IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ザ・ボーイング・カンパニーの特許一覧

特許7312537複合層バックグラウンド中の孔へ充填材を注入するための装置及び方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-12
(45)【発行日】2023-07-21
(54)【発明の名称】複合層バックグラウンド中の孔へ充填材を注入するための装置及び方法
(51)【国際特許分類】
   B29C 65/56 20060101AFI20230713BHJP
   B22D 19/04 20060101ALI20230713BHJP
   B64C 1/00 20060101ALI20230713BHJP
   B64D 45/02 20060101ALI20230713BHJP
【FI】
B29C65/56
B22D19/04
B64C1/00 A
B64C1/00 B
B64D45/02
【請求項の数】 11
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2018195121
(22)【出願日】2018-10-16
(65)【公開番号】P2019107694
(43)【公開日】2019-07-04
【審査請求日】2021-10-01
(31)【優先権主張番号】15/786,665
(32)【優先日】2017-10-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500520743
【氏名又は名称】ザ・ボーイング・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】The Boeing Company
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】コスラバニ, シャハリアル
(72)【発明者】
【氏名】シンプソン, ブレイク エー.
(72)【発明者】
【氏名】ハンゼン, ダリン エム.
(72)【発明者】
【氏名】デュフォー, マーク ジェー.
【審査官】北澤 健一
(56)【参考文献】
【文献】欧州特許出願公開第03053679(EP,A1)
【文献】米国特許出願公開第2003/0152699(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2003/0160109(US,A1)
【文献】国際公開第97/028917(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 65/00-65/82
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
溶融充填材(11)を孔(20)に注入するための方法であって、
(a)ドリルで複合層(30)に前記孔を開けること(122);
(b)電気伝導性可融合金を含む充填材を溶融状態に加熱して前記溶融充填材を生成すること(124);
(c)内部チャネルシステム(13)を有するノズル(12)を、前記ノズルと前記孔とを分離するギャップ(15)が存在するように、前記孔に挿入すること(126);
(d)前記溶融充填材を前記ノズルの前記内部チャネルシステムに流入させ、通過させ、流出させて、前記ギャップ内に入れること(128);及び
(e)前記孔から前記ノズルを撤収させること(130)
含み、
前記ノズル(12)の撤収(130)中に前記溶融充填材(11)が前記ノズル(12)を出て行き、前記溶融充填材(11)が、円周方向オリフィス(18)を通じて前記ノズル(12)を出て行き、前記ノズルの撤収(130)中に前記ノズルの成形された流れ方向変換表面(80b)により、半径方向に外向きの構成要素を有する方向に方向変換され、且つ押し出され、工程(a)(122)が、当該孔の最上部に面取部(21)を有する孔をドリルで開けることを含み、当該方法が、前記溶融充填材(11)の流れを、前記面取部の表面をコーティングするよう誘導することをさらに含み、前記ノズル(12)が前記孔(20)から完全に除去されるまで前記ノズルが撤収(130)され、当該方法が、ファスナ(7)を締まりばめで前記孔に挿入することをさらに含む、方法。
【請求項2】
前記溶融充填材(11)が前記ノズル(12)を出るときに前記ノズルを回転させることをさらに含み、前記溶融充填材が複数の円周方向に分布した側部開口(102、108)を通じて前記ノズルを出る、請求項1に記載の方法(120)。
【請求項3】
余剰の溶融充填材(11)が前記ギャップ(15)から前記孔(20)の外部の貯蔵容器(54)へ流れるように誘導することをさらに含む、請求項1又は2に記載の方法(120)。
【請求項4】
前記溶融充填材(11)が前記ノズル(12)の前記内部チャネルシステム(13)を通って流れるときに、前記溶融充填材を加熱することをさらに含む、請求項1からのいずれか一項に記載の方法(120)。
【請求項5】
溶融充填材(11)を孔(20)に注入するための装置(1a、1b)であって、
電気伝導性である前記溶融充填材を貯蔵するための貯蔵容器(54);
前記貯蔵容器と流体連結しているポンプアセンブリ(48);及び
前記貯蔵容器から吸出された前記溶融充填材を受け取り、前記溶融充填材を放出するための、前記ポンプアセンブリと流体連結しているノズル(12)であって、
前記ポンプアセンブリと流体連結している内部容積(71)を有する近接体部分(70);
前記近接体部分の前記内部容積から入った前記溶融充填材を、前記ノズルの縦軸(25)に平行に且つ前記近接体部分から離れて流れるよう誘導するように構成された、複数の縦方向溶融チャネル(86)を含む中間体部分(72);及び
前記溶融充填材の縦方向の流れを前記ノズルから半径方向に外向きに流れるように方向転換させるよう構成された、流れ方向変換表面(80b)を含む遠位体部分(16)を備えるノズル、
を備え、
前記遠位体部分の前記流れ方向変換表面の一部及び前記中間体部分の一部が、円周方向オリフィス(18)を規定し、前記ノズルは、前記溶融充填材(11)で前記孔(20)をコーティングするよう構成され、コーティングされた前記孔(20)は、コーティングされた前記孔(20)にファスナ(7)が締まりばめで挿入されるように構成される、装置。
【請求項6】
前記ノズル(12)の前記中間体部分(72)が、円形末端部分(77)を有する外周壁(76)を備え、且つ前記円周方向オリフィス(18)を部分的に規定する前記中間体部分の一部が、前記外周壁の前記円形末端部分を備える、請求項に記載の装置(1a、1b)。
【請求項7】
前記ノズル(12)の前記中間体部分(72)が、
内周壁(74);及び
前記内周壁と前記外周壁(76)との間の分離を維持する複数の半径方向スペーサー(88a-d)
をさらに備え、
前記縦方向溶融チャネル(86)が、前記外周壁の内面のそれぞれの部分により、前記内周壁の外面のそれぞれの部分により、及び前記半径方向スペーサーのそれぞれの対のそれぞれの表面により、規定される、
請求項に記載の装置(1a、1b)。
【請求項8】
前記ノズル(12)の前記遠位体部分(16)の前記流れ方向変換表面(80b)が、前記外周壁(76)の外径よりも大きい前記遠位体部分の最大直径へ継続して増加する直径を有する円周方向の回転表面である、請求項又はに記載の装置(1a、1b)。
