(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-13
(45)【発行日】2023-06-21
(54)【発明の名称】運搬装置、運搬装置の使用方法、及び、運搬方法
(51)【国際特許分類】
B66C 11/12 20060101AFI20230614BHJP
E04G 21/16 20060101ALI20230614BHJP
B66F 3/24 20060101ALI20230614BHJP
【FI】
B66C11/12
E04G21/16
B66F3/24 A
(21)【出願番号】P 2019110815
(22)【出願日】2019-06-14
【審査請求日】2022-04-15
(73)【特許権者】
【識別番号】518442572
【氏名又は名称】株式会社ヤマイチ
(74)【代理人】
【識別番号】100137394
【氏名又は名称】横井 敏弘
(72)【発明者】
【氏名】山下 一郎
【審査官】吉川 直也
(56)【参考文献】
【文献】特開平11-256830(JP,A)
【文献】実開平03-018100(JP,U)
【文献】実開昭52-131841(JP,U)
【文献】特開平10-226490(JP,A)
【文献】米国特許第06027295(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B66C 1/00-25/00
E04G 1/00-27/00
B66F 3/00- 3/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
長尺重量物の運搬方向に回転するロールを備えた運搬用ローラー本体と、
前記運搬用ローラー本体に基端を接続して立設した支柱と、
前記支柱に対して、横方向に設けた棒状のアームと、
前記アームの一方側に吊り下げ
て設けられ、長尺重量物を持ち上げる昇降部と、
前記アームの他方側に
吊り下げて設けられ、長尺重量物の運搬方向に回転するロールを備えた固定用ローラーを
含む固定部と
を有し、
前記支柱及び運搬用ローラー本体は、
前記アームの長さ方向において、前記昇降部と前記固定部との間
の位置
にて、当該アームを支持する
運搬装置。
【請求項2】
前記昇降部は、前記アームの一方側に吊り下げた長尺の吊下げ材を含み、
前記吊下げ材の吊り下げ位置と前記アームとの離間距離を変更する距離変更部
をさらに有する
請求項1に記載の運搬装置。
【請求項3】
前記支柱は、当該支柱の長さ方向を回転の中心として、前記運搬用ローラー本体に回転自在に接続している
請求項2に記載の運搬装置。
【請求項4】
前記運搬用ローラー本体のロールにおける回転軸の軸方向に位置し、当該運搬用ローラー本体の両側に配置されたガイドロール
をさらに有し、
前記ガイドロールは、長尺重量物の運搬時において、長尺重量物を運搬するためのレールの両側に配置され、かつ、長尺重量物の運搬方向に回転する
請求項3に記載の運搬装置。
【請求項5】
長尺重量物及びレールは、H型鋼材であり、
前記ガイドロールは、段差付きのロールであり、
前記運搬用ローラー本体は、前記ガイドロールの段差部分をレールのフランジに接触した状態でレール上に配置される
請求項4に記載の運搬装置。
【請求項6】
前記固定用ローラ
ーは、当該ロールの幅方向と直交する方向に当該ロールを回転させる回転部
をさらに有し、
前
記運搬用ローラー本体がレール上に配置された状態において、当該運搬用ローラー本体のロールと前記固定用ローラーのロールとの間には、レールが位置し、かつ、当該固定用ローラーのロールは、当該運搬用ローラー本体のロールより下方に位置し、
前記固定用ローラーは、前記回転部を介して
、当該固定用ローラーのロールがレールから離間し、かつ、レールの上方に当該ロールが配置される
請求項
5に記載の運搬装置。
【請求項7】
長尺重量物の運搬方向に回転するロールを備えた運搬用ローラー本体と、
前記運搬用ローラー本体に基端を接続して立設した支柱と、
前記支柱に対して、横方向に設けた棒状のアームと、
前記アームの一方側に吊り下げ
て設けられ、長尺重量物を持ち上げる昇降部と、
前記アームの他方側に
吊り下げて設けられ、長尺重量物の運搬方向に回転するロールを備えた固定用ローラーを
含む固定部とを有し、
前記支柱及び運搬用ローラー本体は
、前記アームの長さ方向において、前記昇降部と前記固定部との間
の位置
にて、当該アームを支持する運搬装置を用いて、
前記運搬用ローラー本体と前記固定部との間に長尺重量物を運搬するためのレールが位置して接触する状態で、前記昇降部で長尺重量物を持ち上げる工程と、
持ち上げた長尺重量物を、長尺重量物の運搬方向に移動させる工程と
を有する運搬方法。
【請求項8】
運搬装置と第2の運搬装置とを含む運搬方法であって、
前記運搬装置は、
