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特許7320340安全な航空機搭載用ネットワーク接続記憶ノードを提供するシステム及び方法
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  • 特許-安全な航空機搭載用ネットワーク接続記憶ノードを提供するシステム及び方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-26
(45)【発行日】2023-08-03
(54)【発明の名称】安全な航空機搭載用ネットワーク接続記憶ノードを提供するシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/06 20060101AFI20230727BHJP
   G06F 3/08 20060101ALI20230727BHJP
   G06F 21/60 20130101ALI20230727BHJP
【FI】
G06F3/06 304J
G06F3/06 301Z
G06F3/08 C
G06F21/60
【請求項の数】 8
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2018119600
(22)【出願日】2018-06-25
(65)【公開番号】P2019036293
(43)【公開日】2019-03-07
【審査請求日】2021-06-17
(31)【優先権主張番号】15/639,148
(32)【優先日】2017-06-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500520743
【氏名又は名称】ザ・ボーイング・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】The Boeing Company
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ヴォイト, アーロン エヌ.
(72)【発明者】
【氏名】フード, ジョン エム.
【審査官】打出 義尚
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-042962(JP,A)
【文献】特開2006-330949(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0297210(US,A1)
【文献】特開2015-118565(JP,A)
【文献】特開2015-079525(JP,A)
【文献】特開2004-348655(JP,A)
【文献】特開2006-201930(JP,A)
【文献】特開2006-268336(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/06
G06F 3/08
G06F 21/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワーク接続記憶システム(100)であって、
少なくとも1つの着脱式記憶媒体(160)であって、高周波(RF)受信機(163)及び記憶用メモリ(162)、並びに、前記RF受信機を介して適切な信号を受信した際に前記メモリの消去または前記メモリへのアクセスの無効化を行うための関連する回路(161)とを含む、少なくとも1つの着脱式記憶媒体(160)と、
少なくとも1つのソケット(130)であって、前記ソケットに関連する前記少なくとも1つの着脱式記憶媒体のうちのそれぞれ1つを受容するための少なくとも1つのソケット(130)と、
前記少なくとも1つのソケットのうちのそれぞれ1つに連結された少なくとも1つのホストコントローラ(140)であって、前記少なくとも1つの着脱式記憶媒体のうちのそれぞれ1つが、いつそれぞれの前記ソケットに取り付けられたか、またはいつそれぞれの前記ソケットから取り外されたかを、前記少なくとも1つのホストコントローラのそれぞれが判定する少なくとも1つのホストコントローラ(140)と、
外部ネットワークに連結するためのネットワークインターフェースコントローラ(111)と、
RF送信機(170)と、
前記少なくとも1つのホストコントローラのそれぞれ1つを介して前記少なくとも1つのソケットのそれぞれに、及び前記ネットワークインターフェースコントローラに、連結されたコントローラ(110)であって、前記コントローラは、前記着脱式記憶媒体が前記ソケット内に取り付けられているときに、前記ネットワークインターフェースコントローラを介して受信した読み出しコマンド及び書き込みコマンドに応答して、前記着脱式記憶媒体との間で、情報の読み出しと情報の書き込みを行い、前記コントローラは、前記着脱式記憶媒体から読み取ったまたは前記着脱式記憶媒体に書き込んだ前記情報に基づいて、前記受信したコマンドに対する応答を前記ネットワークインターフェースコントローラを介して提供し、前記コントローラは、前記少なくとも1つの着脱式記憶媒体のうちのそれぞれ1つが、いつそれぞれの前記ソケットに取り付けられたか、またはいつそれぞれの前記ソケットから取り外されたかを表す信号を、前記少なくとも1つのホストコントローラのそれぞれから受信し、前記コントローラは、前記少なくとも1つの着脱式記憶媒体のうちの1つがそれぞれの前記ソケットから取り外されているときは、前記取り外しが無許可によるものであったと判定し、前記少なくとも1つの着脱式記憶媒体のうちの取り外された1つの中にある前記RF受信機に送信するため、前記RF送信機に対して信号を送信し、それによって、前記少なくとも1つの着脱式記憶媒体のうちの取り外された1つの中にある前記メモリを消去するか、前記少なくとも1つの着脱式記憶媒体のうちの取り外された1つへのアクセスを無効化する、コントローラとを備え、
