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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-08
(45)【発行日】2023-08-17
(54)【発明の名称】車両
(51)【国際特許分類】
   F02D 29/02 20060101AFI20230809BHJP
   B60T 7/12 20060101ALI20230809BHJP
【FI】
F02D29/02 321A
F02D29/02 321C
B60T7/12 A
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2019144097
(22)【出願日】2019-08-06
(65)【公開番号】P2021025464
(43)【公開日】2021-02-22
【審査請求日】2022-07-05
(73)【特許権者】
【識別番号】000005348
【氏名又は名称】株式会社SUBARU
(74)【代理人】
【識別番号】100090033
【弁理士】
【氏名又は名称】荒船 博司
(74)【代理人】
【識別番号】100093045
【弁理士】
【氏名又は名称】荒船 良男
(72)【発明者】
【氏名】星 良平
(72)【発明者】
【氏名】守屋 史之
【審査官】西山 智宏
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-133400(JP,A)
【文献】特開2017-137018(JP,A)
【文献】特開2019-059416(JP,A)
【文献】国際公開第2017/072819(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F02D 29/02
B60T 7/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブレーキペダルの操作が解除されても車両の制動を維持する制動維持機能と、内燃機関のアイドリング運転を停止するアイドリングストップ機能と、の制御を行う制御部と、
前記制動維持機能の有効と無効、並びに、前記アイドリングストップ機能の有効と無効を搭乗者が切り替え可能な操作部と、
を備え、
前記制御部は、
走行停止の際、第1操作条件を満たす前記ブレーキペダルの操作があった場合に前記制動維持機能を作動させ、
走行停止の際、第2操作条件を満たす前記ブレーキペダルの操作があった場合に前記アイドリングストップ機能を作動させ、かつ、
前記操作部の操作により前記制動維持機能及び前記アイドリングストップ機能の両方が有効にされた場合に、前記第1操作条件及び前記第2操作条件の少なくとも一方を変更し、
前記第1操作条件は前記ブレーキペダルの操作量が第1閾値以上となることであり、
前記制動維持機能及び前記アイドリングストップ機能の両方が有効である場合の前記第2操作条件は、前記第1操作条件が満たされた後に成立可能な条件であり、
前記第2操作条件は前記ブレーキペダルの操作量が第2閾値以上となることであり、
前記制動維持機能及び前記アイドリングストップ機能の両方が有効である場合の前記第2閾値と前記第1閾値との差は、片方がそれぞれ有効である場合の前記第2閾値と前記第1閾値との差よりも大きいことを特徴とする車両。
【請求項2】
ブレーキペダルの操作が解除されても車両の制動を維持する制動維持機能と、内燃機関のアイドリング運転を停止するアイドリングストップ機能と、の制御を行う制御部と、
前記制動維持機能の有効と無効、並びに、前記アイドリングストップ機能の有効と無効を搭乗者が切り替え可能な操作部と、
を備え、
前記制御部は、
走行停止の際、第1操作条件を満たす前記ブレーキペダルの操作があった場合に前記制動維持機能を作動させ、
走行停止の際、第2操作条件を満たす前記ブレーキペダルの操作があった場合に前記アイドリングストップ機能を作動させ、かつ、
前記操作部の操作により前記制動維持機能及び前記アイドリングストップ機能の両方が有効にされた場合に、前記第1操作条件及び前記第2操作条件の少なくとも一方を変更し、
前記アイドリングストップ機能の作動中に第3操作条件を満たす前記ブレーキペダルの操作があった場合に前記アイドリングストップ機能の作動を解除させ、
前記制動維持機能と前記アイドリングストップ機能との両方が有効である場合には、前記アイドリングストップ機能の作動解除の条件から前記第3操作条件を除外するか、あるいは、変更前と比較して前記第3操作条件を成立しにくい条件へ変更することを特徴とする車両。
【請求項3】
前記制動維持機能と前記アイドリングストップ機能との両方が有効である場合の前記第1操作条件と、前記制動維持機能が有効で前記アイドリングストップ機能が無効である場合の前記第1操作条件との変動幅は、
