(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-01
(45)【発行日】2023-08-09
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
H04N 5/66 20060101AFI20230802BHJP
G09G 5/14 20060101ALI20230802BHJP
G09G 5/10 20060101ALI20230802BHJP
G09G 5/00 20060101ALI20230802BHJP
【FI】
H04N5/66 D
G09G5/14 A
G09G5/10 B
G09G5/00 510X
G09G5/00 530M
H04N5/66 A
(21)【出願番号】P 2020005369
(22)【出願日】2020-01-16
【審査請求日】2022-09-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】皆川 翔汰
【審査官】吉川 康男
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-293203(JP,A)
【文献】特開2018-136482(JP,A)
【文献】特表2001-507903(JP,A)
【文献】特開2007-271848(JP,A)
【文献】特開2018-036470(JP,A)
【文献】特開平11-045078(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 5/66
G09G 5/14
G09G 5/10
G09G 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部と制御部とを備え、前記表示部に複数の映像信号を同時表示するモードを有する表示装置であって、
前記制御部は、最大輝度レベルが異なる複数の映像信号を同時表示する場合に、前記複数の映像信号それぞれの最大輝度レベルおよび予め定められた輝度レベルの少なくとも1つに基づいて前記複数の映像信号に共通する階調変換関数を算出し、前記階調変換関数を用いて各映像信号の入力階調を出力階調に変換する表示装置。
【請求項2】
前記階調変換関数は、前記複数の映像信号が有する異なる最大輝度レベルのうち、最も高いレベルに対応する入力階調を最大の出力階調に対応付ける請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記階調変換関数は、前記複数の映像信号が有する異なる最大輝度レベルのうち、最も低いレベルに対応する入力階調を最大の出力階調に対応付ける請求項1に記載の表示装置。
【請求項4】
前記階調変換関数は、前記複数の映像信号が有する異なる最大輝度レベルの平均値に対応する入力階調を最大の出力階調に対応付ける請求項1に記載の表示装置。
【請求項5】
前記階調変換関数は、前記予め定められた輝度レベルに対応する入力階調を最大の出力階調に対応付ける請求項1に記載の表示装置。
【請求項6】
前記階調変換関数は、前記複数の映像信号それぞれの最大輝度レベルおよび前記予め定められた輝度レベルを用いて算出した調整最大輝度レベルに対応する入力階調を最大の出力階調に対応付ける請求項1に記載の表示装置。
【請求項7】
各映像信号の最大輝度レベルは、静的メタ情報である請求項1~6のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記複数の映像信号それぞれの最大輝度レベルおよび予め定められた輝度レベルの少なくとも1つと、ユーザからの指示とに基づいて前記階調変換関数を算出する請求項1に記載の表示装置。
【請求項9】
前記制御部は、前記複数の映像信号それぞれの最大輝度レベルおよび予め定められた輝度レベルの少なくとも1つと、各映像信号のフレームごとの最大輝度値の平均とに基づいて前記階調変換関数を算出する請求項1に記載の表示装置。
【請求項10】
前記複数の映像信号のうち1つをメインの映像信号とする場合に、前記制御部は、前記複数の映像信号それぞれの最大輝度レベルおよび予め定められた輝度レベルの少なくとも1つと、前記メインの映像信号のコンテンツ種別とに基づいて前記階調変換関数を算出する請求項1に記載の表示装置。
【請求項11】
前記表示部のサブ画素が、前記出力階調に応じた輝度とされる請求項1~10のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項12】
各映像信号がHDR信号である請求項1~11のいずれか1項に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の一態様は、表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、入力された映像信号に対して、輝度値に関する変換が可能な表示装置或いは映像処理装置が公知である。
【0003】