【請求項9】
前記貯蔵容器(54)と流体連結しているリサイクルポンプ(56);
前記リサイクルポンプと流体連結しているパイプ(26);及び
前記パイプと流体連結しているエンドキャップ(22)であって、複合材料の前記孔(20)の上に着座して、前記パイプと流体連結する空間容積を覆い、前記ノズルの一部が通る開口部を有するように構成されている、エンドキャップ
をさらに含む、請求項からのいずれか一項に記載の装置(1a、1b)。
【請求項10】
前記ノズル(12)を撤収させるための撤収機構(67);及び
充填動作中の前記ポンプアセンブリ(48)の回転速度及び前記撤収機構の変位速度を制御するためのプログラミングで構成される、制御コンピュータ(50)をさらに含む、請求項からのいずれか一項に記載の装置(1a、1b)。
【請求項11】
前記ノズル(12)内部に配置される発熱体(36b)をさらに含む、請求項から10のいずれか一項に記載の装置(1a、1b)。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
本開示は、広くは、二つ以上の構造体又はワークピース(このうちの少なくとも一つは複合材料、例えば繊維強化プラスチックでできている)を、構造体のそれぞれの孔の中にファスナの強い締まりばめが達成されるような方法で固定するためのファスナの使用に関する。特に、本開示は、ボルト又はピン及びはめ合い部品(例えば、ナット又はカラー)を有する締まりばめファスナアセンブリを使用して複合材料の層を材料の別の層に留めるための装置及び方法に関する。
【0002】
本明細書で使用される場合、カテゴリー「はめ合い部品」には、雌ねじナット及びカラー並びにスエージカラーが含まれる。本明細書で使用される場合、カテゴリー「ファスナ」には、ボルト及びピンが含まれる。本明細書で使用される場合、用語「外部突起」とは、少なくとも以下の種類(1)雄ねじ及び(2)外部アニュラリングを包含するよう広く解釈されるべきである。本明細書で使用される場合、用語「孔」とは、対向するエッジに開口を有する空間を画定する表面を意味する。繊維強化プラスチック材料の観点では、空間を画定する表面は、樹脂及び繊維によって形成されうる。
【0003】
材料の多数の層を互いに留めるための少なくとも一つの方法は、層をクランプし、ドリルで孔をあけ、その後、何らかの種類のファスナを孔へ挿入してそれにより層を互いに固定することである。ファスナは、通常、層の受け孔中のネット又はすき間ばめに挿入される。多くの用途に関して、これは十分であろう。しかしながら、組み立てられた構造体が繰り返し荷重を受けるとき、それらの孔内のファスナのはめ合いの緩さが、それらの孔内のファスナの継続作用に生じうる。
【0004】
留められた層の一又は複数が複合材料でできているとき、さらなる課題が提示される。例えば、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)は、金属よりも導電性がかなり少ない。電流は、CFRP構造体中の炭素繊維を通じて伝導される。炭素繊維とCFRP孔中の金属性スリーブ又はピンとの間のあらゆる断続も望ましくない。CFRP接合部における断続を避ける一つの方法は、締まりばめ条件で取り付けられたスリーブされたファスナを導入し、炭素繊維のファスナへの近接性を達成することである。
【0005】
孔中のファスナの締まりばめ(以下「締まりばめファスナ」)は、組み立てられた構造体の繰り返し荷重による不連続性を効果的に減少させることができる。締まりは、動きを減少させるよりタイトな接合を作り出し、増強された疲労性能をもたらす。加えて、締まりばめファスナは、電流の安全な消失を確実にするのに役立つ。
【発明の概要】
【0006】
下記の詳細で開示される主題は、複合材料の繊維と金属性締まりばめファスナとの間の電気伝導性を増強しつつ、複合材料の層(以下「複合層」)を材料の別の層(例えば金属層又は別の複合層)に留めるために使用されるスリーブレスファスナの締まりばめのばらつきを最小化するための装置及び方法を対象とする。装置は、溶融充填材内の孔をコーティングするよう構成されたノズルを備える。溶融充填材が固まるとき、得られるコーティングされた孔は、ノズルの外径により規定された直径を有する。この方法は、孔の直径のばらつきを大きく減少させ、ファスナと構造体との間の締まりレベルの変動を少なくすることが可能である(プロセス変動を減少させ、カッターの寿命の増加を可能にする)。電気伝導性の充填材を孔表面中の隙間又はボイドにプレスすることにより、電気伝導性並びに疲労寿命及び流体密封特性が改善される。
【0007】
締まりばめのばらつきを最小化し、締まりばめファスナアセンブリ中の電気伝導性を増強するための装置及び方法のさまざまな実施形態が以下の詳細で記載されるが、それらの実施形態の一又は複数は、以下の態様の一又は複数により特徴づけられうる。
【0008】
下記に詳細が開示されている主題の一態様は、溶融充填材を孔に注入するための方法であり、該方法は、(a)ドリルで複合層中に孔をあけること;(b)電気伝導性可融合金を含む充填材を溶融状態に加熱すること;(c)内部チャネルシステムを有するノズルを、ノズルと孔とを分離するギャップが存在するように、孔に挿入すること;(d)溶融充填材をノズルの内部チャネルシステムに流入させ、通過させ、流出させて、ギャップ内に入れること;及び(e)孔からノズルを撤収させることを含む。ノズルは、孔から完全に除去されるまで撤収され、それに続いてファスナは締まりばめで孔に挿入される。該方法は、挿入前にファスナを加熱することをさらに含みうる。
【0009】
いくつかの実施形態によれば、前段落に記載される方法は、溶融充填材がノズルを出るときにノズルを回転させることをさらに含む。例示的な実施形態では、溶融充填材は、複数の円周方向に分布した側部開口を通じてノズルを出る。
【0010】
他の実施形態によれば、溶融充填材は、ノズルの撤収中にノズルを出る。提案された一実施形態では、溶融充填材は、周囲開口を通じてノズルを出、ノズルの撤収中にノズルの成形された流れ方向変換表面により、半径方向に外向きの構成要素を有する方向に方向変換及び押し出される。
【0011】
以下で詳細に記載される主題の別の態様は、溶融充填材を孔中に注入するための装置であって、電気伝導性である溶融充填材を貯蔵するための貯蔵容器;貯蔵容器と流体連結したポンプアセンブリ;並びに貯蔵容器から吸出された溶融充填材を受けるため及び溶融充填材を放出するためのポンプと流体連結したノズルを含む装置である。ノズルは、ポンプと流体連結した内部容積を有する近接体部分;近接体部分の内部容積から入った溶融充填材を、ノズルの縦軸に平行に且つ近接体部分から離れて流れるよう誘導するように構成された、複数の縦方向溶融チャネルを含む中間体部分;及び中間体部分を出る縦方向に流れる溶融充填材を半径方向に外向きに流れるよう方向転換させるよう構成された、流れ方向変換表面を含む遠位体部分を含む。遠位体部分の流れ方向変換表面の一部及び中間体部分の一部は、円周方向オリフィスを規定する。一実施形態によれば、装置は、ノズルを撤収させるための撤収機構:充填操作中のポンプの回転速度及び撤収機構の変位速度を制御するためのプログラミングで構成された制御コンピュータ;及びノズル内部に配置された発熱体をさらに備える。
