する渦を低減する整流部と
上方に開口する有底筒状又は椀状に形成され、内部に前記フロートを収容して、前記流入口から流入する流体のうち前記フロートに接触する流体を低減するフロートカバーとを備え
前記整流部は、前記弁口に向かって流路断面積が小さくなるように傾斜した傾斜壁を有し、
前記ケーシングは、前記弁室の一部を区画する筒状の周壁を有し、
前記フロートカバーは、前記周壁との間に流体の流路となる隙間を有した状態で前記弁室に配置され、
前記傾斜壁のうち流体の流れ方向における上流端部は、前記隙間まで延びている排気弁。
【請求項2】
請求項に記載の排気弁において、
前記ケーシングは、筒状の周壁と、前記周壁の一端を塞ぐ天井とを有し、
前記周壁及び前記天井は、前記弁室の一部を区画しており、
前記弁座は、前記天井に設けられ、
前記整流部は、気体及び液体が前記周壁と前記天井とによって形成される隅部に向かわずに前記弁口の方に向かうように気体及び液体を案内する排気弁。
【請求項3】
流入口、流出口及び弁室が形成されたケーシングと、
前記弁室に設けられ、前記弁室と前記流出口とを連通させる弁口を有する弁座と、
前記弁室に移動可能に配置され、前記流入口からの気体の流入時には前記弁口を開いた状態で前記弁口からの気体の流出を許容する一方、前記流入口からの液体の流入時には液体の浮力によって浮上して前記弁口を閉じて前記弁口からの液体の流出を阻止するフロートと、
前記弁室において前記弁座の周囲で発生する渦を低減する整流部とを備え、
前記ケーシングは、筒状の周壁と、前記周壁の一端を塞ぐ天井とを有し、
前記周壁及び前記天井は、前記弁室の一部を区画しており、
前記弁座は、前記天井に設けられ、
前記整流部と前記天井とは、一体成型されている排気弁。
【請求項4】
請求項1乃至の何れか1つに記載の排気弁において、
前記ケーシング内において前記弁座と前記流出口との間に配置され、前記流出口から流入する流体が前記弁座の方へ流れるのを阻止する逆止弁をさらに備える排気弁。
【請求項5】
請求項1乃至の何れか1つに記載の排気弁において、
前記流出口は、真空ポンプに接続される排気弁。
【請求項6】
請求項に記載の排気弁であって、
給水ポンプの吸水側から排気して前記給水ポンプへ呼び水を導くための排気管に設置される排気弁。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
ここに開示された技術は、排気弁に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、気体が流入する場合には気体を通過させ、液体が流入する場合には液体の通過を阻止する排気弁が知られている。例えば、特許文献1には、弁座とフロートとがケーシング内に収容された排気弁が開示されている。排気弁に気体が流入する場合には、フロートが弁座から離座しており、気体の流通が許容される。一方、排気弁に液体が流入する場合には、フロートが液位に応じて浮上して弁口を閉じ、液体の流出を阻止する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】実開昭63-12692号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前述のような排気弁は、水配管等から初期エアを排気する場合などに用いられる。排気弁に気体が流入した場合に、排気弁内において気体の流通が滞ると、円滑な排気を実現できない虞がある。
【0005】
ここに開示された技術は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、排気弁を介した円滑な排気を実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
ここに開示された排気弁は、流入口、流出口及び弁室が形成されたケーシングと、前記弁室に設けられ、前記弁室と前記流出口とを連通させる弁口を有する弁座と、前記弁室に移動可能に配置され、前記流入口からの気体の流入時には前記弁口を開いた状態で前記弁口からの気体の流出を許容する一方、前記流入口からの液体の流入時には液体の浮力によって浮上して前記弁口を閉じて前記弁口からの液体の流出を阻止するフロートと、前記弁室において前記弁座の周囲で発生する渦を低減する整流部とを備えている。
【発明の効果】
【0007】
前記排気弁によれば、排気弁を介した円滑な排気を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、開弁状態であって、フロートが初期位置に位置する状態の排気弁の断面図である。
図2図2は、閉弁状態の排気弁の断面図である。
図3図3は、図1のIII-III線における排気弁の横断面図である。
図4図4は、整流部の斜視図である。
