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特許7309335端末装置、基地局装置、および、通信方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-07
(45)【発行日】2023-07-18
(54)【発明の名称】端末装置、基地局装置、および、通信方法
(51)【国際特許分類】
   H04W 72/21 20230101AFI20230710BHJP
   H04W 72/1268 20230101ALI20230710BHJP
   H04W 24/10 20090101ALI20230710BHJP
【FI】
H04W72/21
H04W72/1268
H04W24/10
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2018174702
(22)【出願日】2018-09-19
(65)【公開番号】P2020048062
(43)【公開日】2020-03-26
【審査請求日】2021-09-14
(73)【特許権者】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【弁理士】
【氏名又は名称】西澤 和純
(74)【代理人】
【識別番号】100129115
【弁理士】
【氏名又は名称】三木 雅夫
(74)【代理人】
【識別番号】100133569
【弁理士】
【氏名又は名称】野村 進
(74)【代理人】
【識別番号】100131473
【弁理士】
【氏名又は名称】覚田 功二
(74)【代理人】
【識別番号】100160783
【弁理士】
【氏名又は名称】堅田 裕之
(73)【特許権者】
【識別番号】518446879
【氏名又は名称】鴻穎創新有限公司
【氏名又は名称原語表記】FG INNOVATION COMPANY LIMITED
【住所又は居所原語表記】Flat 2623,26/F Tuen Mun Central Square,22 Hoi Wing Road,Tuen Mun,New Territories,The Hong Kong Special Administrative Region of the People’s Republic of China
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】林 会発
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 翔一
(72)【発明者】
【氏名】吉村 友樹
(72)【発明者】
【氏名】李 泰雨
(72)【発明者】
【氏名】大内 渉
(72)【発明者】
【氏名】野上 智造
【審査官】小林 正明
(56)【参考文献】
【文献】特表2021-503249(JP,A)
【文献】Ericsson,On semi-persistent CSI reporting on PUSCH[online],3GPP TSG RAN WG1 #90 R1-1714288,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_90/Docs/R1-1714288.zip>,2017年08月25日
【文献】OPPO,Discussion on PUCCH partial overlap[online],3GPP TSG RAN WG1 #93 R1-1806836,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_93/Docs/R1-1806836.zip>,2018年05月25日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B7/24-7/26
H04W4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信方法を実行するための端末装置であって、
第1のDownlink Control Information(DCI)フォーマットを有するPhysical Downlink Control Channel(PDCCH)を受信する受信部と、
Uplink Control Information(UCI)を含むPhysical Uplink Control Channel(PUCCH)を送信し、且つPhysical Uplink Shared Channel(PUSCH)を送信する送信部とを備え、
前記送信部は、
前記PUCCHが第1の複数のPUSCHと衝突し、且つ前記第1の複数のPUSCHが、前記第1のDCIフォーマットによって動的スケジューリングされる第1のPUSCHと、半永続的に送信されるChannel State Information(CSI)のための第2のPUSCHとを含む場合、前記UCIを前記第1のPUSCHに多重し、
前記PUCCHが、非周期的に送信されるCSIのための第3のPUSCHと衝突する場合、前記UCIを前記第3のPUSCHに多重する、
端末装置。
【請求項2】
前記PUCCHが、複数のサービングセルにおいて半永続的に送信されるCSIのための第2の複数のPUSCHと衝突する場合、前記送信部は、前記UCIを、前記第2の複数のPUSCHのうちで最小のセルインデックスを有するセルのPUSCHに多重し、前記第2の複数のPUSCHは、前記第2のPUSCHを含む、
請求項1に記載の端末装置。
【請求項3】
前記非周期的に送信されるCSIは、第2のDCIフォーマットに含まれるCSIリクエストフィールドに設定された所定の値に基づいて示され、
前記半永続的に送信されるCSIは、前記半永続CSIの活性化を示す所定の値が第3のDCIフォーマットの所定フィールドにセットされる場合に活性化され、且つ、前記第3のDCIフォーマットは、上位層パラメータにより与えられるSemi Persistent-Channel State Information-Radio Network Temporary Identifier(SP-CSI-RNTI)でスクランブルされ、
前記半永続的に送信されるCSIは、前記半永続CSIの非活性化を示す所定の値が第4のDCIフォーマットの所定フィールドにセットされる場合に非活性化され、且つ、前記第4のDCIフォーマットは、前記上位層パラメータにより与えられるSP-CSI-RNTIでスクランブルされる、
請求項1に記載の端末装置。
【請求項4】
端末装置に用いられる通信方法であって、
第1のDownlink Control Information(DCI)フォーマットを有するPhysical Downlink Control Channel(PDCCH)を受信し、
Physical Uplink Control Channel(PUCCH)が第1の複数のPUSCHと衝突し、且つ前記第1の複数のPUSCHが、前記第1のDCIフォーマットによって動的スケジューリングされる第1のPUSCHと、半永続的に送信されるChannel State Information(CSI)のための第2のPUSCHとを含む場合、Uplink Control Information(UCI)を前記第1のPUSCHに多重し、
前記PUCCHが、非周期的に送信されるCSIのための第3のPUSCHと衝突する場合、前記UCIを前記第3のPUSCHに多重する、
通信方法。
【請求項5】
前記PUCCHが、複数のサービングセルにおいて半永続的に送信されるCSIのための第2の複数のPUSCHと衝突する場合、前記UCIを、前記第2の複数のPUSCHのうちで最小のセルインデックスを有するセルのPUSCHに多重し、前記第2の複数のPUSCHは、前記第2のPUSCHを含む、
請求項4に記載の通信方法。
【請求項6】
前記非周期的に送信されるCSIは、第2のDCIフォーマットに含まれるCSIリクエストフィールドに設定された所定の値に基づいて示され、
前記半永続的に送信されるCSIは、前記半永続CSIの活性化を示す所定の値が第3のDCIフォーマットの所定フィールドにセットされる場合に活性化され、且つ、前記第3のDCIフォーマットは、上位層パラメータにより与えられるSemi Persistent-Channel State Information-Radio Network Temporary Identifier(SP-CSI-RNTI)でスクランブルされ、
前記半永続的に送信されるCSIは、前記半永続CSIの非活性化を示す所定の値が第4のDCIフォーマットの所定フィールドにセットされる場合に非活性化され、且つ、前記第4のDCIフォーマットは、前記上位層パラメータにより与えられるSP-CSI-RNTIでスクランブルされる、
請求項4に記載の通信方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、端末装置、基地局装置、および、通信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
セルラー移動通信の無線アクセス方式および無線ネットワーク(以下、「Long Term Evolution (LTE)」、または、「EUTRA:Evolved Universal Terrestrial Radio Access」
と称する。)が、第三世代パートナーシッププロジェクト(3GPP:3rd Generation Partnership Project)において検討されている。LTEにおいて、基地局装置はeNodeB
(evolved NodeB)、端末装置はUE(User Equipment)とも呼称される。LTEは、基
地局装置がカバーするエリアをセル状に複数配置するセルラー通信システムである。単一の基地局装置は複数のサービングセルを管理してもよい。
【0003】
3GPPでは、国際電気通信連合(ITU:International Telecommunication Union)が
策定する次世代移動通信システムの規格であるIMT(International Mobile Telecommunication)―2020に提案するため、次世代規格(NR:New Radio)の検討が行われている(非特許文献1)。NRは、単一の技術の枠組みにおいて、eMBB(enhanced Mobile BroadBand)、mMTC(massive Machine Type Communication)、URLLC(Ultra
Reliable and Low Latency Communication)の3つのシナリオを想定した要求を満たす
ことが求められている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【文献】"New SID proposal: Study on New Radio Access Technology", RP-160671, NTT docomo, 3GPP TSG RAN Meeting #71, Goteborg, Sweden, 7th-10th March, 2016.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、効率的に通信を行う端末装置、該端末装置に用いられる通信方法、効率的に通信を行う基地局装置、該基地局装置に用いられる通信方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)本発明の第1の態様は、端末装置であって、PDCCHを受信し、前記PDCCHに少なくとも基づきスケジューリングされるPDSCHを受信する受信部を備え、PUCCHが1または複数のPUSCHと時間領域で衝突する場合、前記1または複数のPUSCHのそれぞれが半永続CSIのPUSCHであるか否かに少なくとも基づき、前記1または複数のPUSCHのなかから1つのPUSCHを選択し、前記PDSCHに対応するUCIを、前記選択したPUSCHで送信することを含む。