前記制動維持機能と前記アイドリングストップ機能との両方が有効である場合の前記第2操作条件と、前記制動維持機能が無効で前記アイドリングストップ機能が有効である場合の前記第2操作条件との変動幅よりも小さいことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両。
【請求項4】
前記ブレーキペダルの操作条件は、前記ブレーキペダルのストローク、ペダル角度、踏力、操作速度のうちのいずれか一つ又は複数により定めらることを特徴とする請求項1から請求項のいずれか一項に記載の車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アイドリングストップ機能と制動維持機能とを有する車両に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、多くのエンジン自動車がアイドリングストップ機能を搭載している。走行停止の際、例えばブレーキペダルが予め設定された閾値量以上に踏み込まれた場合に、アイドリングストップ機能が作動し、エンジンのアイドリング運転が停止される。
【0003】
近年、さらに、ブレーキペダルの踏み込みが解除されても車両の制動が維持される制動維持機能を搭載した車両が実用化されている。制動維持機能によれば、長い信号待ちの際などに、ドライバがブレーキペダルから足を外して、足を休めることができる。
【0004】
特許文献1には、アイドリングストップ機能と制動維持機能との両方が搭載された車両が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2018-069911号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
走行停止の際、足をブレーキペダルから外して休めたいという要求と、発進条件が整ったときに反応よく車両を発進させたいという要求とが生じることがある。このような場合、アイドリングストップ機能が作動せず、制動維持機能が作動するとよい。一方、足を休めたいという要求がある一方、反応のよい車両の発進が必要ないときには、走行停止の際、アイドリングストップ機能と制動維持機能との両方が作動してもよい。ドライバによっては、制動維持機能を作動させずにアイドリングストップ機能のみを作動させたいという状況が多く生じることもある。
【0007】
一般に、制動維持機能とアイドリングストップ機能とは、ボタン操作によって有効と無効とが切り替えられる。しかし、ボタン操作は、走行の停止毎にドライバが操作するように想定されていない。また、一般に、制動維持機能とアイドリングストップ機能とは、車両を停止する際のブレーキペダルの操作によって作動と非作動を切り替えることができる。しかし、従来の車両では、ブレーキペダルの操作で、アイドリングストップ機能及び制動維持機能のうちの一方を作動させ、他方を非作動とするような選択が難しかった。
【0008】
本発明は、ブレーキペダルの操作によって、アイドリングストップ機能及び制動維持機能の両方の作動と片方の作動との容易な選択を実現可能な車両を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1記載の発明は、
ブレーキペダルの操作が解除されても車両の制動を維持する制動維持機能と、内燃機関のアイドリング運転を停止するアイドリングストップ機能と、の制御を行う制御部と、
前記制動維持機能の有効と無効、並びに、前記アイドリングストップ機能の有効と無効を搭乗者が切り替え可能な操作部と、
を備え、
前記制御部は、
走行停止の際、第1操作条件を満たす前記ブレーキペダルの操作があった場合に前記制動維持機能を作動させ、
走行停止の際、第2操作条件を満たす前記ブレーキペダルの操作があった場合に前記アイドリングストップ機能を作動させ、かつ、
前記操作部の操作により前記制動維持機能及び前記アイドリングストップ機能の両方が有効にされた場合に、前記第1操作条件及び前記第2操作条件の少なくとも一方を変更し、
前記第1操作条件は前記ブレーキペダルの操作量が第1閾値以上となることであり、
前記制動維持機能及び前記アイドリングストップ機能の両方が有効である場合の前記第2操作条件は、前記第1操作条件が満たされた後に成立可能な条件であり、
前記第2操作条件は前記ブレーキペダルの操作量が第2閾値以上となることであり、
前記制動維持機能及び前記アイドリングストップ機能の両方が有効である場合の前記第2閾値と前記第1閾値との差は、片方がそれぞれ有効である場合の前記第2閾値と前記第1閾値との差よりも大きいことを特徴とする車両である。
【0010】
請求項2記載の発明は、
ブレーキペダルの操作が解除されても車両の制動を維持する制動維持機能と、内燃機関のアイドリング運転を停止するアイドリングストップ機能と、の制御を行う制御部と、
前記制動維持機能の有効と無効、並びに、前記アイドリングストップ機能の有効と無効を搭乗者が切り替え可能な操作部と、
を備え、
前記制御部は、
走行停止の際、第1操作条件を満たす前記ブレーキペダルの操作があった場合に前記制動維持機能を作動させ、