図5図5は、給水システムの配管図である。
図6図6は、実施形態2に係る排気弁の断面図である。
図7図7は、その他の実施形態に係る排気弁の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、例示的な実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0010】
《実施形態1》
図1は、実施形態1に係る、開弁状態の排気弁100の断面図である。図2は、閉弁状態の排気弁100の断面図である。尚、図1,2において、フロート5は断面図ではなく正面図として描かれている(以下、排気弁の断面図においては同様である)。
【0011】
排気弁100は、例えば空気等の気体が流入してきた場合にはその気体を流出させる一方、例えば水等の流体が流入してきた場合にはその流体の流出を阻止する。例えば、排気弁100は、送水始めの初期空気を配管などから多量に排出するときに用いられる。
【0012】
排気弁100は、ケーシング1と、弁座4と、フロート5と、整流部8とを備えている。
【0013】
ケーシング1には、流体が流入する流入口31、流体が流出する流出口32及び弁室27が形成されている。ケーシング1には、流入口31から流入した流体が流出口32へ向かって流れる流路33が形成されている。流入口31は、流出口32よりも下方に配置されている。
【0014】
詳しくは、ケーシング1は、弁室27の一部を区画する筒状の周壁11aを有している。ケーシング1は、弁室27の一部を区画し、周壁11aの軸心方向の一端を塞ぐ天井17をさらに有していてもよい。より詳しくは、ケーシング1は、第1ケーシング11と、第2ケーシング12とを有している。第1ケーシング11は、軸心Xの方向に延びる筒状の周壁11aを有している。第1ケーシング11は、軸心Xの方向の両端にそれぞれ第1開口14及び第2開口15が形成されている。第1開口14が、流入口31である。第1ケーシング11の外周面のうち、第2開口15側の端部には雄ネジが形成されている。
【0015】
第2ケーシング12は、軸心Xの方向に延びる有底の筒状に形成されている。第2ケーシング12は、軸心Xの方向に開口する開口16を有している。開口16が、流出口32である。第2ケーシング12の底が天井17を形成している。天井17には、連通孔18が貫通形成されている。連通孔18は、開口16と連続している(即ち、連通している)。
【0016】
第2ケーシング12は、天井17が第2開口15を塞ぐように、第1ケーシング11の第2開口15側の端部に配置される。第1ケーシング11の第2開口15側の端部にユニオンナット19が取り付けられることによって、第2ケーシング12が第1ケーシング11に取り付けられる。ケーシング1には、周壁11aと天井17とで区画された弁室27が形成されている。弁室27の下端は、流入口31と連続している(即ち、連通している)。第1ケーシング11及び第2ケーシング12の内部に、流入口31、弁室27及び流出口32によって流路33が形成されている。
【0017】
弁座4は、弁室27に(即ち、ケーシング1内において流入口31と流出口32との間に)設けられている。弁座4は、天井17に取り付けられている。弁座4は、第2ケーシング12の連通孔18に第1ケーシング11側からネジ締結されている。弁座4は、弁口41が貫通形成されている。弁口41は、弁室27と流出口32とを連通させている。
【0018】
排気弁100は、フロートカバー61をさらに備えていてもよい。フロートカバー61は、流入口31から流入する流体のうちフロート5に接触する流体を低減する。フロートカバー61は、上方に開口する有底筒状又は椀状に形成されている。例えば、フロートカバー61は、円筒状の周壁62と、周壁62の一端に設けられた底63とを有している。底63には、複数の連通孔64が貫通形成されている。フロートカバー61は、弁室27に配置されている。フロートカバー61は、内部にフロート5を収容する。
【0019】
図3は、図1のIII-III線における排気弁100の横断面図である。詳しくは、ケーシング1の第1ケーシング11の内周面には、軸心Xと平行に延びる4本のガイド21が形成されている。4本のガイド21は、軸心Xを中心とする周方向に等間隔で配置されている。フロートカバー61は、4本のガイド21に支持されている。フロートカバー61の周壁62と周壁11aとの間には、流体の流路33の一部となる隙間33aが形成されている。
【0020】
フロート5は、弁室27に移動可能に配置されている。フロート5は、水等の液体に浮くように構成されている。詳しくは、フロート5は、中空状に形成されている。フロート5は、略球体に形成されている。フロート5の直径(外径)は、周壁62の内径よりも小さい。フロート5は、流入口31からの気体の流入時には弁口41を開いた状態で弁口41からの気体の流出を許容する一方、流入口31からの液体の流入時には、液体の浮力によって浮上して弁口41を閉じて弁口41からの液体の流出を阻止する。