【0007】
(2)本発明の第2の態様は、基地局装置であって、PDCCHを送信し、前記PDCCHに少なくとも基づきスケジューリングされるPDSCHを送信する送信部を備え、PUCCHが1または複数のPUSCHと時間領域で衝突する場合、前記1または複数のPUSCHのそれぞれが半永続CSIのPUSCHであるか否かに少なくとも基づき、前記1または複数のPUSCHのなかから1つのPUSCHを選択し、前記PDSCHに対応するUCIを、前記選択したPUSCHで受信することを含む。
【0008】
(3)本発明の第3の態様は、端末装置に用いられる通信方法であって、PDCCHを
受信し、前記PDCCHに少なくとも基づきスケジューリングされるPDSCHを受信し、PUCCHが前記1または複数のPUSCHと時間領域で衝突する場合、前記1または複数のPUSCHのそれぞれが半永続CSIのPUSCHであるか否かに少なくとも基づき、前記1または複数のPUSCHのなかから前記1つのPUSCHを選択し、UCIを前記選択したPUSCHで送信することを含む。
【0009】
(4)本発明の第4の態様は、基地局装置に用いられる通信方法であって、PDCCHを送信し、前記PDCCHに少なくとも基づきスケジューリングされるPDSCHを送信し、PUCCHが前記1または複数のPUSCHと時間領域で衝突する場合、前記1または複数のPUSCHのそれぞれが半永続CSIのPUSCHであるか否かに少なくとも基づき、前記1または複数のPUSCHのなかから前記1つのPUSCHを選択し、前記PDSCHに対応するUCIを、前記選択したPUSCHで受信することを含む。
【発明の効果】
【0010】
この発明によれば、端末装置は効率的に通信を行うことができる。また、基地局装置は効率的に通信を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本実施形態の一態様に係る無線通信システムの概念図である。
図2】本実施形態の一態様に係るNslot symb、サブキャリア間隔の設定μ、スロット設定、および、CP設定の関係を示す一例である。
図3】本実施形態の一態様に係るサブフレームにおけるリソースグリッドの一例を示す概略図である。
図4】本実施形態の一態様に係る端末装置1の構成を示す概略ブロック図である。
図5】本実施形態の一態様に係る基地局装置3の構成を示す概略ブロック図である。
図6】本実施形態の一態様に係る、UCIを含むPUCCHが1または複数のPUSCHと時間領域で衝突する場合、該UCIを送信するPUSCHを選択する方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態について説明する。
【0013】
パラメータまたは情報が1または複数の値を示すことは、該パラメータまたは該情報が該1または複数の値を示すパラメータまたは情報を少なくとも含むことであってもよい。上位層パラメータは、単一の上位層パラメータであってもよい。上位層パラメータは、複数のパラメータを含む情報要素(IE: Information Element)であってもよい。
【0014】
図1は、本実施形態の一態様に係る無線通信システムの概念図である。図1において、無線通信システムは、端末装置1A~1C、および基地局装置3を具備する。以下、端末装置1A~1Cを端末装置1とも呼称する。
【0015】
基地局装置3は、MCG(Master Cell Group)、および、SCG(Secondary Cell Group)の一方または両方を含んで構成されてもよい。MCGは、少なくともPCell(Primary Cell)を含んで構成されるサービングセルのグループである。SCGは、少なく
ともPSCell(Primary Secondary Cell)を含んで構成されるサービングセルのグループである。PCellは、初期接続に基づき与えられるサービングセルであってもよい。MCGは、1または複数のSCell(Secondary Cell)を含んで構成されてもよい。SCGは、1または複数のSCellを含んで構成されてもよい。サービングセル識別子(serving cell identity)は、サービングセルを識別するための短い識別子である。サ
ービングセル識別子は、上位層パラメータによる与えられてもよい。
【0016】
以下、フレーム構成について説明する。
【0017】
本実施形態の一態様に係る無線通信システムにおいて、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplex)が少なくとも用いられる。OFDMシンボルは、OFDMの時
間領域の単位である。OFDMシンボルは、少なくとも1または複数のサブキャリア(subcarrier)を含む。OFDMシンボルは、ベースバンド信号生成において時間連続信号(time-continuous signal)に変換されもよい。
【0018】
サブキャリア間隔(SCS: SubCarrier Spacing)は、サブキャリア間隔Δf=2μ・1
5kHzによって与えられてもよい。例えば、サブキャリア間隔の設定(subcarrier spacing configuration)μは0、1、2、3、4、および/または、5のいずれかに設定されてもよい。あるBWP(BandWidth Part)のために、サブキャリア間隔の設定μが上位層パラメータにより与えられてもよい。
【0019】
本実施形態の一態様に係る無線通信システムにおいて、時間領域の長さの表現のために時間単位(タイムユニット)Tが用いられる。時間単位Tは、T=1/(Δfmax・N)で与えられてもよい。Δfmaxは、本実施形態の一態様に係る無線通信システムにおいてサポートされるサブキャリア間隔の最大値であってもよい。Δfmaxは、Δfmax=480kHzであってもよい。Nは、N=4096であってもよい。定数κは、κ=Δfmax・N/(Δfreff,ref)=64である。Δfrefは、15kHzであってもよい。Nf,refは、2048であってもよい。
【0020】
定数κは、参照サブキャリア間隔とTの関係を示す値であってもよい。定数κはサブフレームの長さのために用いられてもよい。定数κに少なくとも基づき、サブフレームに含まれるスロットの数が与えられてもよい。Δfrefは、参照サブキャリア間隔であり、Nf,refは、参照サブキャリア間隔に対応する値である。
【0021】
下りリンクにおける送信、および/または、上りリンクにおける送信は、10msのフレームにより構成される。フレームは、10個のサブフレームを含んで構成される。サブフレームの長さは1msである。フレームの長さは、サブキャリア間隔Δfに関わらず与えられてもよい。つまり、フレームの設定はμに関わらず与えられてもよい。サブフレームの長さは、サブキャリア間隔Δfに関わらず与えられてもよい。つまり、サブフレームの設定はμに関わらず与えられてもよい。
【0022】
あるサブキャリア間隔の設定μのために、サブフレームに含まれるスロットの数とインデックスが与えられてもよい。例えば、第1のスロット番号nμ は、サブフレーム内において0からNsubframe,μ slot-1の範囲で昇順に与えられてもよい。サブキャリア間隔の設定μのために、フレームに含まれるスロットの数とインデックスが与えられてもよい。例えば、第2のスロット番号nμ s,fは、フレーム内において0からNframe,μ slot-1の範囲で昇順に与えられてもよい。連続するNslot symb個のOFDMシンボルが1つのスロットに含まれてもよい。Nslot symbは、スロット設定(slot configuration)、および/または、CP(Cyclic Prefix)設定
の一部または全部に少なくとも基づき与えられてもよい。スロット設定は、少なくとも上位層パラメータtdd-UL-DL-ConfigurationCommonにより与えられてもよい。CP設定は、上位層パラメータに少なくとも基づき与えられてもよい。CP設定は、専用RRCシグナリングに少なくとも基づき与えられてもよい。第1のスロット番号および第2のスロット番号は、スロット番号(スロットインデックス)とも呼称される。
【0023】
図2は、本実施形態の一態様に係るNslot symb、サブキャリア間隔の設定μ、スロット設定、および、CP設定の関係を示す一例である。図2Aにおいて、スロット設定が0であり、サブキャリア間隔の設定μが2であり、CP設定がノーマルCP(normal
cyclic prefix)である場合、Nslot symb=14、Nframe,μ slot=40、Nsubframe,μ slot=4である。また、図2Bにおいて、スロット設定が0であり、サブキャリア間隔の設定μが2であり、CP設定が拡張CP(extended cyclic prefix)である場合、Nslot symb=12、Nframe,μ slot=40、Nsubframe,μ slot=4である。スロット設定0におけるNslot symbは、スロット設定1におけるNslot symbの2倍に対応してもよい。
【0024】
以下、物理リソースについて説明を行う。
【0025】
アンテナポートは、1つのアンテナポートにおいてシンボルが伝達されるチャネルが、同一のアンテナポートにおいてその他のシンボルが伝達されるチャネルから推定できることによって定義される。1つのアンテナポートにおいてシンボルが伝達されるチャネルの大規模特性(large scale property)が、もう一つのアンテナポートにおいてシンボルが伝達されるチャネルから推定できる場合、2つのアンテナポートはQCL(Quasi Co-Located)であると呼称される。大規模特性は、チャネルの長区間特性を少なくとも含んでもよい。大規模特性は、遅延拡がり(delay spread)、ドップラー拡がり(Doppler spread)、ドップラーシフト(Doppler shift)、平均利得(average gain)、平均遅延(average delay)、および、ビームパラメータ(spatial Rx parameters)の一部または全部を
少なくとも含んでもよい。第1のアンテナポートと第2のアンテナポートがビームパラメータに関してQCLであるとは、第1のアンテナポートに対して受信側が想定する受信ビームと第2のアンテナポートに対して受信側が想定する受信ビームとが同一であることであってもよい。第1のアンテナポートと第2のアンテナポートがビームパラメータに関してQCLであるとは、第1のアンテナポートに対して受信側が想定する送信ビームと第2のアンテナポートに対して受信側が想定する送信ビームとが同一であることであってもよい。端末装置1は、1つのアンテナポートにおいてシンボルが伝達されるチャネルの大規模特性が、もう一つのアンテナポートにおいてシンボルが伝達されるチャネルから推定できる場合、2つのアンテナポートはQCLであることが想定されてもよい。2つのアンテナポートがQCLであることは、2つのアンテナポートがQCLであることが想定されることであってもよい。
【0026】