走行停止の際、第2操作条件を満たす前記ブレーキペダルの操作があった場合に前記アイドリングストップ機能を作動させ、かつ、
前記操作部の操作により前記制動維持機能及び前記アイドリングストップ機能の両方が有効にされた場合に、前記第1操作条件及び前記第2操作条件の少なくとも一方を変更し、
前記アイドリングストップ機能の作動中に第3操作条件を満たす前記ブレーキペダルの操作があった場合に前記アイドリングストップ機能の作動を解除させ、
前記制動維持機能と前記アイドリングストップ機能との両方が有効である場合には、前記アイドリングストップ機能の作動解除の条件から前記第3操作条件を除外するか、あるいは、変更前と比較して前記第3操作条件を成立しにくい条件へ変更することを特徴とする車両である。
【0012】
請求項記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の車両おいて、
前記制動維持機能と前記アイドリングストップ機能との両方が有効である場合の前記第1操作条件と、前記制動維持機能が有効で前記アイドリングストップ機能が無効である場合の前記第1操作条件との変動幅は、
前記制動維持機能と前記アイドリングストップ機能との両方が有効である場合の前記第2操作条件と、前記制動維持機能が無効で前記アイドリングストップ機能が有効である場合の前記第2操作条件との変動幅よりも小さいことを特徴とする。
【0014】
請求項記載の発明は、請求項1から請求項のいずれか一項に記載の車両おいて、
前記ブレーキペダルの操作条件は、前記ブレーキペダルのストローク、ペダル角度、踏力、操作速度のうちのいずれか一つ又は複数により定めらることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、制動維持機能及びアイドリングストップ機能の両方が有効にされた場合に、制動状態を維持するブレーキペダルの第1操作条件と、アイドリング運転を停止するブレーキペダルの第2操作条件との少なくとも一方が変更される。このため、制動維持機能とアイドリングストップ機能との両方が有効にされた場合の、第1操作条件の設定自由度又は第2操作条件の設定自由度が増す。したがって、両方が有効にされた場合の第1操作条件と第2操作条件との差異が大きくなるような設定が可能となり、アイドリングストップ機能及び制動維持機能の両方の作動と片方の作動との容易な選択を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の実施形態の車両を示すブロック図である。
図2】実施形態1のISS閾値及びAVH閾値を示す図である。
図3】制御部が実行する機能切替処理を示すフローチャートである。
図4】制御部が実行する走行停止時処理を示すフローチャートである。
図5】実施形態2のISS閾値及びAVH閾値を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の各実施形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態の車両を示すブロック図である。
【0018】
本実施形態の車両1は、アイドリングストップ機能(以下「ISS(Idling Stop System)」と呼ぶ)と、制動維持機能(以下「AVH(Auto Vehicle Hold)」と呼ぶ)とを備えたエンジン自動車である。車両1は、内燃機関を有する自動車であればよく、HEV(Hybrid Electric Vehicle)であってもよい。ISSは、走行の停止の際に、アイドリング運転を停止する機能である。AVHは、走行の停止の際に、ブレーキペダル11から足を外しても制動を維持する機能である。
【0019】
実施形態の車両1は、図1に示すように、駆動輪2と、内燃機関であり駆動輪2の動力を発生するエンジン3と、エンジン3の運転を補助する補機4と、車両1を制動する制動システム5と、ドライバ又は搭乗者が操作可能な運転操作部10と、走行制御を行う制御部20と、車速を検出する速度センサ21と、を備える。
【0020】
制動システム5は、液圧を受けて駆動輪2に制動力を作用させる制動部(例えばキャリパ)52と、ブレーキペダル11の踏力を液圧に変換しかつ液圧を制動部52へ送るマスターシリンダ51と、制動部52の液圧の保持及び開放を切り替え可能な制御弁53と、を備える。制動部52へ液圧が加わっている状態で制御弁53が液圧を保持することで、制動部52の制動力を保持することができる。なお、制動部52は、駆動輪2でなく図示略の従動輪に制動力を作用させる構成であってもよい。
【0021】
運転操作部10には、ブレーキペダル11、アクセルペダル12、操舵ハンドル13、トランスミッションのシフト操作が可能なシフトレバー14、ISSの有効と無効とを切り替え可能なISSスイッチ15、並びに、AVHの有効と無効とを切り替え可能なAVHスイッチ16が含まれる。搭乗者は、ISSスイッチ15及びAVHスイッチ16を用いて、ISSが有効かつAVHが有効、ISSが無効かつAVHが有効、ISSが有効かつAVHが無効、あるいは、ISSが無効かつAVHが無効の各状態に切り替えることができる。ISSスイッチ15及びAVHスイッチ16は、本発明に係る操作部の一例に相当する。
