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特許7299754情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-20
(45)【発行日】2023-06-28
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/0482 20130101AFI20230621BHJP
   G06F 3/03 20060101ALI20230621BHJP
   G06F 3/041 20060101ALI20230621BHJP
   G06F 3/04883 20220101ALN20230621BHJP
【FI】
G06F3/0482
G06F3/03 400B
G06F3/041 560
G06F3/041 630
G06F3/04883
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2019095907
(22)【出願日】2019-05-22
(65)【公開番号】P2020190928
(43)【公開日】2020-11-26
【審査請求日】2022-03-23
(73)【特許権者】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100167302
【弁理士】
【氏名又は名称】種村 一幸
(74)【代理人】
【識別番号】100135817
【弁理士】
【氏名又は名称】華山 浩伸
(72)【発明者】
【氏名】坂本 季穂
(72)【発明者】
【氏名】秋友 謙二
【審査官】田川 泰宏
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-116568(JP,A)
【文献】特開2015-198321(JP,A)
【文献】特開2016-126631(JP,A)
【文献】特開2015-132986(JP,A)
【文献】米国特許第08402391(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/01-3/04895
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力装置により入力面に入力される入力情報を検出する入力検出部と、
前記入力検出部により検出される前記入力情報に基づいて、前記入力面への入力操作が有効な前記入力装置の数を示す入力数を判定する入力数判定部と、
前記入力面の特定領域において、前記入力数判定部により判定される前記入力数に基づいて、前記入力装置ごとに、当該入力装置の属性を設定可能な属性設定用オブジェクトを表示させる表示処理部と、
を備え
第1入力装置に対応する第1属性設定用オブジェクトが前記特定領域に表示されている場合において、前記入力検出部により第2入力装置に対応する前記入力情報が検出された場合に、前記表示処理部は、前記特定領域に、前記第1属性設定用オブジェクトと、前記第2入力装置に対応する第2属性設定用オブジェクトとを並べて表示させる、情報処理装置。
【請求項2】
前記特定領域において、複数の前記第1属性設定用オブジェクトが前記第1入力装置に割り当てられて表示されている場合において、前記入力検出部により前記第2入力装置に対応する前記入力情報が検出された場合に、前記表示処理部は、前記複数の前記第1属性設定用オブジェクトのうちの一部を前記第2属性設定用オブジェクトに切り替えて前記第2入力装置に割り当てて表示させる、
請求項に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記表示処理部は、前記特定領域を、前記第1属性設定用オブジェクトを配置する領域と、前記第2属性設定用オブジェクトを配置する領域とに分割する、
請求項又は請求項に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記特定領域が分割される前の前記特定領域に表示される前記属性設定用オブジェクトの合計数と、前記特定領域が分割された後の前記特定領域に表示される前記属性設定用オブジェクトの合計数とが同一である、
請求項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記入力装置により選択される前記属性設定用オブジェクトに基づいて、当該入力装置の前記属性を設定する属性設定部をさらに備える、
請求項1又は請求項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記属性設定部は、前記第2入力装置により、前記特定領域に表示された前記第1属性設定用オブジェクトが選択された場合に、選択された当該第1属性設定用オブジェクトに基づいて前記第2入力装置の前記属性を設定する、
請求項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記第1属性設定用オブジェクトが前記特定領域に表示されており、前記第2属性設定用オブジェクトが前記特定領域に表示されていない場合において、前記入力検出部により前記第2入力装置に対応する前記入力情報が検出された場合に、前記属性設定部は、前記第1入力装置に対応する前記属性とは異なる前記属性を前記第2入力装置に設定する、
請求項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記表示処理部は、それぞれに対応付けられた属性が互いに異なる複数の前記属性設定用オブジェクトを前記特定領域に表示させる、
請求項1から請求項のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記属性は、前記入力装置により前記入力面に表示される情報の色、当該情報の太さ、及び前記入力面に表示されている情報を消去する消去機能のうち少なくともいずれか一つを含む、
請求項1から請求項のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項10】
入力装置により入力面に入力される入力情報を検出する入力検出部と、
前記入力検出部により検出される前記入力情報に基づいて、前記入力面への入力操作が有効な前記入力装置の数を示す入力数を判定する入力数判定部と、
前記入力面の特定領域において、前記入力数判定部により判定される前記入力数に基づいて、前記入力装置ごとに、当該入力装置の属性を設定可能な属性設定用オブジェクトを表示させる表示処理部と、
前記入力装置により選択される前記属性設定用オブジェクトに基づいて、当該入力装置の前記属性を設定する属性設定部と、
を備え、
前記属性設定部は、第1属性設定用オブジェクトに対応する第1入力装置とは異なる第2入力装置により、前記特定領域に表示された前記第1属性設定用オブジェクトが選択された場合に、選択された当該第1属性設定用オブジェクトに基づいて前記第2入力装置の前記属性を設定する、
情報処理装置。
【請求項11】
入力装置により入力面に入力される入力情報を検出する入力検出部と、
前記入力検出部により検出される前記入力情報に基づいて、前記入力面への入力操作が有効な前記入力装置の数を示す入力数を判定する入力数判定部と、
前記入力面の特定領域において、前記入力数判定部により判定される前記入力数に基づいて、前記入力装置ごとに、当該入力装置の属性を設定可能な属性設定用オブジェクトを表示させる表示処理部と、
前記入力装置により選択される前記属性設定用オブジェクトに基づいて、当該入力装置の前記属性を設定する属性設定部と、
を備え、
第1入力装置に対応する第1属性設定用オブジェクトが前記特定領域に表示されており、第2入力装置に対応する第2属性設定用オブジェクトが前記特定領域に表示されていない場合において、前記入力検出部により前記第2入力装置に対応する前記入力情報が検出された場合に、前記属性設定部は、前記第1入力装置に対応する前記属性とは異なる前記属性を前記第2入力装置に設定する、
情報処理装置。
【請求項12】
入力装置により入力面に入力される入力情報を検出する入力検出ステップと、
前記入力検出ステップにより検出される前記入力情報に基づいて、前記入力面への入力操作が有効な前記入力装置の数を示す入力数を判定する入力数判定ステップと、
前記入力面の特定領域において、前記入力数判定ステップにより判定される前記入力数に基づいて、前記入力装置ごとに、当該入力装置の属性を設定可能な属性設定用オブジェクトを表示させる表示ステップと、
