(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-07
(45)【発行日】2023-07-18
(54)【発明の名称】冷蔵庫
(51)【国際特許分類】
F25D 23/02 20060101AFI20230710BHJP
E05F 15/643 20150101ALI20230710BHJP
【FI】
F25D23/02 306M
E05F15/643
(21)【出願番号】P 2021573251
(86)(22)【出願日】2020-03-18
(86)【国際出願番号】 CN2020079988
(87)【国際公開番号】W WO2020248641
(87)【国際公開日】2020-12-17
【審査請求日】2021-12-09
(31)【優先権主張番号】201920869914.X
(32)【優先日】2019-06-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】520514425
【氏名又は名称】青島海尓電冰箱有限公司
【氏名又は名称原語表記】QINGDAO HAIER REFRIGERATOR CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Haier Industrial Park No.1 Haier Road, Laoshan District Qingdao, Shandong 266101 China
(73)【特許権者】
【識別番号】520514414
【氏名又は名称】海尓智家股▲フン▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】HAIER SMART HOME CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Haier Industrial Park No.1 Haier Road, Laoshan District Qingdao, Shandong 266101 China
(74)【代理人】
【識別番号】100124811
【氏名又は名称】馬場 資博
(74)【代理人】
【識別番号】100187724
【氏名又は名称】唐鎌 睦
(72)【発明者】
【氏名】惠 斌
(72)【発明者】
【氏名】王 寧
(72)【発明者】
【氏名】李 士東
(72)【発明者】
【氏名】劉 志軍
(72)【発明者】
【氏名】胡 暁彬
【審査官】森山 拓哉
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-166664(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第106123469(CN,A)
【文献】特開2016-200305(JP,A)
【文献】特開2016-014484(JP,A)
【文献】実開平02-070191(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F25D 23/02
E05F 15/643
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
箱体と扉を含む冷蔵庫であって、
前記箱体に取り付けられると共に、前記扉が開閉するよう駆動するように配置された扉自動開閉装置と、
前記扉に取り付けられており、前記扉が開く場合に前記扉の前方側に障害物が存在しているか否かを検出し、前記扉の前方側に障害物が存在している場合に、前記扉自動開閉装置が前記扉を開けないよう停止するように配置された第一障害物検出装置と、
前記扉が閉じる場合に、前記扉の後方側に障害物が存在しているか否かを検出し、前記扉の後方側に障害物が存在している場合に、前記扉自動開閉装置が前記扉を閉めないよう停止するように配置された第二障害物検出装置と、をさらに含
み、
前記第一障害物検出装置は、少なくとも一つの距離感知板を含み、
前記扉は、本体及び前記本体の前方側に設置されるパネルを含み、
各前記距離感知板は、近接感知を採用し、前記本体と前記パネルとの間に設置されると共に、前記パネルと接触して当接し、
さらに、前記距離感知板は、前記扉が閉じた状態である場合に開扉命令を生成するように、あるいは、前記扉が開いた状態である場合に閉扉命令を生成するように、信号を検出するよう構成されている、
ことを特徴とする冷蔵庫。
【請求項2】
前記距離感知板は、複数あり、前記扉の下部に設置されると共に、前記冷蔵庫の横方向に沿って、順に間隔をあけて設置される、
ことを特徴とする請求項
1に記載の冷蔵庫。
【請求項3】
前記パネルは、ガラス板である、ことを特徴とする請求項
1に記載の冷蔵庫。
【請求項4】
