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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-07
(45)【発行日】2023-07-18
(54)【発明の名称】電気接続組立体および電気コネクタ
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/24 20060101AFI20230710BHJP
   H01R 13/187 20060101ALI20230710BHJP
【FI】
H01R13/24
H01R13/187 B
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2022000473
(22)【出願日】2022-01-05
(65)【公開番号】P2022182972
(43)【公開日】2022-12-08
【審査請求日】2022-01-05
(31)【優先権主張番号】202110578586.X
(32)【優先日】2021-05-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】522006627
【氏名又は名称】宣城立訊精密工業有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110002066
【氏名又は名称】弁理士法人筒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】沈 榕▲金▼
(72)【発明者】
【氏名】唐 ▲興▼然
(72)【発明者】
【氏名】令狐 云波
【審査官】松原 陽介
(56)【参考文献】
【文献】特表2005-505104(JP,A)
【文献】特開2017-050281(JP,A)
【文献】特開2016-143665(JP,A)
【文献】特開平06-325813(JP,A)
【文献】特開平03-291874(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2013-0027298(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 11/00-11/32
H01R 13/00-13/35
H01R 24/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
2つの電気接続部と、接続部と、を備える電気接続組立体であって、
前記2つの電気接続部の各々は、電気接触部材を含む本体を備え、
前記接続部は、固定用部材を備え、
前記接続部の2つの側部は、一方向に延在し、前記2つの電気接続部と接続され、
前記2つの電気接続部は、前記接続部に対して対称に配置され、
前記電気接続組立体は、電気差し込み部材に組み付けられ、
前記固定用部材は、前記電気差し込み部材に固定され、
第1の固定用フレームと、前記第1の固定用フレームに隣接する2つの第2の固定用フレームと、を含む固定用組立体をさらに備え、
前記固定用組立体は、前記電気接続組立体を有する前記電気差し込み部材に組み付けられ、
前記第1の固定用フレームは、前記接続部に固定され、
前記2つの第2の固定用フレームは、前記2つの電気接続部を有さない前記電気差し込み部材の両側に固定される、
電気接続組立体。
【請求項2】
前記電気接触部材は、オリフィス部と、複数の第1の接触片と、複数の第2の接触片と、を備え、
前記複数の第1の接触片および前記複数の第2の接触片は、前記オリフィス部において交互に配置される、
請求項1に記載の電気接続組立体。
【請求項3】
前記オリフィス部は、第1の側縁部と、前記第1の側縁部とは反対側の第2の側縁部と、を備え、
前記複数の第1の接触片の一端は、それぞれ間隔を空けて前記第1の側縁部と接続され、
前記複数の第2の接触片の一端は、それぞれ間隔を空けて前記第2の側縁部と接続され、
前記複数の第1の接触片および前記複数の第2の接触片は、交互に配置されて千鳥型の構成要素を形成する、
請求項2に記載の電気接続組立体。
【請求項4】
前記複数の第1の接触片の一方の延在端部は、曲げられた接触部を備え、
前記複数の第2の接触片の一方の延在端部は、曲げられた接触部を備える、
請求項3に記載の電気接続組立体。
【請求項5】