前記コントローラに連結されたキーパッド(121)と、
前記ソケットを覆うように構成されたアクセスドア(102)であって、閉鎖時には取り付けられた前記着脱式記憶媒体を覆い、開放時には取り付けられた前記着脱式記憶媒体へのアクセスを提供するように構成されたアクセスドア(102)と、
いつ前記アクセスドアが開放されたかを判定するために、前記コントローラに連結されたセンサ(165)とをさらに備え、
前記コントローラが、前記少なくとも1つの着脱式記憶媒体のそれぞれに送信される信号を生成し、それによって、所定のセキュリティコードを何ら前記キーパッドに入力することなしに前記アクセスドアが開放されたときに、前記記憶媒体の中のメモリを消去するか、または前記記憶媒体へのアクセスを無効化する、ネットワーク接続記憶システム。
【請求項2】
前記少なくとも1つの着脱式記憶媒体がメモリカードである、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記メモリカードがセキュアデジタル(SD)カードである、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記少なくとも1つのホストコントローラのそれぞれがSDカードホストコントローラである、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
記コントローラは、前記少なくとも1つの着脱式記憶媒体が、所定のセキュリティコードを前記キーパッドに入力することなしに関連する前記ソケットから取り外されたと判定することによって、前記少なくとも1つの着脱式記憶媒体の関連する前記ソケットからの取り外しが無許可によるものであったと判定する、請求項1または2に記載のシステム。
【請求項6】
記コントローラは、ユーザが誤ったセキュリティコードを所定の回数にわたって前記キーパッドに入力したときに、前記少なくとも1つの着脱式記憶媒体の全ての中のメモリを安全に消去する、請求項1から5のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項7】
コンピュータを有するネットワーク接続記憶システム(100)を操作する方法であって、
ネットワーク接続記憶装置内に設けられた関連するソケット(130-137)内に複数の着脱式記憶媒体(165)を取り付けることと、
前記コンピュータにより、前記着脱式記憶媒体内のメモリ(162)をフォーマットすることと、
前記コンピュータにより、フォーマットされた前記メモリとの間で情報を読み出しまたは書き込みするために前記ネットワーク接続記憶システムに連結された1つ以上のクライアント(180)から受信したコマンドに応答することと、
前記コンピュータにより、前記複数の着脱式記憶媒体のそれぞれのステータスをモニタリングすることと、
前記コンピュータにより、前記複数の着脱式記憶媒体のうちの1つ以上の、関連する前記ソケットからの取り外しを検出することと、
前記コンピュータにより、前記複数の着脱式記憶媒体のうちの1つ以上の、関連する前記ソケットからの前記取り外しが、無許可によるものであったと判定することと、
前記コンピュータにより、前記複数の着脱式記憶媒体のうちの取り外された前記1つ以上のもののそれぞれに対して送信される信号を生成し、それによって、前記記憶媒体内の前記メモリを消去するか、または前記記憶媒体へのアクセスを無効化することと、を含み、
前記コンピュータにより、前記ネットワーク接続記憶装置(101)上に設けられたキーパッド(121)のステータスをモニタリングすることと、
前記コンピュータにより、前記ネットワーク接続記憶装置上に、関連する前記ソケットを覆って設けられたアクセスドア(102)のステータスをモニタリングすることと、
前記コンピュータにより、前記複数の着脱式記憶媒体のそれぞれに送信される信号を生成し、それによって、所定のセキュリティコードを何ら前記キーパッドに入力することなしに前記アクセスドアが開放されたときに、前記記憶媒体の中の前記メモリを消去するかまたは前記記憶媒体へのアクセスを無効化することと
をさらに含む、方法。
【請求項8】
記複数の着脱式記憶媒体の関連する前記ソケットからの前記取り外しが無許可によるものであったとの判定は、前記複数の着脱式記憶媒体のうちの1つ以上が所定のセキュリティコードを前記キーパッドに入力することなしに関連する前記ソケットから取り外されたと判定することによって実施される、請求項7に記載の方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、安全な航空機搭載用ネットワーク接続記憶ノードを提供するシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在の航空機搭載用ネットワーク接続記憶装置(NAS)のソリューションは、交換式記憶媒体として大型で高価な2.5”のソリッドステートドライブ(SSD)を用いる。ネットワーク接続記憶装置のソリューションにおけるSSDの使用は、航空機の環境において数々の課題を提示しており、それらの課題には、消費電力が著しいこと、フォームファクタが大きいこと、及び接続/接続解除が容易ではない、ホストコンピュータへの接続のための電気的インターフェースが含まれる。
【0003】
その結果、上記の問題を克服するシステム及び方法が必要とされている。
【発明の概要】
【0004】
