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特許7305321情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-06-30
(45)【発行日】2023-07-10
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20230703BHJP
   G06F 16/9035 20190101ALI20230703BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06F16/9035
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2018170809
(22)【出願日】2018-09-12
(65)【公開番号】P2020042647
(43)【公開日】2020-03-19
【審査請求日】2021-03-24
【審判番号】
【審判請求日】2022-11-08
(73)【特許権者】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】太田 昂志
(72)【発明者】
【氏名】中村 宏之
(72)【発明者】
【氏名】本谷 太門
(72)【発明者】
【氏名】東 晃弘
【合議体】
【審判長】高瀬 勤
【審判官】松尾 俊介
【審判官】中野 浩昌
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-058996(JP,A)
【文献】特開2007-164559(JP,A)
【文献】特開2005-182166(JP,A)
【文献】特開2009-014286(JP,A)
【文献】特開2015-005277(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q10/00-99/00
G06F16/00-16/958
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信部と、制御部と、を備えた情報処理装置において、
上記制御部は、
あるユーザ及び1又は複数の他のユーザの少なくとも何れかの調理に関連する情報である調理関連情報を上記通信部を介して取得し、
取得した上記調理関連情報に対して統計的処理を施し、
上記統計的処理を施した上記調理関連情報に関連する国及び地域の少なくともいずれか一方の情報を参照して、上記あるユーザに対して上記通信部を介して提供するコンテンツであって上記国及び地域の少なくともいずれか一方の文化に関するコンテンツを選択し、
上記調理関連情報は、ユーザ操作に応じて調理を実行する調理器から送信されてくる、当該調理器による調理が終了した調理履歴に基づき特定される情報であり、
上記制御部が選択するコンテンツは、上記調理器により上記調理が終了してから所定の期間が経過した後に提供されるコンテンツを含む、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
上記制御部によるコンテンツの選択には、映像の選択、及び音楽の選択の少なくとも何れかが含まれる
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
上記制御部によるコンテンツの選択には、照明の調整が含まれる
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
上記制御部は、
上記調理関連情報に含まれる食材情報を参照して、上記あるユーザに対して提供するコンテンツを選択する
ことを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
上記制御部は、
上記調理関連情報に含まれる地域情報を参照して、上記あるユーザに対して提供するコンテンツを選択する
ことを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
上記制御部は、
上記調理関連情報に含まれる料理名および料理のジャンルの少なくとも何れかを参照して、上記あるユーザに対して提供するコンテンツを選択する
ことを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
食材を調理する調理部を更に備えていることを特徴とする請求項1から6の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
端末装置と情報処理装置とを含む情報処理システムであって、
上記端末装置は、
上記情報処理装置に対して、あるユーザ及び1又は複数の他のユーザの少なくとも何れかの調理に関連する情報である調理関連情報を送信し、
上記情報処理装置は、
上記調理関連情報を取得し、
取得した上記調理関連情報に対して統計的処理を施し、
上記統計的処理を施した上記調理関連情報に関連する国及び地域の少なくともいずれか一方の情報を参照して、上記あるユーザに対して提供するコンテンツであって上記国及び地域の少なくともいずれか一方の文化に関するコンテンツを選択し、
上記調理関連情報は、ユーザ操作に応じて調理を実行する調理器から送信されてくる、当該調理器による調理が終了した調理履歴に基づき特定される情報であり、
上記情報処理装置が選択するコンテンツは、上記調理器により上記調理が終了してから所定の期間が経過した後に提供されるコンテンツを含む、
ことを特徴とする情報処理システム。
【請求項9】
あるユーザ及び1又は複数の他のユーザの少なくとも何れかの調理に関連する情報である調理関連情報に対して統計的処理を施し、
上記統計的処理を施した上記調理関連情報に関連する国及び地域の少なくともいずれか一方の情報を参照して、上記あるユーザに対して提供するコンテンツであって上記国及び地域の少なくともいずれか一方の文化に関するコンテンツを選択し、
上記調理関連情報は、ユーザ操作に応じて調理を実行する調理器から送信されてくる、当該調理器による調理が終了した調理履歴に基づき特定される情報であり、
上記選択されるコンテンツは、上記調理器により上記調理が終了してから所定の期間が経過した後に提供されるコンテンツを含む、
ことを特徴とする情報処理方法。
【請求項10】