長尺重量物の運搬方向に回転するロールを備えた運搬用ローラー本体と、
前記運搬用ローラー本体に基端を接続して立設した支柱と、
前記支柱に対して、横方向に設けた棒状のアームと、
前記アームの一方側に吊り下げ
て設けられ、長尺重量物を持ち上げる昇降部と、
前記アームの他方側に
吊り下げて設けられ、長尺重量物の運搬方向に回転するロールを備えた固定用ローラーを
含む固定部とを有し、
前記支柱及び運搬用ローラー本体は、
前記アームの長さ方向において、前記昇降部と前記固定部との間
の位置
にて、当該アームを支持する運搬装置であり、
前記運搬装置により、前記運搬用ローラー本体と前記固定部との間に長尺重量物を運搬するためのレールが位置して接触する状態で、前記昇降部で長尺重量物を持ち上げる工程と、
前記運搬装置により持ち上げた長尺重量物を、前記第2の運搬装置に載置する工程と
を有する運搬方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、運搬装置、運搬装置の使用方法、及び、運搬方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、主材Aの端に脚材Bを設ける。もう一方の端に車輪Cを設ける。A材の中間にジャッキDを設けその下側に脚材Eを設ける。以上のごとく構成されたH形鋼材の移動装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、長尺重量物の持ち上げ作業及び運搬作業を安全に行うことができる運搬装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る運搬装置は、長尺重量物の運搬方向に回転するロールを備えた運搬用ローラー本体と、前記運搬用ローラー本体に基端を接続して立設した支柱と、前記支柱に対して、横方向に設けた棒状のアームと、前記アームの一方側に吊り下げた長尺の吊下げ材と、前記吊下げ材の吊り下げ位置と当該アームとの離間距離を変更する距離変更部と、前記アームの他方側に設けられ、長尺重量物の運搬方向に回転するロールを備えた固定用ローラーとを有し、前記支柱及び運搬用ローラー本体は、前記距離変更部と前記固定用ローラーとの間に位置し、長尺重量物の運搬時において、前記運搬用ローラー本体のロールと前記固定用ローラーのロールとは、2つの前記ロールの間に位置する、長尺重量物の運搬方向に長尺重量物を運搬するためのレールと接触している。
【0006】
好適には、前記支柱は、当該支柱の長さ方向を回転の中心として、前記運搬用ローラー本体に回転自在に接続している。
【0007】
好適には、前記運搬用ローラー本体のロールにおける回転軸の軸方向に位置し、当該運搬用ローラー本体の両側に配置されたガイドロールをさらに有し、前記ガイドロールは、長尺重量物の運搬時において、前記レールの両側に配置され、かつ、長尺重量物の運搬方向に回転する。
【0008】
好適には、長尺重量物及びレールは、H型鋼材であり、前記ガイドロールは、段差付きのロールであり、前記運搬用ローラー本体は、前記ガイドロールの段差部分をレールのフランジに接触した状態でレール上に配置される。
【0009】
好適には、前記固定用ローラーのロールは、当該ロールの幅方向と直交する方向に当該ロールを回転させる回転部をさらに有し、前記固定用ローラーは、前記回転部を介してレールの上方に当該固定用ローラーのロールが配置される。
【0010】
また、本発明に係る運搬装置の使用方法は、長尺重量物の運搬方向に回転するロールを備えた運搬用ローラー本体と、前記運搬用ローラー本体に基端を接続して立設した支柱と、前記支柱に対して、横方向に設けた棒状のアームと、前記アームの一方側に吊り下げた長尺の吊下げ材と、前記吊下げ材の吊り下げ位置と、当該アームとの離間距離を変更する距離変更部と、前記アームの他方側に設けられ、長尺重量物の運搬方向に回転するロールを備えた固定用ローラーとを有する運搬装置の使用方法であって、前記固定用ローラーを、長尺重量物の運搬方向に長尺重量物を運搬するためのレールより上方に移動させる工程と、前記支柱の長さ方向の軸を回転の中心として、当該支柱を回転させる工程とを有する。
【0011】
また、本発明に係る運搬方法は、長尺重量物の運搬方向に回転するロールを備えた運搬用ローラー本体と、前記運搬用ローラー本体に基端を接続して立設した支柱と、前記支柱に対して、横方向に設けた棒状のアームと、前記アームの一方側に吊り下げた長尺の吊下げ材と、前記吊下げ材の吊り下げ位置と、当該アームとの離間距離を変更する距離変更部と、前記アームの他方側に設けられ、長尺重量物の運搬方向に回転するロールを備えた固定用ローラーとを有する運搬装置を用いて、長尺重量物を持ち上げる工程と、持ち上げた長尺重量物を、長尺重量物の運搬方向に移動させる工程とを有する。