第1の態様では、ネットワーク接続記憶システムは、少なくとも1つの着脱式(removable)記憶媒体を有する。少なくとも1つの着脱式記憶媒体は、高周波(RF)受信機及び記憶用メモリ、並びに、RF受信機を介して適切な信号を受信した際にメモリの消去またはメモリへのアクセスの無効化を行うための、関連する回路を含む。少なくとも1つのソケットが、このソケットに関連する、少なくとも1つの着脱式記憶媒体のうちのそれぞれ1つを受容している。少なくとも1つのホストコントローラが、少なくとも1つのソケットのうちのそれぞれ1つに連結されている。少なくとも1つの着脱式記憶媒体のうちのそれぞれ1つが、いつそれぞれのソケットに取り付けられたか、またはいつそれぞれのソケットから取り外されたかを、少なくとも1つのホストコントローラのそれぞれが判定する。ネットワークインターフェースコントローラが、ネットワーク接続記憶システムを外部ネットワークに連結する。コントローラに、RF送信機が連結されている。コントローラは、少なくとも1つのホストコントローラのうちのそれぞれ1つを介して少なくとも1つのソケットのそれぞれに、及びネットワークインターフェースコントローラに、連結されている。コントローラは、着脱式記憶媒体がソケット内に取り付けられているときに、ネットワークインターフェースコントローラを介して受信した読み出しコマンド及び書き込みコマンドに応答して、着脱式記憶媒体との間で情報の読み出しと情報の書き込みを行う。コントローラは、着脱式記憶媒体から読み取ったまたは着脱式記憶媒体に書き込んだ情報に基づいて、受信したコマンドに対する応答をネットワークインターフェースコントローラを介して提供する。コントローラは、少なくとも1つの着脱式記憶媒体のうちのそれぞれ1つが、いつそれぞれのソケットに取り付けられたか、またはいつそれぞれのソケットから取り外されたかを表す信号を、少なくとも1つのホストコントローラのそれぞれから受信する。少なくとも1つの着脱式記憶媒体のうちの1つがそれぞれのソケットから取り外されているときには、コントローラは、この取り外しが無許可によるものであったと判定し、少なくとも1つの着脱式記憶媒体のうちの取り外された1つの中にあるRF受信機に送信するため、RF送信機に対して信号を送信する。それによって、少なくとも1つの着脱式記憶媒体のうちの取り外された1つの中にあるメモリを消去するか、少なくとも1つの着脱式記憶媒体のうちの取り外されたものへのアクセスを無効化する。
【0005】
さらなる実施形態では、少なくとも1つの着脱式記憶媒体は、メモリカードであってよい。メモリカードは、セキュアデジタル(SD)カードであってよい。さらに、少なくとも1つのホストコントローラのそれぞれは、SDカードホストコントローラであってよい。
【0006】
別のさらなる実施形態では、ネットワーク接続記憶システムは、コントローラに連結されたキーパッドを有していてよく、コントローラは、少なくとも1つの着脱式記憶媒体が、所定のセキュリティコードをキーパッドに入力することなしに関連するソケットから取り外されたと判定することによって、少なくとも1つの着脱式記憶媒体の、関連するソケットからの取り外しが、無許可によるものであったと判定してよい。
【0007】
さらに別の実施形態では、ネットワーク接続記憶システムは、コントローラに連結されたキーパッドと、ソケットを覆うように構成されたアクセスドアであって、閉鎖時には取り付けられた着脱式記憶媒体を覆い、開放時には取り付けられた着脱式記憶媒体へのアクセスを提供するように構成されたアクセスドアと、いつアクセスドアが開放されたかを判定するために、コントローラに連結されたセンサとを有していてよい。この実施形態では、コントローラは、少なくとも1つの着脱式記憶媒体のそれぞれに送信される信号を生成してよく、それによって、所定のセキュリティコードを何らキーパッドに入力することなしにアクセスドアが開放されたときに、記憶媒体の中のメモリを消去するか、または記憶媒体へのアクセスを無効化する。
【0008】
さらなる実施形態によると、ネットワーク接続記憶システムは、コントローラに連結されたキーパッドを有していてよい。この実施形態では、コントローラは、ユーザが誤ったセキュリティコードを所定の回数にわたってキーパッドに入力したときに、少なくとも1つの着脱式記憶媒体の全ての中のメモリを安全に消去してよい。
【0009】
別のさらなる実施形態では、ネットワーク接続記憶システムは、ステータス情報またはコマンド情報をユーザに提供するためにコントローラに連結された、ディスプレイを有する。
【0010】
第2の態様では、ネットワーク接続記憶システムは、少なくとも1つの着脱式記憶媒体を有する。少なくとも1つの着脱式記憶媒体は、高周波(RF)受信機及び記憶用メモリ、並びに、RF受信機を介して適切な信号を受信した際にメモリの消去またはメモリへのアクセスの無効化を行うための、関連する回路を含む。少なくとも1つのソケットが、このソケットに関連する、少なくとも1つの着脱式記憶媒体のうちのそれぞれ1つを受容している。1つのホストコントローラが、少なくとも1つのソケットのそれぞれに連結されている。少なくとも1つの着脱式記憶媒体のうちのそれぞれ1つが、いつそれぞれのソケットに取り付けられたか、またはいつそれぞれのソケットから取り外されたかを、ホストコントローラが判定する。ネットワークインターフェースコントローラが、ネットワーク接続記憶システムを外部ネットワークに連結する。コントローラに、RF送信機が連結されている。コントローラは、ホストコントローラを介して少なくとも1つのソケットのそれぞれに、及びネットワークインターフェースコントローラに、連結されている。コントローラは、着脱式記憶媒体がソケット内に取り付けられているときに、ネットワークインターフェースコントローラを介して受信した読み出しコマンド及び書き込みコマンドに応答して、着脱式記憶媒体との間で情報の読み出しと情報の書き込みを行う。