(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-12
(45)【発行日】2023-07-21
(54)【発明の名称】ペイロード係合システム、ペイロード係合システムを含む輸送体、及び関連する方法
(51)【国際特許分類】
B64C 1/22 20060101AFI20230713BHJP
B64C 39/02 20060101ALI20230713BHJP
【FI】
B64C1/22
B64C39/02
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2019076796
(22)【出願日】2019-04-15
【審査請求日】2022-04-05
(32)【優先日】2018-04-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500520743
【氏名又は名称】ザ・ボーイング・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】The Boeing Company
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】フェルドマン, アリソン エム.
(72)【発明者】
【氏名】ノップカ, テレサ ジャンナ
(72)【発明者】
【氏名】リーネルマン, クリステン アン
(72)【発明者】
【氏名】シルヴァ, ジェームズ エマニュエル
(72)【発明者】
【氏名】ウルマン, マシュー ディー.
(72)【発明者】
【氏名】ヴィダル, ルイス ラファエル
【審査官】諸星 圭祐
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2017/0267347(US,A1)
【文献】特開平01-283421(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0158144(US,A1)
【文献】特表2017-516709(JP,A)
【文献】実開昭58-041791(JP,U)
【文献】特開2017-122000(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B64C 1/22
B64C 39/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
輸送体(10)にペイロード(50)を選択的に連結するためのペイロード係合システム(100)であって、
前記輸送体(10)によって支持されるように構成された輸送体支持部分(102)
、
前記ペイロード(50)の上に取り付けられるように構成されたペイロード取付部分(104)
、及び
少なくとも1つの固定係合器(132)及び少なくとも1つの固定受容器(190)を含む固定機構(130)を備え、
前記輸送体支持部分(102)と前記ペイロード取付部分(104)のうちの一方が挿入構成要素(110)を含み、前記輸送体支持部分(102)と前記ペイロード取付部分(104)のうちの他方が受容構成要素(150)を含み、前記ペイロード係合システム(100)が、少なくとも部分的に前記挿入構成要素(110)の前記受容構成要素(150)に対する回転を介して、係合解除構成と係合構成との間で移行するように構成されており、前記係合構成では、前記輸送体(10)が前記ペイロード(50)を運ぶことを可能とするために、前記挿入構成要素(110)が前記受容構成要素(150)内で回転することを抑制されるように、前記受容構成要素(150)が、前記挿入構成要素(110)を受容し、前記挿入構成要素(110)と係合
し、
前記挿入構成要素(110)が、前記少なくとも1つの固定係合器(132)を含み、前記受容構成要素(150)が、前記少なくとも1つの固定受容器(190)を含み、前記ペイロード係合システム(100)が前記係合構成から前記係合解除構成に移行することを少なくとも部分的に制限するために、前記ペイロード係合システム(100)が前記係合構成にあるときに、前記少なくとも1つの固定受容器(190)のうちの各固定受容器(190)が、前記少なくとも1つの固定係合器(132)のうちの対応する固定係合器(132)を選択的に受容するように構成されている、
ペイロード係合システム(100)。
【請求項2】
前記輸送体支持部分(102)が、前記挿入構成要素(110)を含み、前記ペイロード取付部分(104)が、前記受容構成要素(150)を含む、請求項1に記載のペイロード係合システム(100)。
【請求項3】
前記ペイロード係合システム(100)が、前記挿入構成要素(110)の前記受容構成要素(150)に対する垂直軸(106)に沿った平行移動を介して、前記係合解除構成と前記係合構成との間で移行するように更に構成されている、請求項1又は2に記載のペイロード係合システム(100)。
【請求項4】
前記挿入構成要素(110)が、少なくとも2つの挿入アーム(120)を含み、前記受容構成要素(150)が、前記少なくとも2つの挿入アーム(120)に対応する少なくとも2つの受容ユニット(160)を含む、請求項1から3のいずれか一項に記載のペイロード係合システム(100)。
【請求項5】
前記少なくとも2つの挿入アーム(120)が、前記挿入構成要素(110)の挿入構成要素中心軸(112)の周りに分配され、前記少なくとも2つの受容ユニット(160)が、前記受容構成要素(150)の受容構成要素中心軸(152)の周りに分配され、各挿入アーム(120)が、前記挿入構成要素中心軸(112)から径方向に延在しており、前記ペイロード係合システム(100)が前記係合解除構成と前記係合構成との間で移行するときに、前記挿入構成要素中心軸(112)と前記受容構成要素中心軸(152)が、少なくとも実質的に平行である、請求項4に記載のペイロード係合システム(100)。
【請求項6】
各受容ユニット(160)が、対応する挿入アーム(120)が前記受容ユニット(160)に入ることを容易にするように構成された傾斜部(168)を含み、前記傾斜部(168)が、前記ペイロード(50)の上面(52)と前記受容ユニット(160)の受容ベース(166)との間で且つ前記上面(52)に対して斜めに延在する、請求項4に記載のペイロード係合システム(100)。
【請求項7】
各受容ユニット(160)が、アンティチャンバ(170)及びロッキングチャンバ(180)を含み、前記アンティチャンバ(170)が、アンティチャンバ高さ(172)を有し、前記ロッキングチャンバ(180)が、ロッキングチャンバ高さ(182)を有し、前記ロッキングチャンバ高さ(182)が、前記アンティチャンバ高さ(172)より高く、前記ペイロード係合システム(100)が前記係合構成にあるときに、対応する挿入アーム(120)が前記ロッキングチャンバ(180)内に受容されている、請求項4に記載のペイロード係合システム(100)。
【請求項8】
前記固定機構(130)が、前記ペイロード係合システム(100)が前記係合構成から前記係合解除構成に移行することを制限しない、ロック解除構成と、前記固定機構(130)が、前記ペイロード係合システム(100)が前記係合構成から前記係合解除構成に移行することを少なくとも部分的に制限する、ロック構成との間で、前記固定機構(130)が、選択的に移行するように構成されており、前記固定機構(130)が前記ロック構成にあるときに、前記少なくとも1つの固定係合器(132)のうちの各固定係合器(132)が、前記少なくとも1つの固定受容器(190)のうちの対応する固定受容器(190)を通って延在する、請求項
1に記載のペイロード係合システム(100)。
【請求項9】
請求項1から
8のいずれか一項に記載のペイロード係合システム(100)を含む輸送体(10)であって、ペイロード(50)を搬送するように構成され、請求項1に記載のペイロード係合システム(100)の前記輸送体支持部分(102)を含み、無人航空輸送体(UAV)である、輸送体(10)。
【請求項10】
前記輸送体(10)が、輸送体本体(12)を含み、前記輸送体(10)が、前記輸送体本体(12)から延在し且つ前記ペイロード係合システム(100)の前記輸送体支持部分(102)を支持する支持構造体(20)を更に含み、前記支持構造体(20)が、前記輸送体支持部分(102)を前記輸送体本体(12)に対して挿入構成要素中心軸(112)と受容構成要素中心軸(152)のうちの少なくとも一方の周りで回転させるように構成された回転要素(24)を含む、請求項
9に記載のペイロード係合システム(100)を含む輸送体(10)。
【請求項11】
輸送体(10)を用いてペイロード(50)を搬送する方法(200)であって、
前記ペイロード(50)をペイロード係合システム(100)に係合させること(210)、
前記輸送体(10)を用いて前記ペイロード(50)を搬送すること(230)、並びに
前記ペイロード(50)を前記ペイロード係合システム(100)から係合解除すること(250)を含み、
前記ペイロード係合システム(100)が、
前記輸送体(10)に支持されるように構成された輸送体支持部分(102)
、
前記ペイロード(50)の上に取り付けられるように構成されたペイロード取付部分(104)
、及び
固定係合器(132)及び固定受容器(190)を含む固定機構(130)を含み、
前記輸送体支持部分(102)と前記ペイロード取付部分(104)のうちの一方が、前記固定係合器(132)を含む挿入構成要素(110)を含み、前記輸送体支持部分(102)と前記ペイロード取付部分(104)のうちの他方が、前記固定受容器(190)を含む受容構成要素(150)を含み、
前記係合させること(210)が、前記ペイロード係合システム(100)を係合解除構成から係合構成に移行させるために、前記輸送体支持部分(102)を前記ペイロード取付部分(104)に対して回転させること(214)を含み、前記係合解除すること(250)が、前記ペイロード係合システム(100)を前記係合構成から前記係合解除構成に移行させるために、前記輸送体支持部分(102)を前記ペイロード取付部分(104)に対して回転させること(254)を含
み、
前記ペイロード係合システム(100)が前記係合構成から前記係合解除構成に移行することを少なくとも部分的に制限するために、前記ペイロード係合システム(100)が前記係合構成にあるときに、前記固定係合器(132)が前記固定受容器(190)と係合するように構成されている、
方法(200)。
【請求項12】
前記輸送体支持部分(102)と前記ペイロード取付部分(104)のうちの一方が、挿入構成要素(110)を含み、前記輸送体支持部分(102)と前記ペイロード取付部分(104)のうちの他方が、受容構成要素(150)を含み、前記挿入構成要素(110)が、少なくとも2つの挿入アーム(120)を含み、前記受容構成要素(150)が、前記少なくとも2つの挿入アーム(120)に対応する少なくとも2つの受容ユニット(160)を含み、各受容ユニット(160)が、アンティチャンバ(170)及びロッキングチャンバ(180)を含み、前記アンティチャンバ(170)が、アンティチャンバ高さ(172)を有し、前記ロッキングチャンバ(180)が、ロッキングチャンバ高さ(182)を有し、前記ロッキングチャンバ高さ(182)が、前記アンティチャンバ高さ(172)より高く、前記ペイロード係合システム(100)を前記係合解除構成から前記係合構成に移行させるために、前記輸送体支持部分(102)を前記ペイロード取付部分(104)に対して回転させること(214)が、それぞれの受容ユニット(160)のそれぞれのアンティチャンバ(170)を介して、前記それぞれの受容ユニット(160)の前記ロッキングチャンバ(180)の中に各挿入アーム(120)を挿入すること(216)を含む、請求項
11に記載の方法(200)。
【請求項13】