サブキャリア間隔の設定とキャリアのセットのそれぞれのために、Nμ RB,xRB sc個のサブキャリアとN(μ) symbsubframe,μ symb個のOFDMシンボルのリソースグリッドが与えられる。Nμ RB,xは、キャリアxのためのサブキャリア間隔の設定μのために与えられるリソースブロック数を示してもよい。Nμ RB,xは、キャリアxのためのサブキャリア間隔の設定μのために与えられるリソースブロックの最大数であってもよい。キャリアxは下りリンクキャリアまたは上りリンクキャリアのいずれかを示す。つまり、xは“DL”、または、“UL”である。Nμ RBは、Nμ RB,DL、および/または、Nμ RB,ULを含んだ呼称である。NRB scは、1つのリソースブロックに含まれるサブキャリア数を示してもよい。アンテナポートpごとに、および/または、サブキャリア間隔の設定μごとに、および/または、送信方向(Transmission direction)の設定ごとに少なくとも1つのリソースグリッドが与えられてもよい。送信方向は、少なくとも下りリンク(DL:DownLink)および上りリンク(UL:UpLink)を含む。以下、アンテナポートp、サブキャリア間隔の設定μ、および、送信方向の設定の一部または全部を少なくとも含むパラメータのセットは、第1の無線パラメータセットとも呼称される。つまり、リソースグリッドは、第1の無線パラメータセットごとに1つ与えられてもよい。
【0027】
下りリンクにおいて、サービングセルに含まれるキャリアを下りリンクキャリア(または、下りリンクコンポーネントキャリア)と称する。上りリンクにおいて、サービングセルに含まれるキャリアを上りリンクキャリア(上りリンクコンポーネントキャリア)と称する。下りリンクコンポーネントキャリア、および、上りリンクコンポーネントキャリアを総称して、コンポーネントキャリア(または、キャリア)と称する。
【0028】
第1の無線パラメータセットごとに与えられるリソースグリッドの中の各要素は、リソースエレメントと呼称される。リソースエレメントは周波数領域のインデックスkscと、時間領域のインデックスlsymにより特定される。ある第1の無線パラメータセットのために、リソースエレメントは周波数領域のインデックスkscと、時間領域のインデックスlsymにより特定される。周波数領域のインデックスkscと時間領域のインデックスlsymにより特定されるリソースエレメントは、リソースエレメント(ksc、lsym)とも呼称される。周波数領域のインデックスkscは、0からNμ RBRB sc-1のいずれかの値を示す。Nμ RBはサブキャリア間隔の設定μのために与えられるリソースブロック数であってもよい。NRB scは、リソースブロックに含まれるサブキャリア数であり、NRB sc=12である。周波数領域のインデックスkscは、サブキャリアインデックスkscに対応してもよい。時間領域のインデックスlsymは、OFDMシンボルインデックスlsymに対応してもよい。
【0029】
図3は、本実施形態の一態様に係るサブフレームにおけるリソースグリッドの一例を示す概略図である。図3のリソースグリッドにおいて、横軸は時間領域のインデックスlsymであり、縦軸は周波数領域のインデックスkscである。1つのサブフレームにおいて、リソースグリッドの周波数領域はNμ RBRB sc個のサブキャリアを含む。1つのサブフレームにおいて、リソースグリッドの時間領域は14・2μ個のOFDMシンボルを含んでもよい。1つのリソースブロックは、NRB sc個のサブキャリアを含んで構成される。リソースブロックの時間領域は、1OFDMシンボルに対応してもよい。リソースブロックの時間領域は、14OFDMシンボルに対応してもよい。リソースブロックの時間領域は、1または複数のスロットに対応してもよい。リソースブロックの時間領域は、1つのサブフレームに対応してもよい。
【0030】
端末装置1は、リソースグリッドのサブセットのみを用いて送受信を行うことが指示されてもよい。リソースグリッドのサブセットは、BWPとも呼称され、BWPは上位層パラメータ、および/または、DCIの一部または全部に少なくとも基づき与えられてもよい。BWPをバンドパートとも称する(BP:bandwidth part)。つまり、端末装置1は、
リソースグリッドのすべてのセットを用いて送受信を行なうことが指示されなくてもよい。つまり、端末装置1は、リソースグリッド内の一部の周波数リソースを用いて送受信を行なうことが指示されてもよい。1つのBWPは、周波数領域における複数のリソースブロックから構成されてもよい。1つのBWPは、周波数領域において連続する複数のリソースブロックから構成されてもよい。下りリンクキャリアに対して設定されるBWPは、下りリンクBWPとも呼称される。上りリンクキャリアに対して設定されるBWPは、上りリンクBWPとも呼称される。
【0031】
端末装置1に対して、1または複数の下りリンクBWPが設定されてもよい。端末装置1は、1または複数の下りリンクBWPのうちの1つの下りリンクBWPにおいて物理チャネル(例えば、PDCCH、PDSCH、SS/PBCH等)の受信を試みてもよい。該1つの下りリンクBWPは、活性化下りリンクBWPとも呼称される。
【0032】
端末装置1に対して、1または複数の上りリンクBWPが設定されてもよい。端末装置1は、1または複数の上りリンクBWPのうちの1つの上りリンクBWPにおいて物理チ
ャネル(例えば、PUCCH、PUSCH、PRACH等)の送信を試みてもよい。該1つの上りリンクBWPは、活性化上りリンクBWPとも呼称される。
【0033】
サービングセルのそれぞれに対して下りリンクBWPのセットが設定されてもよい。下りリンクBWPのセットは1または複数の下りリンクBWPを含んでもよい。サービングセルのそれぞれに対して上りリンクBWPのセットが設定されてもよい。上りリンクBWPのセットは1または複数の上りリンクBWPを含んでもよい。
【0034】
上位層パラメータは、上位層の信号に含まれるパラメータである。上位層の信号は、RRC(Radio Resource Control)シグナリングであってもよいし、MAC CE(Medium
Access Control Control Element)であってもよい。ここで、上位層の信号は、RRC
層の信号であってもよいし、MAC層の信号であってもよい。
【0035】
上位層の信号は、共通RRCシグナリング(common RRC signaling)であってもよい。共通RRCシグナリングは、以下の特徴C1から特徴C3の一部または全部を少なくとも備えてもよい。
特徴C1)BCCHロジカルチャネル、または、CCCHロジカルチャネルにマップされる
特徴C2)radioResourceConfigCommon情報要素を少なくとも含む
特徴C3)PBCHにマップされる
【0036】
radioResourceConfigCommon情報要素は、サービングセルにおいて共通に用いられる設定を示す情報を含んでもよい。サービングセルにおいて共通に用いられる設定は、PRACHの設定を少なくとも含んでもよい。該PRACHの設定は、1または複数のランダムアクセスプリアンブルインデックスを少なくとも示してもよい。該PRACHの設定は、PRACHの時間/周波数リソースを少なくとも示してもよい。
【0037】
上位層の信号は、専用RRCシグナリング(dedicated RRC signaling)であってもよ
い。専用RRCシグナリングは、以下の特徴D1からD2の一部または全部を少なくとも備えてもよい。
特徴D1)DCCHロジカルチャネルにマップされる
特徴D2)radioResourceConfigDedicated情報要素を少なくとも含む
【0038】
radioResourceConfigDedicated情報要素は、端末装置1に固有の設定を示す情報を少なくとも含んでもよい。radioResourceConfigDedicated情報要素は、BWPの設定を示す情報を少なくとも含んでもよい。該BWPの設定は、該BWPの周波数リソースを少なくとも示してもよい。
【0039】
例えば、MIB、第1のシステム情報、および、第2のシステム情報は共通RRCシグナリングに含まれてもよい。また、DCCHロジカルチャネルにマップされ、且つ、radioResourceConfigCommonを少なくとも含む上位層のメッセージは、共通RRCシグナリングに含まれてもよい。また、DCCHロジカルチャネルにマップされ、且つ、radioResourceConfigCommon情報要素を含まない上位層のメッセージは、専用RRCシグナリングに含まれてもよい。また、DCCHロジカルチャネルにマップされ、且つ、radioResourceConfigDedicated情報要素を少なくとも含む上位層のメッセージは、専用RRCシグナリングに含まれてもよい。
【0040】
第1のシステム情報は、SS(Synchronization Signal)ブロックの時間インデックスを少なくとも示してもよい。SSブロック(SS block)は、SS/PBCHブロック(SS/PBCH block)とも呼称される。SS/PBCHブロックは、SS/PBCHとも呼称さ
れる。第1のシステム情報は、PRACHリソースに関連する情報を少なくとも含んでもよい。第1のシステム情報は、初期接続の設定に関連する情報を少なくとも含んでもよい。第2のシステム情報は、第1のシステム情報以外のシステム情報であってもよい。
【0041】
radioResourceConfigDedicated情報要素は、PRACHリソースに関連する情報を少なくとも含んでもよい。radioResourceConfigDedicated情報要素は、初期接続の設定に関連する情報を少なくとも含んでもよい。
【0042】
以下、本実施形態の種々の態様に係る物理チャネルおよび物理シグナルを説明する。
【0043】
上りリンク物理チャネルは、上位層において発生する情報を運ぶリソースエレメントのセットに対応してもよい。上りリンク物理チャネルは、上りリンクキャリアにおいて用いられる物理チャネルである。本実施形態の一態様に係る無線通信システムにおいて、少なくとも下記の一部または全部の上りリンク物理チャネルが用いられる。
・PUCCH(Physical Uplink Control CHannel)
・PUSCH(Physical Uplink Shared CHannel)
・PRACH(Physical Random Access CHannel)
【0044】
PUCCHは、上りリンク制御情報(UCI:Uplink Control Information)を送信するために用いられてもよい。上りリンク制御情報は、チャネル状態情報(CSI:Channel State Information)、スケジューリングリクエスト(SR:Scheduling Request)、トランスポートブロック(TB:Transport block, MAC PDU:Medium Access Control Protocol Data Unit, DL-SCH:Downlink-Shared Channel, PDSCH:Physical Downlink Shared Channel)に
対応するHARQ-ACK(Hybrid Automatic Repeat request ACKnowledgement)の一
部または全部を含む。
【0045】
HARQ-ACKは、1つのトランスポートブロックに少なくとも対応するHARQ-ACKビットを少なくとも含んでもよい。HARQ-ACKビットは、1または複数のトランスポートブロックに対応するACK(acknowledgement)またはNACK(negative-acknowledgement)を示してもよい。HARQ-ACKは、1または複数のHARQ-A
CKビットを含むHARQ-ACKコードブックを少なくとも含んでもよい。HARQ-ACKビットが1または複数のトランスポートブロックに対応することは、HARQ-ACKビットが該1または複数のトランスポートブロックを含むPDSCHに対応することであってもよい。
【0046】
HARQ-ACKビットは、トランスポートブロックに含まれる1つのCBG(Code Block Group)に対応するACKまたはNACKを示してもよい。HARQ-ACKは、HARQフィードバック、HARQ情報、HARQ制御情報とも呼称される。
【0047】
スケジューリングリクエスト(SR:Scheduling Request)は、初期送信のためのPUS