コントローラは、着脱式記憶媒体から読み取ったまたは着脱式記憶媒体に書き込んだ情報に基づいて、受信したコマンドに対する応答をネットワークインターフェースコントローラを介して提供する。コントローラは、少なくとも1つの着脱式記憶媒体のうちの関連する1つが、いつそれぞれのソケットに取り付けられたか、またはいつそれぞれのソケットから取り外されたかを表す信号を、少なくとも1つのホストコントローラのそれぞれから受信する。少なくとも1つの着脱式記憶媒体のうちの1つがそれぞれのソケットから取り外されているときには、コントローラは、この取り外しが無許可によるものであったと判定し、少なくとも1つの着脱式記憶媒体のうちの取り外された1つの中にあるRF受信機に送信するため、RF送信機に対して信号を送信する。それによって、少なくとも1つの着脱式記憶媒体のうちの取り外された1つの中にあるメモリを消去するか、少なくとも1つの着脱式記憶媒体のうちの取り外されたものへのアクセスを無効化する。
【0011】
さらなる実施形態では、少なくとも1つの着脱式記憶媒体は、ユニバーサルシリアルバス(USB)フラッシュドライブであってよく、ホストコントローラは、USBハブであってよい。
【0012】
第3の態様では、ネットワーク接続記憶システムの操作方法は、第1に、ネットワーク接続記憶システム内に設けられた関連するソケットの中に、複数の着脱式記憶媒体を取り付ける。次に、着脱式記憶媒体内のメモリがフォーマットされる。次に、フォーマットされたメモリとの間で情報の読み出しと情報の書き込みを行うために、ネットワーク接続記憶システムに連結された1つ以上のクライアントから受信したコマンドに対して、応答が提供される。複数の着脱式記憶媒体のそれぞれのステータスが、モニタリングされる。複数の着脱式記憶媒体のうちの1つ以上の、関連するソケットからの取り外しが検出される。次に、この複数の着脱式記憶媒体のうちの1つ以上の、関連するソケットからの取り外しが、無許可によるものであったことが判定される。最後に、複数の着脱式記憶媒体のうちの取り外された1つ以上のそれぞれに対して送信され、それによって記憶媒体の中のメモリを消去するか記憶媒体へのアクセスを無効化する信号が、生成される。
【0013】
さらなる一実施形態では、ネットワーク接続記憶システム上に設けられたキーパッドのステータスがモニタリングされ、複数の着脱式記憶媒体の関連するソケットからの取り外しが無許可によるものであったとの判定は、この複数の着脱式記憶媒体のうちの1つ以上が所定のセキュリティコードをキーパッドに入力することなしに関連するソケットから取り外されたと判定することによって、実施されてよい。
【0014】
別のさらなる実施形態では、ネットワーク接続記憶システム上に設けられたキーパッドのステータスがモニタリングされ、ネットワーク接続記憶システム上に、関連するソケットを覆って設けられたアクセスドアのステータスがモニタリングされる。所定のセキュリティコードを何らキーパッドに入力することなしにアクセスドアが開放されたときに、複数の着脱式記憶媒体のそれぞれに送信され、それによって、記憶媒体の中のメモリを消去するか、または記憶媒体へのアクセスを無効化する信号が生成される。
【0015】
上記で検討された特徴、機能及び利点は、様々な実施形態で独立して実現することが可能であり、また別の実施形態において組み合わせられてもよい。これらの実施形態については、以下の説明および図面を参照してさらに詳細に説明する。
【0016】
以下の詳細説明は、例として示すものであり、本開示をこの説明のみに限定することを意図したものではない。この詳細説明は、添付図面を併用することによって最もよく理解されるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本開示の一実施形態による、航空機搭載用ネットワーク接続記憶ノードのシステムの概略図である。
図2】本開示の一実施形態による、航空機搭載用ネットワーク接続記憶ノードのシステムの図である。
図3】本開示の一実施形態による、航空機搭載用ネットワーク接続記憶ノードの方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本開示では、図面全体を通じて、類似の参照番号は類似の要素を表している。これらの図面は、本開示の様々な例示的実施形態を示すものである。
【0019】
民間航空機では、しばしば、特定の機密情報、例えばルート(root)レベルの証明書を、ネットワーク接続記憶装置に記憶する必要がある。こうした装置には、既存の記憶媒体を更新情報を含む新規の記憶媒体と交換することによって、機密情報を容易に更新できる、着脱式記憶媒体が好適である。航空機搭載用ネットワーク接続記憶ノードのシステム及び方法は、セキュアデジタル(SD)カードといった、着脱式フラッシュベースメモリカードの形態の着脱式媒体を使用する、航空機上での使用に適切なネットワーク接続記憶装置を提供する。SDカードが最も広く使用されるメモリカードになっているし、本開示では着脱式記憶媒体としてSDカードを有するシステム及び方法が記載されているが、代替実施形態では、あらゆるタイプの着脱式メモリカードが使用されてよい。加えて、別の代替実施形態では、着脱式記憶媒体として、フラッシュメモリカードの代わりにUSBフラッシュドライブが使用されてよい。さらに、選択されるメモリカード(またはUSBフラッシュドライブ)は、高周波(RF)受信機及び、遠隔のRF送信機からRF信号を受信するのを受けて、メモリカード(またはUSBフラッシュドライブ)を自動的に消去する(または他の態様でメモリを読み出し不能にする)ことができる、関連する回路を含んでいてよい。
【0020】