【0012】
また、本発明に係る運搬方法は、運搬装置と第2の運搬装置とを含む運搬方法であって、運搬装置は、長尺重量物の運搬方向に回転するロールを備えた運搬用ローラー本体と、前記運搬用ローラー本体に基端を接続して立設した支柱と、前記支柱に対して、横方向に設けた棒状のアームと、前記アームの一方側に吊り下げた長尺の吊下げ材と、前記吊下げ材の吊り下げ位置と、当該アームとの離間距離を変更する距離変更部と、前記アームの他方側に設けられ、長尺重量物の運搬方向に回転するロールを備えた固定用ローラーとを有し、第2の運搬装置は、長尺重量物の長さ方向に回転する第1のロールが設けられた第1の部材と、長尺重量物の運搬方向に回転する第2のロールが設けられた第2の部材と、前記第1の部材と前記第2の部材とを相対的に回転自在に接続する接続部とを有し、前記運搬装置により長尺重量物を持ち上げる工程と、前記運搬装置により持ち上げた長尺重量物を、前記第2の運搬装置に載置する工程とを有する。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、長尺重量物の運搬作業を安全に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】従来の鋼材Hの持ち上げ方法を例示する図である。
【
図2】本実施形態における概要を説明するための斜視図である。
【
図3】本実施形態における片持揚重運搬装置1を例示する図である。
【
図4】
図3に例示するアンカー用ローラー310の詳細な構成を説明するための斜視図である。
【
図5】
図3に例示する運搬用ローラー40の詳細な構成を説明するための斜視図である。
【
図6】本実施形態おける片持揚重運搬装置1を用いた鋼材Hの運搬方法(S10)を説明する図である。
【
図7】鋼材Hの持ち上げた片持揚重運搬装置1の固定用ロールと運搬用ロール402とガイドロール414とを例示する図である。
【
図8】本実施形態おける片持揚重運搬装置1の使用方法(S20)を説明する図である。
【
図9】本実施形態おける片持揚重運搬装置1の変形例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
まず、
図1及び
図2を参照し、本発明がなされた背景を説明する。
図1は、従来の鋼材Hの持ち上げ方法を例示する図である。
図2は、本実施形態における持ち上げ方法を例示する図である。
例えば、橋梁工事等における支保工の解体において、支保工に用いたH型鋼材のうち、移動対象となるH型鋼材(以下鋼材Hと呼称する)は、鋼材Hの運搬方向に配置された他のH型鋼材(以下レールと呼称する)の上にあり、2本のレール上に架設されている。2本の各レール上には、重量物を載置して運搬する台車(以下運搬装置と称呼する)がそれぞれ配置されており、作業者は、鋼材Hを運搬装置に載置することより、レール上において鋼材Hを運搬方向に移動させることができる。即ち、レール上における鋼材Hの運搬には、鋼材Hを持ち上げて運搬装置に載置する工程と、運搬装置に載置した鋼材Hを移動させる工程とが必要となる。
鋼材Hを持ち上げて運搬装置に載置する従来の方法として、
図1(A)に例示するように、移動式クレーンにより鋼材Hを吊り上げて運搬装置に載置する方法と、
図1(B)に例示するように、油圧ショベルにより鋼材Hの端部を押し上げ、押し上げた鋼材Hの端部を運搬装置に載置する方法とが考えられる。
しかしながら、
図1(A)に例示する従来の方法では、移動式クレーンでの吊上げが行える場所でのみしか行えず、場合によっては、フックの巻き代のある位置を確保するために、親綱を設置しているH型鋼材を取り外す必要があったり、また、
図1(B)に例示する従来の方法では、移動式クレーンでの吊上げが行えない場所でも鋼材Hを持ち上げることができるが、レールの下方から上方に向かって押し上げるため、転落防止ネットを取り外す必要があった。そのため、上記従来の方法では、作業者の安全性に支障をきたすと共に、本来行う必要のない親綱や転落防止ネットの着脱作業が発生し時間を浪費していた。
そこで、上記事情を一着眼点にして、本発明の実施形態における片持揚重運搬装置1を創作するに至った。以下、このような本発明の実施形態による片持揚重運搬装置1をに説明する。
【0016】
図2は、本実施形態における概要を説明するための斜視図である。
図2に例示するように、鋼材Hは、2本のレールに架設されている。具体的には、鋼材Hは、一方の端部を手前側に位置するレール(以下レールAと称呼する)に支持され、他方の端部を奥手側に位置するレール(以下レールBと称呼する)に支持されている。また、レールA上には片持揚重運搬装置1Aが、レールB上には片持揚重運搬装置1Bがそれぞれ配置されている。なお、片持揚重運搬装置1Aおよび片持揚重運搬装置1Bは、実質的に同様の構成であり、特に区別する必要がない場合は、単に片持揚重運搬装置1と称呼する。