【0021】
フロート5は、ケーシング1内に流体が流入する前の状態である初期状態においては、図1に示すように、ケーシング1内においてフロートカバー61の中、より具体的には底63の上に載置されている。以下、初期状態におけるフロート5の位置を「初期位置」と称する。
【0022】
整流部8は、弁室27において弁座4の周囲で発生する渦を低減する。図4は、整流部8の斜視図である。整流部8は、弁口41に向かって流路断面積が小さくなるように傾斜した傾斜壁81を有する。傾斜壁81は、軸心Xを中心とする筒状であって、円錐台の側面状に形成されている。すなわち、傾斜壁81は、軸心Xに対して傾斜している。傾斜壁81の軸心Xの方向の端縁には、円錐台の上底となる天井82が設けられている。天井82の中央には、開口82aが貫通形成されている。傾斜壁81の内側に流路33の一部が形成されている。流体は、傾斜壁81において、天井82が設けられていない端縁から天井82が設けられた端縁の方へ流れる。傾斜壁81の内側の流路33の断面積は、流体の流れ方向における下流側に向かって小さくなっている。以下、「上流」とは、流体の流れ方向における上流を意味、「下流」とは、流体の流れ方向における下流を意味する。
【0023】
傾斜壁81は、軸心Xに対する角度が小さい上流側部分81aと、軸心Xに対する角度が大きい下流側部分81bとを含んでいる。上流側部分81aは、弁座4から遠い部分であり、下流側部分81bは、弁座4に近い部分である。上流側部分81aには、上流端縁から下流側に向かって延びる複数のスリット81cが形成されている。スリット81cは、軸心Xを中心とする周方向に等間隔で配置されている。スリット81cの幅は、第1ケーシング11のガイド21の幅と同じか又は少し大きい幅に設定されている。
【0024】
整流部8は、図1,2に示すように、天井82が弁座4と第2ケーシング12の天井17とに挟み込まれることによって、天井17に取り付けられている。弁座4のうち天井17の連通孔18に挿入される部分が、開口82aを貫通している。上流側部分81aの上流端部は、周壁11aとフロートカバー61との隙間33aまで延びている。上流側部分81aの上流端は、周壁11aに接している。スリット81cには、ガイド21が嵌っている。
【0025】
このように構成された整流部8は、気体及び液体が周壁11aと天井17とによって形成される隅部28に向かわずに弁口41の方に向かうように気体及び液体を案内する。
【0026】
続いて、排気弁100の動作について説明する。以下では、排気弁100に流入する気体が空気であり、排気弁100に流入する液体が水である場合を例に説明する。
【0027】
まず、排気弁100に流体が流入する前の状態においては、図1に示すように、フロート5は、フロートカバー61の底63に載置された初期位置に位置している。このとき、フロート5は、弁座4から離座しており、弁口41は開放されている。
【0028】
この状態において、流入口31からケーシング1内へ空気が流入すると、空気は、ケーシング1の流路33を通って弁口41に流入する。このとき、空気は、ケーシング1の第1ケーシング11の周壁11aとフロートカバー61の周壁62との間の隙間33aを通って弁口41まで流れる。空気の一部は、フロートカバー61の連通孔64を通過し、フロートカバー61の内部に流入する。フロートカバー61の周壁62とフロート5との間には隙間があるので、空気は、その隙間を通って弁口41まで流れる。空気は、弁口41を通過し、流出口32を介してケーシング1から流出する。フロート5は、流通する空気に晒されているので、空気の流通によって揺れ動き得る。しかし、大部分の空気は、周壁11aとフロートカバー61との隙間33aを通って流れるので、フロート5の揺れ動きは低減される。
【0029】
一方、流入口31からケーシング1内へ水が流入すると、水は、空気と同様に、ケーシング1の第1ケーシング11の周壁11aとフロートカバー61の周壁62との隙間33aを通って弁口41へ向かって流れていく。水の一部は、連通孔64を通過し、フロートカバー61の周壁62とフロート5との間を通って弁口41へ向かって流れていく。このとき、フロート5は、水の浮力によって浮上する。フロート5は、ケーシング1内の水位に応じて上昇する。やがて、フロート5は、図2に示すように、弁座4に着座して弁口41を閉じる。フロート5は、水が弁口41に達するよりも先に弁口41を閉じる。これにより、排気弁100からの水の流出が阻止される。フロート5は、流通する水に晒されているので、水の流通によって揺れ動き得る。しかし、大部分の水は、周壁11aとフロートカバー61との隙間33aを通って流れるので、フロート5の揺れ動きは低減される。