前記第二障害物検出装置は、前記扉自動開閉装置が出力した力を検出して、前記出力した力が所定値以上である場合に、前記扉自動開閉装置が前記扉を閉めないよう停止するように配置された力検出装置である、
ことを特徴とする請求項1に記載の冷蔵庫。
【請求項5】
前記箱体に前後に押引可能に取り付けられる引き出しをさらに含み、
前記扉は、前記引き出しの前方側に取り付けられる、
ことを特徴とする請求項1に記載の冷蔵庫。
【請求項6】
前記扉自動開閉装置は、少なくとも一つのベルト伝動機構及びモータを含み、
各前記ベルト伝動機構は、
前後に間隔をあけて設置されていると共に、それぞれ、前記箱体の側壁に回転可能に取り付けられている二つの歯付プーリーと、
前記二つの歯付プーリーにテンションをかける同期ベルトと、
前記同期ベルトに固定されていると共に、前記引き出しに直接又は間接的に固定されている接続部を含み、
前記モータは、前記箱体の側壁に取り付けられ、前記歯付プーリーが回転するように直接又は間接的に駆動して、前記同期ベルトが移動するよう駆動することにより、前記引き出しが移動するよう駆動するように配置された、
ことを特徴とする請求項
5に記載の冷蔵庫。
【請求項7】
前記扉自動開閉装置は、
前記歯付プーリーに同軸接続されたタービンと、
前記タービンと組み合わせるウォームギアと、を備え、
前記ウォームギアは、前記モータに回転軸を介して接続されており、前記モータが前記ウォームギアを回転させて前記タービンを回転させ、それにより前記歯付プーリーを回転させるよう構成されている、
ことを特徴とする請求項
6に記載の冷蔵庫。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冷蔵冷凍装置に関し、特に、冷蔵庫に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、フランス式冷蔵庫である冷蔵庫は、引き出し構造が設置されている。つまり、扉と固定して接続される引き出しが扉の内側に設置されており、利用者は、前方に扉を引くと、同時に引き出しを引くことになる。引き出し内には、一定の貯蔵物を載置することが一般的である。また、引き出しと箱体との間には、密封を実現するため、磁気引力がある。従って、扉を開ける時に抵抗力が生じて、引き出しを開けることが難しくなる。このような問題を解決するためには、扉が開閉するように、幾つかの冷蔵庫に扉自動開き装置を設置することがある。つまり、市場には、自動的に開閉する扉を有する冷蔵庫が出現している。しかしながら、このような冷蔵庫は、いずれも反応手段がなく、特殊な場合に対応する操作を自動的に判断することができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、自動的に冷蔵庫の扉を制御することが可能な冷蔵庫を提供することを目的とする。
【0004】
本発明は、扉が自動的に開く場合に、扉の前方に位置する障害物に対応でき、扉が閉じる場合に、手が挟まることなどにより人身事故が発生してしまうのを防ぐことが可能となるようにすることを更なる目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記の少なくとも一つの目的を達成するために、箱体及び扉を含む冷蔵庫であって、
箱体に取り付けられると共に、前記扉が開閉するよう駆動するように配置された扉自動開閉装置と、
前記扉に取り付けられており、前記扉が開く場合に、前記扉の前方側に障害物が存在しているか否かを検出し、前記扉の前方側に障害物が存在している場合に、前記扉自動開閉装置が前記扉を開けないように停止するように配置された第一障害物検出装置と、
前記扉が閉じる場合に、前記扉の後方側に障害物が存在しているか否かを検出し、前記扉の後方側に障害物が存在している場合に、前記扉自動開閉装置が前記扉を閉めないように停止するように配置された第二障害物検出装置をさらに含む、冷蔵庫を提供する。
【0006】
また、前記第一障害物検出装置は、少なくとも一つの距離感知板を含み、
前記扉は、本体及び前記本体の前方側に設置されたパネルを含み、
各前記距離感知板は、近接感知を採用し、前記本体と前記パネルとの間に設置されると共に、前記パネルと接触して当接する、
という構成であってもよい。
【0007】
また、前記距離感知板は、複数あり、前記扉の下部に設置されていると共に、前記冷蔵庫の横方向に沿って順に間隔をあけて設置されている、
という構成であってもよい。
【0008】
また、前記パネルは、ガラス板である、という構成であってもよい。
【0009】
また、前記第二障害物検出装置は、前記扉自動開閉装置が出力した力を検出して、前記出力した力が所定値である場合に、前記扉自動開閉装置が前記扉を閉めないように停止するように配置された力検出装置である、
という構成であってもよい。
【0010】