CHのリソースを要求するために少なくとも用いられてもよい。スケジューリングリクエストビットは、正のSR(positive SR)または、負のSR(negative SR)のいずれかを示すために用いられてもよい。スケジューリングリクエストビットが正のSRを示すことは、“正のSRが送信される”とも呼称される。正のSRは、端末装置1によって初期送信のためのPUSCHのリソースが要求されることを示してもよい。正のSRは、上位層
によりスケジューリングリクエストがトリガされることを示してもよい。正のSRは、上位層によりスケジューリングリクエストを送信することが指示された場合に、送信されてもよい。スケジューリングリクエストビットが負のSRを示すことは、“負のSRが送信される”とも呼称される。負のSRは、端末装置1によって初期送信のためのPUSCHのリソースが要求されないことを示してもよい。負のSRは、上位層によりスケジューリングリクエストがトリガされないことを示してもよい。負のSRは、上位層によりスケジューリングリクエストを送信することが指示されない場合に、送信されてもよい。
【0048】
チャネル状態情報は、チャネル品質指標(CQI:Channel Quality Indicator)、プレコ
ーダ行列指標(PMI:Precoder Matrix Indicator)、および、ランク指標(RI:Rank Indicator)の一部または全部を少なくとも含んでもよい。CQIは、チャネルの品質(例えば、伝搬強度)に関連する指標であり、PMIは、プレコーダを指示する指標である。RIは、送信ランク(または、送信レイヤ数)を指示する指標である。
【0049】
PUCCHは、PUCCHフォーマット(PUCCHフォーマット0からPUCCHフォーマット4)をサポートする。PUCCHフォーマットは、PUCCHにマップされて送信されてもよい。PUCCHフォーマットは、PUCCHで送信されてもよい。PUCCHフォーマットが送信されることは、PUCCHが送信されることであってもよい。
【0050】
PUSCHは、トランスポートブロック(TB, MAC PDU, UL-SCH, PUSCH)を送信す
るために少なくとも用いられる。PUSCHは、トランスポートブロック、HARQ-ACK、チャネル状態情報、および、スケジューリングリクエストの一部または全部を少なくとも送信するために用いられてもよい。PUSCHは、ランダムアクセスメッセージ3を送信するために少なくとも用いられる。
【0051】
PRACHは、ランダムアクセスプリアンブル(ランダムアクセスメッセージ1)を送信するために少なくとも用いられる。PRACHは、初期コネクション確立(initial connection establishment)プロシージャ、ハンドオーバプロシージャ、コネクション再確立(connection re-establishment)プロシージャ、PUSCHの送信に対する同期(タ
イミング調整)、およびPUSCHのためのリソースの要求の一部または全部を示すために少なくとも用いられてもよい。ランダムアクセスプリアンブルは、端末装置1の上位層より与えられるインデックス(ランダムアクセスプリアンブルインデックス)を基地局装置3に通知するために用いられてもよい。
【0052】
図1において、上りリンクの無線通信では、以下の上りリンク物理シグナルが用いられる。上りリンク物理シグナルは、上位層から出力された情報を送信するために使用されなくてもよいが、物理層によって使用される。
・UL DMRS(UpLink Demodulation Reference Signal)
・SRS(Sounding Reference Signal)
・UL PTRS(UpLink Phase Tracking Reference Signal)
【0053】
UL DMRSは、PUSCH、および/または、PUCCHの送信に関連する。UL
DMRSは、PUSCHまたはPUCCHと多重される。基地局装置3は、PUSCHまたはPUCCHの伝搬路補正を行なうためにUL DMRSを使用してよい。以下、PUSCHと、該PUSCHに関連するUL DMRSを共に送信することを、単に、PUSCHを送信する、と称する。以下、PUCCHと該PUCCHに関連するUL DMRSを共に送信することを、単に、PUCCHを送信する、と称する。PUSCHに関連するUL DMRSは、PUSCH用UL DMRSとも称される。PUCCHに関連するUL DMRSは、PUCCH用UL DMRSとも称される。
【0054】
SRSは、PUSCHまたはPUCCHの送信に関連しなくてもよい。基地局装置3は、チャネル状態の測定のためにSRSを用いてもよい。SRSは、上りリンクスロットにおけるサブフレームの最後、または、最後から所定数のOFDMシンボルにおいて送信されてもよい。
【0055】
UL PTRSは、位相トラッキングのために少なくとも用いられる参照信号であってもよい。UL PTRSは、1または複数のUL DMRSに用いられるアンテナポートを少なくとも含むUL DMRSグループに関連してもよい。UL PTRSとUL DMRSグループが関連することは、UL PTRSのアンテナポートとUL DMRSグループに含まれるアンテナポートの一部または全部が少なくともQCLであることであってもよい。UL DMRSグループは、UL DMRSグループに含まれるUL DMRSにおいて最も小さいインデックスのアンテナポートに少なくとも基づき識別されてもよい。UL PTRSは、1つのコードワードがマップされる1または複数のアンテナポートにおいて、最もインデックスの小さいアンテナポートにマップされてもよい。UL PTRSは、1つのコードワードが第1のレイヤ及び第2のレイヤに少なくともマップされる場合に、該第1のレイヤにマップされてもよい。UL PTRSは、該第2のレイヤにマップされなくてもよい。UL PTRSがマップされるアンテナポートのインデックスは、下りリンク制御情報に少なくとも基づき与えられてもよい。
【0056】
図1において、基地局装置3から端末装置1への下りリンクの無線通信では、以下の下りリンク物理チャネルが用いられる。下りリンク物理チャネルは、上位層から出力された情報を送信するために、物理層によって使用される。
・PBCH(Physical Broadcast Channel)
・PDCCH(Physical Downlink Control Channel)
・PDSCH(Physical Downlink Shared Channel)
【0057】
PBCHは、マスターインフォメーションブロック(MIB:Master Information Block,
BCH, Broadcast Channel)を送信するために少なくとも用いられる。PBCHは、所定の送信間隔に基づき送信されてもよい。PBCHは、80msの間隔で送信されてもよい。PBCHは、160msの間隔で送信されてもよい。PBCHに含まれる情報の中身は、80msごとに更新されてもよい。PBCHに含まれる情報の一部または全部は、160msごとに更新されてもよい。PBCHは、288サブキャリアにより構成されてもよい。PBCHは、2、3、または、4つのOFDMシンボルを含んで構成されてもよい。MIBは、同期信号の識別子(インデックス)に関連する情報を含んでもよい。MIBは、PBCHが送信されるスロットの番号、サブフレームの番号、および/または、無線フレームの番号の少なくとも一部を指示する情報を含んでもよい。
【0058】
PDCCHは、下りリンク制御情報(DCI:Downlink Control Information)の送信のために少なくとも用いられる。PDCCHは、下りリンク制御情報を少なくとも含んで送信されてもよい。PDCCHは下りリンク制御情報を含んでもよい。下りリンク制御情報は、DCIフォーマットとも呼称される。下りリンク制御情報は、下りリンクグラント(downlink grant)または上りリンクグラント(uplink grant)のいずれかを少なくとも含んでもよい。PDSCHのスケジューリングのために用いられるDCIフォーマットは、下りリンクDCIフォーマットとも呼称される。PUSCHのスケジューリングのために用いられるDCIフォーマットは、上りリンクDCIフォーマットとも呼称される。下りリンクグラントは、下りリンクアサインメント(downlink assignment)または下りリンク
割り当て(downlink allocation)とも呼称される。
【0059】
本実施形態の種々の態様において、特別な記載のない限り、リソースブロックの数は周波数領域におけるリソースブロックの数を示す。
【0060】
下りリンクグラントは、1つのサービングセル内の1つのPDSCHのスケジューリングのために少なくとも用いられる。
【0061】
上りリンクグラントは、1つのサービングセル内の1つのPUSCHのスケジューリングのために少なくとも用いられる。
【0062】
1つの物理チャネルは、1つのサービングセルにマップされてもよい。1つの物理チャネルは、1つのサービングセルに含まれる1つのキャリアに設定される1つのBWPにマップされてもよい。
【0063】
端末装置1は、1または複数の制御リソースセット(CORESET:COntrol REsource SET)が設定されてもよい。端末装置1は、1または複数の制御リソースセットにおいてPDCCHを監視する(monitor)。ここで、1または複数の制御リソースセットにおいてPD
CCHを監視することは、1または複数の制御リソースセットのそれぞれに対応する1または複数のPDCCHを監視することを含んでもよい。なお、PDCCHは、1または複数のPDCCH候補および/またはPDCCH候補のセットを含んでもよい。また、PDCCHを監視することは、PDCCH、および/または、PDCCHを介して送信されるDCIフォーマットを監視し、検出することを含んでもよい。
【0064】
制御リソースセットは、1または複数のPDCCHがマップされうる時間周波数領域を示してもよい。制御リソースセットは、端末装置1がPDCCHを監視する領域であってもよい。制御リソースセットは、連続的なリソース(Localized resource)により構成されてもよい。制御リソースセットは、非連続的なリソース(distributed resource)により構成されてもよい。
【0065】
周波数領域において、制御リソースセットのマッピングの単位はリソースブロックであってもよい。例えば、周波数領域において、制御リソースセットのマッピングの単位は6リソースブロックであってもよい。時間領域において、制御リソースセットのマッピングの単位はOFDMシンボルであってもよい。例えば、時間領域において、制御リソースセットのマッピングの単位は1OFDMシンボルであってもよい。
【0066】
制御リソースセットのリソースブロックへのマッピングは、上位層パラメータに少なくとも基づき与えられてもよい。該上位層パラメータは、リソースブロックのグループ(RBG:Resource Block Group)に対するビットマップを含んでもよい。該リソースブロックのグループは、6つの連続するリソースブロックにより与えられてもよい。
【0067】
制御リソースセットを構成するOFDMシンボルの数は、上位層パラメータに少なくとも基づき与えられてもよい。
【0068】
ある制御リソースセットは、共通制御リソースセット(Common control resource set
)であってもよい。共通制御リソースセットは、複数の端末装置1に対して共通に設定される制御リソースセットであってもよい。共通制御リソースセットは、MIB、第1のシステム情報、第2のシステム情報、共通RRCシグナリング、および、セルIDの一部または全部に少なくとも基づき与えられてもよい。例えば、第1のシステム情報のスケジューリングのために用いられるPDCCHを監視することが設定される制御リソースセットの時間リソース、および/または、周波数リソースは、MIBに少なくとも基づき与えられてもよい。
