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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-27
(45)【発行日】2023-07-05
(54)【発明の名称】スパイラル式熱交換器
(51)【国際特許分類】
   F28D 9/04 20060101AFI20230628BHJP
   F28F 9/013 20060101ALI20230628BHJP
【FI】
F28D9/04
F28F9/013 Z
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2019053120
(22)【出願日】2019-03-20
(65)【公開番号】P2020153594
(43)【公開日】2020-09-24
【審査請求日】2022-02-01
(73)【特許権者】
【識別番号】000005348
【氏名又は名称】株式会社SUBARU
(74)【代理人】
【識別番号】110000936
【氏名又は名称】弁理士法人青海国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】加藤 航
【審査官】古川 峻弘
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2015/0323260(US,A1)
【文献】特開2008-296210(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F28D 7/00-9/04
F28F 9/00-9/013
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに離隔してスパイラル状に巻回された複数の金属薄板を有し、前記複数の金属薄板により画成される複数の流路のうちの流路に冷却水が流通するスパイラル部と、
車両に取り付けられ、前記スパイラル部を収容するケースと、
前記ケースに固定され、前記スパイラル部を保持するブラケットと、
を備え、
前記ブラケットは、
前記スパイラル部の軸方向の少なくとも一方の端部を保持する保持部と、
前記スパイラル部の外周面に対して前記スパイラル部の径方向に対向し、かつ、前記ケースの内周面に対しても前記径方向に対向するように、前記スパイラル部の外周面と前記ケースの内周面との間に配置され前記ケースの内周面に固定される固定部と、
を有し、
前記固定部は、前記スパイラル部の外周面と前記径方向に離隔している、
スパイラル式熱交換器。
【請求項2】
前記保持部は、
前記スパイラル部の軸方向の一側の端部を保持する第1保持部と、
前記スパイラル部の軸方向の他側の端部を保持する第2保持部と、
を含む、
請求項1に記載のスパイラル式熱交換器。
【請求項3】
前記固定部は、前記スパイラル部の軸方向の一側から他側に亘って当該軸方向に伸びて形成されており、
前記第1保持部は、前記固定部の当該軸方向の一側から前記ケースの内側に向かって伸びて形成されており、
前記第2保持部は、前記固定部の当該軸方向の他側から前記ケースの内側に向かって伸びて形成されている、
請求項2に記載のスパイラル式熱交換器。
【請求項4】
前記固定部は、前記スパイラル部の外周面と離隔されている、
請求項1~3のいずれか一項に記載のスパイラル式熱交換器。
【請求項5】
前記保持部は、前記スパイラル部の前記複数の金属薄板の各層を保持する、
請求項1~4のいずれか一項に記載のスパイラル式熱交換器。
【請求項6】
複数の前記ブラケットが、前記スパイラル部の周方向に互いに間隔を空けて設けられる、
請求項1~5のいずれか一項に記載のスパイラル式熱交換器。
【請求項7】
互いに離隔してスパイラル状に巻回された複数の金属薄板を有し、前記複数の金属薄板により画成される複数の流路のうちの流路に冷却水が流通するスパイラル部と、
車両に取り付けられ、前記スパイラル部を収容するケースと、
前記ケースに固定され、前記スパイラル部を保持するブラケットと、
を備え、
前記ブラケットは、
前記スパイラル部の軸方向の少なくとも一方の端部を保持する保持部と、
前記スパイラル部の外周面と前記ケースの内周面との間に配置され前記ケースの内周面に固定される固定部と、
を有し、
前記固定部は、前記スパイラル部の軸方向の一側から他側に亘って当該軸方向に伸びて形成されており、
前記保持部は、
前記固定部の当該軸方向の一側から前記ケースの内側に向かって伸びて形成されており、前記スパイラル部の当該軸方向の一側の端部を保持する第1保持部と、
前記固定部の当該軸方向の他側から前記ケースの内側に向かって伸びて形成されており、前記スパイラル部の当該軸方向の他側の端部を保持する第2保持部と、
を含む、
スパイラル式熱交換器。
【請求項8】
互いに離隔してスパイラル状に巻回された複数の金属薄板を有し、前記複数の金属薄板により画成される複数の流路のうちの流路に冷却水が流通するスパイラル部と、
車両に取り付けられ、前記スパイラル部を収容するケースと、
前記ケースに固定され、前記スパイラル部を保持するブラケットと、