【0022】
補機4は、例えば、エンジン3に燃料を噴射する燃料噴射装置、燃料に点火する点火装置、エンジン3を始動するスタータモータ、等々を含む。
【0023】
制御部20は、運転操作部10に備わる各操作部からの操作信号、速度センサ21の検出信号を入力し、補機4及び制御弁53を制御する。制御部20には、ブレーキペダル11の踏力に関する信号が入力されてもよい。踏力に関する信号は、例えばマスターシリンダ51により加えられた液圧の検出信号であってもよい。制御部20は、1つのECU(Electronic Control Unit)から構成されてもよいし、互いに通信を行って連携して動作する複数のECUから構成されてもよい。制御部20は、CPU(Central Processing Unit)が制御プログラムを実行することで、各種の制御処理を実行する。制御処理には、ドライバの運転操作に従って車両1を走行させる走行制御処理、ISSスイッチ15及びAVHスイッチ16の操作に対応して機能の有効と無効とを切り替える機能切替処理、走行の停止時にISS及びAVHを作動させる走行停止時処理等が含まれる。
【0024】
AVHは、ドライバがブレーキペダル11を踏み込んで制動力が生じている段階で、制御部20が制御弁53を動作させる(例えば閉じる)ことで作動する。AVHが作動したら、例えばアクセルペダル12の踏込み操作の開始に基づいて、制御部20が制御弁53を開放することで、制動力が解放される。本明細書において「AVHの作動」とは、AVH(制動維持機能)により制動力が維持された状態へ移行することを意味する。AVHが作動された後、維持された制動力が解放されることを、「AVHの作動解除」と呼ぶ。
【0025】
ISSは、走行の停止の際に、制御部20が補機4を制御してエンジン3のアイドリング運転を停止させる機能である。本明細書においては、ISS(アイドリングストップ機能)により走行の停止の際にエンジン3のアイドリング運転が停止されることを「ISSの作動」と呼ぶ。ISSの作動の後、ブレーキペダル11を所定の速度以上で踏み戻す操作、あるいは、アクセルペダル12の踏込み操作の開始に基づいて、制御部20が補機4を制御してエンジン3を始動する。ISSの作動の後に、エンジン3が始動されることを、「ISSの作動解除」と呼ぶ。
【0026】
(実施形態1)
次に、実施形態1に係るAVH及びISSの制御について説明する。図2は、実施形態1のISS閾値及びAVH閾値を示す図である。
【0027】
実施形態1の車両1においては、ISS及びAVHは、走行の停止の際にブレーキペダル11が予め定められたストローク以上に踏み込まれたことを操作条件として、作動される。ISSが作動するストロークの閾値を「ISS閾値(本発明に係る第2閾値に相当)」と呼び、AVHが作動するストロークの閾値を「AVH閾値(本発明に係る第1閾値に相当)」と呼ぶ。AVHとISSとをそれぞれ作動するブレーキペダル11の操作条件が、本発明に係る第1操作条件及び第2操作条件に相当する。
【0028】
図2に示すように、ISSのみ有効のときと、ISS、AVHの両方が有効のときとで、ISS閾値は変更される。前者の場合、ISS閾値は小さなストロークを示す値L1aに設定され、後者の場合、ISS閾値は大きなストロークを示す値L1bに設定される。ISSのみ有効のときのISS閾値“L1a”は、AVH閾値“L2”との差が小さいが、ISS、AVHの両方が有効のときのISS閾値“L1b”は、AVH閾値“L2”との差が大きい。ISS、AVHの両方が有効のときのISS閾値“L1b”は、ISS、AVHの両方が有効のときのAVH閾値“L2”よりも値が大きい。「ISSのみ有効」とは、ISSが有効でAVHが無効を意味する。
【0029】
図2に示すように、AVHのみ有効のときと、ISS、AVHの両方が有効のときとで、AVH閾値“L2”は変更されない。なお、これに限定されず、AVH閾値は変更されてもよい。AVH閾値“L2”は、ISSのみ有効のときのISS閾値“L1a”よりも小さいが、同値であってもよいし、大小が逆であってもよい。「AVHのみ有効」とは、ISSが無効でAVHが有効を意味する。
【0030】
このような閾値の構成によれば、ISSのみ有効のときのISS閾値“L1a”は、例えば標準的な走行停止時のブレーキペダル11の操作に続いてISSを作動させやすい値など、ISSのみを考慮した場合に好適な操作感覚が得られる値に設定することができる。さらに、AVHのみ有効のときのAVH閾値“L2”は、例えば標準的な走行停止時のブレーキペダル11の操作に続いてAVHを作動させやすい値など、AVHのみを考慮した場合に好適な操作感覚が得られる値に設定することができる。