請求項1に記載の情報処理装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、上記制御部としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ユーザの行動の内容と、行動時間と、に基づいて、配信される複数の番組の中から、ユーザの現在又は将来の嗜好又は生活習慣に適応した番組推薦を行う技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2008-118408号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、食事中や食後の団欒中のユーザの嗜好は、食事の内容により左右される場合がある。従って、食事の内容に応じて、ユーザの嗜好に適したコンテンツを推薦することができる技術に対する要望があった。
【0005】
本発明の一態様は、上述した事情に鑑みてなされてものであり、食事の内容に応じて、ユーザの嗜好に適したコンテンツを推薦する技術を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る情報処理装置は、通信部と、制御部と、を備えた情報処理装置において、上記制御部は、あるユーザ及び1又は複数の他のユーザの少なくとも何れかの調理に関連する情報である調理関連情報を上記通信部を介して取得し、取得した上記調理関連情報を参照して、上記あるユーザに対して上記通信部を介して提供するコンテンツを選択する構成である。
【0007】
また、上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る情報処理システムは、端末装置と情報処理装置とを含む情報処理システムであって、上記端末装置は、上記情報処理装置に対して、あるユーザ及び1又は複数の他のユーザの少なくとも何れかの調理に関連する情報である調理関連情報を送信し、上記情報処理装置は、上記調理関連情報を取得し、取得した上記調理関連情報を参照して、上記あるユーザに対して提供するコンテンツを選択する構成である。
【0008】
また、上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る情報処理方法は、あるユーザ及び1又は複数の他のユーザの少なくとも何れかの調理に関連する情報である調理関連情報を参照して、上記あるユーザに対して提供するコンテンツを選択する方法である。
【発明の効果】
【0009】
本発明の一態様によれば、食事の内容に応じて、ユーザの嗜好に適したコンテンツを推薦することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】情報処理システムの要部構成を示すブロック図である。
図2】情報処理システムの処理の流れを示すシーケンス図である。
図3】(a)は、調理履歴テーブルの一例を示し、(b)は、コンテンツ関連情報テーブルの一例を示し、(c)は、コンテンツテーブルの一例を示している。
図4】(a)は、調理履歴テーブルの一例を示し、(b)は、対応テーブルの一例を示し、(c)は、コンテンツ関連情報テーブルの一例を示している。
図5】コンテンツテーブルの一例を示している。
図6】(a)は、キーワードテーブルの一例を示し、(b)は、コンテンツ関連情報テーブルの一例を示している。
図7】機器管理サーバ、およびコンテンツサーバとして利用可能なコンピュータの構成を例示したブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
〔実施形態1〕
以下、本発明の実施形態1に係る情報処理システム1について、詳細に説明する。なお、以下の実施形態に記載されている構成は、特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。図1は、情報処理システム1の要部構成を示すブロック図である。
【0012】
情報処理システム1は、調理機器10と、機器管理サーバ30と、コンテンツサーバ50と、コンテンツ視聴機器70とを含んでいる。なお、情報処理システム1は、調理機器10、機器管理サーバ30、コンテンツサーバ50、およびコンテンツ視聴機器70をそれぞれ1つまたは複数含んでいる構成であってもよい。情報処理システム1では、調理機器10と、機器管理サーバ30とが、機器管理サーバ30と、コンテンツサーバ50とが、また、コンテンツサーバ50と、コンテンツ視聴機器70とがネットワークを介した通信により互いに通信可能に構成されている。
【0013】
また、調理機器10と、コンテンツ視聴機器70とは、近距離無線通信により互いに通信可能に接続されていてもよい。調理機器10と、コンテンツ視聴機器70とは、例えばBluetooth(登録商標)やANTなどで接続されていてもよく、ルータを介したWi-Fi(登録商標)通信などで接続されていてもよい。また、調理機器10と、コンテンツ視聴機器70とは、一体であってもよい。
【0014】
機器管理サーバ30と、コンテンツサーバ50と、は同一のサーバであってもよく、本実施形態では、機器管理サーバ30と、コンテンツサーバ50と、を合わせて情報処理装置100とも称する。
【0015】
情報処理装置100は、調理機器10における調理履歴を参照して、調理に関連する情報である調理関連情報に基づいてユーザに対して提供するコンテンツを選択する。情報処理装置100は、複数の調理機器10から調理履歴を取得してもよく、あるユーザ及び1又は複数の他のユーザの少なくとも何れかの調理に関連する情報である調理関連情報を参照して、あるユーザに対して提供するコンテンツを選択することができてもよい。ユーザ及び1又は複数の他のユーザの少なくとも何れかの調理に関連する情報である調理関連情報は、ユーザ及び1又は複数の他のユーザの、例えばスマートフォン等の携帯端末に記憶されており、当該携帯端末から情報処理装置100に送信されてもよい。調理機器10、及び携帯端末等の情報処理装置100に調理関連情報を送信する装置を端末装置を称する。情報処理装置100は、調理関連情報を参照して選択したコンテンツをコンテンツ視聴機器70に送信し、再生させる。
【0016】
(調理機器10の構成)
調理機器10は、通信部11、表示部12、入力部13、調理部14、記憶部15、および制御部20を備えている。調理機器10は、オーブンレンジや自動調理器である。調理機器10は、食材を投入し、適宜の調理メニューを選択する操作を行うことで、料理を完成させることができる機能を備えていてもよい。
【0017】
通信部11は、機器管理サーバ30との間でインターネット等のネットワークを介して通信する。
【0018】
表示部12は、例えば、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ(OLED)、及びプラズマディスプレイ等のディスプレイデバイスである。
【0019】
入力部13は、例えば、操作ボタンや、タッチパネルなどに対するユーザ操作に応じた入力を受け付ける。
【0020】