前記係合させること(210)が、前記ペイロード係合システム(100)を前記係合解除構成から前記係合構成に移行させるために、前記輸送体支持部分(102)を前記ペイロード取付部分(104)に対して回転させること(214)に続いて、各挿入アーム(120)が、それぞれの受容ユニット(160)のロッキングチャンバ(180)のロッキングチャンバ凹部(184)内に少なくとも部分的に受容されるように、前記輸送体支持部分(102)を前記ペイロード取付部分(104)に対して持ち上げることを含み、前記係合解除すること(250)が、前記ペイロード係合システム(100)を前記係合構成から前記係合解除構成に移行させるために、前記輸送体支持部分(102)を前記ペイロード取付部分(104)に対して回転させること(254)の前に、各挿入アーム(120)が、前記それぞれの受容ユニット(160)の前記ロッキングチャンバ(180)の前記ロッキングチャンバ凹部(184)から除去されるように、前記輸送体支持部分(102)を前記ペイロード取付部分(104)に対して下げることを含む、請求項
11又は
12に記載の方法(200)。
【請求項14】
前記固定機構(130)が、前記ペイロード係合システム(100)が前記係合構成から前記係合解除構成に移行することを制限しない、ロック解除構成と、前記固定機構(130)が、前記ペイロード係合システム(100)が前記係合構成から前記係合解除構成に移行することを少なくとも部分的に制限する、ロック構成との間で、前記固定機構(130)が、選択的に移行するように構成されており、前記係合させること(210)が、前記固定機構(130)を前記ロック解除構成から前記ロック構成に移行させることによって、前記挿入構成要素(110)を前記係合構成に固定すること(220)を含む、請求項
11から
13のいずれか一項に記載の方法(200)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ペイロード係合システム、ペイロード係合システムを含む輸送体、及び関連する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
航空機などの輸送体は、納入地にペイロードを搬送するために使用され得る。例えば、無人航空輸送体(UAV)は、実質的に自律的に荷物を搬送するために使用され得る。しかし、そのような用途は、概して、UAVの貨物エリア内に荷物を置くため並びに/又はさもなければUAVに荷物を連結するため及び/若しくはUAVから荷物を連結解除するために、人間の関与を必要とする。UAVに対するそのような人間の関与は、殊に、配達された荷物の最終的な受取人などの、訓練されていない人間とUAVがやりとりするようになっているときに、人間のユーザの安全を確保するために特別な手順及び/又は装置の使用を必要とし得る。例えば、UAVに対する人間の関与は、UAVに荷物を連結するため及び/又はUAVから荷物を連結解除するために、UAVを着陸させ且つ/又はUAVの動力をオフにすることを必要とし、配達の間の休止時間(ダウンタイム)をもたらし得る。
【発明の概要】
【0003】
ペイロード係合システム、ペイロード係合システムを含む輸送体、及び関連する方法が、本明細書で開示される。輸送体にペイロードを選択的に連結するためのペイロード係合システムは、輸送体によって支持されるように構成された輸送体支持部分、及びペイロード上に取り付けられるように構成されたペイロード取付部分を含む。輸送体支持部分とペイロード取付部分のうちの一方は、挿入構成要素を含み、輸送体支持部分とペイロード取付部分のうちの他方は、受容構成要素を含む。ペイロード係合システムは、少なくとも部分的に挿入構成要素の受容構成要素に対する回転を介して、係合解除構成と係合構成との間で移行するように構成されている。係合構成では、受容構成要素が、挿入構成要素を受容し、挿入構成要素と係合する。それによって、挿入構成要素は、受容構成要素内で回転することを抑制され、輸送体がペイロードを運ぶことを可能にする。
【0004】
輸送体を用いてペイロードを搬送する方法は、輸送体によって支持されるように構成された輸送体支持部分、及びペイロード上に取り付けられるように構成されたペイロード取付部分を含む、ペイロード係合システムに、ペイロードを係合させることを含む。該方法は、輸送体を用いてペイロードを搬送すること、及びペイロード係合システムからペイロードを係合解除することを更に含む。該係合させることは、ペイロード係合システムを係合解除構成から係合構成に移行させるために、輸送体支持部分をペイロード取付部分に対して回転させることを含む。該係合解除することは、ペイロード係合システムを係合構成から係合解除構成に移行させるために、輸送体支持部分をペイロード取付部分に対して回転させることを含む。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【
図1】本開示による、ペイロード係合システムの実施例を表している概略的な正面図である。
【
図2】本開示による、ペイロード係合システムの実施例を表している概略的な平面図である。
【
図3】本開示による、受容ユニットの実施例を表している概略的な正面図である。
【
図4】本開示による、受容ユニット内で係合解除構成から係合構成に移行している挿入アームを表している概略的な正面図である。
【
図5】本開示による、受容ユニット内に受容された挿入アームであって、固定機構がロック解除構成にある状態の挿入アームを表している概略的な側面図である。
【
図6】本開示による、固定機構がロック構成にある状態の
図5の挿入アーム及び受容ユニットを表している概略的な側面図である。
【
図7】本開示による、固定係合器が後退位置にある挿入アームを表している側面図である。
【
図8】本開示による、固定係合器が延伸位置にある
図7の挿入アームを表している側面図である。
【
図9】本開示による、係合解除構成にあるペイロード係合システムを表している上面斜視図である。
【
図10】本開示による、係合構成にある
図9のペイロード係合システムを表している上面斜視図である。
【
図11】本開示による、係合構成にあるペイロード係合システムであって、固定機構がロック構成にある状態のペイロード係合システムを表している側面斜視図である。
【
図12】本開示による、輸送体を用いてペイロードを搬送する方法を描いているフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0006】
図1から
図12は、本開示による、ペイロード係合システム100、ペイロード係合システム100の部分を含む輸送体10、及び/又は輸送体を用いてペイロードを搬送する方法200の例示的且つ非排他的な実施例を提供する。同様の、又は少なくとも実質的に同様の目的に適う要素には、
図1~
図12の各々において類似の番号が表示され、これらの要素については本明細書において、
図1~
図12の各々を参照する際に詳細が述べられないこともある。同様に、全ての要素が
図1~
図12の各々に表示されるわけではないが、本明細書においてそれらに関連する参照番号は一貫して使用され得る。
図1~
図12のうちの1以上を参照して本明細書で説明される要素、構成要素、及び/又は特徴は、本開示の範囲から逸脱することなく、
図1~
図12の何れかに含まれ、且つ/又は
図1~
図12の何れかで用いられ得る。概して、図面では、所与の例に含まれる可能性が高い要素は実線で示されているが、所与の例で任意選択的である要素は破線で示される。しかし、実線で示される要素が本開示の全ての例に必須というわけではなく、本開示の範囲を逸脱しなければ、実線で示される要素が特定の例から省略されることもある。
【0007】
図1及び
図2は、本開示による、ペイロード係合システム100及びペイロード50の実施例の概略的な図解である。
図1は、更に、ペイロード係合システム100の少なくとも一部分を支持し、ペイロード係合システム100を介してペイロード50を運ぶように構成された、輸送体10の一実施例を概略的に示している。
図1及び
図2で概略的に示されているように、(
図1で示されている)輸送体10にペイロード50を選択的に連結するためのペイロード係合システム100は、輸送体10によって支持されるように構成された輸送体支持部分102、及びペイロード50の上に取り付けられるように構成されたペイロード取付部分104を含む。輸送体支持部分102とペイロード取付部分104のうちの一方は、挿入構成要素110を含み、輸送体支持部分102とペイロード取付部分104のうちの他方は、受容構成要素150を含む。例えば、ペイロード係合システム100のある実施例では、輸送体支持部分102が、挿入構成要素110を含み且つ/又は挿入構成要素110であり、ペイロード取付部分104が、受容構成要素150を含み且つ/又は受容構成要素150である。しかし、これは、本開示によるペイロード係合システム100の全ての実施例に必要とされるわけではなく、輸送体支持部分102が、受容構成要素150を含み且つ/又は受容構成要素150であり、ペイロード取付部分104が、挿入構成要素110を含み且つ/又は挿入構成要素110であることも、更に、本開示の範囲内にある。
【0008】
ペイロード係合システム100は、任意の適切な輸送体10と併せて利用されるように構成され得る。例えば、
図1で概略的に示されているように、輸送体10は、航空機11を含み且つ/又は航空機11であり得る。しかし、これは、本開示による全てのペイロード係合システム100に必要とされるものではない。輸送体10が、地上の輸送体、水上の輸送体、水中の輸送体、及び/又は宇宙の輸送体などの、ペイロードを運ぶための任意の適切な輸送体を含み且つ/又はそのような輸送体であり得ることも、更に、本開示の範囲内にある。
【0009】
航空機11と併せて利用されるように構成されたペイロード係合システム100の一実施形態では、航空機11が、任意の適切な航空機を含み且つ/又はそのような航空機であり得る。実施例として、航空機11は、2つのローター、3つのローター、4つのローター、又は5つ以上のローターを含む回転翼航空機などの、回転翼航空機を含み且つ/又はそのような回転翼航空機であり得る。更に又は代替的に、航空機11は、無人航空輸送体(UAV)及び/若しくはドローンを含み且つ/又はそれらであり得る。より具体的な実施例として、航空機11は、遠隔操縦されるUAVであり得るか、又は自律的に制御されるUAVであり得る。UAVの形態にある航空機11と連動するペイロード係合システム100を利用することにより、航空機11にペイロード50を連結するか又は航空機11からペイロード50を連結解除するために人間の関与がほとんど或いは全く必要とされないので、荷物などのペイロード50の搬送が容易になり得る。したがって、例えば、航空機11と連動するペイロード係合システム100を利用することにより、航空機11が飛行したままで、航空機11にペイロード50を連結すること又は航空機11からペイロード50を連結解除することが容易になる。それによって、配達のターンアラウンドの速度は、航空機11が配達の間に着陸及び/又は動力オフを必要とするシステムと比べて高められ得る。
【0010】
輸送体10は、ペイロード係合システム100及び/又はペイロード50を支持するための任意の適切な構造体を有し得る。例えば、
図1で概略的に示されているように、輸送体10は、輸送体本体12を含み、輸送体支持部分102を支持するために輸送体本体12から延在する支持構造体20を更に含み得る。そのような一実施形態において、支持構造体20は、輸送体支持部分102が輸送体本体12に対して旋回することを可能にするように構成されたジンバル22を含み得る。そのような一構成は、輸送体10の配向とは無関係に、輸送体10がペイロード50を搬送する間にペイロード50を直立配向に維持することを容易にし得る。
【0011】
ペイロード係合システム100は、少なくとも部分的に挿入構成要素110の受容構成要素150に対する回転を介して、係合解除構成と係合構成との間で移行するように構成されている。一実施例として、