前記複数の第1の接触片と前記オリフィス部の平面とが鋭角をなし、
前記複数の第2の接触片と前記オリフィス部の平面とが鋭角をなす、
請求項3に記載の電気接続組立体。
【請求項6】
前記2つの電気接続部および前記接続部は、一体的に形成される、
請求項1に記載の電気接続組立体。
【請求項7】
前記接続部の近くにある前記本体の一方の側に配置された複数の案内用接触片を備える、
請求項1に記載の電気接続組立体。
【請求項8】
前記案内用接触片の各々は、前記接続部から離れる方向に延在する2つの当接片を備え、
前記2つの当接片の間には、空隙が存在する、
請求項7に記載の電気接続組立体。
【請求項9】
前記接続部の近くにある前記本体の一方の側に配置された複数の第1の制限用部材を備え、
前記制限用部材の各々は、前記空隙内に配置される、
請求項8に記載の電気接続組立体。
【請求項10】
前記本体の2つの側縁部に配置された複数の第2の制限用部材を備える、
請求項1に記載の電気接続組立体。
【請求項11】
前記本体に配置された複数の電気接続点を備える、
請求項1に記載の電気接続組立体。
【請求項12】
第1の電気コネクタヘッドと、第2の電気コネクタヘッドと、を備える電気コネクタであって、
前記第1の電気コネクタヘッドは、電気差し込み部材と、請求項1~8のいずれか1項に記載の電気接続組立体と、を備え、
前記電気接続組立体は、前記電気差し込み部材に組み付けられ、
前記固定用部材は、前記電気差し込み部材に固定され、
前記第2の電気コネクタヘッドは、前記電気接続組立体を有する前記電気差し込み部材が組み付けられる電気接続用切り欠き部を備えるように設けられ、
前記電気接続組立体の電気接触部材は、前記電気接続用切り欠き部の内側の2つの側壁面に当接する、
電気コネクタ。
【請求項13】
前記固定用部材は、固定用孔であり、
前記電気差し込み部材の一端は、前記固定用孔に埋め込まれる固定用突起部を備える、
請求項12に記載の電気コネクタ。
【請求項14】
前記第1の固定用フレームには、オリフィス部が設けられ、
前記固定用突起部は、前記オリフィス部に埋め込まれる、
請求項13に記載の電気コネクタ。
【請求項15】
前記第2の電気コネクタヘッドの前記電気接続用切り欠き部は、第1の開口部と、前記第1の開口部に隣接する2つの第2の開口部と、を有し、
前記第1の開口部は、前記2つの第2の開口部と連通しており、
前記電気接続組立体を有する前記電気差し込み部材は、前記第1の開口部または前記2つの第2の開口部に対向する方向において、前記固定用部材を有する一端に組み付けられ、
前記第1の電気コネクタヘッドは、180度または90度の角度で前記第2の電気コネクタヘッドに組み付けられる、
請求項12に記載の電気コネクタ。
【請求項16】
前記電気差し込み部材は、第1の制限用溝を有し、
前記電気接続組立体は、前記第1の制限用溝に埋め込まれる複数の第1の制限用部材をさらに備える、
請求項12に記載の電気コネクタ。
【請求項17】
前記電気差し込み部材の両側には、第2の制限用溝がそれぞれ設けられ、
前記電気接続組立体は、前記第2の制限用溝に埋め込まれる複数の第2の制限用部材をさらに備える、
請求項12に記載の電気コネクタ。
【請求項18】
前記電気接続組立体は、複数の電気接続点をさらに備え、
前記複数の電気接続点は、前記電気差し込み部材の2つの側面に当接する、
請求項12に記載の電気コネクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、2021年5月26日に出願された中国特許出願第202110578586.X号の優先権を主張する。その全文は、参照により本出願に組み込まれる。
【0002】
本発明は、コネクタの技術分野に関し、より詳細には、電気接続組立体および電気コネクタに関する。
【背景技術】
【0003】