特許文献1では、輝度信号に応じた適切な輝度で映像を表示するための映像処理装置が開示されている。当該映像処理装置においては、映像信号の最大輝度レベルに関する情報に応じて、変換手段を切り替える処理を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2018-045206号公報(2018年3月22日公開)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述のような従来技術は、複数の映像信号を同時表示するモードを有する表示装置において、入力される映像信号の最大輝度レベルが混在している際に、何れかの最大輝度レベルに合わせて画面表示を行った場合、映像品位が低下するという課題がある。
【0006】
本発明の一態様は、最大輝度レベルが互いに異なる複数の映像信号を同時表示する場合における映像品位の低下を抑制可能な表示装置を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る表示装置は、表示部と制御部とを備え、前記表示部に複数の映像信号を同時表示するモードを有する表示装置であって、前記制御部は、最大輝度レベルが異なる複数の映像信号を同時表示する場合に、前記複数の映像信号それぞれの最大輝度レベルおよび予め定められた輝度レベルの少なくとも1つに基づいて前記複数の映像信号に共通する階調変換関数を算出し、前記階調変換関数を用いて各映像信号の入力階調を出力階調に変換する。
【発明の効果】
【0008】
本発明の一態様によれば、最大輝度レベルが互いに異なる複数の映像信号を同時表示する場合における映像品位の低下を抑制可能な表示装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】実施形態1に係る表示装置および映像源の機能ブロック図である。
【
図2】表示装置の表示モードの設定を変更する画面の一例を示す図である。
【
図3】表示装置の表示モードの設定を変更する画面の一例を示す図である。
【
図4】実施形態1に係る表示装置における処理の流れを示すフローチャートである。
【
図5】表示装置の輝度と階調との対応関係を示すグラフである。
【
図6】映像信号の入力階調と、表示装置に出力される出力階調との対応関係を示すグラフである。
【
図7】映像信号の入力階調と、表示装置に出力される輝度との対応関係を示すグラフである。
【
図8】映像信号の入力階調と、表示装置に出力される出力階調との対応関係を示すグラフである。
【
図9】映像信号の入力階調と、表示装置に出力される輝度との対応関係を示すグラフである。
【
図10】表示装置の輝度と階調との対応関係を示すグラフである。
【
図11】映像信号の入力階調と、表示装置に出力される出力階調との対応関係を示すグラフである。
【
図12】映像信号の入力階調と、表示装置に出力される輝度との対応関係を示すグラフである。
【
図13】表示装置の輝度と階調との対応関係を示すグラフである。
【
図14】映像信号の入力階調と、表示装置に出力される出力階調との対応関係を示すグラフである。
【
図15】映像信号の入力階調と、表示装置に出力される輝度との対応関係を示すグラフである。
【
図16】表示装置の輝度と階調との対応関係を示すグラフである。
【
図17】映像信号の入力階調と、表示装置に出力される出力階調との対応関係を示すグラフである。
【
図18】映像信号の入力階調と、表示装置に出力される輝度との対応関係を示すグラフである。
【
図19】単位時間ごとにおける映像信号X及び映像信号Yにおける輝度レベルの分布の一例を示す図である。
【
図20】表示部の各表示領域に、互いに異なるコンテンツ種別の映像コンテンツが表示されている様子を示す図である。
【
図21】表示部の各表示領域に、互いに異なるコンテンツ種別の映像コンテンツが表示されている様子を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について、詳細に説明する。ただし、本実施形態に記載されている構成は、特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
【0011】
〔実施形態1〕
以下、本発明の一実施形態について説明する。本実施形態においては、表示装置が、複数の映像信号を同時表示するモードである場合に、上記複数の映像信号に対して共通する階調変換を施した上で、画面に各映像を表示する処理について説明する。
【0012】
〔1.表示装置1の構成〕
本実施形態に係る表示装置1の構成について
図1~
図3を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る表示装置1ならびに第1映像源S1及び第2映像源S2の機能ブロック図である。
図1に示すように、表示装置1は、制御部10、表示部2、駆動部4ならびに第1ポートP1及び第2ポートP2を備えている。また、本開示には、表示装置1がテレビジョン受像機として実現される構成、及び表示装置1を備えるテレビジョン受像機が含まれる。