【0012】
前段落に記載された装置の一実施態様によれば、ノズルの中間体部分は円形末端部分を有する外周壁を含み、円周方向オリフィスを一部規定する中間体部分の一部は外周壁の円形終端を含み、ノズルの遠位体部分の流れ方向変換表面は、外周壁の外径よりも大きい遠位体部分の最大直径へ継続して増加する直径を有する円周方向回転面である。
【0013】
以下で詳細に記載される主題のさらなる態様は、溶融充填材を孔中に注入するための装置であって、電気伝導性である溶融充填材を貯蔵するための貯蔵容器;貯蔵容器と流体連結したポンプアセンブリ;貯蔵容器から吸出された溶融充填材を受けるため及び溶融充填材を放出するためのポンプと流体連結した回転ノズル;並びに回転ノズルの回転を駆動するためのモータ60を含む装置である。回転ノズルは、内部チャネルシステムと、円筒型中間体部分の長さにわたって延び、溶融充填材がノズルから半径方向に外向きに流れることを可能にする複数の円周方向に分布した側部開口とを有する円筒型中間体部分を含む。複数の側部開口は、すべて直線状であるか又はすべてらせん状である。回転ノズルの一実施形態によれば、傾斜付き突起の各対は、各側部開口の反対側のエッジに配置される。
【0014】
さらに別の態様は、凹部を有する比較的粗い表面を有する孔を有する複合層と;コーティングされた孔の滑らかな円筒型表面を規定するコーティングであって、孔の比較的粗い表面に接着し、凹部を充填するコーティングとを含む航空機用の構造アセンブリ5であって、複合層が電気伝導性材料でできた繊維を含み、且つコーティングが電気伝導性可融合金を含む、アセンブリである。
【0015】
複合層の孔に溶融充填材を注するための装置及び方法の他の態様が以下に記載される。
【0016】
前述の特徴、機能、及び利点は、様々な実施形態において個別に実施することが可能であるか、又はさらに別の実施形態において組み合わせることが可能である。先述の態様及び他の態様を示すために、図面を参照して、様々な実施形態が以下に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1A-D】複合材料中の予めドリルで開けられた孔をコーティングし、その後、一実施形態に従ってコーティングされた孔にファスナを挿入するための方法の四つの段階中の複合材料の層のそれぞれの断面図を表す図である。
図2A-B】図1A-1Dに部分的に示された方法に従ってノズルと複合材料中の孔の表面の間のギャップに電気伝導性溶融充填材を注入するためのノズルの一例のそれぞれの縦断面等角図を表す図である。
図2C図2Aに示すノズルの一部を拡大して示す図であり、この部分は図2Aの楕円2Cで示されている。
図3図2A及び図2Bに示すタイプの直線的に撤収し且つ回転しないノズルを使用して複合材料のカウンタシンク孔の表面を電気伝導性材料でコーティングするための装置のいくつかの構成要素の物理的及び動作関係を示すハイブリッド図である。
図4】一実施形態による複数の円周方向に分布した縦方向の直線状開口を有するノズルの一図を表す図である。
図4A図4に示すノズルの一部を拡大して示す図であり、この部分は図4の楕円4Aで示されている。
図5図4に示されるノズルの別の図を表す図である。
図5A図5に示すノズルの一部を拡大して示す図であり、この部分は図5の楕円5Aで示されている。
図5B図5に示すノズルの一部を拡大して示す図であり、この部分は図5の楕円5Bで示されている。
図6A-B】別の実施態様による複数の円周方向に分布したらせん状開口を有する回転ノズルのそれぞれの図を表す図である。
図7】回転ノズルを使用して複合材料のカウンタシンク孔の表面を電気伝導性材料でコーティングするための装置のいくつかの構成要素の物理的及び動作関係を示すハイブリッド図である。
図8】回転ノズルを使用して複合材料のフラッシュ孔の表面を電気伝導性材料でコーティングするための装置のいくつかの構成要素の物理的及び動作関係を示すハイブリッド図である。
図9図3に部分的に示される装置のいくつかの追加の構成要素を同定するブロック図である。
図10】純粋な固体金属又は固体金属合金と組み合わされた液体金属のガリウムベースの合金を含む充填材の試料組成を列挙する表1である。
図11】スリーブレス締まりばめファスナアセンブリによって把持された複合構造及び金属構造を含むアセンブリの部分断面図を表す図である。
図12】一実施形態に従って溶融充填材を孔に注入するための方法の工程を同定するフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下で図を参照する。異なる図中の類似の要素に同一の参照番号が付されている。
【0019】
複合層の孔に溶融充填材を注入するための装置及び方法のさまざまな実施形態は、説明のために以下で詳細に記載される。該装置及び方法は、締まりばめの変動を最小化し、締まりばめファスナアセンブリ中の電気伝導性を増強するために使用することができる。以下で開示される詳細のうちの少なくとも一部は、オプションの機能または態様に関しており、そのうちのいくつかの適用は以下の特許請求の範囲から逸脱することなく省略され得る。
【0020】
特に、締まりばめファスナアセンブリによって複合材料(例えば繊維強化プラスチック)でできた第2の構造要素に接着した金属材料(例えば金属合金)でできた第1の構造要素を含む構造アセンブリの一つの例示的な実施形態が、以下に詳述される。しかしながら、別の実施例では、第1及び第2の構造要素はどちらも、複合材料でできていてもよい。加えて、本明細書に開示される概念は、三つ又はそれ以上の構造要素の接着にも応用されることを理解されたい。
【0021】
先述の例示的な実施態様によれば、ファスナはピンを含み、はめ合い部品は、ピンのはめ合い部分の外部突起と噛み合わされたスエージカラーを含む。しかしながら、本明細書に開示される概念は、ファスナがボルトを含み、はめ合い部品が、ボルトのはめ合い部分の外部突起と噛み合わされた内部ねじを有するナットを含む他の実施態様にも応用される。
【0022】
構造材料の二つ以上の層(少なくとも一つの層は複合材料、例えば炭素繊維補強プラスチックでできている)を一緒に留めるための本明細書で提案される方法は、各複合層について独立して実施される以下の工程を含む。(a)ドリルで複合層中に孔をあけること;(b)電気伝導性可融合金を含む充填材を溶融状態に加熱すること;(c)内部チャネルシステムを有するノズルを、ノズルと孔とを分離するギャップが存在するように、孔に挿入すること;(d)溶融充填材をノズルの内部チャネルシステムに流入させ、通過させ、流出させてギャップ内に入れること;及び(e)孔からノズルを撤収させることを含む。
【0023】
複合材料のすべての層中のすべての孔が充填材でコーティングされた後、複合材料のそれらの層及び複合材料以外の構造材料でできた他の層は、それぞれの積み重ねられた層の孔が整列するように、積み重ねられて配置される。それぞれのファスナは予備加熱され(挿入中にハイドロプレーニングを可能にするために固体化材料の表面を液化し、それにより抵抗を減少させ)、その後、ファスナのシャンク部が締まりばめで、複合材料の層中のコーティングされた孔を通過し、ファスナのはめ合い部分がスタックの反対側上の構造材料の最外層を越えて延びるように、整列された孔のそれぞれのスタックに挿入される。その最外層に隣接するそれぞれのはめ合い部品は、その後、それぞれのファスナのはめ合い部分に連結される。それぞれの場合において、結果として得られるものは、ファスナのシャンク部の少なくとも一部が複合材料中のコーティングされた孔の表面上の電気伝導性材料によって囲まれている締まりばめファスナアセンブリである。