を一又は複数のプロセッサ実行する情報処理方法であって、
第1入力装置に対応する第1属性設定用オブジェクトが前記特定領域に表示されている場合において、前記入力検出ステップにより第2入力装置に対応する前記入力情報が検出された場合に、前記表示ステップにおいて、前記特定領域に、前記第1属性設定用オブジェクトと、前記第2入力装置に対応する第2属性設定用オブジェクトとを並べて表示させる、情報処理方法
【請求項13】
入力装置により入力面に入力される入力情報を検出する入力検出ステップと、
前記入力検出ステップにより検出される前記入力情報に基づいて、前記入力面への入力操作が有効な前記入力装置の数を示す入力数を判定する入力数判定ステップと、
前記入力面の特定領域において、前記入力数判定ステップにより判定される前記入力数に基づいて、前記入力装置ごとに、当該入力装置の属性を設定可能な属性設定用オブジェクトを表示させる表示ステップと、
を一又は複数のプロセッサに実行させるための情報処理プログラムであって、
第1入力装置に対応する第1属性設定用オブジェクトが前記特定領域に表示されている場合において、前記入力検出ステップにより第2入力装置に対応する前記入力情報が検出された場合に、前記表示ステップにおいて、前記特定領域に、前記第1属性設定用オブジェクトと、前記第2入力装置に対応する第2属性設定用オブジェクトとを並べて表示させる、情報処理プログラム
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示部にタッチペンにより描画情報を描画(入力)可能な情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、タッチパネルを用いてユーザからの指示入力(タッチ)を受け付ける表示装置の1つとして、電子ボード(電子黒板又は電子白板ともいう。)が知られている。また前記電子ボーデにおいて、複数のユーザのそれぞれが電子ペン(タッチペン)などの入力装置を用いて同時に電子ボードに情報を入力することが可能なシステムが提案されている(例えば特許文献1参照)。このシステムでは、複数の電子ペンのそれぞれに対応して複数のメニュー画像が表示部に表示され、各ユーザは自身が使用する電子ペンに対応するメニュー画像を操作して各種設定を行うことが可能となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2008-118301号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記従来の技術では、電子ペンの数に応じて複数の同一のメニュー画像が表示部の任意の領域に表示されるため、電子ペンの数が多くなると表示部における描画領域が狭くなる問題が生じる。
【0005】
本発明の目的は、表示部の描画領域を狭めることなく複数の入力装置により前記表示部に対して入力操作を行うことが可能な情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一の態様に係る情報処理装置は、入力装置により入力面に入力される入力情報を検出する入力検出部と、前記入力検出部により検出される前記入力情報に基づいて、前記入力面への入力操作が有効な前記入力装置の数を示す入力数を判定する入力数判定部と、前記入力面の特定領域において、前記入力数判定部により判定される前記入力数に基づいて、前記入力装置ごとに、当該入力装置の属性を設定可能な属性設定用オブジェクトを表示させる表示処理部と、を備える。
【0007】
本発明の他の態様に係る情報処理方法は、入力装置により入力面に入力される入力情報を検出する入力検出ステップと、前記入力検出ステップにより検出される前記入力情報に基づいて、前記入力面への入力操作が有効な前記入力装置の数を示す入力数を判定する入力数判定ステップと、前記入力面の特定領域において、前記入力数判定ステップにより判定される前記入力数に基づいて、前記入力装置ごとに、当該入力装置の属性を設定可能な属性設定用オブジェクトを表示させる表示ステップと、を一又は複数のプロセッサにより実行する情報処理方法である。
【0008】
本発明の他の態様に係る情報処理プログラムは、入力装置により入力面に入力される入力情報を検出する入力検出ステップと、前記入力検出ステップにより検出される前記入力情報に基づいて、前記入力面への入力操作が有効な前記入力装置の数を示す入力数を判定する入力数判定ステップと、前記入力面の特定領域において、前記入力数判定ステップにより判定される前記入力数に基づいて、前記入力装置ごとに、当該入力装置の属性を設定可能な属性設定用オブジェクトを表示させる表示ステップと、を一又は複数のプロセッサに実行させるための情報処理プログラムである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、表示部の描画領域を狭めることなく複数の入力装置により前記表示部に対して入力操作を行うことが可能な情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、本発明の実施形態に係る表示装置の構成を示すブロック図である。
図2図2は、本発明の実施形態に係る表示装置で利用されるペン情報の一例を示す図である。
図3図3は、本発明の実施形態に係る表示装置で利用される属性情報の一例を示す図である。
図4図4は、本発明の実施形態に係る表示装置で利用される検出情報の一例を示す図である。
図5図5は、本発明の実施形態に係る表示装置に表示される表示画面の一例を示す図である。
図6図6は、本発明の実施形態に係る表示装置に表示される表示画面の一例を示す図である。
図7図7は、本発明の実施形態に係る表示装置に表示される表示画面の一例を示す図である。
図8図8は、本発明の実施形態に係る表示装置に表示される表示画面の一例を示す図である。
図9図9は、本発明の実施形態に係る表示装置に表示される表示画面の一例を示す図である。
図10図10は、本発明の実施形態に係る表示装置に表示される表示画面の一例を示す図である。
図11図11は、本発明の実施形態に係る表示装置に表示される表示画面の一例を示す図である。
図12図12は、本発明の実施形態に係る表示装置に表示される表示画面の一例を示す図である。
図13図13は、本発明の実施形態に係る表示装置に表示される表示画面の一例を示す図である。
図14図14は、本発明の実施形態に係る表示装置に表示される表示画面の一例を示す図である。
図15図15は、本発明の実施形態に係る表示装置に表示される表示画面の一例を示す図である。
図16図16は、本発明の実施形態に係る表示装置に表示される表示画面の一例を示す図である。
図17図17は、本発明の実施形態に係る表示装置に表示される表示画面の一例を示す図である。
図18図18は、本発明の実施形態に係る表示装置に表示される表示画面の一例を示す図である。
図19図19は、本発明の実施形態に係る表示装置において実行される表示処理の手順の一例を説明するためのフローチャートである。
図20図20は、本発明の実施形態に係る表示装置の他の構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定する性格を有さない。
【0012】
図1に示すように、本発明の実施形態に係る表示装置1は、タッチディスプレイ100と、制御装置200と、タッチペン300とを備えている。制御装置200は、タッチディスプレイ100に接続され、タッチディスプレイ100を制御するコンピュータである。制御装置200とタッチディスプレイ100とは、一体に形成されてもよいし、ネットワーク(無線通信又は有線通信)を介して接続されてもよいし、有線(ケーブル)で接続されてもよい。タッチペン300は、制御装置200にネットワーク(無線通信又は有線通信)を介して接続されている。表示装置1は、本発明の情報処理装置の一例である。なお、本発明の情報処理装置は、タッチディスプレイ100を備えていない装置、すなわち制御装置200単体で構成されてもよい。
【0013】