【0031】
さらに、実施形態1の車両1では、ISS及びAVHの両方を有効としたときには、ISS閾値とAVH閾値との差が大きくなるように、いずれか一方又は両方の値(例えばISS閾値の値)が変更される。一例として、本実施形態では、ISS閾値が値L1aからそれよりも大きな値L1bに変更される。これにより、AVH閾値(L2)とISS閾値(L1b)との間が開き、ドライバは、走行停止の際、このストロークの間にブレーキペダル11の踏み込み量を制限することで、AVHのみ作動させ、ISSを非作動とすることを容易に選択できる。また、ドライバは、走行停止の際又は走行停止直後に、ブレーキペダル11をISS閾値“L1b”以上のストロークで大きく踏み込むことで、AVH及びISSの両方を作動させることを容易に選択できる。
【0032】
実施形態1の車両1においては、さらに、ISSのみ有効のときと、ISS及びAVHの両方が有効のときとで、ISSの作動が解除されるブレーキペダル11の操作条件(本発明に係る第3操作条件に相当)が変更される(図3のステップS5、S9を参照)。ISSのみ有効の場合、ISSを作動解除するブレーキペダル11の操作条件には、ブレーキペダル11を踏み戻す操作が含まれる。単に踏み戻す操作に替えて、第1閾値速度以上の踏み戻し操作が採用されてもよい。ISS及びAVHの両方が有効の場合、ISSを作動解除するブレーキペダル11の操作条件が無効とされる。すなわち、ドライバが、ブレーキペダル11を踏み戻す操作又は第1閾値速度以上の踏み戻し操作を行っても、ISSは作動解除されず、例えばアクセルペダル12の踏込み開始の操作に基づいてISSが作動解除される。
【0033】
あるいは、ISS及びAVHの両方が有効の場合、ISSを作動解除するブレーキペダル11の操作条件として、踏み戻し操作の閾値速度が第1閾値速度よりも大きい第2閾値速度に変更されてもよい。すなわち、ISSを作動解除するブレーキペダル11の操作条件が、厳しい条件(成立しにくい条件)に変更される構成としてもよい。このような変更により、ISSのみ有効の場合には、ドライバが第1閾値速度の踏み戻し操作を行えば、ISSが作動解除されたのに対して、ISSとAVHの両方が有効の場合には、上記の操作ではISSが作動解除されない。ドライバが第1閾値速度よりも大きな第2閾値速度以上で踏み戻し操作を行った場合に、ISSが作動解除される。
【0034】
このようなISS作動解除の操作条件の変更によれば、ISS及びAVHの両方が有効のときに対応したISSの作動解除の操作が実現される。すなわち、ISS及びAVHの両方が有効のときには、ドライバは意識的にブレーキペダル11を大きく踏み込んでISSを作動させている。そして、その後、ドライバは、AVHにより足をブレーキペダル11から離して休めることが想定される。したがって、通常では、ブレーキペダル11を踏み戻す際に、ドライバはISSが作動解除されることを意図しておらず、上記のISS作動解除の条件により、意図せずにISSが作動解除されてしまうことを抑制できる。一方、状況によっては、ドライバがISSの作動を解除する意向に切り替わる場合があり、このような場合には、通常よりもブレーキペダル11を早く踏み戻すことで、ISSを素早く作動解除することができる。
【0035】
<機能切替処理>
図3は、制御部が実行する機能切替処理を示すフローチャートである。続いて、ドライバ等が運転操作部10のスイッチ操作を行って各種機能の切り替を可能とする制御処理について説明する。
【0036】
機能切替処理は、車両1のシステム動作中、所定の制御サイクルで繰り返し実行される。機能切替処理が開始されると、制御部20は、前回の制御サイクルの期間にISSスイッチ15又はAVHスイッチ16の切り替えが有ったか否かを判別する(ステップS1)。そして、切り替えが無ければ、そのまま、制御部20は、機能切替処理を終了する。一方、切り替えがあれば、制御部20は、ISSスイッチ15とAVHスイッチ16のスイッチ状態を判別する(ステップS2)。
【0037】
ステップS2の判別の結果、ISSのみ有効のスイッチ状態であれば、制御部20は、ISS制御フラグを“1”、AVH制御フラグを“0”にセットし(ステップS3)、ISS閾値を値“L1a”に設定する(ステップS4)。さらに、制御部20は、ISS作動解除の条件に、ブレーキペダル11の踏み戻しがあった場合という条件を加える設定処理を実行し(ステップS5)、1回の機能切替処理を終了する。ISS制御フラグ及びAVH制御フラグは、走行停止時処理でISS制御、AVH制御を実行するのか非実行とするのか識別するためのフラグである。
【0038】
ステップS2の判別の結果、AVHのみ有効のスイッチ状態であれば、ISS制御フラグを“0”、AVH制御フラグを“1”にセットし(ステップS6)、1回の機能切替処理を終了する。
【0039】