作業者は、各レール上に配置された片持揚重運搬装置1の吊上げプレート210と、鋼材Hのフランジとを、例えばシャコ万力で固定することにより、片持揚重運搬装置1の吊上げプレート210と鋼材Hとを接続する。次に作業者は、油圧ジャッキ224のピストンロッドを伸ばし支圧天秤222を持ち上げることにより、吊上げプレート210を昇降方向における上向きに移動させる。これにより、作業者は、鋼材Hをレールから持ち上げることができ、持ち上げた鋼材Hを運搬装置に載置することができる。
ここで、本例の鋼材Hは、長尺重量物の一例である。長尺重量物とは、例えば5m以上の長さを有する鋼材、鉄骨、柱材、建築資材等を含む。
【0017】
次に、
図3~
図5を参照し、本実施形態における片持揚重運搬装置1の構成を説明する。
図3は、本実施形態における片持揚重運搬装置1を例示する図である。
図3に例示するように、片持揚重運搬装置1は、フレーム10と、昇降部20と、固定部30と、運搬用ローラー40と、補強部50とを有する。
(フレーム10)
フレーム10は、支柱100と、アーム110と、吊り具取付部120とを有する。
支柱100は、2つの溝形鋼を背中合わせにした状態、換言すると、2つの溝形鋼におけるウエブを近接させ対向させた状態で一体とした柱材である。支柱100は、基端を運搬用ローラー40に接続し立設しており、先端をアーム110に接続している。
【0018】
アーム110は、支柱100と同様に、2つの溝形鋼を背中合わせにした状態、換言すると、2つの溝形鋼におけるウエブを近接させ対向させた状態で一体とした棒状の梁材である。アーム110は、支柱100に対して横方向に設けられ、本例では立設した支柱100に対して直交して設けられている。アーム110には、後述する昇降部20と固定部30がそれぞれ設けられている。アーム110の一方側には、昇降部20が設けられ、アーム110の他方側には、後述する固定部30が設けられている。アーム110は、昇降部20の吊上げ用鋼棒200や固定部30のアンカー用鋼棒300を配置できる程度に、2つの溝形鋼におけるウエブを互いに離間した状態で一体となっている。
【0019】
吊り具取付部120は、アーム110の上方に設けられた吊上げ用の取っ手である。吊り具取付部120は、クレーン等で吊り上げる際に、玉掛け用のロープを取り付けることのできる。
【0020】
(昇降部20)
昇降部20は、吊上げ用鋼棒200と、吊上げプレート210と、距離変更部220と、固定補助用ナット230とを備える。
吊上げ用鋼棒200は、本発明に係る吊下げ材の一例であり、アーム110の一方側に吊り下げた長尺棒状の鋼材である。吊上げ用鋼棒200は、切断面の形状が円形の形状である鋼棒である。本例の吊上げ用鋼棒200は、側面全体に螺子を切られた鋼棒である。吊上げ用鋼棒200は、後述する距離変更部220により、支柱100の長さ方向に昇降可能に吊り下げられた状態でアーム110の端部に設けられている。
吊上げプレート210は、鋼材Hの持ち上げ時において、鋼材Hのフランジと接触する部材である。吊上げプレート210は、吊上げ用鋼棒200の基端に設けられ、2つの山形鋼の平面部分を対向させた状態で一体とした部材である。吊上げプレート210は、2つの山形鋼の間に吊上げ用鋼棒200を配置した状態で状態で一体となっている。
【0021】
距離変更部220は、油圧ジャッキ222と、支圧天秤224と、固定用ナット226とを有する。
距離変更部220は、アーム110の上方に設けられ、吊上げ用鋼棒200を上下方向に昇降させる。この吊上げ用鋼棒200には、固定用ナット226が既定の位置で螺合しており、吊上げ用鋼棒200は、螺合した固定用ナット226と支圧天秤224との接触位置(以下吊り下げ位置)で支圧天秤224に引っ掛かる。即ち、吊上げ用鋼棒200は、吊り下げ位置で支圧天秤224に吊り下がった状態となっている。
また、油圧ジャッキ222は、アーム110と支圧天秤224との間に位置し、アーム110の上方に固定されており、ピストンロッドの先端に支圧天秤224が接触している。油圧ジャッキ222は、ピストンロッドの突出量を長くすることにより支圧天秤224を上方向に移動させ、また、ピストンロッドの突出量を短くすることにより支圧天秤224を下方向に移動させる。すなわち、距離変更部220は、吊上げ用鋼棒200の吊り下げ位置と、アーム110との離間距離を変更する。以下、油圧ジャッキ222と、支圧天秤224と、固定用ナット226とを詳細に説明する。
【0022】
油圧ジャッキ222は、アーム110の上方に固定され、支圧天秤224と支圧天秤224に吊り下げた状態の吊上げ用鋼棒200を上下方向に移動させる動作装置である。油圧ジャッキ222の駆動方式は、油圧である。