タッチディスプレイ100は、タッチパネル110と、表示部120と、を備えている。タッチパネル110は、静電容量方式のタッチパネルであってもよいし、感圧式又は赤外線遮断方式のタッチパネルであってもよい。すなわち、タッチパネル110は、タッチ等、利用者の操作入力を適宜受け付けることが可能な装置であればよい。タッチパネル110は、表示部120に設けられている。表示部120は、例えば液晶ディスプレイである。なお、表示部120は、液晶ディスプレイに限定されず、LED(Light Emitting Diode)ディスプレイ、有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ、プロジェクタ等であってもよい。タッチディスプレイ100、タッチパネル110、及び表示部120はそれぞれ、本発明の入力面の一例である。
【0014】
タッチディスプレイ100は、タッチパネルを有するコンピュータ、タブレット端末、スマートフォン、カーナビゲーションなどの装置であってもよい。
【0015】
タッチペン300は、ユーザがタッチディスプレイ100に対してタッチ(入力)するためのペンである。タッチペン300は、制御装置200と通信可能な電子ペンである。タッチペン300は、本発明の入力装置の一例である。
【0016】
例えばユーザは、タッチペン300を使用して、文字、図形などの情報を手書き入力する。表示装置1において、タッチペン300は、複数本設けられる。本実施形態では、4本のタッチペン300(タッチペンA、タッチペンB、タッチペンC、タッチペンD)を例に挙げる。例えばユーザAはタッチペンAを使用してタッチディスプレイ100に情報を入力し、ユーザBはタッチペンBを使用してタッチディスプレイ100に情報を入力し、ユーザCはタッチペンCを使用してタッチディスプレイ100に情報を入力し、ユーザDはタッチペンDを使用してタッチディスプレイ100に情報を入力する。ユーザA~Dは、各自のタッチペンA~Dを使用して同時にタッチディスプレイ100に情報を入力することが可能である。なお、一人のユーザが複数のタッチペン300を同時に使用してもよい。各タッチペン300には、固有の識別情報(ペンID)が割り当てられている。
【0017】
図1に示すように、制御装置200は、制御部210と、記憶部220とを備えている。
【0018】
記憶部220は、各種の情報を記憶するHDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、又はフラッシュメモリーなどの不揮発性の記憶部である。記憶部220には、ペン情報D1、属性情報D2、及び検出情報D3などのデータが記憶される。図2はペン情報D1の一例を示す図であり、図3は属性情報D2の一例を示す図であり、図4は検出情報D3の一例を示す図である。
【0019】
図2に示すように、ペン情報D1には、タッチペン300ごとに、「ペン識別子」「ペンID」、「ペン名称」の各情報が登録される。「ペン識別子」は、タッチペン300の製造番号、シリアル番号等のタッチペン300を一意に識別することができる固有情報であり、例えば英数字及び記号により表される。「ペンID」は、タッチペン300の識別情報である。「ペン名称」は、タッチペン300の名前である。本実施形態では、4本のタッチペン300の「ペン名称」と「ペンID」とが登録されている。ペン情報D1の「ペン名称」に登録される名前は、例えばタッチペン300の把持部にシール等を貼付することにより表記されてもよい。ペン情報D1は、表示装置1のユーザにより予め登録される。「ペン識別子」、「ペンID」、及び「ペン名称」の各情報は、例えば以下のようにしてペン情報D1に登録される。通信部230は、無線ドングルを装着するための装着部を備え、無線ドングルはタッチペン300との間で無線通信を行う機能を有する。無線通信として、例えば、IEEE802.11の規格に準拠した無線通信、Bluetooth(登録商標)、ZigBee(登録商標)、赤外線通信などを採用することができる。無線ドングルは、タッチペン300の登録時に当該タッチペン300と無線通信を行って、当該タッチペン300から前記ペン識別子を取得し、当該ペン識別子に任意のペンIDを割り当てる。制御部210は、通信部230を通じて、前記無線ドングルに登録されたタッチペン300の前記ペン識別子及び前記ペンIDを取得してペン情報D1に登録する。また制御部210は、前記ペン識別子及び前記ペンIDに関連付けて前記ペン名称をペン情報D1に登録する。なお、「ペン名称」は登録番号でもよい。例えば、ペンの設定画面において、ユーザがペンの設定登録を行った順に登録番号が付与されてペン情報D1に登録されてもよい。またペン情報D1には、ペンIDのみが登録されてもよい。
【0020】
図3に示すように、属性情報D2には、属性ごとに、「設定情報」が登録される。「属性」は、タッチペン300の性質、特徴などの情報である。例えば「属性」には、タッチペン300の表示色(筆記色)を示す「色」、タッチペン300の機能を示す「種類」、タッチペン300のペン先(表示線)の太さを示す「太さ」が含まれる。「設定情報」は「属性」に対応する具体的な設定内容を示す情報である。本実施形態では、「色」には、「黒(BK)」、「青(BL)」、「赤(RD)」、「緑(GN)」、「黄(YL)」、「白(WT)」が登録されている。また「種類」には、「ペン」、「マーカー」、「消しゴム」、「領域選択」が登録されている。また「太さ」には、「極細」、「細」、「普通」、「太」、「極太」が登録されている。属性情報D2は、予め設定された内容(デフォルト)が登録されてもよいし、表示装置1のユーザにより予め登録されてもよい。前記属性は、タッチペン300により入力面(タッチディスプレイ100)に表示される色、種類(ペン又はマーカー)、及び太さと、前記入力面に表示されている情報を消去する消去機能(消しゴム機能)と、前記入力面に表示されている情報を選択する選択機能とのうち少なくともいずれか一つを含む。
【0021】
図4に示すように、検出情報D3には、制御装置200(制御部210)において検出されたタッチペン300ごとに、「ペンID」が登録される。制御部210は、タッチペン300を検出するごとに、ペンIDを取得して検出情報D3に登録する。また制御装置200は、タッチペン300を検出すると、当該タッチペン300に対して設定される属性の情報を検出情報D3に登録する。図4には、タッチペンAに対応するペンID「001」及び属性(「赤(RD)」、「ペン」、「極細」)の情報と、タッチペンBに対応するペンID「002」及び属性(「黄(YL)」、「マーカー」、「太」)の情報とが登録されていることを示している。すなわち、図4に示す状態は、タッチペンA及びタッチペンBが、制御装置200と通信可能に接続されて入力操作が可能な状態(有効)であることを示している。制御部210は、タッチペン300を検出するごとに検出情報D3に前記情報を登録する。また制御部210は、タッチペン300と制御装置200との通信が遮断されると、当該タッチペン300の前記情報を検出情報D3から削除する。
【0022】
また、記憶部220には、ユーザがタッチディスプレイ100においてタッチペン300により入力した文字、図形などの手書き情報、及び、手書き文字をテキスト形式に変換したテキスト情報を含む入力情報が記憶される。前記入力情報には、手書き情報及びテキスト情報の入力画像、手書き情報の位置座標、及び、各情報のフォントサイズなどが含まれる。また前記入力情報には、ユーザにより手書き情報が入力された順(時系列)の情報が含まれる。
【0023】
なお、他の実施形態として、ペン情報D1、属性情報D2、及び検出情報D3などの情報の一部又は全部が、制御装置200からアクセス可能なサーバに記憶されてもよい。この場合、制御装置200の制御部210は、前記サーバから前記情報を取得して、後述の表示処理(図19等参照)などの各処理を実行してもよい。
【0024】
また、記憶部220には、制御部210に後述の表示処理(図19等参照)を実行させるための表示プログラムなどの制御プログラムが記憶されている。例えば、前記表示プログラムは、USB、CD又はDVDなどのコンピュータ読取可能な記録媒体に非一時的に記録されており、制御装置200に電気的に接続されるUSBドライブ、CDドライブ又はDVDドライブなどの読取装置(不図示)で読み取られて記憶部220に記憶される。また、前記表示プログラムは、制御装置200からアクセス可能なサーバからダウンロードされて、記憶部220に記憶されてもよい。前記表示プログラムは、本発明の情報処理プログラムの一例である。
【0025】