【0024】
前段落に記載された方法は、孔の最上部にカウンタボア又はカウンタシンクを有する複合材料中の孔をコーティングするのに使用してもよい。該方法は、流れる溶融充填材がカウンタボア又はカウンタシンクの表面をコーティングするよう誘導することをさらに含む。別の実施態様によれば、該方法は、カウンタボア及びカウンタシンクの両方を有しない複合材料中の孔をコーティングするのに使用することができる。
【0025】
図1Aから1Dは、上記の方法の一実施態様の四段階中のカウンタシンク孔20を有する複合材料でできた複合層30のそれぞれの断面図を表す図である。この実施態様は、ノズル12の撤収中において、ギャップ15の深さに沿ったギャップの並行増分充填を含む。
【0026】
図1A及び1Bは、ノズル12の孔20への挿入後の二つの例を示し、孔は複合層30に予めドリルで開けられ、その後充填プロセスの開始が続く。充填プロセス中、電気伝導性可融合金を含む溶融充填材11は、ノズル12の本体内部に形成された内部チャネルシステム13に入り通過させられ、その後、ノズル撤収中にノズル12と孔20とを分離するギャップ15中に出て(すなわち、注入されて)ノズル12の円周方向オリフィス18から出される。溶融充填材注入及びノズル撤収中のノズル12の直線変位の方向は、図1A及び1B中のノズル12の上に位置する矢印で示されている。
【0027】
図1A及び1Bに示される実施形態によれば、ノズル12は、円周方向オリフィス18及び円周方向オリフィス18の下に配置される遠位体部分16を含む。この例における遠位体部分16は、円周方向オリフィス18と外径Dを有する円筒型外周表面84とを部分的に規定する成形された流れ方向変換表面(図1A及び1Bでは番号付けられていないが、図2Cの流れ方向変換表面80bを参照のこと)を有する。図1Aは、特定の時点での孔20の内部の第1の上昇での遠位体部分16を示し、図1Bは、後の時点(すなわちノズル12がそれぞれの図示された上昇における差異によりさらに撤収された後)での第2の上昇での遠位体部分16を示す。遠位体部分16は、溶融充填材11が円周方向オリフィス18を出ると、孔20内を直線的に上向きに変位する。遠位体部分16が上向きに変位すると、流れ方向変換表面80bは、孔20の表面へ向かって溶融充填材11を方向転換し且つ押し出し、溶融充填材11が孔表面の任意の凹面を充填することを生じさせる。同時に、円筒型外周表面84は、ギャップ15内の溶融充填材11を成形して、円筒型外周表面84の外径と同じ内径Dを有する滑らかな円筒型表面31を有する平均厚さδを有するコーティング11aを形成する。
【0028】
図1A及び1Bに図示される実施例では、孔20は、孔20の頂部にカウンタシンク(すなわち面取部21)を有する。面取部21はまた、充填プロセス中に溶融充填材11でコーティングされる。面取部21のコーティングは、円錐ギャップ23によって面取部21の表面から分離された円錐部分24を有する可撓性のエンドキャップ22を使用してなされ、円錐ギャップ23は、図1Bに図示されるように、溶融充填材11で最終的に充填される。図1Bにみられるように、エンドキャップ22の下部及び円錐部分24の上部の空間容積はまた、余剰の溶融充填材11で充填される。余剰の充填材11は、パイプ26を介してリサイクルポンプ56によって除去され、パイプ28を介して溶融充填材貯蔵容器(図1A及び1Bには示されていないが、図3の貯蔵容器54を参照のこと)へ戻される。遠位体部分16が可撓性のエンドキャップ22の円錐部分24に達するとき、ノズル12の撤収は停止し、残存する余剰の充填材11は除去され、溶融充填材11コーティング孔20は冷却されて11aが形成されることが可能になる。
【0029】
冷却(すなわち硬化)プロセス中、充填材11は固体化し、コーティング11aを形成する。最終結果(図1Cに部分的に図示される)はコーティングされた孔20aである。前述のように、複合層30は次に他の構造材料層(例えば、同じ孔コーティングプロセスを経た他の複合材料層)と積み重ねられ、ファスナ7(図1Dに示される)が孔に取り付けられる。ファスナ7は、挿入中の摩擦を減少させるために挿入前に加熱されうる。図2Dに図示される例では、ファスナ7はヘッド部4及びシャンク部6を有する。ファスナ7のねじ部8が図11に示されている。図1D及び11にみられるように、ファスナ7のヘッド部4及びシャンク部6は、コーティング11aと接触している。
【0030】
図2A及び2Bは、ノズル12と複合層30中の孔20との間に規定されたギャップ15中に電気伝導性溶融充填材を注入するためのノズル12の一例のそれぞれの縦方向断面頭角図を表す図である。図2Cは、図2Aに示すノズルの一部を拡大して示す図であり、この部分は図2Aの楕円2Cで示されている。
【0031】
図2A-2Cに図示されるノズル12は、近接体部分70、中間体部分72及び遠位体部分16を含む。近接体部分70はカップ型であり、内部容積71を有する。中間体部分72はチャネルシステム13を有する。チャネルシステム13は、複数の縦方向溶融チャネル86、環状縦方向溶融チャネル14a、及び円錐形又は連続的に湾曲した形を有しうる放出溶融チャネル14bを含む。複数の縦方向溶融チャネル86は、一端で近接体部分70の内部容積71内に開口し、他端で環状縦方向溶融チャネル14a内に開口する(図2Cに最もよく見られる)。図2A-2Cに示される実施形態では、縦方向の溶融チャネル86の数は四つである。図2Bでは、四つのうちの三つの縦方向の溶融チャネル86a-86cのみが示されており、四つ目はノズル12の切り欠き部分に配置されている。ノズル12の遠位体部分16は、成形された流れ方向変換表面80b(放出溶融チャネル14bを部分的に規定する)及び円筒型外周表面84を有する。
【0032】
縦方向溶融チャネル86内部の溶融充填材11は、ノズル12の通過中に加熱されうる。縦方向溶融チャネル86は、溶融充填材11が近接体部分70の内部容積71からノズル12の縦軸25に平行にノズル12を流れるよう誘導するように構成される。溶融充填材11はその後、溶融充填材11が流れ方向変換表面80bにより方向変換されるまで、環状縦方向溶融チャネル14aを継続して流れる。
【0033】
図2Cで最もよく見られるように、流れ方向変換表面80bは、環状縦方向溶融チャネル14aを出て放出溶融チャネル14bを通過する縦方向に流れる溶融充填材11を、円周方向オリフィス18に向けて方向転換させるよう構成される。遠位体部分16の流れ方向変換表面80bの一般的に円錐又は連続的に湾曲した部分及び中間体部分72の外周壁76の反対側の円形終端77は、円周方向オリフィス18を規定する。流れ方向変換表面80bは、外周壁76よりもノズル12の縦軸25からさらに伸びている。すなわち、流れ方向変換表面80bは、外周壁76の外径よりも大きい最外径を有する。より具体的には、ノズル12の遠位体部分16の流れ方向変換表面80bは、外周壁76の外径よりも大きい遠位体部分16の最大直径(すなわち、円筒型外周表面84の外径D)へ継続して増加する直径を有する円周方向の回転表面である。遠位体部分16は、好ましくは、溶融充填材11をすくい取り、充填/撤収プロセス中にノズル12が上向きに変位するときに溶融充填材11が接着力によって半径方向内側に引っ張られるのを防ぐために、凹端面19を伴う鋭い後部エッジ17を有することが好ましい。