調理部14は、調理部14の内部に投入された食材を、制御部20の制御に応じて、蒸す、焼く、炒める、揚げる等の調理方法によって調理する。調理部14は、調理部14の内部に投入された食材を、所定の調理出力、所定の調理温度、所定の調理時間で調理することができる。なお、本実施形態では、調理機器10は、情報処理装置100とは別体である構成について説明するが、これに限らず、情報処理装置100が食材を調理する調理部14を備えている構成であってもよい。
【0021】
記憶部15は、調理機器10で用いられる種々のデータを格納するストレージである。記憶部15は、例えば、内容の書き換えが可能な不揮発性メモリである、EPROM、EEPROM(登録商標)、HDD、フラッシュメモリなどのいずれか1つ、またはそれらの1つ以上の組み合わせによって実現される。
【0022】
制御部20は、調理機器10の各部を統括的に制御する機能を備えている演算装置である。制御部20は、例えば1つ以上のプロセッサ(例えばCPUなど)が、1つ以上のメモリ(例えばRAMやROMなど)に記憶されているプログラムを実行することで調理機器10の各部を制御する。
【0023】
(制御部20の構成)
制御部20は、調理制御部21と、調理履歴送信部22と、を備えている。
【0024】
調理制御部21は、入力部13を介して入力されるユーザ操作に応じて、調理部14を制御する。調理制御部21は、ユーザ操作によって選択されたメニューに応じて、調理部14における調理方法、調理温度、調理時間等を制御する。また、調理制御部21は、調理履歴16を記憶部15に記憶する。
【0025】
調理履歴送信部22は、記憶部15に記憶された調理履歴16を通信部11を介して機器管理サーバ30に送信する。調理履歴送信部22は、記憶部15に記憶された調理履歴16の中から、最新のものを、当該調理の完了時に機器管理サーバ30に送信してもよい。
【0026】
(機器管理サーバ30の構成)
機器管理サーバ30は、通信部31、記憶部32、管理サーバ制御部40を含んでいる。なお、本実施形態では、情報処理システム1は、1つの機器管理サーバ30を備える場合を例に挙げて説明するが、本発明はこれに限定されるものではい。例えば、機器管理サーバ30は複数のサーバにより構成されていてもよいし、複数のサーバが共同で下記機能を実行するための処理を行っている構成であってもよい。
【0027】
機器管理サーバ30は、複数の調理機器10に係る情報を管理するサーバである。機器管理サーバ30は、各調理機器10に特有の機器IDや、各調理機器10の種類やモデルを示す機器情報、および各調理機器10のユーザを特定するためのユーザID等の情報を管理している。また、機器管理サーバ30は、各調理機器10で実行可能な各操作を示す操作IDと、各操作IDに応じた調理に関連する情報である調理関連情報を管理している。
【0028】
通信部31は、例えばインターネットなどのネットワークを介して、1又は複数の調理機器10と通信する。
【0029】
記憶部32は、機器管理サーバ30で用いられる種々のデータを格納するストレージである。記憶部32は、例えば、内容の書き換えが可能な不揮発性メモリである、EPROM、EEPROM(登録商標)、HDD、フラッシュメモリなどのいずれか1つ、又はそれらの1つ以上の組み合わせによって実現される。記憶部32には、機器管理サーバ30によって管理される各調理機器10で実行可能な調理に関連する情報である調理関連情報33が記憶されている。
【0030】
管理サーバ制御部40は、機器管理サーバ30の各部を統括的に制御する機能を備えている演算装置である。管理サーバ制御部40は、例えば1つ以上のプロセッサ(例えばCPUなど)が、1つ以上のメモリ(例えばRAMやROMなど)に記憶されているプログラムを実行することで機器管理サーバ30の各構成要素を制御する。
【0031】
(管理サーバ制御部40の構成について)
管理サーバ制御部40は、調理履歴受信部41と、調理関連情報送信部42と、を備えている。
【0032】
調理履歴受信部41は、通信部31を介して複数の調理機器10から調理履歴16を受信する。
【0033】
調理関連情報送信部42は、調理履歴受信部41によって受信した、ある調理機器10及び1又は複数の他の調理機器10の少なくとも何れかの調理履歴を参照して、当該調理履歴の調理に関連する情報である調理関連情報を記憶部32から抽出する。調理関連情報送信部42は、記憶部32から抽出した調理関連情報を通信部31を介してコンテンツサーバ50に送信する。
【0034】
なお、管理サーバ制御部40は、ある調理機器10及び1又は複数の他の調理機器10から取得した調理履歴に基づいて、調理関連情報に対して統計的処理を施して、統計的処理を施した調理関連情報を記憶部32に記憶する構成であってもよい。そして、管理サーバ制御部40は、統計的処理を施した調理関連情報をコンテンツサーバ50に送信してもよい。
【0035】
(コンテンツサーバ50の構成)
コンテンツサーバ50は、通信部51、記憶部52、および、コンテンツサーバ制御部60を含んでいる。コンテンツサーバ50は、複数のコンテンツを管理するサーバであり、機器管理サーバ30から提供される調理関連情報を参照して、対象の調理機器に関連付けられたユーザに対して、提供するコンテンツを選択し、選択したコンテンツを、対象のコンテンツ視聴機器70に送信する。
【0036】
通信部51は、例えばインターネットなどのネットワークを介して、機器管理サーバ30と通信する。また、通信部51は、例えばインターネットなどのネットワークを介して、1又は複数のコンテンツ視聴機器70と通信する。
【0037】
記憶部52は、コンテンツサーバ50で用いられる種々のデータを格納するストレージである。記憶部52は、例えば、内容の書き換えが可能な不揮発性メモリである、EPROM、EEPROM(登録商標)、HDD、フラッシュメモリなどのいずれか1つ、又はそれらの1つ以上の組み合わせによって実現される。記憶部52には、複数のコンテンツ53が記憶されている。
【0038】
コンテンツサーバ制御部60は、コンテンツサーバ50の各部を統括的に制御する機能を備えている演算装置である。コンテンツサーバ制御部60は、例えば1つ以上のプロセッサ(例えばCPUなど)が、1つ以上のメモリ(例えばRAMやROMなど)に記憶されているプログラムを実行することでコンテンツサーバ50の各構成要素を制御する。
【0039】
(コンテンツサーバ制御部60の構成について)
コンテンツサーバ制御部60は、調理関連情報受信部61、コンテンツ選択部62、およびコンテンツ送信部63を備えている。
【0040】
調理関連情報受信部61は、通信部51を介して、機器管理サーバ30が送信した調理関連情報を受信する。
【0041】