【0069】
MIBで設定される制御リソースセットは、CORESET#0とも呼称される。CO
RESET#0は、インデックス#0の制御リソースセットであってもよい。
【0070】
ある制御リソースセットは、専用制御リソースセット(Dedicated control resource set)であってもよい。専用制御リソースセットは、端末装置1のために専用に用いられるように設定される制御リソースセットであってもよい。専用制御リソースセットは、専用RRCシグナリング、および、C-RNTIの値の一部または全部に少なくとも基づき与えられてもよい。
【0071】
端末装置1によって監視されるPDCCHの候補のセットは、探索領域の観点から定義されてもよい。つまり、端末装置1によって監視されるPDCCH候補のセットは、探索領域によって与えられてもよい。
【0072】
探索領域は、1または複数の集約レベル(Aggregation level)のPDCCH候補を1
または複数含んで構成されてもよい。PDCCH候補の集約レベルは、該PDCCHを構成するCCEの個数を示してもよい。PDDCH候補は、1または複数のCCEにマップされてもよい。
【0073】
端末装置1は、DRX(Discontinuous reception)が設定されないスロットにおいて
少なくとも1または複数の探索領域を監視してもよい。DRXは、上位層パラメータに少なくとも基づき与えられてもよい。端末装置1は、DRXが設定されないスロットにおいて少なくとも1または複数の探索領域セット(Search space set)を監視してもよい。
【0074】
探索領域セットは、1または複数の探索領域を少なくとも含んで構成されてもよい。
【0075】
探索領域セットのそれぞれは、1つの制御リソースセットに少なくとも関連してもよい。探索領域セットのそれぞれは、1つの制御リソースセットに含まれてもよい。探索領域セットのそれぞれに対して、該探索領域セットに関連する制御リソースセットのインデックスが与えられてもよい。
【0076】
探索領域の物理リソースは制御チャネルの構成単位(CCE:Control Channel Element)
により構成される。CCEは所定の数のリソース要素グループ(REG:Resource Element Group)により構成される。例えば、CCEは6個のREGにより構成されてもよい。REGは1つのPRB(Physical Resource Block)の1OFDMシンボルにより構成されて
もよい。つまり、REGは12個のリソースエレメント(RE:Resource Element)を含ん
で構成されてもよい。PRBは、単にRB(Resource Block:リソースブロック)とも呼称される。
【0077】
PDSCHは、トランスポートブロックを送信するために少なくとも用いられる。PDSCHは、ランダムアクセスメッセージ2(ランダムアクセスレスポンス)を送信するために少なくとも用いられてもよい。PDSCHは、初期アクセスのために用いられるパラメータを含むシステム情報を送信するために少なくとも用いられてもよい。
【0078】
図1において、下りリンクの無線通信では、以下の下りリンク物理シグナルが用いられる。下りリンク物理シグナルは、上位層から出力された情報を送信するために使用されなくてもよいが、物理層によって使用される。
・同期信号(SS:Synchronization signal)
・DL DMRS(DownLink DeModulation Reference Signal)
・CSI-RS(Channel State Information-Reference Signal)
・DL PTRS(DownLink Phase Tracking Reference Signal)
【0079】
同期信号は、端末装置1が下りリンクの周波数領域、および/または、時間領域の同期をとるために用いられる。同期信号は、PSS(Primary Synchronization Signal)、および、SSS(Secondary Synchronization Signal)を含む。
【0080】
SSブロック(SS/PBCHブロック)は、PSS、SSS、および、PBCHの一部または全部を少なくとも含んで構成される。
【0081】
DL DMRSは、PBCH、PDCCH、および/または、PDSCHの送信に関連する。DL DMRSは、PBCH、PDCCH、および/または、PDSCHに多重される。端末装置1は、PBCH、PDCCH、または、PDSCHの伝搬路補正を行なうために該PBCH、該PDCCH、または、該PDSCHと対応するDL DMRSを使用してよい。
【0082】
CSI-RSは、チャネル状態情報を算出するために少なくとも用いられる信号であってもよい。端末装置によって想定されるCSI-RSのパターンは、少なくとも上位層パラメータにより与えられてもよい。
【0083】
PTRSは、位相雑音の補償のために少なくとも用いられる信号であってもよい。端末装置によって想定されるPTRSのパターンは、上位層パラメータ、および/または、DCIに少なくとも基づき与えられてもよい。
【0084】
DL PTRSは、1または複数のDL DMRSに用いられるアンテナポートを少なくとも含むDL DMRSグループに関連してもよい。
【0085】
下りリンク物理チャネルおよび下りリンク物理シグナルは、下りリンク信号とも呼称される。上りリンク物理チャネルおよび上りリンク物理シグナルは、上りリンク信号とも呼称される。下りリンク信号および上りリンク信号はまとめて物理信号とも呼称される。下りリンク信号および上りリンク信号はまとめて信号とも呼称される。下りリンク物理チャネルおよび上りリンク物理チャネルを総称して、物理チャネルと称する。下りリンク物理シグナルおよび上りリンク物理シグナルを総称して、物理シグナルと称する。
【0086】
BCH(Broadcast CHannel)、UL-SCH(Uplink-Shared CHannel)およびDL-SCH(Downlink-Shared CHannel)は、トランスポートチャネルである。媒体アクセス
制御(MAC:Medium Access Control)層で用いられるチャネルはトランスポートチャネル
と呼称される。MAC層で用いられるトランスポートチャネルの単位は、トランスポートブロック(TB)またはMAC PDUとも呼称される。MAC層においてトランスポートブロック毎にHARQ(Hybrid Automatic Repeat reQuest)の制御が行なわれる。トラ
ンスポートブロックは、MAC層が物理層に渡す(deliver)データの単位である。物理
層において、トランスポートブロックはコードワードにマップされ、コードワード毎に変調処理が行なわれる。
【0087】
基地局装置3と端末装置1は、上位層(higher layer)において上位層の信号をやり取り(送受信)する。例えば、基地局装置3と端末装置1は、無線リソース制御(RRC:Radio Resource Control)層において、RRCシグナリング(RRC message:Radio Resource Control message、RRC information:Radio Resource Control information)を送受信してもよい。また、基地局装置3と端末装置1は、MAC層において、MAC CE(Control Element)を送受信してもよい。ここで、RRCシグナリング、および/または、MA
C CEを、上位層の信号(higher layer signaling)とも称する。
【0088】
PUSCHおよびPDSCHは、RRCシグナリング、および/または、MAC CEを送信するために少なくとも用いられてよい。ここで、基地局装置3よりPDSCHで送信されるRRCシグナリングは、サービングセル内における複数の端末装置1に対して共通のシグナリングであってもよい。サービングセル内における複数の端末装置1に対して共通のシグナリングは、共通RRCシグナリングとも呼称される。基地局装置3からPDSCHで送信されるRRCシグナリングは、ある端末装置1に対して専用のシグナリング(dedicated signalingまたはUE specific signalingとも呼称される)であってもよい。端末装置1に対して専用のシグナリングは、専用RRCシグナリングとも呼称される。サービングセルにおいて固有な上位層パラメータは、サービングセル内における複数の端末装置1に対して共通のシグナリング、または、ある端末装置1に対して専用のシグナリングを用いて送信されてもよい。UE固有な上位層パラメータは、ある端末装置1に対して専用のシグナリングを用いて送信されてもよい。
【0089】
BCCH(Broadcast Control CHannel)、CCCH(Common Control CHannel)、お
よび、DCCH(Dedicated Control CHannel)は、ロジカルチャネルである。例えば、
BCCHは、MIBを送信するために用いられる上位層のチャネルである。また、CCCH(Common Control CHannel)は、複数の端末装置1において共通な情報を送信するために用いられる上位層のチャネルである。ここで、CCCHは、例えば、RRC接続されていない端末装置1のために用いられてもよい。また、DCCH(Dedicated Control CHannel)は、端末装置1に専用の制御情報(dedicated control information)を送信するために少なくとも用いられる上位層のチャネルである。ここで、DCCHは、例えば、RRC接続されている端末装置1のために用いられてもよい。
【0090】
ロジカルチャネルにおけるBCCHは、トランスポートチャネルにおいてBCH、DL-SCH、または、UL-SCHにマップされてもよい。ロジカルチャネルにおけるCCCHは、トランスポートチャネルにおいてDL-SCHまたはUL-SCHにマップされてもよい。ロジカルチャネルにおけるDCCHは、トランスポートチャネルにおいてDL-SCHまたはUL-SCHにマップされてもよい。
【0091】
トランスポートチャネルにおけるUL-SCHは、物理チャネルにおいてPUSCHにマップされてもよい。トランスポートチャネルにおけるDL-SCHは、物理チャネルにおいてPDSCHにマップされてもよい。トランスポートチャネルにおけるBCHは、物理チャネルにおいてPBCHにマップされてもよい。
【0092】
以下、本実施形態の一態様に係る端末装置1の構成例を説明する。
【0093】
図4は、本実施形態の一態様に係る端末装置1の構成を示す概略ブロック図である。図示するように、端末装置1は、無線送受信部10、および、上位層処理部14を含んで構成される。無線送受信部10は、アンテナ部11、RF(Radio Frequency)部12、お
よび、ベースバンド部13の一部または全部を少なくとも含んで構成される。上位層処理部14は、媒体アクセス制御層処理部15、および、無線リソース制御層処理部16の一部または全部を少なくとも含んで構成される。無線送受信部10を送信部、受信部、または、物理層処理部とも称する。
【0094】
上位層処理部14は、ユーザーの操作等により生成された上りリンクデータ(トランスポートブロック)を、無線送受信部10に出力する。上位層処理部14は、MAC層、パケットデータ統合プロトコル(PDCP:Packet Data Convergence Protocol)層、無線リン
ク制御(RLC:Radio Link Control)層、RRC層の処理を行なう。
【0095】
上位層処理部14が備える媒体アクセス制御層処理部15は、MAC層の処理を行う。