支圧天秤224は、油圧ジャッキ222のビストンロッドと接触し押圧される部材であり、固定用ナット226をそれぞれ備えた2本の吊上げ用鋼棒200を吊り下げ保持している。支圧天秤224は、油圧ジャッキ222に押圧されることで、2本の吊上げ用鋼棒200を同じタイミングで上下方向に移動させる。
固定用ナット226は、吊上げ用鋼棒200を支圧天秤224に吊り下げるための固定部材である。固定用ナット226は、吊上げ用鋼棒200に螺合し、支圧天秤224と接触することで、吊上げ用鋼棒200を支圧天秤224に引っ掛ける。
【0023】
固定補助用ナット230は、吊り下げた状態の吊上げ用鋼棒200をアーム110に固定するための固定部材である。固定補助用ナット230は、吊上げ用鋼棒200に螺合し、アーム110と接触することで、吊上げ用鋼棒200を固定する。
【0024】
(固定部30)
図4は、
図3に例示するアンカー用ローラー310の詳細な構成を説明するための斜視図である。
図3に例示した固定部30は、アンカー用鋼棒300と、アンカー用ローラー310とを有する。
アンカー用鋼棒300は、切断面の形状が円形の形状である、棒状の鋼材である。本例のアンカー用鋼棒300は、全体に螺子を切られた鋼棒である。アンカー用鋼棒300の先端にはアーム110が接続され、アンカー用鋼棒300の基端にはアンカー用ローラー310が設けられている。
【0025】
アンカー用ローラー310は、アンカー用鋼棒300の基端近傍に設けられ、アンカー用鋼棒300を挟んで向かい合う位置にそれぞれ設けられてる。アンカー用ローラー310は、固定部30をレール上に配置した場合に、レールの両側にアンカー用ロール312がそれぞれ配置される。
図4(A)及び
図4(B)に例示するように、アンカー用ローラー310は、アンカー用ローラー本体311と、アンカー用ロール312とを備える。なお、アンカー用ローラー310は、本発明に係る固定用ローラーの一例である。
アンカー用ローラー本体311は、切断面の形状がL字型の形状である板材であり、本例のアンカー用ローラー本体311は、略直角に折り曲げて形成されている。アンカー用ローラー本体311の折曲した一方の板には、アンカー用ロール312が設けられ、アンカー用ローラー本体311の折曲した他方の板に、アンカー用鋼棒300の基端に接続されたベース材と接続するためのU溝314が設けられている。アンカー用ローラー本体311は、U溝314とベース材に設けられた貫通穴とを重ねた状態で、ボルトナットにより着脱自在に固定される。ここで、
図4(B)及び
図4(C)に例示するように、アンカー用ローラー本体311は、上下反転させた状態でベース材に固定することともできる。
アンカー用ロール312は、鋼材Hの運搬方向(換言するとレールの長さ方向)に回転するロールであり、アンカー用ローラー本体311に2つ具備されている。
【0026】
(運搬用ローラー40)
図5は、
図3に例示する運搬用ローラー40の詳細な構成を説明するための斜視図である。
図5に例示するように、運搬用ローラー40は、運搬用ローラー本体400と、ガイド部410と、距離変更部420とを有する。運搬用ローラー本体400は、距離変更部420を介してガイド部410と接続している。
運搬用ローラー本体400は、運搬用ロール402と、取っ手404と、回転板406とを備える。運搬用ローラー本体400は、金属製の枠体に、運搬用ロール402、取手404、及び回転板406を具備している。
運搬用ロール402は、鋼材Hの運搬方向に回転するロールであり、運搬用ローラー本体400に計4つ具備されている。運搬用ロール402は、2つのロールを1セットとして2セット具備されている。運搬用ロール402の回転軸の軸方向は、運搬用ローラー本体400の移動方向(運搬用ローラー40をレール上に載置した場合は鋼材Hの運搬方向)と直交する方向となっている。
取手404は、金属製の枠体と一体的に設けられた丸棒である。取手404は、運搬用ローラー本体400の前後両側にそれぞれ配置されている。
回転板406は、円形の形状の板材であり、運搬用ロール402の上方に回転自在に配置されている。回転板406には、支柱100が接続されている。接続された支柱100は、支柱100の長さ方向を回転の中心として、運搬用ローラー本体400に回転自在に接続している。
なお、運搬用ローラー本体400は、既製品である重量物運搬用ローラーを用いることができる。
【0027】
ガイド部410は、レール上から運搬用ロール402が脱落することを防止する部分である。ガイド部410は、運搬用ロール402の軸方向に位置し、運搬用ロール402の左右両側に配置されている。換言すると、ガイド部410は、距離変更部420を介して、運搬用ローラー本体400の左右両側に配置されている。ガイド部410は、鋼材Hの運搬時において、レールの幅方向におけるの両側に配置され、かつ、レールと接触する。これにより、ガイド部410は、運搬用ローラー本体400に対して、レールの長さ方向に対する移動を正確に行わせる。
