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特許7302062情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-23
(45)【発行日】2023-07-03
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 20/06 20120101AFI20230626BHJP
   G06Q 30/0601 20230101ALI20230626BHJP
【FI】
G06Q20/06 300
G06Q30/0601 332
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2022053841
(22)【出願日】2022-03-29
【審査請求日】2023-03-24
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】519110124
【氏名又は名称】PayPay株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】亀山 翔大
【審査官】宮地 匡人
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/008619(WO,A1)
【文献】特開2020-107217(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/0126105(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2021/0090145(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯端末を用いた決済手段の利用者が所望する商品を掲載したリストと、前記リストに掲載される前記商品の前記利用者による購入条件に関する情報とを記憶する記憶部と、
電子商店街で販売される商品に関する商品情報を取得する取得部と、
前記取得部によって取得された前記商品情報に基づき、前記商品が前記記憶部に記憶された前記購入条件を満たした場合に、前記決済手段で利用可能な電子マネーを前記利用者の通常口座から商品購入用の専用口座へ移動させる送金処理部
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記記憶部は、
前記購入条件として前記商品を購入する購入価格に関する情報を記憶し、
前記送金処理部は、
前記商品の販売価格が前記購入価格に達した場合に、前記電子マネーを前記利用者の通常口座から前記商品購入用の専用口座へ移動させること
を特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記商品が前記記憶部に記憶された前記購入条件を満たした場合に、前記利用者へ通知する通知部
を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記通知部は、
前記記憶部に記憶された前記購入条件に関する情報を前記電子商店街の出店者へ通知すること
を特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記記憶部に記憶された前記リストを他者へ提供する提供部と、
前記提供部によって提供された前記リストに掲載された前記商品を購入するための購入費用であって、前記決済手段で利用可能な電子マネーの送金指示を前記他者から受け付ける受付部と
を備え、
前記送金処理部は、
前記受付部によって前記送金指示が受け付けられた場合に、前記他者の口座から前記利用者の口座へ前記電子マネーを移動させること
を特徴とする請求項1~4のいずれか一つに記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記商品が前記記憶部に記憶された前記購入条件を満たした場合に、前記専用口座の前記電子マネーを用いて前記商品に関する決済処理を行う決済処理部
を備えることを特徴とする請求項1~5のいずれか一つに記載の情報処理装置。
【請求項7】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
携帯端末を用いた決済手段の利用者が所望する商品を掲載したリストと、前記リストに掲載される前記商品の前記利用者による購入条件に関する情報とを記憶する記憶工程と、
電子商店街で販売される商品に関する商品情報を取得する取得工程と、
前記取得工程によって取得された前記商品情報に基づき、前記商品が前記記憶工程において記憶された前記購入条件を満たした場合に、前記決済手段で利用可能な電子マネーを前記利用者の通常口座から商品購入用の専用口座へ移動させる送金処理工程と
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項8】
携帯端末を用いた決済手段の利用者が所望する商品を掲載したリストと、前記リストに掲載される前記商品の前記利用者による購入条件に関する情報とを記憶する記憶手順と、
電子商店街で販売される商品に関する商品情報を取得する取得手順と、
前記取得手順によって取得された前記商品情報に基づき、前記商品が前記記憶手順において記憶された前記購入条件を満たした場合に、前記決済手段で利用可能な電子マネーを前記利用者の通常口座から商品購入用の専用口座へ移動させる送金処理手順と
をコンピュータに実行させることを特徴とする情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、オンラインショッピングサイトが提供するサービスのひとつとして、ウィッシュリストサービスがある。ウィッシュリストサービスは、利用者が予め購買する商品をサーバに登録し、ウィッシュリストを閲覧した他者が商品を購入し、利用者へ提供するサービスである。
【0003】
たとえば、このようなウィッシュリストサービスにおいては、複数のオンラインショッピングサイトに掲載された情報を集約することで、複数のサイトを横断してウィッシュリストを作成する技術が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2013-218697号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来技術では、オンラインショッピングサイトそれぞれで決済を行う必要があり、ウィッシュリストに関する決済を容易にする点において改善の余地があった。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、ウィッシュリストに関する決済を容易にすることができる情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る情報処理装置は、携帯端末を用いた決済手段の利用者が所望する商品を掲載したリストと、前記リストに掲載される前記商品の前記利用者による購入条件に関する情報とを記憶する記憶部と、前記電子商店街で販売される商品に関する商品情報を取得する取得部と、前記取得部によって取得された前記商品情報に基づき、前記電子商店街で販売される前記商品が前記記憶部に記憶された前記購入条件を満たした場合に、前記決済手段で利用可能な電子マネーを前記利用者の通常口座から前記商品購入用の専用口座へ移動させる送金処理部とを備える。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ウィッシュリストに関する決済を容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。