コンテンツ選択部62は、調理関連情報受信部61が受信した調理関連情報を参照して、対象のユーザに対象して提供するコンテンツを記憶部52に記憶されている複数のコンテンツ53から選択する。コンテンツ選択部62は、あるユーザ及び1又は複数の他のユーザの少なくとも何れかの調理に関連する情報である調理関連情報を参照して、あるユーザに対して提供するコンテンツを選択してもよい。また、コンテンツ選択部62は、機器管理サーバ30の管理サーバ制御部40が、統計的処理を施した調理関連情報を参照して、あるユーザに対して提供するコンテンツを選択する構成であってもよい。
【0042】
コンテンツ送信部63は、コンテンツ選択部62が選択したコンテンツを、通信部51を介してコンテンツ視聴機器70に送信する。
【0043】
(コンテンツ視聴機器70の構成について)
コンテンツ視聴機器70は、通信部71、表示部72、音声出力部73、記憶部74、および視聴機器制御部80を含んでいる。コンテンツ視聴機器70は、表示部72による画像コンテンツの再生と、音声出力部73による音声コンテンツの再生との少なくとも何れかを行うことができる機器である。コンテンツ視聴機器70は、例えば、スマートフォン、ディスプレイ装置、スピーカ等であってもよい。また、調理機器10が、コンテンツ視聴機器70の機能を一体に備えている構成であってもよい。
【0044】
通信部71は、例えばインターネットなどのネットワークを介して、コンテンツサーバ50と通信する。なお、通信部71は、Bluetooth(登録商標)やANT、ルータを介したWi-Fi(登録商標)通信などを介して調理機器10と通信可能であってもよい。
【0045】
表示部72は、例えば、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ(OLED)、及びプラズマディスプレイ等のディスプレイデバイスである。表示部72は、再生したコンテンツの画像を出力する。
【0046】
音声出力部73は、スピーカを備え、再生したコンテンツの音声を出力する。
【0047】
記憶部74は、コンテンツ視聴機器70で用いられる種々のデータを格納するストレージである。記憶部74は、例えば、内容の書き換えが可能な不揮発性メモリである、EPROM、EEPROM(登録商標)、HDD、フラッシュメモリなどのいずれか1つ、又はそれらの1つ以上の組み合わせによって実現される。記憶部74には、コンテンツサーバ50から受信したコンテンツが記憶されてもよい。
【0048】
視聴機器制御部80は、コンテンツ視聴機器70の各部を統括的に制御する機能を備えている演算装置である。視聴機器制御部80は、例えば1つ以上のプロセッサ(例えばCPUなど)が、1つ以上のメモリ(例えばRAMやROMなど)に記憶されているプログラムを実行することでコンテンツ視聴機器70の各構成要素を制御する。
【0049】
(視聴機器制御部80の構成について)
視聴機器制御部80は、コンテンツ受信部81と、コンテンツ再生部82と、を備えている。
【0050】
コンテンツ受信部81は、通信部71を介してコンテンツサーバ50が送信したコンテンツを受信する。
【0051】
コンテンツ再生部82は、コンテンツ受信部81が通信部71を介してコンテンツサーバ50から受信したコンテンツを再生し、表示部72、および音声出力部73の少なくとも何れか一方から出力することにより、コンテンツサーバ50から提供されたコンテンツをユーザに提示する。
【0052】
(情報処理システム1の処理の流れについて)
図2は、情報処理システム1の処理の流れを示すシーケンス図である。
【0053】
(ステップS1)
調理機器10の制御部20は、調理制御部21の機能より、ユーザ操作に応じて調理を実行する。
【0054】
(ステップS2)
調理機器10の制御部20は、調理制御部21が調理を終了すると、調理履歴送信部22の機能により、終了した調理に関する調理履歴を送信する。調理機器10の制御部20は、調理履歴送信部22の機能により、直前に終了した調理に関する調理履歴のみを送信する構成であってもよいし、記憶部15に記憶されている調理履歴16のリストを送信してもよい。
【0055】
(ステップS3)
機器管理サーバ30のサーバ制御部40は、調理履歴受信部41の機能により通信部31を介して、調理機器10が送信した調理履歴を受信する。
【0056】
(ステップS4)
サーバ制御部40は、受信した調理履歴を参照して、当該調理に関連する調理関連情報を記憶部32に記憶された情報から抽出する。
【0057】
(ステップS5)
管理サーバ制御部40は、抽出した調理関連情報を調理関連情報送信部42の機能により、通信部31を介して送信する。
【0058】
(ステップS6)
コンテンツサーバ50のコンテンツサーバ制御部60は、調理関連情報受信部61の機能により、通信部51を介して、機器管理サーバ30が送信した調理関連情報を受信する。
【0059】
(ステップS7)
コンテンツサーバ50のコンテンツサーバ制御部60は、コンテンツ選択部62の機能により、調理関連情報受信部61が受信した調理関連情報を参照して、ユーザに対して提供するコンテンツを選択する。
【0060】
(ステップS8)
コンテンツサーバ50のコンテンツサーバ制御部60は、コンテンツ送信部63の機能により、コンテンツ選択部62が選択したコンテンツを、通信部51を介して送信する。
【0061】
(ステップS9)
コンテンツ視聴機器70の視聴機器制御部80は、コンテンツ受信部81の機能により、通信部71を介して、コンテンツサーバ50が送信したコンテンツを受信する。
【0062】
(ステップS10)
視聴機器制御部80は、コンテンツ再生部82の機能により、コンテンツ受信部81が受信したコンテンツを再生して、表示部72、および音声出力部73の少なくとも何れか一方から出力する。
【0063】
なお、上記の説明では、コンテンツサーバ制御部60のコンテンツ選択部62は、調理機器10の調理履歴に基づく調理関連情報を参照して、コンテンツを選択する構成について説明したが、これに限られるものではない。コンテンツサーバ制御部60のコンテンツ選択部62は、調理関連情報とともに、対象のコンテンツ視聴機器70における視聴履歴を参照して、ユーザに対して提供するコンテンツを選択することができてもよい。
【0064】
また、コンテンツサーバ50のコンテンツサーバ制御部60は、コンテンツ選択部62の機能により選択したコンテンツのデータをコンテンツ視聴機器70に送信する構成に限らず、選択したコンテンツをリコメンドする情報をコンテンツ視聴機器70に送信する構成であってもよい。コンテンツ視聴機器70は、コンテンツサーバ50から受信したリコメンド情報を参照して、再生するコンテンツを、不図示のチューナを介して受信したり、インターネット等のネットワークを介して受信したりすることができてもよい。