を備え、
前記ブラケットは、
前記スパイラル部の軸方向の少なくとも一方の端部を保持する保持部と、
前記スパイラル部の外周面と前記ケースの内周面との間に配置され前記ケースの内周面に固定される固定部と、
を有し、
前記保持部は、前記スパイラル部の軸方向の一側の端部を保持し、前記固定部の当該軸方向の一側から前記ケースの内側に向かって伸びて形成されている、
スパイラル式熱交換器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スパイラル式熱交換器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、工場等では、流体の冷却等の目的で、種々の熱交換器が用いられている。ここで、熱交換器として、例えば、特許文献1に開示されているように、互いに離隔してスパイラル状に巻回された複数の金属板を有し、当該複数の金属板により複数の流路が画成されるスパイラル部を備えるものがある。このような熱交換器は、スパイラル式熱交換器とも呼ばれ、他の熱交換器と比較して小型であるという利点を持っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2001-099491号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、スパイラル式熱交換器を車両に適用する場合、車両を軽量化するために、スパイラル部の金属板を工場等で利用されている従来のスパイラル式熱交換器と比較して薄くすることが考えられる。このように金属薄板(つまり、従来よりも薄い金属板)を用いてスパイラル部を形成する場合、例えば、車両の走行中に路上の石等が跳ねてスパイラル部に衝突した際に、スパイラル部が破損しやすくなってしまう。ここで、スパイラル部の破損を抑制するために、スパイラル部を車両に取り付けられたケースに収容することが考えられる。しかしながら、スパイラル状に巻回された金属薄板は、巻回される前の状態に戻るように変形しやすい(つまり、スプリングバックが生じやすい)ので、スパイラル部を所望の形状に維持した状態でケース内に収容することは困難となる。ゆえに、車両を軽量化しつつ、スパイラル式熱交換器を車両に適切に取り付けることを可能とする技術が望まれている。
【0005】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、車両を軽量化しつつ、スパイラル式熱交換器を車両に適切に取り付けることが可能な、新規かつ改良されたスパイラル式熱交換器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、互いに離隔してスパイラル状に巻回された複数の金属薄板を有し、前記複数の金属薄板により画成される複数の流路のうちの流路に冷却水が流通するスパイラル部と、車両に取り付けられ、前記スパイラル部を収容するケースと、前記ケースに固定され、前記スパイラル部を保持するブラケットと、を備え、前記ブラケットは、前記スパイラル部の軸方向の少なくとも一方の端部を保持する保持部と、前記スパイラル部の外周面に対して前記スパイラル部の径方向に対向し、かつ、前記ケースの内周面に対しても前記径方向に対向するように、前記スパイラル部の外周面と前記ケースの内周面との間に配置され前記ケースの内周面に固定される固定部と、を有し、前記固定部は、前記スパイラル部の外周面と前記径方向に離隔している、スパイラル式熱交換器が提供される。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、互いに離隔してスパイラル状に巻回された複数の金属薄板を有し、前記複数の金属薄板により画成される複数の流路のうちの流路に冷却水が流通するスパイラル部と、車両に取り付けられ、前記スパイラル部を収容するケースと、前記ケースに固定され、前記スパイラル部を保持するブラケットと、を備え、前記ブラケットは、前記スパイラル部の軸方向の少なくとも一方の端部を保持する保持部と、前記スパイラル部の外周面と前記ケースの内周面との間に配置され前記ケースの内周面に固定される固定部と、を有し、前記固定部は、前記スパイラル部の軸方向の一側から他側に亘って当該軸方向に伸びて形成されており、前記保持部は、前記固定部の当該軸方向の一側から前記ケースの内側に向かって伸びて形成されており、前記スパイラル部の当該軸方向の一側の端部を保持する第1保持部と、前記固定部の当該軸方向の他側から前記ケースの内側に向かって伸びて形成されており、前記スパイラル部の当該軸方向の他側の端部を保持する第2保持部と、を含む、スパイラル式熱交換器が提供される。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、互いに離隔してスパイラル状に巻回された複数の金属薄板を有し、前記複数の金属薄板により画成される複数の流路のうちの流路に冷却水が流通するスパイラル部と、車両に取り付けられ、前記スパイラル部を収容するケースと、前記ケースに固定され、前記スパイラル部を保持するブラケットと、を備え、前記ブラケットは、前記スパイラル部の軸方向の少なくとも一方の端部を保持する保持部と、前記スパイラル部の外周面と前記ケースの内周面との間に配置され前記ケースの内周面に固定される固定部と、を有し、前記保持部は、前記スパイラル部の軸方向の一側の端部を保持し、前記固定部の当該軸方向の一側から前記ケースの内側に向かって伸びて形成されている、スパイラル式熱交換器が提供される。