図2図2は、実施形態に係るリスト作成者に表示される画面の一例を示す図である。
図3図3は、実施形態に係る支援者に表示される画面の一例を示す図である。
図4図4は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示すブロック図である。
図5図5は、実施形態に係るウォレット情報記憶部の一例を示す図である。
図6図6は、実施形態に係る商品情報記憶部の一例を示す図である。
図7図7は、実施形態に係るリスト情報記憶部の一例を示す図である。
図8図8は、実施形態に係る購入履歴情報記憶部の一例を示す図である。
図9図9は、実施形態に係る集計結果に関するコンテンツの一例を示す図である。
図10図10は、実施形態に係る集計結果に関するコンテンツの一例を示す図である。
図11図11は、実施形態に係る送金画面の一例を示す図である。
図12図12は、実施形態に係る購入条件に基づく送金処理の一例を示す図である。
図13図13は、実施形態に係る表示制御処理の一例を示すフローチャートである。
図14図14は、実施形態に係るリストに基づく送金処理の一例を示すフローチャートである。
図15図15は、実施形態に係る決済処理の一例を示すフローチャートである。
図16図16は、実施形態に係る購入条件に基づく送金処理の一例を示すフローチャートである。
図17図17は、実施形態に係る情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と記載する。)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムが限定されるものではない。
【0011】
〔1.実施形態〕
図1を用いて、本実施形態の情報処理装置等により実現される情報処理について説明する。図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。なお、図1では、本実施形態に係る情報処理装置10によって、実施形態に係る情報処理などが実現されるものとする。
【0012】
図1に示すように、実施形態に係る情報処理システム1は、情報処理装置10と、複数の利用者端末50-1,50-2(以下、利用者端末50とも記載する)と、電子商店街100とを含む。情報処理装置10、利用者端末50および電子商店街100は、ネットワークを介して有線または無線により相互に通信可能に接続される。ネットワークは、例えば、インターネットなどのWAN(Wide Area Network)である。なお、図1に示した情報処理システム1には、情報処理装置10、利用者端末50および電子商店街100がそれぞれ複数台含まれていてもよい。
【0013】
図1に示す情報処理装置10は、実施形態に係る情報処理を実行する情報処理装置であり、サーバ装置やクラウドシステム等により実現される。例えば、情報処理装置10は、利用者端末50を用いる電子決済に関する電子決済サービスを提供し、各種の決済を行うサーバ装置であり、例えば、サーバ装置やクラウドシステムにより実現される。例えば、情報処理装置10は、取引対象の提供者(事業者)や取引対象が提供される利用者の口座を管理しており、利用者からの決済要求に従って、口座間における電子マネーの送金等を行うことで、各種決済を実現する。なお、電子マネーとは、例えば、各種企業が独自に用いるスタンプや通貨等であってもよく、日本円やドル等の国家により提供される貨幣を電子的に取引可能としたものであってもよい。
【0014】
また、情報処理装置10は、電子決済サービスにおいて利用者に付与され、電子決済サービスにおいて利用可能な利益(クーポン等)に関する利益情報を、利益の提供者(言い換えると、クーポンの企画、設定等を行い、クーポンの原資を出資(提供)する者)から受け付け、自装置の記憶部で管理する。
【0015】
図1に示す利用者端末50は、利用者U1、U2(以下、単に利用者Uとも記載)によって利用される情報処理装置である。利用者端末50は、例えば、スマートフォンや、タブレット型端末、ノート型PC(Personal Computer)、デスクトップPC、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)等により実現される。たとえば、利用者端末50は、利用者Uに取引対象を提供する店舗において、情報処理装置10が提供する決済サービスによる決済を行う。
【0016】
電子商店街100は、インターネット上に形成された商店街である。たとえば、電子商店街100には、複数の事業者が店舗を構え、複数の事業者それぞれが商品やサービスを利用者Uに対して販売する。
【0017】
〔1-1.利用者端末50を用いた決済について〕
ここで、情報処理装置10が実行する提供処理に先立ち、利用者端末50を用いた決済(電子決済)の一例について説明する。なお、以下の説明では、店舗A(不図示)に配置された2次元コード(QRコード(登録商標))であって、店舗Aを識別する店舗識別情報を示す2次元コードを用いて、利用者Uが利用者端末50を用いた決済を行う例について説明するが、実施形態は、これに限定されるものではない。以下に説明する決済の一例は、任意の利用者が任意の利用者端末50を用いて、任意の店舗にて決済を行う場合においても適用可能である。また、店舗識別情報は、QRコードのみならず、バーコードや所定のマーク、番号等であってもよい。
【0018】
例えば、利用者Uが店舗Aにて各種の商品やサービスといった決済対象(取引対象)の利用や購入に伴う決済を行う場合、利用者Uは、利用者端末50に予めインストールされた決済アプリを起動する。そして、利用者Uは、決済アプリを介して、店舗Aに設置された店舗識別情報を撮影する。このような場合、利用者端末50は、決済対象の価格を入力するための画面を表示し、利用者U或いは店舗Aの店員から決済金額の入力を受け付ける。そして、利用者端末50は、利用者Uを識別する利用者識別情報と、店舗識別情報(若しくは、店舗識別情報が示す情報、すなわち、店舗A(若しくは店舗Aの事業者)を示す情報(例えば、店舗ID)と、決済金額とを示す決済情報を情報処理装置10へ送信する。
【0019】
このような場合、情報処理装置10は、利用者識別情報が示す利用者Uの口座から、店舗識別情報が示す店舗Aの口座へと、決済金額が示す額の電子マネーを移行させる。そして、情報処理装置10は、決済が完了した旨の通知を利用者端末50へ送信する。このような場合、利用者端末50は、決済が完了した旨の画面や所定の音声を出力することで、電子マネーによる決済が行われた旨を通知する。
【0020】