【0065】
また、調理機器10が、コンテンツ視聴機器70の機能の少なくとも一部を備え、Bluetooth(登録商標)やANT、ルータを介したWi-Fi(登録商標)通信などで接続された外部の表示装置やスピーカからコンテンツを出力する構成であってもよい。
【0066】
また、コンテンツサーバ制御部60のコンテンツ選択部62は、通信部51を介してあるユーザに関連付けられたコンテンツ視聴機器70に対して提供するコンテンツを、当該あるユーザの調理に関連する調理関連情報に限らず、1又は複数の他のユーザの調理に関連する調理関連情報を参照して、選択してもよい。このように、コンテンツ選択部62は、あるユーザ及び1又は複数の他のユーザの少なくとも何れかの調理に関連する情報である調理関連情報を参照して、あるユーザに通信部51を介して提供するコンテンツを選択することで、例えば、母親(他のユーザ)の調理関連情報を参照して、娘(あるユーザ)に提供するコンテンツを選択することができてもよい。
【0067】
あるユーザと、1又は複数の他のユーザとの関係を示す関係情報が、機器管理サーバ30に予め記憶されていてもよく、機器管理サーバ30の管理サーバ制御部40は、関係情報を含む調理関連情報をコンテンツサーバ50に送信してもよい。
【0068】
(調理履歴と、提供されるコンテンツとの関係について)
以下に、調理履歴を参照してコンテンツを選択するさいのコンテンツサーバ制御部60の動作について説明する。
【0069】
図3の(a)は、調理履歴に関する情報を含む調理履歴テーブルの一例を示している。図3の(b)は、コンテンツサーバ50の記憶部52に記憶されているコンテンツ53に関連する情報を含むコンテンツ関連情報テーブルの一例を示している。図3の(c)は、コンテンツサーバ50から送信されるコンテンツの情報を含むコンテンツテーブルの一例を示している。
【0070】
図3の(a)に示すように、調理履歴には、調理完了時刻、ユーザID、機器ID、および操作ID等の情報が含まれている。調理完了時刻は調理機器10において、対象の調理が完了した時刻に関する情報である。ユーザIDは、調理機器10のユーザを特定するための情報である。機器IDは、調理機器10を識別するための情報であり、各調理機器10に固有のIDである。機器IDは、例えば、調理機器10から受信した調理履歴に含まれる情報であり、機器管理サーバ30には、予め、ユーザIDと、機器IDとが関連付けて記憶されていてもよい。
【0071】
操作IDは、調理機器10で実行された調理を特定するための情報である。操作IDは、レンジ、グリル、オーブン、自動メニュー等の調理種別や、レンジ200W、レンジ500W、レンジ600W等の各調理種別における出力、温度、調理時間などのユーザが調理機器10に対する操作で選択可能な調理モード毎に個別なIDである。
【0072】
図3(b)に示すように、コンテンツサーバ50の記憶部52には、操作ID、コンテンツカテゴリ、コンテンツID、および名称等の情報をそれぞれ含む複数のコンテンツ53が記憶されている。各コンテンツは、操作IDに関連付けて記憶されている。コンテンツカテゴリは、コンテンツの種別を示す情報であり、コンテンツには、映像、音楽、および照明の色や明るさの調整が含まれている。コンテンツIDは、各コンテンツに個別のIDであり、各コンテンツの名称に関連付けられている。
【0073】
図3の(c)は、ユーザに提供されるコンテンツに関する情報を含むテーブルの例を示している。機器管理サーバ30の管理サーバ制御部40は、調理機器10から受信した調理履歴に基づいて、あるユーザ及び1又は複数の他のユーザの少なくとも何れかの調理に関連する情報である調理関連情報を生成する。管理サーバ制御部40は、生成した調理関連情報を、調理関連情報送信部42の機能により、コンテンツサーバ50に送信する。なお、機器管理サーバ30からコンテンツサーバ50に送信される調理関連情報は、図3の(a)に示した調理履歴と同様の内容のものであってもよい。
【0074】
コンテンツサーバ50のコンテンツサーバ制御部60は、コンテンツ選択部62の機能により、図3の(a)に示した調理関連情報を参照して、図3の(b)に示したコンテンツの中から、ユーザに提供するコンテンツを、操作IDに応じて選択する。コンテンツ選択部62によるコンテンツの選択には、映像の選択、及び音楽の選択の少なくとも何れかが含まれる。また、コンテンツ選択部62によるコンテンツの選択には、照明の調整が含まれてもよい。このように、コンテンツ選択部62は、調理関連情報を参照して、調理機器10で実行された調理に応じたコンテンツを選択してユーザに提供する。なお、本実施形態において、映像とは、動画、静止画、及びスライドショー等を含む。
【0075】
図3(c)に示した例では、コンテンツ選択部62は、操作ID「M-00001」に関連付けられているコンテンツであるコンテンツID「M-01-00001」をユーザに提供するコンテンツとして選択している。
【0076】
コンテンツ選択部62によって選択されたコンテンツは、ユーザID、開始予定時刻、コンテンツカテゴリ、コンテンツID、および名称を含む情報とともに、ユーザに提供されてもよい。例えば、各コンテンツは、操作ID、又はコンテンツIDに応じて、調理完了時刻から、コンテンツの再生が開始されるまでの時間が決められている。そして、コンテンツ選択部62は、選択したコンテンツの開始予定時刻を決定して、コンテンツを、開始予定時刻とともにユーザに提供する。
【0077】
なお、図示は省略するが、コンテンツサーバ50には、ユーザIDに関連付けて、コンテンツ視聴機器70を特定する情報が予め記憶されていてもよい。そして、コンテンツサーバ50は、ユーザIDに関連付けて記憶されているコンテンツ視聴機器70に、選択したコンテンツを送信してもよい。また、コンテンツサーバ50には、ユーザID関に連付けて、複数のコンテンツ視聴機器70を特定するための情報が記憶されている構成であってもよい。このように、コンテンツを送信する対象のコンテンツ視聴機器70が複数在る場合には、コンテンツサーバ50は、ユーザにどのコンテンツ視聴機器70にコンテンツを送信するかを確認するメッセージを送信し、ユーザが選択したコンテンツ視聴機器70にコンテンツを送信する構成であってもよい。また、コンテンツサーバ50は、複数のコンテンツ視聴機器70の位置情報を参照して、コンテンツを送信するコンテンツ視聴機器70を決定することができてもよい。
【0078】
このように、情報処理装置100は、ユーザ及び1又は複数の他のユーザの少なくとも何れかの調理に関連する情報である調理関連情報を取得し、取得した調理関連情報を参照して、あるユーザに対して提供するコンテンツを選択する。これにより、調理関連情報に基づいてユーザの食事の内容に応じた、ユーザの嗜好に適したコンテンツを推薦することができる。