ステップS2の判別の結果、ISS及びAVHの両方が有効のスイッチ状態であれば、制御部20は、ISS制御フラグを“1”、AVH制御フラグを“1”にセットし(ステップS7)、ISS閾値を値“L1b”に設定する(ステップS8)。さらに、制御部20は、ISS作動解除の条件に、ブレーキペダル11の踏み戻しがあった場合という条件を除外する設定処理を実行し(ステップS9)、1回の機能切替処理を終了する。
【0040】
ステップS2の判別の結果、ISS及びAVHの両方が無効のスイッチ状態であれば、制御部20は、ISS制御フラグを“0”、AVH制御フラグを“0”にセットし(ステップS10)、1回の機能切替処理を終了する。
【0041】
このような機能切替処理により、ドライバ等によりISSスイッチ15又はAVHスイッチ16が操作された際に、ISS又はAVHの有効又は無効の切り替えが実現される。さらに、ISSのみ有効とされた場合と、ISS及びAVHの両方が有効とされた場合とで、後者の場合の方がISS閾値とAVH閾値との差が大きくなるように、ISS閾値が閾値“L1a”から閾値“L1b”へと切り替えられる。さらに、ISSのみ有効の場合と、ISS及びAVHの両方が有効の場合とで、ISSを作動解除するブレーキペダル11の操作条件が変更される。
【0042】
<走行停止時処理>
図4は、制御部が実行する走行停止時処理を示すフローチャートである。制御部20は、車両1が走行停止動作に移行したと判断すると、図4の走行停止時処理を実行する。
【0043】
走行停止時処理が開始されると、制御部20は、先ず、車速が停止車速閾値以下で、かつ、制動力が停止制動閾値以上かを判別する(ステップS21)。停止車速閾値は車両1が停止に近い車速を示し、停止制動閾値は車両1の停止直前の制動力を示す。ステップS21の結果がNOであれば、制御部20は、車両1が停止しないと判別し、走行停止時処理を終了する。ステップS21の結果がYESであれば、制御部20は、車両1が停止直前又は停止と判断し、次に処理を進める。
【0044】
処理が進むと、先ず、制御部20は、ステップS22~S27により、幾つかの条件判別を行ってAVHを作動又は作動を解除する処理を行う。ここで、制御部20は、AVH制御フラグが“1”(AVH有効)で、ブレーキペダル11がAVH閾値“L2”以上に踏み込まれたら、制御弁53を閉じてAVHを作動する(ステップS25)。さらに、AVHの作動中にAVHの作動解除の条件が満たされたら、制御部20は制御弁53を開放してAVHを作動解除する(ステップS27)。AVH制御フラグは、図3の機能切替処理で値が設定される。
【0045】
次に、制御部20は、ステップS28~S33により、幾つかの条件判別を行ってISSを作動又は作動を解除する制御処理を実行する。ここで、制御部20は、ISSが有効で、ブレーキペダル11がISS閾値“L1a又はL2b”以上に踏み込まれたら、補機4を制御してエンジン3のアイドリング運転を停止する(ステップS33)。さらに、ISSの作動中にISSの作動解除の条件が満たされたら、制御部20は補機4を制御してエンジン3を再始動する(ステップS33)。図2及び図3を参照して説明したように、ISS閾値“L1a又はL1b”と、ISS作動解除のブレーキペダル11の操作条件とは、ISSのみ有効のときと、ISS及びAVHの両方が有効のときとで異なる。したがって、ステップS28~S33により、AVHの選択状況に応じた異なる操作条件でISSの作動と作動解除とが実現される。
【0046】
以上のように、実施形態1の車両1によれば、ISSのみ有効のときと、ISS及びAVHの両方が有効のときとで、ISSを作動させるブレーキペダル11の操作条件が変更される。具体的には、ISSを作動させるブレーキペダル11の操作条件と、AVHを作動させるブレーキペダル11の操作条件との差(ISS閾値とAVH閾値との差)が、ISS及びAVHの両方が有効のときの方が大きくなるように変更される。これにより、ISSのみ有効のとき、あるいは、AVHのみ有効のときには、好適な操作感覚でISSを作動できるブレーキペダル11の操作条件、並びに、好適な操作感覚でAVHを作動できるブレーキペダル11の操作条件の設定が可能となる。さらに、ISS及びAVHの両方が有効のときには、一方のみの作動と、両方の作動とを、ドライバがブレーキペダル11の操作で容易に選択できる設定を実現できる。
【0047】
さらに、実施形態1の車両1によれば、ISS及びAVHの両方が有効のとき、ISSを作動させるブレーキペダル11の操作条件は、AVHを作動させるブレーキペダル11の操作条件を満たした後に成立可能な条件に設定されている。具体的には、ISS閾値がAVH閾値よりも大きい値に設定されている。このような設定により、ドライバは、ブレーキペダル11の操作によって、AVHを作動させ、ISSを作動させない選択が可能となる。したがって、車両1を停止した際、足を休めつつ、発進条件が整ったときに反応よく車両1を発進したいような場合に、良好に対応できる。
【0048】