【0013】
制御部10は、表示装置1全体を統括する制御装置であって、プロセッサ11と、表示装置1の設定を示す情報等を格納するメモリ12とを備えている。また、制御部10は、表示装置1に入力された映像信号に含まれるメタ情報(メタデータ)を読み取り、当該映像信号の最大輝度レベル(MaxCLL)を特定する機能を有する。ここで、映像信号の最大輝度レベルとは、当該映像信号が示す映像コンテンツにおける最大の輝度値を示す静的なメタ情報である。即ち、映像信号の最大輝度レベルは、番組等の映像コンテンツ毎に規定されるメタ情報である。
【0014】
また、制御部10は、表示装置1に入力される複数の映像信号に共通して適用される階調変換関数を算出し、当該階調変換関数を用いて各映像信号の入力階調を出力階調に変換する。また、階調変換関数の詳細については後述する。
【0015】
表示部2は、動画像を表示する表示パネルであって、上述した出力階調に応じた輝度によって画面表示を行う複数のサブ画素を備えている。
【0016】
また、
図2及び
図3に示すように、表示部2は、表示装置1のモードを切り替えることによって、映像源が異なる複数の映像信号を、表示画面を分割して同時表示することができる。また、
図2及び
図3における表示モードの詳細については後述する。
【0017】
駆動部4は、制御部10からの表示信号およびタイミング信号等に基づき、表示部2の 複数のサブ画素を駆動する。各サブ画素は、液晶素子を含んで構成されていてもよいし、OLED(有機発光ダイオード)素子あるいはQLED(量子ドット発光ダイオード) 素子を含んで構成されていてもよい。
【0018】
第1ポートP1及び第2ポートP2は、有線または無線で接続された第1映像源S1及び第2映像源S2から、映像信号の入力を受け付ける入力ポートである。第1ポートP1及び第2ポートP2は、例えばHDMI(High-definition multimedia interface)(登録商標)規格に適合するものであってもよい。
【0019】
第1映像源S1及び第2映像源S2は、映像コンテンツを示す映像信号であって、少なくとも最大輝度レベルをメタ情報として含む映像信号を、第1ポートP1及び第2ポートP2にそれぞれ供給する。
【0020】
以下、映像信号の映像フォーマットは、HDR(High Dynamic Range)であるものとして説明するが、映像信号が上記メタ情報を含むことが可能な他の映像フォーマットであってもよい。
【0021】
〔2.処理の流れ〕
本実施形態に係る表示装置1における処理の流れについて
図4を参照して説明する。
図4は、本実施形態に係る表示装置1における処理の流れを示すフローチャートである。
図4のフローチャートに示す処理は、表示装置1における映像表示が開始された場合に実行される。
【0022】
ステップS101において、制御部10は、表示装置1が、
図2或いは
図3に例示するように複数の映像信号を同時表示するモードであるか否かを判定する。制御部10は、表示装置1が複数の映像信号を同時表示するモードであると判定した場合、続いてステップS102の処理を実行し、1つの映像信号を表示するモードであると判定した場合、当該映像信号が示す映像を表示部2に表示させ、
図4のフローチャートに基づく処理が終了する。
【0023】
ステップS102において、制御部10は、表示装置1に入力される複数の映像信号に含まれるメタ情報を参照して、複数の映像信号それぞれの最大輝度レベルをそれぞれ特定する。
【0024】
ステップS103において、制御部10は、複数の映像信号の最大輝度レベルが異なるか否かを判定する。制御部10は、複数の最大輝度レベルが異なると判定した場合、続いてステップS104の処理を実行し、上記最大輝度レベルが全て同一であると判定した場合、複数の映像信号を表示部2に表示させ、
図4のフローチャートに基づく処理が終了する。
【0025】
ステップS104において、制御部10は、表示装置1の表示モードが、映像表示の階調性を重視する表示モード(階調重視モード)であるか、映像表示の明るさを重視する表示モード(輝度重視モード)であるかを判定する。
【0026】
図2及び
図3は、リモートコントローラ等を用いたユーザ操作によって、表示装置1の表示モードの設定を変更する画面の一例を示している。また、ユーザ操作によって選択された表示モードの設定は、メモリ12に格納される構成であってもよい。なお、表示装置1が、上述した階調重視モード及び輝度重視モード以外の表示モードに設定されている場合については本実施形態の変形例として後述する。
【0027】
制御部10は、表示装置1が階調重視モードであると判定した場合、続いてステップS105の処理を実行し、輝度重視モードであると判定した場合、続いてステップS106の処理を実行する。
【0028】