制御部210は、CPU、ROM、及びRAMなどの制御機器を有する。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサである。前記ROMは、前記CPUに各種の演算処理を実行させるためのBIOS及びOSなどの制御プログラムが予め記憶される不揮発性の記憶部である。前記RAMは、各種の情報を記憶する揮発性又は不揮発性の記憶部であり、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリー(作業領域)として使用される。そして、制御部210は、前記ROM又は記憶部220に予め記憶された各種の制御プログラムを前記CPUで実行することにより制御装置200を制御する。
【0026】
具体的には、制御部210は、図1に示すように、入力検出部211、入力数判定部212、表示処理部213、属性設定部214などの各種の処理部を含む。なお、制御部210は、前記CPUで前記表示プログラムに従った各種の処理を実行することによって前記各種の処理部として機能する。また、一部又は全部の前記処理部が電子回路で構成されていてもよい。なお、前記表示プログラムは、複数のプロセッサを前記処理部として機能させるためのプログラムであってもよい。なお、本発明は、前記表示プログラムが記憶された前記記憶媒体と、一又は複数のプロセッサとを備え、当該プロセッサが、入力検出部211、入力数判定部212、表示処理部213、属性設定部214が実行する後述の各処理を実行するものであってもよい。
【0027】
ここで、タッチディスプレイ100の表示部120に表示される表示画面の一例を図5に示す。図5に示す表示画面には、メインメニューMmが表示される。メインメニューMmには、所定の機能が割り当てられた複数の機能アイコンが含まれる。また複数の機能アイコンには、タッチペン300の属性を設定する機能が割り当てられた複数の属性アイコンが含まれる。前記複数の属性アイコンは、メインメニューMmのうちの一部の領域である特定領域ARに配置される。特定領域ARは、例えば、表示画面の特定の一箇所の領域、又は、表示画面の特定の複数個所の領域であり、描画オブジェクトの配置が可能なシートの一部において移動可能なように重畳表示される複数の属性アイコンを群として表示するための領域である。また特定領域ARは、タッチディスプレイ100の表示画面に占める割合(面積)が予め設定された設定値の領域である。例えば、表示装置1において4本のタッチペン300を使用可能な場合、少なくとも4個の属性アイコンを表示可能な面積を有する領域が特定領域ARに設定される。なお、特定領域ARに表示される前記複数の属性アイコンは、タッチペン300又はユーザの指などによる所定の操作(ドラッグアンドドロップ操作など)により表示画面において移動可能に構成されてもよい。前記属性アイコンは本発明の属性設定用オブジェクトの一例であり、特定領域ARは本発明の特定領域の一例である。なお、本発明の属性設定用オブジェクトは、アイコンに限定されず、選択可能なテキスト文字であってもよい。
【0028】
本実施形態では、特定領域ARに、4個の属性アイコンP1(RD)、P1(BL)、P1(BK)、P1(GN)が配置されている。属性アイコンP1(RD)は、タッチペン300の色(筆記色)を「赤色」に設定する機能アイコンであり、属性アイコンP1(BL)は、タッチペン300の色を「青色」に設定する機能アイコンであり、属性アイコンP1(BK)は、タッチペン300の色を「黒色」に設定する機能アイコンであり、属性アイコンP1(GN)は、タッチペン300の色を「緑色」に設定する機能アイコンである。例えばユーザがタッチペン300で所望の属性アイコンP1をタッチ(選択)すると、タッチペン300の色が、タッチされた属性アイコンP1に割り当てられた色に設定される。なお、特定領域ARには、互いに機能が異なる複数の属性アイコンが配置される。また例えば特定領域ARには、使用頻度が高い属性アイコンが配置される。なお、特定領域ARにおいて、複数の属性アイコンは縦方向に一列に配列されてもよいし、横方向に一列に配列されてもよいし、複数行及び複数列に配列されてもよい。
【0029】
ここで、例えばユーザAがタッチペンAで画面をタッチ又は画面上のいずれかの属性アイコンP1をタッチすると、制御部210は、タッチペンAを通信モードに設定し、タッチディスプレイ100への入力操作を有効にする。また、通信モードに設定された後にユーザAがタッチペンAを一定時間使用しなかった場合、制御部210は、タッチペンAとの通信を遮断してタッチペンAをスリープモードに設定する。またスリープモードにおいて、ユーザAがタッチペンAで再度、画面をタッチ又は画面上のいずれかの属性アイコンP1をタッチすると、制御部210は、タッチペンAのスリープモードを解除して通信モードに設定する。
【0030】
図6は、タッチペンAが通信モードに設定され、タッチディスプレイ100への入力操作が有効となっている状態を示している。なお、図6及び以降の図において、メインメニューMmについては、特定領域ARに配置される複数の属性アイコンのみを図示するものとする。また図6において、属性アイコンP1(RD)が強調表示されており、タッチペンAに「赤色」の属性が設定されていることを示している。
【0031】
入力検出部211は、タッチディスプレイ100(入力面)に対してタッチペン300により入力される入力情報を検出する。入力検出部211は、本発明の入力検出部の一例である。具体的には、入力検出部211は、タッチパネル110においてタッチペン300によって指定された位置の位置座標を検出する。例えば図6に示すように、ユーザAがタッチパネル110においてタッチペンAにより手書き入力した場合に、入力検出部211は、入力された位置の位置座標を検出する。
【0032】
また入力検出部211は、タッチペン300から前記ペン識別子を取得してタッチペン300の識別情報(ペンID)を検出する。例えば、入力検出部211は、Bluetooth、Zigbeeなどを利用してタッチペン300から前記ペン識別子を取得し、ペン情報D1(図2参照)を参照して当該ペン識別子に関連付けられたペンIDを取得する。前記位置座標及び前記識別情報(ペンID)はそれぞれ、本発明の入力情報の一例である。図6に示す例では、入力検出部211は、タッチペンAにより入力された位置の位置座標を検出した場合に、タッチペンAからペン識別子を取得してタッチペンAのペンID「001」を取得する。なお、入力検出部211は、例えば、タッチペンAが起動して制御装置200とタッチペンAとの通信が接続された場合に、タッチペンAからペン識別子を取得してタッチペンAのペンID「001」を取得してもよい。入力検出部211は、取得したペンID「001」とタッチペンAに設定された描画に関する属性情報とを検出情報D3に登録する(図4参照)。検出情報D3に登録されたタッチペン300は、タッチディスプレイ100(入力面)への入力操作が有効なタッチペンとなる。入力検出部211は、ペンIDを取得するごとに、ペンID及び属性情報を検出情報D3に登録する。
【0033】
入力数判定部212は、入力検出部211により検出される前記入力情報(例えばペンID)に基づいて、タッチディスプレイ100(入力面)への入力操作が有効なタッチペン300の本数を示す入力数Nを判定する。入力数判定部212は本発明の入力数判定部の一例であり、入力数Nは本発明の入力数の一例である。具体的には、入力数判定部212は、入力検出部211により検出され、検出情報D3に登録されるペンIDの数を入力数Nとして判定する。図6に示す例では、タッチペンAのペンID「001」のみが検出されるため、入力数判定部212は、入力数Nを「1」と判定する。
【0034】
表示処理部213は、特定領域ARにおいて、入力数判定部212により判定される入力数Nに基づいて、タッチペン300ごとに、当該タッチペン300の属性を設定可能な属性アイコンをタッチディスプレイ100に表示させる。すなわち、表示処理部213は、特定領域ARの範囲内において、入力数Nに基づいて複数のタッチペン300のそれぞれに対応する複数の属性アイコンを表示させる。また、表示処理部213は、それぞれに対応付けられた属性が互いに異なる複数の属性アイコンを特定領域ARに表示させる。また例えば特定領域ARには、使用頻度が高い属性アイコンが配置される。表示処理部213は、本発明の表示処理部の一例である。また、表示処理部213は、メインメニューMmなどをタッチディスプレイ100に表示させる。