なお、利用者端末50を用いた決済は、上述した処理に限定されるものではない。例えば、利用者端末50を用いた決済は、店舗Aに設置された店舗端末を用いたものであってもよい。例えば、利用者端末50は、利用者Uを識別するための利用者識別情報を画面上に表示させる。このような場合、店舗Aに設置された店舗端末は、利用者端末50に表示された利用者識別情報を読み取り、利用者識別情報(若しくは、利用者識別情報が示す情報、すなわち、利用者Uを示す情報(例えば、利用者ID)と、決済金額と、店舗Aを識別する情報とを示す決済情報を情報処理装置10へ送信する。このような場合、情報処理装置10は、利用者識別情報が示す利用者Uの口座から、店舗Aの口座へ、決済金額が示す額の電子マネーを移行させ、店舗Aの店舗端末或いは利用者端末50に対し、決済が完了した旨の画面や所定の音声を出力させることで、決済が行われた旨を通知してもよい。
【0021】
また、利用者端末50を用いた決済は、利用者Uが予め電子マネーをチャージした口座から店舗Aの口座へ電子マネーを移行させる処理のみならず、例えば、利用者Uが予め登録したクレジットカードを用いた決済であってもよい。このような場合、例えば、利用者端末50は、店舗Aの口座に対して決済金額の電子マネーを移行させるとともに、利用者Uのクレジットカードの運用会社(カード会社)に対し、決済金額を請求してもよい。
【0022】
〔1-2.実施形態に係る情報処理について〕
ところで、電子商店街100が提供するサービスのひとつとして、ウォッシュリストサービスがある。ウィッシュリストサービスは、利用者U1が作成したウォッシュリストを他の利用者U2へ公開し、利用者U2が利用者U1の所望する商品の購入費用を負担するサービスである。
【0023】
情報処理装置10は、提供する決済サービスとウィッシュリストサービスとを組み合わせた新たなサービスを提供する情報処理装置である。以下、実施形態に係る情報処理の概要について説明する。
【0024】
図1に示すように、まず、実施形態に係る情報処理装置10は、電子商店街100で販売される商品に関する商品情報を取得する(ステップS01)。たとえば、商品情報は、商品を識別するための識別子、在庫数、販売価格などに関する情報が含まれる。たとえば、在庫数や販売価格等に関する情報は逐次変化するので、情報処理装置10は、周期的に商品情報を取得することになる。
【0025】
つづいて、情報処理装置10は、利用者U1による利用者端末50-1の操作に基づき、利用者U1が所望する商品に関するリストを作成する(ステップS02)。ここでのリストは、ウォッシュリストに対応し、ほしいものリストの一例に対応する。
【0026】
たとえば、図2にて後述するように、利用者U1は、利用者端末50-1の決済アプリ上に掲載された商品からリストに追加する商品の選択や希望数を入力することで、リストを作成することができる。なお、以下では、リストを作成した利用者U1について「リスト作成者」とも記載する。
【0027】
つづいて、図3にて後述するように、情報処理装置10は、リストの作成者以外の利用者U2に対して利用者U1のリストを提供する(ステップS03)。利用者U2は、利用者U1のリストに掲載された商品の購入費用の一部またはすべてを負担することを希望する場合、当該商品を購入するための電子マネーを送金するように指示する(ステップS04)。なお、以下では、利用者U2に対して「支援者」とも記載し、支援者によるリスト作成者への送金を支援金とも記載する場合がある。
【0028】
情報処理装置10は、たとえば、支援者である利用者U2の利用者端末50-2から送金指示を受け付けると、利用者U2の口座から利用者U1の口座へ電子マネーを移動させる送金処理を実行するとともに、リスト作成者である利用者U1に対して送金完了通知を利用者U1に対して行う(ステップS05)。
【0029】
これにより、リスト作成者である利用者U1は、支援者である利用者U2からリストに掲載された商品の購入費用が送金されたことを知ることができる。なお、利用者U2は、リスト作成者に対してプレゼントする商品の個数を入力する、あるいは、商品の購入費用の一部の金額を指定することで、送金指示を行うことができる。
【0030】
商品の個数に基づく送金指示の場合、情報処理装置10は、利用者U2が指定した商品の個数に対応する金額を商品情報に基づいて算出し、算出した金額分の電子マネーを利用者U2の口座からリスト作成者である利用者U1の口座へ移す送金処理を行う。
【0031】
また、金額が指定された送金指示の場合、情報処理装置10は、指定された金額分の電子マネーを利用者U2の口座からリスト作成者である利用者U1の口座へ移す送金処理を行う。特に、この場合においては、複数の支援者によって、購入費用を工面することができ、それぞれの支援者の負担額を軽減することができる。
【0032】
たとえば、情報処理装置10では、支援者である利用者U2の口座からリスト作成者である利用者U1の口座へ移動させた電子マネーについて、たとえば、使用用途を限定するようにしてもよい。換言すれば、情報処理装置10は、電子マネーに使用用途を紐づけて管理するようにしてもよい。
【0033】
すなわち、情報処理装置10では、支援者である利用者U2からリスト作成者である利用者U1へ送金された電子マネーに関して、利用者U2が指定した商品の購入する場合に限定するようにしてもよい。つまり、支援者から送金された電子マネーと、リスト作成者が所有する電子マネーとをそれぞれ個別に管理するようにしてもよい。
【0034】
これにより、たとえば、リスト作成者である利用者U1が支援者である利用者U2から送金された電子マネーを別の用途に使用するといった非道徳的な利用を防ぐことができる。なお、たとえば、支援者である利用者U2の意向によっては、電子マネーの仕様用途を限定しないようにしてもよい。
【0035】
その後、たとえば、電子マネーが送金された利用者U1は、電子マネーを利用してリストに掲載された商品を注文することができる。そして、利用者U1が電子商店街100に対して当該商品の注文を行うと、当該注文に関する注文情報が利用者端末50-1から電子商店街100へ通知される。なお、支援者である利用者U2がリスト作成者である利用者U1に代わって電子商店街100に対して商品の注文を行うようにしてもよい。
【0036】
そして、たとえば、電子商店街100は、注文情報に基づく決済を行い、情報処理装置10は、電子商店街100から商品の決済に関する決済情報を受け取る(ステップS07)。
【0037】
その後、情報処理装置10は、電子商店街100から受け取った決済情報に基づき、利用者U1の口座から利用者U1が商品を購入した店舗の口座へと購入費用分の電子マネーを移すことで行われる決済処理を実行する(ステップS08)。
【0038】
情報処理装置10は、たとえば、決済処理を終えた後の所定のタイミングにおいて、利用者U2が利用者U1に対して資金提供した電子マネーで商品が購入されたこと通知する購入完了通知を利用者U2の利用者端末50-2へ行う(ステップS09)。
【0039】
このように、実施形態に係る情報処理では、提供する決済サービスとウィッシュリストサービスとを組み合わせることによって、リスト作成者に対する資金提供を容易にすることができる。
【0040】
また、実施形態に係る情報処理では、提供する決済サービスとウィッシュリストサービスとを組み合わせることによって、リスト作成者に対して支援者から提供された電子マネーの用途を追跡することができる。これにより、実施形態に係る情報処理では、リスト作成者による電子マネーの不正利用等を制限することができるので、より使いやすいサービスを設計することができる。
【0041】