ステップS105において、制御部10は、階調重視モードに対応する階調変換関数として、複数の映像信号が有する異なる最大輝度レベルのうち、最も高いレベルに対応する入力階調を最大の出力階調に対応付けた階調変換関数を算出する。
【0029】
図5のグラフ21は、表示装置の輝度と階調との対応関係を示している。また、
図5及び後述する
図6等は、表示装置1に入力される映像信号が2つである場合の例に対応する。
【0030】
図5において、Mxは、表示部2の表示領域Xに対応する映像信号の最大輝度レベルを示している。以下、表示領域Xに対応する映像信号のことを、映像信号Xと呼称し、表示領域Yに対応する映像信号のことを、映像信号Yと呼称することもある。また、その他の表示領域に対応する映像信号についても同様である。
【0031】
Myは、映像信号Yの最大輝度レベルを示している。また、Mxは、Myよりも大きく、グラフ21において、Mxに対応する映像信号Xの入力階調はTxであり、Myに対応する映像信号Yの入力階調はTyであり、TxはTyよりも大きい。
【0032】
図6のグラフ23は、映像信号の入力階調と、表示装置に出力される出力階調との対応関係を示している。グラフ23は、階調重視モードで算出される階調変換関数である。グラフ23において、入力階調Txは、表示装置1における最大の出力階調1023に対応づけられている。グラフ23の階調変換関数は、映像信号Xおよび映像信号Yに共通して適用される。
【0033】
また、
図7のグラフ25は、映像信号の入力階調と、表示装置1に出力される輝度との対応関係を示しており、入力階調Txに対する輝度は、表示装置の最大輝度であるL(1023)=10000nitsとなる。なお、
図7のグラフ27は、入力階調1023が最大の出力階調1023に対応付けられている場合を示している。グラフ27に対応する表示装置においては、表示装置に入力され得る映像信号の最大階調(Tx)よりも高い範囲の階調(Tx~1023)に対しても、輝度を割りあてていることとなり、ロスが生じている。
【0034】
制御部10は、本ステップS105において
図6に示す階調変換関数を算出する処理に続いて、ステップS107の処理を実行する。
【0035】
ステップS106において、制御部10は、輝度重視モードに対応する階調変換関数として、複数の映像信号が有する異なる最大輝度レベルのうち、最も低いレベルに対応する入力階調を最大の出力階調に対応付けた階調変換関数を算出する。
【0036】
図8のグラフ29は、映像信号の入力階調と、表示装置に出力される出力階調との対応関係を示している。グラフ29は、輝度重視モードで算出される階調変換関数である。また、
図8におけるTx及びTyは、
図5のグラフに準拠する上述した入力階調である。
図8において、入力階調Tyは、表示装置1における最大の出力階調1023に対応づけられている。
【0037】
また、
図9のグラフ31は、映像信号の入力階調と、表示装置1に出力される輝度との対応関係を示している。
【0038】
また、グラフ31がグラフ25よりも上方に位置することは、表示装置1が輝度重視モードである場合、入力階調Txまでの何れの入力階調においても、階調重視モードの場合より高い輝度が出力されることを意味する。一方で、表示装置1が階調重視モードである場合、入力階調がTy以上であるときにも互いに異なる輝度を表現することが可能となる。
【0039】
制御部10は、本ステップS106において
図8に示す階調変換関数を算出する処理に続いてステップS107の処理を実行する。
【0040】
ステップS107において、制御部10は、ステップS105又はS106において算出部が算出した階調変換関数を用いて、各映像信号の入力階調を出力階調に変換する。
【0041】
ステップS108において、表示部2は、上記出力階調の各映像信号が示す映像を対応する表示領域にそれぞれ表示する。
【0042】
上述したように、本実施形態に係る表示装置1は、表示部2と制御部10とを備え、表示部2に複数の映像信号を同時表示するモードを有する表示装置1であって、制御部10は、最大輝度レベルが異なる複数の映像信号を同時表示する場合に、複数の映像信号それぞれの最大輝度レベルに基づいて複数の映像信号に共通する階調変換関数を算出し、階調変換関数を用いて各映像信号の入力階調を出力階調に変換する構成である。
【0043】
本実施形態の構成によれば、各映像信号の入力階調を、例えばユーザからの指示に基づく表示モードに応じた階調変換関数を用いて調整された出力階調に変換し、ユーザの感覚にあった階調調整を行うことが可能となる。これにより、最大輝度レベルが互いに異なる複数の映像信号を同時表示する場合における映像品位の低下を抑制可能な表示装置1を実現できる。
【0044】
〔実施形態1の変形例1〕
本変形例においては、表示装置1の表示モードが「平均モード」に設定されている場合における映像表示について説明する。なお、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、重複する説明を繰り返さない。また、以降の変形例および実施形態においても同様である。