【0079】
〔実施形態2〕
本発明の実施形態2について、以下に説明する。なお、説明の便宜上、上記実施形態1にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。なお、実施形態2に係る情報処理システム1の構成については、図1を用いて説明した実施形態1の情報処理システム1と同様であり、その説明を省略する。
【0080】
図4の(a)は、調理履歴に関する情報を含む調理履歴テーブルの一例を示している。なお、図4の(a)に示した調理履歴テーブルは、図3の(a)に示した調理履歴テーブルと同一であるため、説明を省略する。
【0081】
図4の(b)は、機器管理サーバ30の記憶部32に記憶されている、操作IDと、メニューIDとの対応関係を示す情報を含む対応テーブルの一例を示している。図4の(c)は、コンテンツサーバ50の記憶部52に記憶されているコンテンツ53に関連する情報を含むコンテンツ関連情報テーブルの一例を示している。図5は、コンテンツサーバ50から送信されるコンテンツの情報を含むコンテンツテーブルの一例を示している。
【0082】
図4の(b)に示すように、機器管理サーバ30の記憶部32には、操作IDと、メニューIDとが互いに対応付けて記憶されている。メニューIDは、調理機器10において実行される調理の料理名および料理のジャンルの少なくとも何れかに個別のIDである。管理サーバ制御部40は、調理機器10から受信した調理履歴に基づいて、メニューIDを含む調理関連情報を生成し、生成した調理関連情報を調理関連情報送信部42の機能により、コンテンツサーバ50に送信する。
【0083】
図4の(c)に示すように、コンテンツサーバ50の記憶部52には、各コンテンツに個別のコンテンツIDに関連付けて、各コンテンツのコンテンツカテゴリ、及び名称等の情報が記憶されている。各コンテンツは、メニューIDに関連付けて記憶されている。また、各コンテンツは、メニューIDに応じた開始タイミングに関する情報を含んでいる。
【0084】
図5は、ユーザに提供されるコンテンツに関する情報を含むコンテンツテーブルの例を示している。コンテンツサーバ50のコンテンツサーバ制御部60は、コンテンツ選択部62の機能により、調理関連情報を参照して、図4の(c)に示したコンテンツの中から、ユーザに提供するコンテンツを、メニューIDに応じて選択する。上述したように、メニューIDは、料理名および料理のジャンルの少なくとも何れかに個別のIDである。つまり、コンテンツ選択部62は、調理関連情報に含まれる料理名および料理のジャンルの少なくとも何れかを参照して、あるユーザに対して提供するコンテンツを選択する。
【0085】
図5に示した例では、コンテンツ選択部62は、メニューID「X-001」に関連付けられているコンテンツであるコンテンツID「M-01-00001」、「M-02-00001」、および「M-03-00001」をユーザに提供するコンテンツとして選択している。コンテンツID「M-01-00001」のコンテンツは、里山暮らしという名称の映像である。コンテンツID「M-02-00001」のコンテンツは、ダイニングBGM童謡という名称の音楽である。コンテンツID「M-03-00001」のコンテンツは、照明を色温度2700ケルビンのあたたかな光に調整する照明調整である。このように、コンテンツ選択部62によって選択されるコンテンツは、映像、音楽、及び照明の調整(調色)等の複数のコンテンツを含んでいてもよい。
【0086】
このように、情報処理装置100は、ユーザ及び1又は複数の他のユーザの少なくとも何れかの調理に関連する情報である調理関連情報を取得し、調理関連情報に含まれる料理名および料理のジャンルの少なくとも何れかを参照して、あるユーザに対して提供するコンテンツを選択する。これにより、情報処理装置100は、調理機器10において調理された料理の料理名および料理のジャンルに応じて、ユーザの食事に適したコンテンツを推薦することができる。
【0087】
〔実施形態3〕
本発明の実施形態3について、以下に説明する。なお、説明の便宜上、上記実施形態1または実施形態2にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。なお、実施形態3に係る情報処理システム1の構成については、図1を用いて説明した実施形態1の情報処理システム1と同様であり、その説明を省略する。
【0088】
図6の(a)は、機器管理サーバ30の記憶部32に記憶されている、メニューIDと、料理の名称と、料理のジャンル、カテゴリー、食材などの情報に関連するキーワードと、が対応付けられているキーワードテーブルの一例を示している。図6の(b)は、コンテンツサーバ50の記憶部52に記憶されているコンテンツ53に関連する情報を含むコンテンツ関連情報テーブルの一例を示している。
【0089】
図6の(a)に示すように、機器管理サーバ30の記憶部32には、メニューIDに対応付けて、各料理のキーワードが記憶されている。各料理のキーワードには、料理に関連する地域に関する情報である地域情報、および料理に含まれる食材に関する情報である食材情報に基づくワードが含まれている。
・地域情報
・日本、スペイン、中国等の国情報
・東北、広東、欧州、南米等の地方情報
・田舎、故郷、あたたかさ、ほのぼの等のイメージ情報
・食材情報
・レンコン、ニンジン、豚肉などの食材
・サフラン、花椒などのスパイス
なお、機器管理サーバ30は、調理機器10から、図4の(a)に示した調理履歴を受信するとともに、記憶部32には、図4の(b)に示したように、メニューIDが、操作IDに対応付けて記憶されている。管理サーバ制御部40は、調理機器10から受信した調理履歴に含まれる操作IDに基づいて、メニューIDを特定し、メニューIDに関連付けられて記憶されたキーワードを含む調理関連情報を生成する。管理サーバ制御部40は、生成した調理関連情報を調理関連情報送信部42の機能により、コンテンツサーバ50に送信する。
【0090】
図6の(b)に示すように、コンテンツサーバ50の記憶部52には、各コンテンツに個別のコンテンツIDに関連付けて、各コンテンツのコンテンツカテゴリ、及び名称等の情報が記憶されている。各コンテンツは、キーワードに関連付けて記憶されている。また、各コンテンツは、開始タイミングに関する情報を含んでいる。
【0091】