【0034】
図2A及び2Bに最もみられるように、ノズル12の中間体部分72は、円形終端77を有する円筒型外周壁76を含み、これは円周方向オリフィス18を部分的に規定する。円周方向オリフィス18の他側は、遠位体部分16の流れ方向変換表面80bによって規定される。図2Cに図示されるノズル12の範囲では、ノズル12の中間体部分72は、好ましくは外周壁76内部に集中して配置される円筒型内周壁74をさらに含む。内周壁74の表面80a及び外周壁76の表面78は、縦方向溶融チャネル86から溶融充填材11を受け取る環状縦方向溶融チャネル14aを規定する、それぞれ互いに同心の円筒型表面である。
【0035】
図2A-2Cに図示される実施形態に従って、内周壁74は、図2Bに示される少なくとも三つの円弧型内壁セクション74a-74cを含む。さらに、ノズル12は、内周壁74と外周壁76との間の分離を維持する半径方向スペーサーをさらに含む。縦方向溶融チャネル86(縦方向溶融チャネル86a-86cを含む)は、外周壁76の内面のそれぞれの部分により、内周壁74の外面のそれぞれの部分により、及び半径方向スペーサー88a-88dのそれぞれの対のそれぞれの表面により、規定される。
【0036】
図3は、図2A及び図2Bに示すタイプの直線的に撤収し且つ回転しないノズルを使用して複合層30のカウンタシンク孔20の表面を電気伝導性充填材11でコーティングするための装置1aのいくつかの構成要素の物理的及び動作関係を示すハイブリッド図である。図1Aに示され、且つすでに記載された装備に加えて、図3に図示される装置は、溶融充填材11を保持するよう設計された貯蔵容器54を備える。貯蔵容器54中のいくつかの溶融充填材11は、パイプ28を介してリサイクルポンプ56から受けられたリサイクルされた余剰の溶融充填材11を含みうる。ヒータコントローラ38に制御される貯蔵容器発熱体36aは、好ましくは、貯蔵容器54内部の溶融充填材11の温度を200°F(93.3℃)未満に保持する。
【0037】
貯蔵容器54は、パイプ64を介してポンプアセンブリ48の内部貯蔵容器51と流体連結している。ポンプアセンブリ48は、内部貯蔵容器51内部に回転自在に据え付けられたスクリュー52に機械的に連結された出力軸62を有するモータ44をさらに含む。モータ44がモータコントローラ42によって作動されるとき、モータ44はスクリュー52の回転を駆動し、これは、溶融充填材11が撤収ガイド66中チャネルシステム68を介して貯蔵容器54からノズル12へ吸出されることを生じさせる(図9を参照)。ノズル12は、ノズル撤収中に撤収ガイド66の長さに沿って側面に伸縮自在に連結される。ピニオンに動作可能に連結された別個のモータなど、ノズル12を撤収させるために任意の適切なアクチュエータ65及び撤収機構67(図9参照)を設けることができる。あるいは、電気制御可能なバルブ又はモータ駆動ウォーム歯車若しくは様々なモータ駆動歯車列により作動される空気圧又は油圧シリンダは、ギャップ充填プロセス中にノズル12を撤収させるために使用することができる。
【0038】
図3に図示される装置1aは、ノズル12内部に配置される発熱体36bをさらに備える。発熱体36bも、ヒータコントローラ38により制御される。ヒータコントローラ38は、好ましくは、貯蔵容器54内部に配置される温度センサ(図3では示されないが、図9に示される温度センサ40を参照のこと)から受け取られた温度測定データに基づき、発熱体36a及び36bを制御するよう構成される。追加の温度センサが、戦略的な位置、例えばノズル12の内部に設置されてもよい。例えば、温度センサ40として高温計を利用することができる。
【0039】
別の実施形態に従って、回転ノズルは、溶融充填材11のコーティングを複合層30中の孔20の表面上に塗布するために使用することができる。図4は、一実施形態による、四つの円周方向に分布し、且つ縦方向に延びる直線状側部開口102を有する回転ノズル100aの一図を表す図である。直線状側部開口102a及び102bのみが図4で見える。図4Aは、図4に示す回転ノズル100aの一部を拡大して示す図であり、この部分は図4の楕円4Aで示されている。図5は、回転ノズル100aの別の図を表す図である。図5Aは、回転ノズル100aの一部を拡大して示す図であり、この部分は図5の楕円5Aで示されている。図5Bは、回転ノズル100aの別の部分を拡大して示す図であり、この部分は図5の楕円5Bで示されている。
【0040】
図4及び5に図示される回転ノズル100aは、カップ型及び内部容積71を有する近接体部分70、内部チャネル73及び前述の複数の直線状側部開口102(直線状側部開口102a及び102bと示されていない他の二つの側部開口を含む)を有する円筒型中間体部分72、並びに円形凸状遠位体部分106を含む。直線状側部開口102は、中間体部分72の長さにわたって延び、溶融充填材11が内部チャネル73を出ることを可能にする。直線状側部開口102はまた、近接体部分70中にも延びる。図5A及び5Bで最もよくみられるように、ノズル100aは、各側部開口102の反対側のエッジに配置された傾斜付き突起104a及び104bのそれぞれの対をさらに含む。傾斜付き突起104a及び104bは外向きに突出する。図5Aで最もよくみられるように、各傾斜付き突起104a及び104bは、円の四分円に似た断面形状を有する。各傾斜付き突起104a及び104bの円形表面は、回転ノズル100aが回転するにつれて、溶融充填材11をその経路内で半径方向に外向きに偏向させる表面である。
【0041】
回転中、回転ノズル100aは加圧された溶融充填材11を受け取り、ギャップ15が溶融充填材11で充填されるまで溶融充填材11を孔20とノズル100aを分離するギャップ15中に注入する。同時に、前方傾斜付き突起104a又は104b(回転方向による)は、注入された溶融充填材11を半径方向に外向きな構成要素を有する方向に押し込み、それにより溶融充填材11が平均厚さδを有する孔20の表面への接着に加えて、孔20の表面における任意の凹部(例えば隙間又はボイド)に流れ且つそれを充填するようにさせる力を生成する。傾斜付き突起104の先端の半径は、結果として生じるコーティングされた孔20aの内径Dを確立する。
【0042】
図6A及び6Bは、別の実施形態に従って四つの円周方向に分布したらせん状側部開口108a-dを有する回転ノズル100bのそれぞれの図を表す図である。回転ノズル100bは、カップ型及び内部容積71を有する近接体部分70、内部チャネル73及び複数のらせん状側部開口108a-dを有する円筒型中間体部分72、並びに円形凸状遠位体部分106を含む。らせん状側部開口108a-dは、中間体部分72の長さに沿って延び、溶融充填材11が内部チャネル73を出ることを可能にする。らせん状側部開口108a-dはまた、近接体部分70中にも延びる。回転中、回転ノズル100bは、孔20と回転ノズル100bを分離するギャップ15が充填されるまで溶融充填材11を注入する。円筒型中間体部分72の外径は、結果として生じるコーティングされた孔20aの内径Dと同じであり、それを確立する。