【0045】
制御部10は、ステップS104~S106に相当する工程において、表示装置1の表示モードが「平均モード」に設定されていると判定した場合、複数の映像信号が有する異なる最大輝度レベルの平均値に対応する入力階調を最大の出力階調に対応付けた階調変換関数を算出する。また、制御部10は、ステップS107に相当する工程において、当該階調変換関数を用いて各映像信号の入力階調を出力階調に変換する。
【0046】
図10のグラフ33は、表示装置の輝度と階調との対応関係を示している。また、
図10において、輝度レベルMaは、上述した最大輝度レベルMxとMyとの平均値を示している。即ち、以下の式が成立する。
Ma=(Mx+My)/2
また、Taは、Maに対応する入力階調であり、Tyよりも大きくTxよりも小さい。
【0047】
図11のグラフ35は、映像信号の入力階調と、表示装置に出力される出力階調との対応関係を示している。グラフ35は、平均モードで算出される階調変換関数である。
図11に示すように、入力階調Taが最大の出力階調1023に対応する。別の側面から言えば、Ta以上の入力階調は、全て出力階調1023に変換される。
【0048】
また、
図12におけるグラフ37は、映像信号の入力階調と、表示装置1に出力される輝度との対応関係を示しており、入力階調Taに対する輝度は、表示装置の最大輝度であるL(1023)=10000nitsとなる。また、グラフ25及びグラフ31は、
図9に示す各グラフに対応する。
【0049】
なお、表示装置1に入力される映像信号の数がnであるものと一般化した場合、輝度レベルMaは、以下の式によって算出される。また、M(D)は、対象となる映像信号における最大輝度レベルを示している。
Ma=(Σ_(D=1)^n M(D))/n
本変形例の構成によれば、表示装置1は、各映像信号における最大輝度レベルが反映された階調によって映像信号が示す映像を表示することができる。
【0050】
〔実施形態1の変形例2〕
本変形例においては、表示装置1の表示モードが「固定モード」に設定されている場合における映像表示について説明する。
【0051】
制御部10は、ステップS104~S106に相当する工程において、表示装置1の表示モードが「固定モード」に設定されていると判定した場合、予め定められた所定の輝度レベルに対応する入力階調を最大の出力階調に対応付けた階調変換関数を算出する。また、制御部10は、ステップS107に相当する工程において、当該階調変換関数を用いて各映像信号の入力階調を出力階調に変換する。
【0052】
図13のグラフ39は、表示装置の輝度と階調との対応関係を示している。また、
図13において、輝度レベルMcは、所定の輝度レベルを示しており、Tcは、Mcに対応する入力階調である。
【0053】
図14のグラフ41は、映像信号の入力階調と、表示装置に出力される出力階調との対応関係を示している。グラフ41は、固定モードで算出される階調変換関数である。
図14に示すように、入力階調Tcが最大の出力階調1023に対応する。別の側面から言えば、Tc以上の入力階調は、全て出力階調1023に変換される。
【0054】
また、
図15のグラフ43は、映像信号の入力階調と、表示装置1に出力される輝度との対応関係を示しており、入力階調Tcに対する輝度は、表示装置の最大輝度であるL(1023)=10000nitsとなる。
【0055】
本変形例の構成によれば、表示装置1は、安定した一定の映像品位で映像信号が示す映像を表示することができる。
【0056】
〔実施形態1の変形例3〕
本変形例においては、表示装置1の表示モードが「調整モード」に設定されている場合における映像表示について説明する。
【0057】
制御部10は、ステップS104~S106に相当する工程において、表示装置1の表示モードが「調整モード」に設定されていると判定した場合、複数の映像信号それぞれの最大輝度レベルおよび予め定められた輝度レベルを用いて算出した調整最大輝度レベルに対応する入力階調を最大の出力階調に対応付けた階調変換関数を算出する。また、制御部10は、ステップS107に相当する工程において、当該階調変換関数を用いて各映像信号の入力階調を出力階調に変換する。
【0058】
図16のグラフ45は、表示装置の輝度と階調との対応関係を示している。
図16における調整最大輝度レベルMwは、以下の式によって算出される値である。
Mw=(Ma+Mx+My-Mc)/2
また、Twは、Mwに対応する入力階調である。
【0059】
図17のグラフ47は、映像信号の入力階調と、表示装置に出力される出力階調との対応関係を示している。グラフ47は、調整モードで算出される階調変換関数である。
【0060】
図17に示すように、入力階調Twが最大の出力階調1023に対応する。別の側面から言えば、Tw以上の入力階調は、全て出力階調1023に変換される。
【0061】
また、