コンテンツサーバ50のコンテンツサーバ制御部60は、コンテンツ選択部62の機能により、機器管理サーバ30から受信した調理関連情報を参照して、図6の(b)に示したコンテンツの中から、ユーザに提供するコンテンツを、キーワードに応じて選択する。コンテンツ選択部62は、調理関連情報に含まれる食材情報を示すキーワードを参照して、あるユーザに対して提供するコンテンツを選択してもよい。また、コンテンツ選択部62は、調理関連情報に含まれる地域情報を示すキーワードを参照して、あるユーザに対して提供するコンテンツを選択してもよい。
【0092】
例えば、調理機器10において調理された料理が筑前煮の場合には、コンテンツ選択部62は、調理関連情報に含まれる「日本、故郷、田舎」等の地域情報を参照して、「日本」、「故郷」、「田舎」のそれぞれのキーワードに関連付けられているコンテンツであるコンテンツID「M-01-00001」、コンテンツID「M-02-00001」、およびコンテンツID「M-03-00001」をユーザに提供するコンテンツとして選択してもよい。
【0093】
コンテンツID「M-01-00001」のコンテンツは、「日本」、「故郷」といったキーワードに関連付けられている、里山暮らしをテーマにした映像である。コンテンツID「M-02-00001」のコンテンツは、「故郷」、「子供」、「ほのぼの」といったキーワードに関連付けられている童謡(音楽)である。コンテンツID「M-03-00001」のコンテンツは、「田舎」、「あたたかさ」といったキーワードに関連付けられている、照明をあたたかな光(例えば、色温度2700ケルビン)とする照明調整である。
【0094】
このように、コンテンツ選択部62は、調理関連情報に含まれる食材情報や地域情報を示すキーワードに応じて、映像、音楽、及び照明の調整(調色)等の複数のコンテンツを選択してもよい。また、コンテンツ選択部62は、調理関連情報に含まれる食材、地域、料理名、料理のジャンルの全て又はその中の複数を参照して、コンテンツを選択してもよい。
【0095】
上述したように、情報処理装置100は、ユーザ及び1又は複数の他のユーザの少なくとも何れかの調理に関連する情報である調理関連情報を取得し、調理関連情報に含まれる食材情報、および地域情報等を示すキーワードを参照して、あるユーザに対して提供するコンテンツを選択する。これにより、情報処理装置100は、調理機器10において調理された料理に合うような映像やBGM等のコンテンツを選択するため、ユーザの食事に適したコンテンツを推薦することができる。よって、ユーザの食事の内容に応じて、ユーザの嗜好に適したコンテンツを推薦することができる。
【0096】
なお、情報処理装置100がユーザに提供するコンテンツは、映像、音楽、及び照明の調整に限られるものではなく、その他のコンテンツであってもよい。例えば、情報処理装置100は、調理された料理に関連する国や地域の情報に基づいて、コンテンツを選択するため、その国や地域に対するユーザの興味や関心が高いと想定して、調理された料理に関連する国や地域の文化に関するコンテンツを選択して、ユーザに提供してもよい。特に、情報処理装置100が、統計的処理を施した調理関連情報を参照して、コンテンツを選択することができる場合には、あるユーザ、またはあるユーザに関連する複数の他のユーザによって、頻繁に調理される料理に関連する国や地域に関するコンテンツを選択して、ユーザに提供してもよい。また、情報処理装置100は、調理された料理や、それに関連する料理を提供する飲食店を紹介するコンテンツを選択して、ユーザに提供することができてもよい。
【0097】
また、上述の実施形態では、情報処理装置100は、調理機器10から調理履歴を受信して直ぐに、推薦するコンテンツに関する情報をコンテンツ視聴機器70に送信する構成について説明した。しかしながら、これに限らず、情報処理装置100は、調理機器10において、対象の料理が調理されたときから所定の期間、例えば1週間、の後に、調理された料理に関する推薦するコンテンツに関する情報をコンテンツ視聴機器70に送信してもよい。また、対象の料理が調理されたときから所定の期間の後にコンテンツ視聴機器70に送信するコンテンツは、調理された料理や、それに関連する料理を調理するための食材を一式をセットにした、調理キットの広告であってもよい。
【0098】
また、情報処理装置100は、ユーザの調理履歴の統計から、ユーザの食事と食事との間の時間を推定し、ユーザの食事と食事との間の時間帯に合わせて、推薦するコンテンツに関する情報をコンテンツ視聴機器70に送信することができてもよい。
【0099】
〔実施形態4〕
上記各実施形態では、1つの機器管理サーバ30、及び1つのコンテンツサーバ50からなる1つの情報処理装置100を用いる例を説明したが、機器管理サーバ30、及びコンテンツサーバ50の有する各機能が、個別のサーバにて実現されていてもよい。そして、複数のサーバを適用する場合においては、各サーバは、同じ事業者によって管理されていてもよいし、異なる事業者によって管理されていてもよい。
【0100】
〔実施形態5〕
調理機器10、機器管理サーバ30、コンテンツサーバ50、およびコンテンツ視聴機器70の各ブロックは、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、ソフトウェアによって実現してもよい。後者の場合、調理機器10、機器管理サーバ30、コンテンツサーバ50、およびコンテンツ視聴機器70のそれぞれを、図7に示すようなコンピュータ(電子計算機)を用いて構成することができる。
【0101】
図7は、調理機器10、機器管理サーバ30、コンテンツサーバ50、およびコンテンツ視聴機器70として利用可能なコンピュータ910の構成を例示したブロック図である。コンピュータ910は、バス911を介して互いに接続された演算装置912と、主記憶装置913と、補助記憶装置914と、入出力インターフェース915と、通信インターフェース916とを備えている。演算装置912、主記憶装置913、および補助記憶装置914は、それぞれ、例えばプロセッサ(例えばCPU:Central Processing Unit等)、RAM(random access memory)、ハードディスクドライブであってもよい。入出力インターフェース915には、ユーザがコンピュータ910に各種情報を入力するための入力装置920、および、コンピュータ910がユーザに各種情報を出力するための出力装置930が接続される。入力装置920および出力装置930は、コンピュータ910に内蔵されたものであってもよいし、コンピュータ910に接続された(外付けされた)ものであってもよい。例えば、入力装置920は、キーボード、マウス、タッチセンサなどであってもよく、出力装置930は、ディスプレイ、プリンタ、スピーカなどであってもよい。また、タッチセンサとディスプレイとが一体化されたタッチパネルのような、入力装置920および出力装置930の双方の機能を有する装置を適用してもよい。そして、通信インターフェース916は、コンピュータ910が外部の装置と通信するためのインターフェースである。