【0030】
このように、排気弁100は、空気を通過させる一方、水の通過を阻止する。ここで、空気の通過時には整流部8によって弁座4の周囲での渦の発生が低減させる。詳しくは、流入口31を介してケーシング1内に流入した空気は、弁室27を通過して、弁座4に向かう。このとき、空気は、整流部8の傾斜壁81に案内される。傾斜壁81は、空気がケーシング1の周壁11aと天井17とによって形成される隅部28に向かわずに弁口41の方に向かうように案内する。仮に、空気が隅部28へ向かうと、空気が隅部28において渦を形成して滞留する。その結果、排気弁100からの空気の排気効率が低下する虞がある。それに対し、傾斜壁81の存在により、空気は、隅部28へ向かわない。傾斜壁81は弁口41に向かって流路断面積が小さくなるように傾斜しているので、傾斜壁81に案内される空気は、弁口41に向かって集束していく。こうすることで、弁室27を通過する空気は、弁口41に円滑に流入していく。その結果、排気弁100の排気効率が向上し、ひいては、排気弁100を介した円滑な排気を実現することができる。
【0031】
さらに、傾斜壁81は、段階的に傾斜し、下流側部分81bの方が上流側部分81aよりも軸心Xに対する傾斜角が小さくなっている。これにより、空気を弁口41へ段階的に集束させることができ、流通抵抗を低減することができる。
【0032】
また、排気弁100はフロートカバー61を備えており、流入口31を介してケーシング1内に流入した空気の大部分は、ケーシング1の周壁11aとフロートカバー61との間の隙間33aを通過する。空気が、周壁11aに沿ってそのまま流れていくと、隅部28に達しやすい。それに対し、傾斜壁81の上流側部分81aは、隙間33aまで延びている。傾斜壁81は、周壁11aに沿って流れる空気を弁口41の方へ向かわせる。このように、空気の大部分が周壁11aに沿って流れる傾向にある排気弁100において、傾斜壁81を設けることによって、空気を弁口41の方へ円滑に集束させることができる。さらに、上流側部分81aの上流端は、周壁11aに接している。これにより、隙間33aを通過する空気を漏れなく、弁口41の方へ向かわせることができる。
【0033】
また、隅部28で渦が発生すると、渦を形成する空気の一部は、下降気流となり、フロート5を下方へ押圧し得る。ケーシング1内に水が流入してフロート5が浮上する際にフロート5に下降気流が作用すると、フロート5による閉弁を遅らせ得る。閉弁が遅れると、排気弁100から水が流出する虞がある。それに対し、整流部8によって隅部28における渦の発生が低減されるので、フロート5に作用する下降気流が低減され、フロート5が弁口41を適切に閉弁することができる。
【0034】
このように構成された排気弁100は、図示省略の送水管又はポンプ等に設置される。排気弁100は、送水始めの初期空気を排出する一方、送水が進んで排気弁100内に水が進入すると閉弁し、空気の排出を停止すると共に水の排出も阻止する。
【0035】
以下、排気弁100の適用例について図5を参照しながら説明する。図5は、給水システム9の配管図である。排気弁100は、給水システム9に組み込まれている。詳しくは、給水システム9は、給水ポンプ91と、真空ポンプ92と、排気弁100とを備えている。給水システム9は、貯水槽等の水を給水ポンプ91によって給水する。真空ポンプ92及び排気弁100は、給水ポンプ91のための呼び水機構を形成する。
【0036】
詳しくは、給水ポンプ91には、吸入管93及び排出管94が接続されている。給水ポンプ91は、吸入管93を介して水を吸入し、排出管94を介して水を排出する。
【0037】
排気弁100は、給水ポンプ91の吸水側から排気して給水ポンプ91へ呼び水を導くための排気管95に設置される。排気管95は、排気弁100の流入口31と吸入管93とを接続する第1排気管95aと、排気弁100の流出口32と真空ポンプ92の吸入口(図示省略)とを接続する第2排気管95bとを含んでいる。
【0038】
真空ポンプ92は、給水ポンプ91による給水の開始時に作動させられる。真空ポンプ92によって、吸入管93、さらには吸入管93の上流側の配管等の空気が吸引される。真空ポンプ92による吸引により、吸入管93の上流側から給水ポンプ91へ向かって水(所謂、呼び水)が吸引される。この真空ポンプ92による呼び水作用と給水ポンプ91の作動とが相俟って、給水ポンプ91からの給水が早期に開始される。このとき、真空ポンプ92が吸入管93から空気を吸引している間は、排気弁100は空気の通過を許容する。やがて、吸入管93に水が引き込まれると、第1排気管95aを介して排気弁100に水が進入する。排気弁100は、水の進入により閉弁して、水の通過を阻止する。これにより、真空ポンプ92内に水が進入することが防止される。