図18のグラフ49は、映像信号の入力階調と、表示装置1に出力される輝度との対応関係を示しており、入力階調Twに対する輝度は、表示装置の最大輝度であるL(1023)=10000nitsとなる。
【0062】
なお、表示装置1に入力される映像信号の数がnであるものと一般化した場合、調整最大輝度レベルMwは、例えば以下の式によって算出される。
Mw=(Ma+Σ_(D=1)^n M(D)―Mc(n-1))
本変形例の構成によれば、表示装置1は、一定の範囲において調整が施された輝度によって映像信号が示す映像を表示することができる。
【0063】
〔実施形態2〕
本発明の第2の実施形態について、以下に説明する。本実施形態においては、映像信号の輝度レベルに応じて、表示装置が好適な表示モードを自動的に決定する構成について説明する。
【0064】
〔1.表示装置1の構成〕
本実施形態においても
図1に示す構成を用いる。ただし、本実施形態に係る制御部10は、映像信号に含まれるメタ情報を読み取り、当該映像信号のフレームごとの最大輝度値の平均値(MaxFALL)を特定する機能を更に有する。また、上記平均値は、番組等の映像コンテンツ毎に規定される静的なメタ情報である。
【0065】
〔2.処理の流れ〕
本実施形態に係る表示装置1における処理であって、実施形態1のステップS104~S106に対応する処理について
図19を参照して説明する。
図19は、単位時間ごとにおける映像信号X及び映像信号Yにおける輝度レベルの分布を示す図である。また、
図19において、横軸は時間を示しており、縦軸は上記輝度レベルを示している。
【0066】
図19の例においては、プロット51等に示すように、ごく短い時間に限り、映像信号Xの輝度レベルが高く、その他の時間についての輝度レベルは比較的低い。したがって、上記の例の場合、表示装置1が輝度重視モードに設定されることが有意となり得る。また、上記の例の場合、映像信号Xの最大輝度レベルMaxCLL(X)は、映像信号Xのフレームごとの最大輝度値の平均値MaxFALL(X)に対して非常に大きな値となる。
【0067】
制御部10は、
図19に示す関係のように、MaxCLL(X)及びMaxFALL(X)、並びに映像信号Yの最大輝度レベルMaxCLL(Y)、及び映像信号Yのフレームごとの最大輝度値の平均値MaxFALL(Y)が下記式に示す関係にあれば、輝度重視モードに対応する階調変換関数を算出する。
MaxCLL(X)>>MaxFALL(X)
MaxCLL(Y)>MaxFALL(Y)
MaxCLL(X)>MaxCLL(Y)
また、制御部10は、
図19に示す例とは別の例として、上述したメタ情報が下記式に示す関係にあれば、階調重視モードに対応する階調変換関数を算出する。また、下記式の関係は、ごく短い時間に限り、映像信号Yの輝度レベルが高く、且つ映像信号X及び映像信号Yの輝度レベルが十分に高いことを示している。
MaxCLL(X)>MaxFALL(X)
MaxCLL(Y)>>MaxFALL(Y)
MaxCLL(X)>MaxCLL(Y)
また、制御部10は、上述したメタ情報が下記式に示す関係にあれば、調整モードに対応する階調変換関数を算出する、
MaxCLL(X)>>MaxFALL(X)
MaxCLL(Y)>MaxFALL(Y)
MaxCLL(Y)>MaxCLL(X)
また、制御部10は、上述したメタ情報が下記式に示す関係にある場合についても、調整モードに対応する階調変換関数を算出する。
MaxCLL(X)>MaxFALL(X)
MaxCLL(Y)>>MaxFALL(Y)
MaxCLL(Y)>MaxCLL(X)
以上、表示装置1に入力される映像信号が2つである場合における本実施形態の具体例について説明したが、制御部10によって算出される階調変換関数は、表示装置1に入力される3つ以上の映像信号における最大輝度レベルおよび上記最大輝度値の平均値間の比較結果に応じたものであってもよいし、予め定められた輝度レベルを用いた比較結果に応じたものであってもよい。
【0068】
また、上述した処理を実現する本実施形態に係る制御部10は、複数の映像信号それぞれの最大輝度レベルおよび予め定められた輝度レベルの少なくとも1つと、各映像信号のフレームごとの最大輝度値の平均とに基づいて階調変換関数を算出する構成である、と言える。
【0069】
本実施形態の構成によれば、映像コンテンツの輝度に応じて表示装置1の表示モードが自動的に設定されるのでユーザの利便性の向上に寄与する。
【0070】
〔実施形態3〕
本発明の第3の実施形態について、以下に説明する。本実施形態においては、映像コンテンツのコンテンツ種別(ジャンル)に応じて、表示装置が好適な表示モードを自動的に決定する構成について説明する。
【0071】
〔1.表示装置1の構成〕
本実施形態においても
図1に示す構成を用いる。ただし、本実施形態に係る制御部10は、映像信号自体、又は映像信号に含まれるメタ情報を参照して、当該映像信号が示す映像コンテンツのコンテンツ種別を特定する機能を更に有する。
【0072】