【0096】
上位層処理部14が備える無線リソース制御層処理部16は、RRC層の処理を行う。無線リソース制御層処理部16は、自装置の各種設定情報/パラメータの管理をする。無線リソース制御層処理部16は、基地局装置3から受信した上位層の信号に基づいて各種設定情報/パラメータをセットする。すなわち、無線リソース制御層処理部16は、基地局装置3から受信した各種設定情報/パラメータを示す情報に基づいて各種設定情報/パラメータをセットする。尚、該設定情報は、物理チャネルや物理シグナル(つまり、物理層)、MAC層、PDCP層、RLC層、RRC層の処理または設定に関連する情報を含んでもよい。該パラメータは上位層パラメータであってもよい。
【0097】
無線送受信部10は、変調、復調、符号化、復号化などの物理層の処理を行う。無線送受信部10は、受信した物理信号を、分離、復調、復号し、復号した情報を上位層処理部14に出力する。無線送受信部10は、データを変調、符号化、ベースバンド信号生成(時間連続信号への変換)することによって物理信号を生成し、基地局装置3に送信する。
【0098】
RF部12は、アンテナ部11を介して受信した信号を、直交復調によりベースバンド信号に変換し(ダウンコンバート:down covert)、不要な周波数成分を除去する。RF部12は、処理をしたアナログ信号をベースバンド部に出力する。
【0099】
ベースバンド部13は、RF部12から入力されたアナログ信号をディジタル信号に変換する。ベースバンド部13は、変換したディジタル信号からCP(Cyclic Prefix)に
相当する部分を除去し、CPを除去した信号に対して高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform)を行い、周波数領域の信号を抽出する。
【0100】
ベースバンド部13は、データを逆高速フーリエ変換(IFFT:Inverse Fast Fourier Transform)して、OFDMシンボルを生成し、生成されたOFDMシンボルにCPを付加
し、ベースバンドのディジタル信号を生成し、ベースバンドのディジタル信号をアナログ信号に変換する。ベースバンド部13は、変換したアナログ信号をRF部12に出力する。
【0101】
RF部12は、ローパスフィルタを用いてベースバンド部13から入力されたアナログ信号から余分な周波数成分を除去し、アナログ信号を搬送波周波数にアップコンバート(up convert)し、アンテナ部11を介して送信する。また、RF部12は、電力を増幅する。また、RF部12は送信電力を制御する機能を備えてもよい。RF部12を送信電力制御部とも称する。
【0102】
以下、本実施形態の一態様に係る基地局装置3の構成例を説明する。
【0103】
図5は、本実施形態の一態様に係る基地局装置3の構成を示す概略ブロック図である。図示するように、基地局装置3は、無線送受信部30、および、上位層処理部34を含んで構成される。無線送受信部30は、アンテナ部31、RF部32、および、ベースバンド部33を含んで構成される。上位層処理部34は、媒体アクセス制御層処理部35、および、無線リソース制御層処理部36を含んで構成される。無線送受信部30を送信部、受信部、または、物理層処理部とも称する。
【0104】
上位層処理部34は、MAC層、PDCP層、RLC層、RRC層の処理を行なう。
【0105】
上位層処理部34が備える媒体アクセス制御層処理部35は、MAC層の処理を行う。
【0106】
上位層処理部34が備える無線リソース制御層処理部36は、RRC層の処理を行う。無線リソース制御層処理部36は、PDSCHに配置される下りリンクデータ(トランスポートブロック)、システム情報、RRCメッセージ、MAC CEなどを生成し、又は上位ノードから取得し、無線送受信部30に出力する。また、無線リソース制御層処理部36は、端末装置1各々の各種設定情報/パラメータの管理をする。無線リソース制御層処理部36は、上位層の信号を介して端末装置1各々に対して各種設定情報/パラメータをセットしてもよい。すなわち、無線リソース制御層処理部36は、各種設定情報/パラメータを示す情報を送信/報知する。尚、該設定情報は、物理チャネルや物理シグナル(つまり、物理層)、MAC層、PDCP層、RLC層、RRC層の処理または設定に関連する情報を含んでもよい。該パラメータは上位層パラメータであってもよい。
【0107】
無線送受信部30の機能は、無線送受信部10と同様であるため説明を省略する。
【0108】
端末装置1が備える符号10から符号16が付された部のそれぞれは、回路として構成されてもよい。基地局装置3が備える符号30から符号36が付された部のそれぞれは、回路として構成されてもよい。
【0109】
端末装置1は、上りリンク制御情報(UCI)をPUCCHに多重して送信してもよい。
端末装置1は、UCIをPUSCHに多重して送信してもよい。UCIは、HARQ-ACK、および/または、CSIを含んでもよい。
【0110】
PUCCHに関連するUCIをPUSCHに多重する前に既にPUSCHに多重されているデータ(UCI、UL-SCH)のタイプに基づいて、複数のPUSCHタイプが定義されてもよい。例えば、非周期CSIのPUSCH(aperiodic CSI on PUSCH)、半永続CSIのPUSCH(semi-persistent CSI on PUSCH)、動的スケジューリングのPUSCH(dynamically scheduled PUSCH)、準静的スケジューリングのPUSCH(semi-statically scheduled PUSCH)を少なくとも定義してもよい。非周期CSIは、aperiodic CSIとも呼称される。半永続CSIは、semi-persistent CSIとも呼称される。本実施形態において、動的スケジューリングのPUSCHは、ランダムアクセスメッセージ3を含まない。
【0111】
非周期CSIのPUSCHは、非周期CSIが多重されるPUSCHである。非周期CSIは、非周期的に(aperiodic)行われるチャネル状態情報報告である。非周期的に行
われるチャネル状態情報報告は、DCIフォーマットに少なくとも基づき指示されてもよい。非周期的に行われるチャネル状態情報報告は、DCIフォーマットに含まれるCSIリクエストフィールドのコードポイントに所定の値がセットされることに少なくとも基づき指示されてもよい。
【0112】
半永続CSIのPUSCHは、半永続CSIのUCIが多重されるPUSCHと称する。半永続CSIは、半永続的に(semi-persistent)行われるチャネル状態情報報告であ
る。PUSCHを用いた半永続CSI報告の活性化または非活性化に対して、端末装置1は以下の要求条件の一部または全部を満たすか否かを確認する。すなわち、PUSCHを用いた半永続CSI報告は、少なくともDCIフォーマットを用いて活性化される。
条件A1:DCIフォーマットが上位層パラメータsp-csi-RNTIにより与えられるSP-CSI-RNTIでスクランブルされている
条件A2:半永続CSIの活性化に対する特定DCIフォーマットフィールドが、半永続CSIの活性化を示す所定値に設定されている
条件A3:半永続CSIの非活性化に対する特定DCIフォーマットフィールドが、半永続CSIの非活性化を示す所定値に設定されている
【0113】
半永続CSIの送信は、条件A1と条件A2が同時に満たされる場合、活性化されてもよい。半永続CSIの送信は、条件A1と条件A3が同時に満たされる場合、非活性化されてもよい。
【0114】
動的スケジューリングのPUSCHは、DCIフォーマットの上りグラント(UL grant)により動的にスケジューリングされる。該PUSCHにトランスポートブロックが含まれてもよい。動的スケジューリングのPUSCHは、DCIフォーマットに基づきスケジューリングされ、かつ、該DCIフォーマットに基づき非周期CSIが指示されないようなPUSCHであってもよい。
【0115】
グラントトリガー(grant trigger)によりスケジューリングされ
準静的スケジューリングのPUSCHは、PUSCHリソースが上位層パラメータで準静的に割り当てられ、トランスポートブロックを送信するPUSCHである。準静的スケジューリングのPUSCHは、タイプ1の準静的スケジューリングのPUSCH、および、タイプ2の準静的スケジューリングのPUSCHを含んでもよい。タイプ1の準静的スケジューリングのPUSCHに対して、時間領域での送信は上位層パラメータtimeDomainAllocationにより指示されてもよい。タイプ2の準静的スケジューリングのPUSCHは、DCIフォーマットの上りグラントでトリガーされてもよい。準静的スケジューリングのPUSCHのための送信間隔(periodicity)が上位層のパラメ
ータに基づき与えられてもよい。
【0116】
PUCCHがPUSCHと時間領域で衝突(overlap)していない場合、端末装置1は
、該PUCCHに関連するUCIを該PUCCHに多重して送信してもよい。PUCCHがPUSCHと時間領域で衝突(overlap)する場合、端末装置1は、該PUCCHに関
連するUCIを該PUSCHに多重して送信してもよく、且つ、PUCCHを送信しなくてもよい。該PUCCHは、該UCIの送信が設定されるPUCCHであってもよい。該UCIの送信は、DCIフォーマット、および/または、上位層パラメータに少なくとも基づき与えられてもよい。
【0117】
PUCCHに関連するUCIは、非周期CSIを含まない。PUCCHに関連するUCIは、DCIフォーマットによって報告が活性化される半永続CSIを含まない。
【0118】
端末装置1は、非周期CSIのPUSCHと動的スケジューリングのPUSCHがPUCCHと時間領域で衝突する場合、PUCCHに関連するUCIを非周期CSIのPUSCHに多重して送信してもよい。
【0119】
端末装置1は、非周期CSIのPUSCHと準静的スケジューリングのPUSCHがPUCCHと時間領域で衝突する場合、PUCCHに関連するUCIを非周期CSIのPUSCHに多重して送信してもよい。
【0120】
端末装置1は、動的スケジューリングのPUSCHと準静的スケジューリングのPUSCHがPUCCHと時間領域で衝突する場合、PUCCHに関連するUCIを動的スケジューリングのPUSCHに多重して送信してもよい。
【0121】
複数のPUSCH(PUSCHのセット)がPUCCHと時間領域で衝突する場合、UCIが多重されるPUSCHは、該複数のPUSCHのそれぞれがマップされるサービングセルのインデックス、および/または、該複数のPUSCHのそれぞれの開始位置(starting position)に少なくとも基づき与えられてもよい。例えば、端末装置1は、同一
PUSCHタイプの複数のPUSCHがPUCCHと時間領域で衝突する、且つ、該複数のPUSCHが複数のサービングセルに用いられる場合、PUCCHに関連するUCIを
サービングセル識別子の値が低いサービングセルのPUSCHに多重して送信してもよい。端末装置1は、該サービングセルにおいて複数のPUSCHが送信される場合、PUCCHに関連するUCIを該サービングセルにおける複数のPUSCHのうち時間領域で先頭のPUSCHに多重して送信してもよい。
【0122】
図6は、本実施形態の一態様の係る、1または複数のPUSCHがPUCCHと時間領域で衝突する場合において、UCIを多重するPUSCHを選択する方法を示す図である。
【0123】
例えば、第1の例において、UCIを含むPUCCH601がPUSCH600と時間
領域で衝突する場合、端末装置1は該UCIをPUSCH600に多重して送信してもよい。PUSCH600は、非周期CSIのPUSCH、半永続CSIのPUSCH(semi-persistent CSI on PUSCH)、動的スケジューリングのPUSCH(dynamically scheduled PUSCH)、準静的スケジューリングのPUSCHの何れであってもよい。UCIを含