【0039】
このとき、排気弁100においては整流部8によって隅部28における渦の発生が低減されるので、排気弁100を介した円滑な排気が実現される。その結果、吸入管93からの排気、ひいては、吸入管93への水の引き込みを迅速に達成することができる。それに加え、排気弁100に水が進入したときには弁口41が遅滞なく閉弁されるので、排気弁100からの水の流出が適切に阻止される。
【0040】
以上のように、排気弁100は、流入口31、流出口32及び弁室27が形成されたケーシング1と、弁室27に設けられ、弁室27と流出口32とを連通させる弁口41を有する弁座4と、弁室27に移動可能に配置され、流入口31からの気体の流入時には弁口41を開いた状態で弁口41からの気体の流出を許容する一方、流入口31からの液体の流入時には液体の浮力によって浮上して弁口41を閉じて弁口41からの液体の流出を阻止するフロート5と、弁室27において弁座4の周囲で発生する渦を低減する整流部8とを備えている。
【0041】
この構成によれば、気体が流入口31を介してケーシング1に流入するときには、弁口41が開いている。気体は、弁室27から弁口41を介して流出口32へ流れ、流出口32を介してケーシング1から流出していく。一方、液体が流入口31を介してケーシング1に流入するときには、弁口41がフロート5によって閉じられる。液体は、弁室27から流出口32の方へ流れることができず、ケーシング1からの液体の流出が阻止される。ここで、整流部8が弁座4の周囲で発生する渦を低減する。これにより、気体が弁室27から弁口41へ円滑に流入する。その結果、排気弁100の排気効率が向上する。さらに、整流部8による渦の発生の低減によって、フロート5の浮上時にフロート5に作用する下降気流が低減される。これにより、液体の流入時に弁口41を円滑に閉弁できる。
【0042】
また、整流部8は、弁口41に向かって流路断面積が小さくなるように傾斜した傾斜壁81を有する。
【0043】
この構成によれば、気体は、傾斜壁81によって案内され、徐々に集束しながら弁口41へ向かっていく。これにより、気体を、弁口41へ円滑に流入させ、渦の発生を低減できる。
【0044】
さらに、排気弁100は、上方に開口する有底筒状又は椀状に形成され、内部にフロート5を収容して、流入口31から流入する流体のうちフロート5に接触する流体を低減するフロートカバー61をさらに備え、ケーシング1は、弁室27の一部を区画する筒状の周壁11aを有し、フロートカバー61は、周壁11aとの間に流体の流路33となる隙間33aを有した状態で弁室27に配置され、傾斜壁81のうち流体の流れ方向における上流端部は、隙間33aまで延びている。
【0045】
この構成によれば、ケーシング1内にフロートカバー61が配置され、ケーシング1の周壁11aとフロートカバー61との間に流路33となる隙間33aが形成されている。傾斜壁81の上流端部は、隙間33aまで延びている。そのため、隙間33aを流通する気体は、傾斜壁81によって弁口41の方へ案内される。つまり、気体が周壁11aに沿って流れる傾向にあるケーシング1において、傾斜壁81によって気体を弁口41へ円滑に流入させることができる。
【0046】
また、ケーシング1は、筒状の周壁11aと、周壁11aの一端を塞ぐ天井17とを有し、周壁11a及び天井17は、弁室27の一部を区画しており、弁座4は、天井17に設けられ、整流部8は、気体及び液体が周壁11aと天井17とによって形成される隅部28に向かわずに弁口41の方に向かうように気体及び液体を案内する。
【0047】
この構成によれば、ケーシング1には、周壁11aと天井17とによって隅部28が形成される。隅部28に気体が流入すると、渦が発生しやすい。整流部8は、気体が隅部28に向かわずに弁口41の方に向かうように気体及び液体を案内する。これにより、渦の発生を低減できる。
【0048】
さらに、流出口32は、真空ポンプ92に接続される。
【0049】
この構成によれば、真空ポンプ92の吸引によって流出口32には負圧が作用し、ケーシング1内の流体は、流出口32を介して吸引される。このようなケースでは、排気弁100を介した強制的な排気が行われており、整流部8による排気効率の向上が特に有効となる。
【0050】
また、排気弁100は、給水ポンプ91の吸水側から排気して給水ポンプ91へ呼び水を導くための排気管95に設置される。
【0051】
この構成によれば、排気弁100は、給水ポンプ91の呼び水機構の一部として用いられる。排気弁100は、整流部8によって排気効率が高められているので、給水ポンプ91の吸水側から空気を迅速に排気することができる。つまり、排気弁100は、高い呼び水性能に寄与することができる。それに加えて、排気弁100は、ケーシング1に水が流入したときに適切に閉弁するので、排気弁100の下流側への水の流出(例えば、真空ポンプ92への水の流入)を防止することができる。