【0043】
図7は、回転ノズル100a(図4及び5を参照)を使用して複合層30のカウンタシンク孔20を電気伝導性溶融充填材11でコーティングするための装置1bのいくつかの構成要素の物理的及び動作関係を示すハイブリッド図である。代わりに、回転ノズル100b(図6を参照)は回転ノズル100aで置き換えることができる。
【0044】
図7に図示される装置1bは、前述のように貯蔵容器54、リサイクルポンプ56、並びに連結パイプ26、28及び64を備える。溶融充填材11は、貯蔵容器54から内部貯蔵容器51へ提供される。貯蔵容器51内部のスクリュー52は、モータ44の出力軸45に据え付けられた第1の歯車94及びスクリュー52の軸(非表示)に機械的に連結された第2の歯車92を含む第1の歯車列によってスクリュー52に動作可能に連結されたモータ44によって回転するよう駆動される。スクリュー52の回転中、スクリュー52は、孔20への注入のために溶融充填材11を回転ノズル100a中に入れる。回転ノズル100aは、モータ60の出力軸61に据え付けられた第3の歯車98及び回転ノズル100aに機械的に連結された第4の歯車96を含む第2の歯車列によって回転ノズル100aに動作可能に連結されたモータ60によって回転するよう駆動される。
【0045】
図8は、回転ノズル100cを使用して複合層30の孔20を電気伝導性溶融充填材11でコーティングするための装置1bのいくつかの構成要素の物理的及び動作関係を示すハイブリッド図である。この実施例では、孔20は、面取部21が省略されるようにカウンタシンクとカウンタボアの両方を有しない。したがって、回転ノズル100cは、溶融充填材11を孔20中に注入するよう適切に構成される。図8に示される他の構成要素は、図7に図示されるものと同一である。
【0046】
図9は、図3に部分的に示される装置1aのいくつかの追加の構成要素を同定するブロック図である。装置1aは、コントロールコンピュータ50内又はその外部に取り込まれうる非一過性の有形コンピュータ可読記憶媒体中に撤収される指令を実行するコントロールコンピュータ50を含む。コントロールコンピュータ50は、双方向通信リンクによりモータコントローラ42及びヒータコントローラ38に動作可能に連結される。
【0047】
モータコントローラ42は、圧力センサ46から圧力測定データを受信し、圧力センサ46により得られた圧力データに応じてモータ44を制御するようプログラムされた別個のコンピュータ又はプロセッサを含む。圧力センサは、溶融充填材11を保持する任意の構成要素の内部に位置することができるが、それは、溶融充填材が流路中のすべての場所で同じ圧力を有する非圧縮性流体であるためである。装置1aはスケーラブルであり、円周方向オリフィス18(図1を参照)での流量は、要求される放出速度、オリフィス断面積、及び/又は溶融充填材11の静圧に依拠する。装置1aは、放出中に比較的一定の圧力を維持しなければならない。例えば、ノズル12が上昇し、孔表面に比較的大きな削り屑が突然生じた場合、ノズル12と孔20とを分離するギャップ15の突然の追加の体積は、比較的大量の溶融充填材11を取り込み、それにより、ほんの一瞬で圧力は降下する。コントロールコンピュータ50中のフィードバックループ、モータコントローラ42、及びヒータコントローラ38は、溶融充填材11の流れを増加させることにより圧力を維持することを補償するよう構成される。
【0048】
図9をさらに参照すると、ヒータコントローラ38はまた、温度センサ40から温度測定データを受信し、温度測定データに応じて発熱体36a及び36bを制御するようプログラムされた別個のコンピュータ又はプロセッサを含む。複数の温度センサ40が、ノズル12の内部を含む戦略的な位置に設置されてもよい。
【0049】
図9に図示される実施形態に従って、コントロールコンピュータ50は、ヒータコントローラ38及びモータコントローラ42の動作を調整するよう構成されうる。別の実施形態に従って、温度センサ40及び圧力センサ46に必要な測定データは、コントロールコンピュータ50により受信することができ、この場合、ヒータコントローラ38及びモータコントローラ42は、コントロールコンピュータ50により制御することができる。例えば、コントロールコンピュータ50は、圧力及び温度測定データを読み取り、閉ループ制御システム中の発熱体36a及び36bに供給される出力を制御するヒータ出力制御信号を出力する。ヒータ出力制御信号は、コントロールコンピュータ50により信号調節器(非表示)へ送られ、それは、次に、調節されたヒータ出力制御信号をヒータコントローラ38へ出力する。ヒータコントローラ38は、調節されたヒータ出力制御信号を発熱体36a及び36bに動力を供給するために使用される出力電圧に変換するよう構成される。
【0050】
さらに、コントロールコンピュータ50は、撤収可能なノズル12の撤収動作を制御するためのプログラミングで構成されうる。前述のように、アクチュエータ65はモータを含んでもよく、撤収機構67は、複数の異なる種類のモータ駆動歯車列のいずれか一つを含んでもよい。あるいは、アクチュエータ65は電気制御可能なバルブを含んでもよく、撤収機構67は水圧又は油圧シリンダを含んでもよい。それぞれの場合において、アクチュエータ65及び撤収機構67は、コントロールコンピュータ50から受信した制御信号に応答する。
【0051】
提案された一実施態様に従って、コントロールコンピュータ50は、充填動作中のポンプアセンブリ48のスクリュー52の回転速度及び撤収機構67の変位速度を制御するためのプログラミングで構成される。提案された別の実施態様に従って、コントロールコンピュータ50は、充填動作中のスクリュー52の回転速度及び回転ノズル100aの回転速度を制御するためのプログラミングで構成される。
【0052】
一般的には、非回転ノズル及び回転ノズルの両方の挿入/撤収には二つの選択肢が存在する。図3、7又は8に図示される装置1a及び1bは、ロボットアームのエンドエフェクタに接着することができ(図面には示されていない)、この場合、ロボットアームは、装置1a又は1bをワークピースの方へ又はそれから離して動かすことができる。伸縮型機構は、ノズル12を挿入又は撤収させるために使用することができる。回転ノズル100a、100b又は100cを利用する提案された一方法に従って、初めにノズル12は孔20の中心にある。その後、回転ノズル100a、100b又は100cは、回転されて、溶融充填材11が孔20中に注入される。ノズルの回転(又は複数の回転)が完了すると、ノズル12は撤収される。
【0053】
多くの航空機の用途において、複合材料は、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)を含む。CFRP材料の構造完全性は、254°F(123.3℃)を超える温度で危うくなる可能性がある。したがって、254°F(123.3℃)をはるかに下回る温度、例えば200°F(93.3℃)を下回る温度で溶融する可融合金を含む電気伝導性充填材が溶融充填材11として使用されることが好ましい。図10は、上記の基準を満たし、上記である程度詳細に開示された方法における溶融充填材11としての使用に適している充填材の試料組成を列挙する表1である。これらのギャップ充填材は、純粋な固体金属又は固体金属合金と組み合わされた液体金属のガリウムベースの合金を含むか又はそれである。