自動車産業の技術分野では、車両の動作は、高出力の電気コネクタ要素における電気接続のための電気伝導端子に影響を及ぼす。車両の動作は、電気接続部の雄部および雌部で接続された電気コネクタの構成要素の共振を引き起こす場合がある。電気接続部の雄部と雌部との間で電気が伝導した際に生じた熱や、熱や寒さの影響を受けることが多い電気接合部を有する使用頻度の高い車両の電気接合部の弾性金属板の疲労や摩耗劣化により、電気コネクタの耐用年数が深刻な影響を受ける場合がある。このように、電気コネクタで接続された機器のシステム安定性が低下し、機器の耐用年数が短くなり、機器がもつリスクが増大する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の実施形態は、従来の電気接合部が寒さや熱の影響を受けて弾性金属板に疲労や摩擦劣化が生じ、耐用年数が深刻な影響を受けたり短くなったりするという問題を解決するように意図された電気接続組立体および電気コネクタを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1の態様において、本発明は、電気接続組立体を提供する。電気接続組立体は、2つの電気接続部と、接続部と、を備える。各電気接続部は、電気接触部材を含む本体を備える。接続部は、固定用部材を備える。接続部の2つの側部は、一方向に延在し、2つの電気接続部と接続される。2つの電気接続部は、接続部に対して対称に配置される。
【0006】
一実施形態において、電気接触部材は、オリフィス部と、複数の第1の接触片と、複数の第2の接触片と、を備える。複数の第1の接触片および複数の第2の接触片は、オリフィス部において交互に配置される。
【0007】
一実施形態において、オリフィス部は、第1の側縁部と、第1の側縁部とは反対側の第2の側縁部と、を備える。複数の第1の接触片の一端は、それぞれ間隔を空けて第1の側縁部と接続される。複数の第2の接触片の一端は、それぞれ間隔を空けて第2の側縁部と接続される。複数の第1の接触片および複数の第2の接触片は、交互に配置されて千鳥型の構成要素を形成する。
【0008】
一実施形態において、複数の第1の接触片の一方の延在端部は、曲げられた接触部を有する。複数の第2の接触片の一方の延在端部は、曲げられた接触部を有する。
【0009】
一実施形態において、複数の第1の接触片とオリフィス部の平面とが鋭角をなす。複数の第2の接触片とオリフィス部の平面とが鋭角をなす。
【0010】
一実施形態において、2つの電気接続部および接続部は、一体的に形成される。
【0011】
一実施形態において、複数の案内用接触片が、接続部の近くにある本体の一方の側に配置されるように設けられる。
【0012】
一実施形態において、各案内用接触片は、接続部から離れる方向に延在する2つの当接片を備える。2つの当接片の間には、空隙が存在する。
【0013】
一実施形態において、複数の第1の制限用部材が、接続部の近くにある本体の一方の側に配置されるように設けられる。各制限用部材は、空隙内に配置される。
【0014】
一実施形態において、複数の第2の制限用部材が、本体の2つの側縁部に配置されるように設けられる。
【0015】
一実施形態において、複数の電気接続点が、本体に配置されるように設けられる。
【0016】
第2の態様において、本発明は、第1の電気コネクタヘッドを備える電気コネクタを提供する。第1の電気コネクタヘッドは、電気差し込み部材と、第1の態様による電気接続組立体と、を備える。電気接続組立体は、電気差し込み部材に組み付けられる。固定用部材は、電気差し込み部材に固定される。第2の電気コネクタヘッドは、電気接続組立体を有する電気差し込み部材が組み付けられる電気接続用切り欠き部を備えるように設けられる。電気接続組立体の電気接触部材は、電気接続用切り欠き部の内側の2つの側壁面に当接する。
【0017】
一実施形態において、固定用部材は、固定用孔である。電気差し込み部材の一端は、固定用孔に埋め込まれる固定用突起部を有する。
【0018】
一実施形態において、固定用組立体が提供される。固定用組立体は、第1の固定用フレームと、第1の固定用フレームに隣接する2つの第2の固定用フレームと、を備える。第1の固定用フレームには、オリフィス部が設けられる。固定用組立体は、電気接続組立体を有する電気差し込み部材に組み付けられる。固定用突起部は、オリフィス部に埋め込まれる。第1の固定用フレームは、接続部に固定される。
【0019】
一実施形態において、第2の電気コネクタヘッドの電気接続用切り欠き部は、第1の開口部と、第1の開口部に隣接する2つの第2の開口部と、を備える。第1の開口部は、2つの第2の開口部と連通する。電気接続組立体を有する電気差し込み部材は、第1の開口部または2つの第2の開口部に対向する方向において、固定用部材を有する一端に組み付けられる。第1の電気コネクタヘッドは、180度または90度の角度で第2の電気コネクタヘッドに組み付けられる。