さらに、実施形態1の車両1によれば、ISS及びAVHの有効又は無効を切り替えた際のISS閾値の変動幅“L1a-L1b”よりも、AVH閾値の変動幅“L2-L2=0”が小さい。したがって、AVHのみ有効のときと、ISS及びAVHの両方が有効のときとで、AVHを作動させるブレーキペダル11の操作感覚が大きく変更されない。よって、AVHの操作に関してドライバに違和感が生じることを抑制できる。一般に、ドライバは、AVHが無効のときにはブレーキペダル11から足を外さず、AVHとISSの両方が有効のときにはブレーキペダル11から足を外すというように、停止時のブレーキペダル11の操作が大きく変わる。したがって、AVHが有効のときと無効のときとでは、ISS閾値が大きく変動しても、ISSの操作に関して、ドライバに違和感が生じることが少ない。したがって、総合的に違和感の少ないブレーキペダル11を用いたISS及びAVHの操作が実現される。
【0049】
さらに、実施形態1の車両1によれば、ISSのみ有効のときには、ISSの作動解除の条件にブレーキペダル11の踏み戻し操作が含まれる。一方、ISS及びAVHの両方が有効のときには、ISSの作動解除の条件からブレーキペダルの踏み戻し操作が除外される。これにより、ドライバが意図してブレーキペダルを踏み込んでISSを作動させた後、AVHにより足をブレーキペダルから外したときに、意図せずにISSの作動が解除されてしまうことを低減できる。
【0050】
(実施形態2)
次に、実施形態2に係るAVH及びISSの制御について説明する。図5は、実施形態2のISS閾値及びAVH閾値を示す図である。
【0051】
実施形態2の車両1においては、走行停止の際、所定の操作条件を満たすブレーキペダル11の操作が行われることで、ISS、AVH又はこれら両方が作動される。具体的には、ISSのみ有効のとき、ISSを作動させるブレーキペダル11の操作条件には、ISS閾値“L1a”以上のストロークでブレーキペダル11を踏み込む操作が含まれる。AVHのみ有効のとき、AVHを作動させるブレーキペダル11の操作条件には、AVH閾値“L2”以上のストロークでブレーキペダル11を踏み込む操作が含まれる。一方、ISS及びAVHの両方が有効のときには、AVHを作動させるブレーキペダル11の操作条件には、AVH閾値“L2”のストローク以上でブレーキペダル11を踏み込む操作が含まれる。さらに、ISSを作動させるブレーキペダル11の操作条件には、車両1の停止後にブレーキペダル11を踏み増す操作が含まれる。踏み増しの条件は、AVH閾値“L2”のストローク以上の踏み増しに制限されてもよい。
【0052】
図3に示すように、AVHのみ有効のときのAVH閾値“L2”と、ISS及びAVHの両方が有効のときのAVH閾値“L2”とは、同値であるが、異なる値としてもよい。ISSのみ有効のとときのISS閾値“L1a”は、AVH閾値“L2”よりも大きいが、これらは同値又は大小逆であってもよい。ISS及びAVHの両方が有効のときのISSを作動させるブレーキペダル11の操作条件には、極小量でも踏み増された場合を含めてもよいし、踏み増し量が予め定められた閾値量未満の踏み増し操作は除外されてもよい。
【0053】
上記のようなブレーキペダル11の操作条件によれば、ISS及びAVHの両方が有効の場合、走行停止の際に、先ず、ブレーキペダル11の踏み込み量がAVH閾値以上である場合にAVHが作動する。加えて、車両1の停止後、更にブレーキペダル11の踏み増しがあった場合にISSが作動する。一方、走行停止の際に、ブレーキペダル11がAVH閾値のストローク以上に踏み込まれ、車両1が停止したら、ドライバがブレーキペダル11を静止、踏み戻し、あるいは、ブレーキペダルから足を外すことで、AVHのみを作動、ISSを非作動にできる。
【0054】
さらに、実施形態2の車両1においては、ISSのみ有効のときと、ISS及びAVHの両方が有効のときとで、ISSが作動解除されるブレーキペダル11の操作条件が変更される。この操作条件の変更は、実施形態1で説明した態様と同様である。
【0055】
実施形態2のISS及びAVHの制御は、図3の機能切替処理及び図4の走行停止時処理により実現される。ただし、図3のステップS8は、ISS閾値を無効とし、かつ、ISS作動の操作条件に「走行停止後のブレーキペダル11の踏み増し操作」という条件を加える処理に変更される。また、図3のステップS4は、ISS閾値を有効な値“L1a”とし、かつ、ISS作動の操作条件から「走行停止後のブレーキペダル11の踏み増し操作」という条件を除外する処理に変更される。さらに、図4のステップS30は、ISS作動の操作条件を満たすブレーキペダル11の操作が有ったか否かの判別処理に変更される。
【0056】