〔2.処理の流れ〕
本実施形態に係る表示装置1における処理であって、実施形態1のステップS104~S106に対応する処理について
図20及び
図21を参照して説明する。
図20及び
図21は、表示部2の各表示領域に、互いに異なるコンテンツ種別の映像コンテンツが表示されている様子を示す図である。
【0073】
また、本実施形態に係る表示部2においては、例えばユーザの指示に基づいて、何れかの表示領域がメインの表示領域として設定される。例えば
図20においては、表示領域Xがメインとなる表示領域であり、
図21においては、表示領域Cがメインとなる表示領域である。ただし、メインの表示領域は、表示領域の面積に応じて制御部10が自動的に設定する構成であってもよい。
【0074】
制御部10は、メインの表示領域に対応する映像信号から、当該映像信号が示す映像コンテンツのコンテンツ種別を読み取り、当該コンテンツ種別に応じた表示モードを表示装置1に設定する。別の側面から言えば、制御部10は、当該映像コンテンツのコンテンツ種別に応じた階調変換関数を算出する。
【0075】
映像コンテンツのコンテンツ種別と表示モードとの対応関係は特に限定されないが、例えばコンテンツ種別がスポーツの場合は、輝度重視モードが設定され、映画の場合は、階調重視モードが設定され、バラエティの場合は、平均モードが設定され、アニメの場合は、固定モードが設定され、ニュースの場合は、調整モードが設定されるといった構成であってもよい。
【0076】
図20において上記の構成例を用いる場合、制御部10は、表示装置1の表示モードを、スポーツのコンテンツ種別に合わせて輝度重視モードに設定する。また、
図21において上記の構成例を用いる場合、制御部10は、表示装置1の表示モードを映画に合わせて階調重視モードに設定する。なお、映像コンテンツのコンテンツ種別と表示モードとの対応関係は、ユーザ操作によって設定可能であってもよい。
【0077】
上述した処理を実現する本実施形態に係る表示装置1は、複数の映像信号のうち1つをメインの映像信号とする場合に、制御部10は、複数の映像信号それぞれの最大輝度レベルおよび予め定められた輝度レベルの少なくとも1つと、メインの映像信号のコンテンツ種別とに基づいて階調変換関数を算出する構成である、と言える。
【0078】
本実施形態の構成によれば、映像コンテンツのコンテンツ種別に応じて表示装置1の表示モードが自動的に設定されるのでユーザの利便性の向上に寄与する。
【0079】
〔ソフトウェアによる実現例〕
表示装置1の制御ブロック(特に制御部10)は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、ソフトウェアによって実現してもよい。
【0080】
後者の場合、表示装置1は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するコンピュータを備えている。このコンピュータは、例えば少なくとも1つのプロセッサ(制御装置)を備えていると共に、上記プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な少なくとも1つの記録媒体を備えている。そして、上記コンピュータにおいて、上記プロセッサが上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記プロセッサとしては、例えばCPU(Central Processing Unit)を用いることができる。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、ROM(Read Only Memory)等の他、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などをさらに備えていてもよい。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明の一態様は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
【0081】
〔まとめ〕
本発明の態様1に係る表示装置(1)は、表示部(2)と制御部(10)とを備え、前記表示部に複数の映像信号を同時表示するモードを有する表示装置であって、前記制御部は、最大輝度レベルが異なる複数の映像信号を同時表示する場合に、前記複数の映像信号それぞれの最大輝度レベルおよび予め定められた輝度レベルの少なくとも1つに基づいて前記複数の映像信号に共通する階調変換関数を算出し、前記階調変換関数を用いて各映像信号の入力階調を出力階調に変換する構成である。
【0082】
上記の構成によれば、各映像信号の入力階調を、階調変換関数を用いて調整された出力階調に変換し、ユーザの感覚にあった階調調整を行うことが可能となる。これにより、最大輝度レベルが互いに異なる複数の映像信号を同時表示する場合における映像品位の低下を抑制可能な表示装置を実現できる。
【0083】