【0007】
前記保持部は、前記スパイラル部の軸方向の一側の端部を保持する第1保持部と、前記スパイラル部の軸方向の他側の端部を保持する第2保持部と、を含んでもよい。
【0008】
前記固定部は、前記スパイラル部の軸方向の一側から他側に亘って当該軸方向に伸びて形成されており、前記第1保持部は、前記固定部の当該軸方向の一側から前記ケースの内側に向かって伸びて形成されており、前記第2保持部は、前記固定部の当該軸方向の他側から前記ケースの内側に向かって伸びて形成されていてもよい。
【0009】
前記固定部は、前記スパイラル部の外周面と離隔されていてもよい。
【0010】
前記保持部は、前記スパイラル部の前記複数の金属薄板の各層を保持してもよい。
【0011】
複数の前記ブラケットが、前記スパイラル部の周方向に互いに間隔を空けて設けられてもよい。
【発明の効果】
【0012】
以上説明したように本発明によれば、車両を軽量化しつつ、スパイラル式熱交換器を車両に適切に取り付けることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の実施形態に係るスパイラル式熱交換器が搭載される車両の概略構成を示す模式図である。
図2】同実施形態に係るスパイラル式熱交換器を示す側面端面図である。
図3】同実施形態に係るスパイラル式熱交換器を示す正面断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0015】
なお、以下では、タービンエンジンの排気を冷却するためにスパイラル式熱交換器が車両に搭載されている例を説明するが、本発明に係るスパイラル式熱交換器は、他の用途(例えば、ガソリンエンジンの排気を冷却する用途等)で車両に搭載されていてもよい。また、以下では、スパイラル式熱交換器が搭載される車両の一例として車両1を説明するが、スパイラル式熱交換器が搭載される車両の構成は、後述するように、以下で説明する例に特に限定されない。
【0016】
なお、本明細書では、車両の進行方向を前方向とし、進行方向に対して逆方向を後方向とし、進行方向を向いた状態における左側及び右側をそれぞれ左方向及び右方向とし、鉛直上側及び鉛直下側をそれぞれ上方向及び下方向として、説明する。
【0017】
<1.車両の概略>
まず、図1を参照して、本発明の実施形態に係るスパイラル式熱交換器30が搭載される車両1の概略について説明する。
【0018】
図1は、車両1の概略構成を示す模式図である。なお、図1では、太線矢印によって、タービンエンジン20に取り込まれる空気及び当該タービンエンジン20から排出されるガスの流れが模式的に示されている。
【0019】
図1に示すように、車両1は、タービンエンジン20と、スパイラル式熱交換器30と、発電機70と、バッテリ80と、駆動用モータ90を備える。
【0020】
車両1は、駆動用モータ90を駆動源として走行可能であり、駆動用モータ90に供給される電力は、バッテリ80に蓄電されている。車両1では、タービンエンジン20から出力される動力を用いて発電機70を駆動し、発電機70により発電される電力を用いてバッテリ80を充電することができるようになっている。それにより、航続距離を延長することができる。例えば、タービンエンジン20、スパイラル式熱交換器30、発電機70及び駆動用モータ90はエンジンルーム12内に配置されており、バッテリ80は車室11の下方に配置されている。
【0021】
発電機70は、例えば、タービンエンジン20の回転軸とギヤ又はチェーン等を介して接続されており、タービンエンジン20から出力される動力がギヤ又はチェーン等を介して発電機70に入力されるようになっている。
【0022】
バッテリ80としては、例えば、リチウムイオン電池、リチウムイオンポリマー電池、ニッケル水素電池、ニッケルカドミウム電池又は鉛蓄電池等の二次電池が用いられる。
【0023】
駆動用モータ90としては、例えば、多相交流式(例えば、三相交流式)のモータが用いられる。駆動用モータ90は、図示しないインバータを介してバッテリ80と接続されており、バッテリ80に蓄電されている電力を用いて動力を生成する。
【0024】
タービンエンジン20は、燃焼により生じる高温かつ高圧のガスによりタービン24が回転駆動されることにより回転エネルギを生成する内燃機関である。
【0025】
具体的には、タービンエンジン20の前端部には吸気口21が形成されており、タービンエンジン20の内部には回転軸22を介して接続されている圧縮機23及びタービン24が設けられている。回転軸22は、前後方向に延在しており、回転軸22の前側に圧縮機23が固定されており、回転軸22の後側にタービン24が固定されている。
【0026】