また、前記冷蔵庫は、前記箱体に前後に押引可能に取り付けられる引き出しをさらに含み、
前記扉は、前記引き出しの前方側に取り付けられる、
という構成であってもよい。
【0011】
また、前記扉自動開閉装置は、少なくとも一つのベルト伝動機構及びモータを含み、各前記ベルト伝動機構は、
前後に間隔をあけて設置されていると共に、それぞれ、前記箱体の側壁に回転可能に取り付けられている二つの歯付プーリーと、
前記二つの歯付プーリーにテンションをかける同期ベルトと、
前記同期ベルトに固定されていると共に、前記引き出しに直接又は間接的に固定されている接続部を含み、
前記モータは、前記箱体の側壁に取り付けられ、前記歯付プーリーが回転するように直接又は間接的に駆動して、前記同期ベルトが移動するよう駆動することにより、前記引き出しが移動するよう駆動する、ように配置されている、
という構成であってもよい。
【0012】
また、前記扉自動開閉装置は、
前記歯付プーリーに同軸接続されたタービンと、
前記タービンと組み合わせるウォームギアと、を備え、
前記ウォームギアは、前記モータに回転軸を介して接続されることにより、前記モータが前記ウォームギアを回転させて前記タービンを回転させ、これにより前記歯付プーリーを回転させる、
という構成であってもよい。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係る冷蔵庫は、扉自動開閉装置が、自動的に引き出しを開閉するように制御されることから、利用者が力をかけて押したり、引いたりする必要が無くなる。しかも、扉が開閉する際に、第一障害物検出装置及び第二障害物検出装置により、扉の前方側又は後方側に障害物が存在しているか否かを判断することが可能であり、しかも、障害物が見つかると扉が移動しないように停止することから、扉が破壊されてしまうのを防ぐことが可能となる。特に、障害物が人間である場合に、人身事故が発生してしまうのを防ぐことが可能となる。
【0014】
さらに、本発明に係る冷蔵庫は、近接感知を採用する距離感知板を第一障害物検出装置とすることにより、扉のパネルの後方側に設置されると共に、パネルに穴を設ける必要が無くなり、パネルの強度及び美観を保証することが可能となる。
【0015】
以下、図面を参照しながら、本発明の具体的な実施例について詳しく説明を行う。当業者は本発明の上記及び他の目的、利点及び特徴をより一層理解できるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0016】
以下、図面を参照しながら、例示的、かつ、非制限的に、本発明の幾つかの具体的な実施例を詳しく説明する。図面における同じ符号は、同じ又は類似の部品や部分を示す。当業者は、これらの図面が必ずしも一定の縮尺で描かれたものではないことを理解するべきである。
【
図1】本発明の一実施例による冷蔵庫の構成の模式図である。
【
図2】
図1に示す冷蔵庫の扉自動開閉装置の模式図である。
【
図3】本発明の一実施例による冷蔵庫を例示的に示す正面図である。
【
図4】本発明の一実施例による冷蔵庫を例示的に示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の実施例は、冷蔵庫を提供する。
図1は、本発明の一実施例による冷蔵庫の構成の模式図である。
図2は、
図1に示す冷蔵庫の扉自動開閉装置の模式図である。
【0018】
図1に示すように、冷蔵庫は、箱体100、引き出しアセンブリ200及び扉自動開閉装置300を含む。箱体100は、前方側に開放するように開口を形成して、引き出しアセンブリ200を収納する。引き出しアセンブリ200は、前後に押引可能に箱体100に取り付けられる。具体的には、引き出しアセンブリ200は、扉210及び扉210の後方側に取り付けられる引き出し220を含む。引き出し220は、前後に押引可能に、箱体100に取り付けられる。引き出し220と箱体100の内壁とは、スライドレールアセンブリを介して接続されてもよい。スライドレールアセンブリは、従来技術では、非常に一般的であることから、ここでは、その構成を重複して説明しない。引き出しアセンブリ200が十分に閉じた状態(つまり、それ以上後方側に移動できない)にあるとき、扉210が箱体100前方側の開口を閉める。扉自動開閉装置300は、箱体100に取り付けられると共に、制御されると引き出しアセンブリ200が前方へ扉を開け又は扉を閉めるように移動するように配置され、つまり、扉210が開閉するように駆動するように配置されている。代替的な実施例では、扉210は、冷蔵庫の他の構成の扉とされてもよく、例えば、冷蔵室の扉が箱体に回転可能に取り付けられる。
【0019】