【0020】
一実施形態において、電気差し込み部材は、第1の制限用溝を有する。電気接続組立体は、第1の制限用溝に埋め込まれる複数の第1の制限用部材をさらに備える。
【0021】
一実施形態において、電気差し込み部材の両側には、第2の制限用溝がそれぞれ設けられる。電気接続組立体は、第2の制限用溝に埋め込まれる複数の第2の制限用部材をさらに備える。
【0022】
一実施形態において、電気接続組立体は、複数の電気接続点をさらに備える。複数の電気接続点は、電気差し込み部材の2つの側面に当接する。
【0023】
本発明の実施形態において、第1の電気コネクタヘッドは、電気接続組立体と、電気差し込み部材と、を備える。電気接続組立体は、電気差し込み部材に組み付けられる。第2の電気コネクタヘッドは、電気接続組立体を有する電気差し込み部材が挿入される電気接続用切り欠き部を備える。電気接続組立体の電気接触部材は、電気接続用切り欠き部の内側の2つの壁面に当接する。このように、上述した電気接続組立体の構成によって、第1の電気コネクタヘッドおよび第2の電気コネクタヘッドにおいて過負荷電流によって発生した熱を分散させ、腐食電位によって発生した熱を低減させ、全体の電流過負荷能力を向上させて、電気コネクタの全体的な耐用年数を長くすることができる。また、電気接続組立体の構造的構成によって、第1の電気コネクタヘッドと第2の電気コネクタヘッドとの間の接続の強度および電気的接触の安定性を向上させることができる。
【0024】
しかしながら、本明細書が本発明のすべての態様および実施形態を含むわけではないこと、本明細書が本発明をいかなる方法においても限定または制限することを意図するものではないこと、また、本明細書に記載された本発明が明らかな改善および変更を包含するものであると当業者であれば理解されるであろうことに留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0025】
新規であると考えられる例示的な実施形態の特徴、ならびに例示的な実施形態に特徴的な要素および/またはステップは、特に添付の特許請求の範囲に記載されている。添付の図面は、例示の目的のためだけのものであり、縮尺の通りに描かれていない。例示的な実施形態は、その構成および動作方法の両方に関して、添付の図面を参照して記載する以下の詳細な説明を参照することによって、最もよく理解されるであろう。
図1】本発明の電気接続組立体の斜視図である。
図2】本発明の電気接続組立体の側面図である。
図3】本発明の電気接続組立体の正面図である。
図4】本発明の電気接続組立体および第1の電気コネクタヘッドの組み立て方法を示す図である。
図5】本発明の電気コネクタの組み立て方法を示す図である。
図6】本発明の電気コネクタの側面図である。
図7】本発明の電気コネクタの別の組み立て方法を示す図である。
図8】本発明の電気コネクタおよび固定用組立体の組み立て方法を示す図である。
図9】本発明の電気コネクタおよび固定用組立体の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の例示的な実施形態を示す添付の図面を参照して、本発明をより詳細に説明する。ただし、本発明は、多くの異なる形態で実現されてもよく、本明細書に記載された実施形態に限定されるものとして解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、本発明が明確且つ完全であり、本発明の範囲を当業者に十分に伝えるために提供されるものである。
【0027】
以下の説明および添付の特許請求の範囲の全体にわたって、特定の用語が特定の要素に言及するために使用される。当業者には理解されるように、製造業者は、1つの構成要素を様々な名称で呼ぶ場合がある。本明細書において、名称が異なるが機能が同じ構成要素を区別することは意図していない。以下の説明および添付の特許請求の範囲において、「含む(include/including)」および「備える(comprise/comprising)」という用語は、限定を設けない方式で使用されており、「それらを含むがこれに限定されない」として解釈されるべきである。「実質的(Substantial/substantially)」は、許容できる誤差の範囲内で、基本的な技術的効果を達成するために、当業者が、特定の誤差の範囲内で技術的な問題を解決することができることを意味する。