ここで図1を参照すると、ネットワーク接続記憶システム100が概略図で示されており、ネットワーク接続記憶機器101及び1つ以上のメモリカード160が含まれている。ネットワーク接続記憶機器101は、4つのネットワークインターフェースコントローラ(NIC)111、112、113、114に連結されたコントローラ110を含む。図1には4個のNICが示されているが、この数は任意であり、具体的な用途による。NICの最小数は1であり、所望であれば、4個を超えるNICが存在し得る。各NIC111、112、113、114は、別々の関連するネットワークジャック115、116、117、118に連結されている。各ネットワークジャック115、116、117、118は、好ましくは、レジスタードジャック45(RJ-45)のイーサネットジャックであるが、別のタイプのネットワークが使われている場合には、他のタイプのジャックであってよい。実施の際、NIC111は、例えば航空機のネットワーク175を介してクライアント180に連結されていてよい。コントローラ110は、ディスプレイ120及びキーパッド121にもまた連結されている。ディスプレイ120及びキーパッド121はオプションであり、例えば、着脱式媒体に関する特定のステータス情報を取得するためと、ユーザへのコマンドデータ(即ち、特定のメモリカードをいつ挿入するかまたは取り外すか)を提供するために、使用されてよい。ネットワーク接続記憶機器101は、8個のソケット130-137を含む。ソケット130-137のそれぞれは、関連するメモリカードを受容し、関連するホストコントローラ140-147に連結するためのものである。ソケット130-137内にメモリカードが取り付けられた後、ソケット130-137を覆うために、アクセスドア102が設けられていてよい。ホストコントローラ140-143が、第1のUSBハブ150を介してコントローラ110に連結されており、ホストコントローラ144-147が、第2のUSBハブ151を介してコントローラ110に連結されている。ホストコントローラ140-147のそれぞれは、当該技術分野で既知である、特定の別々の保護ラインを介してコントローラ110に連結されていてもよい。コントローラ110には、RF送信機170もまた連結されていてよい。RF送信機170は、ネットワーク接続記憶機器101で使用するために選択されるメモリカード内にオプションで含まれる、RF受信機163と通信するためのものである。図1に示しているように、メモリカード160は通常、メモリ162に連結されたメモリコントローラ161を含む。メモリカード160に、RF受信機163が追加されてよい。具体的には、コントローラ110は、ソケット130-137内に取り付けられたメモリカードの、あらゆる無許可による取り外しを検出し、次いでRF送信機170を介して、取り外されたメモリカード(単数または複数)上のRF受信機163に対して信号を送信することによって、メモリカード上に含まれるすべての情報をメモリカードに自動的に消去させる(または、メモリカードを読み出し不能にするためのあらゆる他の動作を取らせる)ように構成されていてよい。これは、例えば、メモリカード160上のメモリコントローラ161によって実施される。例えば、メモリカードを取り外すためにセキュリティコードが要求(キーパッド121経由で入力)されてよい。このセキュリティコードを入力することなしにメモリカードが取り外されたときには、コントローラ110は、取り外されたメモリカードを消去するかまたはメモリカード内のメモリへのアクセスを無効化する信号を、(RF送信機170を介して)送信する。これによって、メモリカードに記憶されている情報に対する、さらなるレベルのセキュリティが提供される。別のさらなる実施形態では、いつアクセスドア102が開放されたかを判定するセンサ165が、コントローラ110に連結されている。コントローラ110はさらに、(例えばセンサ165の状態を介して)アクセスドア102のステータスをモニタリングし、且つ所定のセキュリティコードがキーパッドに入力されることなしにアクセスドア102が開放されたときに、全てのメモリカード上のメモリを消去するかまたはメモリへのアクセスを無効化する信号を送信するように構成されていてよい。
【0021】
図1では、ソケット130-137のそれぞれは、セキュリティデジタル拡張容量(SDXC)カードを受容するためのものであり、各ホストコントローラ140-147は、USB to SDXCのコントローラ(即ちSDカードホストコントローラの一種)である。代替実施形態では、ホストコントローラ140-147は、USB以外のバストポロジー、例えば周辺機器相互接続エクスプレス(PCIe)規格によるバスを介して、コントローラ110に連結されていてよい。さらに、上記で検討したように、使用する記憶媒体として、SDカードの代わりに他のタイプのメモリカードが選択されてよく、選択された特定のタイプのメモリカードを受容するため、ソケット130-136が選ばれてよい。同様に、ホストコントローラ140-147もまた、選択された特定のタイプのメモリカードにマッチするように選択される。最後に、使用するメモリ記憶媒体としてUSBメモリスティックが選択された場合には、ソケット130-137はUSBソケットであるだろうし、ソケット130-137が関連するUSBハブ150または151に直接連結されて、ホストコントローラ140-147は省略されていてよい。
【0022】