このように、実施形態に係る情報処理では、ウィッシュリストに関する決済を容易にすることができる。
【0042】
〔1-3.実施形態に係る表示制御処理について〕
次に、図2および図3を用いて、情報処理装置10が提供するアプリ画面の一例について説明する。図2は、実施形態に係るリスト作成者に表示される画面の一例を示す図である。図3は、実施形態に係る支援者に表示される画面の一例を示す図である。
【0043】
図2に示すように、たとえば、リスト作成者の利用者端末50において、決済アプリを起動させると、トップ画面G1が表示される。たとえば、リスト作成者は、トップ画面G1を画面下方向にスクロールすると、リスト作成者に対するリコメンド商品が表示されるレコメンド画面G2へ画面遷移する。
【0044】
図2に示すように、たとえば、レコメンド画面G2では、レコメンド商品それぞれに対して「リストに追加」する追加ボタンB1が表示される。リスト作成者は、レコメンド画面G2に表示された追加ボタンB1を選択することで、選択した商品をリストに追加することができる。
【0045】
たとえば、リスト作成者は、利用者端末50を操作すると、リストに掲載された商品を一覧表示するリスト画面G3へ画面遷移する。リスト画面G3では、リストに掲載された商品のレビュー情報、販売価格、商品名、必要数などといった基本情報とともに、カートに入れるボタンB11、支援金額を確認する確認ボタンB12がそれぞれ表示される。
【0046】
たとえば、リスト作成者は、カートに入れるボタンB11を選択することで、商品をカートに入れることができ、その後、表示された画面に沿って各種入力等を行うことで、商品を購入・注文することができる。
【0047】
また、リスト作成者は、確認ボタンB12を選択することで、当該商品に関して、支援者から集まった支援金(電子マネー)の状況を確認することができる。確認ボタンB12が操作された場合の画面に表示される情報については、図9を用いて後述する。
【0048】
また、図3に示すように、たとえば、支援者は、トップ画面G1に表示された「送る・受け取る」ボタンB21を選択すると、トップ画面G1から検索画面G12へ画面遷移する。
【0049】
たとえば、支援者は、検索画面G12において、リスト作成者の電話番号、ID等を入力することで、リスト作成者を検索することができ、検索結果には、リスト作成者のほしいものリストを閲覧するための閲覧ボタンB31が表示される。
【0050】
支援者が閲覧ボタンB31を選択すると、ほしいものリストを表示するリスト画面G13に画面遷移する。支援者に表示されるリスト画面G13においては、商品のリストとともに「購入代金を送金」する送金ボタンB41および支援金額を確認する確認ボタンB42が商品毎に表示される。
【0051】
たとえば、支援者が送金ボタンB41を選択し、その後、所定の操作を行うことで、支援者の利用者端末50から情報処理装置10へ送金指示が行われることになる。なお、たとえば、リスト画面G13にチェックボックス等を表示したうえで、支援者が複数の商品を選択し、複数の商品に対して一度に送金指示を行うようなUIを提供するようにしてもよい。送金に関する画面の一例については、図11を用いて後述する。また、確認ボタンB42が操作された場合の画面に表示される情報については、図10を用いて後述する。
【0052】
このように、実施形態に係る情報処理では、リスト作成者に対し図2に示すリスト画面G3を表示し、リスト作成者以外の利用者に対しては図3に示すリスト画面G13を表示する。
【0053】
これにより、実施形態に係る情報処理では、リスト作成者に集まった支援金の利用による商品の購入、あるいは、支援者によるリスト作成者への購入代金の送金を容易にすることができる。
【0054】
〔2.情報処理装置の構成例〕
次に、図4を用いて、情報処理装置10の構成例について説明する。図4は、実施形態に係る情報処理装置10の構成例を示すブロック図である。図4に示すように、情報処理装置10は、通信部20と、記憶部30と、制御部40とを有する。
【0055】
通信部20は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部20は、4G(Generation)、5G、LTE(Long Term Evolution)、WiFi(登録商標)若しくは無線LAN(Local Area Network)等といった各種の無線通信網若しくは各種の有線通信網といったネットワークを介して、外部装置との間で情報の送受信を行う。
【0056】
記憶部30は、例えば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。また、記憶部30は、ウォレット情報記憶部31と、商品情報記憶部32と、リスト情報記憶部33と、購入履歴情報記憶部34とを備える。
【0057】
ウォレット情報記憶部31は、各利用者Uの電子マネーを口座に関するウォレット情報を記憶する。図5は、実施形態に係るウォレット情報記憶部31の一例を示す図である。
【0058】
図5に示すように、たとえば、ウォレット情報記憶部31は、「利用者ID」および「口座残高」といった項目の情報を互いに対応付けて記憶する。「利用者ID」項目は、各利用者Uを識別するための識別子が格納される。
【0059】
また、「口座残高」項目は、口座残高に関する情報が格納される。図5に示すように、たとえば、実施形態に係る情報処理装置10では、通常口座および専用口座を管理する。
【0060】
通常口座とは、使用用途が限定されない口座であり、専用口座とは、使用用途が限定された口座である。たとえば、リスト作成者の口座において、支援者から送金された電子マネーは専用口座へ送金される。
【0061】
なお、たとえば、情報処理装置10は、リストに掲載された商品毎に専用口座を新たに設けることができ、当該専用口座の使用用途を限定して管理するようにしてもよい。つまり、それぞれの専用口座に対してリストに掲載された商品に関する情報を紐づけたうえで、商品の購入時において、それぞれの専用口座の残高の使用を許可するようにしてもよい。
【0062】
図4の説明に戻り、商品情報記憶部32について説明する。商品情報記憶部32は、電子商店街100(図1参照)で販売される商品に関する商品情報を記憶する。図6は、実施形態に係る商品情報記憶部32の一例を示す図である。
【0063】
図6に示すように、たとえば、商品情報記憶部32は、「商品ID」、「店舗ID」および「商品情報」などといった項目の情報を互いに対応付けて記憶する。「商品ID」項目は、各商品を識別するための識別子を格納する。
【0064】
「店舗ID」項目は、対応する商品IDによって識別される商品を販売する店舗を識別するための識別子を格納する。「商品情報」項目は、対応する商品IDによって識別される商品に関する情報を格納する。
【0065】
なお、たとえば、「商品情報」項目は、たとえば、対応する店舗IDによって識別される店舗における商品の情報を格納するようにしてもよい。すなわち、情報処理装置10は、たとえば、各店舗で販売する販売価格、在庫数、送料の有無に関する情報を個別に管理するようにしてもよい。
【0066】
図4の説明に戻り、リスト情報記憶部33について説明する。リスト情報記憶部33は、リスト情報を記憶する。リスト情報とは、リスト作成者がそれぞれ作成したリストに関する情報である。