【0052】
《実施形態2》
続いて、実施形態2に係る排気弁200について、図6を参照しながら説明する。図6は、排気弁200の断面図である。
【0053】
排気弁200は、さらに逆止弁を備える点で、排気弁100と異なる。以下では、排気弁200のうち、排気弁100と同様の構成については同様の符号を付して説明を省略し、排気弁100と異なる構成を中心に説明する。
【0054】
排気弁200は、ケーシング201と、弁座4と、フロート5と、整流部8と、逆止弁207とを備えている。
【0055】
ケーシング201には、流入口31、流出口232及び弁室27が形成されている。ケーシング201は、流入口31から流入した流体が流出口232へ向かって流れる流路233が形成されている。ケーシング201は、第1ケーシング11と、第2ケーシング212と、第3ケーシング213とを有している。第1ケーシング11は、排気弁100の第1ケーシング11と同じ構成をしている。
【0056】
第2ケーシング212は、排気弁100の第2ケーシング12と概ね同じ構成をしている。第2ケーシング212は、軸心Xの方向に延びる有底の筒状に形成されている。第2ケーシング212は、軸心Xの方向に開口する開口16を有している。第2ケーシング212の底が天井17を形成している。第2ケーシング212は、開口16に第1軸受275が設けられている。第1軸受275は、軸心Xを中心とする環状に形成されている。第1軸受275は、軸心Xを中心とする半径方向に延びるアーム(図示省略)によって、第1軸受275と同心状に形成されたベースリング277に連結されている。第1軸受275、アーム及びベースリング277は、全体として平板状に形成されている。第2ケーシング212の開口16の端部には、ベースリング277が載置される段差と、該段差よりも開口端に近い位置に軸心Xを中心として周方向に延びる溝とが形成されている。ベースリング277が段差に載置された状態において、溝にC形止め輪278が嵌められている。これにより、第1軸受275が、開口16に配置されている。
【0057】
第3ケーシング213には、軸心Xの方向に沿って下方に開口する第1開口223と、第1開口223よりも上方に位置し、軸心Xを中心とする半径方向に開口する第2開口224と、第1開口223と第2開口224とを連通させる連通孔225とが形成されている。第1開口223の開口端部には、雌ネジが形成されている。第1ケーシング11の第2開口15側の端部に第2ケーシング212が載置された状態で、第3ケーシング213が第1ケーシング11の第2開口15側の端部にネジ締結される。これにより、第2ケーシング212及び第3ケーシング213が第1ケーシング11に取り付けられる。
【0058】
ケーシング201には、周壁11aと天井17とで区画された、フロート5用の弁室27が形成されている。さらに、ケーシング201には、第2ケーシング212の開口16と第3ケーシング213の第1開口223とによって、逆止弁207用の弁室279が形成されている。第1ケーシング11、第2ケーシング212及び第3ケーシング213の内部に、流路233が形成されている。流路233の一部は、周壁11aとフロートカバー61との隙間33aで形成されている。第2開口224が、流出口232である。流出口232は、流入口31よりも上方に配置されている。
【0059】
第3ケーシング213は、第2軸受276が形成されている。第2軸受276は、連通孔225内に設けられている。第2軸受276は、連通孔225の内周面から延びる複数のアーム(図示省略)に連結されている。第2軸受276は、軸心Xの方向に延びる開口を有している。
【0060】
逆止弁207は、弁体271と弁座272とを有している。
【0061】
弁体271は、円盤状に形成されている。弁体271は、開口16の開口端の内径よりも大きな外径を有する。弁体271は、第1シャフト273と第2シャフト274とを有している。第1シャフト273及び第2シャフト274は、弁体271の両側から弁体271の軸心方向へ延びている。すなわち、第1シャフト273及び第2シャフト274は、一直線状に配置されている。第1シャフト273及び第2シャフト274は、弁体271の中心に配置されている。
【0062】
弁座272は、第2ケーシング212の開口16の開口端に形成されている。
【0063】