むPUCCHは、上位層のパラメータに少なくとも基づきUCIの送信が設定されるPUCCHであってもよい。UCIを含むPUCCHは、DCIに少なくとも基づきUCIの送信が指示されるPUCCHであってもよい。
【0124】
第2の例において、UCIを含むPUCCH612が非周期CSIのPUSCH611、および、PUSCH610と時間領域で衝突する場合、端末装置1は該UCIを非周期CSIのPUSCH611に多重して送信してもよい。PUSCH610は、動的スケジューリングのPUSCH(dynamically scheduled PUSCH)、準静的スケジューリングの
PUSCHの何れであってもよい。
【0125】
第3の例において、UCIを含むPUCCH625が1または複数の動的スケジューリングのPUSCH622、623、および、624を含む第1のPUSCHグループ(First PUSCHs)、および、1または複数の準静的スケジューリングのPUSCH620および621を含む第2のPUSCHグループ(Second PUSCHs)と時間領域で衝突する場合
、端末装置1は該UCIを第1のPUSCHグループのPUSCHのうちの1つに多重して送信してもよい。
【0126】
第4の例において、UCIを含むPUCCH634が複数の動的スケジューリングのPUSCH630、631、632、および、633と時間領域で衝突する場合、端末装置1は該UCIをサービングセル識別子の値が低い、且つ、時間領域で先頭のPUSCH630に多重して送信してもよい。
【0127】
UCIを含むPUCCHと1または複数のPUSCHが時間領域で衝突する場合、該UCIを多重して送信されるPUSCHは、該1または複数のPUSCHのそれぞれが半永続CSIのPUSCHであるか否かに少なくとも基づき、該1または複数のPUSCHのなかから選択されてもよい。
【0128】
半永続CSIのPUSCHと非周期CSIのPUSCH、および/または、動的スケジューリングのPUSCH、および/または、準静的スケジューリングのPUSCHがUCIを含むPUCCHと時間領域で衝突する場合、端末装置1は該UCIを半永続CSIのPUSCHに多重して送信してもよい。半永続CSIのPUSCHと第1のPUSCHのセットがUCIを含むPUCCHと時間領域で衝突する場合、該UCIは半永続CSIのPUSCHに多重して送信されてもよい。該第1のPUSCHのセットは、1または複数の非周期CSIのPUSCH、1または複数の動的スケジューリングのPUSCH、および/または、1または複数の準静的スケジューリングのPUSCHの一部または全部を少なくとも含んでもよい。例えば、半永続CSIのPUSCHと非周期CSIのPUSCH
がUCIを含むPUCCHと時間領域で衝突する場合、該UCIは半永続CSIのPUSCHに多重して送信されてもよい。また、半永続CSIのPUSCHと動的スケジューリングのPUSCHがUCIを含むPUCCHと時間領域で衝突する場合、該UCIは半永続CSIのPUSCHに多重して送信されてもよい。
【0129】
UCIを含むPUCCHが、半永続CSIのPUSCHと非周期CSIのPUSCHと時間領域で衝突する場合、端末装置1は該UCIを非周期CSIのPUSCHに多重して送信してもよい。UCIを含むPUCCHが、半永続CSIのPUSCHと動的スケジューリングのPUSCH、および/または、準静的スケジューリングのPUSCHと時間領域で衝突する場合、端末装置1は該UCIを半永続CSIのPUSCHに多重して送信してもよい。半永続CSIのPUSCHと非周期CSIのPUSCHがUCIを含むPUCCHと時間領域で衝突する場合、該UCIは非周期CSIのPUSCHに多重して送信されてもよい。半永続CSIのPUSCHと第2のPUSCHのセットがUCIを含むPUCCHと時間領域で衝突する場合、該UCIは、半永続CSIのPUSCHに多重して送信されてもよい。該第2のPUSCHのセットは、1または複数の動的スケジューリングのPUSCH、および/または、1または複数の準静的スケジューリングのPUSCHの一部または全部を少なくとも含んでもよい。
【0130】
UCIを含むPUCCHが、半永続CSIのPUSCHと非周期CSIのPUSCHと時間領域で衝突する場合、端末装置1は該UCIを非周期CSIのPUSCHに多重して送信してもよい。UCIを含むPUCCHが、半永続CSIのPUSCHと動的スケジューリングのPUSCHと時間領域で同時に衝突する場合、端末装置1は該UCIを動的スケジューリングのPUSCHに多重して送信してもよい。UCIを含むPUCCHが、半永続CSIのPUSCHと準静的スケジューリングのPUSCHと時間領域で衝突する場合、半永続CSIのPUSCHに多重して送信してもよい。半永続CSIのPUSCHと第3のPUSCHのセットがUCIを含むPUCCHと時間領域で衝突する場合、該UCIは第3のPUSCHのセットから選択される1つのPUSCHに多重して送信されてもよい。該第3のPUSCHのセットは、1または複数の非周期CSIのPUSCH、および/または、1または複数の動的スケジューリングのPUSCHの一部または全部を少なくとも含んでもよい。例えば、半永続CSIのPUSCHと非周期CSIのPUSCHがUCIを含むPUCCHと時間領域で衝突する場合、該UCIは非周期CSIのPUSCHに多重して送信されてもよい。また、例えば、半永続CSIのPUSCHと動的スケジューリングのPUSCHがUCIを含むPUCCHと時間領域で衝突する場合、該UCIは動的スケジューリングのPUSCHに多重して送信されてもよい。半永続CSIのPUSCHと準静的スケジューリングのPUSCHがUCIを含むPUCCHと時間領域で衝突する場合、該UCIは半永続CSIのPUSCHに多重して送信されてもよい。
【0131】
UCIを含むPUCCHが、半永続CSIのPUSCHと非周期CSIのPUSCHと時間領域で衝突する場合、端末装置1は該UCIを非周期CSIのPUSCHに多重して送信してもよい。UCIを含むPUCCHが、半永続CSIのPUSCHと動的スケジューリングのPUSCHと時間領域で衝突する場合、端末装置1は該UCIを動的スケジューリングのPUSCHに多重して送信してもよい。UCIを含むPUCCHが、半永続CSIのPUSCHと準静的スケジューリングのPUSCHと時間領域で同時に衝突する場合、端末装置1は該UCIを準静的スケジューリングのPUSCHに多重して送信してもよい。半永続CSIのPUSCHと第4のPUSCHのセットがUCIを含むPUCCHと時間領域で衝突する場合、該UCIは該第4のPUSCHのセットから選択される1つのPUSCHに多重して送信されてもよい。該第4のPUSCHのセットは、1または複数の非周期CSIのPUSCH、1または複数の動的スケジューリングのPUSCH、および/または、1または複数の準静的スケジューリングのPUSCHの一部または全部を少なくとも含んでもよい。
【0132】
UCIを含むPUCCHが、第5のPUSCHのセットと時間領域で衝突する場合、端末装置1は該UCIを第5のPUSCHのセットから選択される1つのPUSCHに多重して送信してもよい。UCIを含むPUCCHが、第5のPUSCHのセットと第6のPUSCHのセットと時間領域で衝突する場合、端末装置1は該UCIを第5のPUSCHのセットから選択される1つのPUSCHに多重して送信してもよい。第5のPUSCHのセットは、1または複数の半永続CSIのPUSCH、および/または、1または複数の非周期CSIのPUSCHの一部または全部を少なくとも含んでもよい。第6のPUSCHのセットは、1または複数の動的スケジューリングのPUSCH、および/または、1または複数の準静的スケジューリングのPUSCHの一部または全部を少なくとも含んでもよい。該第5のPUSCHのセットから選択される該1つのPUSCHは、該第5のPUSCHのセットに含まれるPUSCHのそれぞれがマップされるサービングセルのインデックス、および/または、該第5のPUSCHのセットに含まれるPUSCHのそれぞれの開始位置(starting position)に少なくとも基づき与えられてもよい。
【0133】
UCIを含むPUCCHが、非周期CSIのPUSCHと第7のPUSCHのセットと時間領域で衝突する場合、端末装置1は該UCIを非周期CSIのPUSCHに多重して送信してもよい。該第7のPUSCHのセットは、1または複数の半永続CSIのPUSCH、および/または、1または複数の動的スケジューリングのPUSCHの一部または全部を少なくとも含んでもよい。UCIを含むPUCCHが、非周期CSIのPUSCHと準静的スケジューリングのPUSCHと時間領域で衝突する場合、端末装置1は該UCIを非周期CSIのPUSCHに多重して送信してもよい。UCIを含むPUCCHが、第7のPUSCHのセットと準静的スケジューリングのPUSCHと時間領域で衝突する場合、端末装置1は該UCIを第7のPUSCHのセットから選択される1つのPUSCHに多重して送信してもよい。該第7のPUSCHのセットから選択される該1つのPUSCHは、該第7のPUSCHのセットに含まれるPUSCHのそれぞれがマップされるサービングセルのインデックス、および/または、該第7のPUSCHのセットに含まれるPUSCHのそれぞれの開始位置(starting position)に少なくとも基づき与えられて
もよい。
【0134】
UCIを含むPUCCHが、非周期CSIのPUSCHと動的スケジューリングのPUSCHと時間領域で衝突する場合、端末装置1は該UCIを非周期CSIのPUSCHに多重して送信してもよい。UCIを含むPUCCHが、非周期CSIのPUSCHと第8のPUSCHのセットと時間領域で衝突する場合、端末装置1は該UCIを非周期CSIのPUSCHに多重して送信してもよい。第8のPUSCHのセットは、1または複数の半永続CSIのPUSCH、および/または、1または複数の準静的スケジューリングのPUSCHの一部または全部を少なくとも含んでもよい。UCIを含むPUCCHが、動的スケジューリングのPUSCHと第8のPUSCHのセットと時間領域で衝突する場合、端末装置1は該UCIを動的スケジューリングのPUSCHに多重して送信してもよい。UCIを含むPUCCHが、第8のPUSCHのセットと時間領域で衝突する場合、該UCIは該第8のPUSCHのセットから選択される1つのPUSCHに多重して送信されてもよい。
【0135】
UCIを含むPUCCHが、複数の非周期CSIのPUSCHと時間領域で衝突する、且つ、該複数の非周期CSIのPUSCHが複数のサービングセルに用いられる場合、端末装置1はPUCCHに関連するUCIをサービングセル識別子の値が低いサービングセルの非周期CSIのPUSCHに多重して送信してもよい。端末装置1は、該サービングセルにおいて複数の非周期CSIのPUSCHが送信される場合、PUCCHに関連するUCIを該サービングセルにおける複数の非周期CSIのPUSCHのうち時間領域で先頭の非周期CSIのPUSCHに多重して送信してもよい。
【0136】
UCIを含むPUCCHが、複数の半永続CSIのPUSCHと時間領域で衝突する、且つ、該複数の半永続CSIのPUSCHが複数のサービングセルに用いられる場合、端末装置1はPUCCHに関連するUCIをサービングセル識別子の値が低いサービングセルの半永続CSIのPUSCHに多重して送信してもよい。端末装置1は、該サービングセルにおいて複数の半永続CSIのPUSCHが送信される場合、PUCCHに関連するUCIを該サービングセルにおける複数の半永続CSIのPUSCHのうち時間領域で先頭の半永続CSIのPUSCHに多重して送信してもよい。
【0137】