【0067】
図7は、実施形態に係るリスト情報記憶部33の一例を示す図である。図7に示すように、リスト情報記憶部33は、「利用者ID」および「リスト情報」といった項目の情報を互いに対応付けて記憶する。
【0068】
「利用者ID」項目は、利用者Uを識別するための識別子を格納する。なお、ここでの利用者IDは、リスト作成者を識別するための識別子としても機能する。「リスト情報」項目は、対応する利用者IDによって識別される利用者Uのリストに関する情報が格納される。
【0069】
たとえば、図7に示すように、リスト情報には、商品ID、個数、購入条件および口座IDといった項目の情報が含まれる。商品IDは、リストに掲載する商品を識別するための識別子であり、個数は、利用者Uが商品を希望する個数を示す。また、購入条件は、商品を購入する際に、希望する条件を示し、口座IDは、当該商品を購入する際の専用口座の口座IDを示す。
【0070】
図4の説明に戻り、購入履歴情報記憶部34について説明する。購入履歴情報記憶部34は、購入履歴情報を記憶する。購入履歴情報は、各利用者Uの電子商店街100(図1参照)における商品の購入履歴に関する情報である。
【0071】
図8は、実施形態に係る購入履歴情報記憶部34の一例を示す図である。図8に示すように、購入履歴情報記憶部34は、「利用者ID」、「商品ID」、「個数」、「購入日時」および「ほしいものリスト」といった項目の情報を互いに対応付けて記憶する。
【0072】
「利用者ID」項目には、対応する利用者Uを識別するための識別子が格納される。「商品ID」項目には、対応する利用者IDによって識別される利用者Uが電子商店街100で購入した商品を識別するための識別子が格納される。
【0073】
「個数」は、対応する商品IDによって識別される商品を利用者Uが実際に購入した個数に関する情報が格納される。「ほしいものリスト」項目には、対応する商品IDによって識別される商品がほしいものリストに掲載された商品か否かを示すフラグが格納される。たとえば、「ほしいものリスト」項目は、リストに掲載された商品である場合「1」、リストに掲載された商品でない場合に「0」となる。
【0074】
図4の説明に戻り、制御部40について説明する。制御部40は、例えば、コントローラ(controller)であり、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、情報処理装置10内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。
【0075】
図3に示すように、制御部40は、取得部41、提供部42、受付部43、送金処理部44、決済処理部45および通知部46を有する。
【0076】
取得部41は、電子商店街100から商品情報や、各利用者Uの購入履歴に関する購入履歴情報を取得する。たとえば、取得部41は、取得した商品情報を商品情報記憶部32に格納し、取得した購入履歴情報を購入履歴情報記憶部34に格納する。
【0077】
たとえば、取得部41は、周期的に商品情報や購入履歴情報を取得することで、商品情報記憶部32に格納される商品情報、購入履歴情報記憶部34に格納される購入履歴情報を最新の情報に更新することができる。
【0078】
提供部42は、各利用者Uが作成したリストを各利用者Uに対して提供する。たとえば、提供部42は、リストに対するアクセスを受けて、リスト情報記憶部33から該当する利用者Uのリスト情報を読み出して、当該リスト情報を含むコンテンツを提供する。
【0079】
たとえば、提供部42は、リストの提供先に応じて、商品を購入する操作を受け付ける第1コンテンツ、または、商品を購入するための電子マネーを送金する操作を受け付ける第2コンテンツを提供する。
【0080】
ここで、第1コンテンツは、図2に示したリスト画面G3に対応し、第2コンテンツは、図3に示したリスト画面G13に対応する。たとえば、提供部42は、提供先のユーザIDおよびリクエストされたリストに紐づいたユーザIDに基づき、リストの提供先がリスト作成者か否かを判定する。
【0081】
そして、提供部42は、双方のユーザIDが一致する場合に、リストの提供先がリスト作成者であると判定し、第1コンテンツを提供する。また、提供部42は、双方のユーザIDが不一致である場合には、リストの提供先がリスト作成者でないと判定し、第2コンテンツを提供することになる。
【0082】
また、提供部42は、第2コンテンツを通じて送金が行われた結果を集計し、集計結果に関するコンテンツを提供する。ここで、図9図11を用いて、集計結果に関するコンテンツについて説明する。
【0083】
図9および図10は、実施形態に係る集計結果に関するコンテンツの一例を示す図である。図11は、実施形態に係る送金画面の一例を示す図である。なお、図9では、リスト作成者に対して表示されるコンテンツの一例を示し、図10では、リスト作成者以外の利用者に対して表示されるコンテンツの一例を示す。
【0084】
図9に示す画面は、たとえば、図2のリスト画面G3の支援金額の確認ボタンB12が選択された場合に表示される画面である。図9に示すように、リスト作成者の利用者端末50には、たとえば、商品名、商品の販売価格、必要数、所持数とともに、目標金額、支援金額、支援者などといった項目の集計結果が表示される。
【0085】
同図に示す例では、目標金額が商品(ゴルフシューズ)の販売価格であり、現在の支援金額が2,000円であり、支援者が1人であることを示す。たとえば、リスト作成者は、図9に表示された支援金を利用して購入する購入ボタンB111を選択すると、支援金を利用した商品を購入することができる。
【0086】
この際、支援金に対応する電子マネーは、専用口座から引き落とされ、商品の販売価格と支援金との差額(同図では「9,900円-2,000円=7,900円」)については、たとえば、リスト作成者の通常口座から引き落とされることになる。
【0087】
また、図10に示す画面は、たとえば、図3のリスト画面G13の支援金額の確認ボタンB42が選択された場合に表示される画面である。図10に示すように、リスト作成者以外の利用者端末50には、図9と同様に、商品名、商品の販売価格、必要数、所持数とともに、目標金額、支援金額、支援者などといった項目の集計結果が表示される。
【0088】
また、図10に示すように、リスト作成者以外の利用者端末50には、購入代金を送金するための送金ボタンB211が表示される。たとえば、利用者が送金ボタンB211を選択すると、図11に示す送金画面に画面遷移する。
【0089】
図11に示すように、送金画面においては、個数指定、金額指定のいずれかを選択することができ、個数指定を選択すると、商品の個数を指定することができ、金額指定を選択すると、送金金額を指定することができる。
【0090】
このように、送金画面においては、個数や金額を適宜入力することができるので、利用者の経済状況等に応じて、自由に送金を行うことができる。
【0091】
また、提供部42は、たとえば、リスト作成者の商品の購入履歴に基づき、提供するリスト情報を更新するようにしてもよい。すなわち、たとえば、リスト作成者がリストに掲載された商品を購入した場合に、リストに掲載する必要数や所持数の更新を行う。また、たとえば、所持数が必要数に達した場合、あるいは、支援金額が目標金額に達した場合には、当該商品をリストから削除するようにしてもよい。