図2は、係合解除構成にあるペイロード係合システム100を一点鎖線で概略的に示し、係合構成にあるペイロード係合システム100を実線及び破線で概略的に示している。ペイロード係合システム100は、挿入構成要素110が受容構成要素150に対して任意の適切な軸の周りで回転するように構成され得る。一実施例として、
図1及び
図2で概略的に示されているように、挿入構成要素110が挿入構成要素中心軸112を有し、ペイロード係合システム100が係合解除構成と係合構成との間で移行するときに、挿入構成要素110が、受容構成要素150に対して挿入構成要素中心軸112の周りで回転するように構成され得る。更に又は代替的に、
図1及び
図2で更に概略的に示されているように、受容構成要素150が受容構成要素中心軸152を有し、ペイロード係合システム100が係合解除構成と係合構成との間で移行するときに、挿入構成要素110が、受容構成要素150に対して受容構成要素中心軸152の周りで回転するように構成され得る。別の一実施例として、
図1及び
図2で更に概略的に示されているように、ペイロード係合システム100が係合解除構成と係合構成との間で移行するときに、挿入構成要素110が、受容構成要素150に対して垂直軸106の周りで回転するように構成され得る。
【0012】
係合構成では、受容構成要素150が、挿入構成要素110を受容し、挿入構成要素110と係合する。それによって、挿入構成要素110は受容構成要素150内で回転することを抑制され、ペイロード50の重量が輸送体支持部分102によって支持される。言い方を変えると、ペイロード係合システム100が係合構成にあるときに、受容構成要素150が挿入構成要素110と係合する。それによって、輸送体10は、輸送体支持部分102を介してペイロード取付部分104を持ち上げ、したがって、ペイロード50を持ち上げることが可能になる。このやり方では、挿入構成要素110と受容構成要素150との間の係合により、ペイロード係合システム100が係合構成にあるときに、輸送体10はペイロード50を運ぶことが可能になる。より具体的な実施例として、ペイロード係合システム100は、輸送体がペイロード50を運んでいる間に、少なくとも10ニュートン(N)、少なくとも30N、少なくとも50N、少なくとも100N、少なくとも300N、少なくとも500N、最大で1000N、最大で700N、最大で200N、最大で70N、及び/又は最大で20Nのペイロード重量を支持するように構成され得る。ペイロード係合システム100が係合構成にあるときに、挿入構成要素110の受容構成要素150内での回転の抑制は、輸送体10がペイロード50を運んでいる間に、ペイロード係合システム100が係合解除構成に移行することを制限する。
【0013】
ペイロード係合システム100は、挿入構成要素110が受容構成要素150に対して任意の適切なやり方で回転するように構成され得る。一実施例として、ペイロード係合システム100は、輸送体10のペイロード50に対する挿入構成要素中心軸112及び/又は受容構成要素中心軸152の周りでの回転を介して、係合解除構成と係合構成との間で移行するように構成され得る。更に又は代替的に、
図1で概略的に示されているように、支持構造体20は、輸送体支持部分102を輸送体本体12に対して挿入構成要素中心軸112及び/又は受容構成要素中心軸152の周りで回転させるように構成された回転要素24を含み得る。そのような一実施形態では、ペイロード係合システム100が係合解除構成と係合構成との間で移行する間に、輸送体10がペイロード50に対して回転しないかもしれない。対照的に、回転要素24を欠いている一実施形態では、ペイロード係合システム100が係合解除構成と係合構成との間で移行することは、輸送体10及び/又は輸送体本体12がペイロード50に対して回転することを必要とし且つ/又はそのような回転に対応し得る。言い方を変えると、回転要素24を欠いている一実施形態では、ペイロード係合システム100が係合解除構成と係合構成との間で移行することは、輸送体本体12及び輸送体支持部分102が少なくとも実質的に調和して回転することを必要とし且つ/又はそのような回転に対応し得る。
【0014】
ペイロード係合システム100のある実施例において、ペイロード係合システム100は、挿入構成要素110が、受容構成要素150に対して垂直軸106に沿って(すなわち、垂直軸106と平行に)平行移動することを介して、係合解除構成と係合構成との間で移行するように構成されている。そのような一実施例では、挿入構成要素110の受容構成要素150に対する回転と垂直軸106に沿った平行移動とが連続的に生じ得る。より具体的な実施例として、ペイロード係合システム100は、挿入構成要素110が受容構成要素150に対して回転することに続いて、輸送体支持部分102がペイロード取付部分104に対して垂直軸106に沿って上向きに平行移動することを介して、係合解除構成から係合構成に移行するように構成され得る。同様に、ペイロード係合システム100は、挿入構成要素110が受容構成要素150に対して回転する前に、輸送体支持部分102がペイロード取付部分104に対して垂直軸106に沿って下向きに平行移動することを介して、係合構成から係合解除構成に移行するように構成され得る。そのような一実施形態のある実施例において、輸送体支持部分102のペイロード取付部分104に対する上向きの平行移動は、挿入構成要素110が受容構成要素150内で回転を抑制されることをもたらし、輸送体支持部分102のペイロード取付部分104に対する下向きの平行移動は、挿入構成要素110が受容構成要素150に対して自由に回転することをもたらす。
【0015】
本明細書で説明されるように、挿入構成要素110及び受容構成要素150は、挿入構成要素110が受容構成要素150内に選択的に受容されるような任意の適切な構造体を有し得る。例えば、
図1及び
図2で概略的に示されているように、挿入構成要素110は、少なくとも2つの挿入アーム120を含み、受容構成要素150は、少なくとも2つの挿入アーム120に対応する少なくとも2つの受容ユニット160を含み得る。より具体的な実施例として、挿入構成要素110は、2つの挿入アーム120、3つの挿入アーム120、4つの挿入アーム120、又は5つ以上の挿入アーム120を含み得る。同様に、受容構成要素150は、2つの受容ユニット160、3つの受容ユニット160、4つの受容ユニット160、又は5つ以上の受容ユニット160を含み得る。
【0016】
より具体的な一実施例として、ペイロード係合システム100のある実施形態では、挿入構成要素110が、3つの挿入アーム120を含み、受容構成要素150が、3つの受容ユニット160を含む。そのような一構成は、より少ない挿入アーム120及び/又はより少ない受容ユニット160を含むそれ以外は同一のペイロード係合システム100と比べて、挿入構成要素110と受容構成150との間のより安定した且つ/又は確実な係合を生成し得る。そのような一構成は、更に、より多い挿入アーム120及び/又はより多い受容ユニット160を含むそれ以外は同一のペイロードシステム100と比べて、より少ない重量及び/若しくは材料費を有し、且つ/又はより厳密でない製造許容誤差を可能にし得る。例えば、4つ以上の接触のポイント(例えば、4つ以上の挿入アーム120が4つ以上の受容ユニット160と係合するポイント)で、挿入構成要素110が受容構成要素150と係合する、ペイロード係合システム100の一実施形態は、輸送体10がペイロード50を運ぶ間に、各挿入アーム120がそれぞれの受容ユニット160と接触したままであることを確実にするために、精密な製造許容誤差を要求し得る。対照的に、3つの接触のポイント(例えば、3つの挿入アーム120が3つのそれぞれの受容ユニット160と係合するポイント)で、挿入構成要素110が受容構成要素150と係合する、ペイロード係合システム100の一実施形態は、製造仕様に対する挿入アーム120及び/又は受容ユニット160の位置のわずかなばらつきとは無関係に、各挿入アーム120と各対応する受容ユニット160との間の一貫した接触を容易にし得る。
【0017】
図1及び
図2並びに
図9から
図11で示されているペイロード係合システム100の実施例では、挿入アーム120の数が受容ユニット160の数と等しい。しかし、これは、本開示によるペイロード係合システム100の全ての実施例に必要とされるわけではなく、ペイロード係合システム100が、受容ユニット160より多くの挿入アーム120又は受容ユニット160より少ない挿入アーム120を含み得ることも、更に、本開示の範囲内にある。
【0018】
各受容ユニット160は、任意の適切なやり方で、ペイロード50に連結され且つ/又は取り付けられるように構成され得る。例えば、
図1及び
図2で概略的に示されているように、各受容ユニット160は、概して平面的な上面52などの、ペイロード50の上面52の上に取り付けられるように構成され得る。挿入アーム120及び受容ユニット160を含むペイロード係合システム100のある実施例では、ペイロード係合システム100が係合解除構成にあるときに、各挿入アーム120が対応する受容ユニット160から除去されており、ペイロード係合システム100が係合構成にあるときに、各挿入アーム120が対応する受容ユニット160内に受容されている。
【0019】
ペイロード係合システム100は、挿入構成要素110と受容構成要素150の軸方向及び/又は垂直方向の位置合わせに際して、係合解除構成と係合構成との間で移行するように構成され得る。例えば、
図1及び
図2で概略的に示されているように、ペイロード係合システム100のある実施形態では、挿入アーム120が、挿入構成要素110の挿入構成要素中心軸112の周りに分配され且つ/又は中心軸112から径方向に延在し、受容ユニット160が、受容構成要素150の受容構成要素中心軸152の周りに分配されている。そのような一実施形態のある実施例では、ペイロード係合システム100が、係合解除構成と係合構成との間で移行するときに、挿入構成要素中心軸112と受容構成要素中心軸152が、少なくとも実質的に平行であり且つ/又は少なくとも実質的に同一線上にある。別の一実施例として、
図1及び
図2で概略的に示されているように、ペイロード係合システム100のある実施形態では、各挿入アーム120が、挿入構成要素110の挿入構成要素平面114内で延在し、各受容ユニット160が、受容構成要素150の受容構成要素平面154内に位置決めされている。そのような一実施形態のある実施例では、ペイロード係合システム100が、係合解除構成と係合構成との間で移行するときに、挿入構成要素平面114と受容構成要素平面154が、少なくとも実質的に平行であり且つ/又は少なくとも実質的に同一平面上にある。
【0020】
図3は、受容ユニット160の実施例を概略的に示し、
図4は、ペイロード係合システム100が、係合解除構成から係合構成に移行する間の、受容ユニット160と挿入アーム120との間の空間的な関係の一実施例を概略的に示している。
図3及び
図4で概略的に示されているように、受容ユニット160は、概して、少なくとも1つの側壁162及び少なくとも1つの上壁164を含むか且つ/又はそれらによって少なくとも部分的に画定されている。受容ユニット160は、更に、受容ユニット160がペイロード50の上に取り付けられたときに、ペイロード50の上面52から延在する受容ベース166を含み得る。そのような一実施形態では、上面52に受容ベース166を取り付け、接着し、且つ/又は機械的に連結することなどによって、受容ユニット160が、受容ベース166を介してペイロード50に取り付けられ得る。しかし、これは、本開示によるペイロード係合システム100の全ての実施例に必要とされるわけではなく、受容ユニット160が、受容ベース166を欠いているか又は少なくとも1つの側壁162を介してペイロード50に取り付けられ得ることも、更に、本開示の範囲内にある。