ガイド部410は、ガイドフレーム412と、ガイドロール414とを備える。ガイドフレーム412は、ガイド部410の土台であり、山形鋼にリブを設けて形成されている。本例のガイドフレーム412は、等辺山形鋼にリブを設けて形成されている。ガイドフレーム412は、複数のガイドロール414を備える。
ガイドロール414は、鋼材Hの運搬時において、レールの長さ方向に対する移動を正確に行うためのロールである。ガイドロール414は、レールがH型鋼材である場合、段付型のロールであることが好ましく、また、レールが山留材である場合、段無しの円柱型のロールであることが好ましい。レールを構成する部材(H型鋼材又は山留材)に合わせてガイドロール414の段の有無を決定することにより、鋼材Hの運搬時における、ガイドロール414の段部分の引っ掛かりを防止する。なお、本例では、レールがH型鋼材であるため、ガイドロール414は、段付型のロールである。
ガイドロール414は、運搬用ロール402の回転軸の軸方向に位置し、運搬用ローラー本体400の左右両側に配置されている。ガイドロール414は、ガイドフレーム412に複数設けられている。ガイドロール414は、運搬時において、レールの両側に配置され、かつ、段差部分をレールのフランジに接触した状態で鋼材Hの運搬方向に回転する。
【0028】
距離変更部420は、運搬用ローラー本体400とガイド部420との間に位置し、運搬用ローラー本体400とガイド部420とを接続すると共に、運搬用ローラー本体400とガイド部420との離間距離を変更する部分である。本例の距離変更部420は、運搬用ローラー本体400に接続したボルトをガイドフレーム412に穿設された貫通穴(不図示)に挿通し、挿通したガイドフレーム412の表裏から各ナットで締結することで、ガイドフレーム412を既定の位置に固定する。
【0029】
(補強部50)
図3に例示した補強部50は、フレーム10と固定部30とによる構造体の強度を補強する。補強部50は、フレーム10と固定部30とによる構造体の変形を防止する。以下、補強部50を詳細に説明する。
補強部50は、ガイドプレート500と、ターンバックル510とを有する。
ガイドプレート500は、支柱100の基端部分とアンカー用鋼棒300の基端近傍との離間距離を保持する板材である。
ターンバックル510は、アーム110と、支柱100と、ガイドプレート500と、アンカー用鋼棒300とで構成された四角形の骨組みに対して対角線上に配置した補強材である。
このように、本例の片持揚重運搬装置1は、フレーム10と、昇降部20と、固定部30と、運搬用ローラー40と、補強部50とにより構成されている。
【0030】
次に、
図6及び
図7を参照し、本実施形態における片持揚重運搬装置1の運搬方法を説明する。
図6は、本実施形態おける片持揚重運搬装置1を用いた鋼材Hの運搬方法(S10)を説明する図である。
図6では、作業者がレール上に配置された片持揚重運搬装置1を用いて、レール上に載置された鋼材Hを持ち上げ、持ち上げた鋼材Hを運搬装置5に載置する工程を説明する。なお、実際の現場において、2本の各レール上に配置した片持揚重運搬装置1をそれぞれ同様の方法で操作するが、以下便器上、片側のレールに配置した片持揚重運搬装置1を具体例として説明する。
【0031】
ここで、運搬装置5の概略構成を説明する。
図6に例示する運搬装置5は、上部ローラーと、下部ローラーと、上部ローラー及び下部ローラーを相対的に回転自在に接続する接続部とを有する。上部ローラー及び下部ローラーは、上記で説明した運搬用ローラー400と実質的に同様の構成であり、上下反転させ回転板を互いに接続している。
上部ローラーは、本発明に係る第1の部材の一例であり、鋼材Hの長さ方向に回転する第1のロールが設けられている。また、下部ローラーは、本発明に係る第2の部材の一例であり、鋼材Hの運搬方向に回転する第2のロールが設けられている。
また、接続部は、上部ローラー及び下部ローラーの各回転板を互いに接続した部分である。接続部は、互いに接続した上部ローラー及び下部ローラーの回転板を中心として回転させることにより、上部ローラーに設けられた第1のロールの軸を回転させた回転平面と、当該接続部を中心として下部ローラーに設けられた第2のロールの軸を回転させた回転平面とが略平行となるよう、上部ローラー及び下部ローラーを接続する。
このように、運搬装置5の概略構成を説明した。以下、片持揚重運搬装置1で鋼材Hを持ち上げ、持ち上げた鋼材Hを運搬装置5に載置する具体例を説明する。
【0032】