【0092】
これにより、たとえば、必要数以上あるいは目標金額以上に支援金が集まるといった事象を回避することができる。なお、提供部42によるリストの更新は、リスト情報記憶部33に格納されたリスト情報および購入履歴情報記憶部34に格納された購入履歴情報に基づいて行われる。
【0093】
また、提供部42は、リストに掲載された商品の販売価格が改定された場合に、商品の販売価格や目標金額を更新するようにしてもよい。たとえば、図10の例では、商品の販売価格および目標金額が9,900円であり、当該商品が値下げあるいは値上げされた場合には、提供部42は、価格改定の結果に応じて販売価格および目標金額を更新する。
【0094】
図4の説明に戻り、受付部43について説明する。受付部43は、支援者から送金指示を受け付ける。たとえば、受付部43は、図11に示した送金画面に対する操作に基づき、送金指示を支援者の利用者端末50から受け付ける。
【0095】
受付部43は、送金指示を受け付けると、送金指示に関する情報を送金処理部44へ渡す。ここで、送金指示に関する情報は、送金元となる支援者のユーザID、送金先となるリスト作成者のユーザID、支援する商品の商品IDおよび送金が個数指定あるいは金額指定であるか、金額指定である場合には、指定された金額に関する情報が含まれる。
【0096】
送金処理部44は、受付部43によって受け付けられた送金指示に基づき、送金処理を実行する。たとえば、送金処理部44は、受付部43から送金指示に関する情報を受け付けると、送金指示に関する情報に基づいて送金処理を行う。
【0097】
たとえば、送金処理部44は、ウォレット情報記憶部31を参照し、送金元となる支援者のユーザIDが紐づいた口座から送金先となるリスト作成者のユーザIDの紐づいた口座へと電子マネーを移動させることで、送金処理を実行する。そして、送金処理部44は、送金処理を終えると、送金内容に関する情報を通知部46へ渡す。
【0098】
この際、送金処理部44は、送金指示が金額指定である場合には、指定された金額に対応する電子マネーを移動させる。また、送金処理部44は、送金指示が個数指定である場合には、商品情報記憶部32を参照し、対応する商品の販売価格を特定したうえで、送金金額(販売価格×個数)を算出し、当該送金金額分の電子マネーを移動させる。
【0099】
また、送金処理部44は、送金先となるリスト作成者の口座については、対応する商品が紐づいた専用口座とするようにしてもよい。上述のように、専用口座は、使用用途が限定された口座であり、対応する商品を購入するための口座である。
【0100】
つまり、送金処理部44は、専用口座に電子マネーを移動させることによって、支援者が意図しないかたちで、リスト作成者が電子マネーの利用を回避することができる。なお、専用口座を設けず、リスト作成者の通常口座へ電子マネーを移動させるような仕様とするようにしてもよい。
【0101】
また、送金処理部44は、取得部41によって取得された商品情報がリスト情報記憶部33に格納されたリスト情報の購入条件(図7参照)を満たす場合に、リスト作成者の通常口座から専用口座へ電子マネーを移動させるようにしてもよい。
【0102】
つまり、送金処理部44は、利用者の口座内で電子マネーを移動させるようにしてもよい。この場合、たとえば、専用口座に移動された電子マネーは、該当する商品を購入するために取り置きされることになる。
【0103】
ここで、図12を用いて、実施形態に係る購入条件に基づく送金処理の一例について説明する。図12は、実施形態に係る購入条件に基づく送金処理の一例を示す図である。図12に示す例では、購入条件は販売金額が8,500円以下であり、当初の販売価格が11,500円である場合を示す。
【0104】
たとえば、利用者は、商品の購入を希望しているものの、販売価格が所定の価格まで値下がりした場合には、当該商品の購入を希望するケースがある。このようなケースに対して、購入条件を設定しておくと、送金処理部44は、商品の販売価格が購入条件を満たした場合に、通常口座から専用口座へ電子マネーを移動させる。
【0105】
同図に示す例では、購入条件が8,500円であり、時刻t11において販売価格が11,500円から8,000円まで値下げされた場合を示す。このようなケースにおいて、送金処理部44は、時刻t11以降の所定のタイミングで、利用者の通常口座から専用口座へ商品の購入費用となる8,000円分の電子マネーを移動させる。
【0106】
専用口座に移動された8,000円分の電子マネーは、たとえば、商品を購入する際に利用可能な電子マネーとなり、通常口座とは、別に管理されることになる。これにより、たとえば、利用者が商品を購入する際に残高不足になるといった状況を未然に回避することができる。また、送金処理部44は、利用者の口座内での送金処理を終えると、送金内容および現在の販売価格に関する情報等を通知部46へ渡す。
【0107】
なお、通常口座の残高が不足する場合には、残高のチャージを促す通知を行うようにしてもよい。また、たとえば、送金処理部44は、たとえば、購入条件を満たしていたものの、その後、購入条件を満たさなくなった場合には、専用口座に移した電子マネーを通常口座へ戻すようにしてもよい。
【0108】
また、ここでは、販売価格に基づいて、購入条件を満たすか否かを判定する場合について説明したが、これに限定されるものではない。たとえば、利用者が利用可能なクーポンを考慮したうえで、購入条件を満たすか否かを判定するようにしてもよい。すなわち、クーポンの適用後の価格が購入条件を満たしていれば、購入条件を満たすと判定するようにしてもよい。
【0109】
また、ここでは、購入条件が利用者によって指定された販売価格である場合について説明したが、これに限定されるものではない。
【0110】
たとえば、購入条件は、在庫数であってもよい。すなわち、在庫数が希望数に達したことを購入条件とするようにしてもよく、希望する商品の色や、型番が新たに入荷されたことを購入条件とするようにしてもよい。
【0111】
図4の説明に戻り、決済処理部45について説明する。決済処理部45は、利用者によって商品が購入された場合に、決済処理を実行する。本実施形態において、特に、決済処理部45は、リスト作成者がリストに掲載された商品を購入する場合、支援金額を利用して決済処理を実行する。
【0112】
この場合、決済処理部45による決済処理は、リスト作成者の専用口座から店舗の口座へ電子マネーを移動させることで実行される。この際、たとえば、専用口座の口座残高と、決済金額との差額については通常口座から電子マネーを移動させるようにしてもよい。つまり、決済処理部45は、決済金額の一部を通常口座から補填して決済処理を行うようにしてもよい。
【0113】
また、決済処理部45は、利用者が指定した購入条件を満たした場合において、利用者が商品を購入する場合においても、専用口座の口座残高を用いて、決済処理を実行することになる。
【0114】
通知部46は、各利用者に対して各種通知を行う。たとえば、通知部46は、送金処理部44による送金処理の結果を利用者に対して通知する。たとえば、支援者の口座からリスト作成者の口座へ送金が行われた場合、通知部46は、送金完了通知を支援者およびリスト作成者のそれぞれに対して行う。