以上のように、実施形態2の車両1によれば、ISSのみ有効のときと、ISS及びAVHの両方が有効のときとで、ISSを作動させるブレーキペダル11の操作条件が変更される。したがって、ISSのみ有効のとき、あるいは、AVHのみ有効のときには、好適な操作感覚でISSを作動できる操作条件、並びに、好適な操作感覚でAVHを作動できる操作条件の設定が可能となる。さらに、ISS及びAVHの両方が有効なときには、一方の作動と両方の作動とを、ドライバがブレーキペダル11の操作で容易に選択できる設定が実現可能となる。
【0057】
さらに、実施形態2の車両1によれば、ISS及びAVHの両方が有効のときにISSを作動させるブレーキペダル11の操作条件(車両1の停止後の踏み増し)は、AVHを作動させる操作条件(AVH閾値のストローク以上の踏み込み)を満たした後に成立可能な条件に設定されている。このような設定により、ドライバは、AVHのみ作動と、AVH及びISSの両方を作動とを、ブレーキペダル11の操作で容易に選択することができる。
【0058】
さらに、実施形態2の車両1によれば、ISS及びAVHのうちの片方が有効のときと両方が有効のときとで、ISSを作動するブレーキペダル11の操作条件は大きく変化する。一方、AVHを作動するブレーキペダル11の操作条件は大きく変わらない(例えば変化なし)。したがって、AVHのみ有効のときと、AVH及びISSの両方が有効のときとで、AVHを作動させるブレーキペダル11の操作感覚が大きく変更されず、AVHの操作に関してドライバに違和感が生じることを抑制できる。さらに、AVHが有効のときと無効のときとでは、停止時のブレーキペダル11の操作が大きく変わるので、ISSを作動させる操作条件が大きく変動しても、ISSの操作に関して、ドライバに違和感が生じることは少ない。したがって、総合的に違和感の少ないブレーキペダル11を用いたISS及びAVHの操作が可能となる。
【0059】
さらに、実施形態2の車両1によれば、実施形態1と同様に、ISSのみ有効のときと、ISS及びAVHの両方が有効のときとで、ISSの作動を解除するブレーキペダル11の操作条件が変わるので、ISS作動解除に関して実施形態1と同様の効果が奏される。
【0060】
以上、本発明の各実施形態について説明した。しかし、本発明は上記実施形態に限られない。例えば、上記実施形態では、ISSのみ有効のときと、ISS及びAVHの両方が有効のときとで、主にISSを作動させるブレーキペダル11の操作条件が変更される例を示した。しかしながら、例えばAVHのみ有効のときの方が、両方が有効のときよりも、AVH閾値が大きくなるなど、AVHを作動するブレーキペダル11の操作条件が変更されてもよい。さらに、このようにAVHに関する操作条件が変更される一方、ISSを作動するブレーキペダル11の操作条件が変更されない設定が採用されてもよい。いずれの場合でも、ISSとAVHの片方のみ有効の場合よりも、両方が有効の場合の方が、ISSを作動させる操作条件とAVHを作動させる操作条件との差異が大きくなるように、操作条件が変更されるとよい。このような変更により、ISS及びAVHの両方が有効である場合に、ISS及びAVHの片方のみを作動させる操作が容易になる。
【0061】
また、上記実施形態では、AVHとISSとの両方が有効なときにISSを作動させるブレーキペダル11の操作条件は、AVHを作動させるブレーキペダル11の操作条件が満たされた後に、成立可能な条件に設定されている例を示した。しかし、操作条件の成立順が逆にされた設定が採用されてもよい。このような設定によれば、ISS及びAVHの両方が有効なときに、ISSを作動させる一方、AVHは作動させないといった選択を、ドライバはブレーキペダル11の操作によって容易に実現できる。また、このような設定が採用された場合には、ISSを作動解除するブレーキペダル11の操作条件は、AVHが作動したときのみ除外又は成立しにくい条件へ変更される設定としてもよい。
【0062】
また、上記実施形態では、AVH又はISSを作動又は作動解除させるブレーキペダル11の操作条件として、ブレーキペダル11のストロークにより定められる条件を示した。しきし、ブレーキペダル11の操作条件としては、ブレーキペダル11の角度、踏力、操作速度、又は、これらのうちの複数により定められる条件としてもよい。また、本発明に係るブレーキペダルの操作量とは、ストロークのほか、操作角度、踏力又は操作速度と言い換えてもよい。また、AVH又はISSを作動する条件には、ブレーキペダル11の操作条件に加えて、例えば道路の勾配、前回ISSが作動解除されてからの時間など、その他の条件が含まれていてもよい。その他、実施形態で示した細部は、発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【符号の説明】
【0063】
1 車両
3 エンジン(内燃機関)
4 補機
5 制動システム
10 運転操作部
11 ブレーキペダル
12 アクセルペダル
15 ISSスイッチ(操作部)
16 AVHスイッチ(操作部)
20 制御部
21 速度センサ
52 制動部
L1a、L1b ISS閾値(第2閾値)
L2 AVH閾値(第1閾値)
図1
図2
図3
図4
図5