弁体271は、弁室279に収容されている。第1シャフト273は、第1軸受275に挿入されている。第2シャフト274は、第2軸受276に挿入されている。第1シャフト273及び第2シャフト274は、それぞれ第1軸受275及び第2軸受276に対して軸心Xの方向に摺動自在となっている。ケーシング201に流体が流入していない状態においては、弁体271は、その自重により弁座272に着座した状態となる(図6の実線参照)。弁体271は、弁座272に着座することによって開口16を閉鎖する。
【0064】
続いて、このように構成された排気弁200の動作について説明する。排気弁200におけるフロート5の動作は、排気弁100におけるフロート5の動作と同じである。
【0065】
まず、排気弁200に流体が流入する前の状態においては、フロート5は、フロートカバー61の底63に載置された初期位置に位置し、弁口41を開放している。また、弁体271は、弁座272に着座して、開口16を閉鎖している。
【0066】
この状態において、流入口31からケーシング201内へ空気が流入すると、空気は、ケーシング201の流路233を通って弁口41に流入する。弁口41を通過した空気は、弁体271を押し上げて開弁させる。空気は、開口16から第3ケーシング213の第1開口223及び連通孔225を順に通過し、流出口232を介してケーシング201から流出する。
【0067】
一方、流入口31からケーシング201内へ水が流入すると、水は、空気と同様に、弁口41へ向かって流れていく。このとき、フロート5は、水の浮力によって浮上する。やがて、フロート5は、弁座4に着座して弁口41を閉じる。フロート5は、水が弁口41に達するよりも先に弁口41を閉じる。これにより、排気弁200からの水の流出が阻止される。
【0068】
このとき、排気弁200においては整流部8によって隅部28における渦の発生が低減されるので、排気弁200を介した円滑な排気が実現されると共に、水の進入時には遅滞のない閉弁が実現される。
【0069】
このように構成された排気弁200は、図示省略の送水管又はポンプ等に設置される。排気弁200は、送水始めの初期ガスを排出する一方、送水が進んで排気弁200内に水が進入すると閉弁し、ガスの排出を停止すると共に水の排出も阻止する。
【0070】
ここで、排気弁200は逆止弁207を有しているので、流出口232からケーシング201内に流体が流入してきても、逆止弁207が閉弁して、流体の逆流を防止する。例えば、排気弁200が図5に示すような給水システム9に組み込まれている場合、給水ポンプ91への呼び水の引き込みが完了した後は真空ポンプ92の作動が停止される。その結果、排気弁200の流出口232には吸引力が作用しなくなる。その一方で、給水ポンプ91が吸入管93を介して水を吸引するため、排気弁200の流入口31には給水ポンプ91による吸引力が作用し得る。そのような場合に、流出口232からケーシング201内に空気が流入しても、逆止弁207が開口16を閉弁するので、排気弁200を空気が逆流することが防止される。その結果、排気管95を介して吸入管93に空気が流入することが防止され、給水ポンプ91による給水が適切に継続される。
【0071】
以上のように、排気弁200は、流入口31、流出口232及び弁室27が形成されたケーシング201と、弁室27に設けられ、弁室27と流出口232とを連通させる弁口41を有する弁座4と、弁室27に移動可能に配置され、流入口31からの気体の流入時には弁口41を開いた状態で弁口41からの気体の流出を許容する一方、流入口31からの液体の流入時には液体の浮力によって浮上して弁口41を閉じて弁口41からの液体の流出を阻止するフロート5と、弁室27において弁座4の周囲で発生する渦を低減する整流部8とを備えている。
【0072】
この構成によれば、気体が流入口31を介してケーシング201に流入するときには、弁口41が開いている。気体は、弁室27から弁口41を介して流出口232へ流れ、流出口232を介してケーシング201から流出していく。一方、液体が流入口31を介してケーシング201に流入するときには、弁口41がフロート5によって閉じられる。液体は、弁室27から流出口232の方へ流れることができず、ケーシング201からの液体の流出が阻止される。ここで、整流部8が弁座4の周囲で発生する渦を低減する。これにより、気体が弁室27から弁口41へ円滑に流入する。その結果、排気弁200の排気効率が向上する。さらに、整流部8による渦の発生の低減によって、フロート5の浮上時にフロート5に作用する下降気流が低減される。これにより、液体の流入時に弁口41を円滑に閉弁できる。
【0073】
また、排気弁200は、ケーシング201内において弁座4と流出口232との間に配置され、流出口232から流入する流体が弁座4の方へ流れるのを阻止する逆止弁207をさらに備える。
【0074】