【0021】
受容ベース166を含む受容ユニット160の一実施形態のある実施例では、
図3及び
図4で概略的に示されているように、受容ユニット160は、受容ユニット160がペイロード50の上に取り付けられたときに、ペイロード50の上面52と受容ベース166との間で延在する、傾斜部168を更に含む。より具体的には、それが存在するときに、傾斜部168は、ペイロード係合システム100が、係合解除構成から係合構成に移行するときに、挿入アーム120が受容ユニット160に入ることを容易にするためなどに、上面52に対して斜めに延在する。より具体的な一実施例として、
図4で概略的に示されているように、挿入アーム120は挿入アームベース124を含み得る。それによって、ペイロード係合システム100が、係合解除構成から係合構成に移行するときに、傾斜部168は、挿入アームベース124と係合して、少なくとも部分的に挿入アーム120を受容ユニット160の中へ誘導するように構成されている。より具体的な一実施例として、更に
図4で概略的に示されているように、挿入アームベース124は、傾斜部168との接触を介して挿入アームベース124が受容ユニット160に入ること及び/又は受容ユニット160を出ることを容易にするためなどに、少なくとも部分的に丸められ得る。
【0022】
受容ユニット160は、挿入アーム120を受容するための任意の適切な形態及び/又は構造を有し得る。例えば、
図3及び
図4で概略的に示されているように、受容ユニット160のある実施例は、アンティチャンバ170及びロッキングチャンバ180を含み且つ/又は画定する。そのような一実施形態では、
図3で概略的に示されているように、アンティチャンバ170が、アンティチャンバ高さ172によって特徴付けられ、ロッキングチャンバ180が、アンティチャンバ高さ172より高いロッキングチャンバ高さ182によって特徴付けられ得る。そのような一実施形態のある実施例では、受容ユニット160の上壁164が、アンティチャンバ170とロッキングチャンバ180との間に移行領域165を含む。それによって、上壁164は、移行領域165内で傾斜が付けられているか且つ/又は滑らかに湾曲が付けられている。
【0023】
アンティチャンバ高さ172及び/又はロッキングチャンバ高さ182は、任意の適切なやり方で測定され得る。例えば、受容ユニット160が受容ベース166を含む一実施形態では、アンティチャンバ高さ172が、受容ベース166とアンティチャンバ170内の上壁164との間で、且つ、受容構成要素中心軸152と平行な方向に測定され得る。同様に、そのような一実施形態では、ロッキングチャンバ高さ182が、受容ベース166とロッキングチャンバ180内の上壁164との間で、且つ、受容構成要素中心軸152と平行な方向に測定され得る。代替的に、受容ユニット160が受容ベース166を欠いている一実施形態では、受容ユニット160が上面52に取り付けられたときに、アンティチャンバ高さ172が、ペイロード50の上面52とアンティチャンバ170内の上壁164との間で、且つ、受容構成要素中心軸152と平行な方向に測定され得る。同様に、そのような一実施形態では、受容ユニット160が上面52に取り付けられたときに、ロッキングチャンバ高さ182が、ペイロード50の上面52とロッキングチャンバ180内の上壁164との間で、且つ、受容構成要素中心軸152と平行な方向に測定され得る。
【0024】
アンティチャンバ高さ172とロッキングチャンバ高さ182は、挿入アーム120の寸法と比べるなどして、任意の適切なそれぞれの高さであり得る。例えば、
図4で概略的に示されているように、挿入アーム120は、挿入構成要素中心軸112と平行な方向に測定された挿入アーム高さ122を有し且つ/又はそのような高さ122によって特徴づけられ得る。そして、アンティチャンバ高さ172及び/又はロッキングチャンバ高さ182は、各々、挿入アーム高さ122の少なくとも100%、挿入アーム高さ122の少なくとも120%、挿入アーム高さ122の少なくとも140%、挿入アーム高さ122の少なくとも160%、挿入アーム高さ122の少なくとも180%、挿入アーム高さ122の最大で200%、挿入アーム高さ122の最大で170%、挿入アーム高さ122の最大で150%、挿入アーム高さ122の最大で130%、及び/又は挿入アーム高さ122の最大で110%であり得る。
【0025】
図4で概略的に示されているように、アンティチャンバ170及びロッキングチャンバ180を含む受容ユニット160の一実施形態において、受容ユニット160は、ペイロード係合システム100が、係合解除構成と係合構成との間で移行するときに、概して、挿入アーム120がアンティチャンバ170を通過するように構成されている。実施例として、そのような一実施形態において、ペイロード係合システム100が、係合解除構成から係合構成に移行するときに、挿入アーム120は、アンティチャンバ170を通過し、続いてロッキングチャンバ180に入る。そして、ペイロード係合システムが、係合構成から係合解除構成に移行するときに、挿入アーム120は、アンティチャンバ170を通過し、続いて受容ユニット160を出る。
【0026】
アンティチャンバ170及びロッキングチャンバ180を含む受容ユニット160の一実施形態において、ロッキングチャンバ180は、ペイロード係合システム100が係合構成にあるときに、概して、対応する挿入アーム120がロッキングチャンバ180内に受容されるように構成されている。より具体的には、
図4で概略的に示されているように、ロッキングチャンバ高さ182がアンティチャンバ高さ172より高い一実施形態において、ロッキングチャンバ180は、ペイロード係合システム100が係合構成にあるときに、挿入アーム120を少なくとも部分的に受容するように構成されたロッキングチャンバ凹部184を含むように描写され得る。ロッキングチャンバ凹部184は、側壁162、上壁164、及び/又は移行領域165によって少なくとも部分的に画定され得る。そのような一実施形態において、ペイロード係合システム100が係合構成にあるときに、ロッキングチャンバ180及び/又はロッキングチャンバ凹部184は、挿入アーム120が、ロッキングチャンバ180内で移動し且つ/又は(挿入構成要素中心軸112の周りなどで)回転することを少なくとも部分的に制限する。より具体的には、ペイロード係合システム100が係合構成にあるときに、挿入アーム120は、ロッキングチャンバ凹部184、側壁162、上壁164、及び/又は移行領域165によって、ロッキングチャンバ180内で移動することを、少なくとも部分的に制限される。このやり方で、ロッキングチャンバ180及び/又はロッキングチャンバ凹部184は、輸送体10がペイロード50を運んでいる間に、ペイロード係合システム100を係合構成に維持することを容易にし得る。
【0027】
ロッキングチャンバ凹部184は、挿入アーム120を確実に受容し且つ/又は挿入アーム120の動きを確実に制限するためなどに、任意の適切な寸法を有し得る。例えば、
図3で概略的に示されているように、ロッキングチャンバ凹部184は、ロッキングチャンバ高さ182の少なくとも10%、ロッキングチャンバ高さ182の少なくとも20%、ロッキングチャンバ高さ182の少なくとも30%、ロッキングチャンバ高さ182の少なくとも40%、ロッキングチャンバ高さ182の少なくとも50%、ロッキングチャンバ高さ182の最大で55%、ロッキングチャンバ高さ182の最大で45%、ロッキングチャンバ高さ182の最大で35%、ロッキングチャンバ高さ182の最大で25%、及び/又はロッキングチャンバ高さ182の最大で15%である、凹部深さ186を有し且つ/又はそのような深さ186によって特徴付けられ得る。更に又は代替的に、凹部深さ186は、ロッキングチャンバ高さ182とアンティチャンバ高さ172との間の差を表し且つ/又はそのような差に対応し得る。
【0028】
ペイロード係合システム100が係合構成にあるときに、挿入アーム120は、任意の適切なやり方で、ロッキングチャンバ180から出ることを制限され得る。一実施例として、輸送体10がペイロード50を運ぶ際に、重力は、挿入アーム120がロッキングチャンバ凹部184に対して垂直方向下向きに平行移動することを制限することによって、挿入アーム120をロッキングチャンバ凹部184内に少なくとも部分的に保持し得る。挿入アーム120がロッキングチャンバ180(及びしたがって受容ユニット160)から出るためにはそれだけの力が必要とされるからである。更に又は代替的に、
図1及び
図2並びに
図4から
図6で概略的に示されているように、挿入構成要素110は、ペイロード係合システム100が係合構成から係合解除構成に移行することを少なくとも部分的に制限するように構成された固定機構130を含み得る。より具体的には、それが存在するときに、固定機構130は、固定係合器132、及び、ペイロード係合システム100が係合構成から係合解除構成に移行することを少なくとも部分的に制限するために、固定係合器132を選択的に受容するように構成された固定受容器190を含む。それが存在するときに、固定機構130は、ロック解除構成とロック構成との間で選択的に移行するように構成されている。具体的には、ロック解除構成において、固定機構130は、ペイロード係合システム100が係合構成から係合解除構成に移行することを制限しない。一方で、ロック構成において、固定機構130は、ペイロード係合システム100が係合構成から係合解除構成に移行することを少なくとも部分的に制限する。
【0029】
固定機構130は、任意の適切なやり方で、ペイロード係合システム100の中へ組み込まれ得る。例えば、ペイロード係合システム100のある実施形態では、挿入構成要素110が、固定係合器132を含み、受容構成要素150が、固定受容器190を含む。より具体的には、少なくとも1つの挿入アーム120が、固定係合器132を含み得る。そして、少なくとも1つの対応する受容ユニット160が、固定受容器190を含み得る。例えば、固定受容器190は、受容ユニット160の側壁162、上壁164、及び/又は受容ベース166によって画定され得る。そのような一実施形態では、ペイロード係合システム100が係合構成から係合解除構成に移行することを少なくとも部分的に制限するために、固定受容器190が固定係合器132を受容する。
【0030】
固定機構130、固定係合器132、及び/又は固定受容器190は、任意の適切な構造を有し得る。実施例として、固定係合器132は、ピン、ボルト、ラッチ、フック、及び/若しくは留め金(clasp)を含み且つ/又はそれらであり得る。更なる実施例として、固定受容器190は、孔、円形穴、スロット、垂直スロット、開口部、バー、及び/若しくはレッジ(ledge)を含み且つ/又はそれらであり得る。固定受容器190は、任意の適切なやり方で、固定係合器132を受容するように構成され得る。例えば、固定機構130がロック構成にあるときに、固定係合器132は、固定受容器190を通って延在し且つ/又は固定受容器190と係合し得る。
【0031】
図3は、円形孔(
図3の破線)及び垂直スロット(
図3の一点鎖線)の形態にある固定受容器190の実施例を概略的に示し、一方、
図4は、円形孔の形態にある固定受容器190の一実施例を概略的に示している。
図4で概略的に示されているように、固定受容器190が孔の形態を採る固定機構130の一実施形態において、固定機構130は、挿入アーム120がロッキングチャンバ凹部184内に受容されたときにのみ、ロック解除構成とロック構成との間で移行するように構成され得る。代替的に、固定受容器190が垂直スロットの形態を採る固定機構130の一実施形態において、固定受容器190は、固定係合器132が固定受容器190内で垂直に平行移動することを許容し得る。そのような一実施形態は、挿入アーム120がロッキングチャンバ凹部184内にあるか否かに関わらず、挿入アーム120がロッキングチャンバ180内にあるときに、固定機構130が、ロック解除構成とロック構成との間で移行することを許容し得る。