このようなタービンエンジン20では、外気が吸気口21から吸入され、圧縮機23により圧縮される。そして、高圧となった空気と図示しない燃料口から供給される燃料とが混合され、燃焼する。そして、燃焼により生じる高温かつ高圧のガスによって、タービン24が回転駆動される。
【0027】
タービンエンジン20の後端部には、排気管41が接続されており、タービン24を通過したガスは排気管41に送られる。排気管41は、スパイラル式熱交換器30に接続されている。ゆえに、タービンエンジン20から排出された高温のガスは、排気管41を通過してスパイラル式熱交換器30に送られる。
【0028】
スパイラル式熱交換器30は、タービンエンジン20から排出された高温のガスを熱交換によって冷却するために設けられている。スパイラル式熱交換器30には、排気管42が接続されており、スパイラル式熱交換器30で熱交換されて冷却されたガスは排気管42に送られる。スパイラル式熱交換器30から排出されたガスは、排気管42を通って、車両1の外部へ放出される。
【0029】
車両1では、スパイラル式熱交換器30の構造を工夫することによって、スパイラル式熱交換器30を車両1に適切に取り付けることが実現される。このようなスパイラル式熱交換器30の詳細については、後述する。
【0030】
<2.スパイラル式熱交換器の詳細>
次に、図2及び図3を参照して、本発明の実施形態に係るスパイラル式熱交換器30の詳細について説明する。
【0031】
図2は、スパイラル式熱交換器30を示す側面端面図である。図3は、スパイラル式熱交換器30を示す正面断面図である。具体的には、図3は、図2に示される排気管42を通る断面であるA-A断面における断面図である。
【0032】
図2及び図3に示されるように、スパイラル式熱交換器30は、スパイラル部31と、ケース32と、ブラケット33とを備える。
【0033】
スパイラル式熱交換器30では、車両1に取り付けられているケース32にスパイラル部31が収容されており、当該スパイラル部31はブラケット33を介してケース32に取り付けられている。
【0034】
スパイラル部31は、流体間の熱交換を実現する機能を有する。
【0035】
具体的には、スパイラル部31は、互いに離隔してスパイラル状(具体的には、中心軸方向に見た場合に旋回するにつれて中心から遠ざかる曲線を描く渦巻状)に巻回された複数の金属薄板を有しており、当該複数の金属薄板により画成される複数の流路のうちの流路に冷却水が流通する。
【0036】
なお、図2及び図3では、スパイラル部31の軸方向が前後方向と一致している例が示されているが、スパイラル式熱交換器30におけるスパイラル部31の姿勢は、このような例に特に限定されない。また、スパイラル部31を形成する金属薄板の材質は、特に限定されないが、金属薄板の材料としては、例えば、ステンレス又はアルミニウム等が用いられる。
【0037】
スパイラル部31を形成する金属薄板の板厚は、具体的には、0.4mm以上2.0mm以下である。一方、工場等で用いられているスパイラル式熱交換器のスパイラル部を形成する金属板の板厚は、一般に2.0mmより厚い。つまり、スパイラル式熱交換器30のスパイラル部31を形成する金属薄板は、従来のスパイラル式熱交換器のスパイラル部を形成する金属板よりも薄い金属板に相当する。上述したように、一般にスパイラル式熱交換器は他の熱交換器と比較して小型であるという利点を持っているので、車両1に熱交換器としてスパイラル式熱交換器30を用いることによって、車両1を軽量化することが図られる。さらに、スパイラル式熱交換器30のスパイラル部31を形成する金属板として従来のスパイラル式熱交換器のスパイラル部を形成する金属板よりも薄い金属薄板を用いることによって、車両1をより効果的に軽量化することができる。
【0038】
スパイラル部31は、詳細には、図2及び図3に示されるように、金属薄板311及び金属薄板312の2つの金属薄板を有しており、金属薄板311及び金属薄板312が互いに離隔してスパイラル状に巻回されている。スパイラル部31では、金属薄板311及び金属薄板312のうち金属薄板311が、金属薄板312よりも内側に位置している。
【0039】
スパイラル部31では、金属薄板311,312がスパイラル状に巻回されることにより、スパイラル部31の径方向に沿って金属薄板の複数の層が形成される。例えば、図3を参照すると、スパイラル部31では、金属薄板の層数は基本的に4層となっているが、層数が6層となっている部分(具体的には、スパイラル部31の左下部)も部分的に存在する。なお、スパイラル部31における金属薄板の層数は、図3に示される例に特に限定されない。
【0040】
スパイラル部31の製造工程では、まず、帯状の金属薄板311及び金属薄板312を重ね合わせ、その後、重ね合わされている金属薄板311及び金属薄板312をこれらの金属薄板の幅方向に沿った軸まわりにスパイラル状に巻回させる曲げ加工が行われる。上述したように、スパイラル式熱交換器30のスパイラル部31では従来のスパイラル式熱交換器のスパイラル部を形成する金属板よりも薄い金属薄板311,312が用いられているので、スパイラル状に巻回された金属薄板311,312は巻回される前の状態に戻るように変形しやすい。ここで、スパイラル式熱交換器30では、後述するように、スパイラル部31は、当該スパイラル部31の軸方向の少なくとも一方の端部がブラケット33により保持された状態でケース32内に収容される。それにより、ケース32内のスパイラル部31を所望の形状に維持することが実現される。