この構成によれば、流体が排気弁200を逆流することが防止される。前述の如く、排気弁200が給水ポンプ91へ呼び水を導くために用いられる場合には、給水ポンプ91への呼び水の導入が完了した後は真空ポンプ92の作動が停止される。つまり、排気弁200の流入口31から流出口232の方へ向かう吸引が停止される。その場合、給水ポンプ91の吸引により、流出口232から流入口31へ向かう流れ、即ち、排気弁200を逆流する流れが生じ得る。それに対し、排気弁200には逆止弁207が設けられているので、流体の逆流が防止される。これにより、給水ポンプ91の適切な給水が維持される。
【0075】
《その他の実施形態》
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、前記実施形態を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、適宜、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施の形態にも適用可能である。また、前記実施形態で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。また、添付図面および詳細な説明に記載された構成要素の中には、課題解決のために必須な構成要素だけでなく、前記技術を例示するために、課題解決のためには必須でない構成要素も含まれ得る。そのため、それらの必須ではない構成要素が添付図面や詳細な説明に記載されていることをもって、直ちに、それらの必須ではない構成要素が必須であるとの認定をするべきではない。
【0076】
例えば、ケーシング1,201の構成は、一例に過ぎず、任意の構成を採用し得る。例えば、ケーシング1,201は、ガイド21が設けられていなくてもよい。つまり、フロートカバー61の支持構造は、ガイド21によるものに限られない。
【0077】
また、フロートカバー61は、省略されてもよい。その場合、ケーシング1,201には、初期位置におけるフロート5を支持するフロート受けが設けられる。気体及び液体は、周壁11aとフロート5との間を通って流通する。
【0078】
整流部8の構成は、一例に過ぎず、弁座4の周囲での渦の発生を低減できる限り、任意の構成を採用し得る。例えば、傾斜壁81は、軸心Xに対する傾斜角が段階的に変化せず、連続的に変化してもよく、あるいは、一定であってもよい。傾斜壁81の上流端部は、隙間33aまで延びていなくてもよい。整流部8は、天井17にボルト等で取り付けられてもよい。整流部8は、壁状ではなく、隅部28を埋めるような形状に形成されていてもよい。
【0079】
整流部は、図7に示すような構成であってもよい。図7の排気弁300は、整流部の構成が排気弁100と異なる。排気弁300の構成のうち排気弁100と同様の構成については同様の符号を付して説明を省略する。排気弁300のケーシング301は、第1ケーシング11と第2ケーシング312とを有している。第2ケーシング312は、開口16が形成された有底筒状に形成されている。第2ケーシング312は、弁室27の一部を区画する天井317を有している。整流部308は、天井317と一体に形成されている。例えば、整流部308は、第2ケーシング312と一体成型される。整流部308は、弁口41に向かって流路断面積が小さくなるように傾斜した傾斜壁381を有している。傾斜壁381は、軸心Xを中心とする筒状であって、円錐台の側面状に形成されている。傾斜壁381には、上流端縁から下流側に向かって延びる複数のスリット381cが形成されている。スリット381cは、軸心Xを中心とする周方向に等間隔で配置されている。スリット381cの幅は、第1ケーシング11のガイド21の幅と同じか又は少し大きい幅に設定されている。傾斜壁381の上流端部は、周壁11aとフロートカバー61との隙間33aまで延びている。傾斜壁381の上流端は、周壁11aに接触していない。スリット381cには、ガイド21が嵌っている。
【0080】
排気弁100,200は、給水ポンプ91への呼び水のために使用されるものに限定されない。排気弁100,200は、気体を通過させ且つ液体の通過を阻止することが要求される部分に適用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0081】
以上説明したように、ここに開示された技術は、排気弁について有用である。
【符号の説明】
【0082】
100,200,300 排気弁
1,201,301 ケーシング
11a 周壁
17,317 天井
27 弁室
28 隅部
31 流入口
32,232 流出口
33,233 流路
33a 隙間
4 弁座
41 弁口
5 フロート
61 フロートカバー
207 逆止弁
8,308 整流部
81,381 傾斜壁
91 給水ポンプ
92 真空ポンプ
95 排気管
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7