実施の際、コントローラ110は、メモリアレイと外部ネットワークサーバとの両方に対して管理インターフェースを提供するコントローラであることが好ましい。具体的には、コントローラ110は、ソケット130-137内に取り付けられたメモリカードによって設けられた記憶容量を管理する。この管理には、これらのメモリカード上に設けられたメモリ間に、独立ディスク冗長アレイ(RAID)構成を確立することが含まれる。加えて、コントローラ110は、NIC111-114のうちの任意の1つを介して、メモリの読み出し要求及び書き込み要求を受信して処理する。コントローラ110は、メモリカード上のメモリとの間で記憶または読み出しを行うデータの、暗号化(書き込まれるデータの場合)及び複号化(読み出されるデータの場合)もまた行ってよい。ネットワーク接続記憶機器101は、ネットワークを介して(NIC111-114のうちの1つ以上を介して)、航空機搭載用のサーバ(図示せず)に、安全な態様で、即ちセキュリティ鍵を用いて、連結されていることが望ましい。コントローラ110はまた、ユーザがメモリカードを取り外そうとしてキーパッド121に繰り返しセキュリティコードを誤って入力したときにはいつでも、メモリに記憶された情報を安全に消去(例えば、繰り返して上書き)するようにも、構成されていてよい。
【0023】
ここで図2を参照すると、ネットワーク接続記憶機器101が、SDカードを受容するためのスロット200-207と共に示されている。SDカード210がスロット200に挿入されようとしている状態で示されており、複数のSDカードが既に各スロット201-207に挿入された状態で示されている。各スロット200-207は、近くに配置された関連する表示灯220-227を有していてよい。スロット200-207のそれぞれは、関連するメモリカードソケット、即ち図1のソケット130-137へのアクセスを提供している。各表示灯220-227は、メモリカードが関連するスロット200-207内に存在し、正常に作動していることを表す。さらなる実施形態では、表示灯220-227はそれぞれ種々の色を有していてよく、さらなる色が、メモリカードに不具合があるか、またはメモリカードにセキュリティ上の問題があることを表してよい。ネットワーク接続記憶機器101は、ディスプレイ120及びキーパッド121もまた含んでいることが望ましい。ディスプレイ120及びキーパッド121は、上記で検討されたように、ユーザがステータス情報とコマンドを取得するために使用される。
【0024】
ここで、図3のフローチャート300を参照すると、最初のステップ310で、メモリカード(またはUSBフラッシュドライブ)が、図1及び図2に示すネットワーク接続記憶機器101内の適切なスロット内に取り付けられる。次に、ステップ320で、コントローラ110(図1)は、いつメモリカード(またはUSBフラッシュドライブ)が取り付けられたかを、自動的に、またはキーパッド121を経由して入力されたコマンドを介して、のいずれかによって検出し、ネットワーク接続記憶装置として使うため、メモリを例えばRAIDフォーマットにフォーマットする。メモリカード(またはUSBフラッシュドライブ)上のメモリがフォーマットされると、ステップ330で、コントローラ110は、ネットワーク接続記憶機器101に連結されたクライアント180から、航空機ネットワーク175及びNIC111-114のうちの1つを介して受信した、読み出し及び/または書き込みコマンド(または他のNASコマンド)を受信し、このコマンドに応答する。上記で検討したように、コントローラ110は、メモリとの間で情報の読み出し及び書き込みを行う際に、暗号化/複号化を実行してよい。コントローラ110は、ステップ340で、メモリカード(またはUSBフラッシュドライブ)及びキーパッド121のステータスのモニタリングも行い、ステップ350で、いずれかのメモリカード(またはUSBフラッシュドライブ)が取り外されたかどうかを判定する。いずれのメモリカード(またはUSBフラッシュドライブ)も取り外されていない場合、プロセスはステップ330に戻る。1つ以上のメモリカード(またはUSBフラッシュドライブ)が取り外されていた場合、ステップ360で、コントローラ110は、こうした取り外しが許可によるものであったか(例えば、取り外しに先立って所定のセキュリティコードがキーパッドに入力されたか)を判定する。取り外しが許可によるものであった場合、プロセスはステップ310に戻り、取り外された1つ以上のメモリカード(またはフラッシュドライブ)の交換を待つ。取り外しが無許可によるものであった場合、プロセスはステップ370に進む。プロセス370では、コントローラ110は、取り外された1つ以上のメモリカード(またはUSBフラッシュドライブ)にRF送信機170を介して送信される信号を生成し、それによって取り外された1つ以上のメモリカード(またはUSBフラッシュドライブ)を消去する(か、または他の方法で使用不能もしくは読み出し不能にする)。ステップ370が完了すると、プロセスはステップ310に進み、取り外された1つ以上のメモリカード(またはフラッシュドライブ)の交換を待つ。
【0025】
ネットワーク接続記憶システム100は、記憶媒体に小さいフォームファクタのフラッシュメモリカードを使用することによって、小型パッケージによる安全な記憶装置のソリューションを提供し、それによって開発コストを削減し、耐久性を高めた記憶媒体を提供する。加えて、業界標準の記憶媒体(例えばSDカード)を使用することによって、技術の進展と共に、現在と将来の両方の記憶密度オプションが向上する。具体的には、ネットワーク接続記憶システム100によって提供される記憶容量は、メモリカード(またはUSBフラッシュドライブ)の記憶容量現在の最先端技術に直接リンクしており、ネットワーク接続記憶システム100の潜在的な記憶密度は、その技術における記憶密度が向上するのにつれて、直線的に増大するであろう。
【0026】
さらに、本開示は以下の条項による実施形態を含む。
【0027】