【0028】
以下の説明は、本発明を実施するための最良の態様を示すものである。この説明は、本発明の全体的な原理を例示する目的で作成されており、限定的な意味で解釈されるべきではない。本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲を参照することで、最も適切に決定される。
【0029】
さらに、「含む(include、contain)」という用語およびそれらの任意の活用形は、非網羅的な包含を扱うことが意図される。したがって、一連の要素を含むプロセス、方法、物体または装置は、それらの要素を含むのみならず、明示的に列挙されていない他の要素や、そのプロセス、方法、物体または装置に本来備わっている要素を含むことができる。特段の限定がない場合、「含む(include a/an ...)」という用語によって限定される要素は、その要素が含まれるプロセス、方法、品物または装置に存在する他の同じ要素を排除しない。
【0030】
図1は、本発明の電気接続組立体の斜視図である。図に示すように、本実施形態において、2つの電気接続部11と、接続部12と、を備える電気接続組立体1が提供される。各電気接続部11は、電気接触部材112を含む本体111を備える。接続部12は、固定用部材121を備える。接続部12の2つの側部は、一方向に延在し、2つの電気接続部11と接続される。2つの電気接続部11は、接続部12に対して対称に配置される。2つの電気接続部11および接続部12は、電気接続組立体1の全体的な構成がU字形状になるように、一体的に形成される。
【0031】
図2および図3は、本発明の電気接続組立体の側面図および正面図である。図に示すように、本実施形態において、電気接触部材112は、オリフィス部1120と、複数の第1の接触片1121と、複数の第2の接触片1122と、を備える。複数の第1の接触片1121および複数の第2の接触片1122は、オリフィス部1120において交互に配置される。オリフィス部1120は、第1の側縁部11201と、第1の側縁部11201とは反対側の第2の側縁部11202と、を備える。複数の第1の接触片1121の一端は、それぞれ間隔を空けて第1の側縁部11201と接続される。複数の第2の接触片1122の一端は、それぞれ間隔を空けて第2の側縁部11202と接続される。
【0032】
複数の第1の接触片1121は、第1の側縁部11201から第2の側縁部11202に向かう方向および接続部12を有する一方の側から離れる方向に延在する。複数の第1の接触片1121の一方の延在端部は、曲げられた接触部11211を備える。複数の第2の接触片1122は、第2の側縁部11202から第1の側縁部11201に向かう方向および接続部12を有する一方の側から離れる方向に延在する。複数の第2の接触片1122の一方の延在端部は、曲げられた接触部11211を備える。このようにして、複数の第1の接触片1121および複数の第2の接触片1122は、千鳥型の構成要素を形成する。
【0033】
また、複数の第1の接触片1121は、第1の側縁部11201から接続部12を有する一方の側に向かう方向に延在する。複数の第1の接触片1121とオリフィス部1120の平面が鋭角Aをなし、複数の第2の接触片1122とオリフィス部1120の平面とが鋭角Aをなす。
【0034】
本実施形態において、電気接続組立体1は、接続部12の近くにある本体111の一方の側に配置された複数の案内用接触片113をさらに備える。複数の案内用接触片113は、本体111の接続部12から離れた一方の側において板金をプレス加工することで形成されており、M字形状を有する。つまり、各案内用接触片113は、接続部12から離れる方向に延在する2つの当接片1131を備える。2つの当接片1131の間には、空隙1130が存在する。
【0035】
電気接続組立体1は、接続部12の近くにある本体111の一方の側に配置された複数の第1の制限用部材114をさらに備える。各第1の制限用部材114は、空隙1130内に配置される。電気接続組立体1は、本体111の2つの側縁部に配置された複数の第2の制限用部材115をさらに備える。複数の第1の制限用部材114および複数の第2の制限用部材115は、接続部12を有する本体111の一方の側において板金をプレス加工することで形成されている。また、電気接続組立体1は、本体111に配置された複数の電気接続点116をさらに備える。複数の電気接続点116は、接続部12を有する本体111の一方の側において板金をプレス加工することで形成されている。