図2は、好ましい扉自動開閉装置を模式的に示す。扉自動開閉装置300は、少なくとも一つのベルト伝動機構340及びモータ310を含む。各ベルト伝動機構340は、二つの歯付プーリー341、同期ベルト342及び接続部343を含む。ただし、二つの歯付プーリー341は、前後に間隔をあけて設置される。二つの歯付プーリー341は、それぞれ、回転可能に、箱体100の内壁に取り付けられ、それらの回転軸は、共に、冷蔵庫の横方向(利用者が冷蔵庫に面する場合、利用者の左右方向が冷蔵庫の横方向となる)に向かう。同期ベルト342は、二つの歯付プーリー341にテンションをかける。換言すると、同期ベルト342は、環状であり、二つの歯付プーリー341にしっかりと巻き付いている。歯付プーリー341と従来のベルトプーリーとの相違は、歯付プーリー341には噛み合い歯が設置され、それに合わせて、同期ベルト342にもベルト歯が設置されることにより、歯付プーリー341と噛み合うということにある。噛み合い歯を構成することにより、伝動がより正確になり、基本的に、伝動が同期して実現される。接続部343は、同期ベルト342に固定されると共に、引き出しアセンブリ200に直接又は間接的に固定される。例えば、接続部343を引き出し220に直接接続されるスライドレールに固定してもよい。
【0020】
モータ310は、箱体100の側壁に取り付けられ、歯付プーリー341が回転するように直接又は間接的に駆動し、歯付プーリー341により、同期ベルト342が移動するように駆動し、ひいては、同期ベルト342は、接続部343により引き出しアセンブリ200が移動するように駆動するように配置される。引き出しアセンブリ200による扉開閉を実現するために、モータ310を正方向に回転させ、又は、反対方向に回転させるように制御する。
【0021】
ベルト伝動機構340は、その数が一つであってもよい。当該ベルト伝動機構340の二つの歯付プーリー341を引き出し220の横方向の一方側又は下方に取り付けてもよい。ベルト伝動機構340は、その数が二つであってもよい。二つのベルト伝動機構340の歯付プーリー341は、それぞれ、引き出し220の横方向の両側に取り付けられる。そうすると、引き出しアセンブリ200は、両側にそれぞれ駆動されることになり、バランスが良くなる。二つのベルト伝動機構340は、同期伝動軸が接続されてもよい。この場合、二つの伝動機構が同期して移動できることになり、しかも、一つのモータだけを設置すればよい。
【0022】
一般的なモータは、その回転速度が比較的速いことから、減速機構を設置することが必要となる。例えば、モータ310は、タービンウォームギア機構を介して、歯付プーリー341が回転するように駆動して、減速の効果を果たすことができる。具体的には、タービン330及びウォームギア320を設置する。タービン330は、歯付プーリー341と同軸接続され、両者はそれぞれ独立したものとして接続されてもよいし、一つの一体部品としてもよい。ウォームギア320は、タービン330と組み合わせられ、モータ310と回転軸を介して接続されることにより、モータ310がウォームギア320を回転させてタービン330が回転するよう駆動し、それによって歯付プーリー341が回転するように駆動する。
【0023】
図3は、本発明の一実施例による冷蔵庫を模式的に示す正面図であり、
図4は、本発明の一実施例による冷蔵庫を模式的に示す側面図である。本発明の幾つかの実施例では、冷蔵庫は、第一障害物検出装置、第二障害物検出装置及び制御装置を含む。第一障害物検出装置、第二障害物検出装置及び扉自動開閉装置300は、それぞれ、制御装置に電気接続される。
【0024】
第一障害物検出装置は、扉210に取り付けられ、扉210が開く場合に、扉210の前方側に障害物が存在しているか否かを検出し、扉210の前方側に障害物が存在している場合に、扉自動開閉装置300が扉210を開けないように停止するように配置される。つまり、冷蔵庫の扉210が開く場合に、第一障害物検出装置を起動させ、第一障害物検出装置により扉210の前方側に障害物が存在していることを検出すると、信号を制御装置に送信し、制御装置により扉自動開閉装置300のモータ310が回転しないように停止する。扉210の前方側に障害物が存在する場合に、例えば、子供が突然通りかかった場合に、子供に衝突しないよう、扉210が自動的に停止し、また、扉210そのものの構成が破壊されてしまうのを防ぐことが可能となる。
【0025】
第二障害物検出装置は、扉210が閉じる場合に、扉210の後方側に障害物が存在しているか否かを検出し、扉210の後方側に障害物が存在している場合に、扉自動開閉装置300が扉210を閉めないように停止するように配置される。第二障害物検出装置は、扉210又は箱体100に取り付けられてもよい。冷蔵庫は、扉210が閉じる場合に、第二障害物検出装置を起動させ、第二障害物検出装置により扉210の後方側に障害物が存在していることを検出すると、信号を制御装置に送信し、制御装置により、扉自動開閉装置300のモータ310が回転しないように停止する。扉210の後方側に害物が存在する場合に、例えば、物品を取ったり置いたりする手がある場合、手を挟まないように、扉210が自動的に停止し、同様に、扉210そのものの構成が破壊されてしまうのを防ぐことが可能となる。