【0041】
スパイラル部31では、互いに離隔してスパイラル状に巻回されている金属薄板311及び金属薄板312により流路51と流路52の2つの流路が画成されている。流路51は、金属薄板311の外周面と金属薄板312の内周面との間の空間であり、流路51には冷却水が流通する。一方、流路52は、金属薄板312の外周面と金属薄板311の内周面との間の空間であり、流路52にはタービンエンジン20から排出され排気管42を介して送られる高温のガスが流通する。図2及び図3に示される例では、流路52の幅L2(つまり、スパイラル部31の径方向での流路52の長さ)は流路51の幅L1(つまり、スパイラル部31の径方向での流路51の長さ)よりも広くなっている。
【0042】
ここで、図3に示されるように、スパイラル部31の周方向の端部318,319において、金属薄板311及び金属薄板312は接続されており、金属薄板311の外周面と金属薄板312の内周面との間の隙間はスパイラル部31の前端部から後端部までの全域に亘って閉鎖されている。なお、端部318は、スパイラル部31の周方向の端部のうち内側の端部に相当し、端部319は、スパイラル部31の周方向の端部のうち外側の端部に相当する。また、図2に示されるように、スパイラル部31の前端部及び後端部において、金属薄板311及び金属薄板312は接続されており、金属薄板311の外周面と金属薄板312の内周面との間の隙間はスパイラル部31の周方向の端部318から端部319までの全域に亘って閉鎖されている。よって、冷却水が流通する流路51は、密閉されている。詳細には、冷却水が循環する循環路がこのような流路51と接続されており、循環路を循環する冷却水が流路51内に連続的に供給されるようになっている。
【0043】
ケース32は、車両1に取り付けられ、スパイラル部31を収容する。
【0044】
なお、ケース32を形成する金属薄板の材質は、特に限定されないが、ケース32の材料としては、例えば、ステンレス又はアルミニウム等が用いられる。
【0045】
ケース32は、詳細には、図2及び図3に示されるように、略円筒形状を有しており、ケース32の軸方向とスパイラル部31の軸方向とが略一致するように、スパイラル部31がケース32内に収容される。つまり、図2及び図3に示される例では、ケース32の軸方向は前後方向と一致している。
【0046】
ケース32の外周部には、図3に示されるように、当該ケース32を車両1に取り付けるための取り付け部321が設けられている。取り付け部321は、ケース32の外周部から外側に伸びて形成されており、当該取り付け部321の先端部が車両1のフレーム部材5にネジ締結等によって固定されることによって、ケース32が車両1に取り付けられる。なお、フレーム部材5の、車両1における位置及び形状は、特に限定されない。
【0047】
タービンエンジン20から排出されたガスが通過する排気管41は、ケース32の前端部の中央部に接続されている。また、スパイラル式熱交換器30で熱交換されて冷却されたガスが送られる排気管42は、ケース32の外周部(具体的には、図2及び図3に示される例ではケース32の外周部の下部)に接続されている。
【0048】
ブラケット33は、ケース32に固定され、スパイラル部31を保持する。このように、ブラケット33は、スパイラル部31をケース32に取り付けるための部材である。
【0049】
具体的には、ブラケット33は、スパイラル部31の軸方向の少なくとも一方の端部を保持する保持部331と、スパイラル部31の外周面とケース32の内周面との間に配置されケース32の内周面に固定される固定部332とを有する。ここで、上記のスパイラル部31の外周面は、スパイラル部31における金属薄板の層のうち最も外側の層に相当する部分の外周面を意味する。
【0050】
なお、ブラケット33の材質は、特に限定されないが、ブラケット33の材料としては、例えば、ステンレス又はアルミニウム等が用いられる。
【0051】
スパイラル式熱交換器30では、図3に示されるように、複数のブラケット33が、スパイラル部31の周方向に互いに間隔を空けて設けられている。なお、図3では、3つのブラケット33が、スパイラル部31の周方向に等間隔に設けられている例が示されているが、スパイラル式熱交換器30におけるブラケット33の数及び位置は、このような例に特に限定されない。スパイラル部31が所望の形状に維持されるように当該スパイラル部31をより適切に保持する観点では、上記のように複数のブラケット33が、スパイラル部31の周方向に互いに間隔を空けて設けられることが好ましい。
【0052】