UCIを含むPUCCHが、1または複数の非周期CSIのPUSCH、または/および、1または複数の半永続CSIのPUSCH、または/および、1または複数の動的スケジューリングのPUSCH、または/および、1または複数の準静的スケジューリングのPUSCHと時間領域で衝突する場合、少なくともy、c、lに基づいて、PUCCHに関連するUCIを多重して送信するPUSCHが定められてもよい。例えば、UCIを含むPUCCHが、1または複数の非周期CSIのPUSCH、または/および、1または複数の半永続CSIのPUSCH、または/および、1または複数の動的スケジューリングのPUSCH、または/および、1または複数の準静的スケジューリングのPUSCHと時間領域で衝突する場合、数式(1)に基づいて求められる優先順位の値PriiUCIによって、PUCCHに関連するUCIを多重して送信するPUSCHが定められてもよい。例えば、端末装置1はPUCCHに関連するUCIを最低値のPriiUCIに対応するPUSCHに多重して送信してもよい。すなわち、端末装置1は、UCIを含むPUCCHが1または複数のPUSCHと時間領域で衝突する場合、PUCCHに関連するUCIを、該1または複数のPUSCHのうち最低値のPriiUCIに対応するPUSCHに多重して送信してもよい。
【0138】
【数1】
【0139】
cellsはサービングセルの最大数である。Ncellsは、上位層パラメータmaxNrofServingCellsによって与えられてもよい。Ncellsは、予め決められた値(例えば、16または32)であってもよい。
【0140】
timeは、1つのスロットにおいて送信可能なPUSCHの時間領域リソース割り当ての候補数に関連する値であってもよい。例えば、Ntimeは、上位層のパラメータに基づき与えられてもよい。例えば、Ntimeは、Nslot symbに対応してもよい。Nslot symbは、1つのスロットに含まれるOFDMシンボルの数である。複数のキャリアのそれぞれに対してサブキャリア間隔の設定μが設定されるキャリアアグリゲーションにおいて、Nslot symbは、最も大きいサブキャリア間隔の設定μが設定されるキャリアに対応してもよい。複数のキャリアのそれぞれに対してサブキャリア間隔の設定μが設定されるキャリアアグリゲーションにおいて、Nslot symbは、UCIを含むPUCCHと時間領域で衝突する1または複数のPUSCHが送信される(割り当てられる)1または複数のキャリアのうち、最も大きいサブキャリア間隔の設定μが設定されるキャリアに対応してもよい。該最も大きいサブキャリア間隔の設定μが2であり、CP設定が拡張CP(extended cyclic prefix)である場合、Nslot symbは、サブキャリア間隔の設定μが2であり、CP設定がノーマルCP(normal cyclic prefix)であるキャリアに対するNslot symbによって与えられてもよい。例えば、Ntimeは、ceiling(K・Nslot symb)に対応してもよい。Kの値は、少なくともμに基づいて与えられてもよい。Kの値は、2(μ-μPUCCH)によって与えられてもよい。μPUCCHは、PUCCHが用いられるキャリアのサブキャリア間
隔の設定である。ceilingは天井関数である。天井関数は、入力された値よりも大きい、最も小さい整数を出力する。
【0141】
例えば、第a1の例において、μ=3およびμPUCCH=1が設定される場合、K=4であり、Nslot symb=14であり、Ntime=56である。
【0142】
第a2の例において、μ=0およびμPUCCH=2が設定される、且つ、PUCCHが用いられるキャリアのCP設定が拡張CPである場合、K=0.25であり、Nslot symb=14であり、Ntime=4である。
【0143】
第a3の例において、μ=2およびμPUCCH=4が設定される、且つ、μ=2に対するPUSCHが用いられるキャリアのCP設定が拡張CPである場合、K=0.25であり、Nslot symb=14であり、Ntime=4である。
【0144】
cはサービングセルのインデックスである(c=0、1、...、Ncells-1)。
【0145】
第4の例において、PUSCH632とPUSCH633に対してc=1、PUSCH630とPUSCH631に対してc=0を設定してもよい。
【0146】
lは、サービングセルのそれぞれにおいてPUSCHの送信の開始位置が早い方から順番にインデックスされてもよい。lは、PUSCHの先頭のOFDMシンボルのインデックスに対応してもよい。
【0147】
第3の例において、PUSCH622に対してl=0、PUSCH623に対してl=1、PUSCH624に対してl=2、PUSCH620に対してl=3、PUSCH621に対してl=4を設定してもよい。
【0148】
第4の例において、PUSCH632に対してl=0、PUSCH633に対してl=1、PUSCH630に対してl=0、PUSCH631に対してl=1を設定してもよい。
【0149】
yは、非周期CSIのPUSCH、および、半永続CSIのPUSCH、および、動的スケジューリングのPUSCH、および、準静的スケジューリングのPUSCHを少なくとも含むPUSCHのタイプに対して、優先順位を決めるのための重み係数である。yの値は、それぞれのPUSCHのタイプに対して設定されてもよい。
【0150】
例えば、第b1の例において、半永続CSIのPUSCHに対してy=0、非周期CSIのPUSCHに対してy=1、動的スケジューリングのPUSCHに対してy=2、準静的スケジューリングのPUSCHに対してy=3を設定してもよい。
【0151】
第b2の例において、半永続CSIのPUSCHに対してy=1、非周期CSIのPUSCHに対してy=0、動的スケジューリングのPUSCHに対してy=2、準静的スケジューリングのPUSCHに対してy=3を設定してもよい。
【0152】
第b3の例において、半永続CSIのPUSCHに対してy=2、非周期CSIのPUSCHに対してy=0、動的スケジューリングのPUSCHに対してy=1、準静的スケジューリングのPUSCHに対してy=3を設定してもよい。
【0153】
第b4の例において、半永続CSIのPUSCHに対してy=3、非周期CSIのPU
SCHに対してy=0、動的スケジューリングのPUSCHに対してy=1、準静的スケジューリングのPUSCHに対してy=2を設定してもよい。
以下、本実施形態の一態様に係る種々の装置の態様を説明する。
【0154】
(1)上記の目的を達成するために、本発明の態様は、以下のような手段を講じた。すなわち、本発明の第1の態様は、端末装置であって、PDCCHを受信し、前記PDCCHに少なくとも基づきスケジューリングされるPDSCHを受信する受信部を備え、PUCCHが1または複数のPUSCHと時間領域で衝突する場合、前記1または複数のPUSCHのそれぞれが半永続CSIのPUSCHであるか否かに少なくとも基づき、前記1または複数のPUSCHのなかから1つのPUSCHを選択し、前記PDSCHに対応するUCIを、前記選択したPUSCHで送信することを含む。
【0155】
(2)本発明の第2の態様は、基地局装置であって、PDCCHを送信し、前記PDCCHに少なくとも基づきスケジューリングされるPDSCHを送信する送信部を備え、PUCCHが1または複数のPUSCHと時間領域で衝突する場合、前記1または複数のPUSCHのそれぞれが半永続CSIのPUSCHであるか否かに少なくとも基づき、前記1または複数のPUSCHのなかから1つのPUSCHを選択し、前記PDSCHに対応するUCIを、前記選択したPUSCHで受信することを含む。
【0156】
本発明に関わる基地局装置3、および端末装置1で動作するプログラムは、本発明に関わる上記実施形態の機能を実現するように、CPU(Central Processing Unit)等を制
御するプログラム(コンピュータを機能させるプログラム)であってもよい。そして、これら装置で取り扱われる情報は、その処理時に一時的にRAM(Random Access Memory)に蓄積され、その後、Flash ROM(Read Only Memory)などの各種ROMやHD
D(Hard Disk Drive)に格納され、必要に応じてCPUによって読み出し、修正・書き
込みが行われる。
【0157】
尚、上述した実施形態における端末装置1、基地局装置3の一部、をコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この制御機能を実現するためのプログラムをコンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。
【0158】
尚、ここでいう「コンピュータシステム」とは、端末装置1、又は基地局装置3に内蔵されたコンピュータシステムであって、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
【0159】
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
【0160】
また、上述した実施形態における基地局装置3は、複数の装置から構成される集合体(装置グループ)として実現することもできる。装置グループを構成する装置の各々は、上述した実施形態に関わる基地局装置3の各機能または各機能ブロックの一部、または、全部を備えてもよい。装置グループとして、基地局装置3の一通りの各機能または各機能ブ
ロックを有していればよい。また、上述した実施形態に関わる端末装置1は、集合体としての基地局装置と通信することも可能である。
【0161】
また、上述した実施形態における基地局装置3は、EUTRAN(Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network)および/またはNG-RAN(NextGen RAN,NR RAN)であってもよい。また、上述した実施形態における基地局装置3は、eNodeBお
よび/またはgNBに対する上位ノードの機能の一部または全部を有してもよい。
【0162】
また、上述した実施形態における端末装置1、基地局装置3の一部、又は全部を典型的には集積回路であるLSIとして実現してもよいし、チップセットとして実現してもよい。端末装置1、基地局装置3の各機能ブロックは個別にチップ化してもよいし、一部、又は全部を集積してチップ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、又は汎用プロセッサで実現してもよい。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いることも可能である。
【0163】
また、上述した実施形態では、通信装置の一例として端末装置を記載したが、本願発明は、これに限定されるものではなく、屋内外に設置される据え置き型、または非可動型の電子機器、たとえば、AV機器、キッチン機器、掃除・洗濯機器、空調機器、オフィス機器、自動販売機、その他生活機器などの端末装置もしくは通信装置にも適用出来る。
【0164】
以上、この発明の実施形態に関して図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。また、本発明は、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。また、上記各実施形態に記載された要素であり、同様の効果を奏する要素同士を置換した構成も含まれる。
【符号の説明】
【0165】
1(1A、1B、1C) 端末装置
3 基地局装置
10、30 無線送受信部
11、31 アンテナ部
12、32 RF部
13、33 ベースバンド部
14、34 上位層処理部
15、35 媒体アクセス制御層処理部
16、36 無線リソース制御層処理部
図1
図2
図3
図4
図5
図6