本発明の態様2に係る表示装置は、上記の態様1において、前記階調変換関数は、前記複数の映像信号が有する異なる最大輝度レベルのうち、最も高いレベルに対応する入力階調を最大の出力階調に対応付ける構成としてもよい。
【0084】
上記の構成によれば、表示装置は、階調性を優先して映像信号が示す映像を表示することができる。
【0085】
本発明の態様3に係る表示装置は、上記の態様1において、前記階調変換関数は、前記複数の映像信号が有する異なる最大輝度レベルのうち、最も低いレベルに対応する入力階調を最大の出力階調に対応付ける構成としてもよい。
【0086】
上記の構成によれば、表示装置は、高輝度性を優先して映像信号が示す映像を表示することができる。
【0087】
本発明の態様4に係る表示装置は、上記の態様1において、前記階調変換関数は、前記複数の映像信号が有する異なる最大輝度レベルの平均値に対応する入力階調を最大の出力階調に対応付ける構成としてもよい。
【0088】
上記の構成によれば、表示装置は、各映像信号における最大輝度レベルが反映された階調によって映像信号が示す映像を表示することができる。
【0089】
本発明の態様5に係る表示装置は、上記の態様1において、前記階調変換関数は、前記予め定められた輝度レベルに対応する入力階調を最大の出力階調に対応付ける構成としてもよい。
【0090】
上記の構成によれば、表示装置は、安定した一定の映像品位で映像信号が示す映像を表示することができる。
【0091】
本発明の態様6に係る表示装置は、上記の態様1において、前記階調変換関数は、前記複数の映像信号それぞれの最大輝度レベルおよび前記予め定められた輝度レベルを用いて算出した調整最大輝度レベルに対応する入力階調を最大の出力階調に対応付ける構成としてもよい。
【0092】
上記の構成によれば、表示装置は、一定の範囲において調整が施された輝度によって映像信号が示す映像を表示することができる。
【0093】
本発明の態様7に係る表示装置は、上記の態様1~6のいずれかにおいて、各映像信号の最大輝度レベルは、静的メタ情報である構成としてもよい。
【0094】
上記の構成によれば、制御部は、映像信号の最大輝度レベルを、用いる度に取得することを要しない。
【0095】
本発明の態様8に係る表示装置は、上記の態様1において、前記制御部は、前記複数の映像信号それぞれの最大輝度レベルおよび予め定められた輝度レベルの少なくとも1つと、ユーザからの指示とに基づいて前記階調変換関数を算出する構成としてもよい。
【0096】
上記の構成によれば、表示装置は、ユーザからの指示が反映された階調によって映像信号が示す映像を表示することができる。
【0097】
本発明の態様9に係る表示装置は、上記の態様1において、前記制御部は、前記複数の映像信号それぞれの最大輝度レベルおよび予め定められた輝度レベルの少なくとも1つと、各映像信号のフレームごとの最大輝度値の平均とに基づいて前記階調変換関数を算出する構成としてもよい。
【0098】
上記の構成によれば、表示装置は、各映像信号のフレームごとの最大輝度値の平均等に応じた出力階調によって映像信号が示す映像を表示することができる。
【0099】
本発明の態様10に係る表示装置は、上記の態様1において、前記複数の映像信号のうち1つをメインの映像信号とする場合に、前記制御部は、前記複数の映像信号それぞれの最大輝度レベルおよび予め定められた輝度レベルの少なくとも1つと、前記メインの映像信号のコンテンツ種別とに基づいて前記階調変換関数を算出する構成としてもよい。
【0100】
上記の構成によれば、表示装置は、映像信号のコンテンツ種別等に応じた出力階調によって映像信号が示す映像を表示することができる。
【0101】
本発明の態様11に係る表示装置は、上記の態様1~10のいずれかにおいて、前記表示部のサブ画素が、前記出力階調に応じた輝度とされる構成としてもよい。
【0102】
上記の構成によれば、サブ画素の輝度を上記出力階調によって規定することができる。
【0103】
本発明の態様12に係る表示装置は、上記の態様1~11のいずれかにおいて、各映像信号がHDR信号である構成としてもよい。
【0104】
上記の構成によれば、表示装置は、HDR信号に基づく映像を同時表示することができる。
【0105】
本発明の各態様に係る表示装置(1)は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを表示装置が備える各部(ソフトウェア要素)として動作させることにより表示装置をコンピュータにて実現させる表示装置の制御プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
【0106】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
【符号の説明】
【0107】
1 表示装置
2 表示部
4 駆動部
10 制御部
P1 第1ポート
P2 第2ポート
S1 第1映像源
S2 第2映像源