固定部332は、詳細には、図2に示されるように、スパイラル部31の軸方向の一側(具体的には、車両前側)から他側(具体的には、車両後側)に亘って当該軸方向(つまり、車両前後方向)に伸びて形成されている。後述するように、固定部332の前端部及び後端部に保持部331(具体的には、第1保持部331a及び第2保持部331b)がそれぞれ接続されている。
【0053】
固定部332は、ケース32の内周面に、例えば溶接によって、固定されている。図2に示される例では、固定部332における前側の部分332a、中央側の部分332b及び後側の部分332cがケース32の内周面と接しており、これらの各部分がケース32の内周面に溶接されている。
【0054】
なお、固定部332は、溶接以外の他の方法によってケース32の内周面に固定されていてもよい。また、図2に示される例では、固定部332における互いに間隔を空けた3つの部分がケース32の内周面に固定されているが、固定部332の少なくとも一部分がケース32の内周面に固定されていればよい。なお、固定部332は、前後方向の全域に亘ってケース32の内周面に固定されていてもよい。
【0055】
ここで、ケース32に対して外部から入力される衝撃(例えば、ケース32に石等が衝突することにより生じる衝撃)からスパイラル部31を適切に保護する観点では、図2に示されるように、固定部332は、スパイラル部31の外周面と離隔されていることが好ましい。具体的には、固定部332は、前後方向の全域に亘ってスパイラル部31の外周面と離隔されている。
【0056】
保持部331は、詳細には、図2に示されるように、スパイラル部31の前端部を保持する第1保持部331aと、スパイラル部31の後端部を保持する第2保持部331bとを含む。
【0057】
第1保持部331aは、固定部332の前側からケース32の内側に向かって伸びて形成されている。そして、スパイラル部31の前端部が、第1保持部331aの後面に、例えば溶接によって、固定されている。それにより、スパイラル部31の前端部が第1保持部331aによって保持される。
【0058】
第2保持部331bは、固定部332の後側からケース32の内側に向かって伸びて形成されている。そして、スパイラル部31の後端部は、第2保持部331bの前面に、例えば溶接によって、固定されている。それにより、スパイラル部31の後端部が第2保持部331bによって保持される。
【0059】
ここで、スパイラル部31が所望の形状に維持されるように当該スパイラル部31をより適切に保持する観点では、第1保持部331a及び第2保持部331bは、図2及び図3に示されるように、スパイラル部31の複数の金属薄板311,312の各層を保持することが好ましい。
【0060】
具体的には、第1保持部331a及び第2保持部331bは、図2及び図3に示されるように、それぞれ固定部332の前側及び後側から、スパイラル部31における金属薄板の層のうち最も内側の層に相当する部分よりも内側まで伸びて形成されている。そして、金属薄板311,312の各層は、第1保持部331a及び第2保持部331bに、例えば溶接によって、固定されている。それにより、金属薄板311,312の各層が第1保持部331a及び第2保持部331bによって保持される。
【0061】
なお、上記では、スパイラル部31の端部が保持部331に溶接されることによって保持部331によるスパイラル部31の端部の保持が実現される例を説明したが、保持部331によるスパイラル部31の端部の保持は、他の方法によって実現されてもよい。例えば、保持部331にスリットが形成されており、スパイラル部31の端部が当該スリットに挿入された状態で保持部331に挟持されることによって、保持部331によるスパイラル部31の端部の保持が実現されてもよい。
【0062】
また、図2及び図3に示される例では、スパイラル部31の軸方向の両端部が保持部331(具体的には、第1保持部331a及び第2保持部331b)によって保持されているが、保持部331は、上述したように、スパイラル部31の軸方向の少なくとも一方の端部を保持すればよい。ゆえに、例えば、保持部331の構成から第1保持部331a又は第2保持部331bの一方が省略されてもよいが、スパイラル部31が所望の形状に維持されるように当該スパイラル部31をより適切に保持する観点では、保持部331は、スパイラル部31の軸方向の両端部をそれぞれ保持する第1保持部331a及び第2保持部331bを含むことが好ましい。
【0063】
上記で説明したスパイラル式熱交換器30では、流体間の熱交換が行われる。特に、車両1では、スパイラル式熱交換器30は、上述したように、タービンエンジン20から排出されたガスを熱交換によって冷却するために設けられている。ここで、スパイラル式熱交換器30におけるガスの挙動について説明する。
【0064】
図2及び図3では、太線矢印によって、タービンエンジン20から送られる高温のガスの流れが模式的に示されている。タービンエンジン20から排出され排気管42を介して送られる高温のガスは、図2に示されるように、まず、スパイラル部31の内側(具体的には、スパイラル部31における金属薄板の層のうち最も内側の層に相当する部分よりも内側)に送られる。その後、図3に示されるように、スパイラル部31の内側に送られたガスは、流路52内を周方向に沿って外側に向かうように通過する。この際、流路52内を流通するガスと、流路52と隣接する流路51内を流通する冷却水との間で、熱交換が行われる。それにより、ガスから冷却水に熱が吸収され、ガスが冷却される。そして、図2及び図3に示されるように、流路52を通過し終え冷却されたガスは、排気管42に送られる。