【0032】
図5は、固定機構130がロック解除構成にある状態のペイロード係合システム100の一部分の一実施例を概略的に示している。そして、
図6は、固定機構130がロック構成にある状態の
図5のペイロード係合システム100の一部分を概略的に示している。
図5及び
図6の実施例では、固定係合器132が、ピンの形態を採り、固定受容器190が、孔の形態を採る。それによって、固定係合器132は、固定機構130がロック構成にあるときに、固定受容器190を通って延在する。
図5及び
図6で概略的に示されているように、固定係合器132は、固定機構130がロック構成(
図6)にあるときに、延伸位置にあるように描写され、固定機構130がロック解除構成(
図5)にあるときに、後退位置にあるように描写され得る。固定係合器132は、延伸位置に向けて付勢され、後退位置に向けて付勢され、又は延伸位置と後退位置の何れかに向けて付勢されない場合もある。
【0033】
図5及び
図6で更に概略的に示されているように、固定機構130は、更に、延伸位置と後退位置との間で各固定係合器132を移行させるように構成された固定機構アクチュエータ134を含み得る。それが存在するときに、固定機構アクチュエータ134は、延伸位置と後退位置との間で対応する固定係合器132を移行させるように構成されている。例えば、2つ以上の固定係合器132を含む固定機構130の一実施形態では、各固定係合器132が、1つの特有の対応する固定機構アクチュエータ134によって、延伸位置と後退位置との間で移行し得る。代替的に、2つ以上の固定係合器132を含む固定機構130の一実施形態では、固定機構アクチュエータ134が、複数の対応する固定係合器132の各々を、延伸位置と後退位置との間で移行させるように構成され得る。固定機構アクチュエータ134は、延伸位置と後退位置との間で固定係合器132を選択的に移行させるための任意の適切な機構を含み且つ/又はそのような機構であり得る。実施例として、固定機構アクチュエータ134は、モータ、サーボモータ、ねじ駆動モータ(screw drive motor)、ガス圧アクチュエータ、及び/又は液圧アクチュエータを含み且つ/又はそれらであり得る。
【0034】
図7から
図11は、ペイロード係合システム1000の部分を示している。ペイロード係合システム1000は、本開示によるペイロード係合システム100の一実施例である。具体的には、
図7から
図11の実施例では、ペイロード係合システム1000の輸送体支持部分102が、挿入構成要素110を含み、ペイロード係合システム1000のペイロード取付部分104が、受容構成要素150を含む。
図7及び
図8で見られるように、ペイロード係合システム1000は、固定係合器132がピンの形態にある固定機構130を含む。具体的には、
図7が、後退位置にある固定係合器132を示し、
図8が、延伸位置にある固定係合器132を示している。
【0035】
図9から
図11で見られるように、ペイロード係合システム1000は、3つの挿入アーム120及び3つの受容ユニット160を含む。具体的には、
図9が、係合解除構成にあるペイロード係合システム1000を示し、一方、
図10及び
図11が、係合構成にあるペイロード係合システム1000を示している。より具体的には、
図10は、係合構成にあるペイロード係合システム1000であって、固定機構130がロック解除構成にあるペイロード係合システム1000を示し、一方、
図11は、係合構成にあるペイロード係合システム1000であって、固定機構130がロック構成にあるペイロード係合システム1000を示している。
【0036】
図12は、本開示による、輸送体を用いてペイロードを搬送する方法200を描いているフローチャートである。
図12で示されているように、方法200は、210で、(ペイロード係合システム100などの)ペイロード係合システムに(ペイロード50などの)ペイロードを係合させること、230で、(輸送体10などの)輸送体を用いてペイロードを搬送すること、250で、ペイロード係合システムからペイロードを係合解除することを含む。具体的には、方法200が、輸送体によって支持された(輸送体支持部分102などの)輸送体支持部分、及び、ペイロードに取り付けられた(ペイロード取付部分104などの)ペイロード取付部分を含む、ペイロード係合システムを利用することを含む。より具体的には、輸送体支持部分とペイロード取付部分のうちの一方が、(挿入構成要素110などの)挿入構成要素を含み且つ/又はそのような挿入構成要素であり、輸送体支持部分とペイロード取付部分のうちの他方が、(受容構成要素150などの)受容構成要素を含み且つ/又はそのような受容構成要素である。それによって、挿入構成要素が、受容構成要素内に選択的に受容される。
【0037】
210で、係合させることは、214で、ペイロード係合システムを係合解除構成から係合構成に移行させるために、輸送体支持部分をペイロード取付部分に対して回転させることを含む。同様に、250で、係合解除することは、254で、ペイロード係合システムを係合構成から係合解除構成に移行させるために、輸送体支持部分をペイロード取付部分に対して回転させることを含む。214で回転させること及び254で回転させることは、任意の適切なやり方で実行され得る。例えば、214で回転させること及び/又は254で回転させることは、挿入構成要素を受容構成要素に対して回転させるために、輸送体をペイロードに対して回転させることを含み得る。代替的に又は更に、輸送体支持部分は、(回転要素24などの)回転要素を介して輸送体に連結され得る。そして、214で回転させること及び/又は254で回転させることは、挿入構成要素を受容構成要素に対して回転させるために、回転要素を用いて輸送体支持部分を輸送体に対して回転させることを含み得る。そのような一実施形態では、214で回転させること及び/又は254で回転させることが、輸送体をペイロード取付部分に対して回転させることを含まないだろう。
【0038】
方法200は、挿入構成要素が(挿入アーム120などの)少なくとも2つの挿入アームを含み、受容構成要素が(受容ユニット160などの)少なくも2つの受容ユニットを含む、ペイロード係合システムを用いて且つ/又は利用して実行され得る。より具体的には、各受容ユニットが、(アンティチャンバ170などの)アンティチャンバ及び(ロッキングチャンバ180などの)ロッキングチャンバを含み得る。そのような一実施形態では、
図12で示されているように、214で回転させることが、216で、それぞれの受容ユニットのアンティチャンバを介して、それぞれの受容ユニットのロッキングチャンバの中に各挿入アームを挿入することを含み得る。同様に、そのような一実施形態では、
図12で更に示されているように、254で回転させることが、256で、それぞれの受容ユニットのアンティチャンバを介して、それぞれの受容ユニットのロッキングチャンバから各挿入アームを除去することを含み得る。
【0039】
図12で示されているように、210で係合させることは、214で回転させることの前などに、212で、挿入構成要素と受容構成要素を位置合わせすることを含み得る。212で位置合わせすることは、垂直に位置合わせすること及び/又は軸方向に位置合わせすることなどの、任意の適切な次元に沿って位置合わせすることを含み得る。例えば、212で位置合わせすることは、(挿入構成要素中心軸112などの)挿入構成要素中心軸と(受容構成要素中心軸152などの)受容構成要素中心軸が、少なくとも実質的に平行及び/又は同一線上にあるように、位置合わせすることを含み得る。更に又は代替的に、212で位置合わせすることは、(挿入構成要素平面114などの)挿入構成要素平面と(受容構成要素平面154などの)受容構成要素平面が、少なくとも実質的に平行及び/又は同一平面上にあるように、位置合わせすることを含み得る。
【0040】
図12で更に示されているように、210で係合させることは、214で回転させることに続いて、218で、輸送体支持部分をペイロード取付部分に対して持ち上げることを含み得る。それによって、各挿入アームは、それぞれの受容ユニットのロッキングチャンバの(ロッキングチャンバ凹部184などの)ロッキングチャンバ凹部内に少なくとも部分的に受容される。218で持ち上げることは、各挿入アームが各それぞれのロッキングチャンバ内で回転することを抑制されるように持ち上げることを含み得る。更に又は代替的に、218で持ち上げることは、各挿入アームがそれぞれの受容ユニットの(上壁164などの)上壁と接触するように持ち上げることを含み得る。
【0041】
図12で更に示されているように、210で係合させることは、220で、(固定機構130などの)少なくとも1つの固定機構を介して、挿入構成要素を係合構成に固定することを更に含み得る。220で固定することは、ペイロード係合システムが係合解除構成に移行することを少なくとも部分的に制限するためなどに、各固定機構をロック解除構成からロック構成に移行させることを含み得る。218で持ち上げること及び220で固定することは、任意の適切な順序で実行され得る。実施例として、220で固定することは、218で持ち上げることの前に実行され、又は218で持ち上げることに続いて実行され得る。
【0042】
230で搬送することは、任意の適切なやり方で実行され得る。例えば、230で搬送することは、受容構成要素中心軸が、(垂直軸106などの)垂直軸と少なくとも実質的に平行であり続けるように搬送することを含み得る。より具体的な一実施例として、
図12で示されているように、230で搬送することは、232で、受容構成要素中心軸を垂直軸と少なくとも実質的に平行な配向に維持するためなどに、(ジンバル22などの)ジンバルを用いて輸送体支持部分を輸送体に対して旋回させることを含み得る。より具体的な実施例として、輸送体が、回転翼航空機及び/若しくはUAVなどの(航空機11などの)航空機を含み且つ/又はそのような航空機である一実施形態では、航空機が、航空機が移動する方向に向けて地面に対して傾き得る。そのような一実施形態では、232で旋回させることが、航空機が地面に対して傾いたときにペイロードが少なくとも実質的に直立したままであるように、航空機に対して輸送体支持部分を旋回させることを含み得る。
【0043】
250で係合解除することは、任意の適切なやり方で実行され得る。例えば、
図12に対する参照を続けると、250で係合解除することは、254で回転させることの前に、252で、輸送体支持部分をペイロード取付部分に対して下げることを含み得る。具体的には、252で下げることが、実行されるときに、挿入アームを受容ユニットに対して回転させることを許容するためなどに、各挿入アームがそれぞれの受容ユニットのロッキングチャンバ凹部から除去されるように、下げることを含む。252で下げることは、各挿入アームがそれぞれの受容ユニットの(受容ベース166などの)受容ベースと接触するように、下げることを含み得る。
【0044】
図12で更に示されているように、挿入構成要素が少なくとも1つの固定機構を含む一実施形態では、250で係合解除することが、258で、各固定機構をロック構成からロック解除構成に移行させることによって、挿入構成要素を解放することを更に含み得る。258で解放することは、固定機構が、ペイロード係合システムが係合解除構成に移行することを制限することを止めるように解放することを含み得る。252で下げること及び258で解放することは、任意の適切な順序で実行され得る。実施例として、258で解放することは、252で下げることの前に実行され、又は252で下げることに続いて実行され得る。
【0045】
本開示による発明対象の例示的で非排他的な実施例が、以下に列挙される段落に記載される。
A.