図6(A)は、レールから鋼材Hを持ち上げる前の片持揚重運搬装置1を例示する図である。
まず、
図6(A)に例示するように、作業者は、鋼材Hに接近させた片持揚重運搬装置1の吊上げプレート210を鋼材Hのフランジ面に接触させ、吊上げプレート210と鋼材Hのフランジとをシャコ万力(本図では不図示)により固定する。作業者は、吊上げプレート210と鋼材Hのフランジとを固定した状態で、油圧ジャッキ224のピストンロッドを上方向に伸ばし、吊上げ用鋼棒200と共に支圧天秤222を上方向に移動させる。これにより、片持揚重運搬装置1は、レール上から鋼材Hを持ち上げることができる。即ち、距離変更部220は、吊上げ用鋼棒200の吊り下げ位置と、アーム110との離間距離を長尺重量物の吊上げ前より長く変更し、
図6(A)から
図6(B)の状態に移行する。
【0033】
図6(B)は、レールから持ち上げた鋼材Hを運搬装置5に載置する片持揚重運搬装置1を例示する図である。
また、
図7は、鋼材Hの持ち上げた片持揚重運搬装置1の固定用ロールと運搬用ロール402とガイドロール414とを例示する図である。
次に、
図6(B)に例示するように、作業者は、レールから持ち上げた鋼材Hの下方に運搬装置5が位置するよう、鋼材Hを持ち上げた状態で片持揚重運搬装置1を移動させる。このとき、
図7に例示するように、距離変更部220がレール上に配置された鋼材Hを持ち上げている時に、運搬用ローラー40の運搬用ロール402は、レールのフランジの表側と接触しており、また、固定用ローラー310のアンカー用ロール312は、レールのフランジの裏側と接触している。
図6(B)に戻り、作業者は、片持揚重運搬装置1を移動させた後に、油圧ジャッキ224のピストンロッドを下方向に縮め、吊上げ用鋼棒200と共に支圧天秤222を下方向に移動させる。これにより、片持揚重運搬装置1は、持ち上げた鋼材Hを重運搬装置1に載置することができる。即ち、距離変更部220は、吊上げ用鋼棒200の吊り下げ位置と、アーム110との離間距離を長尺重量物の吊上げている状態より短く変更し、
図6(B)から
図6(C)の状態に移行する。
【0034】
図6(C)は、鋼材Hを運搬装置5に載置した片持揚重運搬装置1を例示する図である。
次に、作業者は、運搬装置5に鋼材Hを載置後に、片持揚重運搬装置1の吊上げプレート210と鋼材Hのフランジとを固定するシャコ万力(本図では不図示)を取り外す。そして、作業者は、油圧ジャッキ224のピストンロッドを上方向に伸ばし、吊上げ用鋼棒200を上方向に移動させる。これにより、片持揚重運搬装置1の吊上げ用鋼棒200と鋼材Hとが離間する。
このように、本実施形態おける片持揚重運搬装置1を用いた鋼材Hの運搬方法によれば、親綱を設置しているH型鋼材や転落防止ネットを取り外すことなく、作業者が安全に作業を行うことができる。なお、本実施形態の持ち上げ方法の説明として、鋼材Hを運搬装置5に載置する場合を説明したが、持ち上げた鋼材Hを他の鋼材Hの上に載置してもよい。また、フランジ同士を重ねてシャコ万力で固定した2つの鋼材Hを運搬装置5に載置してもよい。また、片持揚重運搬装置1を用いた鋼材Hの運搬方法として、鋼材Hを運搬装置5に載置せず、レールから鋼材Hを持ち上げた状態で、鋼材Hを鋼材Hの運搬方向に移動させてもよい。
【0035】
次に、
図8を参照し、片持揚重運搬装置1の使用方法を説明する。
図8は、本実施形態おける片持揚重運搬装置1の使用方法(S20)を説明する図である。片持揚重運搬装置1の使用方法は、例えばレール上にある片持揚重運搬装置1が鋼材Hの運搬作業を阻害する場合に行われる。
図8(A)は、アンカー用ローラー310を上下反転させる前の片持揚重運搬装置1を例示する図である。
図8(A)に例示するように、まず、作業者は、アンカー用鋼棒300の基端に設けられたベース材とアンカー用ローラー310とを締結を解除し、ベース材からアンカー用ローラー310を取り外す。作業者は、ベース材から取り外したアンカー用ローラー310を上下反転させ、上下反転させたアンカー用ローラー310とベース材とを再び締結する。即ち、作業者は、アンカー用ローラー310をレールより上方に位置するよう移動させることにより、片持揚重運搬装置1は
図6(A)から
図6(B)の状態に移行する。
【0036】
図8(B)は、アンカー用ローラー310を上下反転させた後の片持揚重運搬装置1を例示する図である。
図8(B)に例示するように、次に、作業者は、運搬用ローラー40の回転板406に立設された支柱100を、支柱100の長さ方向の軸(支柱100の材軸)を回転の中心として回転させることにより、フレーム10、昇降部20及び固定部30を回転させる。本例では、支柱100の長さ方向の軸(支柱100の材軸)を回転の中心として90度回転させる。これにより、片持揚重運搬装置1は
図8(B)から