【0054】
表1にみられるように、ガリウム合金は、ガリウムと、スズ及びインジウムの一方又は両方とを組み合わせて形成される。これらの金属合金は、当初は、30℃未満のほぼ室温で液体状態である。ガリウムを含有する液体金属合金は、その後、粉末又はフィルム状態のいずれかの固体金属又は固体金属合金と混合される。粒径又はフィルム厚さは、50ナノメートルから100ミクロンの間でありうる。表1にみられるように、ガリウム合金と混合された固体金属は、純ニッケル、純銅又は純銀からなる群より選択される。青銅は、液体ガリウム金属合金と混合するために選択的に使用することができる。表1は、各試料充填材を作成するために混合される化学成分の材料元素重量比を示す。
【0055】
ガリウム合金と固体金属又は固体金属合金とを混合すると、結果として生じるスラリー又はペースト様のコンシステンシーにより、溶融充填材11を適切に塗布して複合層30の孔20の粗面に適合させることができる。ノズル12が孔から除去された後、溶融充填材11は、固体状態コーティング11aに硬化する。
【0056】
追加の機械的強化相を液体ガリウム金属合金と固体金属又は固体金属合金との混合物のスラリーに添加することができる。この機械的相は、硬化した固化合金に向上したせん断抵抗を与えるであろう。この機械的相材料は、以下の一つを選択的に含むことができる:純コバルト、純タングステン、純モリブデン、純チタン、チタン合金(例えばAMS 4911)、又はステンレス鋼(例えば302若しくは316)。
【0057】
ノズル12の遠位体部分16は、特定の直径に芯なし研削することができるため、有効孔寸法は、ドリルプロセスよりも遠位体部分16の直径により制御される。この変化は、孔20の直径のばらつきを減少させることができ、ファスナ7と孔20との間の締まりレベルの変動を少なくすることが可能である(プロセス変動を減少させ、カッターの寿命の増加を可能にする)。孔20の表面のボイド中に伝導性溶融充填材11を圧縮することにより、従来の孔形成及び調製と比較して、電気伝導性、疲労寿命、及び/又は流体密封特性を改善することができる。
【0058】
さらに、固体化充填材のコーティング11aは、コーティング11aの厚さにより孔ドリルプロセス中に生じうる孔20の表面における異常を補償することができる。例えば、固体充填材のコーティング11aは、孔20の軸の1°のずれを補償することができる。上に開示されたギャップ充填プロセスは、多くの異なる種類の締まりばめファスナアセンブリとともに利用することができる。説明の都合上、このような締まりばめファスナアセンブリについてこれから説明する。
【0059】
図11に示される部分的に区分された図にみられるように、上に開示された孔ドリル及び孔コーティングプロセスの結果は、航空機に組み込むことができる構造アセンブリ5である。構造アセンブリ5は、隙間を有する比較的粗い表面を有する孔20を有する複合層30を含む。構造アセンブリ5はまた、隙間の充填中に孔20に接着されるコーティング11aを含む。コーティング11aは、比較的滑らかな表面を有する円筒型のコーティングされた孔20aを規定する。複合層30は電気伝導性材料でできた繊維を有し、コーティング11aは、電気伝導性可融合金、例えば図10に関して説明されるものを含むか又はそれである。図11にみられるように、この構造アセンブリ5は、複合層30に隣接し且つ接触して配置される構造材料の層32をさらに含みうる。
【0060】
構造アセンブリはまた、ファスナ7及びスエージカラー34を有するスリーブレス締まりばめファスナアセンブリ2を含む。ファスナ7は、シャンク部6、ねじ部8、及び移行部10を含む。別の実施形態では、ファスナ7は、雄ねじの代わりに外部アニュラリングを有しうる。図11は、カウンタシンク(すなわちフラッシュ)ヘッド4を有するファスナ7を図示するが、ファスナ7は、代替的には突出したヘッドを有してもよい。締まりばめは、シャンク部6の外径よりも小さい内径D(例えば、数千分の1インチの差)を有するコーティングされた孔20aを提供することにより達成される。
【0061】
図11に示されるファスナ7は、接合構造の一方の側からコーティングされた孔20aに挿入され、非スエージカラー(図11では非表示)は、接合構造の他方の側からファスナ7の上に配置される。接合構造の両側へのアクセスが必要である。ファスナ7の取り付けサイクル中に、非スエージカラー(緩い金属リングの形態)は、ファスナ7の周りに変形し、ファスナ7はねじ部8に係止溝を有する。ファスナ7とスエージカラー34とが組み合わさってファスナアセンブリ2を形成する。
【0062】
本明細書に開示されるボルト及びピンは、好ましくは、金属合金、例えばチタン合金、アルミニウム合金、インコネル又は耐食性鋼でできている。本明細書に開示されるカラーは、好ましくは、チタン合金、アルミニウム合金又は耐食性鋼でできている。
【0063】
図12は、一実施形態に従って溶融充填材11を孔20に注入するための方法120の工程を同定するフロー図である。方法(120)であって、(a)ドリルで複合層303中に孔20を開けること(工程122);(b)電気伝導性可融合金を含む充填材を溶融状態に加熱して溶融充填材11を生成すること(工程124);(c)内部チャネルシステム13を有するノズル12を、ノズル12と孔20とを分離するギャップ15が存在するように、孔20に挿入すること(工程126);(d)溶融充填材11をノズル12の内部チャネルシステム13に流入させ、通過させ、流出させて、ギャップ15内に入れること(工程128);及び(e)孔220からノズル12を撤収させること(工程130)を含む。溶融充填材11は冷えて孔20の表面上にコーティング11aを形成する。上記のように、ファスナ7はコーティングされた孔20aに挿入されて、締まりばめファスナアセンブリ2を使用して、材料の層30、32を連結する。
【0064】
複合層の孔に溶融充填材を注入するための装置及び方法を様々な実施形態を参照して説明してきたが、当業者には、以下に記載される特許請求の範囲から逸脱することなく様々な変更を行うことが可能であること、及び、同等物をそれらの要素に置換しうることが、理解されよう。加えて、特許請求の範囲から逸脱することなく、本書の教示を特定の状況に適合させるために多数の修正を行うことが可能である。
【0065】
添付の特許請求の範囲が審査中に「コンピュータシステム」という用語を含むように修正された場合、その用語は、少なくとも一つのコンピュータ又はプロセッサを有するシステムを包含すると広く解釈されるべきであり、ネットワーク又はバスを通じて通信する複数のコンピュータ又はプロセッサを有しうる。前の文で使用されたように、用語「コンピュータ」及び「プロセッサ」は両方とも、処理装置(例えば、中央処理装置、集積回路又は算術論理装置)を備える装置を指す。例えば、ヒータコントローラ38、モータコントローラ42及びコントロールコンピュータ50がそれぞれ、少なくとも一のプロセッサを含む実施形態では、それらのプロセッサのすべては、例えば、制御コンピュータがヒータコントローラ38とモータコントローラ42の両方と通信する場合、「コンピュータシステム」の構成要素であると見なすことができる。