輸送体にペイロードを選択的に連結するためのペイロード係合システムであって、
前記輸送体によって支持されるように構成された輸送体支持部分、及び
前記ペイロードの上に取り付けられるように構成されたペイロード取付部分を備え、
前記輸送体支持部分と前記ペイロード取付部分のうちの一方が挿入構成要素を含み、前記輸送体支持部分と前記ペイロード取付部分のうちの他方が受容構成要素を含み、前記ペイロード係合システムが、少なくとも部分的に前記挿入構成要素の前記受容構成要素に対する回転を介して、係合解除構成と係合構成との間で移行するように構成されており、前記係合構成では、前記輸送体が前記ペイロードを運ぶことを可能とするために、前記挿入構成要素が前記受容構成要素内で回転することを抑制されるように、前記受容構成要素が、前記挿入構成要素を受容し、前記挿入構成要素と係合する、ペイロード係合システム。
A1.1.
前記ペイロード係合システムが前記係合解除構成と前記係合構成との間で移行するときに、前記挿入構成要素が、前記受容構成要素に対して、前記挿入構成要素の挿入構成要素中心軸、前記受容構成要素の受容構成要素中心軸、及び垂直軸のうちの少なくとも1つの周りで回転するように構成されている、段落Aに記載のペイロード係合システム。
A1.2.
前記輸送体支持部分が、前記挿入構成要素を含み、前記ペイロード取付部分が、前記受容構成要素を含む、段落A又はA1.1に記載のペイロード係合システム。
A1.3.
前記輸送体支持部分が、前記受容構成要素を含み、前記ペイロード取付部分が、前記挿入構成要素を含む、段落A又はA1.1に記載のペイロード係合システム。
A1.4.
前記ペイロード係合システムが、前記挿入構成要素の前記受容構成要素に対する垂直軸に沿った平行移動を介して、前記係合解除構成と前記係合構成との間で移行するように構成されている、段落AからA1.3のいずれか1つに記載のペイロード係合システム。
A1.5.
前記ペイロード係合システムが、前記挿入構成要素の前記受容構成要素に対する回転に続いて、前記輸送体支持部分の前記ペイロード取付部分に対する前記垂直軸に沿った上向きの平行移動を介して、前記係合解除構成から前記係合構成に移行するように構成されており、前記ペイロード係合システムが、前記挿入構成要素の前記受容構成要素に対する回転の前に、前記輸送体支持部分の前記ペイロード取付部分に対する前記垂直軸に沿った下向きの平行移動を介して、前記係合構成から前記係合解除構成に移行するように構成されている、段落A1.4に記載のペイロード係合システム。
A1.6.
前記輸送体支持部分の前記ペイロード取付部分に対する前記上向きの平行移動が、前記挿入構成要素が前記受容構成要素内で回転を抑制されることをもたらす、段落A1.5に記載のペイロード係合システム。
A1.7.
前記輸送体支持部分の前記ペイロード取付部分に対する前記下向きの平行移動が、前記挿入構成要素が前記受容構成要素内で自由に回転することをもたらす、段落A1.5又はA1.6に記載のペイロード係合システム。
A2.1.
前記挿入構成要素が、少なくとも2つの挿入アームを含む、段落AからA1.7のいずれか1つに記載のペイロード係合システム。
A2.2.
前記少なくとも2つの挿入アームが、2つの挿入アーム、3つの挿入アーム、4つの挿入アーム、5つ以上の挿入アームのうちの1つから成る、段落A2.1に記載のペイロード係合システム。
A2.3.
前記受容構成要素が、少なくとも2つの挿入アームに対応する少なくとも2つの受容ユニットを含む、段落A2.1又はA2.2のいずれか1つに記載のペイロード係合システム。
A2.4.
前記少なくとも2つの受容ユニットが、2つの受容ユニット、3つの受容ユニット、4つの受容ユニット、5つ以上の受容ユニットのうちの1つから成る、段落A2.3に記載のペイロード係合システム。
A2.5.
前記ペイロード係合システムが前記係合解除構成にあるときに、各挿入アームが対応する受容ユニットから除去され、前記ペイロード係合システムが係合構成にあるときに、各挿入アームが前記対応する受容ユニット内に受容される、段落A2.3又はA2.4に記載のペイロード係合システム。
A3.1.
前記少なくとも2つの挿入アームが、前記挿入構成要素の挿入構成要素中心軸の周りに分配され、前記少なくとも2つの受容ユニットが、前記受容構成要素の受容構成要素中心軸の周りに分配されており、前記ペイロード係合システムが前記係合解除構成と前記係合構成との間で移行するときに、前記挿入構成要素中心軸と前記受容構成要素中心軸が、少なくとも実質的に平行である、段落A2.3からA2.5のいずれか1つに記載のペイロード係合システム。
A3.2.
前記ペイロード係合システムが前記係合解除構成と前記係合構成との間で移行するときに、前記挿入構成要素中心軸と前記受容構成要素中心軸が、少なくとも実質的に同一線上にある、段落A3.1に記載のペイロード係合システム。
A3.3.
各挿入アームが、前記挿入構成要素中心軸から径方向に延在する、段落3.1又は3.2に記載のペイロード係合システム。
A3.4.
前記少なくとも2つの挿入アームの各々が、前記挿入構成要素の挿入構成要素平面内で延在し、前記少なくとも2つの受容ユニットの各々が、前記受容構成要素の受容構成要素平面内に位置決めされており、前記ペイロード係合システムが前記係合解除構成と前記係合構成との間で移行するときに、前記挿入構成要素平面と前記受容構成要素平面が、少なくとも実質的に平行である、段落A2.3からA3.3のいずれか1つに記載のペイロード係合システム。
A3.5.
前記ペイロード係合システムが前記係合解除構成と前記係合構成との間で移行するときに、前記挿入構成要素平面と前記受容構成要素平面が、少なくとも実質的に同一平面上にある、段落A3.4に記載のペイロード係合システム。
A3.6.
前記係合構成では、前記ペイロードの重量が前記輸送体支持部分によって支持されるように、前記挿入構成要素が前記受容構成要素と係合する、段落AからA3.5のいずれか1つに記載のペイロード係合システム。
A3.7.
前記ペイロード係合システムが、前記輸送体がペイロードを運んでいる間に、少なくとも10ニュートン(N)、少なくとも30N、少なくとも50N、少なくとも100N、少なくとも300N、少なくとも500N、最大で1000N、最大で700N、最大で200N、最大で70N、及び最大で20Nのペイロード重量を支持するように構成されている、段落A3.6に記載のペイロード係合システム。
A4.1.
各受容ユニットが、前記ペイロードの上面、任意選択的に前記ペイロードの概して平面的な上面の上に取り付けられるように構成されている、段落A2.3からA3.7のいずれか1つに記載のペイロード係合システム。
A4.2.
各受容ユニットが、少なくとも1つの側壁及び少なくとも1つの上壁を含む、段落A2.3からA4.1のいずれか1つに記載のペイロード係合システム。
A4.3.
前記受容ユニットが前記ペイロードの上に取り付けられたときに、各受容ユニットが、前記ペイロードの上面から延在する受容ベースを含む、段落A2.3からA4.2のいずれか1つに記載のペイロード係合システム。
A4.4.
前記受容ユニットが前記ペイロードの上に取り付けられたときに、各受容ユニットが、前記ペイロードの前記上面と受容ベースとの間で且つ前記上面に対して斜めに延在する傾斜部を含む、段落A2.3からA4.3のいずれか1つに記載のペイロード係合システム。
A4.5.
各傾斜部が、対応する挿入アームが前記受容ユニットに入ることを容易にするように構成されている、段落A4.4に記載のペイロード係合システム。
A4.6.
対応する挿入アームが、挿入アームベースを含み、前記ペイロード係合システムが前記係合解除構成から前記係合構成に移行するときに、前記傾斜部が、前記挿入アームベースと係合して、少なくとも部分的に前記挿入アームを前記受容ユニットの中に誘導するように構成されている、段落A4.4又はA4.5に記載のペイロード係合システム。
A4.7.
前記挿入アームベースが、前記傾斜部との接触を介して、前記挿入アームベースが前記受容ユニットに入り前記受容ユニットから出ることを容易にするように、少なくとも部分的に丸められている、段落A4.6に記載のペイロード係合システム。
A4.8.
各受容ユニットが、アンティチャンバ及びロッキングチャンバを含み、前記アンティチャンバが、アンティチャンバ高さを有し、前記ロッキングチャンバが、ロッキングチャンバ高さを有しており、前記ロッキングチャンバ高さが、前記アンティチャンバ高さより高い、段落A2.3からA4.7のいずれか1つに記載のペイロード係合システム。
A4.9.
前記アンティチャンバ高さが、受容ベースと前記アンティチャンバ内の上壁との間で、且つ、受容構成要素中心軸と平行な方向に測定され、前記ロッキングチャンバ高さが、前記受容ベースと前記ロッキングチャンバ内の前記上壁との間で、且つ、前記受容構成要素中心軸と平行な方向に測定される、段落A4.8に記載のペイロード係合システム。
A4.10.
前記アンティチャンバ高さが、前記受容ユニットが前記ペイロードの前記上面の上に取り付けられたときに、前記ペイロードの上面と前記アンティチャンバ内の上壁との間で、且つ、受容構成要素中心軸と平行な方向に測定され、前記ロッキングチャンバ高さが、前記受容ユニットが前記ペイロードの前記上面の上に取り付けられたときに、前記ペイロードの前記上面と前記ロッキングチャンバ内の前記上壁との間で、且つ、前記受容構成要素中心軸と平行な方向に測定される、段落A4.8に記載のペイロード係合システム。
A4.11.
各挿入アームが、挿入構成要素中心軸と平行な方向に測定された挿入アーム高さを有しており、前記アンティチャンバ高さと前記ロッキングチャンバ高さのうちの少なくとも一方が、前記挿入アーム高さの少なくとも100%、前記挿入アーム高さの少なくとも120%、前記挿入アーム高さの少なくとも140%、前記挿入アーム高さの少なくとも160%、前記挿入アーム高さの少なくとも180%、前記挿入アーム高さの最大で200%、前記挿入アーム高さの最大で170%、前記挿入アーム高さの最大で150%、前記挿入アーム高さの最大で130%、及び前記挿入アーム高さの最大で110%のうちの少なくとも1つである、段落A4.8からA4.10のいずれか1つに記載のペイロード係合システム。
A4.12.