【0035】
属性設定部214は、タッチペン300により選択される前記属性アイコンに基づいて、当該タッチペン300の属性を設定する。属性設定部214は、本発明の属性設定部の一例である。例えばユーザAがタッチペンAにより属性アイコンP1(BL)をタッチした場合、属性設定部214は、タッチペンAの色を「青色」に設定する。また属性設定部214は、設定した属性情報を検出情報D3に登録する(図4参照)。例えば、属性設定部214は、タッチペンAに「青色」の属性を設定した場合、ペンID「001」に関連付けて「青(BL)」を検出情報D3に登録する。なお、属性設定部214は、色の属性情報だけでなく、ペンの種類、ペンの太さなどの属性情報も検出情報D3(図4参照)に登録する。以下では、説明の便宜上、主に、複数の属性のうち「色」の属性に着目して説明する。
【0036】
ここで、特定領域ARに配置される複数の属性アイコンは、タッチディスプレイ100への入力操作が有効な1又は複数のタッチペン300に割り当てられる。図6に示す例では、1本のタッチペンAが有効であるため、特定領域ARに配置される全て(ここでは4個)の属性アイコンがタッチペンAに割り当てられる。すなわち、タッチペンAの属性を設定可能な設定メニューPaに、属性アイコンP1(RD)、P1(BL)、P1(BK)、P1(GN)が割り当てられ、これら4個の属性アイコンはタッチペンA用の属性アイコンとして機能する。表示処理部213は、各属性アイコンをタッチペンAに割り当ててタッチディスプレイ100に表示させる。ユーザAはタッチペンAにより所望の属性アイコンをタッチすることにより属性(ここでは「色」)を設定(変更)することが可能である。例えばユーザAがタッチペンAにより属性アイコンP1(BL)をタッチすると、属性設定部214は、タッチペンAの色の属性を「赤色」から「青色」に変更する。
【0037】
また、例えばユーザAがタッチペンAにより、選択中の属性アイコンをタッチ、又は、いずれかの属性アイコンをダブルクリックするなど特定の操作を行うと、表示処理部213は、図7に示すサブメニューSmをタッチディスプレイ100に表示させる。サブメニューSmには、「種類」、「太さ」、「色」などの各属性について、詳細な設定が可能な属性アイコンが含まれる。メニューMpに含まれる「P1」はペンの属性アイコンを示し、「P2」はマーカーの属性アイコンを示し、「P3」は消しゴムの属性アイコンを示している。メニューMtは線の太さの属性アイコンを示し、メニューMcは色の属性アイコンを示している。ユーザAがサブメニューSmにおいてタッチペンAにより所望の属性アイコンをタッチすると、属性設定部214は、タッチペンAの属性を設定(変更)する。また、表示処理部213は、サブメニューSmにおいて選択された属性アイコンを、特定領域ARの属性アイコンと入れ替えて配置する。また、ユーザは、サブメニューSmに対する操作に基づいて特定領域ARに配置される属性アイコンを編集することが可能である。なお、複数のタッチペン300が入力操作可能(有効)な状態である場合には、既に他のタッチペン300に設定されている属性(色)については選択できないことを認識可能なように、属性アイコンをグレーアウト表示、点線表示などの識別表示をさせてもよい。
【0038】
以下、タッチディスプレイ100への入力操作が有効なタッチペン300の本数(入力数N)が複数本となる場合の具体例を説明する。
【0039】
図6に示す状態において、ユーザBがタッチペンBで画面をタッチすると、制御部210は、タッチペンBとの通信を接続して、タッチペンBを通信モードに設定するとともに、タッチペンBに「黄色」を設定する。なお、例えば入力検出部211によりタッチペンBに対応する前記入力情報が検出された場合に、属性設定部214が、タッチペンAに対応する属性「赤(RD)」とは異なる属性(ここでは「黄(YL)」)をタッチペンBに設定してもよい。すなわち、属性設定部214は、新たなタッチペン300に設定する属性について、他のタッチペン300に既に設定されている属性と重複しないように、他のタッチペン300に既に設定されている属性とは異なる属性に設定してもよい。図8は、タッチペンBが通信モードに設定され、タッチペンA、Bがタッチディスプレイ100への入力操作が有効となっている状態を示している。
【0040】
ユーザBがタッチペンBによりタッチディスプレイ100に手書き入力すると、入力検出部211は、タッチペンBにより入力された位置の位置座標を検出するとともに、タッチペンBから識別信号を受信してタッチペンBのペンID「002」を検出する。入力検出部211は、検出したペンID「002」を検出情報D3に登録する(図4参照)。また属性設定部214は、タッチペンBに「黄色」の属性を設定して、ペンID「002」に関連付けて「黄(YL)」を検出情報D3に登録する。これにより、入力数判定部212は、入力数Nを「2」と判定する。
【0041】
表示処理部213は、図9に示すように、特定領域ARに、タッチペンAに対応する設定メニューPaと、タッチペンBに対応する設定メニューPbとを並べて表示させる。例えば、表示処理部213は、4個の属性アイコンP1のうち2個の属性アイコンP1をタッチペンAに割り当て、残りの2個の属性アイコンP1をタッチペンBに割り当て、これらを並べて表示させる。図9に示すように、表示処理部213は、属性アイコンP1(RD)、P1(BL)をタッチペンAに割り当て、属性アイコンP1(YL)、P1(GN)をタッチペンBに割り当て、これらを並べて表示させる。ここで、タッチペンAは本発明の第1入力装置の一例であり、属性アイコンP1(RD)、P1(BL)は、本発明の第1属性設定用オブジェクトの一例である。また、タッチペンBは本発明の第2入力装置の一例であり、属性アイコンP1(YL)、P1(GN)は、本発明の第2属性設定用オブジェクトの一例である。
【0042】
ここで、表示処理部213は、特定領域ARにおいて、タッチペン300ごとに複数の属性アイコンP1をグループとしてまとめて表示させる。例えば図9に示す例では、表示処理部213は、4個の属性アイコンP1のうち上側の2個の属性アイコンP1をタッチペンAに割り当てて一つのグループとしてまとめて表示させ、下側の2個の属性アイコンP1をタッチペンBに割り当てて一つのグループとしてまとめて表示させる。また表示処理部213は、特定領域ARにおいて、タッチペン300ごと(グループごと)に複数の属性アイコンP1を繋げて(接続して)表示させてもよい。また表示処理部213は、特定領域ARにおいて、タッチペン300が検出された順(有効化された順)に属性アイコンP1を並べて表示させる。例えば図14に示すように、タッチペンA、タッチペンB、及びタッペンCがこの順に検出された場合に、表示処理部213は、特定領域ARにおいて、4個の属性アイコンP1のうち上段の2個の属性アイコンP1をタッチペンAに割り当てて表示させ、中段の1個の属性アイコンP1をタッチペンBに割り当てて表示させ、下段の1個の属性アイコンP1をタッチペンCに割り当てて表示させる。
【0043】
また表示処理部213は、属性アイコンP1の機能を、タッチペン300に対応する機能に変更して表示させる。ここでは図9に示すように、表示処理部213は、属性アイコンP1(BK)をタッチペンBに対応する属性アイコンP1(YL)に変更して表示させる。また図9では属性アイコンP1(YL)が強調表示されており、タッチペンBに「黄色」の属性が設定されていることを示している。このように、特定領域ARにおいて、4個の属性アイコンP1がタッチペンAに割り当てられて表示されている場合(図8参照)において、入力検出部211によりタッチペンBに対応する前記入力情報が検出された場合(図8参照)に、表示処理部213は、図9に示すように、4個の属性アイコンP1のうちの一部(ここでは2個)をタッチペンBに対応する属性アイコンP1に切り替えてタッチペンBに割り当てて表示させる。
【0044】
また、表示処理部213は、図9に示すように、特定領域ARを、タッチペンAに対応する設定メニューPa(属性アイコンP1)を配置する領域AR1と、タッチペンBに対応する設定メニューPb(属性アイコンP1)を配置する領域AR2とに分割する。
【0045】
なお、特定領域ARが分割される前の特定領域ARに表示される属性アイコンP1の合計数と、特定領域ARが分割された後の特定領域AR(領域AR1、AR2)に表示される属性アイコンP1の合計数とは、同一である。ここでは、特定領域ARの分割前後において、属性アイコンP1は4個となっている。