【0036】
図4は、本発明の電気接続組立体および第1の電気コネクタヘッドの組み立て方法を示す。図に示すように、本実施形態において、第1の電気コネクタヘッド21は、電気差し込み部材211と、電気差し込み部材211に組み付けられた電気接続組立体1と、を備える。固定用部材121は、電気差し込み部材211に固定される。固定用部材121は、固定用孔1211である。電気差し込み部材211の一端には、固定用孔1211に挿入される固定用突起部212が設けられる。
【0037】
また、電気接続組立体1が電気差し込み部材211に組み付けられると、電気差し込み部材211が第1の制限用溝2111を有し、複数の第1の制限用部材114が第1の制限用溝2111に埋め込まれることになる。電気差し込み部材211の両側には、複数の第2の制限用部材115が埋め込まれる第2の制限用溝2112が設けられる。複数の第1の制限用部材114および複数の第2の制限用部材115によって、電気接続組立体1が電気差し込み部材211から外れることを防止することができる。
【0038】
さらに、電気接続組立体1の複数の電気接続点116は、電気差し込み部材211の2つの側面に当接する。電気接続組立体1は、複数の電気接続点116を介して電気差し込み部材211の2つの側面と接触して、複数の電気接続部を形成する。
【0039】
図5は、本発明の電気コネクタの組み立て方法を示す。図6は、本発明の電気コネクタの側面図である。図に示すように、本実施形態において、第1の電気コネクタヘッド21と、第1の電気コネクタヘッド21と接続される第2の電気コネクタヘッド22と、を備える電気コネクタ2が提供される。第2の電気コネクタヘッド22は、電気接続組立体1を有する電気差し込み部材211が組み付けられる電気接続用切り欠き部221を備える。電気接続組立体1の電気接触部材112は、電気接続用切り欠き部221の内側の2つの側壁に当接する。
【0040】
本実施形態において、電気接続組立体1の複数の案内用接触片113の方向に沿って、電気差し込み部材211を案内することができる。これにより、電気差し込み部材211は、妨害されることなく電気接続用切り欠き部221に組み付けられる。また、電気接続組立体1を有する電気差し込み部材211が電気接続用切り欠き部221に組み付けられると、複数の第1の接触片1121および複数の第2の接触片1122とオリフィス部1120とがなす角度Aは、電気接続用切り欠き部221における電気差し込み部材211の組み付けの締まり具合に影響を与えることになる。これは、複数の第1の接触片1121の曲げられた接触部11211および複数の第2の接触片1122の曲げられた接触部11221が電気接続用切り欠き部221の内壁に相対的に当接する当接力を示している。第1の接触片1121の角度Aおよび第2の接触片1122の角度Aが大きくなると、内壁に対する複数の第1の接触片1121の曲げられた接触部11211および複数の第2の接触片1122の曲げられた接触部11221の当接力も大きくなる。複数の第1の接触片1121とオリフィス部1120とがなす角度および複数の第2の接触片1122とオリフィス部1120とがなす角度を調整することで、電気接続用切り欠き部221に組み付けられた電気差し込み部材211の組み付け強度を向上させることができる。
【0041】
さらに詳細には、複数の第1の接触片1121と複数の第2の接触片1122とを交互に配置した状態で、接続部12に近い一方の側に複数の案内用接触片113を配置することで、複数の第1の接触片1121、複数の第2の接触片1122および複数の案内用接触片113の構成を利用して、また、電気接続用切り欠き部221に組み付けられたときに電気接続用切り欠き部221の内側の2つの側壁に弾性的に当接することで、電気差し込み部材211を電気接続用切り欠き部221に安定して組み付けることができる。
【0042】