【0066】
さらに、本開示は、下記の条項に係る実施例を含む。
【0067】
条項1.溶融充填材を孔に注入するための方法であって、(a)ドリルで複合層中に孔をあけること;(b)電気伝導性可融合金を含む充填材を溶融状態に加熱して溶融充填材を生成すること;(c)内部チャネルシステムを有するノズルを、ノズルと孔とを分離するギャップが存在するように、孔に挿入すること;(d)溶融充填材をノズルの内部チャネルシステムに流入させ、通過させ、流出させて、ギャップ内に入れること;及び(e)孔からノズルを撤収させることを含む。
【0068】
条項2.溶融充填材がノズルを出るときにノズルを回転させることをさらに含む、条項1に記載の方法。
【0069】
条項3.溶融充填材が、複数の円周方向に分布した側部開口を通じてノズルを出る、条項2に記載の方法。
【0070】
条項4.ノズルの撤収中に溶融充填材がノズルを出る、条項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【0071】
条項5.溶融充填材が、円周方向オリフィスを通じてノズルを出、ノズルの撤収中にノズルの成形された流れ方向変換表面により、半径方向に外向きの構成要素を有する方向に方向変換され、且つ押し出される、条項4に記載の方法。
【0072】
条項6.余剰の溶融充填材がギャップから孔の外部の貯蔵容器へ流れるように誘導することをさらに含む、条項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【0073】
条項7.工程(a)が、孔の最上部に面取部を有する孔をドリルで開けることを含み、当該方法は、溶融充填材の流れを、面取部の表面をコーティングするよう誘導することをさらに含む、条項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【0074】
条項8.溶融充填材がノズルの内部チャネルシステムを流れるときに、溶融充填材を加熱することをさらに含む、条項1から7のいずれか一項に記載の方法。
【0075】
条項9.ノズルが孔から完全に除去されるまでノズルが撤収され、当該方法は、ファスナを締まりばめで孔に挿入することをさらに含む、条項1から8のいずれか一項に記載の方法。
【0076】
条項10.挿入前にファスナを加熱することをさらに含む、条項9に記載の方法。
【0077】
条項11.溶融充填材を孔に注入するための装置であって、電気伝導性である溶融充填材を貯蔵するための貯蔵容器;貯蔵容器と流体連結しているポンプアセンブリ;及び貯蔵容器から吸出された溶融充填材を受け取り、溶融充填材を放出するためのポンプアセンブリと流体連結しているノズルを備え、ノズルが:ポンプアセンブリと流体連結している内部容積を有する近接体部分;近接体部分の内部容積から入った溶融充填材を、ノズルの縦軸に平行に且つ近接体部分から離れて流れるようを誘導するように構成された、複数の縦方向溶融チャネルを含む中間体部分;及び溶融充填材の縦方向の流れをノズルから半径方向に外向きに流れるように方向転換させるよう構成された、流れ方向変換表面を含む遠位体部分を備え、遠位体部分の流れ方向変換表面の一部及び中間体部分の一部が円周方向オリフィスを規定する、装置。
【0078】
条項12.ノズルの中間体部分が、円形末端部分を有する外周壁を備え、且つ円周方向オリフィスを部分的に規定する中間体部分の一部が、外周壁の円形末端部分を備える、条項11に記載の装置。
【0079】
条項13.ノズルの中間体部分が、内周壁、及び内周壁と外周壁との間の分離を維持する複数の半径方向スペーサーをさらに備え、縦方向溶融チャネルが、外周壁の内面のそれぞれの部分により、内周壁の外面のそれぞれの部分により、及び半径方向スペーサーのそれぞれの対のそれぞれの表面により規定される、条項12に記載の装置。
【0080】
条項14.ノズルの遠位体部分の流れ方向変換表面が、外周壁の外径よりも大きい遠位体部分の最大直径へ継続して増加する直径を有する円周方向の回転表面である、条項12又は13に記載の装置。
【0081】
条項15.貯蔵容器と流体連結しているリサイクルポンプ;リサイクルポンプと流体連結しているパイプ;及びパイプと流体連結しているエンドキャップをさらに備え、エンドキャップが、複合材料の孔の上に着座して、パイプと流体連結する空間容積を覆い、ノズルの一部が通過する開口部を有するように構成されている、条項11に記載の装置。
【0082】
条項16.ノズルを撤収させるための撤収機構:並びに充填操作中のポンプアセンブリの回転速度及び撤収機構の変位速度を制御するためのプログラミングで構成された制御コンピュータをさらに備える、請求項11から15のいずれか一項に記載の装置。
【0083】
条項17.ノズル内部に配置される発熱体をさらに含む、条項11から16のいずれか一項に記載の装置。
【0084】
条項18.溶融充填材を孔に注入するための装置であって、電気伝導性である溶融充填材を貯蔵するための貯蔵容器;貯蔵容器と流体連結しているポンプアセンブリ;貯蔵容器から吸出される溶融充填材を受け取り、溶融充填材を排出するための、ポンプアセンブリと流体連結している回転ノズル;及び回転ノズルの回転を駆動するためのモータを備え、回転ノズルが、内部チャネルシステムと、円周方向に分布し、円筒型中間体部分の長さにわたって延び、溶融充填材がノズルから半径方向に外向きに流れることを可能にする複数の側部開口とを有する円筒型中間体部分を備え、複数の側部開口が直線状であるか、又は複数の側部開口がらせん状である、装置。
【0085】
条項19.各側部開口の反対側のエッジに配置された傾斜付き突起のそれぞれの対をさらに含む、条項18に記載の装置。
【0086】
条項20.充填操作中のポンプアセンブリの回転速度及び回転ノズルの回転速度を制御するためのプログラミングで構成された制御コンピュータをさらに備える、条項18又は19に記載の装置。
【0087】
条項21.凹部を有する比較的粗い表面を有する孔を有する複合層と;コーティングされた孔の滑らかな円筒型表面を規定するコーティングであって、孔の比較的粗い表面に接着し、凹部を充填するコーティングとを含む航空機用の構造アセンブリであって、複合層が電気伝導性材料でできた繊維を含み、且つコーティングが電気伝導性可融合金を含む、アセンブリ。
【0088】
本明細書に添付される方法の請求項は、請求項の文言により請求項に列挙されているステップのうちの幾つかあるいは全てが実施される特定の順序を示す条件が明確に指定されている又は宣言されていない限り、これらのステップがアルファベット順(本明細書中の任意のアルファベット順はあらかじめ列挙されているステップを参照する目的でのみ使用されている)又はこれらのステップが列挙されている順に実施されることが要求されると解釈すべきではない。また、プロセスの請求項は、請求項の文言によりそのような解釈を除外する条件が明確に宣言されていない限り、同時に又は交互に実施される2つ以上のステップのいかなる部分も除外するものと解釈すべきでない。
図1A-B】
図1C-D】
図2A
図2B
図2C
図3
図4
図4A
図5
図5A
図5B
図6A
図6B
図7
図8
図9
図10
図11
図12