【0046】
ここで、入力操作が有効な複数のタッチペン300(図9ではタッチペンA及びタッチペンB)は、特定領域ARに表示される全ての属性アイコンP1を選択可能に構成される。具体的には、属性設定部214は、設定メニューPaに対応するタッチペンAとは異なるタッチペンBにより、設定メニューPaに含まれる属性アイコンP1が選択された場合に、選択された当該属性アイコンP1に基づいてタッチペンBの前記属性を設定する。例えば図10に示すように、ユーザBがタッチペンBにより設定メニューPaに含まれる属性アイコンP1(RD)をタッチすると、図11に示すように、表示処理部213は、それまで選択されていた設定メニューPbの属性アイコンP1(YL)を属性アイコンP1(RD)に変更して表示させ、属性設定部214は、タッチペンBの色を「黄色」から「赤色」に変更する。このように、特定領域ARに表示された属性アイコンについては、各タッチペン300が操作可能である。なお、図11において、表示処理部213は、タッチペンBに対してそれまで選択されていた属性アイコンP1(YL)を変更しないで表示させてもよい。
【0047】
一方、タッチペンBは、タッチペンAに対応するサブメニューSmを表示させること、当該サブメニューSmの属性アイコンを選択すること、設定メニューPaをサブメニューSmの属性アイコンに入れ替えることは禁止される。同様に、タッチペンAは、タッチペンBに対応するサブメニューSmを表示させること、当該サブメニューSmの属性アイコンを選択すること、設定メニューPbをサブメニューSmの属性アイコンに入れ替えることは禁止される。すなわち、サブメニューSmに関する操作は、当該サブメニューSmが割り当てられたタッチペン300のみに許可される。よって、例えば図12に示すように、ユーザBがタッチペンBにより設定メニューPbをダブルクリックすると、タッチペンBに割り当てられたサブメニューSmが表示され、タッチペンBの属性を設定することが可能となる。なお、制御部210は、属性アイコンに対応付けられたタッチペン300のペンIDと、属性アイコンをタッチしたタッチペン300のペンIDとを比較して上記処理を実行する。
【0048】
図9に示す状態からタッチペン300の本数がさらに増加する場合、制御部210は上述の例に従って処理を実行する。例えば図13は、タッチペンCが通信モードに設定され、タッチペンA、B、Cがタッチディスプレイ100への入力操作が有効となっている状態を示している。
【0049】
ユーザCがタッチペンCによりタッチディスプレイ100に手書き入力すると、入力検出部211は、タッチペンCにより入力された位置の位置座標を検出するとともに、タッチペンCから識別信号を受信してタッチペンCのペンID「003」を検出する。入力検出部211は、検出したペンID「003」を検出情報D3に登録する。また属性設定部214は、タッチペンCに「緑色」の属性を設定して、ペンID「003」に関連付けて「緑(GN)」を検出情報D3に登録する。これにより、入力数判定部212は、入力数Nを「3」と判定する。
【0050】
表示処理部213は、図14に示すように、特定領域ARに、タッチペンAに対応する設定メニューPaと、タッチペンBに対応する設定メニューPbと、タッチペンCに対応する設定メニューPcとを並べて表示させる。例えば、表示処理部213は、4個の属性アイコンP1のうち2個の属性アイコンP1をタッチペンAに割り当て、他の1個の属性アイコンP1をタッチペンBに割り当て、残りの1個の属性アイコンP1をタッチペンCに割り当てて表示させる。図14に示すように、表示処理部213は、属性アイコンP1(RD)、P1(BL)をタッチペンAに割り当て、属性アイコンP1(YL)をタッチペンBに割り当て、属性アイコンP1(GN)をタッチペンCに割り当てて表示させる。
【0051】
また、表示処理部213は、特定領域ARを、タッチペンAに対応する設定メニューPaを配置する領域AR1と、タッチペンBに対応する設定メニューPbを配置する領域AR2と、タッチペンCに対応する設定メニューPcを配置する領域AR3とに分割する。各タッチペンA、B、Cは、特定領域ARの4個の属性アイコンを操作可能であるとともに、自身に対応付けられた属性アイコンを操作(選択中の属性アイコンを再タッチ又はいずれかの属性アイコンをダブルクリック)してサブメニューSmを表示及び操作することが可能である。
【0052】
また例えば図15は、タッチペンDが通信モードに設定され、タッチペンA、B、C、Dがタッチディスプレイ100への入力操作が有効となっている状態を示している。
【0053】
ユーザDがタッチペンDによりタッチディスプレイ100に手書き入力すると、入力検出部211は、タッチペンDにより入力された位置の位置座標を検出するとともに、タッチペンDから識別信号を受信してタッチペンDのペンID「004」を検出する。入力検出部211は、検出したペンID「004」を検出情報D3に登録する。また属性設定部214は、タッチペンDに「青色」の属性を設定して、ペンID「004」に関連付けて「青(BL)」を検出情報D3に登録する。これにより、入力数判定部212は、入力数Nを「4」と判定する。
【0054】
表示処理部213は、図16に示すように、特定領域ARに、タッチペンAに対応する設定メニューPaと、タッチペンBに対応する設定メニューPbと、タッチペンCに対応する設定メニューPcと、タッチペンDに対応する設定メニューPdとを並べて表示させる。例えば、表示処理部213は、4個の属性アイコンP1のうち1個の属性アイコンP1をタッチペンAに割り当て、他の1個の属性アイコンP1をタッチペンBに割り当て、他の1個の属性アイコンP1をタッチペンCに割り当て、残りの1個の属性アイコンP1をタッチペンDに割り当てて表示させる。図16に示すように、表示処理部213は、属性アイコンP1(RD)をタッチペンAに割り当て、属性アイコンP1(YL)をタッチペンBに割り当て、属性アイコンP1(GN)をタッチペンCに割り当て、属性アイコンP1(BL)をタッチペンDに割り当てて表示させる。
【0055】
また、表示処理部213は、特定領域ARを、タッチペンAに対応する設定メニューPaを配置する領域AR1と、タッチペンBに対応する設定メニューPbを配置する領域AR2と、タッチペンCに対応する設定メニューPcを配置する領域AR3と、タッチペンDに対応する設定メニューPdを配置する領域AR4とに分割する。各タッチペンA、B、C、Dは、特定領域ARの4個の属性アイコンを操作可能であるとともに、自身に対応付けられた属性アイコンを操作(選択中の属性アイコンを再タッチ又はいずれかの属性アイコンをダブルクリック)してサブメニューSmを表示及び操作することが可能である。また、表示処理部213は、特定領域ARにおいて、設定メニューPa~Pd(又は分割した領域AR1~AR4)を、タッチペン300が検出された順(有効化された順)に並べて表示させる。これにより、各ユーザは、特定領域ARにおいて自身のタッチペン300により操作可能な属性アイコンを容易に認識することができる。
【0056】
ここで、4本のタッチペンA~Dが使用されている状態において、例えばユーザBがタッチペンBの使用を中止し、ユーザDがタッチペンDの使用を中止した場合、制御部210は以下の処理を実行する。例えばユーザBがタッチペンBを一定時間使用しなかった場合、制御部210はタッチペンBとの通信を遮断してタッチペンBをスリープモードに設定する。同様に制御部210はタッチペンDをスリープモードに設定する。これにより、入力数判定部212は、入力数Nを「2」と判定する。また、表示処理部213は、特定領域ARにおいて、4個の属性アイコンを、入力操作が有効なタッチペンA、Cに対応する属性アイコンに割り当てる。また、表示処理部213は、特定領域ARを、設定メニューPaの領域AR1と、設定メニューPcの領域AR3とに割り当てる(分割する)。例えば、表示処理部213は、図17に示すように、特定領域ARにおいて、2個の属性アイコンP1(RD)、P1(BL)を含む設定メニューPaと、2個の属性アイコンP1(GN)、P1(YL)を含む設定メニューPcとを表示させる。表示処理部213は、図17に示すように、領域AR1に設定メニューPaを表示させ、領域AR3に設定メニューPcを表示させる。