条項1.ネットワーク接続記憶システムであって、少なくとも1つの着脱式記憶媒体を備え、少なくとも1つの着脱式記憶媒体は、高周波(RF)受信機及び記憶用メモリ、並びに、RF受信機を介して適切な信号を受信した際にメモリの消去またはメモリへのアクセスの無効化を行うための関連する回路と、少なくとも1つのソケットであって、このソケットに関連する少なくとも1つの着脱式記憶媒体のうちのそれぞれ1つを受容するための少なくとも1つのソケットと、少なくとも1つのソケットのうちのそれぞれ1つに連結された少なくとも1つのホストコントローラであって、少なくとも1つの着脱式記憶媒体のうちのそれぞれ1つが、いつそれぞれのソケットに取り付けられたか、またはいつそれぞれのソケットから取り外されたかを、少なくとも1つのホストコントローラのそれぞれが判定する少なくとも1つのホストコントローラと、外部ネットワークに連結するためのネットワークインターフェースコントローラと、RF送信機と、少なくとも1つのホストコントローラのうちのそれぞれ1つを介して少なくとも1つのソケットのそれぞれに、及びネットワークインターフェースコントローラに、連結されたコントローラであって、コントローラは、着脱式記憶媒体がソケット内に取り付けられているときに、ネットワークインターフェースコントローラを介して受信した読み出しコマンド及び書き込みコマンドに応答して、着脱式記憶媒体との間で情報の読み出しと情報の書き込みを行い、前記コントローラは、着脱式記憶媒体から読み取ったまたは着脱式記憶媒体に書き込んだ情報に基づいて、受信したコマンドに対する応答をネットワークインターフェースコントローラを介して提供し、前記コントローラは、少なくとも1つの着脱式記憶媒体のうちのそれぞれ1つが、いつそれぞれのソケットに取り付けられたか、またはいつそれぞれのソケットから取り外されたかを表す信号を、少なくとも1つのホストコントローラのそれぞれから受信し、前記コントローラは、少なくとも1つの着脱式記憶媒体のうちの1つがそれぞれのソケットから取り外されているときには、この取り外しが無許可によるものであったと判定し、少なくとも1つの着脱式記憶媒体のうちの取り外された1つの中にあるRF受信機に送信するため、RF送信機に対して信号を送信し、それによって、少なくとも1つの着脱式記憶媒体のうちの取り外された1つの中にあるメモリを消去するか、少なくとも1つの着脱式記憶媒体のうちの取り外された1つへのアクセスを無効化する、コントローラとを含む、ネットワーク接続記憶システム。
【0028】
条項2.少なくとも1つの着脱式記憶媒体がメモリカードである、条項1に記載のシステム。
【0029】
条項3.メモリカードがセキュアデジタル(SD)カードである、条項2に記載のシステム。
【0030】
条項4.少なくとも1つのホストコントローラのそれぞれがSDカードホストコントローラである、条項3に記載のシステム。
【0031】
条項5.コントローラに連結されたキーパッドをさらに含み、コントローラは、少なくとも1つの着脱式記憶媒体が、所定のセキュリティコードをキーパッドに入力することなしに関連するソケットから取り外されたと判定することによって、少なくとも1つの着脱式記憶媒体の、関連するソケットからの取り外しが無許可によるものであったと判定する、条項1に記載のシステム。
【0032】
条項6.システムであって、コントローラに連結されたキーパッドと、ソケットを覆うように構成されたアクセスドアであって、閉鎖時には取り付けられた着脱式記憶媒体を覆い、開放時には取り付けられた着脱式記憶媒体へのアクセスを提供するように構成されたアクセスドアと、いつアクセスドアが開放されたかを判定するために、コントローラに連結されたセンサとをさらに備え、コントローラが、少なくとも1つの着脱式記憶媒体のそれぞれに送信される信号を生成し、それによって、所定のセキュリティコードを何らキーパッドに入力することなしにアクセスドアが開放されたときに、記憶媒体の中のメモリを消去するか、または記憶媒体へのアクセスを無効化する、条項1に記載のシステム。
【0033】
条項7.コントローラに連結されたキーパッドをさらに備えるシステムであって、コントローラは、ユーザが誤ったセキュリティコードを所定の回数にわたってキーパッドに入力したときに、少なくとも1つの着脱式記憶媒体の全ての中のメモリを安全に消去する、条項1に記載のシステム。
【0034】
条項8.ユーザにステータス状況を提供するために、コントローラに連結されたディスプレイをさらに備える、条項1に記載のシステム。
【0035】
条項9.ユーザにコマンド情報を提供するために、コントローラに連結されたディスプレイをさらに備える、条項1に記載のシステム。
【0036】
条項10.ネットワーク接続記憶システムであって、少なくとも1つの着脱式記憶媒体を備え、少なくとも1つの着脱式記憶媒体は、高周波(RF)受信機及び記憶用メモリ、並びに、RF受信機を介して適切な信号を受信した際にメモリの消去またはメモリへのアクセスの無効化を行うための関連する回路と、少なくとも1つのソケットであって、このソケットに関連する少なくとも1つの着脱式記憶媒体のうちのそれぞれ1つを受容するための少なくとも1つのソケットと、少なくとも1つのソケットのそれぞれに連結されたホストコントローラであって、少なくとも1つの着脱式記憶媒体のうちのそれぞれ1つが、いつそれぞれのソケットに取り付けられたか、またはいつそれぞれのソケットから取り外されたかを判定するホストコントローラと、外部ネットワークに連結するためのネットワークインターフェースコントローラと、RF送信機と、ホストコントローラを介して少なくとも1つのソケットのそれぞれに、及びネットワークインターフェースコントローラに、連結されたコントローラであって、コントローラは、着脱式記憶媒体がソケット内に取り付けられているときに、ネットワークインターフェースコントローラを介して受信した読み出しコマンド及び書き込みコマンドに応答して、着脱式記憶媒体との間で、情報の読み出しと情報の書き込みを行い、前記コントローラは、着脱式記憶媒体から読み取ったまたは着脱式記憶媒体に書き込んだ情報に基づいて、受信したコマンドに対する応答をネットワークインターフェースコントローラを介して提供し、前記コントローラは、少なくとも1つの着脱式記憶媒体のうちのそれぞれ1つが、いつそれぞれのソケットに取り付けられたか、またはいつそれぞれのソケットから取り外されたかを表す信号を、ホストコントローラから受信し、前記コントローラは、少なくとも1つの着脱式記憶媒体のうちの1つがそれぞれのソケットから取り外されているときには、この取り外しが無許可によるものであったと判定し、少なくとも1つの着脱式記憶媒体のうちの取り外された1つの中にあるRF受信機に送信するため、RF送信機に対して信号を送信し、それによって、少なくとも1つの着脱式記憶媒体のうちの取り外された1つの中にあるメモリを消去するか、少なくとも1つの着脱式記憶媒体のうちの取り外された1つへのアクセスを無効化する、コントローラとを含む、ネットワーク接続記憶システム。
【0037】
条項11.少なくとも1つの着脱式記憶媒体がUSBフラッシュドライブである、条項10に記載のシステム。
【0038】
条項12.ホストコントローラがUSBハブである、条項11に記載のシステム。
【0039】
条項13.コントローラに連結されたキーパッドをさらに備え、コントローラは、少なくとも1つの着脱式記憶媒体が、所定のセキュリティコードをキーパッドに入力することなしに関連するソケットから取り外されたと判定することによって、少なくとも1つの着脱式記憶媒体の、関連するソケットからの取り外しが無許可によるものであったと判定する、条項10に記載のシステム。
【0040】
条項14.システムであって、コントローラに連結されたキーパッドと、ソケットを覆うように構成されたアクセスドアであって、閉鎖時には取り付けられた着脱式記憶媒体を覆い、開放時には取り付けられた着脱式記憶媒体へのアクセスを提供するように構成されたアクセスドアと、いつアクセスドアが開放されたかを判定するために、コントローラに連結されたセンサとをさらに備え、コントローラが、少なくとも1つの着脱式記憶媒体のそれぞれに送信される信号を生成し、それによって、所定のセキュリティコードを何らキーパッドに入力することなしにアクセスドアが開放されたときに、記憶媒体の中のメモリを消去するか、または記憶媒体へのアクセスを無効化する、条項10に記載のシステム。
【0041】
条項15.コントローラに連結されたキーパッドをさらに備えるシステムであって、コントローラは、ユーザが誤ったセキュリティコードを所定の回数にわたってキーパッドに入力したときに、少なくとも1つの着脱式記憶媒体の全ての中のメモリを安全に消去する、条項10に記載のシステム。
【0042】
条項16.ユーザにステータス状況を提供するために、コントローラに連結されたディスプレイをさらに備える、条項10に記載のシステム。
【0043】
条項17.ユーザにコマンド情報を提供するために、コントローラに連結されたディスプレイをさらに備える、条項10に記載のシステム。
【0044】
条項18.ネットワーク接続記憶システムを操作する方法であって、ネットワーク接続記憶機器内に設けられた関連するソケット内に複数の着脱式記憶媒体を取り付けることと、着脱式記憶媒体内のメモリをフォーマットすることと、フォーマットされたメモリとの間で情報の読み出しと情報の書き込みを行うためにネットワーク接続記憶システムに連結された1つ以上のクライアントから受信したコマンドに対して応答することと、複数の着脱式記憶媒体のそれぞれのステータスをモニタリングすることと、複数の着脱式記憶媒体のうちの1つ以上の、関連するソケットからの取り外しを検出することと、この複数の着脱式記憶媒体のうちの1つ以上の、関連するソケットからの取り外しが、無許可によるものであったと判定することと、複数の着脱式記憶媒体のうちの取り外された1つ以上のそれぞれに対して送信される信号を生成し、それによって記憶媒体の中のメモリを消去するか記憶媒体へのアクセスを無効化することと、を含む方法。
【0045】
条項19.ネットワーク接続記憶装置上に設けられたキーパッドのステータスをモニタリングすることをさらに含み、複数の着脱式記憶媒体のうちの1つ以上の関連するソケットからの取り外しが無許可によるものであったとの判定は、この複数の着脱式記憶媒体のうちの1つ以上が所定のセキュリティコードをキーパッドに入力することなしに関連するソケットから取り外されたと判定することによって実施される、条項18に記載の方法。
【0046】
条項20.ネットワーク接続記憶装置上に設けられたキーパッドのステータスをモニタリングすることと、ネットワーク接続記憶装置上に、関連するソケットを覆って設けられたアクセスドアのステータスをモニタリングすることと、複数の着脱式記憶媒体のそれぞれに送信される信号を生成し、それによって、所定のセキュリティコードを何らキーパッドに入力することなしにアクセスドアが開放されたときに、記憶媒体の中のメモリを消去するかまたは記憶媒体へのアクセスを無効化することとをさらに含む、条項18に記載の方法。
【0047】
本開示は、好ましい実施形態及びそれらの様々な態様を参照して具体的に示され記載されているが、本開示の精神及び範囲を逸脱することなく、様々な変更や修正がなされ得るということは、当業者には理解されるであろう。添付の特許請求の範囲は、本明細書に記載の実施形態、上記の代替形態、及びそれらの均等物全てを含むものと解釈されることが意図されている。
図1
図2
図3