図7は、本発明の電気コネクタの別の組み立て方法を示す。図に示すように、本実施形態において、第2の電気コネクタヘッド22の電気接続用切り欠き部221は、第1の開口部2211と、第1の開口部2211に隣接する2つの第2の開口部2212を備える。第1の開口部2211は、2つの第2の開口部2212と連通している。電気接続組立体1を有する電気差し込み部材211は、2つの第2の開口部2212に対向する方向において、固定用部材121を有する一端に組み付けられる。第1の電気コネクタヘッド21は、90度の角度で第2の電気コネクタヘッド22に組み付けられる。つまり、第2の電気コネクタヘッド22は、電気差し込み部材211の一端に対して水平に配置され、電気差し込み部材211は、真っ直ぐに挿入され、直角形状の組立体を呈する。
【0043】
再び図6を参照すると、電気接続組立体1を有する電気差し込み部材211は、固定用部材121を有する一端において、第1の開口部2211に対向する。第1の電気コネクタヘッド21は、180度の角度で第2の電気コネクタヘッド22に組み付けられる。これは、電気差し込み部材211が第2の電気コネクタヘッド22内に真っ直ぐに組み付けられることを示している。
【0044】
図8は、本発明の電気コネクタおよび固定用組立体の組み立て方法を示す。図9は、本発明の電気コネクタおよび固定用組立体の斜視図である。図に示すように、本実施形態において、電気コネクタ2は、第1の固定用フレーム231と、第1の固定用フレーム231に隣接する2つの第2の固定用フレーム232と、を含む固定用組立体23をさらに備える。第1の固定用フレーム231は、オリフィス部2310を備える。固定用組立体23は、電気接続組立体1を有する電気差し込み部材211に組み付けられる。固定用突起部212は、オリフィス部2310に埋め込まれる。第1の固定用フレーム231は、接続部12に固定され、2つの第2の固定用フレームは、2つの電気接続部11を有さない電気差し込み部材211の両側に固定される。固定用組立体23は、電気接続組立体1を電気差し込み部材211に固定することができる。さらに、電気接続用切り欠き部221内に固定用組立体23を有する電気差し込み部材211を組み付け、電気接続用切り欠き部221の内壁に固定用組立体23を接触させながら固定して、電気差し込み部材211と電気接続用切り欠き部221との間の組み付け強度を向上させることができる。
【0045】
要約すると、本発明の実施形態は、電気接続組立体および電気コネクタを提供する。電気コネクタの第1の電気コネクタヘッドは、電気接続組立体と、電気差し込み部材と、を備える。電気接続組立体は、電気差し込み部材に組み付けられる。第2の電気コネクタヘッドは、電気接続組立体を有する電気差し込み部材が挿入される電気接続用切り欠き部を備える。第1の電気コネクタヘッドは、第2の電気コネクタヘッドと接続される。電気接続組立体の電気接触部材は、電気接続用切り欠き部の内側の2つの壁面に当接する。このようにして、第1の電気コネクタヘッドおよび第2の電気コネクタヘッドにおいて過負荷電流によって発生した熱を分散させ、腐食電位によって発生した熱を低減させ、全体の電流過負荷能力を向上させて、電気コネクタの全体的な耐用年数を長くすることができる。また、第1の電気コネクタヘッドと第2の電気コネクタヘッドとの間の接続の強度および電気的接触の安定性を向上させることができる。
【0046】
なお、「備える(comprises、comprising)」という用語およびその他の任意の活用形は、一連の要素を含むプロセス、方法、品物または装置が、それらの要素を含むのみならず、明示的に列挙されていない他の要素や、そのプロセス、方法、品物または装置に本来備わっている要素を含むように、非網羅的な包含を扱うことが意図される。「備える(comprising a ...)」という用語によって定義される要素は、その要素が含まれるプロセス、方法、品物または装置に存在する他の同じ要素の存在を排除しない。
【0047】
以上、その好ましい実施形態に関して本発明を説明したが、これは、本発明を限定することを意図していない。本発明の趣旨を逸脱することなく、本明細書に具体的に記載した実施形態以外に、例示的な実施形態の他の変形例を実施することができることは、本発明に関心がある当業者には明らかであろう。したがって、このような変形例も、添付の特許請求の範囲によってのみ限定され、本発明の範囲を逸脱しないとみなされる。
図1
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図9