【0057】
続いて、例えばユーザAがタッチペンAの使用を中止すると、制御部210はタッチペンAとの通信を遮断してタッチペンAをスリープモードに移行する。これにより、入力数判定部212は、入力数Nを「1」と判定する。この場合、表示処理部213は、図18に示すように、特定領域ARにおいて、4個の属性アイコンを、タッチペンCに対応する属性アイコンに割り当てる。
【0058】
このように、表示処理部213は、特定領域ARにおいて、入力数判定部212により判定される入力数Nに基づいて、タッチペン300ごとに、当該タッチペン300の属性を設定可能な属性アイコンと、属性アイコンの表示領域とをタッチディスプレイ100に表示させる。
【0059】
ここで、表示処理部213は、タッチペン300の入力上限数に応じた数の属性アイコンP1を特定領域ARに表示させる。例えば、表示装置1において使用可能なタッチペン300が4本である場合、表示処理部213は、メインメニューMmの特定領域ARにタッチペン300の本数と同数の4個の属性アイコンP1を表示させる(図6参照)。そして、表示処理部213は、タッチペン300の入力数Nの増減に応じて4個の属性アイコンP1をタッチペン300ごとに割り当てて表示させる。よって、例えば、表示装置1において使用可能なタッチペン300が5本である場合には、表示処理部213は、メインメニューMmの特定領域ARに5個の属性アイコンP1を表示させる。
【0060】
また制御部210は、上述の各処理に加えて、画像を表示する処理を行う。例えば制御部210は、入力検出部211により検出された前記位置座標に基づいて、タッチディスプレイ100に表示する画像を生成する。例えば、制御部210は、手書き入力された手書き情報の位置座標に基づいて、手書き画像を生成する。制御部210は、生成した画像、フォントサイズの情報を記憶部220に記憶する。また制御部210は、生成した画像(手書き画像、テキスト画像)などをタッチディスプレイ100に表示させる。
【0061】
[表示処理]
以下、図19を参照しつつ、表示装置1において実行される表示処理について説明する。具体的に、本実施形態では、表示装置1の制御部210によって前記表示処理が実行される。なお、制御部210は、ユーザの所定の操作によって前記表示処理を途中で終了することがある。
【0062】
なお、本発明は、前記表示処理に含まれる一又は複数のステップを実行する情報処理方法の発明として捉えることができる。また、ここで説明する前記表示処理に含まれる一又は複数のステップは適宜省略されてもよい。なお、前記表示処理における各ステップは同様の作用効果を生じる範囲で実行順序が異なってもよい。さらに、ここでは制御部210によって前記表示処理における各ステップが実行される場合を例に挙げて説明するが、一又は複数のプロセッサによって当該表示処理における各ステップが分散して実行される情報処理方法も他の実施形態として考えられる。
【0063】
先ず、ステップS11において、制御部210は、タッチディスプレイ100に対してタッチペン300により入力される入力情報(例えば位置座標)を検出したか否かを判定する。前記入力情報を検出した場合(S11:YES)、処理はステップS12に移行する。
【0064】
ステップS12において、制御部210は、検出した入力情報に基づいてタッチペン300のペンIDを取得して登録する。例えば制御部210は、タッチペンAにより入力された位置の位置座標を検出した場合に、タッチペンAから識別信号を受信してタッチペンAのペンID「001」を取得する。制御部210は、取得したペンID「001」を検出情報D3に登録する(図4参照)。また制御部210は、タッチペンAに設定された描画に関する属性情報を検出情報D3に登録する(図4参照)。また制御部210は、検出した位置座標とペンIDとを互いに関連付けて記憶部220に記憶する。ステップS11、S12は、本発明の入力検出ステップの一例である。
【0065】
ステップS13において、制御部210は、取得したペンIDがペン情報D1(図2参照)に登録されているペンIDと一致するか否かを判定する。取得したペンIDがペン情報D1に登録されているペンIDと一致する場合(S13:YES)、処理はステップS14に移行する。取得したペンIDがペン情報D1に登録されているペンIDと一致しない場合(S13:NO)、処理はステップS12に戻る。
【0066】
ステップS14において、制御部210は、ステップS11において検出される前記入力情報に基づいて、タッチディスプレイ100(入力面)への入力操作が有効なタッチペン300の本数を示す入力数Nを判定する。具体的には、制御部210は、検出情報D3に登録されるペンIDの数を入力数Nとして判定する。例えば、タッチペンA、B、Cがタッチディスプレイ100への入力操作が有効な状態である場合(図14参照)、制御部210は、入力数Nを「3」と判定し、この状態からさらにタッチペンDが有効な状態になった場合(図15参照)、制御部210は、入力数Nを「4」と判定する。また図16に示す状態からタッチペンB、Dがスリープモードに移行した場合(図17参照)、制御部210は、入力数Nを「2」と判定する。このように、制御部210は、入力操作が有効なタッチペン300の数が増加する場合及び減少する場合のそれぞれにおいて入力数Nを判定する。ステップS14は、本発明の入力数判定ステップの一例である。
【0067】
次にステップS15において、制御部210は入力数Nが「1」より大きいか否か、すなわち入力数Nが複数であるか否かを判定する。入力数Nが「1」より大きい場合(入力数Nが複数の場合)(S15:YES)、処理はステップS16に移行する。一方、入力数Nが「1」以下の場合(入力数Nが「1」の場合)(S15:NO)、処理はステップS17に移行する。
【0068】
ステップS16において、制御部210はN個の設定メニューを特定領域ARに表示させる。例えば入力数Nが「2」の場合、制御部210は、図9に示すように、2個の設定メニューPa、Pbに対応する属性アイコンを特定領域ARに表示させる。また例えば入力数Nが「3」の場合、制御部210は、図14に示すように、3個の設定メニューPa、Pb、Pcに対応する属性アイコンを特定領域ARに表示させる。また例えば入力数Nが「4」の場合、制御部210は、図16に示すように、4個の設定メニューPa、Pb、Pc、Pdに対応する属性アイコンを特定領域ARに表示させる。
【0069】
一方、ステップS17において、制御部210は1個の設定メニューを特定領域ARに表示させる(図6参照)。ステップS16、S17は、本発明の表示ステップの一例である。
【0070】
次にステップS18において、制御部210は、タッチディスプレイ100においてタッチペン300により特定領域ARの属性アイコンがタッチされたか否かを判定する。タッチペン300により属性アイコンがタッチされた場合(S18:YES)、処理はステップS19に移行する。タッチペン300により属性アイコンがタッチされない場合(S18:NO)、処理はステップS22に移行する。ステップS22では、制御部210は、タッチペン300により入力される入力情報に応じて描画処理を実行する。その後、処理はステップS11に戻る。なお、制御部210は、タッチペン300による入力情報を検出しない場合には、前記描画処理を省略してステップS11に戻り、他のタッチペン300の入力の検出有無を判定してもよい。
【0071】
ステップS19において、制御部210は、タッチされた属性アイコンに対応付けられたタッチペン300のペンIDと、当該属性アイコンをタッチしたタッチペン300のペンIDとが一致するか否かを判定する。タッチされた属性アイコンに対応付けられたタッチペン300のペンIDと、当該属性アイコンをタッチしたタッチペン300のペンIDとが一致する場合(S19:YES)、処理はステップS20に移行する。一方、タッチされた属性アイコンに対応付けられたタッチペン300のペンIDと、当該属性アイコンをタッチしたタッチペン300のペンIDとが一致しない場合(S19:NO)、処理はステップS21に移行する。
【0072】