【0115】
また、利用者が指定した購入条件を満たした場合に、利用者の通常口座から専用口座へ送金が行われた場合、通知部46は、利用者に対して送金完了通知を行う。なお、ここでの送金完了通知には、購入条件を満たした旨に関する情報を含むようにしてもよい。
【0116】
また、通知部46は、リスト作成者が支援者による支援金を利用して商品が購入された場合、購入完了通知を支援者に対して通知する。これにより、支援者は、リスト作成者に対して支援した電子マネーが適正に使用されたことを認識することができる。
【0117】
なお、たとえば、通知部46による通知は、特に限定されるものではないが、情報処理装置10が提供する決済アプリを通じて行うようにしてもよく、SMSやメールアドレスを通じて行うようにしてもよい。
【0118】
また、たとえば、通知部46は、各利用者が指定した購入条件(図7参照)に関する情報を電子商店街100(図1参照)の出店者へ通知するようにしてもよい。たとえば、この場合、通知部46は、利用者が指定した商品を取り扱う出店者に対して購入条件に関する情報を通知する。
【0119】
これにより、出店者は、購入条件に合致するように販売価格の改定を行うなど、消費者である各利用者のニーズを把握することができる。電子商店街100あるいは情報処理装置10は、たとえば、出店者が利用者毎に個別に販売価格を設定可能なUIを提供するようにしてもよい。
【0120】
この場合、出店者は、利用者が指定したそれぞれの購入条件を参照したうえで、それぞれの利用者に対して個別に販売条件を設定することができる。たとえば、情報処理装置10は、出店者が個別の販売条件を設定した場合には、利用者毎に商品情報が購入条件を満たすか否かを個別に判定する。そして、情報処理装置10は、たとえば、図12に示したように購入条件を満たす利用者に対しては通常口座から専用口座へ購入費用を移すことになる。
【0121】
〔3.処理フロー〕
次に、図13図16を用いて、実施形態に係る情報処理装置10が実行する処理手順について説明する。図13は、実施形態に係る表示制御処理の一例を示すフローチャートである。
【0122】
図13に示すように、情報処理装置10は、各利用者からほしいものリストを取得し(ステップS101)、当該ほしいものリストを公開する(ステップS102)。つづいて、情報処理装置10は、ほしいものリストの閲覧者はリスト作成者か否かを判定する(ステップS103)。
【0123】
情報処理装置10は、ステップS103の判定において、閲覧者がリスト作成者であると判定した場合には(ステップS103;Yes)、たとえば、図2図9に示したような第1コンテンツを提供し(ステップS104)、処理を終了する。
【0124】
また、情報処理装置10は、ステップS103の判定において、閲覧者がリスト作成者以外であると判定した場合には(ステップS103;No)、たとえば、図3図10に示したような第2コンテンツを提供し(ステップS105)、処理を終了する。
【0125】
次に、図14を用いて、実施形態に係る利用者間の送金処理について説明する。図14は、実施形態に係るリストに関する送金処理の一例を示すフローチャートである。図14に示すように、情報処理装置10は、支援者から送金指示を受け付けると(ステップS111)、送金指示の指示内容に基づき、支援者の口座からリスト作成者の口座へ送金する送金処理を実行する(ステップS112)。
【0126】
つづいて、情報処理装置10は、リスト作成者および支援者それぞれに対して送金完了通知を行い(ステップS113)、利用者間の送金処理を終了する。
【0127】
次に、図15を用いて、実施形態に係る決済処理について説明する。図15は、実施形態に係る決済処理の一例を示すフローチャートである。図15に示すように、まず、情報処理装置10は、決済情報を取得する(ステップS121)。
【0128】
つづいて、情報処理装置10は、決済情報が示す決済元の口座から支援金が利用されたか否かを判定する(ステップS122)。情報処理装置10は、支援金が利用されたと判定した場合(ステップS122;Yes)、支援者に対して購入完了通知を行う(ステップS123)。
【0129】
そして、情報処理装置10は、ほしいものリストを更新し(ステップS124)、決済処理を終了する。また、情報処理装置10は、支援金が利用されていないと判定した場合には(ステップS122;No)、ステップS123およびステップS124の処理は省略される。
【0130】
次に、図16を用いて、実施形態に係る購入条件に基づく送金処理について説明する。図16は、実施形態に係る購入条件に基づく送金処理の一例を示すフローチャートである。図16に示すように、まず、情報処理装置10は、商品情報を取得する(ステップS131)。
【0131】
つづいて、情報処理装置10は、商品情報が示す販売価格が利用者によって指定された希望購入価格を下回っているか否か、すなわち、購入条件を満たすか否かを判定する(ステップS132)。
【0132】
情報処理装置10は、ステップS132の判定において、販売価格が希望購入価格を下回っていると判定した場合、すなわち、購入条件を満たすと判定した場合(ステップS132;Yes)、利用者の通常口座から専用口座へ購入費用を移す送金処理を実行する(ステップS133)。
【0133】
そして、情報処理装置10は、利用者へ通知し(ステップS134)、処理を終了する。また、情報処理装置10は、ステップS132の判定において、販売価格が希望購入価格を上回っていると判定した場合、すなわち、購入条件を満たしていないと判定した場合(ステップS132;No)、ステップS133およびステップS134の処理を省略する。
【0134】
〔4.変形例〕
ところで、上述した実施形態では、情報処理装置10が電子商店街100と連携してサービスを提供する場合について説明したが、これに限定されるものではない。たとえば、各店舗が独自に提供するECサイトと連携するようにしてもよく、各種オークションサイト、あるいは、フリマサイト等と連携してサービスを提供するようにしてもよい。
【0135】
〔5.効果〕
上述した実施形態に係る情報処理装置10は、携帯端末を用いた決済手段の利用者が所望する商品を掲載したリストと、リストに掲載される商品の利用者による購入条件に関する情報とを記憶する記憶部30と、電子商店街100で販売される商品に関する商品情報を取得する取得部41と、取得部41によって取得された商品情報に基づき、電子商店街100で販売される商品が記憶部30に記憶された購入条件を満たした場合に、決済手段で利用可能な電子マネーを利用者の通常口座から商品購入用の専用口座へ移動させる送金処理部44を備える。したがって、実施形態に係る情報処理装置10によれば、ウィッシュリストに関する決済を容易にすることができる。
【0136】
また、実施形態に係る記憶部30は、購入条件として商品を購入する購入希望価格に関する情報を記憶し、送金処理部44は、商品の販売価格が購入希望価格に達した場合に、電子マネーを利用者の通常口座から商品購入用の専用口座へ移動させる。したがって、実施形態に係る情報処理装置10によれば、購入希望価格に応じて適切に電子マネーを取り置きすることができる。
【0137】