段落A4.2に従属したときに、前記上壁が、前記アンティチャンバと前記ロッキングチャンバとの間に移行領域を含み、前記移行領域が、傾斜が付けられているか滑らかに湾曲が付けられているうちの少なくとも1つである、段落A4.8からA4.11のいずれか1つに記載のペイロード係合システム。
A4.13.
前記ペイロード係合システムが前記係合構成にあるときに、対応する挿入アームが、前記ロッキングチャンバ内に受容されている、段落A4.8からA4.12のいずれか1つに記載のペイロード係合システム。
A4.14.
前記ペイロード係合システムが前記係合構成にあるときに、前記ロッキングチャンバが、前記対応する挿入アームを少なくとも部分的に受容するように構成されたロッキングチャンバ凹部を含む、段落A4.13に記載のペイロード係合システム。
A4.15.
前記ロッキングチャンバ凹部が、少なくとも1つの側壁、少なくとも1つの上壁、及び移行領域のうちの少なくとも1つによって少なくとも部分的に画定されている、段落A4.14に記載のペイロード係合システム。
A4.16.
前記ペイロード係合システムが前記係合解除構成と前記係合構成との間で移行するときに、前記対応する挿入アームが、前記アンティチャンバを通過する、段落A4.13からA4.15のいずれか1つに記載のペイロード係合システム。
A4.17.
前記ペイロード係合システムが前記係合構成にあるときに、前記対応する挿入アームが、
ロッキングチャンバ凹部、
少なくとも1つの側壁、及び
前記上壁の移行領域
のうちの少なくとも1つによって前記ロッキングチャンバ内で移動することを少なくとも部分的に制限される、段落A4.13からA4.16のいずれか1つに記載のペイロード係合システム。
A4.18.
前記ロッキングチャンバ高さが、前記ロッキングチャンバ高さの少なくとも10%、前記ロッキングチャンバ高さの少なくとも20%、前記ロッキングチャンバ高さの少なくとも30%、前記ロッキングチャンバ高さの少なくとも40%、前記ロッキングチャンバ高さの少なくとも50%、前記ロッキングチャンバ高さの最大で55%、前記ロッキングチャンバ高さの最大で45%、前記ロッキングチャンバ高さの最大で35%、前記ロッキングチャンバ高さの最大で25%、及び前記ロッキングチャンバ高さの最大で15%のうちの少なくとも1つである、凹部深さだけ前記アンティチャンバ高さより高い、段落A4.8からA4.16のいずれか1つに記載のペイロード係合システム。
A5.1.
前記ペイロード係合システムが、固定機構を更に含み、前記固定機構が、少なくとも1つの固定係合器及び少なくとも1つの固定受容器を含み、前記ペイロード係合システムが前記係合構成から前記係合解除構成に移行することを少なくとも部分的に制限するために、前記ペイロード係合システムが前記係合構成にあるときに、前記少なくとも1つ固定受容器のうちの各固定受容器が、前記少なくとも1つの固定係合器のうちの対応する固定係合器を選択的に受容するように構成されている、段落AからA4.18のいずれか1つに記載のペイロード係合システム。
A5.2.
前記挿入構成要素が、前記少なくとも1つの固定係合器を含み、前記受容構成要素が、前記少なくとも1つの固定受容器を含む、段落A5.1に記載のペイロード係合システム。
A5.3.
少なくとも1つの挿入アームが、前記少なくとも1つの固定係合器を含み、対応する少なくとも1つの受容ユニットが、前記少なくとも1つの固定受容器を含む、段落A5.2に記載のペイロード係合システム。
A5.4.
各固定係合器が、ピン、ボルト、ラッチ、フック、及び留め金のうちの少なくとも1つを含む、段落A5.1からA5.3のいずれか1つに記載のペイロード係合システム。
A5.5.
各固定受容器が、孔、円形孔、スロット、垂直スロット、開口部、バー、及びレッジのうちの少なくとも1つを含む、段落A5.1からA5.4のいずれか1つに記載のペイロード係合システム。
A5.6.
各固定受容器が、前記受容ユニットの受容ベース、前記受容ユニットの側壁、及び前記受容ユニットの上壁のうちの少なくとも1つによって画定されている、段落A5.3からA5.5のいずれか1つに記載のペイロード係合システム。
A5.7.
前記固定機構が、前記ペイロード係合システムが前記係合構成から前記係合解除構成に移行することを制限しない、ロック解除構成と、前記固定機構が、前記ペイロード係合システムが前記係合構成から前記係合解除構成に移行することを少なくとも部分的に制限する、ロック構成との間で、前記固定機構が、選択的に移行するように構成されている、段落A5.1からA5.6のいずれか1つに記載のペイロード係合システム。
A5.8.
挿入アームがロッキングチャンバ内にあるときに、前記固定機構が、前記ロック解除構成と前記ロック構成との間で移行するように構成されている、段落A5.7に記載のペイロード係合システム。
A5.9.
前記挿入アームがロッキングチャンバのロッキングチャンバ凹部内にあるときにのみ、前記固定機構が、前記ロック解除構成と前記ロック構成との間で移行するように構成されている、段落A5.8に記載のペイロード係合システム。
A5.10.
前記固定機構が前記ロック構成にあるときに、前記少なくとも1つの固定係合器のうちの各固定係合器が、前記少なくとも1つの固定受容器のうちの対応する固定受容器を通って延在する、段落A5.7からA5.9のいずれか1つに記載のペイロード係合システム。
A5.11.
前記固定機構が前記ロック構成にあるときに、前記少なくとも1つの固定係合器のうちの各固定係合器が、前記少なくとも1つの固定受容器のうちの対応する固定受容器と係合する、段落A5.7からA5.10のいずれか1つに記載のペイロード係合システム。
A5.12.
前記固定機構が前記ロック構成にあるときに、各固定係合器が延伸位置にあり、前記固定機構が前記ロック解除位置にあるときに、各固定係合器が後退位置にある、段落A5.7からA5.11のいずれか1つに記載のペイロード係合システム。
A5.13.
各固定係合器が、前記延伸位置に向けて付勢されている、段落A5.12に記載のペイロード係合システム。
A5.14.
各固定係合器が、前記後退位置に向けて付勢されている、段落A5.12に記載のペイロード係合システム。
A5.15.
前記固定機構が、各固定係合器を前記延伸位置と前記後退位置との間で移行させるように構成された、少なくとも1つの固定機構アクチュエータを更に含む、段落A5.12からA5.14のいずれか1つに記載のペイロード係合システム。
A5.16.
各固定機構アクチュエータが、前記少なくとも1つの固定係合器のうちの単一の対応する固定係合器を、前記延伸位置と前記後退位置との間で移行させるように構成されている、段落A5.15に記載のペイロード係合システム。
A5.17.
各固定機構アクチュエータが、前記少なくとも1つの固定係合器のうちの複数の固定係合器の各々を、前記延伸位置と前記後退位置との間で移行させるように構成されている、段落A5.16に記載のペイロード係合システム。
A5.18.
各固定機構アクチュエータが、モータ、サーボモータ、ねじ駆動モータ、ガス圧アクチュエータ、及び液圧アクチュエータのうちの少なくとも1つを含む、段落5.15から5.17のいずれか1つに記載のペイロード係合システム。
A6.1.
前記少なくとも2つの挿入アームが、3つの挿入アームから成り、前記少なくとも2つの受容ユニットが、3つの受容ユニットから成り、前記3つの挿入アームが、挿入構成要素中心軸の周りで少なくとも実質的に均等に分配されており、前記3つの受容ユニットが、受容構成要素中心軸の周りで少なくとも実質的に均等に分配されるように構成されており、各挿入アームが、固定機構及び固定機構アクチュエータを含み、各受容ユニットが、少なくとも1つの側壁によって支持された少なくとも1つの上壁を含み、少なくとも1つの上壁が、ロッキングチャンバ凹部を少なくとも部分的に画定し、少なくとも1つの側壁が、ロッキングチャンバを少なくとも部分的に画定し、前記3つの挿入アームのうちの対応する挿入アームが前記ロッキングチャンバから回転して出ることを制限するように構成されており、少なくとも1つの側壁が、前記ロッキングチャンバを少なくとも部分的に画定し、固定受容器を含む、段落A2.3からA5.18のいずれか1つに記載のペイロード係合システム。
B.
段落AからA6.1のいずれか1つに記載のペイロード係合システムの前記輸送体支持部分を含む、ペイロードを搬送するように構成された輸送体。
B1.1.
前記輸送体が、航空機、地上の輸送体、水上の輸送体、水中の輸送体、及び宇宙の輸送体のうちの少なくとも1つである、段落Bに記載の輸送体。
B1.2.
前記輸送体が、無人航空輸送体(UAV)である、段落B1.1に記載の輸送体。
B1.3.
前記UAVが、遠隔操縦されるUAVである、段落B1.2に記載の輸送体。
B1.4.
前記UAVが、自律的に制御されるUAVである、段落B1.2に記載の輸送体。
B1.5.
前記輸送体が、回転翼航空機である、段落B1.1からB1.4のいずれか1つに記載の輸送体。
B1.6.
前記回転翼航空機が、2つのローター、3つのローター、4つのローター、及び5つ以上のローターを含む、段落B1.5に記載の輸送体。
B2.1.
前記輸送体が、輸送体本体を含み、前記輸送体が、前記輸送体本体から延在し且つ前記ペイロード係合システムの前記輸送体支持部分を支持する支持構造体を更に含む、段落BからB1.6のいずれか1つに記載の輸送体。
B2.2.
前記支持構造体が、前記輸送体支持部分が前記輸送体本体に対して旋回することを可能にするように構成されたジンバルを含む、段落B2.1に記載の輸送体。
B2.3.
前記支持構造体が、前記輸送体支持部分を前記輸送体本体に対して挿入構成要素中心軸と受容構成要素中心軸のうちの少なくとも一方の周りで回転させるように構成された、回転要素を含む、段落B2.1又はB2.2に記載の輸送体。
C.
輸送体を用いてペイロードを搬送する方法であって、
前記ペイロードをペイロード係合システムに係合させること、
前記輸送体を用いて前記ペイロードを搬送すること、及び
前記ペイロードを前記ペイロード係合システムから係合解除することを含み、
前記ペイロード係合システムが、
前記輸送体に支持された輸送体支持部分、及び
前記ペイロードの上に取り付けられたペイロード取付部分を含み、
前記係合させることが、前記ペイロード係合システムを係合解除構成から係合構成に移行させるために、前記輸送体支持部分を前記ペイロード取付部分に対して回転させることを含み、前記係合解除することが、前記ペイロード係合システムを前記係合構成から前記係合解除構成に移行させるために、前記輸送体支持部分を前記ペイロード取付部分に対して回転させることを含む、方法。
C1.1.