【0065】
ところで、スパイラル部31の寸法は、スパイラル式熱交換器30の熱交換の性能に大きな影響を与える。ゆえに、例えば、ガスが流通する流路52の幅L2を適正化することによって、スパイラル式熱交換器30の熱交換の性能として所望の性能を得ることができる。よって、スパイラル部31の形状が所望の形状(例えば、設計時に想定した形状)から乖離してしまった場合、例えば、ガスが流通する流路52において幅L2が過度に狭い部分が局所的に存在すること等に起因して、スパイラル式熱交換器30における熱交換の機能が十分には得られない場合がある。
【0066】
ここで、スパイラル式熱交換器30では、上記で説明したように、ブラケット33は、スパイラル部31の軸方向の少なくとも一方の端部を保持する保持部331と、スパイラル部31の外周面とケース32の内周面との間に配置されケース32の内周面に固定される固定部332とを有する。ゆえに、スパイラル部31の軸方向の少なくとも一方の端部を保持部331により保持することによって、スパイラル部31を所望の形状に維持することができる。さらに、固定部332がスパイラル部31の外周面とケース32の内周面との間でケース32の内周面に固定されることによって、スパイラル部31の外周面とケース32の内周面との間の空間を有効利用してスパイラル部31をケース32に取り付けることができる。よって、スパイラル式熱交換器30の大型化を抑制しつつ、スパイラル部31を所望の形状に維持した状態でケース32内に収容することができる。
【0067】
このように金属薄板により形成され車両1におけるタービンエンジン20の排気等の流体を冷却水により冷却可能なスパイラル部31をケース32内に収容することによって、スパイラル部31を外部から入力される衝撃からケースにより保護することができるので、例えば、スパイラル部31に穴が開き冷却水が外部に漏出することを抑制することができる。さらに、スパイラル部31を所望の形状に維持することによって、スパイラル式熱交換器30の熱交換の性能を適切に確保することができる。
【0068】
<3.スパイラル式熱交換器の効果>
次に、本実施形態に係るスパイラル式熱交換器30の効果について説明する。
【0069】
本実施形態に係るスパイラル式熱交換器30は、複数の金属薄板を有し冷却水の流路が形成されるスパイラル部31を備える。それにより、車両1におけるタービンエンジン20の排気等の流体を冷却水により冷却可能なスパイラル部31を形成する金属板として金属薄板を用いることにより車両1を軽量化することができる。さらに、スパイラル式熱交換器30は、車両1に取り付けられスパイラル部31を収容するケース32と、ケース32に固定されスパイラル部31を保持するブラケット33とを備え、ブラケット33は、スパイラル部31の軸方向の少なくとも一方の端部を保持する保持部331と、スパイラル部31の外周面とケース32の内周面との間に配置されケース32の内周面に固定される固定部332とを有する。それにより、スパイラル式熱交換器30の大型化を抑制しつつ、金属薄板により形成されるスパイラル部31を所望の形状に維持した状態でケース32内に収容することができる。ゆえに、車両1を軽量化しつつ、スパイラル部31を外部から入力される衝撃からケースにより保護し、かつ、スパイラル式熱交換器30の熱交換の性能を適切に確保することができる。このように、本実施形態に係るスパイラル式熱交換器30によれば、車両1を軽量化しつつ、スパイラル式熱交換器30を車両1に適切に取り付けることができる。
【0070】
また、本実施形態に係るスパイラル式熱交換器30では、ブラケット33の保持部331は、スパイラル部31の軸方向の一側の端部(具体的には、前端部)を保持する第1保持部331aと、スパイラル部31の軸方向の他側の端部(具体的には、後端部)を保持する第2保持部331bとを含むことが好ましい。それにより、スパイラル部31の軸方向の各端部を保持部331により保持することができるので、スパイラル部31の軸方向の一側及び他側の双方において、スパイラル部31の形状が所望の形状(例えば、設計時に想定した形状)から乖離することを抑制することができる。ゆえに、スパイラル部31が所望の形状に維持されるように当該スパイラル部31をより適切に保持することができる。
【0071】
また、本実施形態に係るスパイラル式熱交換器30では、ブラケット33の固定部332は、スパイラル部31の軸方向の一側から他側に亘って当該軸方向に伸びて形成されており、第1保持部331aは、固定部332の当該軸方向の一側からケース32の内側に向かって伸びて形成されており、第2保持部331bは、固定部332の当該軸方向の他側からケース32の内側に向かって伸びて形成されていることが好ましい。それにより、固定部332をスパイラル部31の外周面とケース32の内周面との間に配置しつつ、スパイラル部31の軸方向の各端部を保持する第1保持部331a及び第2保持部331bを適切に設けることができる。ゆえに、ブラケット33の大型化を抑制しつつ、スパイラル部31の軸方向の各端部をブラケット33により保持する機能を適切に確保することができる。