図8(C)の状態に移行する。
【0037】
図8(C)は、回転させた後の片持揚重運搬装置1を例示する図である。
図8(C)に例示するように、次に、作業者は、回転させた片持揚重運搬装置1を、鋼材Hの運搬作業を阻害しない位置まで移動させる。
このように、本実施形態おける片持揚重運搬装置1の使用方法によれば、運搬用ローラー40以外のフレーム10、昇降部20及び固定部30を回転させることにより、レールの長さ方向のスペースを広く確保することができるため、鋼材Hの運搬作業を行うスペースの少ない場所であっても運搬作業の妨げとならない。
【0038】
以上説明したように、本実施形態の片持揚重運搬装置1によれば、移動式クレーンや油圧ショベルによる鋼材Hの移動が困難な場合であっても、親綱を設置しているH型鋼材や転落防止ネットを取り外すことなく、レール上の鋼材Hを持ち上げることができるため、作業者が安全に作業を行うことができる。
また、片持揚重運搬装置1は、鋼材Hの持ち上げ作業を安全に行うことができると共に、持ち上げた状態の鋼材Hの運搬作業も行うことができる。また、2つの鋼材Hを重ねた状態であっても持ち上げ作業や運搬作業を行うことができる。
また、例えば2本のレールが僅かに平行に配置されていない場合に、一般的に使用されている、鋼材Hの両端に取り付けるジャッキアップ式の車輪付運搬装置だと、鋼材Hの運搬作業中に、レール上における車輪の位置をレール幅の中央に修正し脱輪を防止する必要があったが、本例の片持揚重運搬装置1では、主としてフレーム10が適宜歪むことにより、レール上における運搬用ローラー40の運搬用ロール402の位置ずれを防止することができる。これにより、作業者は、鋼材Hの運搬作業を一時中断することなく、鋼材Hの運搬作業を効率的に行うことができる。
【0039】
次に、上記実施例における変形例を説明する。
なお、変形例では、上記実施例と実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
[変形例]
図9を参照し、本実施形態おける片持揚重運搬装置1の変形例を説明する。
上記実施形態の片持揚重運搬装置1のアンカー用ローラー310は、アンカー用ローラー本体311を、アンカー用鋼棒300の基端にあるベース材から分離して上下反転させる場合を説明したが、本例ではベース材と連結した状態でアンカー用ローラー本体311を上下反転させる場合を説明する。
図9は、本実施形態おける片持揚重運搬装置1の変形例を説明する図である。
図9(A)に例示するように、アンカー用ローラー本体311には、ヒンジ316が設けられている。ヒンジ316は、アンカー用ロール312の幅方向と直交する方向に回転軸を有し、この回転軸を中心としてアンカー用ロール312をレールの下方から上方に回転移動させることができる。また、アンカー用鋼棒300の基端にあるベース材には、長穴が設けられている。なお、ヒンジ316は、本発明に係る回転部の一例である。
まず、
図9(B)に例示するように、作業者は、アンカー用ローラー本体311とベース材とを固定するボルトナットを緩め、ベース材の長穴に差し込んだ状態のボルトナットを長穴の長さ方向にスライド移動させる。即ち、長穴の長さ方向に、アンカー用ローラー本体311をスライド移動させる。
次に、
図9(B)に例示するように、作業者は、長穴の長さ方向にスライド移動させたアンカー用ローラー本体311をヒンジ316を介して回転させる。これにより、作業者は、レールの下方から上方に、アンカー用ロール312を移動させることができる。
このように、本変形例の片持揚重運搬装置1のアンカー用ローラー310は、アンカー用ローラー本体311を取り外すことなく、アンカー用ロール312をレールの下方から上方に移動させることができるため、作業中におけるアンカー用ローラー310の脱落を防止することができる。また、アンカー用ローラー310を取り外さないため、アーム110の両端にかかるバランスを保持することができる。すなわち、片持揚重運搬装置1の転倒を防止することができる。
【符号の説明】
【0040】
1…片持揚重運搬装置
10…フレーム
100…支柱
110…アーム
120…吊り具取付部
20…昇降部
200…吊上げ用鋼棒
210…吊上げプレート
220…距離変更部
222…油圧ジャッキ
224…支圧天秤
226…固定用ナット
230…固定補助ナット
30…固定部
300…アンカー用鋼棒
310…アンカー用ローラー
311…アンカー用ローラー本体
312…アンカー用ロール
314…U溝
40…運搬用ローラー
400…運搬用ローラー本体
402…運搬用ロール
404…取っ手
406…回転板
410…ガイド部
412…ガイドフレーム
414…ガイドローラー
420…距離変更部
50…補強部
500…ガイドプレート
510…ターンバックル