例えば、図12に示すように、ユーザBがタッチペンBにより設定メニューPbの属性アイコンP1(YL)をタッチした場合、当該属性アイコンP1(YL)に対応付けられたタッチペンBのペンID「002」と、当該属性アイコンP1(YL)をタッチしたタッチペンBのペンID「002」とは一致する。この場合、ステップS20において、制御部210は、サブメニューSmをタッチディスプレイ100に表示させる。例えば、図12に示すように、制御部210は、タッチペンBに割り当てられたサブメニューSmをタッチディスプレイ100に表示させる。ユーザBがサブメニューSmにおいてタッチペンBにより所望の属性アイコンをタッチした場合、制御部210は、タッチペンBの属性を変更する。ステップS20の後、処理はステップS11に戻る。なお、図12に示す状態において、ユーザBがタッチペンBにより設定メニューPbの属性アイコンP1(GN)をタッチした場合に、制御部210は、サブメニューSmを表示させずに、タッチペンBの色の属性を「黄色」から「緑色」に変更してもよい。このように、設定メニューPbに複数の属性アイコンP1(例えばP1(YL)、P1(GN))が含まれる場合には、ユーザがタッチペンBにより、現在設定されている属性の属性アイコンP1(YL)とは別の属性アイコンP1(GN)をタッチした場合に、制御部210は、タッチペンBの属性を当該別の属性アイコンP1(GN)の属性に変更してもよい。
【0073】
一方、図10に示すように、ユーザBがタッチペンBにより設定メニューPaの一つの属性アイコンP1(P1(RD)又はP1(BL))をタッチした場合、当該属性アイコンP1に対応付けられたタッチペンAのペンID「001」と、当該属性アイコンP1をタッチしたタッチペンBのペンID「002」とは一致しない。この場合、ステップS21において、制御部210は、タッチペンBの属性を、タッチペンBがタッチした設定メニューPaの属性アイコンP1の属性に設定(変更)する。例えば図10に示すように、ユーザBがタッチペンBにより設定メニューPaに含まれる属性アイコンP1(RD)をタッチすると、図11に示すように、制御部210は、タッチペンBの色の属性を「黄色」から「赤色」に変更する。ステップS21の後、処理はステップS11に戻る。なお、図11に示す状態において、制御部210は、設定メニューPbにおいて、タッチペンBに対してそれまで選択されていた属性アイコンP1(YL)を、変更された色「赤色」の属性アイコンP1(RD)に変更して表示させる。このように、制御部210は、タッチペン300の現在の属性を表す属性アイコンP1を、特定領域ARに表示させる。これにより、ユーザは、例えば設定メニューPbの属性アイコンP1を確認することにより、タッチペンBの現在の属性を把握することができる。なお、図11に示す状態において、制御部210は、設定メニューPbにおいて、属性アイコンP1(YL)を、変更された色「赤色」の属性アイコンP1(RD)に変更しないで表示させてもよい。これにより、ユーザは、タッチペンBに直前に設定されていた属性を把握することができる。また、この場合に、ユーザは、例えば「赤色」の属性に変更されたタッチペンBで設定メニューPbの属性アイコンP1(RD)をタッチすることにより直前に設定されていた属性「赤色」に容易に戻すことができる。
【0074】
制御部210は、以上の処理を繰り返しながら、タッチペン300の増減に応じた表示処理を実行する。
【0075】
以上のように、表示装置1は、タッチペン300により入力面に入力される入力情報を検出すると、前記入力情報に基づいて有効(通信可能)なタッチペン300の入力数Nを判定し、前記入力面の特定領域ARにおいて、入力数Nに基づいて、タッチペン300ごとに属性を設定可能な属性アイコンを表示させる。また表示装置1は、前記属性アイコンが選択された場合に、タッチペン300の属性を設定する。これにより、同時に通信可能となるタッチペン300が複数存在する場合でも、特定領域ARがタッチディスプレイ100の表示画面に占める割合(面積)を増加させることなく、特定領域ARの範囲内において、タッチペン300ごとに属性を設定可能な属性アイコンが割り当てられる。このため、タッチペンの数が多くなっても表示部における描画領域が狭くなることがない。よって、表示部の描画領域を狭めることなく複数のタッチペン300により前記表示部に対して入力操作を行うことが可能となる。
【0076】
本発明は上述の実施形態に限定されない。他の実施形態として、表示処理部213は、特定領域ARにおいて、タッチペン300に設定されている属性とは異なる種類の属性の属性アイコンを表示させてもよい。例えば、図9に示す状態において、表示処理部213は、特定領域ARにおいて、設定メニューPaにマーカーの属性アイコンP2を表示させ、設定メニューPbに消しゴムの属性アイコンP3を表示させる。これにより、ユーザA、Bは、特定領域ARに表示された属性アイコンにより容易にタッチペン300の種類を変更することができる。
【0077】
他の実施形態として、例えばタッチペンAが有効(通信可能)な状態において、入力検出部211により新たなタッチペンBに対応する前記入力情報が検出された場合、すなわちタッチペンBが有効になった場合に、属性設定部214は、タッチペンBに対して、タッチペンAとは異なる属性を自動的に設定してもよいし、消去機能(消しゴム機能)の属性を自動的に設定してもよいし、選択機能の属性を自動的に設定してもよい。
【0078】
上述のように、表示処理部213は、タッチペン300の入力数Nに応じて特定領域ARを複数の領域に分割し、タッチペン300ごとに、分割したそれぞれの領域に属性アイコンP1を表示させる。また、特定領域ARの大きさ(面積)が固定されている場合には、表示処理部213は、タッチペン300の数が増加しても特定領域ARの大きさを変更せずに特定領域ARの分割数を増加させ、分割したそれぞれの領域にタッチペン300に対応した属性アイコンP1を表示させる。このように、特定領域ARは、特定領域ARの全体の面積を維持しつつタッチペン300の数に応じて複数の領域に分割される。
【0079】
また他の実施形態として、表示処理部213は、タッチペン300ごとの属性アイコンを、互いに離れた場所に表示させてもよい。例えば図9に示す例において、表示処理部213は、タッチペンAに対応する設定メニューPaを表示画面の左側に表示させ、タッチペンBに対応する設定メニューPbを表示画面の右側に表示させてもよい。この場合、特定領域Aを分割した領域AR1及び領域AR2は、表示画面において互いに離れた場所となる。このように、特定領域ARは、表示画面の一つの場所(一箇所)において、分割された複数の領域が隣接して配置されてもよいし、表示画面の複数の場所(複数個所)において、分割された複数の領域が分散して配置されてもよい。また、表示処理部213は、タッチペン300の入力位置に応じて、対応する設定メニューの表示位置を変更してもよい。例えば、タッチペンAの主な入力位置(位置座標)が表示画面の右側である場合、表示処理部213は、設定メニューPaを表示画面の右側に表示させ、タッチペンBの主な入力位置(位置座標)が表示画面の左側である場合、表示処理部213は、設定メニューPbを表示画面の左側に表示させる。なお、複数の場所に分散して配置された複数の領域のそれぞれの面積の合計は、一つの場所に配置された複数の領域のそれぞれの面積の合計(特定領域ARの面積)と同一である。
【0080】
他の実施形態として、図20に示すように、制御装置200とタッチディスプレイ100とは、一体に形成されてもよい。制御装置200とタッチディスプレイ100とが一体に形成される場合、制御装置200及びタッチディスプレイ100から成る入力表示装置400として表すことができる。入力表示装置400は、上述した制御装置200及びタッチディスプレイ100のそれぞれの機能を備え、タッチペン300とネットワーク(無線通信又は有線通信)を介して接続される。入力表示装置400は、本発明の情報処理装置の一例である。
【0081】
なお、本発明に係る表示装置1は、各請求項に記載された発明の範囲において、以上に示された各実施形態を自由に組み合わせること、或いは各実施形態を適宜、変形又は一部を省略することによって構成されることも可能である。
【符号の説明】
【0082】
1 :表示装置
100 :タッチディスプレイ
110 :タッチパネル
120 :表示部
200 :制御装置
210 :制御部
211 :入力検出部
212 :入力数判定部
213 :表示処理部
214 :属性設定部
220 :記憶部
300 :タッチペン
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