前記ペイロード係合システムが、段落AからA6.1のいずれか1つに記載のペイロード係合システムである、段落Cに記載の方法。
C1.2.
前記輸送体が、段落BからB2.3のいずれか1つに記載の輸送体である、段落C又はC1.1に記載の方法。
C2.1.
前記係合させることが、前記ペイロード係合システムを前記係合解除構成から前記係合構成に移行させるために、前記輸送体支持部分を前記ペイロード取付部分に対して回転させることの前に、前記挿入構成要素と前記受容構成要素を位置合わせすることを含む、段落CからC1.2のいずれか1つに記載の方法。
C2.2.
前記位置合わせすることが、挿入構成要素中心軸と受容構成要素中心軸が少なくとも実質的に平行になるように位置合わせすることを含む、段落C2.1に記載の方法。
C2.3.
前記位置合わせすることが、前記挿入構成要素中心軸と前記受容構成要素中心軸が少なくとも実質的に同一線上にあるように位置合わせすることを含む、段落C2.2に記載の方法。
C2.4.
前記位置合わせすることが、挿入構成要素平面と受容構成要素平面が少なくとも実質的に平行になるように位置合わせすることを含む、段落C2.1からC2.3のいずれか1つに記載の方法。
C2.5.
前記位置合わせすることが、前記挿入構成要素平面と前記受容構成要素平面が少なくとも実質的に同一平面上にあるように位置合わせすることを含む、段落C2.4に記載の方法。
C2.6.
段落A4.7に従属するときに、前記ペイロード係合システムを前記係合解除構成から前記係合構成に移行させるために、前記輸送体支持部分を前記ペイロード取付部分に対して回転させることが、それぞれの受容ユニットのアンティチャンバを介して、各挿入アームを前記それぞれの受容ユニットのロッキングチャンバの中へ挿入することを含む、段落CからC2.5のいずれか1つに記載の方法。
C2.7.
段落A4.7に従属するときに、前記ペイロード係合システムを前記係合解除構成から前記係合構成に移行させるために、前記輸送体支持部分を前記ペイロード取付部分に対して回転させることに続いて、それぞれの受容ユニットのロッキングチャンバのロッキングチャンバ凹部内に、各挿入アームが少なくとも部分的に受容されるように、前記輸送体支持部分を前記ペイロード取付部分に対して持ち上げることを含む、段落CからC2.6のいずれか1つに記載の方法。
C2.8.
前記持ち上げることが、各挿入アームが前記それぞれの受容ユニットの前記ロッキング凹部内で回転することを抑制されるように持ち上げることを含む、段落C2.7に記載の方法。
C2.9.
前記持ち上げることが、各挿入アームが前記それぞれの受容ユニットの上壁と接触するように持ち上げることを含む、段落C2.7又はC2.8に記載の方法。
C2.10.
前記係合させることが、少なくとも1つの固定機構を介して、前記挿入構成要素を前記係合構成に固定することを含む、段落CからC2.9のいずれか1つに記載の方法。
C2.11.
前記固定することが、各固定機構をロック解除構成からロック構成に移行させることを含む、段落C2.10に記載の方法。
C2.12.
前記固定することが、前記持ち上げることに続いて実行される、段落C2.10又はC2.11に記載の方法。
C2.13.
前記固定することが、前記持ち上げることの前に実行される、段落C2.10又はC2.11に記載の方法。
C2.14.
前記ペイロード係合システムを前記係合解除構成から前記係合構成に移行させるために、前記輸送体支持部分を前記ペイロード取付部分に対して回転させることが、前記挿入構成要素を前記受容構成要素に対して回転させるために、前記輸送体を前記ペイロードに対して回転させることを含む、段落CからC2.13のいずれか1つに記載の方法。
C2.15.
前記ペイロード係合システムを前記係合解除構成から前記係合構成に移行させるために、前記輸送体支持部分を前記ペイロード取付部分に対して回転させることが、前記挿入構成要素を前記受容構成要素に対して回転させるために、回転要素を用いて前記輸送体支持部分を前記輸送体に対して回転させることを含む、段落CからC2.14のいずれか1つに記載の方法。
C2.16.
前記ペイロード係合システムを前記係合解除構成から前記係合構成に移行させるために、前記輸送体支持部分を前記ペイロード取付部分に対して回転させることが、前記輸送体を前記ペイロード取付部分に対して回転させることを含まない、段落CからC2.15のいずれか1つに記載の方法。
C3.1.
前記搬送することが、受容構成要素中心軸が垂直軸と少なくとも実質的に平行に維持されるように搬送することを含む、段落CからC2.16のいずれか1つに記載の方法。
C3.2.
前記搬送することが、ジンバルを用いて前記輸送体支持部分を前記輸送体に対して旋回させることを含む、段落CからC3.1のいずれか1つに記載の方法。
C3.3.
前記旋回させることが、前記輸送体が地面に対して傾いたときに前記ペイロードが少なくとも実質的に直立したままであるように、輸送体支持部分を前記輸送体に対して旋回させることを含む、段落C3.2に記載の方法。
C4.1.
段落A4.7に従属するときに、前記ペイロード係合システムを前記係合構成から前記係合解除構成に移行させるために、前記輸送体支持部分を前記ペイロード取付部分に対して回転させることが、それぞれの受容ユニットのアンティチャンバを介して、各挿入アームを前記それぞれの受容ユニットのロッキングチャンバから除去することを含む、段落CからC3.3のいずれか1つに記載の方法。
C4.2.
段落A4.7に従属するときに、前記係合解除することが、前記ペイロード係合システムを前記係合解除構成から前記係合構成に移行させるために、前記輸送体支持部分を前記ペイロード取付部分に対して回転させる前に、各挿入アームがそれぞれの受容ユニットのロッキングチャンバのロッキング凹部から除去されるように、前記輸送体支持部分を前記ペイロード取付部分に対して下げることを含む、段落CからC4.1のいずれか1つに記載の方法。
C4.3.
前記下げることが、各挿入アームが前記それぞれの受容ユニットの受容ベースと接触するように下げることを含む、段落C4.2に記載の方法。
C4.4.
前記係合解除することが、少なくとも1つの固定機構の各々を前記ロック構成から前記ロック解除構成に移行させることによって、前記挿入構成要素を解放することを含む、段落CからC4.3のいずれか1つに記載の方法。
C4.5.
前記解放することが、下げることに続いて実行される、段落C4.4に記載の方法。
C4.6.
前記解放することが、下げることの前に実行される、段落C4.4に記載の方法。
C4.7.
前記ペイロード係合システムを前記係合構成から前記係合解除構成に移行させるために、前記輸送体支持部分を前記ペイロード取付部分に対して回転させることが、前記挿入構成要素を前記受容構成要素に対して回転させるために、前記輸送体を前記ペイロードに対して回転させることを含む、段落CからC4.6のいずれか1つに記載の方法。
C4.8.
前記ペイロード係合システムを前記係合構成から前記係合解除構成に移行させるために、前記輸送体支持部分を前記ペイロード取付部分に対して回転させることが、前記挿入構成要素を前記受容構成要素に対して回転させるために、回転要素を用いて前記輸送体支持部分を前記輸送体に対して回転させることを含む、段落CからC4.7のいずれか1つに記載の方法。
C4.9.
前記ペイロード係合システムを前記係合構成から前記係合解除構成に移行させるために、前記輸送体支持部分を前記ペイロード取付部分に対して回転させることが、前記輸送体を前記ペイロード取付部分に対して回転させることを含まない、段落CからC4.8のいずれか1つに記載の方法。
【0046】
本書で使用されているように、「適合し(adapted)」及び「構成され(configured)」という用語は、要素、構成要素、又はその他の対象が、所与の機能を果たすよう設計され、且つ/又は意図されていることを意味する。したがって、「適合し」及び「構成され」という用語の使用は、所与の要素、構成要素、又はその他の対象が、単に所与の機能を果たすことが「可能である(capable of)」ことを意味すると解釈すべきではなく、要素、構成要素、及び/又はその他の対象が、その機能を果たすという目的のために、特に選択され、作り出され、実装され、利用され、プログラムされ、且つ/又は設計されていることを意味すると、解釈すべきである。特定の機能を果たすよう適合していると記載されている要素、構成要素、及び/又はその他の記載対象が、追加的又は代替的に、その機能を果たすよう構成されていると表現され得ること、及びその逆も、本開示の範囲に含まれる。同様に、特定の機能を果たすよう構成されていると記載される対象は、追加的又は代替的に、その機能を果たすよう動作可能であるとも表現され得る。
【0047】
本明細書で使用される際に、第1のエンティティーと第2のエンティティーの間に配置される「及び/又は」という用語は、(1)第1のエンティティー、(2)第2のエンティティー、並びに(3)第1のエンティティー及び第2のエンティティーのうちの1つを意味する。「及び/又は」を伴って挙げられた複数の項目も、同じやり方で、すなわち、そのように結合されたエンティティーのうちの1以上のように解釈されるべきである。「及び/又は」によって特に挙げられたエンティティーとは異なる他のエンティティーも任意選択的に存在し得る。それらは、特に挙げられたエンティティーと関連するか又は関連しないかに関わらない。したがって、非限定的な実施例として、「備える(comprising)」などのオープンエンドな言語と併せて使用されるときに、「A及び/又はB」への言及は、一実施例ではAのみ(任意選択的にB以外のエンティティーを含む)、別の一実施例ではBのみ(任意選択的にA以外のエンティティーを含む)、更に別の一実施例では、AとBの両方(任意選択的に他のエンティティーを含む)を指し得る。これらのエンティティーは、要素、作動、構造体、ステップ、動作、値などを指し得る。
【0048】
装置及びシステムの様々な開示されている要素、並びに本書で開示されている方法のステップは、本開示による装置、システム、及び方法の全てに必要というわけではなく、本開示は、本書で開示されている様々な要素及びステップの、新規かつ進歩性のある全ての組み合わせ及び部分組み合わせを含む。更に、本書で開示されている様々な要素及びステップのうちの1以上は、開示された装置、システム、又は方法の全体とは分けられた別個の、独立した発明対象を規定し得る。従って、かかる発明対象は、本書で明示的に開示されている特定の装置、システム、及び方法と関連付けられる必要はなく、かかる発明対象は、本書で明示的に開示されていない装置、システム、及び/又は方法の有用性を見いだし得る。