また、実施形態に係る情報処理装置10は、電子商店街100で販売される商品が記憶部30に記憶された購入条件を満たした場合に、利用者へ通知する通知部46を備える。したがって、実施形態に係る情報処理装置10によれば、利用者による商品の購入を適切に促すことができる。
【0138】
また、実施形態に係る通知部46は、記憶部に記憶された購入条件に関する情報を電子商店街の出店者へ通知する。したがって、実施形態に係る情報処理装置10によれば、出店者に対しユーザのニーズを適切に通知することができる。
【0139】
また、実施形態に係る情報処理装置10は、記憶部30に記憶されたリストを他者へ提供する提供部42と、提供部42によって提供されたリストに掲載された商品を購入するための購入費用であって、決済手段で利用可能な電子マネーの送金指示を他者から受け付ける受付部43とを備え、送金処理部44は、受付部43によって送金指示が受け付けられた場合に、他者の口座から利用者の口座へ電子マネーを移動させる。したがって、実施形態に係る情報処理装置10によれば、ウィッシュリストに関する決済を容易にすることができる。
【0140】
また、実施形態に係る情報処理装置10は、電子商店街100で販売される商品が記憶部に記憶された購入条件を満たした場合に、専用口座の電子マネーを用いて商品に関する決済処理を行う決済処理部45を備える。したがって、実施形態に係る情報処理装置10によれば、商品の購入時における電子マネーの残高不足を適切に回避することができる。
【0141】
また、実施形態に係る情報処理方法は、コンピュータが実行する情報処理方法であって、携帯端末を用いた決済手段の利用者が所望する商品を掲載したリストと、前記リストに掲載される前記商品の前記利用者による購入条件に関する情報とを記憶する記憶工程と、前記電子商店街で販売される商品に関する商品情報を取得する取得工程と、前記取得工程によって取得された前記商品情報に基づき、前記商品が前記記憶工程に記憶された前記購入条件を満たした場合に、前記決済手段で利用可能な電子マネーを前記利用者の通常口座から前記商品購入用の専用口座へ移動させる送金処理工程とを含む。したがって、実施形態に係る情報処理方法によれば、ウィッシュリストに関する決済を容易にすることができる。
【0142】
また、実施形態に係る情報処理プログラムは、携帯端末を用いた決済手段の利用者が所望する商品を掲載したリストと、前記リストに掲載される前記商品の前記利用者による購入条件に関する情報とを記憶する記憶手順と、前記電子商店街で販売される商品に関する商品情報を取得する取得手順と、前記取得手順によって取得された前記商品情報に基づき、前記商品が前記記憶工程に記憶された前記購入条件を満たした場合に、前記決済手段で利用可能な電子マネーを前記利用者の通常口座から前記商品購入用の専用口座へ移動させる送金処理手順とをコンピュータに実行させる。したがって、実施形態に係る情報処理プログラムによれば、ウィッシュリストに関する決済を容易にすることができる。
【0143】
〔6.ハードウェア構成〕
また、上述してきた実施形態に係る情報処理装置10は、例えば図17に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。図17は、実施形態に係る情報処理装置10の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
【0144】
CPU1100は、ROM1300またはHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0145】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、ネットワーク(通信ネットワーク)Nを介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータをネットワークNを介して他の機器へ送信する。
【0146】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置(図17では、出力装置および入力装置を総称して「入出力装置」と記載する)を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータを入出力インターフェイス1600を介して出力装置へ出力する。
【0147】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0148】
例えば、コンピュータ1000が実施形態に係る情報処理装置10として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部40の機能を実現する。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置からネットワークNを介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0149】
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0150】
〔7.その他〕
また、上記実施形態及び変形例において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0151】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0152】
また、上述してきた実施形態及び変形例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0153】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部は、取得手段やユーザ情報取得回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0154】
1 情報処理システム
10 情報処理装置
20 通信部
30 記憶部
31 ウォレット情報記憶部
32 商品情報記憶部
33 リスト情報記憶部
34 購入履歴情報記憶部
40 制御部
41 取得部
42 提供部
43 受付部
44 送金処理部
45 決済処理部
46 通知部
50 利用者端末(携帯端末の一例)
100 電子商店街
U 利用者
【要約】      (修正有)
【課題】ウィッシュリストに関する決済を容易にする情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムを提供する。
【解決手段】情報処理装置、複数の利用者端末及び電子商店街が、ネットワークを介して有線又は無線により相互に通信可能に接続される情報処理システム1において、情報処理装置は、携帯端末を用いた決済手段の利用者が所望する商品を掲載したリストと、リストに掲載される商品の利用者による購入条件に関する情報とを記憶する記憶部と、電子商店街で販売される商品に関する商品情報を取得する取得部と、取得部によって取得された商品情報に基づき、電子商店街で販売される商品が記憶部に記憶された購入条件を満たした場合に、決済手段で利用可能な電子マネーを利用者の通常口座から商品購入用の専用口座へ移動させる送金処理部と、を備える。
【選択図】図1
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