【0072】
また、本実施形態に係るスパイラル式熱交換器30では、ブラケット33の固定部332は、スパイラル部31の外周面と離隔されていることが好ましい。それにより、ケース32に対して外部から入力される衝撃(例えば、ケース32に石等が衝突することにより生じる衝撃)がスパイラル部31に直接的に伝達されることを抑制することができる。ゆえに、ケース32に対して外部から入力される衝撃からスパイラル部31を適切に保護することができる。
【0073】
また、本実施形態に係るスパイラル式熱交換器30では、ブラケット33の保持部331は、スパイラル部31の複数の金属薄板311,312の各層を保持することが好ましい。それにより、スパイラル部31の端部における当該スパイラル部31の径方向に離れた複数の部分を保持することができる。ゆえに、スパイラル部31が所望の形状に維持されるように当該スパイラル部31をより適切に保持することができる。
【0074】
また、本実施形態に係るスパイラル式熱交換器30では、複数のブラケット33が、スパイラル部31の周方向に互いに間隔を空けて設けられることが好ましい。それにより、スパイラル部31の端部における当該スパイラル部31の周方向に離れた複数の部分を保持することができる。ゆえに、スパイラル部31が所望の形状に維持されるように当該スパイラル部31をより適切に保持することができる。
【0075】
<4.むすび>
以上説明したように、本発明の各実施形態に係るスパイラル式熱交換器30は、複数の金属薄板を有し冷却水の流路が形成されるスパイラル部31と、車両1に取り付けられスパイラル部31を収容するケース32と、ケース32に固定されスパイラル部31を保持するブラケット33とを備える。また、ブラケット33は、スパイラル部31の軸方向の少なくとも一方の端部を保持する保持部331と、スパイラル部31の外周面とケース32の内周面との間に配置されケース32の内周面に固定される固定部332とを有する。それにより、スパイラル式熱交換器30の大型化を抑制しつつ、金属薄板により形成され車両1におけるタービンエンジン20の排気等の流体を冷却水により冷却可能なスパイラル部31を所望の形状に維持した状態でケース32内に収容することができる。ゆえに、車両1を軽量化しつつ、スパイラル式熱交換器30を車両1に適切に取り付けることができる。
【0076】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明は係る例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例又は応用例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0077】
例えば、上記では、図1を参照して、スパイラル式熱交換器30が搭載される車両の一例として車両1について説明したが、本発明に係るスパイラル式熱交換器が搭載される車両の構成は、上記の例に特に限定されない。例えば、本発明に係るスパイラル式熱交換器が搭載される車両として、車両1の構成要素の一部が省略されたもの、車両1に追加的な構成要素が追加されたもの、又は、車両1の構成要素の配置を変更したものが用いられてもよい。また、上述したように、本発明に係るスパイラル式熱交換器は、タービンエンジン20の排気以外のガスの冷却に用いられてもよいので、例えば、ガソリンエンジンを搭載する車両において当該ガソリンエンジンの排気が流通する排気管に接続されていてもよい。
【0078】
また、例えば、上記では、2つの金属薄板を有し、当該2つの金属薄板によって2つの流路が画成されているスパイラル部31について説明したが、本発明に係るスパイラル部は、3つ以上の金属薄板を有していてもよい。なお、その場合、スパイラル部に形成される流路の数は、3つ以上になるので、3つ以上の流体の間で熱交換が行われ得る。
【0079】
また、例えば、上記では、図2及び図3を参照して、スパイラル式熱交換器30について説明したが、図2及び図3に示される例はあくまでも一例であり、本発明に係るスパイラル式熱交換器の各構成要素(具体的には、スパイラル部、ケース及びブラケット)の形状は上記の例に特に限定されない。
【符号の説明】
【0080】
1 車両
5 フレーム部材
11 車室
12 エンジンルーム
20 タービンエンジン
21 吸気口
22 回転軸
23 圧縮機
24 タービン
30 スパイラル式熱交換器
31 スパイラル部
32 ケース
33 ブラケット
41 排気管
42 排気管
51 流路
52 流路
70 発電機
80 バッテリ
90 駆動用モータ
311,312 金属薄板
321 取り付け部
331 保持部
331a 第1保持部
331b 第2保持部
332 固定部
図1
図2
図3