【0102】
補助記憶装置914には、コンピュータ910を調理機器10、機器管理サーバ30、コンテンツサーバ50、およびコンテンツ視聴機器70として動作させるための各種のプログラムが格納されている。そして、演算装置912は、補助記憶装置914に格納された上記プログラムを主記憶装置913上に展開して該プログラムに含まれる命令を実行することによって、コンピュータ910を、調理機器10、機器管理サーバ30、コンテンツサーバ50、およびコンテンツ視聴機器70が備える各部として機能させる。なお、補助記憶装置914が備える、プログラム等の情報を記録する記録媒体は、コンピュータ読み取り可能な「一時的でない有形の媒体」であればよく、例えば、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブル論理回路などであってもよい。また、記録媒体に記録されているプログラムを、主記憶装置913上に展開することなく実行可能なコンピュータであれば、主記憶装置913を省略してもよい。なお、上記各装置(演算装置912、主記憶装置913、補助記憶装置914、入出力インターフェース915、通信インターフェース916、入力装置920、および出力装置930)は、それぞれ1つであってもよいし、複数であってもよい。
【0103】
また、上記プログラムは、コンピュータ910の外部から取得してもよく、この場合、任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して取得してもよい。そして、本発明は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
【0104】
〔まとめ〕
本発明の態様1に係る情報処理装置(100)は、通信部(31、51)と、制御部(40、60)とを備えた情報処理装置(100)において、上記制御部(40、60)は、あるユーザ及び1又は複数の他のユーザの少なくとも何れかの調理に関連する情報である調理関連情報を上記通信部(31)を介して取得し、取得した上記調理関連情報を参照して、上記あるユーザに対して上記通信部(51)を介して提供するコンテンツを選択する構成である。
【0105】
上記の構成によれば、調理関連情報に基づいてユーザに対して提供するコンテンツを選択するため、食事の内容に応じて、ユーザの嗜好に適したコンテンツを推薦することができる。
【0106】
本発明の態様2に係る情報処理装置(100)は、上記の態様1において、上記制御部(40、60)によるコンテンツの選択には、映像の選択、及び音楽の選択の少なくとも何れかが含まれる構成としてもよい。
【0107】
上記の構成によれば、食事の内容に応じて、ユーザの嗜好に適した映像、及び音楽の少なくとも何れかを推薦することができる。
【0108】
本発明の態様3に係る情報処理装置(100)は、上記の態様1又は2において、上記制御部(40、60)によるコンテンツの選択には、照明の調整が含まれる構成としてもよい。
【0109】
上記の構成によれば、食事の内容に応じて、照明の調整を行うことができる。
【0110】
本発明の態様4に係る情報処理装置(100)は、上記の態様1から3において、上記制御部(40、60)は、上記調理関連情報に含まれる食材情報を参照して、上記あるユーザに対して提供するコンテンツを選択する構成としてもよい。
【0111】
上記の構成によれば、調理した料理に用いられた食材に応じてユーザにコンテンツを推薦することができ、食事の内容に応じたユーザの嗜好に適したコンテンツを推薦することができる。
【0112】
本発明の態様5に係る情報処理装置(100)は、上記の態様1から4において、上記制御部(40、60)は、上記調理関連情報に含まれる地域情報を参照して、上記あるユーザに対して提供するコンテンツを選択する構成としてもよい。
【0113】
上記の構成によれば、調理した料理に関連する地域情報に応じてユーザにコンテンツを推薦することができ、ユーザの興味、関心が高いと想定される地域に関連するコンテンツをユーザに提供することができる。
【0114】
本発明の態様6に係る情報処理装置(100)は、上記の態様1から5において、上記制御部(40、60)は、上記調理関連情報に含まれる料理名および料理のジャンルの少なくとも何れかを参照して、上記あるユーザに対して提供するコンテンツを選択する構成としてもよい。
【0115】
上記の構成によれば、料理名および料理のジャンルの少なくとも何れかに応じて、コンテンツを推薦するため、食事の内容に応じたユーザの嗜好に適したコンテンツを推薦することができる。
【0116】
本発明の態様7に係る情報処理装置(100)は、上記の態様1から6において、上記制御部(40、60)は、取得した上記調理関連情報に対して統計的処理を施し、上記統計的処理を施した調理関連情報を参照して、上記あるユーザに対して提供するコンテンツを選択する構成としてもよい。
【0117】
上記の構成によれば、統計的にユーザの興味や関心が高いと想定されるコンテンツをユーザに推薦するため、ユーザの嗜好に適したコンテンツを推薦することができる。
【0118】
本発明の態様8に係る情報処理装置(100)は、上記の態様1から7において、食材を調理する調理部を更に備えている構成としてもよい。
【0119】
上記の構成によれば、情報処理装置(100)と調理機器(10)とを一体である構成とすることができる。
【0120】
本発明の各態様に係る情報処理装置100は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記情報処理装置100が備える各部(ソフトウェア要素)として動作させることにより上記情報処理装置100をコンピュータにて実現させる情報処理装置100の制御プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
【0121】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
【符号の説明】
【0122】
1 情報処理システム
10 調理機器
14 調理部
30 機器管理サーバ
40 サーバ制御部
40 管理サーバ制御部
41 調理履歴受信部
42 調理関連情報送信部
50 コンテンツサーバ
60 コンテンツサーバ制御部
62 コンテンツ選択部
70 コンテンツ視聴機器
100 情報処理装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7