【0026】
もちろん、扉210が開く場合には、第一障害物検出装置が障害物を検出しないと、扉自動開閉装置300が扉210を完全に開く状態まで動くことが可能となる。扉210が閉じる場合には、第二障害物検出装置が障害物を検出しないと、扉自動開閉装置300が扉210を完全に閉じた状態まで動くことが可能となる。
【0027】
本発明の幾つかの実施例では、
図3及び
図4に示すように、第一障害物検出装置は、少なくとも一つの距離感知板400を含む。扉210は、本体211及び本体211の前方側に設置されたパネル212を含む。各距離感知板400は、近接感知を採用し、本体211とパネル212との間に設置されると共に、パネル212に接触して当接する。さらに、距離感知板400は複数あり、例えば、四つあり、それぞれ、扉210の下部に設置されると共に、冷蔵庫の横方向に沿って順に間隔をあけて設置される。パネル212はガラス板であってもよい。当該実施例では、近接感知を採用する距離感知板400を第一障害物検出装置とすることにより、扉210のパネル212の後方側に設置されると共に、パネル212に穴を設ける必要が無くなり、パネル212の強度及び美感度を保証することが可能となる。
【0028】
本発明の幾つかの実施例では、第二障害物検出装置は、扉自動開閉装置300が出力した力を検出して、出力した力が所定値以上である場合に、扉自動開閉装置300が扉210を閉めないように停止するように配置された力検出装置である。具体的には、第二障害物検出装置は、モータ310が出力した力を検出し、出力した力が所定値を超えると、扉210が閉じる場合に障害物と衝突し、扉を閉めないように停止することが必要となると見なすためのものである。
【0029】
本発明は、冷蔵庫の制御方法をさらに提供する。本発明に係る冷蔵庫の制御方法は、以下のステップを含む。
扉を開閉させる命令を取得する。制御装置は、利用者が送信した制御命令に応答して、当該制御命令が、開扉命令であるかそれとも閉扉命令であるかを判断する。例えば、冷蔵庫に、制御装置に信号接続されるスイッチを設置してもよい。当該スイッチは、機械スイッチであってもよいが、タッチスイッチが好ましい。引き出しアセンブリ200が閉じて静止している状態(つまり、閉じた状態にあり、移動していないとき)にあるとき、利用者により当該スイッチが操作されると、当該スイッチが開扉命令を送信する。引き出しアセンブリ200が完全に開いた静止状態で利用者により操作された場合に、スイッチが閉扉命令を送信する。また、物理的なリモコンや音声による制御などの他の方式を用いて、開扉命令や閉扉命令を送信してもよい。本発明の幾つかの実施例では、開扉命令や閉扉命令を生成するように、距離感知板400により信号を検出してもよい。冷蔵庫は、扉が閉じた状態にある場合に、距離感知板400により利用者の足が接近していることを検出すると、制御装置に開扉命令を送信する。冷蔵庫の扉210が開いた状態にある場合に、利用者が足で扉210をタッチすると、制御装置に閉扉命令を送信する。もちろん、特別に設置された感知スイッチである他の装置により、足の状態を検出して、開扉命令や閉扉命令を生成してもよい。
【0030】
扉自動開閉装置300は、引き出しが前方へ開扉したり後方へ閉扉したりするように駆動する。換言すると、開扉命令を受信すると、扉自動開閉装置300を制御して引き出しが前方へ移動して開扉するように駆動する。閉扉命令を受信すると、扉自動開閉装置300を制御して引き出しが後方へ移動して閉扉するように駆動する。また、第一障害物検出装置又は第二障害物検出装置により検出を行う。
【0031】
第一障害物検出装置又は第二障害物検出装置により障害物を検出したか否かを判断する。検出したと判断すると、扉自動開閉装置300が動かないように停止するように制御して、引き出しが移動しないように停止する。一方、検出しなかったと判断すると、引き出しが依然として開扉や閉扉を正常に行うようにする。
【0032】
以上、当業者は、本明細書に本発明について複数の例示的な実施例を詳しく示して説明したが、本発明の趣旨及び範囲を逸脱しない限り、依然として、本発明の開示している内容に基づいて本発明の原理に合致する数多くの他の変形や補正を直接特定したり導き出したりすることが可能であることを理解すべきである。したがって、本発明の範囲は、これらのあらゆる変形や補正を含んでいると理解され、見なされるべきである。